説明

電力管理装置、システム及び方法

【課題】電力削減依頼に対応する際に、蓄電池を最大限に活用する。
【解決手段】1以上の蓄電池を使用して1以上の家電機器の電力を制御する電力管理装置であって、解析部、第1作成部、及び第2作成部を含む。解析部は、蓄電池の充電残量を解析する。第1作成部は、充電残量に応じて、家電機器の電力を制御するための制御スケジュールを作成する。第2作成部は、充電残量に応じて、蓄電池の充放電を制御するための充放電スケジュールを作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電力管理装置、システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電力の需給バランスを取るために、電力会社サーバから電力管理サーバ(電力管理装置と同一)へ電力削減の依頼を行う電力管理形態が知られる。電力管理サーバは、管理下にある機器の制御を行って電力削減の依頼に対応する。管理下にある機器のひとつとして、蓄電池がある。電力削減依頼に対応する方法として、蓄電池に蓄積された電力を使う場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−259163号公報
【特許文献2】特開2004−180404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
蓄電池は、経年劣化を防ぐために満充電されていない場合がある。そのため、電力削減依頼(DR:Demand Response)への応答の際に蓄電池の能力を十分に活用できない。
【0005】
発明が解決しようとする課題は、電力削減依頼に対応する際に、蓄電池を最大限に活用する電力管理装置、システム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、1以上の蓄電池を使用して1以上の家電機器の電力を制御する電力管理装置であって、解析部、第1作成部、及び第2作成部を含む。解析部は、蓄電池の充電残量を解析する。第1作成部は、充電残量に応じて、家電機器の電力を制御するための制御スケジュールを作成する。第2作成部は、充電残量に応じて、蓄電池の充放電を制御するための充放電スケジュールを作成する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態のシステムのブロック図。
【図2】図1の電力管理サーバのブロック図。
【図3】図2の電力管理サーバの詳細図。
【図4】図1の電力管理サーバの動作の一例を示すフローチャート。
【図5】図1の電力会社サーバが図1の電力管理サーバに送信する電力削減依頼パケットの内容を示す図。
【図6】図4のステップS404の詳細を示すフローチャート。
【図7】蓄電池充電スケジュールに含まれる情報を示す図。
【図8】図1の蓄電池の充電残量と劣化度の関係を示す図。
【図9】図1の電力管理サーバが作成する家電機器制御テーブルの内容を示す図。
【図10】図1の電力管理サーバが図1の家電機器に送信するイベントコマンドパケットの内容を示す図。
【図11】ユーザに提示する表示装置の画面内容を示す図。
【図12】実施形態のシステムの変形例を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る電力管理装置、システム及び方法について詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
実施形態のシステムについて図1を参照して説明する。
システムは、電力会社サーバ101、電力管理サーバ102、蓄電池103、家電機器群104、及びそれらを接続するネットワーク151、152、153を含む。なお、電力管理サーバ102は電力管理装置102とも称す。
【0009】
電力会社サーバ101は、ネットワーク151を経由して、電力削減依頼パケットを電力管理サーバ102に送信する機能を有する。
【0010】
電力管理サーバ102は、電力会社サーバ101からのネットワーク151を経由した電力削減依頼に応じて、接続している家電機器群104及び蓄電池103の電力を管理する。電力管理サーバ102は、電力削減依頼パケットを受信する機能と、蓄電池状態確認依頼パケットを送信する機能と、蓄電池状態確認応答パケットを受信する機能と、制御スケジュールテーブルを作成する機能と、イベントコマンドを送信する機能と、を有する。電力会社サーバ101と電力管理サーバ102はネットワーク151を経由して接続される。
【0011】
蓄電池103は、接続している機器に電力を供給することが可能なものである。本実施形態では、蓄電池103は家電機器群104に含まれる家電機器105、106及び電力管理サーバ102に電力を供給可能である。本実施形態では蓄電池103は通信部を有し電力管理サーバ102との間で情報をやり取りすることが可能である。蓄電池103と電力管理サーバ102はネットワーク152を経由して接続される。
【0012】
家電機器群104は、複数の家電機器105、106等からなり、これらの家電機器105、106は電力が供給されることによって動作する装置である。家電機器105や家電機器106と電力管理サーバ102はネットワーク153を経由して接続される。これらの家電機器105、106は通信部を有し、ネットワーク153を経由して電力管理サーバ102との間で情報をやり取りすることが可能である。
【0013】
ネットワーク151、152、153は、ADSLやFTTHなどのインターネット回線、ブロードバンドモバイル回線、Ethernet(登録商標)、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.15.4などで構成される。あるいはそれらの組み合わせでもよい。
【0014】
なお、図1には示されていないが、電力管理サーバ102、蓄電池103、家電機器群104は通常同一の電源により動作する。しかし電力管理サーバ102は蓄電池103及び家電機器群104とは異なる電源により動作してもよい。
【0015】
次に、電力管理サーバ102について図2、図3を参照して説明する。図3は電力管理サーバ102の詳細なブロック図である。
電力管理サーバ102は、通信部201、パケット解析部202、パケット作成部203、データ保存部204、及びスケジュール作成部205を含む。
通信部201は、ネットワーク151、152、及び153を経由してそれぞれ、電力会社サーバ101、蓄電池103、及び家電機器群104と通信する。通信部201は、対電力会社サーバ通信部301、対蓄電池通信部302、対家電機器通信部303を含む。
パケット解析部202は、パケットを解析しパケットに含まれる情報を抽出する。パケット解析部202は、電力削減依頼パケット解析部311、蓄電池状態確認応答パケット解析部312を含む。
パケット作成部203は、蓄電池103及び家電機器群104へ送信するパケットを作成する。パケット作成部203は、蓄電池状態確認要求パケット作成部321、家電機器制御パケット作成部322を含む。
データ保存部204は、パケットに含まれている情報を保存したり、作成されたスケジュールを保存する。データ保存部204は、電力削減依頼内容保存部331、家電機器制御スケジュールテーブル保存部332、蓄電池充電スケジュールテーブル保存部333を含む。
【0016】
スケジュール作成部205は、蓄電池103の充電に関するスケジュールを作成したり、家電機器群104に含まれる家電機器105、106のそれぞれの電力を制御するスケジュールを作成する。スケジュール作成部205は、家電機器制御スケジュール作成部341、蓄電池充電スケジュール作成部342を含む。
【0017】
対電力会社サーバ通信部301、対蓄電池通信部302、及び対家電機器通信部303はそれぞれ、電力会社サーバ101、蓄電池103、及び家電機器群104と電力管理サーバ102との通信のやり取りを行う。
【0018】
電力削減依頼パケット解析部311は、電力会社サーバ101からの電力削減依頼パケットを受け付け、このパケットの内容を解析して情報を抽出する。蓄電池状態確認応答パケット解析部312は、蓄電池103から蓄電池状態確認応答パケットを受け付け、このパケットの内容を解析して情報を抽出する。
【0019】
蓄電池状態確認要求パケット作成部321は、蓄電池103の状態を確認するための要求パケットを作成する。家電機器制御パケット作成部322は、家電機器の電力を制御するパケットを作成する。
【0020】
電力削減依頼内容保存部331は、電力会社サーバ101からの電力削減依頼パケットに含まれる情報を保存する。家電機器制御スケジュールテーブル保存部332は、後述する1以上の家電機器制御イベントからなる作成された家電機器制御スケジュールテーブルを保存する。蓄電池充電スケジュールテーブル保存部333は、電力削減開始時間における蓄電池103充電残量を保存し、蓄電池103の作成された充電スケジュールを保存する。
【0021】
家電機器制御スケジュール作成部341は、家電機器制御スケジュールテーブルを作成する。蓄電池充電スケジュール作成部342は、蓄電池充電スケジュールを作成したり、蓄電池充放電に関する判定、制御を行う。
【0022】
次に、電力管理サーバ102の動作の一例について図4を参照して説明する。
電力会社サーバ101の電力削減依頼開始時には、対電力会社サーバ通信部301が電力会社サーバ101から送信された電力削減依頼パケットを受信する(ステップS401)。電力削減依頼パケットは図5に示すように、例えば、宛先アドレス501、電力削減開始時刻502、電力削減終了時刻503、及び電力削減量504の情報を含む。宛先アドレス501には、電力削減を依頼する電力管理サーバ102のアドレスが記入される。
【0023】
電力削減依頼パケット解析部311がパケットを解析し、電力削減開始時刻502、電力削減終了時刻503、電力削減量P504を電力削減依頼内容保存部331に記憶する。
【0024】
蓄電池状態確認要求パケット作成部321が蓄電池の状態を確認するための要求パケットを作成し、対蓄電池通信部302がこの要求パケットを蓄電池103に送信する(ステップS402)。
【0025】
蓄電池103が、蓄電池状態確認要求パケットを受信し、蓄電池状態確認応答パケットを電力管理サーバ102に送信する。蓄電池状態確認応答パケットは充電残量(SoC)と電池寿命(SoH)との情報を含んでいる。
【0026】
対蓄電池通信部302がこの蓄電池状態確認応答パケットを受信する(ステップS403)。そして蓄電池状態確認応答パケット解析部312がこの応答パケットを解析し、蓄電池103の充電残量及び電池寿命の情報を取得し、例えば電力削減依頼内容保存部331に記憶する。
【0027】
電力管理サーバ及び蓄電池は電力削減対応の準備を行う(ステップS404)。
【0028】
ここで、ステップS404の詳細について図6を参照して説明する。
蓄電池充電スケジュール作成部342は、SoCとSoHを元に、最大電力量SoC_MAXを見積もり、蓄電池充電スケジュールテーブル保存部333に記憶する(ステップS601)。SoC_MAXは、その時点から電力削減開始時間までの間に最大能力で充電したと仮定したときの、電力削減開始時間における充電残量である。
【0029】
蓄電池充電スケジュール作成部342が電池の放電のみで電力削減に対応できるかどうかを判定する(ステップS602)。判定は、SoC_MAXと、電力削減依頼パケットに記載されていた電力削減量Pとを比較する。
【0030】
電力削減量PよりもSoC_MAXが大きい場合には(ステップS602のYes)、蓄電池充電スケジュール作成部342が、蓄電池状態確認応答パケットに記述された充電残量SoCを現在の充電残量SoC_Nowとし、蓄電池の充電が不要かどうかを判定する(ステップS603)。蓄電池充電スケジュール作成部342が現在の充電残量SoC_Nowと電力削減量Pを比較して充電の要不要を判定する。
【0031】
電力削減量PよりもSoC_Nowが大きい場合には(ステップS603のYes)、充電の必要はなく、電力削減対応を開始する(ステップS405)。
【0032】
電力削減量PがSoC_Now以上の場合(ステップS603のNo)、蓄電池充電スケジュール作成部342が蓄電池充電スケジュールを作成する(ステップS604)。蓄電池充電スケジュールには、図7に示されるように充電開始時刻と充電終了時刻が記述される。充電開始時刻と充電終了時刻は、電力削減開始時刻よりも早い時刻である。
蓄電池充電スケジュールは、電力削減開始時刻における充電残量SoC_Startが電力削減量Pよりも大きいという条件のもとで決められる。蓄電池充電スケジュールが一意に決まらない場合は、充電時間が最も短いスケジュールとする。それでも一意に決まらない場合は、図8に示した、蓄電池の充電残量と劣化度の関係を用い、蓄電池の劣化が小さい状態を長く継続して蓄電池の劣化が最も抑えられるものとする。図8の「50%」「90%」はそれぞれ蓄電池の充電残量が50%、90%の状態を継続した場合のSoHの時間変化であることを示す。
【0033】
充電スケジュールの実行時間になったら、蓄電池は蓄電池充電スケジュールテーブル保存部333に保存されている充電スケジュールを実行する(ステップS605)。充電開始時刻になったら蓄電池は充電を開始する。充電終了時刻になったら蓄電池は充電を終了する。
【0034】
ステップS602で電力削減量PがSoC_MAX以上の場合には(ステップS602のNo)、即座に充電を開始する(ステップS606)。そして、家電機器制御スケジュール作成部341が家電機器制御スケジュールを作成する(ステップS607)。家電機器制御スケジュールは、1つあるいは複数の家電機器制御イベントによって構成される。家電機器制御イベントには例えば「イベントID」「機器ID」「機器タイプ」「イベントタイプ」「イベント設定値」「イベント時刻」が記述される。家電機器制御スケジュール作成部341は、全ての家電機器制御イベントを並べて、図9に示す家電機器制御テーブルを作成し家電機器制御スケジュールテーブル保存部332に記憶する。
【0035】
イベントIDは、家電制御スケジュールテーブルにおける整理番号である。機器IDは、家電機器を識別するために家電機器に割り当てられた固有の番号である。機器タイプは、「エアコン」や「照明」といった機器の種類である。イベントタイプは、家電機器制御のために家電機器に命令する動作の種類である。イベントタイプは、家電機器のオン/オフや、エアコンの場合、冷房設定温度や風力の強弱、照明の場合明るさなどである。取りうるイベントタイプは機器タイプによって異なる。イベント設定値は、家電機器制御のために家電機器に命令する動作の設定値である。機器のオン及びオフや、エアコンの冷房設定温度の場合の28度などの値である。イベント時刻は、家電機器制御イベントを実行する時間である。イベント時刻は、電力削減開始時刻と電力削減終了時刻の間に設定する。
【0036】
電力削減対応時間になったら、家電機器制御スケジュールテーブル保存部332及び蓄電池充電スケジュールテーブル保存部333のそれぞれに記憶されている家電機器制御スケジュールテーブル及び蓄電池充電スケジュールテーブルにしたがって、電力管理サーバ102、蓄電池103、及び家電機器群104は電力削減対応を行う(ステップS5)。蓄電池は放電を開始する。
【0037】
家電機器制御が必要な場合、家電機器制御スケジュールに記載される家電機器制御イベントのイベント時刻になると、電力管理サーバ102の対家電機器通信部303は家電機器105、106にイベントコマンドパケットを送信する。イベントコマンドパケットには、図10に示すように、送信先機器の宛先アドレス1001と、イベントコマンド1002が記述される。
【0038】
イベントコマンドは、イベントタイプとイベント設定値を指定するコマンドである。イベントコマンドパケットの形式は、ECHONET(登録商標)のようなプロトコルで規定される形式で記述してもよいし、独自形式を用いてもよい。イベントコマンドパケットを受信した家電機器105、106は、イベントコマンドパケットに記述されたイベントコマンドに従って機器制御を行う。電力管理サーバ102は、家電機器制御スケジュールにあるイベントをすべて完了するまで繰り返す。
【0039】
以上に説明した手法では、蓄電池充電スケジュールを決定する場合には充電時間が最も短いものを優先したが、その優先度は、電力管理サーバの管理者やユーザがあらかじめ設定しておいてもよいし、図11に示すように入力装置を備えた表示装置に出力してユーザに問い合わせを行ってもよい。
【0040】
(変形例)
蓄電池を充電する方法には、電力会社から買電する方法、図12に示すようにPV−PCS 1201(太陽光発電用パワーコンディショナー)を制御してPVで発電した電力を蓄電池に貯める方法などがある。
【0041】
なお、家電機器がメモリを有し、イベントコマンドを記憶しておくことができる場合、電力管理サーバが家電制御スケジュールを作成したらすぐに家電機器へイベントコマンドの送信を行う。このときのイベントコマンドには、イベントタイプとイベント設定値に加えて、イベント時刻を記述する。蓄電池がメモリと時計を有している場合、蓄電池が充電スケジュールを保存しておき、時刻になったら充電及び放電を開始する。
【0042】
以上述べた少なくともひとつの実施形態の電力管理装置、システム及び方法によれば、電力削減依頼を受けた際に即座に蓄電池の充放電スケジュール作成を行い必要に応じて充電を開始するにより、蓄電池を最大限に活用することができる。
【0043】
また、上述の実施形態の中で示した処理手順に示された指示は、ソフトウェアであるプログラムに基づいて実行されることが可能である。汎用の計算機システムが、このプログラムを予め記憶しておき、このプログラムを読み込むことにより、上述した実施形態の電力管理装置による効果と同様な効果を得ることも可能である。上述の実施形態で記述された指示は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD±R、DVD±RWなど)、半導体メモリ、またはこれに類する記録媒体に記録される。コンピュータまたは組み込みシステムが読み取り可能な記録媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。コンピュータは、この記録媒体からプログラムを読み込み、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させれば、上述した実施形態の電力管理装置と同様な動作を実現することができる。もちろん、コンピュータがプログラムを取得する場合または読み込む場合はネットワークを通じて取得または読み込んでもよい。
また、記録媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が本実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
さらに、本願発明における記録媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記録媒体も含まれる。
また、記録媒体は1つに限られず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も、本発明における記録媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
【0044】
なお、本願発明におけるコンピュータまたは組み込みシステムは、記録媒体に記憶されたプログラムに基づき、本実施形態における各処理を実行するためのものであって、パソコン、マイコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。
また、本願発明の実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【0045】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0046】
101・・・電力会社サーバ、102・・・電力管理サーバ、103・・・蓄電池、104・・・家電機器群、105、106・・・家電機器、151、152、153・・・ネットワーク、201・・・通信部、202・・・パケット解析部、203・・・パケット作成部、204・・・データ保存部、205・・・スケジュール作成部、301・・・対電力会社サーバ通信部、302・・・対蓄電池通信部、303・・・対家電機器通信部、311・・・電力削減依頼パケット解析部、312・・・蓄電池状態確認応答パケット解析部、321・・・蓄電池状態確認要求パケット作成部、322・・・家電機器制御パケット作成部、331・・・電力削減依頼内容保存部、332・・・家電機器制御スケジュールテーブル保存部、333・・・蓄電池充電スケジュールテーブル保存部、341・・・家電機器制御スケジュール作成部、342・・・蓄電池充電スケジュール作成部、501・・・宛先アドレス、502・・・電力削減開始時刻、503・・・電力削減終了時刻、504・・・電力削減量、1001・・・宛先アドレス、1002・・・イベントコマンド、1201・・・PV−PCS。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の蓄電池を使用して1以上の家電機器の電力を制御する電力管理装置であって、
前記蓄電池の充電残量を解析する解析部と、
前記充電残量に応じて、前記家電機器の電力を制御するための制御スケジュールを作成する第1作成部と、
前記充電残量に応じて、前記蓄電池の充放電を制御するための充放電スケジュールを作成する第2作成部と、を具備することを特徴とする電力管理装置。
【請求項2】
前記蓄電池との間で第1パケットの送受信を行う第1通信部をさらに具備する請求項1に記載の電力管理装置。
【請求項3】
外部から電力削減依頼の第2パケットを受信する第2通信部をさらに具備し、
前記第2パケットに応じて電力を削減することを特徴とする請求項2に記載の電力管理装置。
【請求項4】
前記第2通信部が前記第2パケットを受信した場合に、前記第2パケットに含まれる電力削減依頼を、前記蓄電池の放電のみで対応可能であるかどうかを判定するスケジュール部をさらに具備する請求項3に記載の電力管理装置。
【請求項5】
前記スケジュール部は、前記蓄電池の現在の充電残量と現在時刻と電力削減開始時刻から電力削減開始時刻時の充電残量を見積もり、電力削減開始時刻時の充電残量を依頼された電力削減量と比較して、蓄電池の放電のみで対応可能であるかどうかを判定することを特徴とする請求項4に記載の電力管理装置。
【請求項6】
前記スケジュール部は、蓄電池の放電のみで対応可能であると判定した場合に、前記蓄電池の充電が必要であるかどうかを判定することを特徴とする請求項4に記載の電力管理装置。
【請求項7】
前記スケジュール部は、前記蓄電池の充電が必要であるかどうかを判定する場合に、現在の充電残量と依頼された電力削減量を比較することを特徴とする請求項6に記載の電力管理装置。
【請求項8】
1以上の蓄電池を使用して1以上の家電機器の電力を制御する電力管理方法であって、
前記蓄電池の充電残量を解析し、
前記充電残量に応じて、前記家電機器の電力を制御するための制御スケジュールを作成し、
前記充電残量に応じて、前記蓄電池の充放電を制御するための充放電スケジュールを作成することを特徴とする電力管理方法。
【請求項9】
1以上の家電機器と、
1以上の蓄電池と、
電力管理装置と、を具備し、
前記電力管理装置は、前記蓄電池の充電残量を解析する解析部と、前記充電残量に応じて、前記家電機器の電力を制御するための制御スケジュールを作成する第1作成部と、前記充電残量に応じて、前記蓄電池の充放電を制御するための充放電スケジュールを作成する第2作成部と、を具備することを特徴とする電力管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−205430(P2012−205430A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−68911(P2011−68911)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】