説明

電子デバイスをカプセル化する構造体およびこのような構造体を作る方法

【課題】電子デバイスをカプセル化する構造体およびこのような構造体を作る方法を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの電子デバイスをカプセル化するための構造体であって、支持体および前記支持体上に提供された少なくとも1つのキャップで囲まれた少なくとも1つの第1キャビティを含み、前記電子デバイスはカプセル化され、少なくとも1つの開口部は、前記キャップを通過し、前記第1キャビティ内部と前記支持体上に配置され前記第1キャビティに隣接する少なくとも1つの第2キャビティに提供されたゲッター材料の少なくとも一部分とを連通し、ゲッター材料の前記部分の少なくとも一部分は、前記支持体上および/または第1キャビティの少なくとも1つの外側壁に接して提供され、前記第1キャビティおよび前記第2キャビティが密封して密封体積をともに形成する、構造体を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1キャビティでカプセル化された、例えばMEM(マイクロ電気機械システム)、NEMS(ナノ電気機械システム)あるいはMOEMS(マイクロ光電気機械システム)タイプの少なくとも1つの電子デバイスをカプセル化する構造体であって、第1キャビティに隣接し、それと連通する第2キャビティに提供されたゲッター材料を含む構造体、並びに、このようなカプセル化構造体を作るための方法に関する。
【0002】
本発明は有利に、(例えば基板などの)支持体上のアレイとしてアセンブルされる幾つかのマイクロ電子デバイスの個々の密封カプセル化、つまり流体密封性および/または例えば真空下での気密性、を確保するために実施され、それに対し、デバイスの性能を最適化するためにデバイスに占められる面積を最大化することが計画される。このパッケージングタイプでは、マイクロ電子デバイスは個別に、ゲッター材料の一部が提供される第2キャビティとして使用される空間によって互いに分離された第1キャビティでカプセル化される。本発明は故に、マイクロ電子デバイスがカプセル化される第1キャビティ間のこれらの使われていない空間の使用を可能にする。
【背景技術】
【0003】
TLP(薄層パッケージング)タイプの方法を実施し、作動するために良好な圧力状態をデバイスに提供することによって、例えばセンサなどのマイクロ電子デバイスをカプセル化することが知られている。この方法は、デバイス上に堆積され、次いで所望のキャビティ形状に応じてエッチングされる、例えば樹脂などを含む犠牲層に使用される。キャップは次いで、例えばSiOなどを含む薄層を犠牲層上に堆積することによって作られる。最終的に、犠牲層は、キャップを通して形成された1つ以上の解放ホールを介して除去される。これらのホールは次いで、こうして作られたキャビティの密封性を確保するために塞がれる。
【0004】
デバイスが発光および/または受光のための光学デバイス、例えばマイクロボロメータタイプの検知器であるとき、それを(例えば高真空または低真空下、つまり略10−3mbarと10−7mbarとの間の圧力である)真空雰囲気下に提供することが必要なことがある。このような真空は通常、ゲッター効果材料、つまりガスの吸収および/または吸着をキャビティで実施できる材料をキャビティ内に導入することによって達成される。さらに、マイクロ電子デバイスが発光および/または受光を目的とするとき、デバイスの光路において、デバイスによる発光および/または受光を目的とする波長に対して不透明な何かを導入しないこともまた必要である。
【0005】
この目的を達成するために、仏国特許発明第2826725号明細書では、マイクロ電子デバイス下またはキャビティの内壁にゲッター効果材料を提供することが提案されている。
【0006】
この解決策はしかしながら、デバイスを作る技術的段階の間にゲッター材料がデバイスの材料と接触するという欠点を有し、予期されるゲッター効果を低下あるいはキャンセルする結果をもたらし得る。
【0007】
第2の解決策は、基板上およびマイクロ電子デバイス付近で、キャビティ内にゲッター材料を堆積することにある。この第2の解決策はしかしながら、マイクロ電子デバイスに占められる基板面積を低減させる欠点を有し、(一定の基板占有面積での)デバイスの低減された性能、または増大されたデバイスサイズの何れかを結果としてもたらす(故に、マイクロ電子デバイスが基板として使用される半導体ウエハ上に作られることが少ないため、デバイスコストが増加する)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】仏国特許発明第2826725号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の1つの目的は、ゲッター材料のガス吸収および/または吸着特性が維持されるのを可能にする少なくとも1つの電子デバイスをカプセル化するための新規な構造体を提供することであり、それにより、電子デバイスが発光および/または受光を目的とするとき、支持体上の電子デバイスに占められる領域を最大化しながら、光場の外側にゲッター材料を作ることができる。
【0010】
この目的を達成するために、本発明は、少なくとも1つの電子デバイスをカプセル化するための構造体であって、支持体および支持体上に提供された少なくとも1つのキャップで囲まれた少なくとも1つの第1キャビティを含み、電子デバイスはカプセル化され、少なくとも1つの開口部はキャップを通過し、第1キャビティ内部と第1キャビティに隣接する少なくとも1つの第2キャビティに提供されたゲッター材料の少なくとも一部分とを連通し、ゲッター材料の前記部分の少なくとも一部分が、支持体上および/または第1キャビティの少なくとも1つの外側壁に接して提供され、第1キャビティおよび第2キャビティが密封してシールされた体積または空間をともに形成する、構造体が提供される。
【0011】
ゲッター材料は、キャップと、電子デバイスが提供された支持体との間の空間に対応する第1キャビティの内部体積外側の第2キャビティ内に堆積されるため、電子デバイスおよび第1キャビティを作るための技術的段階の実施に関して分解は経ないが、それは、ゲッター材料が電子デバイスおよび電子デバイスがカプセル化される第1キャビティの製造後に堆積され得るからである。
【0012】
さらに、ゲッター材料が、例えば電子デバイスの分離に使われる支持体の表面上の第1キャビティの外側に存在すると仮定すると、第1キャビティ内部の支持体の表面は完全に電子デバイスに占められ、ゲッター材料の存在によって低減されない。
【0013】
使用されるゲッター材料の表面もまた、第1キャビティの体積によっては制限されず、故に第1キャビティに存在するガスを吸収および/または吸着するためのゲッター材料の面積を顕著に増加させ、例えば第1キャビティに存在できる真空レベルを改善するが、それは、1ミリバール程度であり得る閉鎖圧から、例えばMEMSタイプのデバイスの作動ポイントに通常対応する略10−3mbar程度での圧力まで変化することができ、並びにゲッターの活性化後の電子デバイスの寿命を変化することができる。
【0014】
第1キャビティおよび第2キャビティは密封してシールされた体積または空間を形成するため、第2キャビティに提供されたゲッター材料は、第1キャビティで個別にカプセル化され得る電子デバイスの作動圧力の維持を確保することができる。このような個別のカプセル化は、1つのデバイスをカプセル化する際のシーリング漏れが同一の支持体上に作られる他のデバイスに作られるのを防ぎ、例えばセンサのアレイの場合には使用できないが、集合的にカプセル化され得る。
【0015】
本発明によるカプセル化構造体により、例えば異なる第1キャビティ間に存在するフリースペースを使用することが可能になり、その中にゲッター材料を堆積するために幾つかの電子デバイスが個別にカプセル化され、これは、電子デバイスに占められる支持体領域を変化することなく、また、異なるキャビティと連通する必要なく、これらのフリースペースは第1キャビティに隣接する第2キャビティを形成する。
【0016】
ゲッター材料が閉鎖されている第2キャビティとして形成されるとき、それはまた、分解も汚染もされることはなく、閉鎖圧力はこの閉鎖時のゲッター効果により低くなり得る。
【0017】
最終的に、キャップの形状および寸法は、電子デバイスの形状に適合することができ、ゲッター材料に占められる面積を最適化する。
【0018】
単数または複数の第2キャビティは、支持体上、特に単数または複数の第1キャビティの隣に作られ得る。従って、支持体上の利用可能空間は、カプセル化構造体の大域的な厚さを増加することなく、第1および第2キャビティを形成するために最適化される。
【0019】
ゲッター材料は第1キャビティの1つ以上の外側壁に接して堆積され得、故に堆積されたゲッター材料の面積を増加させる。
【0020】
第1キャビティの内部は開口部を介して、第2キャビティの内部、つまりゲッター材料の部分と連通する。第1キャビティに存在するガスは、開口部を通過することによってゲッター材料の部分と接触できる。
【0021】
“電子デバイス”との用語は、本明細書では、好ましくは、例えばMEMSまたはMOEMSタイプのデバイスなどのマイクロメータ寸法を有する任意のタイプのデバイスを意味し、また、NEMSなどのナノメータ寸法を有する電子デバイス、あるいはより大きな寸法を有する電子および/または電気的デバイスも意味する。
【0022】
第1キャビティおよび第2キャビティによって形成される体積または空間は、ゲッター材料の部分によって密封してシールされ得る。一代替例では、ゲッター材料以外の材料がこの体積を密封してシールするためのプラグとして使用されることが可能である。
【0023】
開口部は、支持体の主平面に実質的に垂直なキャップの表面を通過することができる。このような主平面は、その上に電子デバイスが作られる支持体面に対応することができる。
【0024】
第1キャビティの内部は、第1キャビティと第2キャビティとの間の空間を形成する少なくとも1つのチャネルによってゲッター材料の部分と連通することができ、開口部は、それがチャネル内に開くようにできる。この場合、第1キャビティおよび第2キャビティは、少なくとも開口部およびチャネルによって、ともに連通することができる。第1キャビティおよび第2キャビティによって形成された体積を、ゲッター材料または別の閉塞材料によって閉鎖する際、このようなチャネルは、閉塞材料の第1キャビティ内部への浸透および電子デバイス上への堆積を防ぐことができる。
【0025】
ゲッター材料の部分の少なくとも1つの第2部分は、チャネルまたは第1開口部にアクセスを提供する少なくとも1つの第2開口部を塞ぐことができる。
【0026】
この第2開口部は、キャップとともにチャネルとの境界を成す材料の部分を通して作ることができる。
【0027】
ゲッター材料の部分の第2部分は、密封層で覆われ得る。
【0028】
カプセル化構造体は、支持体および支持体上に提供されたキャップで囲まれた第1の異なるキャビティでカプセル化された複数の電子デバイスを含むことができ、開口部はキャップを通過し、第1キャビティの内部と、第1キャビティの間に並置および/または形成された1つ以上の第2キャビティに提供されたゲッター材料の1つ以上の部分とを連通し、ゲッター材料の前記部分の少なくとも1つの部分は、支持体上および/または第1キャビティの1つ以上の外側壁に接して提供されている。
【0029】
従って、カプセル化構造体は、支持体上に、
−少なくとも1つのフリー開口部をそれぞれ含む密封キャビティを有する電子デバイスのセットと、
−第1キャビティ間の側空間に提供された少なくとも1つのゲッター材料であって、これらの側空間は第2キャビティを形成する、ゲッター材料と、
−第1キャビティ間の空間に提供されたゲッターとの連通を維持しつつ、各第1キャビティが他の第1キャビティから独立して密封されるようにキャビティ上に提供される閉鎖層と、
を含む密封キャビティを有する電子デバイスのアレイ構造体を形成することができる。
【0030】
幾つかの第1キャビティの内部は、前記第1キャビティのキャップを通過する開口部によってともに連通することができる。
【0031】
カプセル化構造体はさらに、第1キャビティおよび単数または複数の第2キャビティによって形成される体積または空間を密封してシールするゲッター材料の層を含むことができる。
【0032】
本発明はまた、少なくとも1つの電子デバイスをカプセル化する構造体を作るための方法に関し、
−支持体上に電子デバイスを作る段階と、
−前記支持体上に少なくとも1つのキャップを作る段階であって、前記支持体と前記キャップに囲まれた第1キャビティを形成し、前記電子デバイスがカプセル化される、段階と、
−前記キャップを通して少なくとも1つの開口部を作る段階と、
−前記第1キャビティに隣接する少なくとも1つの第2キャビティにゲッター材料の少なくとも一部分を堆積する段階であって、前記開口部は、前記第1キャビティの内部とゲッター材料の前記部分とを連通し、ゲッター材料の前記部分の少なくとも一部分は前記支持体上および/または前記第1キャビティの少なくとも1つの外側壁に接して提供され、前記第1キャビティおよび前記第2キャビティはともに密封してシールされた体積または空間を形成する、段階と、
のステップを少なくとも含む。
【0033】
ゲッター材料の部分は、それが第1キャビティおよび第2キャビティによって形成された体積または空間を密封してシールするように堆積され得る。
【0034】
その方法は、キャップを通して開口部を作る段階と、ゲッター材料の前記部分を堆積する段階との間に、第1キャビティと前記第2キャビティとの間の空間を形成し、第1キャビティの内部とゲッター材料の前記部分とを連通するための少なくとも1つのチャネルを作る段階をさらに含むことができ、前記開口部は、それが前記チャネル内に開くようになっている。
【0035】
ゲッター材料の前記部分の堆積段階は、ゲッター材料の前記部分の少なくとも1つの第2部分が、前記チャネルまたは前記第1開口部へのアクセスを提供する少なくとも1つの第2開口部を塞ぐように行われることができ、前記第1キャビティおよび前記第2キャビティによって形成される体積または空間を密封してシールする。
【0036】
その方法はさらに、ゲッター材料の前記部分の堆積段階の後、ゲッター材料の前記部分の第2部分を覆う密封層を堆積するステップを含むことができる。
【0037】
その方法は、複数の電子デバイスおよび複数のキャップを支持体上に作る段階と、前記支持体およびキャップで囲まれた第1の異なるキャビティで前記電子デバイスをカプセル化する段階と、を含むことができ、前記方法はさらに、前記キャップを通して複数の開口部を作る段階と、前記第1キャビティ間に形成される1つ以上の第2キャビティ内にゲッター材料の1つ以上の部分を堆積する段階と、を含み、前記開口部は前記第1キャビティの内部とゲッター材料の前記部分とを連通し、ゲッター材料の前記部分の少なくとも一部分は前記支持体および/または前記第1キャビティの1つ以上の外側壁に接して提供されている。
【0038】
開口部は、幾つかの第1キャビティの内部が前記第1キャビティのキャップを通過する開口部によって連通するように作られ得る。
【0039】
その方法はさらに、第1キャビティおよび単数または複数の第2キャビティによって形成される体積または空間を密封してシールするゲッター材料の層を作る段階を含むことができる。
【0040】
本発明は、例示の目的のみに提示され、添付の図面に関連して決して制限しない例示的な実施形態の説明を読むことで、より良く理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】第1実施形態による、本発明の目的である電子デバイスをカプセル化する構造体を示す図面である。
【図2A】第2実施形態による、本発明の目的である幾つかの電子デバイスをカプセル化する構造体を作るための方法の段階を示す図面である。
【図2B】第2実施形態による、本発明の目的である幾つかの電子デバイスをカプセル化する構造体を作るための方法の段階を示す図面である。
【図2C】第2実施形態による、本発明の目的である幾つかの電子デバイスをカプセル化する構造体を作るための方法の段階を示す図面である。
【図2D】第2実施形態による、本発明の目的である幾つかの電子デバイスをカプセル化する構造体を作るための方法の段階を示す図面である。
【図2E】第2実施形態による、本発明の目的である幾つかの電子デバイスをカプセル化する構造体を作るための方法の段階を示す図面である。
【図2F】第2実施形態による、本発明の目的である幾つかの電子デバイスをカプセル化する構造体を作るための方法の段階を示す図面である。
【図2G】第2実施形態による、本発明の目的である幾つかの電子デバイスをカプセル化する構造体を作るための方法の段階を示す図面である。
【図3A】第3実施形態による、本発明の目的である幾つかの電子デバイスをカプセル化する構造体を示す図面である。
【図3B】第3実施形態による、本発明の目的である幾つかの電子デバイスをカプセル化する構造体を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下で説明される異なる図面からの同一、同様、または同等の部分は、1つの図面から他の図面への切り替えを促進するために、同一の参照符号を有する。
【0043】
図面に示された異なる部分は、図面をより明確にするため、必ずしも均一のスケールで描かれてはいない。
【0044】
異なる可能性(代替物と実施形態)は、互いに排除せず、互いの間で結合できるものであるとして理解されるべきである。
【0045】
図1について初めに言及され、それは第1実施形態による、ここではマイクロボロメータに対応する電子デバイス102をカプセル化するための構造体100を示す。
【0046】
デバイス102は、ここではシリコン基板に対応する支持体104上に作られ、支持体104とキャップ108との間に形成された第1キャビティ106でカプセル化され、キャップ108は例えばTLPタイプの方法による薄層として作られ、例えばアモルファスシリコンまたはSiOなどの材料を含む。キャップ108は、例えば誘電体、半導体あるいは導電体などの任意の材料を含むことができる。
【0047】
キャップ108は、キャップ108を通って形成される1つ以上の開口部110(単一の開口部110が図1では示されている)を含む。例えばキャップ108を形成するのと同一の材料を含み、キャップ108の上または近くに作られる材料114の一部分は、第1キャビティ106と隣接する第2キャビティ115を形成し、チャネル117および開口部110を介してそれと連通する。キャビティ106および115の両方は、隣り合って支持体104上に作られる。図1に示されるように、第1キャビティ106の少なくとも1つの外側壁は、第2キャビティ115の少なくとも1つの内側壁に対応する。
【0048】
例えばチタンまたは任意の他の材料、ガス吸収および/または吸着を実施できる金属または金属合金など、を含むゲッター材料112の一部分が、第2キャビティ115内に堆積される。ゲッター材料112の一部分は、支持体104上、第2キャビティ115の底部、並びに第2キャビティ115の側壁に接触して、(またここでは、材料の一部が、第1キャビティ106の1つの外側壁、およびまた第2キャビティ115の1つの内側壁も形成するため、故に第1キャビティ106の少なくとも1つの外側壁に接触して)堆積される。ゲッター材料112の部分の一部はまた、材料114の部分の一部上に載り、故に材料114の部分を通って作られた開口部116を閉じる。ゲッター材料112の部分のこの部分は、外部ガスがゲッター材料112の部分と接触するのを防ぐ密封層120で覆われる。密封層120はここでは、第2キャビティ115および第1キャビティ106によって形成された体積または空間を密封してシールする。ゲッター材料112が熱活性化された後、それは次いで、この閉鎖体積または空間に存在するガスのみを吸収および/または吸着する。
【0049】
単一の開口部110が図1には示されているが、例えば図1に示された開口部110と同様の幾つかの開口部がキャップ108を通して作られ、これらの開口部110を介して、第1キャビティ106の内部体積と、例えば第2キャビティ115と同様の1つ以上の第2キャビティにおける第1キャビティ106の外側に堆積された幾分かのゲッター材料とを連通させることが可能である。
【0050】
ここで図2Aから2Gについて言及され、それは第2実施形態によるカプセル化構造体200を作る段階を示す。
【0051】
この第2実施形態では、構造体200は、支持体104上に作られ、アレイとして支持体104上で分散された幾つかの電子デバイス202の個別のカプセル化を作る。電子デバイス202がマイクロボロメータなどの光学センサである場合、各電子デバイス202は、こうして得られたマイクロボロメータのアレイの1つのピクセルに対応することができる。
【0052】
支持体104および電子デバイス202はまず、例えば樹脂を含む犠牲層で覆われ、各デバイス202に対するフォトリソグラフィおよびエッチングによって成形され、デバイス202のカプセル化を目的とする第1キャビティ206の将来体積を規定する犠牲層の部分204で覆われる。
【0053】
コンフォーマル堆積が、デバイス202をカプセル化するキャップ208を形成するために、例えばアモルファスシリコンなどの誘電体材料を含む層で作られる。この堆積は、コンフォーマル堆積と呼ばれるが、それは、それが実質的に一定の厚さで、これらの部分204の上面および側壁である犠牲材料の部分204の全ての露出面を覆うからであり、故に支持体104とともに、デバイス202を後にカプセル化する第1キャビティ206の境界を成すことを目的とする、キャップ208を形成する。この材料はまた、支持体104上の部分204の間にも堆積される。キャップ208を形成する堆積層は、好ましくは略1μmと数マイクロメートルの間、例えば10μmの厚さを有する。各キャップ208は、例えば略1と2μmの間の幅を有するフリースペース209によってその隣接するキャップから離れて配置されるが、フリースペース209は第2キャビティの形成を目的とし、幾分かのゲッター材料が後に堆積される。
【0054】
開口部210が次いで、キャップ208を通して作られ、犠牲材料の部分204へのアクセスを形成するが、それは解放ホールである(図2A)。図2Eの例に見られるように、キャップ208の2つの上端に形成された4つの開口部210が、各キャップ208を通過する。
【0055】
図2Bに示されるように、例えば部分204を作るのに使用されるのと性質的に同様である犠牲材料の第2層が、全て上記のように作られた素子の上に堆積され、故にキャップ208を覆う。この第2層の犠牲材料は特に、開口部210内、並びにキャップ208間のフリースペース209内に堆積される。犠牲材料の第2層は次いで、フォトリソグラフィおよびエッチング段階にさらされ、犠牲材料の第2部分212を形成する。犠牲材料のこれらの各第2部分212は、幾分かのゲッター材料が後に堆積されるのを目的とする第2キャビティの形成を目的とする1つのフリースペース209を充填する。さらに、犠牲材料の各第2部分212はまた、チャネルまたは“バッフル”の形成を目的とする(図2Cの例におけるキャップ208上の)体積を充填し、それは、1つの第1キャビティの内部が犠牲材料の第2部分212によって充填されたフリースペース209の部分内に後に堆積されるゲッター材料の部分と連通すること、つまり、1つの第1キャビティ206が1つの第2キャビティと連通することを後に可能にする。(このチャネルへの開口を目的とする)1つ以上の開口部210はまた、犠牲材料の第2部分212で充填される。
【0056】
例えばキャップ208を作るのに使用されるのと同様の材料の層が、具体的には犠牲材料の第2部分212を覆うことによって堆積される。この層は場合によっては、犠牲材料の第2部分212を覆う部分204のみを維持するためにエッチングされることがある。
【0057】
第2開口部216がこれらの部分214を通して作られ、それはキャップ208間のフリースペース209の部分を充填する犠牲材料の第2部分212の一部と面する(図2C)。第2開口部216は、犠牲材料の第2部分212をエッチングすることによって得られるチャネル217および開口部210を介して犠牲材料の第2部分212並びに犠牲部分204を除去するための解放ホールとして、後に使用される。
【0058】
ゲッター材料が次いで、材料214に囲まれた第2キャビティ215内に、これらの第2開口部216を通して堆積される。図2Eの例に見られるように、各キャップ208が材料214の2つの部分によって部分的に覆われ、材料214の両部分のそれぞれがキャップ208を通して形成された2つの開口部210を覆い、6つの第2開口部216が材料214のこれらの部分のそれぞれを通って作られている。
【0059】
犠牲材料の第2部分212は、例えば第2開口部216を介したプラズマエッチングによって除去され、故に幾分かのゲッター材料を受け取ることを目的とするキャップ208間(または第1キャビティ206間)のフリースペース209の部分を解放し、つまり第2キャビティ215を形成する。部分214とキャップ208との間の解放された空間はまた、第2キャビティ215に提供されたゲッター材料が第1キャビティ206の内部と連通するのに後に使用されるチャネル217を形成する。
【0060】
このプラズマエッチングはまた、犠牲材料の部分204を除去し、故にデバイス202を解放し、キャップ208と支持体104との間に第1キャビティ206を形成し、デバイス202がカプセル化される(図2D)。第2開口部216は、ゲッター材料を受け取ることを目的とする異なるキャップ208間の第2キャビティ215の部分に面する。支持体104の平面(図2Dで示された平面(X,Y)と平行な平面)で上下にあるとき整列していないにもかかわらず、チャネル217は各キャップ208で、開口部210および216と連通する。第1キャビティ206および第2キャビティ215は、隣り合って支持体104上に配置される。
【0061】
図2Eは、作られたアセンブリの上面を示す。この図面では、キャップ208の2つの上端に形成され、チャネル217を介して12個の第2開口部216と結合される4つの開口部210が各キャップ208を通過することを見ることができる。各第2キャビティ215の2つの内側壁が第2キャビティ215に隣接する2つの第1キャビティ206の外側壁に対応することもまた、見ることができる。
【0062】
図2Fに示されるように、ゲッター材料218の堆積が次いで、開口部216を介して、部分214に囲まれた第2キャビティ215に作られる。キャップ208を通過する開口部210が第2開口部216に関して突き出ている(projected)ため、ゲッター材料218は第1キャビティ206内に堆積されない。ゲッター材料は、キャップ208を形成する材料の部分上において第2キャビティ215の底部に堆積されるか、キャップ208の間(部分218aの場合)、またはキャップ208の側面または側壁に接して(部分218bの場合)、あるいは両方(部分218cの場合)で、支持体104上に堆積され得る。幾分かのゲッター材料が材料の部分214で囲まれた第2キャビティ215の全てを充填することもまた可能である。
【0063】
ゲッター材料が後に堆積される構成は、(平面(X,Y)に平行な)支持体104の平面における第2開口部216の寸法の、キャップ208および材料の部分214に囲まれたこの同一平面における第2キャビティ215の寸法に対する関数となり、並びに、これらの第2開口部216の位置の第2キャビティ215に対する関数となる。例えば、第2開口部216の寸法が第2キャビティ215と実質的に同様である場合(例えば、開口部216の端部がキャップ208の側面に接する場合)、ゲッター材料はキャップ208の側面に接して、場合によっては第2キャビティ215の底部に堆積され得る。開口部216が低い寸法を有する場合、ゲッター材料は基板104上において第2キャビティ215の底部のみに堆積することができる。ゲッター材料の堆積の際、ゲッター材料の部分218dがまた、部分214の上部に形成され、第2開口部216を塞ぐ。
【0064】
ゲッター材料のこれらの部分218dは次いで、密封層220で覆われ得る。デバイス202が発光および/または受光を目的とする光学デバイスであるとき、事前に堆積されたゲッター材料および密封層220は、ゲッター材料または密封層220によって遮断されないデバイス202の光場に対してフォトリソグラフィまたはエッチングされ得る。最終的に、全体が、例えばゲルマニウムおよび亜鉛硫化物層を含む多層を含む反射防止層222で覆われる(図2G)。
【0065】
こうして作られたカプセル化構造体200は、第1密封キャビティ206でカプセル化されたマイクロ電子デバイス202のアレイ構造を形成し、その内部空間は、第2キャビティ215を形成するキャビティ間の側空間と連通し、ゲッター材料の部分218が提供され、第1キャビティ206におけるガスの吸収および/または吸着を実施する。
【0066】
開口部210および216の上記の構成は、例示的な実施形態である。
【0067】
通常、ゲッター材料が配置される隣接第2キャビティと第1キャビティ206の内部が連通する1つまたは幾つかの開口部210は、各キャップ208を通過することができる。開口部216および210は、支持体104の断面に平行な円形、長方形の断面を有することができ、あるいはスロットまたは任意の他の形状として作られ得る。さらに、各第1キャビティ206に対し、幾つかの開口部210または216は、互いに隣接して作られることができ、故に第1キャビティ206を少なくとも部分的に囲む整列された開口部を形成する。各第1キャビティ206に関する開口部210および216の数および寸法は、利用可能な空間、ゲッター材料の所望の吸収および/または吸着可能性などに応じて、後に適合する。
【0068】
図3Aおよび3Bは、第3実施形態によるカプセル化構造体300を示す。
【0069】
この第3実施形態では、カプセル化構造体300は、例えば基板104とキャップ308の間に形成された第1キャビティ306でそれぞれカプセル化された上記のデバイス102および202と同様の、幾つかの電子デバイス302(図3Aに示されたデバイス302a、302b、302c)を含む。上記の実施形態のように、第1キャビティ306の内部と、幾つかのキャビティ306間に形成され、第2キャビティ315に対応する空間に提供されたゲッター材料312とを連通する開口部310が、キャップ308を通過する。
【0070】
開口部310はここでは、キャップ308の上端を通って、つまり各開口部310に対して、キャップ308の上壁とキャップ308の1つの側壁との間の接号点に作られ、故に、ゲッター材料312が堆積されるとき、ゲッター材料が第1キャビティ306内部に、非常に少量残るか全く残らない。ゲッター材料の少量の部分312は、第1キャビティ306の内部でキャップの側壁に接して堆積され得る。
【0071】
ゲッター材料の層312はまたキャップ308を覆い、故に、開口部310を介して幾つかの隣接する第1キャビティ306の内部に連通する第2開口部316を塞ぐ。ゲッター材料の層は、例えば密封層220と同様の性質を有する密封層314で覆われる。
【0072】
他の実施形態とは異なり、開口部310は、それらの間の幾つかの第1キャビティ306の内部と連通する。図3Aおよび3Bの例では、キャビティ306b、306c、306dおよび306eのキャップ308の側壁を通って形成される開口部310が、それらの間のこれらの4つのキャビティ全ての内部と、幾分かのゲッター材料312が提供される第1キャビティの外側壁間に形成される第2キャビティ315とを連通することが見られる(図3Bには示されていない)。カプセル化構造体300は故に、サブアレイのセットを形成する(図3Aおよび3Bの例では、各サブアレイが第1キャビティ306でカプセル化された四角形の2×2デバイス302によって形成され、それの4つ全部が互いに連通する)。
【0073】
ゲッター材料312が堆積されるときに第1キャビティ306内部にゲッター材料が非常に少量残るかまたは全く残らないように、開口部310がキャップ308の上端に作られる。開口部310で、平面(X,Y)において、キャップ308の上壁はこれらのキャップ308の側壁の内部からリセスされないため、第1キャビティ306におけるゲッター材料312の堆積は回避される。言い換えると、開口部310は、支持体104の主表面(平面(X,Y)に平行な平面)に垂直なキャップ308の表面を通って形成され、この主表面は、マイクロ電子デバイス302が作られる支持体104の面に対応する。従って、このような開口部310と第1隣接キャビティとが連通し、ゲッター材料312の堆積が、カプセル化構造体100および200に対して上記したようなバッフル(またはチャネル)を含む開口部を使用することなく、第1キャビティ306における幾分かのゲッター材料の堆積を回避することによって、第1キャビティ306間で第2キャビティ315に作られる。
【0074】
第1キャビティ306および第2キャビティ315は、互いに隣り合って支持体104上に配置される。さらに、各第2キャビティ315の内側壁は、第2キャビティ315に隣接する第1キャビティ306の外側壁に対応する。
【0075】
代わりに、カプセル化構造体300は、チャネルを含む前述の開口部210と同様の開口部を通過するキャビティ306を含むことができる。このような開口部およびチャネルが互いに面して作られるとき、これらの開口部およびチャネルによって隣接する第1キャビティ間での連通を有することもまた可能である。
【符号の説明】
【0076】
100、200、300 カプセル化構造体
102、202、302a、302b、302c デバイス
104 支持体
106、206、306a、306b、306c 第1キャビティ
108、208、308a、308b、308c キャップ
110、116、210、216、310、316 開口部
112、218a、218b、218c、218d、312 ゲッター
120、220、314 密封層
204 犠牲材料の部分
209 フリースペース
115、215、315 第2キャビティ
117、217 チャネル
222 反射防止層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの電子デバイス(102、202、302a−302c)をカプセル化するための構造体(100、200、300)であって、支持体(104)および前記支持体(104)上に提供された少なくとも1つのキャップ(108、208、308a−308c)で囲まれた少なくとも1つの第1キャビティ(106、206、306a−306c)を含み、前記電子デバイス(102、202、302a−302c)はカプセル化され、少なくとも1つの開口部(110、210、310)は、前記キャップ(108、208、308a−308c)を通過し、前記第1キャビティ(106、206、306a−306c)内部と、前記支持体(104)上に配置され前記第1キャビティ(106、206、306a−306c)に隣接する少なくとも1つの第2キャビティ(115、215、315)に提供されたゲッター材料の少なくとも一部分(112、218a−218d、312)とを連通し、ゲッター材料の前記部分(112、218a−218d、312)の少なくとも一部分が、前記支持体(104)上および/または前記第1キャビティ(106、206、306a−306c)の少なくとも1つの外側壁に接して提供され、前記第1キャビティ(106、206、306a−306c)および前記第2キャビティ(115、215、315)が密封してシールされた体積をともに形成する、カプセル化構造体(100、200、300)。
【請求項2】
前記第1キャビティ(106、206、306a−306c)および前記第2キャビティ(115、215、315)によって形成された前記体積が、ゲッター材料の前記部分(112、218a−218d、312)によって密封してシールされる、請求項1に記載のカプセル化構造体(100、200、300)。
【請求項3】
前記開口部(310)は、前記支持体(104)の主表面と実質的に垂直な前記キャップ(308a−308c)の表面を通過する、請求項1または2に記載のカプセル化構造体(300)。
【請求項4】
前記第1キャビティ(106、206)の内部が、前記第1キャビティ(106、206)と前記第2キャビティ(115、215)の間に空間を形成する少なくとも1つのチャネル(117、217)によってゲッター材料の前記部分(112、218a−218d)と連通し、前記開口部(110、210)は、それが前記チャネル(117、217)内に開くようになっている、請求項1から3の何れか1項に記載のカプセル化構造体(100、200)。
【請求項5】
ゲッター材料の前記部分の少なくとも1つの第2部分(112、218d、312)が、前記チャネル(117、217)または前記第1開口部(310)へのアクセスを提供する少なくとも1つの第2開口部(116、216、316)を塞ぐ、請求項1から4の何れか1項に記載のカプセル化構造体(100、200、300)。
【請求項6】
ゲッター材料の前記部分の前記第2部分(112、218d、312)が、密封層(120、220、314)で覆われる、請求項5に記載のカプセル化構造体(100、200、300)。
【請求項7】
前記支持体(104)および前記支持体(104)上に提供されたキャップ(208、308a−308c)で囲まれた第1の異なるキャビティ(206、306a−306c)でカプセル化された複数の電子デバイス(202、302a−302c)を含み、開口部(210、310)は前記キャップ(208、308a−308c)を通過し、前記第1キャビティ(206、306a−306c)の内部と、前記第1キャビティ(206、306a−306c)間に形成された1つ以上の第2キャビティ(215、315)に提供されたゲッター材料の1つ以上の部分(218a−218d、312)と、を連通し、ゲッター材料の前記部分の少なくとも1つの部分(218a−218d、312)は前記支持体(104)上および/または前記第1キャビティ(206、306a−306c)の1つ以上の外側壁に接して提供されている、請求項1から6の何れか1項に記載のカプセル化構造体(200、300)。
【請求項8】
幾つかの第1キャビティ(306b、306c)の前記内部が、前記第1キャビティ(306b、306c)のキャップ(308b、308c)を通過する前記開口部(310)によってともに連通する、請求項7に記載のカプセル化構造体(300)。
【請求項9】
前記第1キャビティ(308a−308c)および前記単数または複数の第2キャビティ(315)によって形成された前記体積を密封してシールするゲッター材料の層(312)をさらに含む、請求項7または8に記載のカプセル化構造体(300)。
【請求項10】
−支持体(104)上に電子デバイス(102、202、302a−302c)を作る段階と、
−前記支持体(104)上に少なくとも1つのキャップ(108、208、308a−308c)を作る段階であって、前記支持体(104)と前記キャップ(108、208、308a−308c)に囲まれた第1キャビティ(106、206、306a−306c)を形成し、前記電子デバイス(102、202、302a−302c)がカプセル化される、段階と、
−前記キャップ(108、208、308a−308c)を通して少なくとも1つの開口部(110、210、310)を作る段階と、
−前記支持体(104)上に配置され、前記第1キャビティ(106、206、306a−306c)に隣接する少なくとも1つの第2キャビティ(115、215、315)にゲッター材料の少なくとも一部分(112、218a−218d、312)を堆積する段階であって、前記開口部(110、210、310)は、前記第1キャビティ(106、206、306a−306c)の内部とゲッター材料の前記部分(112、218a−218d、312)とを連通し、ゲッター材料の前記部分(112、218a−218d、312)の少なくとも1つの部分は前記支持体(104)上および/または前記第1キャビティ(106、206、306a−306c)の少なくとも1つの外側壁に接して提供され、前記第1キャビティ(106、206、306a−306c)および前記第2キャビティ(115、215、315)はともに密封してシールされた体積を形成する、段階と、
のステップを少なくとも含む、少なくとも1つの電子デバイス(102、202、302a−302c)をカプセル化する構造体(100、200、300)を作るための方法。
【請求項11】
ゲッター材料の前記部分(312)は、それが前記第1キャビティ(306)および前記第2キャビティ(315)によって形成された前記体積を密封してシールするように堆積される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記キャップ(108、208)を通して前記開口部(110、210)を作る段階と、ゲッター材料の前記部分(112、218a−218d)を堆積する段階との間に、前記第1キャビティ(106、206)と前記第2キャビティ(115、215)との間で空間を形成し、前記第1キャビティ(106、206)の内部とゲッター材料の前記部分(112、218a−218d)とを連通するための少なくとも1つのチャネル(117、217)を作る段階をさらに含み、前記開口部(110、210)は、それが前記チャネル(117、217)内に開くようになっている、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
ゲッター材料の前記部分(112、218a−218d、312)の堆積段階が、ゲッター材料の前記部分の少なくとも1つの第2部分(112、218d、312)が、前記チャネル(117、217)または前記第1開口部(310)へのアクセスを提供する少なくとも1つの第2開口部(116、216、316)を塞ぐように行われ、前記第1キャビティ(106、206、306a−306c)および前記第2キャビティ(115、215、315)によって形成された前記体積を密封してシールする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ゲッター材料の前記部分(112、218a−218d、312)の堆積段階の後、ゲッター材料の前記部分の第2部分(112、218d、312)を覆う密封層(120、220、314)を堆積するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
複数の電子デバイス(202、302a−302c)および複数のキャップ(208、308a−308c)を前記支持体(104)上に作る段階と、前記支持体(104)および前記キャップ(208、308a−308c)で囲まれた第1の異なるキャビティ(206、306a−306c)で前記電子デバイス(202、302a−302c)をカプセル化する段階と、を含み、前記方法はさらに、前記キャップ(208、308a−308c)を通して複数の開口部(210、310)を作る段階と、前記第1キャビティ(206、306a−306c)間に形成された1つ以上の第2キャビティ(215、315)内にゲッター材料の1つ以上の部分(218a−218d、312)を堆積する段階と、を含み、前記開口部(210、310)は、前記第1キャビティ(206、306a−306c)の内部とゲッター材料の前記部分(218a−218d、312)とを連通し、ゲッター材料の前記部分(218a−218d、312)の少なくとも一部分は前記支持体(104)および/または前記第1キャビティ(206、306a−306c)の1つ以上の外側壁に接して提供されている、請求項10から14の何れか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記開口部(310)は、幾つかの第1キャビティ(306b、306c)の内部が前記第1キャビティ(306b、306c)のキャップ(308b、308c)を通過する前記開口部(310)によって連通するように作られる、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1キャビティ(308a−308c)および前記単一または複数の第2キャビティ(315)によって形成された前記体積を密封してシールするゲッター材料の層(312)を作る段階をさらに含む、請求項15または16に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図3A】
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【図3B】
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【公開番号】特開2013−102144(P2013−102144A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−224854(P2012−224854)
【出願日】平成24年10月10日(2012.10.10)
【出願人】(502124444)コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ (383)
【Fターム(参考)】