遊技機

【課題】オーバーフロー球に対する遊技者の意識を好転させつつ遊技性を向上させ、遊技機の稼動率を高める遊技機を提供する。
【解決手段】遊技球を特別始動領域に誘導する誘導状態と、誘導しない非誘導状態とに変換する誘導部材を、補助始動領域への遊技球の入賞に基づき、非誘導状態から誘導状態に変換する補助ゲームを実行する補助ゲーム実行手段と、始動記憶が上限値に到達した状態での特別始動領域への遊技球の入賞をオーバーフローの発生と判定し、該判定毎に所定の更新カウンタを更新するための更新値を現在の遊技状態に応じて可変設定し、該更新値に基づき更新するカウンタ更新手段と、更新された更新カウンタが所定条件を成立させたか否かを判定する条件成立判定手段と、所定条件の成立に基づき、所定期間の間において補助ゲームの実行状態を直近の実行状態よりも遊技者に有利な実行状態に変化させる実行状態変化手段と、を備える。

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【特許請求の範囲】
【請求項１】
複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行することが可能な表示装置と、遊技領域に設けた特別始動領域への遊技球の入賞を前記変動表示ゲームの始動記憶として上限値の範囲内で記憶することが可能な始動記憶手段と、を備え、
前記始動記憶に基づき前記変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームの停止結果が複数の特別結果の何れかとなった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において、
前記遊技領域を流下する遊技球を前記特別始動領域に誘導する誘導状態と、誘導しない非誘導状態とに変換することが可能な誘導部材と、
前記遊技領域に設けた補助始動領域への遊技球の入賞に基づき、前記誘導部材を非誘導状態から誘導状態に変換する補助ゲームを実行することが可能な補助ゲーム実行手段と、
前記始動記憶手段に記憶された始動記憶が上限値に到達した状態での前記特別始動領域への遊技球の入賞をオーバーフローの発生と判定することが可能なオーバーフロー判定手段と、
前記オーバーフローの発生が判定される毎に所定の更新カウンタを更新するための更新値を現在の遊技状態に応じて可変設定することが可能な更新値設定手段と、
前記更新値設定手段により設定された更新値に基づき前記更新カウンタのカウンタ値を更新することが可能なカウンタ更新手段と、
前記カウンタ更新手段により更新された前記更新カウンタのカウンタ値が所定条件を成立させたか否かを判定することが可能な条件成立判定手段と、
前記所定条件の成立が判定されたことに基づき、前記補助ゲーム実行手段による補助ゲームの実行状態を変化させることが可能な実行状態変化手段と、を備え、
前記実行状態変化手段は、所定期間の間において前記補助ゲームの実行状態を直近の実行状態よりも遊技者に有利な実行状態に変化させることを特徴とする遊技機。
【請求項２】
前記補助ゲーム実行手段は、
前記補助始動領域への遊技球の入賞に基づき、前記誘導部材を非誘導状態から誘導状態に変換するか否かの変換抽選を行うことが可能な変換抽選手段と、
前記変換抽選手段の抽選結果に基づき補助表示部で識別情報を変動表示する補助変動表示を実行することが可能な補助変動表示実行手段と、を備え、
前記変換抽選に当選する前記補助変動表示の結果が導出されたことに基づき、前記誘導部材を非誘導状態から誘導状態に変換するよう構成され、
前記実行状態変化手段は、前記変換抽選の当選確率及び前記誘導部材の変換態様の少なくとも一方を、直近の実行状態よりも遊技者に有利な実行状態に変化させることを特徴とする請求項１に記載の遊技機。
【請求項３】
前記変動表示ゲームは、前記特別結果となる期待度が異なる複数の変動パターンの何れかにより実行され、
前記更新値設定手段は、前記オーバーフローが発生した時点で実行されている変動表示ゲームの変動パターンの種類に基づき前記更新値を設定するよう構成され、前記期待度が高い変動パターンほど大きな更新値を設定することを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の遊技機。
【請求項４】
前記複数の変動パターンは、複数の変動段階を有してなり、
前記更新値設定手段は、前記オーバーフローが発生した時点で実行されている変動表示ゲームの変動段階に基づき前記更新値を設定するよう構成され、当該変動段階が後になるほど大きな更新値を設定することを特徴とする請求項３に記載の遊技機。
【請求項５】
前記条件成立判定手段は、前記カウンタ更新手段により更新された前記カウンタ値の更新量が規定量に到達する毎に前記所定条件が成立したと判定するよう構成され、
前記実行状態変化手段が前記補助ゲームの実行状態を遊技者に有利な実行状態に変化させている前記所定期間において判定された前記所定条件の成立を保留することが可能な条件保留手段を備え、
前記実行状態変化手段は、前記所定期間が終了する前に前記条件保留手段に前記所定条件の成立が保留されていた場合には、前記所定期間の終了前の前記補助ゲームの実行状態を再度の所定期間の間において継続させることを特徴とする請求項１から請求項４の何れか一つに記載の遊技機。
【請求項６】
前記実行状態変化手段は、前記所定条件の成立が判定された場合には、前記特別遊技状態の終了を契機に前記補助ゲームの実行状態を変化させることを特徴とする請求項１から請求項５の何れか一つに記載の遊技機
【請求項７】
前記オーバーフロー判定手段によりオーバーフローの発生が判定されたことをカウントすることが可能なカウント手段と、
前記カウント手段による前記オーバーフローのカウント数を報知することが可能なカウント数報知手段と、を備えたことを特徴とする請求項６に記載の遊技機。
【請求項８】
前記条件成立判定手段は、前記カウント更新手段による更新カウンタの更新量が規定量に到達する毎に前記所定条件が成立したと判定するよう構成され、
前記カウンタ更新手段による更新カウンタの更新量が前記規定量に到達するまでの残量を特定可能な残量報知を実行することが可能な残量報知手段を備え、
前記残量報知手段は、前記カウンタ更新手段による更新量が前記規定量よりも少なく設定された閾値に到達したことに基づいて前記残量報知を実行することを特徴とする請求項１から請求項７の何れか一つに記載の遊技機。
【請求項９】
前記始動記憶手段に記憶された始動記憶を当該始動記憶に基づき実行される前記変動表示ゲームの実行前に事前判定することが可能な事前判定手段と、
前記事前判定手段による始動記憶の事前判定結果を当該始動記憶に基づき実行される前記変動表示ゲームの実行前に予告報知することが可能な事前予告手段と、を備え、
前記事前予告手段は、前記残数報知の実行前にあっては、前記オーバーフローが発生したことに基づき前記予告報知を行う一方、前記残数報知の実行中にあっては、前記オーバーフローが発生した場合であっても前記予告報知を行わないことを特徴とする請求項４に記載の遊技機。
【請求項１０】
前記事前予告報知手段は、前記オーバーフローの発生に基づいて前記予告報知を行う場合には抽選により予告報知の対象とする始動記憶の数を決定し、該決定した数の始動記憶の事前判定結果を古い方から順に予告報知することを特徴とする請求項５に記載の遊技機。

【図１】