説明

電子機器、データ更新システム及びデータ更新プログラム

【課題】 更なる追加言語の要求に安価にかつ迅速に対応することができる電子機器、データ更新システム及びデータ更新プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】更新可能なファームウエアに基づいて動作を制御する制御手段(14a、14b)と、該ファームウエアの機能に関連した情報を表示する表示手段(11)とを有する電子機器(10)であって、前記情報の表示に使用される複数国の言語以外の新たな追加言語のデータを、前記ファームウエアと共に外部装置より受信可能な受信手段(13)を備え、前記制御手段は、前記追加言語のデータを使用して前記表示手段に表示する電子機器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファームウエア及びそれに関連したデータを更新する技術に関し、特にファームウエアが扱う言語の追加要求に対して安価にかつ迅速に対応することのできる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラは、世界中に輸出されて使用されている。このため、デジタルカメラは、表示される言語を多くの言語から選択することができるようなっている。しかし、市場が拡大するに伴い、更なる追加言語に対応して欲しいとの要望が常に寄せられている。
【0003】
従来デジタルカメラ内で表示する言語(文字列)データは全てカメラ内のプログラムメモリに内蔵するように構成されており、カメラで選択できない言語を追加する場合は、言語データを追加したファームウエアをプログラム内蔵メモリに再格納、即ち、ファームウエアの書換を行う方法がとられている。
【0004】
しかしながら、使用する言語が増える度に、その言語を記憶するためのプログラムメモリ容量が必要となるため、結果として製品のコスト増を招くことになる。また、ファームウエアと言語データとの構成の関係で、言語の追加が生ずる度に新たなROMの設計が必要となり、コスト増とともにニーズの対応に遅れを生ずるという問題点がある。
【0005】
このような問題点に対応するための要素技術として次の技術が知られている。
【0006】
特許文献1には、ネットワーク経由で言語データをダウンロードしてメモリに書き込むことにより言語の変更を行う技術が開示されている。特許文献2には、所望の言語データが無い場合は、省略データで代用して表示する方法が開示されている。
【特許文献1】特開2001−86286号公報
【特許文献1】特公平8−33806号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の技術では、言語データを通信により獲得することが記載されているが、その言語データを取り扱う本体のプログラムであるファームウエアとの関係は記載されていない。一般に、ファームウエアはバージョンアップにより機能が変更されるのが通常であり、それに伴い、使用する言語データの形式等も変更を受ける場合が多い。従って、この両者の対応関係が整合するように取り計らうことが必要とされるが、この点については記載もされておらずまた示唆する記載も無い。また、特許文献2に記載の技術では、使い勝手が良くないという問題がある。
【0008】
更に、両特許文献にも、本願発明の解決課題である、言語データの追加要求に迅速に対応し、言語データの追加によるROM制作コスト増を防止することを明示する記載はない。
【0009】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、更なる追加言語の要求に安価にかつ迅速に対応することができる電子機器、データ更新システム及びデータ更新プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための、本発明に係る請求項1に記載の電子機器は、更新可能なファームウエアに基づいて動作を制御する制御手段と、該ファームウエアの機能に関連した情報を表示する表示手段とを有する電子機器であって、前記情報の表示に使用される複数国の言語以外の新たな追加言語のデータを、前記ファームウエアと共に外部装置より受信可能な受信手段を備え、前記制御手段は、前記追加言語のデータを使用して前記表示手段に表示する。
【0011】
また本発明に係る請求項2に記載の電子機器は、上記記載の発明である電子機器において、前記ファームウエアは、前記情報の表示に使用される複数国の言語のデータを記憶する標準言語記憶手段を有し、少なくとも1つの前記追加言語のデータを記憶する追加言語記憶手段を更に備えた。
【0012】
また本発明に係る請求項3に記載の電子機器は、上記記載の発明である電子機器において、前記受信手段が受信する前に、少なくとも前記電子機器のモデル名、前記電子機器に格納されているファームウエアのバージョン、前記追加言語記憶手段に記憶されている言語の種類を前記外部装置に送信する現在情報送信手段を更に備えた。
【0013】
また本発明に係る請求項4に記載の電子機器は、上記記載の発明である電子機器において、前記現在情報送信手段が送信する情報に応じて前記外部装置から送信されるファームウエアのバージョン情報と追加可能言語情報とに基づいて、ユーザが特定したバージョンのファームウエアデータ、追加言語データの少なくとも1つを要求するデータ要求送信手段を更に備えた。
【0014】
また本発明に係る請求項5に記載のデータ更新システムは、上記記載の発明である電子機器と該電子機器に接続する前記外部装置とを有するデータ更新システムにおいて、前記外部装置は、前記電子機器の前記現在情報送信手段が送信する情報に基づいて、ファームウエアのバージョン情報と追加可能言語情報とを前記電子機器に送信する一覧情報送信手段と、前記電子機器の前記データ要求送信手段が送信する要求に基づいてユーザが特定したバージョンのファームウエアデータ、追加言語データの少なくとも1つを前記電子機器に送信するデータ送信手段とを備えた。
【0015】
また本発明に係る請求項6に記載のデータ更新プログラムは、更新可能なファームウエアに基づいて動作を制御する制御手段と、該ファームウエアの機能に関連した情報を表示する表示手段とを有する電子機器のデータ更新プログラムであって、前記情報の表示に使用される複数国の言語以外の新たな追加言語のデータを、前記ファームウエアと共に外部装置より受信する受信ステップと、前記追加言語のデータを使用して前記表示手段に表示する表示ステップとをコンピュータに実行させる。
【0016】
また本発明に係る請求項7に記載のデータ更新プログラムは、上記記載の発明であるプログラムにおいて、前記受信手段が受信する前に、少なくとも前記電子機器のモデル名、前記電子機器に格納されているファームウエアのバージョン、前記追加言語記憶手段に記憶されている言語の種類を前記外部装置に送信する現在情報送信ステップを更に備えた。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、更なる追加言語の要求に安価にかつ迅速に対応することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
[第1の実施の形態]
図1の(1)は、本発明の第1の実施の形態の電子機器の構成を示す図である。なお、以下の実施の形態では、電子機器としてデジタルカメラを例として説明する。
【0019】
デジタルカメラ10は、表示部11、操作入力部12、通信インターフェース13、処理部14、カメラバッファ15及び記憶部17を備えている。そして、処理部14は、システム部14aとユーザ部14bを備え、更にユーザ部14bには、標準言語データ記憶領域14cが設けられている。そして、記憶部17は、調整値記憶領域17a、カメラ設定情報記憶領域17b及び追加言語データ記憶領域17cを有している。なお、処理部14と記憶部17は、不揮発性メモリ内に設けられている。
【0020】
表示部11は、TFT液晶ディスプレイ等の表示デバイスである。操作入力部12は、ユーザからの操作指示入力を受取るための十字キー、テンキー等の入力デバイスである。通信インターフェース13は、外部装置との間で情報の授受を行う。カメラバッファ15は、表示用のデータ等を一時的に記憶可能なメモリ(RAM)である。
【0021】
処理部14は、デジタルカメラ10の動作を統括的に制御する。そして、システム部14aは、システムプログラムが動作する領域であり、ユーザ部14bは、アプリケーションプログラムが動作する領域である。標準言語データ記憶領域14cには、このデジタルカメラ10の出荷先(以下、「仕向け地」という)に対応した複数の言語データが格納されている。なお、ユーザ部14bに格納されるプログラムを「ファームウエア本体」と称する。
【0022】
記憶部17は、デジタルカメラ10の制御に必要な種々のデータを記憶する。調整値記憶領域17aは、仕向け地に応じて仕様などを調整するためのデータを記憶する。カメラ設定情報記憶領域17bは、カメラの動作に関する種々のパラメータの値を記憶する。追加言語データ記憶領域17cは、出荷後において追加される言語データを記憶する。
【0023】
図1の(2)は、従来のデジタルカメラの構成を示す図である。本実施の形態のデジタルカメラ10が、従来のデジタルカメラと異なる点について説明する。
【0024】
第1の相違点は、標準言語データ記憶領域14cの容量を従来よりも少なくしたことである。従来では、日、英、独、仏、伊、スペイン、ポルトガル、ハングル、簡体、繁体など10以上の言語を標準言語データ記憶領域14cに記憶していた。本実施の形態では、世界を8つの仕向け地に分類して、そのそれぞれの仕向け地毎に組み込む複数の言語を定めている。従って、標準言語データ記憶領域14cの容量を従来に比して約1/3〜1/5に削減することができる。
【0025】
第2の相違点は、新たに追加言語データ記憶領域17cを設けていることである。この領域は出荷時は空であるが、ユーザが言語を追加したときに、追加された言語データがこの領域に格納される。なお、この追加言語データ記憶領域17cには、1言語のみ追加できる容量を備えていれば足りるが、それに限定されず複数の言語データを格納できる容量を備えていても良い。
【0026】
続いて、言語データを追加する方法について説明する。
【0027】
図2は、言語データを追加する際のシステム構成を示す図である。言語データを追加する際は、デジタルカメラ10はパーソナルコンピュータ(以下、「PC」という)20を介してWebサーバ(以下、「サーバ」という)30から必要なデータを受取る。なお、デジタルカメラ10とPC20との間はUSBケーブル26で接続され、PC20とサーバ30との間はインターネット等の通信回線27によって接続されている。
【0028】
サーバ30のデータベースには、ファームウエア本体32とそれに対応する複数の書換可能言語データ33が記憶されている。サーバアプリケーション31は、PC20のファームウエアアップデートアプリケーション21との間で情報の授受を行って必要なデータを特定する。そして、データベースから必要なデータを取り出し、PC20に送信する。
【0029】
PC20では、ファームウエアアップデートアプリケーション21が送信されたデータを受信して、そのデータを通信ライブラリ22、USBドライバ23を介してデジタルカメラ10に送信する。デジタルカメラ10では、送信されたデータを一時カメラバッファ15に保存した後、そのデータに基づいて自身のデータを更新する。
【0030】
次に、言語データ追加処理の手順を図3及び図4のフロー図を参照しつつ説明する。
【0031】
ユーザがPC20のファームウエアアップデートアプリケーション21を起動すると、図3のステップP1〜P2において、ファームアップデートの初期画面が表示され、デジタルカメラとUSBケーブル26で接続するように指示がされる。
【0032】
そこで、ユーザはステップD1〜D3において、カメラの電源がOFFであることを確認した後、PC20にUSBケーブル26を挿入してカメラの電源をONする。PC20にUSBケーブル26が接続されたときは、デジタルカメラ10の操作状態はロックされ、PC20からの通信コマンドを待機する状態になる。
【0033】
PC20では、ステップP3において、USBケーブル26が挿入されているかどうかを判定し、USBケーブル26が挿入されていればセッション確立を行う。デジタルカメラ20は、ステップD4において、PC20からのセッション確立に応答する。
【0034】
PC20は、ステップP4において、モデル情報をデジタルカメラ10に要求する。デジタルカメラ10は、ステップD5において、カメラのモデル名をPC20に送信する。次にPC20は、ステップP5において、バージョン情報をデジタルカメラ10に要求する。デジタルカメラ10は、ステップD6において、ファームウエアのバージョンをPC20に送信する。更にPC20は、ステップP6において、言語情報をデジタルカメラ10に要求する。デジタルカメラ10は、ステップD7において、追加言語データ記憶領域17cに存在する言語の種類を表わすデータをPC20に送信する。なお、出荷時の状態では、追加言語データ記憶領域17cには言語データは存在しないため、空であることを示すデータがPC20に送信される。
【0035】
次に、PC20は、サーバ30との間で情報の授受動作を実行する。
【0036】
PC20は、ステップP7において、モデル名、バージョン、言語情報をサーバ30に送信する。サーバ30は、ステップW1〜W2において、受信したモデル名、バージョン、言語種類情報に基づいて、データベース内を調べ、該当したモデル名について、送信されたバージョンと最新のファームウエアのバージョン、及びそれぞれのバージョンのファームウエアに対応する書換可能言語データの一覧をPC20に送信する。
【0037】
PC20は、ステップP8〜P9において、受信したファームウエアのバージョン、書換可能言語データの一覧を表示する。そして、最新のファームウエアに更新するかどうか、書換可能言語データから追加する言語があるかどうかをユーザに選択させる。
【0038】
図5は、ユーザに選択させるための選択画面を示す図である。
【0039】
選択画面35には、ファームウエア本体のバージョンを選択させるバージョン選択部35aが表示される。ユーザが例えば、最新バージョンであるバージョン1.1を選択すると、そのバージョンに対応した書換可能言語を選択させる言語選択部35bが表示される。ユーザは、表示されている中から所望の言語を選択することができる。また言語を「選択しない」とすることもできる。
【0040】
そして、PC20は、選択したファームウエアのバージョンと言語の種類を表わす情報をサーバ30に送信する。サーバ30は、ステップW3〜W4において、受信した情報に基づいて、データベース内を調べ、選択されたファームウエアと言語データをPC20に送信する。
【0041】
PC20は、ステップP10〜P11において、受信したファームウエアと言語データをデジタルカメラ20に転送する。なお、送信容量が大きくなる場合は、データを分割して送信する。そして、ステップP12において、転送終了後、デジタルカメラ10にデータのチェックを指示する。
【0042】
デジタルカメラ10では、ステップD8において、PC20から転送されるファームウエア等のデータを一旦カメラバッファ15に格納する。次に、PCからデータのチェック要求が送信されると、ステップD9において、カメラバッファ15に転送済のデータのチェックを実施する。チェック内容は、サムチェック、あるいはデジタルカメラ10のモデルに適合するファームウエア、言語データか否かなどである。そして、ステップD10において、チェック結果をPC20に送信する。
【0043】
PC20では、ステップP13〜P14において、データチェックでエラーが発生したかどうかを調べる。エラーが発生した場合は、ステップP16において、エラーメッセージを表示して終了する。エラーが発生していない場合は、ステップP15において、ファームアップデート指示をデジタルカメラ10に送信する。
【0044】
デジタルカメラ10では、ステップD11〜D13において、ファームアップデート指示を受取ると、カメラバッファ15内にあるファームウエア、言語データなどのデータを用いて書換処理を実行する。そして、書換処理においてエラーが発生したかどうかを調べる。エラーが発生していれば、ステップD14において、エラーメッセージを表示部11に表示し、エラーが発生していなければ、ステップD15において、OKメッセージを表示部11に表示する。
【0045】
以上の処理が終了したときは、ユーザはカメラの電源をOFFした後、PC20との通信線であるUSBケーブル26を外す。
【0046】
続いて、以上の手順に係る言語データ追加処理の種々の態様を説明する。
【0047】
図6は、言語データ追加動作の概要を示す図である。追加に係る言語データとファームウエアは、図6の左から右に転送されることを示している。以下、図6を参照しつつ処理の概要を説明する。
【0048】
(1)ファームウエアダウンロード段階では、ユーザの選択に対応して、ファームウエア本体、書換可能言語データの少なくとも1つのデータがサーバ30からPC20に送られる。
【0049】
(2)ファーム転送段階では、カメラ10はPC20から転送されたデータをカメラのカメラバッファ15内に一旦格納する。
【0050】
(3)ファームアップ段階では、ファームウエア本体はユーザ部14bに格納し、書換可能言語データは追加言語データ記憶領域17cに格納する。なお、図6に示すように、ファームウエア本体は、標準言語データ記憶領域14cを含んでいるため、バージョンアップによって言語データとの不整合が生ずる恐れは無い。また、追加言語データ記憶領域17cに既に書換言語データが格納されている場合は、新たな書換可能言語データで書換える。一方、書換言語が選択されていない場合は追加言語データ記憶領域17cをクリアする。
【0051】
図7は、言語データ追加処理の具体例を示す図である。
【0052】
図7の(1)に示すように、ファームアップ前のデジタルカメラ10内のファームウエア本体のバージョンが1.0、追加言語データ記憶領域17cに言語がない場合において、ユーザがファームウエア本体のバージョンを1.0、即ちバージョンを変更しないと選択し、書換可能言語でESP(スペイン)を選択する。
【0053】
そうすると、図7の(2)に示すように、サーバ30からは言語データのみが送信され、追加言語データ記憶領域17cにスペイン語が格納される。これによって、ユーザはスペイン語を使用することが可能となる。
【0054】
図8は、言語データ追加処理の他の具体例を示す図である。
【0055】
図8の(1)に示すように、ファームアップ前のデジタルカメラ10内のファームウエア本体のバージョンが1.0、追加言語データ記憶領域17cにスペイン語が格納されている場合において、ユーザがファームウエア本体のバージョンを1.1、即ち最新バージョンに変更すると選択し、書換可能言語でITA(イタリア)を選択する。
【0056】
そうすると、図8の(2)に示すように、サーバ30からはファームウエア本体と言語データとが送信され、ユーザ部14bにファームウエア本体(バージョン1.1)が格納され、追加言語データ記憶領域17cにイタリア語が格納される。これによって、ユーザは新しいバージョンのファームウエアと追加言語であるイタリア語を使用することが可能となる。
【0057】
図9は、デジタルカメラの言語メニュー画面を示す図である。
【0058】
図9の(1)に示すように言語追加前に、4言語が搭載されている場合は、1つの画面に4つの言語が表示される。ここで、イタリア語が追加されたときは、言語メニュー画面の最後尾に追加された言語名が表示される。図9の(2)に示すように、1画面には最大4言語しか表示できないため、追加後の2ページ目に追加された言語が表示され、追加された言語表示の左側にアイコンが表示される。これによって、ユーザは言語が追加されたことを確認することができる。
【0059】
なお、本実施の形態では、追加言語データ記憶領域には、1つの言語データのみが記憶できるがこの形態に限定されず、複数の言語データを記憶するように構成しても良い。
【0060】
[実施の形態の効果]
上述の実施の形態によれば、ファームウエア本体とは別に、少なくとも1つの言語データを格納する書換可能な言語データ記憶領域をもっているため、ファームウエア本体とは独立して言語を追加可能である。従って、言語データだけを後から追加、または差し替えることで、多種の言語対応が可能となる。
【0061】
また、カメラモデル名、ファームウエアバージョン、言語種類の3つの情報により、ファームウエア及び追加言語の書き換えを可能としているため、自動的に最新の言語データをPC側で選択し、ファームウエアを更新できるため、ユーザにとって選択の手間がなくなる。
【0062】
ファームウエアを更新する際、3つの情報で、電子機器・および目的のファームウエアを特定することができるため、通信方法が同一であれば更新プログラムは電子機器に依存しない共通のものが使用できる。
【0063】
更に、ファームウエアの更新に際して、言語データも同時に最適なものに更新することが可能となる。従って、機能拡張した際でも、言語がブランク表示されるなどの省略表示を行わなくとも、正しく表示することができる。
【0064】
また、ファームウエアと言語データの組合せが自動で選択されて更新されるため、例えば、言語データの更新を忘れるといったことが無くなり、ユーザにとって使い勝手のよいシステムを提供することができる。
【0065】
なお、上述の実施の形態で説明した各機能は、ハードウエアを用いて構成しても良く、また、ソフトウエアを用いて各機能を記載したプログラムをコンピュータに読み込ませて実現しても良い。また、各機能は、適宜ソフトウエア、ハードウエアのいずれかを選択して構成するものであっても良い。
【0066】
更に、各機能は図示しない記録媒体に格納したプログラムをコンピュータに読み込ませることで実現させることもできる。ここで本実施の形態における記録媒体は、プログラムを記録でき、かつコンピュータが読み取り可能な記録媒体であれば、その記録形式は何れの形態であってもよい。
【0067】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電子機器の構成を示す図。
【図2】言語データを追加する際のシステム構成を示す図。
【図3】言語データ追加処理の手順を示すフロー図。
【図4】言語データ追加処理の手順を示すフロー図。
【図5】選択画面を示す図。
【図6】言語データ追加動作の概要を示す図。
【図7】言語データ追加処理の具体例を示す図。
【図8】言語データ追加処理の他の具体例を示す図。
【図9】デジタルカメラの言語メニュー画面を示す図。
【符号の説明】
【0069】
10…デジタルカメラ、11…表示部、13…通信インターフェース、14…処理部、14a…システム部、14b…ユーザ部、14c…標準言語データ記憶領域、15…カメラバッファ、17…記憶部、17c…追加言語データ記憶領域、20…PC、26…USBケーブル、27…通信回線、30…サーバ、32…ファームウエア本体端、33…書換可能言語データ、35…選択画面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
更新可能なファームウエアに基づいて動作を制御する制御手段と、該ファームウエアの機能に関連した情報を表示する表示手段とを有する電子機器であって、
前記情報の表示に使用される複数国の言語以外の新たな追加言語のデータを、前記ファームウエアと共に外部装置より受信可能な受信手段を備え、
前記制御手段は、前記追加言語のデータを使用して前記表示手段に表示すること
を特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記ファームウエアは、前記情報の表示に使用される複数国の言語のデータを記憶する標準言語記憶手段を有し、
少なくとも1つの前記追加言語のデータを記憶する追加言語記憶手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記受信手段が受信する前に、少なくとも前記電子機器のモデル名、前記電子機器に格納されているファームウエアのバージョン、前記追加言語記憶手段に記憶されている言語の種類を前記外部装置に送信する現在情報送信手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記現在情報送信手段が送信する情報に応じて前記外部装置から送信されるファームウエアのバージョン情報と追加可能言語情報とに基づいて、ユーザが特定したバージョンのファームウエアデータ、追加言語データの少なくとも1つを要求するデータ要求送信手段を更に備えたことを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
請求項4に記載の電子機器と該電子機器に接続する前記外部装置とを有するデータ更新システムにおいて、
前記外部装置は、
前記電子機器の前記現在情報送信手段が送信する情報に基づいて、ファームウエアのバージョン情報と追加可能言語情報とを前記電子機器に送信する一覧情報送信手段と、
前記電子機器の前記データ要求送信手段が送信する要求に基づいてユーザが特定したバージョンのファームウエアデータ、追加言語データの少なくとも1つを前記電子機器に送信するデータ送信手段と
を備えたことを特徴とするデータ更新システム。
【請求項6】
更新可能なファームウエアに基づいて動作を制御する制御手段と、該ファームウエアの機能に関連した情報を表示する表示手段とを有する電子機器のデータ更新プログラムであって、
前記情報の表示に使用される複数国の言語以外の新たな追加言語のデータを、前記ファームウエアと共に外部装置より受信する受信ステップと、
前記追加言語のデータを使用して前記表示手段に表示する表示ステップと
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項7】
前記受信手段が受信する前に、少なくとも前記電子機器のモデル名、前記電子機器に格納されているファームウエアのバージョン、前記追加言語記憶手段に記憶されている言語の種類を前記外部装置に送信する現在情報送信ステップを更に備えたことを特徴とする請求項6に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−31100(P2006−31100A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−204784(P2004−204784)
【出願日】平成16年7月12日(2004.7.12)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】