説明

長尺板の反転装置および長尺板の反転方法

【課題】 圧延装置の圧延方向と同一線上で直線的に配置でき、且つ長尺板の表裏反転を安全に行うことができる機能を備えた反転装置を提供する。
【解決手段】 長尺板の反転装置は、ローラ2cが複数組み付けられて且つ離間距離を置いて配置されたローラテーブル2と、前記ローラテーブル2の進行方向に対し直角で、且つ前記ローラ2cと前記ローラ2cの隙間に対し、円弧状に出入り動作をさせる反転アーム3を備えた反転アーム機構と、前記反転アーム3の動作に対し、反対方向に円弧状に動作をさせる受けアーム4を備えた受けアーム機構と、前記ローラテーブル2の進行方向に対し直角で且つ前記離間距離の間内に配設された返送ローラコンベア機構と、を備えてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローラコンベア上を搬送される長尺板の表裏面を反転する反転装置に関し、詳しくは、反転機構を簡単にして長尺板の検査作業の容易化と反転のワンサイクルタイムの向上を図った長尺板の反転装置とそれを用いた長尺板の反転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
モリブデンやタングステンなどの圧延板は、一般に当該インゴットを加熱しながら所望の厚みや幅、長さが得られるまで圧延を施すことによって作製される。また、この作製過程や完成段階では適時、当該圧延板を表裏反転し、厚みや平坦度さらに有害疵の有無等の検査作業が行われる。
【0003】
近時、当該圧延板サイズの大型化要求が一層高まる傾向にある。しかしながら、例えば幅400mm×長さ2500mm×厚み10mmからなる長尺のモリブデン圧延板を作製しようとすると重量が100kg超となり、人力では容易に反転することができないという問題がある。
【0004】
このような重量材の表裏反転を行う反転装置は、従来各種提案されている。例えば、特許文献1には、図8(a)乃至(b)に示されるように、チェーンコンベア51からなる搬送ライン上に設けられ、重量材の端面に接する支承部50を突設した支軸52を中心軸として回転可能な第1アーム54と、重心の変位によって傾倒して支承部61となる第3アーム62が収められている支軸53を中心軸として回転可能な第2アーム55とによって、重量材を当該搬送ラインの下流方向側に表裏反転させる重量材反転装置が開示されている。なお、各アームの駆動力は、シリンダ56,57に設けられたロッド58,59による。
【0005】
また、特許文献2には、図9に示すように、ローラテーブル78を用いてスラブ材71を回転フレーム72内に備えられた通過自在な窓73を有するロール74上に搬入しクランプ装置75で挟持した後、回転用ピニオン76と回転用ギヤ77とによって回転フレーム72を180°回転してスラブ材71を反転させるローラテーブル走行型スラブ反転機が開示されている。
【0006】
また、特許文献3には、図10に示すように、搬送中のスラブ材83を所定の位置で停止させ、持ち上げ着床のために昇降可能にし、スラブ材83の反転操作に支障ない位置まで移動し、又は反転したスラブ材83をライン位置まで横移動可能にし、ライン方向に間隔を設け複数配置したCフレーム85、ライン方向のCフレーム85間に配置され、持ち上げたスラブ材83を受け取り、反転操作を行う反転用回転アーム(Bアーム87)からなるスラブ反転装置が開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開昭58−202211号公報
【特許文献2】実公平7−13843号公報
【特許文献3】特開2002−46853号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述の長尺のモリブデンやタングステン圧延板(以下、単に「長尺板」ともいう)の作製や検査作業を行うためには、当該反転装置の機能や形状としては次の(ア)から(エ)のような技術事項が要求されている。
【0009】
(ア)生産性良く長尺板を作製するために、当該反転装置の搬送ラインは、圧延装置の圧延方向と同一線上で直線的に配置できること。さらに、長尺板の表裏反転が安全に実施できる装置であること。
【0010】
(イ)厚み平坦度、疵の有無等の検査は目視確認を必要とするため、反転装置においては当該長尺板の上方空間に目視検査を遮るような装置構造物が無いこと。
【0011】
(ウ)上述の検査作業は当該長尺板に接近して行う必要があるため、反転装置を構成する搬送ローラテーブルの搬送方向の一端側は、装置構造物が極力突き出ていないこと。
【0012】
(エ)生産性良く長尺板を作製するために、反転のワンサイクルタイムを極力速めることができる機能を備えていること。
【0013】
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、反転可能な重量材の長さが制約されるという問題が有る。即ち、上記要求事項の長尺板をこの反転装置を用いて反転しようとすると、長尺板の重心がアームの長さを超えた上方の高い位置となり、長尺板の姿勢保持が極めて不安定な状態となる。仮に当該第1アームと第2アームを長くしたとしても、この不安定になるという問題点は解消できない。従って、上述の要求事項(ア)の圧延装置の圧延方向と同一線上で直線的に配置できる反転装置という要求事項は満たせるが、長尺板を安全に反転するという要求事項に照らすと利用することができない技術である。
【0014】
また、特許文献2に開示された技術は、図9に示されているとおり、回転フレーム72やガイドローラ82を支持する装置構造物は必須であり、上述の要求事項の特に(イ)と(ウ)に照らすと利用することができない技術である。
【0015】
また、特許文献3に開示された技術は、スラブ材の重量が数十トンという超重量物を対象として開発されたもので、図10に示されているとおり、ローラ89の左側面には、Cフレーム85を載せる桁88やCフレーム85の移動用ラックギヤ90等の機構が突き出て形成されることが必須であることや、特に、スラブをAアーム84の側面支持部に接する位置まで幅寄せ移動するためのCフレーム85の上昇と幅寄せ動作、また、Aアーム84からBアーム87にスラブを受け渡すまでの夫々の上昇一旦待機動作やBアーム87から反転後のスラブを受け取るためのCフレーム85の下降・後退、さらに、受け取ったスラブを搬送ローラ89に載せるためのCフレーム85の上昇と移動、さらにスラブを搬送ローラに載せた後の下降、という10数回にも及ぶ動作回数を必須とし、上述と同様に(ウ)及び(エ)に照らすと利用することができない技術である。
【0016】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その一目的は、圧延装置の圧延方向と同一線上で直線的に配置でき、且つ長尺板の表裏反転を安全に行うことができる機能を備えた長尺板の反転装置とそれを用いた長尺板の反転方法とを提供することにある。
【0017】
また、本発明のもう一つの目的は、特に、ローラテーブルの上方空間に長尺板の検査作業を遮るような装置構造物が無く、且つ長尺板に接近して検査作業が行えるようにローラテーブルの搬送方向の一端側における装置構造物の突き出し寸法が最小限に抑えられる反転機構を備えた長尺板の反転装置とそれを用いた長尺板の反転方法とを提供することにある。
【0018】
また、本発明のさらにもう一つの目的は、前記反転機構が簡単で反転のワンサイクルタイムを極力速めることができる機能を備えている長尺板の反転装置とそれを用いた長尺板の反転方法とを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記目的を達成するために、本第1発明の長尺板の反転装置は、フレーム(2a)と(2b)と複数本のローラ(2c)とで構成されていて且つ離間距離を置いて配置されている複数組のローラテーブル(2)と、前記ローラテーブル(2)の進行方向に対し直角で、且つ前記ローラ(2c)と前記ローラ(2c)の隙間に対し、円弧状に出入り動作をさせる反転アーム(3)を備えた反転アーム機構と、前記反転アーム(3)の動作に対し、反対方向に円弧状に動作をさせる受けアーム(4)を備えた受けアーム機構と、前記ローラテーブル(2)の進行方向に対し直角で且つ前記離間距離の間内に配設された返送ローラコンベア機構と、を備えてなることを特徴とする。
【0020】
本第2発明の長尺板の反転装置は、前記長尺板の反転装置において、前記反転アーム機構は、更に、前記ローラテーブル(2)を構成する前記フレーム(2a)の外側に対し平行で且つ前記ローラテーブル(2)の搬送面よりも低い位置に配設され、前記反転アーム(3)が取り付けられた支点軸(3a)と、前記支点軸(3a)に回転運動を付与するアーム(3d)を備えた駆動シリンダ(3c)とを備えて構成され、前記受けアーム機構は、更に、前記支点軸(3a)に対し平行で且つ前記ローラテーブル(2)の搬送面よりも低い位置に配設され、前記受けアーム(4)が取り付けられた支点軸(4a)と、前記支点軸(4a)に回転運動を付与するアーム(4d)を備えた駆動シリンダ(4c)とを備えて構成され、前記返送ローラコンベア機構は、更に、前記ローラテーブル(2)を構成する前記フレーム(2b)の外側に対し平行で且つ前記ローラテーブル(2)の搬送面よりも低い位置に配設された支点軸(5a)と、前記支点軸(5a)に取り付けられた返送ローラコンベア(5)と、前記支点軸(5a)を軸心として前記返送コンベア(5)の後部を押し上げて返送角度を付与するローラ(5d)を備えた駆動シリンダ(5c)とで構成されてなることを特徴とする。
【0021】
本第3発明の長尺板の反転装置は、前記いずれか一つの長尺板の反転装置において、前記ローラテーブル(2)の前記ローラ(2c)の搬送面の高さに対して、原点位置にある前記返送ローラコンベア(5)のローラ(5e)の搬送面が低く配設され、さらに、原点位置にある前記返送ローラコンベア(5)の搬送面の高さに対して、原点位置にある前記反転アーム(3)と前記受けアーム(4)の長尺板と接する面が低く配設されてなることを特徴とする。
【0022】
本第4発明の長尺板の反転装置は、前記いずれか一つの長尺板の反転装置において、前記反転アーム(3)と前記受けアーム(4)の長尺板と接する全ての面が直線状に形成されてなることを特徴とする。
【0023】
本第5発明の長尺板の反転装置は、前記いずれか一つの長尺板の反転装置において、前記返送ローラコンベア(5)の前記支点軸(5a)側の一端に長尺板の戻し位置決めストッパ部(5f)を備えてなることを特徴とする。
【0024】
本第6発明は、前記いずれか一つの長尺板の反転装置を用いた長尺板の反転方法であって、前記ローラテーブル(2)の搬送面の所定位置に長尺板を搬入し停止させて、次に、前記受けアーム(4)を90°未満となる角度まで立ち上げて待機させ、次に、前記反転アーム(3)を90°以上となる角度まで立ち上げて前記ローラテーブル(2)の前記所定位置にある長尺板を反転させ且つ当該長尺板を前記受けアーム(4)に受け渡しさせ、次に、前記反転アーム(3)の前記角度を保持した状態で、前記受けアーム(4)を後退させ且つ前記反転アーム(4)が原点位置に到達する直前で長尺板を前記返送ローラコンベア(5)に受け渡しさせ、次に、前記返送ローラコンベア(5)の押し上げ動作と前記反転アーム(3)を原点位置に後退させる動作を同時に行って、反転後の長尺板を前記ローラテーブル(2)の前記所定位置に停止させ、次に、返送ローラコンベア(5)を原点位置に後退動作させる、ことを特徴とする。
【0025】
上記に記載の本第1発明によれば、ローラテーブル(2)の所定位置に搬入し停止された長尺板は、ローラテーブル(2)の進行方向に対し直角となる方向に反転され、さらに、表裏が反転された長尺板は返送ローラコンベア(5)によって、ローラテーブル(2)の所定位置に返送させることができる。
【0026】
本第2発明によれば、ローラテーブル(2)の上方空間における装置構造物を無くすることができる。さらに、ローラテーブル(2)の搬送方向の一端側における装置構造物の突き出し寸法を最小限に抑えることができる。さらに、返送コンベア(5)の後端を押し上げて傾倒させる1動作のみで長尺板をローラテーブル(2)に返送することができる。
【0027】
本第3発明によれば、ローラテーブル(2)への長尺板の搬入や、反転アーム(3)による反転、受けアーム(4)から返送ローラコンベア(5)への載せ代え、返送ローラコンベア(5)からローラテーブル(2)への返送と着床の各動作時に夫々の高さが干渉し合うことがない。
【0028】
本第4発明によれば、長尺板は当該厚み部分が返送ローラコンベア(5)の上に着床した状態で重心が受けアーム(4)側に移動し且つ反転されるため、反転アーム(3)と受けアーム(4)は長尺板を挟みこむ機能を備えるだけで良く、反転アーム(3)と受けアーム(4)の長尺板と接する面の形状を簡単にすることができる。
【0029】
本第5発明によれば、返送ローラコンベア(5)で返送される長尺板をローラテーブル(2)の所定位置に着床させることができる。
【0030】
本第6発明によれば、ローラテーブル(2)の搬送面の所定位置ある長尺板は、反転アーム(3)によって反転され、さらに、反転された長尺板は受けアーム(4)側に重心移動が行われ、受け渡しが可能になる。
【0031】
また、返送ローラコンベア(5)の押し上げ動作と反転アーム(3)を原点位置に後退させる動作とを同時に行うことによって、反転後の長尺板をローラテーブル(2)に返送する際の滑走による返送スピードを確実に制御することができる。
【0032】
なお、上述した( )内の参照符号は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明はこれらの参照符号に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、ローラテーブルの直角方向に長尺板の反転機構を備えているため、長尺板を短辺方向に表裏反転することができる。その結果、安全に長尺板を表裏反転することができるという効果がある。
【0034】
また、返送ローラコンベア機構によって反転後の長尺板を反転前の所定位置に返送することができるため、反転装置を圧延装置の圧延方向と同一線上で直線的に配置できる。その結果、生産性良く長尺板を作製することができるという効果がある。
【0035】
特に、反転後の長尺板を所定位置に返送するための返送ローラコンベア機構が簡単である。その結果、反転に要するワンサイクルタイムを短縮することができ、生産性良く長尺板を作製することができるという効果がある。加えて反転装置の製作コストを安価にすることができるという効果がある。
【0036】
また、長尺板の着床位置が常に一定になるため、長尺板の進行方向中心を圧延装置のロール中心に正しく合わせることができる。その結果、均一な圧延板を作製に寄与することができるという効果がある。
【0037】
また、テーブルローラの上方空間には装置構造物が皆無であり、その結果、長尺板の反転前ならびに反転後も目視検査を容易に行うことができるという効果がある。
【0038】
また、ローラテーブルの搬送方向の一端側に突き出ている装置構造物は、フレーム(2b)に平行して配設されている支点軸(5a)のみであり、また、その突き出し寸法もフレーム(2b)の外端から150mm以内に抑えることができる。その結果、長尺板に接近して目視検査作業を容易に行うことができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、本発明の実施の形態による反転装置を図1から図7を用いて具体的に説明する。
【0040】
図1は本発明の実施の形態による反転装置の平面図である。図2は図1に示す反転装置の側面図である。図3は返送ローラコンベア5の支点軸5a側の接続部の上端に設けられている長尺板返送停止位置を決めるためのストッパ部5fを示す拡大図である。図4は受けアーム4のみを立ち上げた状態を示す図である。図5は反転アーム3が立ち上がり長尺板を受けアーム4とで挟んでいる状態を示す図である。図6は受けアーム4を後退させて、返送ローラコンベア5の上に長尺板を受け渡した状態を示す図である。図7は返送ローラコンベアを駆動用シリンダ5cで押し上げて長尺板をテーブルローラ2方向に滑走させ、ストッパ部5fで滑走を停止させた状態を示す図である。
【0041】
図1乃至7を参照すると、本発明の実施の形態による長尺板の反転装置10は、ローラテーブル2と、反転アーム3を備えた反転アーム機構と、受けアーム4を備えた受けアーム機構と、返送ローラコンベア5を備えた返送コンベア機構とを備えている。
【0042】
次に各部について夫々具体的に説明する。
【0043】
(1)まず、ローラテーブル2について、説明する。
図1及び図2に示すように、夫々両端をフレーム2a,2bを介して支持されたローラ2cを複数本を備え、且つ所望の長さを備えたローラテーブル2を3組作製し、駆動源としてローラ駆動用モータ2dを備えた架台1の上にボルトで固定した。
【0044】
また、その際、ローラテーブル2内に直角で配設される返送ローラコンベア5が、ローラテーブル2に対して干渉することなく押し上げ動作ができるように、3組のローラテーブル2は離間距離を確保して固定した。
【0045】
同様の理由で、ローラテーブル2に組み付けるローラ2cの取り付け間隔は、円弧状の出入り動作をさせる反転アーム3に対して干渉することがないように適当な隙間を確保して配設されている。また、同様の理由で、フレーム2aの一部にも切欠き溝部が設けられている。
【0046】
(2)次に、反転アーム機構について、説明する。
図1、図5及び図6に示すように、反転アーム3を取り付けるための支点軸3aは、フレーム2aの外側直近(図1では左側)で、且つこのフレーム2aの長さに対して僅かに内側となる位置にフランジ型軸受け3bを1対で配設して支承した。
【0047】
図1及び図5に示すように、反転アーム3は、円板状のボス部に対し長尺板と接する面が全て直線状に形成された鋼板とを接合形成し、支点軸3aに所望の間隔で配設した。当該ボス部と支点軸3aとはキーで固定されている。
【0048】
図4に示すように、反転アーム3が水平な状態にあるとき(以下、「反転アーム3の原点位置」という)の長尺板と接する面の高さは、長尺板の搬送を妨げないためにローラテーブル2に取り付けられているローラ2cの長尺板と接する面(以下、単に「搬送面」という)よりも低くなるように高さ関係が形成されている。
【0049】
また、図1、図5に示すように、支点軸3aの先端部(図1では上方)にはアーム3dが取り付けられ、さらに、このアーム3dを押し引きするためのトラニオン型の駆動用シリンダ3cを取り付けている。
【0050】
このアーム3dとトラニオン型の駆動シリンダ3cを組み合わせることによって、当該駆動シリンダ3cの押し引き運動を回転運動に変換し、反転アーム3に円弧状の運動を付与している。
【0051】
駆動用シリンダ3cの取り付け場所は、長尺材の搬送を妨げないためにローラテーブル2の下面位置に配設している。
【0052】
(3)次に受けアーム機構について、説明する。
図1に示すように、受けアーム4を取り付けるための支点軸4aは、支点軸3aに対し平行に、且つ図5に示すように、支点軸3aの軸中心高さよりも僅かに低い位置とし、ピロー型軸受け4bを一対で配設して支承した。
【0053】
また、受けアーム4は反転アーム3と同様に、円板状のボス部に長尺板と接する面が全て直線状に形成された鋼板とを接合形成し、支点軸4aに所望の間隔で配設した。当該ボス部と支点軸4aとは反転アーム3と同様にキーで固定されている。
【0054】
図6、図7に示すように、受けアーム4が水平な状態にあるとき(以下、「受けアームの原点位置」という)の長尺板と接する面の高さは、反転アーム3の原点位置の高さと同じになるように高さ関係が形成されている。
【0055】
反転アーム3と受けアーム4の向かい合う面、つまり、長尺板に接する互いの面の離間距離は、反転アーム3の動作角度が95°で受けアーム4と平行に対向した状態を基準に決定している。その理由は、この角度であれば、反転アームによって倒された長尺板の重心が受けアーム側に移動しているからである。本実施例における当該離間距離は、上記の状態において取り扱う長尺板の最大厚みに余裕代をみて決定されている。
【0056】
また、支点軸4aの先端部(図1では上方)にはアーム4dが取り付けられ、さらに、このアーム4dを押し引きするためのトラニオン型の駆動用シリンダ4cを取り付けている。
【0057】
このアーム4dとトラニオン型の駆動用シリンダ4cを組み合わせることによって、当該駆動用シリンダ4cの押し引き運動を回転運動に変換し、反転アームと同様に受けアーム4に円弧状の運動を付与している。
【0058】
駆動用シリンダ4cの取り付け場所は、長尺材の搬送を妨げないために返送ローラコンベア5の下面位置に配設している。
【0059】
なお、支点軸4aの軸中心高さを支点軸3aよりも僅かに低い位置とする理由は、図5に示される形状の受けアーム4、つまり、長尺板と接する面が支点軸4aに対して偏芯した形状の受けアーム4を支点軸4aに取り付けるためである。
【0060】
この形状によって、長尺板を下端部分の直近から受けることができ、受けアーム4の後退動作時における長尺板の安定保持が可能となる。
【0061】
(4)次に、返送ローラコンベア機構について、説明する。
図1、図2、図3及び図7に示すように、フレーム2bの外側(図1では右側)と平行に所望の間隔でフランジ型軸受け5bを一対で配置して、これに支点軸5aを支承した。
【0062】
また、図3に示すように、左右一対で形成されている返送ローラコンベア5の支点軸5a側の一端は、円板状のボス部が形成され且つ支点軸5aにキーで固定されている。また、他端は繋ぎ板5gで固定して形成されている。
【0063】
図2に示すように、返送ローラコンベア5が水平な状態にあるとき(以下、「返送ローラコンベアの原点位置」という)の搬送面の高さは、ローラテーブル2の搬送面よりも低く、且つ反転アーム3及び受けアーム4の原点位置の高さよりも高くなるように高さ関係が形成されている。
【0064】
より詳しくは、ローラテーブル2の搬送面の高さに対して、原点位置にある返送ローラコンベア5の搬送面を5mm低く配設し、さらに、この原点位置にある返送ローラコンベア5の搬送面の高さに対して、原点位置にある反転アーム3と受けアーム4の長尺板と接する面を5mm低くなるように配設されている。なお、夫々の高さに5mmづつ差を設けた理由は、夫々の動作の精度に安全を加味した数値であり、必ずしもこの数値に限定されるものではなく、適宜決定されれば良い数値である。
【0065】
また、返送ローラコンベア5の支点軸5a側の接続部の上端には、長尺板の返送停止位置を決めるためのストッパ部5fが形成されている。
【0066】
このストッパ部5fを備える理由は、後述の駆動用シリンダ5cによって返送ローラコンベア5の後部を押し上げ、反転完了後の長尺板をローラテーブル2側に返送した際に、反転装置機外への飛び出しの防止と、長尺板をローラテーブル2の機幅の中心に停止させることによって、圧延装置のロール中心に正しく向かい合わせるためである。
【0067】
また、支点軸5aを軸心として返送ローラコンベア5に返送角度を付与する駆動用シリンダ5cは返送ローラコンベア5の下側に配設している。
【0068】
図7に示すように、上記の返送角度を付与する動作は、返送ローラコンベア5と駆動用シリンダ5cとの間にアーム等を設けることなく、つまり、駆動用シリンダ5cのピストンロッドの先端にローラ5dを取り付け、対向する返送ローラコンベア5の下側には、凹アール形状を施した部材5hを取り付けて、当該アール部とローラ5dの外周円とを滑合状態で接するように形成されている。この滑合による押し上げ機構を採用する理由は当該機構が簡単になり、故障発生が低減できるからである。
【0069】
また、返送ローラコンベア5の押し上げ角度は15°以下に形成されている。この角度以下とする理由は、長尺板をローラテーブル2側に自重によって返送させることが充分に可能な角度であり、且つ、ローラテーブル2側に当該長尺板が返送完了した状態においても、返送ローラコンベア5の非支点軸側が上方向に跳ね上がらず安全面が確保できるからである。なお、図1、2、3、5及び7において,符号5eはローラを示している。
【0070】
なお、取り扱う長尺板の重量が例えば100kgを超えるような場合は、上記の滑合状態に代えて当該部分をアーム等によって締結しても良い。また、返送ローラコンベア5の返送角度を小さくしたり要所に衝撃吸収用のショックアブソーバを適宜取り付けても良い。
【0071】
上記の説明における、「ローラテーブル2のローラ2cの取り付け間隔やローラ幅」、「反転アーム3及び受けアーム4の長さや本数ならびに取り付け間隔」、「返送ローラコンベア5の左右の取り付け間隔」は、取り扱う長尺板の重量等を考慮して支持が不安定にならないように適宜形成されれば良い。
【0072】
また、図示を省略したが、テーブルローラ2はフレーム2b内にローラチェーンを配してローラ駆動用モータ2dによって回転する汎用設計のローラコンベアである。
【0073】
また、本実施の形態における駆動用シリンダは、全て圧空シリンダを用いているが、油圧シリンダを採用しても可であり何れも動作スピードを調節するスピードコントローラを適宜取り付ければ良い。また、反転装置に組み付ける夫々の軸受けや、駆動用シリンダの固定はブラケット等により架台1に適切に固定を行えば良い。
【0074】
また、反転装置の夫々の動作の切り替わりは、一般的に採用されるリミットスイッチやセンサー等による電気信号の受け渡しによって連続的に動作するようにされている。
【0075】
以上が本発明の実施の形態における長尺板の反転装置10におけるローラテーブル2と反転アーム機構と受けアーム機構、ならびに返送ローラコンベア機構に関する説明である。
【0076】
なお、図の理解を容易にするために特に図1の平面図では、フレーム2bの右側に描かれている支点軸5a周りは、正しく縮尺せず誇張して示した部分も含まれている。
【0077】
なお、本実施の形態における返送ローラコンベアは、温度が例えば300℃以上にある圧延板と接しても回転不良が生じないようにローラ内部に回転駆動機構を有していないローラコンベアを採用したが、本実施例外の用途、つまり、常温状態にある板材等を返送する場合は、本願発明の返送ローラコンベア機構に代えて、例えば、モータローラ型のローラコンベアの採用や、チェーン駆動のローラコンベアに上昇下降の機能を付加させた返送機構を採用しても良く、この例示手段も本発明の範囲に含まれるものである。
【0078】
次に、本発明の実施の形態による長尺板の反転装置のワンサイクル動作について説明する。
【0079】
1).〈長尺板の反転装置10の所定位置への長尺板の搬入と停止〉
図1に示すローラテーブル2の所定位置(機長・機幅の中央)に圧延装置から搬送されてきた長尺板6が停止する。
【0080】
2).〈受けアーム立ち上げ〉
次に、反転装置に付属されている起動ボタン(図示せず)をONにすると、図4に示すように、駆動用シリンダ4cの前進端で停止していたピストンロッドが後退し始め、当該ピストンロッドに取り付けられているアーム4dを介して支点軸4aに配設された受けアーム4が原点位置から円弧を描いて立ち上がり、予め設定されている80°の角度に到達すると停止し、この角度を保持した状態で長尺材6を受け取るために待機する。
【0081】
なお、受けアーム4を反転アーム3よりも先に立ち上げる理由は、反転アーム3のみを立ち上げた場合、長尺板6が返送ローラコンベア5の非支点軸側方向に滑走するからであり、これを防止し、さらに反転位置を決める機能を受けアーム4に持たせるためである。
【0082】
3).〈反転アーム立ち上げ〉
次に、図5に示すように、駆動用シリンダ3cの前進端で停止していたピストンロッドが後退し始め、当該ピストンロッドに取り付けられているアーム3dを介して支点軸3aに配設された反転アーム3が原点位置から、所定位置にある水平状態の長尺板6を斜め上方向に押しながら円弧を描いて立ち上がり、予め設定されている95°の角度に到達すると停止した状態となる。
【0083】
この95°の角度で長尺板6の重心は、80°の角度にある受けアーム4側に移動完了する。なお、重心移動は、反転アーム3に長尺板6の厚み部の角が当接し、且つ当該長尺板6の厚み面部分が返送ローラコンベア5のローラ5eの搬送面に着床した状態で進行する。
【0084】
なお、反転アーム3は後述する理由により上記の95°で停止した状態を保持させておく。
【0085】
4).〈受けアーム後退〉
次に、図6に示すように、駆動用シリンダ4cのピストンロッドが前進し始め、長尺板6を受けている受けアーム4が原点位置に向けて後退を開始する。なお、長尺板6は受けアーム4が原点位置に到達する直前に返送コンベア5の搬送面に載せ替えされる。
【0086】
引き続き受けアーム4が後退し原点位置に到達すると停止した状態となる。
【0087】
なお、上述のとおり、受けアーム後退作動は反転アーム3の姿勢を95°に保持した状態で行われる。この理由は、受けアーム4の後退によるローラテーブル2方向への長尺板6の滑走を防止するストッパ機能を反転アーム3に持たせるためである。
【0088】
5).〈返送ローラコンベア上昇及び反転アーム後退〉
次に、返送ローラコンベア5の上昇動作と反転アーム3の後退動作が同時に開始される。
【0089】
図7に示すように、前者の返送ローラコンベア5の上昇動作は、駆動用シリンダ5cのピストンロッドが前進し始めることによって、このピストンロッドの先端のローラ5dが返送ローラコンベア5の後部の下側に設けられた凹アール形状部材5hのアール面に接し、次に長尺板を受けている返送ローラコンベア5が支点軸5aを軸心として円弧を描いて押し上げられ、水平から10°の角度に到達すると停止する。この動作によって、長尺板6がローラテーブル2の方向に向けて滑走が可能となる。
【0090】
また、後者の反転アーム3の後退動作は、駆動用シリンダ3cのピストンロッドが前進し始めることによって、反転アーム3が後退を開始し、原点位置に到達すると停止した状態となる。
【0091】
なお、上述の返送ローラコンベアの上昇と反転アームの後退動作を同時にさせる理由は、テーブルローラ2方向への長尺板の返送スピードを制御することにあり、この機能を反転アーム3に持たせるためである。
【0092】
6).〈返送ローラコンベア下降〉
次に、駆動用シリンダ5cのピストンロッドが後退し始め、返送ローラコンベア5が下降し、ローラテーブル2の搬送面に長尺板6が着床し受け渡しが完了される。
【0093】
引き続き返送ローラコンベア5が下降し原点位置に到達すると停止した状態となる。
【0094】
実施結果
以上の実施例によって、本発明の反転装置は、受けアーム立ち上げ、反転アーム立ち上げ、受けアーム後退、返送ローラコンベア上昇および反転アーム後退、返送ローラコンベア下降、の合計5回の動作で長尺板の反転を完了させることができることを確認した。
【0095】
また、所定位置に400mm×長さ2500mm×厚み10mmからなる長尺のモリブデン圧延板を搬入停止させ、反転開始から所定位置に着床するまでのワンサイクルの所要時間を計時したところ10秒で反転が完了できることを確認した。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明の長尺板の反転装置は、長尺板用に限られることなく正四辺形の板材でも良く、また、角形状の長尺材にも利用することができる。さらに反転する対象物は、ある程度の剛性を備えている物品であれば好適に利用する可能ことができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の反転装置の平面図である。
【図2】図1に示す反転装置の側面図である。
【図3】返送ローラコンベアの支点軸側の接続部の上端に設けられている長尺板返送停止位置を決めるためのストッパ部を示す拡大図である。
【図4】受けアームのみを立ち上げた状態を示す図である。
【図5】反転アームが立ち上がり長尺板を受けアームと挟んでいる状態を示す図である。
【図6】受けアームを後退させて、返送ローラコンベアの上に長尺板を受け渡した状態を示す図である。
【図7】返送ローラコンベアを押し上げた状態であり、長尺板がテーブルローラ方向に滑走している状態を示す図である。
【図8】(a)は特許文献1に示された重量材反転装置を示す平面図,(b)は(a)の重量材反転装置の側面図である。
【図9】特許文献2に開示されたローラテーブル走行型スラブ反転機の正面図である。
【図10】特許文献3に開示されたスラブ反転装置の正面図である。
【符号の説明】
【0098】
1 架台
2 ローラテーブル
2a フレーム
2b フレーム
2c ローラ
2d ローラ駆動用モータ
3 反転アーム
3a 支点軸
3b フランジ型軸受け
3c 駆動用シリンダ
3d アーム
4 受けアーム
4a 支点軸
4b ピロー型軸受け
4c 駆動用シリンダ
4d アーム
5 返送ローラコンベア
5a 支点軸
5b フランジ型軸受け
5c 駆動用シリンダ
5d ピストンロッド先端のローラ
5e ローラ
5f ストッパ部
5g 繋ぎ板
5h 凹アール形状部材
6 長尺板
10 長尺板の反転装置
50 支承部
51 チェーンコンベア
52,53 支軸
54 第1アーム
55 第2アーム
56,57 シリンダ
58,59 ロッド
61 支承部
62 第3アーム
71 スラブ材
72 回転フレーム
73 窓
74 ロール
75 クランプ装置
76 回転用ピニオン
77 回転用ギヤ
78 ローラテーブル
83 搬送中のスラブ材
85 Cフレーム
87 Bアーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム(2a)と(2b)と複数本のローラ(2c)とで構成されていて且つ離間距離を置いて配置されている複数組のローラテーブル(2)と、
前記ローラテーブル(2)の進行方向に対し直角で、且つ前記ローラ(2c)と前記ローラ(2c)の隙間に対し、円弧状に出入り動作をさせる反転アーム(3)を備えた反転アーム機構と、
前記反転アーム(3)の動作に対し、反対方向に円弧状に動作をさせる受けアーム(4)を備えた受けアーム機構と、
前記ローラテーブル(2)の進行方向に対し直角で且つ前記離間距離の間内に配設された返送ローラコンベア機構と、を備えてなることを特徴とする長尺板の反転装置。
【請求項2】
請求項1に記載の長尺板の反転装置において、前記反転アーム機構は、更に、前記ローラテーブル(2)を構成する前記フレーム(2a)の外側に対し平行で且つ前記ローラテーブル(2)の搬送面よりも低い位置に配設され、前記反転アーム(3)が取り付けられた支点軸(3a)と、前記支点軸(3a)に回転運動を付与するアーム(3d)を備えた駆動シリンダ(3c)とを備えて構成され、
前記受けアーム機構は、更に、前記支点軸(3a)に対し平行で且つ前記ローラテーブル(2)の搬送面よりも低い位置に配設され、前記受けアーム(4)が取り付けられた支点軸(4a)と、前記支点軸(4a)に回転運動を付与するアーム(4d)を備えた駆動シリンダ(4c)とを備えて構成され、
前記返送ローラコンベア機構は、更に、前記ローラテーブル(2)を構成する前記フレーム(2b)の外側に対し平行で且つ前記ローラテーブル(2)の搬送面よりも低い位置に配設された支点軸(5a)と、前記支点軸(5a)に取り付けられた返送ローラコンベア(5)と、前記支点軸(5a)を軸心として前記返送コンベア(5)の後部を押し上げて返送角度を付与するローラ(5d)を備えた駆動シリンダ(5c)とで構成され、
てなることを特徴とする長尺板の反転装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の長尺板の反転装置において、前記ローラテーブル(2)の前記ローラ(2c)の搬送面の高さに対して、原点位置にある前記返送ローラコンベア(5)のローラ(5e)の搬送面が低く配設され、さらに、原点位置にある前記返送ローラコンベア(5)の搬送面の高さに対して、原点位置にある前記反転アーム(3)と前記受けアーム(4)の長尺板と接する面が低く配設されてなることを特徴とする長尺板の反転装置。
【請求項4】
請求項1から3の内のいずれか一つに記載の長尺板の反転装置において、前記反転アーム(3)と前記受けアーム(4)の長尺板と接する全ての面が直線状に形成されてなることを特徴とする長尺板の反転装置。
【請求項5】
請求項1から4の内のいずれか一つに記載の長尺板の反転装置において、
前記返送ローラコンベア(5)の前記支点軸(5a)側の一端に長尺板の戻し位置決めストッパ部(5f)を備えてなることを特徴とする長尺板の反転装置。
【請求項6】
請求項1から5の内のいずれか一つに記載の長尺板の反転装置を用いた長尺板の反転方法であって、前記ローラテーブル(2)の搬送面の所定位置に長尺板を搬入し停止させて、次に、前記受けアーム(4)を90°未満となる角度まで立ち上げて待機させ、次に、前記反転アーム(3)を90°以上となる角度まで立ち上げて前記ローラテーブル(2)の前記所定位置にある長尺板を反転させ且つ当該長尺板を前記受けアーム(4)に受け渡しさせ、次に、前記反転アーム(3)の前記角度を保持した状態で、前記受けアーム(4)を後退させ且つ前記反転アーム(4)が原点位置に到達する直前で長尺板を前記返送ローラコンベア(5)に受け渡しさせ、次に、前記返送ローラコンベア(5)の押し上げ動作と前記反転アーム(3)を原点位置に後退させる動作を同時に行って、反転後の長尺板を前記ローラテーブル(2)の前記所定位置に停止させ、次に、返送ローラコンベア(5)を原点位置に後退動作させる、ことを特徴とする長尺板の反転方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−246552(P2008−246552A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−92908(P2007−92908)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000220103)株式会社アライドマテリアル (192)
【Fターム(参考)】