説明

防眩性基板の製造方法

【課題】 表面処理剤を塗布し、硬化させて、欠陥を生ずることなく表面処理膜(11)を形成できる防眩性基板(1)を、製造し得る方法を提供する。
【解決手段】 本発明の製造方法は、熱可塑性樹脂(A)および不溶性樹脂粒子(B)からなる樹脂組成物(P)をシート状に押し出して、防眩面(Sa)を有するシート状物(S)とし、該シート状物(S)の前記防眩面(Sa)の85°光沢度〔G85〕が18グロス以上となるように、鏡面ロール(R)により押圧することを特徴とする。本発明の製造方法により防眩性基板(10)を得、得られた防眩性基板(10)の表面(10a)に表面処理剤を塗布して表面処理膜(11)を形成することにより、表面欠陥のない防眩性表面処理板(1)を製造できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防眩性基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
基板(10)の表面(10a)に細かな凹凸を設けて防眩面とし、この凹凸により、外光などの写り込みを防止した防眩板は、例えば画像表示装置の最前面に配置される前面板などとして広く用いられており、例えば図1に示すように、基板表面(10a)に、傷付き防止のためのハードコート膜などの表面処理膜(11)を被覆して表面処理防眩面(1a)とした、表面処理防眩板(1)も広く用いられている〔特許文献1:特開2004−1372号公報、特許文献2:特開2003−311891号公報〕。
【0003】
従来より、このような表面処理防眩板(1)の製造方法としては、熱可塑性樹脂(A)および不溶性樹脂粒子(B)からなる樹脂組成物(P)をシート状に押し出して、細かな凹凸が形成された防眩面(Sa)を有するシート状物(S)とし、このシート状物の防眩面(Sa)を押圧することなく、表面処理剤を塗布して、表面処理膜(11)を形成する方法が挙げられる。
【0004】
しかし、かかる従来の製造方法では、表面処理防眩面(1a)に柚子肌状の表面欠陥が生じ易いという問題があった。
【0005】
【特許文献1】特開2004−1372号公報
【特許文献2】特開2003−311891号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明者は、表面処理剤を塗布し、硬化させて、欠陥を生ずることなく表面処理膜(11)を形成できる防眩性基板(1)を、製造し得る方法を開発するべく鋭意検討した結果、押出成形によりシート状に押し出されたシート状物(S)の防眩面(Sa)を鏡面ロール(R)にて所定条件で押圧することにより、表面欠陥を生ずることなく表面処理膜(11)を形成しうる防眩性基板(10)を製造できることを見出し、本発明に至った。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明は、熱可塑性樹脂(A)および不溶性樹脂粒子(B)からなる樹脂組成物(P)をシート状に押し出して、防眩面(Sa)を有するシート状物(S)とし、該シート状物(S)の前記防眩面(Sa)の85°光沢度〔G85〕が18グロス以上となるように、鏡面ロール(R)により押圧することを特徴とする防眩性基板(10)の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の製造方法により製造された防眩性基板(10)は、表面(1a)に表面処理剤を塗布し、硬化させて表面処理膜(11)を形成しても、この表面処理膜(11)に柚子肌状の欠陥を生ずることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の製造方法で用いうる熱可塑性樹脂(A)としては、透明で、吸湿による反りの発生が少なくて前面板として好適な点で、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂(MS樹脂)、ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)、環状ポリオレフィン樹脂などが挙げられる。
【0010】
MS樹脂とは、メタクリル酸メチルおよびスチレンを共重合させて得られる樹脂であって、メタクリル酸メチル単位とスチレン単位との質量比は通常20:80〜80:20、好ましくは40:60〜70:30程度である。MS樹脂は、メタクリル酸メチル、スチレン以外の単量体単位を含んでいてもよい。
【0011】
不溶性樹脂粒子(B)とは、熱可塑性樹脂(A)と共に加熱し、熱可塑性樹脂(A)を溶融させても、自らは溶融することなく、粒子状のままで熱可塑性樹脂(A)中に分散しうる樹脂粒子(B)である。不溶性樹脂粒子(B)としては、架橋樹脂粒子が用いることができ、具体的には、防眩性基板(10)を構成する樹脂としてMS樹脂を用いた場合には、メタクリル酸メチルおよびスチレンと、ラジカル重合可能な官能基を2個以上有する多官能単量体とを共重合させて得られるものが挙げられる。
【0012】
不溶性樹脂粒子(B)の粒子径は、十分な防眩性を発揮できる点で通常10μm以上20μm以下であり、粒子径の最小値と最大値との差が10μm以下、さらには4μm以下であることが好ましい。
【0013】
不溶性樹脂粒子(B)の使用量は、押出条件、特に押出し後の冷却条件により異なるが、例えば防眩性基板(10)を構成する樹脂100質量部あたり5質量部〜15質量部程度である。
【0014】
本発明の製造方法では、かかる熱可塑性樹脂(A)および不溶性樹脂粒子(B)からなる樹脂組成物(P)をシート状に押し出してシート状物(S)とする。樹脂組成物(P)は、あらかじめ熱可塑性樹脂(A)に不溶性樹脂粒子(B)を加えて加熱溶融させ、混練する方法により製造することが、熱可塑性樹脂(A)中に不溶性樹脂粒子(B)を均一に分散しうる点で、好ましい。
【0015】
熱可塑性樹脂組成物(P)をシート状に押し出すには、図2に示すように、通常は押出機(M)を用いて、樹脂組成物(P)を加熱溶融状態とし、ダイ(D)から押し出せばよい。
【0016】
不溶性樹脂粒子(B)は、シート状物(S)の厚み方向にわたって均一に存在していてもよいが、不溶性樹脂粒子(B)が分散された表面層と、不溶性樹脂粒子(B)を含まないか、または表面層よりも含有量の少ない基材層とを含む多層構造とすることが、不溶性樹脂粒子(B)の使用量を削減できて好ましい。このような多層構造のシート状物(S)は、例えば不溶性樹脂粒子を分散させた樹脂組成物(P)と、不溶性樹脂粒子を含まない熱可塑性樹脂とを共押出しする多層押出成形法により、2種2層のシート状物として製造することができる。
【0017】
樹脂組成物(P)をダイ(D)からシート状に押し出すことによりシート状物(S)が形成されるが、このシート状物(S)の厚みは、通常1.5mm〜3mm程度である。このシート状物(S)は、不溶性樹脂粒子(B)による細かな凹凸が形成された防眩面(10a)を有している。
【0018】
シート状物(S)の防眩面(Sa)は、60°光沢度(G60)が通常10グロス以上70グロス以下、好ましくは15グロス以上40グロス以下である。防眩面(Sa)の60°光沢度〔G60〕は、不溶性樹脂粒子(B)の粒子径、使用量、ダイ(D)からの押出速度などにより異なり、例えば60°光沢度〔G60〕を大きくするには、例えば粒子径の大きな不溶性樹脂粒子(B)を用いたり、不溶性樹脂粒子(B)の使用量を多くしたり、押出速度を速くすればよく、60°光沢度〔G60〕を小さくするには、例えば粒子径の小さな不溶性樹脂粒子(B)を用いたり、不溶性樹脂粒子(B)の使用量を少なくしたり、押出速度を遅くすればよい。なお、60°光沢度〔G60〕は、法線(a)から60°の方向(Li)から光を入射させたときに、その正反射方向(Lo)から測定される光沢度である。
【0019】
かくして得られたシート状物(S)の防眩面(Sa)の85°光沢度〔G85〕は通常、18グロス以上となることはないが、本発明の製造方法では、かかる防眩面(Sa)を、85°光沢度〔G85〕が18グロス以上、好ましくは20グロス以上、通常は40グロス以下となるように、鏡面ロール(R)により押圧する。鏡面ロール(R)は、表面が鏡面仕上げされたロールであって、通常はステンレス製のものが使用される。押圧の際の線圧を高くすると、85°光沢度(G85)は大きくなり、線圧を小さくすると、85°光沢度(G85)は小さくなる。
【0020】
かくして目的の防眩性基板(10)を得るが、かかる防眩性基板(10)は、その表面(10a)に表面処理剤を塗布して表面処理膜(11)を形成しても、欠陥を生ずることがない。
【0021】
表面処理剤としては、例えば耐擦傷性塗料が挙げられる。耐擦傷性塗料は紫外線などのエネルギー線を照射されることにより硬化するエネルギー線硬化性のものであってもよいし、加熱されることにより硬化する熱硬化性のものであってもよい。耐擦傷性塗料としては種々のものが知られているが、例えば基板(10)を構成する樹脂としてMS樹脂を用いた場合には、分子中に芳香族環および(メタ)アクリロイルオキシ基を有する硬化性化合物を含有し、芳香族環1個あたりの(メタ)アクリロイルオキシ基の数が3個以上となる割合で存在する耐擦傷性塗料〔特許文献1:特開2004−1372号公報〕、
【0022】
分子中に脂環式環および(メタ)アクリロイルオキシ基を有する硬化性化合物と、分子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する硬化性化合物またはそのオリゴマーを含む耐擦傷性塗料〔特許文献2:特開2003−311891号公報〕などが好ましく用いられる。なお、(メタ)アクリロイルオキシ基とは、メタクリロイルオキシ基またはアクリロイルオキシ基をいう。かかる耐擦傷性塗料は、ハードコート剤とも呼ばれており、ハードコート剤を塗布することにより、ハードコート膜として表面処理膜(11)を形成することができる。
【0023】
耐擦傷性塗料には、例えば導電性無機化合物の微粒子が分散されていてもよい。かかる微粒子の粒子径は、例えば0.1μm以下である〔特許文献1:特開2004−1372号公報、特許文献2:特開2003−311891号公報〕。このような微粒子が分散された耐擦傷性塗料を用いることで、帯電防止性の耐擦傷性膜(11)が形成されて、帯電防止性の表面処理防眩板(1)とすることができる。
【0024】
表面処理剤を基板表面(10a)に塗布する方法は特に限定されるものではなく、通常と同様の方法、例えばバーコート法、ロールコート法、ディッピング法などの塗布方法により塗布することができる。
【0025】
表面処理剤を塗布した後、表面処理剤に含まれる揮発成分を揮発させて皮膜とし、これを硬化させることにより、表面処理膜(11)を形成することができる。硬化させる方法は、表面処理剤の種類により異なり、エネルギー線硬化性の表面処理剤を用いた場合には、エネルギー線を照射すればよく、エネルギー線の強度や照射時間などは、用いた硬化性表面処理剤の種類、膜厚などにより適宜選択される。また熱硬化性の表面処理剤を用いた場合には加熱すればよく、加熱時間や加熱温度などは、用いた熱効果性表面処理剤の種類、膜厚などにより適宜選択される。硬化は、揮発成分を揮発させた後に行ってもよいし、揮発成分の揮発と同時に行ってもよい。
【0026】
かくして得られる表面処理防眩板(1)は、例えば陰極線管(CRT)、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、発光ダイオードディスプレイなどの画像表示装置の最前面に配置される前面板として有用である。
【0027】
また、この表面処理防眩板(1)は、図3に示すような、プロジェクションテレビ(2)の最前面に配置される前面板として用いることもできる。プロジェクションテレビ(2)とは、スクリーン(3)の背面側に投影機(4)から画像を映し出して表示する装置である。投影機(4)からの画像は通常、プロジェクションテレビの奥行きを短くするために、反射板(5)により反射されてスクリーン(3)に映し出される。これら投影機(4)および反射板(5)は通常、外光の影響をさけるために、筐体(図示せず)の中に納められている。
【0028】
この表面処理防眩板(1)をプロジェクションテレビの前面板として用いる場合には、例えば図4に示すように、プロジェクションテレビのスクリーン(3)を構成するフィルム状のレンチキュラーレンズ(6)を貼合するための支持板(1)として用いることができる。フィルム状レンチキュラーレンズ(6)は通常、表面処理防眩面(1a)とは反対側の面(1b)に貼合される。フィルム状レンチキュラーレンズ(3)側には、通常、これ(3)と間隔を開けてフレネルレンズ(7)が配置される。
【実施例】
【0029】
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例により限定されるものではない。
【0030】
なお、各実施例における評価方法は以下のとおりである。
(1)60°光沢度〔G60(10)、G60(1)、グロス〕
JIS Z8741に準拠して、光沢計〔ミノルタ(株)製、「GM−268」〕を用いて測定した(単位はグロス)。
(2)表面処理膜の平均膜厚〔t(11)、μm〕
各実施例で得た防眩性基板(10)に代えて、メタクリル酸メチル単位60質量%とスチレン単位40質量%の共重合体〔住友化学(株)製、「スミペックスHS」〕を押出成形して得られ、表面が平滑なMS樹脂押出板を用いた以外は各実施例と同様に操作して、表面処理剤を塗布し、硬化させて表面処理膜(11)を形成し、この表面処理膜(11)の膜厚〔t(11)〕を瞬間マルチ測光システム〔大塚電子(株)製、「「MCPD−2000」」により測定した(単位はμm)。
(6)外観
表面処理防眩面(1a)とは反対側の面(1b)に黒色の紙を配置し、表面処理防眩面(1a)側から目視により観察して、表面欠陥の有無を判定した。表面欠陥が見られなかったものを「○」とし、見られたものを「×」とした。
【0031】
実施例1
〔防眩性基板の製造〕
メタクリル酸メチル単位60質量%とスチレン単位40質量%の共重合体樹脂〔住友化学(株)製、「スミペックスHS」〕(A)100質量部に、架橋樹脂粒子〔メタクリル酸メチルおよびスチレンを主成分とし、エチレングリコールジメタクリレート(多官能単量体)を含む単量体の重合体、粒子径は11μm〜14μm、重量平均粒子径12.5μm、屈折率1.50〕(B)9質量部を加えて得た熱可塑性樹脂組成物(P)を表層とし、上記と同じ共重合体樹脂(A)100質量部に上記と同じ架橋樹脂粒子(B)1.3質量部を加えて得た熱可塑性樹脂組成物(P)を基材層として、加熱溶融状態で混練しながらダイ(D)から押し出して成形してシート状物(S)とした。このシート状物(S)は、2種2層構成〔表層130μm、層厚み2.0mm〕であり、その下面(Sa)の60°光沢度〔G60〕は30グロス、85°光沢度〔G85〕は15グロスであった。
【0032】
このシート状物(S)を冷却しながら2本の鏡面ロール(R)に通し、押圧して、防眩性基板(10)を連続的に製造したところ、下面(Sa)の60°光沢度〔G60〕は30グロス、85°光沢度(G85)は23グロスであった。
【0033】
〔帯電防止耐擦傷性塗料の調製〕
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔新中村化学(株)、「NKエステルA−9530」〕20質量部、2,2’−ビス(4−アクリロイルオキシジエトキシ)フェニルプロパン−2−プロパノール〔共栄社化学(株)、「ライトアクリレート BP−4EA」〕25質量部、2−メチル−1−プロパノール50質量部の混合物に、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン〔チバ・スペシャリティーケミカルズ社、「イルガキュア 184」、重合開始剤〕1.25質量部を加えて混合して、耐擦傷性塗料を調製した。
【0034】
この耐擦傷性塗料90質量部に五酸化二アンチモン分散液〔Sb25、触媒化成工業(株)、「ELECOM EC−14」、濃度20質量%、五酸化二アンチモンの粒子径は20nm〜30nm〕10質量部添加して、帯電防止耐擦傷性塗料を得た。
【0035】
〔帯電防止性の表面処理防眩板の製造〕
上記で連続的に得た防眩性基板板(10)を切り出し、その下面(10a)に、上記で得た帯電防止耐擦傷性塗料を塗布し、乾燥後、紫外線を照射して硬化させることにより、帯電防止耐擦傷性膜(11)を設けて、表面処理防眩板(1)を得た。得られた表面処理防眩板(1)の表面(1a)に形成された表面処理膜(11)の膜厚は、平均値で5.1μmであった。この表面処理防眩板(1)の帯電防止耐擦傷性膜(11)に、表面欠陥は見られなかった。
【0036】
比較例1
〔防眩性基板の製造〕
鏡面ロール(R)による押圧の圧力を少なくした以外は実施例1と同様に操作し、鏡面ロール(R)と接触したのちのシート状物(S)の下面(Sa)の光沢度を測定したところ、60°光沢度〔G60〕は32グロス、85°光沢度(G85)は15グロスであった。
【0037】
〔帯電防止性の防眩性表面処理板の製造〕
実施例1で得た防眩性基板に代えて上記で得た防眩性基板(10)を用いた以外は実施例1と同様に操作して表面処理防眩板(1)を得た。この表面処理防眩板(1)の帯電防止耐擦傷性膜(11)には、ユズ肌状の欠陥が大量に見られた。
【0038】
比較例2
〔防眩性基板の製造〕
鏡面ロール(R)による押圧を止め、シート状物(S)の自重により下面(Sa)だけを鏡面ロール(R)と接触させた以外は実施例1と同様に操作し、鏡面ロール(R)と接触したのちのシート状物(S)の下面(Sa)の光沢度を測定したところ、60°光沢度〔G60〕は28グロス、85°光沢度(G85)は15グロスであった。
【0039】
〔帯電防止性の防眩性表面処理板の製造〕
実施例1で得た防眩性基板に代えて上記で得た防眩性基板(10)を用いた以外は実施例1と同様に操作して防眩性表面処理板(1)を得た。この防眩性表面処理板(1)の帯電防止耐擦傷性膜(11)には、ユズ肌状の欠陥が大量に見られた。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】表面処理防眩板の一例を模式的に示す断面図である。
【図2】基板の製造方法を模式的に示す図である。
【図3】表面処理防眩板を前面板として用いたプロジェクションテレビの一例を模式的に示す断面図である。
【図4】表面処理防眩板を用いたプロジェクションテレビ用スクリーンの一例を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
【0041】
1:表面処理防眩板(支持板)
1a:表面処理防眩面 1b:反対面
10:防眩性基板 10a:基板表面
11:表面処理層
a:法線
2:プロジェクションテレビ
3:スクリーン 4:投影機 5:反射板
6:フィルム状レンチキュラーレンズ 7:フレネルレンズ
P:熱可塑性樹脂組成物
A:熱可塑性樹脂 B:不溶性樹脂粒子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性樹脂(A)および不溶性樹脂粒子(B)からなる樹脂組成物(P)をシート状に押し出して、防眩面(Sa)を有するシート状物(S)とし、該シート状物(S)の前記防眩面(Sa)の85°光沢度〔G85〕が18グロス以上となるように、鏡面ロール(R)により押圧することを特徴とする防眩性基板(10)の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の製造方法により防眩性基板(10)を得、得られた防眩性基板(10)の表面(10a)に表面処理剤を塗布して表面処理膜(11)を形成することを特徴とする防眩性表面処理板(1)の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−150710(P2006−150710A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−343525(P2004−343525)
【出願日】平成16年11月29日(2004.11.29)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】