説明

電動送風機

【課題】羽根車とファンカバーとの気密を保ちつつ機械的な損失を低減可能な電動送風機を提案する。
【解決手段】電動送風機1は、円板状の第一板31および複数の羽根5を有する遠心ファン6と、第一吸込口32に相対する第二吸込口12を有するとともに第二板33との間に隙間Sを隔てて遠心ファン6を覆うファンカバー13と、第一吸込口32の開口縁を食い込ませて隙間S側と両吸込口12、32側とを気密に仕切る環状のシール部材57と、シール部材57よりも剛性が低く第一吸込口32の開口縁をシール部材57に食い込ませることによるシール部材57の変形を許容する変形許容層58と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明に係る実施形態は電動送風機に関する。
【背景技術】
【0002】
羽根車および羽根車を覆うファンカバーを備える電動送風機は、羽根車の吐出側から羽根車とファンカバーとを隔てる隙間を通過して再度羽根車に流れ込む循環流を生じると効率が低下してしまう。
【0003】
そこで、従来の電動送風機は、羽根車の吸込口の開口縁とファンカバーの開口縁との間に挟まるシール部材を備える。このシール部材は、羽根車とファンカバーとを隔てる隙間から羽根車の吸込口へ空気が流れ込まないように両空間を気密に仕切る。
【0004】
ところで、羽根車は回転することによって空気を吸い込むため、ファンカバーと羽根車とは相対的に回転運動することになる。したがって、シール部材はファンカバーと羽根車とが相対的に回転運動していても気密を保つ必要がある。そこで、従来の電動送風機は、羽根車の吸込口の開口縁をシール部材に突き立て、この開口縁をシール部材に擦り当てながら羽根車を回転する。
【0005】
従来の電動送風機は、シール部材の全部または一部に発泡剤を使用して羽根車の吸込口の開口縁がシール部材へ押し当たる力の方向へシール部材を変形(寸法変化)し易くして羽根車とシール部材との間に生じる接触抵抗を低減する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−92697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、羽根車の吸込口の開口縁は気密性を向上する観点からシール部材へ適宜の深さ食い込んでおくことが好ましい。
【0008】
そして、羽根車の吸込口の開口縁が食い込むことによってシール部材が径方向へ広がることになるため、羽根車とシール部材との間における気密性を高めつつ接触抵抗を低減するためには、このシール部材の径方向における変形を適宜に吸収することが重要である。
【0009】
そこで、本発明は、羽根車とファンカバーとの気密を保ちつつ機械的な損失を低減可能な電動送風機を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の課題を解決するため本発明の実施形態に係る電動送風機は、円板状の第一板、空気を吸い込む第一吸込口を有して前記第一板から離間する環状の第二板および前記第一板と前記第二板との間に延びる複数の羽根を有する羽根車と、前記第一吸込口に相対する第二吸込口を有するとともに前記第二板との間に隙間を隔てて前記羽根車を覆うファンカバーと、前記第一吸込口の開口縁を食い込ませて前記隙間側と前記両吸込口側とを気密に仕切る環状のシール部材と、前記シール部材よりも剛性が低く前記第一吸込口の開口縁を前記シール部材に食い込ませることによる前記シール部材の変形を許容する変形許容層と、を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係る電動送風機の半分を切り欠いて示す平面図。
【図2】本発明に係る電動送風機の吸込口の近傍を示す部分的な断面図。
【図3】本発明に係る電動送風機の他の例を示す部分的な断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る電動送風機の実施形態について図1から図3を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る電動送風機の半分を切り欠いて示す平面図である。
【0014】
図1に示すように、本実施形態に係る電動送風機1は、外殻としての電動送風機ケース3と、動翼としての複数の羽根5を有する羽根車としての遠心ファン6と、遠心ファン6の周囲を囲んで羽根5を臨む静翼としての複数の上流整流板8を有する整流板9と、遠心ファン6を回転駆動するモータ部11と、を備える。
【0015】
電動送風機ケース3は、遠心ファン6および整流板9を覆うとともに遠心ファン6の回転軸線Cと略同心に位置する第二吸込口12を有するファンカバー13と、モータ部11を覆うとともに吐出口15を有する電動機ケース16と、を備える。
【0016】
なお、説明を容易にするために以下、遠心ファン6の回転軸線Cの第二吸込口12側を前方として電動送風機1の前後の方向説明を行う。図1中、実線矢Xは、電動送風機1の後方から前方に向かう。
【0017】
ファンカバー13は、後方側の底部を開放する開口18を有する有底円筒形状の外殻である。ファンカバー13は、前方側にある底壁の略中央に第二吸込口12を有する。第二吸込口12は、電動送風機1の外部から遠心ファン6へ空気を案内する開口であり、遠心ファン6の回転軸線Cと略同心の円形状の開口である。
【0018】
電動機ケース16は、前方側の底部を開放する開口19を有する有底円筒形状の外殻である。電動機ケース16は、開口19の縁部に連接して径方向外側に延びるフランジ部21を備える。また、電動機ケース16は、後方側にある底壁の略中央から後方へ向かって突出する円筒形状のモータヘッド部22を備える。モータヘッド部22は、内周面にベアリング23を保持する。さらに、電動機ケース16は、側壁の後半部に複数の吐出口15を有する。
【0019】
電動送風機ケース3は、ファンカバー13の開口18に電動機ケース16のフランジ部21を嵌め込んで内外の空間を仕切る。
【0020】
さらに、電動送風機1は、電動機ケース16の開口19に架橋する長手板状の整流板支持体25を備える。整流板支持体25は、整流板9をファンカバー13内に保持する。整流板支持体25は、遠心ファン6の回転軸線Cを中心にして前方へ向かって突出する円筒形状の軸受保持部26を備える。軸受保持部26は、内周面にベアリング27を保持する。また、軸受保持部26は、ロータ軸28が貫き通る貫通口29を有する。整流板支持体25は電動機ケース16の開口19を部分的に塞ぐものであり、開口19のうち整流板支持体25で塞がれていない非閉塞部分によってファンカバー13内側の空間と電動機ケース16内側の空間とを流体的に接続する。
【0021】
遠心ファン6は、円板状の第一板31と、略中央に第一吸込口32を有して第一板31から離間する環状の第二板33と、第一板31と第二板33との間に延びる複数の羽根5と、を備える。遠心ファン6は、回転駆動時に発生する空気との摩擦熱に対する耐熱性や、慣性モーメントの低減などを考慮して、例えばアルミニウム合金を用いることが好ましい。遠心ファン6は、羽根5の出口角度が後ろ向きのターボファンである。
【0022】
第一板31は、所謂後シュラウドであり、略中央にモータ部11から延びるロータ軸28に遠心ファン6全体を固定する嵌挿孔35を有する。
【0023】
第二板33は、所謂前シュラウドであり、第一吸込口32を内周とし、第一板31と略同等の外径を有する円環形状の板である。第二板33は、第一吸込口32の開口縁である内周縁33aをファンカバー13の第二吸込口12の近くに位置し、外周かつ後方へ向かって緩やかに拡開するラッパ形状の湾曲板である。第一吸込口32は、ファンカバー13の第二吸込口12に相対し、遠心ファン6の回転軸線Cと略同心の円形状の開口であり、第二吸込口12よりも若干大きい。
【0024】
羽根5は、第一吸込口32の開口縁(すなわち第二板33の内周縁33a)から第一板31および第二板33の外周に至る環状の領域に位置し、第一板31および第二板33の略中心を通る回転軸線Cの径方向(直交方向)へ放射状に延びる。羽根5は、短冊状の細長い板の両長辺をそれぞれ第一板31または第二板33にかしめなどの方法で固定される。羽根5は、回転軸線C方向から見ると渦巻状に湾曲し、互いに略等間隔に離間する。なお、第一板31、第二板33および羽根5が囲んで仕切る流路を翼間流路36と呼び、第一吸込口32から翼間流路36に至る流路を入口流路37と呼ぶ。
【0025】
なお、遠心ファン6は、羽根5が巻く渦の反対方向に回転する。
【0026】
モータ部11は、電動機ケース16内にあり前後方向に延びるロータ軸28と、ロータ軸28に回転一体の回転子38と、電動機ケース16に固定されて回転子38の周囲を囲む固定子39と、電動機ケース16の側部を貫いてロータ軸28を挟み込む一対のブラシ機構41と、を備える。
【0027】
ロータ軸28は、ベアリング23、27によって回転軸線C上に回転可能に支持される。
【0028】
一対のブラシ機構41は、ロータ軸28にある回転子38の整流子42を挟み込んで対向する。それぞれのブラシ機構41は、整流子42に接するカーボンブラシ43と、カーボンブラシ43を出没可能に保持するブラシ保持器45と、を備える。ブラシ保持器45は、整流子42にカーボンブラシ43を押し付けて互いの導通を得る。
【0029】
整流板9は、遠心ファン6と整流板支持体25との間に位置して遠心ファン6が吐出する空気を電動機ケース16内へ円滑に導く。整流板9は、略円板形状の整流板本体46と、整流板本体46の遠心ファン6側の面(前面)に延びる複数の上流整流板8と、整流板本体46のモータ部11側の面(後面)に延びる複数の下流整流板47と、を備える。整流板9は、ファンカバー13の内径よりも若干小さい径寸法を有し、整流板9とファンカバー13との間に隙間を隔てる。この隙間は、上流整流板8の外周から吐出する空気を下流整流板47へ案内する。
【0030】
整流板本体46は、遠心ファン6の直径よりも大きい直径を有する。整流板本体46は、整流板支持体25の軸受保持部26を嵌め込む略円形状の貫通孔48を有する。
【0031】
上流整流板8は、遠心ファン6の外周から若干離間して遠心ファン6の周囲を囲み、羽根5あるいは翼間流路36を臨む。それぞれの上流整流板8は、整流板本体46から電動送風機1の前方に向かって略垂直に突出する。上流整流板8は、回転軸線C方向から見ると渦巻状に湾曲し、互いに略等間隔に並んで延びる。
【0032】
それぞれの上流整流板8が挟む空間は、遠心ファン6が吐出する空気を整流板9の外周側へ導き、次第に幅広となる案内風路49である。上流整流板8が巻く渦の方向は、羽根5が巻く渦の反対方向を向く。
【0033】
下流整流板47は、整流板本体46の外周側に位置する。それぞれの下流整流板47は、整流板本体46から電動送風機1の後方に向かって略垂直に突出する。それぞれの下流整流板47は、回転軸線C方向から見ると渦巻状に湾曲し、互いに略等間隔に離間して延びる。
【0034】
それぞれの下流整流板47が挟む空間は、整流板9とファンカバー13との隙間から電動機ケース16へと空気を導く流過風路51である。下流整流板47が巻く渦の方向は、上流整流板8が巻く渦の逆方向を向く。
【0035】
ところで、電動送風機1は、遠心ファン6の吐出側から遠心ファン6の第二板33とファンカバー13とを隔てる隙間Sを通過して再度遠心ファン6に流れ込む循環流を生じると効率が低下してしまう。
【0036】
そこで、電動送風機1は、第一吸込口32の開口縁(すなわち遠心ファン6の内周縁33a)とファンカバー13の第二吸込口12の開口縁との間に挟まり、隙間Sと吸込口12、32側とを気密に区切るシール機構55を備える。
【0037】
図2は、本発明に係る電動送風機の吸込口の近傍を示す部分的な断面図である。
【0038】
図2に示すように、本実施形態に係るシール機構55は、第一吸込口32の開口縁(すなわち遠心ファン6の内周縁33a)を食い込ませて遠心ファン6の第二板33とファンカバー13とを隔てる隙間S側と両吸込口12、32吸気口側とを気密に仕切る環状のシール部材57と、シール部材57よりも剛性が低く第一吸込口32の開口縁をシール部材57に食い込ませることによるシール部材57の変形を許容する変形許容層58と、シール部材57よりも剛性が高く変形許容層58の外周側にありシール部材57および変形許容層58を位置決めする環状の固定部材59と、を備える。
【0039】
シール部材57は、径方向にシート材を積層して形成する環であり、多孔質のポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene、PTFE)の積層材や、紙と発泡紙の積層材を用いて形成される。
【0040】
変形許容層58は、シール部材57よりも密度、剛性ともに低く、低密度ポリエチレンまたは超軟質エラストマを用いて形成される。変形許容層58の密度、剛性は、シール部材57の密度、剛性よりも極力小さいことが好ましく、第一吸込口32の開口縁をシール部材57に食い込ませることによるシール部材57の変形に極力追従して変形し、シール部材57の変形を阻害しないことが好ましい。変形許容層58は弾性変形するものでも良く、塑性変形するものでも良い。
【0041】
固定部材59は、シール部材57よりも密度、剛性ともに高く、例えばアルミニウムなどの金属を用いて形成される。また、固定部材59は、ファンカバー13に固定されてシール部材57および変形許容層58の中立的な位置を定めるとともに、シール部材57が変形する際に変形許容層58から伝わる力を支える。
【0042】
シール部材57および変形許容層58は、遠心ファン6の回転軸線C直交方向へ層状をなす。
【0043】
他方、ファンカバー13は、シール機構55が納まる環状のシール保持部61を備える。
【0044】
シール保持部61は、ファンカバー13の第二吸込口12の周縁部にあり、遠心ファン6側に向かって開放する環状凹没部62と、環状凹没部62の内周壁63の先端を径方向外側から径外方向に折れ曲がるフランジ部65と、を備える。
【0045】
シール機構55は、固定部材59を環状凹没部62内に固定してシール部材57の位置決めを行う。
【0046】
遠心ファン6の第一吸込口32の開口縁は、遠心ファン6の初回運転時にシール部材57に食い込む。具体的には、先ず、シール機構55をファンカバー13のシール保持部61に固定し、このファンカバー13を電動機ケース16に組み合わせ、遠心ファン6を覆う。このとき、遠心ファン6の第一吸込口32の開口縁はシール部材57に突き当たり、シール部材57を部分的に陥没させる。この状態のまま電動送風機1の運転を行い遠心ファン6が回転すると、遠心ファン6の第一吸込口32の開口縁がシール部材57に食い込んでシール部材57の積層を部分的に剥離する。これにより、遠心ファン6の第一吸込口32の開口縁は、シール部材57に深く食い込んで遠心ファン6の第一吸込口32の開口縁とシール部材57との気密性を高める。また、このとき、シール部材57は遠心ファン6の第一吸込口32の開口縁の板厚分(すなわち、第二板33の板厚分)径方向に押し広がり拡径する。変形許容層58は、シール部材57の拡径に追従して変形し、シール部材57が第一吸込口32の開口縁を挟み込む力を極力低減し、遠心ファン6とシール部材57との接触抵抗を抑制する。
【0047】
なお、シール機構55の変形許容層58および固定部材59は、遠心ファン6の第一吸込口32の開口縁がシール部材57に食い込む際のシール部材57の変形を阻害しない位置にあれば良く、シール部材57の内周側に変形許容層58があり、さらに変形許容層58の内周側に固定部材59があっても良い。
【0048】
図3は、本発明に係る電動送風機の他の例を示す部分的な断面図である。
【0049】
図3に示すように、本実施形態に係る電動送風機1Aは、シール機構55Aのシール部材57のシール面を除く他の部分を取り囲む変形許容層58Aを備える。換言すると、シール部材57および変形許容層58Aは、遠心ファン6の回転軸線C直交方向へ層状をなすとともに、シール部材57とファンカバー13との間に変形許容層58Aを挟み込んで遠心ファン6の回転軸線C方向へ層状をなす。
【0050】
変形許容層58Aは、遠心ファン6の第一吸込口32の開口縁が食い込むことによるシール部材57の拡径に追従する際、遠心ファン6の第一吸込口32の開口縁がシール部材57に食い込む位置を中心にして径内、径外の両方向へ変形することが可能であり、シール部材57が第一吸込口32の開口縁を挟み込む力をより低減し、遠心ファン6とシール部材57との接触抵抗を大きく抑制する。
【0051】
また、変形許容層58Aは、遠心ファン6の第一吸込口32の開口縁がシール部材57へ押し当たる力の方向へも変形(寸法変化)し、遠心ファン6とシール部材57との接触抵抗をさらに抑制する。
【0052】
ここで、遠心ファン6の第一吸込口32は、ベアリング23、27、ロータ軸28および遠心ファン6の加工精度や組立精度に許容される誤差の都合から回転軸線Cの周囲を適宜の範囲で振れ回る。
【0053】
他方、遠心ファン6の第一吸込口32に対するシール部材57の相対的な位置は、ファンカバー13、電動機ケース16および整流板支持体25の加工精度や組立精度に許容される誤差の影響を受ける。
【0054】
そこで、本実施形態に係る電動送風機1、1Aは、遠心ファン6の第一吸込口32が振れ回ることによるシール部材57の変形についても変形許容層58、58Aにより吸収することが可能であり、遠心ファン6の第一吸込口32の開口縁の振れ回りに対しても遠心ファン6とシール部材57との安定的な接触状態を良好に維持し、接触部分における面圧変動を低減して接触抵抗の低減と高い気密性の維持とを両立できる。
【0055】
したがって、本実施形態に係る電動送風機1、1Aによれば、遠心ファン6とファンカバー13との気密を保ちつつ機械的な損失を低減できる。
【0056】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0057】
1、1A 電動送風機
3 電動送風機ケース
5 羽根
6 遠心ファン
8 上流整流板
9 整流板
11 モータ部
12 第二吸込口
13 ファンカバー
15 吐出口
16 電動機ケース
18 開口
19 開口
21 フランジ部
22 モータヘッド部
23 ベアリング
25 整流板支持体
26 軸受保持部
27 ベアリング
28 ロータ軸
29 貫通口
31 第一板
32 第一吸込口
33 第二板
35 嵌挿孔
33a 内周縁
36 翼間流路
37 入口流路
38 回転子
39 固定子
41 ブラシ機構
42 整流子
43 カーボンブラシ
45 ブラシ保持器
46 整流板本体
47 下流整流板
48 貫通孔
49 案内風路
51 流過風路
55、55A シール機構
57 シール部材
58、58A 変形許容層
59 固定部材
61 シール保持部
62 環状凹没部
63 内周壁
65 フランジ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円板状の第一板、空気を吸い込む第一吸込口を有して前記第一板から離間する環状の第二板および前記第一板と前記第二板との間に延びる複数の羽根を有する羽根車と、
前記第一吸込口に相対する第二吸込口を有するとともに前記第二板との間に隙間を隔てて前記羽根車を覆うファンカバーと、
前記第一吸込口の開口縁を食い込ませて前記隙間側と前記両吸込口側とを気密に仕切る環状のシール部材と、
前記シール部材よりも剛性が低く前記第一吸込口の開口縁を前記シール部材に食い込ませることによる前記シール部材の変形を許容する変形許容層と、を備えることを特徴とする電動送風機。
【請求項2】
前記シール部材および前記変形許容層は、前記羽根車の回転軸線直交方向へ層状をなすことを特徴とする請求項1に記載の電動送風機。
【請求項3】
前記シール部材および前記変形許容層は、前記シール部材と前記ファンカバーとの間に前記変形許容層を挟み込んで前記羽根車の回転軸線方向へ層状をなすことを特徴とする請求項2に記載の電動送風機。
【請求項4】
前記シール部材よりも剛性が高く前記変形許容層の内周側または外周側にあり前記シール部材および前記変形許容層を位置決めする環状の固定部材を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電動送風機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−60839(P2013−60839A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198750(P2011−198750)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝ホームアプライアンス株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】