説明

配線器具

【課題】避難時における誘導手段としての機能を備えた配線器具を提供する。
【解決手段】配線器具は、例えばスイッチであって、直流ブレーカ114からの直流供給線路Wdcが接続される給電端子13、13と、給電端子13、13を介して供給される直流電源DCの停電を検知する停電検知回路6と、発光ダイオードLDを発光させる点灯回路9と、停電時において直流電源DCを供給する2次電池7と、非停電時には直流ブレーカ114から供給される直流電源DCにより2次電池7を充電させ、停電時には2次電池7を放電させて点灯回路9に直流電源DCを供給する充放電回路8とを備えており、停電検知回路6により停電を検知すると、充放電回路8を介して2次電池7から点灯回路9に直流電源DCが供給され、発光ダイオードLDが発光するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、壁面などの造営材に埋込配設され、前面側に設けたピアノハンドルを押操作することによって、接続された負荷をオン/オフする壁スイッチが提供されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平5−234464号公報(段落[0002]−段落[0018]、及び、第9図−第12図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の特許文献1に示した壁スイッチでは、災害などにより停電が発生し避難が必要な場合に備え、停電を検知すると発光する誘導灯を別途施工する必要があった。
【0004】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、避難時における誘導手段としての機能を備えた配線器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、電源供給用電線が接続される端子部と、当該端子部を介して供給される電源により所定の機能を提供する機能部と、電源の停電を検知する停電検知手段と、当該停電検知手段により停電を検知した際に停電を報知する停電報知手段と、電源により充電され停電時において停電報知手段に電源を供給する充電要素とを、造営材に取着される器体に設けたことを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、器体は、埋込型配線器具用の取付枠に取着可能な大きさに形成されるとともに当該取付枠に取着する取着手段を有し、当該取付枠を介して造営材に取着されることを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、停電報知手段は、器体の露出部分における少なくとも一部又は全体を発光させる発光手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、器体の露出部分における少なくとも一部又は全体に半透明性樹脂からなる透光部を設け、当該透光部の背面に発光手段を配置したことを特徴とする。
【0009】
請求項5の発明は、周囲の明るさを検知するための明るさ検知手段と、非停電時において当該明るさ検知手段が所定の基準値よりも暗いと判断すると、発光手段を発光させる発光制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項6の発明は、明るさ検知手段が所定の基準値よりも暗いと判断した場合において、停電報知手段は、停電時における発光手段の発光態様を、非停電時における発光手段の発光態様と異なる発光態様にしたことを特徴とする。
【0011】
請求項7の発明は、停電報知手段は、音声により停電を報知する音声報知手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項8の発明は、周囲の明るさを検知するための明るさ検知手段を備え、停電報知手段は、発光することによって停電を報知する発光手段と、音声により停電を報知する音声報知手段とを有し、停電検知手段が停電を検知し、且つ、明るさ検知手段が所定の基準値よりも暗いと判断すると、発光手段を発光させることによって停電を報知し、明るさ検知手段が所定の基準値よりも明るいと判断すると、音声報知手段により音声で停電を報知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、本発明に係る配線器具が設置された部屋であればどこにいても、停電が起こっていることを知ることができるという効果がある。また、家の中の各所に必ず施工されている配線器具自体を、そのまま避難誘導手段として利用できるので、誘導手段を別途施工する必要がなく、既設の配線器具を本発明の配線器具に取り替えれば避難誘導システムを容易に導入できるという効果がある。
【0014】
請求項2の発明によれば、既設の配線器具から本発明の配線器具への取り替えが容易にできるという効果がある。
【0015】
請求項3の発明によれば、停電時において、発光手段により器体を発光させることによって、配線器具を避難時の誘導灯として機能させることができるので、誘導灯を別に施工する必要がなく、コストアップを抑えることができるという効果がある。また、既設の配線器具を本発明に係る配線器具に交換することによって、避難時の誘導システムを容易に導入することができるという効果もある。
【0016】
請求項4の発明によれば、請求項3と同様の効果が得られる。
【0017】
請求項5の発明によれば、非停電時において、明るさ検知手段が所定の基準値よりも暗いと判断すると発光制御手段により発光手段を発光させ、明るさ検知手段が所定の基準値よりも明るいと判断すると発光制御手段により発光手段を消灯させるので、電気使用量を削減することができ、省エネを図ることができるという効果がある。
【0018】
請求項6の発明によれば、停電時および非停電時における発光手段の発光態様を異なる発光態様とすることによって、停電か否かを容易に判別することができるという効果がある。
【0019】
請求項7の発明によれば、光により停電を報知する場合、停電か否かを知るためには配線器具を意識的に見る必要があるが、音声により停電を報知することによって、配線器具を意識することなく停電か否かを知ることができるという効果がある。
【0020】
請求項8の発明によれば、周囲が明るい場合、発光手段により器体を発光させても発光状態が認識できない場合があるが、音声により報知することによって周囲が明るい場合であっても停電が起こっていることを確実に知らせることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に説明する実施形態は、本発明を適用する建物として戸建て住宅の家屋を想定して説明するが、本発明の技術思想を集合住宅に適用することを妨げるものではない。家屋Hには、図9に示すように、直流電力を出力する直流電力供給部101と、直流電力により駆動される負荷としての直流機器102とが設けられ、直流電力供給部101の出力端部に接続した直流供給線路Wdcを通して直流機器102に直流電力が供給される。直流電力供給部101と直流機器102との間には、直流供給線路Wdcに流れる電流を監視し、異常を検知したときに直流供給線路Wdc上で直流電力供給部101から直流機器102への給電を制限ないし遮断する直流ブレーカ114が設けられる。
【0022】
直流供給線路Wdcは、直流電力の給電路であるとともに通信路としても兼用されており、高周波の搬送波を用いてデータを伝送する通信信号を直流電圧に重畳することにより直流供給線路Wdcに接続された機器間での通信を可能にしている。この技術は、交流電力を供給する電力線において交流電圧に通信信号を重畳させる電力線搬送技術と類似した技術である。
【0023】
直流供給線路Wdcは、直流電力供給部101を介して宅内サーバ116に接続される。宅内サーバ116は、宅内の通信網(以下、「宅内網」という)を構築する主装置であり、宅内網において直流機器102が構築するサブシステムなどと通信を行う。
【0024】
図示例では、サブシステムとして、パーソナルコンピュータ、無線アクセスポイント、ルータ、IP電話機のような情報系の直流機器102からなる情報機器システムK101、照明器具のような照明系の直流機器102からなる照明システムK102,K105、来客対応や侵入者の監視などを行う直流機器102からなるインターホンシステムK103、火災感知器のような警報系の直流機器102からなる住警器システムK104などがある。各サブシステムは、自立分散システムを構成しており、サブシステム単独でも動作が可能になっている。
【0025】
上述した直流ブレーカ114は、サブシステムに関連付けて設けられており、図示例では、情報機器システムK101、照明システムK102およびインターホンシステムK103、住警器システムK104、照明システムK105に関連付けて4個の直流ブレーカ114を設けている。1台の直流ブレーカ114に複数個のサブシステムを関連付ける場合には、サブシステムごとに直流供給線路Wdcの系統を分割する接続ボックス121が設けられる。図示例においては、照明システムK102とインターホンシステムK103との間に接続ボックス121が設けられている。
【0026】
情報機器システムK101としては、壁コンセントあるいは床コンセントの形態で家屋Hに先行配置(家屋Hの建築時に施工)される直流コンセント131に接続される直流機器102からなる情報機器システムK101が設けられる。
【0027】
照明システムK102、K105としては、家屋Hに先行配置される照明器具(直流機器102)からなる照明システムK102と、天井に先行配置される引掛シーリング132に接続する照明器具(直流機器102)からなる照明システムK105とが設けられる。引掛シーリング132には、家屋Hの内装施工時に施工業者が照明器具を取り付けるか、または家人自身が照明器具を取り付ける。
【0028】
照明システムK102を構成する直流機器102である照明器具に対する制御の指示は、赤外線リモコン装置を用いて与えるほか、直流供給線路Wdcに接続されたスイッチ141から通信信号を用いて与えることができる。すなわち、スイッチ141は直流機器102とともに通信の機能を有している。また、スイッチ141の操作によらず、宅内網の別の直流機器102あるいは宅内サーバ116から通信信号により制御の指示がなされることもある。照明器具への指示には、点灯、消灯、調光、点滅点灯などがある。
【0029】
上述した直流コンセント131、引掛シーリング132には、任意の直流機器102を接続することができ、接続された直流機器102に直流電力を出力するから、以下では直流コンセント131、引掛シーリング132を区別する必要がない場合には「直流アウトレット」と呼ぶ。
【0030】
これらの直流アウトレットは、直流機器102に直接設けた接触子(図示せず)または接続線を介して設けた接触子(図示せず)が差し込まれる差込式の接続口が器体に開口し、接続口に差し込まれた接触子に直接接触する接触子受けが器体に保持された構造を有している。すなわち、直流アウトレットは接触式で給電を行う。直流アウトレットに接続された直流機器102が通信機能を有する場合には、直流供給線路Wdcを通して通信信号を伝送することが可能になる。直流機器102だけではなく直流アウトレットにも通信機能が設けられている。
【0031】
宅内サーバ116は、宅内網に接続されるだけではなく、インターネットを構築する広域網NTに接続される接続口を有している。宅内サーバ116が広域網NTに接続されている場合には、広域網NTに接続されたコンピュータサーバであるセンタサーバ200によるサービスを享受することができる。
【0032】
センタサーバ200が提供するサービスには、広域網NTを通して宅内網に接続された機器(主として直流機器102であるが通信機能を有した他の機器も含む)の監視や制御を可能にするサービスがある。このサービスにより、パーソナルコンピュータ、インターネットTV、移動体電話機などのブラウザ機能を備える通信端末(図示せず)を用いて宅内網に接続された機器の監視や制御が可能になる。
【0033】
宅内サーバ116は、広域網NTに接続されたセンタサーバ200との間の通信と、宅内網に接続された機器との間の通信との両方の機能を備え、宅内網の機器に関する識別情報(ここでは、IPアドレスを用いるものとする)の取得の機能を備える。
【0034】
宅内サーバ116は、センタサーバ200との通信機能を用いることにより、広域網NTに接続された通信端末からセンタサーバ200を通して宅内の機器の監視や制御を可能にする。センタサーバ200は、宅内の機器と広域網NT上の通信端末とを仲介する。
【0035】
通信端末から宅内の機器の監視や制御を行う場合は、監視や制御の要求をセンタサーバ200に記憶させ、宅内の機器は定期的に片方向のポーリング通信を行うことにより、通信端末からの監視や制御の要求を受信する。この動作により、通信端末から宅内の機器の監視や制御が可能になる。
【0036】
また、宅内の機器において火災検知など通信端末に通知すべきイベントが生じたときには、宅内の機器からセンタサーバ200に通知し、センタサーバ200から通信端末に対して電子メールによる通知を行う。
【0037】
宅内サーバ116における宅内網との通信機能のうち重要な機能は、宅内網を構成する機器の検出と管理である。宅内サーバ116では、UPnP(Universal Plug and Play)を応用して宅内網に接続された機器を自動的に検出する。宅内サーバ116はブラウザ機能を有する表示器117を備え、検出した機器の一覧を表示器117に表示する。この表示器117はタッチパネル式もしくは操作部が付設された構成を有し、表示器117の画面に表示された選択肢から所望の内容を選択する操作が可能になっている。したがって、宅内サーバ116の利用者(施工業者あるいは家人)は、表示器117の画面上で機器の監視ないし制御が可能になる。表示器117は宅内サーバ116とは分離して設けてもよい。
【0038】
宅内サーバ116では、機器の接続に関する情報を管理しており、宅内網に接続された機器の種類や機能とアドレスとを把握する。したがって、宅内網の機器を連動動作させることができる。機器の接続に関する情報は上述のように自動的に検出されるが、機器を連動動作させるには、機器自身が保有する属性により自動的に関係付けを行うほか、宅内サーバ116にパーソナルコンピュータのような情報端末を接続し、情報端末のブラウザ機能を利用して機器の関係付けを行うこともできる。
【0039】
機器の連動動作の関係は各機器がそれぞれ保持する。したがって、機器は宅内サーバ116を通すことなく連動動作することができる。各機器について、連動動作の関係付けを行うことにより、たとえば、機器であるスイッチの操作により、機器である照明器具の点灯あるいは消灯の動作を行うことが可能になる。また、連動動作の関係付けはサブシステム内で行うことが多いが、サブシステムを超える関係付けも可能である。
【0040】
ところで、直流電力供給部101は、基本的には、商用電源のように宅外から供給される交流電源ACの電力変換により直流電力を生成する。図示する構成では、交流電源ACは、分電盤110に内器として取り付けられた主幹ブレーカ111を通して、スイッチング電源を含むAC/DCコンバータ112に入力される。AC/DCコンバータ112から出力される直流電力は、協調制御部113を通して各直流ブレーカ114に接続される。
【0041】
直流電力供給部101には、交流電源ACから電力が供給されない期間(たとえば、商用電源ACの停電期間)に備えて二次電池162が設けられている。また、直流電力を生成する太陽電池161や燃料電池163を併用することも可能になっている。交流電源ACから直流電力を生成するAC/DCコンバータ112を備える主電源に対して、太陽電池161や二次電池162や燃料電池163は分散電源になる。なお、図示例において、太陽電池161、二次電池162、燃料電池163は出力電圧を制御する回路部を含み、二次電池162は放電だけではなく充電を制御する回路部も含んでいる。
【0042】
分散電源のうち太陽電池161や燃料電池163は必ずしも設けなくてもよいが、二次電池162は設けるのが望ましい。二次電池162は主電源や他の分散電源により適時充電され、二次電池162の放電は、交流電源ACから電力が供給されない期間だけではなく必要に応じて適時に行われる。二次電池162の充放電や主電源と分散電源との協調は、協調制御部113により行われる。すなわち、協調制御部113は、直流電力供給部101を構成する主電源および分散電源から直流機器102への電力の配分を制御する直流電力制御部として機能する。なお、太陽電池161、二次電池162、燃料電池163の出力を交流電力に変換し、AC/DCコンバータ112の入力電力として用いる構成を採用してもよい。
【0043】
直流機器102の駆動電圧は機器に応じた複数種類の電圧から選択されるから、協調制御部113にDC/DCコンバータを設け、主電源および分散電源から得られる直流電圧を必要な電圧に変換するのが望ましい。通常は、1系統のサブシステム(もしくは1台の直流ブレーカ114に接続された直流機器102)に対して1種類の電圧が供給されるが、1系統のサブシステムに対して3線以上を用いて複数種類の電圧を供給するように構成してもよい。あるいはまた、直流供給線路Wdcを2線式とし、線間に印加する電圧を時間経過に伴って変化させる構成を採用することも可能である。DC/DCコンバータは、直流ブレーカと同様に複数に分散して設けてもよい。
【0044】
上述の構成例では、AC/DCコンバータ112を1個だけ図示しているが、複数個のAC/DCコンバータ112を並設することが可能であり、複数個のAC/DCコンバータ112を設けるときには、負荷の大きさに応じて運転するAC/DCコンバータ112の台数を増減させるのが望ましい。
【0045】
上述したAC/DCコンバータ112、協調制御部113、直流ブレーカ114、太陽電池161、二次電池162、燃料電池163には通信機能が設けられており、主電源および分散電源や直流機器102を含む負荷の状態に対処する連携動作を行うことを可能にしている。この通信に用いる通信信号は、直流機器2に用いる通信信号と同様に直流電圧に重畳する形式で伝送する。
【0046】
上述の例では主幹ブレーカ111から出力された交流電力をAC/DCコンバータ112により直流電力に変換するために、AC/DCコンバータ112を分電盤110内に配置しているが、主幹ブレーカ111の出力側において分電盤110内に設けた分岐ブレーカ(図示せず)で交流供給線路を複数系統に分岐し、各系統の交流供給線路にAC/DCコンバータを設けて系統ごとに直流電力に変換する構成を採用してもよい。
【0047】
この場合、家屋Hの各階や各部屋を単位として直流電力供給部101を設けることができるから、直流電力供給部101を系統別に管理することができ、しかも、直流電力を利用する直流機器102との間の直流供給線路Wdcの距離が小さくなるから、直流供給線路Wdcでの電圧降下による電力損失を低減させることができる。また、主幹ブレーカ111および分岐ブレーカを分電盤110に収納し、AC/DCコンバータ112と協調制御部113と直流ブレーカ114と宅内サーバ116とを分電盤110とは別の盤に収納してもよい。
【0048】
ここで、本発明に係る配線器具は、上述した宅内システムに用いられるものであり、以下において詳細に説明する。
【0049】
(第1の実施形態)
第1の実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。本発明に係る配線器具は、例えばスイッチ141であって、図3に示すように埋込型配線器具用に規格化された取付枠3に取り付けられた状態で造営材(例えば、壁面など)に埋込配設されるものである。
【0050】
取付枠3は、例えば金属製であって、図2に示すように略矩形枠状に形成され、中央部には略矩形状の開口部3aが設けられている。また、取付枠3の長手方向(図2中の上下方向)に沿う両側壁には、一対の嵌合孔3b、3bが長手方向に沿ってそれぞれ3組ずつ設けられている。なお、本実施形態の取付枠3は、従来周知のものを採用しているので詳細な説明は省略する。
【0051】
スイッチ141は、図2に示すように前面が開口する略矩形箱状のボディ1と、ボディ1の前面側から被着されるカバー2と、ボディ1内に収納されるプリント基板PWBと、カバー2の前面側に回動自在に取着される操作ハンドル4と、操作ハンドル4の前面側に取着される化粧カバー5とを備えている。
【0052】
ボディ1は、例えば合成樹脂成形品であって、前面が開口する略矩形箱状に形成され、幅方向に沿う両側壁には複数(図2では2個)の嵌合突起1aがそれぞれ突設されている。
【0053】
一方、カバー2は、ボディ1と同様に合成樹脂成形品であって、後面が開口する略矩形箱状に形成され、幅方向に沿う両側壁においてボディ1の各嵌合突起1aに対応する部位には、突片2aがそれぞれ後面側に向かって突設されており、各突片2aには上記嵌合突起1aが嵌合する嵌合孔2bがそれぞれ貫設されている。また、カバー2の長手方向に沿う両側壁の略中央部には、取付枠3の一対の嵌合孔3b、3bに嵌合する嵌合突起2e、2eがそれぞれ設けられており、各嵌合突起2eを対応する嵌合孔3bにそれぞれ嵌合させることによってカバー2が取付枠3に取り付けられるようになっている。ここに、嵌合突起2eにより取付枠への取着手段が構成されている。
【0054】
而して、カバー2をボディ1の前面側から被着し、ボディ1側の嵌合突起1aを対応するカバー2側の各嵌合孔2bにそれぞれ嵌合させると、カバー2がボディ1に取付けられる。ここに、ボディ1およびカバー2により器体が構成される。
【0055】
ここで、器体(ボディ1およびカバー2)内部には、図2に示すようにプリント基板PWBが収納される。このプリント基板PWBは略矩形板状であって、前面側には複数(図2では5個)の発光ダイオードLDが横並びに実装されるとともに、発光ダイオードLDの上側にはスイッチ14(機能部)が実装されている。一方、カバー2において各発光ダイオードLDに対応する部位には、発光ダイオードLDを挿通させるための挿通孔2cがそれぞれ貫設され、スイッチ14に対応する部位には、スイッチ14の操作子を前面側に露出させるための露出孔2fが貫設されている。而して、プリント基板PWBを器体内部に収納すると、各発光ダイオードLDはそれぞれ対応する挿通孔2cを臨んだ状態で配置され、スイッチ14は露出孔2fから操作子を露出させた状態で配置される(図4参照)。ここに、発光ダイオードLDにより発光手段が構成されている。
【0056】
操作ハンドル4は、例えば合成樹脂成形品であって、図2に示すように縦長の略矩形板状に形成されており、前面側の右寄りには化粧カバー5が配置される凹所4bが凹設されている。また、操作ハンドル4には、カバー2の複数の挿通孔2cに対応する部位に横長の略矩形状の開口窓4aが貫設され、発光ダイオードLDからの出射光が開口窓4aを通して前面側に照射されるようになっている。さらに、操作ハンドル4の幅方向に沿う一端側(図4中の左側)には軸受部(図示せず)が後面側に設けられており、カバー2に設けた軸部(図示せず)を当該軸受部に軸支させることによって、操作ハンドル4は器体に対して開閉自在に支持され、また操作ハンドル4の幅方向に沿う他端側(図4中の右側)にはカバー2に設けた係止溝2dに係止される係止片4cが後面側に突設されており、係止片4cを係止溝2dに係止させることによって、操作ハンドル4の前面側への移動が所定のストロークに規制される。すなわち、本実施形態の操作ハンドル4は、一端側を支点とし、器体に対して所定のストロークの範囲内で回動自在になっている。
【0057】
化粧カバー5は、例えば乳白色の光拡散物質を用いて光拡散処理が施された半透明性樹脂からなる縦長の略矩形板状であって、左右方向の中間部が両側部に比べて前面側(図4中の上側)に凸となる形状に形成されている。この化粧カバー5は、例えば超音波溶着により操作ハンドル4の凹所4bに取り付けられる。
【0058】
ここで、本実施形態のスイッチ141の組立てについて説明する。なお、化粧カバー5については、予め超音波溶着により操作ハンドル4に取り付けられているものとする。まず、プリント基板PWBを発光ダイオードLD側を前面側に向けた状態でボディ1内に収納し、ボディ1の前面側からカバー2を被着する。この時、ボディ1側の各嵌合突起1aを対応するカバー2側の嵌合孔2bにそれぞれ嵌合させることによって、器体が組み立てられ、また各発光ダイオードLDが対応する挿通孔2cをそれぞれ臨んだ状態に配置されるとともに、スイッチ14が露出孔2fから操作子を露出させた状態に配置される。次に、カバー2の両側壁に設けた一対の嵌合突起2eをそれぞれ対応する取付枠3の嵌合孔3b(本実施形態では、真ん中の1組)に嵌合させると、器体が取付枠3に取り付けられる。その後、操作ハンドル4の後面側に設けた軸受部にカバー2の軸部を軸支させるとともに係止片4cを係止溝2dに係止させると、操作ハンドル4が器体に取り付けられ、スイッチ141の組立てが完了する。この時、発光ダイオードLDは、操作ハンドル4の開口窓4aを臨んだ状態に配置される。ここにおいて、スイッチ14をオンするには、操作ハンドル4を前面側から押操作することによって、操作ハンドル4の裏面側に設けた突起(図示せず)により操作子が押され、スイッチ14がオンになる。
【0059】
また、スイッチ141は、図1(a)に示すように直流ブレーカ114からの直流供給線路Wdcが接続される給電端子13、13(端子部)と、給電端子13、13を介して供給される直流電源DCの停電を検知する停電検知回路6(停電検知手段)と、発光ダイオードLDを発光させる点灯回路9と、停電時において直流電源DCを供給する2次電池7(充電要素)と、非停電時には直流ブレーカ114から供給される直流電源DCにより2次電池7を充電させ、停電時には2次電池7を放電させて点灯回路9に直流電源DCを供給する充放電回路8と、周囲の明るさを検出する明るさセンサ10(明るさ検知手段)と、一方の電源端子が給電端子13に接続された照明負荷Lの他方の電源端子が接続される負荷端子T2と、負荷端子T2と他方の給電端子13との間を接続する電路の途中に設けられたスイッチ14とを備えている。ここに、発光ダイオードLDおよび化粧カバー5により停電報知手段が構成されている。
【0060】
また、明るさセンサ10には、周囲照度を検知するセンサ部を有効にするか否かを切り替えるための切替スイッチ16が設けられており、さらに点灯回路9には、発光ダイオードLDをナイトライト(暗くなることで点灯させるライト)として使用するか否かを設定するためのナイトライトスイッチ11が接続されている。なお、切替スイッチ16およびナイトライトスイッチ11は、それぞれカバー2の前面側に設けられており(図示せず)、操作ハンドル4をカバー2から取り外すことによって操作できるようになっている。ここにおいて、ナイトライトスイッチ11をオフにすると、停電時に周囲が暗い場合に発光ダイオードLDが点灯し、ナイトライトスイッチ11をオンにすると、停電時、非停電時を問わず、周囲が暗い場合に発光ダイオードLDが点灯するように構成されている。すなわち、ナイトライトスイッチ11をオンにすることによって、発光ダイオードLDがナイトライトとしての機能を有することになる。
【0061】
次に、発光ダイオードLDの点灯動作について説明する。なお、以下の説明では切替スイッチ16がオン(すなわち、センサ有効)の場合のみ説明する。
【0062】
まず、停電検知回路6により停電が検知されていない場合(非停電時)、ナイトライトスイッチ11をオンにすると、明るさセンサ10により周囲照度が所定の基準値よりも暗いと判断された場合、発光ダイオードLDが点灯し、発光ダイオードLDから照射された光は化粧カバー5内で拡散されて化粧カバー5の一部(図3中のA部)を発光させる。すなわち、ナイトライトとして機能する。なおこの時、発光ダイオードLDの点灯電力は、充放電回路8を介して直流ブレーカ114から供給される。一方、ナイトライトスイッチ11をオフにすると、明るさセンサ10により周囲照度が所定の基準値よりも暗いと判断された場合であっても、発光ダイオードLDは消灯したままの状態を維持する。このように発光ダイオードLDをナイトライトとして使用する場合、明るさセンサ10により周囲照度が所定の基準値よりも暗いと判断されると発光ダイオードLDを発光させ、明るさセンサ10により周囲照度が所定の基準値よりも明るいと判断されると発光ダイオードLDを消灯させるので、電気使用量を削減することができ、省エネを図ることができる。
【0063】
次に、停電検知回路6により停電が検知された場合(停電時)、ナイトライトスイッチ11の設定状態に関わらず、明るさセンサ10により周囲照度が所定の基準値よりも暗いと判断されると、発光ダイオードLDが点灯し、発光ダイオードLDから照射された光は化粧カバー5内で拡散されて化粧カバー5の一部(図3中のA部)を発光させる。すなわち、発光ダイオードLDからの光により停電が起こっていることを報知するのである。なおこの時、発光ダイオードLDの点灯電力は、充放電回路8を介して2次電池7から供給される。
【0064】
而して、本実施形態のスイッチ141では、例えばナイトライトに設定されていない場合には、スイッチ141が設置された部屋であればどこにいても、停電が起こっていることを知ることができ、ナイトライトに設定されている場合であっても、停電か否かを判別できるように、停電時と非停電時における発光ダイオードLDの照度や発光色などを異なったものにしたり、例えば停電時における発光ダイオードLDを点滅、非停電時における発光ダイオードLDを点灯させることによって、停電が起こっていることを知ることができる。また、スイッチ141は、規格化された取付枠3に取着可能な大きさに形成されているので、既設のスイッチからスイッチ141への取り替えを容易に行うことができる。
【0065】
さらに、停電時において、発光ダイオードLDにより化粧カバー5の一部を発光させることによって、スイッチ141を避難時の誘導灯として機能させることができるので、誘導灯を別に施工する必要がなく、コストアップを抑えることができる。また、既設のスイッチを本実施形態のスイッチ141に交換することによって、避難時の誘導システムを容易に導入することができる。
【0066】
なお、本実施形態では化粧カバー5の一部を発光させているが、化粧カバー5の全体を発光させるように構成してもよい。
【0067】
次に、図1(b)に示すスイッチ141は本実施形態の別の例を示しており、上述した図1(a)に示すスイッチ141では、停電報知手段として発光ダイオードLDおよび化粧カバー5を用いているが、本例では音声出力回路15およびスピーカSPにより停電報知手段が構成されている。すなわち、本例のスイッチ141では、停電検知回路6により停電が検知されると、充放電回路8を介して2次電池7から音声出力回路15に直流電源DCが供給され、音声出力回路15から出力された停電を知らせる音声がスピーカSPを介して発せられるようになっている。
【0068】
而して、光により停電を報知する場合、停電か否かを知るためにはスイッチ141を意識的に見る必要があるが、本例のように音声により停電を報知することによって、スイッチ141を意識することなく停電か否かを知ることができる。
【0069】
なお、上記説明では、停電報知手段として発光ダイオードLDおよび化粧カバー5、または、音声出力回路15およびスピーカSPの何れか一方を設けた場合について説明したが、停電報知手段として両方を備えたものであってもよい。この場合、例えば明るさセンサ10により周囲照度が所定の基準値よりも暗いと判断された場合は発光ダイオードLDを発光させることによって停電を報知し、明るさセンサ10により周囲照度が所定の基準値よりも明るいと判断された場合にはスピーカSPより音声で停電を報知するように構成すればよい。周囲が明るい場合、発光ダイオードLDにより化粧カバー5を発光させても発光状態が認識できない場合があるが、音声により報知することによって周囲が明るい場合であっても停電が起こっていることを確実に知らせることができる。
【0070】
(第2の実施形態)
第2の実施形態について図5〜図8に基づいて説明する。第1の実施形態では、配線器具としてスイッチ141を用いた場合を例に説明したが、本実施形態では、配線器具として直流コンセント131を用いている。なお、以下の説明において、第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明は省略する。
【0071】
本実施形態の直流コンセント131は、図6(a)(b)に示すようにJIS(JIS C 8375)等で規格化された取付枠3に取り付けられた状態で造営材(例えば、壁面など)に埋込配設されるものである。
【0072】
直流コンセント131は、図6(a)に示すように明るさセンサ10と、ナイトライト部18と、コンセント部17とを備えており、コンセント部17はJIS(JIS C 8304)等で規格化された埋込型の配線器具の1個モジュール寸法(取付枠3の開口部の長手方向に3個並べて取着可能な寸法)に形成され、明るさセンサ10およびナイトライト部18は2個モジュール寸法に一体に形成されている。
【0073】
明るさセンサ10の器体の前面側には、上述した切替スイッチ16およびナイトライトスイッチ11がそれぞれ設けられており、前面側から切り替えられるようになっている。
【0074】
ナイトライト部18は、器体に発光ダイオードLDが内蔵されており、器体の前面側には発光ダイオードLDから照射された光を面発光させるための導光板18aが設けられている。
【0075】
コンセント部17は、器体の前面側にプラス極側とマイナス極側とで開口長さが異なる一対の栓刃挿入口17a、17aが設けられ、各栓刃挿入口17aに対応する器体内部には、各栓刃挿入口17aを通して挿入されたプラグの栓刃がそれぞれ電気的に接続される一対の刃受部20、20(図5(a)参照)が収納されている。
【0076】
また、直流コンセント131は、図5(a)に示すように給電端子13、13と、一対の刃受部20、20と、停電検知回路6と、点灯回路9と、2次電池7と、充放電回路8とを備えており、点灯回路9には上述したナイトライトスイッチ11や明るさセンサ10が接続されている。なお、本実施形態の直流コンセント131では、一対の刃受部20、20がコンセント部17の器体内に収納され、停電検知回路6、充放電回路8、2次電池7、点灯回路9および発光ダイオードLDが明るさセンサ10およびナイトライト部18の器体内に収納されており、両者の間は電源線により電気的に接続されている。
【0077】
次に、発光ダイオードLDの点灯動作について説明する。なお、以下の説明では第1の実施形態と同様に、切替スイッチ16がオン(すなわち、センサ有効)の場合のみ説明する。
【0078】
まず、停電検知回路6により停電が検知されていない場合(非停電時)、ナイトライトスイッチ11をオンにすると、明るさセンサ10により周囲照度が所定の基準値よりも暗いと判断された場合、発光ダイオードLDが点灯し、発光ダイオードLDから照射された光は導光板18aの端面から導光板内部に入射され、さらに内部で反射することによって導光板18aの前面から均一に照射される。すなわち、ナイトライトとして機能する。なおこの時、発光ダイオードLDの点灯電力は、充放電回路8を介して直流ブレーカ114から供給される。一方、ナイトライトスイッチ11をオフにすると、明るさセンサ10により周囲照度が所定の基準値よりも暗いと判断された場合であっても、発光ダイオードLDは消灯したままの状態を維持する。
【0079】
次に、停電検知回路6により停電が検知された場合(停電時)、ナイトライトスイッチ11の設定状態に関わらず、明るさセンサ10により周囲照度が所定の基準値よりも暗いと判断されると、発光ダイオードLDが点灯し、発光ダイオードLDから照射された光は
導光板18aの端面から導光板内部に入射され、さらに内部で反射することによって導光板18aの前面から均一に照射される。すなわち、発光ダイオードLDからの光により停電が起こっていることを報知するのである。なおこの時、発光ダイオードLDの点灯電力は、充放電回路8を介して2次電池7から供給される。
【0080】
而して、本実施形態の直流コンセント131では、例えばナイトライトに設定されていない場合には、直流コンセント131が設置された部屋であればどこにいても、停電が起こっていることを知ることができ、ナイトライトに設定されている場合であっても、停電か否かを判別できるように、停電時と非停電時における発光ダイオードLDの照度や発光色などを異なったものにしたり、例えば停電時における発光ダイオードLDを点滅、非停電時における発光ダイオードLDを点灯させることによって、停電が起こっていることを知ることができる。また、直流コンセント131は、規格化された取付枠3に取着可能な大きさに形成されているので、既設の直流コンセントから直流コンセント131への取り替えを容易に行うことができる。
【0081】
さらに、停電時において、発光ダイオードLDにより直流コンセント131の一部(すなわち、導光板18a)を発光させることによって、直流コンセント131を避難時の誘導灯として機能させることができるので、誘導灯を別に施工する必要がなく、コストアップを抑えることができる。また、既設の直流コンセントを本実施形態の直流コンセント131に交換することによって、避難時の誘導システムを容易に導入することができる。
【0082】
次に、図5(b)に示す直流コンセント131は本実施形態の別の例を示しており、上述した図5(a)に示す直流コンセント131では、停電報知手段として発光ダイオードLDおよび導光板18aを用いているが、本例では音声出力回路15およびスピーカSPにより停電報知手段が構成されている。すなわち、本例の直流コンセント131では、停電検知回路6により停電が検知されると、充放電回路8を介して2次電池7から音声出力回路15に直流電源DCが供給され、音声出力回路15から出力された停電を知らせる音声がスピーカSPを介して発せられるようになっている。
【0083】
而して、光により停電を報知する場合、停電か否かを知るためには直流コンセント131を意識的に見る必要があるが、本例のように音声により停電を報知することによって、直流コンセント131を意識することなく停電か否かを知ることができる。
【0084】
なお、上記説明では、停電報知手段として発光ダイオードLDおよび導光板18a、または、音声出力回路15およびスピーカSPの何れか一方を設けた場合について説明したが、停電報知手段として両方を備えたものであってもよい。この場合、例えば明るさセンサ10により周囲照度が所定の基準値よりも暗いと判断された場合は発光ダイオードLDを発光させることによって停電を報知し、明るさセンサ10により周囲照度が所定の基準値よりも明るいと判断された場合にはスピーカSPより音声で停電を報知するように構成すればよい。周囲が明るい場合、発光ダイオードLDにより導光板18aを発光させても発光状態が認識できない場合があるが、音声により報知することによって周囲が明るい場合であっても停電が起こっていることを確実に知らせることができる。
【0085】
なお、本実施形態では、栓刃挿入口17aの形状が、プラス極側とマイナス極側とで開口長さが異なる場合を例に説明したが、栓刃挿入口17aの形状は、例えば図7(a)に示すようにハ字型のものや、図7(b)に示すように円形のものであってもよい。
【0086】
また、本実施形態では、配線器具として壁面に配設される直流コンセント131を例に説明したが、配線器具として図8に示すように器体19の下面に引掛キャップ(図示せず)の一対の引掛栓刃が挿入される一対の引掛栓刃挿入口19aが設けられた引掛シーリング132を用いてもよい。この場合も図5(a)(b)に示すような構成を採用することによって、直流コンセント131と同様の効果が得られる。なお、図8中のLDは発光ダイオード、10は明るさセンサ、16は切替スイッチをそれぞれ示している。
【0087】
ここにおいて、第1および第2の実施形態で説明したスイッチ141や直流コンセント131や引掛シーリング132のような配線器具を用いることによって、家の中の各所に必ず施工されている配線器具自体をそのまま避難誘導手段として利用できるので、誘導手段を別途施工する必要がなく、また既設の配線器具を本発明の配線器具に取り替えれば避難誘導システムを容易に導入できる。
【0088】
なお、第1および第2の実施形態では、供給される電源が直流電源の場合を例に説明したが、供給される電源は交流電源であってもよい。
【0089】
また、第1および第2の実施形態では、充電要素として2次電池7を用いた場合を例に説明したが、充電要素は本実施形態に限定されるものではなく、例えばコンデンサなどであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】(a)(b)は第1の実施形態の配線器具を示すブロック図である。
【図2】同上の分解斜視図である。
【図3】同上の斜視図である。
【図4】同上の断面図である。
【図5】(a)(b)は第2の実施形態の配線器具を示すブロック図である。
【図6】(a)は同上の正面図、(b)は同上の側面図である。
【図7】(a)(b)は同上に用いられるコンセント部の他の例を示す正面図である。
【図8】同上の他の例を示す斜視図である。
【図9】第1および第2の実施形態の配線器具が用いられる宅内システムの概略図である。
【符号の説明】
【0091】
1 ボディ
2 カバー
5 化粧カバー
6 停電検知回路(停電検知手段)
7 2次電池(充電要素)
13 給電端子(端子部)
14 スイッチ(機能部)
DC 直流電源(電源)
LD 発光ダイオード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源供給用電線が接続される端子部と、当該端子部を介して供給される電源により所定の機能を提供する機能部と、前記電源の停電を検知する停電検知手段と、当該停電検知手段により停電を検知した際に停電を報知する停電報知手段と、前記電源により充電され停電時において前記停電報知手段に電源を供給する充電要素とを、造営材に取着される器体に設けたことを特徴とする配線器具。
【請求項2】
前記器体は、埋込型配線器具用の取付枠に取着可能な大きさに形成されるとともに当該取付枠に取着する取着手段を有し、当該取付枠を介して前記造営材に取着されることを特徴とする請求項1記載の配線器具。
【請求項3】
前記停電報知手段は、前記器体の露出部分における少なくとも一部又は全体を発光させる発光手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2の何れか1項に記載の配線器具。
【請求項4】
前記器体の露出部分における少なくとも一部又は全体に半透明性樹脂からなる透光部を設け、当該透光部の背面に前記発光手段を配置したことを特徴とする請求項3記載の配線器具。
【請求項5】
周囲の明るさを検知するための明るさ検知手段と、非停電時において当該明るさ検知手段が所定の基準値よりも暗いと判断すると、前記発光手段を発光させる発光制御手段とを備えたことを特徴とする請求項3又は4の何れか1項に記載の配線器具。
【請求項6】
前記明るさ検知手段が所定の基準値よりも暗いと判断した場合において、前記停電報知手段は、停電時における前記発光手段の発光態様を、非停電時における前記発光手段の発光態様と異なる発光態様にしたことを特徴とする請求項5記載の配線器具。
【請求項7】
前記停電報知手段は、音声により停電を報知する音声報知手段を備えたことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の配線器具。
【請求項8】
周囲の明るさを検知するための明るさ検知手段を備え、前記停電報知手段は、発光することによって停電を報知する発光手段と、音声により停電を報知する音声報知手段とを有し、前記停電検知手段が停電を検知し、且つ、前記明るさ検知手段が所定の基準値よりも暗いと判断すると、前記発光手段を発光させることによって停電を報知し、前記明るさ検知手段が所定の基準値よりも明るいと判断すると、前記音声報知手段により音声で停電を報知することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の配線器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−157651(P2009−157651A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−335174(P2007−335174)
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】