説明

集束荷電粒子ビームを用いた加工装置

【課題】 本発明は上記状況に鑑み、試料を迅速に冷却することができ、熱ドリフトを軽減して加工精度を向上させることが可能な集束荷電粒子ビームを用いた加工装置の提供。
【解決手段】 集束荷電粒子ビームにより観察・加工される試料を微小化し、微小試料のみを局所的に冷却する。あるいは、熱ドリフトを緩和可能な構造を有する試料載置部を使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱ドリフトを緩和可能な冷却試料台を有する集束荷電粒子ビームを用いた加工装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体デバイスの不良部分の観察など、特定領域の観察のための電子顕微鏡用試料作製において、荷電粒子ビームを用いた方法が利用されている。即ち、デバイス等の観察対象となる特定領域に、イオンを加速し集束させて照射し、所望の切片を切り出したり、観察対象が内部である場合などは、観察部分を露出させる為に所望の深さや形状に削り去ったりする等の加工が施される。
【0003】
この観察対象となる試料が、熱に対して弱い材質である場合には、その試料を冷却しながら加工を行うことが必要とされる。また、荷電粒子ビームの照射は試料にダメージを与える場合が多いが、試料を冷却することで荷電粒子ビームによるダメージを低減できることが報告されている。
【0004】
現在、荷電粒子ビーム加工装置において試料を冷却する場合、試料台を冷却して加工が行われる。ここで、通常試料を冷却する場合、試料台全体が冷却されている。しかし、試料台全体を冷却した場合では、試料の温度を安定させるのに長時間を要したり、また試料全体の冷却では温度勾配が生じやすい為、熱伸縮によるドリフトが発生しやすくなり、高精度の加工が困難となったりする等といった問題があった。ドリフトの対策としては、試料の温度を予め所望の温度に設定した状態で試料の表面や断面の構造や情報を取得し正確に観察や加工を行う方法があるが、装置が大掛かりとなり、簡便な解決方法では無かった。
【特許文献1】特開2003−194746号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記状況に鑑み、試料を迅速に冷却することができ、熱ドリフトを軽減して熱伸縮による位置ずれを抑制し、加工精度を向上させることが可能な集束荷電粒子ビームを用いた加工装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、集束荷電粒子ビームにより加工される微小試料が載置される微小載置部が微小試料台に備えられ、微小載置部は微小試料台に対して熱的に独立し、微小載置部を冷却する冷却手段を備えたことを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置にある。
【0007】
第1の態様では、試料及び載置台が微小であるため、迅速に冷却することができ、冷却による収縮の変位も小さいので熱ドリフトを軽減することができ、加工精度が向上する。
【0008】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、集束荷電粒子ビームにより加工される試料が載置される試料台が備えられていることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置にある。
【0009】
第2の態様では、微小試料台と試料台が備えられているため、微小試料と試料を同時に扱うことができる。
【0010】
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様において、微小試料が試料から切り出されていることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置にある。
【0011】
第3の態様では、試料中において自由な場所から自由な大きさ・形状に微小試料を切り出し微小載置部上で冷却しながら加工・観察を行うことができる。
【0012】
本発明の第4の態様は、第1〜第3のいずれかの態様において、微小載置部よりも熱伝導の低い材料からなる微小試料台が設けられていることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置にある。
【0013】
第4の態様では、微小載置部よりも熱伝導の低い材料からなる微小試料台が設けられていることにより、微小試料及び微小載置部から微小試料台への熱伝導を防止して微小試料及び微小載置部のみを効果的に冷却することができる。
【0014】
本発明の第5の態様は、第4の態様において、冷却手段は、電力を供給することにより冷却を行う電子冷却機構であることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置にある。
【0015】
第5の態様では、小型電子冷却気によって微小載置部を冷却することにより微小試料を迅速に冷却することができる。
【0016】
本発明の第6の態様は、第4の態様において、冷却手段は、冷却媒体が充填されて微小載置部に当接されるプローブであることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置にある。
【0017】
第6の態様では、冷却媒体を含み鋭利な先端を有する細管またはプローブによって微小載置部を冷却することにより微小試料を迅速に冷却することができる。
【0018】
本発明の第7の態様は、第4の態様において、冷却手段は、微小載置部に設けられた、冷却媒体が流通する冷却管であることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置にある。
【0019】
第7の態様では、冷却媒体を含む冷却管によって微小載置部を冷却することにより微小試料を迅速に冷却することができる。
【0020】
本発明の第8の態様は、集束荷電粒子ビームにより加工される試料が載置される上板と、上板に対し平行に配される底板を備え、上板と底板を接続部材で接続して特殊載置台を形成し、特殊載置台よりも熱伝導の低い材料からなる特殊載置台支持体に特殊載置台を支持し、上板もしくは底板のどちらか一方を特殊載置台支持体側に固定し、接続部材を冷却することで上板と底板の熱収縮方向を互いに逆向きとする冷却手段を備えたことを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置にある。
【0021】
第8の態様では、上板と底板の接続部材が冷却されるため、上板と底板とで熱収縮が逆方向となり、ドリフト量が減少する。また、試料は切り出された微小試料である必要が無いため、微小試料より大きい試料であってもドリフト量を減少することができる。
【0022】
本発明の第9の態様は、第8の態様において、集束荷電粒子ビームにより加工される試料が載置される試料台が備えられていることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置にある。
【0023】
第9の態様では、特殊載置台と試料台が備えられているため、複数の試料を同時に扱うことができる。
【0024】
本発明の第10の態様は、第8又は第9の態様において、冷却手段は、電力を供給することにより冷却を行う電子冷却機構であることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置にある。
【0025】
第10の態様では、電子冷却気によって接続部材を冷却することにより試料を迅速に冷却することができる。
【0026】
本発明の第11の態様は、第8又は第9の態様において、冷却手段は、冷却媒体が充填されて微小載置部に当接されるプローブであることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置にある。
【0027】
第11の態様では、冷却媒体を含み鋭利な先端を有する細管またはプローブによって接続部材を冷却することにより試料を迅速に冷却することができる。
【0028】
本発明の第12の態様は、第8又は第9の態様において、冷却手段は、微小載置部に設けられた、冷却媒体が流通する冷却管であることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置にある。
【0029】
第12の態様では、冷却媒体を含む冷却管によって接続部材を冷却することにより試料を迅速に冷却することができる。
【0030】
本発明の第13の態様は、第1〜第7のいずれかの態様において、試料台または微小試料台が着脱自在に載置される試料台ホルダーを備えていることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置にある。
【0031】
第13の態様では、試料台または微小試料台の交換を行うことができる。
【0032】
本発明の第14の態様は、第5または第7の態様において、試料台または冷却手段を有する微小試料台が着脱自在に載置される試料台ホルダーを備え、試料台ホルダーには冷却手段に接続されて冷却源を供給するコンタクトが設けられていることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置にある。
【0033】
第14の態様では、微小試料台または試料台の交換や冷却機構の着脱を行うことができる。
【0034】
本発明の第15の態様は、第8〜第12のいずれかの態様において、試料台または特殊載置部支持体が着脱自在に載置される試料台ホルダーを備えていることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置にある。
【0035】
第15の態様では、特殊載置部支持体または試料台の交換を行うことができる。
【0036】
本発明の第16の態様は、第10または第12の態様において、試料台または冷却手段を有する微小試料台が着脱自在に載置される試料台ホルダーを備え、試料台ホルダーには冷却手段に接続されて冷却源を供給するコンタクトが設けられていることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置にある。
【0037】
第16の態様では、微小試料台または試料台の交換や冷却機構の着脱を行うことができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明の集束荷電粒子ビームを用いた加工装置は、試料及び試料載置部の微小化及び載置台の熱伸縮による位置変化を減少可能な特殊載置台により、迅速な試料の冷却並びに熱ドリフトの緩和が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0040】
<第1実施形態>
図1〜図3は本発明の第1実施形態に係り、集束荷電粒子ビームを用いた加工装置の微小試料台及び試料台詳細である。第1実施形態は、微小試料台と試料台を備えた実施形態例である。
【0041】
図1には冷却手段として電子冷却機構を用いた場合、図2には冷却手段として冷却媒体が充填されたプローブを用いた場合、図3には冷却手段として冷却媒体を含む冷却管を用いた場合を示す。
【0042】
図1〜3に示すように、本実施形態に係る集束荷電粒子ビームを用いた加工装置は、集束荷電粒子ビームにより加工される試料1及び試料1が載置される試料台2が設けられている。試料1から集束荷電粒子ビームにより切り出された微小試料3が微小載置部4に載置される。微小載置部4は微小試料台5に備えられている。微小試料台5は試料台2により支持されている。微小載置部4は微小試料台5よりも熱伝導の低い材料から形成され、微小試料台5に対して熱的に独立している。これにより、微小試料台5とは独立して微小載置部4が冷却されることになり、微小載置部4と隣接した微小試料台5への冷却効果の逃げが防止される。したがって、試料載置部4が冷却手段(電子冷却機構6、細管またはプローブ7、冷却管8のいずれか)により冷却されることにより、他の部材への熱伝導により冷却効果が減少されること無く微小載置部4のみが冷却される。微小試料3は試料1から切り出された微小片である。したがって、試料自体が微小であり、加熱冷却による試料の伸縮も小さいため、熱ドリフトによる加工精度の低下を防止することができる。また、微小片である微小試料3を載置する微小載置部4も非常に小さい。したがって、非常に小さく微小試料台5から熱的に独立した微小載置部4のみを冷却することにより、微小試料3は迅速に冷却される。
【0043】
本実施形態の微小試料台5は試料台2に支持されているが、各々が独立していても良い。また、本実施形態において微小試料3は試料1から切り出されたものとしているが、微小載置台4に載置可能な大きさであれば、切り出されたものでなくても良く、また試料台2上には必ずしも試料1が載置されている必要は無い。
【0044】
試料冷却手段の例としては、図1〜3の通り、電子冷却機構6、微小載置台4に当接される細管またはプローブ7、微小載置台4に設けられ、内部に冷却媒体が流通する冷却管8などが挙げられる。電子冷却機構の例としてはペルチェ素子などが挙げられ、プローブ7や冷却管8に充填する冷却媒体としては液体窒素などが挙げられる。冷却手段及び電子冷却機構や冷媒は上記に例示した手段や材料に限定されず、他を用いても良い。
【0045】
<第2実施形態>
図4〜図5は本発明の第2実施形態に係り、集束荷電粒子ビームを用いた加工装置の特殊載置台及び特殊載置台支持体詳細である。第2実施形態は特殊載置台及び特殊載置台支持体を備えた実施形態例である。
【0046】
図4には特殊載置台及び特殊載置台支持体斜視図、図5には特殊載置台及び特殊載置台支持体説明図を示す。
【0047】
図4〜5に示すように、本実施形態に係る集束荷電粒子ビームを用いた加工装置は、集束荷電粒子ビームにより加工される試料1が載置される特殊載置台11と、特殊載置台11が支持されるL字型の特殊載置台支持体12が設けられている。特殊載置台11は試料が直接載置される上板13と、上板13と平行な底板14と、上板13と底板14の一端部同士を接続する接続部材15から構成される。底板14の接続部材15と反対側の端部14aはL字の縦壁部12aに固定されている。また上板13の接続部材15と反対側の端部13aはL字の縦壁部12aに対して固定されず自由状態になっている。特殊載置台支持体12は特殊載置台11よりも熱伝導率の低い材料から形成され、特殊載置台11は特殊載置台支持体12から熱的に独立している。接続部材15には冷却手段が当接される。したがって、特殊載置台11が冷却手段により冷却されることにより、他の部材への熱伝導によって冷却効果が減少されること無く特殊載置台11のみが冷却される。冷却手段は第1実施形態と同様の手段が利用され、接続部材15が冷却機構により冷却される。特殊載置台11の上板13または底板14のどちらか一方の端部(本実施形態例では底板側の端部)は特殊載置台支持体12に固定されるため、接続部材を冷却することで上板13と底板14の熱収縮方向が図中に矢印で示す様に互いに逆向きとなる。つまり、底板14側の端部が特殊載置台支持体12に固定されているため、底板14は図中の右方向に収縮し、上板13は図中の左方向に収縮する。したがって、第1実施形態の様に微小な試料でない場合でも熱収縮によるドリフトを緩和し加工精度の低下を防止することが可能となる。
【0048】
<第3実施形態>
図6は本発明の第3実施形態に係り、本発明の第1実施形態の微小試料台に、第2実施形態の特殊載置台及び特殊載置台支持体を設置した場合の微小試料台及び試料台の斜視図である。第3実施形態は試料台に特殊載置台及び特殊載置台支持体を備えた実施形態例である。
【0049】
図6のように、本実施形態では図4〜5の特殊載置台支持体12が第1実施形態の微小試料台5に支持された例を示す。試料1が試料台2に載置され、試料台2に微小試料台5が支持され、微小試料台5に特殊載置台支持体12、特殊載置台11、微小試料3が支持される。試料自体が微小であるため熱収縮によるドリフトが少なく、特殊載置台11及び特殊載置台支持体12による構造によりさらにドリフトが緩和され、加工精度の低下の防止効果をさらに高めることができる。微小試料台5に支持される特殊載置台支持体12及び特殊載置台11も微小なものであり、特殊載置台11を構成する接続部材15(図4及び図5参照)の冷却も迅速に行うことが可能である。
【0050】
本実施形態においても微小試料台5は試料台2に支持されているが、各々が独立していても良い。また、本実施形態において微小試料3は試料1から切り出されたものでなくても良く、試料台2上には必ずしも試料1が載置されている必要は無い。
<第4実施形態>
図7は本発明の第4実施形態に係り、集束荷電粒子ビームを用いた加工装置の可動式試料台斜視図である。第4実施形態は、第1の実施形態における試料台2を可動試料台31に設置した例であり、試料台2には図1に示した電子冷却機構6を有する微小試料台5が備えられている。
【0051】
図に示すように、可動試料台31は、試料台2及び試料台2と一体となった微小試料台5(以下、試料台2と称する)を一方向(図中矢印で示してある)に往復移動自在に保持する装置本体側の部材であるベース板32が備えられ、試料台2はベース板32に対して一端側(図中右側)に着脱自在とされている。
【0052】
このため、装置本体側に対して試料台2を独立して交換することが可能になる。
【0053】
ベース板32の他端側(図中左側)にはコンタクト33が一体に設けられ、コンタクト33には電源接続部35が設けられている。電源接続部35には電源34から電力が供給されるようになっている。
【0054】
ベース板32に対して試料台2をスライドさせて保持させることにより、所定のスライド位置で電子冷却機構6の電源接続部(図示省略)と電源接続部35が接続され、電子冷却機構6に電源34からの電力が供給される。このため、試料台2自体に電力供給源を備える必要がなくなり、試料台2の構成を簡素化することができると共に、試料台2の交換を容易に行うことができる。
【0055】
尚、図7には図1で示した試料台2を保持するための可動試料台31を例に挙げて説明したが、図3に示した試料台2、即ち、冷却管8を有する微小試料台5と一体となった試料台2を適用することも可能である。この場合、コンタクト33には、電源接続部35に代えて冷却管8に接続される液体窒素供給口が備えられ、液体窒素供給口には外部の供給源からの流路が接続される。
【0056】
また、図4、図5に示した特殊試料台11を備えたものをベース板32に対して着脱自在とすることも可能である。この場合、冷却手段として電子冷却機構を適用した場合には、図7に示した電源接続部35を備えたコンタクト33が用いられ、液体窒素が流通する冷却管を適用した場合には、液体窒素供給口を備えたコンタクトが用いられる。更に、図6に示した試料台2をベース板32に対して着脱自在とすることも可能であり、冷却機構を持たない試料台にも使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、迅速な試料冷却あるいは熱ドリフト緩和が可能な冷却機構を有する集束荷電粒子ビームを用いた加工装置の産業分野で利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の第1実施形態に係る集束荷電粒子ビームを用いた加工装置の微小試料台及び試料台の斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る集束荷電粒子ビームを用いた加工装置の微小試料台及び試料台の斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る集束荷電粒子ビームを用いた加工装置の微小試料台及び試料台の斜視図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る集束荷電粒子ビームを用いた加工装置の特殊載置台及び特殊載置台支持体の斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る集束荷電粒子ビームを用いた加工装置の特殊載置台及び特殊載置台支持体の説明図である。
【図6】本発明の第1実施形態の微小試料台に第2実施形態の集束荷電粒子ビームを用いた加工装置の特殊載置台及び特殊載置台支持体を設置した場合の斜視図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る集束荷電粒子ビームを用いた加工装置の可動試料台斜視図である。
【符号の説明】
【0059】
1 試料
2 試料台
3 微小試料
4 微小載置部
5 微小試料台
6 電子冷却機構
7 細管またはプローブ
8 冷却管
11 特殊載置台
12 特殊載置台支持体
12a 特殊載置台支持体縦壁部
13 上板
13a 上板端部
14 底板
14a 底板端部
15 接続部材
31 可動試料台
32 ベース板
33 コンタクト
34 電源
35 電源接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集束荷電粒子ビームにより加工される微小試料が載置される微小載置部が微小試料台に備えられ、微小載置部は微小試料台に対して熱的に独立し、微小載置部を冷却する冷却手段を備えたことを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置。
【請求項2】
請求項1において、集束荷電粒子ビームにより加工される試料が載置される試料台が備えられていることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、微小試料が試料から切り出されていることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかにおいて、微小載置部よりも熱伝導の低い材料からなる微小試料台が設けられていることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置。
【請求項5】
請求項4において、冷却手段は、電力を供給することにより冷却を行う電子冷却機構であることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置。
【請求項6】
請求項4において、冷却手段は、冷却媒体が充填されて微小載置部に当接されるプローブであることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置。
【請求項7】
請求項4において、冷却手段は、微小載置部に設けられた、冷却媒体が流通する冷却管であることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置。
【請求項8】
集束荷電粒子ビームにより加工される試料が載置される上板と、上板に対し平行に配される底板を備え、上板と底板を接続部材で接続して特殊載置台を形成し、特殊載置台よりも熱伝導の低い材料からなる特殊載置台支持体に特殊載置台を支持し、上板もしくは底板のどちらか一方を特殊載置台支持体側に固定し、接続部材を冷却することで上板と底板の熱収縮方向を互いに逆向きとする冷却手段を備えたことを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置。
【請求項9】
請求項8において、集束荷電粒子ビームにより加工される試料が載置される試料台が備えられていることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置。
【請求項10】
請求項8又は9において、冷却手段は、電力を供給することにより冷却を行う電子冷却機構であることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置。
【請求項11】
請求項8又は9において、冷却手段は、冷却媒体が充填されて微小載置部に当接されるプローブであることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置。
【請求項12】
請求項8又は9において、冷却手段は、微小載置部に設けられた、冷却媒体が流通する冷却管であることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置。
【請求項13】
請求項1〜7のいずれかにおいて、試料台または微小試料台が着脱自在に載置される試料台ホルダーを備えていることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置。
【請求項14】
請求項5または7において、試料台または冷却手段を有する微小試料台が着脱自在に載置される試料台ホルダーを備え、試料台ホルダーには冷却手段に接続されて冷却源を供給するコンタクトが設けられていることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置。
【請求項15】
請求項8〜12のいずれかにおいて、試料台または特殊載置部支持体が着脱自在に載置される試料台ホルダーを備えていることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置。
【請求項16】
請求項10または12において、試料台または冷却手段を有する特殊載置台支持体が着脱自在に載置される試料台ホルダーを備え、試料台ホルダーには冷却手段に接続されて冷却源を供給するコンタクトが設けられていることを特徴とする集束荷電粒子ビームを用いた加工装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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