電気光学装置および電子機器
【課題】 バックライト装置の光源に十分な寿命を確保することができ、かつ、高い表示品位も得ることができる電気光学装置およびそれを用いた電子機器を提供すること。
【解決手段】 電気光学装置1において、光源駆動条件調整部9は、測温センサ7による温度計測結果に基づいて、温度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、温度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるようにLED駆動IC64を制御する。また、光源駆動条件調整部9は、測光センサ7による照度計測結果において、外光の照度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、外光の照度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるようにLED駆動IC64を制御する。
【解決手段】 電気光学装置1において、光源駆動条件調整部9は、測温センサ7による温度計測結果に基づいて、温度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、温度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるようにLED駆動IC64を制御する。また、光源駆動条件調整部9は、測光センサ7による照度計測結果において、外光の照度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、外光の照度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるようにLED駆動IC64を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気光学パネルおよびバックライト装置を備えた電気光学射装置、およびそれを用いた電子機器に関するものである。さらに詳しくは、バックライト装置の駆動技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種の電気光学装置のうち、透過型液晶装置では、バックライト光源装置から出射された光が液晶パネルを透過する際に光変調して透過モードでの画像表示を行う。ここで、バックライト装置の光源として用いられるLEDは、使用環境温度毎に定格駆動電流値が定められている。従って、使用環境温度を実際に計測し、その温度計測結果に応じて、LEDを駆動する際の電流値を調整することにより、LEDの寿命を延ばすことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−117986号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、LEDが電気光学装置のバックライト用光源として用いられていることに対して十分な配慮がなされていないため、LEDの寿命を延長することができても、周辺の明るさを考慮していないので、表示品位が犠牲になっているという問題点がある。
【0004】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、バックライト装置の光源に十分な寿命を確保することができ、かつ、高い表示品位も得ることができる電気光学装置およびそれを用いた電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明では、光源としての発光素子および該発光素子を駆動する光源駆動手段を備えたバックライト光源装置と、該バックライト光源装置から出射された光が入射される電気光学パネルと、該電気光学パネルを駆動するためのパネル駆動手段とを有する電気光学装置において、前記発光素子又は電気光学パネル周辺の温度を直接あるいは間接的に計測する測温センサと、前記電気光学パネルに照射される外光の照度を直接あるいは間接的に検出する測光センサと、前記測温センサによる温度計測結果および前記測光センサによる照度計測結果に基づいて、前記発光素子の駆動条件を調整する光源駆動条件調整手段とを有していることを特徴とする。
【0006】
本発明では、電気光学パネルに入射する外光の照度を直接あるいは間接的に検出する測光センサを設け、光源駆動条件調整手段は、測光センサによる外光の照度計測結果に基づいて、発光素子の駆動条件を調整する。このため、外光の照度が変動した場合には、その照度において、高い品位で画像を表示するのに必要、かつ、十分な光量をバックライト装置から電気光学パネルに供給できる。また、本発明では、発光素子あるいは電気光学パネル周辺の温度を直接あるいは間接的に計測する測温センサを設け、光源駆動条件調整手段は、測温センサによる温度計測結果に基づいて、発光素子の駆動条件を調整する。このため、発光素子の寿命を十分、確保できる条件で発光素子を駆動することができ、かつ、省電力化を図ることができる。よって、発光素子の寿命確保および省電力化を図りながら、かつ、品位の高い画像を表示することができる。
【0007】
本発明において、前記測光センサは、前記電気光学パネルの、画像が表示される側の面上の画像表示領域近傍、かつ、該画像表示領域を避けた領域に配置されていることが好ましい。電気光学パネルには元々、可撓性基板が接続されているなど、周辺との電気的な接続が可能になっているので、電気光学パネルに測光センサを構成しておけば、新たな配線などが不要である。また、電気光学パネルの、画像が表示される側の面上の画像表示領域近傍に測光センサを構成しておけば、ユーザーが感じる照度により近い照度を正確に計測できるので、発光素子の駆動条件をより最適に調整できるという利点がある。また、電気光学パネルの、画像表示領域を避けた領域に測光センサを構成しておけば、画像表示領域を狭くする必要がないという利点がある。
【0008】
本発明において、前記測光センサは、前記電気光学パネルにおいて、前記画像表示領域よりも前記パネル駆動手段が設けられている側に配置されていることが好ましい。このように構成すると、測光センサに対する配線を長く引き回す必要がない。
【0009】
本発明において、前記光源駆動条件調整手段は、例えば、前記測温センサによる温度計測結果に基づいて、温度が高いときには前記発光素子の発光強度を低くし、温度が低いときには前記発光素子の発光強度を高くするとともに、前記測光センサによる照度計測結果に基づいて、外光の照度が高いときには前記発光素子の発光強度を低くし、外光の照度が低いときには前記発光素子の発光強度を高くする。電気光学パネルが、入射した外光が反射して出射される際に当該外光を光変調して反射モードでの画像の表示および前記透過モードでのみ画像の表示を行う半透過反射型電気光学パネルである場合、外光の照度が高ければ反射モードで表示された画像で、十分な輝度を確保できるので、バックライト装置から出射される光量を低く設定してもよい。従って、発光素子の寿命確保、および省電力化を図りながら、かつ、品位の高い画像を表示することができる。
【0010】
本発明において、前記光源駆動条件調整手段は、例えば、前記測温センサによる温度計測結果および前記測光センサによる照度計測結果に基づいて、前記発光素子に印加する電圧値あるいは電流値を調整する。
【0011】
本発明において、前記光源駆動手段が光源駆動用ICであり、前記パネル駆動手段がパネル駆動用ICである場合、前記パネル駆動用ICには、前記光源駆動条件調整手段が構成されているとともに、前記測温センサによる温度計測結果および前記測光センサによる照度計測結果が入力される構成を採用することができる。
【0012】
本発明において、前記光源駆動手段が光源駆動用ICであり、前記パネル駆動手段がパネル駆動用ICである場合、前記光源駆動用ICには、前記光源駆動条件調整手段が構成されているとともに、前記測温センサによる温度計測結果および前記測光センサによる照度計測結果が入力される構成を採用してもよい。
【0013】
本発明において、前記光源駆動手段が光源駆動用ICであり、前記パネル駆動手段がパネル駆動用ICである場合、前記測温センサおよび前記測光センサの少なくとも一方は、前記光源駆動用IC内または前記パネル駆動用IC内に構成されていることが好ましい。測温センサを光源駆動用IC内またはパネル駆動用IC内に構成すれば、温度発生源となる電子部品の近傍に測温センサを配置することができるので、周辺温度を正確に測定できる。
【0014】
本発明において、さらに、前記電気光学パネルを保持するフレームを有している場合、前記測光センサには、前記フレームに設けられた透過部を介して外光が入射される構成を採用することができる。
【0015】
本発明において、さらに、前記電気光学パネルを保持するフレームを有している場合、前記測光センサは、前記フレーム内に設けられ、前記測光センサには、前記フレーム内に入射した外光が間接的に入射される構成を採用してもよい。
【0016】
本発明に係る電気光学装置は、携帯電話機やモバイルコンピュータなどといった電子機器に用いることができる。電気機器のうち、携帯電話機やモバイルコンピュータなどの携帯用電子機器は、屋外で使用するなど、外光の照度や環境温度が頻繁に変化するような条件下で使用されるので、本発明を携帯用電子機器に適用すれば、環境にあった条件で発光素子を駆動でき、かつ、外光の照度にかかわらず、品位の画像で表示できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0018】
[実施の形態1]
(電気光学装置の全体構成)
図1および図2は、本発明の実施の形態1に係る電気光学装置の構成を示す分解斜視図、および断面図である。図3は、本発明を適用した電気光学装置の電気的構成を示すブロック図である。図4は、本発明の実施の形態1に係る電気光学装置の画素1つ分の断面図である。
【0019】
図1に示すように、本形態の電気光学装置1は、バックライト装置6、電気光学パネル10、および遮光性のフレーム7がこの順に重ねて配置されている。フレーム7は、電気光学パネル10の画像表示領域11に対応する領域が光透過領域71になっており、利用者が電気光学パネル10の画像表示領域11に表示された画像を視認できるようになっている。
【0020】
バックライト装置6は、光源としての複数のLED61(発光素子)と、これらのLED61から出射された光が側端面から入射して出射面62から出射される樹脂製の導光板63とを備えており、導光板61の出射面62側に電気光学パネル10が対向配置されている。さらに、バックライト装置6においては、例えば、導光板61の出射面62の側に光散乱シート66が配置され、反対側の面にはプリズムシート67が配置される。
【0021】
電気光学パネル10は、例えば、ネマチック液晶を用いたアクティブマトリクス型のカラー液晶パネルであり、電気光学パネル10の両面には入射側偏光板15および出射側偏光板16が積層されている。電気光学パネル10は、後述するように、画素電極やTFD素子などが形成された素子基板20と、対向電極やカラーフィルタなどが形成された対向基板30がシール材14によって所定の間隙を介して貼り合わされ、その基板間に液晶層12が保持されている。
【0022】
素子基板20は、対向基板30よりも大きく、素子基板20の対向基板30からの張り出し領域18にパネル駆動用IC3がCOG(Chip On Glass)実装されている。ここで、パネル駆動用IC3には、後述するデータ線駆動回路や走査線駆動回路が構成されているとともに、電気光学装置1全体で用いる各種電圧を生成する電源回路も構成されている。また、電気光学パネル10の張り出し領域18には、パネル駆動用IC3に信号や電源を供給する可撓性基板4の端部も実装されている。可撓性基板4には、バクライト装置6のLED61が実装されているとともに、LED61を駆動するためのLED駆動回路が構成されたLED駆動用IC64も実装されている。LED駆動用IC64は、所定のデューティ比をもって電流を供給する。ここで、可撓性基板4は、電気光学パネル10の側から導光板63の側まで引き回され、LED61の出射光軸を導光板63の側端面を向けた状態に位置決めされている。
【0023】
図3に示すように、本形態の電気光学装置1において、電気光学パネル10は、画素スイッチング用非線形素子としてTFDを用いたアクティブマトリクス型の液晶パネルであり、複数本の走査線31が行方向に形成され、複数本のデータ線21が列方向に形成されている。走査線31とデータ線21との各交差部分には画素19が形成されている。各画素19では、ネマチック液晶からなる液晶層12と、二端子型アクティブ素子たるTFD素子13とが直列接続している。ここに示す例では、液晶層12が走査線31の側に接続され、TFD素子13がデータ線21の側に接続されている。なお、液晶層12がデータ線21の側に接続され、TFD素子13が走査線31の側に接続されている構成であってもよい。各走査線31は、パネル駆動用IC3に内蔵の走査線駆動回路260によって駆動される一方、各データ線21は、パネル駆動用IC3に内蔵のデータ線駆動回路250によって駆動される。
【0024】
本形態の電気光学パネル10では、図4に示すように、素子基板20の側には、感光性樹脂などからなる凹凸形成層24、アルミニウムなどからなる反射層25、ITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)などからなる透明な画素電極26、およびポリイミド樹脂などからなる配向膜27がこの順に形成され、画素電極26は、図3に示すように、TFD素子13を介してデータ線21に接続している。反射層25の表面には、凹凸形成層24によって光散乱用凹凸が形成されている。また、反射層25には、一部が除去されて光透過部28になっている。なお、図4に示す例では、凹凸形成層24は、光透過部28から完全に除去されているが、残っていてもよい。
【0025】
これに対して、対向基板30の側には、画素電極26の境界領域に相当する部分に遮光膜34が形成され、その上層側にカラーフィルタ層35、平坦化膜36、ITOなどからなる走査線31としての対向電極37、および配向膜38がこの順に形成されている。
【0026】
このように構成した素子基板20と対向基板30との間には電気光学物質としての液晶層12が保持されており、画素電極26と対向電極37との間に印加した電界によって液晶の配向状態を制御可能である。従って、本形態の電気光学装置1では、図1および図2に示すバックライト装置6の導光板63から出射された光は、矢印L1で示すように、光透過部28から液晶層12に入射した後、対向基板30の側から出射される間に光変調され、透過モードで所定のカラー画像を表示する。また、対向基板30の側から入射した外光は、矢印L2で示すように、液晶層12を通って反射層25に到達し、この反射層25で反射して、再び液晶層12を通って対向基板30の側から出射される間に光変調され、反射モードで所定のカラー画像を表示する。
【0027】
[LED駆動条件調整のための構成]
図5は、バックライト装置に用いたLEDの環境温度と定格電流値との関係を示すグラフである。図6は、本発明の実施の形態1に係る電気光学装置において、LEDの駆動条件を調整するための構成を示す機能ブロック図である。図7は、本発明の実施の形態1に係る電気光学装置における外光の照度とLED駆動条件との関係を示すグラフである。
【0028】
本形態の電気光学装置1において、バックライト装置6の光源として用いたLED61は、所定の寿命を確保するために、図5に実線L5で示すように、環境温度に対して定格電流(最大電流)が規定されている。ここに示す例では、環境温度が例えば50℃以下の場合には、定格電流値が一定であり、環境温度が50℃を超えると、定格電流値が直線的に小さくなるように規定されている。従って、電気光学装置1の温度保証範囲が70℃と設定されている場合、環境温度が70℃のときの定格電流値でLED61を常に駆動すれば、寿命は確保できる代わりに、表示光量が不足するおそれがある。これに対して、環境温度が50℃のときの定格電流値でLED61を常に駆動すれば、十分な表示光量を確保できる代わりに、環境温度が50℃を超えた場合に、LED61の寿命が低下してしまう。
【0029】
そこで、本形態の電気光学装置1では、図6に示すように、LED61あるいは電気光学パネル10周辺の温度を直接あるいは間接的に計測する測温センサ7と、電気光学パネル10に入射する外光の照度を直接あるいは間接的に検出するフォトダイオードやCdSセルなどの測光センサ8と、測温センサ7による温度計測結果および測光センサ8による照度計測結果に基づいて、LED62の駆動条件を調整する光源駆動条件調整部9とが構成されている。
【0030】
より具体的には、可撓性基板4には測温センサ7が実装されている一方、パネル駆動用IC3には光源駆動条件調整部9が内蔵されており、測温センサ7の温度計測結果は、可撓性基板4を介してパネル駆動用IC3の光源駆動条件調整部9に入力されるようになっている。また、電気光学パネル10では、素子基板20の表面のうち、画像表示領域11を避けた領域に測光センサ8が実装され、測光センサ8での照度計測結果は、素子基板20を介してパネル駆動用IC3の光源駆動条件調整部9に入力されるようになっている。ここで、図1および図2に示すフレーム7には、測光センサ8に対向する部分に透光部72が形成され、外光が直接、測光センサ8に到達するようになっている。ここで、透光部72は、フレーム7に開口された穴や、フレーム7の一部が透光性の部材で形成されている構成が考えられる。このように、フレーム7に透光部72が設けられていることで、電気光学パネル10の画像表示領域11を避けた領域に測光センサ8が設けられていても、透過部72を介して外光を直接測定することができる。特に、配線の引き回しをできるだけ短くするために、電気パネル10やLED駆動用IC64の近傍に測光センサ8を配置した場合、ICはフレーム7で覆うのが望ましいので、通常その近傍に配置された測光センサ8もフレーム7で覆われてしまう。このような場合でも、LED駆動用IC64はフレーム7で覆い、測光センサ8に対応する部分のみ透過部72とすることが可能となる。
【0031】
このように構成した電気光学装置1において、光源駆動条件調整部9は、測温センサ7による温度計測結果に基づいて、基本的には、図5に実線L5で示す電流値でLED61を駆動するようにLED駆動IC64を制御する。すなわち、光源駆動条件調整部9は、温度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、温度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるようにLED駆動IC64を制御する。
【0032】
また、本形態の電気光学装置1において、電気光学パネル10は、半透過反射型であり、このような電気光学パネル10において、反射モードでの画像は、外光の照度が高ければ、十分に品位の高い画像を表示でき、透過モードで表示される画像には高い輝度を必要としない。従って、光源駆動条件調整部9は、図7に示すように、測光センサ7による照度計測結果において、外光の照度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、外光の照度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるようにLED駆動IC64を制御する。すなわち、光源駆動条件調整部9は、外光の照度が低ければ、そのときの測温センサ7による温度計測結果も考慮して、図5に実線L5で示す電流値でLED61を駆動するようにLED駆動IC64を制御するが、外光の照度が高い場合には、図5に実線L51で示す電流値でLED61を駆動するようにLED駆動IC64を制御し、外光の照度がさらに高い場合には、図5に実線L52で示す電流値でLED61を駆動するようにLED駆動IC64を制御する。従って、LED61は、外光の照度が高ければ発光強度が低い条件で駆動され、外光の照度が低ければ発光強度が高い条件で駆動される。
【0033】
このように、本形態の電気光学装置1では、外光の照度を監視し、外光の照度が変動した場合には、その照度において高い品位で画像を表示するのに必要、かつ、十分な光量をバックライト装置6から電気光学パネル10に供給する。また、本形態の電気光学装置1では、温度を監視し、その温度に対応する定格電流値の範囲内でLED61を駆動する。それ故、バックライト装置6から不必要に高い光量の光がLED61から出射されることがなく、かつ、定格電流を超えた条件でLED61が駆動されることがないので、LED61の寿命を延ばすことができ、かつ、省電力化を図ることができる。よって、本形態の電気光学装置1によれば、LED61の寿命確保、および省電力化を図りながら、かつ、品位の高い画像を表示することができる。
【0034】
また、本形態では、可撓性基板4に対して測温センサ7を実装する一方、測光センサ8を電気光学パネル10に実装している。また、パネル駆動用IC3に光源駆動条件調整部9を内蔵させている。このため、測温センサ7での計測結果、および測光センサ8での計測結果を可撓性基板4および素子基板20を介してパネル駆動用IC3の光源駆動条件調整部9に出力することができので、可撓性基板4や素子基板20以外の場所に測温センサ7や測光センサ8を配置した場合と違って、配線などを無駄に引き回す必要がないという利点がある。
【0035】
さらに、測光センサ8を電気光学パネル10の、画像が表示される側の面上の画像表示領域11近傍に実装しているため、電気光学パネル10の反対側の面に配置した場合と比較して、ユーザーが感じる照度により近い照度を正確に計測できる。従って、LED61の駆動条件をより最適に調整できるという利点がある。また、電気光学パネル10の、画像表示領域11を避けた領域に測光センサ8を配置したので、画像表示領域11を狭くする必要がない。さらに、測光センサ8は、画像表示領域11よりも、パネル駆動用IC3が実装されている側に配置されているため、測光センサ8に対する配線を長く引き回す必要がない。
【0036】
なお、測温センサ7をLED61の近傍に配置すれば、発熱部品であるLED61の周辺温度を測定するのに好適である。また、測温センサ7をパネル駆動用IC3やLED駆動IC64の近傍に配置すれば、発熱部品である電子部品の周辺温度を測定するのに好適である。
【0037】
[実施の形態2]
図8は、本発明の実施の形態2に係る電気光学装置において、LEDの駆動条件を調整するための構成を示す機能ブロック図である。なお、本形態および以下に説明する実施の形態3、4に係る電気光学装置は、基本的な構成が実施の形態1と共通しているので、共通している部分については同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0038】
図8に示すように、本形態の電気光学装置1にも、実施の形態1と同様、LED61あるいは電気光学パネル10周辺の温度を直接あるいは間接的に計測する測温センサ7と、電気光学パネル10に入射する外光の照度を直接あるいは間接的に検出するフォトダイオードやCdSセルなどの測光センサ8と、測温センサ7による温度計測結果および測光センサ8による照度計測結果に基づいて、LED61の駆動条件を調整する光源駆動条件調整部9が構成されている。
【0039】
より具体的には、可撓性基板4には測温センサ7が実装されている一方、LED駆動用IC64に光源駆動条件調整部9が内蔵され、測温センサ7での温度計測結果が可撓性基板4を介してLED駆動用IC64の光源駆動条件調整部9に入力されるようになっている。また、電気光学パネル10において、素子基板20の表面のうち、画像表示領域11を避けた領域に測光センサ8が実装され、測光センサ8での照度計測結果が素子基板20および可撓性基板4を介してLED駆動用IC64の光源駆動条件調整部9に入力されるようになっている。なお、図1および図2を参照して説明したように、フレーム7において、測光センサ8に対向する部分に透光部72が形成され、外光が直接、測光センサ8に到達するようになっている。
【0040】
本形態でも、実施の形態1と同様、光源駆動条件調整部9は、測温センサ7による温度計測結果において、温度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、温度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるように、LED駆動IC64を制御する。また、本形態でも、実施の形態1と同様、電気光学パネル10が半透過反射型であることから、光源駆動条件調整部9は、測光センサ7による照度計測結果において、照度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、照度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるように、LED駆動IC64を制御する。従って、本形態の電気光学装置1では、外光の照度を監視し、外光の照度が変動した場合には、その照度において高い品位で画像を表示するのに必要、かつ、十分な光量をバックライト装置6から電気光学パネル10に供給する。また、本形態の電気光学装置1では、温度を監視し、その温度に対応する定格電流値の範囲内でLED61を駆動する。それ故、定格電流を超えた条件でLED61が駆動されることがないので、LED61の寿命を延ばすことができる。よって、本形態の電気光学装置1によれば、LED61の寿命確保、および省電力化を図りながら、かつ、品位の高い画像を表示することができる。
【0041】
また、本形態では、可撓性基板4に測温センサ7が実装されている一方、測光センサ8が電気光学パネル10に実装され、かつ、LED駆動用IC64に光源駆動条件調整部9が内蔵されている。このため、測温センサ7での計測結果、および測光センサ8での計測結果を可撓性基板4および素子基板20を介して光源駆動条件調整部9に出力することができので、可撓性基板4や素子基板20以外の場所に測温センサ7や測光センサ8を配置した場合と違って、配線などを無駄に引き回す必要がないなど、実施の形態1と同様な効果を奏する。
【0042】
[実施の形態3]
図9は、本発明の実施の形態3に係る電気光学装置において、LEDの駆動条件を調整するための構成を示す機能ブロック図である。
【0043】
図9に示すように、本形態の電気光学装置1にも、実施の形態1と同様、LED61あるいは電気光学パネル10周辺の温度を直接あるいは間接的に計測する測温センサ7と、電気光学パネル10に入射する外光の照度を直接あるいは間接的に検出するフォトダイオードやCdSセルなどの測光センサ8と、測温センサ7による温度計測結果および測光センサ8による照度計測結果に基づいて、LED61の駆動条件を調整する光源駆動条件調整部9が構成されている。
【0044】
より具体的には、パネル駆動用IC3には測温センサ7および光源駆動条件調整部9が内蔵され、測温センサ7での温度計測結果が光源駆動条件調整部9に入力されるようになっている。また、電気光学パネル10において、素子基板20の表面のうち、画像表示領域11を避けた領域に測光センサ8が実装され、測光センサ8での照度計測結果が素子基板20および可撓性基板4を介してパネル駆動用IC3の光源駆動条件調整部9に入力されるようになっている。なお、図1および図2を参照して説明したように、フレーム7において、測光センサ8に対向する部分に透光部72が形成され、外光が直接、測光センサ8に到達するようになっている。
【0045】
本形態でも、実施の形態1と同様、光源駆動条件調整部9は、測温センサ7による温度計測結果において、温度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、温度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるように、LED駆動IC64を制御する。また、本形態でも、実施の形態1と同様、電気光学パネル10が半透過反射型であることから、光源駆動条件調整部9は、測光センサ7による照度計測結果において、照度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、照度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるように、LED駆動IC64を制御する。従って、本形態の電気光学装置1では、外光の照度を監視し、外光の照度が変動した場合には、その照度において高い品位で画像を表示するのに必要、かつ、十分な光量をバックライト装置6から電気光学パネル10に供給する。また、本形態の電気光学装置1では、温度を監視し、その温度に対応する定格電流値の範囲内でLED61を駆動する。それ故、定格電流を超えた条件でLED61が駆動されることがないので、LED61の寿命を延ばすことができる。よって、本形態の電気光学装置1によれば、LED61の寿命確保、および省電力化を図りながら、かつ、品位の高い画像を表示することができる。
【0046】
また、本形態では、測温センサ7および光源駆動条件調整部9をパネル駆動用IC3に内蔵させてパッケージ化、チップ化を図ってあるため、測温センサ7として単体の部品を用いる必要がないという利点がある。しかも、パネル駆動用IC3に測温センサ7を内蔵させてあるので、発熱部品である電子部品の周辺温度を測定するのに好適である。
【0047】
[実施の形態4]
図10は、本発明の実施の形態4に係る電気光学装置において、LEDの駆動条件を調整するための構成を示す機能ブロック図である。
【0048】
図10に示すように、本形態の電気光学装置1にも、実施の形態1と同様、LED61あるいは電気光学パネル10周辺の温度を直接あるいは間接的に計測する測温センサ7と、電気光学パネル10に入射する外光の照度を直接あるいは間接的に検出するフォトダイオードやCdSセルなどの測光センサ8と、測温センサ7による温度計測結果および測光センサ8による照度計測結果に基づいて、LED61の駆動条件を調整する光源駆動条件調整部9が構成されている。
【0049】
より具体的には、LED駆動用IC64には測温センサ7および光源駆動条件調整部9が内蔵され、測温センサ7での温度計測結果が光源駆動条件調整部9に入力されるようになっている。また、電気光学パネル10において、素子基板20の表面のうち、画像表示領域11を避けた領域に測光センサ8が実装され、測光センサ8での照度計測結果が素子基板20および可撓性基板4を介してLED駆動用IC64の光源駆動条件調整部9に入力されるようになっている。なお、図1および図2を参照して説明したように、フレーム7において、測光センサ8に対向する部分に透光部72が形成され、外光が直接、測光センサ8に到達するようになっている。
【0050】
本形態でも、実施の形態1と同様、光源駆動条件調整部9は、測温センサ7による温度計測結果において、温度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、温度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるように、LED駆動IC64を制御する。また、本形態でも、実施の形態1と同様、電気光学パネル10が半透過反射型であることから、光源駆動条件調整部9は、測光センサ7による照度計測結果において、照度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、照度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるように、LED駆動IC64を制御する。従って、本形態の電気光学装置1では、外光の照度を監視し、外光の照度が変動した場合には、その照度において高い品位で画像を表示するのに必要、かつ、十分な光量をバックライト装置6から電気光学パネル10に供給する。また、本形態の電気光学装置1では、温度を監視し、その温度に対応する定格電流値の範囲内でLED61を駆動する。それ故、定格電流を超えた条件でLED61が駆動されることがないので、LED61の寿命を延ばすことができる。よって、本形態の電気光学装置1によれば、LED61の寿命確保、および省電力化を図りながら、かつ、品位の高い画像を表示することができる。
【0051】
また、本形態では、測温センサ7および光源駆動条件調整部9をLED駆動用IC64に内蔵させてパッケージ化、チップ化を図ってあるため、測温センサ7として単体の部品を用いる必要がないという利点がある。しかも、LED駆動用IC64に測温センサ7を内蔵させてあるので、発熱部品である電子部品の周辺温度を測定するのに好適である。
【0052】
[その他の実施の形態]
上記の実施の形態1〜4では、半透過反射型の電気光学装置1に本発明を適用したが、図11に示す画素構成を有する全透過型の電気光学装置1に本発明を適用してもよい。図11に示す全透過型の電気光学装置1では、素子基板20の側には、ITOなどからなる透明な画素電極26、およびポリイミド樹脂などからなる配向膜27がこの順に形成され、画素電極26は、TFD素子13を介してデータ線21に接続している。これに対して、対向基板30の側には、画素電極26の境界領域に相当する部分に遮光膜34が形成され、その上層側にカラーフィルタ層35、平坦化膜36、ITOなどからなる走査線31としての対向電極37、および配向膜38がこの順に形成されている。このように構成した素子基板20と対向基板30との間には電気光学物質としての液晶層12が保持されており、画素電極26と対向電極37との間に印加した電界によって液晶の配向状態を制御可能である。従って、図11に示す電気光学装置1では、図1および図2に示すバックライト装置6の導光板63から出射された光は、矢印L1で示すように、液晶層12に入射した後、対向基板30の側から出射される間に光変調され、透過モードで所定のカラー画像を表示する。
【0053】
このように構成した電気光学装置1にも、実施の形態1〜4で説明したように、LED61の温度を直接あるいは間接的に計測する測温センサ7と、電気光学パネル10に入射する外光の照度を直接あるいは間接的に検出するフォトダイオードやCdSセルなどの測光センサ8と、測温センサ7による温度計測結果および測光センサ8による照度計測結果に基づいて、LED61の駆動条件を調整する光源駆動条件調整部9を構成すれば、高い品位で画像を表示するのに必要、かつ、十分な光量の光をバックライト装置6から電気光学パネル10に供給する。それ故、LED61の寿命確保、および省電力化を図りながら、かつ、品位の高い画像を表示することができる。
【0054】
なお、全透過型の電気光学装置1の場合、光源駆動条件調整部9は、測温センサ7による温度計測結果において、温度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、温度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるように、LED駆動IC64を制御する点では半透過反射型の電気光学装置1と同様である。
【0055】
但し、全透過型の電気光学装置1の場合、図12に実線7で示すように、外光の照度が高ければ透過モードで表示された画像の品位が低下するので、バックライト装置6から出射される光量を高く設定し、画像の品位を高める。これに対して、外光の照度が低ければ、バックライト装置6から出射される光量が低くても画像が見やすいので、バックライト装置6から出射される光量を低く設定すればよい。
【0056】
また、上記の実施の形態1〜4のいずれにおいても、温度および外光の照度の計測結果に基づいて、LED61に対する駆動電流を調節したが、温度および外光の照度の計測結果に基づいて、印加電圧を制御してもよく、また、LED61をデューティ駆動する際のデューティ比を調節してもよい。
【0057】
さらに、上記の実施の形態1〜4のいずれにおいても、フレーム7において、測光センサ8に対向する部分に透光部72が形成され、外光が直接、測光センサ8に到達するようになっていたが、図13に示すように、図1および図2を参照して説明した透光部72をフレーム7から省略してもよい。このように構成した場合には、フレーム7の光透過領域71から入射した外光は、対向基板30によって測光センサ8に導かれるので、外光の照度を間接的に計測することができる。
【0058】
さらにまた、上記の実施の形態1〜4はいずれも、アクティブ素子としてTFD素子を用いた液晶パネルを備えた電気光学装置を例に説明したが、アクティブ素子としてTFTを用いた液晶パネルを備えた電気光学装置などに本発明を適用してもよい。この場合、測光センサ8についは、TFTを形成する際の半導体膜、および不純物導入を利用してフォトセンサを形成してもよい。
【0059】
さらにまた、上記の実施の形態1〜4はいずれも、COG技術を採用した電気光学装置1に本発明を適用した例であったが、パネル駆動用IC3がCOF(Chip On Film)実装された可撓性基板4を電気光学パネル10に実装した電気光学装置1に本発明を適用してもよい。
【0060】
また、上記の実施の形態1〜4のいずれにおいても、バックライト装置6の光源としてLED61を用いた例を説明したが、エレクトロルミネッセンス素子を光源とした場合に本発明を適用してもよい。
【0061】
[電子機器および電気光学装置の全体構成]
図14(A)、(B)は、本発明を適用した電子機器の一例としての折り畳み式携帯電話機を折り畳んだ状態、および開いた状態の説明図である。
【0062】
本発明を適用した電気光学装置は、例えば、図14(A)、(B)に示す折り畳み式の携帯電話機300に用いられる。この携帯電話300では、蓋体330がヒンジ部340を介して操作本体350に回動自在に連結されている。携帯電話機300は、蓋体330を開いたときに蓋体330の内側で画像を表示するメイン表示部311を備える一方、蓋体330の外側には、蓋材330を操作本体350に折り重ねたときに画像を表示するサブ表示部321を備えている。このような折り畳み式の携帯電話機300に本発明を適用するにあたっては、メイン表示部311、あるいはサブ表示部321を構成する電気光学装置の双方に本発明を適用してもよいし、メイン表示部311を構成する電気光学装置のみに本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施の形態1に係る電気光学装置の構成を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示す電気光学装置の断面図である。
【図3】本発明を適用した電気光学装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る半透過反射型の電気光学装置の画素1つ分の断面図である。
【図5】バックライト装置に用いたLEDの環境温度と定格電流値との関係を示すグラフである。
【図6】本発明の実施の形態1に係る電気光学装置において、LEDの駆動条件を調整するための構成を示す機能ブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る電気光学装置における外光の照度とLED駆動条件との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の実施の形態2に係る電気光学装置において、LEDの駆動条件を調整するための構成を示す機能ブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係る電気光学装置において、LEDの駆動条件を調整するための構成を示す機能ブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態4に係る電気光学装置において、LEDの駆動条件を調整するための構成を示す機能ブロック図である。
【図11】本発明に係る全透過型の電気光学装置の画素1つ分の断面図である。
【図12】図11に示す電気光学装置に本発明を適用した場合における外光の照度とLED駆動条件との関係を示すグラフである。
【図13】本発明を適用した別の電気光学装置の構成を示す分解斜視図である。
【図14】(A)、(B)は、本発明を適用した電子機器の一例としての携帯電話機の折り畳んだ状態を示す説明図、およびこの携帯電話機を開いた状態の説明図である。
【符号の説明】
【0064】
1 電気光学装置、3 パネル駆動用IC(パネル駆動手段)、4 可撓性基板、6 バックライト装置、7 測温センサ、8 測光センサ、9 光源駆動条件調整部(光源駆動条件調整手段)、10 電気光学パネル、11 画像表示領域、20 素子基板、30 対向基板、61 LED(発光素子)、62 導光板、64 LED駆動用IC(光源駆動手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気光学パネルおよびバックライト装置を備えた電気光学射装置、およびそれを用いた電子機器に関するものである。さらに詳しくは、バックライト装置の駆動技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種の電気光学装置のうち、透過型液晶装置では、バックライト光源装置から出射された光が液晶パネルを透過する際に光変調して透過モードでの画像表示を行う。ここで、バックライト装置の光源として用いられるLEDは、使用環境温度毎に定格駆動電流値が定められている。従って、使用環境温度を実際に計測し、その温度計測結果に応じて、LEDを駆動する際の電流値を調整することにより、LEDの寿命を延ばすことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−117986号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、LEDが電気光学装置のバックライト用光源として用いられていることに対して十分な配慮がなされていないため、LEDの寿命を延長することができても、周辺の明るさを考慮していないので、表示品位が犠牲になっているという問題点がある。
【0004】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、バックライト装置の光源に十分な寿命を確保することができ、かつ、高い表示品位も得ることができる電気光学装置およびそれを用いた電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明では、光源としての発光素子および該発光素子を駆動する光源駆動手段を備えたバックライト光源装置と、該バックライト光源装置から出射された光が入射される電気光学パネルと、該電気光学パネルを駆動するためのパネル駆動手段とを有する電気光学装置において、前記発光素子又は電気光学パネル周辺の温度を直接あるいは間接的に計測する測温センサと、前記電気光学パネルに照射される外光の照度を直接あるいは間接的に検出する測光センサと、前記測温センサによる温度計測結果および前記測光センサによる照度計測結果に基づいて、前記発光素子の駆動条件を調整する光源駆動条件調整手段とを有していることを特徴とする。
【0006】
本発明では、電気光学パネルに入射する外光の照度を直接あるいは間接的に検出する測光センサを設け、光源駆動条件調整手段は、測光センサによる外光の照度計測結果に基づいて、発光素子の駆動条件を調整する。このため、外光の照度が変動した場合には、その照度において、高い品位で画像を表示するのに必要、かつ、十分な光量をバックライト装置から電気光学パネルに供給できる。また、本発明では、発光素子あるいは電気光学パネル周辺の温度を直接あるいは間接的に計測する測温センサを設け、光源駆動条件調整手段は、測温センサによる温度計測結果に基づいて、発光素子の駆動条件を調整する。このため、発光素子の寿命を十分、確保できる条件で発光素子を駆動することができ、かつ、省電力化を図ることができる。よって、発光素子の寿命確保および省電力化を図りながら、かつ、品位の高い画像を表示することができる。
【0007】
本発明において、前記測光センサは、前記電気光学パネルの、画像が表示される側の面上の画像表示領域近傍、かつ、該画像表示領域を避けた領域に配置されていることが好ましい。電気光学パネルには元々、可撓性基板が接続されているなど、周辺との電気的な接続が可能になっているので、電気光学パネルに測光センサを構成しておけば、新たな配線などが不要である。また、電気光学パネルの、画像が表示される側の面上の画像表示領域近傍に測光センサを構成しておけば、ユーザーが感じる照度により近い照度を正確に計測できるので、発光素子の駆動条件をより最適に調整できるという利点がある。また、電気光学パネルの、画像表示領域を避けた領域に測光センサを構成しておけば、画像表示領域を狭くする必要がないという利点がある。
【0008】
本発明において、前記測光センサは、前記電気光学パネルにおいて、前記画像表示領域よりも前記パネル駆動手段が設けられている側に配置されていることが好ましい。このように構成すると、測光センサに対する配線を長く引き回す必要がない。
【0009】
本発明において、前記光源駆動条件調整手段は、例えば、前記測温センサによる温度計測結果に基づいて、温度が高いときには前記発光素子の発光強度を低くし、温度が低いときには前記発光素子の発光強度を高くするとともに、前記測光センサによる照度計測結果に基づいて、外光の照度が高いときには前記発光素子の発光強度を低くし、外光の照度が低いときには前記発光素子の発光強度を高くする。電気光学パネルが、入射した外光が反射して出射される際に当該外光を光変調して反射モードでの画像の表示および前記透過モードでのみ画像の表示を行う半透過反射型電気光学パネルである場合、外光の照度が高ければ反射モードで表示された画像で、十分な輝度を確保できるので、バックライト装置から出射される光量を低く設定してもよい。従って、発光素子の寿命確保、および省電力化を図りながら、かつ、品位の高い画像を表示することができる。
【0010】
本発明において、前記光源駆動条件調整手段は、例えば、前記測温センサによる温度計測結果および前記測光センサによる照度計測結果に基づいて、前記発光素子に印加する電圧値あるいは電流値を調整する。
【0011】
本発明において、前記光源駆動手段が光源駆動用ICであり、前記パネル駆動手段がパネル駆動用ICである場合、前記パネル駆動用ICには、前記光源駆動条件調整手段が構成されているとともに、前記測温センサによる温度計測結果および前記測光センサによる照度計測結果が入力される構成を採用することができる。
【0012】
本発明において、前記光源駆動手段が光源駆動用ICであり、前記パネル駆動手段がパネル駆動用ICである場合、前記光源駆動用ICには、前記光源駆動条件調整手段が構成されているとともに、前記測温センサによる温度計測結果および前記測光センサによる照度計測結果が入力される構成を採用してもよい。
【0013】
本発明において、前記光源駆動手段が光源駆動用ICであり、前記パネル駆動手段がパネル駆動用ICである場合、前記測温センサおよび前記測光センサの少なくとも一方は、前記光源駆動用IC内または前記パネル駆動用IC内に構成されていることが好ましい。測温センサを光源駆動用IC内またはパネル駆動用IC内に構成すれば、温度発生源となる電子部品の近傍に測温センサを配置することができるので、周辺温度を正確に測定できる。
【0014】
本発明において、さらに、前記電気光学パネルを保持するフレームを有している場合、前記測光センサには、前記フレームに設けられた透過部を介して外光が入射される構成を採用することができる。
【0015】
本発明において、さらに、前記電気光学パネルを保持するフレームを有している場合、前記測光センサは、前記フレーム内に設けられ、前記測光センサには、前記フレーム内に入射した外光が間接的に入射される構成を採用してもよい。
【0016】
本発明に係る電気光学装置は、携帯電話機やモバイルコンピュータなどといった電子機器に用いることができる。電気機器のうち、携帯電話機やモバイルコンピュータなどの携帯用電子機器は、屋外で使用するなど、外光の照度や環境温度が頻繁に変化するような条件下で使用されるので、本発明を携帯用電子機器に適用すれば、環境にあった条件で発光素子を駆動でき、かつ、外光の照度にかかわらず、品位の画像で表示できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0018】
[実施の形態1]
(電気光学装置の全体構成)
図1および図2は、本発明の実施の形態1に係る電気光学装置の構成を示す分解斜視図、および断面図である。図3は、本発明を適用した電気光学装置の電気的構成を示すブロック図である。図4は、本発明の実施の形態1に係る電気光学装置の画素1つ分の断面図である。
【0019】
図1に示すように、本形態の電気光学装置1は、バックライト装置6、電気光学パネル10、および遮光性のフレーム7がこの順に重ねて配置されている。フレーム7は、電気光学パネル10の画像表示領域11に対応する領域が光透過領域71になっており、利用者が電気光学パネル10の画像表示領域11に表示された画像を視認できるようになっている。
【0020】
バックライト装置6は、光源としての複数のLED61(発光素子)と、これらのLED61から出射された光が側端面から入射して出射面62から出射される樹脂製の導光板63とを備えており、導光板61の出射面62側に電気光学パネル10が対向配置されている。さらに、バックライト装置6においては、例えば、導光板61の出射面62の側に光散乱シート66が配置され、反対側の面にはプリズムシート67が配置される。
【0021】
電気光学パネル10は、例えば、ネマチック液晶を用いたアクティブマトリクス型のカラー液晶パネルであり、電気光学パネル10の両面には入射側偏光板15および出射側偏光板16が積層されている。電気光学パネル10は、後述するように、画素電極やTFD素子などが形成された素子基板20と、対向電極やカラーフィルタなどが形成された対向基板30がシール材14によって所定の間隙を介して貼り合わされ、その基板間に液晶層12が保持されている。
【0022】
素子基板20は、対向基板30よりも大きく、素子基板20の対向基板30からの張り出し領域18にパネル駆動用IC3がCOG(Chip On Glass)実装されている。ここで、パネル駆動用IC3には、後述するデータ線駆動回路や走査線駆動回路が構成されているとともに、電気光学装置1全体で用いる各種電圧を生成する電源回路も構成されている。また、電気光学パネル10の張り出し領域18には、パネル駆動用IC3に信号や電源を供給する可撓性基板4の端部も実装されている。可撓性基板4には、バクライト装置6のLED61が実装されているとともに、LED61を駆動するためのLED駆動回路が構成されたLED駆動用IC64も実装されている。LED駆動用IC64は、所定のデューティ比をもって電流を供給する。ここで、可撓性基板4は、電気光学パネル10の側から導光板63の側まで引き回され、LED61の出射光軸を導光板63の側端面を向けた状態に位置決めされている。
【0023】
図3に示すように、本形態の電気光学装置1において、電気光学パネル10は、画素スイッチング用非線形素子としてTFDを用いたアクティブマトリクス型の液晶パネルであり、複数本の走査線31が行方向に形成され、複数本のデータ線21が列方向に形成されている。走査線31とデータ線21との各交差部分には画素19が形成されている。各画素19では、ネマチック液晶からなる液晶層12と、二端子型アクティブ素子たるTFD素子13とが直列接続している。ここに示す例では、液晶層12が走査線31の側に接続され、TFD素子13がデータ線21の側に接続されている。なお、液晶層12がデータ線21の側に接続され、TFD素子13が走査線31の側に接続されている構成であってもよい。各走査線31は、パネル駆動用IC3に内蔵の走査線駆動回路260によって駆動される一方、各データ線21は、パネル駆動用IC3に内蔵のデータ線駆動回路250によって駆動される。
【0024】
本形態の電気光学パネル10では、図4に示すように、素子基板20の側には、感光性樹脂などからなる凹凸形成層24、アルミニウムなどからなる反射層25、ITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)などからなる透明な画素電極26、およびポリイミド樹脂などからなる配向膜27がこの順に形成され、画素電極26は、図3に示すように、TFD素子13を介してデータ線21に接続している。反射層25の表面には、凹凸形成層24によって光散乱用凹凸が形成されている。また、反射層25には、一部が除去されて光透過部28になっている。なお、図4に示す例では、凹凸形成層24は、光透過部28から完全に除去されているが、残っていてもよい。
【0025】
これに対して、対向基板30の側には、画素電極26の境界領域に相当する部分に遮光膜34が形成され、その上層側にカラーフィルタ層35、平坦化膜36、ITOなどからなる走査線31としての対向電極37、および配向膜38がこの順に形成されている。
【0026】
このように構成した素子基板20と対向基板30との間には電気光学物質としての液晶層12が保持されており、画素電極26と対向電極37との間に印加した電界によって液晶の配向状態を制御可能である。従って、本形態の電気光学装置1では、図1および図2に示すバックライト装置6の導光板63から出射された光は、矢印L1で示すように、光透過部28から液晶層12に入射した後、対向基板30の側から出射される間に光変調され、透過モードで所定のカラー画像を表示する。また、対向基板30の側から入射した外光は、矢印L2で示すように、液晶層12を通って反射層25に到達し、この反射層25で反射して、再び液晶層12を通って対向基板30の側から出射される間に光変調され、反射モードで所定のカラー画像を表示する。
【0027】
[LED駆動条件調整のための構成]
図5は、バックライト装置に用いたLEDの環境温度と定格電流値との関係を示すグラフである。図6は、本発明の実施の形態1に係る電気光学装置において、LEDの駆動条件を調整するための構成を示す機能ブロック図である。図7は、本発明の実施の形態1に係る電気光学装置における外光の照度とLED駆動条件との関係を示すグラフである。
【0028】
本形態の電気光学装置1において、バックライト装置6の光源として用いたLED61は、所定の寿命を確保するために、図5に実線L5で示すように、環境温度に対して定格電流(最大電流)が規定されている。ここに示す例では、環境温度が例えば50℃以下の場合には、定格電流値が一定であり、環境温度が50℃を超えると、定格電流値が直線的に小さくなるように規定されている。従って、電気光学装置1の温度保証範囲が70℃と設定されている場合、環境温度が70℃のときの定格電流値でLED61を常に駆動すれば、寿命は確保できる代わりに、表示光量が不足するおそれがある。これに対して、環境温度が50℃のときの定格電流値でLED61を常に駆動すれば、十分な表示光量を確保できる代わりに、環境温度が50℃を超えた場合に、LED61の寿命が低下してしまう。
【0029】
そこで、本形態の電気光学装置1では、図6に示すように、LED61あるいは電気光学パネル10周辺の温度を直接あるいは間接的に計測する測温センサ7と、電気光学パネル10に入射する外光の照度を直接あるいは間接的に検出するフォトダイオードやCdSセルなどの測光センサ8と、測温センサ7による温度計測結果および測光センサ8による照度計測結果に基づいて、LED62の駆動条件を調整する光源駆動条件調整部9とが構成されている。
【0030】
より具体的には、可撓性基板4には測温センサ7が実装されている一方、パネル駆動用IC3には光源駆動条件調整部9が内蔵されており、測温センサ7の温度計測結果は、可撓性基板4を介してパネル駆動用IC3の光源駆動条件調整部9に入力されるようになっている。また、電気光学パネル10では、素子基板20の表面のうち、画像表示領域11を避けた領域に測光センサ8が実装され、測光センサ8での照度計測結果は、素子基板20を介してパネル駆動用IC3の光源駆動条件調整部9に入力されるようになっている。ここで、図1および図2に示すフレーム7には、測光センサ8に対向する部分に透光部72が形成され、外光が直接、測光センサ8に到達するようになっている。ここで、透光部72は、フレーム7に開口された穴や、フレーム7の一部が透光性の部材で形成されている構成が考えられる。このように、フレーム7に透光部72が設けられていることで、電気光学パネル10の画像表示領域11を避けた領域に測光センサ8が設けられていても、透過部72を介して外光を直接測定することができる。特に、配線の引き回しをできるだけ短くするために、電気パネル10やLED駆動用IC64の近傍に測光センサ8を配置した場合、ICはフレーム7で覆うのが望ましいので、通常その近傍に配置された測光センサ8もフレーム7で覆われてしまう。このような場合でも、LED駆動用IC64はフレーム7で覆い、測光センサ8に対応する部分のみ透過部72とすることが可能となる。
【0031】
このように構成した電気光学装置1において、光源駆動条件調整部9は、測温センサ7による温度計測結果に基づいて、基本的には、図5に実線L5で示す電流値でLED61を駆動するようにLED駆動IC64を制御する。すなわち、光源駆動条件調整部9は、温度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、温度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるようにLED駆動IC64を制御する。
【0032】
また、本形態の電気光学装置1において、電気光学パネル10は、半透過反射型であり、このような電気光学パネル10において、反射モードでの画像は、外光の照度が高ければ、十分に品位の高い画像を表示でき、透過モードで表示される画像には高い輝度を必要としない。従って、光源駆動条件調整部9は、図7に示すように、測光センサ7による照度計測結果において、外光の照度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、外光の照度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるようにLED駆動IC64を制御する。すなわち、光源駆動条件調整部9は、外光の照度が低ければ、そのときの測温センサ7による温度計測結果も考慮して、図5に実線L5で示す電流値でLED61を駆動するようにLED駆動IC64を制御するが、外光の照度が高い場合には、図5に実線L51で示す電流値でLED61を駆動するようにLED駆動IC64を制御し、外光の照度がさらに高い場合には、図5に実線L52で示す電流値でLED61を駆動するようにLED駆動IC64を制御する。従って、LED61は、外光の照度が高ければ発光強度が低い条件で駆動され、外光の照度が低ければ発光強度が高い条件で駆動される。
【0033】
このように、本形態の電気光学装置1では、外光の照度を監視し、外光の照度が変動した場合には、その照度において高い品位で画像を表示するのに必要、かつ、十分な光量をバックライト装置6から電気光学パネル10に供給する。また、本形態の電気光学装置1では、温度を監視し、その温度に対応する定格電流値の範囲内でLED61を駆動する。それ故、バックライト装置6から不必要に高い光量の光がLED61から出射されることがなく、かつ、定格電流を超えた条件でLED61が駆動されることがないので、LED61の寿命を延ばすことができ、かつ、省電力化を図ることができる。よって、本形態の電気光学装置1によれば、LED61の寿命確保、および省電力化を図りながら、かつ、品位の高い画像を表示することができる。
【0034】
また、本形態では、可撓性基板4に対して測温センサ7を実装する一方、測光センサ8を電気光学パネル10に実装している。また、パネル駆動用IC3に光源駆動条件調整部9を内蔵させている。このため、測温センサ7での計測結果、および測光センサ8での計測結果を可撓性基板4および素子基板20を介してパネル駆動用IC3の光源駆動条件調整部9に出力することができので、可撓性基板4や素子基板20以外の場所に測温センサ7や測光センサ8を配置した場合と違って、配線などを無駄に引き回す必要がないという利点がある。
【0035】
さらに、測光センサ8を電気光学パネル10の、画像が表示される側の面上の画像表示領域11近傍に実装しているため、電気光学パネル10の反対側の面に配置した場合と比較して、ユーザーが感じる照度により近い照度を正確に計測できる。従って、LED61の駆動条件をより最適に調整できるという利点がある。また、電気光学パネル10の、画像表示領域11を避けた領域に測光センサ8を配置したので、画像表示領域11を狭くする必要がない。さらに、測光センサ8は、画像表示領域11よりも、パネル駆動用IC3が実装されている側に配置されているため、測光センサ8に対する配線を長く引き回す必要がない。
【0036】
なお、測温センサ7をLED61の近傍に配置すれば、発熱部品であるLED61の周辺温度を測定するのに好適である。また、測温センサ7をパネル駆動用IC3やLED駆動IC64の近傍に配置すれば、発熱部品である電子部品の周辺温度を測定するのに好適である。
【0037】
[実施の形態2]
図8は、本発明の実施の形態2に係る電気光学装置において、LEDの駆動条件を調整するための構成を示す機能ブロック図である。なお、本形態および以下に説明する実施の形態3、4に係る電気光学装置は、基本的な構成が実施の形態1と共通しているので、共通している部分については同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0038】
図8に示すように、本形態の電気光学装置1にも、実施の形態1と同様、LED61あるいは電気光学パネル10周辺の温度を直接あるいは間接的に計測する測温センサ7と、電気光学パネル10に入射する外光の照度を直接あるいは間接的に検出するフォトダイオードやCdSセルなどの測光センサ8と、測温センサ7による温度計測結果および測光センサ8による照度計測結果に基づいて、LED61の駆動条件を調整する光源駆動条件調整部9が構成されている。
【0039】
より具体的には、可撓性基板4には測温センサ7が実装されている一方、LED駆動用IC64に光源駆動条件調整部9が内蔵され、測温センサ7での温度計測結果が可撓性基板4を介してLED駆動用IC64の光源駆動条件調整部9に入力されるようになっている。また、電気光学パネル10において、素子基板20の表面のうち、画像表示領域11を避けた領域に測光センサ8が実装され、測光センサ8での照度計測結果が素子基板20および可撓性基板4を介してLED駆動用IC64の光源駆動条件調整部9に入力されるようになっている。なお、図1および図2を参照して説明したように、フレーム7において、測光センサ8に対向する部分に透光部72が形成され、外光が直接、測光センサ8に到達するようになっている。
【0040】
本形態でも、実施の形態1と同様、光源駆動条件調整部9は、測温センサ7による温度計測結果において、温度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、温度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるように、LED駆動IC64を制御する。また、本形態でも、実施の形態1と同様、電気光学パネル10が半透過反射型であることから、光源駆動条件調整部9は、測光センサ7による照度計測結果において、照度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、照度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるように、LED駆動IC64を制御する。従って、本形態の電気光学装置1では、外光の照度を監視し、外光の照度が変動した場合には、その照度において高い品位で画像を表示するのに必要、かつ、十分な光量をバックライト装置6から電気光学パネル10に供給する。また、本形態の電気光学装置1では、温度を監視し、その温度に対応する定格電流値の範囲内でLED61を駆動する。それ故、定格電流を超えた条件でLED61が駆動されることがないので、LED61の寿命を延ばすことができる。よって、本形態の電気光学装置1によれば、LED61の寿命確保、および省電力化を図りながら、かつ、品位の高い画像を表示することができる。
【0041】
また、本形態では、可撓性基板4に測温センサ7が実装されている一方、測光センサ8が電気光学パネル10に実装され、かつ、LED駆動用IC64に光源駆動条件調整部9が内蔵されている。このため、測温センサ7での計測結果、および測光センサ8での計測結果を可撓性基板4および素子基板20を介して光源駆動条件調整部9に出力することができので、可撓性基板4や素子基板20以外の場所に測温センサ7や測光センサ8を配置した場合と違って、配線などを無駄に引き回す必要がないなど、実施の形態1と同様な効果を奏する。
【0042】
[実施の形態3]
図9は、本発明の実施の形態3に係る電気光学装置において、LEDの駆動条件を調整するための構成を示す機能ブロック図である。
【0043】
図9に示すように、本形態の電気光学装置1にも、実施の形態1と同様、LED61あるいは電気光学パネル10周辺の温度を直接あるいは間接的に計測する測温センサ7と、電気光学パネル10に入射する外光の照度を直接あるいは間接的に検出するフォトダイオードやCdSセルなどの測光センサ8と、測温センサ7による温度計測結果および測光センサ8による照度計測結果に基づいて、LED61の駆動条件を調整する光源駆動条件調整部9が構成されている。
【0044】
より具体的には、パネル駆動用IC3には測温センサ7および光源駆動条件調整部9が内蔵され、測温センサ7での温度計測結果が光源駆動条件調整部9に入力されるようになっている。また、電気光学パネル10において、素子基板20の表面のうち、画像表示領域11を避けた領域に測光センサ8が実装され、測光センサ8での照度計測結果が素子基板20および可撓性基板4を介してパネル駆動用IC3の光源駆動条件調整部9に入力されるようになっている。なお、図1および図2を参照して説明したように、フレーム7において、測光センサ8に対向する部分に透光部72が形成され、外光が直接、測光センサ8に到達するようになっている。
【0045】
本形態でも、実施の形態1と同様、光源駆動条件調整部9は、測温センサ7による温度計測結果において、温度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、温度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるように、LED駆動IC64を制御する。また、本形態でも、実施の形態1と同様、電気光学パネル10が半透過反射型であることから、光源駆動条件調整部9は、測光センサ7による照度計測結果において、照度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、照度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるように、LED駆動IC64を制御する。従って、本形態の電気光学装置1では、外光の照度を監視し、外光の照度が変動した場合には、その照度において高い品位で画像を表示するのに必要、かつ、十分な光量をバックライト装置6から電気光学パネル10に供給する。また、本形態の電気光学装置1では、温度を監視し、その温度に対応する定格電流値の範囲内でLED61を駆動する。それ故、定格電流を超えた条件でLED61が駆動されることがないので、LED61の寿命を延ばすことができる。よって、本形態の電気光学装置1によれば、LED61の寿命確保、および省電力化を図りながら、かつ、品位の高い画像を表示することができる。
【0046】
また、本形態では、測温センサ7および光源駆動条件調整部9をパネル駆動用IC3に内蔵させてパッケージ化、チップ化を図ってあるため、測温センサ7として単体の部品を用いる必要がないという利点がある。しかも、パネル駆動用IC3に測温センサ7を内蔵させてあるので、発熱部品である電子部品の周辺温度を測定するのに好適である。
【0047】
[実施の形態4]
図10は、本発明の実施の形態4に係る電気光学装置において、LEDの駆動条件を調整するための構成を示す機能ブロック図である。
【0048】
図10に示すように、本形態の電気光学装置1にも、実施の形態1と同様、LED61あるいは電気光学パネル10周辺の温度を直接あるいは間接的に計測する測温センサ7と、電気光学パネル10に入射する外光の照度を直接あるいは間接的に検出するフォトダイオードやCdSセルなどの測光センサ8と、測温センサ7による温度計測結果および測光センサ8による照度計測結果に基づいて、LED61の駆動条件を調整する光源駆動条件調整部9が構成されている。
【0049】
より具体的には、LED駆動用IC64には測温センサ7および光源駆動条件調整部9が内蔵され、測温センサ7での温度計測結果が光源駆動条件調整部9に入力されるようになっている。また、電気光学パネル10において、素子基板20の表面のうち、画像表示領域11を避けた領域に測光センサ8が実装され、測光センサ8での照度計測結果が素子基板20および可撓性基板4を介してLED駆動用IC64の光源駆動条件調整部9に入力されるようになっている。なお、図1および図2を参照して説明したように、フレーム7において、測光センサ8に対向する部分に透光部72が形成され、外光が直接、測光センサ8に到達するようになっている。
【0050】
本形態でも、実施の形態1と同様、光源駆動条件調整部9は、測温センサ7による温度計測結果において、温度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、温度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるように、LED駆動IC64を制御する。また、本形態でも、実施の形態1と同様、電気光学パネル10が半透過反射型であることから、光源駆動条件調整部9は、測光センサ7による照度計測結果において、照度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、照度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるように、LED駆動IC64を制御する。従って、本形態の電気光学装置1では、外光の照度を監視し、外光の照度が変動した場合には、その照度において高い品位で画像を表示するのに必要、かつ、十分な光量をバックライト装置6から電気光学パネル10に供給する。また、本形態の電気光学装置1では、温度を監視し、その温度に対応する定格電流値の範囲内でLED61を駆動する。それ故、定格電流を超えた条件でLED61が駆動されることがないので、LED61の寿命を延ばすことができる。よって、本形態の電気光学装置1によれば、LED61の寿命確保、および省電力化を図りながら、かつ、品位の高い画像を表示することができる。
【0051】
また、本形態では、測温センサ7および光源駆動条件調整部9をLED駆動用IC64に内蔵させてパッケージ化、チップ化を図ってあるため、測温センサ7として単体の部品を用いる必要がないという利点がある。しかも、LED駆動用IC64に測温センサ7を内蔵させてあるので、発熱部品である電子部品の周辺温度を測定するのに好適である。
【0052】
[その他の実施の形態]
上記の実施の形態1〜4では、半透過反射型の電気光学装置1に本発明を適用したが、図11に示す画素構成を有する全透過型の電気光学装置1に本発明を適用してもよい。図11に示す全透過型の電気光学装置1では、素子基板20の側には、ITOなどからなる透明な画素電極26、およびポリイミド樹脂などからなる配向膜27がこの順に形成され、画素電極26は、TFD素子13を介してデータ線21に接続している。これに対して、対向基板30の側には、画素電極26の境界領域に相当する部分に遮光膜34が形成され、その上層側にカラーフィルタ層35、平坦化膜36、ITOなどからなる走査線31としての対向電極37、および配向膜38がこの順に形成されている。このように構成した素子基板20と対向基板30との間には電気光学物質としての液晶層12が保持されており、画素電極26と対向電極37との間に印加した電界によって液晶の配向状態を制御可能である。従って、図11に示す電気光学装置1では、図1および図2に示すバックライト装置6の導光板63から出射された光は、矢印L1で示すように、液晶層12に入射した後、対向基板30の側から出射される間に光変調され、透過モードで所定のカラー画像を表示する。
【0053】
このように構成した電気光学装置1にも、実施の形態1〜4で説明したように、LED61の温度を直接あるいは間接的に計測する測温センサ7と、電気光学パネル10に入射する外光の照度を直接あるいは間接的に検出するフォトダイオードやCdSセルなどの測光センサ8と、測温センサ7による温度計測結果および測光センサ8による照度計測結果に基づいて、LED61の駆動条件を調整する光源駆動条件調整部9を構成すれば、高い品位で画像を表示するのに必要、かつ、十分な光量の光をバックライト装置6から電気光学パネル10に供給する。それ故、LED61の寿命確保、および省電力化を図りながら、かつ、品位の高い画像を表示することができる。
【0054】
なお、全透過型の電気光学装置1の場合、光源駆動条件調整部9は、測温センサ7による温度計測結果において、温度が高い場合には、LED61に供給する駆動電流を低減させ、温度が低い場合には、LED61に供給する駆動電流を増大させるように、LED駆動IC64を制御する点では半透過反射型の電気光学装置1と同様である。
【0055】
但し、全透過型の電気光学装置1の場合、図12に実線7で示すように、外光の照度が高ければ透過モードで表示された画像の品位が低下するので、バックライト装置6から出射される光量を高く設定し、画像の品位を高める。これに対して、外光の照度が低ければ、バックライト装置6から出射される光量が低くても画像が見やすいので、バックライト装置6から出射される光量を低く設定すればよい。
【0056】
また、上記の実施の形態1〜4のいずれにおいても、温度および外光の照度の計測結果に基づいて、LED61に対する駆動電流を調節したが、温度および外光の照度の計測結果に基づいて、印加電圧を制御してもよく、また、LED61をデューティ駆動する際のデューティ比を調節してもよい。
【0057】
さらに、上記の実施の形態1〜4のいずれにおいても、フレーム7において、測光センサ8に対向する部分に透光部72が形成され、外光が直接、測光センサ8に到達するようになっていたが、図13に示すように、図1および図2を参照して説明した透光部72をフレーム7から省略してもよい。このように構成した場合には、フレーム7の光透過領域71から入射した外光は、対向基板30によって測光センサ8に導かれるので、外光の照度を間接的に計測することができる。
【0058】
さらにまた、上記の実施の形態1〜4はいずれも、アクティブ素子としてTFD素子を用いた液晶パネルを備えた電気光学装置を例に説明したが、アクティブ素子としてTFTを用いた液晶パネルを備えた電気光学装置などに本発明を適用してもよい。この場合、測光センサ8についは、TFTを形成する際の半導体膜、および不純物導入を利用してフォトセンサを形成してもよい。
【0059】
さらにまた、上記の実施の形態1〜4はいずれも、COG技術を採用した電気光学装置1に本発明を適用した例であったが、パネル駆動用IC3がCOF(Chip On Film)実装された可撓性基板4を電気光学パネル10に実装した電気光学装置1に本発明を適用してもよい。
【0060】
また、上記の実施の形態1〜4のいずれにおいても、バックライト装置6の光源としてLED61を用いた例を説明したが、エレクトロルミネッセンス素子を光源とした場合に本発明を適用してもよい。
【0061】
[電子機器および電気光学装置の全体構成]
図14(A)、(B)は、本発明を適用した電子機器の一例としての折り畳み式携帯電話機を折り畳んだ状態、および開いた状態の説明図である。
【0062】
本発明を適用した電気光学装置は、例えば、図14(A)、(B)に示す折り畳み式の携帯電話機300に用いられる。この携帯電話300では、蓋体330がヒンジ部340を介して操作本体350に回動自在に連結されている。携帯電話機300は、蓋体330を開いたときに蓋体330の内側で画像を表示するメイン表示部311を備える一方、蓋体330の外側には、蓋材330を操作本体350に折り重ねたときに画像を表示するサブ表示部321を備えている。このような折り畳み式の携帯電話機300に本発明を適用するにあたっては、メイン表示部311、あるいはサブ表示部321を構成する電気光学装置の双方に本発明を適用してもよいし、メイン表示部311を構成する電気光学装置のみに本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施の形態1に係る電気光学装置の構成を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示す電気光学装置の断面図である。
【図3】本発明を適用した電気光学装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る半透過反射型の電気光学装置の画素1つ分の断面図である。
【図5】バックライト装置に用いたLEDの環境温度と定格電流値との関係を示すグラフである。
【図6】本発明の実施の形態1に係る電気光学装置において、LEDの駆動条件を調整するための構成を示す機能ブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る電気光学装置における外光の照度とLED駆動条件との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の実施の形態2に係る電気光学装置において、LEDの駆動条件を調整するための構成を示す機能ブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係る電気光学装置において、LEDの駆動条件を調整するための構成を示す機能ブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態4に係る電気光学装置において、LEDの駆動条件を調整するための構成を示す機能ブロック図である。
【図11】本発明に係る全透過型の電気光学装置の画素1つ分の断面図である。
【図12】図11に示す電気光学装置に本発明を適用した場合における外光の照度とLED駆動条件との関係を示すグラフである。
【図13】本発明を適用した別の電気光学装置の構成を示す分解斜視図である。
【図14】(A)、(B)は、本発明を適用した電子機器の一例としての携帯電話機の折り畳んだ状態を示す説明図、およびこの携帯電話機を開いた状態の説明図である。
【符号の説明】
【0064】
1 電気光学装置、3 パネル駆動用IC(パネル駆動手段)、4 可撓性基板、6 バックライト装置、7 測温センサ、8 測光センサ、9 光源駆動条件調整部(光源駆動条件調整手段)、10 電気光学パネル、11 画像表示領域、20 素子基板、30 対向基板、61 LED(発光素子)、62 導光板、64 LED駆動用IC(光源駆動手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源としての発光素子および該発光素子を駆動する光源駆動手段を備えたバックライト光源装置と、該バックライト光源装置から出射された光が入射される電気光学パネルと、該電気光学パネルを駆動するためのパネル駆動手段とを有する電気光学装置において、
前記発光素子又は電気光学パネル周辺の温度を直接あるいは間接的に計測する測温センサと、
前記電気光学パネルに照射される外光の照度を直接あるいは間接的に検出する測光センサと、
前記測温センサによる温度計測結果および前記測光センサによる照度計測結果に基づいて、前記発光素子の駆動条件を調整する光源駆動条件調整手段と、
を有していることを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
請求項1において、前記測光センサは、前記電気光学パネルの、画像が表示される側の面上の画像表示領域近傍、かつ、該画像表示領域を避けた領域に配置されていることを特徴とする電気光学装置。
【請求項3】
請求項2において、前記測光センサは、前記電気光学パネルにおいて、前記画像表示領域よりも前記パネル駆動手段が設けられている側に配置されていることを特徴とする電気光学装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記光源駆動条件調整手段は、前記測温センサによる温度計測結果に基づいて、温度が高いときには前記発光素子の発光強度を低くし、温度が低いときには前記発光素子の発光強度を高くするとともに、前記測光センサによる照度計測結果に基づいて、外光の照度が高いときには前記発光素子の発光強度を低くし、外光の照度が低いときには前記発光素子の発光強度を高くすることを特徴とする電気光学装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記光源駆動条件調整手段は、前記測温センサによる温度計測結果および前記測光センサによる照度計測結果に基づいて、前記発光素子に印加する電圧値あるいは電流値を調整することを特徴とする電気光学装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記光源駆動手段は光源駆動用ICであり、前記パネル駆動手段はパネル駆動用ICであり、
前記パネル駆動用ICには、前記光源駆動条件調整手段が構成されているとともに、前記測温センサによる温度計測結果および前記測光センサによる照度計測結果が入力されることを特徴とする電気光学装置。
【請求項7】
請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記光源駆動手段は光源駆動用ICであり、前記パネル駆動手段はパネル駆動用ICであり、
前記光源駆動用ICには、前記光源駆動条件調整手段が構成されているとともに、前記測温センサによる温度計測結果および前記測光センサによる照度計測結果が入力されることを特徴とする電気光学装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかにおいて、前記光源駆動手段は光源駆動用ICであり、前記パネル駆動手段はパネル駆動用ICであり、
前記測温センサおよび前記測光センサの少なくとも一方は、前記光源駆動用IC内または前記パネル駆動用IC内に構成されていることを特徴とする電気光学装置。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかにおいて、さらに、前記電気光学パネルを保持するフレームを有し、
前記測光センサには、前記フレームに設けられた透過部を介して外光が入射されることを特徴とする電気光学装置。
【請求項10】
請求項1ないし8のいずれかにおいて、さらに、前記電気光学パネルを保持するフレームを有し、
前記測光センサは、前記フレーム内に設けられ、前記測光センサには、前記フレーム内に入射した外光が間接的に入射されることを特徴とする電気光学装置。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれかに規定する電気光学装置を備えていることを特徴とする電子機器。
【請求項1】
光源としての発光素子および該発光素子を駆動する光源駆動手段を備えたバックライト光源装置と、該バックライト光源装置から出射された光が入射される電気光学パネルと、該電気光学パネルを駆動するためのパネル駆動手段とを有する電気光学装置において、
前記発光素子又は電気光学パネル周辺の温度を直接あるいは間接的に計測する測温センサと、
前記電気光学パネルに照射される外光の照度を直接あるいは間接的に検出する測光センサと、
前記測温センサによる温度計測結果および前記測光センサによる照度計測結果に基づいて、前記発光素子の駆動条件を調整する光源駆動条件調整手段と、
を有していることを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
請求項1において、前記測光センサは、前記電気光学パネルの、画像が表示される側の面上の画像表示領域近傍、かつ、該画像表示領域を避けた領域に配置されていることを特徴とする電気光学装置。
【請求項3】
請求項2において、前記測光センサは、前記電気光学パネルにおいて、前記画像表示領域よりも前記パネル駆動手段が設けられている側に配置されていることを特徴とする電気光学装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記光源駆動条件調整手段は、前記測温センサによる温度計測結果に基づいて、温度が高いときには前記発光素子の発光強度を低くし、温度が低いときには前記発光素子の発光強度を高くするとともに、前記測光センサによる照度計測結果に基づいて、外光の照度が高いときには前記発光素子の発光強度を低くし、外光の照度が低いときには前記発光素子の発光強度を高くすることを特徴とする電気光学装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記光源駆動条件調整手段は、前記測温センサによる温度計測結果および前記測光センサによる照度計測結果に基づいて、前記発光素子に印加する電圧値あるいは電流値を調整することを特徴とする電気光学装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記光源駆動手段は光源駆動用ICであり、前記パネル駆動手段はパネル駆動用ICであり、
前記パネル駆動用ICには、前記光源駆動条件調整手段が構成されているとともに、前記測温センサによる温度計測結果および前記測光センサによる照度計測結果が入力されることを特徴とする電気光学装置。
【請求項7】
請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記光源駆動手段は光源駆動用ICであり、前記パネル駆動手段はパネル駆動用ICであり、
前記光源駆動用ICには、前記光源駆動条件調整手段が構成されているとともに、前記測温センサによる温度計測結果および前記測光センサによる照度計測結果が入力されることを特徴とする電気光学装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかにおいて、前記光源駆動手段は光源駆動用ICであり、前記パネル駆動手段はパネル駆動用ICであり、
前記測温センサおよび前記測光センサの少なくとも一方は、前記光源駆動用IC内または前記パネル駆動用IC内に構成されていることを特徴とする電気光学装置。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかにおいて、さらに、前記電気光学パネルを保持するフレームを有し、
前記測光センサには、前記フレームに設けられた透過部を介して外光が入射されることを特徴とする電気光学装置。
【請求項10】
請求項1ないし8のいずれかにおいて、さらに、前記電気光学パネルを保持するフレームを有し、
前記測光センサは、前記フレーム内に設けられ、前記測光センサには、前記フレーム内に入射した外光が間接的に入射されることを特徴とする電気光学装置。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれかに規定する電気光学装置を備えていることを特徴とする電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−39242(P2006−39242A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−219639(P2004−219639)
【出願日】平成16年7月28日(2004.7.28)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月28日(2004.7.28)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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