説明

限定受信システム、限定受信システムの送信装置、及び限定受信システムの受信装置。

【課題】映像や音声データのスクランブル方式を変更でき、耐タンパ性にも優れた限定受信システムを提供する。
【解決手段】スクランブル手段と鍵暗号化手段と鍵暗号復号手段とデスクランブル手段と表示手段を備え、表示手段を介して視聴者に限定受信システムの更新が必要なことを提示し、視聴者の許諾が得られた後に、スクランブル手段と鍵暗号化手段と鍵暗号復号手段とデスクランブル手段の全部あるいは一部をソフトウエアで変更可能な構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル放送の限定受信システム限定受信システムの送信装置、及び限定受信システムの受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のデジタル放送の限定受信システムでは、スクランブルは受信機端末に内蔵されており、スクランブルの制御にICカードが用いられるのが一般的である。社団法人電波産業会の標準規格ARIB-STD-B25「デジタル放送におけるアクセス制御方式」がその一例である。
【0003】
一方、視聴制御機能をICカード交換によらずソフトウエアによって変更可能な限定受信システムを実現する方法として特許文献1が挙げられる。特許文献1記載では、視聴制御機能を実現する処理のうち、復号処理部と鍵をセキュリティモジュールで提供する。視聴制御機能を実現するためのその他の処理はセキュリティモジュールの外部にあるCPUで処理を行う。また外部のCPUで実施する処理部分はソフトウエアとして、外部からダウンロードにて更新することを可能としている。
【0004】
放送と同様に、ソフトウエア配布システムにおいても、必要なユーザのみ限定して配布する必要があり、オープンなネットワークあるいは高密度の媒体を使用して配布されるソフトウエアを保護することが必要であった。特許文献2記載のソフトウエア配布システムでは、複数のソフトウエア・ファイルの各々を、これに対応するファイル暗号化キーを使用してそれぞれ暗号化した媒体を配布しておき、ユーザからの要求に応答して、要求中のファイルに対応する暗号化されたファイル暗号化キーをユーザへ返送することで実現している。
【0005】
【特許文献1】特開2004-289847号公報
【特許文献2】特開平7−93148号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1の技術によれば、復号処理部と鍵の交換がダウンロードにて更新可能であり、特許文献2の技術によれば、ファイル暗号化キーをユーザへ返送することを可能としているが、映像や音声データのスクランブル方式を変更できない。
【0007】
本発明の目的は、映像や音声データのスクランブル方式を変更できること、すなわち、送信側のスクランブル方式と受信側のデスクランブル方式の変更を基本に、また、送信側の鍵暗号化方式と受信側の鍵暗号復号化方式の全部あるいは一部をソフトウエアで変更可能とし、端末改造による悪用を防止する耐タンパ(tamper:開封・改ざん)性にも優れた更新可能であると共に、視聴者に対して、限定受信システムの一部あるいは全部を変更することの事前承諾を得るべく、許諾表示する限定受信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施の態様は、例えば、特許請求の範囲のように記載する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、スクランブル手段ならびにあるいはデスクランブル手段ならびにあるいは鍵暗号化手段ならびにあるいは鍵暗号復号化手段の全部あるいは一部をソフトウエアで変更可能であり、耐タンパ性の優れた更新可能な限定受信システムを実現でき、その際に視聴者に対して、限定受信システムの一部あるいは全部を変更することの事前承諾を得るべく、許諾表示し、リモコンなどの視聴者操作による許諾を入力できる。
【0010】
さらに、限定受信更新管理手段と端末側情報管理制御手段でさらなる耐タンパ性の優れた更新可能な限定受信システムを実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は本発明の1実施例のケーブルテレビの限定受信システムの例を示すブロック図である。図1において、10は送信装置、40はケーブルテレビ伝送路、50は受信側端末装置、70は映像音声表示器、101は暗号化装置、102は時分割多重回路、103は64QAM(Quadrature Amplitude Modulation)変調回路、104は信号合波分波回路、111は映像音声等のコンテンツスクランブル回路、112は第1の鍵暗号化回路、151は映像音声等のコンテンツデータ、152は第1の鍵データ、153は第2の鍵データ、154は暗号化された第1の鍵情報である。
【0013】
また、155はスクランブル映像音声データ、156は限定受信システムの更新データ、157は暗号化された更新のためのデータ、158はスクランブル映像音声鍵情報等多重データ、159は64QAMデジタル被変調波信号、200は送信側映像信号源装置、300は送信側鍵等管理装置、301は送信側限定受信システム更新データ等管理装置、302は更新データ暗号化装置、303は送信側端末限定受信システム情報制御装置、304は上り信号復調装置、351は上り信号、352は上り信号データ、353は端末限定受信システム情報等の制御データである。
【0014】
また、500は信号合波分波回路、501は周波数多重信号分離回路、502は選局制御回路、503は64QAM復調回路、504は誤り訂正回路、505は鍵情報分離回路、506は第1の鍵復号回路、507は更新データ復号化蓄積装置、508はコンテンツデスクランブル回路、509は映像音声分離回路、510はビデオデコーダ、511はオーディオデコーダ、550は下り信号、551は制御信号、552は64QAM被変調波信号、553は64QAM復調デジタルデータ、555は誤り訂正後デジタルデータ、556は暗号化された第1の鍵情報、557は第2の鍵情報である。
【0015】
また、558は復号映像音声等のコンテンツデータ、559は更新のための受信データ、560は第1の鍵データ、561は限定受信システム更新データ、562は圧縮映像データ、563は圧縮オーディオデータ、564はビデオデコーダ出力、565はオーディオ信号、600は端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置、601は上り信号変調装置、611は表示処理装置、651は端末側限定受信システム情報制御データ、652は上り信号データ、653は上り変調信号、661は許諾表示データ、662は表示映像信号である。
【0016】
限定受信システムを有したケーブルテレビの送信装置は、送信装置10を備えて構成され、その詳細は、暗号化装置101、送信側映像信号源装置200、送信側鍵等管理装置300および送信側限定受信システム更新データ等管理装置301等で構成されている。
【0017】
送信側映像信号源装置200からの映像音声等のコンテンツデータ151は暗号化装置101の映像音声等のコンテンツスクランブル回路111に入力されて、送信側鍵等管理装置300からの第1の鍵データ152でスクランブル映像音声データ155とされ、時分割多重回路102に加えられる。映像音声等のコンテンツデータ151を暗号化してスクランブル映像音声データ155にした第1の鍵データ152は、第1の鍵暗号化回路112で送信側鍵等管理装置300からの第2の鍵データ153で暗号化されて、暗号化された第1の鍵情報154となる。
【0018】
時分割多重回路102では、これらの暗号化された第1の鍵情報154およびスクランブル映像音声データ155が時分割多重されて、スクランブル映像音声鍵情報等多重データ158とされる。そのスクランブル映像音声鍵情報等多重データ158は64QAM変調回路103に加えられて、スクランブル映像音声鍵情報等多重データ158が誤り訂正用符号を付加、インターリーブ処理、エネルギー拡散処理などによって、64QAMデジタル被変調波信号159に変換されて、信号合波分波回路104を経由して、その他の被変調波信号(変調装置などは図示していない)と周波数多重されてケーブルテレビ伝送路40に送出される。
【0019】
送信側限定受信システム更新データ等管理装置301からは、限定受信システムの更新データ156を端末に向けて限定受信システム情報を更新すべく出力するもので、その情報は更新データ暗号化装置302にて暗号化し、暗号化された更新のためのデータ157として、時分割多重回路102を経て、ケーブルテレビ伝送路40に送出できる。
【0020】
一方、限定受信システムを有したケーブルテレビの受信装置は、受信側端末装置50等で構成される。受信側端末装置50では、信号合波分波回路500からの周波数多重されて伝送された64QAMデジタル被変調波信号を周波数多重信号分離回路501で選局制御回路502からの制御信号551に応じて選局された64QAM被変調波信号552は64QAM復調回路503に入力される。
【0021】
64QAM復調回路503で64QAM被変調波信号552は64QAM復調デジタルデータ553に復調され、誤り訂正回路504により伝送路で生じたデータの誤りを訂正され、誤り訂正後デジタルデータ555としてコンテンツデスクランブル回路508や鍵情報分離回路505に入力される。誤り訂正回路504では、インターリーブ処理やエネルギー拡散処理されたデータの復号がなされる。鍵情報分離回路505では、暗号化された第1の鍵情報556が得られる。
【0022】
第1の鍵復号回路506では、更新データ復号化蓄積装置507に蓄積されている第2の鍵情報557によって暗号化された第1の鍵情報556の暗号を復号して第1の鍵データ560が得られる。コンテンツデスクランブル回路508では、その得られた第1の鍵データ560で暗号化されている誤り訂正後デジタルデータ555を復号して、復号映像音声等のコンテンツデータ558に戻され、映像音声分離回路509で圧縮映像データ562と圧縮オーディオデータ563に分離されてビデオデコーダ510とオーディオデコーダ512に入力される。
【0023】
圧縮映像データ562はビデオデコーダ510によってビデオデコーダ出力564に変換される。圧縮オーディオデータ563はオーディオデコーダ512によってオーディオ信号565に変換される。ビデオデコーダ出力564は表示処理装置611を経由した表示映像信号662で映像音声表示器70に入力される。オーディオ信号565も映像音声表示器70に入力されて、映像音声表示器70で表示された映像と音声などの情報を視聴者に提供できる。
【0024】
ここで、送信側限定受信システム更新データ等管理装置301から、受信側端末装置50の更新データ復号化蓄積装置507、第1の鍵復号回路506あるいはコンテンツデスクランブル回路508を更新する過程を説明する。
【0025】
先ず、受信側端末装置50の限定受信システムの現状調査を、バージョン番号などから行う。送信側限定受信システム更新データ等管理装置301から受信側端末装置50に対して、端末確認を行うために、更新データ暗号化装置302を経由して、受信側端末装置50の鍵情報分離回路505からの更新のための受信データ559が更新データ復号化蓄積装置507を経由して端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置600に、端末の個別番号やその限定受信システムのバージョン番号などを要求する。
【0026】
その要求によって、端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置600は、その要求された情報を暗号化した上り信号データ652として上り信号変調装置601で上り変調信号653として回答する。その上り変調信号653は、信号合波分波回路500とケーブルテレビ伝送路を経由して、送信装置10に届く。
【0027】
送信装置10では、信号合波分波回路104で分波された上り信号351は、上り信号復調装置304で復調されて上り信号データ352として送信側端末限定受信システム情報制御装置303に届く。送信側端末限定受信システム情報制御装置303では、端末に対して情報要求した送信側限定受信システム更新データ等管理装置301にそのデータを届けるとともに、必要に応じて送信側鍵等管理装置300のデータとの検証を行う。その検証の結果、受信側端末装置50の端末の個別番号が正しく、その限定受信システムのバージョン番号から更新が必要となれば、次に更新の段階に進む。
【0028】
更新を行う前に、視聴者に限定受信システム更新の許諾を得る。先ず、端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置600からの許諾表示データ661を表示処理装置611で、ビデオデコーダ出力564と合成した映像信号あるいは許諾表示データ661のみを表示映像信号662として映像音声表示器70に入力される。
【0029】
視聴者の見ている映像音声表示器70では、「限定受信システムが古くなっていて、更新が必要である。限定受信システム更新の許諾されますか?」あるいは「視聴者の購入しようとしているコンテンツを利用するには現状の限定受信システムの更新が必要である。
【0030】
限定受信システム更新の許諾されますか?」などの映像あるいは音声による表示を行う。
【0031】
映像音声表示機70に備えられている図示しない指示入力部に直接入力又はリモコン(図示していない)などにより、視聴者が更新を許諾する旨の意思表示を表す旨の信号を入力した場合に更新手段に進む。許諾されない場合には、「限定受信システム更新の許諾がされませんでした。
【0032】
このままでは、コンテンツのセキュリティ保護の確保ができません。」、「限定受信システムが古くなっていて、今後のサービス提供を受けられません。」あるいは「限定受信システムの更新がされないと、購入されたいコンテンツを提供できません。」との表示を行い、再度、「限定受信システムが古くなっていて、更新が必要である。限定受信システム更新の許諾されますか?」あるいは「視聴者の購入しようとしているコンテンツを利用するには現状の限定受信システムの更新が必要である。
【0033】
限定受信システム更新の許諾されますか?」などの映像あるいは音声による表示を行う。その後、リモコン(図示していない)などにより、視聴者が許諾の意思を示した場合に更新手段に進むが、再度、許諾しないとの意思の場合には、「サービス提供できない」との表示を行って、限定受信システムの更新を中止する。
【0034】
更新の段階では、第2の鍵情報のみの更新あるいは第1の鍵復号回路506の一部あるいは全ての更新あるいはコンテンツデスクランブル回路508の一部の更新かを判断して、必要な更新を行う。どの更新においても、更新データは、送信側限定受信システム更新データ等管理装置301から更新データ暗号化装置302にて暗号化し、暗号化された更新のためのデータ157として、時分割多重回路102を経て、64QAM変調回路103に加えられ、信号合波分波回路104、ケーブルテレビ伝送路40、信号合波分波回路500、64QAM復調回路503、鍵情報分離回路505などを経由して、端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置600に到達する。
【0035】
その到達したデータの暗号を解読して、更新すべきデータなどの情報を得、その情報が完結しているかどうかの判断をするとともに、更新情報が完結して受け取れたこととその情報の一部を確認データとして上り信号データ652として上り信号変調装置601、ケーブルテレビ伝送路40などを経由して、送信側限定受信システム更新データ等管理装置301に送出する。
【0036】
送信側限定受信システム更新データ等管理装置301で受信側端末装置50へ送った更新情報が正しいことを確認すると、再度、端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置600に対して、その結果を受けて、限定受信システムを更新するように指示を行う。その指示を受けて、端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置600は、第2の鍵情報のみの更新の場合には、端末側限定受信システム情報制御データ651で更新データ復号化蓄積装置507に蓄積している第2の鍵情報を更新する。
【0037】
第1の鍵復号回路506の一部あるいは全ての更新の場合には、端末側限定受信システム情報制御データ651で更新データ復号化蓄積装置507を介して限定受信システム更新データ561を第1の鍵復号回路506へ送ることで更新を行う。また、コンテンツデスクランブル回路508の一部の更新の場合には、端末側限定受信システム情報制御データ651で更新データ復号化蓄積装置507を介して限定受信システム更新データ561をコンテンツデスクランブル回路508へ送ることで更新する。
【0038】
これらの更新が終了した時点で、端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置600から送信側限定受信システム更新データ等管理装置301へ更新完了の報告を行い、更新された限定受信システムでの動作確認を行い、正常に更新された場合に、更新作業は完了する。正常に更新されない場合には、上記した更新を再度行う。なお、更新が正常に動作しないことを考慮して、以前の状態に戻すことができるように、更新する限定受信システムの事前データは別途格納しておいて、正常に更新されない場合には戻すことも考慮すべきである。
【0039】
その事前データは、正常に更新された場合には、廃棄する。
【0040】
なお、第1の鍵復号回路506の一部あるいは全ての更新あるいはコンテンツデスクランブル回路508の一部の更新を可能とした。一般的に、更新可能な一部はソフトウエア構成する。そのため、端末改造による悪用を防止する耐タンパ(tamper:開封・改ざん)性が弱いとされるが、本発明では、その一部を改ざんできなくすべくハード構成をすることで、耐タンパ性も保っている。
【0041】
本実施例によれば、第1の鍵復号回路506あるいはコンテンツデスクランブル回路508の一部を更新可能とし、送信側限定受信システム更新データ等管理装置301から時分割多重回路102を経て64QAM変調回路103で受信側端末装置50へに情報を送り、受信側端末装置50からは上り信号変調装置601で送信装置10へ返答することで、送信側限定受信システム更新データ等管理装置301と端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置600との情報交換や動作確認することで、第2の鍵情報のみの更新あるいは第1の鍵復号回路506の一部あるいは全ての更新あるいはコンテンツデスクランブル回路508の一部の更新を可能としているので、耐タンパ性の優れた更新可能な限定受信システムを実現できる。
【0042】
また、端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置600からの許諾表示データ661を視聴者の見ている映像音声表示器70に表示して、リモコンなどの視聴者操作による許諾を得ることができる。
【0043】
図2は本発明の説明のためのケーブルテレビ伝送路の周波数配置例を示す概念図である。図2において、221は下り回線、222は上り回線、223は被変調波信号群、224は上り信号群、225は下り制御信号群である。同図は、横軸が周波数で示したケーブルテレビ伝送路40の伝送信号形態の一例であり、下り回線221には、スクランブル映像音声データを伝送する64QAMデジタル被変調波信号などやアナログの映像音声を伝送する被変調波など複数の被変調波信号が周波数多重されている被変調波信号群203と、複数の制御信号が下り制御信号群225が、上り回線222には複数の上り信号が上り信号群224として周波数多重されている。
【0044】
図1に示した送信側限定受信システム更新データ等管理装置301の信号は64QAMデジタル被変調波信号159は被変調波信号群203のあるデジタル被変調波信号であり、端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置600からの上り信号351は上り信号群224のある上り信号である。
【0045】
図3は、本発明のケーブルテレビの限定受信システムの更新動作を示すフローチャート図である。
【0046】
ステップS101では、限定受信システムの更新開始である。ステップS102では、受信側端末装置50の限定受信システムの現状をバージョン番号などから、限定受信システムの更新が必要かどうか調べ、ステップS103に進む。ステップS103では、更新が必要であった場合にはステップS104に進み、更新が必要でない場合にはステップS105に進む。ステップS104では、更新を行う前に、視聴者に限定受信システム更新の許諾を得るステップの開始すべく、ステップ106に進む。ステップS105では、更新が必要でないためステップS113へ進む。ステップS106で、視聴者に限定受信システム更新の許諾するあるいは許諾しないかを映像あるいは音声による表示する。
【0047】
ステップS107では、リモコン操作などにより更新に対する視聴者の許諾がされたか否かの確認を行い、許諾された場合にはステップS108に進み、許諾されなかった場合にはステップS109に進む。ステップS108では、限定受信システムの更新を行い、完了したらステップS110に進む。
【0048】
ステップS109では、限定受信システムの更新の必要性と更新の許諾のお願いを映像あるいは音声による表示して視聴者に提示し、ステップS106に戻る。ステップS110では、ステップS108で行った限定受信システムの更新が正常終了したかを確認して、ステップS111に進む。ステップS111では、ステップS110で行った正常終了の確認において、正常終了であればステップS112に進み、正常に終了していなければステップS108に戻る。ステップS112では、限定受信システムの更新が正常終了したことを、映像あるいは音声による表示してステップS113に進む。ステップS113で、限定受信システムの更新終了である。
【実施例2】
【0049】
図4は、本発明の1実施例のケーブルテレビの限定受信システムの他の例を示すブロック図である。図4において、851は下り信号、852は下り信号、853は更新のための受信データであり、その他図1で示した同一符号のものとは同一機能あるいは同一信号データを示す。
【0050】
本実施例では、暗号化された更新データのための157を下り信号変調回路801で変調して、下り信号851としてケーブルテレビ伝送路40に送出する。受信側端末装置50では、信号合波分波回路500からの下り信号853を下り信号復調回路802で復調して得られた更新のための受信データ853が更新データ復号化蓄積装置507へ送られる。
【0051】
なお、下り信号851は、図2に示す下り制御信号群225のある信号である。
【0052】
本実施例によれば、第1の鍵復号回路506あるいはコンテンツデスクランブル回路508の一部を更新可能とし、送信側限定受信システム更新データ等管理装置301から下り信号変調回路801で受信側端末装置50へに情報を送り、受信側端末装置50からは上り信号変調装置601で送信装置10へ返答することで、送信側限定受信システム更新データ等管理装置301と端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置600の情報交換や動作確認することで、第2の鍵情報のみの更新あるいは第1の鍵復号回路506の一部あるいは全ての更新あるいはコンテンツデスクランブル回路508の一部の更新を可能としているので、耐タンパ性の優れた更新可能な限定受信システムを実現できる。
【0053】
また、端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置600からの許諾表示データ661を視聴者の見ている映像音声表示器70に表示して、リモコンなどの視聴者操作による許諾を得ることができる。
【実施例3】
【0054】
図5は、本発明の1実施例のケーブルテレビの限定受信システムの他の例を示すブロック図である。図5において、11は送信装置、41は下りデータ通信路、42は上りデータ通信路、51は受信側端末装置、901は下りデータ送出装置、902は下りデータ受信装置、903は上りデータ送出装置、904は上りデータ受信装置、951はデジタルデータであり、その他図1で示した同一符号のものとは同一機能あるいは同一信号データを示す。
【0055】
本実施例では、図1のケーブルテレビ伝送路40ではなく、下りデータ通信路41と上りデータ通信路42で表す双方向のデータ通信路を介して映像音声等のコンテンツデータを送信装置11から受信側端末装置51へサービスするものである。
【0056】
下りデータ通信路41と上りデータ通信路42は、共にデータ通信路であるが、便宜上、送信装置11から受信側端末装置51へのデータ通信路を下りデータ通信路41、受信側端末装置51から送信装置11へのデータ通信路を上りデータ通信路42と分けて記載している
送信装置11の暗号化された第1の鍵情報154、スクランブル映像音声データ155ならびに暗号化された更新のためのデータ157が時分割多重回路102で時分割多重されて、下りデータ送出装置901を介して下りデータ通信路41に送出される。受信側端末装置51では、下りデータ通信路41からのデータを下りデータ受信装置902で受けて、デジタルデータ951を得て、コンテンツデスクランブル回路508や鍵情報分離回路505に入力される。
【0057】
一方、受信側端末装置51からの上り信号は、端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置600からの上り信号データ652として上りデータ送出装置903を介して上りデータ通信路42に送出される。送信装置11では、上りデータ通信路42からのデータを上りデータ受信装置904で受けて、上り信号データ352を得て、送信側端末限定受信システム情報制御装置303に届く。
【0058】
本実施例によれば、第1の鍵復号回路506あるいはコンテンツデスクランブル回路508の一部を更新可能とし、送信側限定受信システム更新データ等管理装置301から下りデータ送出装置901で受信側端末装置51へに情報を送り、受信側端末装置51からは上りデータ送出装置903で送信装置11へ返答することで、送信側限定受信システム更新データ等管理装置301と端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置600の情報交換や動作確認することで、第2の鍵情報のみの更新あるいは第1の鍵復号回路506の一部あるいは全ての更新あるいはコンテンツデスクランブル回路508の一部の更新を可能としているので、耐タンパ性の優れた更新可能な限定受信システムを実現できる。
【0059】
また、端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置600からの許諾表示データ661を視聴者の見ている映像音声表示器70に表示して、リモコンなどの視聴者操作による許諾を得ることができる。
【0060】
なお、図5の記載では、上り回線と下り回線の双方向回線を別線で記載しているが、同一の光ファイバーによる回線の上で波長を分けて使用する光波長多重による通信回線や上り信号と下り信号が時分割で通信する通信回線でも同様に実現できる。
【0061】
また、図1、図4ならびに図5に記載の鍵構造は鍵1でスクランブルし、その鍵1を鍵2によって暗号化する二重鍵の構造で、スクランブル手段とデスクランブル手段あるいは鍵暗号化手段と鍵暗号復号化手段を更新可能として説明したが、鍵1でスクランブルし、その鍵1を鍵2によって暗号化し、さらに鍵2を鍵3によって暗号化する三重鍵構造の場合でも、スクランブル手段とデスクランブル手段あるいは鍵1と鍵2を暗号化する2種の鍵暗号化手段と暗号化された鍵1と鍵2の暗号を復号する2種の鍵暗号復号化手段が更新可能となる。また、それ以上の鍵構造でも更新可能となる。
【0062】
また、図1、図4ならびに図5に記載の許諾表示の例としてビデオデコーダ510の出力に設けたが、音声での表示も可能であり、その際は圧縮オーディオデコーダ563の出力に設けることでも同様な効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
耐タンパ性の優れた更新可能な限定受信システムを実現できるため、改造によって不正に映像や音声データを得る不正受信端末が現れたとして、それ以外の端末の限定受信システムを更新することで、不正受信端末へのサービスを停止することができ、ケーブルテレビ伝送路や通信回線での映像や音声などのコンテンツサービスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の1実施例のケーブルテレビの限定受信システムの例を示すブロック図である。
【図2】本発明の説明のためのケーブルテレビ伝送路の周波数配置例を示す概念図である。
【図3】本発明のケーブルテレビの限定受信システムの更新動作を示すフローチャート図
【図4】本発明の1実施例のケーブルテレビの限定受信システムの他の例を示すブロック図である。
【図5】本発明の1実施例のケーブルテレビの限定受信システムの他の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0065】
10…送信装置、11…送信装置、40…ケーブルテレビ伝送路、41…下りデータ通信路、42…上りデータ通信路、50…受信側端末装置、51…受信側端末装置、70…映像音声表示器、101…暗号化装置、102…時分割多重回路、111…映像音声等のコンテンツスクランブル回路、112…第1の鍵暗号化回路、200…送信側映像信号源装置、300…送信側鍵等管理装置、301…送信側限定受信システム更新データ等管理装置、302…更新データ暗号化装置、303…送信側端末限定受信システム情報制御装置、304…上り信号復調装置、506…第1の鍵復号回路、507…更新データ復号化蓄積装置、600…端末側限定受信システム情報制御・許諾表示データ生成装置、601…上り信号変調装置、801…下り信号変調回路、802…下り信号復調回路、901…下りデータ送出装置、902…下りデータ受信装置、903…上りデータ送出装置、904…上りデータ受信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像信号などのデジタルデータを第1の鍵データでスクランブルするスクランブル手段と、
第1の鍵データを第2の鍵データで暗号化する鍵暗号化手段と、
前記スクランブル手段の出力データと前記鍵暗号化手段の出力データを時分割多重する時分割多重手段と、
前記時分割多重手段の出力データを送信する送信手段と、
送信された信号からスクランブルされたデジタルデータと暗号化された第1の鍵データと暗号化された更新データを分離する分離手段と、
前記分離手段の出力の暗号化された第1の鍵データを復号する鍵暗号復号手段と、
前記分離手段の出力のスクランブルされたデジタルデータを前記鍵暗号復号手段で復号された第1の鍵データで元のデジタルデータに戻すデスクランブル手段と、
前記デスクランブル手段の出力データを表示するための表示手段と
所定の手段につき更新を行なう端末制御及びデータ生成手段と、を備え、
前記端末制御及びデータ生成手段は、前記表示手段に限定受信システムの更新が必要な前記いずれかの手段を提示され、更新許諾信号が入力された後に、前記更新が必要な手段の各々の全体又は一部をソフトウエアで更新可能としたことを特徴とする限定受信システム。
【請求項2】
映像信号などのデジタルデータを第1の鍵データでスクランブルするスクランブル手段と、
第1の鍵データを第2の鍵データで暗号化する鍵暗号化手段と、
前記スクランブル手段の出力データと前記鍵暗号化手段の出力データを時分割多重する時分割多重手段と、
限定受信システムの第1の鍵データ若しくは第2の鍵データ、又はスクランブル手段、デスクランブル手段、鍵暗号化手段若しくは鍵暗号復号化手段のデータの更新データや管理データの管理又は送出を行う限定受信更新管理手段と、
前記限定受信更新管理手段からの更新データを暗号化する更新暗号化手段と、
前記時分割多重手段と更新暗号化手段の出力データを変調して送信する変調送信手段と、
送信された信号を復調する復調手段と、
復調手段の出力からスクランブルされたデジタルデータと暗号化された第1の鍵データと暗号化された更新データを分離する分離手段と、
前記分離手段の出力の暗号化された更新データを復号し記憶する更新復号手段と、
前記分離手段の出力の暗号化された第1の鍵データを前記更新復号手段で得られた第2の鍵データで復号する鍵暗号復号手段と、
前記分離手段の出力のスクランブルされたデジタルデータを前記鍵暗号復号手段で復号された第1の鍵データで元のデジタルデータに戻すデスクランブル手段と、
前記デスクランブル手段の出力データを表示するための表示手段と、
前記所定の手段につき更新を行なう端末制御及びデータ生成手段と、を備え、
前記端末制御及びデータ生成手段は、前記表示手段に限定受信システムの更新が必要な前記いずれかの手段が提示され、更新許諾信号が入力された後に、前記更新が必要な手段の各々の全体又は一部をソフトウエアで更新可能としたことを特徴とする限定受信システム。
【請求項3】
映像信号などのデジタルデータを第1の鍵データでスクランブルするスクランブル手段と、
第1の鍵データを第2の鍵データで暗号化する鍵暗号化手段と、
限定受信システムの第1の鍵データ、若しくは第2の鍵データ、又はスクランブル手段、デスクランブル手段、鍵暗号化手段若しくは鍵暗号復号化手段のデータの更新データ又は管理データの管理又は送出を行う限定受信更新管理手段と、
前記限定受信更新管理手段からの更新データを暗号化する更新暗号化手段と、
前記スクランブル手段の出力データ並びに前記鍵暗号化手段の出力データ及び前記更新暗号化手段の出力データを時分割多重する時分割多重手段と、
前記時分割多重手段の出力データを変調して送信する変調送信手段と、
送信された信号を復調する復調手段と、
前記復調手段の出力からスクランブルされたデジタルデータ、暗号化された第1の鍵データ及び暗号化された更新データを分離する分離手段と、
前記分離手段の出力の暗号化された更新データを復号し記憶する更新復号手段と、
前記分離手段の出力の暗号化された第1の鍵データを前記更新復号手段で得られた第2の鍵データで復号する鍵暗号復号手段と、
前記分離手段の出力のスクランブルされたデジタルデータを前記鍵暗号復号手段で復号された第1の鍵データで元のデジタルデータに戻すデスクランブル手段と、
前記更新復号手段からの更新データからデスクランブル手段又は鍵暗号復号化手段のデータの更新データや管理データを管理制御するとともに、限定受信システムの更新に際しての許諾表示データを生成する端末制御及びデータ生成手段と、
前記限定受信更新管理手段からの情報によって前記端末制御及びデータ生成手段の情報を送出する上り信号発生手段と、
前記上り信号発生手段から送られた信号を復調する上り信号復調手段と、
前記上り信号復調手段から前記限定受信更新管理手段に情報を伝える端末情報制御手段と、
前記デスクランブル手段の出力データを表示するための表示手段と、
前記デスクランブル手段の出力されたデータ及び前記端末制御及びデータ生成手段から出力されたデータを合成又は切り替えで両方又は一方の内容を前記表示手段に表示させる表示処理装置とを備え、
前記端末制御及びデータ生成手段は、前記表示手段に限定受信システムの更新が必要なことが提示され、更新許諾信号が入力された後に、前記更新が必要な手段の各々の全体又は一部をソフトウエアで更新可能としたことを特徴とする限定受信システム。
【請求項4】
デジタルデータを第1の鍵データでスクランブルするスクランブル手段と、
第1の鍵データを第2の鍵データで暗号化する鍵暗号化手段と、
前記スクランブル手段の出力データ、前記鍵暗号化手段の出力データ及び前記更新暗号化手段の出力データを時分割多重する時分割多重手段と、
前記時分割多重手段の出力データを変調して送信する第1の変調送信手段と、
限定受信システムの第1の鍵データ若しくは第2の鍵データ、又はスクランブル手段、デスクランブル手段、鍵暗号化手段、若しくは鍵暗号復号化手段のデータの更新データ又は管理データの管理又は送出を行う限定受信更新管理手段と、
前記限定受信更新管理手段からの更新データを暗号化する更新暗号化手段と、
前記更新暗号化手段の出力データを変調して送信する第2の変調送信手段と、
送信された前記第2の変調送信手段の信号を復調する第2の復調手段と、
前記第2の復調手段の出力の暗号化された更新データを復号し記憶する更新復号手段と、
送信された前記第1の変調送信手段の信号を復調する第1の復調手段と、
第1の前記復調手段の出力からスクランブルされたデジタルデータと暗号化された第1の鍵データを分離する分離手段と、
前記分離手段の出力の暗号化された第1の鍵データを前記更新復号手段で得られた第2の鍵データで復号する鍵暗号復号手段と、
前記分離手段の出力のスクランブルされたデジタルデータを前記鍵暗号復号手段で復号された第1の鍵データで元のデジタルデータに戻すデスクランブル手段と、
前記更新復号手段からの更新データからデスクランブル手段、又は鍵暗号復号化手段のデータの更新データや管理データを管理制御するとともに限定受信システムの更新に際しての許諾表示データを生成する端末制御及びデータ生成手段と、
前記限定受信更新管理手段からの情報によって前記端末制御及びデータ生成手段の情報を送出する上り信号発生手段と、
前記上り信号発生手段から送られた信号を復調する上り信号復調手段と、
前記上り信号復調手段から前記限定受信更新管理手段に情報を伝える端末情報制御手段と、
前記デスクランブル手段の出力されたデータを表示するための表示手段と、
前記デスクランブル手段の出力されたデータ及び前記端末制御及びデータ生成手段からのデータを合成又は切り替えで両方又は一方の内容を前記表示手段に表示させる表示処理装置とを備え、
前記端末制御及びデータ生成手段は、前記表示手段に限定受信システムの更新が必要なことを提示され、更新許諾信号が入力された後に、前記更新が必要な手段の各々の全体又は一部をソフトウエアで更新可能としたことを特徴とする限定受信システム。
【請求項5】
映像信号などのデジタルデータを第1の鍵データでスクランブルするスクランブル手段と、
第1の鍵データを第2の鍵データで暗号化する鍵暗号化手段と、
限定受信システムの第1の鍵データ若しくは第2の鍵データ、又は、スクランブル手段、デスクランブル手段、鍵暗号化手段、鍵暗号復号化手段のデータの更新データ又は管理データの管理又は送出を行う限定受信更新管理手段と、
前記限定受信更新管理手段からの更新データを暗号化する更新暗号化手段と、
前記スクランブル手段の出力データ、前記鍵暗号化手段の出力データ、及び前記更新暗号化手段の出力データを時分割多重する時分割多重手段と、
前記時分割多重手段の出力データを送出する下り信号送出手段と、
前記下り信号送出手段から送出された下り信号を受ける下り信号受信手段と、
前記下り受信手段の出力からスクランブルされたデジタルデータと暗号化された第1の鍵データと暗号化された更新データを分離する分離手段と、
前記分離手段の出力の暗号化された更新データを復号し記憶する更新復号手段と、
前記分離手段の出力の暗号化された第1の鍵データを前記更新復号手段で得られた第2の鍵データで復号する鍵暗号復号手段と、
前記分離手段の出力のスクランブルされたデジタルデータを前記鍵暗号復号手段で復号された第1の鍵データで元のデジタルデータに戻すデスクランブル手段と、
前記更新復号手段からの更新データからデスクランブル手段又は鍵暗号復号化手段のデータの更新データ又は管理データを管理制御するとともに、限定受信システムの更新に際しての許諾表示データを生成する端末制御及びデータ生成手段と、
前記限定受信更新管理手段からの情報によって前記端末制御及びデータ生成手段の情報を送出する上り信号送出手段と、
前記上り信号送出手段から送出された上り信号を受ける上り信号受信手段と、
前記上り信号受信手段から前記限定受信更新管理手段に情報を伝える端末情報制御手段と、
前記デスクランブル手段の出力データを表示するための表示手段と、
前記デスクランブル手段の出力データ及び前記端末制御及びデータ生成手段からのデータを合成又は切り替えで両方又は一方の内容を前記表示手段に表示させる表示処理装置とを備え、
前記端末制御及びデータ生成手段は、前記表示手段に限定受信システムの更新が必要なことを提示され、更新許諾信号が入力された後に、前記更新が必要な手段の各々の全体又は一部をソフトウエアで更新可能としたことを特徴とする限定受信システム。
【請求項6】
映像信号などのデジタルデータを第1の鍵データでスクランブルするスクランブル手段と、
第1の鍵データを第2の鍵データで暗号化する鍵暗号化手段と、
前記スクランブル手段の出力データと前記鍵暗号化手段の出力データを時分割多重する時分割多重手段と、
前記時分割多重手段の出力データを送信する送信手段とを備え、
前記スクランブル手段又は前記鍵暗号化手段の少なくとも一方の全部又は一部をソフトウエアで変更可能としたことを特徴とする限定受信システムの送信装置。
【請求項7】
映像信号などのデジタルデータを第1の鍵データでスクランブルするスクランブル手段と、
第1の鍵データを第2の鍵データで暗号化する鍵暗号化手段と、
限定受信システムの第1の鍵データ若しくは第2の鍵データ、又はスクランブル手段、デスクランブル手段、鍵暗号化手段、若しくは鍵暗号復号化手段のデータの更新データ又は管理データの管理又は送出を行う限定受信更新管理手段と、
前記限定受信更新管理手段からの更新データを暗号化する更新暗号化手段と、
前記スクランブル手段の出力データ、前記鍵暗号化手段の出力データ、及び前記更新暗号化手段の出力データを時分割多重する時分割多重手段と、
前記時分割多重手段の出力データを変調して送信する変調送信手段と、
受信装置から送られた信号を復調する上り信号復調手段と、
前記上り信号復調手段から前記限定受信更新管理手段に情報を伝える端末情報制御手段とを備え、
前記スクランブル手段又は前記鍵暗号化手段の少なくとも一方の全部又は一部をソフトウエアで変更可能としたことを特徴とする限定受信システムの送信装置。
【請求項8】
映像信号などのデジタルデータを第1の鍵データでスクランブルするスクランブル手段と、
第1の鍵データを第2の鍵データで暗号化する鍵暗号化手段と、
限定受信システムの第1の鍵データ若しくは第2の鍵データ、又はスクランブル手段、デスクランブル手段、鍵暗号化手段、若しくは鍵暗号復号化手段のデータの更新データ又は管理データの管理又は送出を行う限定受信更新管理手段と、
前記限定受信更新管理手段からの更新データを暗号化する更新暗号化手段と、
前記スクランブル手段の出力データ、前記鍵暗号化手段の出力データ、及び前記更新暗号化手段の出力データを時分割多重する時分割多重手段と、
前記時分割多重手段の出力データを送出する下り信号送出手段と、
受信装置から送出された上り信号を受ける上り信号受信手段と、
前記上り信号受信手段から前記限定受信更新管理手段に情報を伝える端末情報制御手段と、を備え、
前記スクランブル手段、又は前記鍵暗号化手段の少なくとも一方の全部又は一部をソフトウエアで変更可能としたことを特徴とする限定受信システムの送信装置。
【請求項9】
映像信号などのデジタルデータをスクランブル処理されて送信された信号を受信する装置において、
送信された信号からスクランブルされたデジタルデータと暗号化された第1の鍵データと暗号化された更新データを分離する分離手段と、
前記分離手段の出力の暗号化された第1の鍵データを復号する鍵暗号復号手段と、
前記分離手段の出力のスクランブルされたデジタルデータを前記鍵暗号復号手段で復号された第1の鍵データで元のデジタルデータに戻すデスクランブル手段から構成される受信側装置とを備え、
前記デスクランブル手段又は前記鍵暗号復号化手段の少なくとも一方の全部又は一部をソフトウエアで変更可能としたことを特徴とする限定受信システムの受信装置。
【請求項10】
映像信号などのデジタルデータをスクランブル処理されて送信された信号を受信する装置において、
送信された信号を復調する復調手段と、
前記復調手段の出力からスクランブルされたデジタルデータと暗号化された第1の鍵データと暗号化された更新データを分離する分離手段と、
前記分離手段の出力の暗号化された更新データから更新データを復号し記憶する更新復号手段と、
前記分離手段の出力の暗号化された第1の鍵データを前記更新復号手段で得られた第2の鍵データで復号する鍵暗号復号手段と、
前記分離手段の出力のスクランブルされたデジタルデータを前記鍵暗号復号手段で復号された第1の鍵データで元のデジタルデータに戻すデスクランブル手段と、
前記更新復号手段からの更新データからデスクランブル手段、又は鍵暗号復号化手段のデータの更新データや管理データを管理制御するとともに、
限定受信システムの更新に際しての許諾表示データを生成する端末制御及びデータ生成手段と、
前記限定受信更新管理手段からの情報によって前記端末制御及びデータ生成手段の情報を送出する上り信号発生手段と、
前記デスクランブル手段の出力である番組映像など視聴者に提供するための表示手段と、
前記デスクランブル手段の出力と前記端末制御及びデータ生成手段からのデータとを合成又は切り替えで両方又は一方の内容を前記表示手段に表示させる表示処理装置とを備え、
前記端末制御及びデータ生成手段は、前記表示手段に限定受信システムの更新が必要なことが提示され、更新許諾信号が入力された後に、前記更新が必要な手段の各々の全体又は一部をソフトウエアで更新可能としたこと特徴とする限定受信システムの受信装置。
【請求項11】
映像信号などのデジタルデータをスクランブル処理されて送信された信号を受信する装置において、
送信された下り信号を受ける下り信号受信手段と、
前記下り受信手段の出力からスクランブルされたデジタルデータと暗号化された第1の鍵データと暗号化された更新データを分離する分離手段と、
前記分離手段の出力の暗号化された更新データを復号し記憶する更新復号手段と、
前記分離手段の出力の暗号化された第1の鍵データを前記更新復号手段で得られた第2の鍵データで復号する鍵暗号復号手段と、
前記分離手段の出力のスクランブルされたデジタルデータを前記鍵暗号復号手段で復号された第1の鍵データで元のデジタルデータに戻すデスクランブル手段と、
前記更新復号手段からの更新データからデスクランブル手段又は鍵暗号復号化手段のデータの更新データ又は管理データの少なくとも一方を管理制御するするとともに、限定受信システムの更新に際しての許諾表示データを生成する端末制御及びデータ生成手段と、
前記限定受信更新管理手段からの情報によって前記端末制御及びデータ生成手段の情報を送出する上り信号送出手段と、
前記デスクランブル手段の出力データを表示するための表示手段と、
前記デスクランブル手段の出力データ及び前記端末制御及びデータ生成手段から出力されたデータを合成又は切り替えで両方又は一方の内容を前記表示手段に表示させる表示処理装置とを備え、
前記端末制御及びデータ生成手段は、前記表示手段が限定受信システムの更新が必要なことを提示し、更新許諾信号が入力された後に、前記更新が必要な手段の各々の全体又は一部をソフトウエアで更新可能としたことを特徴とする限定受信システムの受信装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2009−17323(P2009−17323A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−177935(P2007−177935)
【出願日】平成19年7月6日(2007.7.6)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】