説明

電気化学デバイス及びその実装構造

【課題】鉛フリー半田を使用した高温のリフロー半田付けに対応できる電気化学デバイスを提供する。
【解決手段】電気二重層キャパシタ10-1は、フィルムパッケージ14から導出された一対の端子(正極端子12及び負極端子13)の導出部分に放熱部位となる延長部分12d,13dがフィルムパッケージ14と非接触でそれぞれ設けられ、且つ、正極端子12及び負極端子13の前記導出部分は先端12b,13bを除く部分が熱容量体16によって覆われている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムパッケージを備えた電気化学デバイスと、該電気化学デバイスを回路基板に実装して成る電気化学デバイスの実装構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電気化学デバイス、例えば電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタやレドックスキャパシタやリチウムイオン電池等にはその外装としてフィルムパッケージを備えたものが存在する。
【0003】
前記電気二重層キャパシタは、例えば、正極用分極性電極とセパレータと負極用分極性電極とを順次積層して構成された電極部が、ラミネートフィルムから形成されたフィルムパッケージに電解液とともに封入されている。そして、前記正極用分極性電極に電気的に接続された一方の端子(正極端子)の一部分と、負極用分極性電極に電気的に接続された他方の端子(負極端子)の一部分とを、それぞれ前記フィルムパッケージから導出した構造を有している。
【0004】
フィルムパッケージには、例えば、プラスチック製の保護層と金属製のバリア層とプラスチック製のヒートシール層を順に有するラミネートフィルムが用いられている。前記フィルムパッケージは、例えば、所定サイズのラミネートフィルムを折り曲げて開放縁のヒートシール層を重ね合わせ、該重ね合わせ部分をヒートシールして封止することにより形成されている。
【0005】
前記電気二重層を含む電気化学デバイスの近年における小型化に伴い、該電気化学デバイスを一般の電子部品と同様に鉛フリー半田を使用したリフロー半田付けによって基板等に実装できるようにする要望、換言すれば、鉛フリー半田を使用したリフロー半田付けに対応可能な電気化学デバイスの要求が高まっている。
【0006】
しかし、前記のようなフィルムパッケージを備えた従前の電気化学デバイスは鉛フリー半田を使用した高温のリフロー半田付けに対応していない。即ち、従前の電気化学デバイスを高温(例えば約250℃)のリフロー炉に投入してリフロー半田付けを行うと、前記リフロー炉の炉内温度雰囲気に直接晒される被半田付け箇所である前記端子の導出部分の先端から、該先端に続く部分を通じて、フィルムパッケージ内に熱が流入し、該熱によってフィルムパッケージ内の発電素子が熱劣化し、該熱劣化によって電気化学デバイスそれ自体の電気特性が著しく低下する不具合を生じ得る。
【特許文献1】特開2002−260601
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前記事情に鑑みて創作されたもので、その目的とするところは、鉛フリー半田を使用した高温のリフロー半田付けに対応できる電気化学デバイスと、該電気化学デバイスを回路基板に実装して成る電気化学デバイスの実装構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、本発明の電気化学デバイスは、フィルムパッケージと、該フィルムパッケージ内に基端側が封入されるとともに先端側に前記フィルムパッケージから導出された導出部分を有する少なくとも一対の端子と、を備えた電気化学デバイスにおいて、前記端子は、前記先端側から基端側に向けて伝導する熱を放出する熱放出部位を前記導出部分に備えている。
【0009】
また、本発明の電気化学デバイスの実装構造は、前記電気化学デバイスにおける前記端子の導出部分の先端を、回路基板のランドに半田を介して接続して成る。
【0010】
前記の電気化学デバイス及びその実装構造によれば、前記端子は、前記フィルムパッケージから導出された導出部分に、前記先端側から基端側に向けて伝導する熱を放出する熱放出部位を備えている。このため、前記端子の先端をリフロー半田付けするときにリフロー炉の炉内温度雰囲気に直接晒される前記先端から該先端に続く部分を通じて流入する熱をその伝導過程で熱放出部位から放出することができる。
【0011】
つまり、リフロー半田付け時に前記端子の先端が所定温度に加熱されても、該熱が直接的に前記フィルムパッケージ内に流入することを防止することができる。これにより、前記熱によって前記フィルムパッケージ内の発電素子が熱劣化し、該熱劣化によって電気化学デバイスそれ自体の電気特性が著しく低下する不具合を回避することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、鉛フリー半田を使用した高温のリフロー半田付けに対応できる電気化学デバイスと、該電気化学デバイスを回路基板に実装して成る電気化学デバイスの実装構造を提供することができる。
【0013】
本発明の前記目的とそれ以外の目的と、構成特徴と、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
[第1実施形態]
図1〜図5は本発明を電気二重層キャパシタに適用した第1実施形態を示す。図1は電気二重層キャパシタの上面図、図2は図1のa−a線における縦断面図、図3は図1のb−b線における縦断面図、図4は図2のA部の詳細図、図5は図1〜図4に示した電気二重層キャパシタを回路基板に実装して成る実装構造を示す図である。
【0015】
図1〜図4に示した電気二重層キャパシタ10-1は、電極部11と、一対の端子(正極端子12、負極端子13)と、例えばラミネートフィルムから形成されたフィルムパッケージ14と、電解液15と、熱容量体16と、を備える。前記フィルムパッケージ14は、例えば略矩形状に形成されている。
【0016】
前記電極部11は、正極側電極(符号無し)と、負極側電極(符号無し)とを、セパレータ11eを介して交互に積層して構成されている。正極側電極(符号無し)は、正極用分極性電極11aと正極用集電体11bと正極用分極性電極11aとを順に重ねて構成されている。また、負極側電極(符号無し)は、負極用分極性電極11cと負極用集電体11dと負極用分極性電極11cとを順に重ねて構成されている。図2には図示の便宜上、正極側電極とセパレータ11eと負極側電極とから成るユニットを2つ重ねたものを示してある。実際のユニット数は必要により増減されるが、前記ユニットを少なくとも1つ有するものであることが好ましい。また、最上層及び最下層にはそれぞれ集電体が配置されているが、製造プロセスの便宜上、その外側に分極性電極やセパレータが付加されてもよい。前記各正極用集電体11bの端にはそれぞれ接続片11b1が設けられており、前記各接続片11b1は前記一対の端子のうちの一方の端子(正極端子12)に接続されている。同様に、前記各負極用集電体11dの端にはそれぞれ接続片11d1が設けられており、前記各接続片11d1は前記一対の端子のうちの他方の端子(負極端子13)に接続されている。
【0017】
前記一対の端子(正極端子12及び負極端子13)は、アルミニウム等の金属から厚さ50〜200μm程度の短冊状に形成されており、互いが非接触に配置されている。前記端子の基端側は前記電極部11とともに前記フィルムパッケージ14内に封入されるとともに、先端側に前記フィルムパッケージ14の一端(図2の右端)から導出された導出部分を有する。
【0018】
前記正極端子12及び負極端子13は、各々の導出部分の基端12a,13aが前記フィルムパッケージ14の互いに対向する一対の辺のうちの一方側(図2の右端側)に位置すると共に各々の導出部分の先端12b,13bが前記フィルムパッケージ14の互いに対向する一対の辺のうちの他方側(図2の右端側)に位置している。詳しくは、正極端子12及び負極端子13の導出部分は、各々の基端12a,13aに近い箇所を計2回同一向きに約90度屈曲(或いはU字形に屈曲)され、該屈曲箇所12c,13c(12cは図示省略)から先の部分を前記フィルムパッケージ14の下面から離れた位置を該下面とほぼ平行で、且つ、互いがほぼ平行な形態のまま前記フィルムパッケージ14の他端側(図2の左端側)に向けて延長(延長部分12d,13d(12dは図示省略))されフィルムパッケージ14の他端(図2の左端)から所定長突出している。前記先端12b,13bは各延長部分12d,13dの突出部分の端によって構成されている。
【0019】
要するに、第1実施形態の電気二重層キャパシタ10-1では、正極端子12及び負極端子13の導出部分の先端12b,13bと基端12a,13aとの間に存する延長部分12d,13dが、先端12b,13bから基端12a,13aに向けて伝導する熱を放出する熱放出部位としての機能を発揮する。この機能については後に詳述する。
【0020】
前記フィルムパッケージ14は、ヒートシール可能なラミネートフィルム、例えばナイロン等のプラスチックから成る保護層L1とアルミニウム等の金属から成るバリア層L2とポリエチレンテレフタレート等のプラスチックから成る絶縁層L3とポリプロピレン等のプラスチックから成るヒートシール層L4を順に有するラミネートフィルム(図4参照)から成る。前記バリア層L2は、例えば、前記フィルムパッケージからの電解液の漏出を防止したり、フィルムパッケージへの水分の浸入を防止する等の役目を果たしている。前記バリア層L2は、Alなどの金属、またはAl23などの金属酸化物からなることが好ましい。前記絶縁層L3はヒートシールによってヒートシール層L4が溶融した場合でもバリア層L2が導出することを防止する役目を果たしている。本発明はこれに限定するものではなく、例えば、ヒートシールによってヒートシール層L4が溶融した場合でもバリア層L2が導出しない程度に十分な厚さのヒートシール層L4を有するものであれば、絶縁層L3は必ずしも必要なものではない。
【0021】
このフィルムパッケージ14は、所定サイズの矩形状ラミネートフィルムを用意し、電解液15を含浸させた電極部11を該ラミネートフィルムのヒートシール層L4側に配置した後、電極部11を覆い、且つ、少なくとも一対の端子(例えば正極端子12及び負極端子13)の先端側を導出するように正極端子12及び負極端子13の反対側で前記ラミネートフィルムを折り曲げてヒートシール層L4を開放側の3辺で重ね合わせ、該重ね合わせ部分を所定温度でヒートシール(図1のヒートシール部14a参照)して封止することにより形成されている。また、電解液15は、例えばフィルムパッケージ14に予め形成した孔を通じてフィルムパッケージ14内に充填し、充填後に前記孔を塞ぐようにしても良い。
【0022】
前記熱容量体16は、必要な熱容量が確保できる材料、例えばエポキシ樹脂やポリエチレンやポリプロピレンやポリカーボネイトやポリエチレンテレフタレートやポリアクリレートやポリメタクリレートやその他の一般的な熱硬化性プラスチックや熱可塑性プラスチックや紫外線硬化プラスチック等から成り、これらはシリカ等の無機フェラーを0〜80wt%程度含有したものであっても良い。熱容量体16の好ましい物性値を挙げれば、熱伝導率が0.1〜50W/m/K程度で、比熱が0.8〜2.0J/g/K程度であり、質量は電極部11,正極端子12,負極端子13及びフィルムパッケージ14の合計質量の1/2倍〜3倍程度である。
【0023】
この熱容量体16は、材料によって形成条件が多少異なるものの、基本的には、直方体形状のキャビティを有するモールド(図示省略)を用い、該キャビティ内に正極端子12及び負極端子13の導出部分の先端12,13bが突出するようにフィルムパッケージ14を挿入した後、該キャビティ内に流動性熱容量体材料を投入してこれを硬化させ、硬化後にモールドから取り出すことにより形成されている。図2及び図3から分かるように、前記熱容量体16は、フィルムパッケージ14の表面に密着して該フィルムパッケージ14を覆うと共に正極端子12及び負極端子13の導出部分の先端12b,13bを除く表面に密着して該正極端子12及び負極端子13の導出部分の先端12b,13bを除く部分を覆っている。要するに、正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bは、フィルムパッケージ14の他端側(図2の左端側)と向き合う熱容量体16の面から導出している。
【0024】
次に、第1実施形態の電気二重層キャパシタ10-1をまず、鉛フリー半田を使用したリフロー半田付けによって回路基SUに実装する方法の一例について説明する。図5に示すように、該電気二重層キャパシタ10-1の熱容量体16から導出された正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bを各々に対応した回路基板SUのランドLAそれぞれにクリーム半田(SO)を介して配置すると共に熱容量体16を回路基板SUに配置する。
【0025】
尚、図5には、熱容量体16を回路基板SUに配置した状態で正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bの下面高さが各ランドLAの上面高さにほぼ一致するものを示してあるが、両者の高さが食い違う場合には正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bを配置する前に予め該先端12b,13bを適宜折り曲げて高さ調整を行う。
【0026】
次に、電気二重層キャパシタ10-1が配置された回路基板SUはリフロー炉に投入され、半田付け箇所は該リフロー炉を通過する過程で該リフロー炉の温度雰囲気に直接晒されて所定温度(例えば約250℃)に加熱され、正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bが半田SOを介して各ランドLAに接続される。
【0027】
リフロー半田付け時には、リフロー炉の炉内温度雰囲気に直接晒され所定温度に加熱される正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bから該先端12b,13bに続く部分を通じて前記端子の基端側が封入された電気二重層キャパシタ10-1のフィルムパッケージ14内に向かって熱が流入する。
【0028】
しかし、第1実施形態の電気二重層キャパシタ10-1にあっては、前記正極端子12及び負極端子13の前記フィルムパッケージから導出された導出部分に放熱部位となる延長部分12d,13dがフィルムパッケージ14と非接触でそれぞれ設けられ、且つ、正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bを除く部分は熱容量体16によって覆われているため、リフロー半田付け時に正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bから該先端12b,13に続く部分を通じて流入する熱はその伝導過程で主に延長部分12d,13dから放出されて熱容量体16に吸収されることになる。
【0029】
つまり、リフロー半田付け時に炉内温度雰囲気に直接晒されて前記正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bが所定温度に加熱されても、該熱が直接的に前記フィルムパッケージ14内に流入することを防止することができ、これにより該熱によって電極部11、特に正極用分極性電極11a及び負極用分極性電極11cが加熱されてこれらが熱劣化し、該熱劣化によって電気二重層キャパシタ10-1それ自体の電気特性が著しく低下する等の不具合を回避することができる。
【0030】
正極端子12及び負極端子13の各延長部分12d,13をフィルムパッケージ14の上側に配置してもそれ相当の放熱作用は期待できるが、下側に配置したほうがリフロー半田付け時の炉内温度雰囲気から離隔されるので、熱によって各延長部分12d,13dに温度上昇を生じることを抑制できるため前記放熱作用を効果的に行うことができる。
【0031】
また、フィルムパッケージ14を覆う熱容量体16自らの熱吸収作用に基づき、リフロー半田付け時の炉内温度雰囲気に起因する熱によってフィルムパッケージ14が直接的に加熱されることを緩和して、該フィルムパッケージ14の熱損傷を回避することができる。
【0032】
さらに、リフロー半田付けに際して図5に示すように電気二重層キャパシタ10-1の熱容量体16の下面を回路基板SUに接触させておけば、熱容量体16の前記回路基板SUに接触した部分はリフロー炉の炉内温度雰囲気に直接晒されることがないので、これにより該熱容量体16の熱吸収能力の低下を抑制することができる。
【0033】
以上により、鉛フリー半田を使用した高温のリフロー半田付けに対応できる電気二重層キャパシタ10-1を提供することができ、該電気二重層キャパシタ10-1を一般の電子部品と同様に鉛フリー半田を使用したリフロー半田付けによって基板等に実装できるようにする要望に確実に答えることができる。
【0034】
[第2実施形態]
図6及び図7は本発明を電気二重層キャパシタに適用した第2実施形態を示す。図6は電気二重層キャパシタの上面図、図7は図6のc−c線における縦断面図である。
【0035】
前記第1実施形態の電気二重層キャパシタ10-1のフィルムパッケージ14は、所定サイズの矩形状ラミネートフィルムを用意し、電解液15を含浸させた電極部11を該ラミネートフィルムのヒートシール層L4側に配置した後、電極部11を覆い、且つ、少なくとも一対の端子(例えば正極端子12及び負極端子13)の先端側を導出するように正極端子12及び負極端子13の反対側で前記ラミネートフィルムを折り曲げてヒートシール層L4を開放側の3辺で重ね合わせ、該重ね合わせ部分を所定温度でヒートシール(図1のヒートシール部14a参照)して封止することにより形成されている。また、前記電気二重層キャパシタ10-1の前記正極端子12及び負極端子13は、各々の導出部分の基端12a,13aが前記フィルムパッケージ14の互いに対向する一対の辺のうちの一方側(図2の右端側)に位置すると共に各々の導出部分の先端12b,13bが前記フィルムパッケージ14の互いに対向する一対の辺のうちの他方側(図2の左端側)に位置している。
【0036】
これに対し、第2実施形態の電気二重層キャパシタ10-2のフィルムパッケージ14’は、所定サイズの矩形状ラミネートフィルムを用意し、電解液15を含浸させた電極部11’を該ラミネートフィルムのヒートシール層側に配置した後、電極部11’を覆い、且つ、少なくとも一対の端子(例えば正極端子12及び負極端子13)の先端側を導出するように、且つ前記正極端子12及び負極端子13に平行するように前記ラミネートフィルムを折り曲げてヒートシール層L4を開放側の3辺で重ね合わせ、該重ね合わせ部分を所定温度でヒートシール(図6のヒートシール部14a参照)して封止することにより形成されている。また、この電気二重層キャパシタ10-2の負極端子13は、導出部分の基端13a側が前記フィルムパッケージ14’の互いに対向する一対の辺のうちの一方側(図6の右端側)に位置すると共に導出部分の先端13bが前記フィルムパッケージ14’の互いに対向する一対の辺のうちの他方側(図6の左端側)に位置している。一方、前記正極端子12は、導出部分の基端12a側が前記フィルムパッケージ14’の互いに対向する一対の辺のうちの他方側(図6の左端側)に位置すると共に導出部分の先端12bが前記フィルムパッケージ14’の互いに対向する一対の辺のうちの一方側(図6の右端側)に位置している。
【0037】
詳しくは、前記負極端子13の導出部分は、基端13aに近い箇所を計2回同一向きに約90度屈曲(或いはU字形に屈曲)され、該屈曲箇所13cから先の部分を前記フィルムパッケージ14’の下面から離れた位置を該下面とほぼ平行な形態のまま前記フィルムパッケージ14’の他端側(図6の左端側)に向けて延長(延長部分13d)されフィルムパッケージ14’の他端(図6の左端)から所定長突出するとともに幅広に形成されている。
【0038】
また、前記正極端子12の導出部分は、基端12aに近い箇所を計2回同一向きに約90度屈曲(或いはU字形に屈曲)され、該屈曲箇所12c(図示省略)から先の部分を前記フィルムパッケージ14’の下面から離れた位置を該下面とほぼ平行で、且つ、前記負極端子13の導出部分と平行な形態のまま前記フィルムパッケージ14’の一端側(図6の右端側)に向けて延長(延長部分12dは図示省略)されフィルムパッケージ14’の一端(図6の右端)から所定長突出するとともに幅広に形成されている。
【0039】
その他の構成及び作用効果は前記第1実施形態の電気二重層キャパシタ10-1と同様であるためその説明を省略する。
【0040】
[第3実施形態]
図8及び図9は本発明を電気二重層キャパシタに適用した第3実施形態を示す。図8は電気二重層キャパシタの上面図、図9は図8のd−d線における縦断面図である。
【0041】
第3実施形態の電気二重層キャパシタ10-3が第1実施形態の電気二重層キャパシタ10-1と異なるところは、熱容量体16を断熱体17によって覆った点にある。他の構成は第1実施形態の電気二重層キャパシタ10-1と同じであるため同一符号を用いてその説明を省略する。
【0042】
前記断熱体17は、断熱作用を発揮する材料、例えばシリカエアロゲルやカーボンエアロゲルやヒュームシリカや発砲ポリイミドや発砲ポリテトラフルオロエチレン等から成る。断熱体17の好ましい物性値を挙げれば、熱伝導率が0.015〜0.1W/m/K程度であり、厚さは0.5〜2.0mm程度ある。
【0043】
この断熱体17は、材料によって形成条件が多少異なる。例えば上記材料からなる市販のシート状もしくは板状体の断熱体を利用するのが最も簡易で、該断熱体を所定形状に加工してエポキシ樹脂系接着剤やシリコーン樹脂系接着剤等を用いて前記熱容量体の表面に接着することにより形成される。また、他の一例は、直方体形状のキャビティを有するモールド(図示省略)を用い、該キャビティ内に正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bが突出するように熱容量体16を挿入した後、該キャビティ内に流動性の断熱体材料を投入してこれを硬化させ、硬化後にモールドから取り出すことにより形成される。
【0044】
図9から分かるように、断熱体17は熱容量体16の表面に密着して該熱容量体16を覆うと共に熱容量体16から導出された正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bを除く表面に密着して該正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bを除く部分を覆っている。
【0045】
第3実施形態の電気二重層キャパシタ10-3にあっては、第1実施形態の電気二重層キャパシタ10-1と同様の作用効果を得られる他、熱容量体16を覆う断熱体17自らの断熱作用に基づき、リフロー半田付け時の炉内温度雰囲気によって熱容量体16が直接的に加熱されることを緩和して、該熱容量体16の熱吸収能力の低下を抑制することができる。
【0046】
[第4実施形態]
図10及び図11は本発明を電気二重層キャパシタに適用した第4実施形態を示す。図10は電気二重層キャパシタの上面図、図11は図10のe−e線における縦断面図である。
【0047】
第4実施形態の電気二重層キャパシタ10-4が第1実施形態の電気二重層キャパシタ10-1と異なるところは、正極端子12及び負極端子13の導出部分の形態と、熱伝導体(正極端子用熱伝導体18及び負極端子用熱伝導体19)の存在にある。他の構成は第1実施形態の電気二重層キャパシタ10-1と同じであるため同一符号を用いてその説明を省略する。
【0048】
正極端子12及び負極端子13は、導出部分の基端12a,13aがフィルムパッケージ14の互いに対向する一対の辺のうちの一方側(図11の右端側)に位置すると共に導出部分の先端12b,13bが前記フィルムパッケージ14の互いに対向する一対の辺のうちの前記一方側(図11の右端側)に位置している。詳しくは、正極端子12及び負極端子13の導出部分は、各々の基端12a,13aに近い箇所を計2回異なる向きに約90度屈曲され、該屈曲箇所12e,13e(12eは図示省略)から先の部分を互いがほぼ平行な形態のままフィルムパッケージ14の互いに対向する一対の辺のうちの一方端(図9の右端)から所定長突出している。前記先端12b,13bは各突出部分の端によって構成されている。
【0049】
各熱伝導体18,19は、熱伝導作用を発揮する材料、例えばアルミニウム等の金属または合金やグラファイトやアルミナ等から成る。熱伝導体18,19の好ましい物性値を挙げれば、熱伝導率が10〜2000W/m/K程度である。
【0050】
この各熱伝導体18,19は短冊状、好ましくはフィルムパッケージ14の一端から他端までの長さよりも大きい長さを有する形状を有しており、熱容量体16を形成する前に各々の端を正極端子12及び負極端子13の屈曲箇所12e,13eに、例えば熱伝導可能な接合材を介して、接触されており、フィルムパッケージ14の下面から離れた位置に該下面とほぼ平行に配置されている。
【0051】
要するに、第4実施形態の電気二重層キャパシタ10-4では、正極端子12及び負極端子13の導出部分の先端12b,13bと基端12a,13aとの間に接触されている熱伝導体18,19が、先端12b,13bから基端12a,13aに向けて伝導する熱を放出する熱放出部位としての機能を発揮する。この機能については後に詳述する。
【0052】
前記熱容量体16はフィルムパッケージ14の表面に密着して該フィルムパッケージ14を覆っている。また、前記熱容量体16は、正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bを除く表面に密着して該正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bを除く部分を覆っている。また、前記熱容量体16は、各熱伝導体18,19の接続箇所を除く表面に密着して該各熱伝導体18,19の接続箇所を除く部分を覆っている。
【0053】
次に、第4実施形態の電気二重層キャパシタ10-4を鉛フリー半田を使用したリフロー半田付けによって回路基SUに実装する方法の一例を説明する。まず、図5と同様に、該電気二重層キャパシタ10-4の熱容量体16から導出された正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bを各々に対応した回路基板SUのランドLAそれぞれにクリーム半田(SO)を介して配置すると共に熱容量体16を回路基板SUに配置する。
【0054】
また、前記熱容量体16を回路基板SUに配置した状態で正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bの下面高さと各ランドLAの上面高さとに食い違うがある場合には正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bを配置する前に予め該先端12b,13bを適宜折り曲げて高さ調整を行う。
【0055】
次に、電気二重層キャパシタ10-4が配置された回路基板SUは炉に投入され、半田付け箇所は該リフロー炉を通過する過程で炉内温度雰囲気に直接晒されることにより所定温度(例えば約250℃)に加熱されて、正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bが半田SOを介して各ランドLAに接続される。
【0056】
リフロー半田付け時には、リフロー炉の炉内温度雰囲気に直接晒され所定温度に加熱される正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bから該先端12b,13bに続く部分を通じて前記端子の基端側が封入された電気二重層キャパシタ10-4のフィルムパッケージ14内に向かって熱が流入する。
【0057】
しかし、第4実施形態の電気二重層キャパシタ10-4にあっては、前記正極端子12及び負極端子13の前記フィルムパッケージから導出された導出部分に放熱部位となる熱伝導体18,19がそれぞれ接続され、且つ、正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bを除く部分と各熱伝導体18,19とが前記熱容量体16によって覆われているため、リフロー半田付け時に正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bから該先端12b,13bに続く部分を通じて流入する熱はその伝導過程で主に熱伝導体18,19から放出されて前記熱容量体16に吸収されることになる。
【0058】
つまり、リフロー半田付け時に炉内温度雰囲気に直接晒されて正極端子12及び負極端子13の先端12b.13bが所定温度に加熱されても、該熱が直接的にフィルムパッケージ14内に流入することを防止することができ、これにより該熱によって電極部11、特に正極用分極性電極11a及び負極用分極性電極11cが加熱されてこれらが熱劣化し、該熱劣化によって電気二重層キャパシタ10-4それ自体の電気特性が著しく低下する等の不具合を回避することができる。
【0059】
前記熱伝導体18,19をフィルムパッケージ14の上側に配置してもそれ相当の放熱作用は期待できるが、下側に配置したほうが炉内温度雰囲気から離隔されリフロー半田付け時の熱によって熱伝導体18,19に温度上昇を生じることを抑制できるため前記放熱作用を効果的に行うことができる。
【0060】
また、フィルムパッケージ14を覆う熱容量体16自らの熱吸収作用に基づき、リフロー半田付け時の炉内温度雰囲気によってフィルムパッケージ14が直接的に加熱されることを緩和して、該フィルムパッケージ14の熱損傷を回避することができる。
【0061】
さらに、リフロー半田付けに際して図5と同様に電気二重層キャパシタ10-4の熱容量体16の下面を回路基板SUに接触させておけば、熱容量体16の前記回路基板SUに接触した部分はリフロー炉の炉内温度雰囲気に直接晒されることがないので、これにより該熱容量体16の熱吸収能力の低下を抑制することができる。
【0062】
以上により、鉛フリー半田を使用した高温のリフロー半田付けに対応できる電気二重層キャパシタ10-4を提供することができ、該電気二重層キャパシタ10-4を一般の電子部品と同様に鉛フリー半田を使用したリフロー半田付けによって基板等に実装できるようにする要望に確実に答えることができる。
【0063】
[第5実施形態]
図12及び図13は本発明を電気二重層キャパシタに適用した第5実施形態を示す。図12は電気二重層キャパシタの上面図、図13は図12のf−f線における縦断面図である。
【0064】
第5実施形態の電気二重層キャパシタ10-5が第4実施形態の電気二重層キャパシタ10-4と異なるところは、熱容量体16を断熱体17によって覆った点にある。他の構成は第4実施形態の電気二重層キャパシタ10-4と同じであるため同一符号を用いてその説明を省略する。
【0065】
前記断熱体17は、断熱作用を発揮する材料、例えばシリカエアロゲルやカーボンエアロゲルやヒュームシリカや発砲ポリイミドや発砲ポリテトラフルオロエチレン等から成る。断熱体17の好ましい物性値を挙げれば、熱伝導率が0.015〜0.1W/m/K程度でであり、厚さは0.5〜2.0mm程度ある。
【0066】
この断熱材17は、材料によって形成条件は多少異なる。例えば上記材料からなる市販のシート状もしくは板状体の断熱体を利用するのが最も簡易で、該断熱体を所定形状に加工してエポキシ樹脂系接着剤やシリコーン樹脂系接着剤等を用いて前記熱容量体の表面に接着することにより形成される。また、他の一例は、直方体形状のキャビティを有するモールド(図示省略)を用い、該キャビティ内に正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bが導出されるように熱容量体16を挿入した後、該キャビティ内に流動性の断熱体材料を投入してこれを硬化させ、硬化後にモールドから取り出すことにより形成されている。
【0067】
図13から分かるように、断熱体17は熱容量体16の表面に密着して該熱容量体16を覆うと共に熱容量体16から導出された正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bを除く表面に密着して該正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bを除く部分を覆っている。
【0068】
第5実施形態の電気二重層キャパシタ10-5にあっては、第4実施形態の電気二重層キャパシタ10-4と同様の作用効果を得られる他、熱容量体16を覆う断熱体17自らの断熱作用に基づき、リフロー半田付け時の炉内温度雰囲気に晒されることによって熱容量体16が直接的に加熱されることを緩和して、該熱容量体16の熱吸収能力の低下を抑制することができる。
【0069】
[他の実施形態]
(1)前述の第1,第3実施形態にあっては、正極端子12及び負極端子13の導出部分として各々の基端12a,13aがフィルムパッケージ13の一端側に位置し、且つ、各々の先端12b,13bがフィルムパッケージ13の他端側に位置した形態を例示したが、放熱部位となる延長部分12d,13dを有する形態であれば、正極端子12及び負極端子13の導出部分の形態と基端位置及び先端位置は適宜変更可能である。
(2)前述の第4,第5実施形態にあっては、正極端子12及び負極端子13の導出部分として各々の基端12a,13aがフィルムパッケージ13の一端側に位置し、且つ、各々の先端12b,13bがフィルムパッケージ13の一端側に位置した形態を例示したが、放熱部位となる各熱伝導体18,19が接続されていれば、正極端子12及び負極端子13の導出部分の形態と基端位置及び先端位置は適宜変更可能である。
(3)前述の第1〜第3実施形態にあっては、熱容量体16によってフィルムパッケージ14,14’と正極端子12及び負極端子13の導出部分の先端12b,13bを除く部分を覆った構造を例示したが、熱容量体16によって正極端子12及び負極端子13の導出部分の先端12b,13bを除く部分を覆った構造を採用しても、リフロー半田付け時に炉内温度雰囲気に直接晒される正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bから該先端12b,13に続く部分を通じて流入した熱をその伝導過程で熱容量体16に吸収する作用効果は同様に発揮することが可能である。
(4)前述の第4,第5実施形態にあっては、熱容量体16によってフィルムパッケージ14と正極端子12及び負極端子13の導出部分の先端12b,13bを除く部分と各熱伝導体18,19の接続箇所を除く部分を覆った構造を例示したが、熱容量体16によって正極端子12及び負極端子13の導出部分の先端12b,13bを除く部分と各熱伝導体18,19の接続箇所を除く部分を覆った構造を採用しても、リフロー半田付け時に炉内温度雰囲気に直接晒されて前記正極端子12及び負極端子13の先端12b,13bから該先端12b,13に続く部分を通じて流入した熱をその伝導過程で熱容量体16に吸収する作用効果は同様に発揮することが可能である。
(5)前述の第1実施形態及び第3〜第5実施形態にあっては、何れも一対の端子が同一方向に導出された例を示したが、本発明はこれに限定するものではなく、第2実施形態に示すように、一対の端子を異なる方向に導出してもよい。
(6)前述の第4,第5実施形態にあっては、何れも前記一対の端子にそれぞれ接触するように熱導体18,19を設けたが、本発明はこれに限定するものではなく、例えば、熱伝導体として例えばアルミナ等の絶縁材を用いることにより、前記一対の端子に接触する共通の熱伝導体を設けてもよい。
(7)前述の第1〜第5実施形態にあっては、電気二重層キャパシタに本発明を適用したものを例示したが、フィルムパッケージと該フィルムパッケージから導出された導出部分を有する少なくとも一対の端子(例えば正極端子及び負極端子)を備えた他の電気化学デバイス、例えばリチウムイオンキャパシタやレドックスキャパシタやリチウムイオン電池等であっても本発明を適用して同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明を電気二重層キャパシタに適用した第1実施形態を示す、電気二重層キャパシタの上面図である。
【図2】図1のa−a線における縦断面図である。
【図3】図1のb−b線における縦断面図である。
【図4】図2のA部の詳細図である。
【図5】図1〜図4に示した電気二重層キャパシタを回路基板に実装して成る実装構造を示す図である。
【図6】本発明を電気二重層キャパシタに適用した第2実施形態を示す、電気二重層キャパシタの上面図である。
【図7】図6のc−c線における縦断面図である。
【図8】本発明を電気二重層キャパシタに適用した第3実施形態を示す、電気二重層キャパシタの上面図である。
【図9】図8のd−d線における縦断面図である。
【図10】本発明を電気二重層キャパシタに適用した第4実施形態を示す、電気二重層キャパシタの上面図である。
【図11】図10のe−e線における縦断面図である。
【図12】本発明を電気二重層キャパシタに適用した第5実施形態を示す、電気二重層キャパシタの上面図である。
【図13】図12のf−f線における縦断面図である。
【符号の説明】
【0071】
10-1,10-2,10-3,10-4,10-5…電気二重層キャパシタ、11,11’…電極部、12…正極端子、12a…基端、12b…先端、12c,12e…屈曲箇所、12d…延長部分、13…負極端子、13a…基端、13b…先端、13c,12e…屈曲箇所、13d…延長部分、14,14’…フィルムパッケージ、15…電解液、16…熱容量体、17…断熱体、18,19…熱伝導体、SU…回路基板、LA…ランド、SO…半田。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルムパッケージと、該フィルムパッケージ内に基端側が封入されるとともに先端側に前記フィルムパッケージから導出された導出部分を有する少なくとも一対の端子と、を備えた電気化学デバイスにおいて、
前記端子は、前記先端側から基端側に向けて伝導する熱を放出する熱放出部位を前記導出部分に備えている、
ことを特徴とする電気化学デバイス。
【請求項2】
前記熱放出部位は、前記フィルムパッケージと非接触に配置され、且つ、前記導出部分の先端と基端との間に存する延長部分である、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気化学デバイス。
【請求項3】
前記フィルムパッケージは略矩形状に形成されており、前記端子は、その導出部分の基端が前記フィルムパッケージの互いに対向する一対の辺のうちの一方側に位置すると共に前記導出部分の先端が前記一対の辺のうちの他方側に位置しており、各延長部分は前記導出部分の前記基端と先端との間にそれぞれ存在している、
ことを特徴とする請求項2に記載の電気化学デバイス。
【請求項4】
少なくとも前記端子の導出部分の先端を除く部分を覆う熱容量体をさらに備えている、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の電気化学デバイス。
【請求項5】
前記熱容量体は、前記端子の導出部分の先端を除く部分と前記フィルムパッケージとを覆っている、
ことを特徴とする請求項4に記載の電気化学デバイス。
【請求項6】
前記熱容量体を覆う断熱体をさらに備えている、
ことを特徴とする請求項5に記載の電気化学デバイス。
【請求項7】
前記熱放出部位は、前記フィルムパッケージと非接触に配置され、且つ、前記端子の導出部分の先端と基端との間に接触する熱伝導体である、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気化学デバイス。
【請求項8】
前記フィルムパッケージは略矩形状に形成されており、前記端子は、その導出部分の基端が前記フィルムパッケージの互いに対向する一対の辺のうちの一方側に位置すると共に前記導出部分の先端が前記フィルムパッケージの互いに対向する一対の辺のうちの前記一方側に位置しており、前記熱伝導体は、前記導出部分の前記基端と前記先端との間に接触している、
ことを特徴とする請求項7に記載の電気化学デバイス。
【請求項9】
少なくとも前記端子の導出部分の先端を除く部分と前記熱伝導体とを覆う熱容量体をさらに備えている、
ことを特徴とする請求項7または8に記載の電気化学デバイス。
【請求項10】
前記熱容量体は、前記端子の導出部分の先端を除く部分と前記熱伝導体と前記フィルムパッケージとを覆っている、
ことを特徴とする請求項9に記載の電気化学デバイス。
【請求項11】
前記熱容量体を覆う断熱体をさらに備えている、
ことを特徴とする請求項10に記載の電気化学デバイス。
【請求項12】
請求項1〜11の何れか1項に記載の電気化学デバイスにおける前記端子の導出部分の先端を、回路基板のランドに半田を介して接続して成る、
ことを特徴とする電気化学デバイスの実装構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−188195(P2009−188195A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−26611(P2008−26611)
【出願日】平成20年2月6日(2008.2.6)
【出願人】(000204284)太陽誘電株式会社 (964)
【Fターム(参考)】