説明

電池モジュール

【課題】単電池を含み、電気的特性の悪化を抑制する電池モジュールを提供する。
【解決手段】電池モジュールは、ケースから突出する端子22a,22bを有する単電池22と、単電池22を収容する密閉容器24とを備える。密閉容器24は、加圧された気体が充填されている。単電池22は、端子22a,22bがケースの下部に配置されるように密閉容器24に収容されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術においては、単電池を容器の内部に収容した電池モジュールが知られている。電池モジュールが複数個の単電池を有する場合には、複数個の単電池を並べて容器の内部に収容することが知られている。
【0003】
特開2003−187857号公報においては、複合ラミネートフィルムにより形成されている電池外装に収納された発電部と、発電部の正極集電体および負極集電体と同じ幅を有し、矩形状の電池外装の相異なる一辺から突出する正極端子電極および負極端子電極を備えた電池が開示されている。この電池では、正極集電体および負極集電体のそれぞれ端部同士を積層させた状態で直接電池外装から突出させ、正極端子電極および負極端子電極にすることが開示されている。この電池においては、正極端子電極および負極端子電極が横方向に突出しており、複数個の電池を外部容器に収容することが開示されている。
【0004】
特開2003−229117号公報においては、正極端子および負極端子を互いに離隔して外周端縁部に導出させて、活物質領域の幅と所定の電極端子幅とが所定の関係を有する扁平型電池が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−187857号公報
【特許文献2】特開2003−229117号公報
【特許文献3】特開2010−262792号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
充電および放電の可能な二次電池においては、充電および放電の電気的動作に伴って、徐々に電気的特性が悪化するものがある。例えば、正極活物質および負極活物質を含むリチウムイオン電池の場合には、活物質がリチウムイオンの吸蔵または放出に伴って膨張したり収縮したりする。たとえば、多くの活物質においては、リチウムイオンが吸蔵されると膨張し、リチウムイオンが放出されると収縮するという特性を有する。
【0007】
充電と放電を繰り返して活物質が膨張および収縮を繰り返すことにより、活物質を含む正極または負極で亀裂が生じたり、正極または負極が隣接する集電体から剥離したりするという問題が生じる。また、正極と負極との間に配置されている電解質層が固体である全固体電池においては、正極または負極と電解質層との境界面における接触抵抗が増加するという問題が生じる。この結果、サイクル特性などの電気的特性が悪化する。たとえば、充電および放電を繰り返したときの電池容量が減少するという問題が生じる。
【0008】
また、電池モジュールの使用期間中には、単電池の周りは全体的に温度が均一であることが好ましい。すなわち、単電池の一部分の周りの温度が高くなって単電池の内部に温度勾配が生じないことが好ましい。単電池に温度勾配が生じることにより、部分的に劣化が進行し、単電池の電気的特性が悪化したり寿命が短くなったりする。たとえば、充電および放電を繰り返したときサイクル特性が悪化するという問題が生じる。
【0009】
本発明は、単電池を含み、電気的特性の悪化を抑制する電池モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の電池モジュールは、ケースおよびケースから突出する端子を有する単電池と、単電池を内部に収容し、密閉可能な密閉容器とを備える。密閉容器は、内部が密閉された状態で加圧された流体が充填されている。単電池は、端子がケースの下部に配置されるように密閉容器に収容されている。
【0011】
上記発明においては、密閉容器の内部に収容されている複数の単電池を備え、複数の単電池は互いに離れて配置され、単電池同士の間に流体が流れる流路が形成されており、単電池と密閉容器の壁面との間には隙間が形成され、単電池と密閉容器の壁面との間に流体が流れる流路が形成されていることが好ましい。
【0012】
上記発明においては、単電池は、固体の正極層、固体の電解質層および固体の負極層を有する全固体電池を含むことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、単電池を含み、電気的特性の悪化を抑制する電池モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施の形態における電池モジュールの概略分解斜視図である。
【図2】実施の形態における単電池の概略斜視図である。
【図3】実施の形態における単電池の内部の拡大概略断面図である。
【図4】実施の形態における電池モジュールを単電池が並ぶ方向に切断したときの概略断面図である。
【図5】実施の形態における単電池の位置決めを行なっている部分の概略斜視図である。
【図6】実施の形態における電池モジュールを単電池が並ぶ方向に垂直な方向に切断したときの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1から図6を参照して、実施の形態における電池モジュールについて説明する。本実施の形態における電池モジュールは、ハイブリッド車両や電気車両等の駆動装置に配置されている。
【0016】
図1に、本実施の形態における電池モジュールの概略分解斜視図を示す。本実施の形態における電池モジュールは、電気を蓄える蓄電装置であり、電池セルとしての単電池22を含む。本実施の形態においては、複数の単電池22が並んで配置されている。本実施の形態における電池モジュールは、単電池22を内部に収容する容器としての密閉容器24を含む。密閉容器24には、複数の単電池22が収容されている。密閉容器24は、内部の空間が密閉可能に形成されている。
【0017】
本実施の形態における密閉容器24は、基材24aと蓋部材24bとを含む。蓋部材24bは、複数の単電池22を覆うように形成されている。基材24aと蓋部材24bとの間には気体の漏洩を抑制するためのシール部材が配置されている。矢印52に示すように、基材24aに対して蓋部材24bが固定されることにより、密閉容器24の内部が密閉される。
【0018】
密閉容器24の内部には加圧された流体が充填されている。本実施の形態においては、加圧された気体が充填されている。たとえば大気圧よりも大きな圧力にて気体が充填されている。密閉容器24の内部に充填される気体としては、不活性ガス等の任意の気体を採用することができる。
【0019】
図2に、本実施の形態における単電池の概略斜視図を示す。本実施の形態における単電池22は、直方体状に形成されている。単電池22は、ケース22cと、ケース22cから突出する端子22a,22bを有する。端子22a,22bは、電気の導通を行う部分である。本実施の形態における端子22a,22bは、一つの方向に向かって突出するように形成されている。図2に示す例では、端子22aが正極であり、端子22bが負極である。
【0020】
本実施の形態における単電池22のケース22cは、外部から圧力が加わることにより変形可能な材質で形成されている。ケース22cは、例えば、ラミネートフィルム等で形成することできる。ケース22cとしては、この形態に限られず、外部から圧力が加わったときに変形可能であれば構わない。また、本実施の形態における単電池は直方体であるが、この形態に限られず、任意の形状を採用することができる。
【0021】
図3に、本実施の形態における単電池の内部の拡大概略断面図を示す。本実施の形態における単電池22はリチウムイオン電池である。また、本実施の形態における単電池22は、全固体型電池である。本実施の形態における単電池22は、正極層30と、負極層31と、正極層30および負極層31の間に介在する電解質層32とを有する。正極層30、負極層31および電解質層32の積層体が集電体33を介して積層されている。図3に示す積層体は、例えば、絶縁体を介して単電池22のケース22cの内部に配置される。所定の位置の集電体33が端子22aまたは端子22bに接続される。
【0022】
単電池の内部構造としては、直方体状の積層体に限られず、任意の形状のものを採用することができる。たとえば、正極層、負極層および電解質層の積層体が帯状に形成され、この帯状の積層体が巻回されたものがケースの内部に配置されていても構わない。
【0023】
本実施の形態における正極層30、負極層31および電解質層32は、それぞれの層が固体であり、粉体により形成されている。本実施の形態における正極層、負極層および電解質層は、材料となる粉末をプレス機により圧縮することにより形成することができる。
【0024】
正極層30は、粒子状の正極活物質を有する。正極活物質としては、全固体電池に採用可能な任意の物質を採用することができる。正極活物質としては、例えば、LiCoOまたはLiNiOなどのリチウムおよび遷移金属の層状複合酸化物の粉末、LiMnなどのスピネル型の粉末、またはLiFePOなどのオリビン型の粉末等を用いることができる。負極層31は、粒子状の負極活物質を有する。負極活物質としては、全固体電池に採用可能な任意の物質を採用することができる。負極活物質としては、例えば、In粉末、Al粉末などの金属系の活物質や、メソカーボンマイクロビーズ粉末などの炭素系の活物質を用いることができる。
【0025】
電解質層は、イオン導電性を有する粒子状の固体電解質を有する。固体電解質としては、全固体電池に採用可能な任意の物質を採用することができる。固体電解質としては、たとえば、硫化物系の固体電解質または酸化物系の固体電解質等を用いることができる。硫化物系の固体電解質としては、LiS−P粉末、70LiS−30P粉末、またはLiS−SiS粉末等を用いるができる。酸化物系の固体電解質としては、LiS−P粉末等を用いることができる。
【0026】
正極層30および負極層31の外側には、集電するための集電体33が配置されている。本実施の形態における集電体33は、金属箔により形成されている。集電体としては、例えば、アルミニウム、ステンレス、または銅などの材質を用いることができる。
【0027】
本実施の形態の全固体電池においては、正極層、負極層および電解質層の全てが粉体により形成されているが、この形態に限られず、全固体電池は、たとえば金属電極層を含んでいても構わない。
【0028】
図4に、本実施の形態における電池モジュールを長手方向に沿って切断したときの概略断面図を示す。図1、図2および図4を参照して、矢印51は鉛直方向の下向きを示している。本実施の形態における電池モジュールは、複数の単電池22を含む。複数の単電池22は、一つの方向に並んで配置されている。
【0029】
本実施の形態における単電池22の端子22a,22bは、導電性部材としてのバスバー27を介して、隣り合う単電池の端子22a,22bに電気的に接続されている。一つの単電池22の正極の端子22aは、隣り合う他の単電池22の負極の端子22bに接続されている。本実施の形態の電池モジュールにおいては、複数の単電池22が直列に電気的に接続されている。複数の単電池22の接続方法については直列に限られず、全ての単電池または一部の単電池が並列に接続されていても構わない。
【0030】
複数の単電池22が並ぶ方向の一方の端部の単電池22の端子22aには、バスバー27を介して、外部接続端子28aが接続されている。また、複数の単電池22が並ぶ方向の他方の端部の単電池22の端子22bには、バスバー27を介して外部接続端子28bが接続されている。外部接続端子28a,28bは、密閉容器24を貫通し、密閉容器24の外側に突出するように形成されている。外部接続端子28a,28bは、放電により外部の装置に電気を供給したり、充電のために外部の装置から電気を受けたりするための端子である。たとえば、外部接続端子28a,28bには、充放電を行うための装置が接続される。
【0031】
図5に、本実施の形態における単電池が密閉容器に支持される部分の拡大概略斜視図を示す。図5は、単電池の鉛直方向の下部の拡大概略斜視図である。本実施の形態における単電池22は、支持部材としての位置決め部材41を介して、密閉容器24に支持されている。単電池22の鉛直方向の下側の端部は、基材24aに支持されている。また、単電池22の鉛直方向の上側の端部は、蓋部材24bに支持されている。
【0032】
図6に、本実施の形態における電池モジュールを単電池が並ぶ方向に垂直な方向に切断したときの概略断面図を示す。本実施の形態における位置決め部材41は、単電池22の直方体状の角の部分を支持するように形成されている。本実施の形態における位置決め部材41は、単電池22のケース22cのうち面積が最大になる面積最大面のほぼ全てを露出させて、面積最大面が流体に接触するように形成されている。本実施の形態における位置決め部材41は、単電池22と密閉容器24の壁面との間に隙間が生じるように形成されている。単電池を支持する支持部材としては、上記の形態に限られず、任意の位置決めを行なうための支持部材を採用することができる。
【0033】
図1、図4および図6を参照して、本実施の形態における単電池22は、面積最大面が互いに平行になるように配置されている。複数の単電池22は、互いに離れて配置されている。それぞれの単電池22同士の間には、隙間が形成されている。また、単電池22と密閉容器24の壁面との間には隙間が形成されている。本実施の形態における電池モジュールは、単電池22の周りに密閉容器24に充填されている気体が流れる流路が形成されている。
【0034】
本実施の形態における密閉容器24の内部には、加圧された気体が充填されて密閉されている。単電池22は、周りの気体により押圧される。充電および放電に伴って正極活物質または負極活物質の膨張や収縮が生じるが、この膨張や収縮に起因する正極層30や負極層31の亀裂の発生を抑制することができる。また、正極層30および負極層31の体積変化を抑制することができるために、正極層30または負極層31が集電体33から剥離すること抑制できる。また、本実施の形態における電池モジュールは、気体により単電池22を押圧しているために、単電池22の全体を均一に押圧することができる。
【0035】
ところで、単電池を押圧する方法としては、たとえば、拘束板により単電池の面積最大面を挟んで、拘束板同士を互いに固定棒等にて固定することができる。拘束板および固定棒等により機械的に単電池を押圧した場合には、拘束板同士の距離が一定に保たれる。このために、単電池が変形すると単電池を押圧する圧力が変化する場合がある。たとえば、長期間の使用により単電池が徐々に変形したときには、押圧する圧力が変化する場合がある。これに対して、本実施の形態においては、気体により単電池を押圧するために、単電池に変形が生じてもほぼ一定の圧力で押圧を継続することができる。
【0036】
更に、本実施の形態における単電池は、全固体電池である。全固体電池は、固体の正極層、固体の電解質層および固体の負極層を有する。このために、単電池22の内部において、電解質層32と正極層30または負極層31との固体層同士の界面が存在する。単電池を押圧することにより、固体層同士の界面における抵抗を低減することができる。さらに、固体層同士の界面において剥離等が生じて内部抵抗が増加することを抑制できる。このため、電池モジュールの容量の減少等の電気的特性の悪化を抑制できる。
【0037】
ところで、本実施の形態における密閉容器は内部が密閉される。このために、単電池22の周りに外部から新しい流体を連続的に流すことにより単電池22を冷却することは困難であり、密閉容器24の内部に封入された気体が滞留する。単電池22にて生じる熱は、密閉容器24の内部に充填された気体および密閉容器24を介して、電池モジュールの外部に放出される。例えば、電池モジュールの密閉容器24の周りに冷却流体を流すことにより冷却することができる。
【0038】
本実施の形態における単電池22は、端子22a,22bがケース22cの下部に配置されるように密閉容器24に固定されている。端子22a,22bが垂直方向の下側を向くように配置されている。本実施の形態においては、全ての端子22a,22bが垂直方向の下側を向くように配置されている。
【0039】
単電池22は、端子22a,22bに多くの電流が流れるために、他の部分よりも端子22a,22bが高温になる。このために、使用を継続すると端子22a,22bの周りの気体の温度が上昇する。温度が上昇した気体は、密度が小さくなるために密閉容器24の上部に向かって上昇する。上部に滞留していた温度の低い気体は、密閉容器24の下部に向かって下降する。この結果、矢印53に示すように、密閉容器24の内部で気体の流れが生じる。
【0040】
このように、端子22a,22bをケース22cの鉛直方向の下部に配置することにより、密閉容器24の内部で対流を生じさせることができる。密閉容器24の内部の気体に流れが生じて、密閉容器24の上部と下部との温度差を小さくすることができる。このために、単電池22に鉛直方向の温度勾配が生じることを抑制できる。
【0041】
本実施の形態の単電池においては、温度が高くなるとリチウムイオンが移動しやすくなる。このために、温度が高くなる部分は温度が低い部分よりも劣化の進行が早くなるという問題が生じる。この結果、電池モジュールの電気的特性が悪化したり、故障が生じ易くなったりする。本実施の形態における電池モジュールは、単電池に温度勾配が生じることを抑制できるために、電気的特性の悪化を抑制することができる。また、故障の発生を抑制することができる。
【0042】
比較例を取り上げて説明すると、単電池の端子がケースの鉛直方向の上部に配置されている場合には、端子の周りにて温度が上昇した気体が密閉容器の上部に滞留する。この結果、密閉容器の上部は温度が高くなり、密閉容器の下部は温度が低くなる。密閉容器の内部では鉛直方向に温度勾配が生じる。単電池においても、鉛直方向の上側に向かって徐々に温度が高くなる温度勾配が生じる。単電池に温度勾配が生じることにより単電池の電気的特性が悪化する。
【0043】
比較例に対して、本実施の形態の電池モジュールにおいては、端子22a,22bの近傍で温度が上昇した気体が密閉容器の上部に向かって上昇するために、密閉容器の内部で気体が循環する。気体が上下方向にも流れるために、鉛直方向における温度勾配を小さくし、単電池22を均一に冷却することができる。このために、単電池22に鉛直方向の温度勾配が生じることを抑制できる。単電池22の電気的特性の悪化を抑制することができる。
【0044】
このように、本実施の形態においては、単電池の周りを流体で均一に加圧できるとともに、単電池に生じる鉛直方向の温度勾配を抑制することができる。この結果、電池モジュールの電気的特性の悪化を抑制することができる。
【0045】
本実施の形態の電池モジュールにおいては、複数の単電池は互いに離れて配置され、単電池と密閉容器の壁面との間には隙間が形成され、単電池の周りに気体が流通するための流路が形成されている。この構成を採用することにより、端子22a,22bの近傍で温度が上昇した気体を効率良く上昇させることができる。密閉容器24の内部において容易に対流を生じさせることができる。この結果、単電池の鉛直方向の温度勾配をより効果的に抑制することができる。なお、本実施の形態においては、単電池のケースの全ての外周面の周りに気体の流れる流路が形成されているが、この形態に限られず、一部の外周面が密閉容器に接触していても構わない。
【0046】
本実施の形態における単電池は、位置決め部材を介して密閉容器に支持されているが、この形態に限られず、任意の部材により密閉容器に支持することができる。例えば、単電池同士の間にスペーサーが配置されていても構わない。または、単電池の一部が直接的に密閉容器に支持されていても構わない。
【0047】
本実施の形態における単電池は、リチウムイオン電池のうち全固体電池を例示して説明したが、この形態に限られず、充電および放電に伴って変形が生じる任意の単電池を含む電池モジュールに本発明を適用することができる。たとえば、電解質層が液体により形成されているリチウムイオン電池等に本発明を適用することができる。
【0048】
本実施の形態の電池モジュールにおいては、密閉容器が常に密閉されているが、この形態に限られず、密閉容器は密閉可能に形成されていれば構わない。たとえば、密閉容器に内部の圧力を調整する圧力調整装置が接続され、電池モジュールの使用時に内部の圧力が調整されても構わない。
【0049】
また、本実施の形態の電池モジュールにおいては、単電池の端子同士がバスバーを介して接続されており、また、単電池の端子がバスバーを介して外部接続端子に接続されているが、この形態に限られず、任意の電気的な接続方法により単電池の端子同士および単電池の端子と外部接続端子とを接続することができる。また、外部接続端子としては、正極と負極との2個に限られず、任意の個数を配置することができる。
【0050】
また、本実施の形態においては、密閉容器の内部に充填される流体として気体が採用されているが、この形態に限られず、密閉容器の内部には、任意の流体を充填することができる。たとえば、密閉容器の内部に液体が充填されていても構わない。
【0051】
上記の実施の形態は、適宜組み合わせることができる。上述のそれぞれの図において、同一または相等する部分には同一の符号を付している。なお、上記の実施の形態は例示であり発明を限定するものではない。また、実施の形態においては、特許請求の範囲に示される変更が含まれている。
【符号の説明】
【0052】
22 単電池
22a,22b 端子
22c ケース
24 密閉容器
30 正極層
31 負極層
32 電界質層
41 位置決め部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースおよびケースから突出する端子を有する単電池と、
単電池を内部に収容し、密閉可能な密閉容器とを備え、
密閉容器は、内部が密閉された状態で加圧された流体が充填されており、
単電池は、端子がケースの下部に配置されるように密閉容器に収容されていることを特徴とする、電池モジュール。
【請求項2】
密閉容器の内部に収容されている複数の単電池を備え、
複数の単電池は互いに離れて配置され、単電池同士の間に流体が流れる流路が形成されており、
単電池と密閉容器の壁面との間には隙間が形成され、単電池と密閉容器の壁面との間に流体が流れる流路が形成されている、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
単電池は、固体の正極層、固体の電解質層および固体の負極層を有する全固体電池を含む、請求項1または2に記載の電池モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−69558(P2013−69558A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−207656(P2011−207656)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】