説明

防水扉装置

【課題】 この発明は、構造簡易で通路の遮蔽を手間なく行える防水扉装置を提供するものである。
【解決手段】 通路4に設けられる防水扉装置1は防水パネル2と防水扉3とを備えている。通路4の一部である歩道6にパネル支持部材9を設け、通路4の他の一部である車道5に設けた扉支持部材7に扉縦支持枠33を略歩道6と同じ高さ迄立ち上がるように設ける。パネル支持枠9に嵌め込んだ防水パネル2に設けたシール部材26を扉縦支持枠33に設けた防水扉用縦シール部材37と連続して設けた接続用シール部材38に圧接する。扉支持部材7にヒンジ装置を介して設けた防水扉3を起立状態として防水パネル2のシール部材25、26と防水扉用縦シール部材37とに密着させることで、防水パネル2と防水扉3間に防水パネル2と防水扉3とを連接する部材を不要とし、構造簡易とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、主に建物や駐車場等の幅広い出入口からの浸水を防止する防水扉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の防水扉装置として、次のものが知られている。特許文献1の防水扉装置は、複数の防水扉が建物や駐車場等の出入口の床面に並設されており、防水扉には、防水扉の起立状態で隣接する防水扉間の隙間をシールするパッキンを隙間に押圧する駆動機構を備えているものである。また、特許文献2に記載の防水扉装置では、出入口の壁面と床面に支持枠を設け、支持枠の中間部に方立(中柱)を立設し、方立と支持枠との間に夫々防水パネルを嵌め込み、防水パネルをハンドルにより防水扉の左右側縁端部と下側縁端部に沿って設けたパッキンを方立と支持枠に押圧して水密に固定するものである。特許文献1の防水扉装置では、隣接する防水扉間の隙間をシールするために、防水扉にパッキンを押圧する駆動機構を備えているので構造が複雑になる問題がある。特許文献2の防水扉装置では、構造は簡単だが、洪水等の水害が予想される時に隣接する防水パネル間に方立を立設する手間を必要とし、また、平常時から方立を立設した状態としておくと通行に支障を与える問題がある。
【0003】
【特許文献1】特開2005−120594号公報
【特許文献2】特許第2711423号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、幅広い通路の遮蔽を簡易迅速に行える簡単な構成の防水扉装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、洪水時に流水路が想定される通路を遮蔽して通路からの浸水を防ぐようにした防水扉装置において、通路の一部の通路幅領域に設ける扉支持部材と、他の一部の通路幅領域に設けるパネル支持部材と、扉支持部材にヒンジ装置により倒伏状態と起立状態とに起倒可能に設ける防水扉と、パネル支持部材にその一端側のパネル面が起立状態の防水扉の扉面に対向するように着脱可能に設ける防水パネルとを備え、防水パネルと扉支持部材に夫々起立状態の防水扉の扉面に圧着可能なシール部材を連続可能に設けて成ることを特徴とする。
【0006】
また、防水パネルの防水扉端部に防水パネルを防水扉に圧着可能な圧着手段を設けたことを特徴とする。
【0007】
また、起立状態の防水扉の扉面に対向する防水パネルのパネル面と扉支持部材の扉対向面とに夫々シール部材を連続可能に設けて成ることを特徴とする。
【0008】
また、通路の一部である車道に設ける扉支持部材と、通路の他の一部である歩道に設けるパネル支持部材を備え、扉支持部材に水平方向の扉横支持枠と歩道との境界で略歩道と同じ高さ迄立ち上がる扉縦支持枠を設け、扉縦支持枠とパネル支持部材が連続されていることを特徴とする。
【0009】
また、パネル支持部材に防水パネルの下端部を嵌め込み可能な溝部を設け、パネル支持部材に溝部の上部を覆う蓋部材を着脱可能に設けて成ることを特徴とする。
【0010】
防水扉と、防水扉に隣接する位置に起立状態の防水扉の高さ方向に通路から立ち上がるパネル支持部材と、パネル支持部材に設けられる防水パネルとの相互の3つの止水面で通路を遮蔽するように構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本願の請求項1の発明によれば、通路の一部の通路幅領域に設ける扉支持部材と、他の一部の通路幅領域に設けるパネル支持部材と、扉支持部材にヒンジ装置により倒伏状態と起立状態とに起倒可能に設ける防水扉と、パネル支持部材にその一端側のパネル面が起立状態の防水扉の扉面に対向するように着脱可能に設ける防水パネルとを備え、防水パネルと扉支持部材に夫々起立状態の防水扉の扉面に圧着可能なシール部材を連続可能に設けたので、パッキンを押圧する駆動機構や方立が不要となり簡易な構造とすることができ、防水性能も良好である。また、通路の遮蔽時に防水パネルに防水扉を圧着するので、方立を立設する必要がなく、通路の遮蔽を迅速に簡単に行えて使い易いという効果がある。また、方立を使わないので平時には防水パネルのみ収納すればよく、納まりスペースが少なくてすむ。
【0012】
また、請求項2の発明によれば、防水パネルの防水扉端部に防水パネルを防水扉に圧着可能な圧着手段を設けたので、防水パネルと防水扉との圧着が確実となり、一層防水パネルと防水扉間の水密性が高くなり、防水性能が向上する。
【0013】
また、請求項3の発明によれば、起立状態の防水扉の扉面に対向する防水パネルのパネル面と扉支持部材の扉対向面とに夫々シール部材を連続可能に設けたので、シール部材間に隙間が形成されず水密性が高くなり、より一層防水性能が向上する。
【0014】
また、請求項4の発明によれば、通路の一部である車道に設ける扉支持部材と、通路の他の一部である歩道に設けるパネル支持部材を備え、扉支持部材に水平方向の扉横支持枠と歩道との境界で略歩道と同じ高さ迄立ち上がる扉縦支持枠を設け、扉縦支持枠とパネル支持部材が連続されているので、車道と歩道のように段差がある場所でも防水パネルと防水扉とを水密に圧着し、防水パネル下側の段差部分では扉縦支持枠に防水扉が圧着するので防水性能が高い。また、段差を考慮してパッキンを押圧する駆動機構を設ける必要がなく、段差部分においての水密性を容易に実現することができる。
【0015】
また、請求項5の発明によれば、パネル支持部材に防水パネルの下端部を嵌め込み可能な溝部を設け、パネル支持部材に溝部の上部を覆う蓋部材を着脱可能に設けたので、防水パネルを起立しない平常時には、パネル支持部材の溝部に塵埃が詰まることを防止でき、また、通路に溝部による段差が形成されず通行の支障にならない。更に、扉支持部材のシール部材の劣化を防止することができる。
【0016】
また、請求項6の発明によれば、防水扉と、防水扉に隣接する位置に起立状態の防水扉の高さ方向に通路から立ち上がるパネル支持部材と、パネル支持部材に設けられる防水パネルとの相互の3つの止水面で通路を遮蔽するように構成したので、通路の遮蔽を簡易迅速に行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本願発明の実施の形態について図1〜図6により説明する。各図において、破線による斜線は後述の各シール部材を示し、亀甲形は後述の接続用シール部材を示している。図1に示すように、防水扉装置1は、防水パネル2と防水扉3とを備えており、建物や駐車場等の出入口の通路4に設けられる。通路4は、一部の通路幅領域が車道5となっており、他の一部の通路幅領域が歩道6となっており、歩道6は車道5の左右両側に設けられている。歩道6は、車道5に対して高くなっており、車道5と歩道6の間には段差が形成されている。車道5には扉支持部材7が設けられ扉支持部材7にヒンジ装置8により防水扉3が図1に示す倒伏位置と図2に示す起立位置とに起倒可能に設けられ、車道5両側の左右の歩道6には夫々パネル支持部材9が設けられ、各パネル支持部材9に夫々防水パネル2が嵌め込まれるようになっている。
【0018】
先ず、歩道6に設けられるパネル支持部材9と防水パネル2について説明する。パネル支持部材9と防水パネル2は左右対称であるので、左側のパネル支持部材9と防水パネル2により説明する。図3〜図6に示すように、パネル支持部材9は、パネル縦枠10とパネル横枠11とから構成されており、パネル縦枠10は出入口を構成する建物や駐車場等の壁面12に設けられ、パネル横枠11は歩道6上に設けられている。パネル縦枠10とパネル横枠11には、防水パネル2の側端部と下端部を夫々嵌め込み可能な溝部13が全長にわたって形成されている。防水パネル2は左右の縦壁板枠14と上下の横壁板枠15とを図示しない心材の四辺に枠組みし、その両面に表面板16を貼り付けて構成されている。上の横壁板枠15の上部には取手(把手)17が固着されている。
【0019】
また、防水パネル2の出入口外側のパネル面18の下辺部分と壁面側辺部分には、防水パネル2の出入口内側のパネル面19をパネル支持部材9の溝部13を構成する出入口内側の溝部構成壁22の内面22aに圧接する圧接手段として図5に示す圧接ハンドル20が複数設けられている。圧接ハンドル20は、出入口外側の溝部構成壁21の内面21aに設けられた傾斜部材(楔部材)23aに係合して防水パネル2を出入口内側に向けて押し圧する。傾斜部材23aは、溝部構成壁21から溝部13内側に向けて上り勾配に傾斜しており、圧接ハンドル20を回動すると傾斜部材23aの傾斜面に沿って圧接ハンドル20の回転可能に設けられた樽形状の係合部24が転動し、防水パネル2を出入口内側にむけて移動し、防水パネル2の辺部分に設けたシール部材25,26を溝部13を構成する出入口内側の溝部構成壁22に圧接するようになっている。
【0020】
シール部材25,26は、防水パネル2のパネル面19の左右辺部分と下辺部分で防水扉3の扉面27と対向する部分と出入口内側の溝部構成壁22の内面22aに対向する部分とに取付けられ、パネル支持部材9と防水扉3に圧着するようになっている。シール部材25,26は連続しており、パネル面19にU字形状に設けられている。また、防水パネル2の下の横壁板枠15の下面には、パネル横枠11の溝部13の底面13aに圧接し防水パネル2とパネル横枠11との間を水密とする下部シール部材28が設けられている。また、図4に示すように、防水パネル2の出入口内側のパネル面19の防水扉端部には、防水パネル2の防水扉3側のシール部材26を扉面27に圧着可能な圧着手段としての圧着ハンドル29が設けられている。圧接ハンドル29は圧接ハンドル21と同一のものであり、防水扉3の左右の端部分に固着された傾斜部材23bと係合して起立状態での防水扉3と防水パネル2とを圧接する。
【0021】
次に防水扉3について説明する。防水扉3は、車道5に埋設された扉支持部材7に配設され、作業者による手動操作により防水扉3の基部30に連結されたヒンジ装置8により扉支持部材7の上部開口を閉塞する倒伏状態と防水パネル2とにより出入口を遮蔽する起立した起立状態とに起倒可能に設けられている。そして、起立状態でロック装置31により起立方向に押し付けた状態でロックするようになっている。ロック装置31は、一端部が自在継手によって扉支持部材7に連結されているロック棒31aと防水扉3の背面に取付けた係止具31bから成り、ロック棒31aの先端部を防水扉3の背面の係止具31bに係止させて係止具31bのハンドル31cを操作してロックするようになっている。ヒンジ装置8及びロック装置31は、例えば、特開2005−188029号や特開2006−83595号に開示されたものと同様なものが備えられているので詳しい説明を省略する。尚、特開2005−163461号に開示のもののように電動モータ等の駆動装置により防水扉を起立するようにしても良い。
【0022】
扉支持部材7の防水扉3の基部30側に、水平方向即ち通路幅方向に延びる扉横支持枠32と、歩道6との境界で略歩道6と同じ高さ迄立ち上がる扉縦支持枠33を設けてある。扉横支持枠32には、起立状態の防水扉3の扉面27と対向する扉対向面に防水扉用横シール部材34が設けられている。また、扉縦支持枠33の上端部分は、図4〜図6に示すように、パネル横枠11に連続してパネル支持部材9の一部を構成しており、扉縦支持枠33の上端部分に形成された扉側溝部35がパネル横枠11に形成された溝部13の一部と成っており、図4に示すように扉縦支持枠33の起立状態の防水扉3と対応する部分がパネル支持部材9に装着した状態の防水パネル2のパネル面19の近傍まで窪む窪み部36に形成されている。
【0023】
この扉縦支持枠33は、窪み部36の起立状態の防水扉3の扉面27と対向する扉対向面に防水扉用縦シール部材37が設けられている。防水扉用縦シール部材37は、防水扉用横シール部材34と連続しており、また、防水扉用縦シール部材37の上端面には、防水パネル2の下面と対向する扉縦支持枠33の上面に設けられた接続用シール部材38が一体的に接続している。防水扉用横シール部材34及び防水扉用縦シール部材37は、防水扉3の起立状態で、扉面27と扉横支持枠32間及び扉面27と扉縦支持枠33間を水密とする。接続用シール部材38は、防水パネル2の厚さより長く、図6に示すように歩道6に向けて下り勾配のテーパ面39が形成されている。このテーパ面39は、防水パネル2が溝部13に嵌め込まれたときの下部シール部材28との圧力変動をなだらかにして接続用シール部材38と下部シール部材28との間で隙間が形成されないようにしている。
【0024】
前記パネル支持部材9には、防水パネル2が嵌め込まれていない平常時には、図6に示す蓋部材40が着脱可能に装着されており、溝部13と扉側溝部35と窪み部36の上部を覆い、溝部13と扉側溝部35とに塵埃が溜まるのを防止すると共に接続用シール部材38の劣化を防止するようになっている。
【0025】
洪水時や洪水予報時に通路4を遮蔽する場合には、先ず、蓋部材40を溝部13から取外して溝部13に防水パネル2を嵌め込み、防水パネル2の出入口外側の圧接ハンドル20を回転して圧接ハンドル20の先端の係合部24を溝部構成壁21の傾斜部材23aに係合して防水パネル2を出入口内側に向けて移動し、シール部材25,26を出入口内側の溝部構成壁22に圧着する。また、このときシール部材26の下面と下部シール部材28の下面は接続用シール部材38の上面に圧着している。この結果、シール部材26と下部シール部材28と接続用シール部材38と防水扉用縦シール部材37は水密に連続する。
【0026】
また、防水扉3を起立してロック装置31により出入口外側に押し付けながら起立状態に固定する。このとき、防水扉3の扉面27は、防水扉用横シール部材34及び防水扉用縦シール部材37とに圧着すると共に防水パネル2のシール部材25,26に圧着し、防水扉3と防水パネル2が互いに方立の役割を果たす。このため、防水扉装置1の使用時に方立を通路へ組付ける作業や、方立を通路に常に立設しておく必要がない。そして、圧接ハンドル29を回転して圧接ハンドル29の係合部24を防水扉3の傾斜部材23bに係合して扉面27をシール部材25,26に圧着するので簡単な構成で、防水パネル2と防水扉3との水密性を一層高く保つことができ、洪水時に出入口外側から内側への浸水を防止することができる。このように防水パネル2と防水扉3とを用いるので、出入口の通路幅が広い場合でも簡単な構成で容易に出入口を遮蔽することができる。また、方立の立設が不要なので迅速に通路を遮蔽することができる。また、洪水の心配のない平時には防水扉3を倒伏状態とし、防水パネル2を適宜な場所に収納するが、方立を使用していないので、その分、収納スペースが小さくすむ。
【0027】
図7は第2の実施の形態であり、前記第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付けて説明を省略する。防水扉装置1は前記第1の実施の形態と略同様な構成であるが、前記第1の実施の形態での圧接ハンドル20,29及び傾斜部材23a,23bが設けられておらず、パネル支持部材9のパネル横枠11の溝部幅H1を防水パネル2を嵌め込み可能な略防水パネル2の幅H2より僅かに大きい幅としてある。この防水扉装置1は、洪水時の水圧により防水パネル2を起立状態の防水扉3とパネル支持部材9に押圧し、シール部材25,26を夫々扉面27と溝部構成壁22の内面22aに圧着して浸水を防止するように構成したものである。
【0028】
図8は第3の実施の形態であり、前記第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付けて説明を省略する。防水扉装置1は前記第1の実施の形態と略同様な構成であるが、車道5と歩道6とが同一高さとされており、パネル支持部材9が防水扉3に隣接する位置で起立状態の防水扉3の高さ方向に歩道6から通行が行える程度に立ち上げられている。通路4の遮蔽時には、パネル支持部材9に嵌め込まれた防水パネル2と起立状態の防水扉3とパネル支持部材9とを相互に夫々に設けた各シール部材により水密に連結し、防水パネル2の出入口外側のパネル面18と、防水扉3の出入口外側の扉面27と、パネル支持部材9の出入口外側の壁面21bとを止水面として通路4を遮蔽するように構成したものである。
【0029】
尚、防水扉用縦シール部材を扉側溝部の底面から突出して接続用シール部材とした場合には、テーパ面を形成しなくても良い。また、防水パネルを防水扉の両側に設けたもので説明したが、防水扉の一方のみに防水パネルを設けるようにし、防水扉の他方を出入口の壁面に設けた防水扉用支持枠の防水扉用シール部材に圧着するようにしても良い。また、歩道と車道とが同一の高さの場合でも防水扉装置を配設することができる。また、車道の幅が広い場合は、車道にのみ特許文献1のような複数の防水扉を備えた防水扉装置を設けても良いが、車道と歩道との境界では防水パネルと防水扉と扉縦支持枠とで水密を保つので、車道と歩道の段差があっても簡単な構造で容易に水密とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本願発明の防水扉装置の平面図である。
【図2】防水扉装置による通路の遮蔽の概要を示す斜視図である。
【図3】図2のIII部での防水パネルの嵌め込みと各シール部材の接続を示す説明図である。
【図4】防水パネルと防水扉の圧着を示す平面図である。
【図5】防水パネルと防水扉の圧着を示す側面図である。
【図6】パネル支持部材と蓋部材との概要を示す斜視図である。
【図7】第2の実施の形態である。
【図8】第3の実施の形態である。
【符号の説明】
【0031】
1 防水扉装置
2 防水パネル
3 防水扉
4 通路
5 車道
6 歩道
7 扉支持部材
9 パネル支持部材
13 溝部
19 パネル面
20 圧着手段(圧接ハンドル)
25,26 シール部材
27 扉面
32 扉横支持枠
33 扉縦支持枠
40 蓋部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洪水時に流水路が想定される通路を遮蔽して通路からの浸水を防ぐようにした防水扉装置において、通路の一部の通路幅領域に設ける扉支持部材と、他の一部の通路幅領域に設けるパネル支持部材と、扉支持部材にヒンジ装置により倒伏状態と起立状態とに起倒可能に設ける防水扉と、パネル支持部材にその一端側のパネル面が起立状態の防水扉の扉面に対向するように着脱可能に設ける防水パネルとを備え、防水パネルと扉支持部材に夫々起立状態の防水扉の扉面に圧着可能なシール部材を連続可能に設けて成ることを特徴とする防水扉装置。
【請求項2】
防水パネルの防水扉端部に防水パネルを防水扉に圧着可能な圧着手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の防水扉装置。
【請求項3】
起立状態の防水扉の扉面に対向する防水パネルのパネル面と扉支持部材の扉対向面とに夫々シール部材を連続可能に設けて成ることを特徴とする請求項1または2記載の防水扉装置。
【請求項4】
通路の一部である車道に設ける扉支持部材と、通路の他の一部である歩道に設けるパネル支持部材を備え、扉支持部材に水平方向の扉横支持枠と歩道との境界で略歩道と同じ高さ迄立ち上がる扉縦支持枠を設け、扉縦支持枠とパネル支持部材が連続されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の防水扉装置。
【請求項5】
パネル支持部材に防水パネルの下端部を嵌め込み可能な溝部を設け、パネル支持部材に溝部の上部を覆う蓋部材を着脱可能に設けて成ることを特徴とする請求項1から4何れか1項に記載の防水扉装置。
【請求項6】
防水扉と、防水扉に隣接する位置に起立状態の防水扉の高さ方向に通路から立ち上がるパネル支持部材と、パネル支持部材に設けられる防水パネルとの相互の3つの止水面で通路を遮蔽するように構成したことを特徴とする請求項1から5何れか1項に記載の防水扉装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−308915(P2007−308915A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−137413(P2006−137413)
【出願日】平成18年5月17日(2006.5.17)
【出願人】(000241588)豊和工業株式会社 (230)
【Fターム(参考)】