説明

電気機器の押ボタン取付け構造

【課題】 既存のキャビネットや押ボタン群ユニットについての大幅な構造変更を行うことなく、溶着手段を用いずに押ボタン群ユニットをキャビネットを取り付ける。
【解決手段】 連結バー11を有する押ボタン群ユニット10とキャビネット30とが、連結バー11側の孔付き突起12にキャビネット30側の軸部を挿入した状態で取り付けられている。連結バー11を配線基板50によってキャビネット30に押し付けさせると共に、キャビネット30に設けたリブ状の支持片40の長手方向端面41によって連結バー11を支持させておく。支持片40を、押ボタン群ユニット10の相隣接する押ボタン13の相互間隙間16に配備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器の押ボタン取付け構造、特に、複数の押ボタンが連結バーによって連結されている押ボタン群ユニットを、取付けビスによる止着や溶着などの手段に頼らずにキャビネットに取り付けるための対策を講じた電気機器の押ボタン取付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図7は従来例による押ボタン取付け構造に用いられる押ボタン群ユニット10の正面図、図8は図7のVIII−VIII線に沿う部分拡大断面図、図9は従来例による押ボタン取付け構造についての組立て初期段階の状態を示した縦断側面図、図10は従来例による押ボタン取付け構造の縦断側面図である。
【0003】
図7の押ボタン群ユニット10は、合成樹脂の一体成形体でなり、横長板片状の連結バー11の複数箇所に孔付き突起12が突出されていると共に、上記連結バー11の複数箇所に、根元に樹脂ヒンジ14を備えた押ボタン13が並んで連設されている。15はそれぞれの押ボタン13に設けられているスイッチ押圧部である。図8によって類推することができるように、押ボタン13の樹脂ヒンジ14は、その両側の部分よりも薄肉に形成されている。これに対し、押ボタン群ユニット10が取り付けられるキャビネット(図例ではフロンキャビネット)30は、図9又は図10に示されているように、押ボタン13の操作つまみ(不図示)が配備される開口31を有していると共に、図7に示した複数の孔付き突起12のそれぞれに挿入される軸部32としてのボスを有している。
【0004】
押ボタン群ユニット10をフロントキャビネット30に取り付けるための組立て初期段階では、図9のように押ボタン群ユニット10の個々の孔付き突起12のそれぞれが軸部32に嵌合される。そして、軸部32に孔付き突起12を嵌合した後の工程で、図10のように軸部32の孔付き突起12から突出している部分が孔付き突起12に溶着される。33は溶着処理部を示している。こうして押ボタン群ユニット10がフロントキャビネット30に取り付けられた後、フロントキャビネット30にリアキャビネット(不図示)が取り付けられる。また、フロントキャビネット30にリアキャビネットを合わせることによって構成される箱形キャビネットには、配線基板50やその他の電気電子機器、電気電子部品などが収容されている。
【0005】
図10のようにしてキャビネット30に押ボタン13が取り付けられていると、同図矢印Pのようにユーザが手の指で図示していない操作つまみを押し込むことによって、押ボタン13がその樹脂ヒンジ14を支点として矢印Rのように後方へ倒れて、スイッチ押圧部15により図示していないスイッチが切換え制御される。また、操作つまみに対する押込み作用を解除すると、樹脂ヒンジ14の弾性によって押ボタン13が矢印Fのように初期位置に復帰する。
【0006】
一方、従来より押ボタンの取付け構造に関しては種々の提案がなされている(たとえば、特許文献1、同文献2、同文献3参照)。これらの特許文献1〜3の中で、特許文献1には、押ボタンを取付けビスを用いてキャビネットに取り付けることに代えて、キャビネットに設けた位置決めピンやプリント板を利用して押ボタンを取り付けるものが提案されている。また、同文献2や同文献3には、押ボタンをキャビネットに溶着することなく取り付けるための対策についての記述がある。
【特許文献1】特開2000−299567号公報
【特許文献2】特開平6−290678号公報
【特許文献3】特開2002−324460号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図10に示した従来例のように、押ボタン群ユニット10をフロントキャビネット30に取り付けるための手段として溶着手段を採用すると、単一の押ボタン群ユニット10の複数箇所で熟練を必要とする溶着作業を行わねばならないので、溶着作業が生産性ないし量産性を高める上での障害になるおそれがある。
【0008】
この点に関し、上掲の特許文献1では、キャビネットや押ボタンの構造を大幅に変更して取付けビスを用いる必要のない構造に特化している。また、上掲の特許文献2や同文献3でも、キャビネットや押ボタンの構造を大幅に変更して溶着手段を採用する必要のない構造に特化している。しかしながら、そのように構造を特定の取付け手段に適合するように特化してしまうことには、新規の成形金型を設計製作したりすることが不可欠になるために、それだけコスト増になる。
【0009】
本発明は以上の状況の下でなされたものであり、キャビネットや押ボタン群ユニットについての大幅な構造変更を行うことなく、既存のキャビネットや押ボタン群ユニットに特定の構造簡単な要素を追加するだけで、取付けビスや溶着手段を用いずに押ボタン群ユニットをキャビネットを取り付けることのできる電気機器の押ボタン取付け構造を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、キャビネットに押ボタン群ユニットを取り付ける手段として溶着手段を採用する必要性をなくすることによって、溶着作業によって発生する有害ガスの発生を無くして作業環境を改善することのできる電気機器の押ボタン取付け構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る電気機器の押ボタン取付け構造は、複数の押ボタンがそれらの端部間に亘る連結バーに並んで連設されてなる押ボタン群ユニットと電気機器のキャビネットとが、上記連結バーの複数箇所に突出させて具備された合成樹脂でなる孔付き突起のそれぞれに上記キャビネットの複数箇所に突設された合成樹脂でなる軸部が各別に挿入された状態で取り付けられている。そして、上記連結バーを上記キャビネットに収容されている配線基板によって上記キャビネットに押し付けさせることと、上記キャビネットに設けたリブ状の支持片の長手方向端面によって上記連結バーを支持させておくこと、とを行わせて、上記連結バーを上記配線基板と上記支持片とにより直角方向で挟んでいる。
【0012】
この構成であると、押ボタン群ユニット側の孔付き突起にキャビネット側の軸部が挿入されていることにより、押ボタン群ユニットがキャビネットに位置決めされていて一応の取り付け状態が得られている。そして、配線基板が押ボタン群ユニットの連結バーをキャビネットに押し付けていることにより、押ボタン群ユニットの孔付き突起が軸部から抜け出ることが阻止され、しかも、キャビネット側の支持片の長手方向端面が押ボタン群ユニットの連結バーを支持しているので、何らかの外力が加わったときにその連結バーが支持片側に捩じれて倒れ込むという事態が防止される。以上により、取付けビスや溶着手段を用いずにキャビネットに押ボタン群ユニットを取り付けることが可能になる。
【0013】
上記した本発明に係る上記押ボタン取付け構造は、上記連結バーを上記キャビネットに収容されている配線基板によって上記軸部の軸線方向で上記キャビネットに押し付けさせることと、上記キャビネットに設けたリブ状の支持片の長手方向端面によってその連結バーを上記軸部の軸線方向に直交する方向で支持させておくこと、とを行わせて、上記連結バーを上記配線基板と上記支持片とにより直角方向で挟んでいる、という具体的構成を採用することによっても得られる。
【0014】
ところで、上記構成においては、押ボタン群ユニットの連結バーの複数箇所に具備されている合成樹脂でなる孔付き突起のそれぞれにキャビネットの複数箇所に突設された合成樹脂でなる軸部が各別に挿入された状態で取り付けられている。このため、軸部の長さを孔付き突起から突き出る長さに定めておけば、その軸部を孔付き突起に溶着することも可能である。したがって、上記構成の押ボタン取付け構造は、図9に示したフロントキャビネット30の軸部32をそのまま残存させた上で、支持片をそのフロントキャビネット30に追加すると共に、押ボタン群ユニット10の連結バー11(図7参照)に孔付き突起12をそのまま残存させた上で、支持片をその連結バー11に追加することによって得られる。このことから、本発明に係る押ボタン取付け構造によると、キャビネットや押ボタン群ユニットについての大幅な構造変更を行うことなく、既存のキャビネットや押ボタン群ユニットに特定の構造簡単な要素を追加するだけで、取付けビスや溶着手段を用いずに押ボタン群ユニットをキャビネットを取り付けることができるようになるということが云える。
【0015】
本発明では、相隣接する上記孔付き突起の相互間位置で、上記連結バーからの上記孔付き突起の出幅よりも大きな出幅を有する合成樹脂でなる突出片がその連結バーに一体成形によって追加されていて、上記配線基板がその突出片の先端面に当接して上記連結バーを上記キャビネットに押し付けさせていることが望ましい。これによれば、配線基板の板面で突出片を押し付けさせる場合に、孔付き突起がじゃまにならない。そのため、配線基板に孔付き突起の逃がし孔を形成する必要がなくなって、配線基板の板面の有効面積が孔付き突起の逃がし孔によって削減されるという不利益が回避される。
【0016】
本発明では、上記支持片の長手方向端面を上記突出片の側面に当接させることによって上記連結バーをその突出片によって支持させているという構成を採用することが可能である。これによれば、突出片のサイズを十分に大きくしてその側面の面積を広く確保しておくことにより、支持片の長手方向端面の全体を突出片に当接させることが可能になり、そうすることによって、連結バーを支持片によって支持するという作用が確実に発揮されるようになる。
【0017】
本発明では、上記支持片が、上記押ボタン群ユニットの相隣接する押ボタンの相互間隙間に配備されていることが望ましい。これによれば、相隣接する押ボタンの相互間隙間が支持片の配置スペースとして有効活用される。また、押ボタンが発光機能を有する場合には、支持片が遮光作用を発揮するという利点もある。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明によれば、キャビネットや押ボタン群ユニットについての大幅な構造変更を行うことなく、既存のキャビネットや押ボタン群ユニットに特定の構造簡単な要素を追加するだけで、取付けビスや溶着手段を用いずに押ボタン群ユニットをキャビネットを取り付けることができるようになるという効果が奏される。また、本発明によれば、キャビネットに押ボタン群ユニットを取り付ける手段として溶着手段を採用する必要性がないので、溶着作業によって発生する有害ガスによって作業環境が悪化する余地がなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は本発明の実施形態に係る電気機器の押ボタン取付け構造を説明的に示した概略正面図、図2は同押ボタン取付け構造の概略縦断側面図、図3は押ボタン群ユニット10を例示した概略斜視図、図4は押ボタン群ユニット10の変形例を例示した概略正面図、図5は図4のV−V線に沿う部分の拡大断面図、図6はキャビネットとしてのフロントキャビネット30の構造を示した概略斜視図である。
【0020】
図3〜図5に示したように、この実施形態で用いられている押ボタン群ユニット10は、その基本構成が図7を参照して説明したものと同様になっている。すなわち、この押しボタン群ユニット10は、合成樹脂の一体成形体でなり、横長板片状の連結バー11の複数箇所に孔付き突起12が突出されていると共に、上記連結バー11の複数箇所に、根元に樹脂ヒンジ14を備えた押ボタン13が並んで連設されている。15はそれぞれの押ボタン13に設けられているスイッチ押圧部である。押ボタン13の樹脂ヒンジ14は、その両側の部分よりも薄肉に形成されている。
【0021】
そして、図例の押ボタン群ユニット10にあっては、上記した構成だけでなく、連結バー1の複数箇所に舌片状に形作られた突出片20が一体成形によって追加されている。また、図3や図5によって判るように、連結バー11からのこれらの突出片20の出幅を、同じく連結バー11からの孔付き突起12からの出幅よりも長く定めてある。
【0022】
これに対し、押ボタン群ユニット10が取り付けられるキャビネット(図例ではフロンキャビネット)30は、図6に示されているように、押ボタン13の操作つまみ(不図示)が配備される開口31を有していると共に、上記した押ボタン群ユニット10に備わっている複数の孔付き突起12のそれぞれに挿入される軸部32としてのボスを有している。また、フロントキャビネット30の複数箇所には、上記軸部32の他に、横方向に並んだ縦長リブでなる支持片40が合成樹脂で一体成形されていて、それぞれの支持片40の略中央部に突片部41が一体に付加されている。さらに、それぞれの支持片40の下側には、図3又は図4に示した押ボタン群ユニット10の連結バー11を挿入可能な隙間Sが確保されている。
【0023】
次に、図1又は図2を参照して、上記した構成を備えるキャビネット30に図3、図4又は図5に示した押ボタン群ユニット10を取り付ける手順とその手順を行うことによって得られる取付け構造とを説明する。
【0024】
押ボタン群ユニット10をフロントキャビネット30に取り付けるための組立て工程では、図1又は図2のように、押ボタン群ユニット10の個々の孔付き突起12のそれぞれが軸部32に嵌合される。そして、軸部32に孔付き突起12を嵌合するときには、押ボタン群ユニット10の連結バー11が、フロントキャビネット30側のそれぞれの支持片40の下側の隙間S(図6参照)に挿入される。この後、図2のように、フロントキャビネット30に配線基板50が、ビス止め、ピン止めその他の適宜手段で起立姿勢に取り付けられる。
【0025】
押ボタン群ユニット10の取付け構造を示した図2によって判るように、この取付け構造では溶着手段を採用していないので、溶着作業によって発生する有害ガスで作業環境が悪化するおそれは皆無である。また、熟練を要する溶着作業を行う必要がないので、それだけ生産性ないし量産性が向上する。
【0026】
また、連結バー11が配線基板50と支持片40とにより直角方向で挟まれている。この状況下で、押ボタン群ユニット10の連結バー11は、突出片20の先端面21を押し付けている起立姿勢の配線基板50によって、フロントキャビネット30に対して軸部32の軸線方向に押し付けられているので、孔付き突起12が軸部32から抜け出るおそれがない。併せて、孔付き突起12が軸部32に嵌合して押ボタン群ユニット10がフロントキャビネット30に位置決めされていて一応の取り付け状態が得られていることにより、配線基板50によってフロントキャビネット30に押ボタン群ユニット10が押し付けられていると、それだけ押ボタン群ユニット10の取付け強度が高まっているということが云える。そのため、押ボタン13が押込み操作されて樹脂ヒンジ14を支点として矢印Rのように後方へ倒れても、その倒れ込み動作に伴って連結バー11(図3又は図4参照)が捩れ変形することが阻止されるようになり、そのことが、隣接する押ボタン13の連れ動きを防ぐことにつながって、押ボタン群ユニット10の動作品位を高めることに役立つ。併せて、支持片30の長手方向端面42の全体が、軸部32の軸線に直交する方向で突出片20の広面積の側面(図例では上面)22に当接して、その突出片20が支持片30側(図例では上側)に反り変形することを防いでいる。このため、何らかの外力が加わったときに連結バー11(図3又は図4参照)が支持片30側に捩じれて倒れ込むという事態が確実に防止される。
【0027】
この実施形態では、図1のように、支持片40は、押ボタン群ユニット10の個々の押ボタン13の相互間に確保されている隙間16に配置されている。そのため、支持片40の配置スペースとして、相隣接する押ボタンの相互間隙間が有効活用されていることになる。また、上記隙間16に支持片40を配置すると、その支持片40が遮光板としての機能を発揮することにもなるので、押ボタン13にLEDなどの発光素子が取り付けられて、その発光素子の点灯消灯によって押ボタン13の操作モードが表示されるようになっている場合には、特定の押ボタン13の発光素子の点灯の影響が他の押ボタン13に及んで操作モードの表示があいまいになるという事態が起こらなくなるという利点もある。この利点は、図2のように、フロントキャビネット30に起立姿勢で取り付けられている配線基板30が、上記したように突出片20の先端面21を押し付けていることと併せて、支持片40に付加されている突片部41の端面43をも押し付けている、という構成を採用したことによって、いっそう顕著に発揮される。すなわち、この構成であると、1つの押ボタン13の発光素子の光が、フロントキャビネット30と、押ボタン13と、押ボタン13の両側の支持片13と、突出片20と、配線基板50とによって囲まれる空間に閉じ込められるために、その光の影響が他の押ボタン13に及んで操作モードの表示があいまいになるという事態が起こらなくなる。
【0028】
また、この実施形態では、図1のように、配線基板50にスイッチ60が搭載されていて、このスイッチ60のタクト61に、押ボタン13のスイッチ押圧部15が対向している。したがって、図2の矢印Rのようにユーザが手の指で図示していない操作つまみを押し込むことによって、押ボタン13を、樹脂ヒンジ14を支点として矢印Rのように後方へ倒れ込ませると、スイッチ押圧部15がスイッチ60のタクト61を押し込んでそのスイッチ60のモードが切り換わる。また、操作つまみに対する押込み作用を解除すると、樹脂ヒンジ14の弾性によって押ボタン13が矢印Fのように初期位置に復帰する。
【0029】
図3又は図4に例示した押ボタン群ユニット10にあっては、1つの押ボタン13に対して1つ又は2つの突出片20が割り当てられている。この点は、1つの押ボタン13に対して1つだけの突出片を割り当てておいてもよい。このように1つの押ボタン13に対して1つ又は2つの突出片20を割り当てておくと、その突出片20が配線基板50によって押し付けられていることにより、連結バー11は、それぞれの押ボタン13の根元部分でフロントキャビネット30に押し付けられることになる。そのため、1つの押ボタン13の押込み動作の影響を他の押ボタンに及びにくくするという作用が確実に発揮されるようになって、押ボタン13の動作の安定性が格段に高まるようになる。
【0030】
なお、図1〜図10では、説明の便宜上、同一又は相応する要素に同一符号を付してある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施形態に係る電気機器の押ボタン取付け構造を説明的に示した概略正面図である。
【図2】同押ボタン取付け構造の概略縦断側面図である。
【図3】押ボタン群ユニットを例示した概略斜視図である。
【図4】押ボタン群ユニットの変形例を例示した概略正面図である。
【図5】図4のV−V線に沿う部分の拡大断面図である。
【図6】キャビネットとしてのフロントキャビネットの構造を示した概略斜視図である。
【図7】従来例による押ボタン取付け構造に用いられる押ボタン群ユニットの正面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う部分拡大断面図である。
【図9】従来例による押ボタン取付け構造についての組立て初期段階の状態を例示した縦断側面図である。
【図10】従来例による押ボタン取付け構造を例示した縦断側面図である。
【符号の説明】
【0032】
10 押ボタン群ユニット
11 連結バー
12 孔付き突起
13 押ボタン
16 押ボタンの相互間隙間
20 突出片
21 突出片の先端面
22 突出片の側面
30 キャビネット(フロントキャビネット)
32 軸部
40 支持片
42 支持片の長手方向端面
50 配線基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の押ボタンがそれらの端部間に亘る連結バーに並んで連設されてなる押ボタン群ユニットと電気機器のキャビネットとが、上記連結バーの複数箇所に突出させて具備された合成樹脂でなる孔付き突起のそれぞれに上記キャビネットの複数箇所に突設された合成樹脂でなる軸部が各別に挿入された状態で取り付けられている電気機器の押ボタン取付け構造において、
上記連結バーを上記キャビネットに収容されている配線基板によって上記キャビネットに押し付けさせることと、上記キャビネットに設けたリブ状の支持片の長手方向端面によって上記連結バーを支持させておくこと、とを行わせて、上記連結バーを上記配線基板と上記支持片とにより直角方向で挟んでいることを特徴とする電気機器の押ボタン取付け構造。
【請求項2】
上記連結バーを上記キャビネットに収容されている配線基板によって上記軸部の軸線方向で上記キャビネットに押し付けさせることと、上記キャビネットに設けたリブ状の支持片の長手方向端面によってその連結バーを上記軸部の軸線方向に直交する方向で支持させておくこと、とを行わせて、上記連結バーを上記配線基板と上記支持片とにより直角方向で挟んでいる請求項1に記載した電気機器の押ボタン取付け構造。
【請求項3】
相隣接する上記孔付き突起の相互間位置で、上記連結バーからの上記孔付き突起の出幅よりも大きな出幅を有する合成樹脂でなる突出片がその連結バーに一体成形によって追加されていて、上記配線基板がその突出片の先端面に当接して上記連結バーを上記キャビネットに押し付けさせている請求項1又は請求項2に記載した電気機器の押ボタン取付け構造。
【請求項4】
上記支持片の長手方向端面を上記突出片の側面に当接させることによって上記連結バーをその突出片によって支持させている請求項3に記載した電気機器の押ボタン取付け構造。
【請求項5】
上記支持片が、上記押ボタン群ユニットの相隣接する押ボタンの相互間隙間に配備されている請求項4に記載した電気機器の押ボタン取付け構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−93887(P2009−93887A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−262314(P2007−262314)
【出願日】平成19年10月5日(2007.10.5)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】