説明

重合体

【課題】水に対する安定性が高く、耐熱性に優れ、酸発生剤により発生する酸に対する解離性に優れる樹脂を提供する。
【解決手段】式(1)で表される繰返し単位を含み、サイズ排除クロマトグラフィにより測定した質量平均分子量が1,000〜500,000である。


Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表し、R’は酸の作用により解離する基を表し、該重合体は側鎖にアダマンタン基に由来する嵩高い基を有し、更に側鎖末端に導入される基を解離させるため分子設計する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、KrFエキシマレーザーあるいはArFエキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線の如き各種の放射線を使用する微細加工に有用な化学増幅型レジストに好適に使用できる酸解離性基を有する重合体に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、より高い集積度を得るために、最近ではKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザーあるいはEUV(極紫外線)等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線等を用いた100nm程度以下のレベルでの微細加工が可能なリソグラフィ技術が必要とされている。このような放射線に適した感放射線性樹脂組成物として、酸解離性官能基を有する樹脂成分と放射線の照射により酸を発生する成分である酸発生剤とによる化学増幅効果を利用した化学増幅型感放射線性組成物が数多く提案されている。例えば、ノルボルナン環誘導体を有する単量体ユニットを含む特定の構造を有する重合体を樹脂成分とするフォトレジスト用高分子化合物が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
また、化学増幅効果に対する樹脂成分の挙動についても研究がなされている(非特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、半導体分野において、より高い集積度が求められるようになると、レジストに用いられる感放射線性樹脂成分は、水に対する安定性、耐熱性、酸発生剤により発生する酸に対する安定性、現像時の耐アルカリ性などが同時に求められるようになってきた。
これまでの技術ではこれらの要求特性を十分に満足できる樹脂成分としての重合体が得られないという問題があった。
【特許文献1】特開2002−201232号公報
【特許文献2】特開2002−145955号公報
【非特許文献1】Endo et. al. J Polym Sci Part A: Polym Chem 2006, 44, 3966-3977
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記課題に対処するためになされたもので、水に対する安定性が高く、耐熱性に優れ、酸発生剤により発生する酸に対する感度に優れる樹脂を得ることができる酸解離性基を有する重合体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
感放射線性樹脂成分は、酸発生剤により発生する酸により酸解離性基が解離してカルボキシル基を生成して現像液のアルカリ溶液に可溶性となる。この解離をさせるための活性化エネルギーは樹脂を構成する重合体の化学構造に依存することから、重合体の化学構造を分子設計することで上記活性化エネルギーを調節することができる。例えば、酸解離性基として、ヘミアセタール構造および他の繰り返し単位を有する重合体の解離機構は以下のように表せる。
【化4】

ヘミアセタール構造においては、上記化学式における結合エネルギーの弱いD部分の結合が酸の攻撃により解離する。この場合、R1で表される基の電子供与性が高くなるに従い、解離をさせるための活性化エネルギーが小さくなる。
また、R3またはR4で表される基が嵩高い官能基であるか、または主鎖の動きを抑制させる官能基であるかして、高分子鎖の可とう性が低下すると、解離をさせるための活性化エネルギーが大きくなる。そのため、R1、R3またはR4を分子設計することで上記活性化エネルギーを調節できる。本発明はこのような知見に基づいた感放射線性樹脂成分としての重合体である。
すなわち、本発明の重合体は、下記式(1)で表される繰返し単位を含み、サイズ排除クロマトグラフィにより測定した質量平均分子量が1,000〜500,000であることを特徴とする。
【化5】

式(1)において、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表し、R’は酸の作用により解離する基を表す。
また、上記式(1)において、アルキル基はメチル基であることを特徴とする。
また、上記式(1)において、酸の作用により解離する基R’は、下記式(1−1)または下記式(1−2)で表されることを特徴とする。
【化6】

式(1−1)において、R1は炭化水素基を表し、式(1−2)において、各R2は相互に独立に炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体、または炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、かつ(i)R2の少なくとも1つが該脂環式炭化水素基もしくはその誘導体であるか、または(ii)何れか2つのR2が相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に形成される炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体である。
本発明の重合体は、また、上記式(1)で表される繰返し単位と共に、下記式(2)で表される繰返し単位を含むことを特徴とする。
【化7】

式(3)において、R3およびRは重合体鎖の回転自由度を制御できる官能基である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の重合体は、側鎖にアダマンタン環に由来する嵩高い化学構造を有する基を有し、更に側鎖末端に導入される基R’を分子設計することで、解離をさせるための活性化エネルギーを任意に調節できる。
本発明の重合体は、アダマンタン環に由来する耐水・耐熱性に優れ、解離をさせるための活性化エネルギーを調節することで、酸発生剤により発生する酸に対する安定性が高く、現像時の耐アルカリ性に優れる樹脂を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
【0008】
上記式(1)において、炭素数1〜5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、1−メチルプロピル基、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、1−エチルプロピル基が挙げられる。これらの中で原料入手が容易であるメチル基が好ましい。
本願発明において、Rは水素原子またはメチル基であることがラジカル重合における高い反応性、得られる重合体の物性解析の容易さから好ましい。
【0009】
上記式(1)において、R’は酸の作用により解離する基であり、上記式(1−1)または式(1−2)で表される基である。
式(1−1)におけるR1は炭化水素基であり、炭化水素基としては脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基が挙げられる。脂肪族炭化水素基としては炭素数1〜20の直鎖状、分岐状のアルキル基を、脂環族炭化水素基としては炭素数4〜10の単環式炭化水素基が挙げられる。
好ましい、R1としては、シクロヘキシル基、tert−ブチル基、プロピル基、シクロペンチル基、シクロヘプチル基、1−メチルプロピル基、n−ブチル基、ペンチル基等が挙げられる。
これらの中で、原料であるビニルエーテルの反応性および揮発性(加水分解後の除去が容易となる)等の理由でシクロヘキシル基、tert−ブチル基、プロピル基が好ましい。
【0010】
式(1−2)におけるR2の炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基、および何れか2つのR2が相互に結合して形成した炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、ノルボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、アダマンタンや、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等のシクロアルカン類等に由来する脂環族環からなる基;これらの脂環族環からなる基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基の1種以上あるいは1個以上で置換した基等を挙げることができる。これらの脂環式炭化水素基のうち、ノルボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、アダマンタン、シクロペンタンまたはシクロヘキサンに由来する脂環族環からなる基や、これらの脂環族環からなる基を上記アルキル基で置換した基等が好ましい。
【0011】
また、上記脂環式炭化水素基の誘導体としては、例えば、ヒドロキシル基;カルボキシル基;オキソ基(即ち、=O基);ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等の炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシル基;シアノ基;シアノメチル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、4−シアノブチル基等の炭素数2〜5のシアノアルキル基等の置換基を1種以上あるいは1個以上有する基を挙げることができる。これらの置換基のうち、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ヒドロキシメチル基、シアノ基、シアノメチル基等が好ましい。
【0012】
また、R2の炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基のうち、メチル基、エチル基が好ましい。
【0013】
式(1)で表される繰り返し単位は、下記式(2)で表される化合物を出発原料として合成できる単量体を重合して得られる。式(2)で表される化合物は以下の方法で合成できる。
【化8】

式(2−1)で表される化合物は3−ヒドロキシアダマンタン−1−酢酸であり、市販品として、例えば、ALDRICH社、WAKO社等より、入手することができる。
3−ヒドロキシアダマンタン−1−酢酸は、C12183の分子式を有し、分子量が210.271である。
【0014】
式(2)で表される化合物は、ステップ1およびステップ2を経て合成され、ステップ1は式(2−1)で表される化合物をアルカリの存在下、置換(メタ)アクリル酸ハライドと反応させる工程であり、ステップ2はステップ1の生成物を加水分解する工程である。
ステップ1の反応条件としては、式(2−1)で表される化合物1モルに対して2モル以上の置換(メタ)アクリル酸ハライドを、トリエチルアミンなどの存在下に、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、ジメチルカーボナートなどのカーボナート類、ヘキサン、石油エーテルなどの脂肪族炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素類、好ましくはハロゲン化脂肪族炭化水素類溶媒中で、常圧下において反応温度が0〜100℃、反応時間が0.5〜48時間反応させることで得られる。
なお、アルカリとしては、トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾールなどの有機塩基、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムなどの無機塩基等を使用することができる。
また、置換(メタ)アクリル酸ハライドを用いる方法に代えて、無水(メタ)アクリル酸を用いる方法等を使用することができる。
【0015】
ステップ1の生成物(2−2)を加水分解することで式(2)で表される化合物が得られる(ステップ2)。式(2−2)で表される中間体は式(2−1)で表される化合物に対してメタクリル酸ハライドを反応させた例である。比較的温和な条件で加水分解することで選択的な加水分解がなされ、3−ヒドロキシアダマンタン−1−酢酸のカルボキシル基が再生する。加水分解条件としては、常圧下において反応温度が0〜100℃、反応時間が1〜48時間であることが好ましい。
【0016】
ステップ2の生成物は、酸性シリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィに溶出溶媒としてヘキサン/酢酸エチル(=2/1)を用いて粗精製した後、さらにヘキサン/酢酸エチル(=5/2)を用いて再結晶することで精製できる。
得られた式(2)で表される化合物は、元素分析、1H NMR、13C NMR、FT−IR、質量分析等で同定できる。
また、式(2)で表される化合物は、(メタ)アクリル酸に由来する重合性不飽和結合を有し、また、アダマンタン環にメチレン基を介して結合する遊離のカルボキシル基を有するので、耐水・耐熱性に優れ、解離をさせるための活性化エネルギーを調節できる重合体を合成することができる化合物を得る原材料として利用できる。
【0017】
式(2)で表される化合物に、下記式に示すように、CH2=CH−O−R1を反応させることにより、R’として式(1−1)で表される基を有するヘミアセタール構造を持つ重合性化合物が得られる。
【化9】

上記反応における触媒としては、リン酸水素ビス(2−エチルヘキシル)やパラトルエンスルホン酸などの有機プロトン酸、塩酸、硫酸、リン酸などの無機プロトン酸を使用することができる。反応は無溶媒もしくは必要に応じて溶媒中で、常圧下において反応温度が0〜100℃、反応時間が1〜48時間反応させることで得られる。
【0018】
また、式(2)で表される化合物に、下記式に示すように、イソブテンを反応させることにより、3級炭素原子を側鎖に有する重合性化合物が得られる。
【化10】

上記反応における触媒としては、パラトルエンスルホン酸などの有機プロトン酸や塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸を使用することができる。反応は、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘキサン、石油エーテルなどの脂肪族炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素類、好ましくはハロゲン化脂肪族炭化水素類溶媒中で反応温度が−78℃〜室温、反応時間が1〜72時間反応させることで得られる。
【0019】
本発明の重合体は、式(1)で表される繰り返し単位と共に、式(3)で表される繰り返し単位を含む共重合体とすることができる。式(3)に含まれるR3およびRを分子設計することにより、重合体鎖の回転自由度を制御できる。
例えば、R3またはRとして分子量の小さいメチル基、エチル基とすることで、シクロヘキシル基などの嵩高い基よりも重合体鎖の回転が容易になる。
【0020】
本発明の重合体は、さらに他の単量体を共重合させることができる。他の単量体としては、ラクトン環を側鎖に有する(メタ)アクリル酸誘導体類、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸イソノルボルニル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸テトラシクロデカニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸アダマンチルメチル等の有橋式炭化水素骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸カルボキシノルボルニル、(メタ)アクリル酸カルボキシトリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸カルボキシテトラシクロデカニル等の不飽和カルボン酸の有橋式炭化水素骨格を有するカルボキシル基含有エステル類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸シクロプロピル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸4−メトキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−シクロペンチルオキシカルボニルエチル、(メタ)アクリル酸2−シクロヘキシルオキシカルボニルエチル、(メタ)アクリル酸2−(4−メトキシシクロヘキシル)オキシカルボニルエチル等の有橋式炭化水素骨格をもたない(メタ)アクリル酸エステル類;α−ヒドロキシメチルアクリル酸エステル類;不飽和ニトリル化合物;不飽和アミド化合物;含窒素ビニル化合物;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和カルボン酸(無水物)類;(メタ)アクリル酸2−カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸2−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−カルボキシブチル、(メタ)アクリル酸4−カルボキシシクロヘキシル等の不飽和カルボン酸の有橋式炭化水素骨格をもたないカルボキシル基含有エステル類;酸解離性基を有する(メタ)アクリロイルオキシラクトン化合物;酸解離性基をもたない(メタ)アクリロイルオキシラクトン化合物等の単官能性化合物や、1,2−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニルジメチロールジ(メタ)アクリレート等の有橋式炭化水素骨格を有する多官能性化合物;有橋式炭化水素骨格をもたない多官能性化合物を挙げることができる。
【0021】
本発明の重合体において、式(1)で表される繰り返し単位は、全繰り返し単位に対して、少なくとも10モル%以上含むことが現像時のアルカリ水溶液への可溶性が向上するので好ましい。
また、式(3)で表される繰り返し単位は、全繰り返し単位に対して、少なくとも50モル%以上含むことが、例えば低含有率による可とう性の低下に伴う基板への接着性の低下を抑え、レジスト材料としての機能性を維持できるので好ましい。
さらに、その他の繰り返し単位は、全繰り返し単位に対して、40モル%以下であることが、例えば、式(3)で表される繰り返し単位の含有率低下による可とう性の低下に伴う基板への接着性の低下を抑え、レジスト材料としての機能性を維持できるので好ましい。
【0022】
本発明の重合体は、例えば、上記各化合物を、ヒドロパーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類、ジアシルパーオキシド類、アゾ化合物等のラジカル重合開始剤を使用し、必要に応じて連鎖移動剤の存在下、適当な溶媒中で重合することにより製造することができる。上記重合に使用される溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;メチルエチルケトン(MEK)、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーエル類、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどの非プロトン系極性溶媒類等を挙げることができる。これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、重合における反応温度は、通常、40〜120℃、好ましくは50〜90℃であり、反応時間は、通常、1〜48時間、好ましくは1〜24時間である。
【0023】
本発明の重合体の重合溶媒について検討した結果を表1に示す。表1は、単量体として後述する式(1a)に示す単量体を表1に示す溶媒に2.0モル%の濃度で溶解し、触媒としてアゾビスイソブロニトリル(AIBN)を用いて、60℃で16時間重合させたときの変換率、収率、Mw、Mnおよび分散比を測定した結果を示す表である。表1において、変換率は16時間重合後の原液を1H NMR(クロロホルム中)にて測定したものであり、収率はヘキサンで沈殿・乾燥した質量%であり、質量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、分散比はクロロホルム移動相を用いて、ポリスチレン換算としてサイズ排除クロマトグラフィ(SEC)により求めた。
【表1】

重合溶媒としては、メチルエチルケトン(MEK)が収率、高重合度が得られるので、特に工業的製造法としては好ましい重合溶媒である。
【0024】
重合体のサイズ排除クロマトグラフィにより測定した質量平均分子量(以下、「Mw」という。)は1,000〜500,000である。重合体のMwが1,000未満では、レジストとしたときの耐熱性が低下する傾向があり、一方500,000をこえると、レジストとしたときの現像性が低下する傾向がある。
【0025】
本発明の重合体は、化学増幅型レジストの樹脂成分として利用できる。化学増幅型レジストとしては、本発明の重合体、オニウム塩化合物、スルホン酸化合物等の酸発生剤、含窒素有機化合物などの酸拡散制御剤、脂環族添加剤、界面活性剤、増感剤等をプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類などの溶媒に溶解して得られる。
【実施例】
【0026】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
参考例1
原料化合物および単量体を以下の方法で得た。
【化11】

反応フラスコ内で、3−ヒドロキシアダマンタン−1−酢酸2.0グラム(9.5ミリモル)、メタクリル酸モノクロライド2.02ミリリットル(20.9ミリモル)、トリエチルアミン8.0ミリリットル(57.2ミリモル)を溶媒ジクロロメタン15ミリリットルに溶解させた。常圧下において、0℃〜室温で、8時間攪拌した。
次いで、この反応溶液を0.25Mの塩酸水溶液に注いだ後、ジクロロメタンを用いて抽出した。ジクロロメタン層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮することにより精製しわずかに黄色の液体を得た。H−NMR法により測定した結果、3−ヒドロキシアダマンタン−1−酢酸の87.4モル%が上記式(2−2)で表される化合物に変換された。
式(2−2)で表される化合物に水0.5ミリリットル、ピリジン5.0ミリリットルを加え、室温で一昼夜静置した。H−NMR法により測定した結果、式(2−2)で表される化合物の100モル%が式(2)で表される化合物に変換された。
次いで、反応溶液を0.25Mの塩酸水溶液に注いだ後、ジクロロメタンを用いて抽出した。ジクロロメタン層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮することにより精製し、更にカラムクロマトグラフィーおよび再結晶法により精製し、Rがメチル基である式(2)で表される白色結晶状の化合物を得た(収率40モル%)。なお、カラムクロマトグラフィは、酸性シリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィに溶出溶媒としてヘキサン/酢酸エチル(=2/1)を用いた。また、再結晶に用いた溶媒はヘキサン/酢酸エチル(=5/2)を用いた。
【0027】
得られた生成物について、元素分析を行なった結果、Cが68.87質量%、Hが8.10質量%、Oが23.03質量%であり、また、H−NMR(商品名:Unity INOVA 400、Varian社製)を用い、測定溶媒を重水素化ジチルスルホキシドおよび重水素化クロロホルムとして分析した結果、目的化合物であることが確認された。
H−NMRの結果を図1に、13C−NMRの結果を図2に、赤外スペクトルを図3にそれぞれ示す。
【0028】
参考例2
【化12】

反応フラスコ内で、式(2)で表される化合物588ミリグラム(2.12ミリモル)、リン酸水素ビス(2−エチルヘキシル)6.6マイクロリットル(0.02ミリモル)、プロピルビニルエーテル1ミリリットル(8.48ミリモル)を無溶媒、常圧下において、室温で、4時間攪拌した。
次いで、この反応溶液をジクロロメタンで希釈し、塩基性アルミナカラムを通すことにより精製した後、減圧下濃縮することで、式(1a)で表される無色液体の重合性化合物を得た(収率90モル%)。この重合性化合物を単量体Aとする。
【0029】
得られた単量体Aについて、元素分析を行なった結果、Cが69.04質量%、Hが8.86質量%、Oが22.10質量%であり、また、H−NMR(商品名:Unity INOVA 400、Varian社製)を用い、測定溶媒を重水素化ジチルスルホキシドおよび重水素化クロロホルムとして分析した結果、単量体Aであることが確認された。
H−NMRの結果を図4に、13C−NMRの結果を図5に、赤外スペクトルを図6にそれぞれ示す。
また、後述する実施例1で得られた重合体の赤外スペクトルを図6に併記する。
【0030】
参考例3
【化13】

反応フラスコ内で、式(2)で表される化合物588ミリグラム(2.12ミリモル)、t−ブチルビニルエーテル1.15ミリリットル(8.48ミリモル)、リン酸水素ビス(2−エチルヘキシル)6.6マイクロリットル(0.02ミリモル)を無溶媒、常圧下において、室温で、4時間攪拌した。
次いで、ジクロロメタンで希釈し、塩基性アルミナカラムを通すことにより精製した後、減圧下濃縮することで、式(1b)で表される無色液体の重合性化合物を得た(収率85モル%)。この重合性化合物を単量体Bとする。
【0031】
得られた単量体Bについて、元素分析を行なった結果、Cが69.77質量%、Hが9.26質量%、Oが20.97質量%であり、また、H−NMR(商品名:Unity INOVA 400、Varian社製)を用い、測定溶媒を重水素化ジチルスルホキシドおよび重水素化クロロホルムとして分析した結果、単量体Bであることが確認された。
H−NMRの結果を図7に、13C−NMRの結果を図8に、赤外スペクトルを図9にそれぞれ示す。
また、後述する実施例2で得られた重合体の赤外スペクトルを図9に併記する。
【0032】
参考例4
【化14】

反応フラスコ内で、式(2)で表される化合物588ミリグラム(2.12ミリモル)、リン酸水素ビス(2−エチルヘキシル)6.6マイクロリットル(0.02ミリモル)、シクロヘキシルビニルエーテル1.2ミリリットル(8.48ミリモル)を無溶媒、常圧下において、室温で、4時間攪拌した。
次いで、ジクロロメタンで希釈し、塩基性アルミナカラムを通すことにより精製した後、減圧下濃縮することで、式(1c)で表される無色液体の重合性化合物を得た(収率75モル%)。この重合性化合物を単量体Cとする。
【0033】
得られた単量体Cについて、H−NMR(商品名:Unity INOVA 400、Varian社製)を用い、測定溶媒を重水素化ジチルスルホキシドおよび重水素化クロロホルムとして分析した結果、単量体Cであることが確認された。
H−NMRの結果を図10に、13C−NMRの結果を図11に、赤外スペクトルを図12にそれぞれ示す。
また、後述する実施例3で得られた重合体の赤外スペクトルを図12に併記する。
【0034】
実施例1
単量体A 150ミリグラム(0.41ミリモル)と、AIBN 1.9ミリグラム(0.012ミリモル)とをMEK 0.2ミリリットルに溶解した。凍結脱気法により溶存酸素を除去後、真空下封管した後、60℃で16時間加熱した。反応混合物を大量のヘキサンに注ぎ、析出した白色粉末をろ別しヘキサンで洗浄した。室温で1日乾燥させることにより白色粉末の重合体を得た。
この重合体の特性を表2に示す。表2において、変換率は重合後の原液を1H NMR(クロロホルム中)にて測定したものであり、収率はヘキサンで沈殿・乾燥した質量%であり、分散比はクロロホルム移動相を用いて、ポリスチレン換算としてサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により求めた。
【0035】
実施例2
単量体B 150ミリグラム(0.40ミリモル)と、AIBN 1.9ミリグラム(0.012ミリモル)とをMEK 0.2ミリリットルに溶解した。凍結脱気法により溶存酸素を除去後、真空下封管した後、60℃で16時間加熱した。反応混合物を大量のヘキサンに注ぎ、析出した白色粉末をろ別しヘキサンで洗浄した。室温で1日乾燥させることにより白色粉末の重合体を得た。
この重合体の特性を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
【0036】
実施例3
単量体B 150ミリグラム(0.37ミリモル)と、AIBN 1.9ミリグラム(0.012ミリモル)とをMEK 0.2ミリリットルに溶解した。凍結脱気法により溶存酸素を除去後、真空下封管した後、60℃で16時間加熱した。反応混合物を大量のヘキサンに注ぎ、析出した白色粉末をろ別しヘキサンで洗浄した。室温で1日乾燥させることにより白色粉末の重合体を得た。
この重合体の特性を実施例1と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
【0037】
【表2】

【0038】
各実施例で得られた重合体の(1)水に対する安定性、(2)耐熱性、(3)酸に対する解離性について評価した。
(1a)水に対する安定性−1
重合体3.0ミリグラムと水110ミリグラムとを混合して密封し、室温で15日間放置することで耐水性を評価した。ヘミアセタール結合に対する水の当量は749当量である。耐水性試験前後の1H NMRを測定した。測定結果を図13に示す。図13は実施例1で得られた重合体の耐水性試験前後の1H NMRスペクトルである。ヘミアセタール結合に基づく約5.8ppmのピークは耐水性試験後も存在し、かつ加水分解により生成する10〜13ppmのピークは見られず、水に対する安定性に優れていた。
【0039】
(1b)水に対する安定性−2
化学増幅型レジストの溶媒として多用されているプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)中での水に対する安定性を評価した。
重合体10ミリグラムとPGMEA2.5ミリリットルと水2.5ミリリットルとを混合して密封し、室温で7日間放置することで耐水性を評価した。ヘミアセタール結合に対する水の当量は4960当量である。耐水性試験前後の1H NMRを測定した。測定結果を図14および図15に示す。図14は実施例1で得られた重合体のPGMEA耐水性試験前後の1H NMRスペクトルである。なお、PGMEA単体の同NMRスペクトルを枠内に示す。図15は実施例3で得られた重合体のPGMEA耐水性試験前後の1H NMRスペクトルである。
図14および図15に示すように、ヘミアセタール結合に基づく約5.8ppmのピークは耐水性試験後も存在し、かつ加水分解により生成する10〜13ppmのピークは見られず、水に対する安定性に優れていた。図14における耐水性試験後の*印はPGMEAに基づくピークである。
【0040】
(2)耐熱性
各実施例で得られた重合体、および単量体Aについて熱分析を行なった。熱分析時の装置、試料パン、試料重量、測定雰囲気の種類と流量、昇温速度などの熱分析条件は同一条件で測定した。ただし、重合体AのTG測定に関しては、測定雰囲気を窒素と空気の両方で測定した。測定結果を図16および図17に示す。図16は実施例1の重合体および単量体AのTG図である。(Td-1)は1%熱分解温度を示す。
単量体AのTd-1は140℃、実施例1の重合体のTd-1は、窒素雰囲気で175℃、空気雰囲気で174.5℃であった。
図17は各実施例の窒素雰囲気でのTG測定結果である。5%熱分解温度を示すTd-5は、実施例1、実施例3、実施例2の順で高い値を示した。この傾向は式(1)におけるR’基の電子供与性が低くなる傾向と一致している。
【0041】
(3)酸に対する解離性
各実施例で得られた重合体20ミリグラムと、5.0モル%塩酸50マイクロリットルと、テトラヒドロフラン(THF)0.25ミリリットルとを混合して室温で5分間反応させ、その後1.0ミリリットルの水を加えて沈殿物を得て、この沈殿物をろ過し真空乾燥して測定試料とした。
反応前後の1H NMR(ジメチルスルホキサイド(DMSO)−d6 at40℃)、赤外吸収スペクトルを測定した。測定結果を図18〜図20に示す。なお、図18において反応前の1H NMRは重クロロホルム中で測定した。
図18は実施例1で得られた重合体の酸処理前後の1H NMRスペクトルであり、図19は同重合体のIRスペクトルである。図18に示すように、重合体のヘミアセタール結合に基づく約5.8ppmのピークが酸処理により消滅している。また、図19に示すように、酸処理により、遊離カルボキシル基に基づく水酸基の吸収が3300cm-1に出現した。
図20は実施例2および実施例3で得られた重合体の酸処理前後の1H NMRスペクトルである。実施例2および実施例3の重合体においても、重合体のヘミアセタール結合に基づくピークが酸処理により消滅している。
以上の結果、酸処理前の重合体はアルカリに溶解しないが、酸処理後の重合体はカルボキシル基が生成しアルカリに溶解する。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の重合体は、側鎖にアダマンタン基に由来する嵩高い化学構造を有する基を有し、更に側鎖末端に導入される基を分子設計することで、解離をさせるための活性化エネルギーを任意に調節できる。この新規重合重合体を用いた感放射線性樹脂組成物は、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイス製造用の化学増幅型レジストとして極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】参考例1で得られた化合物のH−NMRの結果を示す図である。
【図2】参考例1で得られた化合物の13C−NMRの結果を示す図である。
【図3】参考例1で得られた化合物の赤外スペクトルの結果を示す図である。
【図4】参考例2で得られた化合物のH−NMRの結果を示す図である。
【図5】参考例2で得られた化合物の13C−NMRの結果を示す図である。
【図6】参考例2で得られた化合物の赤外スペクトルの結果を示す図である。
【図7】参考例3で得られた化合物のH−NMRの結果を示す図である。
【図8】参考例3で得られた化合物の13C−NMRの結果を示す図である。
【図9】参考例3で得られた化合物の赤外スペクトルの結果を示す図である。
【図10】参考例4で得られた化合物のH−NMRの結果を示す図である。
【図11】参考例4で得られた化合物の13C−NMRの結果を示す図である。
【図12】参考例4で得られた化合物の赤外スペクトルの結果を示す図である。
【図13】実施例1の重合体の耐水性試験前後の1H NMRスペクトルである。
【図14】実施例1の重合体のPGMEA耐水性試験前後の1H NMRスペクトルである。
【図15】実施例3の重合体のPGMEA耐水性試験前後の1H NMRスペクトルである。
【図16】実施例1の重合体および単量体AのTG図である。
【図17】各実施例の重合体および単量体AのTG図である。
【図18】実施例1の重合体の酸処理前後の1H NMRスペクトルである。
【図19】実施例1の重合体の酸処理前後のIRスペクトルである。
【図20】実施例2および3の重合体の酸処理前後の1H NMRスペクトルである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1)で表される繰返し単位を含み、サイズ排除クロマトグラフィにより測定した質量平均分子量が1,000〜500,000である重合体。
【化1】

(式(1)において、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表し、R’は酸の作用により解離する基を表す。)
【請求項2】
前記式(1)において、前記アルキル基はメチル基であることを特徴とする請求項1記載の重合体。
【請求項3】
前記式(1)において、前記酸の作用により解離する基は、下記式(1−1)または下記式(1−2)で表されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の重合体。
【化2】

(式(1−1)において、R1は炭化水素基を表し、式(1−2)において、各R2は相互に独立に炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体、または炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、かつ(i)R2の少なくとも1つが該脂環式炭化水素基もしくはその誘導体であるか、または(ii)何れか2つのR2が相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に形成される炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体である。)
【請求項4】
前記式(1)で表される繰返し単位と共に、下記式(2)で表される繰返し単位を含むことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の重合体。
【化3】

(式(3)において、R3およびRは重合体鎖の回転自由度を制御できる官能基である。)

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−235184(P2009−235184A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−81028(P2008−81028)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000004178)JSR株式会社 (3,320)
【Fターム(参考)】