説明

露光装置およびそれを用いた画像形成装置

【課題】固体走査光学系におけるプリントヘッドなどに使用される露光装置の製造コストを安価にしつつ、光量制御の精度も十分に確保する。
【解決手段】光量調整用の発光素子LED Mにのみ光量調整用の受光素子PDを配置する。そして、受光素子PDにより検出された光量にしたがって、複数の発光素子LED 0〜LED Nを発光させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、露光装置に関し、とりわけ画像形成装置に用いられる露光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子写真方式を採用した複写機やプリンタ等(以降、電子写真装置)において発光素子アレイを備えたプリントヘッドが注目されている(特許文献1、2)。プリントヘッドは、固体走査光学系の露光装置とも呼ばれることがあり、共振ミラーや回転多面鏡のような回転走査光学系を用いずに、直接、光を感光体に照射する点に特徴がある。高解像度(例:2400dpi以上)と高速印刷性(例:100ppm以上)が重視されるようになると、回転走査光学系では限界に近く、固体走査光学系が有利となる。
【0003】
ところで、発光素子アレイを構成する複数の発光素子の光量変動を抑制するためには、フィードバック制御やフィードフォワード制御が必要となる。その解決策として、例えば、複数のレーザー素子に対して1対1で対応する複数の受光素子を配置し、個々のレーザー素子についての光量をそれぞれ個別にAPC(自動光量制御)することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−118495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、固体走査光学系において2400dpiを実現するには、プリントヘッドが例えば2万個の発光素子を備える必要がある。つまり、高精度な光量制御を膨大な数の発光素子全てに実行しなければならず、高価な制御系が必要となってしまう。例えば、1つの発光素子に対して1つの受光素子と制御回路とを設ければ、製造コストは高いものとなる。
【0006】
そこで、本発明は、このような課題および他の課題のうち、少なくとも1つを解決することを目的とする。例えば、本発明は、露光装置の光量制御に係るコストを安価にすることを目的とする。なお、他の課題については明細書の全体を通して理解できよう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の露光装置は、例えば、複数の発光素子から構成される発光素子アレイを含む光源ブロックと、光量調整用発光素子及び光量調整用受光素子を含む光量検出部と、光源ブロックにおける目標光量を設定する設定部と、光量調整用発光素子から発光された光を対応する光量調整用受光素子によって検出することで得られた検出光量と、設定部により設定された目標光量とを比較する比較器と、検出光量が目標光量を下回っていれば光量調整用発光素子を駆動するための駆動電流の値を上昇させ、検出光量が目標光量を下回っていなければ光量調整用発光素子を駆動するための駆動電流の値を減少させるよう電流制御を行う制御部とを備え、制御部は、電流制御に基づき、光源ブロックにおける複数の発光素子を駆動することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、固体走査光学系におけるプリントヘッドなどに使用される露光装置の光量制御に係るコストを安価にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】光量制御手段を説明する回路図である。
【図2】図2(a)は受光光量に対する光電変換特性図である。図2(b)は係るD/Aコンバータに対するD/A変換特性図である。
【図3】露光装置と電子写真装置の露光部に対する応用例を示す図である。
【図4】全体制御を説明するタイミングチャートである。
【図5】リアルタイムAPCを実行するタイミングチャートである。
【図6】遮光構造を説明する露光装置における構成を示した図である。
【図7】露光装置のリサイクル性を可能にするための構成を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下で、露光装置に使用可能な光源ブロックを、n個の発光素子から構成される発光素子アレイと、n個の発光素子のうちnよりも十分小さな値であるm個の発光素子(n>m)に対応して設けられたm個の受光素子とにより構成する例について説明する。ここでは、説明を簡潔化するために最も簡単な事例として、m=1と仮定して説明する。もちろん、mが2以上でも良いことはいうまでもない。
【0011】
図1において、光量検出回路11は、発光素子LED M、受光素子PD、トランジスタTr M、抵抗RM、ディテクタ抵抗DR、スイッチング用トランジスタSw Mを備えている。つまり、光量検出回路11は、APCのためのフィードバック光量検出部として位置付けられる。発光素子LED Mは、画像形成に使用されない光量調整用発光素子である。受光素子PDは、発光素子LED Mから放射された光を受光する光量調整用受光素子である。つまり、発光素子LED Mと受光素子PDとが一対一で設けられている。発光素子LED Mは、n個の発光素子のうちm個の発光素子(n>m)の一例である。トランジスタTr Mは、ディジタルA/Dコンバータ21から出力される定電圧値VLEDに応じて動作する。抵抗RMは、定電圧値VLEDに応じて発光素子LED Mを駆動するための電流値を決定する。受光素子PDは、n個の発光素子のうちm個の発光素子(mはnに対して十分小さな値)に対応して設けられたm個の受光素子の一例である。ディテクタ抵抗DRは、受光素子PDが受光して光電変換した電流の電流値を電圧値に変換するための抵抗器である。スイッチング用トランジスタSw Mは、発光素子LED Mの点滅(駆動電流を発光素子LED Mに流すか否か)を切り替えるためのスイッチとして機能する。なお、スイッチング用トランジスタSw Mは、CPUなどの制御部40から出力される光量制御実行信号exeに基づきオン/オフを制御される。
【0012】
画像形成用の発光素子アレイ12は、発光素子LED 0〜LED N(Nは自然数)、トランジスタTr 0〜Tr N、抵抗R0〜RN、スイッチング用トランジスタSw 0〜Sw Nを備えている。発光素子LED 0〜LED Nは、n個の発光素子のうちの(n−m)個の発光素子である。トランジスタTr 0〜Tr N、抵抗R0〜RNおよびスイッチング用トランジスタSw 0〜Sw Nは、それぞれ対応する発光素子LED 0〜LED Nの駆動回路を形成している。すなわち、駆動回路は、発光素子ごとに設けられている。スイッチング用トランジスタSw 0〜Sw Nには、対応するPWM変調器PWM 0〜PWM Nからの変調信号にしたがってスイッチング動作を実行する。
【0013】
電圧比較器13は、m個の発光素子から発光された光を対応するm個の受光素子によって検出することで得られた検出光量(電圧値)と、設定部により設定された目標光量(電圧値)とを比較する比較器の一例である。電圧比較器13は、光量検出回路11から出力される測定電圧値VLPDと制御部40から出力される基準電圧値Vrefとを比較する。制御部40は、複数の光源ブロックに対して共通に設けられ、各光源ブロックにおける目標光量を設定する設定部として機能している。また電圧比較器13は、測定した光量に対応した測定電圧値VLPDと、設定光量値に対応した基準電圧値Vrefとを比較し、発光素子LED Mの光量が目標値(設定光量値)に達したか否かを判定する。電圧比較器13は、光量が目標値に達していなければUp(光量の増加)を指示し、光量が目標値を超えていればDown(光量の削減)をアップ/ダウン多ビットカウンタ(多段カウンタ22)に指示する。つまり、測定光量の発光光量(駆動電流)へのフィードバックが実施される。
【0014】
ディジタルA/Dコンバータ21は、制御部40や電圧比較器13とともに、光量制御部として機能する。光量制御部は、検出光量が目標光量を下回っていればm個の発光素子を駆動するための駆動電流の値を上昇させ、検出光量が目標光量を下回っていなければm個の発光素子を駆動するための駆動電流の値を減少させるよう制御する制御部である。ディジタルA/Dコンバータ21は、多段カウンタ22と、多段カウンタ22の出力値をアナログ電圧値に変換するR−2Rラダー抵抗23と、ボルテイジフォロア構成するバッファ段のオペアンプ24とを備えている。制御部40は、APCを実行するために、計数クロックClk、多段カウンタ22の出力値のクリアを指示する指示信号CLRを多段カウンタ22に出力する。多段カウンタ22は、計数クロックClk、指示信号CLRおよび電圧比較器13の比較結果にしたがってアップカウント/ダウンカウントを実行する。多段カウンタ22は、CLR信号が入力されると出力値を0へと初期化する。図2(a)に示した光電変換特性201にしたがって受光光量は測定電圧値VLPDに変換される。そして、測定電圧値VLPDが基準電圧Vref未満であれば、電圧比較器13は、Lowを出力する。測定電圧値VLPDが基準電圧Vref以上であれば、電圧比較器13は、Hiを出力する。多段カウンタ22は、Lowを入力されると、アップカウントを実行する。多段カウンタ22は、Hiを入力されると、ダウンカウントを実行する。
【0015】
多段カウンタ22の出力値(現在のカウント値)は、R−2Rラダー抵抗23により、出力値に比例した電圧値VLEDに変換される。つまり、多段カウンタ22の出力値は、図2(b)に示すような比例関係にしたがって、アナログの電圧値VLEDへ変換される。この電圧値VLEDは、ボルテイジフォロア用のオペアンプ24によって、定電圧値(VLED)に維持され、複数のトランジスタTr 0からTr N、Tr Mまでのそれぞれに印加される。この電圧値VLEDが光量調整用の発光素子LED M及び受光素子PDによる電流制御の結果であり、この制御結果を、複数の発光素子LED 0〜LED N(Nは自然数)に反映させることで、露光装置の光量制御に係るコストを安価にすることができる。
【0016】
電圧値VLEDは、各トランジスタのベースーエミッタ間の電圧降下Vdを差し引かれ、残りの電圧が抵抗R0からRN、RMへ並列に印加される。さらに、それぞれ並列に接続された発光素子LED 0からLED N、LED Mに一定の駆動電流を流すことが可能となる。なお、APCの実行時には発光素子LED 0からLED N、LED Mが強制的に点灯するよう、スイッチング用トランジスタSw 0からSw N、Sw Mはこれらを制御する。このように、オペアンプ24の電圧値VLEDが上昇すれば、各発光素子の光量を増加させることができる。
【0017】
光量検出回路11においても、複数の発光素子LED 0からLED Nと同様に電圧値VLEDの上昇とともに発光素子LED Mの光量が増加される。発光素子LED Mからの光を受光することで受光素子PDが発生する起電流により、ディテクタ抵抗DRの端子間電圧の電圧値VLPDが上昇する。最終的に、図2(a)に示す如く、電圧値VLPDは、基準電圧Vrefを上回ると、電圧比較器13は、出力レベルをLoからHiへ反転する。よって、電圧値VLPDは、基準電圧値Vrefに収束し、各発光素子の発光光量も目標光量に収束する。
【0018】
電子写真装置の制御を司る制御部40は、電圧比較器13の出力レベルをモニタし、多段カウンタ22の計数クロックClkを制御する。APCが終了した後は、リアルタイムAPCに移行する。つまり、発光素子の温度上昇などに依存して発光光量が低下するため、リアルタイムAPCによって、目標光量が維持される。リアルタイムAPCでは、複数の発光素子LED 0からLED N、LED Mが点灯中であれば、基本的に常時(リアルタイム)、発光光量は目標光量へ収束するよう電圧値VLED(つまり駆動電流)が継続的に補正される。
【0019】
画像信号伝達回路31は、画像形成に使用される複数の発光素子LED 0からLED Nの点滅時間を制御するための回路である。点滅時間は、画像の濃度に対応している。画像情報分配部32は、入力された画像信号(Video Data)を同期用クロックShift ClkにしたがってシフトしてPWM変調信号として出力する。各PWM変調信号は、発光素子LED 0からLED Nに対応したPWM変調器PWM 0〜PWM Nへ出力される。PWM変調器PWM 0〜PWM Nからの信号は、スイッチング用トランジスタSw 0からSw Nへ出力される。
【0020】
スイッチング用トランジスタSw Mに制御部40から入力される光量制御実行信号exeは、画像形成用のいずれかの発光素子LED 0からLED Nが点灯する際にオンとなる信号である。画像形成用のいずれかの発光素子LED 0からLED Nのすべてが消灯すると、光量制御実行信号exeはオフとなる。このように、画像形成用のいずれかの発光素子LED 0からLED Nが1つでも点灯すれば、APC用の発光素子LED Mも点灯する。これにより、APCのためのフィードバック情報がリアルタイムで更新され続ける。このように、制御部40は、n個の発光素子のうち(n−m)個の発光素子の少なくとも1つが点灯するときはm個の発光素子も点灯させることで、駆動電流の値を更新し続ける。
【0021】
このように、実施例によれば、複数の発光素子のうち一部の発光素子にのみ対応して受光素子を設け、この受光素子により受光した光の光量にしたがって複数の発光素子の光量制御を実行する。上記の例では、発光素子LED 0からLED Nの駆動電流の値が発光素子LED Mの駆動電流の値と同じように制御される。よって、受光素子の数やすべての発光素子の数に対するAPCの延べ実行回数を削減できる。また、画像形成の際に発光光量に微少変動が発生しても、リアルタイムAPCによって微小変動を打ち消すように光量を制御できる。
【0022】
なお、電子写真装置の所定の条件(例:プリントスピード)に応じて、制御部40が、電圧比較器13に入力される基準電圧Vrefを変更してもよい。
【0023】
次に電子写真装置における露光装置への適用について説明する。なお、発光素子アレイが備える発光素子の数は、予め定める任意の数であると述べたように、限定された発光素子数ではない。露光装置に発光素子アレイを適用するためには、半導体ウエハから発光素子を取り出して、発光素子アレイとして組み立てて調整する。よって、発光素子アレイが備える発光素子の数は、製造歩留まり具合によって決定されるべき事項である。もちろん、安価な露光用のプリントヘッドにしなくては採算が取れない。例えば、解像度が600dpiでは5000ビット程度の発光素子アレイが必要となるが、解像度が2400dpiでは実に2万ビットの発光素子アレイが必要となる。よって、解像度に依存して、半導体ウエハ上での歩留まり率の影響が大幅に異なるのである。もし調整工程において不良ビットが1ビットで発見されれば、残りの19999ビットが正常でもそのプリントヘッドは廃棄される。すなわち、発光素子アレイの多ビット化は、高解像度化や高スループット化と引き換えに、大きなリスクとコストアップを招く。よって、電子写真装置で必要とされる解像度に応じたヘッドの総ビット数にはあまり依存せずに、一律の任意の数での複数の発光素子による発光素子アレイを構成し、検査工程で発見された不良部分を入れ替え可能とすることが好ましい。これにより、露光装置の歩留まり率が向上し、コストアップを抑制できる。なお、図1で説明した光量制御回路は、必ずしも図4(b)で説明したような、複数ブロック(発光素子アレイ)でプリントヘッドを構成する場合に限定されるわけではない。図4(a)のようは1本の発光素子アレイからなるプリントヘッドに適用しても良い。
【0024】
図3(a)に示すように、固体走査光学系のプリントヘッド301は、回転する感光体ドラム302の長手方向(回転軸方向)に対して平行に取り付けられる。すなわち、感光体ドラム302の回転軸は、プリントヘッド301に対向し、かつ、プリントヘッド301の長手方向に対して平行となっている。なお、プリントヘッド301の図中の左側端部に対向して感光体ドラム302の表面にはナノインエンコーダー303と呼ばれる複数の溝が設けられる。ナノインエンコーダー303は、感光体ドラム302の表面のうち、画像形成領域306よりも端部側に配置されている。なお、ナノインエンコーダー303を構成している隣り合った2つの溝の形成位置はオフセットされている。このように、ナノインエンコーダー303は、感光体の表面のうち感光体の長手方向の端部表面に配置された位置検出用の溝である。
【0025】
プリントヘッド301の取り付け精度を出すためには、図4(a)が示すように、1本の発光素子アレイと駆動制御回路とによりプリントヘッド301を構成するとよい。しかし、1ビットでも不良素子が混ざると、もはやそのプリントヘッド301は使用できない。例えば、解像度が2400dpiで2万ビットからなる発光素子アレイでは、歩留まり率は悪化する。そこで、図4(b)で説明したように、所定数の発光素子からなる発光素子アレイを1つのブロックとし、複数のブロックによりプリントヘッドを構成する。1つのブロックあたりの発光素子の数は、例えば、半導体ウエハからの取り出しビット長に依存する。また、1つのプリントヘッド当たりに必要となるブロックの数は、解像度に依存する。ところで、すべてのブロックに対して単一の光量制御回路や単一の駆動回路を一つのICとしてまとめてしまうと、歩留まり率の向上はあまり見込めない。図4(b)の構成は、図4(a)の構成に比較すると、発光素子に関する歩留まり率は向上するものの、組立工程後に実行される最終的な光量調整工程で不良ヘッドが発見されるため、ICを含めた全体での歩留まり率の向上は見込めない。
【0026】
そこで、本発明では、図1に示した光量制御回路系もブロックごとに設けている。つまり、各ブロックの組立工程の後で光量調整工程を実行し、不良ブロックを省いた正常ブロックのみでプリントヘッドを組み立てる。これにより、プリントヘッドの歩留まり率は格段に向上するであろう。さらに、プリントヘッドは光量調整の済んだブロックの集合体であるため、隣り合うブロック間でのバラツキも補正しやすい。さらに、ブロック内での発光素子間のバラツキはほとんど無視できる。ブロック内のn個の複数の発光素子は、同一ウエハから取り出されて製造された発光素子だからである。
【0027】
本実施例では、ブロック単位で目標光量を独立して調整可能であるが、各ブロックの電圧比較器13に入力する基準電圧を並列に印加することができる。すなわち、入力インピータンスのマッチングを調整する必要がないことも利点となろう。ただし、光量制御回路がブロックごとに独立しているため、ブロックごとに光量制御を実行するタイミングを指示しながら走査する必要がある。
【0028】
図4(c)を用いて、ブロックごとの選択指示に関するタイミングについて説明する。ここでは、説明の簡略化のために、1つのプリントヘッドあたりで、10個のブロックが存在するものとする。ここでのプリントヘッドの構成は、図4(b)に示すように、1つのブロックに光量制御回路が含まれる構成となる。なお、この光量制御回路には、図1で説明した独立した光量設定・光量維持のためのAPC回路も含まれる。
【0029】
図1において、画像信号伝達回路31は、露光対象のラインの画像情報を1つ前のラインの露光中に制御部40から取得して保持している。図4(c)に示したタイミングチャートにおいて約70μ秒ごとに、ライン同期信号が発生する。ライン同期信号が発生すると、制御部40は、ブロックの配置順番に応じて、ブロックごとに光量制御実行信号exeと多段カウンタ22への各種の動作制御信号を出力する。各ブロックを電子写真装置の動作条件(例:感光体ドラムの回転速度等)に従い、制御部40は、ブロックごとの順次駆動を実施すれば良い。ブロックの集合体(プリットヘッド)のうち制御部40が調整した実行タイミングに応じてエンター指示したブロックのみが動作する。
【0030】
以上が本発明の基本的回路構成である。以降、本発明の基本回路構成に基づき、リアルタイムAPCの実行や寿命判定、リサイクル性について説明する。
【0031】
図5を用いて、発光素子アレイの素子ごとの熱特性等による光量変動を抑えて光量の安定性を向上させるためのリアルタイムAPCについて説明する。なお、図5は図4における1つのブロックにおける発光制御の詳細を示している。制御部40は、基準電圧Vrefを出力する。この基準電圧Vrefの値は特に限定されるものではなく、電子写真装置の目標光量の仕様に基づいて決定される固定の電圧値である。基準電圧Vrefは、例えば、記憶装置(例:不揮発性メモリ、ディップスイッチ)に格納されている値や、CPUが電子写真装置の動作状態に応じて演算した値である。
【0032】
本実施例の電子写真装置の仕様は、例えば、解像度が2400dpi(dot/inch)、毎分40枚出力(40ppm)、A4横送り、紙間隔50mmである。また、省電力化を実現するために、10分割した各ブロックを順次時間をずらして駆動していく。つまり、1ラインにおける単位時間当りの使用電流量は、1つのブロックに流れる電流量に一致するため、省電力化が実現される。例えば、解像度が2400dpiであれば、発光素子の総数は2万ビットになるため、1つのブロックは2000ビットの発光素子を備えている。1ビットに通電される電流の値が0.01mAであれば、トータルでは200mAとなる。なお、POD(プリント・オンデマンド)機のように、消費電力より出力スピードが重視される場合、10個のブロックが一斉点灯(並列同時点灯制御)する。個の場合、消費される電流の値は10倍の2Aとなる。このように、単位ブロックごとの順次駆動を、複数ブロックの並列同時駆動とすることで、出力スピードを10倍(400ppm)とすることもできる。
【0033】
上記仕様において装置定数を算出してみる。1画素あたりのサイズは、
25.4mm/inch÷2400dot/inch=10.58μm/dot
である。よって、1ラインあたりも同様に10.58μmになる。
【0034】
紙間隔50mm、A4横送り210mmという条件下で、毎分40枚出力するための搬送速度は、
10.58μm÷{(50+210)mm/枚×40枚/分÷60秒/分}
≒61μsec/ライン
となる。すなわち、1ラインあたり60μ秒で画像形成することになる。1ラインあたり10個のブロックが使用されるため、1ブロックあたりで6μ秒で単位ブロック内で発光素子が一斉点灯する。60μ秒で、10個すべてのブロックが順次点灯する。図4(b)に示した構成で6μ秒ごとにトータルで10スキャンすれば、1ラインが完成する。なお、実際には、単位ブロック毎の副走査方向の画像形成位置について、各ブロックにより形成される各画像位置の相対関係が、本来の相対関係位置になるように、各ブロックの発光タイミング制御がなされている。
【0035】
画像信号伝達回路31において、素子発光のための実行ラインであるnラインの素子ごとの画像情報とPWMデータ値は、例えば、画像情報分配部32が備えるシフトレジスタ回路とラッチ回路で分離される。nラインの画像情報は、シフトレジスタ回路が(n−1)ラインを処理している際に取得され、nライン実行時にラッチ回路が保持している。つまり、実行ラインがnラインであるときに次ぎのn+1ラインの画像情報がシフトレジスタ回路によって取得される。n+1ライン実行時にラッチ回路が保持している。例えば、特開平11−286136号公報にLED発光におけおるシフトレジスト回路やラッチ回路の動作が詳しく説明されている。
【0036】
図5において、1つのブロック内における複数の発光素子の点灯制御は、2つのタイミングブロックから構成されている。1つのブロック内では複数の発光素子が同時に駆動される。1ドットの形成時間は6μ秒で、前半のタイミングブロックは2.56μ秒であり、後半のタイミングブロックは3.44μ秒である。図5に示すように、前半のタイミングブロックはAPCに利用され、後半は画像形成のための露光とリアルタイムAPCとに利用される。
【0037】
前半のタイミングブロックにおいて、図1で述べた光量制御実行信号exeでセレクトされるまで、多段カウンタ22は、リセット(CLR)状態である。よって、発光素子アレイの駆動電流はゼロ(消灯)状態となる。ブロックが光量制御実行信号exeでエンターされると、図5が示すように、そのブロックの多段カウンタ22は直ちにカウントアップを開始し、発光素子LED Mへの駆動電流を上昇させ始める。このとき、他の発光素子LED 0からLED Nは消灯状態を維持する。これは、画像信号伝達回路31が、PWM出力をリセットしたままに維持するからである。よって、スイッチング用トランジスタSw Mのみがオンとなり、スイッチング用トランジスタSw 0からSw Nまでは全てオフとなる。つまり、感光体ドラム302への画像情報のための光照射は実行されない。
【0038】
多段カウンタ22は、電圧比較器13の出力値がLoからHiに反転するまではカウントアップを続ける。電圧比較器13の出力がHiになると、多段カウンタ22はダウンカウント状態に移行するが、多段カウンタ22は制御部40により一旦停止される。このカウントアップ時間は、本実施例では256ビットと仮定している。従って、100MHzのクロックで256カウントまで実施可能にするために、前半時間を2.56μ秒と設定する。1つのブロックが備える画像形成用の発光素子の駆動電流の値は0%から100%まで可変であるが、100%の電流値は、APC用の発光素子LED Mの駆動電流の値に一致する。画像形成用の発光素子の駆動電流の値は0%から100%まで、画像信号伝達回路31からの出力されるパルスの幅に応じて調整される。APC用の発光素子LED Mの駆動電流の値を、画像形成用の発光素子の駆動電流の値の100%に設定することで、発光素子の目標光量の制御精度が向上する。
【0039】
次に、図5に示した後半のタイミングブロックについて説明する。後半のタイミングブロックでは、画像形成のための露光とリアルタイムAPCが実行される。画像信号伝達回路31は、発光素子ごとに定められたパルス幅時間で各々の発光素子をPWM制御する。すなわち、スイッチング用トランジスタSw 0からSw NがPWM駆動され、発光素子LED 0〜LED Mが画像形成のための点灯を実行する。一方、後半のタイミングブロックである3.44μ秒において、初期APCに引き続いてリアルタイムAPCが光量制御実行信号exeにしたがって実行される。つまり、多段カウンタ22は、電圧比較器13の出力がHiであればカウントダウンし、Loであればカウントアップする。これにより、駆動電流の100%値が、測定された光量の変化に応じて補正されてゆくことになる。つまり、熱等によって光量と駆動電流との関係が図5の理想曲線から実質曲線にずれたとしても、リアルタイムAPCによってこのずれが低減され、目標光量の安定性が向上する。なお、制御部40が発行する基準電圧Vrefを制御すれば、目標光量の絶対値を、どのタイミングでも容易に変更できる。
【0040】
ところで、制御部40は、自ら発するクロックClkの数と多段カウンタ22のアップカウント/ダウンカウントを認識しているため、LED Mを駆動する電流の値(上述した100%値)の経年変化から、画像形成用の発光素子の寿命を認知できる。つまり、寿命が尽きたか否かを判定するための駆動電流の変動許容範囲を100%値のデータから予め決定しておき、それを記憶装置に記憶しておく。制御部40は、現在設定されている駆動電流の変動量が予め定めた変動許容範囲を逸脱しているかどうかを判定する。もし変動量が変動許容範囲を逸脱すると、制御部40は、その光源ブロックは寿命が尽きたと判定する。このように、制御部40は寿命判定部として機能する。また、単位ブロックごとの経年変化や寿命を判定することができるため、ブロックごとの交換やリサイクルが可能となり、電子写真装置のコストダウンや露光装置のリサイクル性が向上する。
【0041】
図6、図7を用いて露光装置の構成について説明する。図6はリアルタイムAPC実行部の精度向上を推進する光量検出の実行センシング部品の実装構成である。図6(a)〜図6(c)に示した発光素子アレイ600は、上述した1つのブロックに相当する。
【0042】
図6(a)では、APC用の発光素子LED Mの発熱に対する受光素子PDの起電流特性を調整するとともに、漏れ光や迷光を抑制することが意図されている。半導体製造において、受光素子PDの構造は基本的に発光素子の逆構造である。よって、温度上昇に応じて発光素子の光量は低下するが、受光素子は温度上昇に応じて検出光量が上昇する。図6(a)に示すように、m個(図6中では1個)の発光素子のそれぞれはm個の受光素子に対向するように配置されている。このように、熱に対する特性が対照的な2つの半導体素子を一対とする。発光素子LED Mと受光素子PDをそれぞれ別のウエハで製造しても、図6(a)に示す密着構造を採用すれば、熱の影響を相殺させることができる。図6(a)では、発光素子LED Mと受光素子PDの共通コモン端子となる電極601を金等の金属にて構成し、発光素子LED Mと電極601に対して蓋をするように受光素子PDを密着させる。これにより、熱は電極601を通して均衡化され、漏れ光や迷光も低減できる。
【0043】
図6(b)では、電極601で密着密封し、かつ、強度的に剛性を保つためにキャップ状のカバー602により、発光素子LED M、受光素子PDおよび電極601を覆う構成が示されている。m個の発光素子とm個の受光素子とによるm個のペアにm個のカバーを被せることで迷光や漏光を低減することが可能となる。
【0044】
図6(c)では、m個の発光素子とm個の受光素子とによるm個のペアのそれぞれを、遮光性を有した接着剤で包含することを示している。このように、透光性のない材料で合成した接着剤(例:エポキシ樹脂系硬化接着剤)により、発光素子LED M、受光素子PDおよび電極601を密封してもよい。
【0045】
なお、特に図示していないが、1つの発光素子と1つの受光素子との一対を半導体製造工程やウエハ上での製造工程で一体化して製造するようにしてもよい。本実施例では、1つのブロックに含まれる1つの発光素子を受光素子とペアにする例について説明したが、複数の発光素子と同数の受光素子とを対にしてもよい。つまり、APC用に複数の発光素子および受光素子とのペアが形成され、その制御結果が画像形成用の複数の発光素子に反映される。
【0046】
図7を用いて、リサイクル対応性と露光装置の歩留まり向上と達成させるための発光素子アレイの実装例について説明する。ここでは、1つのブロックを形成する発光素子アレイ600、光学レンズアレイ701および駆動回路702を一体化してICチップ700を形成する。
【0047】
電子写真装置の露光装置では、一般に、発光素子からの照射光を集光する光学系が必要である。つまり、電子写真装置の露光装置は、光源、集光レンズおよび感光体の3つが主要な構成部品となるため、これらの取り付け位置に要求される精度は高い。特に、光源と集光レンズとの位置精度は厳しいため、露光装置の製造ラインで調整して取り付けることは非効率的である。そこで、ウエハから取り出した半導体素子レベルの駆動回路702と発光素子アレイ600とマイクロレンズ等の光学レンズアレイ701とを電極配線やボンディング配線等を利用して組み立てる。光学レンズアレイ701は、封止ガラス等を含み、光を透過可能となっている。このように、1つの光源ブロックは、画像形成に使用される(n−m)個の発光素子に対向して設けられた(n−m)個の集光レンズを有した光学レンズアレイ701とともにICチップ500を構成している。また、複数のICチップ700をその長さ方向に複数配列することで画像形成装置用のプリントヘッド301を構成している。
【0048】
ところで、従来のプリントヘッドでは、プリットヘッドが組みあがった状態でないと光源検査や光源調整を実行できなかった。一方、本実施例であれば、1つのブロックを構成するICチップ700ごとに独立して駆動可能な駆動回路が含まれているため、ICチップ700が完成した段階で光源検査や光源調整を実行可能となる。さらに必要に応じて、電子写真装置に搭載したときの光源照射位置など、歩留まりに係る項目の検査や調整もこの段階で実行可能になる。よって、不良があれば、ICチップ700を単位として排除することが可能となる。従来であれば、プリントヘッドに含まれる発光素子の1つでも不良があれば、2万素子からなる1つのプリントヘッドが廃棄されていた。しかし、本実施例では、ブロック(ICチップ700)ごとに排除できるため、歩留まりが大幅に向上するであろう。つまり、廃棄単位がプリントヘッド一つか、ブロック一つかでは、コストにおいて大きな違いが生まれるのである。また、不良発光素子の発生確率は同じであるため、発光素子の総数が2万個と1千個であれば歩留まり率が20倍向上するのは当然である。
【0049】
上述したように、発光素子の寿命検出は、ブロックごとに実行できるため、寿命が尽きそうなブロックを予め交換することが可能となる。さらに、廃棄された電子写真装置から露光装置を取り出してリサイクルする際には、ブロックごとの寿命検出結果に応じて、ブロック単位でリサイクルを行ったり、プリントヘッド単位でリサイクルすることも可能となる。このように、本実施例の構成は、従来構成と比較して、リサイクル性能も高いといえる。
【0050】
上述した実施例は、複数の発光素子LED 0〜LED Mに対して1つの受光素子PDを設けるといった基本的な事例であった。しかし、複数の発光素子LED 0〜LED Mのうち2つ以上の発光素子に対応して同数の受光素子PDを配置してもよい。
【0051】
図3(b)によれば、プリントヘッド301の端部には、上述したブロック構成を変形した変形ブロック310、320が設けられる。変形ブロック310、320は、ナノインエンコーダー303の溝に対して光を照射する発光素子と溝からの反射光を受光する受光素子とを備えた位置検出用光源ブロックである。なお、変形ブロック310、320は、画像の書き出し開始側においてナノインエンコーダー303に対向するように設けられる。なお、ナノインエンコーダー303は、電子写真装置が有する解像度の半分の大きさ(2400dpiでは10.5μmの半分である5.25μm)で掘られた溝である。つまり、感光体ドラム302がライン半分移動するごとに、溝一つが通過することになる。
【0052】
変形ブロック310は、書き出し側から6ビット分だけ発光素子304と受光素子305とのペアを有している。これらのペアはAPCには利用されない。さらに、6ビット分の受光素子305は、ナノインエンコーダー303の溝列に対して、図3(a)の拡大図に示すように、隣り合った溝列のうち主走査方向で重複した部分に対向するように2ビット分のペアが配置されている。つまり、nライン側列専用の2ビットと、重複部分の2ビットと、n+1ライン側列専用の2ビットとで、合計で6ビットのペアが配置される。6ビットの発光素子304を常時点灯させ、溝からの反射光を対応する6ビットの受光素子305によって受講することで、感光体ドラム302の移動速度のムラを制御部40がモニタする。つまり、制御部40は、検出した移動速度のムラに応じて、副走査方向での書き出しタイミングを調整することができる。一般には、移動速度検出機構とプリントヘッド301とは異なる位置に取り付けられているため、取り付け誤差の分だけ、精度が出ない。一方、本実施例では、移動速度検出機構をプリントヘッド301に一体化したため、取り付け誤差に対する調整が不要となり、移動速度の検出精度も向上できる。
【0053】
図3(b)には、変形ブロック310とは異なる変形ブロック320が例示されている。上述したように、複数の発光素子に対して発光素子の数よりも少数の受光素子により変形ブロックを構成することができる。変形ブロック320では、長方形の受光素子305’を採用している。なお、変形ブロック310、変形ブロック320のいずれにおいても、受光素子を複数の発光素子に対して180°の位置に配置してもよいし、発光素子に対して0°ないしは数10°の角度を付けて配置してもよい。発光素子からの光を受光可能な位置であれば、受光素子の位置はどのような位置でもよい。例えば、ミラー307を介して、受光素子305は間接的に発光素子304からの光を受光してもよい。ただし、注目発光素子に対して隣接している隣接発光素子から光を受光しないよう、構造的または制御シーケンス上の工夫は必要である。例えば、注目発光素子と隣接発光素子との同時発光を回避するような制御シーケンスを設計すればよい。
【0054】
なお、実施例で述べた具体的な回路構成は本発明にとって必須というわけではなく、本発明の技術思想を反映した回路であればどのような回路構成であってもよい。また、1つのブロックあたりでm個の受光素子で光量検出を行う場合、m個の検出結果が得られる。この場合、フィードバックに用いるデータは、m個の検出結果の平均値でもよいし、重み付け平均値であってもよいし、m個のうちいくつかを除外した平均値を用いてもよい。このように本実施例では、受光素子数を減らすことで露光装置の製造コストを安価にし、ブロック単位でAPCを実行することで光量制御の精度も十分に確保される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子から構成される発光素子アレイを含む光源ブロックと、
光量調整用発光素子及び光量調整用受光素子を含む光量検出部と、
前記光源ブロックにおける目標光量を設定する設定部と、
前記光量調整用発光素子から発光された光を対応する光量調整用受光素子によって検出することで得られた検出光量と、前記設定部により設定された目標光量とを比較する比較器と、
前記検出光量が前記目標光量を下回っていれば前記光量調整用発光素子を駆動するための駆動電流の値を上昇させ、前記検出光量が前記目標光量を下回っていなければ前記光量調整用発光素子を駆動するための駆動電流の値を減少させるよう電流制御を行う制御部とを備え、
前記制御部は、前記電流制御に基づき、前記光源ブロックにおける前記複数の発光素子を駆動することを特徴とする露光装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記複数の発光素子の少なくとも1つが点灯するときは前記光量調整用発光素子も点灯させることで、前記駆動電流の値を更新することを特徴とする請求項1記載の露光装置。
【請求項3】
前記光量調整用発光素子のそれぞれは前記光量調整用受光素子に対向するように配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
【請求項4】
前記光量調整用発光素子と前記光量調整用受光素子とによるペアに被せることで迷光を低減するカバーをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
【請求項5】
前記光量調整用発光素子と前記光量調整用受光素子とによるペアを、遮光性を有した接着剤で包含したことを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
【請求項6】
前記複数の発光素子は同一のウエハから取り出されて製造された発光素子であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項7】
前記光源ブロックは、前記複数の発光素子の各々に対向して設けられた集光レンズを有した光学レンズアレイとともにICチップを構成しており、
複数の前記ICチップをその長さ方向に複数配列することで画像形成装置用のプリントヘッドを構成したことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項8】
前記駆動電流の値の変動量が予め定めた範囲を逸脱すると、前記光源ブロックの寿命が尽きたと判定する寿命判定部をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項9】
前記光源ブロックは、複数の光源ブロックからなり、前記設定部は、前記複数の光源ブロックに対して共通に設けられており、前記複数の光源ブロックのそれぞれは、前記比較器及び前記制御部を備えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項10】
画像形成装置であって、
請求項1ないし9のいずれか1項に記載された露光装置と、
回転する感光体であって、前記露光装置に対向し、かつ、前記光源ブロックの長手方向に対して回転軸が平行に配置された前記感光体と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
前記感光体の表面のうち前記感光体の長手方向の端部表面に配置された位置検出用の溝に対して光を照射する発光素子と該溝からの反射光を受光する受光素子とを備えた位置検出用光源ブロックをさらに備えたことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−212976(P2011−212976A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−83396(P2010−83396)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】