説明

電動車両用キーの保管装置と、それを用いた電動車両の管理システム

【課題】設備コストを低く抑えながら、電動車両のキーを確実に保管し、しかも、駐車中の車両に充電器を接続し忘れることを防止できる電動車両用キーの保管装置および電動車両の管理システムを提供することである。
【解決手段】 充電器8を接続した接続体13と、車両側のバッテリー14に接続した接続体15とを連結するとともに、これら両接続体の連結部間でキー21を覆う構成にし、制御手段からの制御信号に応じて両接続体の連結状態を保ったり、解放したりする電気錠10を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電動自動車や電動自転車などの電動車両のキーを保管する電動車両用キーの保管装置と、それを用いた電動車両の管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、何台かの電動アシスト自転車などを、一つのマンションの住人が共有するシステムがある。住人は、特定の自転車を割り当てられているのではなく、利用したいときに、空いている自転車を利用できるようにしている。そのため、個々の電動自転車のキーを住人が個人で管理するわけにはいかない。
【0003】
そこで、特許文献1のようなキー管理装置が考えられている。このキー管理装置は、駐車場とは別の管理室などに設置され、自転車のキーを保持するキーホルダーを備えている。このキーホルダーにはロック装置が設けられていて、キーを外すためには、IDカードなどを読み取らせなければならないようにしている。
また、駐車場の自転車のバッテリーが充電済みか否かの信号が無線でキー管理装置に送信されるようにして、キー管理装置からキーを取る際に、どの自転車が使用可能かがわかるようになっている。
【特許文献1】特開2001−027059号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなキー管理装置ではキーを一括管理しているが、駐車場などの車両保管場所において、バッテリーが充電器にきちんと接続されているかどうかという車両の管理は、別のシステムで行わなければならない。例えば、自転車を駐車場に戻してキーをかけても、バッテリーを充電器に接続することを忘れていた場合、それを通知して、ユーザーに充電を促すようにするためには、そのためのシステムを設けなければならず、コストがかかってしまう。
また、充電器に接続しないまま、キーをキー管理装置に戻してもわからないシステムでは、キー管理装置へ、いつまでたっても充電完了の信号が送信されないことになり、誰かが気づくまでその自転車は、使用できないままになってしまう。
【0005】
この発明の目的は、設備コストを低く抑えながら、電動車両のキーを確実に保管し、しかも、駐車中の車両に充電器を接続し忘れることを防止できる電動車両用キーの保管装置と、それを用いた電動車両の管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明の電送車両用キーの保管装置は、充電器を接続した接続体と、車両側のバッテリーに接続した接続体とを連結するとともに、これら両接続体の連結部間でキーを覆う構成にし、制御手段からの制御信号に応じて両接続体の連結状態を保ったり、解放したりする電気錠を備えた点に特徴を有する。
【0007】
第2の発明の電動車両の監視システムは、上記第1の発明の電動車両用キーの保管装置を用いることを前提とする。
そして、制御手段を、上記接続体の連結部に連係させるとともに、この制御手段には、データ入力手段と、処理手段と、データ記憶手段とを備え、データ記憶手段には、電動車両の利用を許可されたユーザーのユーザー特定情報を記憶し、上記処理手段は、データ入力手段から入力されたユーザー特定情報をデータ記憶手段が記憶しているユーザー特定情報と対比する機能と、入力手段から入力されたユーザー特定情報が電動車両の利用を許可されたユーザーのユーザー特定情報であるかどうかを判定する機能と、利用を許可されたユーザーのユーザー特定情報であると判断したとき、特定の電動車両のバッテリーの接続体とこれに対応した充電器の接続体との連結状態を解放するための制御信号を出力する機能と、上記特定の電動車両と上記ユーザー特定情報とを対応づけてデータ記憶手段に記憶させる機能とを備えた点に特徴を有する。
【発明の効果】
【0008】
第1、第2の発明によれば、電動車両用キーを車両と充電器との接続部に収納し、特定のユーザーにしかそのキーを取り出せないようにすることができる。また、保管中のキーは、外部から見えないので、キーがいたずらされる心配がないし、車両から充電器を勝手に外されるようなこともない。
さらに、キーを収納することによって、充電器を車両に接続することができるので、駐車中に充電をすることを忘れることがない。
第2の発明によれば、予め登録した特定のユーザーのみが車両を持ち出せるように、キーの管理と同時に、車両を管理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1〜図8に、この発明の実施形態を示す。
なお、ここでは電動車両としての電動アシスト自転車を、複数のユーザーが共有する例について説明する。ただし、この発明の電動車両には、電動自動車や、電動カートなど、電気エネルギーで動作する車両全てを含む。
【0010】
この実施形態の電動車両用キーの管理システムは、図1に示すように、この発明の制御手段であるコントローラCに、駐車場に設置した複数の充電器8を接続している。駐車場では、駐車中の各自転車9のバッテリーに上記充電器8を接続して充電するようにしている。
上記充電器8は、図2に示すように、充電器本体11と、プラグスタンド12と、接続部13とからなる。この接続部13を自転車9に搭載しているバッテリー14の接続部15と連結することによって充電が可能になる。また、両接続部13と15とが連結された状態で、両者を分離できないようにするための電気錠10を設けている。この電気錠10は、上記コントローラCで制御される。なお、図中符号16は、表示ランプであり、充電中や、充電完了を、知らせるためのものである。
また、上記プラグスタンド12にも、表示ランプ12aを設け、自転車の貸出時や返却時に点灯し、位置を知らせることができる。
【0011】
図3に示すように、充電器8の接続部13は、点線で示すプラグケース17内に、充電プラグ18を設けるとともに、電気錠10を備えている。この電気錠10は、通電あるいは電流の遮断によって、一対の金属製のボール10a,10aを本体から突出させて固定したり、固定を解除したりする。また、キー検出センサ19を備え、キー21が収納されたことを検出したら、キー検出信号を上記コントローラCへ送信し、コントローラCは、このキー検出信号を受信したら、電気錠10に対して施錠信号を出力するようにしている。
上記キー検出センサ19としては、キー21に接触することによって信号を出力するリミットスイッチや、光学的にキー21の存在を検出するセンサなどが利用できる。
【0012】
これに対し、バッテリー14側の接続部15は、充電器8側の充電プラグ18と結合する充電口20と、キー21の穴21aに挿入して、キー21を引っ掛ける引っ掛け部22とを備えている。さらに、上記プラグ18と充電口19とを結合した状態で、上記ボール10a,10aを突出させたときに、それにかみ合ってロックされるロック穴10b,10bを設けている。
また、上記充電口20の下側には、合番部23を設けている。この合番部23は、上記プラグケース17側に設けた図示しない合番部にはめあわせる部分で、自転車9ごとに形状を変えている。つまり、自転車9によって充電できる充電器8が決まっている。ただし、このような合番部を設けないで、どの自転車9をどの充電器8でも充電できるようにしてもかまわない。
【0013】
自転車9を保管する際には、上記キー21で自転車本体を施錠した後、外したキー21をバッテリー14側の引っ掛け部22に引っ掛ける。そして、充電器8側の充電プラグ18をバッテリー14の充電口20にはめれば、キー21は、ケース17に覆われて見えなくなる。この状態で、電気錠10が施錠されれば、充電プラグ18を抜くこともできないし、キー21を取り出すこともできなくなる。
つまり、この実施形態では、上記接続部13および接続部15が、この発明の接続体にあたり、これらの両接続体13,15と、電気錠10とによって、発明の電動車両用キーの保管装置を構成している。
【0014】
なお、自転車9のバッテリー14は、通常、サドルの下に取り付けられているが、上記接続部15を、バッテリー14にケーブルで接続し、自由に位置を変えられるようにすると、充電器8側の接続部13と接続する際に便利である。すなわち、上記接続部13を、自転車9側へ持ってきて、サドルの下で上記接続部15に接続するのは作業しにくいこともあるが、自転車のバッテリー14からケーブルをのばして、接続部15を充電器8側へ持っていった方が、上記サドルのようにじゃまになるものがなく、連結しやすいというメリットがある。
【0015】
そして、この電動車両用キーの保管装置によれば、キー21を保管する際には、必ずバッテリー14に充電器8を接続しなければならない。そのため、駐車中に充電し忘れることが無くなるし、バッテリー14と充電器8との接続を勝手に外されることもないため、確実に充電が行われる。
また、保管中のキー21は、外部から見えないので、いたずらもされにくい。そして、上記プラグケース17から出ているケーブルを、金属メッシュなどを内蔵したカバーで被覆して、簡単に切断されないようにすればより安心である。
【0016】
一方、上記コントローラCは、図1および図4に示すように、データ処理を行う処理部1を備え、この処理部1には、人が近づいて来たことを感知して信号を出力するセンサ2と、コントローラCの操作手順の音声ガイドを発するスピーカー3と、ユーザーカードのIDを読み取るカード読み取り部4と、ユーザーが押すことによって上記処理部1へ信号を入力するメニューボタン5および車両特定ボタン6と、予め登録された利用者のIDを記憶しているデータ記憶部7とを備えている。上記メニューボタン5には、貸出ボタン5a、返却ボタン5b、取消ボタン5cがあり、車両特定ボタン6は、自転車の車両番号に対応した番号のボタンである。
また、上記処理部1は、駐車場の充電器8を介して、上記電気錠10にも接続している。そして、処理部1は、電気錠10の開閉状態や、充電プラグ18の接続状態を感知する機能を備えている。
【0017】
以下に、上記キーの保管装置とコントローラCとを用いて上記自転車9を管理するシステムにおいて、自転車9を持ち出す手順と、返却する手順とについて説明する。
初めに、駐車中の自転車9を持ち出す際の手順を、上記コントローラCの動作を中心にして、図5のフローチャートに従って説明する。
まず、人が近づくと、センサ2が人を感知して、ステップS1で、人検出信号が処理部1へ入力される。処理部1は、人検出信号の入力をトリガとして、ステップS2で音声ガイドを開始する。音声ガイドは、自転車を取りに来たユーザーに対して、その手順を音声で説明するものである。そして、ステップS3でカードの提示を促す。例えば、「利用者カードをカード読み取り部4に近づけてIDを読み取らせてください。」という内容の音声出力する。
【0018】
ステップS4で、カード読み取り部4がカードからユーザー特定情報であるIDを読み取ったら、IDを処理部1へ入力する。ステップS5で、処理部1は、入力されたIDとデータ記憶部7が記憶しているIDとを対比して、そのユーザーが正規の利用者であるかどうかを判断する。ステップS6で正規のユーザーであると判断した場合にはステップS7へ進むが、カード読み取り部4から入力されたIDとID記憶部7が記憶しているIDとが一致しない場合には、正規のユーザーではないと判断して、ステップS19へ進み、警報を発して、処理を終了する(ステップS18)。
【0019】
一方、ステップS7では、処理部1は、音声ガイドでメニュー選択を促す。メニュー選択とは、ユーザーが、自転車9を借りに来たのか、返しに来たのかを選択させることで、メニューボタン5のうち、目的のボタンを押すように勧める。ここでは、ユーザーは自転車9を持ち出す目的で来ているので、貸出ボタン5aを押す。貸出ボタン5aが押されると、ステップS8で、貸出要求信号が処理部1に入力され、ステップS9で、処理部1は、充電器8を介して接続しているバッテリーのうち、充電済みのバッテリー14を特定し、対応する自転車番号の選択ボタン6を点灯させる。これにより、ユーザーは、その時点で使用可能な車両番号を知ることができる。
ただし、充電済みの自転車の選択ボタン6は、このタイミングで点灯させなくてもかまわない。バッテリーの充電が終了した時点で次々点灯させるようにしてもよい。また、充電中には赤、充電終了時には緑、というように色を変えて点灯させるようにしてもよい。その場合、点灯していないボタンに対応する自転車は、貸し出されていて駐車していないということがわかる。
【0020】
次に、ユーザーが点灯している車両特定ボタン6のいずれかを押すと、ステップS10で、処理部1に車両選択信号が入力される。
ステップS11で、処理部1は入力された車両選択信号に対応した充電器8を特定し、その充電器8におけるプラグスタンド12の表示ランプ12aを点灯させるとともに、ステップS12で、電気錠10に対して解錠信号を送信して解錠する。
ユーザーは、駐車場に行くと、自分が選択した自転車9に接続している充電器8の表示ランプ12aが点灯しているので、目的の自転車9をすぐに見つけることができる。また、電気錠10は解錠状態なので、充電プラグ18をバッテリー14の充電口20から抜き取ることができ、接続部間に覆われたキー21を取り出すことができる。
【0021】
また、処理部1は、ステップS13で解錠信号を出力したら、ステップS14で解錠時からの時間を計測し始める。そして、ステップS15で、処理部1は、予め設定された所定時間が経過したかどうかを判断し、所定時間経過したと判断した場合には、ステップS20へ進み、電気錠10へ施錠信号を出力する。
このように、処理部1がステップS13で解錠信号を出力し、電気錠10が解錠されてから所定の時間が経過しても、ユーザーが自転車9を取りに行かなかった場合には、電気錠10を施錠するようにしている。例えば、ユーザーが、コントローラCを操作して電気錠10を解錠させてから、忘れ物を取りに部屋に戻ったような場合には、電気錠10が施錠されて、自転車9を不正に持ち出すことができないようにしている。
【0022】
そして、処理部1は、ステップS15、S16を繰り返し、上記所定時間内にバッテリー14から充電プラグ18が抜かれたかどうかを監視している。ステップS16で、充電プラグ18が抜かれたことを検出した場合には、自転車9が持ち出されたと判断し、ステップS17で、先に読み取ったユーザーIDと、貸し出した自転車の車両番号とを対応づけて貸出情報としてデータ記憶部7に記憶させ、ステップS18で処理を終了する。
【0023】
次に、借りた自転車を返す時の手順を、図6のフローチャートに従って説明する。
コントローラCにユーザーが近づいてきたら、センサ2がそれを検出して、ステップS101で、処理部1に人検出信号が入力され、ステップS102で、処理部1は音声ガイドを開始する。ステップS103で、カードの提示を促し、ステップS104で、カードからユーザーIDを読み取る。
ステップS104で、処理部1は、データ記憶部7が記憶しているユーザーIDと読み取ったIDとを対比して、カードを読み取らせたユーザーが、正規のユーザーかどうかを判断する。その結果、正規のユーザーではないと判断した時には、ステップS121へ進み、警報を発して処理を終了する(ステップS120)。
【0024】
ステップS106で、正規のユーザーと判断した場合には、ステップS107へ進みメニュー選択を促す。上記ステップS101〜S107の処理は、図5に示した貸出時のステップS1〜S7と全く同じである。
ステップS108では、返却ボタン5bが押され、返却要求信号が入力される。
ステップS109で、処理部1は、データ記憶部7が記憶している貸出記録から上記ユーザーIDに対応した貸出中の自転車の車両番号を特定し、ステップS110で、対応する車両特定ボタンを点灯させる。これにより、ユーザーは、自分が借りている自転車の車両番号を確認することができるが、これらのステップS109、S110は必須ではない。
【0025】
ステップS111で、処理部1は上記特定した車両番号に対応する充電器8を特定し、ステップS112でその充電器8の表示ランプ12aを点灯させる。このように表示ランプ12aが点灯すれば、ユーザーは、駐車場内で自転車を返却する場所を簡単に見つけることができる。
ステップS113では、処理部1が、表示ランプ12aの点灯からの時間計測を開始する。そして、ステップS114では、処理部1が、予め設定されている所定時間が経過したかどうかを判断し、所定時間が経過した場合には、ステップS122へ進み、上記表示ランプ12aを消灯して、処理を終了する(ステップS120)。
【0026】
ただし、自転車9と充電器8との組み合わせを固定的にしないで、空いている充電器8なら、どれを使ってもよいようにしている場合には、上記ステップS112およびステップS113は不要である。特定の表示ランプ12aを点灯させるのではなく、使用されていない充電器8の表示ランプ12aを点灯させるようにしてもよい。
また、ステップS114で所定時間内であると判断した場合には、ステップS115へ進み、上記特定した充電器8のプラグ18が自転車9のバッテリー14に接続されたかどうかを判断する。処理部1は、プラグ18が接続されたことを検出した場合には、ステップS116へ進むが、接続されていない場合には、ステップS115へ戻る。つまり、上記所定時間内に、プラグ18が接続された場合に、ステップS116へ進み、キー21が収納されたかどうかを判断する。
【0027】
上記キー21が収納されたかどうかの判断は、プラグケース17に設けたキー検出センサ19からの検出信号に基づいて行う。このステップS117で、キー21の収納が確認されなかった場合には、ステップS123へ進み、警報を発してステップS114へ戻る。ステップS123では、警報の代わりに、キー21が収納されていないことをランプなどで知らせるようにしてもよい。また、プラグ18の接続の確認と、キー21の収納を確認するステップは、順序が反対でもかまわない。要するに、所定時間内に、キー21を引っ掛け部22に掛けてからプラグ18が接続されたことを確認できればよい。
【0028】
処理部1は、以上のステップで、キー21が収納され、プラグ18が接続されたことを確認したら、ステップS117で、上記電気錠10へ施錠信号を出力し、接続部間をロックする。
ステップS118で、先に読み取ったユーザーID、すなわち自転車を返却したユーザーのIDと、車両番号とを対応づけて、返却完了をデータ記憶部7に記憶させる。そして、ステップS119で充電を開始し、処理を終了する(ステップS120)。
以上の手順で、自転車9は、充電器8に接続され、確実に充電されるとともに、キー21が保管される。
【0029】
なお、充電器8側、バッテリー14側の接続部の形状は、上記のものに限らず、両接続部間でキーを覆うことができる構成なら、どのような形状でもかまわない。
例えば、図7,図8に示すように、充電器8側の充電プラグ18の外周にフランジ24を設けるともに、バッテリー側にはキー21を収納するためのキー収納空間25を設けることもできる。この場合、上記キー収納空間25内にキー21を収納してから充電プラグ18をバッテリー14の充電口20にはめれば、上記フランジ24が、上記キー収納空間25の開口をふさぐことになる。
そして、図示していないが、上記フランジ24とバッテリー14との間には、両者の結合状態を保つための電気錠を設ける。
【0030】
上記図7,図8とは反対に、バッテリー14側の接続部にフランジを設け、充電器8側の接続部にキー21を収納するためのキー収納空間を設けてもよい。この場合、両接続部が連結状態の時、上記キー収納空間の開口をバッテリー側のフランジがふさぐようにする。
また、両接続部が連結状態となったときに、キー収納空間が形成されるようなものでもかまわない。
さらに、充電プラグとそれを差し込む充電口の形状も自由であるとともに、充電器側とバッテリー側のどちらが挿入される側であってもかまわない。
なお、上記実施形態においては、カードIDをこの発明のユーザー特定情報としているが、ユーザー特定情報は、カードに記憶させたIDに限らず、無線通信機能を備えたICタグなどから、上記コントローラCへ無線でID信号を送信するようにすることもできるし、IDの代わりに、ユーザーの指紋、声紋などの生態情報を利用してもかまわない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】この発明の電動車両用キーの保管装置を用いた電動車両の管理システムの構成図である。
【図2】充電器の構成図である。
【図3】接続体の説明図である。
【図4】コントローラの構成図である。
【図5】この発明の実施形態において、電動車両の貸出手順を示したフローチャートである。
【図6】この発明の実施形態において、電動車両の返却手順を示したフローチャートである。
【図7】接続体の一例を示す斜視図である。
【図8】図7の接続体を用いてキーを収納した場合の側面図である。
【符号の説明】
【0032】
C コントローラ
1 処理部
4 カード読み取り部
7 データ記憶部
8 充電器
9 自転車
10 電気錠
20 充電口
21 キー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電器を接続した接続体と、車両側のバッテリーに接続した接続体とを連結するとともに、これら両接続体の連結部間でキーを覆う構成にし、制御手段からの制御信号に応じて両接続体の連結状態を保ったり、解放したりする電気錠を備えた電動自動車あるいは電動自転車あるいは電動カート等の電動車両用キーの保管装置。
【請求項2】
制御手段を、上記接続体の連結部に連係させるとともに、この制御手段には、データ入力手段と、処理手段と、データ記憶手段とを備え、データ記憶手段には、電動車両の利用を許可されたユーザーのユーザー特定情報を記憶し、上記処理手段は、データ入力手段から入力されたユーザー特定情報をデータ記憶手段が記憶しているユーザー特定情報と対比する機能と、入力手段から入力されたユーザー特定情報が電動車両の利用を許可されたユーザーのユーザー特定情報であるかどうかを判定する機能と、利用を許可されたユーザーのユーザー特定情報であると判断したとき、特定の電動車両のバッテリーの接続体とこれに対応した充電器の接続体との連結状態を解放するための制御信号を出力する機能と、上記特定の電動車両と上記ユーザー特定情報とを対応づけてデータ記憶手段に記憶させる機能とを備えた請求項1に記載の電動車両用キーの保管装置を用いた電動車両の管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−125143(P2006−125143A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−318060(P2004−318060)
【出願日】平成16年11月1日(2004.11.1)
【出願人】(000010076)ヤマハ発動機株式会社 (3,045)
【出願人】(303046554)株式会社アート (25)
【Fターム(参考)】