説明

電極組立体と二次電池

【課題】エネルギー密度を向上させることが可能な電極組立体と二次電池を提供する。
【解決手段】正極集電体および前記正極集電体に塗布された正極活物質を含む正極と、負極集電体および前記負極集電体に塗布された負極活物質を含む負極と、外郭集電体および前記外郭集電体に塗布された外郭活物質を含む最外郭電極と、正極と前記負極の間に配置された内側セパレータと、最外郭電極と前記正極または負極の間に配置された外側セパレータとを備え、正極および負極のうちのいずれか1つは前記最外郭電極と前記正極および負極のうちの他の1つの間に位置し、外郭集電体は前記外側セパレータから離隔する方向を向いている外側面と前記外郭集電体に向かっている内側面とを含み、前記外郭活物質は前記外側面と内側面の両側に塗布され、前記外郭活物質の厚さは前記正極活物質の厚さまたは前記負極活物質の厚さよりも薄い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電極組立体と二次電池に関し、より詳細には、最外郭電極の構造を改善した電極組立体と二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池(rechargeable battery)は充電が不可能な一次電池とは異なり、充電および放電が可能な電池である。低容量の二次電池は携帯電話機やノートパソコンおよびカムコーダのように携帯が可能な小型電子機器に用いられ、大容量の電池はハイブリッド自動車などのモータ駆動用電源および電力貯蔵用電池などとして広く用いられている。
【0003】
最近では高エネルギー密度の非水電解液を用いた大容量・高出力二次電池が開発されており、このような大容量・高出力二次電池は大電力を必要とする機器、例えば電気自動車などのモータ駆動に用いることができるように複数の二次電池を直列に連結して高出力の電池モジュールとして構成される。
【0004】
また、このような二次電池は円筒形、角型、およびパウチ型などで構成されてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
二次電池において、正極および負極の両面に活物質層がコーティングされる。しかしながら、積層型二次電池の最外郭電極において最も外側に配置される活物質層は、充電と放電に寄与しないため不必要である。しかしながら、このような不必要な活物質層を除去すると、コーティング後に電極を圧延するときに電極が曲がるという問題が発生することがある。さらに、実際の工程上においても、電極製作時に一側のみコーティングする固定および関連組立工程を追加しなければならないという不便が発生する。
【0006】
このような問題により、通常は最外郭に配置された電極であっても両面に活物質層をコーティングしている実情がある。一方、これは重量と体積が増加してエネルギー密度が低くなるという問題に加え、不必要に活物質が浪費されるという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、エネルギー密度を向上させることが可能な、新規かつ改良された電極組立体と二次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、正極集電体および前記正極集電体に塗布された正極活物質を含む正極と、負極集電体および前記負極集電体に塗布された負極活物質を含む負極と、外郭集電体および前記外郭集電体に塗布された外郭活物質を含む最外郭電極と、正極と前記負極の間に配置された内側セパレータと、最外郭電極と前記正極または負極の間に配置された外側セパレータとを備え、正極および負極のうちのいずれか1つは前記最外郭電極と前記正極および負極のうちの他の1つの間に位置し、外郭集電体は前記外側セパレータから離隔する方向を向いている外側面と前記外郭集電体に向かっている内側面とを含み、前記外郭活物質は前記外側面と内側面の両側に塗布され、前記外郭活物質の厚さは前記正極活物質の厚さまたは前記負極活物質の厚さよりも薄い電極組立体が提供される。
【0009】
上記外郭活物質の厚さは、前記正極活物質の厚さまたは前記負極活物質の厚さの半分であってもよい。
【0010】
上記外郭集電体は複数の孔を有するシートを含んでもよく、上記シートはメッシュ型シートであってもよい。また、上記正極集電体または負極集電体は複数の孔を有するシートを含んでもよい。
【0011】
上記外郭集電体は、前記正極集電体または負極集電体の孔よりもさらに大きい複数の孔を有するシートを含んでもよい。
【0012】
上記正極集電体または負極集電体は孔を含まないシートを含んでもよい。
【0013】
上記最外郭電極は第1最外郭電極であり、第2最外郭電極をさらに備え、正極と負極は前記第1最外郭電極と第2最外郭電極の間に位置してもよい。
【0014】
上記外側面に塗布された前記外郭活物質の厚さは、前記内側面に塗布された外郭活物質の厚さと互いに異なってもよい。
【0015】
上記外側面および内側面のうちのいずれか1つに塗布された外郭活物質の厚さは、前記外側面および内側面のうちの他の1つに塗布された外郭活物質の厚さの1〜10倍さらに厚くてもよい。
【0016】
上記外側面および内側面のうちのいずれか1つに塗布された外郭活物質の厚さは、前記外側面および内側面のうちの他の1つに塗布された外郭活物質の厚さの1〜3倍さらに厚くてもよい。
【0017】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、電極組立体、および電極組立体を収容するケースを含み、電極組立体は、正極集電体および前記正極集電体に塗布された正極活物質を含む正極と、負極集電体および前記負極集電体に塗布された負極活物質を含む負極と、外郭集電体および前記外郭集電体に塗布された外郭活物質を含む最外郭電極と、正極と前記負極の間に配置された内側セパレータと、最外郭電極と前記正極または負極の間に配置された外側セパレータとを備え、正極および負極のうちのいずれか1つは前記最外郭電極と前記正極および負極のうちの他の1つの間に位置し、外郭集電体は前記外側セパレータから離隔する方向を向いている外側面と前記外郭集電体に向かっている内側面とを含み、前記外郭活物質は前記外側面と内側面両側に塗布され、外郭活物質の厚さは前記正極活物質の厚さまたは前記負極活物質の厚さより薄い二次電池が提供される。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように本発明によれば、最外郭電極にさらに薄い厚さの活物質層が形成されてエネルギー密度が向上し、不必要な材料の浪費を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施形態に係る二次電池の断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る二次電池をなす電極組立体の断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る二次電池の電極組立体を示す断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る二次電池の電極組立体を示す断面図である。
【図5】本発明の第4実施形態に係る二次電池の電極組立体を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0021】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る二次電池の断面図であり、図2は本発明の第1実施形態に係る二次電池をなす電極組立体を示す断面図である。
【0022】
図1を参照しながら説明すれば、二次電池100は、充電と放電を行う電極組立体10と、電極組立体10が内蔵されるケース20とを含む。
【0023】
本実施形態において、ケース20は二次電池100の全体的な外形を形成し、電極組立体10を内蔵する空間を提供する。例えば、ケース20はフィルムからなるパウチ型、または直六面体に対応する形状の電極組立体10を収容するように一側に開口を有する直六面体の角型などで構成されてもよい。また、ケース20はアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケルがメッキされたスチールなどの金属、パウチをなすラミネートフィルムからなってもよい。ケース20一側の開口にはキャップアセンブリ25が装着され、ケース20を密封してもよい。
【0024】
電極組立体10には正極端子21と負極端子22が電気的に連結し、正極端子21と負極端子22はケース20の外側に突出する。正極端子21と負極端子22はキャップアセンブリ25によって固定される。
【0025】
正極端子21は電極組立体10の正極無地部11cと電気的に連結し、負極端子22は電極組立体10の負極無地部12cと電気的に連結する。正極端子21と負極端子22はケース20の外側に突出し、正極端子21および負極端子22とケース20の間にはシーリングのためのシーリング部材23、24が設けられる。本実施形態に係る正極端子21と負極端子22はケースから同じ方向に突出しているが、本発明がこれに制限されるものではなく、正極端子21と負極端子22は反対方向に突出してもよい。
【0026】
図2を参照すれば、電極組立体10は、正極11と、負極12と、正極11と負極12の間に配置されたセパレータ13とを含む。電極組立体10は複数の正極11と負極12がセパレータ13を間において交互に積層した構造からなる。
【0027】
正極11は正極集電体11aの両面に正極活物質層11bが形成された構造からなる。正極集電体11aは複数の孔が形成されたメッシュ構造の四角シート(sheet)または他の適切な形状で形成され、アルミニウムやステンレススチールなどの素材からなる。本実施形態において、孔は菱形(ダイヤモンド)形状からなり、長軸(対角線の長いほう)に沿って0.8〜1.6mmの長さを有し、短軸(対角線の短いほう)に沿って0.4〜1.2mmの幅を有する。長軸に沿った長さは大略1.2mmであってもよく、短軸に沿った長さは大略0.8mmであってもよい。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、他の実施形態において当該孔は他の適切な形状と大きさを有してもよい。正極活物質層11bはLiCoO、LiMnO、LiFePO、LiNiO、LiMnなどと導電剤、バインダーなどからなる。正極活物質層11bは正極集電体11a上にコーティングされてもよく、ラミネーション方法によって付着されてもよい。
【0028】
正極11の上段には正極活物質層11bが形成されず、正極集電体11aが露出した正極無地部11cが形成される。
【0029】
負極12は負極集電体12aの両面に負極活物質層12bが形成された構造からなる。負極集電体12aは複数の孔が形成されたメッシュ構造の四角シート(sheet)または他の適切な形状で形成され、銅またはステンレススチールまたはアルミニウムなどの素材からなる。孔は正極集電体11aの孔に対する説明と同じようになされてもよい。負極活物質層12bはLiTi12または炭素系活物質、導電剤、バインダーなどからなる。負極12の上段には負極活物質層12bが形成されず、負極集電体12aが露出した負極無地部12cが形成される。負極活物質層12bは負極集電体12a上にコーティングされてもよく、ラミネーション方法によって付着されてもよい。
【0030】
セパレータ13は多孔性材料からなるが、正極11と負極12を絶縁し、イオンが移動する通路を提供する。
【0031】
複数の正極11と負極12はセパレータ13を間において交互に積層し、電極組立体10の最も外側には最外郭電極14が配置される。本実施形態における最外郭電極14はセパレータ13を間において負極12と隣接するように配置され、正極電極として機能する。ただし、本発明がこれに制限されるものではなく、最外郭電極14は負極電極として機能するように形成されてもよい。
【0032】
最外郭電極14は外郭集電体14aと外郭集電体14aの両面に形成された外郭活物質層14bとを含み、最外郭電極14の外郭活物質層14bは内側に位置する正極活物質層11bよりもさらに薄い厚さを有する。最外郭電極14の外郭集電体14aと外郭活物質層14bはそれぞれ、正極集電体11aおよび正極活物質層11bと同じ物質からなる。外郭集電体14aは正極集電体11aに形成された孔よりもさらに大きく形成される複数の孔を有するメッシュ(mesh)型のシート(sheet)を含む。外郭活物質層14bは正極活物質層11bの厚さの半分程度の厚さで構成されてもよい。すなわち、外郭活物質層14bの量は、セパレータ13を間において最外郭電極14と隣接するように配置された負極12の一側面に配置された負極活物質層12bと反応することができる量からなり、不必要な活物質の浪費を防ぐことができる。正極活物質層11bの厚さと負極活物質層12bの厚さはそれぞれ240〜440μmの範囲に属し、さらに320〜340μmの範囲に属するように形成されてもよい。また、外郭活物質層14bの厚さは120〜220μmの範囲に属し、さらに160〜170μmの範囲に属するように形成されてもよい。しかしながら、本発明は上述した厚さの範囲に限定されるものではなく、正極活物質層11b、負極活物質層12b、および外郭活物質層14bはさらに他の適した厚さを有してもよい。
【0033】
本実施形態のように、最外郭電極14の外郭活物質層14bの厚さが内側に位置する正極活物質層11bの厚さの半分で形成されれば、最外郭電極14のすぐ内側に位置する負極12と反応する外郭活物質層14bの量が互いに対応するため、不必要に体積が増加することを防ぐことができる。
【0034】
また、最外郭電極14の外郭集電体14aがメッシュ構造からなれば、外郭集電体14aの両面に配置された外郭活物質層14bがすべて充電と放電反応に寄与することができる。また、外郭集電体14aの両面に外郭活物質層14bが形成されるため、最外郭電極14が曲がることを防いだり減らすことができる。
【0035】
(第2実施形態)
図3は本発明の第2実施形態に係る電極組立体を示す断面図である。
【0036】
図3を参照しながら説明すれば、本実施形態に係る電極組立体30は、正極31と、負極32と、正極31と負極32の間に配置されたセパレータ33と、電極組立体30の最も外側に位置する最外郭電極34とを含む。
【0037】
複数の正極31と負極32がセパレータ33を間において交互に積層して配列され、電極組立体30の最も外側には2つの最外郭電極34が配置される。本実施形態に係る最外郭電極34はセパレータ33を間において負極32と隣接するように配置されるため、最外郭電極34は正極電極として機能するようになる。
【0038】
正極31は正極集電体31aと正極集電体31aの両面に形成された正極活物質層31bとを含む。正極集電体31aは孔が形成されていない四角形の平面シート(sheet)からなる。負極32は負極集電体32aと負極集電体32aの両面に形成された負極活物質層32bとを含む。負極集電体32aは孔が形成されていない四角形の平面シートからなる。
【0039】
最外郭電極34は外郭集電体34aと外郭集電体34aの両面に形成された外郭活物質層34bとを含み、外郭集電体34aは複数の孔が形成されたメッシュ構造の平面シートからなる。
【0040】
最外郭電極34の両面に配置された外郭活物質層34bの厚さは正極活物質層31bの厚さよりもさらに薄く形成され、外郭活物質層34bの厚さは正極活物質層31bの厚さの半分程度からなる。
【0041】
このように、本実施形態によれば、最外郭電極34の内側に配置された正極31および負極32はメッシュ構造の集電体ではなく一般的な集電体(例えば、孔が形成されていないシート)を適用し、最外郭電極34の集電体のみがメッシュ型の集電体を用いた。最外郭電極34にメッシュ型の集電体を適用すれば、外郭集電体34aの両面に配置された外郭活物質層34bが充電と放電に寄与するため、外郭活物質層34bの厚さを薄く形成することができる。
【0042】
(第3実施形態)
図4は本発明の第3実施形態に係る二次電池の電極組立体を示す部分断面図である。
【0043】
図4を参照しながら説明すれば、本実施形態に係る電極組立体40は、正極41と、負極42と、正極41と負極42の間に配置されたセパレータ43と、電極組立体40の最も外側に位置する最外郭電極44とを含む。
【0044】
複数の正極41と負極42がセパレータ43を間において交互に積層して配列され、電極組立体40の最も外側には2つの最外郭電極44が配置される。図4に示すように、本実施形態に係る最外郭電極44はセパレータ43を間において負極42と隣接するように配置されるため、正極電極の機能を行うようになる。
【0045】
正極41はメッシュ構造からなる正極集電体41aと正極集電体41aの両面に形成された正極活物質層41bとを含む。負極42はメッシュ構造からなる負極集電体42aと負極集電体42aの両面に形成された負極活物質層42bとを含む。
【0046】
最外郭電極44は外郭集電体44aと外郭集電体44aの両面に形成された外郭活物質層44bとを含み、外郭集電体44aは複数の孔が形成されたメッシュ構造の平面シートからなる。
【0047】
最外郭電極44の両面に配置された外郭活物質層44bの厚さは正極活物質層41bの厚さよりもさらに薄く形成され、最外郭電極44の外郭活物質層44bの厚さは正極活物質層41bの厚さの半分程度からなる。
【0048】
最外郭電極44において、外郭集電体44aとセパレータ43の間に配置された外郭活物質層44baの厚さをD1とし、外郭集電体44aの外側に配置された外郭活物質層44bbの厚さをD2とするとき、D1/D2は0.1〜10からなってもよい。すなわち、最外郭電極44に形成された外郭集電体44aの両面に配置された活物質層44ba、44bbは同じ厚さを有するように形成されてもよく、一側の活物質層44ba、44bbの厚さが他側の活物質層44bb、44baの厚さに比べて10倍程度で形成されてもよい。本実施形態においては、D1/D2が1/3〜3の範囲に属してもよく、さらにD1/D2は0.5〜2の範囲に属してもよい。
【0049】
(第4実施形態)
図5は本発明の第4実施形態に係る二次電池の電極組立体を示す断面図である。
【0050】
図5を参照しながら説明すれば、本実施形態に係る電極組立体50は、正極51と、負極52と、正極51と負極52の間に配置されたセパレータ53と、電極組立体50の最も外側に位置する最外郭電極54とを含む。
【0051】
複数の正極51と負極52がセパレータ53を間において交互に積層して配列され、電極組立体50の最も外側には2つの最外郭電極54が配置される。図5に示すように、本実施形態に係る最外郭電極54は、セパレータ53を間において負極52と隣接するように配置されるため、正極電極として機能するようになる。
【0052】
正極51は正極集電体51aと正極集電体51aの両面に形成された正極活物質層51bとを含む。正極集電体51aは孔が形成されていない四角形の平面シートからなる。負極52は負極集電体52aと負極集電体52aの両面に形成された負極活物質層52bとを含む。負極集電体52aは孔が形成されていない四角形の平面シートからなる。
【0053】
最外郭電極54は外郭集電体54aと外郭集電体54aの両面に形成された外郭活物質層54bとを含み、外郭集電体54aは複数の孔が形成されたメッシュ構造の平面シートからなる。
【0054】
最外郭電極54の両面に配置された外郭活物質層54bの厚さは正極活物質層51bの厚さよりもさらに薄く形成され、外郭活物質層54bの厚さは正極活物質層51bの厚さの半分程度からなる。
【0055】
最外郭電極54において、外郭集電体54aとセパレータ53の間に配置された外郭活物質層54baの厚さをD3とし、外郭集電体54aの外側に配置された外郭活物質層54bbの厚さをD4とするとき、D3/D4は0.1〜10からなってもよい。すなわち、最外郭電極54に形成された外郭集電体54aの両面に配置された活物質層54ba、54bbは同じ厚さを有するように形成されてもよく、一側の活物質層54ba、54bbの厚さが他側の活物質層54bb、54baの厚さに比べて10倍程度で形成されてもよい。本実施形態において、D3/D4は1/3〜3の範囲に属してもよく、さらにD3/D4は0.5〜2の範囲に属してもよい。
【0056】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0057】
100 二次電池
10、30、40、50 電極組立体
11、31、41、51 正極
11a、31a、41a、51a 正極集電体
11b、31b、41b、51b 正極活物質層
11c 正極無地部
12、32、42、52 負極
12a、32a、42a、52a 負極集電体
12b、32b、42b、52b 負極活物質層
12c 負極無地部
13、33、43、53 セパレータ
14、34、44、54 最外郭電極
14a、34a、44a、54a 外郭集電体
14b、34b、44b、44ba、44bb、54b、54ba、54bb、 外郭活物質層
20 ケース
21 正極端子
22 負極端子


【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極集電体および前記正極集電体に塗布された正極活物質を含む正極と、
負極集電体および前記負極集電体に塗布された負極活物質を含む負極と、
外郭集電体および前記外郭集電体に塗布された外郭活物質を含む最外郭電極と、
前記正極と前記負極の間に配置された内側セパレータと、
前記最外郭電極と前記正極または負極の間に配置された外側セパレータと
を備え、
前記正極および負極のうちのいずれか1つは前記最外郭電極と前記正極および負極のうちの他の1つの間に位置し、
前記外郭集電体は前記外側セパレータから離隔する方向を向いている外側面と前記外郭集電体に向かっている内側面とを含み、前記外郭活物質は前記外側面と内側面の両側に塗布され、
前記外郭活物質の厚さは前記正極活物質の厚さまたは前記負極活物質の厚さよりも薄い、電極組立体。
【請求項2】
前記外郭活物質の厚さは、前記正極活物質の厚さまたは前記負極活物質の厚さの半分である、請求項1に記載の電極組立体。
【請求項3】
前記外郭集電体は複数の孔を有するシートを含む、請求項1または2に記載の電極組立体。
【請求項4】
前記シートはメッシュ型シートである、請求項3に記載の電極組立体。
【請求項5】
前記正極集電体または負極集電体は複数の孔を有するシートを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極組立体。
【請求項6】
前記外郭集電体は、前記正極集電体または負極集電体の孔よりもさらに大きい複数の孔を有するシートを含む、請求項5に記載の電極組立体。
【請求項7】
前記正極集電体または負極集電体は孔を含まないシートを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極組立体。
【請求項8】
前記最外郭電極は第1最外郭電極であり、
第2最外郭電極をさらに備え、
前記正極と負極は前記第1最外郭電極と第2最外郭電極の間に位置する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電極組立体。
【請求項9】
前記外側面に塗布された前記外郭活物質の厚さは、前記内側面に塗布された外郭活物質の厚さと互いに異なる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の電極組立体。
【請求項10】
前記外側面および内側面のうちのいずれか1つに塗布された外郭活物質の厚さは、前記外側面および内側面のうちの他の1つに塗布された外郭活物質の厚さの1〜10倍さらに厚い、請求項1〜9のいずれか1項に記載の電極組立体。
【請求項11】
前記外側面および内側面のうちのいずれか1つに塗布された外郭活物質の厚さは、前記外側面および内側面のうちの他の1つに塗布された外郭活物質の厚さの1〜3倍さらに厚い、請求項10に記載の電極組立体。
【請求項12】
電極組立体、および
前記電極組立体を収容するケース
を含み、
前記電極組立体は、
正極集電体および前記正極集電体に塗布された正極活物質を含む正極と、
負極集電体および前記負極集電体に塗布された負極活物質を含む負極と、
外郭集電体および前記外郭集電体に塗布された外郭活物質を含む最外郭電極と、
前記正極と前記負極の間に配置された内側セパレータと、
前記最外郭電極と前記正極または負極の間に配置された外側セパレータと
を備え、
前記正極および負極のうちのいずれか1つは前記最外郭電極と前記正極および負極のうちの他の1つの間に位置し、
前記外郭集電体は前記外側セパレータから離隔する方向を向いている外側面と前記外郭集電体に向かっている内側面とを含み、前記外郭活物質は前記外側面と内側面両側に塗布され、
前記外郭活物質の厚さは前記正極活物質の厚さまたは前記負極活物質の厚さより薄い、二次電池。
【請求項13】
前記外郭活物質の厚さは、前記正極活物質の厚さまたは前記負極活物質の厚さの半分である、請求項12に記載の二次電池。
【請求項14】
前記外郭集電体は複数の孔を有するシートを含む、請求項12または13に記載の二次電池。
【請求項15】
前記シートはメッシュ型シートである、請求項14に記載の二次電池。
【請求項16】
前記正極集電体または負極集電体は複数の孔を有するシートを含む、請求項12〜15のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項17】
前記外郭集電体は、前記正極集電体または負極集電体の孔よりもさらに大きい複数の孔を有するシートを含む、請求項16に記載の二次電池。
【請求項18】
前記正極集電体または負極集電体は孔を含まないシートを含む、請求項12〜15のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項19】
前記最外郭電極は第1最外郭電極であり、
前記電極組立体は第2最外郭電極をさらに備え、
前記正極と負極は前記第1最外郭電極と第2最外郭電極の間に位置する、請求項12〜18のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項20】
前記外側面に塗布された前記外郭活物質の厚さは、前記内側面に塗布された外郭活物質の厚さと互いに異なる、請求項12〜19のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項21】
前記外側面および内側面のうちのいずれか1つに塗布された外郭活物質の厚さは、前記外側面および内側面のうちの他の1つに塗布された外郭活物質の厚さの1〜10倍さらに厚い、請求項12〜20のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項22】
前記外側面および内側面のうちのいずれか1つに塗布された外郭活物質の厚さは、前記外側面および内側面のうちの他の1つに塗布された外郭活物質の厚さの1〜3倍さらに厚い、請求項21に記載の二次電池。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−108646(P2011−108646A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−254113(P2010−254113)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】