説明

部品実装装置

【課題】オペレータによって簡単に無力化することができないような安全カバーの開放状態を検出するシステムを提供する。
【解決手段】部品実装装置において、ヘッド移動方向沿いに実装ヘッドを進退移動させる移動装置と、実装ヘッドに向けてヘッド移動方向沿いに検出信号を発信/受信する信号検出装置と、実装ヘッドの移動領域を覆う安全カバーと、ヘッド移動方向と平行に安全カバーに固定され、検出信号を反射する反射領域と非反射領域とが配置された反射パターン形成部と、検出信号を反射パターン形成部に入射させ、反射パターン形成部からの反射信号を信号検出装置に入射させる実装ヘッドに固定された反射ミラーと、実装ヘッド移動中に、反射パターン形成部からの反射信号が受信状態または非受信状態が設定時間を超えて継続した場合に、安全カバー開放状態と検出する検出部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品供給部から供給される部品を、実装ヘッドにより保持して、基板上に実装する部品実装装置において、実装ヘッドの移動領域を覆って保護する安全カバーが、実装ヘッドの運転時に開放状態とされることを検出して防止する部品実装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の部品実装装置においては、装置が稼働している際に、オペレータを装置稼働部分から保護するために、装置稼働部分全体を覆う安全カバーが設けられている。さらに、この安全カバーの開閉状態を検出するための開閉センサが設けられている。このような従来の開閉センサの一例を図6に示す。
【0003】
図6に示すように、開閉センサ60は、その本体部66が、装置本体フレームなどに固定され、キー部67が安全カバーの縁などの固定されている。安全カバーが閉められると、キー部67が矢印Aで示すように本体部66にあるスリット68に嵌合し、安全カバーが閉止状態にあることが電気的または機械的に検出される。本体部66は、安全カバーが閉止状態にあることを示す信号が部品実装装置の制御装置に送信されることで、オペレータに安全カバーの開閉状態を認識させることができる。また、安全カバーが閉止状態であることを示す信号が入力されている場合に、制御装置は部品実装装置を稼働可能なる。
【0004】
一方、安全カバーが開けられると、キー部67がスリット68から分離する。本体部66ではこれを電気的または機械的に把握し、制御装置に信号を送る。例えば、部品実装装置が稼働中に安全カバーが開放されたことを示す信号が受信された場合、制御装置は機械停止、警告音発生などの必要な措置をとることが可能となる。
【0005】
このようなキー部を用いた開閉検出の他にも、例えば、安全カバーの開閉を検出するためのリミットスイッチなども使用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特開平6−177581号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような従来の安全カバーの開閉検出を行う開閉センサはその機構が簡単であることから、オペレータはこの開閉センサを簡単に無力化する操作が可能であるという問題がある。例えば、部品吸着状況の確認、部品残量の確認など、機械稼働中であっても安全に注意さえしていれば行うことができる簡単な作業の場合、装置停止までして作業を中断したくないとする現場サイドの要望も現実には存在する。図6に示す例では、オペレータは例えばキー部67を別途用意して、これを本体部66に差し込むことだけで、開閉センサ60を簡単に無力化することができる。また、開閉センサ60の配線をショートさせて常時閉止状態を装うことも容易である。リミットスイッチの場合も同様に、配線をショートさせることなどにより簡単に常時閉止状態を装うことができる。
【0008】
しかしながら、このように安全カバーの開閉センサを電気的または機械的に無力化する行為は極めて危険である。例えば、安全を確保するつもりであっても危険行為に及ぶこともあり得る。また、複数のオペレータが同時に作業する場合には注意が行き届き難いこともある。このような場合、開閉センサを無力化する行為は事故を招く危険性を高めることになる。
【0009】
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、オペレータなどの操作によって簡単に無力化することができない安全カバーの開放状態を検出するセンサを備えた部品実装装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
【0011】
本発明の第1態様によれば、部品供給部から供給される部品を、実装ヘッドにより保持して、基板上に実装する部品実装装置において、
少なくとも基板の表面沿いの一の方向であるヘッド移動方向沿いに、実装ヘッドを進退移動させる移動装置と、
実装ヘッドに向けてヘッド移動方向沿いに検出信号を発信する発信部と、実装ヘッド側からヘッド移動方向沿いに入射される検出信号を受信する受信部とを備える信号検出装置と、
移動装置による実装ヘッドの移動領域の一部または全部を覆って保護する開閉可能な安全カバーと、
ヘッド移動方向と平行に安全カバーに固定され、検出信号を反射する反射領域と非反射領域とがヘッド移動方向に沿って少なくとも1つずつ配置された反射パターン形成部と、
発信部からヘッド移動方向沿いに入射される検出信号の進路をヘッド移動方向と直交する方向に変更して、反射パターン形成部に入射させるとともに、反射パターン形成部の反射領域から反射された反射信号の進路をヘッド移動方向沿いに変更して、受信部に入射させる、実装ヘッドに固定された信号経路変更部と、
移動装置による実装ヘッドの移動が行われている際に、発信部からの検出信号の発信により形成される反射パターン形成部からの反射信号が受信部にて受信された状態または受信されない状態が、設定時間を超えて継続した場合に、安全カバーが開放状態であることを検出する安全カバー開放検出部とを備える、部品実装装置を提供する。
【0012】
本発明の第2態様によれば、信号検出装置において、
検出信号として光信号が用いられ、
発信部として光信号を投光する投光素子と、受信部として光信号を受光する受光部とが備えられ、
信号経路変更部は、光信号を反射してその進路を変更する反射部材、または光信号をその内部に入射させて屈折によりその進路を変更するプリズム部材である、第1態様に記載の部品実装装置を提供する。
【0013】
本発明の第3態様によれば、信号検出装置において、
検出信号として超音波信号が用いられ、
超音波信号を発信する超音波発信部と、超音波信号を受信する超音波受信部とが備えられる、第1態様に記載の部品実装装置を提供する。
【0014】
本発明の第4態様によれば、反射パターン形成部において、複数の反射領域と複数の非反射領域とがヘッド移動方向に沿って交互に配置されている、第1態様から第3態様のいずれか1つに記載の部品実装装置を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、信号検出装置の発信部から出力された検出信号が、実装ヘッドに固定された信号経路変更部によりその進路が変更されて、安全カバーに固定されている反射パターン形成部に入射される。反射パターン形成部では、検出信号の入射位置が、実装ヘッドの移動位置に応じて変化することとなり、反射領域に入射された場合には検出信号が反射され、一方、非反射領域に入射された場合には検出信号が実質的に反射されない。反射領域にて反射された反射信号は、信号経路変更部を経て、信号検出装置の受信部にて受信される。したがって、信号検出装置では、実装ヘッドが移動されている場合には、実装ヘッドの移動に応じて反射信号が受信されている状態と受信されていない状態とが検出、すなわちランダムなパルス信号(パルス波形)が受信されることになる。
【0016】
一方、部品実装装置において、安全カバーが開放された場合には、検出信号が反射パターン形成部に入射されない状態となるため、信号検出装置では、反射信号が受信されない状態が継続することになる。このような場合に、安全カバー開放検出部において、反射信号が受信されない状態の継続時間を測定し、継続時間が、設定時間を超えているような場合には、安全カバーが開放状態であると判断することができる。
【0017】
また、オペレータにより信号検出装置が無効化された場合には、例えば、反射信号により形成されるランダムなパルス信号が受信されることなく、反射信号が受信された状態あるいは受信されていない状態が継続することになり、継続時間が、設定時間を超えているような場合には、安全カバーが開放状態である、あるいは何らかの作為(無力化など)が行われた状態であると判断することができる。特に、上述のようなランダムなパルス信号と同一の信号を形成することは難しいため、擬似的にパルス信号を形成して、安全カバー検出部を無力化することは困難である。
【0018】
したがって、オペレータなどの操作によって簡単に無力化することができない安全カバーの開放状態を検出するセンサを備えた部品実装装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
本発明の一の実施形態にかかる部品実装装置の模式斜視図を図1に示す。
【0021】
図1に示すように、部品実装装置100は、複数の部品を供給可能に収容するカセットフィーダー1が複数台備えられた第1部品供給部2と、トレイ3上に配列された複数の部品(例えばICなど)を供給する第2部品供給部4と、基板5を解除可能に保持する基板保持装置6と、部品を吸着保持する複数の吸着ノズル11が装備され、吸着ノズル11にて吸着保持された部品を、基板3上の実装位置に実装する実装ヘッド10と、実装ヘッド10を支持するとともに、X軸方向沿いに実装ヘッド10を進退移動させる移動軸を備えたXロボット7(移動装置の一例)と、Xロボット7の移動軸の両端を支持して、Xロボット7を実装ヘッド10とともにY軸方向に進退移動させるYロボット8とを備えている。また、部品実装装置100において、Xロボット7およびYロボット8による実装ヘッド10の移動領域のほぼ全体を覆って保護する安全カバー12開閉可能に備えられている。なお、X軸方向とY軸方向は、水平面内の方向であって、互いに直交する方向である。
【0022】
このような構成の部品実装装置100においては、Xロボット7およびYロボット8により実装ヘッド10がX軸方向およびY軸方向に移動されて、第1部品供給部2または第2部品供給部4の上方に吸着ノズル11を位置させて、吸着ノズル11により部品を吸着取り出しした後、実装ヘッド10をX軸方向およびY軸方向に移動させて、基板保持装置6に保持された状態の基板5の上方に吸着ノズル11を位置させて、吸着ノズル11により吸着保持されている部品が基板5の実装位置に実装される。このような動作を順次繰り返して行うことにより、複数の部品が順次基板5上に実装される。また、このように実装ヘッド10に対するX軸方向またはY軸方向の移動動作が行われている間は、オペレータを稼働部分から保護するために、安全カバー12が閉止状態とされる。また、部品実装装置100には、このような部品実装のための各構成部材の動作を互いに関連付けながら統括的に制御する制御装置9が備えられている。
【0023】
次に、部品実装装置100において、実装ヘッド10が稼働している際に、安全カバー12の開放を検出するシステム(以降、「安全カバー開放検出システム」とする。)について説明する。
【0024】
図1に示すように、安全カバー開放検出システム20は、検出信号として光信号を投光(出力)するとともに、出力された光信号の反射光(反射信号)を受光(入力)する信号検出装置21と、安全カバー12の内壁面に備えられ、信号検出装置21より投光された光信号を反射する反射パターンが形成された反射パターン形成板24と、信号検出装置21からの光信号の進路を変更して反射パターン形成板24へと向かわせるとともに、反射パターン形成板24からの反射光の進路を変更して信号検出装置21へ向かわせる信号経路変更部の一例である反射ミラー25が実装ヘッド10に固定されている。ここで、安全カバー開放検出システム20の概略構成を示す模式図を図2Aおよび図2Bに示す。
【0025】
信号検出装置21は、光信号を投光する発信部の一例である投光素子22(図2A参照)と、反射光を受光する受信部の一例である受光素子23(図2A参照)とを備えている。投光素子22と受光素子23の光軸は、X軸方向に沿って配置されている。また、信号検出装置21は、Xロボット7の移動軸に固定されており、Yロボット8により、Xロボット7とともにY軸方向に一体的に進退移動される。投光素子22から実装ヘッド10に向けてX軸方向沿いに光信号が投光され、実装ヘッド10側からX軸方向沿いに反射光が受光素子23に受光される。
【0026】
図2Aに示すように、反射パターン形成板24は、X軸方向に沿って延在するように、安全カバー12の例えば内壁面に固定されている。反射パターン形成板24は、入射された光信号を反射する複数の反射領域R1と、入射された光信号を実質的に反射しない複数の非反射領域R2とが、X軸方向に沿って交互に配置されて形成された反射パターンを有している。個々の反射領域R1および非反射領域R2のX軸方向における幅は、同じ幅であってもよいし、図2Aに示すように異なる幅を有するようにすることもできる。
【0027】
図2Aに示すように、反射ミラー25は、その反射面がX軸方向に対して45度傾斜された状態で実装ヘッド10に固定されており、信号検出装置21からX軸方向沿いに投光された光信号を、水平面内においてX軸方向と直交する方向に向けて反射するとともに、反射パターン形成板24からの反射光を、信号検出装置21に向けてX軸方向沿いに反射する。また、Xロボット7により、実装ヘッド10と反射ミラー25とが一体的にX軸方向に移動される。
【0028】
このような構成の安全カバー開放検出システム20において、図2Aに示す実装ヘッド12の位置状態にて、信号検出装置21の投光素子22から、X軸方向沿いに光信号が投光され、反射ミラー25にて進路方向が変更されながら反射されて、安全カバー12に固定されている反射パターン形成板24の反射領域R1に光信号が入射される。入射された光信号は、反射領域R1にて反射されて反射光となり、反射ミラー25にて反射されてその進路方向がX軸方向に変更されて、受光素子23にて受光される。
【0029】
一方、Xロボット7により実装ヘッド12が図2Aに示す状態から図2Bに示す状態へと移動された場合には、投光素子22より投光された光信号は、反射パターン形成板24の非反射領域R2に入射される。入射された光信号は、非反射領域R2にて実質的に反射されず(すなわち、全く反射されない場合だけでなく、反射はされるがその強度が極めて弱い場合も含む)、反射光は受光素子23により受光されない。
【0030】
このように、Xロボット7によるX軸方向沿いの実装ヘッド10の移動位置、すなわち実装ヘッド10に固定された反射ミラー25の移動位置に応じて、反射パターン形成板24において光信号が入射される位置がX軸方向沿いに変化することにより、入射された光信号が反射されて反射光が形成される場合と、反射されずに反射光が形成されない場合とが生じる。その結果、例えば、図3Aまたは図3Bに示すような受光素子23にて反射光が受光されるか否かに基づくパルス信号(波形)が形成される。なお、図3Aおよび図3Bでは、反射光が受光されている状態を「1」で示し、受光されていない状態を「0」で示している。図3Aおよび図3Bから明らかなように、このようなパルス信号は、実装ヘッド10の移動動作(位置および速度)や反射パターン形成板24の反射パターンの仕様に応じて、ランダムな信号形状(波形)となる。部品実装装置100において、安全カバー12が閉止状態とされ、実装ヘッド10が部品実装動作のために稼働していれば、このようなランダムなパルス信号が、信号検出装置21にて検出され続けることになる。
【0031】
一方、部品実装装置100において、実装ヘッド10が稼働している際に、安全カバー12が開放された場合には、光信号が反射パターン形成部24に入射されない、または、仮に入射されたとしても反射パターン形成部24からの反射光が受光素子23にて受光されないことになる。その結果、例えば図4Bに示すように、反射光が受光されない状態が継続することになる。
【0032】
また、例えば、オペレータが、安全カバー開放検出システム20の無力化を行うことを目的として、機械的または電気的な作為を行ったような場合であっても、図3Aおよび図3Bに示すようなランダムなパルス信号を形成することは難しく、図4Bに示すように反射光が受光されない状態が継続するか、あるいは、図4Aに示すように反射光が受光された状態が継続することになる。
【0033】
そのため、本実施形態の安全カバー開放検出システム20では、信号検出装置21にて検出されたパルス信号において、反射光が受光された状態、あるいは反射光が受光されない状態が継続する時間を計測し、計測された継続時間が、設定時間を超えている場合に、安全カバー12が開放状態にあるか、安全カバー開放検出システム20の無力化の作為が行われたことを検出する処理を行う安全カバー開放検出部13が備えられている。
【0034】
安全カバー開放検出部13は、例えば、図4Aに示すように、反射光の受光状態が設定時間Tを超える場合には、安全カバー12が開放状態にあると判断して、図示しない警報手段を用いてオペレータに対して警報を出力することができる。また、図4Bに示すように、反射光が受光されない状態が設定時間Tを超える場合にも、同様に安全カバー12が開放状態にあると判断する。なお、このような設定時間Tは、実装ヘッド10の動作や反射パターン形成板24の反射パターンの仕様などに基づいて、適切な時間を設定することが好ましい。
【0035】
ここで、このような安全カバー開放検出システム20により安全カバー12の開閉状態を検出する処理手順のフローチャートを図5に示す。
【0036】
図5に示すステップS1にて、部品実装装置100において、Xロボット7およびYロボット8により実装ヘッド10が稼働されている場合に、信号検出装置21から光信号を投光するとともに、反射パターン形成板24からの反射光を受光して、反射光により形成されるパルス信号を検出する。
【0037】
次に、安全カバー開放検出部13にて、パルス信号に基づき、反射光が受光された状態、または反射光が受光されない状態の継続時間を計測する(ステップS2)。安全カバー開放検出部13にて、計測された継続時間が、予め設定されている設定時間Tを超過しているかどうかが判断される(ステップS3)。
【0038】
計測された継続時間が設定時間Tを超過していないと判断される場合には、ステップS1からS3の処理が繰り返して行われ、部品実装が継続される。
【0039】
一方、計測された継続時間が設定時間Tを超過していると判断される場合には、安全カバー開放検出部13にて、安全カバー12が開放状態である、あるいはシステムの無力化が行われている可能性があるとして、警報手段を用いて、安全カバー開放の警報を出力する(ステップS4)。このように警報を出力することで、オペレータに認識させることができ、部品実装装置100において、安全性を確保することができる。
【0040】
したがって、本実施形態の部品実装装置によれば、オペレータなどの操作によって簡単に無力化することができない安全カバー開放検出システムを提供することができる。
【0041】
なお、本実施形態では、信号経路変更部の一例として反射ミラー25を採用しているが、光信号または反射光の進路を変更できるものであれば、反射ミラー以外の形態を採用することができる。例えば、入射された光信号の経路を屈折により変更できるプリズム部材を信号経路変更部の一例として採用してもよい。
【0042】
また、検出信号の一例として光信号を採用した場合について説明したが、その他、超音波信号を採用してもよい。
【0043】
また、信号検出装置21が、Xロボット7の移動軸に固定されている場合を一例として説明したが、信号検出装置21が実装ヘッド12に固定され、実装ヘッド12とともにX軸方向に移動するような構成を採用することもできる。
【0044】
また、反射パターン形成板24は、安全カバー12の内壁に固定される場合のみの限られず、外壁を含め他の部分に固定されるような場合であってもよい。
【0045】
また、反射パターン形成板24において、反射領域R1と非反射領域R2は少なくとも1つずつ配置されていればよいが、安全カバー12が開放状態であることをより精度よく検出するためには、多数の反射領域R1と非反射領域R2とを交互に配置することが好ましい。
【0046】
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一の実施形態にかかる部品実装装置の模式斜視図
【図2A】安全カバー開放検出システムの模式図
【図2B】安全カバー開放検出システムの模式図
【図3A】信号検出装置により検出された反射光のパルス信号
【図3B】信号検出装置により検出された反射光のパルス信号
【図4A】信号検出装置により検出された反射光のパルス信号(反射光が受光された状態が継続する場合)
【図4B】信号検出装置により検出された反射光のパルス信号(反射光が受光されない状態が継続する場合)
【図5】安全カバー開放検出システムの動作手順のフローチャート
【図6】従来の開閉センサの模試図
【符号の説明】
【0048】
1 カセットフィーダー
2 第1部品供給部
3 トレイ
4 第2部品供給部
5 基板
6 基板保持装置
7 Xロボット
8 Yロボット
9 制御装置
10 実装ヘッド
11 吸着ノズル
12 安全カバー
13 安全カバー開放検出部
20 安全カバー開放検出システム
21 信号検出装置
22 投光素子
23 受光素子
24 反射パターン形成板
25 反射ミラー
100 部品実装装置
R1 反射領域
R2 非反射領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品供給部から供給される部品を、実装ヘッドにより保持して、基板上に実装する部品実装装置において、
少なくとも基板の表面沿いの一の方向であるヘッド移動方向沿いに、実装ヘッドを進退移動させる移動装置と、
実装ヘッドに向けてヘッド移動方向沿いに検出信号を発信する発信部と、実装ヘッド側からヘッド移動方向沿いに入射される検出信号を受信する受信部とを備える信号検出装置と、
移動装置による実装ヘッドの移動領域の一部または全部を覆って保護する開閉可能な安全カバーと、
ヘッド移動方向と平行に安全カバーに固定され、検出信号を反射する反射領域と非反射領域とがヘッド移動方向に沿って少なくとも1つずつ配置された反射パターン形成部と、
発信部からヘッド移動方向沿いに入射される検出信号の進路をヘッド移動方向と直交する方向に変更して、反射パターン形成部に入射させるとともに、反射パターン形成部の反射領域から反射された反射信号の進路をヘッド移動方向沿いに変更して、受信部に入射させる、実装ヘッドに固定された信号経路変更部と、
移動装置による実装ヘッドの移動が行われている際に、発信部からの検出信号の発信により形成される反射パターン形成部からの反射信号が受信部にて受信された状態または受信されない状態が、設定時間を超えて継続した場合に、安全カバーが開放状態であることを検出する安全カバー開放検出部とを備える、部品実装装置。
【請求項2】
信号検出装置において、
検出信号として光信号が用いられ、
発信部として光信号を投光する投光素子と、受信部として光信号を受光する受光部とが備えられ、
信号経路変更部は、光信号を反射してその進路を変更する反射部材、または光信号をその内部に入射させて屈折によりその進路を変更するプリズム部材である、請求項1に記載の部品実装装置。
【請求項3】
信号検出装置において、
検出信号として超音波信号が用いられ、
超音波信号を発信する超音波発信部と、超音波信号を受信する超音波受信部とが備えられる、請求項1に記載の部品実装装置。
【請求項4】
反射パターン形成部において、複数の反射領域と複数の非反射領域とがヘッド移動方向に沿って交互に配置されている、請求項1から3のいずれか1つに記載の部品実装装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−67669(P2010−67669A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−230639(P2008−230639)
【出願日】平成20年9月9日(2008.9.9)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】