電子写真画像形成装置
【課題】露光手段の光源としてLEDが使用されるサイドオリエントの画像形成装置において、プロセスカートリッジPと本体100A、プロセスカートリッジPとLEDユニット6の位置決め精度を保証し、かつ、プロセスカートリッジ挿抜のユーザビリティ性を両立できる簡潔な本体構成を提供する。
【解決手段】
LEDユニット6及びLEDユニット6を支持する支持部材30が、前ドア連動で、露光位置Mと退避位置Nを取り得ることでき、また、LEDユニット6もしくは、LEDユニット6を支持する支持部材30にプロセスカートリッジPをガイドするガイド47、59を設けること。
【解決手段】
LEDユニット6及びLEDユニット6を支持する支持部材30が、前ドア連動で、露光位置Mと退避位置Nを取り得ることでき、また、LEDユニット6もしくは、LEDユニット6を支持する支持部材30にプロセスカートリッジPをガイドするガイド47、59を設けること。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真感光体ドラムと前記電子写真感光体ドラムに作用するプロセス手段とを有するプロセスカートリッジを装置本体に取り外し可能に装着した状態で、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置に関するものである。
【0002】
ここで、電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置と記す)は、電子写真画像形成プロセスを用いて、記録媒体に画像を形成するものである。画像形成装置の例としては、電子写真複写機、電子写真プリンター(例えば、LEDプリンター)、フアクシミリ装置、及びワードプロセッサがある。また、画像形成装置としては、モノクロ、カラーのいずれも含まれる。また、記録媒体は、画像形成装置によって画像が形成されるものであって、例えば、用紙、OHPシート等が含まれる。また、中間転写体も含まれる。
【0003】
一般に、カートリッジとは、例えば、プロセスカートリッジ或いは現像カートリッジであって、電子写真画像形成装置の装置本体に取り外し可能に装着されて、記録媒体に画像を形成する画像形成プロセスに寄与するものである。プロセスカートリッジは、ドラムに作用するプロセス手段としての、帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一つとドラムとを一体的にカートリッジ化して、本装置体に取り外し可能に装着するものである。従って、カートリッジには、プロセス手段としての現像手段と、ドラムとを一体的にカートリッジ化して、装置本体に取り外し可能に装着するものも含まれる。また、プロセスカートリッジには、プロセス手段としての、帯電手段、現像手段またはクリーニング手段と、ドラムとを一体的にカートリッジ化して、装置本体に取り外し可能に装着するものも含まれる。ドラムと現像手段とを一体的に有するプロセスカートリッジを所謂一体型と称する。また、ドラムと現像手段以外のプロセス手段とを一体的に有するプロセスカートリッジを所謂分離型と称する。プロセスカートリッジは、使用者自身によって装置本体に対する着脱を行うことができる。そのため、装置本体のメンテナンスを容易に行うことができる。また、現像カートリッジとは、現像ローラを有し、現像ローラによって、ドラムに形成された静電潜像を現像するのに用いられる現像剤(トナー)を収納しており、装置本体に取り外し可能に装着されるものである。現像カートリッジの場合には、ドラムは装置本体或いはカートリッジ支持部材に取り付けられている。或いは、ドラムは、前記所謂分離型プロセスカートリッジに設けられている(この場合には、プロセスカートリッジは、現像手段を有してはいない)。現像カートリッジも、使用者自身によって画像形成装置本体に対する着脱を行うことができる。そのため、装置本体のメンテナンスを容易に行うことができる。そこで、カートリッジとしては、前記所謂一体型又は所謂分離型のプロセスカートリッジが含まれる。また、カートリッジとしては、所謂分離型のプロセスカートリッジと前記現像カートリッジが対になって用いられる場合が含まれる。また、カートリッジとしては、ドラムが装置本体或いはカートリッジ支持部材に固定して取り付けられている。そして、現像カートリッジがドラムに作用可能に、カートリッジ支持部材に取り外し可能装着される場合が含まれる。本発明において、カートリッジは、電子写真感光体ドラム(以下、ドラムと記す)とドラムに作用するプロセス手段とを有し、装置本体に取り外し可能に装着して使用されるものである。
【背景技術】
【0004】
画像形成装置を小型化するためドラムの露光手段として、ドラムの長手方向(回転軸線方向)に並んで設けられ、ドラムを露光するために画像情報に応じて発光する複数個の発光素子を有する発光部材を使用する場合がある。例えば、露光手段の光源としてLEDが使用される画像形成装置においては、LEDの発光光をドラムに集光するための集光レンズが設けられている。ドラム、現像手段等を一体化したプロセスカートリッジに露光手段の光源としてのLEDを設け、装置本体に集光レンズを備えたものが特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−91268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記従来技術を更に発展させたものである。その目的は、電子写真感光体ドラム、発光部材、レンズの位置精度を損なわずに、プロセスカートリッジの挿抜時のユーザビリティ性を向上させた電子写真画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための本発明に係る電子写真画像形成装置の代表的な構成は、電子写真感光体ドラムと前記電子写真感光体ドラムに作用するプロセス手段とを有するプロセスカートリッジを装置本体に取り外し可能に装着した状態で、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、前記電子写真感光体ドラムの長手方向に並んで設けられ、前記電子写真感光体ドラムを画像情報に応じて露光するために画像情報に応じて発光する複数個の発光素子を有する発光部材と、前記発光素子から発光された光線を収束して前記電子写真感光体ドラムに露光するためのレンズと、を有する発光部材ユニットと、前記発光素子が発光することにより前記レンズを介して前記電子写真感光体ドラムを露光する露光位置と、前記露光位置から退避する退避位置と、を前記発光部材ユニットがとり得るように可動状態で前記発光部材ユニットを支持する発光部材ユニット支持部材と、前記発光部材ユニットが前記露光位置と前記退避位置とをとり得るように前記発光部材ユニット支持部材を移動する移動部材と、を有し、前記プロセスカートリッジを前記電子写真感光体ドラムの長手方向から、前記退避位置に位置する前記発光部材ユニットに沿って前記装置本体に挿入する、及び、前記装置本体から抜き出すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、電子写真感光体ドラム、発光部材、レンズの位置精度を損なわずに、プロセスカートリッジの挿抜時のユーザビリティ性を向上させた電子写真画像形成装置を提供することができる。即ち、プロセスカートリッジと装置本体、プロセスカートリッジと発光部材ユニットの位置決め精度を高めること、及び、プロセスカートリッジを挿抜するユーザビリティー性を高めることを両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】(a)は実施例1における電子写真画像形成装置の外観斜視図、(b)はドアを開いてプロセスカートリッジの1つを装置本体内の装着部から引き出している途中状態或いは挿入している途中状態の同装置の外観斜視図である。
【図2】(a)は同装置の縦断正面図、(b)は(a)の部分的な拡大図である。
【図3】(a)は非駆動側から見たプロセスカートリッジの外観斜視図であり、(b)は駆動側から見たプロセスカートリッジの外観斜視図である。
【図4】(a)はLEDユニットの外観斜視図、(b)はユニットの横断面図、(c)はLEDユニットホルダーの横断面図である。
【図5】(a)はドアが閉じられている状態時の移動部材の説明図、(b)はプロセスカートリッジを位置決めしている状態のトグルレバーの斜視図、(c)は位置決めを解除している状態のトグルレバーの斜視図である。
【図6】ドアが閉じられている状態時の移動部材の説明図である。
【図7】ドアが開かれている状態時の移動部材の説明図である。
【図8】実施例2における電子写真画像形成装置の要部の説明図である。
【図9】同装置の要部の説明図である。
【図10】実施例3における電子写真画像形成装置の説明図である。
【図11】同装置の要部の動作説明図である。
【図12】実施例4におけるLEDユニットの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
《実施例1》
[電子写真画像形成装置の概略構成]
図1の(a)は本実施例の電子写真画像形成装置100の外観斜視図、(b)は前ドア71を開いてプロセスカートリッジの1つを装置本体100A内の装着部から引き出している途中状態或いは挿入している途中状態の装置100の外観斜視図である。図2の(a)は装置100の縦断正面図、(b)は(a)の部分的な拡大図である。図3はプロセスカートリッジPの外観斜視図であり、(a)は非駆動側から見た図、(b)は駆動側から見た図である。装置100は、電子写真感光体ドラム1を有する4つのプロセスカートリッジPをそれぞれ装置本体100A内の装着部に取り外し可能に装着した状態で、記録媒体Sにカラー画像を形成する、インライン方式、中間転写方式のカラー電子写真画像形成装置である。ドラム1を露光する露光装置(発光部材)にはLEDユニット(LED方式の露光装置)を用いている。より詳しくは、装置100は、電子写真プロセスを用いた、4色フルカラーのLEDプリンターであり、パソコン・イメージリーダ等のホスト装置200から制御回路部101に入力する電気的な画像信号に基づいて記録媒体Sにカラー画像形成を行う。記録媒体S(以下、記録材と記す)は、例えば、用紙、OHPシート、ラベル等である。
【0011】
以下の説明において、装置100に関して、前側(正面側)とは装置開閉用のドア(前ドア)71を配設した側である。後側(奥側)とはそれとは反対側である。前後方向とは、装置の後側から前側に向かう方向(前方向)と、その逆の方向(後方向)である。左右とは装置を前側から見て左または右である。左右方向とは、右から左に向かう方向(左方向)と、その逆の方向(右方向)である。上下とは重力方向において上または下である。装置本体100AとはカートリッジPを除いた装置100の構成部分である。
【0012】
本体100A内には左側から右側にかけて第1乃至第4の4つのプロセスカートリッジ装着部102(102Y、102M、102C、102K)がほぼ水平に並べられて配設されている。そして、各装着部102に対してそれぞれ第1乃至第4の4つのカーリッジP(PY、PM、PC、PK)が取り外し可能に装着されている。各装着部102は互いに同じ構成である。装着部102の構成については後述する。
【0013】
各カートリッジPは、収容されている現像剤の色が異なるだけで、互いに同様の電子写真プロセス機構である。本実施例のカートリッジPは、電子写真感光体ドラム1と、ドラム1に作用するプロセス手段としての帯電器2、現像器3、及びクリーニング器4を有する。そして、それらの機器1〜4が、後側サイドカバー38と前側サイドカバー39との間で所定の相互配置関係をもって一体的に結合してカートリッジ化されている。ドラム1はカバー38・39間において軸受部材(不図示)を介して回転可能に支持されている。カートリッジPはドラム1の回転軸線方向を長手方向とするアセンブリであり、ドラム1の回転軸線方向の一端側(カバー38側)が駆動側、他端側(カバー39側)が非駆動側である。各カートリッジPは本体100A内の対応する装着部102に対して駆動側を奥側にし、非駆動側を手前側にして装着されている。カートリッジPのカバー38には、ドラム1の回転軸線と同心に駆動入力部5が配設されている。帯電器2はドラム1の周面を所定の極性・電位に一様に帯電する手段であり、接触帯電部材である帯電ローラを用いている。現像器3はドラム1に形成された静電潜像を粉体現像剤(トナー)により現像剤像(トナー像)として顕像化する手段であり、ドラム1に現像剤を供給する現像部材としての現像ローラ3aと現像剤を収容した現像剤収容部3bを有する。クリーニング器4は中間の記録媒体である中間転写ベルト9に対する現像剤像の一次転写後のドラム表面から転写残現像剤を除去する手段である。クリーニング器4は、クリーニング部材としてのクリーニングブレード4aと廃現像剤収容部4bを有する。
【0014】
第1のカートリッジPYは、収容部3bにイエロー(Y)色の現像剤が収容されていて、ドラム1面にY色の現像剤像を形成する。第2のカートリッジPMは、収容部3bにマゼンタ(M)色の現像剤が収容されていて、ドラム1面にM色の現像剤像を形成する。第3のカートリッジPCは、収容部3bにシアン(C)色の現像剤が収容されていて、ドラム1面にC色の現像剤像を形成する。第4のカートリッジPKは、収容部3bにブラック(K)色の現像剤が収容されていて、ドラム1面にK色の現像剤像を形成する。
【0015】
各カートリッジPが対応する装着部102に所定に装着されて画像形成位置A(潜像形成位置)に位置している状態において、駆動入力部5に対して本体100A側の駆動出力部(不図示)が結合している。カートリッジPの画像形成位置Aは後述する中間の記録媒体であるベルト9に画像を形成するのに寄与する位置である。また、カートリッジP側のバイアス入力部(不図示)に対して、本体100A側のバイアス出力部(不図示)が結合している。また、画像形成位置Aに位置している各カートリッジPのドラム1に対して、それぞれ、本体100A側の露光装置としてのLEDユニット(発光部材ユニット)6がドラム1を露光するための所定の露光位置Mに位置している。ユニット6は、ドラム1の長手方向に並んで設けられ、ドラム1を露光するために画像情報に応じて発光する複数個の発光素子としてのLED(発光ダイオード)を有する発光部材と、LEDから発光された光線を収束してドラム1に露光するためのレンズを有する。ユニット6は制御回路部101から入力される画像信号に対応して複数個のLEDが選択的に発光制御されて、帯電ローラ2で帯電処理された、回転するドラム1の表面を主走査露光して画像信号に対応した静電潜像を形成する露光手段である。
【0016】
装着部102の下方には、転写部材としての中間転写ベルトユニット8が配設されている。ユニット8は、中間の記録媒体(中間転写体)としての可撓性を有するエンドレスベルト(中間転写ベルト)9と、ベルト9を懸回張設して循環移動させる駆動ローラ10、ターンローラ11、補助ローラ11a、テンションローラ12、を有する。ローラ10とローラ12は本体100A内の左側に配設されている。ローラ11とローラ11aは本体100A内の右側に配設されている。画像形成位置Aに位置している各カートリッジPのドラム1の下面に対して、それぞれ、ベルト9の上行側ベルト部分を介して一次転写ローラ7が当接している。各カートリッジPのドラム1とベルト9との当接部が一次転写部T1である。また、ローラ10にはベルト9を介して二次転写ローラ13が当接している。ローラ13とベルト9との当接部が二次転写部T2である。
【0017】
ユニット8の下方には、給送ユニット14が配設されている。ユニット14は、給送トレイ15、給送ローラ16、分離パッド17等を有する。トレイ15にはシート状の記録材Sが積載されている。トレイ15は装置100の前側から出し入れ自由である(フロントローデング)。15aはトレイ15の前面板に設けられた取手部である。本体100A内の左側にはローラ16から本体100A内の左側の上部に至る記録材搬送路Zが配設されている。搬送路Zは搬送ガイド板18等で構成されている。搬送路Zを下から上に沿って、レジストローラ対19、転写ローラ13、定着装置(定着加熱装置)20、排出ローラ対21が配設されている。定着装置20は定着フィルムユニットと加圧ローラを有するものを用いている。本体100Aの上面には、画像形成済みの記録材を受ける排出トレイ22が配設されている。
【0018】
フルカラー画像を形成するための動作は次のとおりである。画像形成スタート信号に基づいて、本体100A側の駆動出力部(不図示)からカートリッジP側の駆動入力部5に駆動力が伝達される。これにより、ドラム1が矢印の反時計方向に所定の速度で回転駆動される。帯電ローラ2はドラム1の回転に従動して回転する。また、現像ローラ3aが矢印の時計方向に所定の速度で回転駆動される。ベルト9も矢印の時計方向(ドラム回転に順方向)にドラム1の速度に対応した速度で回転駆動される。この駆動に同期して、各カートリッジPにおいてそれぞれ所定の制御タイミングで帯電ローラ2に対して所定の帯電バイアスが印加されてドラム1の表面が所定の極性・電位に一様に帯電される。ユニット6は制御回路部101から入力される画像信号に対応して複数個の発光素子としてのLEDが選択的に発光制御されて、帯電ローラ2により帯電処理されたドラム1の表面を主走査露光する。これにより、各ドラム1の表面にそれぞれ対応色の画像信号に応じた静電潜像が所定の制御タイミングで形成される。形成された静電潜像は、現像ローラ3aにより現像剤像として現像される。現像ローラ3aには所定の制御タイミングで所定の現像バイアスが印加される。
【0019】
上記のような電子写真画像形成プロセス動作により、第1のカートリッジPYのドラム1にはフルカラー画像のY色成分に対応するY色現像剤像が形成される。その現像剤像が転写部T1にてベルト9に転写(中間転写)される。第2のカートリッジPMのドラム1にはフルカラー画像のM色成分に対応するM色現像剤像が形成される。その現像剤像がベルト9にすでに転写されているY色の現像剤像に重畳されて転写部T1にて転写される。第3のカートリッジPCのドラム1にはフルカラー画像のC色成分に対応するC色現像剤像が形成される。その現像剤像がベルト9にすでに転写されているY色+M色の現像剤像に重畳されて転写部T1にて転写される。第4のカートリッジPKのドラム1にはフルカラー画像のK色成分に対応するK色現像剤像が形成される。その現像剤像がベルト9にすでに転写されているY色+M色+C色の現像剤像に重畳されて転写部T1にて転写される。このようにして、ベルト9にY色+M色+C色+K色の4色フルカラーの未定着現像剤像が形成される。各一次転写ローラ7には電源部(不図示)から現像剤の帯電極性とは逆極性で所定電位の一次転写バイアスが所定の制御タイミングにて印加される。各カートリッジPにおいて、ベルト9に対する現像剤像の一次転写後にドラム1の表面に残留した現像剤はクリーニング器4により除去される。
【0020】
一方、所定の制御タイミングでトレイ15のリフタ板15bが上昇動されることで、トレイ15に積載されている記録材Sの左側の上面がローラ16の下面に接触する。また、ローラ16が記録材Sを左側に繰り出す方向に回転駆動される。これにより、トレイ15内の最上位の記録材が左方に繰り出され、分離パッド17により1枚分離されて搬送路Zに送出される。送出された記録材Sはローラ対19でベルト9に対する画像形成と同期がとられて所定の制御タイミングで二次転写部T2に導入される。ローラ13には電源部(不図示)から現像剤の帯電極性とは逆極性で所定電位の二次転写バイアスが印加される。これにより、記録材Sが転写部T2を搬送されていく過程で、ベルト9上の4色重畳の現像剤像が記録材Sの面に順次に一括して転写される。記録材Sは転写部T2を出てベルト9の面から分離され、定着装置20へ導入されて定着ニップ部で加熱・加圧される。これにより、現像剤像の記録材Sに対する定着がなされる。記録材Sは定着装置20を出て、フルカラー画像形成物としてローラ対21によりトレイ22上に排出される。記録材分離後のベルト9の表面の二次転写残現像剤は、本実施例の場合は、第1のカートリッジPYの1次転写部T1においてドラム1の表面に静電的に付着し、クリーニン器4により除去される。
【0021】
[カートリッジ交換方式]
各カートリッジPは画像形成に使用されるにつれて収容部3bに収容されている現像剤が消費される。そこで、例えば、個々のカートリッジの現像剤の残量を検知する検知手段(不図示)をカートリッジPに設ける。そして、本体100Aの制御回路部101において、前記検知手段によって検知した残量値を、予め設定したカートリッジ寿命予告や寿命警告のための閾値と比較させる。そして、前記残量値が閾値よりも少ない残量値まで現像剤が減少したカートリッジについては、プリンター操作部105の表示部或いはホスト装置200の表示部に、そのカートリッジについての寿命予告あるいは寿命警告を表示させる。これにより使用者に、交換用のカートリッジの準備を促す、あるいはカートリッジの交換を促して、出力画像の品質を維持している。
【0022】
本実施例の装置100において、カートリッジPの交換は次の要領でなされる。本体100Aの前面側にはドア(開閉部材)71が設けられている。ドア71が開かれることで、本体100Aの前面側の開口部104が開放されて、各装着部102に装着されている各カートリッジPの非駆動側が露呈する。これにより、使用者はカートリッジPにアクセスしてカートリッジPをフロントアクセスにより交換することが可能となる。カートリッジPの本体100Aの装着部102に対する着脱は、カートリッジPの有するドラム1の回転軸線方向で、かつ、装置本体正面側で着脱可能なサイドオリエンテッド構成となっている。図1の(b)は、第1のカートリッジPYを本体100A内の装着部102Yから引き出している途中状態或いは挿入している途中状態を示している。XはカートリッジPの本体100Aに対する挿入方向、Yは引き出し方向である。
【0023】
ドア71は、開口部104を閉じる閉じ位置(閉鎖位置)Eと、開口部104を開く開放位置Fと、の間を移動可能な開閉部材として本体100Aの前面側に設けられている。本実施例においては、ドア71は、ドア下側に設けられ、本体100A側の軸受部材(不図示)に軸受保持されている軸(ヒンジ軸)72(図5〜図7)を中心に本体100Aの前面に対して開閉回動可能である。ドア71は使用者が軸72を中心に立て起こし方向に回動して、開口部104を閉じた閉じ位置Eに移動させることができる。また、閉じ位置Eにあるドア71は使用者が取手部71aに手指を掛けて軸72を中心に本体100Aの手前側にほぼ水平に倒し回動することができる。これにより、開口部104を大きく開放した開放位置Fに移動させることができる。開口部104は各カートリッジPを本体100A内の対応の装着部102に対して挿入するために、及び、取り出すためにカートリッジPを通過させるための開口部である。
【0024】
[カートリッジP]
前述したように、各カートリッジP(PY、PM、PC、PK)は、収容されている現像剤の色が異なるだけで、互いに同様の電子写真プロセス構成である。そして、本実施例のカートリッジPは、ドラム1と、帯電器2と、現像器3と、クリーニング器4と、を後側サイドカバー38と前側サイドカバー39との間で所定の相互配置関係をもって一体的に結合してカートリッジ化されている。駆動側であるカバー38、及び現像器3とクリーニング器4の間には、切り欠き溝部40が設けられている。溝部40はカートリッジPの長手方向にカバー38からカバー39にまで及んでいる。溝部40には、ユニット6側のガイドレール部47(発光部材ユニット側がイド部)が挿入されている。レール部47は、後述するように、カートリッジPを装着部102に挿抜する際のガイドとして働く。カバー38と39には、それぞれ、ユニット6の長手方向を位置決めするための位置決穴43と丸長穴(不図示)が設けられている。カバー38は、後側本体フレーム106(図5)との突き当て面41を有する。現像器3の上面のカバー38側には切欠き穴42が設けられている。この穴42は、カートリッジPを装着部102に挿入した時に、前述の突き当て面41がフレーム106の内面に確実に突き当たるように、本体100A側の後述するトグルレバー81(図5)が入り込むためのものである。
【0025】
[装着部102]
各カートリッジPの装着部102(102Y、102M、102C、102K)の構成は同じである。以下、便宜上、第4の装着部102Kを代表して失明する。図5の(a)、図7の(a)は第4のカートリッジPKに注目するために、他のカートリッジおよびその周辺部品を省いた装置フレームの斜視図である。装着部102は、発光部材ユニットとしてのLEDユニット6、ユニット6を支持する発光部材ユニット支持部材としてのLEDホルダー30、ホルダー30を移動する移動部材107を有する。そして、本実施例においては、ユニット6にカートリッジPを挿抜ガイドする発光部材ユニット側ガイド部としてのガイドレール部47が配設されている。
【0026】
図4の(a)はユニット6の外観斜視図、(b)は横断面図である。ユニット6は、ドラム1の長手方向に並んで設けられ、ドラムを画像情報に応じて露光するために画像情報に応じて発光する複数の発光素子を有する発光部材としてのLEDアレイ(発光素子アレイ)49を有する。また、LED基板50、セルホォック(登録商標)レンズ51、筐体52を有する。レンズ51は、発光素子(LED)から発光された光線を収束してドラム1に露光するためのレンズである。筐体52にはユニット6とカートリッジPの位置決めを行うための前側と後側の下向きの位置決ボス46、カートリッジPの挿抜時にカートリッジPのガイドとして働くガイドレール部47、ユニット6を保持する保持部48を有する。後側と前側のボス46は、それぞれ、カートリッジPのカバー38と39に設けられている前記の位置決め穴43と丸長穴に対応する。
【0027】
図4の(c)は、ホルダー30の横断面図である。ホルダー30は支持しているユニット6が露光位置M(図2の(b)、図6の(a))と、露光位置Mから退避する退避位置N(図7の(c))と、をとり得るように可動状態でユニット6を支持する部材である。露光位置Mは、ユニット6の発光素子が発光することによりレンズ51を介してドラム1を露光する位置である。本実施例においてホルダー30は前後方向を長手とする横断面下向きのほぼC字型の溝型材である。ユニット6は保持部48がホルダー30の溝部30aに嵌入されてホルダー30に上下方向に可動状態で支持される。ホルダー30の溝部30aには、支持したユニット6を下方向に付勢するバネ(弾性部材)56、バネ56を覆うキャップ57を有する。キャップ57は、ユニット6を支持しているホルダー30の昇降動に伴い、ユニット6がホルダー30に対して本体100Aの前後方向に移動(摺擦)できるように設けられている。ホルダー30の前端寄りの左右部と後端寄りの左右部にはそれぞれボス58が配設されている。本体100A内の前側と後側にはそれぞれ左右方向に延びている並行2本の回転軸62が配設されている。軸62は第1乃至第4の4つのカートリッジ装着部102(102Y、102M、102C、102K)に共通の軸であり、左右側の本体フレーム(不図示)間に軸受部材(不図示)を介して回転可能に支持されている。ホルダー30は前端側がアーム61を介して前側の軸62に保持されている。アーム61の基部は軸62に対して固着されている。アーム61の先端側に設けられた穴部61aに対してホルダー30の前端寄りの左右部のボス58が嵌合して枢支されている。また、ホルダー30の後端側もアーム61を介して後側の軸62に保持されている。アーム61の基部は軸62に対して固着されている。アーム61の先端側に形成された穴部61aに対してホルダー30の後端寄りの左右部のボス58が嵌合して枢支されている。前側と後側のアーム61はそれぞれ突起部63を有し、本体フレーム109(図7の(b))に対する突き当ての役割を果たす。前側と後側のアーム61は互いに同形で同じ回転位相である。
【0028】
本実施例において、移動部材107は、ドア71を操作部材として、ドア71を開閉する操作に連動してユニット6が露光位置M(図2の(b)、図6の(a))と、退避位置N(図7の(c))とをとり得るようにホルダー30を移動させる機構である。前側の軸62の右端部にはトグルレバー64が固定されている。レバー64はトグルバネ65により第1のポジションG(図6の(b))と第2のポジションH(図7の(b))の二つの転換ポジションをとり得る。ポジションGはカートリッジPを画像形成位置Aに位置付けるポジションである。ポジションHはカートリッジPを取り出し位置B(図7)に位置付けるポジションである。本体フレーム(不図示)には、互いに噛合している第1のギア68と第2のギア69が枢支されている。ギア68には同心にレバー67が固定されて配設されている。レバー67とレバー64はリンク66で繋がれている。ギア69には同心にレバー70が固定されて配設されている。レバー70の先端側にはボス70aが配設されている。ドア71の内面側に配設された右側板71bには長孔71cが配設されている。その長孔71cにレバー70のボス70aが係合されている。また、ドア71の内面側に配設された左側板71bにも右側板71b側と左右対称に長孔71cが形成されている。そして、左側の横軸(ヒンジ軸)72に同心一体のレバー70の先端側に配設されたボス70aが長孔71cに係合されている。
【0029】
上記の構成により、ドア71が開放位置Fから閉じ位置Eに移動するのに連動して、ホルダー30に支持されているユニット6が退避位置Nから露光位置Mに移動する。且つ、ドア71が閉じ位置Eから開放位置Fに移動するのに連動して、ホルダー30に支持されているユニット6が露光位置Mから退避位置Nからに移動する。ギア68とギア69は、ドア71の回転方向と軸の回転方向を合わせ、ギア比により、ドア71の操作力を軽減する役割を果たす。アーム70は、レバー比により、ドア71の操作力を軽減する役割を果たす。ホルダー30はドア71の開閉動作に連動してユニット6と共にカートリッジPを上下方向に移動させる、即ち、ホルダー30は移動部材107の動作によりカートリッジPを本体100A内において画像形成位置Aと取り出し位置Bとに移動させる役割を果たす。
【0030】
1)装着部102にカートリッジPが装着されていて、ドア71が開口部104を閉じる閉じ位置Eに位置している状態時における各要素の相互関係を図5と図6により説明する。カバー38側の切欠き穴42には本体100A側のトグルレバー81が嵌入している(図5の(b))。この状態において、レバー81はトグルバネ(弾性部材)82の付勢力でカートリッジPを後側本体フレーム106の側に移動させる力をカートリッジPに付与している。これにより、カバー38側の突き当て面41がフレーム106の内面に押し当てられて、カートリッジPの本体100A内の前後方向の位置決めがなされている。レバー81はフレーム106に固定されたホルダー83に対して軸84を中心に回転可能に取り付けられている。バネ82は、ホルダー83とレバー81との間に張設されている。レバー81は、図5の(b)のように下向きに回動して穴42に嵌入しているカートリッジ位置決めポジションJと、図5の(c)のように前向きに回動して穴42から抜けているカートリッジ挿抜時ポジションKとの二つの転換ポジションを持つ。
【0031】
カバー38(一端側)の下辺側とカバー39(他端側)の下辺側にはそれぞれ被位置決め部(カートリッジ側位置決め部)としての下向き凸部36が設けられている。凸部36はドラム1と同軸線上(同心)に設けられている。一方、本体100a内の奥側と手前側のステー部材(内側板)108には本体側位置決め部としての凹部(切り欠き部)37が設けられている。そして、上記の凸部36が凹部37に対して押圧されている。これにより、カートリッジPの本体100A内の左右方向の位置決めがなされている。
【0032】
また、ドア71が閉じられている状態においては、レバー70は、図6の(b)に示すように、長孔71cとボス70aにより上向きの姿勢に回動されている。そのため、リンク66がギア69・ギア68・レバー67を介して上方に持ち上げられて、レバー64が第1のポジションGに転換されている。レバー64がポジションGに転換されていることで、アーム61が下向きの回転角度姿勢になってホルダー30が所定の下降位置Cに保持されている。この状態において、本体100Aに位置決めされたカートリッジPに対してユニット6が位置決めされる。ユニット6の本体前後方向及び左右方向は、ユニット6側の位置決めボス46とカートリッジPのカバー38および39側の位置決め穴43と丸長穴が嵌合して位置決めされる。ユニット6の本体上下方向は、ボス46、穴43、丸長穴の座面が突き当たることで位置決めされる。カートリッジP及びユニット6が上方向に浮かないように、ホルダー30のバネ56の弾性力により本体下方向に付勢される。ホルダー30、レバー64及びバネ(弾性部材)65の弾性力により、アーム61を介し、カートリッジPは画像形成位置Aに保持される。レバー64に繋がれた、リンク66、レバー67、ギア68、ギア69、アーム70を介し、ドア71は閉じ位置Eに保持される。
【0033】
2)図5と図6の状態からドア71が開口部104を開放する開放位置Fに移動された状態時における各要素の相互関係を図7により説明する。ドア71の開き回動に連動して、レバー70が、上向きの姿勢から長孔71cとボス70aにより図7の(b)のように手前側に倒れ込んだ横向きの姿勢に回動される。そのため、リンク66がギア69・ギア68・レバー67を介して下方に引き下げられて、レバー64が第1のポジションGから第2のポジションHに転換される。レバー64のポジションHは突起部63がフレーム109に対して突き当たること保持される。レバー64がポジションHに転換されることで、アーム61が下向きの回転角度姿勢から、手前側にほぼ45°回動される。この状態において、ホルダー30が前記の下降位置C(図6)から前方向と上方に所定量移動したカートリッジ取り出し位置Dに保持される。ホルダー30がカートリッジ取り出し位置Dに移動すると、ユニット6の保持部48とホルダー30が引っ掛かり、ユニット6を本体上方向に移動させる。ユニット6が本体上方向に移動すると、ユニット6のレール部47とカートリッジPの切り欠き部40が引っ掛かり、カートリッジPを上方向に移動させる。この場合、カートリッジPは、カートリッジ位置決めポジションJにあるトグルレバー81によりフレーム106に押し当てられている状態に保持されている。そのため、カートリッジPはフレーム106の内面に沿って上方向に移動するが前方向へは移動しない。ホルダー30はユニット6の保持部48に対して摺動しながら下降位置Cからカートリッジ取り出し位置Dに移動する。そして、ユニット6がカートリッジPに対する露光位置M(図2の(b)、図6の(a))から退避した退避位置N(図7の(c))に移動した状態になる。ユニット6が退避位置Nに移動した状態においては、ユニット6側の位置決めボス46がカバー38と39側の位置決め穴43及び丸長穴から抜けている。また、カートリッジPがユニット6により持ち上げられて上方に移動する。これにより、カートリッジ側位置決め部36が本体側位置決め部37から離間して非接触となる。また、カートリッジPのドラム1がベルト9から離間して非接触となる。このカートリッジPの持ち上げ状態の位置がカートリッジPの取り出し位置Bである。
【0034】
取り出し位置Bに移動されたカートリッジPはカバー39側を手で掴んで手前側に引くことで、ユニット6のレール部47に沿って開口部104から本体手前側に引き出すことができる。カートリッジPを本体前方向に引き移動すると、その移動の初期において、トグルレバー81は切欠き穴42が前方向に移動することでトグルバネ(弾性力)82の引張り力に抗して本体上方向に回動する。そして、死点を越えることで、図5の(c)のように、前向きに回動して穴42から抜けたカートリッジ挿抜時ポジションKに転換された状態に保持される。カートリッジPは更にユニット6のレール部47に沿って開口部104から外側に引き出され、ほぼ水平に開かれた状態に保持されているドア71の内側の前後方向のリブ73に載って本体手前側にスムーズに引き出される。
【0035】
3)カートリッジPを本体100Aに挿入する際は、カバー38側を先にして、カートリッジPをほぼ水平に開かれた状態に保持されているドア71の内側のリブ73に載せる。そして、カートリッジPを開口部104から本体100A内に押し込んでいくと、カバー38の切り欠き部40に、カートリッジ取り出し位置Dに位置しているホルダー30に保持されているユニット6のレール部47が対応して入る。更にカートリッジPを押し込んでいくことで、カートリッジPがレール部47でガイドされて本体100A内に挿入される。挿入の終期において、カバー38が、カートリッジ挿抜時ポジションKに転換されて保持されるトグルレバー81のサブレバー部85に押し当る(図5の(c))。これにより、レバー81がトグルバネ82の引張り力に抗して本体下方向に回動される。そして、死点を越えることで図5の(b)のように下向きに回動して穴42に嵌入したカートリッジ位置決めポジションJに転換される。即ち、カートリッジPは、ポジションJに転換されたレバー81によりカバー38側の突き当て面41がフレーム106の内面に押し当てられて、本体100A内の前後方向の位置決めがなされた状態になる。
【0036】
そして、ドア71を開放位置Fから開口部104を閉鎖した閉じ位置Eに回動操作する。ドア71の閉じ回動に連動して、レバー70が、長孔71cとボス70aにより手前側に倒れ込んだ回動姿勢から、図6の(b)のように上向きの姿勢に回動される。そのため、リンク66がギア69・ギア68・レバー67を介して上方に持ち上げられて、レバー64が図7の(b)の第2のポジションHから図6の(b)の第1のポジションGに転換される。レバー64がポジションGに転換されることで、アーム61が下向きの回転角度姿勢になってホルダー30が所定の下降位置Cに保持される。この状態において、ユニット6及びカートリッジPが下降する。カートリッジPは取り出し位置Bから画像形成位置Aに移動してカートリッジ側位置決め部36が本体側位置決め部37に係合した状態になる。また、ユニット6はカートリッジPに対して退避位置Nから露光位置Mに移動して、ユニット6側の位置決めボス46とカートリッジPのカバー38と39側の位置決め穴43及び丸長穴が嵌合して位置決めされる。ユニット6の本体上下方向は、位置決めボス46、穴43の座面が突き当たることで位置決めされる。カートリッジP及びユニット6が上方向に浮かないように、ホルダー30のバネ56により本体下方向に付勢される。ホルダー30、トグルレバー64及びトグルバネ65により、アーム61を介し、カートリッジPは画像形成位置Aに保持される。即ち、ユニット6が露光位置Mに位置するように、移動部材107によって、ホルダー30が移動するのに連動して、カートリッジPは画像形成位置Aに位置する。トグルレバー64に繋がれた、リンク66、レバー67、ギア68、ギア69、アーム70を介し、ドア71は閉じ位置Eに保持される。即ち、1)で説明した図5と図6の、装着部102にカートリッジPが装着されていて、ドア71が開口部104を閉じる閉じ位置Eに位置している状態時における各要素の相互関係に復帰する。
【0037】
他のカートリッジPY・PM・PC、及び対応する装着部102Y・102M・102Cの動作についても上記と同様である。
【0038】
上記のように、カートリッジPをドラム1の長手方向から、退避位置Nに位置するユニット6に沿って本体100Aに挿抜する。ユニット6が露光位置Mに位置するように、移動部材107によって、ホルダー30が移動するのに連動して、カートリッジPはベルト9に画像を形成するのに寄与する画像形成位置Aに位置する。ホルダー30がバネ65を有し、バネ65の弾性力によって、ユニット6を露光位置Mに位置決めし、かつ、カートリッジPを画像形成位置Aに位置決めする。本実施例においては、カートリッジPはドラム1と同軸線上(同軸)に、かつ、ドラム1の長手方向の一端側と他端側とに設けられたカートリッジ側位置決め部36を有する。本体100Aはカートリッジ側位置決め部36を位置決めする本体側位置決め部37を有し、バネ56の弾性力によって、ユニット6をカートリッジPに押圧することによって、ユニット6を露光位置Mに位置決めする。かつ、前記前記バネ56の弾性力によって、カートリッジ側位置決め部36を本体側位置決め部37に押圧することによって、カートリッジPを画像形成位置Aに位置決めする。
【0039】
ユニット6でカートリッジPをガイドすることにより、カートリッジ挿抜時のユーザビリティ性を高めることができる。また、カートリッジP及びユニット6を昇降させることにより、本体100Aに対し、精度良くカートリッジP、ユニット6を位置決めすることができる。
【0040】
《実施例2》
本実施例は、ホルダー30にカートリッジPをガイドするレール部59がついている事が特徴である。即ち、発光部材ユニット支持部材であるホルダー30は、カートリッジPを本体100Aに挿抜する際に、カートリッジPをガイドする発光部材ユニット支持部材側ガイド部59を有している。ホルダー30は、ユニット6が退避位置Nに位置した状態で、カートリッジPをガイドする特徴とする。
【0041】
実施例1の装置と同じ構成部材・部分には同一の符号を付して再度の説明を省略する。本実施例において、カートリッジPは、図8の(a)に示すように、後側サイドカバー38と前側サイドカバー39には左右2箇所ずつのガイドボス44を有している。ボス44はカートリッジPを挿抜する際のカートリッジ側ガイド部として働く。ホルダー30は、図8の(b)に示すように、カートリッジP側のガイドボス44が係合する発光部材ユニット支持部材側ガイド部としてのガイドレール部59を有する。レール部59は、カートリッジの挿抜時にカートリッジPのガイドとして働く。
【0042】
図8の(c)は、装着部102にカートリッジPが装着されていて、ドア71が開口部104を閉じる閉じ位置Eに位置している状態時における各要素の相互関係を示した図である。実施例1の装置における図6の(a)の状態と同様に、ホルダー30が下降位置Cに位置していて、カートリッジPが画像形成位置Aに、また、ユニット6が露光位置Mに位置決めされた状態に保持されている。この状態において装置100は画像形成動作が可能である。
【0043】
図9の(a)と(b)はドア71が開口部104を開放する開放位置Fに移動された状態時における各要素の相互関係を示した図であり、それぞれ、実施例1の装置における図6の(a)の状態と同様に、図7の(a)と(c)に対応している。本実施例の装置も実施例1の装置と同様にドア71の開き回動に連動してホルダー30が前記の下降位置C)から前方向と上方に所定量移動したカートリッジ取り出し位置Dに保持される。これに伴ってユニット6がカートリッジPに対する露光位置Mから退避位置Nに持ち上げられて移動する。そして、ユニット6が本体上方向に移動すると、本実施例の場合は、ホルダー30側のガイドレール部59とカートリッジP側のガイドボス83が引っ掛かり、カートリッジPが上方向に移動される。即ち、カートリッジPが画像形成位置Aからカートリッジ取り出し位置Bに移動する。取り出し位置Bに移動されたカートリッジPは前側サイドカバー39側を手で掴んで手前側に引くことで、実施例1の装置の場合と同様に、ホルダー30のレール部47に沿って開口部104から本体手前側に引き出すことができる。
【0044】
カートリッジPを本体100Aに挿入する際は、実施例1の装置の場合と同様に、カートリッジPの後側サイドカバー38側を先にして、カートリッジPをほぼ水平に開かれた状態に保持されているドア71の内側のリブ73に載せる。そして、カートリッジPを開口部104から本体100A内に押し込んでいくと、カートリッジPの後側のガイドボス44がカートリッジ取り出し位置Dに位置しているホルダー30のレール部59に係合する。更に、カートリッジPが挿入されることで、カバー38の切り欠き部40に、ホルダー30に保持されているユニット6のレール部47が対応して入る。更にカートリッジPを押し込んでいくことで、カートリッジPがレール部59でガイドされて本体100A内に挿入される。挿入の終期において、カートリッジPの前側のガイドボス44がホルダー30のレール部59に係合する。また、実施例1の装置の場合と同様に、カートリッジPがトグルレバー81によりフレーム106の内面に押し当てられて、本体100A内の前後方向の位置決めがなされた状態になる。そして、ドア71を開放位置Fから開口部104を閉鎖した閉じ位置Eに回動操作する。このドア71の閉じ回動に連動して、ホルダー30が移動部材107によりカートリッジ取り出し位置Dから下降位置Cに位置する。これにより、カートリッジPが画像形成位置Aに、また、ユニット6が露光位置Mに位置決めされた状態に保持された、図8の(c)の状態に復帰する。
【0045】
本実施例のように、ホルダー30でカートリッジPをガイドすることにより、カートリッジ挿抜時のユーザビリティ性を高めることができる。また、カートリッジP及びユニット6を昇降させることにより、本体100Aに対し、精度良くカートリッジP、ユニット6を位置決めすることができる。
【0046】
《実施例3》
本実施例は、図10の(a)に示すように、中間転写ベルトユニット8がカートリッジ装着部102の上側にある構成の装置100である。また、本実施例の装置は、実施例2の装置のように、ホルダー30にカートリッジPをガイドするレール部がついていることを特徴とする装置である。実施例1および実施例2の装置と同じ構成部材・部分には同一の符号を付して再度の説明を省略する。本実施例における装置100の画像形成動作は実施例1の装置100と同様である。カートリッジP、ユニット6の構成に関しても実施例2と基本的に同じである。
【0047】
図10の(b)に示す、ユニット6を保持するホルダー30はカートリッジPを上方向に付勢する上側のキャップ60とユニット6を上方向に付勢する下側のキャップ57を有する。キャップ60、57の中には、図には省略したけれども、実施例2と同様にバネ(弾性部材)56を有する。上側のキャップ60は、カートリッジPを挿抜する際、カートリッジPがユニット6と干渉しないように、上方向に押し上げるためのものである。ガイドレール部59は、カートリッジの上方向の規制ガイドとして働く。ホルダー30は4箇所のボス58を本体100Aの前後2箇所でアーム61により保持される。
【0048】
図11の(a)に示すように、アーム61は、本体100Aの前後2箇所で本体フレームに支持される軸62により、本体100Aに対し保持されている。アーム61は突起部63を有し、本体フレームに対し、突き当ての役割を果たす。軸62の端面にはトグルアーム64が固定され、トグルバネ65により、カートリッジPを画像形成位置Aに位置付ける第1のポジションとカートリッジPを取り出し位置Bに位置付ける第2のポジションを持つ。ホルダー30はユニット6と共にカートリッジPを上下方向(画像形成位置Aと取り出し位置B)に移動させる役割を果たす。ホルダー30は、ドア71と連動して、移動部材107により上下方向に移動する。移動部材107は基本的に実施例1・2と同じため説明を割愛する。
【0049】
図11の(a)は、装着部102にカートリッジPが装着されていて、ドア71が開口部を閉じる閉じ位置に位置している状態時における各要素の相互関係を示している。この状態時においては、ホルダー30が移動部材107により上方に移動されている。これにより、カートリッジPは、キャップ60の内部のバネ(不図示)の弾性力によりカートリッジ側位置決め部36が本体側位置決め部37に押圧されて画像形成位置Aに位置決めされた状態に保持されている。また、ユニット6は、キャップ57の内部のバネ(不図示)の弾性力によりカートリッジPに押圧されて露光位置Mに位置決めされた状態に保持されている。
【0050】
図11の(b)は、ドア71が開口部を開いた開放位置に位置している状態時における各要素の相互関係を示している。ホルダー30は移動部材107により下方に移動されている。ホルダー30がドアを開く動作と連動して移動部材107により本体下方向に移動すると、キャップ60の内部のバネにより、カートリッジPは、ガイドボス44が上方向の規制ガイド59に突き当たる所まで上方向に移動する。これにより、ユニット6の位置決めボス46がカートリッジPの位置決め穴43から離間して退避位置Nとなり、カートリッジPを取り出せる状態になる。また、カートリッジPは取り出し位置Bに移動する。この状態において、カートリッジPを、ホルダー30のガイド部59にガイドさせて本体前方向に引き出して取り出すことができる。
【0051】
カートリッジPを本体100Aに挿入する際は、開かれているドア71上のリブ73にカートリッジPを載せ、カートリッジPを本体後ろ方向に押し込んでいく。最初に、ホルダー30のレール部59の手前に配置された、キャップ60の内部のバネにより、カートリッジPは上に少し持ち上がる。ホルダー30のレール部59の入り口には、ボス44を呼び込むテーパ形状が付与されている。カートリッジPを本体100Aに押し込んでいくと、ボス44がレール部59に呼び込まれ、ボス44とガイドリブ(不図示)が突き当たった状態でカートリッジPが挿入される。最後に、本体後方にあるトグルレバー81にカートリッジの端面が接触し、レバー81を倒し、バネ82の引き込み力によって引き込まれる。これによって、カートリッジPの突き当て面41が本体フレーム106に接触し、本体前後方向の位置決めがなされる。そして、ドア71を開放位置から開口部を閉鎖した閉じ位置に回動操作する。このドア71の閉じ回動に連動して、ホルダー30が移動部材107によりカートリッジ取り出し位置から上方位置Cに位置する。これにより、カートリッジPが画像形成位置Aに、また、ユニット6が露光位置Mに位置決めされた状態に保持された、図11の(a)の状態に復帰する。
上記のように、ホルダー30でカートリッジPをガイドすることにより、カートリッジ挿抜時のユーザビリティ性を高めることができる。また、カートリッジP及びユニット6を昇降させることにより、本体100Aに対し、精度良くカートリッジP、ユニット6を位置決めすることができる。
【0052】
《実施例4》
本実施例は実施例1の装置における図4の(a)・(b)のユニット6の他の構成形態である。図12はそのユニット6の説明図である。本実施例のユニット6は、筐体52を第1と第2の2つの筐体52Aと52Bに別体化し、その両筐体52Aと52Bを結合することでユニット6としている。第1の筐体52Aには、LED基板50、セルホックレンズ51、カートリッジPの位置決めを行うための前側と後側の下向きの位置決ボス46を具備させている。第1の筐体52Aには、カートリッジPの挿抜時にカートリッジPのガイドとして働くガイドレール部47、ユニット6を保持する保持部48を具備させている。また、第1の筐体52Aには長手に沿って凸縁部52aを具備させている。第2の筐体52Aには長手に沿って凸縁部52aが係合する凹溝部52bを具備させている。第1の筐体52Aの凸縁部52aの後端側を第2の筐体52Bの凹溝部52bの前端側に対応させて係合させる。そして、第1と第2の筐体52A・52Bを長手方向に相対的にスライド移動させる。スライド移動は第1の筐体52Aが第2の筐体52Bの後端側のストッパ部52cに突き当たるまで行う。これにより、第1と第2の筐体52A・52Bが結合されてユニット6が構成される。凸縁部52aを第2の筐体52B側に、凹溝部52bを第1の筐体52A側に具備させた構成にすることも出来る。
【0053】
《その他の事項》
1)実施例1乃至3の装置において、移動部材107の操作部材はドア71にしているが、操作部材はドア71とは独立に操作される別の部材とすることもできる。例えば、レバー70を操作部材として使用者が該レバー70を直接操作する構成にすることもできる。レバー70がドア71と連動しない独立構成の場合、ドア71を開き、レバー70を回動することで、実施例の動作と同様に、カートリッジPは、取り出し位置に保持される。
【0054】
2)発光部材6の発光素子としては、例えば、液晶素子、半導体発光ダイオード、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)などの電界発光素子が使用される。半導体発光ダイオードは、電圧を印加することにより発光する半導体素子である。有機EL素子は、電圧をかけると光る有機化合物でできた電子材料で、自発光するものである。有機EL素子は、例えば、有機分子発光層を二つの電極で挟み、電圧をかける。これにより、電極から注入された電子と正孔が再結合して有機分子を励起し、励起された有機分子が基底状態に戻るときに発光する。
【0055】
3)実施例は、インライン方式のカラープリンターの例であったが、モノカラープリンターの構成であっても同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0056】
1・・電子写真感光体ドラム、2〜4・・プロセス手段、P・・プロセスカートリッジ、100A・・装置本体、S・・記録媒体、100・・電子写真画像形成装置、49・・発光部材、51・・レンズ、6・・発光部材、M・・露光位置、N・・退避位置、30・・発光部材ユニット支持部材、107・・移動部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真感光体ドラムと前記電子写真感光体ドラムに作用するプロセス手段とを有するプロセスカートリッジを装置本体に取り外し可能に装着した状態で、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置に関するものである。
【0002】
ここで、電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置と記す)は、電子写真画像形成プロセスを用いて、記録媒体に画像を形成するものである。画像形成装置の例としては、電子写真複写機、電子写真プリンター(例えば、LEDプリンター)、フアクシミリ装置、及びワードプロセッサがある。また、画像形成装置としては、モノクロ、カラーのいずれも含まれる。また、記録媒体は、画像形成装置によって画像が形成されるものであって、例えば、用紙、OHPシート等が含まれる。また、中間転写体も含まれる。
【0003】
一般に、カートリッジとは、例えば、プロセスカートリッジ或いは現像カートリッジであって、電子写真画像形成装置の装置本体に取り外し可能に装着されて、記録媒体に画像を形成する画像形成プロセスに寄与するものである。プロセスカートリッジは、ドラムに作用するプロセス手段としての、帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一つとドラムとを一体的にカートリッジ化して、本装置体に取り外し可能に装着するものである。従って、カートリッジには、プロセス手段としての現像手段と、ドラムとを一体的にカートリッジ化して、装置本体に取り外し可能に装着するものも含まれる。また、プロセスカートリッジには、プロセス手段としての、帯電手段、現像手段またはクリーニング手段と、ドラムとを一体的にカートリッジ化して、装置本体に取り外し可能に装着するものも含まれる。ドラムと現像手段とを一体的に有するプロセスカートリッジを所謂一体型と称する。また、ドラムと現像手段以外のプロセス手段とを一体的に有するプロセスカートリッジを所謂分離型と称する。プロセスカートリッジは、使用者自身によって装置本体に対する着脱を行うことができる。そのため、装置本体のメンテナンスを容易に行うことができる。また、現像カートリッジとは、現像ローラを有し、現像ローラによって、ドラムに形成された静電潜像を現像するのに用いられる現像剤(トナー)を収納しており、装置本体に取り外し可能に装着されるものである。現像カートリッジの場合には、ドラムは装置本体或いはカートリッジ支持部材に取り付けられている。或いは、ドラムは、前記所謂分離型プロセスカートリッジに設けられている(この場合には、プロセスカートリッジは、現像手段を有してはいない)。現像カートリッジも、使用者自身によって画像形成装置本体に対する着脱を行うことができる。そのため、装置本体のメンテナンスを容易に行うことができる。そこで、カートリッジとしては、前記所謂一体型又は所謂分離型のプロセスカートリッジが含まれる。また、カートリッジとしては、所謂分離型のプロセスカートリッジと前記現像カートリッジが対になって用いられる場合が含まれる。また、カートリッジとしては、ドラムが装置本体或いはカートリッジ支持部材に固定して取り付けられている。そして、現像カートリッジがドラムに作用可能に、カートリッジ支持部材に取り外し可能装着される場合が含まれる。本発明において、カートリッジは、電子写真感光体ドラム(以下、ドラムと記す)とドラムに作用するプロセス手段とを有し、装置本体に取り外し可能に装着して使用されるものである。
【背景技術】
【0004】
画像形成装置を小型化するためドラムの露光手段として、ドラムの長手方向(回転軸線方向)に並んで設けられ、ドラムを露光するために画像情報に応じて発光する複数個の発光素子を有する発光部材を使用する場合がある。例えば、露光手段の光源としてLEDが使用される画像形成装置においては、LEDの発光光をドラムに集光するための集光レンズが設けられている。ドラム、現像手段等を一体化したプロセスカートリッジに露光手段の光源としてのLEDを設け、装置本体に集光レンズを備えたものが特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−91268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記従来技術を更に発展させたものである。その目的は、電子写真感光体ドラム、発光部材、レンズの位置精度を損なわずに、プロセスカートリッジの挿抜時のユーザビリティ性を向上させた電子写真画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための本発明に係る電子写真画像形成装置の代表的な構成は、電子写真感光体ドラムと前記電子写真感光体ドラムに作用するプロセス手段とを有するプロセスカートリッジを装置本体に取り外し可能に装着した状態で、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、前記電子写真感光体ドラムの長手方向に並んで設けられ、前記電子写真感光体ドラムを画像情報に応じて露光するために画像情報に応じて発光する複数個の発光素子を有する発光部材と、前記発光素子から発光された光線を収束して前記電子写真感光体ドラムに露光するためのレンズと、を有する発光部材ユニットと、前記発光素子が発光することにより前記レンズを介して前記電子写真感光体ドラムを露光する露光位置と、前記露光位置から退避する退避位置と、を前記発光部材ユニットがとり得るように可動状態で前記発光部材ユニットを支持する発光部材ユニット支持部材と、前記発光部材ユニットが前記露光位置と前記退避位置とをとり得るように前記発光部材ユニット支持部材を移動する移動部材と、を有し、前記プロセスカートリッジを前記電子写真感光体ドラムの長手方向から、前記退避位置に位置する前記発光部材ユニットに沿って前記装置本体に挿入する、及び、前記装置本体から抜き出すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、電子写真感光体ドラム、発光部材、レンズの位置精度を損なわずに、プロセスカートリッジの挿抜時のユーザビリティ性を向上させた電子写真画像形成装置を提供することができる。即ち、プロセスカートリッジと装置本体、プロセスカートリッジと発光部材ユニットの位置決め精度を高めること、及び、プロセスカートリッジを挿抜するユーザビリティー性を高めることを両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】(a)は実施例1における電子写真画像形成装置の外観斜視図、(b)はドアを開いてプロセスカートリッジの1つを装置本体内の装着部から引き出している途中状態或いは挿入している途中状態の同装置の外観斜視図である。
【図2】(a)は同装置の縦断正面図、(b)は(a)の部分的な拡大図である。
【図3】(a)は非駆動側から見たプロセスカートリッジの外観斜視図であり、(b)は駆動側から見たプロセスカートリッジの外観斜視図である。
【図4】(a)はLEDユニットの外観斜視図、(b)はユニットの横断面図、(c)はLEDユニットホルダーの横断面図である。
【図5】(a)はドアが閉じられている状態時の移動部材の説明図、(b)はプロセスカートリッジを位置決めしている状態のトグルレバーの斜視図、(c)は位置決めを解除している状態のトグルレバーの斜視図である。
【図6】ドアが閉じられている状態時の移動部材の説明図である。
【図7】ドアが開かれている状態時の移動部材の説明図である。
【図8】実施例2における電子写真画像形成装置の要部の説明図である。
【図9】同装置の要部の説明図である。
【図10】実施例3における電子写真画像形成装置の説明図である。
【図11】同装置の要部の動作説明図である。
【図12】実施例4におけるLEDユニットの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
《実施例1》
[電子写真画像形成装置の概略構成]
図1の(a)は本実施例の電子写真画像形成装置100の外観斜視図、(b)は前ドア71を開いてプロセスカートリッジの1つを装置本体100A内の装着部から引き出している途中状態或いは挿入している途中状態の装置100の外観斜視図である。図2の(a)は装置100の縦断正面図、(b)は(a)の部分的な拡大図である。図3はプロセスカートリッジPの外観斜視図であり、(a)は非駆動側から見た図、(b)は駆動側から見た図である。装置100は、電子写真感光体ドラム1を有する4つのプロセスカートリッジPをそれぞれ装置本体100A内の装着部に取り外し可能に装着した状態で、記録媒体Sにカラー画像を形成する、インライン方式、中間転写方式のカラー電子写真画像形成装置である。ドラム1を露光する露光装置(発光部材)にはLEDユニット(LED方式の露光装置)を用いている。より詳しくは、装置100は、電子写真プロセスを用いた、4色フルカラーのLEDプリンターであり、パソコン・イメージリーダ等のホスト装置200から制御回路部101に入力する電気的な画像信号に基づいて記録媒体Sにカラー画像形成を行う。記録媒体S(以下、記録材と記す)は、例えば、用紙、OHPシート、ラベル等である。
【0011】
以下の説明において、装置100に関して、前側(正面側)とは装置開閉用のドア(前ドア)71を配設した側である。後側(奥側)とはそれとは反対側である。前後方向とは、装置の後側から前側に向かう方向(前方向)と、その逆の方向(後方向)である。左右とは装置を前側から見て左または右である。左右方向とは、右から左に向かう方向(左方向)と、その逆の方向(右方向)である。上下とは重力方向において上または下である。装置本体100AとはカートリッジPを除いた装置100の構成部分である。
【0012】
本体100A内には左側から右側にかけて第1乃至第4の4つのプロセスカートリッジ装着部102(102Y、102M、102C、102K)がほぼ水平に並べられて配設されている。そして、各装着部102に対してそれぞれ第1乃至第4の4つのカーリッジP(PY、PM、PC、PK)が取り外し可能に装着されている。各装着部102は互いに同じ構成である。装着部102の構成については後述する。
【0013】
各カートリッジPは、収容されている現像剤の色が異なるだけで、互いに同様の電子写真プロセス機構である。本実施例のカートリッジPは、電子写真感光体ドラム1と、ドラム1に作用するプロセス手段としての帯電器2、現像器3、及びクリーニング器4を有する。そして、それらの機器1〜4が、後側サイドカバー38と前側サイドカバー39との間で所定の相互配置関係をもって一体的に結合してカートリッジ化されている。ドラム1はカバー38・39間において軸受部材(不図示)を介して回転可能に支持されている。カートリッジPはドラム1の回転軸線方向を長手方向とするアセンブリであり、ドラム1の回転軸線方向の一端側(カバー38側)が駆動側、他端側(カバー39側)が非駆動側である。各カートリッジPは本体100A内の対応する装着部102に対して駆動側を奥側にし、非駆動側を手前側にして装着されている。カートリッジPのカバー38には、ドラム1の回転軸線と同心に駆動入力部5が配設されている。帯電器2はドラム1の周面を所定の極性・電位に一様に帯電する手段であり、接触帯電部材である帯電ローラを用いている。現像器3はドラム1に形成された静電潜像を粉体現像剤(トナー)により現像剤像(トナー像)として顕像化する手段であり、ドラム1に現像剤を供給する現像部材としての現像ローラ3aと現像剤を収容した現像剤収容部3bを有する。クリーニング器4は中間の記録媒体である中間転写ベルト9に対する現像剤像の一次転写後のドラム表面から転写残現像剤を除去する手段である。クリーニング器4は、クリーニング部材としてのクリーニングブレード4aと廃現像剤収容部4bを有する。
【0014】
第1のカートリッジPYは、収容部3bにイエロー(Y)色の現像剤が収容されていて、ドラム1面にY色の現像剤像を形成する。第2のカートリッジPMは、収容部3bにマゼンタ(M)色の現像剤が収容されていて、ドラム1面にM色の現像剤像を形成する。第3のカートリッジPCは、収容部3bにシアン(C)色の現像剤が収容されていて、ドラム1面にC色の現像剤像を形成する。第4のカートリッジPKは、収容部3bにブラック(K)色の現像剤が収容されていて、ドラム1面にK色の現像剤像を形成する。
【0015】
各カートリッジPが対応する装着部102に所定に装着されて画像形成位置A(潜像形成位置)に位置している状態において、駆動入力部5に対して本体100A側の駆動出力部(不図示)が結合している。カートリッジPの画像形成位置Aは後述する中間の記録媒体であるベルト9に画像を形成するのに寄与する位置である。また、カートリッジP側のバイアス入力部(不図示)に対して、本体100A側のバイアス出力部(不図示)が結合している。また、画像形成位置Aに位置している各カートリッジPのドラム1に対して、それぞれ、本体100A側の露光装置としてのLEDユニット(発光部材ユニット)6がドラム1を露光するための所定の露光位置Mに位置している。ユニット6は、ドラム1の長手方向に並んで設けられ、ドラム1を露光するために画像情報に応じて発光する複数個の発光素子としてのLED(発光ダイオード)を有する発光部材と、LEDから発光された光線を収束してドラム1に露光するためのレンズを有する。ユニット6は制御回路部101から入力される画像信号に対応して複数個のLEDが選択的に発光制御されて、帯電ローラ2で帯電処理された、回転するドラム1の表面を主走査露光して画像信号に対応した静電潜像を形成する露光手段である。
【0016】
装着部102の下方には、転写部材としての中間転写ベルトユニット8が配設されている。ユニット8は、中間の記録媒体(中間転写体)としての可撓性を有するエンドレスベルト(中間転写ベルト)9と、ベルト9を懸回張設して循環移動させる駆動ローラ10、ターンローラ11、補助ローラ11a、テンションローラ12、を有する。ローラ10とローラ12は本体100A内の左側に配設されている。ローラ11とローラ11aは本体100A内の右側に配設されている。画像形成位置Aに位置している各カートリッジPのドラム1の下面に対して、それぞれ、ベルト9の上行側ベルト部分を介して一次転写ローラ7が当接している。各カートリッジPのドラム1とベルト9との当接部が一次転写部T1である。また、ローラ10にはベルト9を介して二次転写ローラ13が当接している。ローラ13とベルト9との当接部が二次転写部T2である。
【0017】
ユニット8の下方には、給送ユニット14が配設されている。ユニット14は、給送トレイ15、給送ローラ16、分離パッド17等を有する。トレイ15にはシート状の記録材Sが積載されている。トレイ15は装置100の前側から出し入れ自由である(フロントローデング)。15aはトレイ15の前面板に設けられた取手部である。本体100A内の左側にはローラ16から本体100A内の左側の上部に至る記録材搬送路Zが配設されている。搬送路Zは搬送ガイド板18等で構成されている。搬送路Zを下から上に沿って、レジストローラ対19、転写ローラ13、定着装置(定着加熱装置)20、排出ローラ対21が配設されている。定着装置20は定着フィルムユニットと加圧ローラを有するものを用いている。本体100Aの上面には、画像形成済みの記録材を受ける排出トレイ22が配設されている。
【0018】
フルカラー画像を形成するための動作は次のとおりである。画像形成スタート信号に基づいて、本体100A側の駆動出力部(不図示)からカートリッジP側の駆動入力部5に駆動力が伝達される。これにより、ドラム1が矢印の反時計方向に所定の速度で回転駆動される。帯電ローラ2はドラム1の回転に従動して回転する。また、現像ローラ3aが矢印の時計方向に所定の速度で回転駆動される。ベルト9も矢印の時計方向(ドラム回転に順方向)にドラム1の速度に対応した速度で回転駆動される。この駆動に同期して、各カートリッジPにおいてそれぞれ所定の制御タイミングで帯電ローラ2に対して所定の帯電バイアスが印加されてドラム1の表面が所定の極性・電位に一様に帯電される。ユニット6は制御回路部101から入力される画像信号に対応して複数個の発光素子としてのLEDが選択的に発光制御されて、帯電ローラ2により帯電処理されたドラム1の表面を主走査露光する。これにより、各ドラム1の表面にそれぞれ対応色の画像信号に応じた静電潜像が所定の制御タイミングで形成される。形成された静電潜像は、現像ローラ3aにより現像剤像として現像される。現像ローラ3aには所定の制御タイミングで所定の現像バイアスが印加される。
【0019】
上記のような電子写真画像形成プロセス動作により、第1のカートリッジPYのドラム1にはフルカラー画像のY色成分に対応するY色現像剤像が形成される。その現像剤像が転写部T1にてベルト9に転写(中間転写)される。第2のカートリッジPMのドラム1にはフルカラー画像のM色成分に対応するM色現像剤像が形成される。その現像剤像がベルト9にすでに転写されているY色の現像剤像に重畳されて転写部T1にて転写される。第3のカートリッジPCのドラム1にはフルカラー画像のC色成分に対応するC色現像剤像が形成される。その現像剤像がベルト9にすでに転写されているY色+M色の現像剤像に重畳されて転写部T1にて転写される。第4のカートリッジPKのドラム1にはフルカラー画像のK色成分に対応するK色現像剤像が形成される。その現像剤像がベルト9にすでに転写されているY色+M色+C色の現像剤像に重畳されて転写部T1にて転写される。このようにして、ベルト9にY色+M色+C色+K色の4色フルカラーの未定着現像剤像が形成される。各一次転写ローラ7には電源部(不図示)から現像剤の帯電極性とは逆極性で所定電位の一次転写バイアスが所定の制御タイミングにて印加される。各カートリッジPにおいて、ベルト9に対する現像剤像の一次転写後にドラム1の表面に残留した現像剤はクリーニング器4により除去される。
【0020】
一方、所定の制御タイミングでトレイ15のリフタ板15bが上昇動されることで、トレイ15に積載されている記録材Sの左側の上面がローラ16の下面に接触する。また、ローラ16が記録材Sを左側に繰り出す方向に回転駆動される。これにより、トレイ15内の最上位の記録材が左方に繰り出され、分離パッド17により1枚分離されて搬送路Zに送出される。送出された記録材Sはローラ対19でベルト9に対する画像形成と同期がとられて所定の制御タイミングで二次転写部T2に導入される。ローラ13には電源部(不図示)から現像剤の帯電極性とは逆極性で所定電位の二次転写バイアスが印加される。これにより、記録材Sが転写部T2を搬送されていく過程で、ベルト9上の4色重畳の現像剤像が記録材Sの面に順次に一括して転写される。記録材Sは転写部T2を出てベルト9の面から分離され、定着装置20へ導入されて定着ニップ部で加熱・加圧される。これにより、現像剤像の記録材Sに対する定着がなされる。記録材Sは定着装置20を出て、フルカラー画像形成物としてローラ対21によりトレイ22上に排出される。記録材分離後のベルト9の表面の二次転写残現像剤は、本実施例の場合は、第1のカートリッジPYの1次転写部T1においてドラム1の表面に静電的に付着し、クリーニン器4により除去される。
【0021】
[カートリッジ交換方式]
各カートリッジPは画像形成に使用されるにつれて収容部3bに収容されている現像剤が消費される。そこで、例えば、個々のカートリッジの現像剤の残量を検知する検知手段(不図示)をカートリッジPに設ける。そして、本体100Aの制御回路部101において、前記検知手段によって検知した残量値を、予め設定したカートリッジ寿命予告や寿命警告のための閾値と比較させる。そして、前記残量値が閾値よりも少ない残量値まで現像剤が減少したカートリッジについては、プリンター操作部105の表示部或いはホスト装置200の表示部に、そのカートリッジについての寿命予告あるいは寿命警告を表示させる。これにより使用者に、交換用のカートリッジの準備を促す、あるいはカートリッジの交換を促して、出力画像の品質を維持している。
【0022】
本実施例の装置100において、カートリッジPの交換は次の要領でなされる。本体100Aの前面側にはドア(開閉部材)71が設けられている。ドア71が開かれることで、本体100Aの前面側の開口部104が開放されて、各装着部102に装着されている各カートリッジPの非駆動側が露呈する。これにより、使用者はカートリッジPにアクセスしてカートリッジPをフロントアクセスにより交換することが可能となる。カートリッジPの本体100Aの装着部102に対する着脱は、カートリッジPの有するドラム1の回転軸線方向で、かつ、装置本体正面側で着脱可能なサイドオリエンテッド構成となっている。図1の(b)は、第1のカートリッジPYを本体100A内の装着部102Yから引き出している途中状態或いは挿入している途中状態を示している。XはカートリッジPの本体100Aに対する挿入方向、Yは引き出し方向である。
【0023】
ドア71は、開口部104を閉じる閉じ位置(閉鎖位置)Eと、開口部104を開く開放位置Fと、の間を移動可能な開閉部材として本体100Aの前面側に設けられている。本実施例においては、ドア71は、ドア下側に設けられ、本体100A側の軸受部材(不図示)に軸受保持されている軸(ヒンジ軸)72(図5〜図7)を中心に本体100Aの前面に対して開閉回動可能である。ドア71は使用者が軸72を中心に立て起こし方向に回動して、開口部104を閉じた閉じ位置Eに移動させることができる。また、閉じ位置Eにあるドア71は使用者が取手部71aに手指を掛けて軸72を中心に本体100Aの手前側にほぼ水平に倒し回動することができる。これにより、開口部104を大きく開放した開放位置Fに移動させることができる。開口部104は各カートリッジPを本体100A内の対応の装着部102に対して挿入するために、及び、取り出すためにカートリッジPを通過させるための開口部である。
【0024】
[カートリッジP]
前述したように、各カートリッジP(PY、PM、PC、PK)は、収容されている現像剤の色が異なるだけで、互いに同様の電子写真プロセス構成である。そして、本実施例のカートリッジPは、ドラム1と、帯電器2と、現像器3と、クリーニング器4と、を後側サイドカバー38と前側サイドカバー39との間で所定の相互配置関係をもって一体的に結合してカートリッジ化されている。駆動側であるカバー38、及び現像器3とクリーニング器4の間には、切り欠き溝部40が設けられている。溝部40はカートリッジPの長手方向にカバー38からカバー39にまで及んでいる。溝部40には、ユニット6側のガイドレール部47(発光部材ユニット側がイド部)が挿入されている。レール部47は、後述するように、カートリッジPを装着部102に挿抜する際のガイドとして働く。カバー38と39には、それぞれ、ユニット6の長手方向を位置決めするための位置決穴43と丸長穴(不図示)が設けられている。カバー38は、後側本体フレーム106(図5)との突き当て面41を有する。現像器3の上面のカバー38側には切欠き穴42が設けられている。この穴42は、カートリッジPを装着部102に挿入した時に、前述の突き当て面41がフレーム106の内面に確実に突き当たるように、本体100A側の後述するトグルレバー81(図5)が入り込むためのものである。
【0025】
[装着部102]
各カートリッジPの装着部102(102Y、102M、102C、102K)の構成は同じである。以下、便宜上、第4の装着部102Kを代表して失明する。図5の(a)、図7の(a)は第4のカートリッジPKに注目するために、他のカートリッジおよびその周辺部品を省いた装置フレームの斜視図である。装着部102は、発光部材ユニットとしてのLEDユニット6、ユニット6を支持する発光部材ユニット支持部材としてのLEDホルダー30、ホルダー30を移動する移動部材107を有する。そして、本実施例においては、ユニット6にカートリッジPを挿抜ガイドする発光部材ユニット側ガイド部としてのガイドレール部47が配設されている。
【0026】
図4の(a)はユニット6の外観斜視図、(b)は横断面図である。ユニット6は、ドラム1の長手方向に並んで設けられ、ドラムを画像情報に応じて露光するために画像情報に応じて発光する複数の発光素子を有する発光部材としてのLEDアレイ(発光素子アレイ)49を有する。また、LED基板50、セルホォック(登録商標)レンズ51、筐体52を有する。レンズ51は、発光素子(LED)から発光された光線を収束してドラム1に露光するためのレンズである。筐体52にはユニット6とカートリッジPの位置決めを行うための前側と後側の下向きの位置決ボス46、カートリッジPの挿抜時にカートリッジPのガイドとして働くガイドレール部47、ユニット6を保持する保持部48を有する。後側と前側のボス46は、それぞれ、カートリッジPのカバー38と39に設けられている前記の位置決め穴43と丸長穴に対応する。
【0027】
図4の(c)は、ホルダー30の横断面図である。ホルダー30は支持しているユニット6が露光位置M(図2の(b)、図6の(a))と、露光位置Mから退避する退避位置N(図7の(c))と、をとり得るように可動状態でユニット6を支持する部材である。露光位置Mは、ユニット6の発光素子が発光することによりレンズ51を介してドラム1を露光する位置である。本実施例においてホルダー30は前後方向を長手とする横断面下向きのほぼC字型の溝型材である。ユニット6は保持部48がホルダー30の溝部30aに嵌入されてホルダー30に上下方向に可動状態で支持される。ホルダー30の溝部30aには、支持したユニット6を下方向に付勢するバネ(弾性部材)56、バネ56を覆うキャップ57を有する。キャップ57は、ユニット6を支持しているホルダー30の昇降動に伴い、ユニット6がホルダー30に対して本体100Aの前後方向に移動(摺擦)できるように設けられている。ホルダー30の前端寄りの左右部と後端寄りの左右部にはそれぞれボス58が配設されている。本体100A内の前側と後側にはそれぞれ左右方向に延びている並行2本の回転軸62が配設されている。軸62は第1乃至第4の4つのカートリッジ装着部102(102Y、102M、102C、102K)に共通の軸であり、左右側の本体フレーム(不図示)間に軸受部材(不図示)を介して回転可能に支持されている。ホルダー30は前端側がアーム61を介して前側の軸62に保持されている。アーム61の基部は軸62に対して固着されている。アーム61の先端側に設けられた穴部61aに対してホルダー30の前端寄りの左右部のボス58が嵌合して枢支されている。また、ホルダー30の後端側もアーム61を介して後側の軸62に保持されている。アーム61の基部は軸62に対して固着されている。アーム61の先端側に形成された穴部61aに対してホルダー30の後端寄りの左右部のボス58が嵌合して枢支されている。前側と後側のアーム61はそれぞれ突起部63を有し、本体フレーム109(図7の(b))に対する突き当ての役割を果たす。前側と後側のアーム61は互いに同形で同じ回転位相である。
【0028】
本実施例において、移動部材107は、ドア71を操作部材として、ドア71を開閉する操作に連動してユニット6が露光位置M(図2の(b)、図6の(a))と、退避位置N(図7の(c))とをとり得るようにホルダー30を移動させる機構である。前側の軸62の右端部にはトグルレバー64が固定されている。レバー64はトグルバネ65により第1のポジションG(図6の(b))と第2のポジションH(図7の(b))の二つの転換ポジションをとり得る。ポジションGはカートリッジPを画像形成位置Aに位置付けるポジションである。ポジションHはカートリッジPを取り出し位置B(図7)に位置付けるポジションである。本体フレーム(不図示)には、互いに噛合している第1のギア68と第2のギア69が枢支されている。ギア68には同心にレバー67が固定されて配設されている。レバー67とレバー64はリンク66で繋がれている。ギア69には同心にレバー70が固定されて配設されている。レバー70の先端側にはボス70aが配設されている。ドア71の内面側に配設された右側板71bには長孔71cが配設されている。その長孔71cにレバー70のボス70aが係合されている。また、ドア71の内面側に配設された左側板71bにも右側板71b側と左右対称に長孔71cが形成されている。そして、左側の横軸(ヒンジ軸)72に同心一体のレバー70の先端側に配設されたボス70aが長孔71cに係合されている。
【0029】
上記の構成により、ドア71が開放位置Fから閉じ位置Eに移動するのに連動して、ホルダー30に支持されているユニット6が退避位置Nから露光位置Mに移動する。且つ、ドア71が閉じ位置Eから開放位置Fに移動するのに連動して、ホルダー30に支持されているユニット6が露光位置Mから退避位置Nからに移動する。ギア68とギア69は、ドア71の回転方向と軸の回転方向を合わせ、ギア比により、ドア71の操作力を軽減する役割を果たす。アーム70は、レバー比により、ドア71の操作力を軽減する役割を果たす。ホルダー30はドア71の開閉動作に連動してユニット6と共にカートリッジPを上下方向に移動させる、即ち、ホルダー30は移動部材107の動作によりカートリッジPを本体100A内において画像形成位置Aと取り出し位置Bとに移動させる役割を果たす。
【0030】
1)装着部102にカートリッジPが装着されていて、ドア71が開口部104を閉じる閉じ位置Eに位置している状態時における各要素の相互関係を図5と図6により説明する。カバー38側の切欠き穴42には本体100A側のトグルレバー81が嵌入している(図5の(b))。この状態において、レバー81はトグルバネ(弾性部材)82の付勢力でカートリッジPを後側本体フレーム106の側に移動させる力をカートリッジPに付与している。これにより、カバー38側の突き当て面41がフレーム106の内面に押し当てられて、カートリッジPの本体100A内の前後方向の位置決めがなされている。レバー81はフレーム106に固定されたホルダー83に対して軸84を中心に回転可能に取り付けられている。バネ82は、ホルダー83とレバー81との間に張設されている。レバー81は、図5の(b)のように下向きに回動して穴42に嵌入しているカートリッジ位置決めポジションJと、図5の(c)のように前向きに回動して穴42から抜けているカートリッジ挿抜時ポジションKとの二つの転換ポジションを持つ。
【0031】
カバー38(一端側)の下辺側とカバー39(他端側)の下辺側にはそれぞれ被位置決め部(カートリッジ側位置決め部)としての下向き凸部36が設けられている。凸部36はドラム1と同軸線上(同心)に設けられている。一方、本体100a内の奥側と手前側のステー部材(内側板)108には本体側位置決め部としての凹部(切り欠き部)37が設けられている。そして、上記の凸部36が凹部37に対して押圧されている。これにより、カートリッジPの本体100A内の左右方向の位置決めがなされている。
【0032】
また、ドア71が閉じられている状態においては、レバー70は、図6の(b)に示すように、長孔71cとボス70aにより上向きの姿勢に回動されている。そのため、リンク66がギア69・ギア68・レバー67を介して上方に持ち上げられて、レバー64が第1のポジションGに転換されている。レバー64がポジションGに転換されていることで、アーム61が下向きの回転角度姿勢になってホルダー30が所定の下降位置Cに保持されている。この状態において、本体100Aに位置決めされたカートリッジPに対してユニット6が位置決めされる。ユニット6の本体前後方向及び左右方向は、ユニット6側の位置決めボス46とカートリッジPのカバー38および39側の位置決め穴43と丸長穴が嵌合して位置決めされる。ユニット6の本体上下方向は、ボス46、穴43、丸長穴の座面が突き当たることで位置決めされる。カートリッジP及びユニット6が上方向に浮かないように、ホルダー30のバネ56の弾性力により本体下方向に付勢される。ホルダー30、レバー64及びバネ(弾性部材)65の弾性力により、アーム61を介し、カートリッジPは画像形成位置Aに保持される。レバー64に繋がれた、リンク66、レバー67、ギア68、ギア69、アーム70を介し、ドア71は閉じ位置Eに保持される。
【0033】
2)図5と図6の状態からドア71が開口部104を開放する開放位置Fに移動された状態時における各要素の相互関係を図7により説明する。ドア71の開き回動に連動して、レバー70が、上向きの姿勢から長孔71cとボス70aにより図7の(b)のように手前側に倒れ込んだ横向きの姿勢に回動される。そのため、リンク66がギア69・ギア68・レバー67を介して下方に引き下げられて、レバー64が第1のポジションGから第2のポジションHに転換される。レバー64のポジションHは突起部63がフレーム109に対して突き当たること保持される。レバー64がポジションHに転換されることで、アーム61が下向きの回転角度姿勢から、手前側にほぼ45°回動される。この状態において、ホルダー30が前記の下降位置C(図6)から前方向と上方に所定量移動したカートリッジ取り出し位置Dに保持される。ホルダー30がカートリッジ取り出し位置Dに移動すると、ユニット6の保持部48とホルダー30が引っ掛かり、ユニット6を本体上方向に移動させる。ユニット6が本体上方向に移動すると、ユニット6のレール部47とカートリッジPの切り欠き部40が引っ掛かり、カートリッジPを上方向に移動させる。この場合、カートリッジPは、カートリッジ位置決めポジションJにあるトグルレバー81によりフレーム106に押し当てられている状態に保持されている。そのため、カートリッジPはフレーム106の内面に沿って上方向に移動するが前方向へは移動しない。ホルダー30はユニット6の保持部48に対して摺動しながら下降位置Cからカートリッジ取り出し位置Dに移動する。そして、ユニット6がカートリッジPに対する露光位置M(図2の(b)、図6の(a))から退避した退避位置N(図7の(c))に移動した状態になる。ユニット6が退避位置Nに移動した状態においては、ユニット6側の位置決めボス46がカバー38と39側の位置決め穴43及び丸長穴から抜けている。また、カートリッジPがユニット6により持ち上げられて上方に移動する。これにより、カートリッジ側位置決め部36が本体側位置決め部37から離間して非接触となる。また、カートリッジPのドラム1がベルト9から離間して非接触となる。このカートリッジPの持ち上げ状態の位置がカートリッジPの取り出し位置Bである。
【0034】
取り出し位置Bに移動されたカートリッジPはカバー39側を手で掴んで手前側に引くことで、ユニット6のレール部47に沿って開口部104から本体手前側に引き出すことができる。カートリッジPを本体前方向に引き移動すると、その移動の初期において、トグルレバー81は切欠き穴42が前方向に移動することでトグルバネ(弾性力)82の引張り力に抗して本体上方向に回動する。そして、死点を越えることで、図5の(c)のように、前向きに回動して穴42から抜けたカートリッジ挿抜時ポジションKに転換された状態に保持される。カートリッジPは更にユニット6のレール部47に沿って開口部104から外側に引き出され、ほぼ水平に開かれた状態に保持されているドア71の内側の前後方向のリブ73に載って本体手前側にスムーズに引き出される。
【0035】
3)カートリッジPを本体100Aに挿入する際は、カバー38側を先にして、カートリッジPをほぼ水平に開かれた状態に保持されているドア71の内側のリブ73に載せる。そして、カートリッジPを開口部104から本体100A内に押し込んでいくと、カバー38の切り欠き部40に、カートリッジ取り出し位置Dに位置しているホルダー30に保持されているユニット6のレール部47が対応して入る。更にカートリッジPを押し込んでいくことで、カートリッジPがレール部47でガイドされて本体100A内に挿入される。挿入の終期において、カバー38が、カートリッジ挿抜時ポジションKに転換されて保持されるトグルレバー81のサブレバー部85に押し当る(図5の(c))。これにより、レバー81がトグルバネ82の引張り力に抗して本体下方向に回動される。そして、死点を越えることで図5の(b)のように下向きに回動して穴42に嵌入したカートリッジ位置決めポジションJに転換される。即ち、カートリッジPは、ポジションJに転換されたレバー81によりカバー38側の突き当て面41がフレーム106の内面に押し当てられて、本体100A内の前後方向の位置決めがなされた状態になる。
【0036】
そして、ドア71を開放位置Fから開口部104を閉鎖した閉じ位置Eに回動操作する。ドア71の閉じ回動に連動して、レバー70が、長孔71cとボス70aにより手前側に倒れ込んだ回動姿勢から、図6の(b)のように上向きの姿勢に回動される。そのため、リンク66がギア69・ギア68・レバー67を介して上方に持ち上げられて、レバー64が図7の(b)の第2のポジションHから図6の(b)の第1のポジションGに転換される。レバー64がポジションGに転換されることで、アーム61が下向きの回転角度姿勢になってホルダー30が所定の下降位置Cに保持される。この状態において、ユニット6及びカートリッジPが下降する。カートリッジPは取り出し位置Bから画像形成位置Aに移動してカートリッジ側位置決め部36が本体側位置決め部37に係合した状態になる。また、ユニット6はカートリッジPに対して退避位置Nから露光位置Mに移動して、ユニット6側の位置決めボス46とカートリッジPのカバー38と39側の位置決め穴43及び丸長穴が嵌合して位置決めされる。ユニット6の本体上下方向は、位置決めボス46、穴43の座面が突き当たることで位置決めされる。カートリッジP及びユニット6が上方向に浮かないように、ホルダー30のバネ56により本体下方向に付勢される。ホルダー30、トグルレバー64及びトグルバネ65により、アーム61を介し、カートリッジPは画像形成位置Aに保持される。即ち、ユニット6が露光位置Mに位置するように、移動部材107によって、ホルダー30が移動するのに連動して、カートリッジPは画像形成位置Aに位置する。トグルレバー64に繋がれた、リンク66、レバー67、ギア68、ギア69、アーム70を介し、ドア71は閉じ位置Eに保持される。即ち、1)で説明した図5と図6の、装着部102にカートリッジPが装着されていて、ドア71が開口部104を閉じる閉じ位置Eに位置している状態時における各要素の相互関係に復帰する。
【0037】
他のカートリッジPY・PM・PC、及び対応する装着部102Y・102M・102Cの動作についても上記と同様である。
【0038】
上記のように、カートリッジPをドラム1の長手方向から、退避位置Nに位置するユニット6に沿って本体100Aに挿抜する。ユニット6が露光位置Mに位置するように、移動部材107によって、ホルダー30が移動するのに連動して、カートリッジPはベルト9に画像を形成するのに寄与する画像形成位置Aに位置する。ホルダー30がバネ65を有し、バネ65の弾性力によって、ユニット6を露光位置Mに位置決めし、かつ、カートリッジPを画像形成位置Aに位置決めする。本実施例においては、カートリッジPはドラム1と同軸線上(同軸)に、かつ、ドラム1の長手方向の一端側と他端側とに設けられたカートリッジ側位置決め部36を有する。本体100Aはカートリッジ側位置決め部36を位置決めする本体側位置決め部37を有し、バネ56の弾性力によって、ユニット6をカートリッジPに押圧することによって、ユニット6を露光位置Mに位置決めする。かつ、前記前記バネ56の弾性力によって、カートリッジ側位置決め部36を本体側位置決め部37に押圧することによって、カートリッジPを画像形成位置Aに位置決めする。
【0039】
ユニット6でカートリッジPをガイドすることにより、カートリッジ挿抜時のユーザビリティ性を高めることができる。また、カートリッジP及びユニット6を昇降させることにより、本体100Aに対し、精度良くカートリッジP、ユニット6を位置決めすることができる。
【0040】
《実施例2》
本実施例は、ホルダー30にカートリッジPをガイドするレール部59がついている事が特徴である。即ち、発光部材ユニット支持部材であるホルダー30は、カートリッジPを本体100Aに挿抜する際に、カートリッジPをガイドする発光部材ユニット支持部材側ガイド部59を有している。ホルダー30は、ユニット6が退避位置Nに位置した状態で、カートリッジPをガイドする特徴とする。
【0041】
実施例1の装置と同じ構成部材・部分には同一の符号を付して再度の説明を省略する。本実施例において、カートリッジPは、図8の(a)に示すように、後側サイドカバー38と前側サイドカバー39には左右2箇所ずつのガイドボス44を有している。ボス44はカートリッジPを挿抜する際のカートリッジ側ガイド部として働く。ホルダー30は、図8の(b)に示すように、カートリッジP側のガイドボス44が係合する発光部材ユニット支持部材側ガイド部としてのガイドレール部59を有する。レール部59は、カートリッジの挿抜時にカートリッジPのガイドとして働く。
【0042】
図8の(c)は、装着部102にカートリッジPが装着されていて、ドア71が開口部104を閉じる閉じ位置Eに位置している状態時における各要素の相互関係を示した図である。実施例1の装置における図6の(a)の状態と同様に、ホルダー30が下降位置Cに位置していて、カートリッジPが画像形成位置Aに、また、ユニット6が露光位置Mに位置決めされた状態に保持されている。この状態において装置100は画像形成動作が可能である。
【0043】
図9の(a)と(b)はドア71が開口部104を開放する開放位置Fに移動された状態時における各要素の相互関係を示した図であり、それぞれ、実施例1の装置における図6の(a)の状態と同様に、図7の(a)と(c)に対応している。本実施例の装置も実施例1の装置と同様にドア71の開き回動に連動してホルダー30が前記の下降位置C)から前方向と上方に所定量移動したカートリッジ取り出し位置Dに保持される。これに伴ってユニット6がカートリッジPに対する露光位置Mから退避位置Nに持ち上げられて移動する。そして、ユニット6が本体上方向に移動すると、本実施例の場合は、ホルダー30側のガイドレール部59とカートリッジP側のガイドボス83が引っ掛かり、カートリッジPが上方向に移動される。即ち、カートリッジPが画像形成位置Aからカートリッジ取り出し位置Bに移動する。取り出し位置Bに移動されたカートリッジPは前側サイドカバー39側を手で掴んで手前側に引くことで、実施例1の装置の場合と同様に、ホルダー30のレール部47に沿って開口部104から本体手前側に引き出すことができる。
【0044】
カートリッジPを本体100Aに挿入する際は、実施例1の装置の場合と同様に、カートリッジPの後側サイドカバー38側を先にして、カートリッジPをほぼ水平に開かれた状態に保持されているドア71の内側のリブ73に載せる。そして、カートリッジPを開口部104から本体100A内に押し込んでいくと、カートリッジPの後側のガイドボス44がカートリッジ取り出し位置Dに位置しているホルダー30のレール部59に係合する。更に、カートリッジPが挿入されることで、カバー38の切り欠き部40に、ホルダー30に保持されているユニット6のレール部47が対応して入る。更にカートリッジPを押し込んでいくことで、カートリッジPがレール部59でガイドされて本体100A内に挿入される。挿入の終期において、カートリッジPの前側のガイドボス44がホルダー30のレール部59に係合する。また、実施例1の装置の場合と同様に、カートリッジPがトグルレバー81によりフレーム106の内面に押し当てられて、本体100A内の前後方向の位置決めがなされた状態になる。そして、ドア71を開放位置Fから開口部104を閉鎖した閉じ位置Eに回動操作する。このドア71の閉じ回動に連動して、ホルダー30が移動部材107によりカートリッジ取り出し位置Dから下降位置Cに位置する。これにより、カートリッジPが画像形成位置Aに、また、ユニット6が露光位置Mに位置決めされた状態に保持された、図8の(c)の状態に復帰する。
【0045】
本実施例のように、ホルダー30でカートリッジPをガイドすることにより、カートリッジ挿抜時のユーザビリティ性を高めることができる。また、カートリッジP及びユニット6を昇降させることにより、本体100Aに対し、精度良くカートリッジP、ユニット6を位置決めすることができる。
【0046】
《実施例3》
本実施例は、図10の(a)に示すように、中間転写ベルトユニット8がカートリッジ装着部102の上側にある構成の装置100である。また、本実施例の装置は、実施例2の装置のように、ホルダー30にカートリッジPをガイドするレール部がついていることを特徴とする装置である。実施例1および実施例2の装置と同じ構成部材・部分には同一の符号を付して再度の説明を省略する。本実施例における装置100の画像形成動作は実施例1の装置100と同様である。カートリッジP、ユニット6の構成に関しても実施例2と基本的に同じである。
【0047】
図10の(b)に示す、ユニット6を保持するホルダー30はカートリッジPを上方向に付勢する上側のキャップ60とユニット6を上方向に付勢する下側のキャップ57を有する。キャップ60、57の中には、図には省略したけれども、実施例2と同様にバネ(弾性部材)56を有する。上側のキャップ60は、カートリッジPを挿抜する際、カートリッジPがユニット6と干渉しないように、上方向に押し上げるためのものである。ガイドレール部59は、カートリッジの上方向の規制ガイドとして働く。ホルダー30は4箇所のボス58を本体100Aの前後2箇所でアーム61により保持される。
【0048】
図11の(a)に示すように、アーム61は、本体100Aの前後2箇所で本体フレームに支持される軸62により、本体100Aに対し保持されている。アーム61は突起部63を有し、本体フレームに対し、突き当ての役割を果たす。軸62の端面にはトグルアーム64が固定され、トグルバネ65により、カートリッジPを画像形成位置Aに位置付ける第1のポジションとカートリッジPを取り出し位置Bに位置付ける第2のポジションを持つ。ホルダー30はユニット6と共にカートリッジPを上下方向(画像形成位置Aと取り出し位置B)に移動させる役割を果たす。ホルダー30は、ドア71と連動して、移動部材107により上下方向に移動する。移動部材107は基本的に実施例1・2と同じため説明を割愛する。
【0049】
図11の(a)は、装着部102にカートリッジPが装着されていて、ドア71が開口部を閉じる閉じ位置に位置している状態時における各要素の相互関係を示している。この状態時においては、ホルダー30が移動部材107により上方に移動されている。これにより、カートリッジPは、キャップ60の内部のバネ(不図示)の弾性力によりカートリッジ側位置決め部36が本体側位置決め部37に押圧されて画像形成位置Aに位置決めされた状態に保持されている。また、ユニット6は、キャップ57の内部のバネ(不図示)の弾性力によりカートリッジPに押圧されて露光位置Mに位置決めされた状態に保持されている。
【0050】
図11の(b)は、ドア71が開口部を開いた開放位置に位置している状態時における各要素の相互関係を示している。ホルダー30は移動部材107により下方に移動されている。ホルダー30がドアを開く動作と連動して移動部材107により本体下方向に移動すると、キャップ60の内部のバネにより、カートリッジPは、ガイドボス44が上方向の規制ガイド59に突き当たる所まで上方向に移動する。これにより、ユニット6の位置決めボス46がカートリッジPの位置決め穴43から離間して退避位置Nとなり、カートリッジPを取り出せる状態になる。また、カートリッジPは取り出し位置Bに移動する。この状態において、カートリッジPを、ホルダー30のガイド部59にガイドさせて本体前方向に引き出して取り出すことができる。
【0051】
カートリッジPを本体100Aに挿入する際は、開かれているドア71上のリブ73にカートリッジPを載せ、カートリッジPを本体後ろ方向に押し込んでいく。最初に、ホルダー30のレール部59の手前に配置された、キャップ60の内部のバネにより、カートリッジPは上に少し持ち上がる。ホルダー30のレール部59の入り口には、ボス44を呼び込むテーパ形状が付与されている。カートリッジPを本体100Aに押し込んでいくと、ボス44がレール部59に呼び込まれ、ボス44とガイドリブ(不図示)が突き当たった状態でカートリッジPが挿入される。最後に、本体後方にあるトグルレバー81にカートリッジの端面が接触し、レバー81を倒し、バネ82の引き込み力によって引き込まれる。これによって、カートリッジPの突き当て面41が本体フレーム106に接触し、本体前後方向の位置決めがなされる。そして、ドア71を開放位置から開口部を閉鎖した閉じ位置に回動操作する。このドア71の閉じ回動に連動して、ホルダー30が移動部材107によりカートリッジ取り出し位置から上方位置Cに位置する。これにより、カートリッジPが画像形成位置Aに、また、ユニット6が露光位置Mに位置決めされた状態に保持された、図11の(a)の状態に復帰する。
上記のように、ホルダー30でカートリッジPをガイドすることにより、カートリッジ挿抜時のユーザビリティ性を高めることができる。また、カートリッジP及びユニット6を昇降させることにより、本体100Aに対し、精度良くカートリッジP、ユニット6を位置決めすることができる。
【0052】
《実施例4》
本実施例は実施例1の装置における図4の(a)・(b)のユニット6の他の構成形態である。図12はそのユニット6の説明図である。本実施例のユニット6は、筐体52を第1と第2の2つの筐体52Aと52Bに別体化し、その両筐体52Aと52Bを結合することでユニット6としている。第1の筐体52Aには、LED基板50、セルホックレンズ51、カートリッジPの位置決めを行うための前側と後側の下向きの位置決ボス46を具備させている。第1の筐体52Aには、カートリッジPの挿抜時にカートリッジPのガイドとして働くガイドレール部47、ユニット6を保持する保持部48を具備させている。また、第1の筐体52Aには長手に沿って凸縁部52aを具備させている。第2の筐体52Aには長手に沿って凸縁部52aが係合する凹溝部52bを具備させている。第1の筐体52Aの凸縁部52aの後端側を第2の筐体52Bの凹溝部52bの前端側に対応させて係合させる。そして、第1と第2の筐体52A・52Bを長手方向に相対的にスライド移動させる。スライド移動は第1の筐体52Aが第2の筐体52Bの後端側のストッパ部52cに突き当たるまで行う。これにより、第1と第2の筐体52A・52Bが結合されてユニット6が構成される。凸縁部52aを第2の筐体52B側に、凹溝部52bを第1の筐体52A側に具備させた構成にすることも出来る。
【0053】
《その他の事項》
1)実施例1乃至3の装置において、移動部材107の操作部材はドア71にしているが、操作部材はドア71とは独立に操作される別の部材とすることもできる。例えば、レバー70を操作部材として使用者が該レバー70を直接操作する構成にすることもできる。レバー70がドア71と連動しない独立構成の場合、ドア71を開き、レバー70を回動することで、実施例の動作と同様に、カートリッジPは、取り出し位置に保持される。
【0054】
2)発光部材6の発光素子としては、例えば、液晶素子、半導体発光ダイオード、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)などの電界発光素子が使用される。半導体発光ダイオードは、電圧を印加することにより発光する半導体素子である。有機EL素子は、電圧をかけると光る有機化合物でできた電子材料で、自発光するものである。有機EL素子は、例えば、有機分子発光層を二つの電極で挟み、電圧をかける。これにより、電極から注入された電子と正孔が再結合して有機分子を励起し、励起された有機分子が基底状態に戻るときに発光する。
【0055】
3)実施例は、インライン方式のカラープリンターの例であったが、モノカラープリンターの構成であっても同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0056】
1・・電子写真感光体ドラム、2〜4・・プロセス手段、P・・プロセスカートリッジ、100A・・装置本体、S・・記録媒体、100・・電子写真画像形成装置、49・・発光部材、51・・レンズ、6・・発光部材、M・・露光位置、N・・退避位置、30・・発光部材ユニット支持部材、107・・移動部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真感光体ドラムと前記電子写真感光体ドラムに作用するプロセス手段とを有するプロセスカートリッジを装置本体に取り外し可能に装着した状態で、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、
前記電子写真感光体ドラムの長手方向に並んで設けられ、前記電子写真感光体ドラムを画像情報に応じて露光するために画像情報に応じて発光する複数個の発光素子を有する発光部材と、前記発光素子から発光された光線を収束して前記電子写真感光体ドラムに露光するためのレンズと、を有する発光部材ユニットと、
前記発光素子が発光することにより前記レンズを介して前記電子写真感光体ドラムを露光する露光位置と、前記露光位置から退避する退避位置と、を前記発光部材ユニットがとり得るように可動状態で前記発光部材ユニットを支持する発光部材ユニット支持部材と、
前記発光部材ユニットが前記露光位置と前記退避位置とをとり得るように前記発光部材ユニット支持部材を移動する移動部材と、
を有し、
前記プロセスカートリッジを前記電子写真感光体ドラムの長手方向から、前記退避位置に位置する前記発光部材ユニットに沿って前記装置本体に挿入する、及び、前記装置本体から抜き出すことを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項2】
前記発光部材ユニットが前記露光位置に位置するように、前記移動部材によって、前記発光部材ユニット支持部材が移動するのに連動して、前記プロセスカートリッジは前記記録媒体に画像を形成するのに寄与する画像形成位置に位置することを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項3】
更に、前記発光部材ユニット支持部材が弾性部材を有し、前記弾性部材の弾性力によって、前記発光部材ユニットを前記露光位置に位置決めし、かつ、前記プロセスカートリッジを前記画像形成位置に位置決めすることを特徴とする請求項2に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項4】
更に、前記プロセスカートリッジは前記電子写真感光体ドラムと同軸線上に、かつ、前記電子写真感光体ドラムの前記長手方向の一端側と他端側とに設けられたカートリッジ側位置決め部を有し、前記装置本体は前記カートリッジ側位置決め部を位置決めする本体側位置決め部を有し、前記弾性部材の弾性力によって、前記発光部材ユニットを前記プロセスカートリッジに押圧することによって、前記発光部材ユニットを前記露光位置に位置決めし、かつ、前記弾性部材の弾性力によって、前記カートリッジ側位置決め部を前記本体側位置決め部に押圧することによって、前記プロセスカートリッジを前記画像形成位置に位置決めすることを特徴とする請求項3に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項5】
更に、前記発光部材ユニットは、前記プロセスカートリッジを前記装置本体に挿入する、及び、前記装置本体から抜き出す際に、前記プロセスカートリッジをガイドする発光部材ユニット側ガイド部を有しており、前記発光部材ユニットは、前記退避位置に位置した状態で、前記プロセスカートリッジをガイドする特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項6】
更に、前記発光部材ユニット支持部材は、前記プロセスカートリッジを前記装置本体に挿入する、及び、前記装置本体から抜き出す際に、前記プロセスカートリッジをガイドする発光部材ユニット支持部材側ガイド部を有しており、前記発光部材ユニット支持部材は、前記発光部材ユニットが前記退避位置に位置した状態で、前記プロセスカートリッジをガイドする特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項7】
前記移動部材は、前記装置本体に設けられた操作部材の操作に連動して、前記発光部材ユニットが前記露光位置と前記退避位置とをとり得るように、前記発光部材ユニット支持部材を移動させることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項8】
更に、前記装置本体は、前記プロセスカートリッジを前記装置本体に挿入する際に前記プロセスカートリッジを通過させる開口部を有し、前記操作部材は、前記開口部を開放する開放位置と、前記開口部を閉じる閉じ位置とを移動可能な開閉部材であって、前記開閉部材が前記開放位置から前記閉じ位置に移動するのに連動して、前記発光部材ユニットは前記退避位置から前記露光位置に移動し、且つ、前記開閉部材が前記閉じ位置から前記開放位置に移動するのに連動して、前記発光部材ユニットは前記露光位置から前記退避位置に移動することを特徴とする請求項7に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項9】
電子写真感光体ドラムと前記電子写真感光体ドラムに作用するプロセス手段とを有するプロセスカートリッジを装置本体に取り外し可能に装着した状態で、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、
前記電子写真感光体ドラムの長手方向に並んで設けられ、前記電子写真感光体ドラムを画像情報に応じて露光するために画像情報に応じて発光する複数個の発光素子を有する発光部材と、前記発光素子から発光された光線を収束して前記電子写真感光体ドラムに露光するためのレンズと、を有する発光部材ユニットと、
前記発光部材ユニットに一体に設けられた、前記プロセスカートリッジを前記装置本体に挿入する、及び、前記装置本体から抜き出す際に、前記プロセスカートリッジをガイドする発光部材ユニット側ガイド部と、
前記発光素子が発光することにより前記レンズを介して前記電子写真感光体ドラムを露光する露光位置と、前記露光位置から退避する退避位置と、を前記発光部材ユニットがとり得るように可動状態で前記発光部材ユニットを支持する発光部材ユニット支持部材と、
前記発光部材ユニットが前記露光位置と前記退避位置とをとり得るように前記発光部材ユニット支持部材を移動する移動部材と、
を有し、
前記プロセスカートリッジを前記電子写真感光体ドラムの長手方向から、前記発光部材ユニット側ガイド部に沿って前記装置本体に挿入する、及び、前記装置本体から抜き出すことを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項10】
前記発光部材ユニットが前記露光位置に位置するように、前記移動部材によって、前記発光部材ユニット支持部材が移動するのに連動して、前記プロセスカートリッジは前記記録媒体に画像を形成するのに寄与する画像形成位置に位置することを特徴とする請求項9に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項11】
更に、前記発光部材ユニット支持部材が弾性部材を有し、前記弾性部材の弾性力によって、前記発光部材ユニットを前記露光位置に位置決めし、かつ、前記プロセスカートリッジを前記画像形成位置に位置決めすることを特徴とする請求項10に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項12】
更に、前記プロセスカートリッジは前記電子写真感光体ドラムと同軸線上に、かつ、前記電子写真感光体ドラムの前記長手方向の一端側と他端側とに設けられたカートリッジ側位置決め部を有し、前記装置本体は前記カートリッジ側位置決め部を位置決めする本体側位置決め部を有し、前記弾性部材の弾性力によって、前記発光部材ユニットを前記プロセスカートリッジに押圧することによって、前記発光部材ユニットを前記露光位置に位置決めし、かつ、前記弾性部材の弾性力によって、前記カートリッジ側位置決め部を前記本体側位置決め部に押圧することによって、前記プロセスカートリッジを前記画像形成位置に位置決めすることを特徴とする請求項11に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項13】
前記発光部材ユニットは、前記退避位置に位置した状態で、前記プロセスカートリッジをガイドする特徴とする請求項9乃至請求項12の何れか一項に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項1】
電子写真感光体ドラムと前記電子写真感光体ドラムに作用するプロセス手段とを有するプロセスカートリッジを装置本体に取り外し可能に装着した状態で、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、
前記電子写真感光体ドラムの長手方向に並んで設けられ、前記電子写真感光体ドラムを画像情報に応じて露光するために画像情報に応じて発光する複数個の発光素子を有する発光部材と、前記発光素子から発光された光線を収束して前記電子写真感光体ドラムに露光するためのレンズと、を有する発光部材ユニットと、
前記発光素子が発光することにより前記レンズを介して前記電子写真感光体ドラムを露光する露光位置と、前記露光位置から退避する退避位置と、を前記発光部材ユニットがとり得るように可動状態で前記発光部材ユニットを支持する発光部材ユニット支持部材と、
前記発光部材ユニットが前記露光位置と前記退避位置とをとり得るように前記発光部材ユニット支持部材を移動する移動部材と、
を有し、
前記プロセスカートリッジを前記電子写真感光体ドラムの長手方向から、前記退避位置に位置する前記発光部材ユニットに沿って前記装置本体に挿入する、及び、前記装置本体から抜き出すことを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項2】
前記発光部材ユニットが前記露光位置に位置するように、前記移動部材によって、前記発光部材ユニット支持部材が移動するのに連動して、前記プロセスカートリッジは前記記録媒体に画像を形成するのに寄与する画像形成位置に位置することを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項3】
更に、前記発光部材ユニット支持部材が弾性部材を有し、前記弾性部材の弾性力によって、前記発光部材ユニットを前記露光位置に位置決めし、かつ、前記プロセスカートリッジを前記画像形成位置に位置決めすることを特徴とする請求項2に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項4】
更に、前記プロセスカートリッジは前記電子写真感光体ドラムと同軸線上に、かつ、前記電子写真感光体ドラムの前記長手方向の一端側と他端側とに設けられたカートリッジ側位置決め部を有し、前記装置本体は前記カートリッジ側位置決め部を位置決めする本体側位置決め部を有し、前記弾性部材の弾性力によって、前記発光部材ユニットを前記プロセスカートリッジに押圧することによって、前記発光部材ユニットを前記露光位置に位置決めし、かつ、前記弾性部材の弾性力によって、前記カートリッジ側位置決め部を前記本体側位置決め部に押圧することによって、前記プロセスカートリッジを前記画像形成位置に位置決めすることを特徴とする請求項3に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項5】
更に、前記発光部材ユニットは、前記プロセスカートリッジを前記装置本体に挿入する、及び、前記装置本体から抜き出す際に、前記プロセスカートリッジをガイドする発光部材ユニット側ガイド部を有しており、前記発光部材ユニットは、前記退避位置に位置した状態で、前記プロセスカートリッジをガイドする特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項6】
更に、前記発光部材ユニット支持部材は、前記プロセスカートリッジを前記装置本体に挿入する、及び、前記装置本体から抜き出す際に、前記プロセスカートリッジをガイドする発光部材ユニット支持部材側ガイド部を有しており、前記発光部材ユニット支持部材は、前記発光部材ユニットが前記退避位置に位置した状態で、前記プロセスカートリッジをガイドする特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項7】
前記移動部材は、前記装置本体に設けられた操作部材の操作に連動して、前記発光部材ユニットが前記露光位置と前記退避位置とをとり得るように、前記発光部材ユニット支持部材を移動させることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項8】
更に、前記装置本体は、前記プロセスカートリッジを前記装置本体に挿入する際に前記プロセスカートリッジを通過させる開口部を有し、前記操作部材は、前記開口部を開放する開放位置と、前記開口部を閉じる閉じ位置とを移動可能な開閉部材であって、前記開閉部材が前記開放位置から前記閉じ位置に移動するのに連動して、前記発光部材ユニットは前記退避位置から前記露光位置に移動し、且つ、前記開閉部材が前記閉じ位置から前記開放位置に移動するのに連動して、前記発光部材ユニットは前記露光位置から前記退避位置に移動することを特徴とする請求項7に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項9】
電子写真感光体ドラムと前記電子写真感光体ドラムに作用するプロセス手段とを有するプロセスカートリッジを装置本体に取り外し可能に装着した状態で、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、
前記電子写真感光体ドラムの長手方向に並んで設けられ、前記電子写真感光体ドラムを画像情報に応じて露光するために画像情報に応じて発光する複数個の発光素子を有する発光部材と、前記発光素子から発光された光線を収束して前記電子写真感光体ドラムに露光するためのレンズと、を有する発光部材ユニットと、
前記発光部材ユニットに一体に設けられた、前記プロセスカートリッジを前記装置本体に挿入する、及び、前記装置本体から抜き出す際に、前記プロセスカートリッジをガイドする発光部材ユニット側ガイド部と、
前記発光素子が発光することにより前記レンズを介して前記電子写真感光体ドラムを露光する露光位置と、前記露光位置から退避する退避位置と、を前記発光部材ユニットがとり得るように可動状態で前記発光部材ユニットを支持する発光部材ユニット支持部材と、
前記発光部材ユニットが前記露光位置と前記退避位置とをとり得るように前記発光部材ユニット支持部材を移動する移動部材と、
を有し、
前記プロセスカートリッジを前記電子写真感光体ドラムの長手方向から、前記発光部材ユニット側ガイド部に沿って前記装置本体に挿入する、及び、前記装置本体から抜き出すことを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項10】
前記発光部材ユニットが前記露光位置に位置するように、前記移動部材によって、前記発光部材ユニット支持部材が移動するのに連動して、前記プロセスカートリッジは前記記録媒体に画像を形成するのに寄与する画像形成位置に位置することを特徴とする請求項9に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項11】
更に、前記発光部材ユニット支持部材が弾性部材を有し、前記弾性部材の弾性力によって、前記発光部材ユニットを前記露光位置に位置決めし、かつ、前記プロセスカートリッジを前記画像形成位置に位置決めすることを特徴とする請求項10に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項12】
更に、前記プロセスカートリッジは前記電子写真感光体ドラムと同軸線上に、かつ、前記電子写真感光体ドラムの前記長手方向の一端側と他端側とに設けられたカートリッジ側位置決め部を有し、前記装置本体は前記カートリッジ側位置決め部を位置決めする本体側位置決め部を有し、前記弾性部材の弾性力によって、前記発光部材ユニットを前記プロセスカートリッジに押圧することによって、前記発光部材ユニットを前記露光位置に位置決めし、かつ、前記弾性部材の弾性力によって、前記カートリッジ側位置決め部を前記本体側位置決め部に押圧することによって、前記プロセスカートリッジを前記画像形成位置に位置決めすることを特徴とする請求項11に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項13】
前記発光部材ユニットは、前記退避位置に位置した状態で、前記プロセスカートリッジをガイドする特徴とする請求項9乃至請求項12の何れか一項に記載の電子写真画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−253160(P2011−253160A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−128898(P2010−128898)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]