説明

電池パック

【課題】高い信頼性を確保しながら、低いコストでの製造が可能な電池パックを提供する。
【解決手段】円筒状の外観構成を有する素電池10において、上部端面である封口板から正極端子10bが突設形成されている。そして、素電池10では、封口板が負極端子である。ホルダー部材11は、絶縁性材料から構成されているとともに、電池収納部に収納された状態の素電池10に対し、突設された正極端子10bを除く封口板の一部を覆うカバー部が一体に形成されている。ホルダー部材11におけるカバー部は、その外表面11cが、開口部11bから外部露出した正極端子10bの外側端面10cと略面一の状態になっている。言い換えると、素電池10における封口板と、正極端子10bに接続されたリード板との間には、ホルダー部材11のカバー部が介挿されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池パックに関し、特に、電池パックにおける電池ホルダーの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電池パックは、例えば、電動工具、電動アシスト自転車、電気自動車(PEV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、あるいはノートブック型パーソナルコンピュータなどの電源として広く用いられている(例えば、特許文献1,2などを参照)。従来技術に係る電池パックの基本的構造について、図6を用い説明する。
図6に示すように、従来技術に係る電池パックでは、複数本(図6では、2本)の素電池910が、電池ホルダー911の電池収納部に収納されている。素電池910は、それぞれ円筒状の外観を有し、電池ホルダー911の電池収納部も、素電池910の外観形状に合わせて円筒状の空間となっている。
【0003】
素電池910は、その外装缶910aの外周に絶縁チューブ916が被着されており、外周910eは、その外周の絶縁が図られている。なお、素電池910では、他方の端面(Z軸方向の下側の底面)910dには、絶縁チューブ916が被着されておらず、外装缶910aがそのまま露出している。
また、素電池910の一方の端面(Z軸方向上側の端面の封口板)には、正極端子910bが突設されている。
【0004】
電池ホルダー911に収納された2本の素電池910は、各正極端子910aに相当する部分に孔915aが設けられた絶縁シート915が配され、当該状態で正極端子910bの上端面910c同士がリード板913により接続されている。また、2本の素電池910の底面910d同士、即ち、負極端子同士は、リード板914により接続されている。
【0005】
ここで、絶縁シート915は、リード板913が素電池910の正極端子910bの周囲の封口板(負極)に接触しないようにするためである。また、絶縁チューブ916も確実に絶縁を図るために、素電池910の外装缶910aの外周に被着されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−157358号公報
【特許文献2】特開2009−70614号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、図6に示す従来技術に係る電池パックでは、素電池910に絶縁チューブ916を被着しなければならず、また、正極端子910bが設けられた側に絶縁シート915を配さなければならないので、部品点数が増加し、部品コストおよび製造時の手間などの観点から製造コストの上昇を招くこととなっている。
このように、電池パックに対し、更なるコスト低減および高い信頼性などの要請に対し、電池パックには改善の余地がある。
【0008】
本発明は、上記問題の解決を図るべくなされたものであって、高い信頼性を確保しながら、低いコストでの製造が可能な電池パックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、次の構成を採用することを特徴とする。
本発明に係る電池パックは、筒状の外観形状を有する素電池と、素電池の外観形状に相当する形状の電池収納部を有する電池ホルダーと、電池ホルダーに収納された状態の素電池に対して接続されるリード板とを有する。そして、本発明に係る電池パックでは、素電池において、一方の端面から第1極端子が形成されているとともに、当該一方の端面における第1極端子が形成された領域の周囲が第2極端子(第1極端子とは極性が異なる端子)となっており、電池ホルダーが、絶縁性材料から構成されているとともに、電池収納部に収納された状態の素電池に対し、上記一方の端面における第1極端子の周囲部分の少なくとも一部を覆うカバー部が一体に形成されている。さらに、本発明に係る電池パックでは 素電池における第1極端子が、電池ホルダーに収納された状態で少なくとも一部が外部に露出しているとともに、当該露出した部分でリード板と接続されており、素電池における第2極端子とリード板との間に電池ホルダーにおけるカバー部が介挿されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る電池パックでは、電池ホルダーにおいて、収納する素電池の上記第1極端子の周囲部分の少なくとも一部を覆うカバー部が設けられている。電池ホルダーは、絶縁性材料により構成されているので、素電池の端面に対して絶縁シート(図6の絶縁シート915)などを別途配置しなくても、第2極端子である一方の端面の周囲部分とリード板とが不所望に接触してしまうということを防止できる。
【0011】
また、本発明に係る電池パックでは、上記のような絶縁のために、従来技術に係る電池パックのように別途、絶縁シートを配さなくてもよいので、製造時における手間、および絶縁シートに係る部品コストの低減を図ることができる。
従って、本発明に係る電池パックは、高い信頼性を確保しながら、低いコストでの製造が可能である。
【0012】
本発明は、例えば、次のようなバリエーションを採用することができる。
本発明に係る電池パックは、上記構成において、素電池における第1極端子が、上記一方の端面における周囲部分から、筒軸方向外側に向けて突出しており、素電池は、電池ホルダーに収納された状態において、第1極端子の外側端面が、電池ホルダーにおけるカバー部の外表面と略面一になっている、という構成とすることもできる。このように、第1極端子の外側端面と、電池ホルダーにおけるカバー部の外表面とが略面一であるという構成を採用すれば、第1極端子とリード板とをスポット溶接で接続する場合の高い溶接強度を確保することができる。即ち、第1極端子の外側端面と、電池ホルダーにおけるカバー部の外表面とが略面一であるという構成を採用すれば、第1極端子の外側表面と電池ホルダーにおけるカバー部の外表面との間の段差を殆ど無くすことができ、スポット溶接で接続したリード板に段差に起因する応力が加わらないので、高い溶接強度を確保することができる。
【0013】
また、本発明に係る電池パックでは、上記構成において、第1極端子の外側端面と、電池ホルダーにおけるカバー部の外表面とが、具体的に、面一または相互の段差が1[mm]以下であるという構成を採用することもできる。
また、本発明に係る電池パックでは、上記構成において、素電池の外装缶の外周面が、電池ホルダーにおける電池収納部を臨む周壁に対し、直に接している、という構成を採用することもできる。このように、素電池の外装缶が電池ホルダーにおける電池収納部を臨む周壁に対し、直に接している、即ち、図6に示す従来技術に係る電池パックのように絶縁チューブ916が素電池の外装缶に被着されていないので、絶縁チューブを省略する分だけ部品コストの低減、および絶縁チューブを被着するのに要する手間などを省くことができる。よって、このような構成を採用する場合には、さらなるコスト低減が可能となる。
【0014】
また、本発明に係る電池パックでは、上記構成において、電池ホルダーが、第1ホルダー部材と第2ホルダー部材との組み合わせを以って構成されており、第1ホルダー部材と第2ホルダー部材は、素電池をその筒軸方向に挟み込む状態で保持する、という構成を採用することができる。このような構成を採用する場合には、電池ホルダーにカバー部を有していても、電池収納部への素電池の収納に際して、カバー部が収納を妨げる要因とはならず、製造時における手間を低減することができるという観点から望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施の形態に係る電池パック1の構成の一部を示す模式斜視図である。
【図2】電池パック1における素電池10とホルダー部材11,12、さらにはリード板13,14の配置関係を示す模式展開斜視図である。
【図3】電池パック1における素電池10とホルダー部材11,12との配置関係を示す模式切断図である。
【図4】ホルダー部材11に対し素電池10が収納された状態を示す模式断面図である。
【図5】(a)は、変形例1に係るホルダー部材111に対し素電池10が収納された状態を示す模式断面図であり、(b)は、変形例2に係るホルダー部材211に対し素電池10が収納された状態を示す模式断面図である。
【図6】従来技術に係る電池パックの構成の一部を示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、本発明を実施するための形態およびその変形例について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で示す具体例は、本発明の構成およびその構成から奏される作用・効果を分かりやすく説明するために用いる一例であって、本発明は、特徴とする主要な構成部分以外について、以下の具体例に何ら限定を受けるものではない。
[実施の形態]
1.電池パック1の概略構成
実施の形態に係る電池パックの概略構成について、図1を用い説明する。
【0017】
図1に示すように、21本(素電池10の本数については、図2を参照。)の素電池10が、筒軸が互いに平行となるように、即ち、互いに並行する状態で配置されている。そして、21本の素電池10は、Z軸方向の上下から、ホルダー部材11,12により挟み込まれた状態で、その間に保持されている。素電池10間は、ホルダー部材11,12の上下に配されたリード板13(ホルダー部材12の下側に配されたリード板については、図1では図示を省略。)により相互に接続されている。
【0018】
ここで、複数の素電池10は、各々が円筒形の外観形状を有している。また、電池パック1では、ホルダー部材11とホルダー部材12との組み合わせを以って電池ホルダーが構成されている。
なお、図示を省略しているが、本実施の形態に係る電池パック1は、図1に示す外観構成のさらに外周にケース部材やシート部材などにより被覆されることもある。
【0019】
2.電池パック1の詳細構成
電池パック1の詳細構成について、図2を用い説明する。
図2に示すように、電池パック1では、21本の素電池10の内、12本の素電池10が、正極端子である突出部がZ軸方向上向きとなるように配され、残りの9本の素電池10が、負極端子である缶底がZ軸方向上向きとなるように配されている。
【0020】
ホルダー部材11には、複数の素電池10の各々に対応した窓部11bが開けられている。そして、リード板13は、ホルダー部材11の窓部11bを通して、素電池10における正極端子または負極端子(外装缶の底面)に対して接続されている。
また、ホルダー部材11には、Z軸方向の下向き、即ち、ホルダー部材12に向けて複数の筒状部が突出形成されている。この筒状部は、内部空間が、素電池10の外観形状に対応した形状を有する電池収納部11aとなっている。
【0021】
素電池10に対してZ軸方向の下側に配されるホルダー部材12についても、Z軸方向の上向きに突出形成された筒状部を有し、当該筒状部により電池収納部12aが形成されている。なお、図2では、図示していないが、ホルダー部材12においても、各素電池10に対応した窓部が開けられており、当該窓部を通して、リード板14と素電池10の正極端子または負極端子とが接続されている。
【0022】
3.ホルダー部材11,12と素電池10との配置関係
ホルダー部材11,12と素電池10との配置関係について、模式的にホルダー部材11,12の一部を切り欠いて示す図3を用い説明する。
図3に示すように、ホルダー部材11,12には、その窓部11b,・・の縁部に素電池10の端面(封口板あるいは外装缶の底面)の一部を覆うようにカバー部が設けられている。ホルダー部材11,12におけるカバー部は、絶縁性の材料(樹脂材料)を用い他の構成部分と一体に形成されている。これにより、素電池10の封口板あるいは外装缶の底面は、全体が外部露出するのではなく、リード板13,14との接続に必要な箇所が外部露出することになる。
【0023】
なお、本実施の形態に係る電池パック1では、素電池10は、その外装缶に対して絶縁チューブが被着されておらず、また、図2および図3に示すように、端面(封口板あるいは外装缶の底面)に絶縁シートなども配されていない。即ち、本実施の形態に係る電池パック1では、ホルダー部材11,12の各電池収納部11a,12aを臨む周壁と素電池10の外装缶の周壁とが直に当接した状態であり、また、ホルダー部材11,12の各々にカバー部を設けているので、素電池10の端面(封口板あるいは外装缶の底面)とリード板13,14との間に絶縁シートを介挿しなくても、リード板13,14との間での絶縁が確実に図られる。
【0024】
以上のように、本実施の形態に係る電池パック1では、素電池10の端面(封口板あるいは外装缶の底面)とリード板13,14との間の絶縁シートを省略しても互いの間での絶縁性を確保することができるので、高い品質を維持しながら、製造コストの低減を図ることができる。
4.素電池10における正極端子10bとホルダー部材11,12との位置関係
素電池10をホルダー部材11,12の電池収納部11a,12aに収納した際の、素電池10における正極端子10bとホルダー部材11,12との位置関係について、図4を用い説明する。なお、図4では、ホルダー部材11の該当部分だけを図示している。
【0025】
図4に示すように、素電池10がホルダー部材11の電池収納部に収納された状態においては、ホルダー部材11の窓部11bを通して、正極端子10bが外部露出している。そして、素電池10において、正極端子10bの周囲の封口板は、ホルダー部材11におけるカバー部により覆われている。また、素電池10の外装缶10aもホルダー部材11により外部との絶縁が図られている。なお、上記において、封口板は、第1極端子である正極端子10bの“周囲部分”に相当し、ホルダー部材11におけるカバー部は、正極端子10bの周囲部分である封口板の少なくとも一部を覆うように形成されている。
【0026】
ここで、本実施の形態に係る電池パック1では、素電池10における正極端子10bの外側端面10cは、ホルダー部材11におけるカバー部の外表面11cに対して、面一になっている。なお、ここでいう「面一」とは、完全に互いの段差が“0”である場合だけでなく、素電池10およびホルダー部材11の製造時における寸法誤差から生じる段差を許容するものである。
【0027】
以上のように、本実施の形態に係る電池パック1では、素電池における正極端子10bの外側端面10cと、ホルダー部材11におけるカバー部の外表面11cとを面一とすることにより、正極端子10bの外側端面10cに対して接続されるリード板13の接続強度を高く維持することができる。即ち、素電池10の正極端子10bとリード板13とは、スポット溶接により接続されるが、上記段差を無くすことにより振動などが加わった場合におけるリード板13へかかる力が低減される。
【0028】
また、上記のように、本実施の形態に係る電池パック1では、素電池10の外装缶10aに対して絶縁チューブが被着されていないので、絶縁チューブを省略する分だけ製造コストの低減を図ることができるとともに、素電池10から発せられた熱が絶縁チューブにより籠ることがない。このため、素電池10から生じた熱は、ホルダー部材11を介して外部に放出され、素電池10にダメージを受け難く、高い品質を維持することができる。
【0029】
さらに、本実施の形態に係る電池パック1では、素電池10の外装缶10aに絶縁チューブを被着しないので、素電池10の外装缶10aのサイズを従来と同一にした場合には、絶縁チューブの厚み分だけパッケージのサイズを小さくすることが可能である。あるいは、絶縁チューブの厚み分だけ、ホルダー部材11の隔壁厚みを増肉することができ、放熱性の向上および機械的強度の向上という観点から優れる。
【0030】
なお、図4では、素電池10とホルダー部材11との関係を図示したが、素電池10とホルダー部材12との関係についても同様である。
[変形例1]
変形例1に係る電池パックの構成について、上記実施の形態との差異点だけを図5(a)を用い説明する。
【0031】
図5(a)に示すように、本変形例1に係る電池パックでは、素電池10における正極端子10bの外側端面10cに対し、ホルダー部材111におけるカバー部の外表面111cが面一ではなく、段差dを有する形態を採用している。段差dについては、例えば、1[mm]以下の範囲に規定されている。即ち、0[mm]<d≦1[mm]の関係を満足する。
【0032】
言い換えると、本変形例1に係る電池パックでは、素電池10における正極端子10bの外側端面10cが、ホルダー部材111の窓部111bの縁部の内側に凹んだ状態となっている。なお、段差dについては、リード板の接合強度の維持という観点から、余り大きくすることは適当ではない。
[変形例2]
変形例2に係る電池パックの構成について、上記実施の形態との差異点だけを図5(b)を用い説明する。
【0033】
図5(b)に示すように、本変形例2に係る電池パックでは、素電池10における正極端子10bの外側端面10cの方が、ホルダー部材211におけるカバー部の外表面211cに対して面一ではなく、段差dを有して外部(Z軸方向の上向き)に突出した形態を採用している。段差dについては、例えば、1 [mm]以下の範囲に規定されている。即ち、0[mm]<d≦1[mm]の関係を満足する。
【0034】
即ち、本変形例2に係る電池パックでは、素電池10における正極端子10bの外側端面10cが、ホルダー部材211の窓部211bの縁部よりも外方に突出した状態となっている。なお、段差dについては、上記変形例1と同様に、リード板の接合強度の維持という観点から、余り大きくすることは適当ではない。
[その他の事項]
上記実施の形態および上記変形例1,2は、本発明の構成および得られる効果を分かりやすく説明するために用いた一例であって、本発明は、上記形態に限定を受けるものではない。例えば、素電池10について、上記実施の形態および上記変形例1,2では、円筒型の電池を採用したが、これ以外にも角型の外観形状を有する電池を採用することもできる。
【0035】
また、上記実施の形態および上記変形例1,2では、素電池10の電池種類については、特に言及しなかったが、例えば、ニッケル−カドミウム電池やニッケル−水素電池などを始めとするアルカリ電池、さらにはリチウムイオン電池などの非水電池を採用することができる。
また、上記実施の形態および上記変形例1,2では、封口板から突出した部分が正極端子であるという形態を一例として採用したが、逆に、突出した部分が負極端子であり、外装缶および封口板が正極端子であるという構成を採用することもできる。
【0036】
また、上記実施の形態および上記変形例1,2では、2つのホルダー部材11,12,・・の組み合わせを以って電池ホルダーを構成する形態を一例として採用したが、必ずしも2つのホルダー部材の組み合わせを以って電池ホルダーが構成される必要はない。例えば、3つ以上のホルダー部材の組み合わせを以って電池ホルダーを構成することとしてもよいし、全体が一体形成された電池ホルダーを採用することもできる。
【0037】
また、上記実施の形態および上記変形例1,2では、ホルダー部材11,12,111,211が樹脂材料から形成されていることとしたが、絶縁性を有する材料、あるいは、少なくとも外表面が絶縁性を有するものであれば、樹脂材料以外にも採用することが可能である。
また、上記実施の形態および上記変形例1,2では、素電池10の外装缶10aの外周に絶縁チューブを被着させない構成を一例として採用したが、絶縁チューブを被着させることとしてもよい。ただし、素電池10から発生した熱の籠りを防止するという観点からは、絶縁チューブを省略することが望ましい。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、高い信頼性を確保しながら、低い製造コストの電池パックを実現するのに有用である。
【符号の説明】
【0039】
1.電池パック
10.素電池
11,12,111,211.ホルダー部材
13,14.リード板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の外観形状を有する素電池と、前記素電池の外観形状に相当する形状の電池収納部を有する電池ホルダーと、前記電池ホルダーに収納された状態の前記素電池に対して接続されるリード板とを有する電池パックにおいて、
前記素電池は、一方の端面から第1極端子が形成されているとともに、前記一方の端面における前記第1極端子が形成された領域の周囲が前記第1極端子の極性とは異なる第2極端子となっており、
前記電池ホルダーでは、絶縁性材料から構成されているとともに、前記電池収納部に収納された状態の前記素電池に対し、前記一方の端面における前記第1極端子の周囲部分の少なくとも一部を覆うカバー部が一体に形成されており、
前記素電池における前記第1極端子は、前記電池ホルダーに収納された状態で少なくとも一部が外部に露出しているとともに、当該露出した部分で前記リード板と接続されており、
前記素電池における前記第2極端子と前記リード板との間には、前記電池ホルダーにおける前記カバー部が介挿されている
ことを特徴とする電池パック。
【請求項2】
前記素電池における前記第1極端子は、前記一方の端面における周囲の部分から、筒軸方向外側に向けて突出しており、
前記素電池は、前記電池ホルダーに収納された状態において、前記第1極端子の外側端面が、前記電池ホルダーにおける前記カバー部の外表面と略面一になっている
ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
【請求項3】
前記第1極端子の外側端面と、前記電池ホルダーにおける前記カバー部の外表面とは、面一または相互の段差が1mm以下である
ことを特徴とする請求項2に記載の電池パック。
【請求項4】
前記素電池の外装缶は、その外周面において、前記電池ホルダーにおける前記電池収納部を臨む周壁に対し、直に接している
ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の電池パック。
【請求項5】
前記電池ホルダーは、第1ホルダー部材と第2ホルダー部材との組み合わせを以って構成されており、
前記第1ホルダー部材と前記第2ホルダー部材は、前記素電池をその筒軸方向に挟み込む状態で保持する
ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の電池パック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−233319(P2011−233319A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−101648(P2010−101648)
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】