説明

電子鏡システム

【課題】身長が異なる利用者に対しても、明確な正面画像が取得可能であって、利用者に、あたかも鏡を見ているような使用感を与えることが可能な電子鏡システムを提供する。
【解決手段】利用者の画像を撮影するための左側カメラ6及び右側カメラ7と、左側カメラ6及び右側カメラ7で撮影された画像を処理するCPU2bと、CPU2bで処理された画像を表示する液晶ディスプレイ2と、を有する電子鏡システムであって、左側カメラ6及び右側カメラ7は、液晶ディスプレイ2の側部に、移動可能に配置されており、前記利用者の目の高さにおいて撮影した画像を液晶ディスプレイ2に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置で撮影した画像を表示する電子鏡システムに関する。
【背景技術】
【0002】
服屋等に設置されている鏡は、後ろ姿が見難いことや、種々の服を比較できないなどの問題があり、近年、鏡に代わり、表示装置を鏡として利用する研究が進められている。
【0003】
特許文献1には、デジタルミラー装置が開示されており、これを図5に示す。洗面台801のミラー設置部分にモニター画面802が設置されており、その両側には複数のカメラの組からなる第1視覚センサ803と第2視覚センサ804とが設置され、各々の三次元画像データが画像処理部807に出力される。画像処理部807では、これらの画像データに基づき利用者の特定の方向から見た画像が形成され、モニター画面802に表示される。利用者の画像は、任意の方向の画像に、また拡大画像等に変換して表示できる。
【0004】
特許文献2には、電子鏡システムが開示されており、これを図6に示す。この電子鏡システムは、撮像した画像を表示する表示手段である液晶表示装置911と、液晶表示装置911の撮像モードにおいて、被撮像体である利用者914を、液晶表示装置911を通して撮像する撮像手段であるカメラ912と、撮像モード及び必要に応じて表示モードにおいて光源として機能するライト915と、液晶表示装置911、カメラ912及びライト915のON/OFFを制御する切替制御部913とから主に構成されている。カメラ912は、液晶表示装置911の裏面側に配置され、液晶表示装置911が透過状態となる撮像モードにおいて、液晶表示装置911を介して被撮像体を撮像し、表示モードにおいてカメラ912によって得られた画像を描画するように機能する。この構成により、利用者が液晶表示装置911に目線を向けた状態の画像を取得し、表示することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−200964(平成14年10月4日公開)
【特許文献2】特開2004−297733(平成16年10月21日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1は、モニター画面の両側に複数のカメラの組からなる視覚センサを設置し、各々三次元画像データを画像処理部で加工して、特定の方向から見た画像を形成し、モニター画面に表示するものであるが、視覚センサの設置位置によっては、必ずしも正面から見た利用者の画像を違和感なく合成出来ない。すなわち、顔には凹凸があるため、カメラが顔の高さ以下に設置されていない場合には、鼻や顎の下、目の周囲は上手く表示できず、また、カメラが顔の高さ以上に設置されていない場合には、鼻の上、前頭部が上手く表示できず、違和感のある画像になるという問題があった。
【0007】
特許文献2では、カメラを液晶表示装置の裏面側に配置し、液晶パネルを撮像モードにおいて透過状態とし、被写体の正面画像を得ることで、利用者にあたかも鏡を見ているような使用感を与えることが可能となるが、被写体を液晶越しに撮像するため、ぼやけた画像となる上、固定されたカメラから撮像されるため、身長が異なる利用者に対応することができないという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、身長が異なる利用者に対しても、明確な正面画像が取得可能であって、利用者にあたかも鏡を見ているような使用感を与えることが可能な電子鏡システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、利用者の画像を撮影するための撮像装置と、前記撮像装置で撮影された画像を処理する画像処理部と、前記画像処理部で処理された画像を表示する表示装置と、を有する電子鏡システムであって、前記撮像装置は、前記表示装置の側部を移動可能に配置されており、前記利用者の目の高さにおいて撮影した画像を表示することを特徴とする。
【0010】
さらに、前記撮像装置は、少なくとも前記表示装置の側部に、複数配置され、前記撮像装置で撮影した画像を、前記画像処理部で正面画像に加工し、前記表示装置に表示することが好ましい。
【0011】
さらに、前記表示装置の上部に測距センサを備え、該測距センサは、前記表示装置から一定範囲内に前記利用者が近付いたことを検知し、前記一定範囲内に一定時間留まった場合、鏡として機能することが好ましい。
【0012】
さらに、前記表示装置は、前記利用者を等倍表示することが好ましい。
【0013】
さらに、画像データを記憶する記憶部を備え、該記憶部は、前記撮像装置で撮影された画像を保存することが好ましい。
【0014】
さらに、前記利用者の画像を記憶し、前記表示装置の表示を左右半分に分割して、どちらか一方には記憶された前記利用者の画像を表示し、もう一方には現在の前記利用者の画像を表示することが好ましい。
【0015】
さらに、記憶された前記利用者の画像は、前記利用者が前記表示装置から一定範囲外に離れ、一定時間が経過すると消去されることが好ましい。
【0016】
さらに、前記画像処理部は、背景の明度を下げることが好ましい。
【0017】
さらに、前記画像処理部は、背景を消すことが好ましい。
【0018】
さらに、音声記憶部を備え、前記表示装置から一定範囲内に入ると、前記表示装置の画面上部にメッセージを表示し、一定時間後、映像と声を前記表示装置から一定範囲外に離れるまで記憶することが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、身長が異なる利用者に対しても、明確な画像で正面画像が取得可能であって、利用者にあたかも鏡を見ているような使用感を与えることが可能な電子鏡システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子鏡システムの概観図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る電子鏡システムの動作を表すフローである。
【図3】本発明の一実施形態に係る電子鏡システムと利用者との位置関係を示した斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る電子鏡システムの表示モードの変遷を表す状態遷移図である。
【図5】従来技術に係るデジタルミラー装置の概略図である。
【図6】従来技術に係る電子鏡システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明の範囲は、図面の記載に限定されない。
【0022】
〔実施形態〕
図1は、本実施形態に係る電子鏡システム1の概観図である。図2は、本実施形態に係る電子鏡システム1において、鏡像を映し出すフローを示している。図3は、カメラと利用者との位置関係を示す斜視図である。図4は、本実施形態に係る電子鏡システム1の表示モードの変遷を表す状態遷移図である。なお、本実施形態は、あくまで一例であり、本発明は、これに限定されるものではない。
【0023】
〔構成〕
まず、図1を参照して、本実施形態に係る電子鏡システムの構成について説明する。
【0024】
図1(a)は電子鏡システム1の上面を、図1(b)は電子鏡システム1の正面を、図1(c)は電子鏡システム1の側面を示す。
【0025】
電子鏡システム1は、液晶ディスプレイ2と、スタンド3、左側上下ガイド4、右側上下ガイド5、左側カメラ6、右側カメラ7、上部枠8、測距センサ9、操作パネル10を備える。
【0026】
液晶ディスプレイ2は画像表示部2a、CPU(Central Processing Unit)2b、記憶部2cを備え、スタンド3と螺子などで連結されることにより保持されている。また、液晶ディスプレイ2の上部には、測距センサ9を有する上部枠8が固定され、左部には左側上下ガイド4、右部には右側上下ガイド5が固定されている。
【0027】
CPU2bは、記憶部2cに記憶されている各種プログラムやデータを読み出して実行することにより、各機能を実現する。
【0028】
記憶部2cは、(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)などからなる。CPU2bは、左側カメラ6及び右側カメラ7で撮影された画像を、一つの画像に合成し、鏡像反転して液晶ディスプレイ2に表示することができる。尚、CPU2b、記憶部2c、左側カメラ6、右側カメラ7、測距センサ9、後述のステッピングモータ14は、各部がバス(図示せず)を介して接続されている。
【0029】
スタンド3は台座3aを備え、台座3aには操作パネル10が持ち運び可能な状態で載置されている。また、スタンド3は車輪3bを有し、液晶ディスプレイ2を保持したまま移動することができる。
【0030】
左側上下ガイド4は、液晶ディスプレイ2の側面を挟持することで固定されている。同様に、右側上下ガイド5は、液晶ディスプレイ2の側面を挟持することで固定されている。また、左側上下ガイド4は左側カメラ6を、右側上下ガイド5は右側カメラ7を支持しており、これにより左側カメラ6および右側カメラ7は上下にスライド可能である。なお、カメラを上下動させる機構については、後に詳細に説明する。
【0031】
測距センサ9は、利用者との距離を測定するセンサで、利用者までの距離データをCPU2bへ送り、利用者が所定の範囲内(本実施形態では測距センサ9の前方半径3m以内)に入ると、CPU2bは左側カメラ6及び右側カメラ7へ撮影を開始する信号を送信し、撮影が始まる。撮影された画像は、記憶部2cに保存される。そして、利用者が所定の範囲内から離れ、一定時間(本実施形態では5分)が経過すると、記憶を消去する。そうすることで、第三者に画像が流出することを防ぐことが出来る。なお、設置場所によっては、左側カメラ6及び右側カメラ7で撮影を開始する所定の範囲を変更することも可能であり、例えば、測距センサ9の前方半径2m以内とすることもできる。
【0032】
操作パネル10は、液晶ディスプレイ2の表示モードを変更する操作部で、CPU2bへ、有線または無線で操作信号を送ることができ、テレビリモコンのように持ち運ぶことができる。表示モードについては、後述する電子鏡システムの動作と共に詳細に説明する。
【0033】
次に、カメラを上下動させる機構について詳細に説明する。
【0034】
左側カメラ6は、タイミングベルト左4aに取り付けられており、左側上下ガイド4をレールとして上下に移動可能である。同様に右側カメラ7は、タイミングベルト右5aに取り付けられており、右側上下ガイド5をレールとして上下に移動可能である。タイミングベルト左4aは左側回転プーリ11によって駆動され、タイミングベルト右5aは、右側回転プーリ12によって駆動される。左側回転プーリ11及び右側回転プーリ12は、駆動軸13と連結されており、駆動軸13は、ステッピングモータ14と連結されている。また、ステッピングモータ14は、CPU2bと接続されており、CPU2bからの指示により回転させることができる。
【0035】
ステッピングモータ14が回転することで、駆動軸13が回転し、駆動軸13に連結された左側回転プーリ11及び右側回転プーリ12が、連動して回転する。そして、左側回転プーリ11及び右側回転プーリ12によって、タイミングベルト左4a及びタイミングベルト右5aが回転する。タイミングベルト左4a及びタイミングベルト右5aの回転によって、左側カメラ6及び右側カメラ7が上下動する。
【0036】
すなわち、左側カメラ6及び右側カメラ7の位置は、ステッピングモータ14の回転数によって決まる。
【0037】
そこで、本実施形態では、あらかじめステッピングモータの回転数と、左側カメラ6及び右側カメラ7の高さとを対応付け、CPU2bにおいて、左側カメラ6及び右側カメラ7の高さを指定することができるようにする。
【0038】
ステッピングモータ14が回転し、駆動軸13を回転させ、左側回転プーリ11及び右側回転プーリ12が回転し、タイミングベルト左4a及びタイミングベルト右5aが回転し、左側カメラ6及び右側カメラ7が下降する。左側カメラ6及び右側カメラ7の初期位置は、上下スライドの最上部である。
【0039】
利用者が測距センサ9の前方半径3m以内から離れ、5分以上経過し、カメラの画像が遮断された場合は、各カメラは初期位置に移動し、待機する。但し、電子鏡システム1の使用される頻度が高い場合は初期位置に戻さない設定としてもよい。
【0040】
〔動作〕
図2は、本実施形態に係る電子鏡システム1において、鏡像を映し出すフローを示している。
【0041】
まず、測距センサ9が前方半径3m以内に利用者を検知するまで待ち(S11:NO(Sはステップを示す。以下同様))、利用者を検知すると(S11:YES)、S12へ移行する。図3は、測距センサ9の前方半径3m以内に利用者が入り、測距センサが利用者を検知する様子を示す。
【0042】
次に、CPU2bから左側カメラ6及び右側カメラ7へ、撮影開始の信号が送られ、撮影が開始される(S12)。
【0043】
そして、撮影された画像は、記憶部2cに保存され、CPU2bによって、その画像から利用者の目の三次元位置が計算される(S13)。
【0044】
さらに、図3(b)で示すように、利用者の目の高さよりも上方に左側カメラ6及び右側カメラ7がある状態から、S13で計算された利用者の目の三次元位置を基に、図3(c)で示すように、利用者の目の高さまで左側カメラ6及び右側カメラ7が移動させられる(S14)。
【0045】
利用者の目の高さまで移動させられた左側カメラ6及び右側カメラ7によって撮影された画像は、CPU2bによって鏡像反転され、液晶ディスプレイ2に表示される(S15)。また、このとき撮影された画像は、所定の時間(本実施形態では1分間)、記憶部2cに保存する。
【0046】
ここで、S13における利用者の目の三次元位置は、左側カメラ6及び右側カメラ7で撮影した画像をCPU2bで処理し、目の三次元位置を検出することで導き出すことができる。
【0047】
図4は、操作パネル10の強調ボタン10aを押下した場合の表示モードの変遷を表す状態遷移図である。S15で示す通常の鏡像表示モードで、操作パネル10の強調ボタン10aを押下すると、左側カメラ6及び右側カメラ7によって撮影された画像を、CPU2bによって画像処理し、利用者以外を背景として、背景の明度を下げる表示モードに移行する。さらに、強調ボタン10aをもう一度押下すると、背景を暗転させる表示モードに移行でき、さらに強調ボタン10aをもう一度押下すると、通常の鏡像表示モードに戻る。
【0048】
背景の明度を下げる表示モードや、背景を暗転させる表示モードにすることで、利用者の鏡像を鮮明に映すことができ、鏡では煩わしい背景の画像を抑え、利用者の鏡像を強調することが出来る。
【0049】
さらに、図3の(d)で示すように、液晶ディスプレイ2に表示する画像を縦半分に分けて、左画面半分に、以前撮影した画像を表示し、右画面半分に現状を表示する分割表示を行うこともできる。
【0050】
上記分割表示は、利用者が、プレイバックキー10bを押下することで開始し、プレイバックキー10bを押下している間、記憶した1分前以内の画像を巻き戻し、プレイバックキー10bから手を離すと画像が静止画像として止まり、左画面半分に表示する。
【0051】
利用者が液晶ディスプレイ2の正面から離れ、着替えた後に戻れば、着替え後の鏡像を右半分に映すことで、着替え前と着替え後との2面の画像を液晶ディスプレイ2で並べて比較することが出来る。
【0052】
さらに、測距センサ9から一定範囲内(本実施形態では測距センサ9の前方半径1m以内)であれば、等倍表示、すなわち利用者が等身大で液晶ディスプレイ2に表示される。これは、左側カメラ6及び右側カメラ7で撮影された画像を、画像処理することで実現できる。
【0053】
着替え前と着替え後との2面の画像を液晶ディスプレイ2で並べて比較するときには、測距センサ9の前方半径1m以内に入って比較することで、着替え前の鏡像と着替え後の鏡像の大きさを、等しくすることができ、利用者は服の比較がし易くなる。
【0054】
また、試着して電子鏡システム1の前で一回転すれば、操作パネル10のプレイバックキー10bを押している間、例えば記憶した1分前以内の画像を巻き戻し、プレイバックキー10bから手を離すと画像が静止画像として止まり、左画面半分に表示する。例えば、この時後ろ姿であればそれを表示し、再度プレイバックキー10bを押して手を離し、側面画像を液晶モニターの右画面半分に表示する。再度同じ動作を行えば、左画面半分に右画面半分を移動し、次の静止画像を映すことができ、クリアーキー10cを押すと、通常の鏡像表示に戻ることができる。
【0055】
また、利用者が測距センサ9から3mより遠く離れると、5分後に鏡像表示を止め、液晶ディスプレイ2を通常の展示商品の着こなし方の宣伝表示や売り場の案内とする。ただし、本発明はこれに限らず、利用者が測距センサ9から3mより遠く離れると、5分後に鏡像表示を止め、液晶ディスプレイ2を節電モードとしても良い。
【0056】
さらに、液晶ディスプレイ2は、記憶媒体用スロット、例えば、メモリーカードスロット(図示せず)やブルーレイディスクスロット(図示せず)を有する構成としてもよく、操作パネル10のメッセージ保存キー10dを押下した後、測距センサ9から3m以内に利用者が近付くと、鏡に切り替わり、液晶ディスプレイ2に「メッセージをお願いします。5秒後に自動的に切り替わります。」などと表示し、5秒間のメッセージを記憶部2cに保存することができる。メッセージ保存キー10dをもう一度押下すると、S15に示す、通常の鏡像表示に戻る。ここで、メッセージは、記憶媒体用スロットに挿入された記憶媒体に残すこともできる。上記のような構成をとることで、結婚式の受付に代表されるように、従来は結婚式の受付において、来訪者は記帳するのみであったものが、電子鏡システム1を設置することで、来訪者は記帳に加えて、映像や音声による祝辞を残すことができる。
【0057】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
【0058】
上記実施形態では、CPU2bや記憶部2cを、液晶ディスプレイ2に内蔵する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU2bや記憶部2cを、液晶ディスプレイ2の外部に設置する構成としてもよい。例えば、PC(Personal Computer)を外部に設置する構成としてもよい。
【0059】
また、撮像装置は、左側カメラ6及び右側カメラ7の合計2つに限定されるものではなく、複数設置する構成としてもよい。例えば、さらに、液晶ディスプレイの上下に、カメラを1つずつ設置する構成としてもよいし、液晶ディスプレイの左右に2つずつカメラを設置する構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、利用者の画像を撮影するための撮像装置と、それを表示する表示装置と、を有する画像処理装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0061】
1 電子鏡システム
2 液晶ディスプレイ
2a 画像表示部
2b CPU
2c 記憶部
3 スタンド
3a 台座
3b 車輪
4 左側上下ガイド
4a タイミングベルト左
5 右側上下ガイド
5a タイミングベルト右
6 左側カメラ
7 右側カメラ
8 上部枠
9 測距センサ
10 操作パネル
10a 強調ボタン
10b プレイバックキー
10c クリアーキー
10d メッセージ保存キー
11 左側回転プーリ
12 右側回転プーリ
13 駆動軸
14 ステッピングモータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の画像を撮影するための撮像装置と、
前記撮像装置で撮影された画像を処理する画像処理部と、
前記画像処理部で処理された画像を表示する表示装置と、
を有する電子鏡システムであって、
前記撮像装置は、前記表示装置の側部を移動可能に配置されており、
前記利用者の目の高さにおいて撮影した画像を表示することを特徴とする電子鏡システム。
【請求項2】
前記撮像装置は、少なくとも前記表示装置の側部に、複数配置され、
前記撮像装置で撮影した画像を、前記画像処理部で正面画像に加工し、前記表示装置に表示することを特徴とする請求項1に記載の電子鏡システム。
【請求項3】
さらに、前記表示装置の上部に測距センサを備え、
該測距センサは、前記表示装置から一定範囲内に前記利用者が近付いたことを検知し、前記一定範囲内に一定時間留まった場合、鏡として機能することを特徴とする請求項1または2に記載の電子鏡システム。
【請求項4】
前記表示装置は、前記利用者を等倍表示することを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の電子鏡システム。
【請求項5】
さらに、画像データを記憶する記憶部を備え、
該記憶部は、前記撮像装置で撮影された画像を保存することを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の電子鏡システム。
【請求項6】
前記利用者の画像を記憶し、前記表示装置の表示を左右半分に分割して、どちらか一方には記憶された前記利用者の画像を表示し、もう一方には現在の前記利用者の画像を表示することを特徴とする請求項5に記載の電子鏡システム。
【請求項7】
記憶された前記利用者の画像は、前記利用者が前記表示装置から一定範囲外に離れ、一定時間が経過すると消去されることを特徴とする請求項6に記載の電子鏡システム。
【請求項8】
前記画像処理部は、背景の明度を下げることを特徴とする請求項1から7いずれかに記載の電子鏡システム。
【請求項9】
前記画像処理部は、背景を消すことを特徴とする請求項1から8いずれかに記載の電子鏡システム。
【請求項10】
さらに、音声記憶部を備え、
前記表示装置から一定範囲内に入ると、前記表示装置の画面上部にメッセージを表示し、一定時間後、映像と声を前記表示装置から一定範囲外に離れるまで記憶することを特徴とする請求項1から9いずれかに記載の電子鏡システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−60547(P2012−60547A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−203904(P2010−203904)
【出願日】平成22年9月13日(2010.9.13)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】