説明

電子機器

【課題】複数の制御部を接続する通信線を備え、この通信線の異常時も装置の主機能を稼動することができるようにする。また異常が発生していることを利用者に報知する。
【解決手段】電子機器を制御する第1の制御部と、第1の制御部に電力供給する第1電源部を備える。また前記第1電源部を制御する第2の制御部と、前記第1の制御部と第2の制御部を接続する通信線を備える。前記通信線の異常時に、第2制御部が前記第1電源部を稼動状態に制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2以上のCPUを備え、各CPU間を接続する通信線が異常の場合も稼動状態に制御する電子機器に関する。特に電源制御CPUと動作制御CPU間の通信線異常の場合にも稼動し、終了することができる電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
今日の多くの電子機器は、複数の回路基板を有し、各回路基板間をコネクタにより接続して構成される。特許文献1は負荷回路を有するプラグイン型基板と、起動制御可能なオンボード電源を有するプラグイン型基板をコネクタで接続する電源システムを開示している。この電源システムは、プラグイン型基板の接続状況を基板検出部により検出し、この基板検出部の検出によりプラグイン型基板のオンボード電源を起動及び停止を制御する起動制御部を備える。電源システムは、上記基板検出部と起動制御部により、装置に必ず実装しなければその装置が機能しない基板や機能を2つ以上に分割した基板あるいは他の基板と組合せないと正常に機能しない基板(例えば、CPU基板、メモリ基板、ハードディスク基板)に応じて、各プラグイン型基板の動作を制御する。
【特許文献1】特開平9―322400号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1は、オンボード電源を有する複数のプラグイン型基板を備える電源システムを開示している。しかし複数のプラグイン型基板を接続する通信線の異常は考慮されていない。
本発明は複数の制御部を接続する通信線を備え、この通信線の異常時も装置の主機能を稼動状態に制御することができるようにするものである。さらに異常が発生していることを利用者に報知するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の電子機器は、電子機器内の各部を制御する第1の制御部と、前記第1の制御部に電力供給する第1電源部と、前記第1電源部を制御する第2の制御部と、前記第1の制御部と第2の制御部を接続する通信線とを備え、前記通信線の異常時には前記第2制御部は前記第1電源部を稼動状態に制御することにより、前記課題を解決する。
【0005】
また本発明の電子機器は、更に電源スイッチ及び前記電源スイッチのオフを検出する検出手段を備え、前記第1制御部は、前記検出手段により前記電源スイッチがオフであることを検出すると前記第1電源の備えるコンデンサに蓄えられた電荷からの電力供給が停止する前に処理中データの退避処理を行うことが好ましい。
【0006】
また本発明の電子機器は、電子機器内の第1の部分を動作制御する動作制御部と、前記動作制御部に電源供給するサブ電源部と、電子機器内の第2の部分を駆動制御する駆動制御部と、前記駆動制御部に電源供給するメイン電源部と、前記メイン電源部およびサブ電源部を制御する電源制御部と、前記電源制御部に電源供給する常駐電源部と、前記動作制御部と電源制御部を接続する通信線とを備え、前記通信線の異常時には前記電源制御部はメイン電源部及びサブ電源部を稼動状態に制御するものである。
また本発明の電子機器は、更に電源スイッチ及び前記電源スイッチのオフを検出する検出手段を備え、前記動作制御部および駆動制御部は、前記検出手段により前記電源スイッチがオフであることを検出すると前記メイン電源部およびサブ電源部の備えるコンデンサに蓄えられた電荷からの電力供給が停止する前に処理中データの退避処理を行うことが好ましい。
【0007】
また本発明の電子機器は、電子機器内の第1の部分を動作制御する動作制御部と、前記動作制御部に電力供給するサブ電源部と、電子機器内の第2の部分を駆動制御する駆動制御部と、前記駆動制御部に電力供給するメイン電源部と、前記メイン電源部およびサブ電源部を制御し機能スイッチを有する電源制御部と、前記電源制御部に電力供給する常駐電源部と、前記動作制御部と前記電源制御部を接続する通信線と、前記サブ電源部と前記メイン電源部と前記常駐電源部からなり商用電源から電力供給される直流電源部と、商用電源から前記直流電源部への電力供給状況を示す一次側信号を生成する一次側信号生成部とを備え、前記通信線の異常時に前記電源制御部は機能スイッチのオフを検出したとき、前記一次側信号の生成を停止させて駆動制御部に機能スイッチのオフを検出させ、メイン電源部及びサブ電源部をオフにすることを特徴とする。
【0008】
また本発明の電子機器は、表示部を更に備え、前記通信線の異常時に表示部にトラブル表示するとよい。
また本発明の電子機器は、前記動作制御部および駆動制御部は前記機能スイッチのオフを検出したときは処理中データの退避処理を行うことが望ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の電子機器は、第1の制御部と第2の制御部を接続する通信線の異常時に、第2制御部が前記第1電源部を稼動状態に制御するので、通信線を利用した機能以外の電子機器の機能を利用可能にし、トラブル状態を通知するようにすることができる。
また本発明の電子機器は、第1の制御部と第2の制御部を接続する通信線異常時に、電源スイッチのオフを検出したとき、データ退避処理するので、データ保護ができる。
また本発明は、第1の制御部と第2の制御部を接続する通信線の異常時に、電源制御部が機能スイッチのオフを検出したとき、商用電源の接続状態を示す一次側信号の生成を停止させて、駆動制御部に電源スイッチのオフを検出させ、メイン電源部及びサブ電源部をオフにするので、電源スイッチをオフしたときもデータ退避を確実に行える。
また本発明は、通信線の異常時に、表示部にトラブル表示するので、修理箇所を早期に発見することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、電子機器を制御する第1の制御部と、前記第1の制御部に電力供給する第1電源部と、前記電源部を制御する第2の制御部と、前記第1の制御部と第2の制御部を接続する通信線を備え、前記通信線の異常時に、前記2制御部が前記第1電源部を稼動状態に制御する電子機器である。ここで電子機器は広義に解釈され、本発明は少なくとも2つの制御部を備え、2つの制御部間を通信線で接続するような機器に適用できる。特に本発明は電源オフ時に課金情報のような重要情報が損なわれてはならない機器に使用すると好適である。
【0011】
(実施形態1)
本発明の実施形態1を画像形成装置に適用した場合について説明する。実施形態1は、図1に示すように画像形成装置はコンセント1により、商用交流電源に接続され、主電源スイッチ2を介し、一次側電圧40として直流電源部3に接続される。直流電源部3はスイッチング電源よりなる常駐電源4、サブ電源5、メイン電源6により構成される。従って、常駐電源4、サブ電源5、メイン電源6の稼動または停止は、スイッチング電源のスイッチング発振をオンまたはオフすることにより制御できる。常駐電源4は電源制御CPU7に、サブ電源5は動作制御CPU8に、メイン電源6は駆動制御PU9に交流/直流変換して、直流電源を供給する。なお請求項1において、画像形成装置各部を制御する制御部である動作制御CPU8および駆動制御PU9が第1の制御部に相当し、前記第1の制御部に電力を供給するサブ電源5およびメイン電源6が第1電源部に相当し、電源制御CPU7が第2の制御部に相当する。
【0012】
動作制御CPU8は画像形成装置の各部分を制御する動作制御部分であって、この実施形態1ではスキャナの動作制御部、プリンタエンジンに転送する画像データの受信、加工、転送を行う制御部、FAXの送受信制御部の制御を行う。駆動制御CPU9は画像形成装置のプリンタエンジンの制御、例えば定着装置の温度制御や駆動モータの制御を行う。
なお図示されていない表示部は、メイン電源6から電力供給を受け、動作制御CPU8により制御され表示動作を行う。
動作制御CPU8と、駆動制御CPU9の上記制御部分の分担は一例であって、動作制御CPU8と駆動制御CPU9の制御部分は、適宜入替わってもよいし、更に別のCPUを備え、その別のCPUに動作制御CPU8、駆動制御CPU9の制御部分を分担させてもよい。また動作制御CPU8、駆動制御CPU9が上記制御部分以外の部分を制御してもよい。
【0013】
本発明では、電源制御CPU7は、常駐電源4から電源供給を受け、サブ電源5およびメイン電源6の起動または停止を制御する。電源制御CPU7は機能スイッチ10を備え、機能スイッチ10のオン・オフにより電源制御CPU7を作動させて、サブ電源5およびメイン電源6を制御する。
主電源スイッチ2がオンされた状態で機能スイッチ10が操作者によりオンにされたときはサブ電源5、メイン電源6とも起動し、動作制御CPU8、駆動制御CPU9に直流電力を供給する状態となり、画像形成装置の全機能が起動し、利用可能な状態にされる。
主電源スイッチ2がオンされた状態で機能スイッチ10が操作者によりオフされたときは、電源制御CPU7はサブ電源5、メイン電源6を停止するよう制御し、画像形成装置は節電モードであるFAX受信の待機状態となる。電源制御CPU7はFAX受信の検知機能を備えており、FAX受信の待機状態において電源制御CPU7はFAX受信を検知したときに、電源制御CPU7はサブ電源5、メイン電源6を起動し、動作制御CPU8、駆動制御CPU9に直流電力を供給する状態となり画像形成装置のFAX受信機能が起動する。
または、時間帯指定FAX送信が操作者により指定された状態において機能スイッチ10がオフされたときは、節電モードである時間帯指定FAX送信待機状態となり、サブ電源5のみを起動し動作制御CPU8を動作状態とし、メイン電源6は停止し駆動制御CPU9は停止状態とする。動作制御CPU8に備えられた時計機能により動作制御CPU8がFAX送信時間に到達したことを検出すると、動作制御CPU8は予め記憶手段に格納された画像データのFAX送信を実行する。送信が完了すると、動作制御CPU8は処理中のデータを図示しない不揮発性メモリ又はHDDへ保存するデータ退避処理の後、電源制御CPU7に送信完了の通知を行い、通知を受けた電源制御CPU7はサブ電源5を停止し動作制御CPU8を停止状態とし、その後は前記のFAX受信の待機状態となる。
【0014】
電源制御CPU7は動作制御CPU8と接続する通信線11を備える。電源制御CPU7は動作制御CPU8からの指示を通信線11を介して受信し、メイン電源6とサブ電源5のオン・オフ制御を行う。また通信線11は、電源制御CPU7と動作制御CPU8の動作状態を確認するために通信をする。例えば、時間帯指定FAX送信を行えるよう画像形成装置が待機中でも動作制御CPU8がFAX送信完了まで動作継続し、FAX送信が終了したとき、電源制御CPU7に送信完了を通知する。電源制御CPU7はFAX送信完了の通知を受けると、待機状態に移行する。図1では通信線11は動作制御CPU8と接続する1本の通信線11のみを描いているが、電源制御CPU7または動作制御CPU8に接続する他の接続線と束にして接続される。
また動作制御CPU8は駆動制御CPU9と接続する通信線14を備える。通信線14を介して動作制御CPU8から駆動制御CPU9へデータ退避の指示、または駆動制御CPU9から動作制御CPU8へデータ退避の指示を行う。また通信線14を介して動作制御CPU8から駆動制御CPU9へ通常の動作状態に移行する旨の指示、通信線11でトラブル発生した場合のトラブル表示の指示、等データ通信を行う。
【0015】
電源制御CPU7および常駐電源4は可能な限り消費電力の小さいものが使用され、画像形成装置の節電モードを有効にする。動作制御CPU8、駆動制御CPU9は前記制御部分を制御するのに十分な電流容量を持つ。またサブ電源5は動作制御CPU8を駆動するのに十分な電流容量を有し、メイン電源6は駆動制御CPU9を駆動するのに十分な電流容量を有する。一般的にはメイン電源6の方がサブ電源5より大きい電流容量を有する。従って、待機状態のとき常駐電源4は電源制御CPU7の節電モ−ド時に必要な電力のみを供給し、待機時消費電力を小さくする。待機時は電源制御CPU7によりサブ電源5およびメイン電源6はオフ状態に制御される。
【0016】
本発明において、上記常駐電源4、サブ電源5、メイン電源6、電源制御CPU7、動作制御CPU8、駆動制御CPU9はプリント配線基板(以下、回路ボード)に搭載され、回路ボードは、コネクタに挿入することにより、回路ボード間が接続される。常駐電源4、サブ電源5、メイン電源6、電源制御CPU7、動作制御CPU8、駆動制御CPU9はそれぞれ別の回路ボードに搭載することは必要でなく、適宜ブロックを形成して回路ボードに搭載してもよい。
【0017】
以上のような構成の画像形成装置は、図2のフローチャートのように動作する。図2のフローチャートは、電源制御CPU7のフローチャートと、動作制御CPU8のフローチャートと、駆動制御CPU9のフローチャートを示し、各フローチャート間の通信を点線で結んで示している。図3、図4、図8、図10も同様に3つのフローチャートを示す。
【0018】
まず、電源制御CPU7のフローチャートを説明する。
画像形成装置は、コンセント1が商用電源20に接続され、主電源スイッチ2が使用者によって、オンにされることにより動作を開始する(S1)。あるいは主電源スイッチ2をオンにした状態のままでコンセント1を商用電源に接続したり、停電が復帰したりしたとき、ステップS1の状態になる。これにより常駐電源4が動作状態になり、電源制御CPU7に直流電源が供給される。
この電源供給により電源制御CPU7は起動され(S2)、電源制御CPU7は、サブ電源5をオンにするように制御する(S3)。即ち、図1の接続線12によりオンになるように制御する。ここでサブ電源5をオンに制御するとは、スイッチング電源のスイッチング発振をオンにすることを言う。次に通信線11を介して動作制御CPU8と通信を実行する(通信1で示す。)(S4)。また節電モード時にFAXの着呼あるいは機能スイッチ10のオンを検出したとき通信を行う。
【0019】
この通信が正常に行われた場合(S5のY)、電源制御CPU7はメイン電源6をオンにするよう制御する(S6)。即ち図1の接続線13を通してオン制御信号を送る。通信異常の場合(S5のN)、通信トラブルのルーチンS101へ進む。通信トラブルのルーチンは図4のフローチャートにより後述する。
以上のようにして、サブ電源5およびメイン電源6がオン状態になると、画像形成装置は全機能が動作状態になり、通常の画像形成装置の動作を実行する。この動作状態は機能スイッチ10がオフにされるまで継続する(S7のN)。
【0020】
そして、電源制御CPU7が機能スイッチ10のオフを検出すると(S7のY)、電源制御CPU7は動作制御CPU8に機能スイッチ10のオフ情報を通信線11により送信する(通信2で示す。)。すると動作制御CPU8はオフ動作を行い、動作制御CPU8からメイン電源のオフ指示が通信線11により送られてくるので、電源制御CPU7はこれを受ける(通信3で示す。)。電源制御CPU7はメイン電源6のオフ指示に従い、メイン電源6をオフ制御する(S8)。即ち、接続線13によりオフ制御信号を送る。
その後、電源制御CPU7は動作制御CPU8からのサブ電源のオフ指示を受ける(通信4で示す。)。このオフ指示は通信4で示すように、通信線11により送信されてくる。電源制御CPU7はサブ電源5のオフ指示に従い、サブ電源5をオフに制御する(S9)。即ち、接続線12によりオフ制御信号を送る。
このようにして、サブ電源5およびメイン電源6をオフにして節電モードになる。その後、もしFAXの着呼があると(S10)、あるいは機能スイッチ10のオンを検出すると、前記サブ電源起動のステップS3に戻る。
【0021】
次に動作制御CPU8のフローチャートを説明する。
動作制御CPU8の最初のステップS11は、前記ステップS3で、電源制御CPU7から出されたオン制御信号を接続線12によりサブ電源5が受け、オンになる。これにより動作制御CPU8は、サブ電源5から電源供給を受け起動する。動作制御CPU8が起動すると、動作制御CPU8は電源制御CPU7と通信線11により双方向通信を実行する(通信1で示す。)(S12)。この通信が正常である場合は(S13のY)次のステップS14に進む。通信異常の場合(S13のN)は、通信トラブルのルーチンS111へ進む。通信トラブルのルーチンは後述する。ステップS14では画像形成装置の全機能を通常通り立ち上げる。
【0022】
もし、ユーザが動作制御CPU8に対して通常立ち上げを設定していない場合(S14のN)、エンジン静止立ち上げのステップS51に移る。静止立ち上げとは、FAX受信やプリントデータ受信の待機状態のように、特にプリンタエンジンを起動させる必要のない場合で、エンジン部分は停止させて、動作制御部分だけがオン状態になる状態を指す。静止立ち上げは図3により後述する。
次にステップS15では動作制御CPU8は駆動制御CPU9と通信線14を介して通信し(通信5で示す。)、通常の動作状態を実行する(S16)。即ちステップS16では動作制御CPU8はサブ電源5から電源供給を受け、ウオームアップし、コピーモード、プリントモード、スキャンモードの待機状態になる。ここでコピーボタンが押されるとコピー動作を実行し、またスキャンボタンが押されるとスキャン動作を実行し、FAXボタンが押されるとFAX動作を実行する。
【0023】
そして、前記電源制御CPU7のステップS7において、動作制御CPU8が電源制御CPU7より、通信線11により機能スイッチ10のオフ信号を受けると(通信2で示す。)、動作制御CPU8に割り込みトリガがかかる。このトリガは動作制御CPU8によって上記オフ信号による割り込みトリガとして検知される(S17のY)。このトリガにより、動作制御CPU8は通信線14により駆動制御CPU9へ使用中のデータを図示しない不揮発性メモリもしくはHDDに退避するよう退避指示を出す(通信6で示す。)(S18)。駆動制御CPU9のデータ退避に要する時間を経過した後に、メイン電源6のオフ指示を通信線11により電源制御CPU7へ出す(通信3で示す。)(S19)。次のステップS20では動作制御CPU8は自身のデータを図示しない不揮発性メモリもしくはHDDに退避させる。次にステップS21で、動作制御CPU8はサブ電源5のオフ指示を電源制御CPU7へ出す(通信4で示す。)。サブ電源5のオフ制御が電源制御CPU7より接続線12により出されると、サブ電源5はこれを受け、サブ電源5をオフにする。サブ電源5をオフにするとは、スイッチング電源のスイッチング発振をオフにすることを言う。これにより動作制御CPU8は電源供給が停止され、動作を停止する(S22)。これにより節電モードになる。
【0024】
次に駆動制御CPU9のフローチャートを説明する。
前記したように、電源制御CPU7のステップS6において、メイン電源6のオン制御信号が接続線13を通して出されると、メイン電源6がオンになり(S31)、これによりメイン電源6から電源が供給され、駆動制御CPU9が起動する(S32)。次に駆動制御CPU9は、動作制御CPU8と通信線14を介して通信する(通信5で示す。)(S33)。その後、画像形成装置の全機能を通常通り立ち上げる(S34)。即ちメイン電源6から電源供給を受け、ウオームアップし、コピーモード、プリントモード、スキャンモードの待機状態になる。ここでコピーボタンが押されるとコピー動作を実行する。またスキャンボタンが押されるとスキャン動作を実行する。またFAXボタンが押されるとFAX動作を実行する。
【0025】
そして、動作制御CPU8のステップS18において、駆動制御CPU9が動作中のデータを退避するよう退避指示を受けると(通信6で示す。)、使用中のデータを退避させる(S35)。また電源制御CPU7のステップS8により、メイン電源6のオフ制御を受けると、メイン電源6をオフにする(S36)。このため駆動制御CPU9は電源供給が停止され、動作を停止する。これにより節電モードになる。
【0026】
次にステップS51のエンジン静止立ち上げモードを図3により説明する。
上記動作制御CPU8のステップS14で、通常立ち上げでない場合(S14のN)、ステップS51で、動作制御CPU8は、通信線14により通信11で示すように、エンジンリセット指示を駆動制御CPU9へ出す。このエンジンリセット指示を駆動制御CPU9が受けると、駆動制御CPU9は動作中のデータを退避させる(S61)。次に動作制御CPU8は、メイン電源6のオフ指示を通信線11により電源制御CPU7に出す(通信12で示す。)(S52)。すると電源制御CPU7は、接続線13を通してメイン電源6のオフ制御を出し(S71)、メイン電源6をオフにし、駆動制御CPU9の動作を停止させる(S62)。
【0027】
次にステップS53では、動作制御CPU8はサイレント動作を行う。即ち、FAXの受信待ち、プリントのデータ待ち状態になる。FAXデータ又はプリントデータを受信すると、復帰が必要と判断し(S54のY)、電源制御CPU7に対してメイン電源6を起動するよう指示し(S55)、メイン電源6を起動し駆動制御CPU9を起動させて図2のステップS15に戻り、通常動作状態になる。復帰しない場合(S54のN)、電源制御CPU7からの割り込みがあるか否か監視し、割り込みがなければ(S56のN)、ステップS53に戻る。
【0028】
ここで、前記電源制御CPU7のステップS7で説明したように、電源制御CPU7が機能スイッチ10のオフ信号を検出し、これを通信線11により動作制御CPU8が受け(通信13で示す。)、動作制御CPU8に機能スイッチ10のオフの割り込みがあると、ステップS56以降の動作に進む。
即ち、動作制御CPU8はデータ退避を行い(S57)、サブ電源5のオフ指示を通信線11により電源制御CPU7へ出す(通信14で示す。)(S58)。これにより電源制御CPU7はサブ電源5のオフ制御を出し(S59)、サブ電源5をオフにし、動作制御CPU8を動作停止させる(S60)。その後、電源制御CPU7は、FAXの着呼、電源スイッチのオンを監視する。FAX着呼または電源スイッチオンを検知したら図2のS3に移行する。(S72)
【0029】
以上のような通常動作に対して、通信線11に異常がある場合、図4のフローチャートのように動作する。ここで通信線11の異常とは断線または短絡を意味し、更に具体的には、画像形成装置のメンテナンス、修理時、あるいは開発時に、電源制御CPU7、動作制御CPU8、駆動制御CPU9の回路ボードを抜き差しする際に、誤ってコネクタピンを折り曲げたり、押し潰したりして断線、短絡を起こすことがある。あるいは通信線を切断することがある。また通信ポート異常のために通信ができない場合がある。
本発明は、このように通信異常の場合も画像形成装置の立ち上げを可能にし、また安全に停止させるものである。さらに障害が発生していることを利用者に報知するものである。
【0030】
前記図2で示したように、ステップS4およびステップS12で、電源制御CPU7と動作制御CPU8が通信線11により双方向通信を行う(通信1で示す。)。この通信が正常な場合(S5のY、S13のY)、電源制御CPU7は図2のステップS6に戻り、動作制御CPU8は図2のステップS14に戻る。しかし通信線11が異常の場合、図4に示すように電源制御CPU7と動作制御CPU8は通信をリトライする(通信1で示す。)。それでも通信ができない場合、所定時間後、電源制御CPU7と動作制御CPU8は通信異常と判断する(S5のN、S13のN)。
ステップS13で動作制御CPU8が電源制御CPU7との通信異常を判断すると(S13のN)、ステップS111で駆動制御CPU9と通信線14を通して通信し(通信21で示す。)、駆動制御CPU9にトラブル表示指示を出す(通信22で示す。)(S112)。次に動作制御CPU8は通常の動作状態を実行する(S113)。即ちステップS113では動作制御CPU8はサブ電源5から電源供給を受け、ウオームアップし、コピーモード、プリントモード、スキャンモードの待機状態になる。ここでコピーボタンが押されるとコピー動作を実行し、またスキャンボタンが押されるとスキャン動作を実行し、またFAXボタンが押されるとFAX動作を実行する。時間帯指定FAX送信の実行は不可能なので動作制御CPU8は操作者からその設定がされることを禁止する。
【0031】
一方、上記のように、電源制御CPU7が動作制御CPU8と正常な通信ができない場合(S5のN)、電源制御CPU7はステップS101で接続線13を通してメイン電源6にオン制御を出す。このメイン電源6のオン制御により、メイン電源6はオンになる。メイン電源6がオンになることにより、駆動制御CPU9が起動され(S121)、動作制御CPU8と通信する(通信21で示す。)(S122)。次に動作制御CPU8からトラブル表示指示を受け(通信22で示す。)、駆動制御CPU9はトラブル表示する(S123)。トラブル表示の内容は、例えば、「トラブルコード○○ 電源を切るときは、電源スイッチと主電源スイッチを両方切ってください」である。
このように通信線11に異常がある場合、従来は画像形成装置の電源投入ができずにトラブルの原因が分かりにくくなるが、本発明では通信異常時に電源制御CPU7がメイン電源部6をオンにして表示部にトラブルの状況を表示することができる。特に本発明では通信2により、通信線11の異常が検出されるので、表示部に通信線11の異常を知らせるコード番号で表示できる。そしてステップS124では、通常の動作状態を実行する。 即ちステップS124では駆動制御CPU9はメイン電源6から電源供給を受け、ウオームアップし、コピーモード、プリントモード、スキャンモードの待機状態になる。この状態でコピーボタンが押されるとコピー動作を実行し、またスキャンボタンが押されるとスキャン動作を実行し、またFAXボタンが押されるとFAX動作を実行する。このように通信線11の異常時も時間帯指定FAX送信以外の通常動作を可能にする。
【0032】
そして、通信線11が異常の場合、機能スイッチ10がオフになっても電源制御CPU7から動作制御CPU8に通信ができないため、図2のフローチャートで説明した通り、通常動作のようにステップS7で機能スイッチのオフを検出し、その検出信号を通信線11により、通信2に示すように動作制御CPU8に通知することができない。このため通信線異常の場合は、データ退避後、機能スイッチ10からサブ電源5、メイン電源6をオフにするように、各CPU、各電源部を順序通りに動作させることができない。
従ってここでは、機能スイッチ10によってサブ電源5、メイン電源6をオフできないようにすることで、動作制御CPU8および駆動制御CPU9が制御する記憶手段のデータを保護するようにしている。例えば記憶手段は画像形成装置の場合、コピー枚数や課金情報を記憶しているが、これらデータがなくなったり、間違ったりするのを防止する。
【0033】
このように通信線異常の場合に、常駐電源4、サブ電源5、メイン電源6をオフにするためには、主電源スイッチ2をオフにする、コンセントを抜く、画像形成装置の商用電源20のブレーカを切ることによりオフにする。このようにして電源を切ることにより、常駐電源4、サブ電源5及びメイン電源6をオフにできる。本発明では、商用電源20が直流電源部3に接続され、商用電源20からの電力が直流電源部3に供給されているか否かを検出するために、直流電源部3の一次側電圧に基づいて、商用電源20が直流電源部3に接続されていることを示す一次側信号を生成する。この一次側信号は駆動制御CPU9に一次側信号生成部を備え、また一次側信号を検出する一次側信号検知手段を備える。
【0034】
具体的には、図1に示す直流電源部3に接続される商用電源20から主電源スイッチ2を介して各電源に接続される箇所での電圧である一次側電圧40を一次側信号生成手段に入力し一次側信号を生成して、一次側信号が0に変化したことを一次側信号検知手段により検知することにより一次側電圧が0になったことを検知する。サブ電源5及びメイン電源6から出力される直流電源電圧(図6 DC出力として示す)が動作制御CPU8や駆動制御CPU9が動作できないほどまでに低下する前に、一次側信号検知手段により駆動制御CPU9はメイン電源6に供給される一次側電圧が0になったことを検知すると(S125のY)、メイン電源9の直流電源電圧が完全に低下するまでの間に駆動制御CPU9は動作制御CPU8へ使用中のデータを退避するよう通信線14により(通信23で示す。)退避指示を出す( S126)。また駆動制御CPU9は自身のデータを退避させる(S127)。その後、メイン電源6はオフになり、駆動制御CPU9の動作を停止する(S128)。同様にサブ電源5もオフになり、動作制御CPU8も動作を停止する(S115)。
【0035】
詳説すると、電源制御CPU7によるメイン電源6、サブ電源5ら各電源の起動および停止は、直流電源部3のスイッチング発振のオンおよびオフにより制御しており、スイッチング発振をオフすると、直流電源部3から出力される直流電源電圧は急激に低下しデータの退避時間を確保することができない。一方主電源スイッチ2をオフにする、コンセントを抜く、画像形成装置の商用電源20のブレーカを切ることによりオフにした場合、スイッチング発振は継続されており、図6の整流器21の直後のコンデンサ22により保持された電荷により電源から出力される直流電源電圧はなだらかに低下するので、データの退避時間の確保が可能である。
一次側信号生成手段は実施形態2で詳説するフルウエーブ信号(FW信号)を生成する手段、もしくは実施形態3で詳説するパワーオフ信号(POF信号)を生成する手段である。
また一次側信号検知手段は前記フルウエーブ信号(FW信号)を監視し、フルウエーブ信号が0となって所定時間(交流半波サイクルで2.5サイクル)以上発生しないことを検知するものである。またはパワーオフ信号(POF信号)を監視しパワーオフ信号が0になったことを検知して、一次側電圧が0になったことを検知するものである。
【0036】
(実施形態2)
図5は実施形態2のブロック図を示す。実施形態1との相違点はメイン電源6からフルウエーブ信号(FW信号)の取出線15を備える点、メイン電源6がFW信号生成器を有する点である。
本発明の実施形態1〜3において、常駐電源4、サブ電源5、メイン電源6は、図6に示すようなスイッチング電源により構成される。スイッチング電源は、商用電源20にコンセントにより接続され、主電源スイッチ2を介して第1整流器21に接続され、さらに平滑コンデンサ22を介して第1発信器23に接続される。第1発振器23の出力はトランス24を介して第2整流器25に供給され、次の電圧安定化回路26により直流電圧を安定化させて、DC出力が各部分に供給される。サブ電源5、メイン電源6は、上記第1発信器23が電源制御CPU7により発振オン・オフ制御され、サブ電源5、メイン電源6のオン・オフが制御される。常駐電源4は、電源制御CPU7により発振制御されることがなく、主電源スイッチ2のオン・オフにより動作制御される。
【0037】
メイン電源6では、更に図6に示すように第1整流器21に並列接続したトランス27を介して第3整流器28が接続される。第3整流器28の出力はFW信号生成器29に供給される。FW信号生成器29は商用電源20からゼロクロスパルスを生成する。即ち、図7(a)は商用電源の交流波形を示し、図7(b)はFW信号を示す。FW信号は、商用電源20の交流のゼロクロス点で生成するゼロクロスパルスである。(但し、サブ電源5、常駐電源7ではトランス26、整流器27、FW信号生成器28は不要。)このFW信号の有無により電源制御CPU7と動作制御CPU8との通信線11が異常の場合に、処理中のデータを図示しない不揮発性メモリへ退避させ、コピー枚数データや課金データのような重要情報のデータ化けを防止するよう制御する。
つまり、通信線11が正常の場合、図2のフローチャートで説明したように主電源スイッチ2のオンにより常駐電源4が動作開始し、電源制御CPU7が起動して、サブ電源5をオン制御し、動作制御CPU8を起動する。その後電源制御CPU7と動作制御CPU8が通信線11により通信した後、メイン電源6をオン制御し、駆動制御CPU9を起動する。
また機能スイッチ10がオフされたときは、電源制御CPU7が機能スイッチ10のオフを通信線11を介して動作制御CPU8に通知し、駆動制御CPU9にデータ退避させた後、メイン電源6を動作停止させる。また動作制御CPU8のデータ退避させた後、サブ電源5を動作停止させる。
【0038】
以上のような順序でオン・オフが実行される場合は、動作制御CPU8、駆動制御CPU9の動作が混乱なく実行され、またデータ化けもない。しかし、通信線11に異常がある場合、電源制御CPU7と動作制御CPU8の通信ができないため、上記オン・オフの順序を保つことができなくなる。特に機能スイッチ10がオフされた場合、電源制御CPU7と動作制御CPU8の通信がないと、データ退避のための順序が保てなくなり、データ化けを起こす恐れがある。即ち、機能スイッチ10がオフされると、電源制御CPU7が接続線12,13によりサブ電源5、メイン電源6をオフにする。本発明ではサブ電源5およびメイン電源6がスイッチング電源により構成されているので、電源制御CPU7よりサブ電源5およびメイン電源6のスイッチング動作が停止されると、直ちに直流電源電圧が低下する。このため動作制御CPU8、駆動制御CPU9にデータ退避させることができない。
【0039】
図8は、通信線11が異常の場合にFW信号を使用してオフ動作を行うフローチャート図を示す。ステップS113、S124までは図4と同じである。
なお本実施形態でのS123におけるトラブル表示の内容は、例えば、「トラブルコード○○」である。本実施形態では機能スイッチ10をオフにしても良いので、実施形態1のように主電源スイッチを切るよう表示する必要は無い。
ステップS113、S124では、常駐電源4、サブ電源5、メイン電源6が動作し、電源制御CPU7、動作制御CPU8、駆動制御CPU9が通常動作している。ここで機能スイッチ10がオフになると、電源制御CPU7がステップS130で機能スイッチ10のオフを検出する。これにより電源制御CPU7はFW信号停止手段30に対しFW信号停止指示を出す(S131)。
このFW信号停止指示により、FW信号停止手段30の端子31はHIGH電位とされオン状態となりFW取出線15を接地する。FW信号は強制的に接地電位となり、FW信号の生成が停止された時、すなわちコンセントを抜く、画像形成装置の商用電源20のブレーカを切ることによりオフにした場合と実質的に同じ状態になる。
FW信号の停止により駆動制御CPU9は一次側信号検知手段により電源オフを検出し(S132のY)、動作制御CPU8にデータ退避指示を出し(通信31で示す。)(S133)、また自身のデータを退避させる(S134)。動作制御CPU8はデータ退避指示を受けると、データ退避をする(S135)。
【0040】
電源制御CPU7は、機能スイッチ10のオフを検出した後、電源制御CPU7に内蔵する退避タイマーを動作させる(S136)。退避タイマーは、動作制御CPU8および駆動制御CPU9が上記のようにデータ退避するだけの時間を計測する。データ退避時間は、0.1〜3秒程度である。退避タイマーが時間経過動作を完了すると(S136のY)、サブ電源5とメイン電源6をオフ制御する(S137、S138)。これにより、サブ電源5がオフになり、動作制御CPU8が動作停止する(S139)。またメイン電源6がオフになり、駆動制御CPU9が動作停止する(S140)。その後、電源制御CPU7は、FAXの着呼、電源スイッチのオンを監視する(S141)。FAXの着呼、電源スイッチのオンを検知すると図2のS3に移行する。
【0041】
(実施形態3)
図9は実施形態3のブロック図を示す。実施形態2との相違点は電源制御CPU7と駆動制御CPU9間におよび動作制御CPU間にパワーオフ信号(POF信号)線16を備える点、および駆動制御CPUがPOF信号生成器を有する点である。POF信号は、図7においてメイン電源から出力されるFW信号を基にして、駆動制御CPUにより生成される。POF信号は図7(c)に示すように商用交流電源がオフにされた後、交流半波2サイクル半後にハイレベルからローレベルに変化する信号である。
実施形態3のフローチャートは図10に示すように、電源制御CPU7が機能スイッチ10のオフを検出すると(S130)、POF信号停止指示を出す(S151)。
このPOF信号停止指示により、前述のFW信号停止手段における手法と同様の手法により電源制御CPUはPOF取出線16を接地する。POF信号は強制的に接地電位となり、POF信号の生成が停止された時、すなわちコンセントを抜く、画像形成装置の商用電源20のブレーカを切ることによりオフにした場合と実質的に同じ状態になる。
POF信号の停止により駆動制御CPU9は一次側信号検知手段により電源オフを検出し(S132のY)、自身のデータを退避させる(S134)。
また動作制御CPU8にも一次側信号検知手段を設けており、POF信号が接地電位になったことを検知することにより電源オフを検出し(S141)、自身のデータ退避をする(S135)。
その後は図8のフローチャートと同じである。
【0042】
(その他の実施形態)
本発明は、ハードディスク装置に適用することができる。ハードディスク装置は、時計を備え予約録画の動作を制御するメインCPUと、電源を制御するサブCPUを備え、2つのCPUに通信線が接続される。この構成のハードディスク装置はユーザから電源オフの操作がされると、サブCPUはメインCPUに通信線により通信してデータ退避を行った上で、電源を切断するように動作する。またタイマー録画が終了したときは、メインCPUがサブCPUに通信線によりタイマー終了を通知した後、電源を切断するように動作する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】実施形態1のブロック図である。
【図2】実施形態1のフローチャート図である。
【図3】実施形態1の静止立ち上げモードのフローチャート図である。
【図4】実施形態1の通信線異常の場合のフローチャート図である。
【図5】実施形態2のブロック図である。
【図6】スイッチング電源の回路図である。
【図7】スイッチング電源のタイムチャート図である。
【図8】実施形態2のフローチャート図である。
【図9】実施形態3のブロック図である。
【図10】実施形態3のフローチャート図である。
【符号の説明】
【0044】
2 電源スイッチ
3 直流電源部
4 常駐電源
5 サブ電源
6 メイン電源
7 電源制御CPU
8 動作制御CPU
9 駆動制御PU
10 機能スイッチ
11 通信線
12、13、14 接続線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器内の各部を制御する第1の制御部と、
前記第1の制御部に電力供給する第1電源部と、
前記第1電源部を制御する第2の制御部と、
前記第1の制御部と第2の制御部を接続する通信線と
を備え、前記通信線の異常時には前記第2制御部は前記第1電源部を稼動状態に制御することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
更に電源スイッチ及び前記電源スイッチのオフを検出する検出手段を備え、前記第1制御部は、前記検出手段により前記電源スイッチがオフであることを検出すると前記第1電源の備えるコンデンサに蓄えられた電荷からの電力供給が停止する前に処理中データの退避処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
電子機器内の第1の部分を動作制御する動作制御部と、
前記動作制御部に電源供給するサブ電源部と、
電子機器内の第2の部分を駆動制御する駆動制御部と、
前記駆動制御部に電源供給するメイン電源部と、
前記メイン電源部およびサブ電源部を制御する電源制御部と、
前記電源制御部に電源供給する常駐電源部と、
前記動作制御部と電源制御部を接続する通信線と
を備え、前記通信線の異常時には前記電源制御部はメイン電源部及びサブ電源部を稼動状態に制御することを特徴とする電子機器。
【請求項4】
更に電源スイッチ及び前記電源スイッチのオフを検出する検出手段を備え、前記動作制御部および駆動制御部は、前記検出手段により前記電源スイッチがオフであることを検出すると前記メイン電源部およびサブ電源部の備えるコンデンサに蓄えられた電荷からの電力供給が停止する前に処理中データの退避処理を行うことを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
電子機器内の第1の部分を動作制御する動作制御部と、
前記動作制御部に電力供給するサブ電源部と、
電子機器内の第2の部分を駆動制御する駆動制御部と、
前記駆動制御部に電力供給するメイン電源部と、
前記メイン電源部およびサブ電源部を制御し機能スイッチを有する電源制御部と、
前記電源制御部に電力供給する常駐電源部と、
前記動作制御部と前記電源制御部を接続する通信線と、
前記サブ電源部と前記メイン電源部と前記常駐電源部からなり商用電源から電力供給される直流電源部と、
商用電源から前記直流電源部への電力供給状況を示す一次側信号を生成する一次側信号生成部と
を備え、前記通信線の異常時に前記電源制御部は機能スイッチのオフを検出したとき、前記一次側信号の生成を停止させて駆動制御部に機能スイッチのオフを検出させ、メイン電源部及びサブ電源部をオフにすることを特徴とする電子機器。
【請求項6】
表示部を更に備え、前記通信線の異常時に表示部にトラブル表示することを特徴とする請求項1、3、5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記動作制御部および駆動制御部は前記機能スイッチのオフを検出したときは処理中データの退避処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−34963(P2007−34963A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−221238(P2005−221238)
【出願日】平成17年7月29日(2005.7.29)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】