電子回路・ディスプレイ製作のプリンタおよび方法
情報を表示するための発光ピクセルを含むディスプレイ層(224)が、導電性ポリマーマイクロカプセル(218)をプリントして形成される。本発明のプリント方法により製作された電子デバイスは個別位置に電気的反応性材料ピクセル(218)を供給する。本発明のプリント方法により製作されたバッテリ層(212)はディスプレイコンポーネントに電気的エネルギを与える。本発明のプリント方法により可撓性基板(210)上に薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイを形成することができる。ユーザ入力層(222)はユーザ入力を受信してユーザ信号を発生する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
本発明は電子回路・ディスプレイ製作のプリンタおよび方法に関連する。特に、本発明はマイクロカプセル材料を利用してさまざまな電子回路素子およびディスプレイ装置を形成することができるプリンタ、およびフィールド吸着性マイクロカプセルを使用して電子回路・ディスプレイを製作する方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
近年、有機発光ダイオード(OLED)等のエレクトロルミネセント材料のピクセルを利用する薄型、可撓性ディスプレイを開発する動きがある。このようなディスプレイでは、各ピクセルエレメントがそれ自体の光を発生するため、いかなるバックライトも必要としない。典型的に、有機材料はスピンコーティングまたは蒸発により堆積される。メイ(May)に発行された米国特許第6,395,328号は、発光材料層を堆積かつパターニングして多色デバイスが形成される有機発光カラーディスプレイを教示している。フレンド(Friend)等に発行された米国特許第5,965,979号は、少なくとも一方が発光層である、2つの自立コンポーネントを積層して発光デバイスを作る方法を教示している。ストラム(Strum)等の米国特許第6,087,196号はインクジェットプリントを使用して有機半導体デバイスを形成する製作方法を教示している。タウン(Town)等に発行された米国特許第6,416,885B1号は有機発光層と電荷注入層間の導電性ポリマ層が電荷キャリヤの横方向拡散に抵抗してディスプレイ特性を改善するエレクトロルミネセントデバイスを教示している。ヤマザキ(Yamazaki)等に発行された米国特許第6,48,200B1号はレリーフプリントまたはスクリーンプリントを使用して電気光学デバイスを製作する方法を教示している。ピヒラ(Pichler)等に発行された米国特許第6,402,579B1号はDCマグネトロンスパッタリングにより多層構造が形成される有機発光デバイスを教示している。ヤコブソン(Jacobson)に発行された米国特許第6,50,687B1号は電子的にアドレス可能なマイクロカプセルインクおよびディスプレイを教示している。
【0003】
従来技術は、さまざまな製作技術を使用して有機発光ピクセルからディスプレイを形成できることを示している。たとえば、’196特許はインクジェットプリンタを使用してOLEDを製作できることを示している。’687特許はマイクロカプセル電子的活物質からさまざまな電子回路素子を形成できることを示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の教示は、インクジェットプリント技術を含むさまざまな方法を使用してOLEDピクセルが形成される薄型、軽量、可撓性、高輝度ディスプレイを作り出せることを示している。しかしながら、内蔵されたユーザ入力機構によりこのようなディスプレイ製作の実際上の要求条件に取り組む従来技術はない。さらに、HTMLページ等のコンテンツを実質的にオンボードデータ処理を必要とせずにディスプレイできるようにフォーマット化し送信する必要性を認識する従来技術はない。マイクロプロセッサ等のデータ処理コンポーネントは、電力を消費し、比較的高価であり、製作が困難でありかつ複雑な電気回路を必要とする。したがって、実質的にオンボード処理を行う薄型、高輝度、ワイヤレスディスプレイがあるとディスプレイの有効性は厳しく制限される。さらに、2つ以上のディスプレイ情報信号を同時に受信して、たとえば、ウェブページが表示されるのと同時にテレビ番組が見られるように製作されたディスプレイを提供する従来技術もない。したがって、有効なユーザ入力機構を有し、オンボードバッテリの電力密度および効率的電力消費を最大とするように構成され、かつ、少なくとも一部はプリント方法を使用して製作することができる薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイを製作する方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の概要)
本発明は従来技術の欠点を克服するものである。マイクロカプセル電気的活物質を利用して電子的デバイスを形成するプリンタを提供することが本発明の目的である。薄型、軽量、高輝度、ワイヤレスディスプレイを製作する方法を提供することが本発明のもう1つの目的である。
【0006】
本発明に従って、フィールド吸着性マイクロカプセルを選択的に吸着するために局部可変吸着フィールド部材が設けられる。局部可変吸着フィールド部材は、フィールド吸着性マイクロカプセルを形成することができるような位置に吸着フィールドを選択的に印加するように制御される。フィールド吸着性マイクロカプセルは電気的反応材料を含んでいる。フィールド吸着性マイクロカプセル層の組成および寸法に応じて予め定められた電子回路コンポーネントを形成することができる。局部可変吸着フィールド部材には光電気および/または光磁気被覆が形成されており、その上に入射する光に応答して吸着フィールドを発生する。被覆はピクセルにエッチングすることができる。
【0007】
局部可変吸着フィールド部材上の対応する個別位置に各吸着フィールドを形成するために、被覆上に入射するように光ビームを指向させて磁界および/または静電界を発生することができる。指向手段は複数のファイバ光ガイドを含むことができる。少なくとも1つの光電気および光磁気被覆の対応する個別位置に各吸着フィールドを形成するために、指向手段は光ビームを発生する光ビーム源および少なくとも1つの光電気および光磁気被覆上で光ビームを走査させて吸着フィールドを発生する走査手段も含むことができる。局部可変吸着フィールド部材はさらに、基板上に光を発生する発光被覆を含み、発生された光は、光電気および光磁気被覆の少なくとも一方に入射して静電および磁気吸着フィールドの少なくとも一方を発生する。フィールド吸着性マイクロカプセルは磁気吸着性とすることができ、局部可変吸着フィールド部材は、さらに、各局部吸着フィールドを磁気吸着フィールドとして印加する磁界印加手段を含んでいる。フィールド吸着性マイクロカプセルは静電吸着性とすることができ、局部可変吸着フィールド部材は、さらに、各局部吸着フィールドを静電吸着フィールドとして印加する静電界印加手段を含んでいる。少なくともいくつかのフィールド吸着性マイクロカプセルは少なくとも1つの熱膨張および熱融解組成を含むことができる。それにより、製作されたデバイスはその希望する電気的特性を達成する選択的密度およびディメンジョンを有することができる。
【0008】
本発明に従って、プリント方法により製作することができるコンポーネントを有する薄型、軽量ディスプレイを形成する方法が提供される。マイクロカプセルプリント方法によりその上にコンポーネントを製作することができる支持構造を形成する支持基板が提供される。情報をディスプレイする発光ピクセルを含むディスプレイ層が形成される。発光ピクセルは発光導電性ポリママイクロカプセルのピクセルパターンをプリントして製作される。支持基板上の個別位置に電気的反応性マイクロカプセルのパターンをプリントして製作された電子的デバイスを含む電子回路層が形成される。ユーザ入力を受信してユーザ入力信号を発生するユーザ入力層が形成され、それは導電性素子のグリッドをプリントして製作される。各導電性素子はそこを磁界が通過する時に検出可能な電気信号を発生することができる。電子回路層、ユーザ入力層およびディスプレイ層コンポーネントへ電気的エネルギを供給するためのバッテリ層が形成される。バッテリ層は第1の電流コレクタ層を含むことができる。第1の電流コレクタ層上にアノード層がプリントされる。アノード層上に電解質層がプリントされ、電解質層上にカソード層がプリントされる。カソード層上に第2の電流コレクタ層がプリントされる。
【0009】
ディスプレイ層は、各発光ピクセルに接続されてディスプレイ駆動コンポーネントの制御下で各発光ピクセルに選択的に電気的エネルギを加えるプリント導電性リードを含んでいる。発光ピクセルは絶縁層を設け、絶縁層上に形成された導電性材料のラインを含むy-電極層をプリントし、y-電極層上に発光導電性ポリマアイランドのピクセル層をプリントし、ピクセル層上に透明導電性材料のラインを含むx-電極層をプリントして形成される。
【0010】
電子回路層は第1の無線周波数で運ばれる第1のディスプレイ情報を有する第1のディスプレイ信号を受信する第1の無線周波数受信コンポーネント、および第2の無線周波数で運ばれる第2のディスプレイ情報を有する第2のディスプレイ信号を受信する第2の無線周波数受信コンポーネントを含んでいる。ディスプレイ駆動コンポーネントは第1のディスプレイ信号および第2のディスプレイ信号を受信してディスプレイ駆動信号を発生する信号プロセッサコンポーネントを含んでいる。このようにして、本発明のディスプレイはディスプレイ層上の第1の位置に第1のディスプレイ情報を、ディスプレイ層上の第2の位置に第2のディスプレイ情報を同時にディスプレイすることができる。バッテリ、ディスプレイ、ユーザ入力および電子回路層内のコンポーネントの少なくともいくつかは電気的活物質をプリントして抵抗、キャパシタ、インダクタ、アンテナ、導体および半導体デバイスを含む回路素子を形成することにより形成される。従来製作される他の回路コンポーネントを、はんだ付けや導電性接着剤の使用により、プリントされた導電性ランド上に搭載することができる。
【0011】
本発明の方法に従って、その上にマイクロカプセルプリント方法によりコンポーネントを製作することができる支持構造を形成する上面を有する基板が提供される。フィールド吸着性マイクロカプセルの層が基板の個別位置に吸着される。フィールド吸着性マイクロカプセルは電気的反応性材料により構成される。このようにして、フィールド吸着性マイクロカプセル層の組成およびディメンジョンに応じて予め定められた電子回路コンポーネントを形成することができる。電気的活物質は導体、絶縁体、抵抗、半導体、インダクタ、磁性材料、圧電材料、光電気材料、または熱電気材料等の回路素子の電気的性質を有することができる。フィールド吸着性マイクロカプセル層は希望する3次元形状を形成するように積み重ねられたマイクロカプセルの多数のレベルを有することができる。本発明の方法により製作された電子回路は積み重ねられたマイクロカプセル層の多数のレベルの組成および3次元形状のディメンジョンによって決まる電気的性質を有する。
【実施例】
【0012】
(本発明の詳細な説明)
本発明の原理の理解を促進するために、図示する実施例を参照しそれを説明するために特定の専門語が使用される。しかしながら、それにより発明の範囲が限定されるものではなく、当業者ならば例示されたデバイスの変更および修正、さらには発明の原理のさらなる応用を考えられるものと思われる。
【0013】
図1に本発明のプリンタ10の実施例を示す。本発明のプリンタ10は電気的活性マイクロカプセルの層を積み重ね硬化させて薄型、高輝度、軽量、可撓性ディスプレイ等の電子回路を形成するものである。電気的活性マイクロカプセルの組成については後述する。
【0014】
図1に示す本発明のマイクロカプセルプリンタ10は、電気的活性マイクロカプセル層内に電子回路プリフォームを受け入れる受像手段12を含んでいる。電子回路プリフォームはマイクロカプセル層を硬化または現像すると電子回路となる。受像手段12は局部可変吸着フィールドプレート14を含んでいる。電子回路プリフォームは配線、ディスプレイピクセル、個別電子コンポーネント等を含む完成電子回路の形とすることができる。たとえば、マイクロカプセルは選択的に導電性、絶縁性、半導体または抵抗性内部相を含むことができる。各々が適切な電気的特性を有するマイクロカプセルからプリントされたいくつかの個別電気的コンポーネントから電子回路を形成することにより、薄型、高輝度、可撓性ディスプレイ等の電子回路をここに記述するプリント方法により構成することができる。
【0015】
受像手段12は局部可変吸着フィールドプレート14を制御してその対応する個別位置における各局部吸着フィールドを選択的に変える制御手段も含んでいる。図1に示す実施例では、制御手段はコンピュータ、電子回路やオリジナルから反射された回路コンポーネントの画像をデジタル化するデジタイザ等の入力デバイス16、またはプロセッサ18へ入力信号を供給することができる任意他の入力デバイスを含むことができる。プロセッサ18は、入力デバイス16から入力された信号を処理してそれに依存する対応する受像信号を発生する。この受像信号はコントローラ20により受信され、それは局部可変吸着フィールドプレート14の対応する個別位置における各局部吸着フィールドを選択的に変えることにより局部可変吸着フィールドプレート14を制御する。
【0016】
動作において、次に、ここに詳細に示すような山および谷を有する3次元構造を提供するように、フィールド吸着性マイクロカプセル24の3次元構造を電子回路形成マイクロカプセル層30上に構成することができる。このようにして、本発明に従って、特定構成3次元電子回路素子を含む3次元電子回路を形成することができる。また、回路の層はそれらを相互接続するためのスルーホールおよび配線を含んで構成することができる。
【0017】
本発明のプリンタ10は、さらに、各局部吸着フィールドに応じて局部可変吸着フィールドプレート14の個別位置へ吸着される複数のフィールド吸着性マイクロカプセル24を供給するマイクロカプセル供給手段22を含んでいる。このようにして、局部可変吸着フィールドプレート14の各個別位置における対応する吸着フィールド強度によって決まる厚さを有するフィールド吸着マイクロカプセル層24が形成される。マイクロカプセルの厚さをこのように局部的に制御できるため、広範な電気的性質を有する電子的コンポーネントで複雑な電子回路を作り出す有効な方法が可能となる。図1に示すように、マイクロカプセル源26は複数のフィールド吸着性マイクロカプセル24を供給し、本実施例に示すように、それらはマイクロカプセル源とコレクタ28間でカスケードすることができる。これらのカスケードするフィールド吸着性マイクロカプセル24のいくつかは、局部可変吸着フィールドプレート14の個別位置に存在する吸着フィールドにより、局部可変吸着フィールドプレート14へ吸着される。フィールド吸着性マイクロカプセル24の均一な層を形成する本発明のプリンタ10では、局部可変吸着フィールドプレート14は各個別位置に均一な対応する吸着フィールドを印加している。このようにして、均一層30を形成することができ、それを利用して精密制御機械的、電気的および化学的属性を有する基板を作り出すことができる。
【0018】
図1に示す実施例では、コレクタ28は局部可変吸着フィールドプレート14へ十分吸着されないこれらのフィールド吸着性マイクロカプセル24の少なくともいくつかを吸着して電子回路形成マイクロカプセル層30として堆積されるまたは3次元構造を形成するように堆積されるようにする可制御可変吸着フィールド源を含んでいる。使用されるマイクロカプセルのタイプに応じて、コレクタ28は吸着磁界または吸着静電界を供給することができる。さらに、図1に実線矩形として示すように、スクリーン32が設けられていて少なくともマイクロカプセル源26、マイクロカプセルコレクタ28およびその間のスペースを囲んでいる。このスクリーン32はカスケードするフィールド吸着性マイクロカプセル24の過剰損失を低減するのに有効である。このスクリーン32は、フィールド吸着性マイクロカプセル24を局部可変吸着フィールドプレート14またはコレクタ28へ向けさせる斥力を与える手段を含むことができ、かつ、フィールド吸着性マイクロカプセル24がスクリーン32に付着するのを防止するテフロン(登録商標)等の剥離被覆を含むことができる。従来の静電吸着マイクロカプセルまたはプリンタトナーに比べて、本発明に従った磁気吸着マイクロカプセルを使用すると、紙粉やごみによる汚染はコレクタ内に集められたマイクロカプセルの再利用に対してそれほど破壊的ではなくなり、それは紙粉およびごみは磁界吸着フィールドプレート14へ磁気的に吸着されないためである。
【0019】
本発明のプリンタは、さらに、必要に応じて電子的活性マイクロカプセル層をイメージワイズに露光してその中に電子回路潜像36を形成する画像形成手段34を含んでいる。たとえば、光硬化マイクロカプセル組成を使用して精密な電子的コンポーネントを形成できるようにすると有利である。局部吸着フィールドはマイクロカプセルの希望するバルクを特定の位置へ吸着するのに有効である。マイクロカプセルの光硬化組成によりこのバルクは製作される電子回路素子の希望する電気的特性を得る精度で硬化することができる。図1に示す実施例では、画像形成手段34は画像搬送放射40を行って電子的活性マイクロカプセル層をイメージワイズに露光する放射源38を含んでいる。この画像搬送放射40は、好ましくは、電磁放射の異なる波長を含み、その各々が対応する電子回路コンポーネント形成マイクロカプセル混合物から特定の電子回路コンポーネントを選択的に形成するのに有効である。このようなイメージワイズ露光により、異なる電気的性質を有する電子的活物質の選択的剥離および混合によって電子回路を作り出すことができる。たとえば、抵抗体の抵抗部は炭素等の抵抗性材料を含むマイクロカプセルから形成することができ、抵抗体の導電部(リード)は導電性ポリマまたは金属等の導電性材料を含むマイクロカプセルから形成することができる。
【0020】
図1に示す実施例では、画像形成手段34は電子回路形成制御手段(1つ以上の同じコンポーネントを制御手段として利用できる)を含んでいる。コンピュータ等の入力装置16’または電子回路に対応する入力信号を供給することができる任意の他の装置が設けられる。入力信号は、コンピュータマイクロプロセッサ等の、プロセッサ18’により受信されてそれに依存する電子回路形成信号を決定する。これらの電子回路形成信号はコントローラ20’により受信され電子的活性マイクロカプセル層を選択的にイメージワイズに露光してその中に電子回路潜像36を作り出すように放射源38を制御する。放射源38は、CRT,LCD,LED,レーザ、その他の電子回路放射源とすることができ、光がオリジナルから反射されて電子的活性マイクロカプセル層をイメージワイズに露光するように集束する反射型放射源も含まれる。また、光ファイバフェースプレートCRTを使用して電子的活性マイクロカプセル層をイメージワイズに露光することができる。光ファイバフェースプレートは、たとえば、マイクロカプセルを露光する時に電子回路を鮮鋭に焦点合わせできるために有利である。光ファイバフェースプレートの例はヤマダ(Yamada)に発行された米国特許第4,978,978号に開示されている。
【0021】
本発明のマイクロカプセルプリンタ10は、さらに、電子回路潜像36を現像して作用電子回路44を形成する現像手段42を含んでいる。本発明の実施例では、現像手段42は熱源46を含んでいる。この熱源46は、マイクロカプセル内の電子的活物質が剥離かつ現像されて作用電子回路を形成できるように電子回路潜像36を形成する電子的活性マイクロカプセルを熱破壊するのに有効である。あるいは、現像手段42は破壊圧力を与えて電子的活性マイクロカプセルを破壊する圧力ローラ46’を含むことができる。後述するように、本発明のプリンタ10は3次元構造を有する電子回路を形成するのに使用することができ、その場合、熱源を使用してマイクロカプセルを破壊して作用電子回路を形成するのが好ましい。現像剤はマイクロカプセルの形で記録シート上に存在することが考えられる。あるいは、現像剤はスプレー、ディップ等により塗布することができ、あるいは従来技術と矛盾しない他の方法で塗布することができる。
【0022】
図1に示す本発明の実施例では、受像手段12へ記録シート48’を供給するために記録シート供給手段48が設けられている。記録シート48’は電子的活性マイクロカプセル層および局部吸着フィールドマイクロカプセル層を支持するものである。このようにして、紙、合成紙、プラスチックその他の適切な媒体とすることができる記録シート48’は最初に局部可変吸着フィールドプレート14の操作可能表面50上に配置される。次に、制御手段が局部可変吸着フィールドプレート14を制御する。制御手段は、フィールド吸着性マイクロカプセルがマイクロカプセル源26からカスケードされる間に局部吸着フィールドプレートの対応する個別位置において各局部吸着フィールドを選択的に変える変化手段を含んでいる。このようにして、電子回路形成マイクロカプセル層30を形成することができる。
【0023】
あるいは、電子回路形成マイクロカプセル層30は局部可変吸着フィールドプレート14に隣接配置される前に記録シート48’上に設けることができる。次に、局部可変吸着フィールドプレート14の個別位置における吸着フィールドを変えることにより、選定位置における電子回路形成マイクロカプセル層30上にフィールド吸着性マイクロカプセル24の付加層を設けることができる。たとえば、電子回路形成マイクロカプセル層は現像されたマイクロカプセルの層を含むことができる。電子的活性マイクロカプセルの均一(2次元)または不均一(3次元)層を層上に形成し、次にイメージワイズに露光して電子回路潜像を形成することができる。カプセル化現像剤およびカプセル化露光電子的活物質は、圧力、熱等により剥離され一緒に混合されて電子回路潜像から現像された作用電子回路を得る。
【0024】
あるいは、局部可変吸着フィールドプレート14の表面に隣接配置された静電吸着手段70に、均一静電界等の、均一吸着フィールドを印加することにより電子回路形成マイクロカプセル層30を設けることができ、次に、局部吸着フィールドを変えて個別位置に付加マイクロカプセルを堆積することができる。たとえば、均一電子回路形成マイクロカプセル層30は静電吸着により設けることができ、位置毎に変動することがある厚さを有する付加フィールド吸着性マイクロカプセル層24は、局部可変吸着フィールドプレート14の選択可能な個別位置における磁気吸着により設けることができる。
【0025】
本発明のプリンタ10は、さらに、もう1つのプリンタ等の付加プリント手段52を含むことができ、それは局部可変吸着フィールドプレート14の前または後に設けて受像手段12および画像形成手段34により形成される電子回路に付加された電子回路を記録シート48’上に配置することができる。この他方のプリンタは、たとえば、レーザプリンタ、もう1つのマイクロカプセルタイププリンタ、インパクトプリンタ、サーマルプリンタ、インクジェットプリンタ、その他の適切なプリンタとすることができる。このようにして、さまざまなタイプのプリント電子回路の組合せを単一記録シート48’上に提供することができる。たとえば、軽量、高輝度、可撓性ディスプレイの基板およびOLED部をインクジェットプリンタを使用して記録シート48’上にプリントすることができ、次に、電解質を挟む電極を含むバッテリ部等の他の回路デバイスをここに記述する受像手段12および画像形成手段34を使用して同じ記録シート48’上にプリントすることができる。
【0026】
次に、図2(a)および2(b)にマイクロカプセル供給手段22の代替実施例が示されている。この実施例では、マイクロカプセル供給手段22は局部可変吸着フィールドプレート14に隣接する位置において複数のフィールド吸着性マイクロカプセル24を格納するマイクロカプセル格納手段80を含み、複数のフィールド吸着性マイクロカプセル24の少なくともいくつかを局部可変吸着フィールドプレート14のコンポーネントに吸着できてフィールド吸着性マイクロカプセル24の層を形成するようにされる。フィールド吸着性マイクロカプセル24は、マイクロカプセルが分散液82中に分散されない乾式、または図示するように、マイクロカプセルが分散液82中に分散される湿式とすることができる。さらに、分散液82は流体ポンプ(図示せず)等により攪拌してその中に分散されるマイクロカプセルの均一な統計的分布を維持するようにすることができる。
【0027】
図2(b)に示すように、均一な吸着フィールド(均一な磁界または均一な静電界等)が印加されると、局部可変吸着フィールドプレート14の操作可能表面50上に電子回路形成マイクロカプセル層30が形成される。非均一な吸着フィールドが印加されると、局部吸着された吸着フィールドマイクロカプセル24によりマイクロカプセル層(電子回路を形成する電子的活性マイクロカプセルを含むことができる)が作り上げられる。
【0028】
図3(a)から3(c)に、3次元構造を有する電子回路を形成すると考えられる方法の1つが略示されている。本発明に従って希望する結果を達成するいくつかの他の方法を利用することができ、そのいくつかがここに記述されている。しかしながら、これらの図面に示されここに記述されている本発明を利用して希望する電子回路を得る方法は、本発明の範囲内と考えられる代替組合せのさまざまなコンポーネントを例示している。
【0029】
図3(a)はその上に平坦なマイクロカプセル層30が形成されている局部可変吸着フィールドプレート14の側面図である。この平坦なマイクロカプセル層は、記録シート48’上に形成することができ(図1に示すように)、あるいは局部可変吸着フィールドプレート14の操作可能表面50上に直接形成してその上に電子回路が形成される基板として利用することができる。その場合、硬化時に、適切なマイクロカプセル組成が選択されておれば、支持シート上に転写されるかそれ自体の上に支持するものとして単純に残されることがある硬化して現像されたマイクロカプセルにより自己支持構造を形成することができる。この平坦なマイクロカプセル層30は、均一な静電界または均一な磁界を印加してマイクロカプセルを吸着することにより形成することができ、応用に応じて不要となることがある。
【0030】
図3(b)に示すように、電子回路形成マイクロカプセルの3次元構造の積重ねは山および谷を含みそれは、たとえば、ワイヤリード、アンテナ、RF受信コンポーネント、RF送信コンポーネント、光反応および活性回路素子、抵抗、キャパシタ、インダクタ、およびトランジスタ等の半導体デバイスを作り出す。図3(b)は、さらに、電子回路形成マイクロカプセルの3次元構造を画像搬送放射40で照射してマイクロカプセルを画像搬送放射のイメージワイズ露光に従って選択的に露光する放射源38を示している。図3(c)は現像され硬化した後の電子回路形成マイクロカプセルの3次元構造を示している。形成された電子回路はキャパシタ、抵抗、配線、コイル、多層バッテリ、および本発明に従って加えられるマイクロカプセル材料を使用して製作することができる任意他の回路素子を含むことができる。
【0031】
図4(a)から4(d)に、本発明で利用されるマイクロカプセルのさまざまな組成が示されている。これら特定の組成は例にすぎず、マイクロカプセルの可能な組成を限定するものではない。本発明の実施例では、電子回路コンポーネントを形成するのに利用することができる組成を含むいくつかのタイプのマイクロカプセルが提供される。マイクロカプセルの内部相またはシェルの組成に応じて、それらは静電界吸着性および/または磁界吸着性である。このようにして、これらのマイクロカプセルは本発明のプリント方法を使用して電子回路を形成するために本発明のプリンタで使用することができる。
【0032】
たとえば、マイクロカプセルの内部相は、金属または導電性ポリマ等の導電性材料、カーボン等の抵抗材料、非導電性ポリマ等の絶縁材料、および/または半導体材料を含むことができる。マイクロカプセルはこのような電気的性質を1つしか持たない材料を含むことができ、あるいは材料の混合もしくは電気的性質の組合せを有する単一材料を含むことができる。さらに、マイクロカプセルのシェルはそれ自体の電気的または機械的性質を最後に形成される電気回路に与えることもできる。たとえば、マイクロカプセルのシェルは本発明に従ってプリントした物体に希望する支持強度を与える硬いまたは硬化可能物質で構成することができる。電子的デバイスのインクジェットプリンティングで利用される電気的活性マイクロカプセルに比べて、本発明のマイクロカプセルおよびプリント方法および装置は作用電子回路を作り出すためのより有効な手段を提供する。前記したように、本発明に従って希望する3次元形状に選択的に吸着されるフィールド吸着性マイクロカプセルからいくつかの電気的コンポーネントを迅速に作り上げることができる。電気的コンポーネントを形成するインクジェットプリント方法において、インクの連続的パスおよびスプレーを行って希望する厚さの電気的活物質を作り上げる。希望する位置における局部吸着フィールド強度の増加により比較的多数のマイクロカプセルが吸着されて必要な3次元構造を作り上げ、本発明のプリント方法を使用して動作電子回路の機能的コンポーネントを形成する本発明に比べてこのプロセスは低速である。
【0033】
このようなマイクロカプセルの組成は静電吸着性材料を含むことができ、本発明のプリンタの実施例の静電吸着性コンポーネントを利用できるようにすることができる。マイクロカプセルのシェルは作用電子回路の硬化時に少なくとも半剛性、強力一体構造を形成する熱融解物質とすることができる。
【0034】
図4(b)に、マイクロカプセルを形成するバッテリまたはキャパシタの組成を示す。バッテリは、一般的に、電解質を間に挟んだアノード部およびカソード部により構成される。本発明に従って、本発明のフィールド吸着性マイクロカプセルプリント方法を使用して電気的エネルギ貯蔵デバイスを製作することができる。その場合、マイクロカプセルはマイクロカプセル壁および内部相により構成することができる。マイクロカプセル壁は、金属組成Mを含む組成を有することができ、あるいは内部相が金属組成Mを有する組成を含むことができる(あるいは、壁と内部相の両方がニッケル、リチウム、鉛等の金属を含む組成を含むことができる)。電解質はマイクロカプセルEに示すようにポリマシェル(導電性ポリマとすることができる)内にカプセル化される。電解質を内部相としてフィールド吸着性マイクロカプセル内にカプセル化することにより、本発明のプリント方法を利用して希望する厚さの電解質層を容易に形成することができる。
【0035】
本発明に従って、可撓性バッテリ、必要なキャパシタ、抵抗、アンテナ、インダクタ、巻線、コイル、電気的リード線、フルカラーOLED系ディスプレイコンポーネントを含む薄型、軽量、高輝度ディスプレイ、および他の全てのコンポーネントを本発明のフィールド吸着性マイクロカプセルプリント方法を使用して形成することができる。
【0036】
たとえば、その上にさまざまなバッテリ、入力、ディスプレイおよび電気回路層が形成される耐久性、絶縁性および保護性ベースとして可撓性基板が提供される。可撓性基板は、たとえば、ナイロン、ポリエチレン、その他の適切な材料により構成されるプラスチックシートとすることができる。可撓性バッテリは可撓性基板上に形成される。可撓性基板の大きな表面積により適切なエネルギ貯蔵容量を有し非常に薄いバッテリを形成することができる。本発明のバッテリは作用バッテリのコンポーネントを構成するマイクロカプセル電気的活物質層を形成して得られる。カソード部は第1のカソードマイクロカプセル層を形成することにより形成される。カプセル化カソード材料(図4(b)にMで示す)はポリマーシェル内に含まれる高純度二酸化マンガン(MnO.sub.2)内部相Mにより構成することができる。第1のバッテリリードは本発明のプリント方法を使用して電極シートをプリントして形成される。第1のバッテリリード(電極シート)は第1のカソードマイクロカプセル層上に形成され、第2のカソードマイクロカプセル層がこのバッテリリード層上に形成される。アノード部は第1のアノードマイクロカプセル層を形成することにより形成される。カプセル化されたアノード材料はポリマーシェル内に格納されたリチュウム含有材料内層により構成することができる。第1のアノードマイクロカプセル層に隣接して第2のバッテリリードが形成される(ここでも、シート電極は導電性カプセル化材料および本発明のプリント方法を使用して形成される)。第2のアノードマイクロカプセル層がこのバッテリリードの上に形成される。アノード部とカソード部の間には電解質がある。電解質層はポリマーマトリクス内の高導電性電解質とすることができる。電解質層は液体電解質内部相をフィールド吸着性マイクロカプセル(マイクロカプセルE)内にマイクロカプセル化して形成することができる。
【0037】
図4(c)に示すように、他のフィールド吸着性マイクロカプセル式を使用して他の電子回路コンポーネントを作り出すことができる。たとえば、本発明の磁気グリッドはプリント巻線内に配置された含鉄心を含むことができる(実際上、巻線は含鉄心周りの3次元螺旋として形成することができる)。鉄等の含鉄材料を含むマイクロカプセルFを利用して本発明のプリント方法を使用して含鉄コアを形成することができる。また、アルミニウム等の非含鉄材料(マイクロカプセルnF)をマイクロカプセル化し本発明のプリンタおよびプリント方法を使用して非磁気反応性もしくは擬似磁気反応性の電子的コンポーネントを作り出すことができる。
【0038】
図4(d)は熱融解性マイクロカプセル84を示し、異なる波長を有する赤外線をイメージワイズに放射して選択的硬化を行うようにマイクロカプセルを露光しかつ圧力の替わりに熱を使用してマイクロカプセルを破壊することができる。このようなマイクロカプセル組成は米国特許第4,916,042号に開示されている。さらに、破壊するために熱融解することができるマイクロカプセルの他の組成が本発明により考えられる。たとえば、マイクロカプセル壁は特定の温度で熱を加えると均一に融解する材料で構成することができる。このようにして、現像手段42は圧力を加えることなくマイクロカプセルを破壊するような温度を与えて電子回路潜像から作用電子回路を作り出す熱源46を含むことができる。現像剤(マイクロカプセル化された先駆体材料からある電子回路材料を形成するための触媒として必要とされることがある)はマイクロカプセルの形で含めて電子的活性マイクロカプセルと共に破壊することができる。また、熱融解性マイクロカプセル84が吸収して発熱するのに有効な特定波長で電磁放射を与えるレーザ等の光源を設けることもできる。
【0039】
図5(a)および5(c)に局部可変吸着フィールドプレート14の一部が示されており、各磁気可変ピクセルは個別に制御可能な各電磁源62のコア64の上面により構成される。この構成は単なる図解用にすぎず、静電的可変ピクセルおよび個別可制御静電気源をも表している(その場合、この構造は鉄心を含まないが複数の個別可制御吸着フィールド源を提供する)。図5(a)から5(c)に示すように、局部可変吸着フィールドプレート14は各々が可操作表面50の対応する個別位置と接続される複数の個別可制御吸着フィールド源を含む可操作表面50を有する。図5(a)から5(c)に示す実施例では、個別可制御電磁源62のコア頂部は磁気可変ピクセルとして作用する。
【0040】
これらの磁気可変ピクセルは等間隔とされ、個別可制御電磁気源62は磁気絶縁材料内に入れて各個別磁気ピクセルの影響がその近隣磁気ピクセルへの磁気端効果に限定されるようにする。図5(b)により明瞭に示すように、磁気可変ピクセルのいくつかは均一磁界86を有するかあるいは磁界がない。他の磁気可変ピクセルは比較的弱い付加磁界88を有し、さらに他の磁気可変ピクセルは比較的強い付加磁界90を有している。各磁気ピクセルは、一極性の最大電流が個別可制御電磁気源62に加えられる時に最大正磁界からのどこかの強度で加えることができる磁界強度を有するように、個別可制御電磁気源62に電流が加えられない時はゼロ磁界に、個別可制御電磁気源62に最大正極性電流が加えられる時は最大負磁界に制御することができる。従来の技術では、磁界は北極または南極として記述することができる。
【0041】
図5(c)に示すように、磁気可変ピクセルに均一磁界が加えられると、均一電子回路形成マイクロカプセル層30が形成される。あるいは、他の図について検討したように、この均一電子回路形成マイクロカプセル層30は静電吸着により形成することができる。比較的弱い付加磁界88を有するピクセルは比較的弱い磁界へ吸着されるマイクロカプセルの3次元構造の積重ねを形成する。マイクロカプセルのこの積重ねによりさまざまな電子回路コンポーネントを有効に形成することができる。形成された電子回路コンポーネントの電気的性質は吸着されたマイクロカプセルの組成および3次元構造によって決まる。比較的強い付加磁界90を有するピクセルは比較的強い磁界へ吸着されるマイクロカプセルの3次元構造の積重ねを有する。本発明に従って、積み重ねられるマイクロカプセルの数したがってマイクロカプセル積重ねにより形成される3次元構造の最終ディメンジョンは各磁気可変ピクセルを介して印加される磁界の強度によって決まる。あるいは、静電可変ピクセルを利用して同じ構造を提供することができ、既知の方法で、レーザプリンタエンジンを使用して回転ドラムまたはプレートの表面上に静電吸着バリエーションを作り出すことができる。本発明に従って、トナー組成を与えることによりレーザプリンタを使用して電子回路素子をプリントすることができ、トナーの内容は適切な電気的活性成分を含んでいる。この場合、いくつかのトナー源を選択して静電吸着プレートまたはドラムに吸着させることができ、各トナー源は電子回路素子の希望する形成に対して適切なトナー組成を有する。
【0042】
図6(a)および6(b)に、本発明に従って3次元構造を有する電子回路素子を形成する方法を示す。たとえば、比較的弱い付加磁界を有する個別可変ピクセルへ吸着されたマイクロカプセルの3次元構造140、および比較的強い磁界を有する個別可変ピクセルへ吸着されたマイクロカプセルの3次元構造142を有する構造を形成するように局部可変吸着フィールドプレート14上に積重ねられるマイクロカプセル138の構造を示す。この実施例では、マイクロカプセルは熱膨張性であり熱を加えることにより熱膨張することができる。マイクロカプセルの熱膨張により硬化を行い、製作される電子的デバイス内に含まれるカプセル化電気的反応材料の密度を低減することができる。デバイス密度のこの制御は希望する電気的特性を有する抵抗、キャパシタ等の回路素子を形成できるようにするのに有利となることがある。
【0043】
図7は本発明の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイを示し、3つの受信ディスプレイ信号の同時ディスプレイを略示している。本発明の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイはその上にプリント方法によりコンポーネントを製作することができる支持構造を提供する可撓性基板を含んでいる。本開示の一部としてここに組み入れられている同一譲受人の同時出願された米国特許出願“A Thin, Lightweight, Flexible, Bright, Wireless Display”に記述されているように、ディスプレイ情報を単一または多数のディスプレイへ送信するユニークで有効な方法により、このようなディスプレイは実質的にオンボード記憶装置や処理能力を持たなくてもよいようにすることができる。本発明のこの側面に従って、このようなデバイスに通常付随するエネルギ消費、体積、重量およびコストが回避され、ディスプレイの耐久性および簡便さが増す。さらに、図7に略示するように、ディスプレイ情報の多数のストリームを同時に受信して表示することができる。たとえば、テレビ番組等の放送ビデオコンテンツをディスプレイの第1の部分に示すことができ、ビデオホン会話等の個人ビデオコンテンツは第2の部分に示すことができ、マッピングされたハイパーリンクコンテンツを含むウェブページは第3の部分に示すことができる。このような1組のディスプレイされたコンテンツストリームを作り出すために行う大部分の処理、ネットワーキング、信号チューニング、データ格納等は本発明のワイヤレスディスプレイでは行われない。集中コンピュータ、A/Vまたはゲートウェイデバイス等の他のデバイスがこれらの機能を実施するため本発明のディスプレイは途方もないモビリティおよび簡便さを有することができる。
【0044】
図8は本発明の薄型、軽量、可撓性、高輝度ワイヤレスディスプレイを形成するいくつかの層を示す。可撓性基板210はその上にさまざまなバッテリ、入力、ディスプレイおよび電気回路層が形成される耐久性、絶縁性かつ保護性ベースを提供する。可撓性基板210は、たとえば、ナイロン、ポリエチレン、その他適切な材料により構成されるプラスチックシートとすることができる。可撓性バッテリ212が可撓性基板210上に形成される。可撓性基板210の大きな表面積により適切なエネルギ貯蔵容量を有し非常に薄いバッテリを形成することができる。前記したように、可撓性バッテリ212は本発明のマイクロカプセルプリント方法を使用して形成することができ、あるいはさまざまなコンポーネントシートを一緒に積層して可撓性基板およびバッテリ支持シートを形成し、その上にディスプレイおよび電子回路が形成される支持シートを形成することができる。一般的に、本発明に従った可撓性バッテリはカソード層214を含み、それはカソード膜により形成することができる。カソード層214は高純度二酸化マンガン(MnO.sub.2)材料により構成することができる。金属箔、スクリーン、メッシュまたは同等材料により形成される電流コレクタ216はカソード層214に隣接配置される。この電流コレクタ216はバッテリの正リードを形成する。アノード層217はそれに隣接配置された電流コレクタ216を有するアノード膜により構成される。アノード層217はリチウム含有材料により構成することができる。電流コレクタ216はバッテリの負リードを形成する。アノード層217およびカソード層214間には電解質層がある。電解質層218はポリマーマトリクス内の高導電性電解質により構成されるマイクロカプセルとすることができる。電解質層218はポリマーに液体電解質を含浸させるか、あるいは本発明のプリント方法を使用して、液体電解質内部相をフィールド吸着性マイクロカプセルシェル内にマイクロカプセル化して形成することができる。
【0045】
図8は本発明の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイを略示している。本発明のディスプレイは製作費がかかるが、頑丈で非常に効果的である。可撓性基板210はその上にディスプレイを構成するさまざまな層を形成する構造を提供し、高度の可撓性および耐久性を有するディスプレイが考慮される。可撓性基板210は、たとえば、プラスチック、紙または塗工紙、その他の適切な材料とすることができる。
【0046】
バッテリ層212は電子回路層220、ユーザ入力層222およびディスプレイ層224へ電気的エネルギを供給する。バッテリ層212は可撓性基板210とすることができる可撓性絶縁性基板上にプリントされた第1の電流コレクタ216層を含むことができる。アノード層217またはカソード層214の一方が第1の電流コレクタ216層上にプリントされる。マイクロカプセル化電解質層218がアノード層217またはカソード層214上にプリントされる。アノード層217またはカソード層214の他方は電解質層218上にプリントされ、第2の電流コレクタ216層がこのアノード層217またはカソード層214上にプリントされる。バッテリ層212のディメンジョンは実質的にワイヤレスディスプレイの全表面積とすることができる。このようにして、非常に効率的で薄いバッテリを形成することができる。バッテリは信号遮蔽効果を作り出すため、バッテリ形成に利用可能な全表面積よりも少ない表面積を使用し、アンテナを大概の方向から信号を受信できるように配置することが望ましい。あるいは、遮蔽および信号反射能力を利用して受信および/または送信信号の指向性を作り出すのが有利となることがある。さらに、バッテリ層212は多数の層から構成してバッテリの貯蔵密度を高め電気的特性を適応させることができる。
【0047】
本発明のワイヤレスディスプレイは電子回路層220も含んでいる。電子回路層220のコンポーネントはプリント方法を使用して形成することができ、あるいは表面搭載回路アセンブリ等の他の技術を使用して形成することができ、あるいは電子的コンポーネントおよび回路設計に応じてその組合せより形成することができる。電子回路層220はユーザ入力信号を送信する信号送信コンポーネント226を含んでいる。これらのユーザ入力信号はコンピュータ、A/V装置、ビデオホン装置、器具、家庭照明等の遠隔装置を制御するのに使用される。ユーザ入力信号は直接被制御装置へ送信することができ、あるいは、ここに記述されているように、コンピュータ等の中央装置が受信して装置の制御に使用される。
【0048】
本発明の重要な側面は低コストで製作が容易な薄型、軽量、高輝度、ワイヤレスディスプレイ装置を提供する能力である。典型的に、ラップトップコンピュータやウェブパッド等のモバイルディスプレイ装置は、たとえば、インターネットおよびディスプレイウェブパッドに接続されたワイヤレスモデム信号を受信するオンボード処理能力を必要とする。ディスプレイにおいてこのような処理能力の必要性を完全に回避して、コスト、サイズ、およびバッテリ消耗を低減し耐久性および有効性を高めることが本発明の目的である。したがって、本発明に従って、信号受信コンポーネント228がディスプレイ情報を受信する電子回路層220内に含まれ、受信ディスプレイ情報に従ってディスプレイ層を駆動するためにディスプレイ駆動コンポーネント230が含まれている。ここに記述されているように、信号受信コンポーネント228はRFアンテナおよび受信回路等のデバイスからなり、それらの多くまたは全てを本発明のマイクロカプセルプリント方法により形成された電子的コンポーネントの回路を作り出して形成することができる。
【0049】
本発明の薄型、軽量、高輝度、ワイヤレスディスプレイはユーザ入力を受信してユーザ入力信号を発生するユーザ入力層222も含んでいる。ユーザ入力層222は導電性ポリマー等の導電性材料をプリントしてプリント方法により形成することができる導電性コイル232のグリッドとすることができる。
【0050】
導電性コイル232はコイル上を磁界が通過する時に電流を発生するのに有効である。検出回路(図示せず)が誘導電流の位置を検出して(従来のタッチスクリーン入力装置のように)ユーザ入力をつきとめる。
【0051】
ユーザ入力層222は絶縁層234上にプリントされた導電性素子のグリッドを含むことができる。導電性素子は移動磁界に応答して検出可能な電気信号を誘起するためのものである。移動磁界は、たとえば、本発明のワイヤレスディスプレイの表面上に磁気ペン先を通して作り出される。誘起磁界を有する導電性素子の位置によりユーザ入力をマッピングすることができる。このマッピングされた入力を中央コンピュータ装置へ送信して(ここに記述されているように)インターネットベースコンテンツ、ハンドライティング認識、図面、ハイライティングテキスト等のハイパーリンクアクセスを可能とすることができる。
【0052】
再び図8について、情報を表示する発光ピクセルを含むディスプレイ層224は基板により支持される。ディスプレイ層224は、好ましくは同時出願され、その開示が本開示の一部としてここに組み入れられている同一譲受人の米国特許出願“A Thin Lightweight, Flexible, Bright, Wireless Display”内で教示されているラインに沿って製作される。ディスプレイ層224は本発明のワイヤレスディスプレイの他の層にわたって形成することができる。これら他の層はプリント製作方法により形成することができ、あるいは他の手段により形成することができる。たとえば、ここに記述されているバッテリ層212の全てまたは一部はアノード、カソード、電荷コレクタおよび電解質層等の適切な材料のシートを積層して形成することができる。
【0053】
ディスプレイ層224の発光ピクセル240は本発明のディスプレイの層上に積層またはプリントされたポリマーシート材料のシートのような絶縁層234を設けて形成することができる。導電性材料のラインを含むxまたはy-電極層242が、好ましくは、絶縁層234上に導電性ポリマーをプリントすることにより絶縁層上に形成される。発光導電性ポリマーアイランド240のピクセル層がy-電極層242上にプリントされる。ラインを含むyまたはx-電極層244がピクセル層上に形成される。
【0054】
ディスプレイ層224は、ディスプレイ駆動コンポーネントの制御下で各発光ピクセルへ選択的に電気的エネルギを加える各発光ピクセルに接続されたプリント導電性リードを含むことができる。信号受信コンポーネント228は、第1の無線周波数で運ばれる第1のディスプレイ情報を有する第1のディスプレイ信号を受信する第1の無線周波数受信コンポーネントおよび第2の無線周波数で運ばれる第2のディスプレイ情報を有する第2のディスプレイ信号を受信する第2の無線周波数受信コンポーネントを含むことができる。ディスプレイ駆動コンポーネント230は、第1のディスプレイ信号および第2のディスプレイ信号を受信してディスプレイ層224上の第1の位置に第1のディスプレイ情報をディスプレイ層224上の第2の位置に第2のディスプレイ情報を同時に表示するディスプレイ駆動信号を発生するDSP等の信号プロセッサコンポーネントを含むこともできる。この構造を使用して、たとえば、家庭内の一室に配置されたコンピュータからディスプレイ信号を受信することができ、たとえば、家庭内のもう1つの部屋に配置されたテレビジョンセットトップボックスから第2のディスプレイ信号を受信することができる。2つのディスプレイ信号で運ばれた情報は、同時にディスプレイされて、たとえば、本発明のワイヤレスディスプレイ上で同時にウェブブラウジングおよびTV視聴を可能とする。さらに、本発明のワイヤレスディスプレイは3つ以上のこのような信号を同時に受信およびディスプレイできるように構成することができる。
【0055】
ディスプレイ層224はピクセル素子の3つの層が互いに重ねられるように形成することができる。各層はカラー光を発生するOLEDピクセル240により構成される(従来のカラーテレビジョンのピクセル240のように)。各ピクセル240のオンオフ状態および/または光強度を制御することによりフルカラーディスプレイが得られる。ディスプレイ層224上に透明保護基板246を設けることができ保護基板246は、たとえば、透明、耐久性、可撓性ポリマーとすることができる。
【0056】
本発明に従って、電子回路層220内のコンポーネントの少なくともいくつかは電気的活物質をプリントして抵抗、キャパシタ、インダクタ、アンテナ、導体および半導体デバイスを含む回路素子を形成することにより形成される。それにより非常に適合性が高く、効率的で効果的な製作プロセスが考えられ、本発明の装置を低コストで実現することができる。
【0057】
図9はマイクロカプセルプリンタを使用して製作された本発明の薄型、可撓性、軽量、高輝度、ワイヤレスディスプレイの実施例を示す。丸いマイクロカプセル素子により表されるマイクロカプセル層の積重ねが図示されている。もちろん、実際上、これらの層は現像されマイクロカプセルは破壊される。レーザトナーの場合は、マイクロカプセルは融解されかつ破壊される。マイクロカプセルプリンタの場合は、マイクロカプセルは恐らく圧力ローラまたは熱により破壊される。あるいは、いくつかのマイクロカプセルは現像を必要とせず、非破壊または非現像マイクロカプセルが製作された電子的素子の一部となるような組成を有する。
【0058】
本発明に従って、プリント方法により製作することができるコンポーネントを有する薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイが得られる。可撓性基板210はその上にプリント方法によりコンポーネントを製作することができる支持構造を提供する。発光ピクセルを含むディスプレイ層224が情報を表示するために設けられる。発光ピクセルは発光導電性ポリマーのピクセル層240をプリントして形成される。ディスプレイ層224は、ディスプレイ駆動コンポーネントの制御下で各発光ピクセルへ選択的に電気的エネルギを加える各発光ピクセルに関連するプリント導電性リード242,244を含んでおり、発光ピクセルは絶縁層234を設け、絶縁層234上に形成された導電性材料のラインを含むy-電極層242をプリントし、y-電極層242上に発光導電性ポリマーアイランド240のピクセル層をプリントし、ピクセル層240上に透明導電性材料のラインを含むx-電極層244をプリントして形成される。
【0059】
電子回路層220は、ユーザ入力信号を受信しそれが受信されるディスプレイ上の物理的位置を決定するユーザ入力マッピングコンポーネントを含んでいる。ユーザ入力マッピングコンポーネントはマッピングされたユーザ入力信号を発生する。たとえば、タッチスクリーンデバイスにより使用されるような電極信号検出回路のコンポーネントは、入力グリッド上の磁気ペン先の動きに応答して受信されるユーザ入力信号を検出しマッピングするのに利用することができる。信号送信コンポーネントはマッピングされた入力信号を本発明のワイヤレスディスプレイ装置からのワイヤレス情報信号として送信する。信号受信コンポーネントはディスプレイ情報を受信する。信号受信コンポーネントは第1の無線周波数で運ばれる第1のディスプレイ情報を有する第1のディスプレイ信号を受信する第1の無線周波数受信コンポーネント、および第2の無線周波数で運ばれる第2のディスプレイ情報を有する第2のディスプレイ信号を受信する第2の無線周波数受信コンポーネントを含むことができる。ディスプレイ駆動コンポーネントは第1のディスプレイ信号および第2のディスプレイ信号を受信して、ディスプレイ層224上の第1の位置に第1のディスプレイ情報をディスプレイ層224上の第2の位置に第2のディスプレイ情報を同時に表示するディスプレイ駆動信号を発生する。
【0060】
信号送信および信号受信コンポーネントは、電子コンポーネント227で表されるアンテナ、抵抗、インダクタ、キャパシタ、および他のRF回路デバイス等の既知の電子回路素子を含んでいる。本発明のワイヤレスディスプレイの他の層のコンポーネントだけでなく、これらのデバイスの少なくともいくつかは本発明のプリンタおよびプリント方法を使用して直接製作することができる。ディスプレイ駆動コンポーネントは受信ディスプレイ情報に従ってディスプレイ層を駆動する。これらのディスプレイ駆動コンポーネントは、従来のLCDスクリーンの駆動回路等の、既知の回路からなっている。しかしながら、従来のLCDスクリーンは液晶シャッターにより構成されるピクセルを使用してバックライトの選択的通過を許すことができる。本発明に従って、有機発光素子が画素として使用される。各ピクセルは駆動されるとそれ自体の光を発するため、バックライトは不要であり、全体回路の複雑さ、コストおよび重量はLCD技術に比べて低減される。
【0061】
ユーザ入力層222はユーザ入力を受信してユーザ入力信号を発生する。ユーザ入力層222は、絶縁層上にプリントされた導電性素子232のグリッドを含み、前記導電性素子232は移動磁界に応答して検出可能な電気信号を誘起するためのものである。
【0062】
バッテリ層212は、電子回路層220、ユーザ入力層222およびディスプレイ層224コンポーネントへ電気的エネルギを供給する。バッテリ層212は、可撓性基板210とすることができる可撓性絶縁基板上にプリントされた第1の電流コレクタ層216を含んでいる。アノード層217が第1の電流コレクタ層上にプリントされる。電解質層218がアノード層217コレクタ層上にプリントされる。カソード層214が電解質層218上にプリントされ、第2の電流コレクタ層216がカソード層214上にプリントされる。本発明に従って、本発明のワイヤレスディスプレイ内のコンポーネントの多くは電気的活物質をプリントして抵抗、キャパシタ、インダクタ、アンテナ、導体および半導体デバイスを含む回路素子を形成することにより形成される。
【0063】
より詳細には、バッテリ層212に関して可撓性基板210の大きな表面積により、適切なエネルギ貯蔵能力を有し非常に薄いバッテリを形成することができる。ここに記述されているように、さまざまなコンポーネントシートを一緒に積層してその上にディスプレイおよび電子回路が形成される支持シートを形成することにより可撓性基板およびバッテリ支持シートを形成することができる。本発明のこの側面に従って、可撓性バッテリは本発明のフィールド吸着性マイクロカプセルプリント方法を使用して形成される。しかしながら、本発明の可撓性バッテリの形成に従ってインクジェットプリント等の他のプリント方法も使用することができる。インクジェットプリントの場合、本発明のバッテリの構成部を含むマイクロカプセルが液体内に分散されインクジェットプリント方法で可撓性基板210上に散布される。本発明に従って、作用バッテリのコンポーネントを構成するマイクロカプセル化電気的活物質の層を形成することによりバッテリが得られる。カソード部は第1のカソードマイクロカプセル層を形成することにより形成される。カプセル化カソード材料はポリマーシェル内に含まれる高純度二酸化マンガン(MnO.sub.2)内部相により構成することができる。金属箔またはスクリーンまたはメッシュまたは同等材料により形成される第1のバッテリリードが第1のカソードマイクロカプセル層に隣接して設けられる。第2のカソードマイクロカプセル層がこのバッテリリードの上に形成される。アノード部は第1のアノードマイクロカプセル層を形成することにより形成される。カプセル化アノード材料はポリマーシェル内に含まれるリチウム含有材料内部相により構成することができる。第2のバッテリリードが金属箔またはスクリーンまたはメッシュまたは同等材料により形成され、第1のアノードマイクロカプセル層に隣接して設けられる。第2のアノードマイクロカプセル層がこのバッテリリードの上に形成される。アノード部とカソード部の間には電解質層がある。電解質層はポリマーマトリクス内の高導電性電解質とすることができる。電解質層は液体電解質内部相をフィールド吸着性マイクロカプセルシェル内にマイクロカプセル化して形成することができる。各マイクロカプセル層は、各層形成ステップ中に硬化または破壊することができ、特に、圧力または熱破壊可能マイクロカプセルの場合は、バッテリコンポーネントマイクロカプセル層は最上部層の形成後に一緒に硬化または破壊することができる。この方法を使用して、本発明のマイクロカプセルプリント方法により薄型、可撓性、軽量電源が提供される。どこかに記述されている構造と同様に、適切な樹脂、ポリマーまたは他の適切な物質を含むフィールド吸着性マイクロカプセルを使用して構造材料充填スルーホールを形成して可撓性バッテリコンポーネントスタックの強度を追加し剥離を防止することができる。さらに、電解質が電気的絶縁性アウターシェル内にカプセル化され、圧力破壊等により現像された後でのみ活性化して電気を発生するようにバッテリを形成することが望ましい。このようにして、RFタグまたはワイヤレスディスプレイ等の装置は長い貯蔵寿命を有することができ、装置は電解質マイクロカプセルを破壊することにより活性化されて使用される。
【0064】
図9(g)はここに記述されている本発明の電子回路プリント方法に従って使用される可撓性充電式バッテリ支持シート248の分離拡大断面図である。本発明の1つの側面に従って、可撓性充電式バッテリ支持シート248はその上に薄型、軽量、高輝度、可撓性カラーディスプレイを構成することができる支持シートとして使用される。充電式バッテリコンポーネントは充電式プラスチックリチウムイオンバッテリを含むことができる。バッテリコンポーネントはプラスチック部材250を含み、それはプラスチックに液体電解質を含浸させて形成される。得られるプラスチック電解質部材250は典型的におよそ50%液体でリークできない。プラスチック電解質部材250は、アルミニウムメッシュ254に混合された正プラスチック電極252(酸化リチウムマンガンを含むことができる)と銅メッシュ258に混合された負プラスチック電極256(カーボンを含むことができる)との間に挟まれている。本発明に従って、構造支持基板260は充電式バッテリコンポーネントの少なくとも一面に隣接配置される。構造シェル基板260は、たとえば、ファイバーグラス、プラスチックその他適切な材料等の耐久性かつ可撓性材料とすることができる。このようにして、本発明に従って、可撓性充電式バッテリ支持シート248はここに記述されている薄型、軽量、高輝度、可撓性、カラーディスプレイの回路素子およびディスプレイ素子へ給電する自立エネルギ源を提供するのに使用することができる。この場合、可撓性充電式バッテリ支持シート248はその上に本発明のディスプレイの残りが形成される基板として提供される。やはりここに記述されているように、可撓性充電式バッテリを構成するコンポーネント部の全てまたはいくつかを本発明のマイクロカプセルプリント方法により形成することができる。この場合、本発明の可撓性充電式ディスプレイ用エネルギ源は本発明の薄型、軽量、高輝度、可撓性カラーディスプレイの他の電子的およびディスプレイコンポーネントのいくつかまたは全てと同じ本発明のプリント技術を使用して製作される。ディスプレイの支持素子は電子的およびディスプレイコンポーネントへ給電するのに必要な電気的エネルギを貯蔵するのにも使用されるため、得られるディスプレイは非常に効率的となり重量が著しく節減され、スペースは最小限に抑えられる。バッテリを電子的コンポーネントの残りに接続するために、必要に応じて(図示せず)電極ランドおよび導電性スルーホールが設けられる。
【0065】
図9(b)は本発明の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイのユーザ入力層の一部である導電性コイルのグリッドを示す。ユーザ入力層は導電性素子のグリッドを含み、各導電性素子は移動磁界に応答して検出可能電気信号を誘起する。あるいは、ユーザ入力層は絶縁層上に圧力感知または容量感知素子をプリントして形成されるタッチスクリーンを含むことができる。いずれの場合もユーザ入力の物理的位置が決定され、決定された物理的位置に基づいて制御信号が発生され遠隔装置へ送信される。本発明のワイヤレスディスプレイ上に表示されるハイパーリンクの位置をマッピングし、かつその位置を中央コンピュータによりマッピングされたハイパーリンクと相関させることにより(ワイヤレスディスプレイのレイアウトが変更される、たとえば、ウェブページ等の特定のスクリーンのディスプレイ上の位置が移される場合)、レイアウト情報をディスプレイ情報送信装置へ送信することができ、単一サーバがインターネット、オーディオおよびビデオコンテンツを多くのワイヤレス装置へ供給できるゲートウェイシステムが可能となる。
【0066】
図9(c)は本発明に従って磁気検出グリッド上に形成された磁気ペンストロークを示す。図9(c)に示すように、磁気ペンストロークはユーザ入力層のコイル内に誘起される電流として検出される。磁気ペン先のこの検出された動きによりユーザ入力位置を決定することができる。磁気ペン先のマッピングおよび追跡に関する情報はワイヤレスで遠隔コンピュータへ送信され、そこで手書き認識、ハイパーリンクマッピングその他の有用な処理が行われる。また、本発明のワイヤレスディスプレイまたは遠隔コンピュータは、ペンストロークの動きの可視表現が示されるようにディスプレイを制御することにより、この検出されたペンストロークを利用してユーザへフィードバックすることができる。
【0067】
インクジェットプリント技術や本発明のレーザ、マイクロカプセルプリント技術を含めて、さまざまなプリント方法を本発明のワイヤレスディスプレイのコンポーネントを形成するように適応させることができる。導電性コイルは磁界がコイル上を通過する時に電流を発生するのに有効である。検出回路(図示せず)が誘起された電流の位置を検出して(従来のタッチスクリーン入力装置のように)ユーザ入力をつき止める。ユーザ入力層は絶縁層上にプリントされた導電性素子のグリッドを含むことができる。導電性素子は移動磁界に応答して検出可能な電気信号を誘起するためのものである。移動磁界は、たとえば、磁気ペン先に本発明のワイヤレスディスプレイの表面上を通過させて作り出される。誘起磁界を有する導電性素子の位置によりユーザ入力をマッピングすることができる。このマッピングされた入力は中央コンピュータ装置へ送信され(ここに記述されているように)、インターネットベースコンテンツ、手書き認識、図面、ハイライトテキスト等のハイパーリンクアクセスを可能とすることができる。図9(d)は導電性コイルの分解図である。図9(e)は導電性コイルの組立図であり、図9(f)は2つの導電性コイルの断面図である。各導電性素子はx-電極およびy-電極端で終端するコイルの形に形成することができ、このようなコイルのグリッドはユーザ入力層を含んでいる。本発明のプリント方法によるコイルグリッドの形成は、シートまたはプリントされた絶縁層とすることができる、絶縁性サポート上の導電性コイル層の積重ねを必要とする。図10に示すように、コイルの導電部間に絶縁材料をプリントしてその上にもう1つの絶縁層が被せられる(シートまたはプリント)平坦な上面を作り出すことができる。この絶縁層の上に、上部電極層が形成されてコイルグリッドを完成させる。絶縁層内のスルーホールにより上部電極はプリントされたコイルと電気的に接続することができる。
【0068】
図9(h)は図9(g)に示す本発明の充電式バッテリ構造から形成される多セル支持シートの断面図である。可撓性バッテリコンポーネント262のスタックが内側支持基板264と外側支持基板266に挟まれている。支持基板は、バッテリ素子と他の電子回路コンポーネントとの間の電気的絶縁だけでなく、ディスプレイのコンポーネントに耐久性を与えかつ保護する。隣接する各可撓性バッテリコンポーネントスタック部材は銅またはアルミニウムメッシュをその近隣と共有する。構造材料充填スルーホール268は強度を増し可撓性バッテリコンポーネントスタック262の剥離を防止する。構造材料は、たとえば、樹脂、ポリマー、その他の適切な物質とすることができる。
【0069】
次に、マイクロカプセル層内に電子回路を形成する本発明のプリンタのもう1つの実施例について記述する。図10(a)に示すように、フィールド吸着性マイクロカプセル24の層内に電子回路を受け入れるために受像手段が設けられる。受像手段は局部可変吸着フィールド部材を含み、それはその上に光磁気被覆146が配置されたガラス板基板144を含んでいる。情報光源は、たとえば、光情報を運ぶのに使用される光ファイバケーブル148の束を含み、その各々が個別光ファイバピクセルを形成する。個別光ファイバの端部は一緒に融解してガラス板基板を作り出すか、あるいはガラス板基板144により支持される構造を作り出すことができる。さらに、光磁気被覆146の替わりに静電吸着性マイクロカプセル24を吸着する均一もしくは変化に富む吸着静電界を発生する光電気被覆146とすることができる。光ファイバケーブル束を通って送られる光情報の空間関係および強度を変えることにより、光磁気または光電気被覆146は吸着性となり吸着フィールド部材の選定部上にフィールド吸着性マイクロカプセル24を吸着させることができる。本発明に従って、制御手段が情報光源に接続され局部可変吸着フィールド部材を制御して、局部吸着フィールド部材を選択的に被せることによりフィールド吸着性マイクロカプセル24の層を形成できるように局部可変吸着フィールド部材の位置に選択的に吸着フィールドを印加する。
【0070】
図10(a)-10(c)に示す実施例において、制御手段は光ファイバ束の端部を含み、吸着フィールド部材の位置に吸着フィールドが印加されるように、光磁気被覆146の選定位置に入射する光情報を加えることにより吸着フィールド部材の吸着強度を制御するのに有効である。入射光により励起されると、光磁気被覆は磁気吸着性となりそれにより磁気吸着性マイクロカプセルが吸着フィールド部材上に配置される。
【0071】
図10(a)-10(c)に示すように、光ビームが光ファイバケーブルの長さ方向に送られ光電気および/または光磁気被覆146に入射して磁界および/または静電界を発生し、光電気および/または光磁気被覆146の対応する個別位置にそれぞれ吸着フィールドを印加する。光磁気および光電気被覆146の両方を、たとえば、異なる組成を有するマイクロカプセル24を選択的に静電および磁気吸着していくつかの効果を作り出せるように被せることができる。。
【0072】
光情報源は入射電子ビームに応答して発光する蛍光体被覆150とすることができる。蛍光体被覆150は白黒蛍光体スクリーンを含み、高コントラストおよびグレーシェーディングを提供し、光磁気および光電気効果を変えることができる。発色蛍光体スクリーンを使用してカラー情報を与えることができ、それは光電気、光磁気被覆146の属性に応じて変化する効果を有する。
【0073】
図10(c)に示す実施例では、光遮蔽層152を使用して吸着フィールド部材の吸着強度を制御するのに使用される光情報によるマイクロカプセル24の不要な露光を防止することができる。替わりに、光磁気層およびマイクロカプセル24の電子的活物質が、光の異なる波長に反応して電子的活物質の早まった露光を防止することができる。
【0074】
次に、図11(a)について、均一な強さおよび/または波長を光磁気被覆146に入射させて均一な磁界を与え平坦なトポグラフィを有するマイクロカプセル24の均一な層を得ることができる。また、記録シートの残りを裸としたまま記録シート上の個別位置に電子回路を配置する、3次元電子回路を形成する、または一連の電子回路形成ステップでさまざまな個別位置に電子回路を選択的に形成して記録シート上に複合電子回路を作り上げる等のさまざまな効果を作り出すために、さまざまな強度および/または波長の光を光磁気被覆146に入射させて、非均一磁界を形成しさまざまなトポグラフィを有するマイクロカプセル24の非均一層を得ることができる。
【0075】
図12(a)に示すように、レーザ源156からの走査レーザを使用してガラス基板144上の光磁気被覆146内に情報を書き込むことができる。走査レーザをパルス変調して選択された個別位置の光磁気被覆146上に選択的に情報を書き込むことができる。図12(b)に示すように、走査電子銃158を使用して蛍光体被覆150上に情報を書き込むことができる。この場合、走査電子銃158は従来の陰極線管に使用されるような従来の磁界走査技術を使用して走査することができる。このようにして、蛍光体スクリーンは光磁気または光電気被覆146に入射する光を発生し吸着フィールド部材の選択された個別位置に光磁気および/または静電気効果を生じて、吸着性マイクロカプセル24の希望する非露光電子回路潜像形成層を形成するようにする。
【0076】
図12(c)および12(d)に示すように、LCDマトリクス160または発光ダイオードやダイオードレーザのマトリクスを使用して光磁気および/または光電気被覆146に情報を書き込むことができる。LCDマトリクス160の場合、バックライトを設けることができそれはLCDマトリクス160の光バルブ効果により空間変調される。LCDマトリクス160またはダイオードレーザ(またはLED)のマトリクスはこのようなデバイスを形成する既知の技術を使用して提供することができる。
【0077】
図13はガルバノスキャナ162を使用して吸着フィールド部材上の光磁気および/または光電気被覆146上を走査する光ビームをレーザ源156が発生する代替実施例を示す。コントラストを向上し、吸着フィールド部材上の個別位置(すなわち、ピクセル)を分離するために、光磁気および/または光電気被覆146をピクセルに形成することができる。被覆146を個別ピクセルへエッチングすることにより、各個別ピクセルの個別に誘起されるフィールドは分離されたピクセルのエリア内に一層含まれ、各個別ピクセル内に誘起されるフィールドによる近隣ピクセルへの影響を低減するようにする。被覆のエッチングはプリント回路製作で利用されるような既知のマスキング/選択エッチング技術を使用して遂行することができる。レーザビームはパルス変調して空間電子回路情報を運ぶことができる。ガルバノスキャナ162を使用してこのパルス変調レーザビームを吸着フィールド部材上の電子回路潜像形成位置へ向けることができる。このようにして、それにより吸着性マイクロカプセル24が平坦な構造を有する均一層または変化にとんだ構造を有する非均一層へ形成される局部変化吸着フィールドを発生することができる。
【0078】
図14は吸着フィールド部材が回転ドラム164として構成される実施例を示す。回転ドラム164の動作表面は光電気および/または光磁気被覆146により被覆され、1本以上のレーザビームが回転ドラム164の表面を横切して一時に1ライン以上走査して吸着フィールドを形成する。多数のレーザビームの場合は、別々のビームを変調して空間光情報を適用することができる。また、光ファイバケーブル148の1本以上を使用して回転ドラム164上に光を向けることができる。あるいは、電子ビームを使用してさまざまな吸着フィールドを作り出すことができる。
【0079】
図15(a)に示すように、回転ドラム164として構成された吸着フィールド部材は中空とすることができ、たとえば、透明基板144を含んでいる。光ファイバケーブル148の1本以上、陰極線管、液晶光バルブ(または、他の空間光変調器)のマトリクス、LEDまたはダイオードレーザのマトリクス等の情報搬送光源または他の情報搬送光源が中空回転ドラム164の内側でその上に配置された光電気および/または光磁気被覆146を放射するのに有効な位置に配置される。光情報は透明ドラム164および基板144を通過して光電気および/または光磁気被覆146を局部可変吸着性とする。
【0080】
図15(b)に示すように、中空回転ドラム164の内側に配置された情報光源165からの光情報により光電気、光磁気被覆146はドラム164の表面において吸着フィールドを作り出す。マイクロカプセル源26からのマイクロカプセル24は回転ドラム164の表面(あるいは、回転ドラム164上に配置された記録シートの表面)に吸着される。ドラム164が回転すると、マイクロカプセル24層はもう1つの情報光源165(ドラム164の内側に配置された情報光源に関して記述したように構成することができる)に対向配置される。この他方の情報光源165はマイクロカプセル24層をイメージワイズに露光して電子回路潜像を作り出す。電子回路潜像は次に現像される(図示せず)。また消去装置167を使用して光電気、光磁気被覆146の磁界または静電界をリセットすることができる。
【0081】
図16(a)-16(d)は情報光源に対するさまざまな構成を示す。図16(a)はLEDまたはダイオードレーザマトリクス166として構成された情報光源を示し、図16(b)はバックライト168を有する液晶光バルブ160として構成された情報光源を示し、図16(c)は陰極線管170として構成された情報光源を示し、図16(d)は光ファイバケーブル端部アレイ172として構成された情報光源を示す。アレイまたはマトリクスの各素子174のサイズは図解するために誇張されている。実際のディメンジョンはコスト、要求解像度、スペース等に応じて変動することがある。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明に従ったプリンタの略図である。
【図2(a)】格納手段および電子回路形成マイクロカプセル層を形成する前の流体中に分散されたマイクロカプセルを示す代替マイクロカプセル供給手段の断面図である。
【図2(b)】電子回路形成マイクロカプセル層を形成した後の図2(a)に示す代替マイクロカプセル供給手段の断面図である。
【図3(a)】その上に平坦なマイクロカプセル層が配置された局部可変吸着フィールドプレートの断面図である。
【図3(b)】局部可変吸着フィールドプレートの動作表面上の平坦なマイクロカプセル層の上に積み重ねられた電子回路形成マイクロカプセルの3次元構造の略図である。
【図3(c)】局部可変吸着フィールドプレート上の現像され硬化された3次元構造電子回路の断面図である。
【図4(a)】電子回路コンポーネント形成マイクロカプセルの略図である。
【図4(b)】導電性ポリマーシェルを有する電解質内部相および導電性ポリマーシェルを有する金属内部相の包含物を示す電子回路コンポーネント形成マイクロカプセルの略図である。
【図4(c)】黒電子回路コンポーネント形成マイクロカプセルおよび現像剤マイクロカプセルの略図である。
【図4(d)】熱融解マイクロカプセルの略図である。
【図5(a)】比較的弱い付加印加フィールドを有するピクセル、比較的強い付加印加フィールドを有するピクセル、および均一なフィールドを有するかまたはフィールドが印加されないピクセルを示す局部可変吸着フィールドプレートの一部の斜視図である。
【図5(b)】異なる付加印加フィールド強度を有するピクセルを示す図5(a)に示す局部可変吸着フィールドプレートの一部の正面図である。
【図5(c)】異なる印加フィールド強度に吸着されたマイクロカプセルの3次元構造の積重ねを示す局部可変吸着フィールドプレートの一部の正面図である。
【図6(a)】吸着されたマイクロカプセルの3次元構造の積重ねを示す略図である。
【図6(b)】熱膨張されるマイクロカプセルの3次元構造の積重ねを示す略図である。
【図7】3つの受信ディスプレイ信号の同時ディスプレイを略示する本発明の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイを示す図である。
【図8】本発明の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイの層の略図である。
【図9(a)】マイクロカプセルプリンタを使用して製作された本発明の薄型、可撓性、軽量、高輝度、ワイヤレスディスプレイの実施例を示す図である。
【図9(b)】本発明の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイのユーザ入力層の一部である導電性コイルのグリッドを示す図である。
【図9(c)】本発明の磁気ペンにより磁気検出グリッド上に形成された磁気ペンストロークを示す図である。
【図9(d)】導電性コイルの分解図である。
【図9(e)】導電性コイルの組立図である。
【図9(f)】2つの導電性コイルの断面図である。
【図9(g)】本発明に従って使用される可撓性充電式バッテリ支持シートの分離された拡大断面図である。
【図9(h)】図9(g)に示す本発明の充電式バッテリ構造から形成された多セル支持シートの断面図である。
【図10(a)】透明基板上に被された光磁気被覆に光を入射させる光ファイバ光指向器を示す吸着フィールド部材の実施例の側面図である。
【図10(b)】吸着フィールド部材がさらに蛍光体被覆を含む図10(a)に示す実施例の側面図である。
【図10(c)】さらに光遮蔽層を含む図10(b)に示す実施例の側面図である。
【図11(a)】平坦なトポグラフィを有するマイクロカプセルの均一層を吸着する吸着フィールド部材の側面図である。
【図11(b)】さまざまなトポグラフィを有するマイクロカプセルの非均一層を吸着する吸着フィールド部材の側面図である。
【図12(a)】光磁気被覆上に情報を書き込むのに使用される走査レーザを示す吸着フィールド部材の実施例の側面図である。
【図12(b)】蛍光体被覆上に情報を書き込むのに使用される走査電子銃を示す吸着フィールド部材の実施例である。
【図12(c)】光磁気被覆上に情報を書き込むのに使用されるLCDマトリクス、またはダイオードレーザのマトリクスを有する吸着フィールド部材の実施例の側面図である。
【図12(d)】図12(c)に示す吸着フィールド部材の正面図である。
【図13】吸着フィールド部材上をレーザビームで走査するのにガルバノスキャナが使用される実施例を示す図である。
【図14】回転ドラムとして構成された吸着フィールド部材を示す実施例である。
【図15(a)】中空回転ドラム内に吸着フィールド発生光源が配置される実施例を示す斜視図である。
【図15(b)】回転ドラム上に吸着されイメージワイズに露光されるマイクロカプセルを示す図15(a)の実施例の側面図である。
【図16(a)】LEDまたはダイオードレーザマトリクスとして構成された光源の分離図である。
【図16(b)】液晶光バルブとして構成された光源の分離図である。
【図16(c)】陰極線管として構成された光源の分離図である。
【図16(d)】光ファイバケーブル端部のアレイとして構成された光源の分離図である。
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
本発明は電子回路・ディスプレイ製作のプリンタおよび方法に関連する。特に、本発明はマイクロカプセル材料を利用してさまざまな電子回路素子およびディスプレイ装置を形成することができるプリンタ、およびフィールド吸着性マイクロカプセルを使用して電子回路・ディスプレイを製作する方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
近年、有機発光ダイオード(OLED)等のエレクトロルミネセント材料のピクセルを利用する薄型、可撓性ディスプレイを開発する動きがある。このようなディスプレイでは、各ピクセルエレメントがそれ自体の光を発生するため、いかなるバックライトも必要としない。典型的に、有機材料はスピンコーティングまたは蒸発により堆積される。メイ(May)に発行された米国特許第6,395,328号は、発光材料層を堆積かつパターニングして多色デバイスが形成される有機発光カラーディスプレイを教示している。フレンド(Friend)等に発行された米国特許第5,965,979号は、少なくとも一方が発光層である、2つの自立コンポーネントを積層して発光デバイスを作る方法を教示している。ストラム(Strum)等の米国特許第6,087,196号はインクジェットプリントを使用して有機半導体デバイスを形成する製作方法を教示している。タウン(Town)等に発行された米国特許第6,416,885B1号は有機発光層と電荷注入層間の導電性ポリマ層が電荷キャリヤの横方向拡散に抵抗してディスプレイ特性を改善するエレクトロルミネセントデバイスを教示している。ヤマザキ(Yamazaki)等に発行された米国特許第6,48,200B1号はレリーフプリントまたはスクリーンプリントを使用して電気光学デバイスを製作する方法を教示している。ピヒラ(Pichler)等に発行された米国特許第6,402,579B1号はDCマグネトロンスパッタリングにより多層構造が形成される有機発光デバイスを教示している。ヤコブソン(Jacobson)に発行された米国特許第6,50,687B1号は電子的にアドレス可能なマイクロカプセルインクおよびディスプレイを教示している。
【0003】
従来技術は、さまざまな製作技術を使用して有機発光ピクセルからディスプレイを形成できることを示している。たとえば、’196特許はインクジェットプリンタを使用してOLEDを製作できることを示している。’687特許はマイクロカプセル電子的活物質からさまざまな電子回路素子を形成できることを示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の教示は、インクジェットプリント技術を含むさまざまな方法を使用してOLEDピクセルが形成される薄型、軽量、可撓性、高輝度ディスプレイを作り出せることを示している。しかしながら、内蔵されたユーザ入力機構によりこのようなディスプレイ製作の実際上の要求条件に取り組む従来技術はない。さらに、HTMLページ等のコンテンツを実質的にオンボードデータ処理を必要とせずにディスプレイできるようにフォーマット化し送信する必要性を認識する従来技術はない。マイクロプロセッサ等のデータ処理コンポーネントは、電力を消費し、比較的高価であり、製作が困難でありかつ複雑な電気回路を必要とする。したがって、実質的にオンボード処理を行う薄型、高輝度、ワイヤレスディスプレイがあるとディスプレイの有効性は厳しく制限される。さらに、2つ以上のディスプレイ情報信号を同時に受信して、たとえば、ウェブページが表示されるのと同時にテレビ番組が見られるように製作されたディスプレイを提供する従来技術もない。したがって、有効なユーザ入力機構を有し、オンボードバッテリの電力密度および効率的電力消費を最大とするように構成され、かつ、少なくとも一部はプリント方法を使用して製作することができる薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイを製作する方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の概要)
本発明は従来技術の欠点を克服するものである。マイクロカプセル電気的活物質を利用して電子的デバイスを形成するプリンタを提供することが本発明の目的である。薄型、軽量、高輝度、ワイヤレスディスプレイを製作する方法を提供することが本発明のもう1つの目的である。
【0006】
本発明に従って、フィールド吸着性マイクロカプセルを選択的に吸着するために局部可変吸着フィールド部材が設けられる。局部可変吸着フィールド部材は、フィールド吸着性マイクロカプセルを形成することができるような位置に吸着フィールドを選択的に印加するように制御される。フィールド吸着性マイクロカプセルは電気的反応材料を含んでいる。フィールド吸着性マイクロカプセル層の組成および寸法に応じて予め定められた電子回路コンポーネントを形成することができる。局部可変吸着フィールド部材には光電気および/または光磁気被覆が形成されており、その上に入射する光に応答して吸着フィールドを発生する。被覆はピクセルにエッチングすることができる。
【0007】
局部可変吸着フィールド部材上の対応する個別位置に各吸着フィールドを形成するために、被覆上に入射するように光ビームを指向させて磁界および/または静電界を発生することができる。指向手段は複数のファイバ光ガイドを含むことができる。少なくとも1つの光電気および光磁気被覆の対応する個別位置に各吸着フィールドを形成するために、指向手段は光ビームを発生する光ビーム源および少なくとも1つの光電気および光磁気被覆上で光ビームを走査させて吸着フィールドを発生する走査手段も含むことができる。局部可変吸着フィールド部材はさらに、基板上に光を発生する発光被覆を含み、発生された光は、光電気および光磁気被覆の少なくとも一方に入射して静電および磁気吸着フィールドの少なくとも一方を発生する。フィールド吸着性マイクロカプセルは磁気吸着性とすることができ、局部可変吸着フィールド部材は、さらに、各局部吸着フィールドを磁気吸着フィールドとして印加する磁界印加手段を含んでいる。フィールド吸着性マイクロカプセルは静電吸着性とすることができ、局部可変吸着フィールド部材は、さらに、各局部吸着フィールドを静電吸着フィールドとして印加する静電界印加手段を含んでいる。少なくともいくつかのフィールド吸着性マイクロカプセルは少なくとも1つの熱膨張および熱融解組成を含むことができる。それにより、製作されたデバイスはその希望する電気的特性を達成する選択的密度およびディメンジョンを有することができる。
【0008】
本発明に従って、プリント方法により製作することができるコンポーネントを有する薄型、軽量ディスプレイを形成する方法が提供される。マイクロカプセルプリント方法によりその上にコンポーネントを製作することができる支持構造を形成する支持基板が提供される。情報をディスプレイする発光ピクセルを含むディスプレイ層が形成される。発光ピクセルは発光導電性ポリママイクロカプセルのピクセルパターンをプリントして製作される。支持基板上の個別位置に電気的反応性マイクロカプセルのパターンをプリントして製作された電子的デバイスを含む電子回路層が形成される。ユーザ入力を受信してユーザ入力信号を発生するユーザ入力層が形成され、それは導電性素子のグリッドをプリントして製作される。各導電性素子はそこを磁界が通過する時に検出可能な電気信号を発生することができる。電子回路層、ユーザ入力層およびディスプレイ層コンポーネントへ電気的エネルギを供給するためのバッテリ層が形成される。バッテリ層は第1の電流コレクタ層を含むことができる。第1の電流コレクタ層上にアノード層がプリントされる。アノード層上に電解質層がプリントされ、電解質層上にカソード層がプリントされる。カソード層上に第2の電流コレクタ層がプリントされる。
【0009】
ディスプレイ層は、各発光ピクセルに接続されてディスプレイ駆動コンポーネントの制御下で各発光ピクセルに選択的に電気的エネルギを加えるプリント導電性リードを含んでいる。発光ピクセルは絶縁層を設け、絶縁層上に形成された導電性材料のラインを含むy-電極層をプリントし、y-電極層上に発光導電性ポリマアイランドのピクセル層をプリントし、ピクセル層上に透明導電性材料のラインを含むx-電極層をプリントして形成される。
【0010】
電子回路層は第1の無線周波数で運ばれる第1のディスプレイ情報を有する第1のディスプレイ信号を受信する第1の無線周波数受信コンポーネント、および第2の無線周波数で運ばれる第2のディスプレイ情報を有する第2のディスプレイ信号を受信する第2の無線周波数受信コンポーネントを含んでいる。ディスプレイ駆動コンポーネントは第1のディスプレイ信号および第2のディスプレイ信号を受信してディスプレイ駆動信号を発生する信号プロセッサコンポーネントを含んでいる。このようにして、本発明のディスプレイはディスプレイ層上の第1の位置に第1のディスプレイ情報を、ディスプレイ層上の第2の位置に第2のディスプレイ情報を同時にディスプレイすることができる。バッテリ、ディスプレイ、ユーザ入力および電子回路層内のコンポーネントの少なくともいくつかは電気的活物質をプリントして抵抗、キャパシタ、インダクタ、アンテナ、導体および半導体デバイスを含む回路素子を形成することにより形成される。従来製作される他の回路コンポーネントを、はんだ付けや導電性接着剤の使用により、プリントされた導電性ランド上に搭載することができる。
【0011】
本発明の方法に従って、その上にマイクロカプセルプリント方法によりコンポーネントを製作することができる支持構造を形成する上面を有する基板が提供される。フィールド吸着性マイクロカプセルの層が基板の個別位置に吸着される。フィールド吸着性マイクロカプセルは電気的反応性材料により構成される。このようにして、フィールド吸着性マイクロカプセル層の組成およびディメンジョンに応じて予め定められた電子回路コンポーネントを形成することができる。電気的活物質は導体、絶縁体、抵抗、半導体、インダクタ、磁性材料、圧電材料、光電気材料、または熱電気材料等の回路素子の電気的性質を有することができる。フィールド吸着性マイクロカプセル層は希望する3次元形状を形成するように積み重ねられたマイクロカプセルの多数のレベルを有することができる。本発明の方法により製作された電子回路は積み重ねられたマイクロカプセル層の多数のレベルの組成および3次元形状のディメンジョンによって決まる電気的性質を有する。
【実施例】
【0012】
(本発明の詳細な説明)
本発明の原理の理解を促進するために、図示する実施例を参照しそれを説明するために特定の専門語が使用される。しかしながら、それにより発明の範囲が限定されるものではなく、当業者ならば例示されたデバイスの変更および修正、さらには発明の原理のさらなる応用を考えられるものと思われる。
【0013】
図1に本発明のプリンタ10の実施例を示す。本発明のプリンタ10は電気的活性マイクロカプセルの層を積み重ね硬化させて薄型、高輝度、軽量、可撓性ディスプレイ等の電子回路を形成するものである。電気的活性マイクロカプセルの組成については後述する。
【0014】
図1に示す本発明のマイクロカプセルプリンタ10は、電気的活性マイクロカプセル層内に電子回路プリフォームを受け入れる受像手段12を含んでいる。電子回路プリフォームはマイクロカプセル層を硬化または現像すると電子回路となる。受像手段12は局部可変吸着フィールドプレート14を含んでいる。電子回路プリフォームは配線、ディスプレイピクセル、個別電子コンポーネント等を含む完成電子回路の形とすることができる。たとえば、マイクロカプセルは選択的に導電性、絶縁性、半導体または抵抗性内部相を含むことができる。各々が適切な電気的特性を有するマイクロカプセルからプリントされたいくつかの個別電気的コンポーネントから電子回路を形成することにより、薄型、高輝度、可撓性ディスプレイ等の電子回路をここに記述するプリント方法により構成することができる。
【0015】
受像手段12は局部可変吸着フィールドプレート14を制御してその対応する個別位置における各局部吸着フィールドを選択的に変える制御手段も含んでいる。図1に示す実施例では、制御手段はコンピュータ、電子回路やオリジナルから反射された回路コンポーネントの画像をデジタル化するデジタイザ等の入力デバイス16、またはプロセッサ18へ入力信号を供給することができる任意他の入力デバイスを含むことができる。プロセッサ18は、入力デバイス16から入力された信号を処理してそれに依存する対応する受像信号を発生する。この受像信号はコントローラ20により受信され、それは局部可変吸着フィールドプレート14の対応する個別位置における各局部吸着フィールドを選択的に変えることにより局部可変吸着フィールドプレート14を制御する。
【0016】
動作において、次に、ここに詳細に示すような山および谷を有する3次元構造を提供するように、フィールド吸着性マイクロカプセル24の3次元構造を電子回路形成マイクロカプセル層30上に構成することができる。このようにして、本発明に従って、特定構成3次元電子回路素子を含む3次元電子回路を形成することができる。また、回路の層はそれらを相互接続するためのスルーホールおよび配線を含んで構成することができる。
【0017】
本発明のプリンタ10は、さらに、各局部吸着フィールドに応じて局部可変吸着フィールドプレート14の個別位置へ吸着される複数のフィールド吸着性マイクロカプセル24を供給するマイクロカプセル供給手段22を含んでいる。このようにして、局部可変吸着フィールドプレート14の各個別位置における対応する吸着フィールド強度によって決まる厚さを有するフィールド吸着マイクロカプセル層24が形成される。マイクロカプセルの厚さをこのように局部的に制御できるため、広範な電気的性質を有する電子的コンポーネントで複雑な電子回路を作り出す有効な方法が可能となる。図1に示すように、マイクロカプセル源26は複数のフィールド吸着性マイクロカプセル24を供給し、本実施例に示すように、それらはマイクロカプセル源とコレクタ28間でカスケードすることができる。これらのカスケードするフィールド吸着性マイクロカプセル24のいくつかは、局部可変吸着フィールドプレート14の個別位置に存在する吸着フィールドにより、局部可変吸着フィールドプレート14へ吸着される。フィールド吸着性マイクロカプセル24の均一な層を形成する本発明のプリンタ10では、局部可変吸着フィールドプレート14は各個別位置に均一な対応する吸着フィールドを印加している。このようにして、均一層30を形成することができ、それを利用して精密制御機械的、電気的および化学的属性を有する基板を作り出すことができる。
【0018】
図1に示す実施例では、コレクタ28は局部可変吸着フィールドプレート14へ十分吸着されないこれらのフィールド吸着性マイクロカプセル24の少なくともいくつかを吸着して電子回路形成マイクロカプセル層30として堆積されるまたは3次元構造を形成するように堆積されるようにする可制御可変吸着フィールド源を含んでいる。使用されるマイクロカプセルのタイプに応じて、コレクタ28は吸着磁界または吸着静電界を供給することができる。さらに、図1に実線矩形として示すように、スクリーン32が設けられていて少なくともマイクロカプセル源26、マイクロカプセルコレクタ28およびその間のスペースを囲んでいる。このスクリーン32はカスケードするフィールド吸着性マイクロカプセル24の過剰損失を低減するのに有効である。このスクリーン32は、フィールド吸着性マイクロカプセル24を局部可変吸着フィールドプレート14またはコレクタ28へ向けさせる斥力を与える手段を含むことができ、かつ、フィールド吸着性マイクロカプセル24がスクリーン32に付着するのを防止するテフロン(登録商標)等の剥離被覆を含むことができる。従来の静電吸着マイクロカプセルまたはプリンタトナーに比べて、本発明に従った磁気吸着マイクロカプセルを使用すると、紙粉やごみによる汚染はコレクタ内に集められたマイクロカプセルの再利用に対してそれほど破壊的ではなくなり、それは紙粉およびごみは磁界吸着フィールドプレート14へ磁気的に吸着されないためである。
【0019】
本発明のプリンタは、さらに、必要に応じて電子的活性マイクロカプセル層をイメージワイズに露光してその中に電子回路潜像36を形成する画像形成手段34を含んでいる。たとえば、光硬化マイクロカプセル組成を使用して精密な電子的コンポーネントを形成できるようにすると有利である。局部吸着フィールドはマイクロカプセルの希望するバルクを特定の位置へ吸着するのに有効である。マイクロカプセルの光硬化組成によりこのバルクは製作される電子回路素子の希望する電気的特性を得る精度で硬化することができる。図1に示す実施例では、画像形成手段34は画像搬送放射40を行って電子的活性マイクロカプセル層をイメージワイズに露光する放射源38を含んでいる。この画像搬送放射40は、好ましくは、電磁放射の異なる波長を含み、その各々が対応する電子回路コンポーネント形成マイクロカプセル混合物から特定の電子回路コンポーネントを選択的に形成するのに有効である。このようなイメージワイズ露光により、異なる電気的性質を有する電子的活物質の選択的剥離および混合によって電子回路を作り出すことができる。たとえば、抵抗体の抵抗部は炭素等の抵抗性材料を含むマイクロカプセルから形成することができ、抵抗体の導電部(リード)は導電性ポリマまたは金属等の導電性材料を含むマイクロカプセルから形成することができる。
【0020】
図1に示す実施例では、画像形成手段34は電子回路形成制御手段(1つ以上の同じコンポーネントを制御手段として利用できる)を含んでいる。コンピュータ等の入力装置16’または電子回路に対応する入力信号を供給することができる任意の他の装置が設けられる。入力信号は、コンピュータマイクロプロセッサ等の、プロセッサ18’により受信されてそれに依存する電子回路形成信号を決定する。これらの電子回路形成信号はコントローラ20’により受信され電子的活性マイクロカプセル層を選択的にイメージワイズに露光してその中に電子回路潜像36を作り出すように放射源38を制御する。放射源38は、CRT,LCD,LED,レーザ、その他の電子回路放射源とすることができ、光がオリジナルから反射されて電子的活性マイクロカプセル層をイメージワイズに露光するように集束する反射型放射源も含まれる。また、光ファイバフェースプレートCRTを使用して電子的活性マイクロカプセル層をイメージワイズに露光することができる。光ファイバフェースプレートは、たとえば、マイクロカプセルを露光する時に電子回路を鮮鋭に焦点合わせできるために有利である。光ファイバフェースプレートの例はヤマダ(Yamada)に発行された米国特許第4,978,978号に開示されている。
【0021】
本発明のマイクロカプセルプリンタ10は、さらに、電子回路潜像36を現像して作用電子回路44を形成する現像手段42を含んでいる。本発明の実施例では、現像手段42は熱源46を含んでいる。この熱源46は、マイクロカプセル内の電子的活物質が剥離かつ現像されて作用電子回路を形成できるように電子回路潜像36を形成する電子的活性マイクロカプセルを熱破壊するのに有効である。あるいは、現像手段42は破壊圧力を与えて電子的活性マイクロカプセルを破壊する圧力ローラ46’を含むことができる。後述するように、本発明のプリンタ10は3次元構造を有する電子回路を形成するのに使用することができ、その場合、熱源を使用してマイクロカプセルを破壊して作用電子回路を形成するのが好ましい。現像剤はマイクロカプセルの形で記録シート上に存在することが考えられる。あるいは、現像剤はスプレー、ディップ等により塗布することができ、あるいは従来技術と矛盾しない他の方法で塗布することができる。
【0022】
図1に示す本発明の実施例では、受像手段12へ記録シート48’を供給するために記録シート供給手段48が設けられている。記録シート48’は電子的活性マイクロカプセル層および局部吸着フィールドマイクロカプセル層を支持するものである。このようにして、紙、合成紙、プラスチックその他の適切な媒体とすることができる記録シート48’は最初に局部可変吸着フィールドプレート14の操作可能表面50上に配置される。次に、制御手段が局部可変吸着フィールドプレート14を制御する。制御手段は、フィールド吸着性マイクロカプセルがマイクロカプセル源26からカスケードされる間に局部吸着フィールドプレートの対応する個別位置において各局部吸着フィールドを選択的に変える変化手段を含んでいる。このようにして、電子回路形成マイクロカプセル層30を形成することができる。
【0023】
あるいは、電子回路形成マイクロカプセル層30は局部可変吸着フィールドプレート14に隣接配置される前に記録シート48’上に設けることができる。次に、局部可変吸着フィールドプレート14の個別位置における吸着フィールドを変えることにより、選定位置における電子回路形成マイクロカプセル層30上にフィールド吸着性マイクロカプセル24の付加層を設けることができる。たとえば、電子回路形成マイクロカプセル層は現像されたマイクロカプセルの層を含むことができる。電子的活性マイクロカプセルの均一(2次元)または不均一(3次元)層を層上に形成し、次にイメージワイズに露光して電子回路潜像を形成することができる。カプセル化現像剤およびカプセル化露光電子的活物質は、圧力、熱等により剥離され一緒に混合されて電子回路潜像から現像された作用電子回路を得る。
【0024】
あるいは、局部可変吸着フィールドプレート14の表面に隣接配置された静電吸着手段70に、均一静電界等の、均一吸着フィールドを印加することにより電子回路形成マイクロカプセル層30を設けることができ、次に、局部吸着フィールドを変えて個別位置に付加マイクロカプセルを堆積することができる。たとえば、均一電子回路形成マイクロカプセル層30は静電吸着により設けることができ、位置毎に変動することがある厚さを有する付加フィールド吸着性マイクロカプセル層24は、局部可変吸着フィールドプレート14の選択可能な個別位置における磁気吸着により設けることができる。
【0025】
本発明のプリンタ10は、さらに、もう1つのプリンタ等の付加プリント手段52を含むことができ、それは局部可変吸着フィールドプレート14の前または後に設けて受像手段12および画像形成手段34により形成される電子回路に付加された電子回路を記録シート48’上に配置することができる。この他方のプリンタは、たとえば、レーザプリンタ、もう1つのマイクロカプセルタイププリンタ、インパクトプリンタ、サーマルプリンタ、インクジェットプリンタ、その他の適切なプリンタとすることができる。このようにして、さまざまなタイプのプリント電子回路の組合せを単一記録シート48’上に提供することができる。たとえば、軽量、高輝度、可撓性ディスプレイの基板およびOLED部をインクジェットプリンタを使用して記録シート48’上にプリントすることができ、次に、電解質を挟む電極を含むバッテリ部等の他の回路デバイスをここに記述する受像手段12および画像形成手段34を使用して同じ記録シート48’上にプリントすることができる。
【0026】
次に、図2(a)および2(b)にマイクロカプセル供給手段22の代替実施例が示されている。この実施例では、マイクロカプセル供給手段22は局部可変吸着フィールドプレート14に隣接する位置において複数のフィールド吸着性マイクロカプセル24を格納するマイクロカプセル格納手段80を含み、複数のフィールド吸着性マイクロカプセル24の少なくともいくつかを局部可変吸着フィールドプレート14のコンポーネントに吸着できてフィールド吸着性マイクロカプセル24の層を形成するようにされる。フィールド吸着性マイクロカプセル24は、マイクロカプセルが分散液82中に分散されない乾式、または図示するように、マイクロカプセルが分散液82中に分散される湿式とすることができる。さらに、分散液82は流体ポンプ(図示せず)等により攪拌してその中に分散されるマイクロカプセルの均一な統計的分布を維持するようにすることができる。
【0027】
図2(b)に示すように、均一な吸着フィールド(均一な磁界または均一な静電界等)が印加されると、局部可変吸着フィールドプレート14の操作可能表面50上に電子回路形成マイクロカプセル層30が形成される。非均一な吸着フィールドが印加されると、局部吸着された吸着フィールドマイクロカプセル24によりマイクロカプセル層(電子回路を形成する電子的活性マイクロカプセルを含むことができる)が作り上げられる。
【0028】
図3(a)から3(c)に、3次元構造を有する電子回路を形成すると考えられる方法の1つが略示されている。本発明に従って希望する結果を達成するいくつかの他の方法を利用することができ、そのいくつかがここに記述されている。しかしながら、これらの図面に示されここに記述されている本発明を利用して希望する電子回路を得る方法は、本発明の範囲内と考えられる代替組合せのさまざまなコンポーネントを例示している。
【0029】
図3(a)はその上に平坦なマイクロカプセル層30が形成されている局部可変吸着フィールドプレート14の側面図である。この平坦なマイクロカプセル層は、記録シート48’上に形成することができ(図1に示すように)、あるいは局部可変吸着フィールドプレート14の操作可能表面50上に直接形成してその上に電子回路が形成される基板として利用することができる。その場合、硬化時に、適切なマイクロカプセル組成が選択されておれば、支持シート上に転写されるかそれ自体の上に支持するものとして単純に残されることがある硬化して現像されたマイクロカプセルにより自己支持構造を形成することができる。この平坦なマイクロカプセル層30は、均一な静電界または均一な磁界を印加してマイクロカプセルを吸着することにより形成することができ、応用に応じて不要となることがある。
【0030】
図3(b)に示すように、電子回路形成マイクロカプセルの3次元構造の積重ねは山および谷を含みそれは、たとえば、ワイヤリード、アンテナ、RF受信コンポーネント、RF送信コンポーネント、光反応および活性回路素子、抵抗、キャパシタ、インダクタ、およびトランジスタ等の半導体デバイスを作り出す。図3(b)は、さらに、電子回路形成マイクロカプセルの3次元構造を画像搬送放射40で照射してマイクロカプセルを画像搬送放射のイメージワイズ露光に従って選択的に露光する放射源38を示している。図3(c)は現像され硬化した後の電子回路形成マイクロカプセルの3次元構造を示している。形成された電子回路はキャパシタ、抵抗、配線、コイル、多層バッテリ、および本発明に従って加えられるマイクロカプセル材料を使用して製作することができる任意他の回路素子を含むことができる。
【0031】
図4(a)から4(d)に、本発明で利用されるマイクロカプセルのさまざまな組成が示されている。これら特定の組成は例にすぎず、マイクロカプセルの可能な組成を限定するものではない。本発明の実施例では、電子回路コンポーネントを形成するのに利用することができる組成を含むいくつかのタイプのマイクロカプセルが提供される。マイクロカプセルの内部相またはシェルの組成に応じて、それらは静電界吸着性および/または磁界吸着性である。このようにして、これらのマイクロカプセルは本発明のプリント方法を使用して電子回路を形成するために本発明のプリンタで使用することができる。
【0032】
たとえば、マイクロカプセルの内部相は、金属または導電性ポリマ等の導電性材料、カーボン等の抵抗材料、非導電性ポリマ等の絶縁材料、および/または半導体材料を含むことができる。マイクロカプセルはこのような電気的性質を1つしか持たない材料を含むことができ、あるいは材料の混合もしくは電気的性質の組合せを有する単一材料を含むことができる。さらに、マイクロカプセルのシェルはそれ自体の電気的または機械的性質を最後に形成される電気回路に与えることもできる。たとえば、マイクロカプセルのシェルは本発明に従ってプリントした物体に希望する支持強度を与える硬いまたは硬化可能物質で構成することができる。電子的デバイスのインクジェットプリンティングで利用される電気的活性マイクロカプセルに比べて、本発明のマイクロカプセルおよびプリント方法および装置は作用電子回路を作り出すためのより有効な手段を提供する。前記したように、本発明に従って希望する3次元形状に選択的に吸着されるフィールド吸着性マイクロカプセルからいくつかの電気的コンポーネントを迅速に作り上げることができる。電気的コンポーネントを形成するインクジェットプリント方法において、インクの連続的パスおよびスプレーを行って希望する厚さの電気的活物質を作り上げる。希望する位置における局部吸着フィールド強度の増加により比較的多数のマイクロカプセルが吸着されて必要な3次元構造を作り上げ、本発明のプリント方法を使用して動作電子回路の機能的コンポーネントを形成する本発明に比べてこのプロセスは低速である。
【0033】
このようなマイクロカプセルの組成は静電吸着性材料を含むことができ、本発明のプリンタの実施例の静電吸着性コンポーネントを利用できるようにすることができる。マイクロカプセルのシェルは作用電子回路の硬化時に少なくとも半剛性、強力一体構造を形成する熱融解物質とすることができる。
【0034】
図4(b)に、マイクロカプセルを形成するバッテリまたはキャパシタの組成を示す。バッテリは、一般的に、電解質を間に挟んだアノード部およびカソード部により構成される。本発明に従って、本発明のフィールド吸着性マイクロカプセルプリント方法を使用して電気的エネルギ貯蔵デバイスを製作することができる。その場合、マイクロカプセルはマイクロカプセル壁および内部相により構成することができる。マイクロカプセル壁は、金属組成Mを含む組成を有することができ、あるいは内部相が金属組成Mを有する組成を含むことができる(あるいは、壁と内部相の両方がニッケル、リチウム、鉛等の金属を含む組成を含むことができる)。電解質はマイクロカプセルEに示すようにポリマシェル(導電性ポリマとすることができる)内にカプセル化される。電解質を内部相としてフィールド吸着性マイクロカプセル内にカプセル化することにより、本発明のプリント方法を利用して希望する厚さの電解質層を容易に形成することができる。
【0035】
本発明に従って、可撓性バッテリ、必要なキャパシタ、抵抗、アンテナ、インダクタ、巻線、コイル、電気的リード線、フルカラーOLED系ディスプレイコンポーネントを含む薄型、軽量、高輝度ディスプレイ、および他の全てのコンポーネントを本発明のフィールド吸着性マイクロカプセルプリント方法を使用して形成することができる。
【0036】
たとえば、その上にさまざまなバッテリ、入力、ディスプレイおよび電気回路層が形成される耐久性、絶縁性および保護性ベースとして可撓性基板が提供される。可撓性基板は、たとえば、ナイロン、ポリエチレン、その他の適切な材料により構成されるプラスチックシートとすることができる。可撓性バッテリは可撓性基板上に形成される。可撓性基板の大きな表面積により適切なエネルギ貯蔵容量を有し非常に薄いバッテリを形成することができる。本発明のバッテリは作用バッテリのコンポーネントを構成するマイクロカプセル電気的活物質層を形成して得られる。カソード部は第1のカソードマイクロカプセル層を形成することにより形成される。カプセル化カソード材料(図4(b)にMで示す)はポリマーシェル内に含まれる高純度二酸化マンガン(MnO.sub.2)内部相Mにより構成することができる。第1のバッテリリードは本発明のプリント方法を使用して電極シートをプリントして形成される。第1のバッテリリード(電極シート)は第1のカソードマイクロカプセル層上に形成され、第2のカソードマイクロカプセル層がこのバッテリリード層上に形成される。アノード部は第1のアノードマイクロカプセル層を形成することにより形成される。カプセル化されたアノード材料はポリマーシェル内に格納されたリチュウム含有材料内層により構成することができる。第1のアノードマイクロカプセル層に隣接して第2のバッテリリードが形成される(ここでも、シート電極は導電性カプセル化材料および本発明のプリント方法を使用して形成される)。第2のアノードマイクロカプセル層がこのバッテリリードの上に形成される。アノード部とカソード部の間には電解質がある。電解質層はポリマーマトリクス内の高導電性電解質とすることができる。電解質層は液体電解質内部相をフィールド吸着性マイクロカプセル(マイクロカプセルE)内にマイクロカプセル化して形成することができる。
【0037】
図4(c)に示すように、他のフィールド吸着性マイクロカプセル式を使用して他の電子回路コンポーネントを作り出すことができる。たとえば、本発明の磁気グリッドはプリント巻線内に配置された含鉄心を含むことができる(実際上、巻線は含鉄心周りの3次元螺旋として形成することができる)。鉄等の含鉄材料を含むマイクロカプセルFを利用して本発明のプリント方法を使用して含鉄コアを形成することができる。また、アルミニウム等の非含鉄材料(マイクロカプセルnF)をマイクロカプセル化し本発明のプリンタおよびプリント方法を使用して非磁気反応性もしくは擬似磁気反応性の電子的コンポーネントを作り出すことができる。
【0038】
図4(d)は熱融解性マイクロカプセル84を示し、異なる波長を有する赤外線をイメージワイズに放射して選択的硬化を行うようにマイクロカプセルを露光しかつ圧力の替わりに熱を使用してマイクロカプセルを破壊することができる。このようなマイクロカプセル組成は米国特許第4,916,042号に開示されている。さらに、破壊するために熱融解することができるマイクロカプセルの他の組成が本発明により考えられる。たとえば、マイクロカプセル壁は特定の温度で熱を加えると均一に融解する材料で構成することができる。このようにして、現像手段42は圧力を加えることなくマイクロカプセルを破壊するような温度を与えて電子回路潜像から作用電子回路を作り出す熱源46を含むことができる。現像剤(マイクロカプセル化された先駆体材料からある電子回路材料を形成するための触媒として必要とされることがある)はマイクロカプセルの形で含めて電子的活性マイクロカプセルと共に破壊することができる。また、熱融解性マイクロカプセル84が吸収して発熱するのに有効な特定波長で電磁放射を与えるレーザ等の光源を設けることもできる。
【0039】
図5(a)および5(c)に局部可変吸着フィールドプレート14の一部が示されており、各磁気可変ピクセルは個別に制御可能な各電磁源62のコア64の上面により構成される。この構成は単なる図解用にすぎず、静電的可変ピクセルおよび個別可制御静電気源をも表している(その場合、この構造は鉄心を含まないが複数の個別可制御吸着フィールド源を提供する)。図5(a)から5(c)に示すように、局部可変吸着フィールドプレート14は各々が可操作表面50の対応する個別位置と接続される複数の個別可制御吸着フィールド源を含む可操作表面50を有する。図5(a)から5(c)に示す実施例では、個別可制御電磁源62のコア頂部は磁気可変ピクセルとして作用する。
【0040】
これらの磁気可変ピクセルは等間隔とされ、個別可制御電磁気源62は磁気絶縁材料内に入れて各個別磁気ピクセルの影響がその近隣磁気ピクセルへの磁気端効果に限定されるようにする。図5(b)により明瞭に示すように、磁気可変ピクセルのいくつかは均一磁界86を有するかあるいは磁界がない。他の磁気可変ピクセルは比較的弱い付加磁界88を有し、さらに他の磁気可変ピクセルは比較的強い付加磁界90を有している。各磁気ピクセルは、一極性の最大電流が個別可制御電磁気源62に加えられる時に最大正磁界からのどこかの強度で加えることができる磁界強度を有するように、個別可制御電磁気源62に電流が加えられない時はゼロ磁界に、個別可制御電磁気源62に最大正極性電流が加えられる時は最大負磁界に制御することができる。従来の技術では、磁界は北極または南極として記述することができる。
【0041】
図5(c)に示すように、磁気可変ピクセルに均一磁界が加えられると、均一電子回路形成マイクロカプセル層30が形成される。あるいは、他の図について検討したように、この均一電子回路形成マイクロカプセル層30は静電吸着により形成することができる。比較的弱い付加磁界88を有するピクセルは比較的弱い磁界へ吸着されるマイクロカプセルの3次元構造の積重ねを形成する。マイクロカプセルのこの積重ねによりさまざまな電子回路コンポーネントを有効に形成することができる。形成された電子回路コンポーネントの電気的性質は吸着されたマイクロカプセルの組成および3次元構造によって決まる。比較的強い付加磁界90を有するピクセルは比較的強い磁界へ吸着されるマイクロカプセルの3次元構造の積重ねを有する。本発明に従って、積み重ねられるマイクロカプセルの数したがってマイクロカプセル積重ねにより形成される3次元構造の最終ディメンジョンは各磁気可変ピクセルを介して印加される磁界の強度によって決まる。あるいは、静電可変ピクセルを利用して同じ構造を提供することができ、既知の方法で、レーザプリンタエンジンを使用して回転ドラムまたはプレートの表面上に静電吸着バリエーションを作り出すことができる。本発明に従って、トナー組成を与えることによりレーザプリンタを使用して電子回路素子をプリントすることができ、トナーの内容は適切な電気的活性成分を含んでいる。この場合、いくつかのトナー源を選択して静電吸着プレートまたはドラムに吸着させることができ、各トナー源は電子回路素子の希望する形成に対して適切なトナー組成を有する。
【0042】
図6(a)および6(b)に、本発明に従って3次元構造を有する電子回路素子を形成する方法を示す。たとえば、比較的弱い付加磁界を有する個別可変ピクセルへ吸着されたマイクロカプセルの3次元構造140、および比較的強い磁界を有する個別可変ピクセルへ吸着されたマイクロカプセルの3次元構造142を有する構造を形成するように局部可変吸着フィールドプレート14上に積重ねられるマイクロカプセル138の構造を示す。この実施例では、マイクロカプセルは熱膨張性であり熱を加えることにより熱膨張することができる。マイクロカプセルの熱膨張により硬化を行い、製作される電子的デバイス内に含まれるカプセル化電気的反応材料の密度を低減することができる。デバイス密度のこの制御は希望する電気的特性を有する抵抗、キャパシタ等の回路素子を形成できるようにするのに有利となることがある。
【0043】
図7は本発明の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイを示し、3つの受信ディスプレイ信号の同時ディスプレイを略示している。本発明の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイはその上にプリント方法によりコンポーネントを製作することができる支持構造を提供する可撓性基板を含んでいる。本開示の一部としてここに組み入れられている同一譲受人の同時出願された米国特許出願“A Thin, Lightweight, Flexible, Bright, Wireless Display”に記述されているように、ディスプレイ情報を単一または多数のディスプレイへ送信するユニークで有効な方法により、このようなディスプレイは実質的にオンボード記憶装置や処理能力を持たなくてもよいようにすることができる。本発明のこの側面に従って、このようなデバイスに通常付随するエネルギ消費、体積、重量およびコストが回避され、ディスプレイの耐久性および簡便さが増す。さらに、図7に略示するように、ディスプレイ情報の多数のストリームを同時に受信して表示することができる。たとえば、テレビ番組等の放送ビデオコンテンツをディスプレイの第1の部分に示すことができ、ビデオホン会話等の個人ビデオコンテンツは第2の部分に示すことができ、マッピングされたハイパーリンクコンテンツを含むウェブページは第3の部分に示すことができる。このような1組のディスプレイされたコンテンツストリームを作り出すために行う大部分の処理、ネットワーキング、信号チューニング、データ格納等は本発明のワイヤレスディスプレイでは行われない。集中コンピュータ、A/Vまたはゲートウェイデバイス等の他のデバイスがこれらの機能を実施するため本発明のディスプレイは途方もないモビリティおよび簡便さを有することができる。
【0044】
図8は本発明の薄型、軽量、可撓性、高輝度ワイヤレスディスプレイを形成するいくつかの層を示す。可撓性基板210はその上にさまざまなバッテリ、入力、ディスプレイおよび電気回路層が形成される耐久性、絶縁性かつ保護性ベースを提供する。可撓性基板210は、たとえば、ナイロン、ポリエチレン、その他適切な材料により構成されるプラスチックシートとすることができる。可撓性バッテリ212が可撓性基板210上に形成される。可撓性基板210の大きな表面積により適切なエネルギ貯蔵容量を有し非常に薄いバッテリを形成することができる。前記したように、可撓性バッテリ212は本発明のマイクロカプセルプリント方法を使用して形成することができ、あるいはさまざまなコンポーネントシートを一緒に積層して可撓性基板およびバッテリ支持シートを形成し、その上にディスプレイおよび電子回路が形成される支持シートを形成することができる。一般的に、本発明に従った可撓性バッテリはカソード層214を含み、それはカソード膜により形成することができる。カソード層214は高純度二酸化マンガン(MnO.sub.2)材料により構成することができる。金属箔、スクリーン、メッシュまたは同等材料により形成される電流コレクタ216はカソード層214に隣接配置される。この電流コレクタ216はバッテリの正リードを形成する。アノード層217はそれに隣接配置された電流コレクタ216を有するアノード膜により構成される。アノード層217はリチウム含有材料により構成することができる。電流コレクタ216はバッテリの負リードを形成する。アノード層217およびカソード層214間には電解質層がある。電解質層218はポリマーマトリクス内の高導電性電解質により構成されるマイクロカプセルとすることができる。電解質層218はポリマーに液体電解質を含浸させるか、あるいは本発明のプリント方法を使用して、液体電解質内部相をフィールド吸着性マイクロカプセルシェル内にマイクロカプセル化して形成することができる。
【0045】
図8は本発明の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイを略示している。本発明のディスプレイは製作費がかかるが、頑丈で非常に効果的である。可撓性基板210はその上にディスプレイを構成するさまざまな層を形成する構造を提供し、高度の可撓性および耐久性を有するディスプレイが考慮される。可撓性基板210は、たとえば、プラスチック、紙または塗工紙、その他の適切な材料とすることができる。
【0046】
バッテリ層212は電子回路層220、ユーザ入力層222およびディスプレイ層224へ電気的エネルギを供給する。バッテリ層212は可撓性基板210とすることができる可撓性絶縁性基板上にプリントされた第1の電流コレクタ216層を含むことができる。アノード層217またはカソード層214の一方が第1の電流コレクタ216層上にプリントされる。マイクロカプセル化電解質層218がアノード層217またはカソード層214上にプリントされる。アノード層217またはカソード層214の他方は電解質層218上にプリントされ、第2の電流コレクタ216層がこのアノード層217またはカソード層214上にプリントされる。バッテリ層212のディメンジョンは実質的にワイヤレスディスプレイの全表面積とすることができる。このようにして、非常に効率的で薄いバッテリを形成することができる。バッテリは信号遮蔽効果を作り出すため、バッテリ形成に利用可能な全表面積よりも少ない表面積を使用し、アンテナを大概の方向から信号を受信できるように配置することが望ましい。あるいは、遮蔽および信号反射能力を利用して受信および/または送信信号の指向性を作り出すのが有利となることがある。さらに、バッテリ層212は多数の層から構成してバッテリの貯蔵密度を高め電気的特性を適応させることができる。
【0047】
本発明のワイヤレスディスプレイは電子回路層220も含んでいる。電子回路層220のコンポーネントはプリント方法を使用して形成することができ、あるいは表面搭載回路アセンブリ等の他の技術を使用して形成することができ、あるいは電子的コンポーネントおよび回路設計に応じてその組合せより形成することができる。電子回路層220はユーザ入力信号を送信する信号送信コンポーネント226を含んでいる。これらのユーザ入力信号はコンピュータ、A/V装置、ビデオホン装置、器具、家庭照明等の遠隔装置を制御するのに使用される。ユーザ入力信号は直接被制御装置へ送信することができ、あるいは、ここに記述されているように、コンピュータ等の中央装置が受信して装置の制御に使用される。
【0048】
本発明の重要な側面は低コストで製作が容易な薄型、軽量、高輝度、ワイヤレスディスプレイ装置を提供する能力である。典型的に、ラップトップコンピュータやウェブパッド等のモバイルディスプレイ装置は、たとえば、インターネットおよびディスプレイウェブパッドに接続されたワイヤレスモデム信号を受信するオンボード処理能力を必要とする。ディスプレイにおいてこのような処理能力の必要性を完全に回避して、コスト、サイズ、およびバッテリ消耗を低減し耐久性および有効性を高めることが本発明の目的である。したがって、本発明に従って、信号受信コンポーネント228がディスプレイ情報を受信する電子回路層220内に含まれ、受信ディスプレイ情報に従ってディスプレイ層を駆動するためにディスプレイ駆動コンポーネント230が含まれている。ここに記述されているように、信号受信コンポーネント228はRFアンテナおよび受信回路等のデバイスからなり、それらの多くまたは全てを本発明のマイクロカプセルプリント方法により形成された電子的コンポーネントの回路を作り出して形成することができる。
【0049】
本発明の薄型、軽量、高輝度、ワイヤレスディスプレイはユーザ入力を受信してユーザ入力信号を発生するユーザ入力層222も含んでいる。ユーザ入力層222は導電性ポリマー等の導電性材料をプリントしてプリント方法により形成することができる導電性コイル232のグリッドとすることができる。
【0050】
導電性コイル232はコイル上を磁界が通過する時に電流を発生するのに有効である。検出回路(図示せず)が誘導電流の位置を検出して(従来のタッチスクリーン入力装置のように)ユーザ入力をつきとめる。
【0051】
ユーザ入力層222は絶縁層234上にプリントされた導電性素子のグリッドを含むことができる。導電性素子は移動磁界に応答して検出可能な電気信号を誘起するためのものである。移動磁界は、たとえば、本発明のワイヤレスディスプレイの表面上に磁気ペン先を通して作り出される。誘起磁界を有する導電性素子の位置によりユーザ入力をマッピングすることができる。このマッピングされた入力を中央コンピュータ装置へ送信して(ここに記述されているように)インターネットベースコンテンツ、ハンドライティング認識、図面、ハイライティングテキスト等のハイパーリンクアクセスを可能とすることができる。
【0052】
再び図8について、情報を表示する発光ピクセルを含むディスプレイ層224は基板により支持される。ディスプレイ層224は、好ましくは同時出願され、その開示が本開示の一部としてここに組み入れられている同一譲受人の米国特許出願“A Thin Lightweight, Flexible, Bright, Wireless Display”内で教示されているラインに沿って製作される。ディスプレイ層224は本発明のワイヤレスディスプレイの他の層にわたって形成することができる。これら他の層はプリント製作方法により形成することができ、あるいは他の手段により形成することができる。たとえば、ここに記述されているバッテリ層212の全てまたは一部はアノード、カソード、電荷コレクタおよび電解質層等の適切な材料のシートを積層して形成することができる。
【0053】
ディスプレイ層224の発光ピクセル240は本発明のディスプレイの層上に積層またはプリントされたポリマーシート材料のシートのような絶縁層234を設けて形成することができる。導電性材料のラインを含むxまたはy-電極層242が、好ましくは、絶縁層234上に導電性ポリマーをプリントすることにより絶縁層上に形成される。発光導電性ポリマーアイランド240のピクセル層がy-電極層242上にプリントされる。ラインを含むyまたはx-電極層244がピクセル層上に形成される。
【0054】
ディスプレイ層224は、ディスプレイ駆動コンポーネントの制御下で各発光ピクセルへ選択的に電気的エネルギを加える各発光ピクセルに接続されたプリント導電性リードを含むことができる。信号受信コンポーネント228は、第1の無線周波数で運ばれる第1のディスプレイ情報を有する第1のディスプレイ信号を受信する第1の無線周波数受信コンポーネントおよび第2の無線周波数で運ばれる第2のディスプレイ情報を有する第2のディスプレイ信号を受信する第2の無線周波数受信コンポーネントを含むことができる。ディスプレイ駆動コンポーネント230は、第1のディスプレイ信号および第2のディスプレイ信号を受信してディスプレイ層224上の第1の位置に第1のディスプレイ情報をディスプレイ層224上の第2の位置に第2のディスプレイ情報を同時に表示するディスプレイ駆動信号を発生するDSP等の信号プロセッサコンポーネントを含むこともできる。この構造を使用して、たとえば、家庭内の一室に配置されたコンピュータからディスプレイ信号を受信することができ、たとえば、家庭内のもう1つの部屋に配置されたテレビジョンセットトップボックスから第2のディスプレイ信号を受信することができる。2つのディスプレイ信号で運ばれた情報は、同時にディスプレイされて、たとえば、本発明のワイヤレスディスプレイ上で同時にウェブブラウジングおよびTV視聴を可能とする。さらに、本発明のワイヤレスディスプレイは3つ以上のこのような信号を同時に受信およびディスプレイできるように構成することができる。
【0055】
ディスプレイ層224はピクセル素子の3つの層が互いに重ねられるように形成することができる。各層はカラー光を発生するOLEDピクセル240により構成される(従来のカラーテレビジョンのピクセル240のように)。各ピクセル240のオンオフ状態および/または光強度を制御することによりフルカラーディスプレイが得られる。ディスプレイ層224上に透明保護基板246を設けることができ保護基板246は、たとえば、透明、耐久性、可撓性ポリマーとすることができる。
【0056】
本発明に従って、電子回路層220内のコンポーネントの少なくともいくつかは電気的活物質をプリントして抵抗、キャパシタ、インダクタ、アンテナ、導体および半導体デバイスを含む回路素子を形成することにより形成される。それにより非常に適合性が高く、効率的で効果的な製作プロセスが考えられ、本発明の装置を低コストで実現することができる。
【0057】
図9はマイクロカプセルプリンタを使用して製作された本発明の薄型、可撓性、軽量、高輝度、ワイヤレスディスプレイの実施例を示す。丸いマイクロカプセル素子により表されるマイクロカプセル層の積重ねが図示されている。もちろん、実際上、これらの層は現像されマイクロカプセルは破壊される。レーザトナーの場合は、マイクロカプセルは融解されかつ破壊される。マイクロカプセルプリンタの場合は、マイクロカプセルは恐らく圧力ローラまたは熱により破壊される。あるいは、いくつかのマイクロカプセルは現像を必要とせず、非破壊または非現像マイクロカプセルが製作された電子的素子の一部となるような組成を有する。
【0058】
本発明に従って、プリント方法により製作することができるコンポーネントを有する薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイが得られる。可撓性基板210はその上にプリント方法によりコンポーネントを製作することができる支持構造を提供する。発光ピクセルを含むディスプレイ層224が情報を表示するために設けられる。発光ピクセルは発光導電性ポリマーのピクセル層240をプリントして形成される。ディスプレイ層224は、ディスプレイ駆動コンポーネントの制御下で各発光ピクセルへ選択的に電気的エネルギを加える各発光ピクセルに関連するプリント導電性リード242,244を含んでおり、発光ピクセルは絶縁層234を設け、絶縁層234上に形成された導電性材料のラインを含むy-電極層242をプリントし、y-電極層242上に発光導電性ポリマーアイランド240のピクセル層をプリントし、ピクセル層240上に透明導電性材料のラインを含むx-電極層244をプリントして形成される。
【0059】
電子回路層220は、ユーザ入力信号を受信しそれが受信されるディスプレイ上の物理的位置を決定するユーザ入力マッピングコンポーネントを含んでいる。ユーザ入力マッピングコンポーネントはマッピングされたユーザ入力信号を発生する。たとえば、タッチスクリーンデバイスにより使用されるような電極信号検出回路のコンポーネントは、入力グリッド上の磁気ペン先の動きに応答して受信されるユーザ入力信号を検出しマッピングするのに利用することができる。信号送信コンポーネントはマッピングされた入力信号を本発明のワイヤレスディスプレイ装置からのワイヤレス情報信号として送信する。信号受信コンポーネントはディスプレイ情報を受信する。信号受信コンポーネントは第1の無線周波数で運ばれる第1のディスプレイ情報を有する第1のディスプレイ信号を受信する第1の無線周波数受信コンポーネント、および第2の無線周波数で運ばれる第2のディスプレイ情報を有する第2のディスプレイ信号を受信する第2の無線周波数受信コンポーネントを含むことができる。ディスプレイ駆動コンポーネントは第1のディスプレイ信号および第2のディスプレイ信号を受信して、ディスプレイ層224上の第1の位置に第1のディスプレイ情報をディスプレイ層224上の第2の位置に第2のディスプレイ情報を同時に表示するディスプレイ駆動信号を発生する。
【0060】
信号送信および信号受信コンポーネントは、電子コンポーネント227で表されるアンテナ、抵抗、インダクタ、キャパシタ、および他のRF回路デバイス等の既知の電子回路素子を含んでいる。本発明のワイヤレスディスプレイの他の層のコンポーネントだけでなく、これらのデバイスの少なくともいくつかは本発明のプリンタおよびプリント方法を使用して直接製作することができる。ディスプレイ駆動コンポーネントは受信ディスプレイ情報に従ってディスプレイ層を駆動する。これらのディスプレイ駆動コンポーネントは、従来のLCDスクリーンの駆動回路等の、既知の回路からなっている。しかしながら、従来のLCDスクリーンは液晶シャッターにより構成されるピクセルを使用してバックライトの選択的通過を許すことができる。本発明に従って、有機発光素子が画素として使用される。各ピクセルは駆動されるとそれ自体の光を発するため、バックライトは不要であり、全体回路の複雑さ、コストおよび重量はLCD技術に比べて低減される。
【0061】
ユーザ入力層222はユーザ入力を受信してユーザ入力信号を発生する。ユーザ入力層222は、絶縁層上にプリントされた導電性素子232のグリッドを含み、前記導電性素子232は移動磁界に応答して検出可能な電気信号を誘起するためのものである。
【0062】
バッテリ層212は、電子回路層220、ユーザ入力層222およびディスプレイ層224コンポーネントへ電気的エネルギを供給する。バッテリ層212は、可撓性基板210とすることができる可撓性絶縁基板上にプリントされた第1の電流コレクタ層216を含んでいる。アノード層217が第1の電流コレクタ層上にプリントされる。電解質層218がアノード層217コレクタ層上にプリントされる。カソード層214が電解質層218上にプリントされ、第2の電流コレクタ層216がカソード層214上にプリントされる。本発明に従って、本発明のワイヤレスディスプレイ内のコンポーネントの多くは電気的活物質をプリントして抵抗、キャパシタ、インダクタ、アンテナ、導体および半導体デバイスを含む回路素子を形成することにより形成される。
【0063】
より詳細には、バッテリ層212に関して可撓性基板210の大きな表面積により、適切なエネルギ貯蔵能力を有し非常に薄いバッテリを形成することができる。ここに記述されているように、さまざまなコンポーネントシートを一緒に積層してその上にディスプレイおよび電子回路が形成される支持シートを形成することにより可撓性基板およびバッテリ支持シートを形成することができる。本発明のこの側面に従って、可撓性バッテリは本発明のフィールド吸着性マイクロカプセルプリント方法を使用して形成される。しかしながら、本発明の可撓性バッテリの形成に従ってインクジェットプリント等の他のプリント方法も使用することができる。インクジェットプリントの場合、本発明のバッテリの構成部を含むマイクロカプセルが液体内に分散されインクジェットプリント方法で可撓性基板210上に散布される。本発明に従って、作用バッテリのコンポーネントを構成するマイクロカプセル化電気的活物質の層を形成することによりバッテリが得られる。カソード部は第1のカソードマイクロカプセル層を形成することにより形成される。カプセル化カソード材料はポリマーシェル内に含まれる高純度二酸化マンガン(MnO.sub.2)内部相により構成することができる。金属箔またはスクリーンまたはメッシュまたは同等材料により形成される第1のバッテリリードが第1のカソードマイクロカプセル層に隣接して設けられる。第2のカソードマイクロカプセル層がこのバッテリリードの上に形成される。アノード部は第1のアノードマイクロカプセル層を形成することにより形成される。カプセル化アノード材料はポリマーシェル内に含まれるリチウム含有材料内部相により構成することができる。第2のバッテリリードが金属箔またはスクリーンまたはメッシュまたは同等材料により形成され、第1のアノードマイクロカプセル層に隣接して設けられる。第2のアノードマイクロカプセル層がこのバッテリリードの上に形成される。アノード部とカソード部の間には電解質層がある。電解質層はポリマーマトリクス内の高導電性電解質とすることができる。電解質層は液体電解質内部相をフィールド吸着性マイクロカプセルシェル内にマイクロカプセル化して形成することができる。各マイクロカプセル層は、各層形成ステップ中に硬化または破壊することができ、特に、圧力または熱破壊可能マイクロカプセルの場合は、バッテリコンポーネントマイクロカプセル層は最上部層の形成後に一緒に硬化または破壊することができる。この方法を使用して、本発明のマイクロカプセルプリント方法により薄型、可撓性、軽量電源が提供される。どこかに記述されている構造と同様に、適切な樹脂、ポリマーまたは他の適切な物質を含むフィールド吸着性マイクロカプセルを使用して構造材料充填スルーホールを形成して可撓性バッテリコンポーネントスタックの強度を追加し剥離を防止することができる。さらに、電解質が電気的絶縁性アウターシェル内にカプセル化され、圧力破壊等により現像された後でのみ活性化して電気を発生するようにバッテリを形成することが望ましい。このようにして、RFタグまたはワイヤレスディスプレイ等の装置は長い貯蔵寿命を有することができ、装置は電解質マイクロカプセルを破壊することにより活性化されて使用される。
【0064】
図9(g)はここに記述されている本発明の電子回路プリント方法に従って使用される可撓性充電式バッテリ支持シート248の分離拡大断面図である。本発明の1つの側面に従って、可撓性充電式バッテリ支持シート248はその上に薄型、軽量、高輝度、可撓性カラーディスプレイを構成することができる支持シートとして使用される。充電式バッテリコンポーネントは充電式プラスチックリチウムイオンバッテリを含むことができる。バッテリコンポーネントはプラスチック部材250を含み、それはプラスチックに液体電解質を含浸させて形成される。得られるプラスチック電解質部材250は典型的におよそ50%液体でリークできない。プラスチック電解質部材250は、アルミニウムメッシュ254に混合された正プラスチック電極252(酸化リチウムマンガンを含むことができる)と銅メッシュ258に混合された負プラスチック電極256(カーボンを含むことができる)との間に挟まれている。本発明に従って、構造支持基板260は充電式バッテリコンポーネントの少なくとも一面に隣接配置される。構造シェル基板260は、たとえば、ファイバーグラス、プラスチックその他適切な材料等の耐久性かつ可撓性材料とすることができる。このようにして、本発明に従って、可撓性充電式バッテリ支持シート248はここに記述されている薄型、軽量、高輝度、可撓性、カラーディスプレイの回路素子およびディスプレイ素子へ給電する自立エネルギ源を提供するのに使用することができる。この場合、可撓性充電式バッテリ支持シート248はその上に本発明のディスプレイの残りが形成される基板として提供される。やはりここに記述されているように、可撓性充電式バッテリを構成するコンポーネント部の全てまたはいくつかを本発明のマイクロカプセルプリント方法により形成することができる。この場合、本発明の可撓性充電式ディスプレイ用エネルギ源は本発明の薄型、軽量、高輝度、可撓性カラーディスプレイの他の電子的およびディスプレイコンポーネントのいくつかまたは全てと同じ本発明のプリント技術を使用して製作される。ディスプレイの支持素子は電子的およびディスプレイコンポーネントへ給電するのに必要な電気的エネルギを貯蔵するのにも使用されるため、得られるディスプレイは非常に効率的となり重量が著しく節減され、スペースは最小限に抑えられる。バッテリを電子的コンポーネントの残りに接続するために、必要に応じて(図示せず)電極ランドおよび導電性スルーホールが設けられる。
【0065】
図9(b)は本発明の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイのユーザ入力層の一部である導電性コイルのグリッドを示す。ユーザ入力層は導電性素子のグリッドを含み、各導電性素子は移動磁界に応答して検出可能電気信号を誘起する。あるいは、ユーザ入力層は絶縁層上に圧力感知または容量感知素子をプリントして形成されるタッチスクリーンを含むことができる。いずれの場合もユーザ入力の物理的位置が決定され、決定された物理的位置に基づいて制御信号が発生され遠隔装置へ送信される。本発明のワイヤレスディスプレイ上に表示されるハイパーリンクの位置をマッピングし、かつその位置を中央コンピュータによりマッピングされたハイパーリンクと相関させることにより(ワイヤレスディスプレイのレイアウトが変更される、たとえば、ウェブページ等の特定のスクリーンのディスプレイ上の位置が移される場合)、レイアウト情報をディスプレイ情報送信装置へ送信することができ、単一サーバがインターネット、オーディオおよびビデオコンテンツを多くのワイヤレス装置へ供給できるゲートウェイシステムが可能となる。
【0066】
図9(c)は本発明に従って磁気検出グリッド上に形成された磁気ペンストロークを示す。図9(c)に示すように、磁気ペンストロークはユーザ入力層のコイル内に誘起される電流として検出される。磁気ペン先のこの検出された動きによりユーザ入力位置を決定することができる。磁気ペン先のマッピングおよび追跡に関する情報はワイヤレスで遠隔コンピュータへ送信され、そこで手書き認識、ハイパーリンクマッピングその他の有用な処理が行われる。また、本発明のワイヤレスディスプレイまたは遠隔コンピュータは、ペンストロークの動きの可視表現が示されるようにディスプレイを制御することにより、この検出されたペンストロークを利用してユーザへフィードバックすることができる。
【0067】
インクジェットプリント技術や本発明のレーザ、マイクロカプセルプリント技術を含めて、さまざまなプリント方法を本発明のワイヤレスディスプレイのコンポーネントを形成するように適応させることができる。導電性コイルは磁界がコイル上を通過する時に電流を発生するのに有効である。検出回路(図示せず)が誘起された電流の位置を検出して(従来のタッチスクリーン入力装置のように)ユーザ入力をつき止める。ユーザ入力層は絶縁層上にプリントされた導電性素子のグリッドを含むことができる。導電性素子は移動磁界に応答して検出可能な電気信号を誘起するためのものである。移動磁界は、たとえば、磁気ペン先に本発明のワイヤレスディスプレイの表面上を通過させて作り出される。誘起磁界を有する導電性素子の位置によりユーザ入力をマッピングすることができる。このマッピングされた入力は中央コンピュータ装置へ送信され(ここに記述されているように)、インターネットベースコンテンツ、手書き認識、図面、ハイライトテキスト等のハイパーリンクアクセスを可能とすることができる。図9(d)は導電性コイルの分解図である。図9(e)は導電性コイルの組立図であり、図9(f)は2つの導電性コイルの断面図である。各導電性素子はx-電極およびy-電極端で終端するコイルの形に形成することができ、このようなコイルのグリッドはユーザ入力層を含んでいる。本発明のプリント方法によるコイルグリッドの形成は、シートまたはプリントされた絶縁層とすることができる、絶縁性サポート上の導電性コイル層の積重ねを必要とする。図10に示すように、コイルの導電部間に絶縁材料をプリントしてその上にもう1つの絶縁層が被せられる(シートまたはプリント)平坦な上面を作り出すことができる。この絶縁層の上に、上部電極層が形成されてコイルグリッドを完成させる。絶縁層内のスルーホールにより上部電極はプリントされたコイルと電気的に接続することができる。
【0068】
図9(h)は図9(g)に示す本発明の充電式バッテリ構造から形成される多セル支持シートの断面図である。可撓性バッテリコンポーネント262のスタックが内側支持基板264と外側支持基板266に挟まれている。支持基板は、バッテリ素子と他の電子回路コンポーネントとの間の電気的絶縁だけでなく、ディスプレイのコンポーネントに耐久性を与えかつ保護する。隣接する各可撓性バッテリコンポーネントスタック部材は銅またはアルミニウムメッシュをその近隣と共有する。構造材料充填スルーホール268は強度を増し可撓性バッテリコンポーネントスタック262の剥離を防止する。構造材料は、たとえば、樹脂、ポリマー、その他の適切な物質とすることができる。
【0069】
次に、マイクロカプセル層内に電子回路を形成する本発明のプリンタのもう1つの実施例について記述する。図10(a)に示すように、フィールド吸着性マイクロカプセル24の層内に電子回路を受け入れるために受像手段が設けられる。受像手段は局部可変吸着フィールド部材を含み、それはその上に光磁気被覆146が配置されたガラス板基板144を含んでいる。情報光源は、たとえば、光情報を運ぶのに使用される光ファイバケーブル148の束を含み、その各々が個別光ファイバピクセルを形成する。個別光ファイバの端部は一緒に融解してガラス板基板を作り出すか、あるいはガラス板基板144により支持される構造を作り出すことができる。さらに、光磁気被覆146の替わりに静電吸着性マイクロカプセル24を吸着する均一もしくは変化に富む吸着静電界を発生する光電気被覆146とすることができる。光ファイバケーブル束を通って送られる光情報の空間関係および強度を変えることにより、光磁気または光電気被覆146は吸着性となり吸着フィールド部材の選定部上にフィールド吸着性マイクロカプセル24を吸着させることができる。本発明に従って、制御手段が情報光源に接続され局部可変吸着フィールド部材を制御して、局部吸着フィールド部材を選択的に被せることによりフィールド吸着性マイクロカプセル24の層を形成できるように局部可変吸着フィールド部材の位置に選択的に吸着フィールドを印加する。
【0070】
図10(a)-10(c)に示す実施例において、制御手段は光ファイバ束の端部を含み、吸着フィールド部材の位置に吸着フィールドが印加されるように、光磁気被覆146の選定位置に入射する光情報を加えることにより吸着フィールド部材の吸着強度を制御するのに有効である。入射光により励起されると、光磁気被覆は磁気吸着性となりそれにより磁気吸着性マイクロカプセルが吸着フィールド部材上に配置される。
【0071】
図10(a)-10(c)に示すように、光ビームが光ファイバケーブルの長さ方向に送られ光電気および/または光磁気被覆146に入射して磁界および/または静電界を発生し、光電気および/または光磁気被覆146の対応する個別位置にそれぞれ吸着フィールドを印加する。光磁気および光電気被覆146の両方を、たとえば、異なる組成を有するマイクロカプセル24を選択的に静電および磁気吸着していくつかの効果を作り出せるように被せることができる。。
【0072】
光情報源は入射電子ビームに応答して発光する蛍光体被覆150とすることができる。蛍光体被覆150は白黒蛍光体スクリーンを含み、高コントラストおよびグレーシェーディングを提供し、光磁気および光電気効果を変えることができる。発色蛍光体スクリーンを使用してカラー情報を与えることができ、それは光電気、光磁気被覆146の属性に応じて変化する効果を有する。
【0073】
図10(c)に示す実施例では、光遮蔽層152を使用して吸着フィールド部材の吸着強度を制御するのに使用される光情報によるマイクロカプセル24の不要な露光を防止することができる。替わりに、光磁気層およびマイクロカプセル24の電子的活物質が、光の異なる波長に反応して電子的活物質の早まった露光を防止することができる。
【0074】
次に、図11(a)について、均一な強さおよび/または波長を光磁気被覆146に入射させて均一な磁界を与え平坦なトポグラフィを有するマイクロカプセル24の均一な層を得ることができる。また、記録シートの残りを裸としたまま記録シート上の個別位置に電子回路を配置する、3次元電子回路を形成する、または一連の電子回路形成ステップでさまざまな個別位置に電子回路を選択的に形成して記録シート上に複合電子回路を作り上げる等のさまざまな効果を作り出すために、さまざまな強度および/または波長の光を光磁気被覆146に入射させて、非均一磁界を形成しさまざまなトポグラフィを有するマイクロカプセル24の非均一層を得ることができる。
【0075】
図12(a)に示すように、レーザ源156からの走査レーザを使用してガラス基板144上の光磁気被覆146内に情報を書き込むことができる。走査レーザをパルス変調して選択された個別位置の光磁気被覆146上に選択的に情報を書き込むことができる。図12(b)に示すように、走査電子銃158を使用して蛍光体被覆150上に情報を書き込むことができる。この場合、走査電子銃158は従来の陰極線管に使用されるような従来の磁界走査技術を使用して走査することができる。このようにして、蛍光体スクリーンは光磁気または光電気被覆146に入射する光を発生し吸着フィールド部材の選択された個別位置に光磁気および/または静電気効果を生じて、吸着性マイクロカプセル24の希望する非露光電子回路潜像形成層を形成するようにする。
【0076】
図12(c)および12(d)に示すように、LCDマトリクス160または発光ダイオードやダイオードレーザのマトリクスを使用して光磁気および/または光電気被覆146に情報を書き込むことができる。LCDマトリクス160の場合、バックライトを設けることができそれはLCDマトリクス160の光バルブ効果により空間変調される。LCDマトリクス160またはダイオードレーザ(またはLED)のマトリクスはこのようなデバイスを形成する既知の技術を使用して提供することができる。
【0077】
図13はガルバノスキャナ162を使用して吸着フィールド部材上の光磁気および/または光電気被覆146上を走査する光ビームをレーザ源156が発生する代替実施例を示す。コントラストを向上し、吸着フィールド部材上の個別位置(すなわち、ピクセル)を分離するために、光磁気および/または光電気被覆146をピクセルに形成することができる。被覆146を個別ピクセルへエッチングすることにより、各個別ピクセルの個別に誘起されるフィールドは分離されたピクセルのエリア内に一層含まれ、各個別ピクセル内に誘起されるフィールドによる近隣ピクセルへの影響を低減するようにする。被覆のエッチングはプリント回路製作で利用されるような既知のマスキング/選択エッチング技術を使用して遂行することができる。レーザビームはパルス変調して空間電子回路情報を運ぶことができる。ガルバノスキャナ162を使用してこのパルス変調レーザビームを吸着フィールド部材上の電子回路潜像形成位置へ向けることができる。このようにして、それにより吸着性マイクロカプセル24が平坦な構造を有する均一層または変化にとんだ構造を有する非均一層へ形成される局部変化吸着フィールドを発生することができる。
【0078】
図14は吸着フィールド部材が回転ドラム164として構成される実施例を示す。回転ドラム164の動作表面は光電気および/または光磁気被覆146により被覆され、1本以上のレーザビームが回転ドラム164の表面を横切して一時に1ライン以上走査して吸着フィールドを形成する。多数のレーザビームの場合は、別々のビームを変調して空間光情報を適用することができる。また、光ファイバケーブル148の1本以上を使用して回転ドラム164上に光を向けることができる。あるいは、電子ビームを使用してさまざまな吸着フィールドを作り出すことができる。
【0079】
図15(a)に示すように、回転ドラム164として構成された吸着フィールド部材は中空とすることができ、たとえば、透明基板144を含んでいる。光ファイバケーブル148の1本以上、陰極線管、液晶光バルブ(または、他の空間光変調器)のマトリクス、LEDまたはダイオードレーザのマトリクス等の情報搬送光源または他の情報搬送光源が中空回転ドラム164の内側でその上に配置された光電気および/または光磁気被覆146を放射するのに有効な位置に配置される。光情報は透明ドラム164および基板144を通過して光電気および/または光磁気被覆146を局部可変吸着性とする。
【0080】
図15(b)に示すように、中空回転ドラム164の内側に配置された情報光源165からの光情報により光電気、光磁気被覆146はドラム164の表面において吸着フィールドを作り出す。マイクロカプセル源26からのマイクロカプセル24は回転ドラム164の表面(あるいは、回転ドラム164上に配置された記録シートの表面)に吸着される。ドラム164が回転すると、マイクロカプセル24層はもう1つの情報光源165(ドラム164の内側に配置された情報光源に関して記述したように構成することができる)に対向配置される。この他方の情報光源165はマイクロカプセル24層をイメージワイズに露光して電子回路潜像を作り出す。電子回路潜像は次に現像される(図示せず)。また消去装置167を使用して光電気、光磁気被覆146の磁界または静電界をリセットすることができる。
【0081】
図16(a)-16(d)は情報光源に対するさまざまな構成を示す。図16(a)はLEDまたはダイオードレーザマトリクス166として構成された情報光源を示し、図16(b)はバックライト168を有する液晶光バルブ160として構成された情報光源を示し、図16(c)は陰極線管170として構成された情報光源を示し、図16(d)は光ファイバケーブル端部アレイ172として構成された情報光源を示す。アレイまたはマトリクスの各素子174のサイズは図解するために誇張されている。実際のディメンジョンはコスト、要求解像度、スペース等に応じて変動することがある。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明に従ったプリンタの略図である。
【図2(a)】格納手段および電子回路形成マイクロカプセル層を形成する前の流体中に分散されたマイクロカプセルを示す代替マイクロカプセル供給手段の断面図である。
【図2(b)】電子回路形成マイクロカプセル層を形成した後の図2(a)に示す代替マイクロカプセル供給手段の断面図である。
【図3(a)】その上に平坦なマイクロカプセル層が配置された局部可変吸着フィールドプレートの断面図である。
【図3(b)】局部可変吸着フィールドプレートの動作表面上の平坦なマイクロカプセル層の上に積み重ねられた電子回路形成マイクロカプセルの3次元構造の略図である。
【図3(c)】局部可変吸着フィールドプレート上の現像され硬化された3次元構造電子回路の断面図である。
【図4(a)】電子回路コンポーネント形成マイクロカプセルの略図である。
【図4(b)】導電性ポリマーシェルを有する電解質内部相および導電性ポリマーシェルを有する金属内部相の包含物を示す電子回路コンポーネント形成マイクロカプセルの略図である。
【図4(c)】黒電子回路コンポーネント形成マイクロカプセルおよび現像剤マイクロカプセルの略図である。
【図4(d)】熱融解マイクロカプセルの略図である。
【図5(a)】比較的弱い付加印加フィールドを有するピクセル、比較的強い付加印加フィールドを有するピクセル、および均一なフィールドを有するかまたはフィールドが印加されないピクセルを示す局部可変吸着フィールドプレートの一部の斜視図である。
【図5(b)】異なる付加印加フィールド強度を有するピクセルを示す図5(a)に示す局部可変吸着フィールドプレートの一部の正面図である。
【図5(c)】異なる印加フィールド強度に吸着されたマイクロカプセルの3次元構造の積重ねを示す局部可変吸着フィールドプレートの一部の正面図である。
【図6(a)】吸着されたマイクロカプセルの3次元構造の積重ねを示す略図である。
【図6(b)】熱膨張されるマイクロカプセルの3次元構造の積重ねを示す略図である。
【図7】3つの受信ディスプレイ信号の同時ディスプレイを略示する本発明の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイを示す図である。
【図8】本発明の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイの層の略図である。
【図9(a)】マイクロカプセルプリンタを使用して製作された本発明の薄型、可撓性、軽量、高輝度、ワイヤレスディスプレイの実施例を示す図である。
【図9(b)】本発明の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイのユーザ入力層の一部である導電性コイルのグリッドを示す図である。
【図9(c)】本発明の磁気ペンにより磁気検出グリッド上に形成された磁気ペンストロークを示す図である。
【図9(d)】導電性コイルの分解図である。
【図9(e)】導電性コイルの組立図である。
【図9(f)】2つの導電性コイルの断面図である。
【図9(g)】本発明に従って使用される可撓性充電式バッテリ支持シートの分離された拡大断面図である。
【図9(h)】図9(g)に示す本発明の充電式バッテリ構造から形成された多セル支持シートの断面図である。
【図10(a)】透明基板上に被された光磁気被覆に光を入射させる光ファイバ光指向器を示す吸着フィールド部材の実施例の側面図である。
【図10(b)】吸着フィールド部材がさらに蛍光体被覆を含む図10(a)に示す実施例の側面図である。
【図10(c)】さらに光遮蔽層を含む図10(b)に示す実施例の側面図である。
【図11(a)】平坦なトポグラフィを有するマイクロカプセルの均一層を吸着する吸着フィールド部材の側面図である。
【図11(b)】さまざまなトポグラフィを有するマイクロカプセルの非均一層を吸着する吸着フィールド部材の側面図である。
【図12(a)】光磁気被覆上に情報を書き込むのに使用される走査レーザを示す吸着フィールド部材の実施例の側面図である。
【図12(b)】蛍光体被覆上に情報を書き込むのに使用される走査電子銃を示す吸着フィールド部材の実施例である。
【図12(c)】光磁気被覆上に情報を書き込むのに使用されるLCDマトリクス、またはダイオードレーザのマトリクスを有する吸着フィールド部材の実施例の側面図である。
【図12(d)】図12(c)に示す吸着フィールド部材の正面図である。
【図13】吸着フィールド部材上をレーザビームで走査するのにガルバノスキャナが使用される実施例を示す図である。
【図14】回転ドラムとして構成された吸着フィールド部材を示す実施例である。
【図15(a)】中空回転ドラム内に吸着フィールド発生光源が配置される実施例を示す斜視図である。
【図15(b)】回転ドラム上に吸着されイメージワイズに露光されるマイクロカプセルを示す図15(a)の実施例の側面図である。
【図16(a)】LEDまたはダイオードレーザマトリクスとして構成された光源の分離図である。
【図16(b)】液晶光バルブとして構成された光源の分離図である。
【図16(c)】陰極線管として構成された光源の分離図である。
【図16(d)】光ファイバケーブル端部のアレイとして構成された光源の分離図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロカプセル電気的活物質を利用して電子デバイスを形成するプリンタであって、局部可変吸着フィールド部材、フィールド吸着性マイクロカプセルを形成できるような局部可変吸着フィールド部材の位置に選択的に吸着フィールドを印加するように前記局部可変吸着フィールド部材を制御する制御手段を特徴とし、前記フィールド吸着性マイクロカプセルが電気的反応性材料を含みフィールド吸着性マイクロカプセル層の組成および寸法に応じて予め定められた電子回路コンポーネントを形成するプリンタ。
【請求項2】
請求項1に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、前記局部可変吸着フィールド部材がさらに、基板上に形成された光電気および光磁気被覆の少なくとも一方を含み、光電気および光磁気被覆の少なくとも一方に入射する光に応答して吸着フィールドを発生するプリンタ。
【請求項3】
請求項2に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、光電気および光磁気被覆の少なくとも一方がピクセルにエッチングされるプリンタ。
【請求項4】
請求項2に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、さらに、少なくとも1つの光電気および光磁気被覆に光ビームを入射させる指向手段を含み、光電気および光磁気被覆の少なくとも一方に対応する個別位置において各吸着フィールドを形成する磁界および静電界の少なくとも一方を発生するプリンタ。
【請求項5】
請求項4に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、前記指向手段が複数の光ファイバ光ガイドを含むプリンタ。
【請求項6】
請求項4に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、前記指向手段がさらに、光ビームを発生する光ビーム源と光電気および光磁気被覆の少なくとも一方上で光ビームを走査する走査手段とを含み、光電気および光磁気被覆の少なくとも一方に対応する個別位置において各吸着フィールドを形成する各吸着フィールドを発生するプリンタ。
【請求項7】
請求項2に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、前記局部可変吸着フィールド部材はさらに、基板上に光を発生する発光被覆を含み、前記発生された光が光電気および光磁気被覆の少なくとも一方に入射して静電および磁気吸着フィールドの少なくとも一方を発生するプリンタ。
【請求項8】
請求項1に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、前記フィールド吸着性マイクロカプセルは磁気吸着性であり、局部可変吸着フィールド部材がさらに、各局部吸着フィールドを磁気吸着フィールドとして印加する磁界印加手段を含むプリンタ。
【請求項9】
請求項1に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、前記フィールド吸着性マイクロカプセルは静電吸着性であり、局部可変吸着フィールド部材がさらに、各局部吸着フィールドを静電吸着フィールドとして印加する静電界印加手段を含むプリンタ。
【請求項10】
請求項1に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、前記フィールド吸着性マイクロカプセルの少なくともいくつかが熱膨張および熱融解組成の少なくとも一方を含むプリンタ。
【請求項11】
プリント方法により製作することができるコンポーネントを有する薄型、軽量ディスプレイを形成する方法であって、プリント方法によりコンポーネントが製作される支持構造を与える支持基板を提供するステップと、情報を表示する発光ピクセルを含むディスプレイ層を形成するステップであって、前記発光ピクセルが発光導電性ポリマーマイクロカプセルのピクセルパターンをプリントして形成されるステップと、支持基板上の個別位置において電気的反応性マイクロカプセルのパターンをプリントして形成される電子デバイスを含む電子回路層を形成するステップと、ユーザ入力を受信して前記ユーザ入力信号を発生するユーザ入力層を形成するステップであって、前記ユーザ入力層は導電性素子のグリッドをプリントして形成され、各導電性素子が磁界通過時に検出可能な電気信号の発生に有効であるステップと、前記電子回路層、ユーザ入力層およびディスプレイ層コンポーネントへ電気的エネルギを供給するバッテリ層を形成するステップと、を特徴とする方法。
【請求項12】
請求項11に記載の薄型、軽量ディスプレイを形成する方法であって、前記バッテリ層が第1の電流コレクタ層、前記第1の電流コレクタ層上にプリントされたアノード層およびカソード層の一方、前記アノード層および前記カソード層の前記一方の上にプリントされた電解質、および前記電解質コレクタ層上にプリントされた前記アノード層および前記カソード層の他の一方と、前記アノード層および前記カソード層の前記他の一方の上にプリントされた第2の電流コレクタ層を含む方法。
【請求項13】
請求項11に記載の薄型、軽量ディスプレイを形成する方法であって、前記ディスプレイ層は、各発光ピクセルに接続されディスプレイ駆動コンポーネントの制御下で各発光ピクセルに選択的に電気的エネルギを加えるプリント導電性リードを含み、前記発光ピクセルは絶縁層を提供し、前記絶縁層の上に形成された導電性材料のラインを含むy-電極層をプリントし、y-電極層上に発光導電性ポリマーアイランドのピクセル層をプリントし、前記ピクセル層の上に透明導電性材料のラインを含むx-電極層をプリントして形成する方法。
【請求項14】
請求項11に記載の薄型、軽量ディスプレイを形成する方法であって、前記電子回路層が、第1の無線周波数で運ばれる第1のディスプレイ情報を有する第1のディスプレイ信号を受信する第1の無線周波数受信コンポーネントおよび第2の無線周波数で運ばれる第2のディスプレイ情報を有する第2のディスプレイ信号を受信する第2の無線周波数受信コンポーネントを含む信号受信コンポーネントを含み、ディスプレイ駆動コンポーネントが前記第1のディスプレイ信号および前記第2のディスプレイ信号を受信して前記ディスプレイ層上の第1の位置における前記第1のディスプレイ情報および前記ディスプレイ層上の第2の位置における前記第2のディスプレイ情報を同時に表示するディスプレイ駆動信号を発生する信号プロセッサコンポーネントを含む方法。
【請求項15】
請求項11に記載の薄型、軽量ディスプレイを形成する方法であって、前記のバッテリ、ディスプレイ、ユーザ入力および電子回路層内のコンポーネントの少なくともいくつかが、電気的活物質をプリントして抵抗、キャパシタ、インダクタ、アンテナ、導体および半導体デバイスを含む回路素子を形成することにより形成される方法。
【請求項16】
マイクロカプセル電気的活物質を利用して電子デバイスを形成する方法であって、マイクロカプセルプリント方法によりコンポーネントが製作される支持構造を提供する上面を有する基板を提供するステップと、フィールド吸着性マイクロカプセル層を基板の個別位置へ吸着させるステップであって、前記フィールド吸着性マイクロカプセルは電気的反応性材料を含み、前記フィールド吸着性マイクロカプセル層の組成および寸法に応じて予め定められた電子回路コンポーネントを形成することができるステップと、を特徴とする方法。
【請求項17】
請求項16に記載の電子デバイスを形成する方法であって、前記電気的活物質が、導体、絶縁体、抵抗、半導体、インダクタ、磁性材料、圧電材料、光電気材料、または熱電気材料の少なくとも1つの電気的性質を有する方法。
【請求項18】
請求項16に記載の電子デバイスを形成する方法であって、前記フィールド吸着性マイクロカプセルの層が希望する3次元形状を形成するマイクロカプセルの多数の層を有し、前記電子回路コンポーネントは積重ねマイクロカプセル層の多数の層の組成と3次元形状の寸法によって決まる電気的性質を有する方法。
【請求項19】
プリント方法により製作することができるコンポーネントを有する薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、その上にプリント方法によりコンポーネントを製作することができる支持構造を提供する上面を有する可撓性基板と、情報を表示する発光ピクセルを含むディスプレイ層であって、前記発光ピクセルが発光導電性ポリマーのピクセル層をプリントして形成されるディスプレイ層と、ディスプレイ信号発生装置へユーザ入力信号を送信してそこから送信されるディスプレイ情報を制御する信号送信コンポーネント、前記ディスプレイ信号発生装置から送信された前記ディスプレイ情報を受信する信号受信コンポーネント、および前記受信ディスプレイ情報に従ってディスプレイ層を駆動するディスプレイ駆動コンポーネントを含む電子回路層と、ユーザ入力を受信して前記ユーザ入力信号を発生するユーザ入力層と、前記の電子回路層、ユーザ入力層およびディスプレイ層コンポーネントへ電気的エネルギを供給するバッテリ層と、を特徴とする薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項20】
請求項19に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記バッテリ層が第1の電流コレクタ層、アノード層、漏洩防止電解質層を形成する液体導電性電解質およびポリマーからなる電解質層、カソード層および第2の電流コレクタ層を含み、前記バッテリ層が前記可撓性基板の上面全体に実質的に形成される薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項21】
請求項19に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記ユーザ入力層が、移動磁界に応答して各導電性素子が検出可能な電気信号を誘起する導電性素子のグリッドを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項22】
請求項19に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記ユーザ入力層が、圧力感知または容量感知素子を絶縁層上にプリントして形成されるタッチスクリーンを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項23】
請求項19に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記ディスプレイ層が、各発光ピクセルに接続されディスプレイ駆動コンポーネントの制御下で各発光ピクセルへ選択的に電気的エネルギを加える導電性リードを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項24】
請求項19に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記信号受信コンポーネントが、第1の無線周波数で運ばれる第1のディスプレイ情報を有する第1のディスプレイ信号を受信する第1の無線周波数受信コンポーネントおよび第2の無線周波数で運ばれる第2のディスプレイ情報を有する第2のディスプレイ信号を受信する第2の無線周波数受信コンポーネントを含み、前記ディスプレイ駆動コンポーネントが前記第1のディスプレイ信号および前記第2のディスプレイ信号を受信してディスプレイ層上の第1の位置における前記第1のディスプレイ情報およびディスプレイ層上の第2の位置における前記第2のディスプレイ情報を同時に表示するディスプレイ駆動信号を発生する信号プロセッサコンポーネントを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項25】
請求項19に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記のバッテリ、ディスプレイ、ユーザ入力および電子回路層内のコンポーネントの少なくともいくつかが電気的活物質をプリントして抵抗、キャパシタ、インダクタ、アンテナ、導体および半導体デバイスを含む回路素子を形成することによって形成される薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項26】
プリント方法により製作することができるコンポーネントを有する薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、プリント方法によりコンポーネントを製作することができる支持構造を提供する上面を有する可撓性基板と、情報を表示する発光ピクセルを含むディスプレイ層であって、前記発光ピクセルは、絶縁層を設け、前記絶縁層の上に形成された導電性材料のラインを含むy-電極層をプリントし、前記y-電極層上に発光導電性ポリマーアイランドのピクセル層をプリントし、前記ピクセル層上に透明導電性材料のラインを含むx-電極層をプリントして形成されるディスプレイ層と、ユーザ入力信号を送信する信号送信コンポーネント、ディスプレイ情報を受信する信号受信コンポーネント、および受信ディスプレイ情報に従ってディスプレイ層を駆動するディスプレイ駆動コンポーネントを含む電子回路層と、ユーザ入力を受信して前記ユーザ入力信号を発生するユーザ入力層と、前記の電子回路層、ユーザ入力層およびディスプレイ層コンポーネントへ電気的エネルギを供給するバッテリ層と、を特徴とする薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項27】
請求項26に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記バッテリ層は、可撓性基板とすることができる可撓性絶縁基板上にプリントされた第1の電流コレクタ層と、前記第1の電流コレクタ層上にプリントされたアノード層およびカソード層の一方と、前記アノード層および前記カソード層の前記一方の上にプリントされたマイクロカプセル電解質層と、前記電解質層上にプリントされた前記アノード層および前記カソード層の他方と前記アノード層および前記カソード層の前記他方の上にプリントされた第2の電流コレクタ層とを含み、前記バッテリ層が可撓性基板の実質的に上面全体に形成される薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項28】
請求項26に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記ユーザ入力層が、移動磁界に応答して各導電性素子が検出可能な電気信号を誘起する絶縁層上にプリントされた導電性素子のグリッドを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項29】
請求項28に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記各導電性素子がコイルの形に形成される薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項30】
請求項26に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記ディスプレイ層が、各発光ピクセルに接続されディスプレイ駆動コンポーネントの制御下で各発光ピクセルへ選択的に電気的エネルギを加えるプリント導電性リードを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項31】
請求項26に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記信号受信コンポーネントが、第1の無線周波数で運ばれる第1のディスプレイ情報を有する第1のディスプレイ信号を受信する第1の無線周波数受信コンポーネントおよび第2の無線周波数で運ばれる第2のディスプレイ情報を有する第2のディスプレイ信号を受信する第2の無線周波数受信コンポーネントを含み、前記ディスプレイ駆動コンポーネントが、第1のディスプレイ信号および第2のディスプレイ信号を受信してディスプレイ層上の第1の位置における第1のディスプレイ情報およびディスプレイ層上の第2の位置における第2のディスプレイ情報を同時に表示するディスプレイ駆動信号を発生する信号プロセッサコンポーネントを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項32】
請求項26に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記のバッテリ、ディスプレイ、ユーザ入力および電子回路層内のコンポーネントの少なくともいくつかが、電気的活物質をプリントして抵抗、キャパシタ、インダクタ、アンテナ、導体および半導体デバイスを含む回路素子を形成することによって形成される薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項33】
プリント方法により製作することができるコンポーネントを有する薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、プリント方法によりコンポーネントが製作される支持構造を提供する可撓性支持基板と、情報を表示する発光ピクセルを含むディスプレイ層であって、前記発光ピクセルが発光導電性ポリマーのピクセル層をプリントして形成されるディスプレイ層と、ユーザ入力信号を受信しそれが受信されるディスプレイ上の物理的位置を決定してマッピングされた前記ユーザ入力信号を発生するユーザ入力マッピングコンポーネント、マッピングされた前記ユーザ入力信号を送信する信号送信コンポーネント、ディスプレイ情報を受信する信号受信コンポーネント、および受信ディスプレイ情報に従ってディスプレイ層を駆動するディスプレイ駆動コンポーネントを含む電子回路層と、ユーザ入力を受信して前記ユーザ入力信号を発生するユーザ入力層と、前記の電子回路層、ユーザ入力層およびディスプレイ層コンポーネントへ電気的エネルギを供給するバッテリ層と、を特徴とする薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項34】
請求項33に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記バッテリ層が、可撓性基板とすることができる可撓性絶縁基板上にプリントされた第1の電流コレクタ層と、前記第1の電流コレクタ層上にプリントされたアノード層およびカソード層の一方と、前記アノード層および前記カソード層の前記一方の上にプリントされた電解質層と、前記電解質層上にプリントされた前記アノード層および前記カソード層の他方と前記アノード層および前記カソード層の前記他方の上にプリントされた第2の電流コレクタ層とを含む、薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項35】
請求項33に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記ユーザ入力層が移動磁界に応答して各導電性素子が検出可能な電気信号を誘起する絶縁層上にプリントされた導電性素子のグリッドを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項36】
請求項33に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記ディスプレイ層が、各発光ピクセルに接続されディスプレイ駆動コンポーネントの制御下で各発光ピクセルへ選択的に電気的エネルギを加えるプリント導電性リードを含み、前記発光ピクセルは、絶縁層を設け、前記絶縁層の上に形成された導電性材料のラインを含むy-電極層をプリントし、前記y-電極層上に発光導電性ポリマーアイランドのピクセル層をプリントし、前記ピクセル層上に透明導電性材料のラインを含むx-電極層をプリントして形成される薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項37】
請求項33に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記信号受信コンポーネントが、第1の無線周波数で運ばれる第1のディスプレイ情報を有する第1のディスプレイ信号を受信する第1の無線周波数受信コンポーネントおよび第2の無線周波数で運ばれる第2のディスプレイ情報を有する第2のディスプレイ信号を受信する第2の無線周波数受信コンポーネントを含み、前記ディスプレイ駆動コンポーネントが、第1のディスプレイ信号および第2のディスプレイ信号を受信してディスプレイ層上の第1の位置における第1のディスプレイ情報およびディスプレイ層上の第2の位置における第2のディスプレイ情報を同時に表示するディスプレイ駆動信号を発生する信号プロセッサコンポーネントを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項38】
請求項37に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記のバッテリ、ディスプレイ、ユーザ入力および電子回路層内のコンポーネントの少なくともいくつかは電気的活物質をプリントして抵抗、キャパシタ、インダクタ、アンテナ、導体および半導体デバイスを含む回路素子を形成することにより形成される薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項1】
マイクロカプセル電気的活物質を利用して電子デバイスを形成するプリンタであって、局部可変吸着フィールド部材、フィールド吸着性マイクロカプセルを形成できるような局部可変吸着フィールド部材の位置に選択的に吸着フィールドを印加するように前記局部可変吸着フィールド部材を制御する制御手段を特徴とし、前記フィールド吸着性マイクロカプセルが電気的反応性材料を含みフィールド吸着性マイクロカプセル層の組成および寸法に応じて予め定められた電子回路コンポーネントを形成するプリンタ。
【請求項2】
請求項1に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、前記局部可変吸着フィールド部材がさらに、基板上に形成された光電気および光磁気被覆の少なくとも一方を含み、光電気および光磁気被覆の少なくとも一方に入射する光に応答して吸着フィールドを発生するプリンタ。
【請求項3】
請求項2に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、光電気および光磁気被覆の少なくとも一方がピクセルにエッチングされるプリンタ。
【請求項4】
請求項2に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、さらに、少なくとも1つの光電気および光磁気被覆に光ビームを入射させる指向手段を含み、光電気および光磁気被覆の少なくとも一方に対応する個別位置において各吸着フィールドを形成する磁界および静電界の少なくとも一方を発生するプリンタ。
【請求項5】
請求項4に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、前記指向手段が複数の光ファイバ光ガイドを含むプリンタ。
【請求項6】
請求項4に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、前記指向手段がさらに、光ビームを発生する光ビーム源と光電気および光磁気被覆の少なくとも一方上で光ビームを走査する走査手段とを含み、光電気および光磁気被覆の少なくとも一方に対応する個別位置において各吸着フィールドを形成する各吸着フィールドを発生するプリンタ。
【請求項7】
請求項2に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、前記局部可変吸着フィールド部材はさらに、基板上に光を発生する発光被覆を含み、前記発生された光が光電気および光磁気被覆の少なくとも一方に入射して静電および磁気吸着フィールドの少なくとも一方を発生するプリンタ。
【請求項8】
請求項1に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、前記フィールド吸着性マイクロカプセルは磁気吸着性であり、局部可変吸着フィールド部材がさらに、各局部吸着フィールドを磁気吸着フィールドとして印加する磁界印加手段を含むプリンタ。
【請求項9】
請求項1に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、前記フィールド吸着性マイクロカプセルは静電吸着性であり、局部可変吸着フィールド部材がさらに、各局部吸着フィールドを静電吸着フィールドとして印加する静電界印加手段を含むプリンタ。
【請求項10】
請求項1に記載の電子デバイスを形成するプリンタであって、前記フィールド吸着性マイクロカプセルの少なくともいくつかが熱膨張および熱融解組成の少なくとも一方を含むプリンタ。
【請求項11】
プリント方法により製作することができるコンポーネントを有する薄型、軽量ディスプレイを形成する方法であって、プリント方法によりコンポーネントが製作される支持構造を与える支持基板を提供するステップと、情報を表示する発光ピクセルを含むディスプレイ層を形成するステップであって、前記発光ピクセルが発光導電性ポリマーマイクロカプセルのピクセルパターンをプリントして形成されるステップと、支持基板上の個別位置において電気的反応性マイクロカプセルのパターンをプリントして形成される電子デバイスを含む電子回路層を形成するステップと、ユーザ入力を受信して前記ユーザ入力信号を発生するユーザ入力層を形成するステップであって、前記ユーザ入力層は導電性素子のグリッドをプリントして形成され、各導電性素子が磁界通過時に検出可能な電気信号の発生に有効であるステップと、前記電子回路層、ユーザ入力層およびディスプレイ層コンポーネントへ電気的エネルギを供給するバッテリ層を形成するステップと、を特徴とする方法。
【請求項12】
請求項11に記載の薄型、軽量ディスプレイを形成する方法であって、前記バッテリ層が第1の電流コレクタ層、前記第1の電流コレクタ層上にプリントされたアノード層およびカソード層の一方、前記アノード層および前記カソード層の前記一方の上にプリントされた電解質、および前記電解質コレクタ層上にプリントされた前記アノード層および前記カソード層の他の一方と、前記アノード層および前記カソード層の前記他の一方の上にプリントされた第2の電流コレクタ層を含む方法。
【請求項13】
請求項11に記載の薄型、軽量ディスプレイを形成する方法であって、前記ディスプレイ層は、各発光ピクセルに接続されディスプレイ駆動コンポーネントの制御下で各発光ピクセルに選択的に電気的エネルギを加えるプリント導電性リードを含み、前記発光ピクセルは絶縁層を提供し、前記絶縁層の上に形成された導電性材料のラインを含むy-電極層をプリントし、y-電極層上に発光導電性ポリマーアイランドのピクセル層をプリントし、前記ピクセル層の上に透明導電性材料のラインを含むx-電極層をプリントして形成する方法。
【請求項14】
請求項11に記載の薄型、軽量ディスプレイを形成する方法であって、前記電子回路層が、第1の無線周波数で運ばれる第1のディスプレイ情報を有する第1のディスプレイ信号を受信する第1の無線周波数受信コンポーネントおよび第2の無線周波数で運ばれる第2のディスプレイ情報を有する第2のディスプレイ信号を受信する第2の無線周波数受信コンポーネントを含む信号受信コンポーネントを含み、ディスプレイ駆動コンポーネントが前記第1のディスプレイ信号および前記第2のディスプレイ信号を受信して前記ディスプレイ層上の第1の位置における前記第1のディスプレイ情報および前記ディスプレイ層上の第2の位置における前記第2のディスプレイ情報を同時に表示するディスプレイ駆動信号を発生する信号プロセッサコンポーネントを含む方法。
【請求項15】
請求項11に記載の薄型、軽量ディスプレイを形成する方法であって、前記のバッテリ、ディスプレイ、ユーザ入力および電子回路層内のコンポーネントの少なくともいくつかが、電気的活物質をプリントして抵抗、キャパシタ、インダクタ、アンテナ、導体および半導体デバイスを含む回路素子を形成することにより形成される方法。
【請求項16】
マイクロカプセル電気的活物質を利用して電子デバイスを形成する方法であって、マイクロカプセルプリント方法によりコンポーネントが製作される支持構造を提供する上面を有する基板を提供するステップと、フィールド吸着性マイクロカプセル層を基板の個別位置へ吸着させるステップであって、前記フィールド吸着性マイクロカプセルは電気的反応性材料を含み、前記フィールド吸着性マイクロカプセル層の組成および寸法に応じて予め定められた電子回路コンポーネントを形成することができるステップと、を特徴とする方法。
【請求項17】
請求項16に記載の電子デバイスを形成する方法であって、前記電気的活物質が、導体、絶縁体、抵抗、半導体、インダクタ、磁性材料、圧電材料、光電気材料、または熱電気材料の少なくとも1つの電気的性質を有する方法。
【請求項18】
請求項16に記載の電子デバイスを形成する方法であって、前記フィールド吸着性マイクロカプセルの層が希望する3次元形状を形成するマイクロカプセルの多数の層を有し、前記電子回路コンポーネントは積重ねマイクロカプセル層の多数の層の組成と3次元形状の寸法によって決まる電気的性質を有する方法。
【請求項19】
プリント方法により製作することができるコンポーネントを有する薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、その上にプリント方法によりコンポーネントを製作することができる支持構造を提供する上面を有する可撓性基板と、情報を表示する発光ピクセルを含むディスプレイ層であって、前記発光ピクセルが発光導電性ポリマーのピクセル層をプリントして形成されるディスプレイ層と、ディスプレイ信号発生装置へユーザ入力信号を送信してそこから送信されるディスプレイ情報を制御する信号送信コンポーネント、前記ディスプレイ信号発生装置から送信された前記ディスプレイ情報を受信する信号受信コンポーネント、および前記受信ディスプレイ情報に従ってディスプレイ層を駆動するディスプレイ駆動コンポーネントを含む電子回路層と、ユーザ入力を受信して前記ユーザ入力信号を発生するユーザ入力層と、前記の電子回路層、ユーザ入力層およびディスプレイ層コンポーネントへ電気的エネルギを供給するバッテリ層と、を特徴とする薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項20】
請求項19に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記バッテリ層が第1の電流コレクタ層、アノード層、漏洩防止電解質層を形成する液体導電性電解質およびポリマーからなる電解質層、カソード層および第2の電流コレクタ層を含み、前記バッテリ層が前記可撓性基板の上面全体に実質的に形成される薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項21】
請求項19に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記ユーザ入力層が、移動磁界に応答して各導電性素子が検出可能な電気信号を誘起する導電性素子のグリッドを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項22】
請求項19に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記ユーザ入力層が、圧力感知または容量感知素子を絶縁層上にプリントして形成されるタッチスクリーンを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項23】
請求項19に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記ディスプレイ層が、各発光ピクセルに接続されディスプレイ駆動コンポーネントの制御下で各発光ピクセルへ選択的に電気的エネルギを加える導電性リードを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項24】
請求項19に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記信号受信コンポーネントが、第1の無線周波数で運ばれる第1のディスプレイ情報を有する第1のディスプレイ信号を受信する第1の無線周波数受信コンポーネントおよび第2の無線周波数で運ばれる第2のディスプレイ情報を有する第2のディスプレイ信号を受信する第2の無線周波数受信コンポーネントを含み、前記ディスプレイ駆動コンポーネントが前記第1のディスプレイ信号および前記第2のディスプレイ信号を受信してディスプレイ層上の第1の位置における前記第1のディスプレイ情報およびディスプレイ層上の第2の位置における前記第2のディスプレイ情報を同時に表示するディスプレイ駆動信号を発生する信号プロセッサコンポーネントを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項25】
請求項19に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記のバッテリ、ディスプレイ、ユーザ入力および電子回路層内のコンポーネントの少なくともいくつかが電気的活物質をプリントして抵抗、キャパシタ、インダクタ、アンテナ、導体および半導体デバイスを含む回路素子を形成することによって形成される薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項26】
プリント方法により製作することができるコンポーネントを有する薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、プリント方法によりコンポーネントを製作することができる支持構造を提供する上面を有する可撓性基板と、情報を表示する発光ピクセルを含むディスプレイ層であって、前記発光ピクセルは、絶縁層を設け、前記絶縁層の上に形成された導電性材料のラインを含むy-電極層をプリントし、前記y-電極層上に発光導電性ポリマーアイランドのピクセル層をプリントし、前記ピクセル層上に透明導電性材料のラインを含むx-電極層をプリントして形成されるディスプレイ層と、ユーザ入力信号を送信する信号送信コンポーネント、ディスプレイ情報を受信する信号受信コンポーネント、および受信ディスプレイ情報に従ってディスプレイ層を駆動するディスプレイ駆動コンポーネントを含む電子回路層と、ユーザ入力を受信して前記ユーザ入力信号を発生するユーザ入力層と、前記の電子回路層、ユーザ入力層およびディスプレイ層コンポーネントへ電気的エネルギを供給するバッテリ層と、を特徴とする薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項27】
請求項26に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記バッテリ層は、可撓性基板とすることができる可撓性絶縁基板上にプリントされた第1の電流コレクタ層と、前記第1の電流コレクタ層上にプリントされたアノード層およびカソード層の一方と、前記アノード層および前記カソード層の前記一方の上にプリントされたマイクロカプセル電解質層と、前記電解質層上にプリントされた前記アノード層および前記カソード層の他方と前記アノード層および前記カソード層の前記他方の上にプリントされた第2の電流コレクタ層とを含み、前記バッテリ層が可撓性基板の実質的に上面全体に形成される薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項28】
請求項26に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記ユーザ入力層が、移動磁界に応答して各導電性素子が検出可能な電気信号を誘起する絶縁層上にプリントされた導電性素子のグリッドを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項29】
請求項28に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記各導電性素子がコイルの形に形成される薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項30】
請求項26に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記ディスプレイ層が、各発光ピクセルに接続されディスプレイ駆動コンポーネントの制御下で各発光ピクセルへ選択的に電気的エネルギを加えるプリント導電性リードを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項31】
請求項26に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記信号受信コンポーネントが、第1の無線周波数で運ばれる第1のディスプレイ情報を有する第1のディスプレイ信号を受信する第1の無線周波数受信コンポーネントおよび第2の無線周波数で運ばれる第2のディスプレイ情報を有する第2のディスプレイ信号を受信する第2の無線周波数受信コンポーネントを含み、前記ディスプレイ駆動コンポーネントが、第1のディスプレイ信号および第2のディスプレイ信号を受信してディスプレイ層上の第1の位置における第1のディスプレイ情報およびディスプレイ層上の第2の位置における第2のディスプレイ情報を同時に表示するディスプレイ駆動信号を発生する信号プロセッサコンポーネントを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項32】
請求項26に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記のバッテリ、ディスプレイ、ユーザ入力および電子回路層内のコンポーネントの少なくともいくつかが、電気的活物質をプリントして抵抗、キャパシタ、インダクタ、アンテナ、導体および半導体デバイスを含む回路素子を形成することによって形成される薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項33】
プリント方法により製作することができるコンポーネントを有する薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、プリント方法によりコンポーネントが製作される支持構造を提供する可撓性支持基板と、情報を表示する発光ピクセルを含むディスプレイ層であって、前記発光ピクセルが発光導電性ポリマーのピクセル層をプリントして形成されるディスプレイ層と、ユーザ入力信号を受信しそれが受信されるディスプレイ上の物理的位置を決定してマッピングされた前記ユーザ入力信号を発生するユーザ入力マッピングコンポーネント、マッピングされた前記ユーザ入力信号を送信する信号送信コンポーネント、ディスプレイ情報を受信する信号受信コンポーネント、および受信ディスプレイ情報に従ってディスプレイ層を駆動するディスプレイ駆動コンポーネントを含む電子回路層と、ユーザ入力を受信して前記ユーザ入力信号を発生するユーザ入力層と、前記の電子回路層、ユーザ入力層およびディスプレイ層コンポーネントへ電気的エネルギを供給するバッテリ層と、を特徴とする薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項34】
請求項33に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記バッテリ層が、可撓性基板とすることができる可撓性絶縁基板上にプリントされた第1の電流コレクタ層と、前記第1の電流コレクタ層上にプリントされたアノード層およびカソード層の一方と、前記アノード層および前記カソード層の前記一方の上にプリントされた電解質層と、前記電解質層上にプリントされた前記アノード層および前記カソード層の他方と前記アノード層および前記カソード層の前記他方の上にプリントされた第2の電流コレクタ層とを含む、薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項35】
請求項33に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記ユーザ入力層が移動磁界に応答して各導電性素子が検出可能な電気信号を誘起する絶縁層上にプリントされた導電性素子のグリッドを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項36】
請求項33に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記ディスプレイ層が、各発光ピクセルに接続されディスプレイ駆動コンポーネントの制御下で各発光ピクセルへ選択的に電気的エネルギを加えるプリント導電性リードを含み、前記発光ピクセルは、絶縁層を設け、前記絶縁層の上に形成された導電性材料のラインを含むy-電極層をプリントし、前記y-電極層上に発光導電性ポリマーアイランドのピクセル層をプリントし、前記ピクセル層上に透明導電性材料のラインを含むx-電極層をプリントして形成される薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項37】
請求項33に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記信号受信コンポーネントが、第1の無線周波数で運ばれる第1のディスプレイ情報を有する第1のディスプレイ信号を受信する第1の無線周波数受信コンポーネントおよび第2の無線周波数で運ばれる第2のディスプレイ情報を有する第2のディスプレイ信号を受信する第2の無線周波数受信コンポーネントを含み、前記ディスプレイ駆動コンポーネントが、第1のディスプレイ信号および第2のディスプレイ信号を受信してディスプレイ層上の第1の位置における第1のディスプレイ情報およびディスプレイ層上の第2の位置における第2のディスプレイ情報を同時に表示するディスプレイ駆動信号を発生する信号プロセッサコンポーネントを含む薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【請求項38】
請求項37に記載の薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイであって、前記のバッテリ、ディスプレイ、ユーザ入力および電子回路層内のコンポーネントの少なくともいくつかは電気的活物質をプリントして抵抗、キャパシタ、インダクタ、アンテナ、導体および半導体デバイスを含む回路素子を形成することにより形成される薄型、軽量、可撓性、高輝度、ワイヤレスディスプレイ。
【図1】
【図7】
【図8】
【図13】
【図14】
【図7】
【図8】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2006−500607(P2006−500607A)
【公表日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−534470(P2004−534470)
【出願日】平成15年9月2日(2003.9.2)
【国際出願番号】PCT/US2003/027525
【国際公開番号】WO2004/022343
【国際公開日】平成16年3月18日(2004.3.18)
【出願人】(505080828)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年9月2日(2003.9.2)
【国際出願番号】PCT/US2003/027525
【国際公開番号】WO2004/022343
【国際公開日】平成16年3月18日(2004.3.18)
【出願人】(505080828)
【Fターム(参考)】
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