金属キャパシタ及びその製造方法
【課題】本発明は電気伝導度を大きく改善させた金属キャパシタ及びその製法に関する。
【解決手段】本発明の金属キャパシタは一面に多数個の溝が形成された金属部材と、金属部材に形成される金属酸化膜12と、多数個の溝が露出されるように金属酸化膜に形成される絶縁膜14と、多数個の溝が埋まるように金属酸化膜に形成される埋立て電極部材13を具備する。金属キャパシタの製造方法は金属部材の一側面をマスキング後、DC食刻、AC食刻、湿式食刻のうちいずれかで金属部材の一面に多数個の溝が配列されるように形成する食刻過程と、金属部材の溝形成面に陽極酸化方法で金属酸化膜を形成する化成過程と、金属酸化膜にCVD方法で絶縁膜を形成する過程と、金属部材に形成された多数個の溝が埋まるように埋立て電極部材を形成する過程と、金属部材や埋立て電極部材に多数個の第1の外部電極21を連結する電極形成過程とからなる。
【解決手段】本発明の金属キャパシタは一面に多数個の溝が形成された金属部材と、金属部材に形成される金属酸化膜12と、多数個の溝が露出されるように金属酸化膜に形成される絶縁膜14と、多数個の溝が埋まるように金属酸化膜に形成される埋立て電極部材13を具備する。金属キャパシタの製造方法は金属部材の一側面をマスキング後、DC食刻、AC食刻、湿式食刻のうちいずれかで金属部材の一面に多数個の溝が配列されるように形成する食刻過程と、金属部材の溝形成面に陽極酸化方法で金属酸化膜を形成する化成過程と、金属酸化膜にCVD方法で絶縁膜を形成する過程と、金属部材に形成された多数個の溝が埋まるように埋立て電極部材を形成する過程と、金属部材や埋立て電極部材に多数個の第1の外部電極21を連結する電極形成過程とからなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属キャパシタ及びその製造方法に係るもので、より詳しくは電気伝導度を大きく改善させた金属キャパシタ及びその製造方法に関する
【背景技術】
【0002】
電源回路から出力される電源を一定な値になるように平滑させるか又は低周波バイパスでアルミニウム電解キャパシタ(aluminum electrolytic capacitor)が使用されて、これを製造する方法を概略的に説明すると次のようだ。
【0003】
アルミニウム箔の表面積を広げて静電容量を大きくするために、アルミニウム箔(aluminum foil)の表面を食刻(etching)する過程を実施する。食刻が完了されると、アルミニウム箔に誘電体を形成させる化成(forming)過程を実施する。食刻や化成過程を通じてそれぞれ陰極と陽極のアルミニウム箔が製造されると、アルミニウム箔と電解紙を製品の長さによって必要寸法の幅だけ切る断裁(slit)過程を実施する。断裁が完了されると、アルミニウム箔に引き出し端子であるアルミニウムリード棒を接合させるステッチ(stitch)過程を実施する。
【0004】
アルミニウム箔と電解紙の断裁が完了されると、陽極アルミニウム箔と陰極アルミニウム箔の間に電解紙を挿入した後円筒状で巻いて解かされないようにテープで接着させる巻取り(winding)過程を実施する。巻取り過程が完了されると、アルミニウムケースに挿入した後電解液を注入する含浸(impregnation)を実施する。電解液の注入が完了されると、アルミニウムケースを封口材で封入する封入(curling)過程を実施する。封入過程が完了されると誘電体損傷を復旧するエージング(aging)過程を実施してアルミニウム電解キャパシタの組立を完了する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、従来のアルミニウム電解キャパシタを適用する場合に最近電子機器のデジタル及び小型化の進展で次のような問題点がある。
アルミニウム電解キャパシタは電解質で電解液が使用されるので電気伝導度が低くて高周波領域での寿命が短くなる限界があって、信頼性の改善、高周波数特性、低損失化、低ESR(Equivalent Series Resistance)、低インピーダンス(impedance)化に限界があって、リップル発熱が高くて発煙、発火という安全性及び耐環境性に限界がある。
【0006】
本発明の目的は前記のような問題点を解決するためのもので、電解質で金属材質を適用して電気伝導度を従来の電解質で電解液や有機半導体を使用することに比べて10,000〜1,000,000倍改善させた金属キャパシタ及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は電解質で金属材質を使用することによって小型化、低損失化、低ESR、低インピーダンス化、リップル発熱低減、長寿命化、耐熱安全性、非発煙、非発火及び耐環境性を改善させることができる金属キャパシタ及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的を達成するための本発明の金属キャパシタは一面に多数個の溝が形成された金属部材と、金属部材に形成される金属酸化膜と、多数個の溝が露出されるように金属酸化膜に形成される絶縁膜と、多数個の溝が埋まるように金属酸化膜に形成される埋立て電極部材とで具備されることを特徴とする。
【0009】
本発明の金属キャパシタの製造方法は金属部材の他面を樹脂フィルムを用いてマスキングする過程と、金属部材の他面がマスキングされるとDC食刻方法を用いて金属部材の一面に多数個の溝が配列されるように形成する食刻過程と、金属部材に多数個の溝が形成されると陽極酸化方法を用いて金属部材に金属酸化膜を形成する化成過程と、金属酸化膜にCVD方法を用いて絶縁膜を形成する過程と、電解メッキや無電解メッキ方法を用いて金属部材に形成された多数個の溝が埋まるように埋立て電極部材を形成する過程と、からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の金属キャパシタは電解質で金属材質を適用することによって従来の電解質で電解液や有機半導体を使用することに比べて電気伝導度を10,000〜1,000,000倍改善させることができて、直列積層して高電圧化が可能で、電気的な安全性が高くて、小型化、低損失化、低ESR、低インピーダンス化、耐熱安全性、非発煙、非発火及び耐環境性を改善させることができる利点を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(第1実施例)
本発明の金属キャパシタの第1実施例を、添付された図面を用いて説明する。
図1A乃至図1Eは、本発明の第1実施例による金属キャパシタを示した図面である。図1Aは本発明の第1実施例による金属キャパシタの平面図で、図1B乃至図1Eは図1Aに示された金属キャパシタのA1−A2線の側断面図である。
【0012】
図1A乃至図1Eに示されたように、本発明の金属キャパシタ10は、金属部材11、金属酸化膜12、埋立て電極部材13及び絶縁膜14から構成されている。次に、各構成を説明する。
金属部材11は一面に多数個の溝11aが形成されて、金属酸化膜12は金属部材11に形成される。埋立て電極部材13は多数個の溝11aが埋まるように金属酸化膜12に形成されて、絶縁膜14は金属酸化膜12に形成され金属部材11と埋立て電極部材13を絶縁させる。
【0013】
次に、本発明の第1実施例による金属キャパシタ10の各構成をより詳細に説明する。
金属部材11はホイルや板状からなり、その材質はアルミニウム(Al)、ニオビウム(Nb)、タンタル(Ta)、ジルコニウム(Zr)及びチタン(Ti)のうちいずれか一つが適用される。金属酸化膜12は、図1C及び図1Dに示されたように、金属部材11の全面に形成されるか又は図1Eのように金属部材11で多数個の溝11aが形成された一面に形成される。金属部材11の全面又は一面にのみ形成される金属酸化膜12の材質はアルミナ(Al2O3)、酸化ニオビウム(Nb2O5)、一酸化ニオビウム(NbO)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化ジルコニウム(ZrO2)及び酸化チタン(TiO2)のうちいずれか一つが適用する。
【0014】
埋立て電極部材13は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、インジウム(In)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)及び金(Au)のうちいずれか一つが適用される。また、金属部材11と埋立て電極部材13は、それぞれ図1Dに示されたように多数個の第1の外部電極21又は図1Eに示されたように多数個の第2の外部電極22がさらに具備され連結される。多数個の第1の外部電極21は、金属部材11と埋立て電極部材13にそれぞれ連結され本発明の金属キャパシタ10を極性に関係なく使用することができるようにする。多数個の第2の外部電極22は多数個の第1の外部電極21とは異なって、一つはアノード(anode)電極で残りの一つはカソード(cathode)電極で金属部材11と埋立て電極部材13にそれぞれ連結され本発明の金属キャパシタ10を極性を有するようにする。金属部材11と埋立て電極部材13のうちいずれか一つに連結される第2の外部電極22がアノード電極であると、残り一つの第2の外部電極22はカソード電極となる。反対に、金属部材11と埋立て電極部材13のうちいずれか一つに連結される第2の外部電極22がカソード電極であると残り一つの第2の外部電極22はアノード電極となる。
【0015】
金属酸化膜12と埋立て電極部材13の間には、金属部材11に形成された多数個の溝11aに埋立て電極部材13が埋立てられて形成されるようにするために、図1Dのようにシード電極膜15がさらに具備される。シード電極膜15は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、インジウム(In)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)及び金(Au)のうちいずれか一つが適用される。このようなシード電極膜15は、埋立て電極部材13が金属部材11の多数個の溝11aに容易に埋立てられて金属酸化膜12とより強固な接着力を有するようにするために具備される。
【0016】
絶縁膜14は、埋立て電極部材13の側面を覆うように金属酸化膜12に形成され金属部材11と埋立て電極部材13を電気的に連結されないように絶縁させる。このような絶縁膜14は、埋立て電極部材13の形成の前に金属酸化膜12に形成することができる。即ち、絶縁膜14は多数個の溝11aが露出されるように金属酸化膜12に形成される。
【0017】
モールディング部材31は、金属部材11をEMC(Epoxy Molding Compound)のようなモールディング材質で密封させるために具備される。金属部材11のモールディング際、モールディング部材31は板状や円筒状のうち一つの形状でモールディングさせる。板状でモールディングの際、モールディング部材31は金属部材11を表面実装型パッケージ(package)形状でモールディングすることになり、円筒状でモールディングする場合モールディング部材31は金属部材11を巻き取った後モールディングさせてリードタイプ(lead type)パッケージ形状でモールディングすることになる。
【0018】
図1A乃至図1Eに示された本発明の金属キャパシタ(10)の他の実施例を、添付された図面を参照して説明する。
図2A乃至図2Cは、図1Aに示された金属キャパシタの他の実施例を示した図である。図2Aは金属キャパシタの平面図で、図2B及び図2Cは図2Aに示された金属キャパシタのB1−B2線の側断面図である。
【0019】
本発明の金属キャパシタ10の他の実施例は、図2A乃至図2Cに示されたように、金属部材11に形成された多数個の溝11aは図1Aのように円形の溝又は四角形の溝11bなどのように多角形の溝で形成される。多数個の四角形の溝11bが形成される金属部材11は、図2B及び図2Cのように電極引き出し部(m)が具備され形成される。金属部材11は、図2Bに示されたように、電極引き出し部(m)だけ延びて形成される。従って、電極引き出し部(m)は、第1の外部電極21や第2の外部電極22を金属部材11により容易に連結することができる。電極引き出し部(m)が形成される金属部材11は、図1Bのように金属酸化膜12が全面に形成されるか又は図2Aに示されたように、多数個の四角形の溝11bが形成された一面にのみ形成される。
【0020】
次に、本発明の金属キャパシタ10のまた他の実施例を、添付された図面を参照して説明する。
図3A乃至図3Cは、図1Aに示された金属キャパシタのまた他の実施例を示した図面である。図3Aは金属キャパシタの平面図で、図3B及び図3Cは図3Aに示された金属キャパシタのC1−C2線上の側断面図である。
【0021】
図3A乃至図3Cに示されたように、本発明の金属キャパシタ10のまた他の実施例は、金属部材11に形成された多数個の溝11aは図1Aに示された円形の溝又は六角形の溝11c等のように多角形の溝で形成される。多数個の六角形の溝11cが形成される金属部材11は、図3B及び図3Cのように電極引き出し部(m)が少なくとも一つ以上具備され形成される。図3B及び図3Cに示された金属部材11は二つの電極引き出し部(m)が形成されて、それぞれに第1の外部電極21又は第2の外部電極22が連結され本発明の金属キャパシタ10を2端子又は3端子を有する金属キャパシタ10で構成することができるように提供する。2端子又は3端子で金属キャパシタ10を構成することができるように、一つ以上の電極引き出し部(m)が形成された金属部材11に形成された金属酸化膜12は、電極引き出し部(m)を含めて全面又は多数個の六角形の溝11cが形成された一面に形成される。
【0022】
(第2実施例)
本発明の第2実施例による金属キャパシタを、添付された図面を参照して説明する。
図4A乃至図4Dは、本発明の第2実施例による金属キャパシタを示した図である。
本発明の第2実施例による金属キャパシタ110,120,130,140は、図4A乃至図4Dに示されたように、それぞれ多数個の単層金属キャパシタンス部材10aで構成される。前記多数個の単層金属キャパシタンス部材10aは、それぞれ金属部材11、金属酸化膜12、埋立て電極部材13及び絶縁膜14からなる。そして、単層金属キャパシタンス部材10aの各々の構成要素は、図1A乃至図1Eに示された本発明の第1実施例による金属キャパシタ10を構成する金属部材11、金属酸化膜12、埋立て電極部材13及び絶縁膜14と同一なのでその詳細な説明は省略する。
【0023】
多数個の単層金属キャパシタンス部材10aで構成される本発明の第2実施例による金属キャパシタ110,120,130,140を、図4A乃至図4Dを参照して順次に説明する。
図4Aに示されたように、本発明の第2実施例による金属キャパシタ110は多数個の単層金属キャパシタンス部材10aと多数個の第1の外部電極21で構成される。
【0024】
多数個の単層金属キャパシタンス部材10aは図4Aに示されたようにそれぞれ金属部材11、金属酸化膜12、埋立て電極部材13及び絶縁膜14からなり、互いに埋立て電極部材13が接するように積層され並列積層される。並列積層された多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの金属酸化膜12は、金属部材11の全面に形成される。多数個の第1の外部電極21は、図4Aに示されたように多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11にそれぞれ連結され金属キャパシタ110の極性に関係なく使用することができる。
【0025】
多数個の単層金属キャパシタンス部材10aが並列積層される金属キャパシタ110は、図4Aに点線で示された多数個の第2の外部電極22に連結される。多数個の第2の外部電極22は、一つがアノード電極で残りの一つはカソード電極で金属キャパシタ110を極性を有するように連結される。このような多数個の第2の外部電極22のうち、一つは多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11に連結されて残りの一つは互いに接する埋立て電極部材13に連結される。
【0026】
並列積層される多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの間には接着力を改善するための導電性接着部材16がさらに具備され設置されて、導電性接着部材16は導電性ソルダーペースト(solder paste)等のような接着剤が適用される。導電性接着部材16で接着される多数個の単層金属キャパシタンス部材10aは、モールディング部材31がさらに具備される。モールディング部材31は多数個の単層金属キャパシタンス部材10aを板状と円筒状のうち一つの形状でモールディングさせて、円筒状でモールディングの際多数個の単層金属キャパシタンス部材10aを巻き取った後モールディングさせる。
【0027】
図4Bに示されたように、本発明の第2実施例の他の実施例の金属キャパシタ120は、多数個の単層金属キャパシタンス部材10aと多数個の第1の外部電極21で構成される。図4Bに示された金属キャパシタ120は、図4Aに示された金属キャパシタ110と同一な構成を有するので詳細な説明は省略する。但し、図4Aに示された金属キャパシタ110と相違な点は多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの積層の際、それぞれの金属部材11が互いに接するように積層され並列積層される。金属部材11が互いに接するように並列積層されることによって、多数個の第1の外部電極21は多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの埋立て電極部材13にそれぞれ連結される。また多数個の第2の外部電極22を連結する場合に、図4Bに点線で示されたように、一つは多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの埋立て電極部材13に連結されて、残りの一つは互いに接する金属部材11に連結される。
【0028】
図4Cに示されたように、本発明の第2実施例のまた他の実施例による金属キャパシタ130は多数個の第1の並列積層体110a、多数個の第2の並列積層体120a及び多数個の第1の外部電極21で構成される。
【0029】
多数個の第1の並列積層体110aは、多数個の単層金属キャパシタンス部材10aのうち、奇数番目の単層金属キャパシタンス部材10aの埋立て電極部材13と偶数番目の単層金属キャパシタンス部材10aの埋立て電極部材13が互いに接するように並列積層される。多数個の第2の並列積層体120aは、多数個の単層金属キャパシタンス部材10aのうち奇数番目の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11と偶数番目の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11が互いに接するように並列積層される。
【0030】
前記の構成を有する多数個の第1の並列積層体110aと多数個の第2の並列積層体120aは、それぞれ第1の並列積層体110aの偶数番目の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11と第2の並列積層体120aの奇数番目の単層金属キャパシタンス部材10aの埋立て電極部材13がそれぞれ互いに接するように多数個の第1の並列積層体110aと多数個の第2の並列積層体120aをそれぞれ直/並列で積層される。即ち、多数個の第1の並列積層体110aと多数個の第2の並列積層体120aは、それぞれ並列に積層された状態で第1の並列積層体110aと第2の並列積層体120aを順次に直列に積層して金属キャパシタ130を直/並列に積層されるように構成する。
【0031】
多数個の第1の外部電極21は、多数個の第1の並列積層体110aのうち一番目に位置した第1の並列積層体110aの奇数番目の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11と多数個の第2の並列積層体120aのうち最終番目に位置した第2の並列積層体120aの偶数番目の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11にそれぞれ連結される。ここで、奇数番目、偶数番目、一番目及び最終番目という用語の基準は、図4Cで最下側に位置した第1の並列積層体110aを基準に適用される。例えば、図4Cのように最下側に位置した第1の並列積層体110aは一番目に位置すると仮定し、一番目に位置した第1の並列積層体110aのうち下側に位置した単層金属キャパシタンス部材10aを奇数番目に位置すると仮定した。
【0032】
第1の外部電極21が連結される多数個の第1の並列積層体110a及び多数個の第2の並列積層体120aは図4Cに点線で示された多数個の第2の外部電極22に連結されて、多数個の第2の外部電極22のうち一つはアノード電極で残りの一つはカソード電極である。このような多数個の第2の外部電極22のうち、一つは多数個の第1の並列積層体110aの多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11に連結されて残りの一つは互いに接する埋立て電極部材13に連結される。第1の外部電極21が連結される多数個の第2の並列積層体120aはそれぞれ図4Dに点線で示された多数個の第2の外部電極22が連結されて、多数個の第2の外部電極22のうち一つは多数個の第2の並列積層体120aの多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの埋立て電極部材13に連結されて残りの一つは互いに接する金属部材11に連結される。
【0033】
多数個の第1の並列積層体110aと多数個の第2の並列積層体120aにそれぞれ多数個の第2の外部電極22を連結させて構成することによって、図4Cに示された金属キャパシタ130は多数個の第1の並列積層体110a又は多数個の第2の並列積層体120aをそれぞれ一つのキャパシタ素子で適用することができるように構成できる。図4Cに示された金属キャパシタ130はまた、多数個の第1の並列積層体110aと多数個の第2の並列積層体120aの間にはそれぞれ導電性接着部材16がさらに具備される。導電性接着部材16がさらに具備される多数個の第1の並列積層体110aと多数個の第2の並列積層体120aにそれぞれ具備される単層金属キャパシタンス部材10aの金属酸化膜12は、金属部材11の全面に形成される。
【0034】
図4Dに示されたように、本発明の第2実施例のまた他の実施例による金属キャパシタ140は、多数個の単層金属キャパシタンス部材10aと多数個の第1の外部電極21で構成される。
多数個の単層金属キャパシタンス部材10aは図4Dに示されたように各々の金属部材1)埋立て電極部材13が互いに接するように積層され直列積層されて、多数個の第1の外部電極21は多数個の単層金属キャパシタンス部材10aのうち一番目と最終番目の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11にそれぞれ連結される。
【0035】
多数個の第1の外部電極21が連結される単層金属キャパシタンス部材10aは多数個の第2の外部電極22が連結されて、多数個の第2の外部電極22のうち一つはアノード電極で残りの一つはカソード電極である。このような多数個の第2の外部電極22のうち、一つは多数個の単層金属キャパシタンス部材10aのうち一番目の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11に連結されて、残りの一つは最終番目の単層金属キャパシタンス部材10aの埋立て電極部材13に連結される。このように多数個の単層金属キャパシタンス部材10aが直列積層される金属キャパシタ140を構成する多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの金属酸化膜12は、金属部材11の全面に形成される。
【0036】
(第3実施例)
図5A乃至図5Dは本発明の第3実施例による金属キャパシタを示した図である。
図5A乃至図5Dに示されたように、金属キャパシタ210,220,230,240は、それぞれ図4A乃至図4Dの本発明の第2実施例による金属キャパシタ110,120,130,140と同一な構成を有する。特に、図5Cに示された金属キャパシタ230は、図4Cに示された多数個の第1の並列積層体110aと多数個の第2の並列積層体120aのように第1の並列積層体210aと多数個の第2の並列積層体220aを互いに直列積層して構成する。
【0037】
本発明の第3実施例による金属キャパシタ210,220,230,240のそれぞれを構成する単層金属キャパシタンス部材10aの金属酸化膜12は、図4A乃至図4Dに示されたように本発明の第2実施例による金属キャパシタ110,120,130,140の単層金属キャパシタンス部材10aの金属酸化膜12とは異なって形成される。即ち、図4A乃至図4Dのように、本発明の第2実施例による金属キャパシタ110,120,130,140は、金属酸化膜12が金属部材11の全面に形成される反面、図5A乃至図5Dに示されたように金属キャパシタ210,220,230,240は金属部材11の表面で多数個の溝11aが形成された一面に形成される。
【0038】
金属部材11の表面で多数個の溝11aが形成された一面にのみ金属酸化膜12が形成されることによって、本発明の第3実施例による金属キャパシタ210,220,230,240は、それぞれ多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの積層の際、金属酸化膜12による寄生キャパシタンス等のようなノイズ(noise)成分を減らすことができるようになる。
【0039】
次に、前記の構成を有する本発明の金属キャパシタの製造方法について、添付された図1A乃至図1Eを参照して説明する。
金属部材11の一面のみを食刻して多数個の溝11aを形成するために、他面を樹脂フィルム(図示せず)を用いてマスキング(masking)する。マスキング過程は、金属部材11の他面を樹脂系列の樹脂フィルムを接着させてマスキングする方法の以外に感光液を塗布した後ベーキング(baking)して金属部材11の他面をマスキングする。金属部材11の他面をマスキングする過程で、図2B又は図3Bに示されたように、金属部材11に電極引き出し部(m)を形成する場合に電極引き出し部(m)だけ金属部材11の一面をマスキングする。
【0040】
金属部材11の他面をマスキングした後、図1Bに示されたようにDC食刻方法を用いて金属部材11の一面に多数個の溝11aが配列されるように形成する。ここで、DC食刻方法は、図示されていない絶縁性の油性インクを噴霧してアルミニウム箔の食刻される面上に浴びることになる(スクリーンプリンティングを用いてインクが噴霧される領域を制限して引き出し部分を確保することになる)。そして、前記絶縁性の油性インクが浴びれたアルミニウム箔を50〜200℃で乾燥して、70〜90℃のアンモニウムアジペート(Ammonium adipate)15%水溶液で10〜20Vで陽極酸化皮膜を生成させる。陽極酸化皮膜が形成されたアルミニウム箔をエタノール、アセトン、ベンゼン等の有機溶剤に入れて前記絶縁性の油性インクを除去して再び純水で洗浄することになる。そして、前記アルミニウム箔をDC食刻することになる。DC食刻方法を用いる食刻過程で、多数個の溝11aは、図1Aのように円形の溝で形成されるか又は図2A又は図3Aのように四角形の溝11b又は六角形の溝11cのような多角形の溝で形成する。このような多様な形状で多数個の溝11aを円筒状の溝で形成する際、径は1μm乃至100μmなるように形成されて、食刻方法はDC食刻方法の以外にAC(Alternate Current)食刻や湿式食刻を用いて形成する。
【0041】
金属部材11に多数個の溝11aを形成した後、図1Cのように陽極酸化方法を用いて金属部材11に金属酸化膜12を形成する。金属酸化膜12を形成する化成過程は、図1C、図2B又は図3Bのように金属部材11の全面に形成するか又は図1E、図2C又は図3Cのように一面にのみ形成する。
【0042】
前記陽極酸化方法はボイリング工程をなくして、ホウ酸とホウ酸アンモニウムの水溶液で電圧150vで1次に酸化を進行して、だんだん前記水溶液の濃度と電圧を変化させながら複数回酸化を進行させることになる。そして、所定の温度で熱処理を行って、再び再化成を行うことになる。また、前記1〜2次の電流密度を1.5〜3倍高める方法で水酸化皮膜の生成を最大限抑えながら金属酸化皮膜を生成することになる。そして、再化成の際発生された副産物を除去するために副産物処理を行って、使用者の要求によって再化成と熱処理をさらに進行させることもできる。そして、ホウ酸やリン酸を拭き取るために所定の洗浄工程を行う。
【0043】
図1Cのように、CVD方法を用いて金属酸化膜12に絶縁膜14を形成する。前記絶縁膜14は絶縁テープや樹脂系列の材質が適用される。ここではCVDを適用したが、絶縁樹脂や絶縁インクを用いたディッピング(Diping)工程やインクジェットプリンティング(Ink-jet printing)やスクリーンプリンティング(Screen printing)を適用したスプレー(Spray)工程やスタンピング(Stamping)工程のうちいずれか一つを適用することもできる。
【0044】
図1Dのように、電解メッキや無電解メッキ方法を用いて多数個のシード電極膜15を媒介として金属部材11に形成された多数個の溝11aが埋まるように埋立て電極部材13を形成する。埋立て電極部材13を形成する過程と金属酸化膜12を形成する過程の間には、埋立て電極部材13を多数個の溝11aにより容易に埋立てられるように形成するためにシード電極膜15を形成する過程がさらに具備される。シード電極膜15の形成は、CVD方法、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)方法及びMBE(Molecular Beam Epitaxy)方法のうちいずれか一つが適用される。
【0045】
シード電極膜15の形成工程で、活性剤(Activator)として常温の硫酸パラジウム水溶液で10〜数百秒間浸積した後、常温で1秒〜30秒間浸積洗浄して表面の活性剤を除去する。ニッケル無電解メッキでは、ニッケルリン酸塩水溶液を適用して、pH範囲(pHは4〜5)や温度(50〜60℃)を適切に調節して10〜100分間メッキをすることになる。この場合、多数個の溝11aの内部にのみシード電極膜15を形成することができるようになる。これは使用者の要求によって追加的なメッキ工程と100℃以下で乾燥工程を行うことになる。
【0046】
図1Dのように、金属部材11や埋立て電極部材13に多数個の第1の外部電極21を連結する。このような電極形成過程で、多数個の第1の外部電極21は図1Eのように多数個の第2の外部電極22で連結される。多数個の第2の外部電極22はそれぞれ金属部材11と埋立て電極部材13に連結されて、多数個の第2の外部電極22のうち一つがアノード電極であると残りの一つはカソード電極になる。このような電極形成過程と絶縁膜14を形成する過程の間には、図1Eのように多数個の第1の外部電極21や多数個の第2の外部電極22を金属部材11や埋立て電極部材13により容易に連結することができるように導電性接着部材16を形成する過程がさらに具備される。このような導電性接着部材16の形成は、金属接着剤、ソルダーペースト、無電解メッキ及び電解メッキ方法のうちいずれか一つが適用される。
【0047】
多数個の第1の外部電極21や多数個の第2の外部電極22を連結した後、図1Eのように第1の外部電極21や第2の外部電極22が外部に露出されるように金属部材11を密封部材で密封させる。金属部材11を密封部材で密封させる過程は、金属部材11の密封の際モールディング材質や内部の空いたカバー部材で密封させて金属キャパシタンス10を製造する。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の金属キャパシタは、電源回路の平滑回路、ノイズフィルタやバイパスキャパシタ等に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1A】本発明の第1実施例による金属キャパシタを示した図。
【図1B】本発明の第1実施例による金属キャパシタを示した図。
【図1C】本発明の第1実施例による金属キャパシタを示した図。
【図1D】本発明の第1実施例による金属キャパシタを示した図。
【図1E】本発明の第1実施例による金属キャパシタを示した図。
【図2A】図1Aに示された金属キャパシタの他の実施例を示した図。
【図2B】図1Aに示された金属キャパシタの他の実施例を示した図。
【図2C】図1Aに示された金属キャパシタの他の実施例を示した図。
【図3A】図1Aに示された金属キャパシタのまた他の実施例を示した図。
【図3B】図1Aに示された金属キャパシタのまた他の実施例を示した図。
【図3C】図1Aに示された金属キャパシタのまた他の実施例を示した図。
【図4A】本発明の第2実施例による金属キャパシタを示した図。
【図4B】本発明の第2実施例による金属キャパシタを示した図。
【図4C】本発明の第2実施例による金属キャパシタを示した図。
【図4D】本発明の第2実施例による金属キャパシタを示した図。
【図5A】本発明の第3実施例による金属キャパシタを示した図。
【図5B】本発明の第3実施例による金属キャパシタを示した図。
【図5C】本発明の第3実施例による金属キャパシタを示した図。
【図5D】本発明の第3実施例による金属キャパシタを示した図。
【符号の説明】
【0050】
10,110,120,130,140,210,220,230,240…金属キャパシタ、10a…単層金属キャパシタンス部材、11…金属部材、11a…溝、12…金属酸化膜、13…埋立て電極部材、14…絶縁膜、15…シード電極膜、21…第1の外部電極、22…第2の外部電極、31…モールディング部材、110a,210a…第1の並列積層体、120a,220a…第2の並列積層体。
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属キャパシタ及びその製造方法に係るもので、より詳しくは電気伝導度を大きく改善させた金属キャパシタ及びその製造方法に関する
【背景技術】
【0002】
電源回路から出力される電源を一定な値になるように平滑させるか又は低周波バイパスでアルミニウム電解キャパシタ(aluminum electrolytic capacitor)が使用されて、これを製造する方法を概略的に説明すると次のようだ。
【0003】
アルミニウム箔の表面積を広げて静電容量を大きくするために、アルミニウム箔(aluminum foil)の表面を食刻(etching)する過程を実施する。食刻が完了されると、アルミニウム箔に誘電体を形成させる化成(forming)過程を実施する。食刻や化成過程を通じてそれぞれ陰極と陽極のアルミニウム箔が製造されると、アルミニウム箔と電解紙を製品の長さによって必要寸法の幅だけ切る断裁(slit)過程を実施する。断裁が完了されると、アルミニウム箔に引き出し端子であるアルミニウムリード棒を接合させるステッチ(stitch)過程を実施する。
【0004】
アルミニウム箔と電解紙の断裁が完了されると、陽極アルミニウム箔と陰極アルミニウム箔の間に電解紙を挿入した後円筒状で巻いて解かされないようにテープで接着させる巻取り(winding)過程を実施する。巻取り過程が完了されると、アルミニウムケースに挿入した後電解液を注入する含浸(impregnation)を実施する。電解液の注入が完了されると、アルミニウムケースを封口材で封入する封入(curling)過程を実施する。封入過程が完了されると誘電体損傷を復旧するエージング(aging)過程を実施してアルミニウム電解キャパシタの組立を完了する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、従来のアルミニウム電解キャパシタを適用する場合に最近電子機器のデジタル及び小型化の進展で次のような問題点がある。
アルミニウム電解キャパシタは電解質で電解液が使用されるので電気伝導度が低くて高周波領域での寿命が短くなる限界があって、信頼性の改善、高周波数特性、低損失化、低ESR(Equivalent Series Resistance)、低インピーダンス(impedance)化に限界があって、リップル発熱が高くて発煙、発火という安全性及び耐環境性に限界がある。
【0006】
本発明の目的は前記のような問題点を解決するためのもので、電解質で金属材質を適用して電気伝導度を従来の電解質で電解液や有機半導体を使用することに比べて10,000〜1,000,000倍改善させた金属キャパシタ及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は電解質で金属材質を使用することによって小型化、低損失化、低ESR、低インピーダンス化、リップル発熱低減、長寿命化、耐熱安全性、非発煙、非発火及び耐環境性を改善させることができる金属キャパシタ及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的を達成するための本発明の金属キャパシタは一面に多数個の溝が形成された金属部材と、金属部材に形成される金属酸化膜と、多数個の溝が露出されるように金属酸化膜に形成される絶縁膜と、多数個の溝が埋まるように金属酸化膜に形成される埋立て電極部材とで具備されることを特徴とする。
【0009】
本発明の金属キャパシタの製造方法は金属部材の他面を樹脂フィルムを用いてマスキングする過程と、金属部材の他面がマスキングされるとDC食刻方法を用いて金属部材の一面に多数個の溝が配列されるように形成する食刻過程と、金属部材に多数個の溝が形成されると陽極酸化方法を用いて金属部材に金属酸化膜を形成する化成過程と、金属酸化膜にCVD方法を用いて絶縁膜を形成する過程と、電解メッキや無電解メッキ方法を用いて金属部材に形成された多数個の溝が埋まるように埋立て電極部材を形成する過程と、からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の金属キャパシタは電解質で金属材質を適用することによって従来の電解質で電解液や有機半導体を使用することに比べて電気伝導度を10,000〜1,000,000倍改善させることができて、直列積層して高電圧化が可能で、電気的な安全性が高くて、小型化、低損失化、低ESR、低インピーダンス化、耐熱安全性、非発煙、非発火及び耐環境性を改善させることができる利点を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(第1実施例)
本発明の金属キャパシタの第1実施例を、添付された図面を用いて説明する。
図1A乃至図1Eは、本発明の第1実施例による金属キャパシタを示した図面である。図1Aは本発明の第1実施例による金属キャパシタの平面図で、図1B乃至図1Eは図1Aに示された金属キャパシタのA1−A2線の側断面図である。
【0012】
図1A乃至図1Eに示されたように、本発明の金属キャパシタ10は、金属部材11、金属酸化膜12、埋立て電極部材13及び絶縁膜14から構成されている。次に、各構成を説明する。
金属部材11は一面に多数個の溝11aが形成されて、金属酸化膜12は金属部材11に形成される。埋立て電極部材13は多数個の溝11aが埋まるように金属酸化膜12に形成されて、絶縁膜14は金属酸化膜12に形成され金属部材11と埋立て電極部材13を絶縁させる。
【0013】
次に、本発明の第1実施例による金属キャパシタ10の各構成をより詳細に説明する。
金属部材11はホイルや板状からなり、その材質はアルミニウム(Al)、ニオビウム(Nb)、タンタル(Ta)、ジルコニウム(Zr)及びチタン(Ti)のうちいずれか一つが適用される。金属酸化膜12は、図1C及び図1Dに示されたように、金属部材11の全面に形成されるか又は図1Eのように金属部材11で多数個の溝11aが形成された一面に形成される。金属部材11の全面又は一面にのみ形成される金属酸化膜12の材質はアルミナ(Al2O3)、酸化ニオビウム(Nb2O5)、一酸化ニオビウム(NbO)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化ジルコニウム(ZrO2)及び酸化チタン(TiO2)のうちいずれか一つが適用する。
【0014】
埋立て電極部材13は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、インジウム(In)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)及び金(Au)のうちいずれか一つが適用される。また、金属部材11と埋立て電極部材13は、それぞれ図1Dに示されたように多数個の第1の外部電極21又は図1Eに示されたように多数個の第2の外部電極22がさらに具備され連結される。多数個の第1の外部電極21は、金属部材11と埋立て電極部材13にそれぞれ連結され本発明の金属キャパシタ10を極性に関係なく使用することができるようにする。多数個の第2の外部電極22は多数個の第1の外部電極21とは異なって、一つはアノード(anode)電極で残りの一つはカソード(cathode)電極で金属部材11と埋立て電極部材13にそれぞれ連結され本発明の金属キャパシタ10を極性を有するようにする。金属部材11と埋立て電極部材13のうちいずれか一つに連結される第2の外部電極22がアノード電極であると、残り一つの第2の外部電極22はカソード電極となる。反対に、金属部材11と埋立て電極部材13のうちいずれか一つに連結される第2の外部電極22がカソード電極であると残り一つの第2の外部電極22はアノード電極となる。
【0015】
金属酸化膜12と埋立て電極部材13の間には、金属部材11に形成された多数個の溝11aに埋立て電極部材13が埋立てられて形成されるようにするために、図1Dのようにシード電極膜15がさらに具備される。シード電極膜15は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、インジウム(In)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)及び金(Au)のうちいずれか一つが適用される。このようなシード電極膜15は、埋立て電極部材13が金属部材11の多数個の溝11aに容易に埋立てられて金属酸化膜12とより強固な接着力を有するようにするために具備される。
【0016】
絶縁膜14は、埋立て電極部材13の側面を覆うように金属酸化膜12に形成され金属部材11と埋立て電極部材13を電気的に連結されないように絶縁させる。このような絶縁膜14は、埋立て電極部材13の形成の前に金属酸化膜12に形成することができる。即ち、絶縁膜14は多数個の溝11aが露出されるように金属酸化膜12に形成される。
【0017】
モールディング部材31は、金属部材11をEMC(Epoxy Molding Compound)のようなモールディング材質で密封させるために具備される。金属部材11のモールディング際、モールディング部材31は板状や円筒状のうち一つの形状でモールディングさせる。板状でモールディングの際、モールディング部材31は金属部材11を表面実装型パッケージ(package)形状でモールディングすることになり、円筒状でモールディングする場合モールディング部材31は金属部材11を巻き取った後モールディングさせてリードタイプ(lead type)パッケージ形状でモールディングすることになる。
【0018】
図1A乃至図1Eに示された本発明の金属キャパシタ(10)の他の実施例を、添付された図面を参照して説明する。
図2A乃至図2Cは、図1Aに示された金属キャパシタの他の実施例を示した図である。図2Aは金属キャパシタの平面図で、図2B及び図2Cは図2Aに示された金属キャパシタのB1−B2線の側断面図である。
【0019】
本発明の金属キャパシタ10の他の実施例は、図2A乃至図2Cに示されたように、金属部材11に形成された多数個の溝11aは図1Aのように円形の溝又は四角形の溝11bなどのように多角形の溝で形成される。多数個の四角形の溝11bが形成される金属部材11は、図2B及び図2Cのように電極引き出し部(m)が具備され形成される。金属部材11は、図2Bに示されたように、電極引き出し部(m)だけ延びて形成される。従って、電極引き出し部(m)は、第1の外部電極21や第2の外部電極22を金属部材11により容易に連結することができる。電極引き出し部(m)が形成される金属部材11は、図1Bのように金属酸化膜12が全面に形成されるか又は図2Aに示されたように、多数個の四角形の溝11bが形成された一面にのみ形成される。
【0020】
次に、本発明の金属キャパシタ10のまた他の実施例を、添付された図面を参照して説明する。
図3A乃至図3Cは、図1Aに示された金属キャパシタのまた他の実施例を示した図面である。図3Aは金属キャパシタの平面図で、図3B及び図3Cは図3Aに示された金属キャパシタのC1−C2線上の側断面図である。
【0021】
図3A乃至図3Cに示されたように、本発明の金属キャパシタ10のまた他の実施例は、金属部材11に形成された多数個の溝11aは図1Aに示された円形の溝又は六角形の溝11c等のように多角形の溝で形成される。多数個の六角形の溝11cが形成される金属部材11は、図3B及び図3Cのように電極引き出し部(m)が少なくとも一つ以上具備され形成される。図3B及び図3Cに示された金属部材11は二つの電極引き出し部(m)が形成されて、それぞれに第1の外部電極21又は第2の外部電極22が連結され本発明の金属キャパシタ10を2端子又は3端子を有する金属キャパシタ10で構成することができるように提供する。2端子又は3端子で金属キャパシタ10を構成することができるように、一つ以上の電極引き出し部(m)が形成された金属部材11に形成された金属酸化膜12は、電極引き出し部(m)を含めて全面又は多数個の六角形の溝11cが形成された一面に形成される。
【0022】
(第2実施例)
本発明の第2実施例による金属キャパシタを、添付された図面を参照して説明する。
図4A乃至図4Dは、本発明の第2実施例による金属キャパシタを示した図である。
本発明の第2実施例による金属キャパシタ110,120,130,140は、図4A乃至図4Dに示されたように、それぞれ多数個の単層金属キャパシタンス部材10aで構成される。前記多数個の単層金属キャパシタンス部材10aは、それぞれ金属部材11、金属酸化膜12、埋立て電極部材13及び絶縁膜14からなる。そして、単層金属キャパシタンス部材10aの各々の構成要素は、図1A乃至図1Eに示された本発明の第1実施例による金属キャパシタ10を構成する金属部材11、金属酸化膜12、埋立て電極部材13及び絶縁膜14と同一なのでその詳細な説明は省略する。
【0023】
多数個の単層金属キャパシタンス部材10aで構成される本発明の第2実施例による金属キャパシタ110,120,130,140を、図4A乃至図4Dを参照して順次に説明する。
図4Aに示されたように、本発明の第2実施例による金属キャパシタ110は多数個の単層金属キャパシタンス部材10aと多数個の第1の外部電極21で構成される。
【0024】
多数個の単層金属キャパシタンス部材10aは図4Aに示されたようにそれぞれ金属部材11、金属酸化膜12、埋立て電極部材13及び絶縁膜14からなり、互いに埋立て電極部材13が接するように積層され並列積層される。並列積層された多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの金属酸化膜12は、金属部材11の全面に形成される。多数個の第1の外部電極21は、図4Aに示されたように多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11にそれぞれ連結され金属キャパシタ110の極性に関係なく使用することができる。
【0025】
多数個の単層金属キャパシタンス部材10aが並列積層される金属キャパシタ110は、図4Aに点線で示された多数個の第2の外部電極22に連結される。多数個の第2の外部電極22は、一つがアノード電極で残りの一つはカソード電極で金属キャパシタ110を極性を有するように連結される。このような多数個の第2の外部電極22のうち、一つは多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11に連結されて残りの一つは互いに接する埋立て電極部材13に連結される。
【0026】
並列積層される多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの間には接着力を改善するための導電性接着部材16がさらに具備され設置されて、導電性接着部材16は導電性ソルダーペースト(solder paste)等のような接着剤が適用される。導電性接着部材16で接着される多数個の単層金属キャパシタンス部材10aは、モールディング部材31がさらに具備される。モールディング部材31は多数個の単層金属キャパシタンス部材10aを板状と円筒状のうち一つの形状でモールディングさせて、円筒状でモールディングの際多数個の単層金属キャパシタンス部材10aを巻き取った後モールディングさせる。
【0027】
図4Bに示されたように、本発明の第2実施例の他の実施例の金属キャパシタ120は、多数個の単層金属キャパシタンス部材10aと多数個の第1の外部電極21で構成される。図4Bに示された金属キャパシタ120は、図4Aに示された金属キャパシタ110と同一な構成を有するので詳細な説明は省略する。但し、図4Aに示された金属キャパシタ110と相違な点は多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの積層の際、それぞれの金属部材11が互いに接するように積層され並列積層される。金属部材11が互いに接するように並列積層されることによって、多数個の第1の外部電極21は多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの埋立て電極部材13にそれぞれ連結される。また多数個の第2の外部電極22を連結する場合に、図4Bに点線で示されたように、一つは多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの埋立て電極部材13に連結されて、残りの一つは互いに接する金属部材11に連結される。
【0028】
図4Cに示されたように、本発明の第2実施例のまた他の実施例による金属キャパシタ130は多数個の第1の並列積層体110a、多数個の第2の並列積層体120a及び多数個の第1の外部電極21で構成される。
【0029】
多数個の第1の並列積層体110aは、多数個の単層金属キャパシタンス部材10aのうち、奇数番目の単層金属キャパシタンス部材10aの埋立て電極部材13と偶数番目の単層金属キャパシタンス部材10aの埋立て電極部材13が互いに接するように並列積層される。多数個の第2の並列積層体120aは、多数個の単層金属キャパシタンス部材10aのうち奇数番目の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11と偶数番目の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11が互いに接するように並列積層される。
【0030】
前記の構成を有する多数個の第1の並列積層体110aと多数個の第2の並列積層体120aは、それぞれ第1の並列積層体110aの偶数番目の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11と第2の並列積層体120aの奇数番目の単層金属キャパシタンス部材10aの埋立て電極部材13がそれぞれ互いに接するように多数個の第1の並列積層体110aと多数個の第2の並列積層体120aをそれぞれ直/並列で積層される。即ち、多数個の第1の並列積層体110aと多数個の第2の並列積層体120aは、それぞれ並列に積層された状態で第1の並列積層体110aと第2の並列積層体120aを順次に直列に積層して金属キャパシタ130を直/並列に積層されるように構成する。
【0031】
多数個の第1の外部電極21は、多数個の第1の並列積層体110aのうち一番目に位置した第1の並列積層体110aの奇数番目の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11と多数個の第2の並列積層体120aのうち最終番目に位置した第2の並列積層体120aの偶数番目の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11にそれぞれ連結される。ここで、奇数番目、偶数番目、一番目及び最終番目という用語の基準は、図4Cで最下側に位置した第1の並列積層体110aを基準に適用される。例えば、図4Cのように最下側に位置した第1の並列積層体110aは一番目に位置すると仮定し、一番目に位置した第1の並列積層体110aのうち下側に位置した単層金属キャパシタンス部材10aを奇数番目に位置すると仮定した。
【0032】
第1の外部電極21が連結される多数個の第1の並列積層体110a及び多数個の第2の並列積層体120aは図4Cに点線で示された多数個の第2の外部電極22に連結されて、多数個の第2の外部電極22のうち一つはアノード電極で残りの一つはカソード電極である。このような多数個の第2の外部電極22のうち、一つは多数個の第1の並列積層体110aの多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11に連結されて残りの一つは互いに接する埋立て電極部材13に連結される。第1の外部電極21が連結される多数個の第2の並列積層体120aはそれぞれ図4Dに点線で示された多数個の第2の外部電極22が連結されて、多数個の第2の外部電極22のうち一つは多数個の第2の並列積層体120aの多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの埋立て電極部材13に連結されて残りの一つは互いに接する金属部材11に連結される。
【0033】
多数個の第1の並列積層体110aと多数個の第2の並列積層体120aにそれぞれ多数個の第2の外部電極22を連結させて構成することによって、図4Cに示された金属キャパシタ130は多数個の第1の並列積層体110a又は多数個の第2の並列積層体120aをそれぞれ一つのキャパシタ素子で適用することができるように構成できる。図4Cに示された金属キャパシタ130はまた、多数個の第1の並列積層体110aと多数個の第2の並列積層体120aの間にはそれぞれ導電性接着部材16がさらに具備される。導電性接着部材16がさらに具備される多数個の第1の並列積層体110aと多数個の第2の並列積層体120aにそれぞれ具備される単層金属キャパシタンス部材10aの金属酸化膜12は、金属部材11の全面に形成される。
【0034】
図4Dに示されたように、本発明の第2実施例のまた他の実施例による金属キャパシタ140は、多数個の単層金属キャパシタンス部材10aと多数個の第1の外部電極21で構成される。
多数個の単層金属キャパシタンス部材10aは図4Dに示されたように各々の金属部材1)埋立て電極部材13が互いに接するように積層され直列積層されて、多数個の第1の外部電極21は多数個の単層金属キャパシタンス部材10aのうち一番目と最終番目の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11にそれぞれ連結される。
【0035】
多数個の第1の外部電極21が連結される単層金属キャパシタンス部材10aは多数個の第2の外部電極22が連結されて、多数個の第2の外部電極22のうち一つはアノード電極で残りの一つはカソード電極である。このような多数個の第2の外部電極22のうち、一つは多数個の単層金属キャパシタンス部材10aのうち一番目の単層金属キャパシタンス部材10aの金属部材11に連結されて、残りの一つは最終番目の単層金属キャパシタンス部材10aの埋立て電極部材13に連結される。このように多数個の単層金属キャパシタンス部材10aが直列積層される金属キャパシタ140を構成する多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの金属酸化膜12は、金属部材11の全面に形成される。
【0036】
(第3実施例)
図5A乃至図5Dは本発明の第3実施例による金属キャパシタを示した図である。
図5A乃至図5Dに示されたように、金属キャパシタ210,220,230,240は、それぞれ図4A乃至図4Dの本発明の第2実施例による金属キャパシタ110,120,130,140と同一な構成を有する。特に、図5Cに示された金属キャパシタ230は、図4Cに示された多数個の第1の並列積層体110aと多数個の第2の並列積層体120aのように第1の並列積層体210aと多数個の第2の並列積層体220aを互いに直列積層して構成する。
【0037】
本発明の第3実施例による金属キャパシタ210,220,230,240のそれぞれを構成する単層金属キャパシタンス部材10aの金属酸化膜12は、図4A乃至図4Dに示されたように本発明の第2実施例による金属キャパシタ110,120,130,140の単層金属キャパシタンス部材10aの金属酸化膜12とは異なって形成される。即ち、図4A乃至図4Dのように、本発明の第2実施例による金属キャパシタ110,120,130,140は、金属酸化膜12が金属部材11の全面に形成される反面、図5A乃至図5Dに示されたように金属キャパシタ210,220,230,240は金属部材11の表面で多数個の溝11aが形成された一面に形成される。
【0038】
金属部材11の表面で多数個の溝11aが形成された一面にのみ金属酸化膜12が形成されることによって、本発明の第3実施例による金属キャパシタ210,220,230,240は、それぞれ多数個の単層金属キャパシタンス部材10aの積層の際、金属酸化膜12による寄生キャパシタンス等のようなノイズ(noise)成分を減らすことができるようになる。
【0039】
次に、前記の構成を有する本発明の金属キャパシタの製造方法について、添付された図1A乃至図1Eを参照して説明する。
金属部材11の一面のみを食刻して多数個の溝11aを形成するために、他面を樹脂フィルム(図示せず)を用いてマスキング(masking)する。マスキング過程は、金属部材11の他面を樹脂系列の樹脂フィルムを接着させてマスキングする方法の以外に感光液を塗布した後ベーキング(baking)して金属部材11の他面をマスキングする。金属部材11の他面をマスキングする過程で、図2B又は図3Bに示されたように、金属部材11に電極引き出し部(m)を形成する場合に電極引き出し部(m)だけ金属部材11の一面をマスキングする。
【0040】
金属部材11の他面をマスキングした後、図1Bに示されたようにDC食刻方法を用いて金属部材11の一面に多数個の溝11aが配列されるように形成する。ここで、DC食刻方法は、図示されていない絶縁性の油性インクを噴霧してアルミニウム箔の食刻される面上に浴びることになる(スクリーンプリンティングを用いてインクが噴霧される領域を制限して引き出し部分を確保することになる)。そして、前記絶縁性の油性インクが浴びれたアルミニウム箔を50〜200℃で乾燥して、70〜90℃のアンモニウムアジペート(Ammonium adipate)15%水溶液で10〜20Vで陽極酸化皮膜を生成させる。陽極酸化皮膜が形成されたアルミニウム箔をエタノール、アセトン、ベンゼン等の有機溶剤に入れて前記絶縁性の油性インクを除去して再び純水で洗浄することになる。そして、前記アルミニウム箔をDC食刻することになる。DC食刻方法を用いる食刻過程で、多数個の溝11aは、図1Aのように円形の溝で形成されるか又は図2A又は図3Aのように四角形の溝11b又は六角形の溝11cのような多角形の溝で形成する。このような多様な形状で多数個の溝11aを円筒状の溝で形成する際、径は1μm乃至100μmなるように形成されて、食刻方法はDC食刻方法の以外にAC(Alternate Current)食刻や湿式食刻を用いて形成する。
【0041】
金属部材11に多数個の溝11aを形成した後、図1Cのように陽極酸化方法を用いて金属部材11に金属酸化膜12を形成する。金属酸化膜12を形成する化成過程は、図1C、図2B又は図3Bのように金属部材11の全面に形成するか又は図1E、図2C又は図3Cのように一面にのみ形成する。
【0042】
前記陽極酸化方法はボイリング工程をなくして、ホウ酸とホウ酸アンモニウムの水溶液で電圧150vで1次に酸化を進行して、だんだん前記水溶液の濃度と電圧を変化させながら複数回酸化を進行させることになる。そして、所定の温度で熱処理を行って、再び再化成を行うことになる。また、前記1〜2次の電流密度を1.5〜3倍高める方法で水酸化皮膜の生成を最大限抑えながら金属酸化皮膜を生成することになる。そして、再化成の際発生された副産物を除去するために副産物処理を行って、使用者の要求によって再化成と熱処理をさらに進行させることもできる。そして、ホウ酸やリン酸を拭き取るために所定の洗浄工程を行う。
【0043】
図1Cのように、CVD方法を用いて金属酸化膜12に絶縁膜14を形成する。前記絶縁膜14は絶縁テープや樹脂系列の材質が適用される。ここではCVDを適用したが、絶縁樹脂や絶縁インクを用いたディッピング(Diping)工程やインクジェットプリンティング(Ink-jet printing)やスクリーンプリンティング(Screen printing)を適用したスプレー(Spray)工程やスタンピング(Stamping)工程のうちいずれか一つを適用することもできる。
【0044】
図1Dのように、電解メッキや無電解メッキ方法を用いて多数個のシード電極膜15を媒介として金属部材11に形成された多数個の溝11aが埋まるように埋立て電極部材13を形成する。埋立て電極部材13を形成する過程と金属酸化膜12を形成する過程の間には、埋立て電極部材13を多数個の溝11aにより容易に埋立てられるように形成するためにシード電極膜15を形成する過程がさらに具備される。シード電極膜15の形成は、CVD方法、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)方法及びMBE(Molecular Beam Epitaxy)方法のうちいずれか一つが適用される。
【0045】
シード電極膜15の形成工程で、活性剤(Activator)として常温の硫酸パラジウム水溶液で10〜数百秒間浸積した後、常温で1秒〜30秒間浸積洗浄して表面の活性剤を除去する。ニッケル無電解メッキでは、ニッケルリン酸塩水溶液を適用して、pH範囲(pHは4〜5)や温度(50〜60℃)を適切に調節して10〜100分間メッキをすることになる。この場合、多数個の溝11aの内部にのみシード電極膜15を形成することができるようになる。これは使用者の要求によって追加的なメッキ工程と100℃以下で乾燥工程を行うことになる。
【0046】
図1Dのように、金属部材11や埋立て電極部材13に多数個の第1の外部電極21を連結する。このような電極形成過程で、多数個の第1の外部電極21は図1Eのように多数個の第2の外部電極22で連結される。多数個の第2の外部電極22はそれぞれ金属部材11と埋立て電極部材13に連結されて、多数個の第2の外部電極22のうち一つがアノード電極であると残りの一つはカソード電極になる。このような電極形成過程と絶縁膜14を形成する過程の間には、図1Eのように多数個の第1の外部電極21や多数個の第2の外部電極22を金属部材11や埋立て電極部材13により容易に連結することができるように導電性接着部材16を形成する過程がさらに具備される。このような導電性接着部材16の形成は、金属接着剤、ソルダーペースト、無電解メッキ及び電解メッキ方法のうちいずれか一つが適用される。
【0047】
多数個の第1の外部電極21や多数個の第2の外部電極22を連結した後、図1Eのように第1の外部電極21や第2の外部電極22が外部に露出されるように金属部材11を密封部材で密封させる。金属部材11を密封部材で密封させる過程は、金属部材11の密封の際モールディング材質や内部の空いたカバー部材で密封させて金属キャパシタンス10を製造する。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の金属キャパシタは、電源回路の平滑回路、ノイズフィルタやバイパスキャパシタ等に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1A】本発明の第1実施例による金属キャパシタを示した図。
【図1B】本発明の第1実施例による金属キャパシタを示した図。
【図1C】本発明の第1実施例による金属キャパシタを示した図。
【図1D】本発明の第1実施例による金属キャパシタを示した図。
【図1E】本発明の第1実施例による金属キャパシタを示した図。
【図2A】図1Aに示された金属キャパシタの他の実施例を示した図。
【図2B】図1Aに示された金属キャパシタの他の実施例を示した図。
【図2C】図1Aに示された金属キャパシタの他の実施例を示した図。
【図3A】図1Aに示された金属キャパシタのまた他の実施例を示した図。
【図3B】図1Aに示された金属キャパシタのまた他の実施例を示した図。
【図3C】図1Aに示された金属キャパシタのまた他の実施例を示した図。
【図4A】本発明の第2実施例による金属キャパシタを示した図。
【図4B】本発明の第2実施例による金属キャパシタを示した図。
【図4C】本発明の第2実施例による金属キャパシタを示した図。
【図4D】本発明の第2実施例による金属キャパシタを示した図。
【図5A】本発明の第3実施例による金属キャパシタを示した図。
【図5B】本発明の第3実施例による金属キャパシタを示した図。
【図5C】本発明の第3実施例による金属キャパシタを示した図。
【図5D】本発明の第3実施例による金属キャパシタを示した図。
【符号の説明】
【0050】
10,110,120,130,140,210,220,230,240…金属キャパシタ、10a…単層金属キャパシタンス部材、11…金属部材、11a…溝、12…金属酸化膜、13…埋立て電極部材、14…絶縁膜、15…シード電極膜、21…第1の外部電極、22…第2の外部電極、31…モールディング部材、110a,210a…第1の並列積層体、120a,220a…第2の並列積層体。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一面に多数個の溝が形成される金属部材と、
記金属部材に形成される金属酸化膜と、
記多数個の溝が露出されるように金属酸化膜に形成される絶縁膜と、
記多数個の溝が埋まるように前記金属酸化膜に形成される埋立て電極部材と、で具備されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項2】
請求項1において、前記金属部材はホイルや板状からなり、その材質はアルミニウム(Al)、ニオビウム(Nb)、タンタル(Ta)、ジルコニウム(Zr)及びチタン(Ti)のうちいずれか一つが適用されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項3】
請求項1において、前記金属部材に形成された多数個の溝は円形の溝又は多角形の溝で形成されて、前記円形の溝はその径は1μm至100μmになるように形成されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項4】
請求項1において、前記金属部材は少なくとも一つ以上の電極引き出し部を具備することを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項5】
求項1において、前記金属酸化膜は前記金属部材の全面に形成されるか又は多数個の溝が形成された一面に形成されて、その材質はアルミナ(Al2O3)、酸化ニオビウム(Nb2O5)、一酸化ニオビウム(NbO)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化ジルコニウム(ZrO2)及び酸化チタン(TiO2)のうちいずれか一つが適用されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項6】
請求項1において、前記埋立て電極部材はアルミニウム(Al)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、インジウム(In)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)及び金(Au)のうちいずれか一つが適用されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項7】
請求項1において、前記金属酸化膜と前記埋立て電極部材の間には金属部材に形成された多数個の溝に埋立て電極部材が埋立てられて形成されるようにするためにシード電極膜がさらに具備されて、
前記シード電極膜はアルミニウム(Al)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、インジウム(In)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)及び金(Au)のうちいずれか一つが適用されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項8】
請求項1において、前記金属部材と前記埋立て電極部材はそれぞれ多数個の第1の外部電極や多数個の第2の外部電極がさらに具備され連結されて、
前記多数個の第2の外部電極のうち一つはアノード電極で残りの一つはカソード電極であることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項9】
請求項1において、前記金属部材はモールディング部材で密封されて、前記モールディング部材は金属部材を板状と円筒状のうちいずれか一つの形状でモールディングさせて、前記円筒状でモールディングの際金属部材を巻き取った後密封させることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項10】
一面に多数個の溝が形成される金属部材と、前記金属部材に形成される金属酸化膜と、前記多数個の溝が埋まるように前記金属酸化膜に形成される埋立て電極部材と、金属酸化膜に形成されて金属部材と埋立て電極部材を絶縁させる絶縁膜と、からなる多数個の単層金属キャパシタンス部材と、
前記多数個の単層金属キャパシタンス部材の金属部材にそれぞれ連結される多数個の第1の外部電極と、で構成されて、
前記多数個の単層金属キャパシタンス部材は埋立て電極部材が互いに接するように積層され並列積層されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項11】
請求項10において、前記多数個の単層金属キャパシタンス部材をなす金属酸化膜は金属部材の全面に形成されるか又は多数個の溝が形成された一面に形成されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項12】
請求項10において、前記多数個の単層金属キャパシタンス部材は一つがアノード電極で残りの一つはカソード電極である多数個の第2の外部電極が連結されて、
前記多数個の第2の外部電極のうち一つは多数個の単層金属キャパシタンス部材の金属部材に連結されて残りの一つは互いに接する埋立て電極部材に連結されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項13】
請求項10において、前記多数個の単層金属キャパシタンス部材の間には接着力を改善するための導電性接着部材がさらに具備され設置されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項14】
請求項10において、前記多数個の単層金属キャパシタンス部材はモールディング部材がさらに具備されて、
前記モールディング部材は多数個の単層金属キャパシタンス部材を板状と円筒状のうちいずれか一つの形状でモールディングさせて、前記円筒状でモールディングの際多数個の単層金属キャパシタンス部材を巻き取った後密封させることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項15】
一面に多数個の溝が形成される金属部材と、前記金属部材に形成される金属酸化膜と、前記多数個の溝が埋まるように前記金属酸化膜に形成される埋立て電極部材と、前記金属酸化膜に形成されて金属部材と埋立て電極部材を絶縁させる絶縁膜と、からなる多数個の単層金属キャパシタンス部材と、
前記多数個の単層金属キャパシタンス部材の埋立て電極部材にそれぞれ連結される多数個の第1の外部電極と、で構成されて、
前記多数個の単層金属キャパシタンス部材は金属部材が互いに接するように積層され並列積層されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項16】
請求項14において、前記多数個の単層金属キャパシタンス部材は一つがアノード電極であると残りの一つはカソード電極である多数個の第2の外部電極が連結されて、
前記多数個の第2の外部電極のうち一つは多数個の単層金属キャパシタンス部材の埋立て電極部材に連結されて残りの一つは互いに接する金属部材に連結されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項17】
一面に多数個の溝が形成される金属部材と、前記金属部材に形成される金属酸化膜と、前記多数個の溝が埋まるように前記金属酸化膜に形成される埋立て電極部材と、金属酸化膜に形成されて金属部材と埋立て電極部材を絶縁させる絶縁膜と、からなる多数個の単層金属キャパシタンス部材のうち奇数番目の単層金属キャパシタンス部材の埋立て電極部材と偶数番目の単層金属キャパシタンス部材の埋立て電極部材が互いに接するように並列積層される多数個の第1の並列積層体と、
一面に多数個の溝が形成される金属部材と、前記金属部材に形成される金属酸化膜と、前記多数個の溝が埋まるように前記金属酸化膜に形成される埋立て電極部材と、金属酸化膜に形成されて金属部材と埋立て電極部材を絶縁させる絶縁膜と、からなる多数個の単層金属キャパシタンス部材のうち奇数番目の単層金属キャパシタンス部材の金属部材と偶数番目の単層金属キャパシタンス部材の金属部材が互いに接するように並列積層される多数個の第2の並列積層体と、
前記多数個の第1の並列積層体のうち一番目に位置した第1の並列積層体の奇数番目の単層金属キャパシタンス部材の金属部材と前記多数個の第2の並列積層体のうち最終番目に位置した第2の並列積層体の偶数番目の単層金属キャパシタンス部材の金属部材にそれぞれ連結される多数個の第1の外部電極と、で構成されて、
前記第1の並列積層体の偶数番目の単層金属キャパシタンス部材の金属部材と前記第2の並列積層体の奇数番目の単層金属キャパシタンス部材の埋立て電極部材がそれぞれ互いに接するように前記多数個の第1の並列積層体と前記多数個の第2の並列積層体をそれぞれ積層して直/並列積層されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項18】
請求項17において、前記多数個の第1の並列積層体はそれぞれ一つはアノード電極で残りの一つはカソード電極である多数個の第2の外部電極が連結されて、
前記多数個の第2の外部電極のうち一つは多数個の第1の並列積層体の多数個の単層金属キャパシタンス部材の金属部材に連結されて残りの一つは互いに接する埋立て電極部材に連結されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項19】
請求項17において、前記多数個の第2の並列積層体はそれぞれ一つはアノード電極で残りの一つはカソード電極である多数個の第2の外部電極が連結されて、
前記多数個の第2の外部電極のうち一つは多数個の第2の並列積層体の多数個の単層金属キャパシタンス部材の埋立て電極部材に連結されて残りの一つは互いに接する金属部材に連結されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項20】
請求項17において、前記多数個の第1の並列積層体と前記多数個の第2の並列積層体の間にはそれぞれ導電性接着部材がさらに具備され設置されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項21】
請求項17において、前記多数個の第1の並列積層体と前記多数個の第2の並列積層体にそれぞれ具備される多数個の単層金属キャパシタンス部材の金属酸化膜は金属部材の全面に形成されるか又は多数個の溝が形成された一面に形成されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項22】
一面に多数個の溝が形成される金属部材と、前記金属部材に形成される金属酸化膜と、前記多数個の溝が埋まるように前記金属酸化膜に形成される埋立て電極部材と、金属酸化膜に形成されて金属部材と埋立て電極部材を絶縁させる絶縁膜と、からなる多数個の単層金属キャパシタンス部材と、
前記多数個の単層金属キャパシタンス部材のうち一番目と最終番目の単層金属キャパシタンス部材の金属部材にそれぞれ連結される多数個の第1の外部電極と、で構成されて、
前記多数個の単層金属キャパシタンス部材はそれぞれの金属部材と埋立て電極部材が互いに接するように積層され直列積層されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項23】
請求項22において、前記多数個の単層金属キャパシタンス部材は一つはアノード電極で残りの一つはカソード電極である多数個の第2の外部電極が連結されて、
前記多数個の第2の外部電極のうち一つは多数個の単層金属キャパシタンス部材のうち一番目の単層金属キャパシタンス部材の金属部材に連結されて、残りの一つは最終番目の単層金属キャパシタンス部材の埋立て電極部材に連結されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項24】
金属部材の他面を樹脂フィルムを用いてマスキングする過程と、
金属部材の他面がマスキングされるとDC食刻方法を用いて金属部材の一面に多数個の溝が配列されるように形成する食刻過程と、
前記金属部材に多数個の溝が形成されると陽極酸化方法を用いて金属部材に金属酸化膜を形成する化成過程と、
金属酸化膜にCVD方法を用いて絶縁膜を形成する過程と、
電解メッキや無電解メッキ方法を用いて金属部材に形成された多数個の溝が埋まるように埋立て電極部材を形成する過程と、で構成されることを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項25】
金属部材の一側面を樹脂フィルムを用いてマスキングする過程と、
金属部材の一側面がマスキングされると、DC食刻、AC食刻、湿式食刻のうちいずれか一つの方法を用いて金属部材の一面に多数個の溝が配列されるように形成する食刻過程と、
前記金属部材の全面や多数個の溝が形成された一面に陽極酸化方法を用いて金属部材に金属酸化膜を形成する化成過程と、
金属酸化膜にCVD方法を用いて絶縁膜を形成する過程と、
前記金属酸化膜に電解メッキや無電解メッキ方法を用いて多数個のシード電極膜を媒介として金属部材に形成された多数個の溝が埋まるように埋立て電極部材を形成する過程と、
前記金属部材や埋立て電極部材に多数個の第1の外部電極を連結する電極形成過程と、
前記多数個の第1の外部電極が連結されると多数個の第1の外部電極が外部に露出されるように金属部材を密封部材で密封させる過程と、で構成されることを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項26】
請求項25において、前記食刻過程でDC食刻方法は、スクリーンプリンティングを用いて絶縁性の油性インクを噴霧して、前記絶縁性の油性インクが浴びれたアルミニウム箔を50〜200℃で乾燥して、70〜90℃のアンモニウムアジペート(Ammonium adipate)15%水溶液で10〜20Vで陽極酸化皮膜を生成させて、陽極酸化皮膜が形成されたアルミニウム箔をエタノール、アセトン、ベンゼン等の有機溶剤に入れて前記絶縁性の油性インクを除去して再び純水で洗浄して、前記アルミニウム箔をDC食刻するようになることを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項27】
請求項25において、前記化成過程の陽極酸化方法はボイリング工程をなくして、ホウ酸とホウ酸アンモニウムの混合物で混合物の濃度と電圧を変化させながら複数回酸化を進行させて、所定の温度で熱処理を行って、再び再化成を行って、前記混合物の濃度と電圧を変化させる過程で電流密度を高めるために水酸化皮膜の生成を最大限抑えながら金属酸化皮膜を生成して、酸化の際発生したリン酸を除去するためにリン酸処理を行って、ホウ酸やリン酸を拭き取るために所定の洗浄工程を行うことを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項28】
請求項25において、前記金属酸化膜を形成する化成過程と前記埋立て電極部材を形成する過程の間にはシード電極膜を形成する過程がさらに具備されて、シード電極膜の形成はCVD方法、MOCVD方法及びMBE方法のうちいずれか一つが適用されることを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項29】
請求項28において、シード電極膜の形成工程で、活性剤(Activator)として硫酸パラジウム水溶液を適用して、ここで10秒から数百秒の間浸積した後、常温で1秒から30秒の間で浸積洗浄して表面の活性剤を除去することを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項30】
請求項25において、前記絶縁膜を形成する過程と前記電極形成過程の間には導電性接着部材を形成する過程がさらに具備されて、前記導電性接着部材の形成は金属接着剤、ソルダーペースト、無電解メッキ及び電解メッキのうち一つが適用されることを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項31】
請求項25において、前記電極形成過程で金属部材と埋立て電極部材に一つがアノード電極であると残りの一つはカソード電極である多数個の第2の外部電極を連結することを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項32】
請求項25において、前記金属部材を密封部材で密封させる過程は金属部材の密封の際モールディング材質や内部の空いたカバー部材で密封させることを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項1】
一面に多数個の溝が形成される金属部材と、
記金属部材に形成される金属酸化膜と、
記多数個の溝が露出されるように金属酸化膜に形成される絶縁膜と、
記多数個の溝が埋まるように前記金属酸化膜に形成される埋立て電極部材と、で具備されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項2】
請求項1において、前記金属部材はホイルや板状からなり、その材質はアルミニウム(Al)、ニオビウム(Nb)、タンタル(Ta)、ジルコニウム(Zr)及びチタン(Ti)のうちいずれか一つが適用されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項3】
請求項1において、前記金属部材に形成された多数個の溝は円形の溝又は多角形の溝で形成されて、前記円形の溝はその径は1μm至100μmになるように形成されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項4】
請求項1において、前記金属部材は少なくとも一つ以上の電極引き出し部を具備することを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項5】
求項1において、前記金属酸化膜は前記金属部材の全面に形成されるか又は多数個の溝が形成された一面に形成されて、その材質はアルミナ(Al2O3)、酸化ニオビウム(Nb2O5)、一酸化ニオビウム(NbO)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化ジルコニウム(ZrO2)及び酸化チタン(TiO2)のうちいずれか一つが適用されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項6】
請求項1において、前記埋立て電極部材はアルミニウム(Al)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、インジウム(In)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)及び金(Au)のうちいずれか一つが適用されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項7】
請求項1において、前記金属酸化膜と前記埋立て電極部材の間には金属部材に形成された多数個の溝に埋立て電極部材が埋立てられて形成されるようにするためにシード電極膜がさらに具備されて、
前記シード電極膜はアルミニウム(Al)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、インジウム(In)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)及び金(Au)のうちいずれか一つが適用されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項8】
請求項1において、前記金属部材と前記埋立て電極部材はそれぞれ多数個の第1の外部電極や多数個の第2の外部電極がさらに具備され連結されて、
前記多数個の第2の外部電極のうち一つはアノード電極で残りの一つはカソード電極であることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項9】
請求項1において、前記金属部材はモールディング部材で密封されて、前記モールディング部材は金属部材を板状と円筒状のうちいずれか一つの形状でモールディングさせて、前記円筒状でモールディングの際金属部材を巻き取った後密封させることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項10】
一面に多数個の溝が形成される金属部材と、前記金属部材に形成される金属酸化膜と、前記多数個の溝が埋まるように前記金属酸化膜に形成される埋立て電極部材と、金属酸化膜に形成されて金属部材と埋立て電極部材を絶縁させる絶縁膜と、からなる多数個の単層金属キャパシタンス部材と、
前記多数個の単層金属キャパシタンス部材の金属部材にそれぞれ連結される多数個の第1の外部電極と、で構成されて、
前記多数個の単層金属キャパシタンス部材は埋立て電極部材が互いに接するように積層され並列積層されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項11】
請求項10において、前記多数個の単層金属キャパシタンス部材をなす金属酸化膜は金属部材の全面に形成されるか又は多数個の溝が形成された一面に形成されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項12】
請求項10において、前記多数個の単層金属キャパシタンス部材は一つがアノード電極で残りの一つはカソード電極である多数個の第2の外部電極が連結されて、
前記多数個の第2の外部電極のうち一つは多数個の単層金属キャパシタンス部材の金属部材に連結されて残りの一つは互いに接する埋立て電極部材に連結されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項13】
請求項10において、前記多数個の単層金属キャパシタンス部材の間には接着力を改善するための導電性接着部材がさらに具備され設置されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項14】
請求項10において、前記多数個の単層金属キャパシタンス部材はモールディング部材がさらに具備されて、
前記モールディング部材は多数個の単層金属キャパシタンス部材を板状と円筒状のうちいずれか一つの形状でモールディングさせて、前記円筒状でモールディングの際多数個の単層金属キャパシタンス部材を巻き取った後密封させることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項15】
一面に多数個の溝が形成される金属部材と、前記金属部材に形成される金属酸化膜と、前記多数個の溝が埋まるように前記金属酸化膜に形成される埋立て電極部材と、前記金属酸化膜に形成されて金属部材と埋立て電極部材を絶縁させる絶縁膜と、からなる多数個の単層金属キャパシタンス部材と、
前記多数個の単層金属キャパシタンス部材の埋立て電極部材にそれぞれ連結される多数個の第1の外部電極と、で構成されて、
前記多数個の単層金属キャパシタンス部材は金属部材が互いに接するように積層され並列積層されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項16】
請求項14において、前記多数個の単層金属キャパシタンス部材は一つがアノード電極であると残りの一つはカソード電極である多数個の第2の外部電極が連結されて、
前記多数個の第2の外部電極のうち一つは多数個の単層金属キャパシタンス部材の埋立て電極部材に連結されて残りの一つは互いに接する金属部材に連結されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項17】
一面に多数個の溝が形成される金属部材と、前記金属部材に形成される金属酸化膜と、前記多数個の溝が埋まるように前記金属酸化膜に形成される埋立て電極部材と、金属酸化膜に形成されて金属部材と埋立て電極部材を絶縁させる絶縁膜と、からなる多数個の単層金属キャパシタンス部材のうち奇数番目の単層金属キャパシタンス部材の埋立て電極部材と偶数番目の単層金属キャパシタンス部材の埋立て電極部材が互いに接するように並列積層される多数個の第1の並列積層体と、
一面に多数個の溝が形成される金属部材と、前記金属部材に形成される金属酸化膜と、前記多数個の溝が埋まるように前記金属酸化膜に形成される埋立て電極部材と、金属酸化膜に形成されて金属部材と埋立て電極部材を絶縁させる絶縁膜と、からなる多数個の単層金属キャパシタンス部材のうち奇数番目の単層金属キャパシタンス部材の金属部材と偶数番目の単層金属キャパシタンス部材の金属部材が互いに接するように並列積層される多数個の第2の並列積層体と、
前記多数個の第1の並列積層体のうち一番目に位置した第1の並列積層体の奇数番目の単層金属キャパシタンス部材の金属部材と前記多数個の第2の並列積層体のうち最終番目に位置した第2の並列積層体の偶数番目の単層金属キャパシタンス部材の金属部材にそれぞれ連結される多数個の第1の外部電極と、で構成されて、
前記第1の並列積層体の偶数番目の単層金属キャパシタンス部材の金属部材と前記第2の並列積層体の奇数番目の単層金属キャパシタンス部材の埋立て電極部材がそれぞれ互いに接するように前記多数個の第1の並列積層体と前記多数個の第2の並列積層体をそれぞれ積層して直/並列積層されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項18】
請求項17において、前記多数個の第1の並列積層体はそれぞれ一つはアノード電極で残りの一つはカソード電極である多数個の第2の外部電極が連結されて、
前記多数個の第2の外部電極のうち一つは多数個の第1の並列積層体の多数個の単層金属キャパシタンス部材の金属部材に連結されて残りの一つは互いに接する埋立て電極部材に連結されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項19】
請求項17において、前記多数個の第2の並列積層体はそれぞれ一つはアノード電極で残りの一つはカソード電極である多数個の第2の外部電極が連結されて、
前記多数個の第2の外部電極のうち一つは多数個の第2の並列積層体の多数個の単層金属キャパシタンス部材の埋立て電極部材に連結されて残りの一つは互いに接する金属部材に連結されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項20】
請求項17において、前記多数個の第1の並列積層体と前記多数個の第2の並列積層体の間にはそれぞれ導電性接着部材がさらに具備され設置されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項21】
請求項17において、前記多数個の第1の並列積層体と前記多数個の第2の並列積層体にそれぞれ具備される多数個の単層金属キャパシタンス部材の金属酸化膜は金属部材の全面に形成されるか又は多数個の溝が形成された一面に形成されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項22】
一面に多数個の溝が形成される金属部材と、前記金属部材に形成される金属酸化膜と、前記多数個の溝が埋まるように前記金属酸化膜に形成される埋立て電極部材と、金属酸化膜に形成されて金属部材と埋立て電極部材を絶縁させる絶縁膜と、からなる多数個の単層金属キャパシタンス部材と、
前記多数個の単層金属キャパシタンス部材のうち一番目と最終番目の単層金属キャパシタンス部材の金属部材にそれぞれ連結される多数個の第1の外部電極と、で構成されて、
前記多数個の単層金属キャパシタンス部材はそれぞれの金属部材と埋立て電極部材が互いに接するように積層され直列積層されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項23】
請求項22において、前記多数個の単層金属キャパシタンス部材は一つはアノード電極で残りの一つはカソード電極である多数個の第2の外部電極が連結されて、
前記多数個の第2の外部電極のうち一つは多数個の単層金属キャパシタンス部材のうち一番目の単層金属キャパシタンス部材の金属部材に連結されて、残りの一つは最終番目の単層金属キャパシタンス部材の埋立て電極部材に連結されることを特徴とする金属キャパシタ。
【請求項24】
金属部材の他面を樹脂フィルムを用いてマスキングする過程と、
金属部材の他面がマスキングされるとDC食刻方法を用いて金属部材の一面に多数個の溝が配列されるように形成する食刻過程と、
前記金属部材に多数個の溝が形成されると陽極酸化方法を用いて金属部材に金属酸化膜を形成する化成過程と、
金属酸化膜にCVD方法を用いて絶縁膜を形成する過程と、
電解メッキや無電解メッキ方法を用いて金属部材に形成された多数個の溝が埋まるように埋立て電極部材を形成する過程と、で構成されることを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項25】
金属部材の一側面を樹脂フィルムを用いてマスキングする過程と、
金属部材の一側面がマスキングされると、DC食刻、AC食刻、湿式食刻のうちいずれか一つの方法を用いて金属部材の一面に多数個の溝が配列されるように形成する食刻過程と、
前記金属部材の全面や多数個の溝が形成された一面に陽極酸化方法を用いて金属部材に金属酸化膜を形成する化成過程と、
金属酸化膜にCVD方法を用いて絶縁膜を形成する過程と、
前記金属酸化膜に電解メッキや無電解メッキ方法を用いて多数個のシード電極膜を媒介として金属部材に形成された多数個の溝が埋まるように埋立て電極部材を形成する過程と、
前記金属部材や埋立て電極部材に多数個の第1の外部電極を連結する電極形成過程と、
前記多数個の第1の外部電極が連結されると多数個の第1の外部電極が外部に露出されるように金属部材を密封部材で密封させる過程と、で構成されることを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項26】
請求項25において、前記食刻過程でDC食刻方法は、スクリーンプリンティングを用いて絶縁性の油性インクを噴霧して、前記絶縁性の油性インクが浴びれたアルミニウム箔を50〜200℃で乾燥して、70〜90℃のアンモニウムアジペート(Ammonium adipate)15%水溶液で10〜20Vで陽極酸化皮膜を生成させて、陽極酸化皮膜が形成されたアルミニウム箔をエタノール、アセトン、ベンゼン等の有機溶剤に入れて前記絶縁性の油性インクを除去して再び純水で洗浄して、前記アルミニウム箔をDC食刻するようになることを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項27】
請求項25において、前記化成過程の陽極酸化方法はボイリング工程をなくして、ホウ酸とホウ酸アンモニウムの混合物で混合物の濃度と電圧を変化させながら複数回酸化を進行させて、所定の温度で熱処理を行って、再び再化成を行って、前記混合物の濃度と電圧を変化させる過程で電流密度を高めるために水酸化皮膜の生成を最大限抑えながら金属酸化皮膜を生成して、酸化の際発生したリン酸を除去するためにリン酸処理を行って、ホウ酸やリン酸を拭き取るために所定の洗浄工程を行うことを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項28】
請求項25において、前記金属酸化膜を形成する化成過程と前記埋立て電極部材を形成する過程の間にはシード電極膜を形成する過程がさらに具備されて、シード電極膜の形成はCVD方法、MOCVD方法及びMBE方法のうちいずれか一つが適用されることを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項29】
請求項28において、シード電極膜の形成工程で、活性剤(Activator)として硫酸パラジウム水溶液を適用して、ここで10秒から数百秒の間浸積した後、常温で1秒から30秒の間で浸積洗浄して表面の活性剤を除去することを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項30】
請求項25において、前記絶縁膜を形成する過程と前記電極形成過程の間には導電性接着部材を形成する過程がさらに具備されて、前記導電性接着部材の形成は金属接着剤、ソルダーペースト、無電解メッキ及び電解メッキのうち一つが適用されることを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項31】
請求項25において、前記電極形成過程で金属部材と埋立て電極部材に一つがアノード電極であると残りの一つはカソード電極である多数個の第2の外部電極を連結することを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【請求項32】
請求項25において、前記金属部材を密封部材で密封させる過程は金属部材の密封の際モールディング材質や内部の空いたカバー部材で密封させることを特徴とする金属キャパシタの製造方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【公開番号】特開2009−170861(P2009−170861A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−157790(P2008−157790)
【出願日】平成20年6月17日(2008.6.17)
【出願人】(508037278)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月17日(2008.6.17)
【出願人】(508037278)
【Fターム(参考)】
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