説明

電解コンデンサ用金属箔の製造方法、及び電解コンデンサ

【課題】帯状金属シートを裁断して電解コンデンサ用金属箔を製造する場合に、裁断面でのバリやクラックの発生を低減し、短絡などが発生する不良品の発生数を低減する。
【解決手段】エッチング処理された幅広の帯状金属シートを切断刃により所定サイズに裁断するスリット工程において、加熱された帯状金属シートの裁断部を切断する。上記裁断にあたっては、裁断部のエッチング部に溶媒が充填されていることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電解コンデンサの陽極箔や陰極箔に用いられる金属箔の製造方法、及びその金属箔を用いた電解コンデンサに関する。
【背景技術】
【0002】
現代社会において、テレビやパーソナルコンピュータをはじめとする電化製品や自動車は生活に不可欠なほど普及している。これらの高機能化は電解コンデンサなどの電子部品の高性能化に負うところが大きい。
一般的な電解コンデンサでは、アルミニウム、タンタル、チタンなどの弁作用を有する金属からなる金属箔が電極箔として用いられている。例えば、矩形状の陽極箔と陰極箔とを巻回したコンデンサ素子を形成し、陽極箔と陰極箔との間に駆動用電解液を含浸させた後、ケース内にコンデンサ素子を収納した電解コンデンサや、駆動用電解液の代わりに電気電導度に優れるポリチオフェン、ポリピロールなどからなる固体電解質を用いた固体電解コンデンサなどが製品化されている。
【0003】
上記のような電解コンデンサ用金属箔の製造方法としては、例えば、まず幅広の帯状金属シートにエッチング処理を行って表面積を拡大し、さらにその表面に陽極酸化処理を行って陽極酸化皮膜を形成した陽極箔用金属シートと、幅広の帯状金属シートにエッチング処理のみを行って表面積を拡大した陰極箔用金属シートとを作製する。そして、スリット工程においてこの幅広の帯状金属シートを切断刃により所定幅に裁断し、さらに切断工程において裁断した金属シートを切断装置により個片に切断して矩形状の金属箔を作製している(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2007−152436号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、自動車などは高機能化のために様々な電子部品が搭載される傾向にあり、そのため25Vや35Vの高い定格電圧を有する高耐圧電解コンデンサが求められている。
しかしながら、このような高耐圧電解コンデンサは製造時に短絡不良が発生しやすいという問題がある。これは、高耐圧電解コンデンサの製造に用いられる陽極箔や陰極箔の裁断面に発生したバリやクラックが原因と考えられる。すなわち、上記したように電解コンデンサの陽極箔や陰極箔は、エッチング処理された帯状金属シートを所定幅に裁断するスリット工程を経て作製されるが、高耐圧電解コンデンサ用の陽極箔や陰極箔には、エッチングピットの大きな金属箔を用いる必要がある。そのため、帯状金属シートを裁断した際に裁断面の凹凸が大きくなり、それによってバリやクラックが発生しやすくなる。特に、陽極箔用金属シートは、その表面に硬い陽極酸化皮膜が形成されているため、切断刃による切れ味が低下し、裁断面にバリやクラックが発生しやすい。
【0005】
この裁断面にバリやクラックが発生した金属箔を用いて電解コンデンサを製造した場合、バリが電極箔間を導通させることにより漏れ電流の増大や短絡が発生したり、クラックの進行によって漏れ電流の増大や容量の低下が起こる。このため、工業的な生産においては上記のような短絡などの問題が発生する不良品が増加し、歩留まりが低下するという問題がある。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、帯状金属シートを切断刃により裁断して電解コンデンサ用金属箔を作製する場合に、裁断面でバリやクラックの発生の少ない金属箔を製造し、もって短絡などの問題が発生する不良品数を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、エッチング処理された幅広の帯状金属シートを切断刃で所定サイズに裁断するスリット工程を有する電解コンデンサ用金属箔の製造方法であって、前記切断刃と当接する前記帯状金属シートの裁断部が加熱されていることを特徴とする製造方法である。上記製造方法によれば、帯状金属シートの裁断部が加熱されているため、裁断部の金属シートの硬度を低下させることができ、切断刃による裁断性を向上することができる。
【0008】
上記帯状金属シートの加熱は、前記帯状金属シートへの熱風の送風または前記切断刃の加熱によって行ってもよい。上記製造方法によれば、簡易な方法により裁断部を加熱することができる。
【0009】
上記裁断部のエッチング部は、溶媒が充填されていることが好ましい。エッチングされた金属シートは、エッチング部が多孔質となっているため、該エッチング部に溶媒が充填されれば、金属シートに腰を持たせることができる。
【0010】
上記製造方法において、前記切断刃と前記切断刃と対向配置された切断刃受け部材との間で金属シートを裁断するようにしてもよい。切断刃受け部材を使用することにより帯状金属シートの安定な走行が得られる。また、溶媒が裁断部のエッチング部に充填された帯状金属シートを裁断する場合に、切断刃と切断刃受け部材との間で金属シートを裁断すれば、溶媒によって帯状金属シートが切断刃受け部材に張り付き、帯状金属シートを切断刃受け部材に密着させることができるため、裁断性をさらに向上することができる。
【0011】
上記帯状金属シートは、対向配置された第1の切断刃と第2の切断刃との間で裁断されてもよい。上記製造方法によれば、切断刃からの剪断力を裁断部に集中させることができる。
【0012】
そして、本発明は上記の製造方法によって製造された金属箔を陽極箔、陰極箔のいずれかまたは両方に用いた電解コンデンサである。上記製造方法によって製造される金属箔は、裁断面にバリやクラックの発生が少ない。このため、上記製造方法によって製造される金属箔を陽極箔や陰極箔に用いれば、短絡などの問題が発生する不良品数を低減することができる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明によれば、帯状金属シートを裁断して金属箔を製造する場合に、裁断面でのバリやクラックの発生を低減することができる。このため、短絡などの問題が発生する不良品の発生数を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
帯状金属シートのエッチング処理方法は、従来公知のケミカルエッチング法や電解エッチング法を使用することができる。例えば、アルミニウム、タンタル、チタンなどの弁作用金属からなる金属シートを硫酸、硝酸、燐酸、蓚酸などの酸を添加した酸性水溶液中などで電気化学的に処理することにより、金属シートの表面に多数の細孔が形成され、金属シートの表面積を拡大することができる。既述したように、高耐圧電解コンデンサ用の金属箔は大きなエッチングピットが形成されるため、裁断面の凹凸が大きくなり、また陽極箔用金属シートは陽極酸化皮膜により硬度が高くなっているため、バリやクラックが発生しやすい。特に、最近では大容量化のためにエッチング処理により0.3〜5μmの大きさを有するエッチングピットを形成するとともに、80〜150μmの厚みを有する金属シートが用いられている。このため、切断刃が早期に摩耗しやすくなり、また多孔質化により金属シートの腰が弱くなるとともに、切断刃がエッチング部で引っかかりやすくなって、裁断面にバリやクラックが発生しやすくなる。従って、上記のような大きさのエッチングピットを有する厚い帯状金属シートが用いられる場合、本実施の形態の製造方法が特に有効である。帯状金属シートを陽極箔用金属シートとして使用する場合には、エッチング処理後、さらに陽極酸化処理を行うことにより、帯状金属シートの表面に陽極酸化皮膜を形成することができる。
【0015】
本実施の形態では、上記のようにしてエッチング処理された帯状金属シートを所定サイズに裁断するスリット工程において、帯状金属シートを加熱し、加熱状態にある裁断部を切断刃により裁断する。帯状金属シートを加熱することにより、金属シートの硬度を低下させることができるため、裁断性を向上することができ、それによって裁断面でのバリやクラックの発生を低減することができる。
【0016】
図1は、本実施の形態の製造方法の一例を示す概略図であり、図2は、図1の製造装置を帯状金属シート1の送り出し方向から見た裁断状態を示す部分概略図である。この図1の製造装置は、ロール・トウ・ロール方式と呼ばれる巻出しと巻取りとを同時に行う形式のものである。図2に示すように、この製造装置は、切断手段として、帯状金属シート1の一面側から当接する周縁に刃部を有する回転刃である第1の切断刃S1と、第1の切断刃S1と対向配置され、帯状金属シート1の他面側から当接する切断刃受け部材である第1の回転支持ロールR1とを複数備えている。また、図2に示すように、この製造装置は、第1の切断刃S1と第1の回転支持ロールR1とからなる1組の切断手段を上下逆転させた第2の切断刃S2と第2の回転支持ロールR2とからなる1組の切断手段を複数備えている。この切断刃S1,S2としては、従来公知の超硬鋼、ハイス鋼、ダイス鋼などからなる切断刃を用いることができる。そして、図1に示すように、この製造装置は、帯状金属シート1とこれらの切断刃S1,S2とが当接する裁断部1aに熱風を送風し、帯状金属シート1を加熱するための加熱手段としてブロワ2を備えている。なお、裁断部1aの温度を高めることができれば、ブロワ2はさらに上流側に配置してもよい。帯状金属シート1を裁断する際には、所定間隔で上下方向に離間された切断刃S1,S2と回転支持ロールR1,R2との間に一定速度で帯状金属シート1を送り出すとともに、ブロワ2から熱風を裁断部1aに送風し、帯状金属シート1を加熱する。そして、切断刃S1,S2と回転支持ロールR1,R2とを近接させることにより、切断刃S1,S2から裁断部1aに剪断力が付与されて所定幅に帯状金属シート1が裁断される。このとき、裁断部1aにおける帯状金属シート1はブロワ2からの熱により硬度が低下しているため、裁断性よく金属シートを裁断することができる。加熱温度は、余りに高温になると金属シート1が膨張し、所定サイズに裁断することが難しくなるため、裁断部1a近傍の温度が40〜150℃となるように金属シート1を加熱することが好ましく、70〜100℃となるように金属シート1を加熱することがより好ましい。
【0017】
図3は、本実施の形態の製造方法の他の一例を示す概略図である。図中、図1と同様の構成については同符号を付して説明を省略する。この製造装置では、切断刃S1,S2の各回転軸の内部にヒータ3が配置されており、加熱された第1の切断刃S1と第2の切断刃S2とにより、これらの切断刃S1,S2と当接する帯状金属シート1の裁断部1aが加熱され、それによって金属シート1の硬度を低下させることができる。
【0018】
また、本実施の形態では、裁断部のエッチング部に溶媒が充填された状態の帯状金属シートを裁断することが好ましい。帯状金属シートに溶媒を供給し、該エッチング部に溶媒が充填されれば、エッチング部の細孔が溶媒で満たされ、それによって金属シートに腰を持たせることができる。これは、水を含ませたスポンジが、乾燥スポンジよりも、裁断面が平坦になるのと同様の現象が溶媒が充填されたエッチング部で起こっているためと考えられる。また、切断刃と切断刃受け部材との間で金属シートを裁断する場合、エッチング部に溶媒を充填することにより、裁断部の金属シートが切断刃受け部材に張り付くため、金属シートを切断刃受け部材に密着させることができる。このため、さらに裁断性を向上することができる。
【0019】
図4は、本実施の形態の製造方法の他の一例を示す概略図である。図中、図1と同様の構成については同符号を付して説明を省略する。この製造装置では、ブロワ2よりも下流側に帯状金属シート1の両面に溶媒を供給するための溶媒供給手段4が配置されている。従って、帯状金属シート1が切断刃S1,S2と回転支持ロールR1,R2との間に向かって送り出されると、まずブロワ2からの熱風により帯状金属シート1が加熱される。そして、加熱された帯状金属シート1に溶媒供給手段4から溶媒が供給されることにより、帯状金属シート1の両面が溶媒で濡らされ、エッチング部の細孔に溶媒が充填される。これにより、金属シート1の硬度を低下できるとともに、金属シート1に腰を持たせることができる。また、帯状金属シート1の両面が溶媒によって濡らされるため、裁断部1aの帯状金属シート1が回転支持ロールR1,R2の表面に張り付き、帯状金属シート1が回転支持ロールR1,R2の表面に密着した状態となる。これにより、裁断部1aの帯状金属シート1が固定されるため、裁断性をさらに向上することができる。
【0020】
溶媒としては、揮発性を有し、常温で液体の溶媒であれば特に制限されることなく使用することができる。このような溶媒としては、具体的には、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、水などが挙げられる。帯状金属シートへの溶媒の供給量は、特に限定されないが、帯状金属シートの一面側で1cmあたり2.5〜4.0μlが好ましい。
【0021】
図5は、本実施の形態の製造方法の他の一例を示す概略図である。図中、図1と同様の構成については同符号を付して説明を省略する。この製造装置は、回転支持ロールR1の表面に溶媒を供給するための溶媒供給手段4が第1の回転支持ロールR1に隣接して配置されている。なお、図示しないが、第2の回転支持ロールR2に溶媒を供給するための溶媒供給手段が第2の回転支持ロールR2に隣接して配置されている。これにより、回転支持ロールR1,R2が帯状金属シート1にそれぞれ当接する際に、回転支持ロールR1,R2の表面に供給された溶媒が帯状金属シート1の各面に転写されるため、裁断部1aの帯状金属シート1を回転支持ロールR1,R2に密着させることができるとともに、エッチング部に溶媒を充填することができる。
【0022】
本実施の形態では、以上のようにして所定幅で裁断された金属シートを、切断装置などによって所定長さに切断して金属箔が作製される。上記の製造方法によって製造される金属箔は、切断刃によって帯状金属シートを裁断する際のバリやクラックの発生が少ない。従って、この金属箔を陽極箔、陰極箔のいずれかまたは両方に使用すれば、短絡などが発生する不良品数を低減することができる。
【0023】
巻回型の電解コンデンサを作製する場合、例えば、エッチング処理及び陽極酸化処理を施した帯状金属シートから得られる金属箔を陽極箔として、エッチング処理のみを行った帯状金属シートから得られる金属箔を陰極箔として用い、各金属箔にリードタブを接合する。次に、陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回してコンデンサ素子を形成し、コンデンサ素子の切り口化成、及び150〜300℃の熱処理を行った後、コンデンサ素子に駆動用電解液を含浸させる。そして、リードタブに封止用のゴムパッキンを挿入し、これをケース内に収納固定した後、ケースの開口部を横絞り・カール処理を行うことにより、電解コンデンサを製造することができる。駆動用電解液の代わりに、コンデンサ素子にチオフェン、ピロールなどのモノマーと、p−トルエンスルホン酸第二鉄などの酸化剤とを含有する重合溶液を含浸させ、モノマーを重合して陽極箔と陰極箔との間に固体電解質層を形成すれば、固体電解コンデンサを製造することができる。また、上記のようにして製造される金属箔を積層すれば、積層型の固体電解コンデンサを製造することができる。
【0024】
(その他)
(1)上記実施の形態では、裁断部を加熱するための加熱手段としてブロワまたは切断刃内のヒータを用いているが、加熱手段は必ずしもこれに限定されない。例えば、図1の製造装置では赤外線や電熱ヒータなどを用いて金属シートを加熱してもよく、図2の製造装置では切断刃の軸部を熱媒により加熱してもよい。また、図4の切断刃受け部材を加熱することにより、金属シートを加熱してもよい。
【0025】
(2)上記実施の形態では、帯状金属シートの両面側に切断刃S1,S2が設けられているが、片面側のみに切断刃を設けてもよい。
【0026】
(3)上記実施の形態では、切断刃と、該切断刃と対向配置された切断刃受け部材とからなる切断手段が用いられているが、切断手段は必ずしもこれに限定されない。例えば、図6に示すように、第1の切断刃S1と第2の切断刃S2とが対向配置された切断手段を用いてもよい。
【0027】
(4)上記実施の形態において、図4及び5の製造装置では帯状金属シートの両面側から溶媒を供給しているが、片面側からのみ溶媒を供給してもよい。
【0028】
以下、実施例を挙げてさらに本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0029】
(実施例1)
エッチング処理及び陽極酸化処理を施した帯状アルミニウムシート(厚み:120μm,エッチングピット:1μm)を図1に示す製造装置(切断刃:ハイス鋼)を用いて所定幅で裁断した。裁断にあたっては、金属シートの温度が80℃となるようにブロワから熱風を金属シートに送風した。
(実施例2)
図4に示す製造装置を用い、エタノールを金属シートに供給(供給量:2.5μl/cm)した以外は、実施例1と同様にして金属シートを裁断した。
(実施例3)
図5に示す製造装置を用い、エタノールを回転支持ロールに供給(供給量:3.5μl/cm)した以外は、実施例1と同様にして金属シートを裁断した。
(実施例4)
金属シートの温度が70℃となるように加熱した以外は、実施例2と同様にして金属シートを裁断した。
(実施例5)
金属シートの温度が100℃となるように加熱した以外は、実施例2と同様にして金属シートを裁断した。
(比較例1)
ブロワから熱風を送風しなかった以外は、実施例1と同様にして金属シートを裁断した。
【0030】
上記のようにして作製した実施例及び比較例の各金属シートの裁断面300mmをマイクロスコープにより観察し、10μm以上の大きさのバリの発生数、及びクラックの発生の有無を観察した。
また、上記の実施例及び比較例で作製した各金属シートから得られた金属箔を陽極箔として使用し、巻回型の固体電解コンデンサ(25V−10μF)を各50個作製した。そして、各固体電解コンデンサに定格電圧の1.15倍の電圧を印加しながら、温度125℃で約1時間エージングを行った際に短絡が発生した不良品数を評価した。表1はこの結果を示す。
【0031】
【表1】

【0032】
上記表1に示すように、帯状金属シートを加熱しながら裁断した実施例の金属シートは裁断面でバリ、及びクラックの発生が少ないことが分かる。特に、溶媒が供給された帯状金属シートを裁断して得られた実施例の金属シートは、バリ及びクラックが極めて低減されていることが分かる。
【0033】
また、実施例で作製された金属箔を用いて作製された固体電解コンデンサは、短絡発生数が少ないことが分かる。従って、本実施例によれば、不良品の発生数を抑え、歩留まりよく電解コンデンサを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施の形態に係る製造方法の一例を示す概略図である。
【図2】図1を、帯状金属シートの送り出し方向から見た裁断状態を示す部分概略図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る製造方法の他の一例を示す概略図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る製造方法の他の一例を示す概略図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る製造方法の他の一例を示す概略図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る切断手段の他の一例を示す部分概略図である。
【符号の説明】
【0035】
1 帯状金属シート
1a 裁断部
2 ブロワ
3 ヒータ
4 溶媒供給手段
S1,S2 切断刃
R1,R2 回転支持ロール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エッチング処理された幅広の帯状金属シートを切断刃で所定サイズに裁断するスリット工程を有する電解コンデンサ用金属箔の製造方法であって、前記切断刃と当接する前記帯状金属シートの裁断部が加熱されていることを特徴とする製造方法。
【請求項2】
前記帯状金属シートの加熱は、前記帯状金属シートへの熱風の送風または前記切断刃の加熱によって行われることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記裁断部のエッチング部に、溶媒が充填されていることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記帯状金属シートを、前記切断刃と前記切断刃と対向配置された切断刃受け部材との間で裁断することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項5】
前記帯状金属シートを、対向配置された第1の切断刃と第2の切断刃との間で裁断することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法によって製造された金属箔を陽極箔、陰極箔のいずれかまたは両方に用いた電解コンデンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−218501(P2009−218501A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−63081(P2008−63081)
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000171768)佐賀三洋工業株式会社 (116)
【Fターム(参考)】