説明

電子部品の供給装置及び供給方法

【課題】粘着テープの貼着状態が不良のTCPを基板に仮圧着するのを防止した電子部品の供給装置を提供することにある。
【解決手段】TCP4を受けて保持する複数の保持ヘッド19を有して周方向に間欠的に回転駆動されるインデックス手段18A,18Bと、保持ヘッドにTCPを供給する打ち抜き装置と、TCPが供給された保持ヘッドが所定角度回転駆動された位置で、保持ヘッドのTCPの下面に粘着テープ32を貼着する貼着装置と、TCPに貼着された粘着テープを撮像する撮像カメラ47と、撮像カメラによる撮像に基いてTCPに対する粘着テープの貼着状態を判定する制御装置49と、粘着テープが撮像されたTCPを保持した保持ヘッドがインデックス手段によって所定角度回転駆動された位置で、制御装置によって粘着テープの貼着状態が良好であると判定されたTCPを基板に実装するために保持ヘッドから受ける仮圧着ヘッドを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はたとえば基板としての液晶表示パネルに電子部品としてのTCP(Tape Carrier Package)を実装するときに粘着テープが貼着された電子部品を供給するための供給装置及び供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
基板としての液晶表示パネルを製造する場合、その液晶表示パネルに電子部品としてのTCPを実装装置によって実装するということが行われる。上記実装装置にはキヤリアテープから打ち抜き装置によって打ち抜かれた上記TCPを、上記液晶表示パネルに実装するための仮圧着ヘッドに受け渡すための供給装置が設けられている。
【0003】
特許文献1に示された上記供給装置は、周方向に沿って所定角度で離間して複数の保持ヘッドが設けられたインデックステーブルを有する。このインデックステーブルの周囲には、上記保持ヘッドがキヤリアテープから打ち抜かれたTCPを受け取る受け取り位置と、上記保持ヘッドが受けたTCPの下面に導電性の粘着テープ(ACF)を貼着する貼着位置と、粘着テープが貼着されたTCPを液晶パネルに仮圧着してからTCPを撮像してその貼着状態の良否の検査を行なう仮圧着位置と、この仮圧着位置で液晶パネルに仮圧着されたTCPの貼着状態が不良の際、液晶表示パネルからTCPが引き剥がし、その液晶表示パネルを排出したり、或いはTCPを引き剥がさずに、別途設けられた排出領域にTCPが仮圧着された状態で排出する不良品の排出位置が順次設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−21051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記構成の実装装置では、液晶表示パネルにTCPを仮圧着してから、TCPを撮像することで、上記粘着テープによる上記TCPの仮圧着状態の良否の判定を行なうようにしている。
【0006】
そのため、液晶表示パネルに仮圧着されたTCPの貼着状態が不良、つまり粘着テープに捲くれが生じている場合などには、液晶表示パネルを仮圧着位置から剥排出位置まで搬送し、ここで液晶表示パネルに仮圧着されたTCPを剥したり、TCPを剥すことなく液晶表示パネルを排出することになる。
【0007】
その結果、液晶表示パネルに仮圧着されたTCPの貼着状態が不良の場合、仮圧着位置でのTCPの貼着作業が無駄になったり、TCPが不良の状態で仮圧着された液晶表示パネルが利用できなくなるということがあるから、生産性の低下やコスト上昇を招く原因ということになる。
【0008】
この発明は、粘着テープが仮圧着された電子部品を基板に仮圧着する前に、粘着テープの貼着状態の良否を判定することで、粘着テープの貼着状態が不良の電子部品を基板に仮圧着する前に処分することができるようにした電子部品の供給装置及び供給方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、電子部品を基板に実装するために、上記電子部品に粘着テープを貼着して供給する電子部品の供給装置であって、
電子部品を受けて保持する複数の保持ヘッドが周方向に所定角度で設けられ隣り合う保持ヘッド間の角度と対応する角度で周方向に間欠的に回転駆動されるインデックス手段と、
このインデックス手段の保持ヘッドに上記電子部品を上面が吸着保持されるよう供給する供給手段と、
上記電子部品が供給された上記保持ヘッドが上記インデックス手段によって所定角度回転駆動された位置で、上記保持ヘッドに吸着保持された上記電子部品の下面に上記粘着テープを貼着する貼着手段と、
上記粘着テープが貼着された電子部品を保持した上記保持ヘッドが上記インデックス手段によって所定角度回転駆動された位置で、上記電子部品に貼着された上記粘着テープを撮像する撮像手段と、
この撮像手段による撮像に基いて上記電子部品に対する上記粘着テープの貼着状態を判定する判定手段と、
上記粘着テープが撮像された電子部品を保持した上記保持ヘッドが上記インデックス手段によって所定角度回転駆動された位置で、この判定手段によって上記粘着テープの貼着状態が良好であると判定された電子部品を上記基板に実装するために上記保持ヘッドから受ける仮圧着ヘッドと
を具備したことを特徴とする電子部品の供給装置にある。
【0010】
上記判定手段による上記粘着テープの貼着状態の判定は、上記撮像手段の撮像に基いて上記電子部品に対する上記粘着テープの捲れを判定し、捲くれがないときには貼着位置のずれ量を判定することが好ましい。
【0011】
上記判定手段によって上記粘着テープが捲れていると判定された電子部品は、この電子部品が上記撮像手段によって撮像される位置と、上記仮圧着ヘッドに受け渡される位置との間の位置で排出されることが好ましい。
【0012】
上記判定手段によって上記電子部品に貼着された粘着テープの貼着位置がずれていると判定されると、上記電子部品を保持した上記保持ヘッドが上記インデックス手段によって所定角度回転駆動された位置で上記電子部品が上記仮圧着ヘッドに受け渡されるとき、上記仮圧着ヘッドは上記粘着テープから遠ざかる方向に位置補正されることが好ましい。
【0013】
上記電子部品が上記供給手段によって上記保持ヘッドに供給される位置と、上記貼着手段によって上記電子部品に上記粘着テープが貼着される位置との間には、上記電子部品の上記貼着テープが貼着される部分を清掃する清掃手段が設けられることが好ましい。
【0014】
この発明は、電子部品を基板に実装するために、上記電子部品に粘着テープを貼着して供給する電子部品の供給方法であって、
回転駆動されるインデックス手段の周方向に所定の角度で設けられた複数の保持ヘッドに電子部品を順次供給する工程と、
上記電子部品が供給された上記保持ヘッドが上記インデックス手段によって所定角度回転駆動された位置で、上記保持ヘッドに吸着保持された上記電子部品の下面に上記粘着テープを貼着する工程と、
下面に上記粘着テープが貼着された電子部品を保持した保持ヘッドが上記インデックス手段によって所定角度回転駆動された位置で、上記電子部品に貼着された上記粘着テープを撮像する工程と、
上記粘着テープの撮像に基いて上記電子部品に対する上記粘着テープの貼着状態の良否を判定する工程と、
上記粘着テープが撮像された電子部品を保持した保持ヘッドが上記インデックス手段によって所定角度回転駆動された位置で、上記電子部品に貼着された上記粘着テープの貼着状態が良好であると判定された電子部品を上記基板に実装するために仮圧着ヘッドに受け渡す工程と
を具備したことを特徴とする電子部品の供給方法にある。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、間欠的に回転駆動されるインデックステーブルの保持部に電子部品を供給したならば、その電子部品に粘着テープを貼着した後、直ちに電子部品に貼着された粘着テープを撮像してその貼着状態の良否を判定し、不良でない電子部品だけを基板に仮圧着させるために仮圧着ヘッドに受け渡すようにした。
【0016】
そのため、粘着テープの貼着状態が不良の電子部品が基板に仮圧着されるのをなくすことができるから、貼着状態が不良の電子部品を基板に仮圧着する無駄な作業をなくしたり、電子部品が不良状態で貼着された基板を処分する無駄をなくすなどして、生産性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明の一実施の形態の実装装置の内部構造を示す平面図。
【図2】実装装置の内部構造を示す側面図。
【図3】保持ヘッドに保持されたTCPを清掃位置でブラシ清掃する状態を示す側面図。
【図4】供給リールから離型テープに貼着されて繰り出された粘着テープを所定の長さに分断する状態を示す側面図。
【図5】受け渡し位置で粘着テープが貼着されたTCPを仮圧着ヘッドに受け渡す状態を示す側面図。
【図6】撮像位置でTCPに貼着された粘着テープの貼着状態を一対の撮像カメラによって撮像する状態を示す説明図。
【図7】(a)は撮像カメラによって撮像されるTCPに貼着された粘着テープの一端部に捲れがある状態の説明図、(b)は同じく粘着テープの一端部に捲れがない状態の説明図。
【図8】TCPに粘着テープが傾いて貼着された形態の説明図。
【図9】粘着テープが傾いて貼着されたTCPを仮圧着ヘッドが受け渡し位置で受け取るときの粘着テープと仮圧着ヘッドの傾きを説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1乃至図9はこの発明の一実施の形態を示し、図1は実装装置の内部構造を示す平面図、図2は同じく側面図である。図1と図2に示すように、上記実装装置はクリーンルームに設置される箱型状の装置本体1を備えている。この装置本体1の前後方向後端側の幅方向中央部には後方へ突出した突出部2が形成されていて、この突出部2にはキヤリアテープ3から電子部品としてのTCP4を打ち抜くための第1の打ち抜き装置5Aと第2の打ち抜き装置5Bが装置本体1の幅方向の中心線O(図1に示す)に対して左右に対称に配置されている。
【0019】
上記第1の打ち抜き装置5Aと第2の打ち抜き装置5Bは交互に稼動され、一方の打ち抜き装置5A又は5Bによって打ち抜かれたTCP4は一対の第1の受け渡し手段6A、6Bによって受け取られる。
【0020】
すなわち、第1の打ち抜き装置5AによってTCP4を打ち抜いているときには第2の打ち抜き装置5Bが待機しており、第1の打ち抜き装置5Aに供給されるからTCP4を打ち抜き終わったときに、第2の打ち抜き装置5Bが稼動されて第1の打ち抜き装置5Aにキヤリアテープ3の新たな部分が供給される。それによって、キヤリアテープ3から打ち抜かれたTCP4は一対の第1の受け渡し手段6A,6Bに交互に供給されるようになっている。
【0021】
上記第1、第2の打抜き装置5A,5Bは、図2に示すように下面にポンチ11aが設けられた上金型11と、上記ポンチ11aが入り込む貫通孔12aが上下方向に形成された下金型12を備えている。上記上金型11は駆動源13によって矢印で示す上下方向に駆動されるようになっている。
【0022】
上記キヤリアテープ3は供給リール14から繰り出され、複数のガイドローラ15によって方向変換され、一部が上記下金型12の上面に沿って平行に走行するようガイドされて巻き取りリール16に巻き取られるようになっている。
【0023】
なお、供給リール14にはキヤリアテープ3を保護する保護テープ17がキヤリアテープ3と重ねて巻装されている。上記供給リール14から繰り出されたキヤリアテープ3と保護テープ17は分離され、上記キヤリアテープ3から上記打抜き装置5A,5BによってTCP4が打抜かれた後、そのキヤリアテープ3と上記保護テープ17が上記巻き取りリール16に一緒に巻き取られるようになっている。
【0024】
一方の上記第1の受け渡し手段6Aが受けたTCP4は第1のインデックス手段18Aまで搬送され、この第1のインデックス手段18Aに設けられた保持ヘッド19に受け取られる。
【0025】
他方の第1の受け渡し手段6Bが受けたTCP4は第2のインデックス手段18Bまで搬送され、この第2のインデックス手段18Bに設けられた保持ヘッド19に受け取られる。
【0026】
上記第1、第2のインデックス手段18A,18Bは、図2に示すように第1のθ駆動源21によって周方向に60度間隔で間欠的に回転駆動されるインデックステーブル22を有する。各インデックステーブル22の下面には周方向に60度間隔で6つの上記保持ヘッド19が設けられている。
【0027】
それによって、上記一対の第1の受け渡し手段6A,6Bによって搬送されたTCP4は各インデックス手段18A,18Bの保持ヘッド19によって吸着保持される。つまり、TCP4は第1の受け渡し手段6A,6Bからインデックス手段18A,18Bの保持ヘッド19に受け渡される。インデックス手段18A,18Bの保持ヘッド19がTCP4を受け取る受け取り位置を図1にAで示す。
なお、各インデックステーブル22の回転方向は図1に矢印で示すように逆方向となっている。
【0028】
上記第1、第2の打ち抜き装置5A,5Bによって打ち抜かれたTCP4は、各受け渡し手段6A,6Bのそれぞれの受け具24によって交互に受け取られる。この受け具24は図2に矢印で示すX方向、つまり装置本体1の前後方向に沿って駆動されるXテーブル25にZ・θ駆動源23によって上下方向となるZ方向及びZ方向を回転中心とする回転方向(θ方向)に駆動可能に設けられている。
【0029】
上記Xテーブル25は、X方向に沿って設けられたXガイド体26に移動可能に設けられ、図示しないリニアモータなどによって上記Xガイド体26に沿って駆動可能となっている。
【0030】
一方の第1の受け渡し手段6Aの受け具24は、第1の打ち抜き装置5AからTCP4を受けると、図1に矢印で示す方向に駆動され、上記受け具24の上面に保持されたTCP4の一端部が第1のインデックス手段18Aのインデックステーブル22の下面に周方向に60度間隔で設けられた6つの保持ヘッド19のうちの、上記受け取り位置Aに位置決めされた保持ヘッド19の下方に対向するよう駆動位置決めされる。
【0031】
同様に、他方の第1の受け渡し手段6Bの受け具24は、TCP4を受けると、図1に矢印で示す方向に駆動され、第2のインデックス手段18Bのインデックステーブル22の下面に周方向に60度間隔で設けられた4つの保持ヘッド19のうちの、上記受け取り位置Aに位置決めされた保持ヘッド19の下方に対向するよう駆動位置決めされる。
【0032】
位置決めされた受け具24はZ・θ駆動源23によって上昇方向に駆動される。それによって、受け具24に保持されたTCP4が上記インデックステーブル22に設けられた保持ヘッド19の下面に接触接近し、その状態でTCP4が上記受け具24から上記保持ヘッド19に受け渡されて吸着保持される。
【0033】
この実施の形態では、上記受け具24は上記保持ヘッド19にTCP4を供給する供給手段となっている。
【0034】
TCP4が第1、第2のインデックス手段18A,18Bのインデックステーブル22に設けられた保持ヘッド19に受け渡されると、一対のインデックステーブル22は上記第1のθ駆動源21によって図1に矢印で示す逆方向にそれぞれ60度の角度で間欠的に回転駆動される。それによって、TCP4を吸着保持した各インデックステーブル22の保持ヘッド19は図1にBで示す清掃位置に位置決めされる。
【0035】
上記受け具24からTCP4を受けた保持ヘッド19がインデックステーブル22とともに周方向に60度回転駆動されて清掃位置Bに位置決めされると、上記保持ヘッド19に保持された上記TCP4の端子部(図示せず)は図3に示す回転ブラシ28によってブラッシング、つまりクリーニングされる。それによって、端子部に付着した塵埃が除去される。なお、上記回転ブラシ28は図示しないモータに矢印Rで示す方向に回転駆動される。
【0036】
上記回転ブラシ28の一部は洗浄容器29に収容されたアルコール系などの揮発性の洗浄液Lに浸漬している。さらに、上記回転ブラシ28に対向する部分、つまりインデックステーブル22の径方向外方の部分は下面が開口した箱型のカバー30によって覆われている。このカバー30には図示しない吸引ポンプに連通する吸引チューブ30aが接続されている。
【0037】
それによって、カバー30の内部雰囲気が上記吸引チューブ30aによって排出されるようになっている。
【0038】
上記回転ブラシ28、洗浄容器29及びカバー30は載置台27に載置されている。この載置台27は上下駆動源27aによって上下方向に駆動されるようになっている。
【0039】
上記載置台27が上昇方向に駆動されて上記回転ブラシ28が矢印R方向に回転しながらTCP4の端子部に接触すると、その端子部に付着した塵埃が除去される。除去された塵埃は一部が矢印Sで示すように上記カバー30内に飛散し、残りは回転ブラシ28に付着する。カバー30内に飛散した塵埃は吸引チューブ30aによって吸引排出され、回転ブラシ28に付着した塵埃は洗浄容器29の洗浄液Lによって洗浄除去される。
【0040】
したがって、TCP4の端子部に付着した塵埃を回転ブラシ28によって除去するようにしても、上記端子部から除去された塵埃が装置本体1の内部に浮遊する割合を大幅に減少させることができる。
【0041】
なお、上記TCP4の端子部を回転ブラシ28によって清掃すると、清掃時の抵抗によって上記TCP4が保持ヘッド19に対して位置ずれすることがあるから、清掃後に上記TCP4の図示しないゲージに押し当てて位置決めする、ゲージングを行うことが好ましい。
【0042】
TCP4の端子部が回転ブラシ28によってクリーニングされると、そのTCP4を保持した保持ヘッド19は、インデックステーブル22とともに周方向に60度回転駆動されて図1にCで示す貼着位置に位置決めされる。
【0043】
貼着位置Cに位置決めされたTCP4は、第1、第2の貼着装置31A,31Bによって上記TCP4のクリーニングされた端子部に、その端子部と対応する長さに切断された両面粘着性の異方導電性部材(ACF)からなる粘着テープ32が後述するように貼着される。
【0044】
上記第1、第2のインデックス手段18A,18B及び第1、第2の貼着装置31A,31Bは、第1、第2の打ち抜き装置5A,5Bと同様、装置本体1の幅方向の中心線Oに対して左右対称に配置されている。
【0045】
第1、第2のインデックス手段18A,18Bは第1、第2の打ち抜き装置5A,5Bよりも装置本体1の幅方向外方に配置され、第1、第2の貼着装置31A,31Bは第1、第2のインデックス手段18A,18Bよりも幅方向外方に配置されている。
【0046】
上記第1、第2の貼着装置31A,31Bは図2に示すように装置本体1内の底面に近い下部に配置された供給リール34を有する。この供給リール34には上記粘着テープ32が離型テープ35の一側面に貼着されて巻装されている。
【0047】
離型テープ35の一側面に貼着された上記粘着テープ32は上記供給リール34から帯板状の支持ブロック33の板面に沿って上方にほぼ垂直に引き出され、第1のガイドローラ36によって粘着テープ32が上を向くよう水平方向に方向変換されて走行する。
【0048】
図4に示すように、上記粘着テープ32が上記支持ブロック33に対向して垂直に走行する部分では、切断手段37を構成する駆動源37aによって二枚刃を有するカッタ37bが矢印で示す粘着テープ32に接近する方向に駆動されることで、その粘着テープ32に2本の切断線32aを所定間隔で形成する。なお、粘着テープ32が貼着された離型テープ35はカッタ37bによって切断されないよう、上記カッタ37bによる切込み量が設定されている。
【0049】
上記粘着テープ32の2本の切断線32aによって他の部分と分離された部分、つまり抜き取り部分32bは上記切断手段37よりも上方に配置された抜き取り手段39によって抜き取られる。それによって、粘着テープ32は所定長さ、つまりTCP4の幅寸法に対応する長さに分離される。
【0050】
上記抜き取り手段39は、駆動源39aと、この駆動源39aによって上記粘着テープ32に接離する方向に駆動される押圧部39bと、この押圧部39bによって上記抜き取り部分32bに押圧される除去テープ40を有する。
【0051】
除去テープ40の一部が上記押圧部39bによって粘着テープ32の抜き取り部分32bに押圧されることで、この抜き取り部分32bが除去テープ40に貼着されて除去される。なお、除去テープ40は図示しない供給リールから繰り出され、同じく図示しない巻き取りリールによって所定長さずつ巻き取られるようになっている。
【0052】
所定長さに分離された粘着テープ32は、図2に示すように離型テープ35とともに上記第1のガイドローラ36によって水平方向に方向変換されて走行し、上記第1のガイドローラ36に対して所定間隔で配置された第2のガイドローラ41によって下方に方向変換される。
【0053】
上記離型テープ35の上記第1のガイドローラ36と第2のガイドローラ41との間の部分は、上記インデックステーブル22の貼着位置Cに位置決めされた保持ヘッド19に保持されたTCP4のクリーニングされた端子部の下面を走行する。
【0054】
上記離型テープ35は、図示しない駆動源によって矢印で示す開閉駆動及び同図にZの矢印で示す上下方向に往復駆動されるチャック機構42によって挟持されて所定長さずつ間欠的に搬送される。つまり、離型テープ35の所定長さに切断された粘着テープ32が貼着された部分はチャック機構42によって貼着位置Cに位置決めされた保持ヘッド19の下方を水平に走行するようになっている。
【0055】
上記離型テープ35がチャック機構42によって間欠的に搬送され、所定長さに分離された粘着テープ32が貼着位置Cに位置決めされた保持ヘッド19に保持されたTCP4の端子部の下方に対向するよう位置決めされると、その粘着テープ32は押し上げ手段43によって加熱されながら上記TCP4に加圧貼着される。
【0056】
上記押し上げ手段43は、駆動源44によって上昇方向に駆動される加圧体45を有する。この加圧体45は熱源となるヒータ45aが内蔵されている。そして、加圧体45が上昇方向に駆動されると、この加圧体45は離型テープ35を介して所定長さに分離された上記粘着テープ32を上記TCP4の端子部に加熱しながら加圧する。それによって、粘着テープ32がTCP4の端子部に貼着される。なお、粘着テープ32はヒータ45aによって加熱されることで粘着性が向上するから、TCP4の端子部に確実に貼着されることになる。
【0057】
粘着テープ32がTCP4に貼着されると、図示しない離型ローラによってその粘着テープ32から離型テープ35が剥離される。剥離後、インデックステーブル22はさらに60度回転させられる。それによって、粘着テープ32が貼着されたTCP4を保持した保持ヘッド19は図1にDで示す撮像位置に位置決めされる。それと同時に、離型テープ35がチャック機構42によって搬送され、粘着テープ32の所定長さに切断された新たな部分が貼着位置CのTCP4に対向位置決めされる。なお、離型テープ35の粘着テープ32が貼着除去された部分は回収容器46に格納される。
【0058】
上記撮像位置Dには、図6に示すようにインデックステーブル22の保持ヘッド19に保持されたTCP4の粘着テープ32が貼着された一端部の幅方向両端部を下方から撮像する一対の撮像カメラ47が設けられている。つまり、TCP4の幅方向に沿って貼着された粘着テープ32の両端部を撮像するようになっている。
【0059】
一対の撮像カメラ47の撮像信号は画像処理部48に出力される。画像処理部48では一対の撮像カメラ47からの撮像信号の256階調の輝度を、予め設定された基準輝度を境にして各輝度に振り分け、撮像画像を二値化処理する。
【0060】
上記画像処理部48で処理された二値化信号は判定手段を兼ねる制御装置49に出力される。この制御装置49には演算処理部や比較部或いは上記判定手段を構成する判定部(図示せず)などが設けられ、上記画像処理部48からの二値化信号によって各撮像カメラ47の視野S内にある上記粘着テープ32の割合を算出する。つまり、視野Sにおける粘着テープ32がある部分とない部分との割合を算出する。
【0061】
TCP4に貼着された粘着テープ32の長手方向一端部の上記撮像カメラ47の視野Sを図7(a),(b)に示す。
【0062】
そして、その割合が一定以上であるか否かによって、各撮像カメラ47の視野内に粘着テープ32の端部が確実に存在しているか否かが判定される。つまり、粘着テープ32の両端部が捲くれているか否かが判定される。
【0063】
すなわち、図7(a)に示すように、TCP4に貼着された粘着テープ32が上記撮像位置Dで、上記粘着テープ32の少なくとも一端部が捲れていると判定された場合、そのTCP4は直ちに排出位置Eに搬送され、上記保持ヘッド19から除去される。
【0064】
上記TCP4の上記保持ヘッド19からの除去は、上記保持ヘッド19による吸着状態を解除して落下させるだけでもよいが、確実に排出させるためには図示しない排出ヘッドによって上記保持ヘッド19から強制的に吸着して受け取り、所定の排出場所に排出させるようにしてもよい。
【0065】
一方、図7(b)に示すように上記粘着テープ32の一端部と他端部(図7(b)では一端部のみ図示)が確実に貼着され、その両端部が捲くれていないと判定された場合、上記制御装置49は上記画像処理部48からの二値化信号によって図8に示すように上記粘着テープ32の一端部と他端部の上側角部U1,U2と下側角部D1,D2のX、Y座標の、何れか一方、この実施の形態では一方の撮像カメラ47の視野Sから上側角部U2が外れているので、2つの視野S内に位置する一対の下側角部のD1,D2のX、Y座標から、上記TCP4に貼着された粘着テープ32の水平方向に対する傾き角度θを算出する。
【0066】
このようにしてTCP4に貼着された粘着テープ32の捲くれ及び傾き角度θが求められると、上記インデックステーブル22が60度回転させられる。それによって、上記撮像位置Dで粘着テープ32が撮像されてその貼着状態が判定されたTCP4が図1に示す排出位置Eに搬送された後、ここで排出されることなくつぎの受け渡し位置Fに位置決めされる。
【0067】
受け渡し位置Fに位置決めされたTCP4は、図1に矢印で示すように駆動される一対の第2の受け渡し手段51A、51Bによってそれぞれ仮圧着ヘッド53に受け渡される。なお、一対の第2の受け渡し手段51A、51Bから一対の仮圧着ヘッド53へのTCP4の受け渡しは、一対の第2の受け渡し手段51A、51Bのうちの一方の受け渡し手段から一方の仮圧着ヘッド53に対して行った後、他方の受け渡し手段から他方の仮圧着ヘッド53に対して行われる。つまり、TCP4は一対の仮圧着ヘッド53に対して交互に受け渡されるようになっている。
【0068】
なお、この実施の形態では、上記第1、第2の打ち抜き装置5A,5B、上記第1、第2のインデックス手段18A,18B及び上記一対の仮圧着ヘッド53によって粘着テープ32が貼着されたTCPを後述する基板Wに供給する供給装置を構成している。
【0069】
図5に示すように、上記第2の受け渡し手段51A、51BはX方向に沿って配置されたXガイド体55を有する。このXガイド体55には可動体56が図示せぬ駆動源によって駆動可能に設けられている。この可動体56にはZ駆動源57が設けられている。このZ駆動源57の駆動軸57aは上下方向であるZ方向に駆動されるようになっていて、その先端には側面形状がL字状の受け具54が取り付けられている。
【0070】
受け具54は、上記可動体56によってX方向に駆動され、その上面(吸着面)が上記受け渡し位置Fに位置決めされた保持ヘッド19に吸着保持されたTCP4の粘着テープ32が貼着されていない他端部に対向するよう位置決めされる。
【0071】
ついで、受け具54は鎖線で示すようにZ方向上方に駆動されて上記TCP4の他端部の下面を吸着する。それと同時に、TCP4は保持ヘッド19による吸着保持が解除される。それによって、TCP4はインデックステーブル22の保持ヘッド19から受け具54に受け渡される。
【0072】
TCP4を受けた受け具54が下降すると、可動体56は図5に矢印Xで示す方向に駆動され、2点鎖線で示す位置に位置決めされる。それによって、受け具54は、その移動方向の上方で待機した上記仮圧着ヘッド53の下方に対向するよう位置決めされる。仮圧着ヘッド53はX・Y・Z・θ駆動源58によってX、Y、Z及びθ方向に駆動されるようになっている。
【0073】
上記仮圧着ヘッド53の下方に上記受け具54が位置決めされると、仮圧着ヘッド53は下降方向に駆動されて受け具54に吸着保持されたTCP4の粘着テープ32が貼着された一端部の上面を吸着する。それと同時に、上記受け具54による上記TCP4の吸着状態が解除される。それによって、TCP4が上記受け具54から仮圧着ヘッド53に受け渡される。
【0074】
上記仮圧着ヘッド53が上記受け具54からTCP4を受け取る際、上記撮像位置Dで撮像されて上記制御装置49によって算出された上記TCP4に貼着された粘着テープ32が水平方向に対して傾き角度θで傾斜している場合、上記仮圧着ヘッド53は、図9に示すようにこの仮圧着ヘッド53をX、Y、及びθ方向に駆動するX・Y・Z・θ駆動源58によって水平方向に対して上記傾き角度θと逆方向に水平方向に回転駆動され、θ1で示す角度で傾斜させられる。上記X・Y・Z・θ駆動源58の駆動は図6に示すように上記制御装置49によって制御される。
【0075】
それによって、図9に示すようにTCP4に貼着された粘着テープ32が傾き角度θで傾いていることで、その一部がTCP4の端縁よりも外方へ突出していても、その一部、つまり突出部32bに対応する上記仮圧着ヘッド53の一端部を上記TCP4の端縁よりも内方に位置させることができる。
【0076】
そのため、上記TCP4に貼着された粘着テープ32が傾いていることで、その一部がTCP4の端縁から外方へ突出した突出部32bとなっていても、上記TCP4を基板Wに仮圧着する際、上記突出部32bが折れ曲がるなどして上記仮圧着ヘッド53の下面や側面に接触して貼着するが防止される。
【0077】
仮に、上記仮圧着ヘッド53の回転角度が制御されずに、その下面や側面にTCP4の一端部から外部に露出した粘着テープ32の突出部32bが接触して貼着すると、後述するように上記仮圧着ヘッド53が下降してTCP4を基板Wに仮圧着してから上昇するとき、上記TCP4は基板Wに付着残留せずに、上記仮圧着ヘッド53に付着するということが発生する虞がある。
【0078】
その状態で、上記仮圧着ヘッド53がつぎのTCP4を受け具54から受けて基板Wに仮圧着すると、TCP4が2枚重なった状態で仮圧着されるということがあるから、そのような場合には基板Wに必要以上の加圧力が加わり、基板Wにチッピングが生じたり、割れが生じるということがある。
【0079】
しかしながら、上述したように上記仮圧着ヘッド53が上記受け具54からTCP4を受け取る際、TCP4に貼着された粘着テープ32が傾いている場合には、上記仮圧着ヘッド53が粘着テープ32の傾斜方向と逆方向に回転させられことで、上記仮圧着ヘッド53の下面や側面がTCP4の端縁からはみ出した粘着テープ32に突出部32b接触するのが防止されるから、仮圧着時に仮圧着ヘッド53がTCP4を2枚重ねで基板Wに仮圧着して基板Wを損傷させるということを確実に防止することができる。
【0080】
このようにしてTCP4を受けた受け具54から仮圧着ヘッド53は、図2に示すようにテーブル装置61の上面に吸着保持された基板Wの上記TCP4が実装される側部の上方に位置決めされる。仮圧着ヘッド53と基板Wは図示しない撮像手段によって撮像され、その撮像手段からの撮像信号に基いて上記基板Wの仮圧着(実装)位置の上方に上記TCP4が位置決めされるよう上記X・Y・Z・θ駆動源58によってX、Y及びθ方向に対して駆動される。
【0081】
上記仮圧着ヘッド53に吸着保持されたTCP4が基板Wの仮圧着位置の上方に位置決めされると、上記仮圧着ヘッド53は上記X・Y・Z・θ駆動源58によって下降方向に駆動される。それによって、仮圧着ヘッド53に吸着保持されたTCP4が基板Wの側辺部に仮圧着される。
【0082】
基板Wの側辺部の上面にTCP4を仮圧着する際、上述したようにTCP4が基板Wに貼着されず、仮圧着ヘッド53に付着残留するのが防止されるから、仮圧着ヘッド53によるTCP4の仮圧着を確実に行なうことができる。
【0083】
このようにして、粘着テープ32が貼着された複数のTCP4が図1に鎖線で示すようにテーブル装置61の上面に吸着保持された基板Wの側辺部に対して所定間隔で順次実装される。
【0084】
上記装置本体1内の前端部には一対のYガイドレール62が装置本体1の幅方向、つまりX方向と直交するY方向に沿って敷設されている。上記テーブル装置61は上記Yガイドレール62に移動可能に設けられていて、図示せぬ駆動源によってYガイドレール62に沿って駆動されるようになっている。
【0085】
図1に示すように、上記装置本体1の前端部の幅方向の一側部には供給口64が開口形成されている。上記テーブル装置61がYガイドレール62に沿って上記装置本体1の幅方向の一側部に移動したとき、図1に鎖線で示す供給装置63が上記供給口64から装置本体1内の上記テーブル装置61に基板Wを供給するようになっている。
【0086】
上記装置本体1の前端部の幅方向の他側部には排出口66が開口形成されている。上記テーブル装置61がYガイドレール62に沿って上記装置本体1の幅方向の他側部に移動したとき、図1に鎖線で示す排出装置65が上記排出口66から装置本体1内に入り込み、上記テーブル装置61の基板W、つまり側辺部に複数のTCP4が実装された基板Wを搬出するようになっている。
【0087】
なお、詳細は図示しないが、上記実装装置に設けられた上記X・Y・Z・θ駆動源58以外の全ての駆動部分は上記制御装置49によって駆動が制御されるようになっている。
【0088】
以上、説明したように上記構成の実装装置によれば、貼着位置Cでインデックステーブル22によって搬送されるTCP4の一端部の幅方向に沿って粘着テープ32を貼着したならば、撮像位置Dで上記TCP4の幅方向の両端部を一対の撮像カメラ47によって撮像し、上記粘着テープ32の貼着状態を判定するようにした。
【0089】
つまり、上記一対の撮像カメラ47からの撮像信号によって、まず上記粘着テープ32の両端部が捲くれているか否かが判定される。捲くれがないと判定された場合には、一対の撮像カメラ47からの撮像信号によってTCP4に貼着された粘着テープ32の上記TCP4の幅方向に対する傾き角度が算出される。
【0090】
そして、上記撮像位置Dのつぎの排出位置Eで、粘着テープ32に捲くれがあると判定されたTCP4は排出され、捲くれのないTCP4だけが次の受け渡し位置Fで受け具54を介して仮圧着ヘッド53に受け渡されて基板Wに仮圧着される。
【0091】
そのため、TCP4を基板Wに仮圧着してから、そのTCP4の貼着状態を撮像して判定する場合のように、基板WにTCP4を仮圧着した後で、TCP4の貼着状態が不良であると判定されることがないから、無駄な仮圧着作業を行なわずに済むばかりか、不良状態でTCP4が仮圧着された基板Wの処理に手間が掛かるということもない。
【0092】
上記受け渡し位置Fでインデックステーブル22の保持ヘッド19から受け具54が受けたTCP4を上記仮圧着ヘッド53が受け取る際、上記撮像位置Dでの撮像によって求められた上記TCP4に貼着された粘着テープ32の傾き角度と逆方向に上記仮圧着ヘッド53を回転させるようにした。
【0093】
そのため、TCP4に粘着テープ32が傾いて貼着されることで、その一部がTCP4の一端部から外部に露出していても、TCP4の仮圧着時などに上記粘着テープ32の突出部32bが折れ曲がるなどして上記仮圧着ヘッド53の下面や側面に貼着するのが防止される。
【0094】
それによって、上記仮圧着ヘッド53が下降してTCP4を基板Wに仮圧着したのち、上昇したときに、上記仮圧着ヘッド53にTCP4が付着残留するのが防止されるから、基板Wに対してTCP4を確実に仮圧着することができる。
【0095】
しかも、上記仮圧着ヘッド53にTCP4が付着残留した状態でつぎのTCP4を受け取って2枚重ねの状態で基板Wに仮圧着するということがないから、基板Wに必要以上の加圧力を加えて基板Wが損傷させるということも防止できる。
【0096】
上記実施の形態では粘着テープのずれに対して仮圧着ヘッドを粘着テープの傾き角度に応じて回転させるようにした。しかし、この傾き角度は小さいので、仮圧着ヘッドをX、Y方向に駆動し、粘着テープから遠ざかる方向にX、Y方向に移動させることで、粘着テープが仮圧着ヘッドに付着するのを防止するようにしてもよい。
【0097】
また、上記の実施の形態では粘着テープに対して仮圧着ヘッドのTCPの吸着位置をX、Y、θ方向に補正することで対応するようにした。しかし、受け具に仮圧着ヘッドと同様にX・Y、・Z・θ駆動源を設けることで対応することもできる。
【0098】
すなわち、上記受け具がインデックステーブルの保持ヘッドに吸着されたTCPを受け取る際、TCP粘着された粘着テープの貼着状態に応じて、TCPに貼着された粘着テープから遠ざかる、たとえばX、Y、θ方向或いはX、Y方向に移動させてTCPを受け取るようにしてもよい。
【0099】
この場合、受け具はTCPを受け取るときに補正したX、Y、θ方向の補正量に応じて、仮圧着ヘッドにTCPを受け渡すときに、補正量の逆方向に移動させることで、正確な位置に受け渡すことができ、それによって仮圧着ヘッドに粘着テープを付着するのを防止できるから、基板を損傷させることなく、TCPを実装できる。
【符号の説明】
【0100】
1…装置本体、3…キヤリアテープ、4…TCP(電子部品)、5A,5B…打ち抜き装置、6A,6B…第1の受け渡し手段、18A,18B…インデックス手段、19…保持ヘッド、22…インデックステーブル、28…回転ブラシ、29…洗浄容器、30…カバー、31A,31B…貼着装置、32…粘着テープ、35…離型テープ、37…切断手段、39…抜き取り手段、47…撮像カメラ、49…制御装置、53…仮圧着ヘッド。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品を基板に実装するために、上記電子部品に粘着テープを貼着して供給する電子部品の供給装置であって、
電子部品を受けて保持する複数の保持ヘッドが周方向に所定角度で設けられ隣り合う保持ヘッド間の角度と対応する角度で周方向に間欠的に回転駆動されるインデックス手段と、
このインデックス手段の保持ヘッドに上記電子部品を上面が吸着保持されるよう供給する供給手段と、
上記電子部品が供給された上記保持ヘッドが上記インデックス手段によって所定角度回転駆動された位置で、上記保持ヘッドに吸着保持された上記電子部品の下面に上記粘着テープを貼着する貼着手段と、
上記粘着テープが貼着された電子部品を保持した上記保持ヘッドが上記インデックス手段によって所定角度回転駆動された位置で、上記電子部品に貼着された上記粘着テープを撮像する撮像手段と、
この撮像手段による撮像に基いて上記電子部品に対する上記粘着テープの貼着状態を判定する判定手段と、
上記粘着テープが撮像された電子部品を保持した上記保持ヘッドが上記インデックス手段によって所定角度回転駆動された位置で、この判定手段によって上記粘着テープの貼着状態が良好であると判定された電子部品を上記基板に実装するために上記保持ヘッドから受ける仮圧着ヘッドと
を具備したことを特徴とする電子部品の供給装置。
【請求項2】
上記判定手段による上記粘着テープの貼着状態の判定は、上記撮像手段の撮像に基いて上記電子部品に対する上記粘着テープの捲れを判定し、捲くれがないときには貼着位置のずれ量を判定することを特徴とする請求項1記載の電子部品の供給装置。
【請求項3】
上記判定手段によって上記粘着テープが捲れていると判定された電子部品は、この電子部品が上記撮像手段によって撮像される位置と、上記仮圧着ヘッドに受け渡される位置との間の位置で排出されることを特徴とする請求項2記載の電子部品の供給装置。
【請求項4】
上記判定手段によって上記電子部品に貼着された粘着テープの貼着位置がずれていると判定されると、上記電子部品を保持した上記保持ヘッドが上記インデックス手段によって所定角度回転駆動された位置で上記電子部品が上記仮圧着ヘッドに受け渡されるとき、上記仮圧着ヘッドは上記粘着テープから遠ざかる方向に位置補正されることを特徴とする請求項2記載の電子部品の供給装置。
【請求項5】
上記電子部品が上記供給手段によって上記保持ヘッドに供給される位置と、上記貼着手段によって上記電子部品に上記粘着テープが貼着される位置との間には、上記電子部品の上記貼着テープが貼着される部分を清掃する清掃手段が設けられることを特徴とする請求項1記載の電子部品の供給装置。
【請求項6】
電子部品を基板に実装するために、上記電子部品に粘着テープを貼着して供給する電子部品の供給方法であって、
回転駆動されるインデックス手段の周方向に所定の角度で設けられた複数の保持ヘッドに電子部品を順次供給する工程と、
上記電子部品が供給された上記保持ヘッドが上記インデックス手段によって所定角度回転駆動された位置で、上記保持ヘッドに吸着保持された上記電子部品の下面に上記粘着テープを貼着する工程と、
下面に上記粘着テープが貼着された電子部品を保持した保持ヘッドが上記インデックス手段によって所定角度回転駆動された位置で、上記電子部品に貼着された上記粘着テープを撮像する工程と、
上記粘着テープの撮像に基いて上記電子部品に対する上記粘着テープの貼着状態の良否を判定する工程と、
上記粘着テープが撮像された電子部品を保持した保持ヘッドが上記インデックス手段によって所定角度回転駆動された位置で、上記電子部品に貼着された上記粘着テープの貼着状態が良好であると判定された電子部品を上記基板に実装するために仮圧着ヘッドに受け渡す工程と
を具備したことを特徴とする電子部品の供給方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2013−20132(P2013−20132A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−153991(P2011−153991)
【出願日】平成23年7月12日(2011.7.12)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】