説明

電源装置および車両

【課題】キャパシタの性能低下を防ぐことが可能な電源装置、および、その電源装置を備える車両を提供する。
【解決手段】車両100に搭載される電源装置は、複数のセルCLを含むキャパシタC1と、キャパシタC1の温度Tcを検知する温度センサ20と、複数のセルCLのうちの少なくとも1つにおいて温度Tcに起因する内圧上昇が生じることを予測した場合に、キャパシタC1の端子間電圧Vcを低下させる制御装置30とを備える。たとえば制御装置30は、電圧VcをバッテリBの電圧Vbに等しくなるまで低下させる。これによりセルCLの内圧上昇を未然に防ぐことができる。セルCLの内圧上昇を防ぐことでセルCLから電解質が漏れ出るのを防ぐことができるのでセルCLの性能劣化を防ぐことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置および車両に関し、特に、キャパシタを含む電源装置においてキャパシタの性能低下を防ぐ技術に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、環境に配慮した自動車として、ハイブリッド自動車(Hybrid Vehicle)および電気自動車(Electric Vehicle)が注目されている。ハイブリッド自動車は、従来のエンジンに加え、直流電源とインバータとインバータによって駆動されるモータとを動力源とする自動車である。つまり、エンジンを駆動することにより動力源を得るとともに、直流電源からの直流電圧をインバータによって交流電圧に変換し、その変換した交流電圧によりモータを回転することによって動力源を得るものである。
【0003】
また、電気自動車は、直流電源とインバータとインバータによって駆動されるモータとを動力源とする自動車である。
【0004】
このようなハイブリッド自動車または電気自動車においては、車両を適切に走行させつつエネルギー効率を向上させるために、そのモータに対する負荷に応じた電力を供給し、回生時は効率良くエネルギーを回収することが求められる。このような要求に対応するために、バッテリと大容量のキャパシタ(たとえば電気二重層キャパシタ)とを備える電源装置が提案されている。
【0005】
たとえば特開2006−158173号公報(特許文献1)は、二次電池と、キャパシタと、二次電池およびキャパシタから電力の供給を受けてモータを駆動する駆動回路と、モータの駆動開始前にキャパシタの端子間電圧を二次電池の直流電圧と略同じとなるように制御する電圧制御手段とを備えるモータ駆動装置を開示する。電圧制御手段は、キャパシタの端子間電圧が二次電池の直流電圧よりも下回るときにおいて、モータの逆起電圧でキャパシタを充電する。
【特許文献1】特開2006−158173号公報
【特許文献2】特開2005−347087号公報
【特許文献3】特開2004−179113号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
キャパシタの温度が過度に高くなった場合には、キャパシタの性能が低下する可能性がある。しかしながら、特開2006−158173号公報(特許文献1)にはキャパシタの温度が上昇したときにキャパシタを保護する方法について特に示されていない。
【0007】
本発明の目的は、キャパシタの性能低下を防ぐことが可能な電源装置、および、その電源装置を備える車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は要約すれば、電源装置であって、複数のセルを含むキャパシタと、キャパシタに関する状態量を検知する検知部と、複数のセルのうちの少なくとも1つにおいて状態量に起因する内圧上昇が生じることを予測した場合に、キャパシタの端子間電圧を低下させる制御部とを備える。
【0009】
好ましくは、検知部は、状態量として、キャパシタの温度を検知する。制御部は、キャパシタの温度に基づいて、内圧上昇を予測する。
【0010】
好ましくは、検知部は、状態量として、キャパシタの温度を検知する。制御部は、キャパシタの温度上昇率に基づいて、内圧上昇を予測する。
【0011】
好ましくは、検知部は、状態量として、キャパシタの温度を検知する。制御部は、キャパシタの温度上昇率が所定値以上であり、かつ、キャパシタの温度が、内圧上昇が生じる温度よりも低い所定の温度に達した場合には、キャパシタの端子間電圧を低下させる。
【0012】
より好ましくは、電源装置は、電源装置を冷却する冷却装置を含む車両に搭載される。キャパシタの温度上昇率は、少なくとも冷却装置の冷却能力に応じて変化する。
【0013】
好ましくは、電源装置は、回転電機を駆動するインバータに接続される。制御部は、内圧上昇を予測した場合には、回転電機がキャパシタの電力を消費するようにインバータを制御して、キャパシタの端子間電圧を降圧させる。
【0014】
好ましくは、電源装置は、キャパシタからインバータへの導電経路にキャパシタと並列接続される二次電池をさらに備える。制御部は、内圧上昇を予測した場合には、キャパシタに蓄えられる電力の少なくとも一部を二次電池に与えてキャパシタの端子間電圧を降圧させる。
【0015】
より好ましくは、電源装置は、車両の駆動力を発生する回転電機に電力を供給する。制御部は、回転電機に要求される駆動力に応じて、キャパシタから取り出した電力について、回転電機と二次電池との配分を決定する。
【0016】
本発明の他の局面に従うと、車両であって、上述のいずれかに記載の電源装置を備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、キャパシタを含む電源装置において、キャパシタの性能低下を防ぐことを可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態に従う車両100の概略ブロック図である。
図1を参照して、車両100は、バッテリBと、昇圧コンバータ12と、キャパシタC1と、コンデンサC2と、インバータ13,15と、電圧センサ17〜19と、電流センサ14,16と、温度センサ20,27と、システムリレーSRB1〜SRB3,SRC1,SRC2と、抵抗R1,R2と、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)素子Q1と、ダイオードD1と、DC/DCコンバータ25と、制御装置30とを備える。車両100は、さらに、冷却ファン26と、エンジンENGと、モータジェネレータMG1,MG2と、動力分割機構50とを備える。
【0020】
エンジンENGは、ガソリンなどの燃料の燃焼エネルギーを源として駆動力を発生する。エンジンENGの発生する駆動力は、図1の太斜線で示すように、動力分割機構50により、2つの経路に分割される。一方は、図示しない減速機を介して車輪を駆動する駆動軸に伝達する経路である。もう一方はモータジェネレータMG1へ伝達する経路である。
【0021】
モータジェネレータMG1,MG2は、発電機としても電動機としても機能し得るが、以下に示すように、モータジェネレータMG1は、主として発電機として動作し、モータジェネレータMG2は、主として電動機として動作する。
【0022】
詳細には、モータジェネレータMG1は、三相交流回転機であり、加速時において、エンジンENGを始動する始動機として用いられる。このとき、モータジェネレータMG1は、バッテリBからの電力の供給を受けて電動機として駆動し、エンジンENGをクランキングして始動する。
【0023】
さらに、エンジンENGの始動後において、モータジェネレータMG1は、動力分割機構50を介して伝達されたエンジンENGの駆動力によって回転されて発電する。
【0024】
モータジェネレータMG1の発電した電力は、車両の運転状態やキャパシタC1の蓄電エネルギーによって使い分けられる。たとえば、通常走行時や急加速時においては、モータジェネレータMG1の発電した電力は、そのままモータジェネレータMG2を駆動させる電力となる。一方、キャパシタC1の蓄電エネルギーが所定の値よりも低いときには、モータジェネレータMG1の発電した電力は、インバータ13によって交流電力から直流電力に変換されて、キャパシタC1に蓄えられる。
【0025】
モータジェネレータMG2は、三相交流回転機であり、キャパシタC1に蓄えられた電力およびモータジェネレータMG1が発電した電力の少なくともいずれか一方によって駆動される。モータジェネレータMG2の駆動力は、減速機を介して車輪の駆動軸に伝達される。これにより、モータジェネレータMG2は、エンジンENGをアシストして車両を走行させたり、自己の駆動力のみによって車両を走行させたりする。
【0026】
また、車両の回生制動時には、モータジェネレータMG2は、減速機を介して車輪により回転されて発電機として動作する。このとき、モータジェネレータMG2により発電された回生電力は、インバータ15を介してキャパシタC1に充電される。
【0027】
バッテリBは、ニッケル水素電池またはリチウムイオン電池などの2次電池から成る。
電圧センサ17は、バッテリBから出力される直流電圧Vbを検出し、その検出した直流電圧Vbを制御装置30へ出力する。
【0028】
システムリレーSRB1および抵抗R1は、バッテリBの正極と昇圧コンバータ12との間に直列に接続される。システムリレーSRB2は、バッテリBの正極と昇圧コンバータ12との間に、システムリレーSRB1および抵抗R1に並列に接続される。システムリレーSRB3は、バッテリBの負極と昇圧コンバータ12との間に接続される。
【0029】
システムリレーSRB1〜SRB3は、制御装置30からの信号SEBによりオン/オフされる。より具体的には、システムリレーSRB1〜SRB3は、制御装置30からのH(論理ハイ)レベルの信号SEBによりオンされ、制御装置30からのL(論理ロー)レベルの信号SEBによりオフされる。
【0030】
昇圧コンバータ12は、バッテリBから供給された直流電圧Vbを任意のレベルを有する昇圧電圧に昇圧してキャパシタC1へ供給する。より具体的には、昇圧コンバータ12は、制御装置30から信号PWCを受けると、信号PWCに応じて昇圧した直流電圧をキャパシタC1に供給する。また、昇圧コンバータ12は、制御装置30から信号PWCを受けると、キャパシタC1から供給された直流電圧を降圧してバッテリBへ供給する。
【0031】
キャパシタC1は、たとえば電気二重層キャパシタからなり、昇圧コンバータ12を介してバッテリBと並列に接続される。言い換えると、バッテリBは、キャパシタC1からインバータ13,15への導電経路にキャパシタC1と並列接続される。キャパシタC1は、直列に接続される複数のセルCLを含む。なお、以下では、キャパシタC1が電気二重層キャパシタであるとしてキャパシタC1を説明する。
【0032】
昇圧コンバータ12とキャパシタC1との間は、システムリレーSRC1,SRC2によって電気的に結合/分離される。システムリレーSRC1は、IGBT素子Q1のエミッタとキャパシタC1の正電極との間に接続される。IGBT素子Q1のコレクタは昇圧コンバータ12に接続される。システムリレーSRC2は、昇圧コンバータ12とキャパシタC1の負電極との間に接続される。
【0033】
システムリレーSRC1,SRC2は、制御装置30からの信号SECによりオン/オフされる。より具体的には、システムリレーSRC1,SRC2は、制御装置30からのHレベルの信号SECによりオンされ、制御装置30からのLレベルの信号SECによりオフされる。
【0034】
電圧センサ19は、キャパシタC1の両端の電圧Vcを検出し、その検出した電圧Vcを制御装置30へ出力する。
【0035】
コンデンサC2は、昇圧コンバータ12によって昇圧された直流電圧を平滑化し、その平滑化した直流電圧をインバータ13,15に供給する。
【0036】
電圧センサ18は、コンデンサC2の両端の電圧Vm(インバータ13,15の入力電圧に相当)を検出し、その検出した電圧Vmを制御装置30へ出力する。
【0037】
インバータ13は、3相インバータであり、コンデンサC2を介してキャパシタC1から直流電圧が供給されると、制御装置30からの制御信号PWM1に基づいて直流電圧を3相交流電圧に変換してモータジェネレータMG1を駆動する。これにより、モータジェネレータMG1は、トルク指令値TR1によって指定されたトルクを発生するように駆動される。また、インバータ13は、ハイブリッド自動車の回生制動時、モータジェネレータMG1が発電した交流電圧を制御装置30からの信号PWM1に基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧をコンデンサC2を介してキャパシタC1に供給する。
【0038】
インバータ15も同様に3相インバータであり、コンデンサC2を介してキャパシタC1から直流電圧が供給されると、制御装置30からの制御信号PWM2に基づいて直流電圧を3相交流電圧に変換してモータジェネレータMG2を駆動する。これにより、モータジェネレータMG2は、トルク指令値TR2によって指定されたトルクを発生するように駆動される。また、インバータ15は、車両100の回生制動時、モータジェネレータMG2が発電した交流電圧を制御装置30からの信号PWM2に基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧をコンデンサC2を介してキャパシタC1に供給する。
【0039】
なお、ここで言う回生制動とは、車両100を運転するドライバーによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴なう制動や、フットブレーキを操作しないものの、走行中にアクセルペダルをオフすることで回生発電をさせながら車速を減速(または加速を中止)させることを含む。
【0040】
電流センサ14は、モータジェネレータMG1に流れるモータ電流MCRT1を検出し、その検出したモータ電流MCRT1を制御装置30へ出力する。電流センサ16は、モータジェネレータMG2に流れるモータ電流MCRT2を検出し、その検出したモータ電流MCRT2を制御装置30へ出力する。
【0041】
温度センサ20は、キャパシタC1の温度を検出し、その検出した温度Tcを制御装置30へ出力する。温度センサ27は、車両100(より特定的には電源装置)の雰囲気温度を検出し、その検出した温度Taを制御装置30へ出力する。
【0042】
冷却ファン26は、制御装置30からの信号FCに応じて動作したり、送風量を変化させたりする。
【0043】
IGBT素子Q1は、制御装置30からの信号DRVに応じてオンしたりオフしたりする。具体的にはIGBT素子Q1はキャパシタC1の充放電時にオンする。ダイオードD1のカソードはIGBT素子Q1のコレクタと接続され、ダイオードD1のアノードはIGBT素子Q1のエミッタと接続される。
【0044】
DC/DCコンバータ25は、バッテリBから供給された直流電圧Vb、または、昇圧コンバータ12の降圧動作により生じた電圧を所定の電圧(たとえばDC12V)に変換し、変換後の電圧を補機類(図示せず)に出力する。
【0045】
制御装置30は、図示しない外部ECU(Electrical Control Unit)からトルク指令値TR1,TR2、モータ回転数MRN1,MRN2、起動指示IGを受ける。制御装置30は、さらに、電圧センサ17から直流電圧Vbを受け、電圧センサ19からキャパシタC1の端子間電圧Vcを受け、電圧センサ18から入力電圧Vmを受け、電流センサ14からモータ電流MCRT1を受け、電流センサ16からモータ電流MCRT2を受ける。制御装置30は、さらに、温度センサ20から温度Tcを受け、温度センサ27から温度Taを受ける。
【0046】
制御装置30は、インバータ13の入力電圧Vm、トルク指令値TR1およびモータ電流MCRT1に基づいて、インバータ13がモータジェネレータMG1を駆動するときにインバータ13のNPNトランジスタ(図示せず)をスイッチング制御するための信号PWM1を生成し、生成した信号PWM1をインバータ13へ出力する。
【0047】
また、制御装置30は、インバータ15の入力電圧Vm、トルク指令値TR2およびモータ電流MCRT2に基づいて、インバータ15がモータジェネレータMG2を駆動するときにインバータ15のNPNトランジスタ(図示せず)をスイッチング制御するための信号PWM2を生成し、生成した信号PWM2をインバータ15へ出力する。
【0048】
さらに、制御装置30は、インバータ13がモータジェネレータMG1を駆動するとき、バッテリBの直流電圧Vb、インバータ13の入力電圧Vm、トルク指令値TR1およびモータ回転数MRN1に基づいて、昇圧コンバータ12のNPNトランジスタ(図示せず)をスイッチング制御するための信号PWCを生成し、生成した信号PWCを昇圧コンバータ12へ出力する。
【0049】
また、制御装置30は、インバータ15がモータジェネレータMG2を駆動するとき、バッテリBの直流電圧Vb、インバータ15の入力電圧Vm、トルク指令値TR2およびモータ回転数MRN2に基づいて、昇圧コンバータ12のNPNトランジスタ(図示せず)をスイッチング制御するための信号PWCを生成し、生成した信号PWCを昇圧コンバータ12へ出力する。
【0050】
さらに、制御装置30は、車両100の回生制動時、インバータ15の入力電圧Vm、トルク指令値TR2およびモータ電流MCRT2に基づいて、モータジェネレータMG2が発電した交流電圧を直流電圧に変換するための信号PWM2を生成し、生成した信号PWM2をインバータ15へ出力する。この場合、インバータ15のNPNトランジスタ(図示せず)は、信号PWM2によってスイッチング制御される。これにより、インバータ15は、モータジェネレータMG2が発電した交流電圧を直流電圧に変換してキャパシタC1へ供給する。
【0051】
以上のように、車両100は、モータジェネレータMG1,MG2を力行モードで駆動させるときには主としてキャパシタC1に蓄えられている電力を用いる。また、車両100は、モータジェネレータMG1,MG2を回生モードで駆動させたときに発電した電力を、主としてキャパシタC1に充電する。特に、主電源となるキャパシタC1に大容量の電気二重層キャパシタを採用することから、急激な回生電流によっても高いエネルギーの回生効率を保つことができる。
【0052】
ただし、キャパシタC1が高温になる場合、および/またはキャパシタC1に高電圧が印加される(すなわち複数のセルCLの各々に高電圧が印加される)場合、電解質からガスが発生する可能性がある。電解質からガスが生じる原因は、たとえば電解質の化学反応や、電解質の蒸散等である。電解質からガスが発生するとセルCLの内圧が高くなる可能性がある。
【0053】
電解質が液体である場合には、セルCLの内圧が大幅に高くなるとセルCLから電解質が漏れ出す可能性がある。このような場合にはキャパシタC1の性能低下(たとえば容量の低下)が生じるおそれがある。
【0054】
本実施の形態では、車両100に搭載される電源装置は、複数のセルCLを含むキャパシタC1と、キャパシタC1の温度Tcを検知する温度センサ20と、複数のセルCLのうちの少なくとも1つにおいて温度Tcに起因する内圧上昇が生じることを予測した場合に、キャパシタC1の端子間電圧Vcを低下させる制御装置30とを備える。たとえば制御装置30は、電圧VcをバッテリBの電圧Vbに等しくなるまで低下させる。これによりセルCLの内圧上昇を未然に防ぐことができる。セルCLの内圧上昇を防ぐことでセルCLから電解質が漏れ出るのを防ぐことができるのでセルCLの性能劣化を防ぐことができる。よって本実施の形態によれば、キャパシタの性能劣化を防ぐことが可能になる。
【0055】
制御装置30は、温度センサ27から温度Taを受けて、冷却ファン26に対して信号FCを出力する。制御装置30は、温度Taが所定の温度に達すると冷却ファン26の動作を開始させる。また、制御装置30は、温度Taが高いほど冷却ファン26からの送風量を大きくする。これによりキャパシタC1の温度Tcの温度上昇率を小さくすることが可能になるので、温度Tcがセルの内圧上昇が生じる温度まで達するのを防ぐことができる。なお、制御装置30は、温度センサ20からの温度Tcに応じて冷却ファン26を動作させたり、送風量を変化させたりしてもよい。
【0056】
図2は、図1のセルCLの構造の一例を示す図である。
図2を参照して、セルCLは、アルミ集電板41,42と、活性炭電極43,44と、電解質45と、セパレータ46とを含む。
【0057】
セルCLにおいては、狭い間隙を置いて向かい合った活性炭電極43,44が電解質45に浸されている。電解質45中のイオンは活性炭電極43,44の表面に物理的に吸着される。電解質45と活性炭電極43の界面、電解質45と活性炭電極44の界面には極めて短い距離を隔てて電荷が配向する。この現象(電気二重層)を利用して、セルCLは物理的に電荷を貯えることができる。
【0058】
図3は、図1のキャパシタC1の等価回路図である。
図3を参照して、各々が直列に接続された複数のセルCLを含むブロックBLKを含む。複数のブロックBLKはノードN1,N2間に並列に接続される。ブロックBLK内のセルCLの数およびブロックBLKの数はキャパシタC1に求められる容量、端子間電圧Vcの許容値に応じて適切に設定される。
【0059】
なお、複数のセルCLが容器に収納する場合には、複数のセルCLの各々が容器に収納されても良いし、複数のセルCLが1つの容器に収納されていてもよい。
【0060】
図4は、図1の制御装置30の構成を示すブロック図である。なお、図4に示す制御装置30はハードウェアでもソフトウェアでも実現が可能である。
【0061】
図4を参照して、制御装置30は、予測部31と、ファン制御部32と、コンバータ/インバータ制御部33と、リレー制御部34とを含む。
【0062】
予測部31は、温度Ta,Tcに基づいて、キャパシタC1に含まれる複数のセルCLのいずれかにおける内圧上昇を予測した場合に、内圧上昇を予測したことを示す信号Scをコンバータ/インバータ制御部33に出力する。
【0063】
ファン制御部32は、温度Taに応じて冷却ファン26を駆動するための信号FCを出力する。なお、ファン制御部32は、温度Tcに応じて信号FCを出力するよう構成されてもよい。
【0064】
コンバータ/インバータ制御部33は、起動指示IGに応じて活性化される。コンバータ/インバータ制御部33は、温度Ta,Tcと、トルク指令値TR1,TR2と、モータ回転数MRN1,MRN2と、モータ電流MCRT1,MCRT2と、電圧Vb,Vc,Vmとを受ける。コンバータ/インバータ制御部33は、さらに予測部31から信号Scを受ける。コンバータ/インバータ制御部33は、上述した値および信号Scに応じて信号PWM1,PWM2,PWC,DRVを出力する。コンバータ/インバータ制御部33は、信号PWM1,PWM2,PWC,DRVにより昇圧コンバータ12と、インバータ13,15と、IGBT素子Q1とを制御して、キャパシタC1の充放電電力、およびバッテリBの充放電電力を制御する。
【0065】
リレー制御部34は、起動指示IGに応じて活性化されて、信号SEB,SECを出力する。
【0066】
図5は、キャパシタの温度と、電解質から生じるガスの発生速度との関係を示す図である。
【0067】
図5を参照して、グラフ上の実線k1は、セルCLに印加される電圧が所定の電圧V1であるときのガス発生速度の温度変化を示す。グラフ上の実線k2は、セルCLに印加される電圧が所定の電圧V2(V2>V1)であるときのガス発生速度の温度変化を示す。なお、図5に示すガス発生速度は、所定の温度(たとえば25℃)において1となるように規格化を行なったものである。よって、所定の温度においてガスが殆ど発生していない(あるいは全く発生していない)場合においても、ガス発生速度を示す数値は1となる。
【0068】
実線k2に示されるように、セルに印加される電圧がV2の場合、キャパシタの温度が60℃を越えるとガス発生速度は急に大きくなる。また、キャパシタの温度が60℃を超えた場合、キャパシタの温度が高くなるほどガス発生速度も大きくなる。一方、実線k1に示されるようにセルに印加される電圧がV1の場合には、キャパシタの温度が上昇してもガス発生速度に殆ど変化が生じない。
【0069】
図5から、ガスの発生を抑制する(すなわちセルの内圧上昇を防ぐ)ための方法には、キャパシタの温度を下げる方法、および/または、セル電圧を下げる方法があることが分かる。ただし、キャパシタの熱容量が大きい場合や、冷却ファンの冷却能力が小さい場合には、キャパシタの温度がすぐには下がらないことが起こり得る。また、キャパシタ温度とその周囲の雰囲気温度との差が小さい場合にも、キャパシタの温度が下がりにくくなる。
【0070】
一方、昇圧コンバータ12やインバータ13,15を適切に制御すれば、キャパシタC1の端子間電圧Vcを速やかに下げることができる。よって、本実施の形態ではセルの内圧上昇が予測される場合には、キャパシタC1を放電することによりキャパシタC1の端子間電圧Vcを下げる。これによりセル電圧が下がるので、より確実にガスの発生を抑制することが可能になる。
【0071】
図6は、図1の制御装置30が実行するキャパシタの制御処理を示すフローチャートである。なお図6のフローチャートの処理は、所定条件の成立時あるいは一定の間隔ごとにメインルーチンから呼び出されて実行される。
【0072】
図6および図1を参照して、制御装置30はたとえばトルク指令値TR1,TR2およびモータ回転数MRN1,MRN2等に基づいて車両100が走行中か否かを判定する(ステップS1)。車両100が走行中である場合(ステップS1においてYES)、制御装置30はキャパシタC1の温度Tcを取得する。温度Tcの上昇率Δtが所定値α以上の場合、または、温度Tcが制限温度Tlimよりも大きい場合には、制御装置30(寄り特定的には図4の予測部31)は、セルCLの内圧上昇を予測する(ステップS2においてYES)。
【0073】
ここで、制限温度Tlimは、ガス発生速度が大きくなるときのキャパシタ温度よりも小さい温度に設定される。たとえば図5のグラフの実線k2はキャパシタ温度が60℃を越えるとガス発生速度が大きくなることを示す。このような場合には、制限温度Tlimはたとえば50℃に設定される。
【0074】
また、温度Tcの上昇率Δtは、キャパシタC1とその周囲との熱交換能力に依存する。熱交換能力は、たとえば冷却ファン26の能力や、キャパシタC1の周囲温度等に依存する。よって、所定値αはたとえば実験により適切に定められる。
【0075】
セルCLの内圧上昇が予測される場合、制御装置30は信号DRVを出力してIGBT素子Q1をオンさせる。さらに、制御装置30はキャパシタC1を強制的に放電させる(ステップS3)。なお、ステップS3におけるキャパシタC1の放電処理の詳細は後述する。
【0076】
このようにセルの内圧上昇が予測される段階(ステップS2においてYESの場合)でキャパシタC1を放電させることにより、セルの内圧上昇を防ぐことが可能になる。
【0077】
次に、制御装置30はキャパシタC1の強制放電を終了してもよいか否かを判定する(ステップS4)。具体的には、ステップS4では制御装置30はキャパシタC1の端子間電圧VcがバッテリBの電圧Vbに実質的に等しいか否か(電圧Vcと電圧Vbとの差が所定範囲内であるか否か)を判定する。キャパシタC1の端子間電圧Vcと電圧Vbとの差が所定範囲外の場合(ステップS4においてNO)、処理はステップS3に戻る。
【0078】
一方、電圧Vcとの電圧Vbとの差が所定範囲内の場合、制御装置30はキャパシタC1の強制放電を終了させてもよいと判定する。この場合(ステップS4においてYES)、制御装置30は信号DRVを出力してIGBT素子Q1をオフさせる(ステップS5)。
【0079】
ステップS5の処理が終了すると、制御装置30はキャパシタC1に対して通常の充放電制御を行なう(ステップS6)。ステップS6ではたとえばモータジェネレータMG1,MG2の発電した電力がキャパシタC1に蓄えられたり、キャパシタC1に蓄えられた電力がモータジェネレータMG1,MG2の駆動に用いられたりする。また、キャパシタC1の充放電を行なうため、制御装置30はIGBT素子Q1をオン/オフさせる。ステップS6の処理が終了すると、処理はステップS7に進む。
【0080】
なお、車両100が走行していない場合(ステップS1においてNOの場合)にもステップS6の処理が実行される。また、温度Tcの上昇率Δtが所定値α以上であるという条件と、温度Tcが制限温度Tlimよりも大きいという条件とのいずれも満たされない場合(ステップS2においてNOの場合)、ステップS6の処理が実行される。
【0081】
図7は、図6のステップS3の処理を詳細に説明するフローチャートである。
図7および図1を参照して、制御装置30(より特定的には図4に示すコンバータ/インバータ制御部33)は、トルク指令値TR2、モータ電流MCRT2、およびモータ回転数MRN2等に基づいて、モータジェネレータMG2が力行モードで運転しているか否かを判定する(ステップS11)。モータジェネレータMG2が力行モードで運転している場合(ステップS11においてYES)、制御装置30は、運転者によるアクセルペダルの操作や車速等に応じて定められるモータジェネレータMG2の要求パワー(要求駆動力)Preqがしきい値Pth以上であるか否かを判定する(ステップS12)。
【0082】
要求パワーPreqがしきい値Pth以上である場合(ステップS12においてYES)、制御装置30はキャパシタC1の電力がモータジェネレータMG2の駆動に用いられるようにインバータ15を制御する(ステップS13)。
【0083】
要求パワーPreqがしきい値Pthより小さい場合(ステップS12においてNO)、制御装置30はキャパシタC1の電力がモータジェネレータMG2の駆動に用いられるようにインバータ15を制御する。さらに、制御装置30はインバータ15を動作させてモータジェネレータMG2を駆動する。さらに、制御装置30は、昇圧コンバータ12を降圧回路として動作させて、キャパシタC1の電力をバッテリBに充電させる(ステップS14)。
【0084】
モータジェネレータMG2が力行モードで運転していない場合(ステップS11においてNO)、制御装置30はモータジェネレータMG2の回生電力およびキャパシタC1の電力をバッテリBに充電する(ステップS15)。モータジェネレータMG2が力行モードで運転していない場合とは、モータジェネレータMG2が停止している場合あるいはモータジェネレータMG2が回生モードで運転している場合である。
【0085】
ステップS15において制御装置30は、インバータ15を制御して、モータジェネレータMG2の回生により生じた交流電圧をキャパシタC1の電圧Vcと同じ大きさの直流電圧に変換する。さらに、制御装置30は昇圧コンバータ12を降圧回路として動作させる。これにより、キャパシタC1およびモータジェネレータMG2から供給された電力がバッテリBに充電される。
【0086】
ステップS13〜S15の処理によりキャパシタC1が放電されるため、キャパシタC1の端子間電圧(電圧Vc)を低下させることができる。特にステップS14,S15の処理の場合には、キャパシタC1を放電する際に、キャパシタの放電電力の少なくとも一部がバッテリBに供給される。よって、キャパシタの放電電力が無駄になるのを防ぐことができる。なお、ステップS13,S14,S15のいずれかの処理が終了するとステップS3の処理が終了する。
【0087】
このように、本実施の形態によれば、セルの内圧上昇が予測される場合にキャパシタの端子間電圧を降圧することでセルの内圧上昇を未然に防ぐことが可能になる。よって本実施の形態によれば、セルCLの性能劣化を防ぐことができるので、キャパシタC1の性能低下を防ぐことができる。
【0088】
なお、セルの内圧上昇が生じるか否かを予測する別の方法を以下に説明する。
図8は、図6に示すフローチャートの変形例を示す図である。図8および図6を参照して、図8のフローチャートはステップS2の処理に代えてステップS2Aの処理が含まれる点で図6のフローチャートと異なる。ステップS2Aにおいて、温度Tcの上昇率Δtが所定値α以上であり、かつ、温度Tcが制限温度Tlimよりも大きい場合には、制御装置30はセルCLの内圧上昇が生じると予測する(ステップS2AにおいてYES)。このような場合には、温度Tcは制限温度Tlimを越えても上昇を続ける。よって、キャパシタ温度を下げようとしてもすぐには下がりにくい。このような場合に、制御装置30はキャパシタC1を強制的に放電させる(ステップS3)。これによりセルの内圧上昇を防ぐことが可能になる。
【0089】
上昇率Δtは車両の冷却能力、具体的には冷却ファン26の能力やキャパシタC1の温度とキャパシタC1の雰囲気温度との差などに応じて変化する。この変形例の処理ではキャパシタの温度だけでなく、上昇率Δt(言い換えれば車両の冷却能力)も考慮してキャパシタC1を放電させるか否かが判定される(ステップS2A)。よってこの変形例の処理の場合には、キャパシタC1が無駄に放電されるのを防ぐことができる。
【0090】
なお、温度Tcの上昇率Δtが所定値α以上という条件が満たされない場合、または、温度Tcが制限温度Tlimよりも大きいという条件が満たされない場合(ステップS2AにおいてNO)、制御装置30はキャパシタC1に対して通常の充放電制御を行なう(ステップS6)。
【0091】
また、本実施の形態の車両は図1に示す構成に限定されるものではない。
図9は、本実施の形態の車両の変形例を説明する図である。図9および図1を参照して、車両100Aは、インバータ28と、電流センサ29と、モータジェネレータMGRとをさらに備える点で車両100と異なる。
【0092】
モータジェネレータMGRは、三相交流回転機であり、キャパシタC1に蓄えられた電力およびモータジェネレータMG1が発電した電力の少なくともいずれか一方によって駆動される。モータジェネレータMGRの駆動力は、減速機を介して車輪の駆動軸に伝達される。車両100Aでは、モータジェネレータMG2が前輪を駆動し、モータジェネレータMGRが後輪を駆動する。ただし、モータジェネレータMG2,MGRが後輪および前輪をそれぞれ駆動してもよい。
【0093】
また、車両の回生制動時には、モータジェネレータMGRは、減速機を介して車輪により回転されて発電機として動作する。このとき、モータジェネレータMGRにより発電された回生電力は、インバータ28を介してキャパシタC1に充電される。
【0094】
電流センサ29は、モータジェネレータMGRに流れるモータ電流MCRTRを検出し、その検出したモータ電流MCRTRを制御装置30へ出力する。制御装置30は、インバータ28の入力電圧Vm、トルク指令値TRRおよびモータ電流MCRTRに基づいてインバータ28がモータジェネレータMGRを駆動するときにインバータ28のNPNトランジスタ(図示せず)をスイッチング制御するための信号PWMRを生成し、生成した信号PWMRをインバータ28へ出力する。
【0095】
なお、本実施の形態では動力分割機構によりエンジンの動力を車軸と発電機とに分割して伝達可能なシリーズ/パラレル型ハイブリッドシステムに適用した例を示した。しかし本発明は、発電機を駆動するためにのみエンジンを用い、発電機により発電された電力を使うモータでのみ車軸の駆動力を発生させるシリーズ型ハイブリッド自動車や、モータのみで走行する電気自動車にも適用できる。
【0096】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の実施の形態に従う車両100の概略ブロック図である。
【図2】図1のセルCLの構造の一例を示す図である。
【図3】図1のキャパシタC1の等価回路図である。
【図4】図1の制御装置30の構成を示すブロック図である。
【図5】キャパシタの温度と、電解質から生じるガスの発生速度との関係を示す図である。
【図6】図1の制御装置30が実行するキャパシタの制御処理を示すフローチャートである。
【図7】図6のステップS3の処理を詳細に説明するフローチャートである。
【図8】図6に示すフローチャートの変形例を示す図である。
【図9】本実施の形態の車両の変形例を説明する図である
【符号の説明】
【0098】
12 昇圧コンバータ、13,15,28 インバータ、14,16,29 電流センサ、17〜19 電圧センサ、20,27 温度センサ、25 DC/DCコンバータ、26 冷却ファン、30 制御装置、31 予測部、32 ファン制御部、33 コンバータ/インバータ制御部、34 リレー制御部、41,42 アルミ集電板、43,44 活性炭電極、45 電解質、46 セパレータ、50 動力分割機構、100,100A 車両、B バッテリ、BLK ブロック、C1 キャパシタ、C2 コンデンサ、CL セル、D1 ダイオード、ENG エンジン、MG1,MG2 モータジェネレータ、N1,N2 ノード、Q1 IGBT素子、R1,R2 抵抗、SRB1〜SRB3,SRC1,SRC2 システムリレー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセルを含むキャパシタと、
前記キャパシタに関する状態量を検知する検知部と、
前記複数のセルのうちの少なくとも1つにおいて前記状態量に起因する内圧上昇が生じることを予測した場合に、前記キャパシタの端子間電圧を低下させる制御部とを備える、電源装置。
【請求項2】
前記検知部は、前記状態量として、キャパシタの温度を検知し、
前記制御部は、前記キャパシタの温度に基づいて、前記内圧上昇を予測する、請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記検知部は、前記状態量として、キャパシタの温度を検知し、
前記制御部は、前記キャパシタの温度上昇率に基づいて、前記内圧上昇を予測する、請求項1に記載の電源装置。
【請求項4】
前記検知部は、前記状態量として、キャパシタの温度を検知し、
前記制御部は、前記キャパシタの温度上昇率が所定値以上であり、かつ、前記キャパシタの温度が、前記内圧上昇が生じる温度よりも低い所定の温度に達した場合には、前記キャパシタの前記端子間電圧を低下させる、請求項1に記載の電源装置。
【請求項5】
前記電源装置は、前記電源装置を冷却する冷却装置を含む車両に搭載され、
前記キャパシタの温度上昇率は、少なくとも前記冷却装置の冷却能力に応じて変化する、請求項4に記載の電源装置。
【請求項6】
前記電源装置は、回転電機を駆動するインバータに接続され、
前記制御部は、前記内圧上昇を予測した場合には、前記回転電機が前記キャパシタの電力を消費するように前記インバータを制御して、前記キャパシタの前記端子間電圧を降圧させる、請求項1に記載の電源装置。
【請求項7】
前記電源装置は、
前記キャパシタから前記インバータへの導電経路に前記キャパシタと並列接続される二次電池をさらに備え、
前記制御部は、前記内圧上昇を予測した場合には、前記キャパシタに蓄えられる電力の少なくとも一部を前記二次電池に与えて前記キャパシタの前記端子間電圧を降圧させる、請求項1に記載の電源装置。
【請求項8】
前記電源装置は、車両の駆動力を発生する回転電機に電力を供給し、
前記制御部は、前記回転電機に要求される前記駆動力に応じて、前記キャパシタから取り出した電力について、前記回転電機と前記二次電池との配分を決定する、請求項7に記載の電源装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の電源装置を備える、車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−199770(P2008−199770A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−31913(P2007−31913)
【出願日】平成19年2月13日(2007.2.13)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】