説明

電子写真画像形成装置

【課題】 引き出し部材内に感光体ドラムの表面が転写ベルトの表面を離間する為の接離部材を設け、引き出し部材の装着段階では感光体ドラムを転写ベルトから離間させる構成において、感光体ドラム表面と転写ベルトとの間に形成される隙間が不安定であった。
【解決手段】 引き出し部材内で感光体ドラムと転写ベルトが離間している際に、感光体ドラムの引き出し部材内での回転動作を規制するガイド部を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真画像形成プロセスを用いた画像形成装置においては、感光体ドラムと、感光体ドラムに作用する現像ローラ及び画像形成に用いる現像剤(トナー)を収容した現像ユニットと、を一体化したプロセスカートリッジ方式が知られている。また、感光体ドラムとは別体で、現像ユニットのみで構成される現像カートリッジ方式も知られている。これらのカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをサービスマンによらずユーザー自身で行うことができる。そのため、これらのカートリッジ方式は電子写真画像形成装置に広く用いられている。
【0003】
また、プロセスカートリッジや現像カートリッジを積載する支持部材を設け、この支持部材を装置本体内から所定位置まで引き出すことで各種カートリッジの交換作業を行えるように構成した技術も知られている。この技術によれば、ユーザーは現像剤の交換を容易に行うことができる。
【0004】
このような支持部材を用いた方式においては、支持部材の装置本体内への装着動作中に、支持部材内の感光体ドラムの表面が転写体の表面等に接触しないようにする必要がある。そこで、支持部材内に感光体ドラムの表面が転写体の表面を離間する為の離間部材を設け、装着途中の段階では感光体ドラムを転写体から離間させる。装着完了後に、離間部材の離間を解除することにより、感光体ドラムと転写体とを接触させる方法が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−181832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来例においては、支持部材の装置本体内への装着動作中に、支持部材内での感光体ドラムの位置を特に規制していない。従って、感光体ドラム表面と転写体との間に形成される隙間が不安定であった。従って、従来は感光体ドラムの表面と転写体の表面とが、確実に離間するように、両者の隙間を設計上大きく取っておく必要があった。これにより装置本体の小型化を阻む要因となっていた。
【0007】
本発明の目的は、感光体ドラムを支持する支持部材を装置本体に装着する構成おいて、感光体ドラムと転写体との間が摺擦することなく、且つ小型化を実現できる電子写真画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明の代表的な構成は、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、
(a)前記電子写真画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジであって、電子写真感光体と、前記電子写真感光体を支持する感光体枠体と、前記装置本体から前記電子写真感光体を駆動するための駆動力を受ける駆動力受け部と、前記駆動力受け部が前記駆動力を受けた際に前記カートリッジが回転するのを規制する、前記感光体枠体に設けられた被規制部と、を有するカートリッジと、
(b)前記電子写真感光体に形成された現像剤像を被転写体に転写する転写体と、
(c)前記カートリッジを取り外し可能に支持して、前記装置本体の内側に位置する内側位置と、前記カートリッジを着脱可能な前記装置本体の外側に位置する外側位置と、の間を移動可能な支持部材と、
(d)前記支持部材に移動可能に設けられた接離部材であって、前記被規制部を押圧して前記電子写真感光体を前記転写体から離隔させる第一位置と、前記第一位置から退避して前記電子写真感光体を前記転写体に接触させる第二位置と、を取り得る接離部材と、
(e)前記接離部材が前記第二位置に位置し、前記駆動力受け部が前記駆動力を受けた際は、前記被規制部と係合して前記カートリッジが回転するのを規制する規制部であって、前記接離部材が前記第一位置に位置する際は、前記被規制部と係合して前記カートリッジが回転することを規制した状態で、前記支持部材が前記外側位置と前記内側位置との間を移動すること可能にする規制部と、
を有することを特徴とする。
【0009】
また、上記課題を解決するための本発明の他の構成は、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、
(a)前記電子写真画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジであって、電子写真感光体と、前記電子写真感光体を支持する感光体枠体と、前記装置本体から前記電子写真感光体を駆動するための駆動力を受ける駆動力受け部と、前記駆動力受け部が前記駆動力を受けた際に前記カートリッジが回転するのを規制する、第一被規制部と、前記感光体枠体に設けられた第二被規制部と、を有するカートリッジと、
(b)該電子写真感光体に形成された現像剤像を被転写体に転写する転写体と、
(c)前記カートリッジを取り外し可能に支持して、前記装置本体の内側に位置する内側位置と、前記カートリッジを着脱可能な前記装置本体の外側に位置する外側位置と、の間を移動可能な支持部材と、
(d)前記支持部材に移動可能に設けられた接離部材であって、前記第二被規制部を押圧して前記電子写真感光体を前記転写体から離隔させる第一位置と、前記第一位置から退避して前記電子写真感光体を前記転写体に接触させる第二位置と、を取り得る接離部材と、
(e)前記接離部材が前記第一位置に位置する際は、前記第一被規制部と係合して前記カートリッジが前記第二被規制部を中心に回転することを規制した状態で、前記支持部材が前記外側位置と前記内側位置との間を移動すること可能にする第一規制部と、
(f)前記接離部材が前記第二位置に位置し、前記駆動力受け部が前記駆動力を受けた際は、前記第二被規制部と係合して前記カートリッジが回転することを規制する第二規制部と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、感光体ドラムを支持する支持部材を装置本体に対して移動する際に、感光体ドラムと転写体との間が摺擦することなく、且つ小型化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例1の画像形成装置の画像形成時における断面図である。
【図2】実施例1の画像形成装置本体に対する引き出し部材の装着を表す断面図である。
【図3】実施例1の画像形成装置本体の引き出し部材装着部を示す説明図である。
【図4】実施例1の画像形成装置本体の引き出し部材装着部を示す説明図である。
【図5】実施例1の引出しユニットの説明図である。
【図6】(a)実施例1の引出しユニットに設けられる接離部材の説明図である。(b)接離部材の詳細説明図である。
【図7】実施例1のカートリッジの断面図である。
【図8】実施例1のカートリッジの駆動側から見た説明図である。
【図9】実施例1のカートリッジを引き出し部材に装着する様子を非駆動側から見た説明図である。
【図10】(a)実施例1の引き出し部材にカートリッジを装着した様子を非駆動側から見た説明図である。(b)カートリッジと接離部材の様子を示す説明図である。
【図11】実施例1の引き出し部材を装置本体内に装着した状態を示す断面図である。
【図12】実施例1の引き出し部材を装置本体内に装着する様子を示す説明図である。
【図13】(a)実施例1の引き出し部材を装置本体内に装着する様子を示す説明図である。(b)その時のカートリッジと転写体との関係を示す詳細図である。
【図14】実施例1の引き出し部材を装置本体内に装着した様子を示す説明図である。
【図15】実施例1のカートリッジに対する押圧部材の押圧が解除されている様子を示す説明図である。
【図16】実施例1のカートリッジに対して押圧部材の押圧が行われている様子を示す説明図である。
【図17】(a)実施例1の離隔位置における接離部材とカートリッジとの様子を示す説明図である。(b)実施例1の当接位置における接離部材とカートリッジとの様子を示す説明図である。
【図18】実施例1の比較例を示す説明図である。
【図19】(a)実施例2の離隔位置における接離部材とカートリッジとの様子を示す説明図である。(b)実施例2の当接位置における接離部材とカートリッジとの様子を示す説明図である。
【図20】実施例3のカートリッジを引き出し部材に装着する様子を非駆動側から見た説明図である。
【図21】実施例1の変形例において、カートリッジを引き出し部材に装着する様子を示す説明図である。
【図22】実施例1の変形例において、カートリッジを引き出し部材に装着した様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施例1)
本発明の第1の実施例について説明する。
本発明の実施例1に係る電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置と称する)について説明する。
【0013】
<画像形成装置の全体構成>
本発明の実施例1に係る画像形成装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は本発明の実施例1に係る画像形成装置全体の模式的断面図である。図2は本発明の実施例1に係る画像形成装置における引き出しユニットを引き出した状態を示す模式的断面図である。
【0014】
本実施例に係る画像形成装置100は、水平方向に並べて設けられた4個の電子写真感光体(以下「感光体ドラム1」と称す)を備えている。これらの感光体ドラム1は、不図示の駆動手段によって、図1中、反時計回りに回転するように構成されている。
【0015】
また、画像形成装置100には、電子写真画像形成プロセス手段として、感光体ドラム1の他にも、帯電手段2,スキャナユニット3,現像ユニット4Y,4M,4C,4K、及び静電転写手段5などが設けられている。なお、「現像ユニット4Y,4M,4C,4K(Yはイエロー、Mはマゼンタ、Cはシアン、Kはブラックの各現像剤を収容することを意味している)」については、以下、適宜、色別を示す添え字を省略して、「現像ユニット4」と称する。
【0016】
ここで、帯電手段2は、感光体ドラム1の表面を均一に帯電する機能を備えている。スキャナユニット3は、画像情報に基づいてレーザービームを感光体ドラム1に照射して、感光体ドラム1の表面に静電潜像を形成する機能を備えている。現像ユニット4は、感光体ドラム1の表面に形成された静電潜像を、現像剤であるトナーを用いて現像する機能を備えている。静電転写手段(転写体)5は、感光体ドラム1上のトナー画像を被転写体である記録媒体としてのシート材Sに転写する機能を備えている。なお、シート材Sの具体例としては、紙,OHPシート及び布を挙げることができる。
【0017】
また、画像形成装置100には、転写後の感光体ドラム1表面に残ったトナーを除去するクリーニング手段6が設けられている。
【0018】
感光体ドラム1は、例えばアルミシリンダの外周面に有機光導伝体層(OPC感光体)が塗布されたものである。感光体ドラム1は、その両端部が不図示の支持部材によって回転自在に支持されている。そして、一方の端部に、駆動モータ(不図示)からの駆動力を受けるため不図示のドラムカップリングが配置される。これにより、感光体ドラム1は、駆動モータの駆動力がドラムカップリングを介して伝達され、図1中反時計回りに回転する。
【0019】
本実施例に係る帯電手段2は、接触帯電方式のものを採用している。より具体的には、帯電手段2はローラ状に形成された導電性ローラであり、この帯電ローラ2が感光体ドラム1の表面に当接する。そして、この帯電ローラ2に帯電バイアス電圧を印加することによって、感光体ドラム1の表面を一様に帯電させる。
【0020】
スキャナユニット3は、感光体ドラム1の上側に配置されている。このスキャナユニット3においては、画像信号に対応する画像光(レーザービーム)を、不図示のレーザーダイオードから照射して、帯電済みの感光体ドラム1の表面を露光する。これにより、画像信号に応じた静電潜像が、感光体ドラム1の表面に形成される。
【0021】
各現像ユニット4は、イエロー,マゼンタ,シアン及びブラック色のトナーをそれぞれ収納したトナー容器41y,41m,41c,41kを有している。なお、これらのトナー容器41y,41m,41c,41kは、現像ローラ40に供給するための現像剤(トナー)を収納する現像剤収納部である。これらのトナー容器41y,41m,41c,41k内のトナーは、トナー供給ローラ43に送り込まれる。そして、このトナー供給ローラ43と、現像ローラ40の外周に圧接された現像ブレード44によって、現像ローラ40の外周にトナーが塗布され、かつトナーに電荷が付与される。
【0022】
そして、現像ローラ40に現像バイアスを印加することにより、感光体ドラム1に形成された潜像にトナーが付着してトナー画像が形成される。なお、現像ローラ40は、感光体ドラム1に対向し、かつ接触するように配置されている。ここで現像ユニット4と感光体ドラム1とは、一体でプロセスカートリッジP(PY,PM,PC,PK)を形成している。プロセスカートリッジPは、ユーザーの使用によりトナーが消費され寿命となった際には、プロセスカートリッジPごと交換することができるようになっている(いわゆるカートリッジ方式)。
【0023】
フルカラー画像を形成するための動作は次のとおりである。各カートリッジPのドラム1が図1において矢印の反時計方向に所定の制御速度で回転駆動される。帯電ローラ2はドラム1に対して従動して回転する。また、転写体5も矢印の時計方向(ドラム1の回転に順方向)で、ドラム1の速度に対応した速度で回転駆動される。転写体5は可撓性を有する誘電体性のエンドレスベルトであり、駆動ローラ5aと、二次転写対向ローラ5bと、テンションローラ5cとの間に懸回張設されている。転写体5を形成するエンドレスベルトは後述する引き出し部材13の移動方向と実質的に同一方向に延在している。更にドラム1の長手方向に延在している。
【0024】
また、現像ローラ40と供給ローラ43がそれぞれ所定の制御速度で回転駆動される。この駆動に同期して、各カートリッジPにおいてそれぞれ所定の制御タイミングで帯電ローラ2に対して所定の帯電バイアスが印加される。これにより、ドラム1の表面が帯電ローラ2によって所定の極性・電位に一様に帯電される。スキャナユニット3は各カートリッジPのドラム1の表面をY・M・C・Kの各色の画像信号に応じて変調されたレーザー光L(LY、LM、LC、LK)で走査露光する。これにより、各カートリッジPのドラム1の表面に対応色の画像信号に応じた静電潜像が形成される。そして、各カートリッジPにおいて、ドラム1の表面に形成された静電潜像が現像ローラ40により現像剤画像として現像される。各カートリッジPにおいて、現像ローラ40には所定の制御タイミングで所定の現像バイアスが印加される。上記のような電子写真画像形成プロセス動作により、カートリッジPYのドラム1にはフルカラー画像のY色成分に対応するY色現像剤画像が形成される。
【0025】
そして、その現像剤画像が、ドラム1と転写体5との当接部である一次転写ニップ部において、転写体5上に一次転写される。12は一次転写ローラであり、転写体5を挟んでドラム1に圧接している。これにより、一次転写ニップ部が形成されている。以下同様に、カートリッジPMにおいてはM色現像剤画像が、カートリッジPCにおいてはC色現像剤画像が、カートリッジPKにおいてはK色現像剤画像が、ドラム1を介して転写体5上に一次転写される。
【0026】
かくして、転写体5上にはY色+M色+C色+K色の4色フルカラーの未定着現像剤画像が合成形成される。なお、転写体5上に順次に重畳転写する現像剤画像の色順は上記の順序に限られるものではない。各カートリッジPにおいて、転写体5に対する現像剤画像の一次転写後のドラム面に残留した転写残現像剤はブレード(クリーニング手段)6により除去されて廃トナー容器30(図7参照)に送られる。一方、所定の制御タイミングで給送ローラ18が駆動される。これにより、給送カセット17内に積載収納されているシート状の記録媒体S(被転写体)が給送される。そして、その記録媒体Sがレジストローラ対19により所定の制御タイミングで、転写体5と二次転写ローラ29との当接部である二次転写ニップ部に導入される。
【0027】
二次転写ローラ25には現像剤の帯電極性とは逆極性で所定電位の二次転写バイアスが所定の制御タイミングで印加される。これにより、記録媒体Sが二次転写ニップ部を挟持搬送されていく過程で転写体5上の4色重畳の現像剤画像が記録媒体Sの面に順次に二次転写される。二次転写ニップ部を通過した記録媒体Sは転写体5の面から分離されて定着装置20へ導入され、定着ニップ部で加熱・加圧される。
【0028】
これにより、各色の現像剤画像の混色及び記録媒体Sへの定着がなされる。そして、記録媒体Sは定着装置20を出て、フルカラー画像形成物として排出ローラ対23により排出トレイ24上に排出される。
【0029】
ここで、ローラ29は、本実施例においては、シフト機構(不図示)により、転写体5に当接して二次転写ニップ部を形成する第1位置と、中間転写体5から非接触に離れた第2位置とに移動可能である。そして、ローラ29は装置100の画像形成動作時には第1位置に移動され、非画像形成時には第2位置に移動される。ローラ29を転写体5に対して常時当接させる構成にすることもできる。
【0030】
<引き出し部材(支持部材)の概要>
感光体ドラム1を支持して、装置本体の内側に位置する内側位置と、装置本体の外側に位置する外側位置との間を移動可能な支持部材としての引き出し部材13について説明する。
【0031】
ここで、本実施例において、「装置本体」とは、画像形成装置100を構成する各種部材(部品)のうち、少なくとも引き出し部材13及びこの引き出し部材13に固定または着脱自在に構成された部材(部品)を除くものを意味する。
【0032】
図2に示すように、引き出し部材13は、装置本体に対して実質的に水平方向(矢印D1,D2方向)に直線的に移動(押し込み/引き出し)可能に設けられている。そして、引き出し部材13は、装置本体の内部に収納された内側位置(図1に示す位置)、または装置本体の外部に引き出された外側位置(図2に示す位置)に移動させることができる。
【0033】
そして、引き出し部材13が外側位置にある状態で、プロセスカートリッジP(PY,PM,PC,PK)は、実質的に重力方向(図2中矢印C方向)に、引き出し部材13に対して、ユーザーによって装着される。このように装着されたプロセスカートリッジPは、その長手方向(現像ローラ40の軸線方向)が引き出し部材13の移動方向に直交する方向となるよう配置される。なお、4個のプロセスカートリッジPY,PM,PC,PKは、引き出し部材13の移動方向に並べて配置される。
【0034】
これらのプロセスカートリッジPは、引き出し部材13に装着された状態で、引き出し部材13と共に装置本体内に移動する。そして、引き出し部材13を装置本体の内部に移動させた状態で、ドア10が閉じられると、全てのプロセスカートリッジPが装置本体内の所定の位置に位置決めされる。
【0035】
このように、本実施例に係る画像形成装置100によれば、4個の複数のプロセスカートリッジPをまとめて装置本体内に装着させることができ、かつ4個のプロセスカートリッジPをまとめて装置本体の外部に引き出すことができる。従って、プロセスカートリッジを個別に装置本体内に装着する構成を採用したものに比べて、プロセスカートリッジPの交換時の作業性に優れている。
【0036】
<引き出し部材(支持部材)の装着部>
特に、図3及び図4を参照して、装置本体における引き出し部材13の装着部の構成について説明する。図3及び図4は本発明の実施例1に係る画像形成装置の装置本体における引き出し部材の装着部を示す斜視図である。なお、図3及び図4においては、装着部の構成が分かり易いように、装置本体を構成する部材(部品)のうち、スキャナユニット3等を省略して示している。また、図3と図4はそれぞれ異なる方向から見た斜視図を示している。
【0037】
装置本体フレームの内壁面には、引き出し部材13の移動方向を案内する一対のガイド部14R,14Lがそれぞれ対向するように設けられている。これらのガイド部14R,14Lは、後述する引き出し部材13の被ガイド部13a,13b,13c,13d(図5参照)をガイドする部位であり、断面がコの字形状となっている。また、これらのガイド部14R,14Lは、引き出し部材13を装置本体の外部に引き出す位置から装置本体の内部に収納させる位置まで案内できるように、装置本体の入口付近(ドア10付近)から奥側まで略水平方向に伸びるように設けられている。
【0038】
また、ガイド部14R,14Lの上方には、プロセスカートリッジPを所定の位置に押圧して位置決めするための押圧部材65,66が設けられている。これらの押圧部材65,66は、装置本体側の力によって下方に移動することで、カートリッジPを押圧するように構成されており、カートリッジPを装置本体内の所定の位置に位置決めするために設けられている。詳細は後述する。
【0039】
また、図3に示すように、ガイド部14Rの下方には、感光体ドラム1へ駆動を伝達するためのドラムカップリング部材25、及び現像ローラ40に駆動を伝達するための現像カップリング部材26が水平方向に等間隔に配置されている。ドラムカップリング部材25及び現像カップリング部材26は不図示の駆動源からの駆動力をカートリッジPに伝達する。ドラムカップリング部材25及び現像カップリング部材26はドア10を開いた状態(開放位置)では、側壁内に退避した状態となっていて、ドア10を閉める動作に連動してプロセスカートリッジP側に進入する構成となっている。
【0040】
<引き出し部材(支持部材)の詳細>
特に、図5及び図6を参照して、引き出し部材13について詳細に説明する。図5は本発明の実施例1に係る画像形成装置における引き出しユニットの斜視図である。図6(a)は接離部材42近傍の詳細図、図6(b)は接離部材42と付勢部材48の詳細図、である。
【0041】
引き出し部材13の四隅には、装置本体のガイド部14R,14Lにガイドされる被ガイド部13a,13b,13c,13dが設けられている。被ガイド部13a,13cはガイド部14Rにガイドされ、被ガイド部13b,13dはガイド部14Lにガイドされる。被ガイド部13a,13bは、側面側の外側に突出した形状で構成されており、引き出し部材13が引き出し位置において傾かないように引き出し方向に伸びるように構成されている。また、被ガイド部13c,13dは円柱形状で構成されており、側面側の外側に突出するように構成されている。
【0042】
また、引き出し部材13の一端部には、引き出しユニットU1をユーザーが操作するための把手部28が設けられている。
【0043】
更に、引き出し部材13には、後述するプロセスカートリッジPを装着するための装着部13fが一列に設けられている。各装着部13fの間には、仕切り板13gが設けられており、プロセスカートリッジPを装着する際の目安になっている。各装着部13fの下部には、それぞれ開口部13eが設けられている。これらの開口部13eを通して、プロセスカートリッジPに設けられた感光体ドラム1は、転写体5に対して接触することができる。
【0044】
各装着部13fの一端側と他端側には、それぞれプロセスカートリッジPを引き出し部材13内に装着するためのガイド部13h,13i,13j,13kが設けられている。各ガイド部は鉛直方向に延びている。そして、ガイド部13h,13jの下方には、プロセスカートリッジPを引き出し部材13に対して位置決めするための位置決め部13h1,13j1が設けられている。
【0045】
図5に示すように、引き出し部材13には、上述のドラムカップリング部材25が進入するための開口部13m、及び現像カップリング部材26が進入するための開口部13lが設けられている。ドラムカップリング部材25及び現像カップリング部材26は、ドア10を閉める動作に連動して開口部13m及び開口部13lに進入する。これらの開口部13m,13lにそれぞれ進入したドラムカップリング部材25及び現像カップリング部材26は、プロセスカートリッジPのカップリング部材と係合して、プロセスカートリッジPへの駆動が伝達可能な状態となる。
【0046】
各ガイド部13i、13kには、各々接離部材42が設けられている。各ガイド部13i、13kはカートリッジPの引き出し部材13に対する装着方向と同一方向に延在する略長方形の溝形状を有している。つまり当接位置としての第一位置と離隔位置としての第二位置との移動方向に延びた凹部である。言い換えると感光体ドラム1から転写体5に向かう方向である鉛直方向に延びている。
【0047】
接離部材42はガイド部13i、13k内で移動可能に構成されている。接離部材42は付勢部材48により上方に付勢されている。接離部材42は三角柱形状の規制部13n1、13n2により、それ以上上方に移動しないように規制されている。更に接離部材42はガイド部13i、13kにガイドされる凹形状の被ガイド部42aを有しており、左右方向への引き出し部材13からの脱落を防止している。更に規制部13n1、13n2により上方向への移動を規制されている。付勢部材48は、カートリッジPの引き出し部材13に対する装着方向と反対方向に接離部材42を付勢している。つまり鉛直方向上側に付勢している。また後述するが、V字形状の斜面42bはプロセスカートリッジPに設けられた被ガイド部8f、8gと係合して、引き出し部材13が移動する際にプロセスカートリッジPを位置決めする働きをする。
【0048】
以上のように、引き出しユニットU1は、引き出し部材13と接離部材42、及び付勢部材48とから構成されている。
【0049】
<プロセスカートリッジ>
次に、引き出し部材13に装着されるプロセスカートリッジPについて、図7〜図9を参照して説明する。図7は本発明の実施例1に係るプロセスカートリッジPの模式的断面図である。図8は本発明の実施例1に係るプロセスカートリッジPの斜視図である。図9は本発明の実施例1に係るプロセスカートリッジPを引き出し部材13に装着する様子を示す斜視図である。
【0050】
プロセスカートリッジPは、感光体ユニット8と現像ユニット4とから構成されている。そして、感光体ユニット8は、感光体ドラム1と、感光体ドラム1を支持する感光体枠体8a、帯電手段2、クリーニング手段6、クリーニング手段6により除去されたトナーを収容する廃トナー容器30、とから構成されている。また、現像ユニット4は、現像ローラ40、現像ローラ40を支持する現像枠体4a、トナー供給ローラ43と、現像ブレード44と、画像形成に使用されるトナーを収容するトナー容器41とから構成されている。
【0051】
上記の通り、トナー容器41内のトナーは、トナー供給ローラ43に送り込まれる。そして、このトナー供給ローラ43と、現像ローラ40の外周に圧接された現像ブレード44によって、現像ローラ40の外周にトナーが塗布され、かつトナーに電荷が付与される。そして、現像ローラ40に装置本体から現像バイアスを印加することにより、感光体ドラム1に形成された潜像にトナーが付着してトナー画像が形成される。感光体ドラム1上に現像されたトナー画像がシート材Sに転写された後、感光体ドラム1表面に残ったトナーはクリーニング手段6によって除去され、廃トナー容器30内に収容される。
【0052】
ここで、トナー容器41内のトナーが消費された場合には、ユーザーはプロセスカートリッジPを交換することによって再度印刷を行うことができる。
【0053】
図8に示すように、プロセスカートリッジPの一端部には、装置本体側のドラムカップリング部材25より駆動力を受けるための駆動力受け部材であるカップリング部材47が回転可能に支持されている。また、現像カップリング部材26より駆動力を受けるためのカップリング部材45も回転可能に支持されている。
【0054】
カップリング部材47は、感光体ドラム1の一端に設けられており、装置本体からカップリング部材47が受けた駆動力によって、感光体ドラム1が回転する。また、カップリング部材45が受けた駆動力は、不図示の中間ギアを介し、現像ローラ40及びトナー供給ローラ43に伝達され、これらが回転する。
【0055】
カップリング部材45の外周は円筒状のリブで覆われており、係合部71aを形成している。係合部71aは、トナー容器41の外側に固定されるサイドカバー71に設けられている。カップリング部材45は係合部71aに対して回転可能に構成されている。また、図9に示すように、係合部71aの反対側にも係合部70aが設けられている。この係合部70aも同様に、サイドカバー70に設けられている。これら係合部71a,70aは共に現像ユニット4に設けられている。
【0056】
また、感光体枠体8aには、前記係合部71a,70aを支持する穴部8b,8cが設けられている。感光体枠体8aに設けられた穴部8b,8cが、現像ユニット4に設けられた係合部71a,70aに係合することで、感光体ユニット8と現像ユニット4が結合するように構成されている。
【0057】
ここで、各係合部71a,70aは、各穴部8b,8cに対して移動可能(回転可能)な構成となっているため、現像ユニット4は感光体ユニット8に対して移動することができる。つまり、現像ローラ40は感光体ドラム1に対して移動可能な構成となっている。
【0058】
感光体ユニット8と現像ユニット4の間には、図7〜図8に示すように付勢部材としてのバネ9が設けられている。このバネ9によって、現像ローラ40を感光体ドラム1に対して所定の圧力で押圧している。
【0059】
図8に示すように、カップリング部材47の外周は円筒状のリブで覆われており、被ガイド部8dを形成している。また、図9に示すように、長手方向における被ガイド部8dの反対側には、円筒状の突起で構成された被ガイド部8eが設けられている。また、図8に示すように、被ガイド部8dの上方には、被ガイド部8fが設けられており、図9に示すように被ガイド部8eの上方には、被ガイド部8gが設けられている。被ガイド部8f、8gは、カートリッジPの引き出し部材13に対する装着方向と同一方向に延在する略長方形の柱形状を有している。つまり当接位置としての第一位置と離隔位置としての第二位置との移動方向に延びた凸形状を有している。言い換えると感光体ドラム1から転写体5に向かう方向である鉛直方向に延びている。
【0060】
これらの被ガイド部8d、8e、8f、8gは、プロセスカートリッジPを、引き出し部材13内に装着し、かつ引き出し部材13内に位置決めするための機能を有している。
【0061】
また、被ガイド部8f、8gは、引き出し部材13に設けられた接離部材42から力を受けて、感光体ドラム1を転写体5から離隔させる機能を有している。被ガイド部8f、8gは、更に被ガイド部8f、8gは、いずれも感光体ドラム1の引き出し部材13内での姿勢を安定させる機能を有する。詳細は後述する。したがって、被規制部である被ガイド部8f、8gは接離部材42から力を受ける被押圧部でもある。
【0062】
<引き出し部材へのプロセスカートリッジの装着>
引き出し部材13へのプロセスカートリッジP(PY,PM,PC,PK)の装着について、図9〜図11を参照して説明する。図9は本発明の実施例1に係るプロセスカートリッジを引き出し部材に装着する様子を示す斜視図である。また、図10(a)はプロセスカートリッジを全て装着した状態を示している。図10(b)は接離部材42近傍の詳細図である。図11はプロセスカートリッジを引き出し部材に装着した時の転写体5との関係を示す断面図である。各図において、装置本体の他の構成については省略している。
【0063】
各プロセスカートリッジPY,PM,PC,PKは、引き出し部材13に設けられた4箇所の装着部13f(図5参照)にそれぞれ装着される。ユーザーは、実質的に重力方向である矢印C方向へプロセスカートリッジPの装着を行う。
【0064】
プロセスカートリッジPの装着を行う場合、ユーザーは、まず、プロセスカートリッジPの両端部に設けられた被ガイド部8d、8eを引き出し部材13のガイド部13h,13jに沿うように装着する。次に、ユーザーは、被ガイド部8f、8gをガイド13i,13kに沿うように装着する。これにより、プロセスカートリッジPは、各ガイド部13h,13i,13j,13kにガイドされて引き出し部材13内に装着される。
【0065】
プロセスカートリッジPを引き出し部材13に装着していくと、被ガイド部8f、8gが接離部材42に当接する。感光体ユニット8に設けられた被ガイド部8f、8gが接離部材42に当接することで、プロセスカートリッジPは、画像形成を行う位置に対して、一段高い位置に保持される。つまり、図2に示すように、感光体ドラム1の表面は、転写体5の表面よりも一段高い離隔位置(第一位置)に保持された状態となる。
【0066】
ここで、接離部材42は引き出し部材13の両側に設けられている。また、接離部材42より力を受ける被ガイド部8f、8gも感光体ユニット8の両側に設けられている。しかし、感光体ドラム1の表面が転写体5の表面より離隔できれば片側だけでも良い。
【0067】
以上のように、プロセスカートリッジPを引き出し部材13に装着する過程において、感光体ドラム1の表面が、転写体5の面より離隔した状態で、プロセスカートリッジPは装着される。つまり、接離部材42が「第一位置」にある状態で、プロセスカートリッジPは引き出し部材13に装着される。
【0068】
<引き出しユニットの装置本体内への装着>
引き出しユニットU1の装置本体内への装着動作に関し、図12〜図14を参照して説明する。図12は本発明の実施例1に係る引き出しユニットを装置本体内に装着している様子を示す斜視図である。図13は本発明の実施例1に係る引き出しユニットを装置本体内に装着している様子を示す模式的断面図である。図14は本発明の実施例1に係る引き出しユニットを装置本体内に装着し、かつドアが開いた状態の様子を示す模式的断面図である。なお、図13及び図14においては、装置全体の模式的断面図と、一つの感光体ドラム付近を拡大した模式的断面図を示している。
【0069】
図12に示すように、引き出しユニットU1は、引き出し部材13における被ガイド部13a,13b,13c,13d(図5,6参照)が、装置本体側のガイド部14R,14L(図3,4参照)に沿うように、矢印D1方向に装着される。
【0070】
そして、引き出しユニットU1(引き出し部材13)の装着動作中は、感光体ドラム1の表面と転写体5の面5aとは離隔した状態を維持している。つまり、感光体ドラム1の表面と転写体5の面5aとの間には隙間gが形成されている。従って、感光体ドラム1の表面が転写体5の表面5aに摺擦することなく、引き出しユニットU1を装置本体内に装着することができる。なお、装着動作中、引き出しユニットU1は転写体5の面5aと略平行に移動する。なお、引き出しユニットU1の装着動作中、接離部材42は感光体ドラム1の表面と転写体5の面5aとが離隔した「第一位置」に位置する。
【0071】
図14に示すように引き出しユニットU1が装置本体内に装着された状態では、依然として感光体ドラム1の表面と転写体5の記録媒体搬送面5aは離隔している。尚、引出しユニットU1は内側位置に位置した状態で所定の位置に位置決めされる。
【0072】
図1はドア10を閉じた状態を示している。ドア10を閉じる動作によって、ドラムカップリング部材25及び現像カップリング部材26(図3参照)が、引き出し部材13に設けられた開口部13m及び開口部13l(図5参照)にそれぞれ進入してくる。
【0073】
図15、図16を用いて、押圧部材65,66とドア10との連結手段に関して説明する。図15はドア10が開いた状態、図16はドア10が閉じた状態を示している。尚、ドア10と押圧部材65、及びそれらの連結手段等以外の構成は省略している。
【0074】
図15に示すように、ドア10の回転軸J1の両端部には欠け歯ギア101が設けられている。ギア101はドア10と連動して回転する。ギア101は、中間ギア103、及び伝達ギア104を介して、レールユニット106へ駆動を伝達する。ユニット106の一端部には、ギア104と係合する為のラック部106fが設けられている。従って、ドア10の開閉動作に応じて、ギア103、104が回転して、ユニット106を矢印S1,S2方向に移動させることができる。ユニット106には、押圧部材65,66を押圧する付勢部材107と、付勢部材107の先端に取り付けられた付勢片108が設けられている。付勢部材107と付勢片108は共に凹部106a内に収納され、鉛直方向に移動可能な構成となっている。凹部106aの引き出し部材13の挿入方向下流側には、押圧部材65,66を押圧位置(図1)から非押圧位置(図14)に移動させる為の力付与部106bが設けられている。なお、押圧部材65,66のメカニズムは同一のため、押圧部材65のメカニズムについてのみ説明する。
【0075】
先ず、図15の状態からドア10を閉める動作を行う。ギア101は、ギア103,104を介して、ユニット106を矢印S1方向に移動させる。非押圧位置(図14)にあった押圧部材65は、付勢片108に設けられたテーパ面108aに、その一端部65bが当接し、回転軸J2を中心に矢印方向に回転する。押圧部材65の他端に設けられた押圧子65aは、その回転動作により、カートリッジPの上面を弾性的に押圧し、カートリッジPをガイド部13h,13i,13j,13kに沿って下方に移動させる。尚、押圧部材65の回転軸J2の両端部は不図示の装置本体に回転可能に支持されている。
【0076】
付勢部材107と付勢片108は凹部106a内で圧縮された状態となり、付勢部材107の圧縮量に応じた付勢力でカートリッジPを移動させ、且つ最終的には引き出し部材13に対してカートリッジPを押圧する。この時、付勢部材107の付勢力を、引き出し部材13に設けられた付勢部材48の付勢力よりも高く設定することで、所定の押圧力を発生させることができる。
【0077】
図1に示すように押圧部材65,66の押圧により、感光体ドラム1の表面と転写体5の面5aとは当接し当接位置となる(第二位置)。つまり感光体ドラム1の表面と転写体5の面5aとを離隔していた接離部材42が、第一位置から第二位置に移動することによって可能となる。
【0078】
所定の画像形成が終了し、ドア10を開けると、ギア101は、ギア103,ギア104が先ほどとは逆方向に回転する。ユニット106は矢印S2方向に移動する。そして、押圧部材の一端部65bがユニット106に設けられたテーパ面である力付与部106bに当接し、回転軸J2を中心として図15に示す非押圧位置に回転する。一端部65bはユニット106に設けられた凹部106c内に収容される。付勢部材107と付勢片108は元の位置に戻る。押圧部材65,66の押圧が解除されたカートリッジPは、付勢部材48の付勢力により、接離部材42を介して再び感光体ドラム1の表面と転写体5の面5aとは離隔する(第一位置)。
【0079】
<引出しユニット内でのカートリッジの位置規制>
前述したように、プロセスカートリッジPの被ガイド部8f、8gは、引き出し部材13に設けられた接離部材42から力を受けて、感光体ドラム1を転写体5から離隔させる機能を有している。ここで被ガイド部8f、8gは、被規制部として機能する。被ガイド部8f、8gは、カートリッジPの引き出し部材13に対する装着方向と同一方向に延在する柱形状を有している。言い換えると感光体ドラム1から転写体5に向かう方向に延びている。従って以下のような特徴を有する。
【0080】
図10、11に示すように、引き出し部材13に装着されたカートリッジPは接離部材42により転写体5から離隔している。このとき、被ガイド部(被規制部)8g(8f)は接離部材42より直接離隔の為の力を受けている。カートリッジPは引き出し部材13内で、接離部材42により通常の画像形成位置(図1)よりも一段高い離隔位置(図14)に維持される。この状態で引き出し部材13を装置本体内に着脱する。
【0081】
ここで引き出し部材13と被ガイド部(被規制部)8g(8f)は、引き出し部材13内でのカートリッジPの姿勢を安定させる為の構成を有している。つまり接離部材42が位置決め部42bによって被ガイド部8g(8f)を離隔位置に保持する際に、被ガイド部8g(8f)の柱形状の一部である平面部8g1、8g2がガイド部13k(13i)(規制部)の平面部13k1、13k2に当接している。従って、図17(a)に示すように、カートリッジPは引き出し部材13内での姿勢が安定する。つまり、被ガイド部8g(8f)のみで、カートリッジPは引き出し部材13に対して位置決めと回転規制をされることになる。したがって、感光体ドラム1は転写体5方向への移動(矢印方向)を規制されている。仮にこれらの構成が無い場合、つまり被ガイド部118が円筒形状の場合には、図18に示すように、カートリッジP2は被ガイド部118を支点に矢印方向に回転しようとする(重心がGの場合)。そうした場合、感光体ドラム1は一点鎖線の位置に移動しようとするので、転写体5と感光体ドラム1との距離は安定しない。従って確実に感光体ドラム1と転写体5とが摺擦しないように、感光体ドラム1の表面と転写体5の面5aとの間の隙間gを大きく取る必要がある。従って装置本体が大型化する。これに対して、本実施例のようにガイド部13k(13i)(規制部)の平面部13k1、13k2で被ガイド部8g(8f)(被規制部)の平面部8g1、8g2を規制することにより、引き出し部材内13でのカートリッジPの姿勢を規制することにした。こうすることで、感光体ドラム1の表面と転写体5の面5aとの間の隙間gを最小限に留めることができ、装置本体100の小型化が達成できる。
【0082】
尚、図17(b)は押圧部材65、66によりカートリッジPが押圧された際の様子である。カートリッジPは引き出し部材13に設けられた位置決め部13j1(13h1)に位置決めされる。更にガイド部13k(13i)により被ガイド部8g(8f)が回転方向の位置を規制されることで、装置本体100内でのカートリッジPの位置が決まる。つまり被ガイド部8g(8f)(被規制部)は感光体ドラム1と転写体5とが離隔した状態でのカートリッジPの位置規制をする一方で、画像形成時の位置規制も兼ねている。従って離隔時の位置規制の為に特別なガイド部を設ける必要が無い。
【0083】
<本実施例の優れた点>
以上のように、本実施例に係る画像形成装置100によれば、接離部材42が離隔位置である「第一位置」と当接位置である「第二位置」とを取り得る構成を採用している。そして、引き出し部材43の着脱動作時には、少なくとも感光体ドラム1が、転写体5から離隔する位置に位置している。これにより、引き出しユニットU1(引き出し部材13)の引き出し操作中には、感光体ドラム1と転写体5が接触しない状態とすることができる。
【0084】
また、本実施例に係る画像形成装置100によれば、感光体ドラム1が転写体5から離隔した位置に位置する際に、引き出し部材13内でのカートリッジPの位置を規制する構成としたことで装置本体の小型化を実現できる。
【0085】
なお、本実施例では、感光体ドラム1は引き出し部材13に対して着脱可能な例を示した。しかし感光体ドラム1を引き出し部材に予め据付してある方式にも適用可能である。その場合には感光体ドラム1を交換する際には引き出し部材ごと交換する。
【0086】
なお、本実施例では、転写体5の一例として中間転写体の例を示した。しかし、被転写体であるシート材Sを感光体ドラム1表面に搬送し、感光体ドラム1上の現像剤像を直接シート材Sに転写するような直接転写体でも適用可能である。
【0087】
<引出しユニットの仕切りがない変形例>
また、前述した実施例では、図5に示すように、各装着部13fの間、即ち隣接するカートリッジPには、仕切り板13gが設けられていた。しかし、前述したようにガイド部13k(13i)と被ガイド部8g(8f)が係合することによって、接離部材42が第一位置及び第二位置に位置する際も、カートリッジPの回転は規制される。したがって、図21、22に示すように仕切り板がない状態でも、カートリッジPを引き出し部材13に装着、支持することは可能になる。この構成にすることによって、仕切り板の為のスペースを削減することができるので、引き出し部材13の移動方向の長さを小さくすることができる。したがって、画像形成装置100を小さくすることができる。
【0088】
(実施例2)
本発明の第2の実施例について図19を用いて説明する。図19(a)は離隔位置におけるカートリッジQと転写体5の関係を示す模式図である。図19(b)は画像形成位置におけるカートリッジQと転写体5の関係を示す模式図である。
【0089】
上記実施例1では、離隔位置(第一位置)における引き出し部材13内での位置規制を行う被ガイド部8g(8f)が、画像形成時にもカートリッジの位置を規制する場合の例を説明した。本実施例では、離隔位置における引き出し部材内でのカートリッジ位置の規制と、画像形成時のカートリッジ位置の規制が異なる場合の例について説明する。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は適宜省略する。
【0090】
図19(a)に示すように、本実施例のカートリッジQには現像ユニット4に被ガイド部4aを設けている。第一被規制部である被ガイド部4aは円柱形状である(実施例1と同様に長方形状でも良い)。また感光体ユニット8には実施例1と同様に第二被規制部である被ガイド部8gを有している。また引き出し部材113には実施例1と同様にガイド部113k、位置決め部113j1設けられているのに加えて第一規制部であるガイド部113mが新たに設けられている。被ガイド部4a、ガイド部113m共に長手方向の反対側にも設けられている。
【0091】
本実施例では接離部材42が被規制部としての被ガイド部8gを離隔位置に保持する際に、被ガイド部4aの曲面部がガイド部113m(規制部)の平面部113m1、113m2に当接している。これらの平面部113m1、113m2は鉛直方向に延びた形状となっている。従って、カートリッジQが、接離部材42と接触する被ガイド部8gを中心に回転するのを、被ガイド部4aがガイド部113mと当接することで規制し、カートリッジQの姿勢は引き出し部材113内で安定させることができる。更に、平面部113m1、113m2が鉛直方向に延びているので現像ユニット4の重量が平面部113m1、113m2に作用する力が少なくなる。平面部113m1、113m2への作用力が少ないので現像ユニット4の引き出し部材113内での位置が安定する。仮に平面部が鉛直方向に垂直の場合、現像ユニット4の重量を平面部が大きく受けることとなり、その反力により現像ユニット4は感光体ユニット8に対して係合部70aを中心に回転しようとする。従って現像ユニット4の引き出し部材113内での位置が安定せず、結果的に引き出し部材の大型化を招く。以上、鉛直方向に延びる平面部113m1、113m2によりカートリッジQの回転位置規制を行ったことで、引き出し部材113の小型化を達成できた。
【0092】
本実施例により実施例1と同様に引き出し部材の操作中に、感光体ドラム1と転写体5が接触しない状態とすることができる。更に感光体ドラム1の表面と転写体5の面5aとの間の隙間gを最小限に留めることができ、装置本体の小型化が達成できる。本実施例では被規制部としての被ガイド部8gは離隔位置(第一位置)において、第二規制部としてのガイド部113kに規制されていない。従って引き出し部材113の高さはその分小さくできる。
【0093】
図19(b)は押圧部材65、66によりカートリッジQが押圧された時(画像形成時)の様子である。接離部材42は第二位置に位置する。カートリッジQは引き出し部材113に設けられた位置決め部113j1に位置決めされる。更に規制部としてのガイド部113kに、被規制部としての被ガイド部8gが当接することで回転方向の位置を規制されることで、装置本体内でのカートリッジQの位置が決まる。この時、被ガイド部4aはガイド部113mによる規制が解除される。つまり被ガイド部4aが転写体5方向に設けられた退避部113m3に位置することで規制が解除される。従って画像形成時には現像ユニット4の位置は引き出し部材113に規制されないので、現像ローラ40の感光体ドラム1に対する付勢力に影響が無い。つまり実施例1で示したように付勢部材としてのバネ9が感光体ユニット8と現像ユニット4の間に設けられている。このバネ9によって、現像ローラ40を感光体ドラム1に対して所定の圧力で押圧している。仮に被ガイド部4aが画像形成時にもガイド部113mにガイドされていると、現像ローラ40が安定した圧力で感光体ドラム1に当接することができなくなり、画像品質に問題を生じる。しかし本実施例のように画像形成時には被ガイド部4aが退避部113m3に退避することで、上記問題を解消している。
【0094】
このように、本実施例によれば被ガイド部4aを現像ユニット4に設けることが可能となり、実施例1に対して設計上の自由度が上がる。自由度が上がったことにより、被ガイド部4aを被ガイド部8gよりも下方(転写体5の方向)に持ってくることが可能となり、引き出し部材113の小型化も可能となる。
【0095】
また、本実施例でも、接離部材42が第一位置及び第二位置のどちらに位置する際も、カートリッジQの回転は、ガイド部113kとガイド部113mによって規制される。したがって、実施例1と同様に仕切り板がない状態でも、カートリッジQを引き出し部材13に装着し支持することは可能になり、画像形成装置100を小さくすることができる。
【0096】
(実施例3)
本発明の第3の実施例について図20を用いて説明する。
実施例1においては、被ガイド部8g、8fが移動方向に延びた凸形状をしていた。それによって、被ガイド部8g、8fによってカートリッジPが支持部材13に対して回転するのを規制していた。
【0097】
実施例3においては、第二被規制部である被ガイド部108g、108fは、断面が丸形状の突起で第二規制部であるガイド部13k、13iに沿ってガイドされている。そして、被ガイド部108g、108fは、実施例1と同様に接離部材42が当接して付勢されている。また、第一被規制部である被ガイド部108eも断面が丸形状の突起で、第一規制部であるガイド部13jにガイドされている。この構成でも、被ガイド部108g、108f、108eによって、カートリッジPが支持部材13に対して回転するのを規制され、接離部材42が第一位置、第二位置を取ることで、感光体ドラム1と転写体5とを離間/接触させることができる。
【0098】
また、本実施例でも、接離部材42が第一位置及び第二位置のどちらに位置する際も、カートリッジRの回転は、ガイド部13k、13i、13jによって規制される。したがって、実施例1と同様に仕切り板がない状態でも、カートリッジQを引き出し部材13に装着し支持することは可能になり、画像形成装置100を小さくすることができる。
その他の機能、構成、効果に関しては、実施例1と同様である。
【0099】
以上、本発明によれば、感光体ドラムを支持する支持部材を装置本体に対して移動する際に、感光体ドラムと転写体との間が摺擦することなく、且つ小型化を実現できる。
【符号の説明】
【0100】
1 電子写真感光体
4 現像ユニット
5 転写体
8a 感光体枠体
8f 被ガイド部
8g 被ガイド部
13 支持部材
13k ガイド部
13i ガイド部
40 現像ローラ
42 接離部材
100 電子写真画像形成装置
P カートリッジ
S 被転写体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、
(a)前記電子写真画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジであって、電子写真感光体と、前記電子写真感光体を支持する感光体枠体と、前記装置本体から前記電子写真感光体を駆動するための駆動力を受ける駆動力受け部と、前記駆動力受け部が前記駆動力を受けた際に前記カートリッジが回転するのを規制する、前記感光体枠体に設けられた被規制部と、を有するカートリッジと、
(b)前記電子写真感光体に形成された現像剤像を被転写体に転写する転写体と、
(c)前記カートリッジを取り外し可能に支持して、前記装置本体の内側に位置する内側位置と、前記カートリッジを着脱可能な前記装置本体の外側に位置する外側位置と、の間を移動可能な支持部材と、
(d)前記支持部材に移動可能に設けられた接離部材であって、前記被規制部を押圧して前記電子写真感光体を前記転写体から離隔させる第一位置と、前記第一位置から退避して前記電子写真感光体を前記転写体に接触させる第二位置と、を取り得る接離部材と、
(e)前記接離部材が前記第二位置に位置し、前記駆動力受け部が前記駆動力を受けた際は、前記被規制部と係合して前記カートリッジが回転するのを規制する規制部であって、前記接離部材が前記第一位置に位置する際は、前記被規制部と係合して前記カートリッジが回転することを規制した状態で、前記支持部材が前記外側位置と前記内側位置との間を移動すること可能にする規制部と、
を有する電子写真画像形成装置。
【請求項2】
前記被規制部は、前記接離部材が移動する移動方向に延びた凸形状であり、前記規制部は前記移動方向に延びた凹部であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項3】
前記接離部材は、付勢部材によって前記第二位置から前記第一位置に向かって付勢されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項4】
前記接離部材は、前記被規制部に移動可能にガイドされる被ガイド部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項5】
前記接離部材が前記第二位置に位置する際に、前記感光体枠体は前記支持部材に設けられた位置決め部に位置決めされることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項6】
さらに、前記電子写真画像形成装置は、
前記装置本体に設けられた前記支持部材を前記装置本体に対して出し入れするための開口と、前記開口を閉じる閉じ位置と前記開口を開放する開放位置とを取り得るドアと、前記ドアと連動し、前記ドアが前記閉じ位置に位置する際に前記感光体枠体を押圧し前記接離部材を前記第二位置に位置させる押圧部材と、を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項7】
更に、前記カートリッジは、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像する現像ローラと、前記現像ローラを支持し、前記感光体枠体に回転可能に設けられた現像枠体を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項8】
前記支持部材は、異なる色の現像剤を収容した複数の前記カートリッジを支持することを特徴とする請求項7に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項9】
前記支持部材は、複数の前記カートリッジを支持することが可能で、隣接する前記カートリッジの間には仕切りがないことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項10】
記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置において、
(a)前記電子写真画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジであって、電子写真感光体と、前記電子写真感光体を支持する感光体枠体と、前記装置本体から前記電子写真感光体を駆動するための駆動力を受ける駆動力受け部と、前記駆動力受け部が前記駆動力を受けた際に前記カートリッジが回転するのを規制する、第一被規制部と、前記感光体枠体に設けられた第二被規制部と、を有するカートリッジと、
(b)該電子写真感光体に形成された現像剤像を被転写体に転写する転写体と、
(c)前記カートリッジを取り外し可能に支持して、前記装置本体の内側に位置する内側位置と、前記カートリッジを着脱可能な前記装置本体の外側に位置する外側位置と、の間を移動可能な支持部材と、
(d)前記支持部材に移動可能に設けられた接離部材であって、前記第二被規制部を押圧して前記電子写真感光体を前記転写体から離隔させる第一位置と、前記第一位置から退避して前記電子写真感光体を前記転写体に接触させる第二位置と、を取り得る接離部材と、
(e)前記接離部材が前記第一位置に位置する際は、前記第一被規制部と係合して前記カートリッジが前記第二被規制部を中心に回転することを規制した状態で、前記支持部材が前記外側位置と前記内側位置との間を移動すること可能にする第一規制部と、
(f)前記接離部材が前記第二位置に位置し、前記駆動力受け部が前記駆動力を受けた際は、前記第二被規制部と係合して前記カートリッジが回転することを規制する第二規制部と、
を有する電子写真画像形成装置。
【請求項11】
前記接離部材は、前記被規制部に移動可能にガイドされる被ガイド部を有することを特徴とする請求項10に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項12】
更に、前記カートリッジは、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像する現像ローラと、前記現像ローラを支持し、前記感光体枠体に回転可能に設けられた現像枠体を有し、前記第一被規制部は前記現像枠体に設けられていることを特徴とする請求項10又は11に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項13】
前記第一規制部は、前記接離部材が前記第一位置に位置する際は前記第二被規制と係合し、前記接離部材が前記第二位置に位置する際は前記第一被規制部との係合が解除される形状であることを特徴とする請求項12に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項14】
前記第二規制部は、前記前記感光体枠体に設けられていることを特徴とする請求項10に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項15】
さらに、前記電子写真画像形成装置は、
前記装置本体に設けられた前記支持部材を前記装置本体に対して出し入れするための開口と、前記開口を閉じる閉じ位置と前記開口を開放する開放位置とを取り得るドアと、前記ドアと連動し、前記ドアが前記閉じ位置に位置する際に前記感光体枠体を押圧し前記接離部材を前記第二位置に位置させる押圧部材と、を有することを特徴とする請求項10乃至14のいずれか1項に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項16】
前記支持部材は、異なる色の現像剤を収容した複数の前記カートリッジを支持することを特徴とする請求項12に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項17】
前記支持部材は、複数の前記カートリッジを支持することが可能で、隣接する前記カートリッジの間には仕切りがないことを特徴とする請求項10乃至16のいずれか1項に記載の電子写真画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−141582(P2012−141582A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−237521(P2011−237521)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】