説明

電気自動車

【課題】バッテリ制御装置に水や水滴が付着するのを抑制でき、かつ、このバッテリ制御装置に対するノイズの影響を軽減できる電気自動車を提供すること。
【解決手段】電気自動車1は、バッテリ21と、バッテリボックス22と、バッテリ制御装置23と、バッテリボックス22とバッテリ制御装置23とを接続する接続ハーネスと、を備え、バッテリボックス22およびバッテリ制御装置23は、フロアパネル40よりも下方に配置される。フロアパネル40は、フロア部41と、センタートンネル部42と、で構成され、バッテリ制御装置23は、センタートンネル部42内に収納され、バッテリボックス22は、センタートンネル部42を下方から覆い、接続ハーネスは、バッテリ制御装置23の車両後方側とバッテリボックス22の車両後方側とを接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車に関する。詳しくは、バッテリボックスおよびバッテリ制御装置が車両のフロアパネルよりも下方に配置された電気自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車輪を駆動する駆動モータと、この駆動モータに電力を供給するバッテリと、このバッテリを制御する制御装置と、を備えた電気自動車が知られている。
この電気自動車では、車両の車室内のスペースを広く確保するとともに、車両の乗員の安全性を向上させるために、バッテリを車室の床面を構成するフロアパネルよりも下方の車室外に配置することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような電気自動車では、バッテリとともに、このバッテリを制御するバッテリ制御装置もフロアパネルよりも下方に配置される。
【0003】
特許文献1で提案された電気自動車によれば、バッテリ制御装置をバッテリとともにフロアパネルよりも下方に配置したので、バッテリとバッテリ制御装置とを接続する接続ハーネスを短くして、接続ハーネスで発生するノイズを低減でき、その結果、バッテリ制御装置に対するノイズの影響を軽減できる。
【特許文献1】特開2004−127747号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1で提案された電気自動車では、バッテリ制御装置がフロアパネルよりも下方に配置されているため、濡れた路面を車両が走行すると、車輪により水や水滴が跳ね上げられて、この跳ね上げられた水や水滴が車体内部に浸入し、このバッテリ制御装置に水や水滴が付着する、という問題があった。
【0005】
本発明は、バッテリ制御装置に水や水滴が付着するのを抑制でき、かつ、このバッテリ制御装置に対するノイズの影響を軽減できる電気自動車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電気自動車(例えば、後述の燃料電池車両1)は、駆動モータに電力を供給するバッテリ(例えば、後述のバッテリ21)と、当該バッテリを収納するバッテリボックス(例えば、後述のバッテリボックス22)と、前記バッテリの充放電状態を制御するバッテリ制御装置(例えば、後述のバッテリ制御装置23)と、前記バッテリボックスと前記バッテリ制御装置とを接続する接続ハーネス(例えば、後述の接続ハーネス24)と、を備え、前記バッテリボックスおよび前記バッテリ制御装置は、フロアパネル(例えば、後述のフロアパネル40)よりも下方に配置される電気自動車であって、前記フロアパネルは、上方に突出して形成されたセンタートンネル部(例えば、後述のセンタートンネル部42)と、当該センタートンネル部の両側から外方に延出するフロア部(例えば、後述のフロア部41)と、で構成され、前記バッテリ制御装置は、前記バッテリボックスの上面に固定されて、かつ、前記センタートンネル部内に収納され、前記バッテリボックスは、前記フロア部に亘って配置され、前記センタートンネル部を下方から覆い、前記接続ハーネスは、前記バッテリ制御装置の車両後方側と前記バッテリボックスの車両後方側とを接続することを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、バッテリ制御装置をバッテリボックスの上面に固定してセンタートンネル部内に収納するとともに、このバッテリボックスでセンタートンネル部を下方から覆った。これにより、車体内部に浸入した水や水滴は、バッテリボックスに遮られて、バッテリ制御装置まで到達しない。よって、バッテリ制御装置に水や水滴が付着するのを防止するために、別途遮蔽板を設ける必要がなく、簡単な構成でバッテリ制御装置に水や水滴が付着するのを抑制できる。
また、バッテリボックスにより、水や水滴だけでなく跳ね上げられた小石や砂などの異物も遮蔽できるので、これらの異物が衝突することによりバッテリ制御装置が破損するのを防止できる。
【0008】
また、バッテリ制御装置をセンタートンネル部で覆ったので、センタートンネル部がバッテリ制御装置を遮蔽することになり、バッテリ制御装置に対するノイズの影響を軽減できる。
【0009】
また、車両が走行すると、車輪により跳ね上げられた水や水滴は、車両後方側に向かって移動することになる。
そこで、この発明によれば、バッテリ制御装置の車両後方側とバッテリボックスの車両後方側とを接続ハーネスで接続した。よって、跳ね上げられた水や水滴が接続ハーネスに付着するのを抑制でき、接続ハーネスが被水するのを防止できる。
【0010】
また、センタートンネル部内にバッテリ制御装置を収納したので車室内のスペースを広く確保できる。
また、バッテリ制御装置をバッテリとともにフロアパネルよりも下方の車室外に配置して、バッテリ制御装置とバッテリとを接続ハーネスで接続した。よって、接続ハーネスを短くできるので、構造を簡素化できるとともに、バッテリ制御装置に対するノイズの影響を軽減できる。
【0011】
この場合、前記バッテリは、複数のバッテリセル(例えば、後述のバッテリセル211)を備え、当該複数のバッテリセルのそれぞれの端子は、車両後方側を向いて配置されることが好ましい。
【0012】
この発明によれば、複数のバッテリセルのそれぞれの端子を、車両後方側に向けて配置した。これにより、バッテリセルの端子と接続ハーネスとを車両後方側で容易に接続できるので、この接続ハーネスの防水対策を容易に行える。
【0013】
この場合、前記バッテリボックスは、サブフレーム(例えば、後述のサブフレーム50)上に固定され、当該サブフレームは、車体を構成するフレーム(例えば、後述のフレーム60)に接続されることが好ましい。
【0014】
この発明によれば、バッテリボックスをサブフレーム上に固定し、このサブフレームを、車体を構成するフレームに接続した。このように、サブフレームを車体に接続することで、バッテリボックスを車体に容易に取り付けられるとともに、バッテリ制御装置を容易に防水できる。
【0015】
この場合、前記バッテリボックスの車両幅方向の両端部は、前記センタートンネル部の車両幅方向の両端部よりも外側に位置していることが好ましい。
【0016】
この発明によれば、バッテリボックスの車両幅方向の両端部を、センタートンネル部の車両幅方向の両端部よりも外側に位置させた。これにより、センタートンネル部の下方は、このセンタートンネル部の車両幅方向の両端部間に亘ってバッテリボックスにより覆われる。よって、センタートンネル部の内部に水や水滴が侵入するのを確実に防止できるので、バッテリ制御装置の防水性をさらに向上できる。
【0017】
この場合、前記センタートンネル部の車両前方側および車両後方側のうち少なくとも一方には、前記バッテリ制御装置を遮蔽する遮蔽部(例えば、後述の遮蔽部70)が設けられることが好ましい。
【0018】
この発明によれば、前記センタートンネル部の車両前方側および車両後方側のうち少なくとも一方に遮蔽部を設けた。これにより、燃料電池などのセンタートンネル部の内部に設けられた高電圧機器でノイズが発生しても、このノイズは遮蔽部によって遮蔽されるので、バッテリ制御装置がノイズの影響を受けるのを抑制できる。
また、センタートンネル部の内部に水や水滴が侵入しても、これら水や水滴は、遮蔽部によって遮蔽されるので、バッテリ制御装置の防水性を向上できる。
【0019】
この場合、前記遮蔽部は、前記フロアパネルの一部が湾曲されて形成されることが好ましい。
【0020】
この場合、前記遮蔽部は、前記センタートンネル部に取り付けられた遮蔽板であることが好ましい。
【0021】
本発明のバッテリ制御装置収納方法は、駆動モータに電力を供給するバッテリ(例えば、後述のバッテリ21)と、当該バッテリを収納するバッテリボックス(例えば、後述のバッテリボックス22)と、前記バッテリの充放電状態を制御するバッテリ制御装置(例えば、後述のバッテリ制御装置23)と、前記バッテリボックスと前記バッテリ制御装置とを接続する接続ハーネス(例えば、後述の接続ハーネス24)と、を備える電気自動車について、前記バッテリ制御装置をフロアパネル(例えば、後述のフロアパネル40)よりも下方に配置するバッテリ制御装置収納方法であって、前記バッテリ制御装置を、前記バッテリボックスの上面に固定するとともに、前記フロアパネルに上方に突出して形成されたセンタートンネル部(例えば、後述のセンタートンネル部42)内に収納し、前記バッテリボックスを、前記センタートンネル部の両側から外方に延出するフロア部(例えば、後述のフロア部41)に亘って配置して、前記センタートンネル部を下方から覆い、前記接続ハーネスにより、前記バッテリ制御装置の車両後方側と前記バッテリボックスの車両後方側とを接続することを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、上述と同様の効果がある。
【発明の効果】
【0023】
この発明によれば、バッテリ制御装置をバッテリボックスの上面に固定してセンタートンネル部内に収納するとともに、このバッテリボックスでセンタートンネル部を下方から覆った。これにより、車体内部に浸入した水や水滴は、バッテリボックスに遮られて、バッテリ制御装置まで到達しない。よって、バッテリ制御装置に水や水滴が付着するのを防止するために、別途遮蔽板を設ける必要がなく、簡単な構成でバッテリ制御装置に水や水滴が付着するのを抑制できる。また、バッテリボックスにより、水や水滴だけでなく跳ね上げられた小石や砂などの異物も遮蔽できるので、これらの異物が衝突することによりバッテリ制御装置が破損するのを防止できる。また、バッテリ制御装置をセンタートンネル部で覆ったので、センタートンネル部がバッテリ制御装置を遮蔽することになり、バッテリ制御装置に対するノイズの影響を軽減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電気自動車が適用された燃料電池車両1の概略構成を示す車両長さ方向の縦断面図であり、図2は、燃料電池車両1の横断面図である。
【0025】
燃料電池車両1は、燃料電池10と、この燃料電池10の後方に配置されるバッテリシステム20と、このバッテリシステム20の後方に配置され燃料電池10に供給する水素ガスを貯留する水素タンク30と、を備える。
【0026】
これら燃料電池10およびバッテリシステム20は、燃料電池車両1の車室の床となるフロアパネル40よりも下方、すなわち車室外に設けられる。
具体的には、フロアパネル40には、センタートンネル43が形成されている。燃料電池10は、車両の前後方向に長い箱状であり、フロアパネル40のセンタートンネル43に収容されている。また、バッテリシステム20の一部は、フロアパネル40のセンタートンネル43の燃料電池10よりも後方に収容されている。
【0027】
この燃料電池10には、図示しない反応ガス供給装置により、アノード電極(陽極)側に水素タンク30から水素ガスが供給され、カソード電極(陰極)側に酸素を含むエアが供給されると、電気化学反応により発電する。この燃料電池10で発電した電力により、図示しない駆動モータを駆動して、燃料電池車両1を走行させる。
【0028】
図3は、バッテリシステム20の斜視図であり、図4は、バッテリシステム20の上面図である。図5は、バッテリシステム20の側面図である。
バッテリシステム20は、バッテリ21と、このバッテリ21を収納する箱状のバッテリボックス22と、このバッテリボックス22の上面に配置される箱状のバッテリ制御装置23と、を備える。
【0029】
バッテリ21は、燃料電池10で発電した電力や、減速時における駆動モータからの回生電力などを蓄電する。また、このバッテリ21に蓄電された電力は、運転状態に応じて駆動モータに適宜供給される。
バッテリボックス22は、車両の幅方向に長い形状である。
【0030】
バッテリ21は、図5に示すように、複数の円筒状のバッテリセル211を備えており、これらバッテリセル211は、正極端子が車両の後方側を向いた状態で、車両の前後方向に沿って配置されている。
バッテリボックス22の後面側には、端子板221が収納されており、これらバッテリセル211のうち最後方に位置するものの正極端子は、この端子板221に接続されている。
【0031】
バッテリ制御装置23は、バッテリ21の温度や電圧を検出して、このバッテリ21を制御する。
【0032】
バッテリボックス22の後面とバッテリ制御装置23の後面とは、接続ハーネス24で接続される。この接続ハーネス24のバッテリボックス22側の端部は、図示しないバスバーを介してバッテリボックス22内の端子板221に接続される。
バッテリボックス22の後面には、車両の前方側に設けられる図示しない統括制御装置に向かって延びる接続ハーネス25が設けられている。この接続ハーネス25は、バッテリボックス22内のバッテリ21に接続されている。
【0033】
以上のバッテリシステム20は、サブフレーム50に固定されている。
サブフレーム50は、車両の前後方向に沿って互いに略平行に延びる一対の第1サブフレーム51と、車両の幅方向に沿って互いに略平行に延びて前記一対の第1サブフレーム51を連結する一対の第2サブフレーム52と、を備える。
一対の第1サブフレーム51は、バッテリボックス22の下面の車両幅方向の両側縁近傍を支持し、バッテリボックス22よりも前後方向に延出している。
一対の第2サブフレーム52は、バッテリボックス22の下面の車両前後方向の両側縁近傍を支持する。
【0034】
図6は、センタートンネル部42のバッテリシステム20が収容される部分の車両幅方向の縦断面図であり、図7は、センタートンネル部42のバッテリシステム20が収容される部分の車両前後方向の縦断面図である。
【0035】
フロアパネル40は、一対のフロア部41と、この一対のフロア部41の間に設けられるセンタートンネル部42と、で構成される。
一対のフロア部41は、車両の幅方向に隣接して設けられる一対の座席それぞれの床を構成する。
センタートンネル部42は、フロア部41よりも上方に突出しており、車両の前後方向に連続している。このセンタートンネル部42で囲まれた空間は、上述のセンタートンネル43となっている。
【0036】
また、バッテリボックス22の車両の幅方向の寸法は、センタートンネル部42の幅方向の寸法よりも大きくなっている。このバッテリボックス22は、センタートンネル部42の車幅方向両側のフロア部41に亘って配置されて、センタートンネル部42を下方から覆っている。これにより、バッテリボックス22の車幅方向の両端部は、センタートンネル部42の車両幅方向の両端部よりも外側に位置している。
また、バッテリ制御装置23は、バッテリボックス22の上面に配置されているため、センタートンネル43に収納される。
【0037】
センタートンネル43のバッテリ制御装置23の前方には、フロアパネル40の一部が湾曲されて形成された遮蔽部70が設けられる。この遮蔽部70により、バッテリ制御装置23は、燃料電池10から遮蔽される。
【0038】
サブフレーム50の一対の第1サブフレーム51それぞれの前端側は、フロアパネル40の下面側にボルト53で固定される。
また、一対の第1サブフレーム51それぞれの後端側は、車体を構成するフレーム60の下面側にボルト54で固定される。これにより、バッテリシステム20は、車体に固定される。
【0039】
本実施形態の燃料電池車両1によれば、以下の効果を奏する。
(1)バッテリ制御装置23をバッテリボックス22の上面に固定してセンタートンネル43に収納するとともに、このバッテリボックス22でセンタートンネル部42を下方から覆った。これにより、車体内部に浸入した水や水滴は、バッテリボックス22に遮られて、バッテリ制御装置23まで到達しない。よって、バッテリ制御装置23に水や水滴が付着するのを防止するために、別途遮蔽板を設ける必要がなく、簡単な構成でバッテリ制御装置23に水や水滴が付着するのを抑制できる。
(2)バッテリボックス22により、水や水滴だけでなく跳ね上げられた小石や砂などの異物も遮蔽できるので、これらの異物が衝突することによりバッテリ制御装置23が破損するのを防止できる。
【0040】
(3)バッテリ制御装置23をセンタートンネル部42で覆ったので、センタートンネル部42がバッテリ制御装置23を遮蔽することになり、バッテリ制御装置23に対するノイズの影響を軽減できる。
【0041】
(4)車両が走行すると、車輪により跳ね上げられた水や水滴は、車両後方側に向かって移動することになる。よって、バッテリ制御装置23の車両後方側とバッテリボックス22の車両後方側とを接続ハーネス24で接続したので、跳ね上げられた水や水滴が接続ハーネス24に付着するのを抑制でき、接続ハーネス24が被水するのを防止できる。
【0042】
(5)センタートンネル43にバッテリ制御装置23を収納したので車室内のスペースを広く確保できる。
(6)バッテリ制御装置23をバッテリ21とともにフロアパネル40よりも下方の車室外に配置して、バッテリ制御装置23とバッテリ21とを接続ハーネスで接続した。よって、接続ハーネス24を短くできるので、構造を簡素化できるとともに、バッテリ制御装置23に対するノイズの影響を軽減できる。
【0043】
(7)複数のバッテリセル211のそれぞれの端子を、車両後方側に向けて配置したので、バッテリセル211の端子と接続ハーネス24とを車両後方側で容易に接続できる。よって、この接続ハーネス24の防水対策を容易に行える。
【0044】
(8)バッテリボックス22をサブフレーム50上に固定し、このサブフレーム50を、車体を構成するフレーム60に接続したので、バッテリボックス22を車体に容易に取り付けられるとともに、バッテリ制御装置23を容易に防水できる。
【0045】
(9)バッテリボックス22の車両幅方向の両端部を、センタートンネル部42の車両幅方向の両端部よりも外側に位置させたので、センタートンネル部42の下方は、このセンタートンネル部42の車両幅方向の両端部間に亘ってバッテリボックス22により覆われる。よって、センタートンネル部42の内部に水や水滴が侵入するのを確実に防止できるので、バッテリ制御装置23の防水性をさらに向上できる。
【0046】
(10)センタートンネル部42の車両前方側に遮蔽部70を設けた。これにより、センタートンネル43に設けられた燃料電池10でノイズが発生しても、このノイズは遮蔽部70によって遮蔽されるので、バッテリ制御装置23がノイズの影響を受けるのを抑制できる。
【0047】
(11)センタートンネル43に水や水滴が侵入しても、これら水や水滴は、遮蔽部70によって遮蔽されるので、バッテリ制御装置23の防水性を向上できる。
【0048】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
【0049】
例えば、本実施形態では、遮蔽部70を、センタートンネル部42の車両前方側に設けたが、これに限らない。遮蔽部は、センタートンネル部42の車両後方側に設けてもよい。
また、本実施形態では、遮蔽部70を、フロアパネル40の一部を湾曲させて形成したが、これに限らない。すなわち、図8に示すように、遮蔽部70Aを、センタートンネル部42Aの内面に取り付けた遮蔽板で構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態に係る電気自動車が適用された燃料電池車両の概略構成を示す車両長さ方向の縦断面図である。
【図2】前記実施形態に係る燃料電池車両の横断面図である。
【図3】前記実施形態に係る燃料電池車両のバッテリシステムの斜視図である。
【図4】前記実施形態に係る燃料電池車両のバッテリシステムの上面図である。
【図5】前記実施形態に係る燃料電池車両のバッテリシステムの側面図である。
【図6】前記実施形態に係る燃料電池車両について、センタートンネルパネルのバッテリシステムが収容される部分の車両幅方向の縦断面図である。
【図7】前記実施形態に係る燃料電池車両について、センタートンネルパネルのバッテリシステムが収容される部分の車両前後方向の縦断面図である。
【図8】本発明の変形例に係る燃料電池車両の変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
1 燃料電池車両(電気自動車)
10 燃料電池
20 バッテリシステム
21 バッテリ
22 バッテリボックス
23 バッテリ制御装置
24 接続ハーネス
40 フロアパネル
41 フロア部
42 センタートンネル部
50 サブフレーム
60 フレーム
70 遮蔽部
211 バッテリセル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動モータに電力を供給するバッテリと、
当該バッテリを収納するバッテリボックスと、
前記バッテリの充放電状態を制御するバッテリ制御装置と、
前記バッテリボックスと前記バッテリ制御装置とを接続する接続ハーネスと、を備え、
前記バッテリボックスおよび前記バッテリ制御装置は、フロアパネルよりも下方に配置される電気自動車であって、
前記フロアパネルは、上方に突出して形成されたセンタートンネル部と、当該センタートンネル部の両側から外方に延出するフロア部と、で構成され、
前記バッテリ制御装置は、前記バッテリボックスの上面に固定されて、かつ、前記センタートンネル部内に収納され、
前記バッテリボックスは、前記フロア部に亘って配置され、前記センタートンネル部を下方から覆い、
前記接続ハーネスは、前記バッテリ制御装置の車両後方側と前記バッテリボックスの車両後方側とを接続することを特徴とする電気自動車。
【請求項2】
前記バッテリは、複数のバッテリセルを備え、
当該複数のバッテリセルのそれぞれの端子は、車両の後方側を向いて配置されることを特徴とする請求項1に記載の電気自動車。
【請求項3】
前記バッテリボックスは、サブフレーム上に固定され、
当該サブフレームは、車体を構成するフレームに接続されることを特徴とする請求項1または2に記載の電気自動車。
【請求項4】
前記バッテリボックスの車両幅方向の両端部は、前記センタートンネル部の車両幅方向の両端部よりも外側に位置していることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電気自動車。
【請求項5】
前記センタートンネル部の車両前方側および車両後方側のうち少なくとも一方には、前記バッテリ制御装置を遮蔽する遮蔽部が設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電気自動車。
【請求項6】
前記遮蔽部は、前記フロアパネルの一部が湾曲されて形成されることを特徴とする請求項5に記載の電気自動車。
【請求項7】
前記遮蔽部は、前記センタートンネル部に取り付けられた遮蔽板であることを特徴とする請求項5に記載の電気自動車。
【請求項8】
駆動モータに電力を供給するバッテリと、当該バッテリを収納するバッテリボックスと、前記バッテリの充放電状態を制御するバッテリ制御装置と、前記バッテリボックスと前記バッテリ制御装置とを接続する接続ハーネスと、を備える電気自動車について、
前記バッテリ制御装置をフロアパネルよりも下方に配置するバッテリ制御装置収納方法であって、
前記バッテリ制御装置を、前記バッテリボックスの上面に固定するとともに、前記フロアパネルに上方に突出して形成されたセンタートンネル部内に収納し、
前記バッテリボックスを、前記センタートンネル部の両側から外方に延出するフロア部に亘って配置して、前記センタートンネル部を下方から覆い、
前記接続ハーネスにより、前記バッテリ制御装置の車両後方側と前記バッテリボックスの車両後方側とを接続することを特徴とするバッテリ制御装置収納方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−274615(P2009−274615A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−128434(P2008−128434)
【出願日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】