説明

配達用地図作成装置、配達用地図作成方法、及び配達用地図作成プログラム

【課題】複数の配達場所をまわって商品を配達する際に参照される配達用地図として、効率的に商品を配達することが可能となる配送案内が示された配達用地図を作成する。
【解決手段】配達用地図作成装置10が、未配達の配達商品とその配達場所とが対応付けされた配達情報を格納する配達DB23を備え、配達情報を参照して配達場所を特定し、特定した各配達場所への配達順番を決定し、決定した配達順番で各配達場所を経由する配送ルートを探索し、特定された配達場所のうち所定のグループ化ルールに適合する複数の配達場所をグループ化し、グループ化された配達場所群、及びグループ化されていない配達場所毎に配送用車両の停車位置を決定し、決定された配送ルート、配達順番を認識可能な配達場所、及び停車位置が表示される配達用地図を作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客に指定された配達場所に商品を配達する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配達用地図を作成する配達用地図作成装置、配達用地図作成方法、及び配達用地図作成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、商品を購入したそれぞれの顧客の自宅等に商品を配送する場合には、あらかじめ配達場所を認識可能な配達用地図を作成しておき、その配達用地図を参照しながら配送者が配送車両を用いて各配達場所をまわるようにしている。
【0003】
従来から、配送者が配送車両を用いて円滑に配送を行うための配達用地図を生成する装置が提案されている。例えば、特許文献1には、次の配達場所を考慮して決定された車両の停止位置をアイコン表示した地図を作成する装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2008−027100号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の地図作成装置では、次の配達場所を考慮して車両の停止位置を決定するのみであるので、作成された配達用地図によっては効率的に配達することができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上述した問題を解消し、配達者が車両を用いて効率的に商品を配達することが可能となる配送案内が示された配達用地図を作成することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の配達用地図作成装置は、顧客に指定された配達場所に商品を配達する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配達用地図を作成する配達用地図作成装置であって、未配達の配達商品とその配達場所とが対応付けされた配達情報を格納する配達情報記憶手段と、前記配達情報を参照して配達場所を特定し、特定した各配達場所への配達順番を決定し、決定した配達順番で各配達場所を経由する配送ルートを探索する配送ルート探索部と、前記特定された配達場所のうち所定のグループ化ルールに適合する複数の配達場所をグループ化する配達場所グループ化部と、グループ化された配達場所群、及びグループ化されていない配達場所毎に配送用車両の停車位置を決定する停車位置決定部と、前記配送ルート探索部によって決定された配送ルートと、前記配送ルート探索部によって決定された配達順番を認識可能な配達場所と、前記停車位置決定部によって決定された停車位置とが表示される配達用地図を作成する配達用地図作成部とを含むことを特徴とする。
【0008】
上記のように構成したことで、配達者が車両を用いて効率的に商品を配達することが可能となる配送案内が示された配達用地図を作成することができるようになる。
【0009】
前記グループ化ルールは、配送用車両を1箇所の停止位置に停止させてまとめて配達すべきあらかじめ定められた配置状態となっている複数の配達場所が存在していた場合に、それらの複数の配達場所をグループ化するというルールであり、前記配達場所グループ化部は、前記配置状態となっている複数の配達場所をグループ化する構成とされていてもよい。
【0010】
前記グループ化ルールは、例えば、所定の距離範囲内に複数の配達場所が存在していた場合、近隣の配送ルート上の道路から所定距離内に複数の配達場所が存在していた場合、配送用車両が進入できない道路沿いに複数の配達場所が存在していた場合、あるいは、同じ共同住宅に複数の配達場所が存在していた場合に、それらの複数の配達場所をグループ化するというルールである。
【0011】
前記配達用地図作成部によって作成された配達用地図を表示する配達用地図表示部を含む構成とされていてもよい。
【0012】
前記配達用地図作成部によって作成された配達用地図を印刷する配達用地図印刷部を含む構成とされていてもよい。
【0013】
前記配送ルート探索部によって決定された配達順番に、配達場所、配達商品、前記停車位置決定部によって決定された停車位置が対応付けされた配達リストを作成する配達リスト作成部を含む構成とされていてもよい。
【0014】
前記配達リスト作成部によって作成された配達リストを表示する配達リスト表示部を含む構成とされていてもよい。
【0015】
前記配達リスト作成部によって作成された配達リストを印刷する配達リスト印刷部を含む構成とされていてもよい。
【0016】
前記停車位置決定部は、配送用車両が停車する向きをも決定し、前記配達用地図作成部は、停車する向きを認識可能に配送用車両の停車位置が表示される配達用地図を作成する構成とされていてもよい。
【0017】
また、本発明の配達用地図作成方法は、顧客に指定された配達場所に商品を配達する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配達用地図を作成する配達用地図作成方法であって、未配達の配達商品とその配達場所とが対応付けされた配達情報を格納する配達情報記憶手段に記憶された前記配達情報を参照して配達場所を特定し、特定した各配達場所への配達順番を決定し、決定した配達順番で各配達場所を経由する配送ルートを探索する配送ルート探索処理と、前記特定した配達場所のうち所定のグループ化ルールに適合する複数の配達場所をグループ化する配達場所グループ化処理と、グループ化した配達場所群、及びグループ化されていない配達場所毎に配送用車両の停車位置を決定する停車位置決定処理と、前記配送ルート探索処理にて決定した配送ルートと、前記配送ルート探索処理にて決定した配達順番を認識可能な配達場所と、前記停車位置決定処理にて決定した停車位置とが表示される配達用地図を作成する配達用地図作成処理とを含むことを特徴とする。
【0018】
さらに、本発明の配達用地図作成プログラムは、顧客に指定された配達場所に商品を配達する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配達用地図を作成させる配達用地図作成プログラムであって、コンピュータに、未配達の配達商品とその配達場所とが対応付けされた配達情報を格納する配達情報記憶手段に記憶された前記配達情報を参照して配達場所を特定し、特定した各配達場所への配達順番を決定し、決定した配達順番で各配達場所を経由する配送ルートを探索する配送ルート探索処理と、前記特定した配達場所のうち所定のグループ化ルールに適合する複数の配達場所をグループ化する配達場所グループ化処理と、グループ化した配達場所群、及びグループ化されていない配達場所毎に配送用車両の停車位置を決定する停車位置決定処理と、前記配送ルート探索処理にて決定した配送ルートと、前記配送ルート探索処理にて決定した配達順番を認識可能な配達場所と、前記停車位置決定処理にて決定した停車位置とが表示される配達用地図を作成する配達用地図作成処理とを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、配達者が車両を用いて効率的に商品を配達することが可能となる配送案内が示された配達用地図を作成することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る配達用地図作成装置10の構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、配達用地図作成装置10は、配送ルート探索部11と、配達場所グループ化部12と、停車位置・向き決定部13と、配達用地図作成部14と、配達リスト作成部15と、入力部16と、表示部17と、印刷部18と、地図DB21と、顧客DB22と、配達DB23とを含む。
【0021】
配達用地図作成装置10は、例えば配達対象商品の集配センタや配達業務を行う小売チェーン店舗などに設置され、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置によって構成される。
【0022】
配送ルート探索部11は、出発地点(例えば配達対象商品が格納されている倉庫の所在地)から配達場所の近傍道路を全て経由して最終の到着地点(例えば出発地点と同じ場所)に到達する配送ルートを探索する機能などの各種の処理を実行する機能を有する。なお、ルート探索処理は、公知の技術を利用して実行される。
【0023】
配達場所グループ化部12は、所定のグループ化ルールに従って、複数の配達場所をグループ化する処理などの各種の処理を実行する機能を有する。
【0024】
停車位置・向き決定部13は、配送ルート探索部11が決定した配送ルートと、配達場所グループ化部12によるグループ化を加味した配達場所とに基づいて、配送車両の停止位置と向きとを決定する処理などの各種の処理を実行する機能を有する。
【0025】
配達用地図作成部14は、配送ルート探索部11が決定した配送ルートと、配達場所と、配送車両の停止位置と向きとが示された配達用地図を作成する処理などの各種の処理を実行する機能を有する。
【0026】
配達リスト作成部15は、配達順に配達内容や停車位置が記載された配達リストを作成する処理などの各種の処理を実行する機能を有する。
【0027】
入力部16は、例えばキーボードやマウスなどの入力装置によって構成される。表示部17は、例えば液晶表示装置などの情報表示装置によって構成される。印刷部18は、プリンタなどの情報出力装置によって構成される。
【0028】
地図DB21は、ROMなどの記憶媒体によって構成され、配送ルートと成り得るエリアの地図データが格納される。顧客DB22は、RAMなどの記憶媒体によって構成され、商品の配達対象となる顧客の顧客データが格納される。配達DB23は、RAMなどの記憶媒体によって構成され、配達対象の商品や配達場所などを含む配達情報が格納される。
【0029】
図2は、顧客DB22に格納されている顧客情報の例を示す説明図である。顧客情報は、各顧客を一意に特定するために予め付与されている顧客コードと、該当する顧客の氏名と、配達場所となる該当する顧客の住所とが対応付けされた情報である。
【0030】
図3は、配達DB23に格納されている配達情報の例を示す説明図である。配達情報は、未配達の配達商品やその配達場所が対応付けされた情報であって、顧客から商品の配達の注文を受ける毎に、オペレータによって、あるいは自動的に登録される。例えば、オペレータが配達商品、該当する顧客の顧客コード、及び顧客が希望する配達希望日を入力すると、配達用地図作成装置10は、受注コードを付与し、受注日時を登録し、顧客コードによって顧客情報を参照して配達場所(顧客住所と顧客氏名)を特定して登録し、さらに配達希望日を配達日(配達予定日)として登録する。注文の受付は、インターネットを介して受け付けるようにしてもよいし、電話や対面によって受け付けるようにしてもよい。配達情報は、注文毎に付与される受注コード、配達場所、配達商品、受注日時、配達日などの配達に係わる各種の情報が対応付けされた情報である。
【0031】
次に、本例の配達用地図作成装置10の動作について説明する。
図4は、本例の配達用地図作成装置10における配達用地図作成処理の例を示すフローチャートである。
【0032】
配達用地図作成処理において、先ず、配達用地図作成装置10は、入力部15の操作によってオペレータにより入力された配達エリアと配達日とを含む配達用地図作成指示を受け付ける(ステップS101)。
【0033】
配達用地図作成指示を受け付けると、配送ルート探索部11は、配達用地図作成指示に含まれている配達エリア内に配達場所があり、配達用地図作成指示に含まれている配達日が配達日に設定されている配達情報を配達DB23から読み出し、読み出した配達情報から今回配達する配達先(配達場所)を特定し、特定した配達場所を全て経由する配送ルートを探索して決定するとともに、決定した配送ルートにおける各配達場所の配達順番を決定する(ステップS102)。
【0034】
次いで、配達場所グループ化部12は、所定のグループ化ルールに従って、配達場所をグループ化する(ステップS103)。具体的には、例えば、所定の距離範囲内(例えば、半径20m範囲内)に複数の配達場所が存在していた場合、近隣の配送ルート上の道路から所定距離(例えば30m)内に複数の配達場所が存在していた場合、配送用車両が進入できない道路沿いに複数の配達場所が存在していた場合(このような道路あるいは顧客住所を予め登録しておくようにすればよい)、駐車禁止重点取り締まり区間の道路沿いに複数の配達場所が存在していた場合(このような道路あるいは顧客住所を予め登録しておくようにすればよい)、あるいは、同じ共同住宅(マンションやアパート)に複数の配達場所が存在していた場合(配達場所が示す住所によって特定する)に、それらの複数の配達場所をグループ化する。上記のように、「グループ化ルール」は、配送用車両を1箇所に停車してまとめて配達した方が効率的であるような複数の配達場所、あるいは違法駐車となってしまうことを回避するために配送用車両を駐車禁止重点取り締まり区間外の1箇所に停車してまとめて配達せざるを得ない複数の配達場所をグループ化するように、具体的に定められている。本例では、上記に例示した複数のグループ化ルールを全て採用することとするが、全てではなく任意の1または2以上のルールを採用するようにしてもよい。
【0035】
次いで、停車位置・向き決定部13は、ステップS102にて決定された配送ルート上に、各配達場所に配達する際に配送用車両を停車する停車位置及び向きを決定する(ステップS104)。ステップS104では、停車位置・向き決定部13は、配達場所がグループ化されている場合には、グループ毎に1箇所の停車位置を決定する。なお、停車の向きは、その後の進行方向を向くように決定される。また、ステップS104では、停車位置・向き決定部13は、例えば、あらかじめ設定されている停車禁止エリア、停車困難エリア、配達商品の取り出しが困難なエリアを避けて、停車し易い停車位置を決定する。さらに、ステップS104では、停車位置・向き決定部13は、例えば、配達商品の重さ(例えば配達情報の備考に登録しておく)を参考にして、軽い場合には配達場所から比較的遠い距離での停車を許容し、重い場合には配達場所から比較的近い距離で停車できるように停車位置を決定する。
【0036】
次に、配達用地図作成部14は、ステップS102にて決定された配送ルートや配達順番、ステップS104にて決定された停車位置と向きが示された配達用地図を作成する(ステップS105)。また、配達リスト作成部15は、ステップS102にて決定された配達順に、各配達場所の具体的住所や配達商品などが示された配達リストを作成する(ステップS105)。なお、配達リストは、ステップS103にて決定されたグループが認識可能となるように作成される。そして、表示部17は、ステップS105にて作成された配達用地図や配達リストを表示する(ステップS106)。
【0037】
図5は、配達用地図の例を示す説明図である。図5に示すように、配達用地図には、配達エリアを示す地図上に、配送ルートHRが例えば太線ラインで表示されるとともに、配達順番が数字によって示された配達場所Yが表示される。ここでは、27箇所の配達場所が示されている。また、配達用地図には、各配達場所に配達する際の配送用車両の停車位置Xが、配達場所毎に停車の向きを識別可能に表示される。この停車位置Xは、配達場所がグループ化されている場合には、そのグループ毎に設けられる。図5に示す例では、グループGなどの複数のグループが形成されている。
【0038】
ステップS105にて、配達用地図作成部14は、配達エリアを示す地図上にステップS102にて決定された配送ルートHRや配達順番が表記された配達場所Yを表示し、ステップS104にて決定された停車向きを識別可能な停車位置Xを表示した配達用地図を作成する。
【0039】
図6は、配達リストの例を示す説明図である。図6に示すように、配達リストは、ステップS102にて決定された配達順番が示す順に、配達の際に停車する停車位置と、配達先の住所を示す配達場所と、配達対象となる顧客の名称を示す顧客名と、配達対象の商品を示す配達商品と、配達商品の注文を受けたときに付与された受注コードと、その他の情報を示す備考とが対応付けされたリストである。なお、配達リストに含まれる「停車位置」は、その位置を示す所在地であってもよいし、「○○交差点の手前10m」などの目印を基点として位置を特定するようにしてもよい。また、配達場所がグループ化されている場合には、そのグループ毎に停車位置が表示され、グループ化されていることが認識可能となる。
【0040】
ステップS105にて、配達リスト作成部15は、ステップS102にて決定された配達順に、配達場所、配達商品、ステップS104にて決定された配達の際の停車位置などを対応付けした配達リストを作成する。
【0041】
そして、印刷部18は、例えばオペレータからの入力部16の操作による印刷指示に従って、ステップS105にて作成された配達用地図や配達リストを印刷する(ステップS107)。
【0042】
その後、配達員は、印刷された配達用地図及び配達リストを参照しながら、配送用車両を用いて配達先をまわって配達商品を配達していく。
【0043】
上記のようにして、配達用地図作成装置10は、配達場所をグループ化した配達用地図や配達リストを作成し、配達員用に印刷出力する処理を実行する。
【0044】
なお、上記の例では、印刷出力した配達用地図を配達員に携帯させるようにしているが、配送用車両に搭載された表示装置に配達用地図を表示させるようにしてもよい。
【0045】
また、上記の例では、配送用車両の向きを認識可能に停止位置を配達用地図上に表示するようにしていたが、配送用車両の停止位置のみを認識可能に表示するようにしてもよい。
【0046】
以上に説明したように、上述した一実施の形態では、顧客に指定された配達場所に商品を配達する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配達用地図を作成する配達用地図作成装置10が、未配達の配達商品とその配達場所とが対応付けされた配達情報を格納する配達DB23と、配達情報を参照して配達場所を特定し、特定した各配達場所への配達順番を決定し、決定した配達順番で各配達場所を経由する配送ルートを探索する配送ルート探索部11と、特定された配達場所のうち所定のグループ化ルールに適合する複数の配達場所をグループ化する配達場所グループ化部12と、グループ化された配達場所群、及びグループ化されていない配達場所毎に配送用車両の停車位置を決定する停車位置決定部(停車位置・向き決定部13)と、配送ルート探索部11によって決定された配送ルートと、配送ルート探索部11によって決定された配達順番を認識可能な配達場所と、停車位置決定部(停車位置・向き決定部13)によって決定された停車位置とが表示される配達用地図を作成する配達用地図作成部14とを含む構成としたので、配達者(配達員)が車両を用いて効率的に商品を配達することが可能となる配送案内が示された配達用地図を作成することができるようになる。
【0047】
すなわち、所定のグループ化ルールに適合する複数の配達場所をグループ化し、グループ化された配達場所群毎に配送用車両の停車位置を決定する構成としているので、複数の配達場所に対して1箇所の停止位置が示された配達用地図を作成することが可能となり、配送ルート上を走行する配送用車両の停止回数を低減することができ、車両移動の効率化を図ることができるようになるため、商品の配達を円滑に行うことが可能となる。
【0048】
上述した実施の形態では、グループ化ルールは、配送用車両を1箇所の停止位置に停止させてまとめて配達すべきあらかじめ定められた配置状態となっている複数の配達場所が存在していた場合に、それらの複数の配達場所をグループ化するというルールであり、配達場所グループ化部12が、そのような配置状態となっている複数の配達場所をグループ化する構成としているので、車両を移動させることなく徒歩によりまとめて配達すべき配置状態となっている複数の配達場所をグループ化し、複数の配達場所に対して1箇所の停止位置が示された配達用地図を作成することが可能となり、配送ルート上を走行する配送用車両の停止回数を低減することができ、車両移動の効率化を図ることができるようになるため、商品の配達を円滑に行うことが可能となる。
【0049】
具体的には、グループ化ルールは、所定の距離範囲内に複数の配達場所が存在していた場合、近隣の配送ルート上の道路から所定距離内に複数の配達場所が存在していた場合、配送用車両が進入できない道路沿いに複数の配達場所が存在していた場合、あるいは、同じ共同住宅に複数の配達場所が存在していた場合に、それらの複数の配達場所をグループ化するというルールであり、配達場所グループ化部12が、そのような複数の配達場所をグループ化する構成としているので、そのような複数の配達場所に対して1箇所の停止位置が示された配達用地図を作成することが可能となり、配送ルート上を走行する配送用車両の停止回数を低減することができ、車両移動の効率化を図ることができるようになるため、商品の配達を円滑に行うことが可能となる。
【0050】
また、具体的には、グループ化ルールは、駐車禁止重点取り締まり区間の道路沿いに複数の配達場所が存在していた場合に、それらの複数の配達場所をグループ化するというルールであり、配達場所グループ化部12が、そのような複数の配達場所をグループ化する構成としているので、そのような複数の配達場所に対して1箇所の停止位置が示された配達用地図を作成することが可能となり、配達車両が違法駐車となってしまうことを防止することが可能となる。
【0051】
また、上述した実施の形態では、配達用地図作成装置10が、配達用地図作成部14によって作成された配達用地図を表示する表示部17を含む構成としているので、配達用地図を視認可能に表示することが可能となる。
【0052】
また、上述した実施の形態では、配達用地図作成装置10が、配達用地図作成部14によって作成された配達用地図を印刷する印刷部18を含む構成としているので、印刷した配達用地図を配達員に携帯させることが可能となる。
【0053】
また、上述した実施の形態では、配達用地図作成装置10が、配送ルート探索部11によって決定された配達順番に、配達場所、配達商品、停車位置決定部(停車位置・向き決定部13)によって決定された停車位置が対応付けされた配達リストを作成する配達リスト作成部15を含む構成としているので、配達用地図とともに配達リストを配達員に提示することが可能となり、正確かつより効率的に商品の配達を行うことが可能となる。
【0054】
また、上述した実施の形態では、配達用地図作成装置10が、配達リスト作成部15によって作成された配達リストを表示する表示部17を含む構成としているので、配達リストを視認可能に表示することが可能となる。
【0055】
また、上述した実施の形態では、配達用地図作成装置10が、配達リスト作成部15によって作成された配達リストを印刷する印刷部18を含む構成としているので、印刷した配達リストを配達員に携帯させることが可能となる。
【0056】
また、上述した実施の形態では、停車位置決定部(停車位置・向き決定部13)が、配送用車両が停車する向きをも決定し、配達用地図作成部14が、停車する向きを認識可能に配送用車両の停車位置が表示される配達用地図を作成する構成としているので、車両を停車させるべき向きをも認識可能な配達用地図を作成して提示することが可能となる。
【0057】
なお、上述した実施の形態においては、配達用地図作成装置10は、自己が備える記憶媒体に記憶されたコンピュータプログラム(配達用地図作成プログラム)に従って、上述した各種の処理(図4に示す処理など)を実行する。
【0058】
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、配達用地図作成装置10がルート案内を行うルート案内機能を有する構成とし、配達用地図作成装置10を配送用車両に搭載してルート案内を行う構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明によれば、車両を用いて複数の配達場所をまわって商品を配達する際に参照される配達用地図として、効率的に商品を配達することが可能となる配送案内が示された配達用地図を作成するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施の形態に係る配達用地図作成装置の構成の例を示すブロック図である。
【図2】顧客情報の例を示す説明図である。
【図3】配達情報の例を示す説明図である。
【図4】配達用地図作成処理の例を示すフローチャートである。
【図5】配達用地図の例を示す説明図である。
【図6】配達リストの例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0061】
10 配達用地図作成装置
11 配送ルート探索部
12 配達場所グループ化部
13 停車位置・向き決定部
14 配達用地図作成部
15 配達リスト作成部
16 入力部
17 表示部
18 印刷部
21 地図DB
22 顧客DB
23 配達DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客に指定された配達場所に商品を配達する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配達用地図を作成する配達用地図作成装置であって、
未配達の配達商品とその配達場所とが対応付けされた配達情報を格納する配達情報記憶手段と、
前記配達情報を参照して配達場所を特定し、特定した各配達場所への配達順番を決定し、決定した配達順番で各配達場所を経由する配送ルートを探索する配送ルート探索部と、
前記特定された配達場所のうち所定のグループ化ルールに適合する複数の配達場所をグループ化する配達場所グループ化部と、
グループ化された配達場所群、及びグループ化されていない配達場所毎に配送用車両の停車位置を決定する停車位置決定部と、
前記配送ルート探索部によって決定された配送ルートと、前記配送ルート探索部によって決定された配達順番を認識可能な配達場所と、前記停車位置決定部によって決定された停車位置とが表示される配達用地図を作成する配達用地図作成部とを含む
ことを特徴とする配達用地図作成装置。
【請求項2】
前記グループ化ルールは、配送用車両を1箇所の停止位置に停止させてまとめて配達すべきあらかじめ定められた配置状態となっている複数の配達場所が存在していた場合に、それらの複数の配達場所をグループ化するというルールであり、
前記配達場所グループ化部は、前記配置状態となっている複数の配達場所をグループ化する
請求項1記載の配達用地図作成装置。
【請求項3】
前記グループ化ルールは、所定の距離範囲内に複数の配達場所が存在していた場合、近隣の配送ルート上の道路から所定距離内に複数の配達場所が存在していた場合、配送用車両が進入できない道路沿いに複数の配達場所が存在していた場合、あるいは、同じ共同住宅に複数の配達場所が存在していた場合に、それらの複数の配達場所をグループ化するというルールである
請求項2記載の配達用地図作成装置。
【請求項4】
前記配達用地図作成部によって作成された配達用地図を表示する配達用地図表示部を含む
請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の配達用地図作成装置。
【請求項5】
前記配達用地図作成部によって作成された配達用地図を印刷する配達用地図印刷部を含む
請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の配達用地図作成装置。
【請求項6】
前記配送ルート探索部によって決定された配達順番に、配達場所、配達商品、前記停車位置決定部によって決定された停車位置が対応付けされた配達リストを作成する配達リスト作成部を含む
請求項1から請求項5のうちいずれかに記載の配達用地図作成装置。
【請求項7】
前記配達リスト作成部によって作成された配達リストを表示する配達リスト表示部を含む
請求項6記載の配達用地図作成装置。
【請求項8】
前記配達リスト作成部によって作成された配達リストを印刷する配達リスト印刷部を含む
請求項6または請求項7記載の配達用地図作成装置。
【請求項9】
前記停車位置決定部は、配送用車両が停車する向きをも決定し、
前記配達用地図作成部は、停車する向きを認識可能に配送用車両の停車位置が表示される配達用地図を作成する
請求項1から請求項8のうちいずれかに記載の配達用地図作成装置。
【請求項10】
顧客に指定された配達場所に商品を配達する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配達用地図を作成する配達用地図作成方法であって、
未配達の配達商品とその配達場所とが対応付けされた配達情報を格納する配達情報記憶手段に記憶された前記配達情報を参照して配達場所を特定し、特定した各配達場所への配達順番を決定し、決定した配達順番で各配達場所を経由する配送ルートを探索する配送ルート探索処理と、
前記特定した配達場所のうち所定のグループ化ルールに適合する複数の配達場所をグループ化する配達場所グループ化処理と、
グループ化した配達場所群、及びグループ化されていない配達場所毎に配送用車両の停車位置を決定する停車位置決定処理と、
前記配送ルート探索処理にて決定した配送ルートと、前記配送ルート探索処理にて決定した配達順番を認識可能な配達場所と、前記停車位置決定処理にて決定した停車位置とが表示される配達用地図を作成する配達用地図作成処理とを含む
ことを特徴とする配達用地図作成方法。
【請求項11】
前記グループ化ルールは、配送用車両を1箇所の停止位置に停止させてまとめて配達すべきあらかじめ定められた配置状態となっている複数の配達場所が存在していた場合に、それらの複数の配達場所をグループ化するというルールであり、
前記配達場所グループ化処理では、前記配置状態となっている複数の配達場所をグループ化する
請求項10記載の配達用地図作成方法。
【請求項12】
前記グループ化ルールは、所定の距離範囲内に複数の配達場所が存在していた場合、近隣の配送ルート上の道路から所定距離内に複数の配達場所が存在していた場合、配送用車両が進入できない道路沿いに複数の配達場所が存在していた場合、あるいは、同じ共同住宅に複数の配達場所が存在していた場合に、それらの複数の配達場所をグループ化するというルールである
請求項11記載の配達用地図作成方法。
【請求項13】
前記配達用地図作成処理にて作成した配達用地図を表示する配達用地図表示処理を含む
請求項10から請求項12のうちいずれかに記載の配達用地図作成方法。
【請求項14】
前記配達用地図作成処理にて作成した配達用地図を印刷する配達用地図印刷処理を含む
請求項10から請求項13のうちいずれかに記載の配達用地図作成方法。
【請求項15】
前記配送ルート探索処理にて決定した配達順番に、配達場所、配達商品、前記停車位置決定処理にて決定した停車位置が対応付けされた配達リストを作成する配達リスト作成処理を含む
請求項10から請求項14のうちいずれかに記載の配達用地図作成方法。
【請求項16】
前記配達リスト作成処理にて作成された配達リストを表示する配達リスト表示処理を含む
請求項15記載の配達用地図作成方法。
【請求項17】
前記配達リスト作成処理にて作成された配達リストを印刷する配達リスト印刷処理を含む
請求項15または請求項16記載の配達用地図作成方法。
【請求項18】
前記停車位置決定処理では、配送用車両が停車する向きをも決定し、
前記配達用地図作成処理では、停車する向きを認識可能に配送用車両の停車位置が表示される配達用地図を作成する
請求項10から請求項17のうちいずれかに記載の配達用地図作成方法。
【請求項19】
顧客に指定された配達場所に商品を配達する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配達用地図を作成させる配達用地図作成プログラムであって、
コンピュータに、
未配達の配達商品とその配達場所とが対応付けされた配達情報を格納する配達情報記憶手段に記憶された前記配達情報を参照して配達場所を特定し、特定した各配達場所への配達順番を決定し、決定した配達順番で各配達場所を経由する配送ルートを探索する配送ルート探索処理と、
前記特定した配達場所のうち所定のグループ化ルールに適合する複数の配達場所をグループ化する配達場所グループ化処理と、
グループ化した配達場所群、及びグループ化されていない配達場所毎に配送用車両の停車位置を決定する停車位置決定処理と、
前記配送ルート探索処理にて決定した配送ルートと、前記配送ルート探索処理にて決定した配達順番を認識可能な配達場所と、前記停車位置決定処理にて決定した停車位置とが表示される配達用地図を作成する配達用地図作成処理とを
実行させるための配達用地図作成プログラム。
【請求項20】
前記グループ化ルールは、配送用車両を1箇所の停止位置に停止させてまとめて配達すべきあらかじめ定められた配置状態となっている複数の配達場所が存在していた場合に、それらの複数の配達場所をグループ化するというルールであり、
前記配達場所グループ化処理では、前記配置状態となっている複数の配達場所をグループ化する処理を
実行させるための請求項19記載の配達用地図作成プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−78571(P2010−78571A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−250768(P2008−250768)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(398069159)みやぎ生活協同組合 (4)
【Fターム(参考)】