説明

酵母成長を阻害するための方法

本発明は、ヒトおよび動物において、酵母の成長を阻害するため、酵母を原因とする疾患を予防および治療するため、ならびに酵母関連の症候群を緩解するために、微生物 Lactobacillus rhamnosusLGG, ATCC 53103、Lactobacillus rhamnosus LC705, DSM 7061 および Propionibacterium freudenreichii ssp. shermanii PJS, DSM 7067 を使用することに関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
本発明は、酵母の成長を阻害することに関する。特に、酵母の成長を阻害するため、および酵母を原因とする疾患を治療および予防するための製品および方法を開示する。
【0002】
発明の背景
酵母はヒトの生体環境および臓器系に常に存在する。健常人でも消化管の粘膜上および全領域で成長する Candida albicans 酵母を有する(Shay K, Truhlar MR, Renner RP. Oropharyngeal candidosis in the older people. J Am Geriatr Soc 1997; 45:863-870)。口腔および歯間組織も多くの微生物種に好適な成長媒体を提供する。その例として、Candida albicans 種、および少ないが、C. glabrata および C. tropicalis を挙げ得る。通常、酵母細胞は受動的状態にあり、その成長は健康な個体に害を与えない。不適切な状態において、C. albicans などの酵母が菌糸を形成し始め、それによって粘膜中に深く進入する。これが局所的な酵母感染症をもたらし、口中で、例えば、カンジダ症、口内炎または舌炎として現れる。
【0003】
酵母感染には、広スペクトル抗生物質やコルチコステロイド、細胞増殖抑制剤などのある種の薬物療法、糖尿病、悪性腫瘍または免疫不全症により生じ得る抵抗性の低下が通常先行する。口中の微生物は、血液循環により運ばれて臓器系の他の部分に容易に拡がる。このことが、敗血症、心内膜炎および髄膜炎などの重篤な結果をもたらす。特に全般的な健康状態が損なわれている者で著しい(Shay et al. 1997)。
【0004】
ヒトにおける酵母感染症の最も一般的で重要な原因は Candida albicans による(Maekelae et al. 1988. Laeaeketieteellinen mikrobiologia (Medical microbiology), 改定 5 版, pp. 270-271, Kustannus Oy Duodecin 1988 発行)。Candida albicans は比較的しばしば健常人の消化管に見られる。30−50%が口中に、約1%が健康な皮膚および尿路にある。Candida 属の他の種もしばしば見られ、最も重要なのは、C. tropicalis、C. pseudotopicalis、C. parapsilosis、C. krusei および C.guilliermondi であって、C. albicans と同様に日和見病原菌として働く(Maekelae et al. 1988)。
【0005】
高齢者は典型的に多くの疾患にかかっており、その処置のための薬物療法とともに、疾患が免疫を弱め、同時に歯科健康を損なう(Pajukoski H, Meurman JH, Snellman-Groehn S, Sulkava R. Oral health in hospitalized and nonhospitalized community-dwelling elderly patients. Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Radiol Endod 1999: 88: 437-443)。さらに、歯科衛生の不足が高齢者に酵母感染をもたらす(Budtz-Jorgensen E, Mojon P, Banon-Clement JM, Baehni P. Oral candidosis in long-term hospital care: comparison of edentulous and dentate subjects. Oral Dis 1996; 2: 285-290)。加齢自体が酵母の出現とその量を増加する。酵母感染を阻害する臓器系の能力が年齢とともに低下することによる(Lockhart SR, Joly S, Vargas K, Swils-Wenger J, Enger L, Soil DR. Natural defenses against Candida colonization breakdown in the oral cavities of the elderly. J Dent Res 1999; 78: 857-868)。
【0006】
フィンランドのヘルシンキに在住の高齢者において、酵母成長は75%で見られ、高量が33%である(Naerhi TO, Ainamo A, Meurman JH. Salivary yeasts, saliva, and oral mucosa in the elderly. J Dent Res 1993; 72: 1009-1014)。一方、Candida 酵母感染は、酵母を保持する者の60%で見られている(Wilkieson C, Samaranayake LP, MacFarlane TW, Larney PJ, etc. Oral candidosis in the elderly in long term hospital care. J Oral Pathol Med 1991; 20: 13-16)。Candida albicans に次ぐ最も普通の酵母は、C. glabrata(29%)、C. tropicalis(13%)、Saccharomyces cerevisiae(11%)、C. parapsilosis(89%)である (Lockhart et al. 1999)。
【0007】
口腔酵母成長を増加するひとつの重要な因は、唾液分泌の減少である(Naerhi et al. 1993)。加齢による作用についての5年間の調査によると、全唾液の促進分泌が加齢とともに低下し、一方、緩衝能が増加する(Naerhi TO, Kurki N, Ainamo A. Saliva, salivary micro-organisms, and oral health in the home-dwelling old elderly- a five-year longitudinal study. J Dent Res 1997; 78: 1640-1646)。内分泌系疾患および過度の薬物使用が特に、唾液分泌を低下する(Pajukoski H, Meurman JH, Snellman-Groehn S, Keinnaenen S, Sulkava R. Salivary flow and composition in elderly patients referred to an acute care geriatric ward. Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Radiol Endod 1997: 84: 265-71)。酵母含量は、唾液分泌の速度および緩衝能が低下している者において、明らかに高い(Naerhi et al. 1993)。高齢フィンランド人の唾液分泌の速度は0.6−1.0ml/mmである(Pajukoski et al. 1997)。分泌の低下(<0.7ml/mm)が高齢者の55%で、低い緩衝能が34%で見られる(Pajukoski et al. 1997)。
【0008】
カンジダ症は通常、ニスタチンなどの抗真菌剤で、さらに重篤な症例ではフルナゾールやイトラコナゾールで処置される(Shay et al. 1997)。より効果的な口腔衛生が、長期的な介護を受けている高齢者の口腔粘膜での Candida の転移増殖を低下し得る(Budtz-Jorgensen E, Mojon P, Rentsch A, Deslauriers N. Effects of an oral health program on the occurrence of oral candidosis on a long term care facility. Community Dent Oral Epidemiol 2000; 28: 141-149)。クロロヘキシジン/キシリトール チュウインガムの使用も酵母量を22%低下せしめ得る(Simons D, Kidd EAM, Beighton D, Jones B. The effect of chlorhexidine/xylitol chewing-gum on cariogenic salivary microflora: A clinical trial in elderly patients. Caries Res 1997; 31: 91-96)。
【0009】
長期間介護の患者や高齢者などの特定の群も、免疫の低下、栄養不良および慢性疾患による全身感染にかかりやすい。さらに、高齢者において口腔衛生および口腔内微生物相が下部気道の感染、例えば肺炎および気管支炎に関連することが知られている(参照、Scannapieco FA. Role of oral bacteria in respiratory infection. J Periodontol 1999; 70: 793-802)。感染は、病原微生物が呼気を介して口から気道に運ばれたときに起きるのであろう。長期間介護の患者が罹る最も普通の感染は下記のとおりである。上下気道の感染(70%)、尿路の感染(12%)、胃腸炎および下痢(12%)、皮膚炎および軟組織の感染(6%)(Orr PH, Nicolle LE, Duckworth H, Brunka J, Kennedy J, Murray D et al. Febrile urinary infection in the institutionalized elderly. Am J Med 1996; 100: 71-77)。衛生の関与が長期間介護の高齢者の上気道感染を16%減少させ得る(Makris AT, Morgan L, Gaber DJ, Richter A, Rubino JR, Effect of comprehensive infection control program on the incidence of infections in long-term care facilities. Am J Infect Control 2000; 28: 3-7)。
【0010】
酵母が現れる他の主な箇所は性器である。特に女性で酵母感染は珍しくない。最も普通の婦人科症候は膣炎である。これは、医療診断を求める患者の主要な症候のひとつである(Maekelae et al. 1988)。膣炎は細菌により通常生じる。第2の通常の原因は、酵母真菌によるもので、C. albicans および C. glabrata が最もよく見られる種である。Candida albicans は膣の正常な微生物相に属する酵母であり、普通は感染を生じない。通常、膣の細菌相は酵母の成長を制限するが、ある状態で酵母成長が過剰になる。酵母感染の危険因子には、抗生物質の使用(特に広スペクトル抗生物質)、妊娠、糖尿病、免疫不全を起こす疾患、コルチコステロイドの使用がある。酵母真菌は、婦人科の外来患者の10−20%で見られるが、そのうち少数のみが酵母による外陰膣炎に感染する。塩基性pHは酵母の成長に有利に働く。酵母の悪性伝染力は、酵母量、その菌糸体の侵入力、ステロイド受容体、およびプロテアーゼなどを形成する酵母の能力に依存する。研究によると、真菌菌糸が膣の上皮を浸透し得る(Maekelae et al. 1988)。
【0011】
乳酸菌は膣炎の予防に用いられて、種々の結果がある。6か月間のヨーグルト摂取が Candida 転移増殖および膣炎の発生を減少する(Hilton et al. 1992 Ingestion of yoghurt containing Lactobacillus acidophilus as prophylaxis for Candidal vaginitis. Ann Interm Med 1992; 116: 353-357)。他方、Shalev グループ(1996)によりなされた研究によると、Lactobacillus acidophilus ヨールトは低温滅菌ヨーグルトに比して細菌による膣炎を減少するが、Candida 酵母による膣炎を減少しない(Shalev et al. 1996. Ingestion of yoghurt Lactobacillus acidophilus compared with pasteurized yoghurt as prophylaxis for recurrent Candidal vaginitis and bacterial vaginosis. Arch Fam Med 1996; 5: 593-596; Sieber R. Dietz U-T. Lactobacillus acidophilus and yogurt in the prevention and therapy of bacterial vaginosis. Int Dairy J 1998; 8: 599-607; さらに参照、Redondo-Lopez et al. 1990. Emerging role of lactobacilli in the control and maintenance of the vaginal bacterial microflora. Rev Infect Dis 1990; 12: 856-872)。
【0012】
酵母真菌は尿道炎も生じる。
いくつかの研究によると、20−40%のヒトが消化管中に C. albicans を保持する(Lennette et al. 1985. Manual of clinical microbiology, 4th edition. American Society for Microbiology, Washington D.C., 1985)。消化管中の酵母の過度成長は通常、下痢となって現れる。
【0013】
用語「酵母症候群」は、免疫系を阻害し、種々の症候を起こすと考えられる、消化管中の Candida albicans 酵母の成長を意味するものとして通常用いられる。酵母の過剰成長は、多くの全身的症候、例えば、中枢神経系の症候、種々の痛み、疲労および腸の症候に関係する。これらの症候が酵母の放出する毒素によると思われている。しかし、かかる症候と酵母との関連について科学的な証拠はない。酵母症候群は低炭水化物、酵母抜きの食事、酸味つけ栄養物および/または繊維に富む栄養物で処置される。酸味食品および酸味酪農品が特に食事療法の重要な因子となる。従って、乳酸菌が腸内相の不均衡を正すのにしばしば用いられる。
【0014】
このように、酵母は、直接的あるいは間接的に多種の疾患の原因となる。従って、酵母により起こされる疾患を予防または治療するために、および酵母関連の症候群を緩解するために、酵母の成長および活性を阻害する新しい手段を見つけることについて恒常的な必要性がある。
【0015】
医療処置に代わるものとして、またはそれに加えて、他のヘルスケアの手段が同様に使用する試みが今日なされている。最新の方法のひとつは、健康増進の栄養物または天然産物の使用である。実際これらは消費者に歓迎されている。従って、酵母の成長と活性を阻害する健康増進製品は、市販されている製品の領域に加えて高く歓迎されるであろう。この製品は消費者に好まれ、なんらかなじみ深いものであるべきであり、例えば、通常の日常食の部分として容易に適用されるのが望ましい。
【0016】
抗微生物剤としてのプロバイオティクス(probiotics)の作用は先行技術文献に記載されている。乳酸菌は抗微生物化合物、有機酸、乳酸、脂肪酸、過酸化水素、ジアセチル、二酸化炭素およびバクテリオシンをつくることができる。これらによって乳酸菌が病原微生物の成長を阻害し得る(McGroarty JA. Probiotic use of lactobacilli in the human female urogenital tract. FEMS Immunol Med Microbiol 1993; 6: 251-264)。Lactobacillus acidophilus のいくつかの株が過酸化水素をつくることによりインビトロで Candida の成長を防止した(Jack M, Wood JB, Berry DR. Evidence for the involvement of thiocyanate in the inhibition of Candida albicans by Lactobacillus acidophilus. Microbios 1990; 62: 37-46; Fitzsimmons N, Berry DR. Inhibition of Candida albicans by Lactobacillus acidophlus; evidence for the involvement of a peroxidase system. Microbios 1994: 80: 125-133)。Lactobacillus rhamnosus LGG ATCC 53103 も短鎖の脂肪酸であろう抗微生物化合物をつくり、このものは Escherichia coli、Pseudomonas、Salmonella、Streptococcus、Bacillus、Clostridium および Bifidobacterium などのインビトロ成長を阻害することが発見されている(Silva M, Jacobus NV, Deneke C, Gorbach SL. Antimicrobial substance from a human Lactobacillus strain. Antimicrobial Agents Chemother 1987; 31: 1231-1233)。
【0017】
乳酸菌は他の微生物の上皮細胞への接着も防止し得る。例えば、いくつかの Lactobacillus acidophlus および L. casei 株は、C. albicans の尿路上皮細胞への接着をインビトロ条件で22−46%防止することがわかっている (Reid G, Tieszer C, Lam D. Influence of lactobacilli on the adhesion of Staphylococcus aureus and Candida albicans to fibers and epithelial cells J Indust Microbiol 1995; 15: 248-253)。動物試験で、Lactobacillus rhamnosus LGG がマウスの消化管における C. albicans の量および口腔のカンジダを、C. albicans の抗体に対する細胞仲介免疫応答を刺激することにより、低下することが発見されている(Wagner RD, Pierson C, Warner T, Dohnalek M, Farmer J, Roberts L et al. Biotherapeutic effects of probiotic bacteria on candidiasis in immunodeficienct mice, Infect Immun 1997: 65: 4165-4172: Wagner RD, Pierson C, Warner T, Dohnalek M, Hilty M, Balish E. Probiotic effects of feeding heat-killed Lactobacillus acidophilus and Lactobacillus casei to Candida albicans-colonized immunodeficient mice. J Food Protect 2000; 63: 638-644)。
【0018】
一緒に作用するとき、Lactobacillus LS 705 および Propionibacterium freudenreichii ssp. shermanii PSJ はヨーグルトおよび凝乳チーズにおいて酵母成長を阻害することが発見されている(Suomalainen T, Maeyrae-Maekinen A. Propionic acid bacteria as protective cultures in fermented milks and breads. Lait 1999; 79: 165-174)。
【0019】
乳酸菌およびその細胞構造体は、臓器系の抵抗性を、マクロファージおよびナチュラルキラー細胞の活性、TおよびB細胞の量、および抗体の比率を増加して、活性化し得る(Perdigo G, Alvarez S, Rachid M, Agueero G, Gobbato N. Symposium: Probiotic bacteria for humans: Clinical systems for evaluation of effectiveness. Immune system stimulation by probiotics. J Dairy Sci 1995; 78: 1597-1606)。
【0020】
Lactobacillus rhamnosus LGG はまた、有害な細菌、ウイルスおよび酵母に対する腸の正常な抵抗性を高めることが知られている(Kaila M, Isolauri E, Soppi E et al. Enhancement of the circulating antibody secreting cell response in human diarrhea by a human Lactobacillus strain. Pediatr Res 1992; 32: 141-144; Wagner et al. 1997)。動物試験において、Lactobacillus GG は唾液中の分泌IgAの量も増加した(Negretti F, Casetta P, Clerici-Bagozzi D, Marini A. Researches on the intestinal and systemic immunoresponses after oral treatments with Lactobacillus GG in rabbit. Phisiopath Clin 1997; 7: 15-21)。粘膜の分泌IgAは、気道、消化管および泌尿生殖器を感染から保護することが知られている(Nagura H. Mucosal defense mechanism and secretory IgA system. Bifidobacteria Microflora 1990; 9: 17-25)。乳酸菌は気道および消化器の感染も減少し得る。この適応はデイケア小児でなされた研究で、すでに得られている(Hatakka K, Savilahti F, Poenkae A, Meurman JH, Poussa T, Naese L, Saxelin M, Korpela R. The effect of long-term consumption of a probiotic milk on the infections of children attending day care centres: a double-blind randomised trial. Submitted to BMJ in May, 2000)。
【0021】
本発明の目的は、ヒトおよび動物における酵母の成長および活性を阻害または低下せしめ得る手段を提供することである。この目的は、独立の請求項に記述されたことを特徴とする、本発明の使用および方法により達成される。本発明の好ましい実施態様は、従属の請求項に開示する。
【0022】
本発明の要約的説明
本発明は、ヒトおよび動物において、酵母の成長および活性を阻害するため、および酵母を原因とする疾患を治療および予防するため、および酵母関連の症候群を緩解するために、特定のプロバイオティクスを使用することを基にする。
【0023】
本発明は、ヒトおよび動物における、微生物 Lactobacillus rhamnosus LGG, ATCC 53103、Lactobacillus rhamnosus LC705, DSM 7061 および Propionibacterium freudenreichii ssp. shermanii PJS, DSM 7067 の使用に関する。
【0024】
本発明目的のために、細菌は個々にまたは組み合わせて使用し得る。細菌は、凍結乾燥品の形態で、または酪農品や飲料などの食品の添加物または成分として使用し得る。組合せ物の調製において、各細菌の混合培養物または純粋培養物を使用できる。組合せ物はカプセルなどの単位用量形態でも調製できる。カプセルは、好ましくは凍結乾燥培養物の形態で上記のすべての細菌を含有し得るし、または1連の3カプセルを調製し、1カプセルが各菌を含有してもよい。
【0025】
本発明はまた、酵母を阻害するための製品の調製における、微生物 Lactobacillus rhamnosus LGG, ATCC 53103、Lactobacillus casei ssp. rhamnosus LC705, DSM 7061 および Propionibacterium freudenreichii ssp. shermanii PJS, DSM 7067 の使用に関する。
【0026】
この製品は、食品産業もしくは製薬産業の製品、または健康増進製品または天然製品であり得る。好ましい製品は、チーズなどの健康増進の酪農製品であって、その中に製品の製造に関連して微生物が加えられている。微生物は、チーズなどの製品を形成するスターターまたは要素としても作用し得る。第2の好ましい製品群は医薬製剤、特に錠剤またはカプセルであって、上記の微生物に加えるに、これらの製品に通常用いられる補助剤または添加剤ならびに場合により他の活性成分も含有する。特に、好ましい製品に、LGG、LC705およびPJSに加えるにキシリトールを含有する、錠剤またはカプセルなどの経口摂取の製剤がある。本発明で使用される微生物以外に、製品は同様に他の微生物を含有し得る。
【0027】
本明細書で開示される微生物、組合せ物および製品は、ヒト臓器系に現れる酵母の成長および活性に対する作用を有し、酵母感染を防止する。従って、これらのものは、酵母を原因とする障害および疾患を防止するために、それに関連する症候を緩解するために、一般的健康を改善するために有用である。
【0028】
本発明はさらに、ヒトおよび動物において、酵母の成長を阻害するための、酵母が原因となる疾患を予防または治療するための、および酵母関連症候群を緩解するための方法に関し、この方法は、微生物 Lactobacillus rhamnosus LGG, ATCC 53103、Lactobacillus casei ssp rhamnosus LC705, DSM 7061 および Propionibacterium freudenreichii ssp. shermanii PJS, DSM 7067 を、それを必要とする個体に、所望の効果を得るのに十分な量で投与することを含む。
【0029】
発明の詳細な説明
本発明は、ヒトおよび動物の臓器系において酵母の成長および活性を阻害するため特殊なプロバイオティクスの使用に関する。
【0030】
プロバイオティクスは、ヒトまたは動物に投与されたときに、腸内の微生物のバランスを改善することにより、宿主の健康を促進する、生きている微生物である。このように、またはそれに加えて、プロバイオティクスは多くの他の有用な性質を同様に有し得る。
【0031】
最も重要なプロバイオティクスは、乳酸菌、プロピオン酸菌およびビフィド菌である。これらは、もともとヒトおよび動物の臓器に属している。Lactobacilli がヒト臓器系の正常な微生物相の主要な部分である(Redondo-Lopez V, Cook RL, Sobel JD. Emerging role of lactobacilli in the control and maintenance of the vaginal bacterial microflora. Rev Infect Dis 1990; 12: 856-872)。一方、プロピオン酸菌は皮膚上および消化管中に現れる(MacFarlane GT, Allison C, Gibson SAW, Cummings JH. Contribution of the microflora to proteolysis in the human large intestine. J Appl Bacteriol 1988; 64: 37-46)。その安全性および健康増進作用により、プロバイオティクスは食材中でもしばしば使用される。
【0032】
本発明で使用される株 Lactobacillus rhamnosus LGG, ATCC 53103、Lactobacillus casei ssp rhamnosus LC705, DSM 7061 および Propionibacterium freudenreichii ssp. shermanii PJS, DSM 7067 は、先行技術に記載されている。
【0033】
Lactobacillus rhamnosus GG (LGG) は、例えば Gorbath & Goldin の米国特許 5,032,399 に記載されている。この株は人糞から分離され、pH3でよく成長し、低いpH値でも、また高胆汁酸含量物で生存し得る。この株は粘膜および上皮細胞に優れた接着を示す。グルコースからの乳酸の収量は良好であり、MRS肉汁で生育したとき、この株は1.5−2%の乳酸をつくり、ラクトースを発酵しない。この株は下記の炭水化物に働く:D−アラビノース、リボース、ガラクトース、D−グルコース、D−フルクトース、D−マンノース、ラムノース、ズルシトール、イノシトール、マンニトール、ソルビトール、N−アセチルグルコサミン、アミグダリン、アルブチン、エスクリン、サリシン、セロビオース、マルトース、サッカロース(徐々に)、トレハロース、メレチトース、ジェンティビオース、D−タガトース、L−フコースおよびグリコネート。この株は15−45℃でよく成長し、最適温度は30−37℃である。Lactobacillus rhamnosus GG は寄託機関 American Type Culture Collection に寄託番号 ATCC 53103 で寄託されている。
【0034】
Lactobacillus rhamnosus GG はヒトにおける天然の細菌株であり、そのプロバイオティクス作用は広く研究されている(Saxelin M. Lactobacillus GG - a human probiotic strain with through clinical documentation. Food Rev Int 1997; 13: 293-313)。これは、消化管中で生存し、腸内で一時的な増殖をなし得る(Goldin BR, Gorbach SL, Saxelin M, Barakat S, Gualtieri L, Salminen S. Survival of Lactobacillus species (atrain GG) in human gastrointestinal tarct. Dig Dis Sci 1992; 37: 121-128)。LGGは、少なくとも一時的に、口腔でも増殖し得るようである。なぜなら、LGGヨーグルト消費の7日間が終了した後の2週間の長きに、試験者の唾液にこの細菌が認められたからである(Meurman JH, Antila H, Salminen S. Recovery of Latobacillus strain GG (ATCC 53103) from saliva of healthy volunteers after consumption of yoghurt prepared with the bacterium. Microbiol Ecol Health Dis 1994; 7: 295-298)。LGGは多くの市販の酸味乳およびジュース製品(Gefilus (登録商標)) に現在加えられている。
【0035】
Lactobacillus casei ssp. rhamnosus LC705 はフィンランド特許 92498, Valio Oy に詳細に記載されている。LC705はグラム陽性の鎖状の短い桿菌であり;ホモ発酵性であり;弱いタンパク質分解性であり;15−45℃でよく成長し;アルギニンからアンモニウムをつくらず;カタラーゼ陰性であり;MRS肉汁(LAB M)中で生育するとき、この株はL(+)立体配置の光学活性を有する乳酸(1.6 %)をつくり;この株はクエン酸塩を分解して(0.169%)、ジアセチルおよびアセトインをつくり;この株は少なくとも下記の炭水化物(糖、糖アルコール)を発酵する:リボース、ガラクトース、D−グルコース、D−フルクトース、D−マンノース、L−ソルボース、ラムノース、マンニトール、ソルビトール、メチル−D−グルコシド、N−アセチルグルコサミン、アミグダリン、アルブチン、エスクリン、サリシン、セロビオース、マルトース、ラクトース、スクロース、トレハロース、メレジトース、ゲンチオビオース、D−ツラノースおよびD−タガトース。LC705は粘膜細胞に弱く接着するが、上皮細胞には中程度に接着する。株の生存性は低pH値および高い胆汁含有物で良好である。株は塩度5%でよく、塩度10%で非常によく生存する。Lactobacillus casei ssp. rhamnosus LC705 は、寄託番号DSM7061で Deutsche Sammulung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH (DSM)に寄託されている。
【0036】
Lactobacillus rhamnosus LC705 は、クロストリジウムにより生じる酪酸の発酵を防ぐために、例えば Emmental チーズの製造で使用される。この株はまた、株が酵母およびかび成長の阻害剤として機能するような食材で使用される。生物学的保存において、LC705株は Propionibacterium freudenreichii ssp. shermanii PJS と結合する(FI 92498)。
【0037】
Propionibacterium freudenreichii ssp. shermanii JS (PSJ) はまた、フィンランド特許92498、Valio Oy に、より詳細に記述されている。PSJは、グラム陽性の短い桿菌であり;グルコース、フルクトース、ガラクトースおよびラクトースを発酵し;ラクテートをよく発酵し;その最適成長温度は32℃である。低いpH値および高い胆汁含有物中の株の生存は優れている。Propionibacterium freudenreichii ssp. shermanii JS は、寄託番号DSM7067で Deutsche Sammulung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH (DSM)に寄託されている。
【0038】
本発明に関連して使用される微生物に加えるに、製造される製品は、酪農産業で使用されるスターター中に含有される微生物およびプロバイオティクスなどの他の微生物も含有し得る。スターターの多くの充分報告のある株があり、デンマークの Hansen A/S やドイツの Danisco/Wiesby GmbH などの製造業者から市販されている。
【0039】
本発明で使用される微生物は、通常の方法、純培地または異なる混合培地のいずれかを用いて、培養する。培地は、そのままでまたは所望に応じて加工して、例えば、精製し、濃縮し、凍結乾燥し、または異なる製品をつくるために、使用できる。本発明に使用される微生物の調製は詳細に、例えば、フィンランド公開92498および20010157に記載されている。
【0040】
本発明に従って、所望の酵母阻害作用をつくるために充分な量のプロバイオティクスを使用する。各個々のプロバイオティクスの量は、例えば、プロバイオティクス細胞の全量、全一日量ならびに製品の他の性質および成分に依存して大きい範囲内で変わり得る。組合せ物の一日投与におけるプロバイオティクス量は通常約10−1010cfuである。
【0041】
本発明に従って、プロバイオティクスは、そのままで、または、例えば、医薬品をつくるのに通常用いられる方法で、例えば、カプセル、丸薬または錠剤に製剤して消費するのに適している。本発明に従って使用されるプロバイオティクスはまた、食材などの種々の食品、飲料および菓子業の製品、健康増進物、天然物などに加え得る。本発明の範囲内において、特定のプロバイオティクスを含有する酪農品、特にチーズおよびスプレッド、ヨーグルトなどの酸味乳製品、子供用の食品、ジュース、スープ、ならびにカプセル、丸剤および錠剤が好ましい実施態様としてある。
【0042】
最終製品を通常の方法でつくる。プロバイオティクスを仕上げ段階で製品の調製中またはその後に加える。
【0043】
公表物に詳しく記述されている試験を、本発明に使用されるプロバイオティクスの経口酵母成長の阻害に対する作用を調べるために、実施した。これらの酵母のうち最も通常な酵母、Candida albicans は、酵母種の優れた代表であり、ヒト生体に広く存在しており、口および臓器系の他の部分に現れる他の酵母種のモデル有機体としても最も有用である。実施例にみられる結果によると、本発明で使用されるプロバイオティクスは口腔酵母の量に対して統計的に有意の減少効果を有する。暫定的な結果によると、消化管や泌尿器領域などの臓器系の他の部分にも現れる酵母の成長および活性を、非常に阻害、減少、遅速するのに適用できる。
【0044】
本発明を下記の実施例で詳細に記述する。実施例は、本発明を説明するものであって、いかなる場合でも保護の範囲を制限すると解されるべきものでない。
【0045】
実施例1
Candida albicans の発生に対するプロバイオティクスの作用
試験の主要な目的は、乳酸菌とプロピオン酸菌を含有するプロバイオティクス組合せ物が、口内における Candida albicans の発生を減じるのに使用できるかを知ることである。生きている Lactobacillus rhamnosus LGG, ATCC 53103、Lactobacillus rhamnosus LC705, DSM 7061 および Propionibacterium freudenreichii ssp. shermanii PJS, DSM 7067 微生物を含有するエメンタル型チーズを試験材料として選択した。チーズを選択したのは、チーズが日常的な食物であり、味がよく、試験目的に応じて容易に分断できるからである。比較に使用したチーズは、問題の3細菌種を含有せず、lactococci である通常のスターター微生物を含有する赤玉チーズである。
【0046】
240人を試験に用い、その年齢は70から100歳であった。
試験はプラセボー比較二重盲検で平行的試験群について行った。全試験期間は19週で、3週の調整期間と16週の介入試験期間からなる。プロバイオティクス菌を含有する食材の使用を全試験中は禁止した。禁止した食材には、例えば、エメンタルチーズ、ポーラーチーズ、凝乳チーズ、生乳酸菌を含有する酸味乳製品、プロバイオティクスジュース、種々のカプセルや類似の圧縮製品があった。
【0047】
全試験期間中、試験対象者は自己の口腔衛生についての普通の習慣および生活の通常の仕方を保持した。
【0048】
介入試験
チーズの介入試験を16週間続けた。この期間中、試験対象者の半数が1日につきプロバイオティクス菌含有のチーズ50g(=6−7片)を消費し、残りの半数は同量の対照チーズを消費した。チーズは、朝食と夕食、薬物療法および歯磨きの後に食した。プロバイオティクスチーズは、10cfu/g の L. rhamnosus LGG、10cfu/g の L. rhamnosus LC705 および 10cfu/g の P. freudenreichii ssp. shermanii PJS を含有した。すなわち、菌の全量は1日につき10−1010cfuである。
【0049】
口内照査
口内照査を実施して、唾液サンプルを試験対象者の住む自宅/介護ホームで採取した。臨床的検査は、残っている歯および取れた歯ならびに虫歯の記録(DMF)を含む。さらに、歯周の状態を調べ、CPI指標に従い分類した。口腔の粘膜に変化があると記録した(感染、退色、傷、苔癬様の病変および潰瘍、増殖、白斑、赤斑などを含む)。臨床的照査は、試験開始時(0週)および試験終了時(16週)に行った。
【0050】
唾液サンプル
酵母、唾液分泌速度および緩衝能を調べるための唾液を毎朝8−11時の間に採取した。各人から常に同じ時刻にサンプルを採取するようにした。サンプルの採取前の1時間は試験対象者に食物摂取や歯洗浄を禁じた。酵母分析のための唾液サンプルを試験開始時(0週)、試験中間時(8週)、試験終了時(16週)に採取した。唾液分泌速度および緩衝能を最初のサンプル(0週)および最後のサンプル(16週)から決定した。
【0051】
口腔の粘膜からサンプルを綿棒で採取して、酵母を調べた。酵母(主に Candida albicans)を Dentocult CA 培養法で検出した。この方法では、管を培養器中37℃で2日間インキュベートし、酵母の成長をスケール0−3で半定量的に調べた(スケール0=コロニーなし、1=1−20cfu/片、2=21−50cfu/片、3>50cfu/片)。
【0052】
唾液分泌速度を、静止唾液と促進唾液の両方を測定することで、決定した。低唾液分泌の限界値は0.1ml/分の静止唾液とされる。従って、静止唾液を15分間採取した(1.5ml/15分)。促進唾液を5分間採取した(低唾液分泌の限界は3.5ml/5分)。
【0053】
唾液の緩衝能は分泌速度に関連する。そのため、緩衝能を Dentobuff 試験法で測定した。静止唾液の緩衝能は常に低いので、試験は促進唾液について行った。
【0054】
介入試験期間の終わりで、酵母量が試験において変化し得る主要な応答を形成した。群間における酵母の発生および量の相違を Chi Square 検定で調べた。さらに、ベースライン状態での酵母の発生またはその量および人口統計学的因子(年齢、性別、人工装具など)を算定回帰分析で考慮した。この結合において、唾液分泌速度および緩衝能も説明因子として考慮した。高唾液内容物を対応して分析した。唾液分泌速度および緩衝能の変化を記述した。
【0055】
結果を下記の表に示す。Aはプロバイオティクスチーズを食した群であり、Bは対照群である。コロニーの数を下記のように表示する:
0=コロニーなし
1=1−20cfu/片
2=21−50cfu/片
3=50cfu/片を超える
【0056】
表1は、試験開始時ならびに介入試験の8週後および16週後における正確な酵母測定の結果を示す。各人からすべて3測定値を得た(群A、n=92;群B、n=100)。表2は、試験開始時ならびに介入試験の8週後および16週後における分類された酵母量を示す。各人からすべて3測定値を得た(群A、n=92;群B、n=100)。
【0057】
表1
試験開始時ならびに介入試験の8週後および16週後における正確な酵母測定の結果
【表1】

【0058】
表2
試験開始時ならびに介入試験の8週後および16週後における分類された酵母量
【表2】

【0059】
介入試験の8週後および16週後における酵母の発生について、直接的にまたは干渉因子(存在する場合)を考慮して、群AおよびBを互いに比較した。これらの因子は、年齢、性別、生活の型、診断の数、薬物療法の量、BMI、唾液流速、緩衝能および人工装具(存在する場合)からなる。干渉因子は、段階的な算定回帰法で考慮した。群およびベースラインの状態をモデルに組み入れ(ブロック1)、リストに影響する干渉因子を段階ごとに考慮した(ブロック2;有意判定pは0.15未満)。結果を下記の諸表に示す。表3は比較的高い酵母発生の群、すなわち、クラス2−4における直接比較を示し、表4は干渉因子を考慮してあり、表5は高い酵母発生の群、すなわち、クラス3−4における直接比較を示し、表6は干渉因子を考慮してある。これらの表において、略号OR=優劣比および略号CIforOR=優劣比についての信頼範囲である。
【0060】
表3
比較的高い酵母発生(クラス2−4)
【表3】

【0061】
表4
比較的高い酵母発生(クラス2−4)、干渉因子を考慮
【表4】

【0062】
表5
高い酵母発生(クラス3−4)
【表5】

【0063】
表6
高い酵母発生(クラス2−4)、干渉因子を考慮
【表6】

【0064】
結果によると、年齢、人工装具の使用および唾液減少は明らかに酵母量の増加に関連する。一方、最初の酵母量が、試験前に乳酸菌を含有する製品を規則的に使用していたと申告した試験対象者において、低かった。
【0065】
干渉因子を考慮しないで酵母結果のみを調べると、酵母量がプロバイオティクス群において対照群におけるよりも低下することがわかる。酵母の発生(クラス1−4)、比較的高い酵母発生(クラス2−4)または高い酵母発生(クラス3−4)に焦点を当てないと、プロバイオティクス群に属する酵母量の比率がこれらのすべての群で介入試験が進むにつれて低下する結果となる。一方、対照群に属する酵母量の比率は等しく明確に変化しない。これに反し、高い酵母発生群に属する酵母量は対照群における増加と同じようである。
【0066】
干渉因子を考慮すると、プロバイオティクス介入試験が、比較的高い酵母発生(クラス2−4)および高い酵母発生(クラス3−4)において、対照群に比較して統計学的に有意の減少をもたらすことがわかる。
【0067】
このように結果からして、上記のプロバイオティクスを含有するチーズを用いることにより、酵母量を有意に低下することが可能であった。すなわち、本発明は、発明の目的に適合して酵母を阻害するのに有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酵母を阻害するための製品の調製における、微生物 Lactobacillus rhamnosus LGG, ATCC 53103、Lactobacillus rhamnosus LC705, DSM 7061 および Propionibacterium freudenreichii ssp. shermanii PJS, DSM 7067 の使用。
【請求項2】
食品産業もしくは製薬産業の製品、健康増進製品または天然製品を調製することを特徴とする、請求項1の微生物の使用。
【請求項3】
食品を調製することを特徴とする、請求項1の微生物の使用。
【請求項4】
酪農製品、好ましくはチーズを調製することを特徴とする、請求項3の微生物の使用。
【請求項5】
他の通常の(スターター)細菌も調製において使用することを特徴とする、請求項1−4のいずれかの微生物の使用。
【請求項6】
微生物を含有する単位用量形態を調製することを特徴とする、請求項1−5のいずれかの微生物の使用。
【請求項7】
用量形態が経口消費のための調製物であることを特徴とする、請求項6の微生物の使用。
【請求項8】
用量形態が微生物に加えてキシリトールを含有するカプセルまたは錠剤であることを特徴とする、請求項7の微生物の使用。
【請求項9】
動物またはヒトにおける酵母の成長を阻害するため、および酵母関連症候群を緩解するための方法であって、微生物 Lactobacillus rhamnosus LGG, ATCC 53103、Lactobacillus rhamnosus LC705, DSM 7061 および Propionibacterium freudenreichii ssp. shermanii PJS, DSM 7067 を、それを必要とする個体に、所望の効果を得るのに十分な量で投与することを含む方法。


【公表番号】特表2006−508943(P2006−508943A)
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−549214(P2004−549214)
【出願日】平成15年11月3日(2003.11.3)
【国際出願番号】PCT/FI2003/000813
【国際公開番号】WO2004/041305
【国際公開日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【出願人】(500185416)ヴァリオ・リミテッド (12)
【氏名又は名称原語表記】Valio Ltd.
【Fターム(参考)】