説明

電池パック

【課題】スポット溶接用のNiブロックを削除した基板端子において、銅箔層に直接スポット溶接を行う場合であっても、銅箔層下の糊材が溶融し難い電池パックを提供することを目的とする。
【解決手段】プリント基板100の表面に糊材層101と銅箔層102とが順に積層された回路基板10の端子部11において、銅箔層102は切り欠き部102Cを有しており、端子部11の銅箔層102の表面にリード板Lが積層されて、前記リード板Lの表面に一対の電極棒を当接させ、リード板Lと銅箔層102とをスポット溶接する際に、リード板L表面に当接する一対の電極棒の位置に対応する一対の銅箔層スポット位置SPの間に前記銅箔層102の前記切り欠き部102Cが位置することで、スポット電流を分流させることで、発熱を分散させて、銅箔層下の糊材の溶融を防止している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話やパソコンなどの小型電子機器の電源に用いられる電池パックに関し、とくに電池パックを電気的に保護する回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、各種電子機器の小型軽量化が進んで、携帯しても軽くて持ち運びが簡単な機器が多数商品化されている。携帯用の機器に対しては、駆動用の電源として商用交流が使用できないので、電池が使用される。
【0003】
最近では、ニッケル−カドミウム電池や、ニッケル水素電池よりもさらに高エネルギー密度を持ったリチウムイオン電池が開発されている。しかしながら、リチウムイオン電池は、過充電や過放電を行うと劣化を招きやすいことから、過充電や過放電を防止する保護回路基板が必要とされている。
【0004】
この回路基板は、プリント基板とその表面に実装される複数の電子部品等からなり、プリント基板の一方の表面には、電池の過充電等を防止するために設けられるICと、例えばFETや抵抗などの電子・電気素子が実装され、他方の表面には、電子機器と電気的に接続される電極が設けられている。また、回路基板に実装される複数の電子部品等はすべて配線パターンにより電気的に接続されている。
【0005】
回路基板は、電池パックに内蔵される電池の正負の両電極と接続される外部接続端子部を備えている。従来では、この外部接続端子部は、回路基板のプリント基板表面に糊材層が形成され、糊材層の上に銅箔層が積層され、さらに、この銅箔層にNiブロックが積層されて、Niブロックが回路基板上に表出して形成されている。電池の電極と接続されたリード板がNiブロックに積層され、リード板表面に一対の電極棒を押圧し、Niブロックとリード板とがスポット溶接され、電池と回路基板とを電気接続している。
【0006】
基板上のランドはNiブロックが主流であったが、回路基板のコスト削減として、上記構成においてNiブロックを削除し、銅箔層に直接リード板を積層し、スポット溶接を行うことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−344643
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述の銅箔層に直接リード板を積層し、リード板表面にスポット溶接を行う場合、リード板表面に当接した電極棒よりスポット電流が流れ、リード板を介して銅箔層にもスポット電流が流れる。この銅箔層に流れるスポット電流による発熱によって、銅箔層下の糊材が溶融する。この糊材の溶融によって、銅箔層の浮き、剥れが発生するという問題があった。
【0009】
本発明は、このような問題点を解決するために成されたものであり、銅箔層に流れるスポット電流による発熱を、一箇所に集中することを防止した電池パックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の電池パックは、1又は2以上の素電池2と、前記素電池2を電気的に保護する回路基板10を有する電池パック1であって、前記回路基板10のプリント基板100の表面に糊材層101と銅箔層102とが順に積層された回路基板10の端子部11において、前記銅箔層102は切り欠き部102Cを有しており、前記端子部11の前記銅箔層102の表面にリード板Lが積層されて、前記リード板Lの表面に一対の電極棒を当接させ、前記リード板Lと前記銅箔層102とをスポット溶接する際に、前記リード板L表面に当接する一対の電極棒の位置に対応する一対の銅箔層スポット位置SPの間に前記銅箔層102の前記切り欠き部102Cが位置すること特徴とする。
【0011】
また、本発明は、前記銅箔層102の前記切り欠き部102Cは、長円形状であり、前記一対の銅箔層スポット位置SPを結ぶ仮想直線に対して直交する方向に長円形状の前記切り欠き部102Cの長径が延在して位置することを特徴とする。
【0012】
更に、本発明は、前記銅箔層102の前記切り欠き部102Cは、長方形状であり、前記一対の銅箔層スポット位置SPを結ぶ仮想直線に対して直交する方向に長方形状の前記切り欠き部102Cの長辺が延在して位置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る電池パックでは、1又は2以上の素電池と、前記素電池を電気的に保護する回路基板を有する電池パックであって、回路基板のプリント基板表面に糊材層と銅箔層とが順に積層された回路基板の端子部において、銅箔層は切り欠き部を有しており、端子部の前記銅箔層の表面にリード板が積層されて、リード板表面に一対の電極棒を当接させ、リード板と銅箔層とをスポット溶接する際に、リード板表面に当接する一対の電極棒の位置に対応する一対の銅箔層スポット位置の間に銅箔層の切り欠き部が位置している。銅箔層に直接リード板を積層し、リード板表面にスポット溶接を行う場合、リード板表面に当接した電極棒よりスポット電流が流れ、リード板を介して銅箔層に流れるスポット電流が、銅箔層の切り欠き部があることによって分散される。そのため、銅箔層に流れるスポット電流による発熱が一箇所に集中することを防ぎ、銅箔層下の糊材が溶融することを防止することができる。
【0014】
また、請求項2の電池パックにおいては、銅箔層の前記切り欠き部は、長円形状であり、前記一対の銅箔層スポット位置を結ぶ仮想直線に対して直交する方向に長円形状の前記切り欠き部の長径が延在して位置することで、銅箔層に流れるスポット電流を確実に分流することができる。
【0015】
更に、請求項3の電池パックにおいて銅箔層の切り欠き部は、長方形状であり、一対の銅箔層スポット位置を結ぶ仮想直線に対して直交する方向に長方形状の切り欠き部の長辺が位置することで、銅箔層に流れるスポット電流を正確、且確実に分流することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態における電池パックの構成を示す正面図である。
【図2】素電池に回路基板が接続された状態を示す正面図である。
【図3】回路基板の正面図である。
【図4】回路基板の端子部とリード板とがスポット溶接される状態を示す図2におけ るA−A′線の断面図である。
【図5】従来例における回路基板の端子部とリード板とがスポット溶接される状態を 示す断面図である。
【図6】本発明における回路基板の銅箔層と、銅箔層とリード板とをスポット溶接す る際の電流経路を示した銅箔層の正面図である。
【図7】従来例における回路基板の銅箔層と、銅箔層とリード板とをスポット溶接す る際の電流経路を示した銅箔層の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための回路基板10を例示するものであって、本発明は回路基板10を以下のものに特定しない。
【0018】
更に、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施の形態に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。
【0019】
本発明の電池パックは、主として電子機器に装着されて、電子機器本体に電力を供給する。このような目的で使用される電池パックは、二次電池の充放電保護の目的で回路基板10を有している。とくに、本発明は、二次電池の電極に接続されたリード端子と回路基板10の端子部11とをスポット溶接する際に利用されるものとして最適な構成を備えている。以下、実施の形態として、角型二次電池の電極に接続されたリード端子とのスポット溶接について記述するが、本発明の電池パックはこの構成においてのみ使用されるものではない。
【0020】
本発明に係る電池パックについて図面を用いて説明する。
〈電池パック1の構成〉
図1は、電池パック1の一例を示す正面図であり、図2は、素電池2と回路基板10等から構成される電池コアである。
【0021】
素電池2は、リチウムイオン電池である。ただし、素電池2は、ニッケル水素電池や、ニッケルカドミウム電池等の充電できるすべての二次電池とすることができる。素電池2は、厚みのある平面視が四角形板状の角型電池である。この素電池2は、延在方向側面に位置する封口板21の中央に、外部の封口板25と絶縁されたと凸部電極である負極端子20を設けており、封口板25の端部には安全弁を備えている。また、この素電池2は凸部電極である負極端子20以外の表面は、正極端子となっている。
【0022】
負極端子20は、第3リード板L3に接続され、第3リード板L3は、さらに保護素子13と接続された第2リード板L2に接続され、この第2リード板L2を介して、回路基板10の端子部11に電気接続される。正極端子は、封口板21にクラッド板を配置して、このクラッド板は第1リード板L1を介して、回路基板10の端子部11と電気接続される。
【0023】
回路基板10は、プリント基板100表面に実装される複数の電子部品等からなり、プリント基板100の一方の表面には、電池の過充電等を防止するために設けられるICや、FET、抵抗素子などの電子素子が実装され、他方の表面には、電子機器と電気的に接続される外部接続端子部12が設けられている。また、回路基板10に実装される複数の電子部品等はすべて配線パターンにより電気的に接続されている。
【0024】
カバー30は、回路基板10、第1リード板L1、第2リード板L2、第3リード板L3及び素電池2の封口板21を覆うように配置される。さらに、カバー30が配置された素電池2の他端には端部カバー31が配置される。カバー30及び、端部カバー31は、絶縁性のある樹脂製の蓋体である。このカバー30及び端部カバー31の代わりに、素電池2にリード板を介して回路基板10に接続された電池コアを、カバー30及び端部カバー31に相当する空間を備える成形金型内に配置して、溶融プラスチックを注入して、カバー30及び端部カバー31に相当する構造を低温樹脂成形して作成することもできる。また、カバー30には回路基板10の外部接続端子部12に対応する部分に空孔が設けられており、外部接続端子部12は、電池パック1の外表面に露出している。
【0025】
カバー30及び端部カバー31が配置された電池コアの4側面に、片面に接着層を備えた絶縁性フィルムからなる帯状ラベルLaが、貼り付けられる。この帯状ラベルLaによって、カバー30及び端部カバー31が配置されなかった電池コアの4側面が覆われる。
【0026】
〈回路基板10の構成〉
図3に示すように回路基板10は、平板状の形状である。実施の形態では、厚みは0.8mmである。この回路基板10は、素電池2の封口板21に配置されたときに、封口板21の外周より、回路基板10が突出しない大きさとなっている。即ち、回路基板10の幅寸法は、素電池2の厚みより小さく、回路基板10の長さは、素電池2の幅よりも小さい。また、回路基板10の表面部に中央には、電子機器と接続される外部接続端子部12が設置されており、裏面部の延在方向両端に長方形状の端子部11が設けられている。図3は、回路基板10の裏面部から見た正面図である。便宜上、表面部に設置される外部接続端子12を破線によって示した。
【0027】
この端子部11は、図4及び図5に示すように回路基板10のプリント基板100の表面に糊材層101と銅箔層102とが順に積層されている。糊材層101と、銅箔層102とは、外形を回路基板10の延在方向に対して延在している長方形状としており、糊材層101と、銅箔層102とは略同一寸法である。実施の形態では、糊材層101、銅箔層102とも外形を長方形状としているが、この形状に限らず、正方形状、多角形状、円形状、楕円形状であってもよい。
【0028】
また、糊材101に使用する樹脂としてシリコンアクリル共重合体樹脂とアクリル酸エステル共重合体樹脂にシランカップリング剤を添加することもできる。本発明に用いるシランカップリング剤は、ビニールトリメトキシシラン、ビニールトリエトキシシラン、トリス− (2−メトキシ・エトキシ) ビニールシラン、γ−(メタクリロキシプロピル) トリメトキシシランなどがあげられる。耐熱性を有する樹脂へのシリコン系樹脂の添加は、動的弾性率を上昇させて耐熱性を高める。しかし、弾性率を著しく上昇させるので、剥がれやすくなる。そのため追加で添加するシランカップリング剤は、5 質量% 以下に抑えなければならない。糊材層101の厚みは、0.05mm〜0.1mmであることが、銅箔102とプリント基板100の表面との接着において最も良好である。
【0029】
銅箔102は、表面全体に電解工法によりニッケルメッキを析出させニッケル層を形成している。銅箔102の厚みは、実施の形態では0.07mmである。銅箔102の厚みは、素電池2の容量に応じて、適宜設計変更することができる。銅箔102表面全体に電解工法によりニッケルメッキを析出させ膜厚が0.005mmのニッケル層を形成している。
【0030】
<スポット溶接の構成>
スポット溶接時において、電極棒には1.5mS秒間に1.4KA〜1.5KAの電流が通電する。このときの電圧は3V前後である。通電する時間、電流値は、スポット溶接する際のリード板L1,L2,L3の材質、厚み等によって適宜変更し、最適な数値とすることができる。
【0031】
図4は、回路基板10の端子部11とリード板Lとがスポット溶接される状態を示す図2におけるA−A′線の断面図である。矢印はスポット溶接時の電流経路である。
【0032】
図5は、従来例における回路基板10の端子部11とリード板Lとがスポット溶接される状態を示している断面図である。矢印はスポット溶接時の電流経路である。
【0033】
図6は、本発明における回路基板10の銅箔層102と、銅箔層102とリード板Lとをスポット溶接する際の電流経路を示した正面図である。
【0034】
図6において、銅箔層102が、中央に切り欠き部102Cを有している。この切り欠き部102Cは、銅箔層102を厚さ方向に貫通するように形成されている。回路基板10の端子部11、11と、第1リード板L1及び、第2リード板L2とを接続している。すなわち回路基板10のプリント基板100の表面に糊材層101と銅箔層102とが順に積層された回路基板10の端子部11において、銅箔層102の糊材層101と接着されている面の反対側表面にリード板Lが積層されて、このリード板Lの表面に一対の電極棒を当接させ、リード板Lと銅箔層102とをスポット溶接することで接続している。このとき、リード板L表面に当接する一対の電極棒の位置に対応する一対の銅箔層スポット位置SPの間に銅箔層102の切り欠き部102Cが位置する。実施の形態では電極棒は、回路基板10及び銅箔102の延在方向に対して平行に配置されるが、延在方向に対して垂直であってもよい。
【0035】
銅箔層102の切り欠き部102Cの形状は、長円形状となっている。長円形状以外として、円形状、三角形状、四角形状、若しくは多角形状や楕円形状であっても良い。ただし、これらの切り欠き部102Cは、必ず一対の銅箔層スポット位置SPの中心を結ぶ直線にかかるように位置しなければならない。
【0036】
第二の実施形態として、銅箔層102の切り欠き部102Cは、長円形状であり、一対の銅箔層スポット位置SPを結ぶ仮想直線に対して直交する方向に長円形状の切り欠き部102Cの長径が延在して位置する電池パックとすることができる。これによって、銅箔層に流れるスポット電流を確実に分流することで、発熱量を分散することができる。
【0037】
また、第三の実施形態として、銅箔層102の切り欠き部102Cは、長方形状であり、一対の銅箔層スポット位置SPを結ぶ仮想直線に対して直交する方向に長方形状の切り欠き部102Cの長辺が延在して位置する電池パックとすることができる。これによって、銅箔層に流れるスポット電流を正確、且確実に分流することができ、発熱量を分散することができる。なお、図6及び図7では、電極棒が当接する位置に対応する銅箔層102の位置をSPと図示した。
【0038】
図6の本発明及び、図7の従来例におけるスポット溶接時に銅箔層102を流れる電流による発熱量について考察する。図6の6R及び、図7の7Rの矢印は主な電流の経路を示している。
【0039】
この時、スポット電流をIとし、銅の電気抵抗率は、σ=1.69(μΩ・cm)[常温]である。図6に示す電流経路6Rにおける微小な電流経路(長さ)dsの発熱量Qについて、以下の式となる。ここで、以下、式において、「・」は、掛け算を示している。
Q=W=1/2・I・1.69(μΩ・cm)・ds
同様に従来例の図7に示す電流経路7Rにおける微小な電流経路dsの発熱量Qについて、
Q=W=I・1.69(μΩ・cm)・ds
上述の式から、本案の切り欠き102Cを有する銅箔層102のスポット溶接時における微小な電流経路dsでの発熱量は、従来例の発熱量の略半分となる。すなわち、銅箔層102の微小な電流経路dsにおけるスポット電流による発熱が分散され、一箇所に集中することを防ぎ、銅箔層102下の糊材101が溶融することを防止することができる。したがって、銅箔層102に直接リード板Lを積層し、リード板L表面にスポット溶接を行う場合であっても、銅箔層102下の糊材101が溶融することがなく、銅箔層102の浮き若しくは剥れを防止できる。
【0040】
また、銅箔層102の浮き、若しくは剥れを防止するだけではなく、銅箔層102とプリント基板100の表面との接着力の向上が、引張り試験によって確認された。本試験は、本発明の実施の形態において、回路基板10の端子部11にスポット溶接によりリード板Lが接続された状態で、回路基板10を固定し、リード板Lを銅箔102から離反する方向に荷重をかけ始め、銅箔層102がプリント基板100の表面から完全に外れた時点の荷重を測定する。従来例としては、プリント基板100の表面に切り欠き部102Cを有しない銅箔層102をリフロー溶着させて、この銅箔層102にリード板Lをスポット溶接した状態で、引張り試験を行った。
【0041】
本発明の実施の形態及び従来例が上記試験によって3回荷重を測定した結果を表1に示す。3回の測定の平均は、実施の形態が8.3Nとなり、従来例が7Nとなった。この結果から、銅箔層102に切り欠き部102Cを設けることで、銅箔層102下の糊材の溶融を防ぎ、プリント基板100の表面と銅箔層102との接着力が向上していることが解る。
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明に係る電池パックは、例えばノート型コンピュータ、PDAのほか、ポータブルDVDプレイヤー、携帯型GPS、トランシーバー等の小型電子機器の主電源として幅広く利用できる。或いは、パワーアシスト自転車や電動工具等、比較的大きな機器にも適応できる。本発明は、いずれの用途においても、電池パックにおける回路基板のコスト削減に有効である。
【符号の説明】
【0043】
1 …電池パック
10 …回路基板
11 …端子部
12 …外部接続端子部
13 …保護素子
2 …素電池
20 …負極端子
21 …封口板
30 …カバー
31 …端部カバー
6R …電流経路
7R …電流経路
100…プリント基板
101…糊材層
102…銅箔層
102C…切り欠き部
SP …スポット位置
L …リード板
L1 …第一リード板
L2 …第二リード板
L3 …第三リード板
La …ラベル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は2以上の素電池(2)と、前記素電池(2)を電気的に保護する回路基板(10)を有する電池パック(1)であって、
前記回路基板(10)のプリント基板(100)の表面に糊材層(101)と銅箔層(102)とが順に積層された回路基板(10)の端子部(11)において、
前記銅箔層(102)は切り欠き部(102C)を有しており、
前記端子部(11)の前記銅箔層(102)の表面にリード板(L)が積層されて、
前記リード板(L)の表面に一対の電極棒を当接させ、前記リード板(L)と前記銅箔層(102)とをスポット溶接する際に、前記リード板(L)表面に当接する一対の電極棒の位置に対応する一対の銅箔層スポット位置(SP)の間に前記銅箔層(102)の前記切り欠き部(102C)が位置すること特徴とする電池パック。
【請求項2】
前記銅箔層(102)の前記切り欠き部(102C)は、長円形状であり、
前記一対の銅箔層スポット位置(SP)を結ぶ仮想直線に対して直交する方向に長円形状の前記切り欠き部(102C)の長径が延在して位置することを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
【請求項3】
前記銅箔層(102)の前記切り欠き部(102C)は、長方形状であり、
前記一対の銅箔層スポット位置(SP)を結ぶ仮想直線に対して直交する方向に長方形状の前記切り欠き部(102C)の長辺が延在して位置することを特徴とする請求項1に記載の電池パック。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−84569(P2012−84569A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−227061(P2010−227061)
【出願日】平成22年10月6日(2010.10.6)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】