説明

非周期的パターン共重合体フィルムのための方法及び組成

【課題】
【解決手段】本発明は、不規則な特徴を有するパターンを含む基板パターンを複製する改良された組成及び方法を提供する。本発明の方法は、ブロック共重合体材料をパターン化基板上に堆積させる工程と、パターンを複製するために材料内の構成要素を秩序化する工程とを含む。一部の実施形態において、秩序化は、共重合体材料の混合物の使用、及び/又は、基板パターンの領域が共重合体材料の少なくとも一つの構成要素と非常に優先的な形で相互作用するように基板パターンを構成することで促進する。本発明は、更に、ブロック共重合体材料において複製された不規則な特徴を有する基板パターンを含む組成を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の説明]
本願は、米国特許法第119(e)条により、出典を明示することでその開示内容全体を実質上本願明細書の一部とする2004年11月22日提出の米国仮出願第60/630,484号に基づく優先権を主張する。
【0002】
本発明は、ナノファブリケーション技術の方法に関し、特に、ブロック共重合体を使用するナノスケールレベルのパターニング材料に関する。
【背景技術】
【0003】
ナノスケールの機械、電気、化学、生物デバイス及びシステムの開発が増加するにつれ、ナノスケールのデバイス及び構成要素の製造のために、新たな処理及び材料が必要となる。これは、こうした構造のスケールが数十ナノメートルまで低下する場合には特に当てはまる。パターン特徴部の完全又は完全に近いレジストレーションと共に、ナノスケールのパターンを広面積に渡って複製可能な材料及び方法に対しては、特定のニーズが存在する。ブロック共重合体材料は、数十ナノメートル以下の寸法で、個別のドメインへと自己集合するため、ナノファブリケーションにおいて有用である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ブロック共重合体を使用する既存の方法には幾つかの限界がある。共重合体の自己集合のみに依存するアプローチでは、パターンの欠陥が問題となる。ブロック共重合体によるナノパターニングのアプローチの一つでは、高度なリソグラフィ手法による基板の化学パターニングを、ブロック共重合体の自己集合と組み合わせる。化学パターンは、ブロック共重合体の自己集合を方向付け、完全又は完全に近いパターンの複製と、広面積に渡るパターン特徴部のレジストレーションとを発生させる。
【0005】
しかしながら、パターンを複製するためのブロック共重合体の有向自己集合の使用は、これまで、周期的パターンの複製に限られてきた。これにより、多くの用途で必要となる不規則な特徴を有するパターンの複製は除外されている。加えて、これまで使用されてきた方法及び材料は、狭い範囲の基板パターンのみを複製するために特定の材料が使用可能であるという点において限定されていた。
【0006】
したがって、ブロック共重合体フィルムにおいて不規則な特徴を含むパターンを複製するための方法及び組成が必要である。加えて、周期的及び非周期的パターンの複製において、より高い処理自由度を提供する、改良された材料及び方法を有することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、不規則な特徴を有するパターンを含む基板パターンを複製する改良された方法を提供することで、こうした必要性を満たす。本発明の方法は、ブロック共重合体材料をパターン化基板上に堆積させる工程と、パターンを複製するために材料内の構成要素を秩序化する工程とを含む。一部の実施形態において、秩序化は、共重合体材料の混合物の使用、及び/又は、基板パターンの領域が共重合体材料の少なくとも一つの構成要素と非常に優先的な形で相互作用するように基板パターンを構成することで促進する。本発明は、更に、ブロック共重合体材料において複製された不規則な特徴を有する基板パターンを含む組成を提供する。本発明の方法及び組成の用途には、例えば、半導体処理における更なる処理のためのマスクの形成と、ブロック共重合体材料における機能特徴部、例えば、ナノスケールの導電線の形成とが含まれる。
【0008】
本発明の一態様は、少なくとも一つの不規則な特徴を有するパターンでパターン形成された基板を提供する工程と、ブロック共重合体を基板上に堆積させる工程と、共重合体層においてパターンを複製するために、基礎パターンに従って、共重合体材料内の構成要素を秩序化する工程とを含む。本発明の別の態様は、少なくとも一つの不規則な特徴を有するパターンでパターン形成された基板と、ブロック共重合体を含む共重合体層とを含む組成であり、パターンは、共重合体層において複製される。
【0009】
一部の実施形態において、本発明で使用し得る基板パターンは、少なくとも一つの不規則な特徴を有する。不規則な特徴は、限定ではないが、角、角度、T字接合、及び輪を含む。ブロック共重合体材料がラメラ形態を示す実施形態において、不規則な特徴は、角、角度、T字接合、及び輪を含む全ての非線形特徴を含む。同様に、ブロック共重合体材料が平行円柱列形態を示す実施形態において、不規則な特徴は、全ての非線形特徴を含む。本発明により使用し得る基板パターンは、非周期的パターンとしても特徴付けし得る。一部の実施形態において、本発明により使用されるパターンは、非周期的及び周期的領域を含む。
【0010】
共重合体材料内の構成要素を秩序化する工程は、共重合体材料の混合物の使用により促進し得る。共重合体材料は、ブロック共重合体を含む。一部の実施形態において、共重合体材料は、第一のブロック共重合体と、第二のブロック共重合体、第一の単独重合体、及び第二の単独重合体の少なくとも一つとを含む。好適な実施形態において、ブロック共重合体材料は、第一及び第二の単独重合体を含み、第一の単独重合体は、ブロック共重合体内の第一の重合体ブロックと同じ種類の重合体であり、第二の単独重合体は、ブロック共重合体内の第二の重合体ブロックと同じ種類の重合体である、特に好適な実施形態において、共重合体材料は、PS−b−PMMA/PS/PMMA混合物である。別の好適な実施形態において、混合物内の単独重合体の体積分率は、0乃至0.8である。特定の好適な実施形態において、混合物内の単独重合体の体積分率は、0.4乃至0.6である。共重合体材料は、単独重合体に加えて、或いはその代わりに、可膨張性材料を含有し得る。可膨張性材料の例は、溶媒、可塑剤、又は超臨界流体を含む。
【0011】
共重合体材料の秩序化は、更に、基板パターンの領域が共重合体材料の少なくとも一つの構成要素と非常に優先的な形で相互作用するように基板パターンを構成することで促進し得る。例えば、パターン及びブロックAとパターン及びブロックBとの間の界面エネルギコントラストを増加させ得る。好適な実施形態において、パターンの領域及び共重合体の第一のブロックの間の界面エネルギと、領域及び共重合体の第二のブロックの間の界面エネルギとの差は、少なくとも0.6ergs/cm2である。
【0012】
基礎パターンにより共重合体材料を秩序化する工程は、材料の構成要素を伸張又は圧縮する工程を含み得る。
【0013】
基礎パターンにより共重合体材料を秩序化する工程は、構造全体での材料の不均一分布を含み得る。
【0014】
上記の方法による秩序化を促進する工程は、周期的パターン(又はパターンの周期的領域)と、不規則な特徴を含むパターン又は領域との複製を改善するのに使用し得る。
【0015】
基板は、化学パターニングにより、或いは基板の表面を他の方法で活性化することにより、パターン形成し得る。基板は、X線リソグラフィ、極紫外線(EUV)リソグラフィ、又は電子ビームリソグラフィによりパターン形成する。
【0016】
一部の実施形態において、パターン化基板は、パターン化結像層を含む。好適な実施形態において、結像層は、重合体ブラシ又は自己集合単層を含む。重合体ブラシの例は、共重合体材料を構成する単量体の単独重合体又は共重合体を含む。自己集合単層の例は、シラン及びシロキサン化合物を含む。
【0017】
本発明の方法及び組成は、半導体製造において使用し得る。共重合体材料は、レジストマスクとして使用してよく、本発明の方法は、材料を基礎パターンにより秩序化した後、共重合体材料の構成要素を選択的に除去する工程を含み得る。
【0018】
本発明の方法及び組成は、ナノスケールの導電線等、機能性共重合体特徴部を形成するのにも使用し得る。例えば、共重合体材料の構成要素の一つを絶縁体とし、共重合体材料の構成要素の別の一つを導体としてよい。共重合体材料は、本質的に絶縁性又は導電線にしてよく、或いは、絶縁性又は導電性材料、例えば、導電性ナノ粒子を組み込んでもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の具体的な実施形態を詳細に参照する。具体的な実施形態の例は、添付図面に例示する。本発明について、具体的な実施形態に関連して説明するが、こうした具体的な実施形態に本発明を限定するものではないことは理解されよう。反対に、本発明の趣旨及び範囲に含まれ得る代替物、変形例、及び等価物を対象とするものである。以下の説明では、本発明を完全に理解するために多数の具体的な詳細について述べる。本発明は、こうした具体的な詳細の一部又は全部が無くとも実現し得る。別の事例において、周知の処理工程については、本発明を不必要に曖昧にしないために、詳細に説明していない。
【0020】
ブロック共重合体は、二つ以上の重合体ブロックから合成される重合体のクラスである。ジブロック共重合体ABの構造は、例えば、AAAAAAA−BBBBBBBBに対応し得る。図1は、ジブロック共重合体の理想的な相挙動を示す図である。図1のグラフは、ジブロック(A−b−B)共重合体のブロック(A)のxN(xはフローリ−ハギンズ相互作用パラメータ、Nは重合度)を、体積分率fの関数として示している。xNは、ジブロック共重合体においてブロックを混合するエネルギに関連し、温度に反比例する。図1は、特定の温度及び体積分率Aにおいて、ジブロック共重合体が様々な形態的特徴のドメインへミクロ相分離することを示している。図1に示したように、何れかのブロックの体積分率が約0.1である時、ブロック共重合体は、球形ドメイン(S)へミクロ相分離し、共重合体の一方のブロックが他方のブロックの球形を取り囲む。何れかのブロックの体積分率が約0.2乃至0.3に近づくと、円柱の六角形配列(C)を形成するように分離し、共重合体の一方のブロックが他方のブロックの円柱を取り囲む。ブロックの体積分率がほぼ等しくなる時、ブロックのラメラドメイン(L)又は交互の縞が形成される。円柱又はラメラドメインの分子レベルでの表現を併せて示す。ドメインのサイズは、通常5乃至50nmである。三種類以上のブロック(例えば、A−b−B−b−C)を含むブロック共重合体の相挙動においても、様々なドメインへのミクロ相分離が生じる。
【0021】
ドメインのサイズ及び形状は、共重合体の分子量及び組成によって決まる。
【0022】
図2は、基板上に形成された球形、円柱、及びラメラ秩序共重合体ドメインを示す図である。共重合体の一方のブロックのドメイン(球形、円柱、又はラメラ)は、他方のブロック共重合体に囲まれる。図2に示したように、円柱は、基板に対して平行又は垂直を成す。
【0023】
図2に示した秩序ドメインは、パターンのテンプレートとして使用し得る。Parkら(Science, 1997 276, 1401)は、シリコン基板上に堆積させたジブロック共重合体フィルムについて説明している。ジブロック共重合体は、球形の周期的配列へミクロ相分離させた。球形を形成したブロックを除去し、図2に示したものに似た球形の穴を備えた残存ブロックを残した。次に、残存ブロックをマスクとして使用し、シリコン基板に密度の高い穴の列をエッチングした(約1011穴/cm2)。Liら(Applied Physics Letters, 2000, 76, 1689)は、窒化硅素ハードマスクをパターン形成するテンプレートとしてブロック共重合体を使用することについて説明しており、ハードマスクは、その後、ガリウムヒ素ナノ構造の作成に使用した。こうしたジブロック共重合体の使用では、両方とも、パターンをブロックから基板へ転送するために貫通エッチング工程が必要となる。Asakawaら(Jpn. J. Applied Physics, 2002, 41, 6112)は、反応性イオンエッチング(RIE)により、基板上で球形に秩序化したポリスチレン−b−ポリメチルメタクリレート(PS−b−PMMA)ジブロック共重合体フィルムをエッチングすることについて説明している。RIEは、PMMAを優先的にエッチングし、ブロック共重合体フィルムから基板へのパターンの直接転送を発生させた。パターニングのテンプレートとしてのブロック共重合体ドメインの使用の用途には、超高密度ナノワイヤアレイの作成(Thurn-Albrecht et al., Science, 2000, 290, 2126参照)と、低電圧スケーラブルナノクリスタルFLASHメモリの製造(Guarini et al., IBM Semiconductor Research and Development Center, 2004 IEEE IEDM Conference Presentation)とが含まれる。上記全ての参考資料は、出典を明示することでその開示内容全体を実質上本願明細書の一部として、参照する。
【0024】
上記手法のブロック共重合体フィルムは、何らかの方向又は誘導なしで自己集合する。この無向性自己集合では、欠陥のあるパターンが生じる。無向性自己集合は、欠陥を発生させるため、長距離に渡る秩序化、パターンの完全性、基礎を成す基板によるドメインのレジストレーション、及びアドレス可能なアレイの作成を必要とする用途には適していない。
【0025】
ジブロック共重合体フィルムの長距離秩序化に対するアプローチには、グラフォエピタキシ、温度勾配の使用、溶媒キャスティング、及び剪断手法が含まれる。しかしながら、こうした手法は何れも、本当に巨視的な秩序化と、基板によるドメインの完全又は完全に近いレジストレーションとを示さなかった
【0026】
参照により全体をあらゆる目的で本明細書に組み込む米国特許第6,746,825号に記載の別のアプローチは、高度なリソグラフィを自己ブロック共重合体の自己集合に組み合わせる。リソグラフィによりパターン形成した面を使用して、ブロック共重合体ドメインの集合を方向付ける。このアプローチは、基礎化学パターンのレジストレーションと共に、ドメインの巨視的秩序化を達成する。図3A及び3Bは、この手法により、どのようにしてラメラ及び円柱ドメインを基板上に形成し得るかを示している。図3Aは、結像層に覆われた基板上でのラメラドメインの誘導自己集合を示している。第一の工程では、干渉リソグラフィを使用して、結像層において周期的パターンを形成する。このケースでは、直線縞パターンを形成する。次に、ブロック共重合体フィルムを、パターン化結像層に堆積させる。その後、共重合体フィルムをアニールし、他方のブロック302に囲まれた、共重合体の一方のブロック301の自己集合ドメインの列を形成する。次に、例えば、一方のブロックを除去し、開口部に別の材料を充填することで、パターン構造の選択的機能化を実行してよい。図3Bは、円柱ドメインの誘導自己集合を示している。処理は、ラメラドメインと同じであり、結像層において形成されるパターンのみが異なる。他方のブロック304により囲まれた一方のブロック303の円柱ドメインが形成される。
【0027】
上記のように、干渉分光法を使用して、ブロック共重合体のドメイン構造の特徴的寸法に相応の空間的配置において、異なる化学的機能性の領域により基板のパターン形成を行う。干渉パターニングは、図2に示した形態の自己集合を誘導する基板を準備するのに適している。これは、干渉パターンとブロック共重合体の形態とが同じ周期性を示すためである。例えば、日本の光線を交差させることで、ラメラドメインの自己集合を誘導するのに使用される図3Aに示した交互の縞パターンが生じる。夾角120°での縞の二重露光により、図3Bに示した円柱ドメインの自己集合を誘導するのに使用される六角形の配列で、建設的干渉のスポットが生じる。
【0028】
巨視的領域での無向性及び有向性の集合の違いは、図4で確認できる。図4は、非パターン化及びパターン化基板上でのPS−b−PMMAの巨視的自己集合を示す。図4に示したように、非パターン形成面では、ブロック共重合体の無秩序な集合が生じる。上記の周期的パターン形成面を利用することで、ブロック共重合体フィルムの完全なエピタキシャル集合が生じる。エピタキシャル集合は、任意の広面積に渡って可能となる。一例において、完全なエピタキシャル集合は、8×5μm2の長方形領域に渡って、パターンに垂直な50μm(パターン面積の最大垂直寸法)の直線距離、及び一方のラメラに沿った400μmの直線距離に沿って達成された。
【0029】
図4に示したパターン形成面上での誘導自己集合では、ブロック共重合体とパターンとの間に何らかの相互関係が必要となる。ブロック共重合体フィルムは、バルクラメラ周期LOを有する。ジブロック共重合体において、LOは、バルクの一方のジブロックの長さである。同様に、周期的パターンは、パターン周期を有する。ジブロックラメラドメイン集合に使用される交互縞パターンのパターン周期LSは、パターン上の交互の界面間の距離である(即ち、二本の縞の幅)。円柱及び球形ドメイン構造において、バルクドメインの周期性は、六角配列における円柱又は球の間の距離により特徴付けできる。誘導自己集合において、パターン周期は、ミクロ相分離ブロック共重合体フィルムのバルク周期に相応のものにする必要がある。
【0030】
これについては、PS−b−PMMAのラメラドメインのレジストレーション及び秩序化においてパターン周期LSを変化させることの効果を示す図5に例証している。対称なPS−b−PMMAのLOは、48nmである。パターン周期45nm、47.5nm、50nm、52.5nm、及び55nmのPS−b−PMMAの有向自己集合を図5に示す。LS=45nmに図示したように、バルクラメラ周期48nmより大幅に小さいパターン周期では、欠陥501等の転位欠陥が生じる。これは、ラメラがバルク周期より小さな範囲に圧縮されるためである。バルクラメラ周期より大幅に大きなパターン周期では、ヘリンボーンパターン(例えば、LSが52.5nmである範囲503)が生じ、自然なバルク周期より大きな範囲に適合しようとするラメラのため、傾斜し、位置のずれたラメラが発生する。完全又は完全に近い複製及びレジストレーションは、47.5nmのLSで達成される。パターン周期Lsがバルクラメラ周期と大きく異なるほど、多くの欠陥が複製パターンに存在する。完全な複製と、基板パターンによるレジストレーションとを達成するには、LSをLOにほぼ等しくするか、相応のものにする必要がある。同様に、円柱及び球形パターンの周期性は、バルクミクロ相分離ブロック重合体フィルムの周期に相応のものにする必要がある。
【0031】
ナノスケール製造の多くの用途では、非周期的であるパターン、及び/又は、不規則な特徴を含むパターンを必要とする。図6は、非周期的パターンの大まかな略図である。周期的基板パターンを必要とする方法は、こうした不規則な特徴のパターン又は非周期的パターンの自己集合を方向付けるために使用できない。更に、パターン周期をバルクラメラ周期にほぼ等しくする必要のある方法は、用途において限定される。これは、実効周期がパターン全体で一定ではないためである。図6Aは、パターン内の不規則な特徴(屈曲部)の界面間の距離を示している。暗色と明色との縞の幅が等しい対称パターンを想定すると、界面間の距離は、パターンの直線部分に沿って1/2LSとなる。しかしながら、屈曲部において、界面間の距離は、LS/2sin(θ/2)であり、LS/sin(θ/2)の周期を有することに相当する。したがって、屈曲部における実効周期はLS/sin(θ/2)である。図6のパターンの非直線部分は、直線部分とは異なる周期を有する。したがって、パターン周期をバルクラメラ周期にほぼ等しくする必要のある方法は、図6のもの等、非周期的又は不規則な特徴のパターンの複製には適していない。
【0032】
本発明の方法は、ブロック共重合体層において、非周期的パターン、或いは不規則な特徴を有するパターンを複製するのに使用し得る。図7は、中立湿潤(即ち、非パターン)面に堆積させたブロック共重合体フィルムを示す。図7において確認できるように、角、T字接合、及び輪を含め、多くの異なる不規則な特徴が、フィルムにおいて特定できる。全ての形態において、不規則な特徴は、バルクミクロ相分離ドメインとは異なる特徴である。ブロック共重合体材料がラメラ形態を示す実施形態において、不規則な特徴は、角、角度、T字接合、及び輪を含め、全ての非線形特徴を含む。ブロック共重合体材料が平行な円柱列の形態を示す実施形態においても、不規則な特徴は、全ての非線形特徴を含む。本発明の方法は、無向性ブロック共重合体フィルムの無秩序な構造に見られる、あらゆる不規則な特徴を含むパターンを複製するのに使用し得る。一部の実施形態において、本発明の方法は、非周期的領域及び周期的領域の両方を含むパターンを複製するのに使用し得る。一部の実施形態において、本発明の方法は、不規則な特徴と、(図2に示したもの等の)バルクミクロ相分離ドメインに対応する特徴との両方を含むパターンを複製するのに使用し得る。
【0033】
図8は、本発明の一実施形態による処理800の動作を示すフローチャートである。動作801において、不規則な特徴を有するパターン化基板を提供する。基板は、化学的にパターン形成するか、或いは他の方法で活性化してよい。動作803において、ブロック共重合体を含む材料の層を、基板上に堆積させる。例えば、材料は、ブロック共重合体/単独重合体混合物にしてよい。次に、ブロック共重合体材料の構成要素を、動作805で基礎パターンに従って秩序化し、共重合体層においてパターンを複製する。秩序化を発生させるために、通常、共重合体材料のブロックのガラス転位温度より高温で、ブロック共重合体材料をアニールする。
【0034】
図9は、本発明の実施形態による、パターン化基板上に形成されたブロック共重合体フィルムを示す。パターンは、不規則な特徴、即ち、角度135°の屈曲を含む。図9において確認できるように、方法は、完全又は完全に近い複製と、基本パターンによるレジストレーションとを発生させる。これは、屈曲部についても当てはまる(500nm画像で拡大して図示)。
【0035】
様々な実施形態によれば、非周期的パターンによる共重合体の秩序化は、共重合体材料の混合物の使用により促進する。図10A及び10Bは、ブロック共重合体/ブロック共重合体又は単独重合体/単独重合体混合物の使用により、目標特徴サイズをどのようにシフトし得るかを示す図である。例えば、共重合体材料の周期は、図10Bに示すように、ブロック共重合体を、長さの異なる別のブロック共重合体に混合することでシフトできる。ブロック共重合体1は、バルクラメラ周期LO1を有し、ブロック共重合体2は、バルクラメラ周期LO2を有する。混合物の結果的な周期LBは、ジブロックの周期LO1及びLO2と、混合物の組成との関数になる。単独重合体も、図10Aに示したように、共重合体材料においてブロック共重合体に混合し得る。ブロック共重合体は、周期LOを有する。混合物の結果的な周期LBは、ジブロック共重合体の周期LOと、混合物の組成との関数になる。
【0036】
混合物は、任意の周期のパターンを複製するのに使用し得る。図11は、パターン周期40nm、42.5nm、45nm、47.5nm、及び50nmの基板に堆積させた非混合ブロック共重合体(LO=48nm)及び二種類の混合物(LB=44nm及びLB=40nm)の層を示している。周期50nmの基板パターンでは、LO=48nmの非混合ブロック共重合体により、良好な秩序が達成された。45nm及び47.5nmのパターンの両方は、非混合共重合体と、44nm混合物との使用により適切に秩序化された。LS=42.5nmの基板パターンは、それぞれの混合物により、良好な秩序が達成され、LS=40nmは、40nm混合物により覆うことで適切に秩序化された。結果は、材料を適切に混合することにより、特定の周期の基板パターン上でブロック共重合体混合物の良好な秩序を達成できることを示している。混合物は、特定の周期に対して、或いは、パターン内で(実効周期の範囲に対して)、材料を調整することにより、周期的(図11に図示)及び非周期的パターンの秩序化を改善するのに使用し得る。
【0037】
好適な実施形態において、混合物は、単独重合体又は他の可膨張材料を含む。図12は、70乃至105nmのパターン周期を有する基板上での、PS−b−PMMAブロック共重合体と、PS及びPMMA単独重合体との混合物の堆積の結果を示す。PS−b−PMMA/PS/PMMA混合物における単独重合体の体積分率φHは、0.6である。混合物の周期LBは、約100nmである。
【0038】
95nm乃至105nmの基板パターン上での堆積では、適切に秩序化された複製及びレジストレーションが生じた(画像の縮尺(約40μm/インチ)のため、パターンの特徴は区別できない)。これは、パターン周期LSが約100nmの混合物周期LBに釣り合っているためである。
【0039】
しかしながら、さらに低い周期(即ち、90nm、85nm、80nm、75nm、及び70nm)を有する基板パターンでの堆積は、単独重合体の相分離ドメインを示す。相分離ドメインは、画像の白色の点である。しかしながら、各画像の最上部近くには、距離dの完全なパターニング範囲も存在する。単独重合体の相分離の量と、完全パターニングの距離dとは、パターン周期LSの関数である。パターン範囲の外部の範囲は、過剰な単独重合体が流動可能なリザーバとして機能する。そのため、混合物のφHは0.6だが、完全にパターン形成された範囲では、φHは0.6未満となる。
【0040】
単独重合体が拡散して、任意の特定のパターン周期での完全なパターニングの範囲を残す能力は、正確な混合物により、事実上あらゆる基板パターンに対応できることを示唆する。こうした混合物において、単独重合体は、例えば、小さな実効周期を有するパターン特徴部から、より大きな実効周期を有するパターン特徴部へ拡散できる。大きなぱたん周期の領域は、相分離のない単独重合体に対応する。小さな周期及び大きな周期の範囲は、両方とも混合物によりパターン形成される。例えば、LBが70nmである三元のPS−b−PMMA/PS/PMMA(体積分率0.6/0.2/0.2)混合物では、60乃至80nmのLSを有する表面で、秩序化及びレジストレーションが完全なラメラが生じた(Stoykovich, M. P., Miller, M., Kim, S. O.., Solak, H. H., Edwards, E. W., de Pablo, J. J., Nealey, P. E., Directed Assembly of Block Copolymer Blends into Non-regular Device Oriented Structure, Science (公表許可済み、2005)、出典を明示することでその開示内容全体を実質上本願明細書の一部として参照する)。
【0041】
別のこうした例を、45°の屈曲を含むパターン上の誘導自己集合共重合体材料の画像である図21Aに示す。パターン周期は、パターンの直線部分に沿って65nmである。図6Aに関連して説明したように、屈曲部の実効パターン周期は、LS/sin(θ/2)、或いは約170nmである。混合物のバルクラメラ周期は、70nmである。明色の縞には、屈曲部に暗色領域が現れている。本発明はこの理論に限定されないが、こうした暗色領域は、屈曲部での単独高分子の集中を示すと考えられる。単独高分子は、パターンの65nm領域から、屈曲部へ拡散する。屈曲部にある大きな範囲では、より多くの材料が必要となり、拡散した単独重合体により供給されている。この効果については、Stoykovichら(上記参照)も説明している。
【0042】
所望のパターンにとって適切な混合物組成は、混合物内の重合体の体積分率を、パターンの「明色」又は「暗色」面積分率に一致させることで決定できる。例えば、パターンの「暗色」面積分率が0.6である場合、PS−b−PMMA/PS/PMMAの三元混合物は、混合物内のAの体積分率が0.6となるように固定できる。一部の実施形態において、必要に応じて単独重合体の供給又は取り出しを行うためにリザーバを提供してもよい。リザーバは、パターンの機能部分にしてよく、或いはしなくてもよい。
【0043】
ブロック共重合体は、任意の数の共重合体及び/又は任意の数の単独重合体と混合してよいが、共重合体及び単独重合体との混合に限定されない。例えば、ブロック共重合体は、より多くの材料を必要とするパターンの領域へ拡散可能な任意の可膨張材料と混合してよい。可膨張材料の例は、不揮発性溶媒、可塑剤、超臨界流体、又は他の任意の希釈剤を含む。単独重合体と同様に、可膨張材料供給又は取り出しを行うためにリザーバを提供してもよい。
【0044】
本発明の一部の実施形態において、非周期的又は不規則な特徴のパターンを含むパターンに従った共重合体の秩序化は、基板パターンの領域が共重合体材料の少なくとも一つの構成要素と非常に優先的な形で相互作用するように基板パターンを構成することで促進される。
【0045】
優先的な相互作用は、基板パターン材料及び/又は共重合体材料の任意の特性に基づいてよい。一部の実施形態において、基板パターンの領域と、共重合体フィルムの構成要素とは、それらの間の界面エネルギにより相互作用する。例えば、ブロック共重合体材料がPS−b−PMMAブロック共重合体である場合、基板パターンは、パターン領域がPS又はPMMAに対して非常に優先的になるように構成し得る。これは、基板パターンの組成を調整することで実行し得る。
【0046】
図13は、ポリスチレンとランダムスチレン/メチルメタクリレート共重合体ブラシにおけるブラシとの間の界面エネルギを、ブラシの組成の関数として示す図である。ブラシにおけるスチレンの分率を減らすにつれ、ポリスチレンとブラシとの間の界面エネルギは増加する(Mansky et al., Science, 1997, 275, 1468参照。全体を参照により本明細書に組み込むものとする)。ブロック共重合体薄膜の湿潤挙動は、共重合体の各ブロックと基板との間の界面エネルギにより決まり、より低い界面エネルギを有するブロックが優先的に基板を湿潤させることが分かっている。
【0047】
一部の実施形態では、共重合体材料の一つ以上の構成要素を伸張又は圧縮して、基礎パターンによるレジストレーションを促進する。圧縮は、共重合体材料のバルクラメラ周期がパターンの周期より大きい時に発生し得る。伸張は、共重合体材料のバルクラメラ周期がパターンの周期より小さい時に発生し得る。ブロック共重合体の構成要素の伸張及び圧縮により、広範な基板パターン周期によるレジストレーションが可能となる。しかしながら、圧縮及び伸張にはエネルギを要する。図14は、共重合体ブロックを伸張/圧縮するのに必要なエネルギを、基板パターン周期LSの関数として示すグラフ1401である(Advanced Materials, 16(15), 1315-1319, 2004参照。全体をあらゆる目的で参照により本明細書に組み込むものとする)。放物線は、重合体ブラシの基板周期領域に対応し得る。界面エネルギコントラストが放物線内である限り、ブロック共重合体は、(共重合体材料の構成要素を圧縮及び/又は伸張することで)基礎パターンによりレジストレーション可能である。したがって、界面エネルギコントラストを増加させることで、より大きな範囲の基板パターン周期に渡ってブロック共重合体フィルムのレジストレーションが生じる。
【0048】
界面エネルギコントラストの増加に伴う処理自由度の改善を図15Aに示す。図15Aは、様々な界面エネルギコントラストで、パターン周期42.5nm、45nm、47.5nm、50nm、及び52.5nmの基板上に堆積したLO=48nmのブロック共重合体フィルムを示す図である。最も低い界面エネルギコントラストでは、LSが48nmであるLOにほぼ等しい場合を含め、全てのフィルムが少なくとも何らかの欠陥を示す。界面エネルギコントラストが増加すると、フィルムの秩序が増加する。最も高い界面エネルギコントラストでは、共重合体フィルムは、52.5nmの基板パターン周期上でも十分に秩序化される。したがって、界面エネルギコントラストを増加させることは、処理自由度を高め、全ての(周期的及び非周期的)パターンで有利に利用し得る。
【0049】
処理自由度の改善の別の例を図15Bに示しており、図15Bは、ブロック共重合体材料を使用して選択的に整合させたCdSeナノ粒子を示している。ナノ粒子は、共重合体材料に含め得る希釈剤の一例である。ナノ粒子は、共重合体材の位相又は構成要素の一つにおいて、或いは位相の界面において、選択的に凝集するように、界面化学に基づいて選択できる。共重合体材を堆積又は秩序化させた時、ナノ粒子は、位相に対して(或いは界面において)選択的に整合される。一部の実施形態において、ナノ粒子を堆積させるのに使用した共重合体材は、その後、除去し、ナノ粒子を所望のパターンで残す。したがって、上記の処理自由度の改善は、ナノ粒子の選択的整合にまで及ぶ。これは図15Bに示しており、図15Bは、三種類の幅のナノ粒子の縞を示している。化学パターン化基板のパターン周期性は、それぞれ(左から右へ)55nm、60nm、及び75nmである。ナノ粒子を整合させるのに使用する材料を適切に選択することで、任意の所望のパターンでナノ粒子を選択的に整合できる。堆積させ得る他のナノ粒子の例は、金、銀、及びシリコンナノ粒子を含む。ナノ粒子を整合するための処理自由度の改善も、図23A乃至Cに示しており、図23A乃至Cは、一種類の共重合体材を使用して、様々な周期を有する基板パターン上で整合させたナノ粒子を示している。
【0050】
図16は、ランダム共重合体ブラシ結像層を使用して、パターン化又は活性化面を形成する処理を示している。処理は、ランダム共重合体ブラシ1602により基板1601をコーティングし、結像層1603を形成することを含む。次に、結像層1603をフォトレジスト1604によりコーティングする。その後、光学リソグラフィを使用して、レジスト1604のパターン形成を行う。次に、重合体ブラシ結像層1603をエッチングし、パターンを転送する。フォトレジストは、パターン転送後に除去する。結果として、パターン化基板1605、1606、及び1607のように、重合体ブラシの領域と、ヒドロキシ基の領域とによりパターン形成された基板が生じる。この手法は、それぞれ異なる化学組成(ブラシ内の明色及び暗色分子により表現される)を有する基板1605、1606、及び1607の組成のように、様々な組成のパターン化重合体ブラシを形成するのに使用し得る。
【0051】
図16に示した例において、パターンは周期LSの周期的パターンであるが、基板は、非周期的及び不規則な特徴のパターンを含め、任意のパターンでパターン形成してよい。
【0052】
上記では界面エネルギに基づく優先的相互作用の形成について言及したが、本発明は、これに限定されない。パターンの領域とブロック共重合体の構成要素との優先的相互作用は、界面エネルギ、水素結合、或いは他の何らかの化学、機械、又は電気特性を含め、任意の特性に基づいてよい。
【0053】
[パラメータ]
[基板]
あらゆる種類の基板を使用し得る。ブロック共重合体フィルムを更なる処理のためのレジストマスクとして使用する半導体用途では、シリコン又はガリウムヒ素等の基板を使用し得る。様々な実施形態によれば、基板上に結像層を提供し得る。結像層は、パターン形成又は選択的活性化が可能な任意の種類の材料を含み得る。好適な実施形態において、結像層は、重合体ブラシ又は自己集合単層を含む。自己集合単層の例は、オクタデシルトリクロロシランの自己集合単層等、シラン又はシロキサン化合物の自己集合単層を含む(Peters, R. D., Yang, X. M., Kim, T. K., Sohn, B. H., Nealey, P. F., Using Self-Assembled Monolayers Exposed to X-rays to Control the Wetting Behavior of Thin Films of Block Copolymers, Langmuir, 2000, 16, 4625-4631; Kim, T. K., Sohn, B. H., Yang, X. M., Peters, R. D., Nealey, P. F., Chemical Modification of Self-Assembled Monolayers by Exposure to Soft X-rays in Air, Journal of Physical Chemistry B, 2000, 104, 7403-7410. Peters, R. D., Yang, X. M., Nealey, P. F., Wetting behavior of block copolymers self-assembled films of alkylchlorosilanes: Effect of grafting density, Langmuir, 2000, 16, p. 9620-9626、それぞれ出典を明示することでその開示内容全体を実質上本願明細書の一部として参照する)。
【0054】
好適な実施形態において、結像層は、重合体ブラシを含む。特に改良された実施形態において、重合体ブラシは、ブロック共重合体材料を含む単層の単独重合体又は共重合体を含む。例えば、ブロック共重合体材料がPS−b−PMMAである場合、スチレン及びメチルメチルアクリレートの少なくとも一方を含む重合体ブラシを使用し得る。特定の好適な実施形態において、重合体ブラシは、PSOHである。
【0055】
[基板のパターン形成]
非周期的パターン基板は、非周期的又は不規則な特徴のパターンを生成可能な任意の方法でパターン形成し得る。パターニングには、全ての化学、トポグラフィカル、光学、電気、機械パターニングと、基板を選択的に活性化する他の全ての方法とが含まれる。当然ながら、これらの方法は、周期パターンを生成するのにも適している。
【0056】
基板に結像層を設ける実施形態において、基板のパターン形成は、結像層のパターン形成を含んでよい。重合体ブラシ結像層をパターン形成する一方法は、図16に関連して説明している。
【0057】
また、基板は、パターン材料を基板に選択的に付与してパターン形成してもよい。
【0058】
基板のパターン形成はトップダウンパターニング(例えば、リソグラフィ)、ボトムアップパターニング(例えば、ブロック共重合体自己集合)、又はトップダウン及びボトムアップ手法の組み合わせを含んでよい。例えば、図17A乃至Dは、サブリソグラフィック分解能のパターンを形成するためにリソグラフィと併せて使用し得る有向自己集合の処理を示している。この手法において、リソグラフィは、図17Aにおいて、基板上の所望の領域を活性化し、これにより全体的特徴を定めるために使用される。次に、ブロック共重合体材料を活性化領域に堆積させ、相分離を発生させて、共重合体のドメインへの自己集合を方向付ける(図17B)。共重合体の一方のブロックを選択的に除去する(図17C)。その後、基板の露出領域を選択的に活性化し、これにより基板上にパターンを形成する(図17D)。図17A乃至Dは、ラメラドメインの自己集合を導く縞パターンを示しているが、しかしながら、この方法は何らかの特定のパターンに限定されない。
【0059】
好適な実施形態において、基板は、X線リソグラフィ、極紫外線(EUV)リソグラフィ、又は電子ビームリソグラフィによりパターン形成する。
【0060】
[パターン]
上記のように、一部の実施形態では、本発明に従って使用されるパターンは、非周期的であり、及び/又は不規則な特徴を含む。非周期的パターンは、干渉パターンにおいて見られるような基礎となる周期性を有していないパターンと考えられる。不規則な特徴は、無向性自己集合共重合体フィルムに見られる形状又は構成を含む。不規則な特徴の例は、角度、角、T字接合、及び輪を含む。ブロック共重合体材料がラメラ形態を示す実施形態において、不規則な特徴は、角、角度、T字接合、及び輪を含め、全ての非線形特徴を含む。ブロック共重合体材料が平行な円柱列の形態を示す実施形態においても、不規則な特徴は、全ての非線形特徴を含む。特徴の寸法は、通常、5乃至100の範囲である。基板のパターン化面積は、任意の大きさにしてよい。
【0061】
[ブロック共重合体材料]
ブロック共重合体材料は、ブロック共重合体を含む。ブロック共重合体は、任意の数の別個のブロック共重合体を含んでよい(即ち、ジブロック共重合体、トリブロック共重合体等)。好適な実施形態において、ブロック共重合体は、ジブロック共重合体である。具体的な例は、ジブロック共重合体PS−b−PMMAである。
【0062】
ブロック共重合体材料は、更に、一種類以上の追加ブロック共重合体を含んでよい。一部の実施形態において、材料は、ブロック共重合体/ブロック共重合体混合物にしてよい。ブロック共重合体/ブロック共重合体混合物の例は、PS−b−PMMA(50kg/mol)/PS−b−PMMA(100kg/mol)である。ブロック共重合体材料は、更に、一種類以上の単独重合体を含んでよい。一部の実施形態において、材料は、ブロック共重合体/単独重合体混合物にしてよい。好適な実施形態において、ブロック共重合体は、ブロック共重合体/単独重合体/単独重合体混合物である。特に好適な実施形態において、材料は、PS−b−PMMA/PS/PMMA混合物である。
【0063】
ブロック共重合体材料は、任意の可膨張材料を含んでよい。可膨張材料の例は、揮発性及び不揮発性溶媒、可塑剤、及び超臨界流体を含む。一部の実施形態において、ブロック共重合体材料は、材料全体に分散したナノ粒子を含む。ナノ粒子は、選択的に除去し得る。
【0064】
[実施例]
以下の実施例では、本発明の態様を例示する詳細を提供する。こうした実施例は、本発明の態様を実証し、更に明確に例示するために提供されるものであり、いかなる意味でも限定的なものではない。
【0065】
自己集合単層結像層は、電子ビームリソグラフィによりパターン形成した。パターン周期を49nmとし、パターンには90°の屈曲部を含めた。パターン周期とは、パターンの直線部分における交互の界面間の距離を示す。厚さ60nmのブロック共重合体フィルムを基板上に堆積させ、アニールした。図18は、結果の画像を示す。90°の屈曲部(「A」と記載した範囲)を、共重合体フィルムにおいて複製した。集合において観察された欠陥は、基礎化学パターンの欠陥によるものと思われる。
【0066】
ブロック共重合体フィルムは、45°、90°、及び135°の屈曲部と、65nm、70nm、75nm、及び80nmのパターン周期とを含む非周期的パターン基板上に堆積させ、アニールした。表面は、Nabity Nanowriter及びLEO VP−1550 FE−SEMを使用して、PSOHブラシ上で、50nmまでのPMMAフィルムにおいてパターン形成した。標準的リソグラフィ処理を使用して、フォトレジストを作成した。その後、重合体ブラシを10s O2プラズマによりエッチングした。PS−b−PMMA/PS/PMMAをパターン形成面に堆積させ、193°で七日間アニールした。ブロック共重合体は、100k PS−b−PMMA、40k PS、及び40k PMMAの混合物とし、φH(単独重合体体積分率)は0.4とした。混合物の周期LBは、70nmとした。
【0067】
図19A乃至Dは、135°の屈曲部を有し、LSが65nm、70nm、75nm、及び80nmであるパターン上での自己集合ブロック共重合体フィルムの画像である。フィルムは、全てのパターン周期で十分に秩序化されており、特にLS=80nmのパターンで幾つかの欠陥が観察される。少なくとも一部の欠陥は、基礎パターンの欠陥の結果であり、必ずしも不完全な複製及びレジストレーションによるものではない。全てのフィルムは、135°の屈曲部において事実上無欠陥である。
【0068】
図20A乃至Dは、90°の屈曲部を有し、LSが65nm、70nm、75nm、及び80nmであるパターン上での自己集合ブロック共重合体フィルムの画像である。フィルムは、65nm及び70nmのパターン周期の屈曲部において十分に秩序化されている。75nm及び80nmのパターン周期では、屈曲部に欠陥が観察される。暗色の範囲が、屈曲部の明色縞上に観察される。これらは、パターンの(低周期の)直線領域から(高周期の)屈曲部へ拡散した単独重合体の存在を示すと考えられる。図6Aに関連して説明したように、屈曲部での実効LSは、LS/sin(θ/2)を係数として増加する。90°の屈曲部について、実効周期は、屈曲部において直線領域よりも40%を超えて大きくなる。
【0069】
図21A乃至Dは、45°の屈曲部を有し、LSが65nm、70nm、75nm、及び80nmであるパターン上での自己集合ブロック共重合体フィルムの画像である。屈曲部での実効周期は、直線領域よりも160%を超えて大きくなる。フィルムは、LS=65nmの屈曲部において、欠陥もなく十分に秩序化されている。これは、65nmの直線領域から屈曲部へ拡散するのに十分な単独重合体を70nmのLBが有するためであると考えられる。70nmのパターンの屈曲部では幾つかの欠陥が確認され、殆ど全てのラメラは、75nm及び80nmのパターンにおいて、屈曲部に欠陥を含む。これは、直線領域から屈曲部への拡散に利用できる十分な単独重合体が存在しないためであると考えられる。
【0070】
CdSeナノ粒子を、PS−b−PMMA/PS/PMMA混合物内に分散させた。三元混合物の組成は、80%PS−b−PMMA、10%PS、及び10%PMMAとした。ナノ粒子は、材料の5%を構成する。次に、周期55nmで90°の屈曲部を有するパターン化基板上に材料を堆積及び秩序化させた。ナノ粒子は、表面が疎水性分子(テトラデシルホスホン酸)に覆われており、自己集合ラメラのPSドメインへ選択的に分離する。
【0071】
図22Aは、三元混合物のトップダウンSEM画像である。図22Bは、90°の屈曲部周囲に整合させたCdSeのトップダウンSEM画像であり、図22Aの同じ領域に対応する。ナノ粒子を整合するために使用したブロック共重合体は、O2プラズマ処理により完全に除去した。
【0072】
CdSeナノ粒子は、PS−b−PMMA及び三元PS−b−PMMA/PS/PMMA混合物薄膜を使用して、化学パターン化基板上で整合させた。ナノ粒子は、表面が疎水性分子(テトラデシルホスホン酸)に覆われており、自己集合ラメラのPSドメインへ選択的に分離する。重合体フィルムをO2プラズマにより除去し、ナノ粒子を残した。結果を図15Bに示す。左のSEM画像は、周期55nmの基板でPS−b−PMMA混合物を使用して整合させたCdSeナノ粒子を示す。中央の画像は、周期60nmの基板で、80%PS−b−PMMA、10%PS、及び10%PMMAの混合物を使用して整合させたCdSeナノ粒子を示す。右の画像は、周期75nmの基板で、60%PS−b−PMMA、20%PS、及び20%PMMAの混合物を使用して整合させたCdSeナノ粒子を示す。差し込み図は、O2プラズマ処理前のナノ粒子を備えた重合体フィルムの有向性集合のトップダウンSEM画像である。
【0073】
CdSeナノ粒子は、様々な周期を有する化学パターン基板上で、PS−b−PMMA薄膜を使用して整合させた。PS−b−PMMA/CdSe材料のラメラ周期性は、約51nmである。ナノ粒子を整合するために使用したブロック共重合体は、O2プラズマ処理により完全に除去した。結果を図23A乃至Cに示す。化学パターン化基板のパターン周期性は、それぞれ50nm(図23A)、55nm(図23B)、及び60nm(図23C)である。差し込み図は、O2プラズマ処理前のナノ粒子を備えた重合体フィルムの有向性集合のトップダウンSEM画像である((A)のパターン周期性はPS−b−PMMA/CdSeのラメラ周期性(最大51nm)より小さいため、(A)のナノ粒子列は、PSドメインとの間に僅かな不一致がある。(B)及び(C)では不一致が漸進的に大きくなる)。
【0074】
不規則なパターンの複製の解説及び更なる説明は、Stoykovich, M. P., Muller, M., Kim, S. O., Solak, H. H., Edwards, E. W., de Pablo, J. J., Nealey, P. E., Directed Assembly of Block Copolymer Blends into Non-regular Device Oriented Structure, Science (公表許可済み、2005)に記載されており、出典を明示することでその開示内容全体を実質上本願明細書の一部として参照とする。
【0075】
以上、上記発明につき明確に理解する目的からある程度詳細に説明してきたが、本発明の範囲内で特定の変更及び変形を実現し得ることは明白であろう。本発明の処理及び組成の両方を実現する他の多くの方法が存在することに留意されたい。したがって、本実施形態は、制限的ではなく例示的なものとみなされるべきであり、本発明は、本明細書記載の詳細に限定されるべきではない。
【0076】
引用した全ての参考文献は、出典を明示することでその開示内容全体を実質上本願明細書の一部とする。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】ジブロック共重合体の理想的な基本挙動を示す説明図である。
【図2】基板上に形成された球形、円柱、及びラメラ秩序共重合体ドメインを示す説明図である。
【図3A】基板上でのラメラ及び円柱共重合体ドメインの集合を方向付ける方法を示す説明図である。
【図3B】基板上でのラメラ及び円柱共重合体ドメインの集合を方向付ける方法を示す説明図である。
【図4】非パターン化及びパターン化基板上の自己集合PS−b−PMMA共重合体を示す説明図である。
【図5】パターン周期45nm、47.5nm、50nm、52.5nm、及び55nmであるパターン化基板におけるPS−b−PMMAの自己集合ラメラドメインを示す説明図である。
【図6】非周期的パターンの大まかな概略図である。
【図6A】パターン内の屈曲の実効周期を示す説明図である。
【図7】非パターン化基板上で集合したブロック共重合体の不規則な特徴の画像を示す説明図である。
【図8】本発明の一実施形態による、基板上で非周期的パターンを複製する処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態による、パターン基板上で実行されたブロック共重合体フィルムを示す説明図である。
【図10A】共重合体/共重合体及び単独重合体/単独重合体混合物のバルクラメラ周期を示す説明図である。
【図10B】共重合体/共重合体及び単独重合体/単独重合体混合物のバルクラメラ周期を示す説明図である。
【図11】40nm、42.5nm、45nm、47.5nm、及び50nmのパターン形成面における、周期40及び44nmの共重合体混合物と、周期48nmの非混合共重合体材料との堆積の結果を示す説明図である。
【図12】70nm乃至105nmのパターン周期であるパターン化基板上でのPS−b−PMMA/PS/PMMA混合物の堆積の結果を示す説明図である。
【図13】ポリスチレンとランダムスチレン/メチルメタクリレートブラシとの間の界面エネルギを、ブラシの組成の関数として示す説明図である。
【図14】共重合体ブロックを伸張/圧縮するのに必要なエネルギを、基板パターン周期の関数として示すグラフである。
【図15A】様々な界面エネルギコントラストで、パターン周期42.5nm、45nm、47.5nm、50nm、及び52.5nmの基板上に堆積した周期48nmのブロック共重合体フィルムを示す説明図である。
【図15B】様々なパターンを有する基板上でブロック共重合体材料を使用して選択的に整合させたCdSeナノ粒子を示す説明図である。
【図16】ランダム共重合体ブラシ結像層を使用して、パターン化又は活性化面を形成する処理を示す説明図である。
【図17A】サブリソグラフィック分解能のパターンを形成する処理を示す説明図である。
【図17B】サブリソグラフィック分解能のパターンを形成する処理を示す説明図である。
【図17C】サブリソグラフィック分解能のパターンを形成する処理を示す説明図である。
【図17D】サブリソグラフィック分解能のパターンを形成する処理を示す説明図である。
【図18】90°の屈曲を含む複製パターンの画像を示す説明図である。
【図19A】135°の屈曲を含む複製パターンの画像を示す説明図である。
【図19B】135°の屈曲を含む複製パターンの画像を示す説明図である。
【図19C】135°の屈曲を含む複製パターンの画像を示す説明図である。
【図19D】135°の屈曲を含む複製パターンの画像を示す説明図である。
【図20A】90°の屈曲を含む複製パターンの画像を示す説明図である。
【図20B】90°の屈曲を含む複製パターンの画像を示す説明図である。
【図20C】90°の屈曲を含む複製パターンの画像を示す説明図である。
【図20D】90°の屈曲を含む複製パターンの画像を示す説明図である。
【図21A】45°の屈曲を含む複製パターンの画像を示す説明図である。
【図21B】45°の屈曲を含む複製パターンの画像を示す説明図である。
【図21C】45°の屈曲を含む複製パターンの画像を示す説明図である。
【図21D】45°の屈曲を含む複製パターンの画像を示す説明図である。
【図22A】90°の屈曲を含むパターン上で秩序化されたナノ粒子を含むブロック共重合体材料のSEM画像を示す説明図である。
【図22B】90°の屈曲を含むパターン上で秩序化されたナノ粒子を含むブロック共重合体材料のSEM画像を示す説明図である。
【図23A】様々な周期を有するパターン上で秩序化されたナノ粒子を含むブロック共重合体材料のSEM画像を示す説明図である。
【図23B】様々な周期を有するパターン上で秩序化されたナノ粒子を含むブロック共重合体材料のSEM画像を示す説明図である。
【図23C】様々な周期を有するパターン上で秩序化されたナノ粒子を含むブロック共重合体材料のSEM画像を示す説明図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重合体構造を形成する方法であって、
(a)少なくとも一つの不規則な特徴を有するパターンを形成した基板を提供する工程と、
(b)ブロック共重合体を含む材料の層を全期基板上に堆積させる工程と、
(c)前記共重合体層内の前記パターンを複製するために、前記基礎パターンに従って前記共重合体材料内の構成要素を秩序化する工程と、を備える方法。
【請求項2】
前記少なくとも一つの不規則な特徴は、5nm乃至100nmの範囲の少なくとも一つの寸法を有する請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記ブロック共重合体は、ポリスチレン(PS)及びポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)の共重合体である請求項1又は2の何れかに記載の方法。
【請求項4】
前記共重合体材料は、更に、第二の共重合体、第一の単独重合体、及び第二の単独重合体の少なくとも一つを含む請求項1、2、又は3の何れかに記載の方法。
【請求項5】
前記共重合体材料は、第一の単独重合体を含み、前記第一の単独重合体は、前記ブロック共重合体内の第一の重合体ブロックと同じ種類の重合体である請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記共重合体材料は、更に、第二の単独重合体を含み、前記第二の単独重合体は、前記ブロック共重合体内の第二の重合体ブロックと同じ種類の重合体である請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記共重合体材料は、PS−b−PMMA/PS/PMMA混合物である請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記PS−b−PMMAの体積分率は、0乃至0.8である請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記PS−b−PMMAの体積分率は、0.4乃至0.6である請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記共重合体材料は、更に、可膨張性材料を含む請求項1、2、又は4の何れかに記載の方法。
【請求項11】
前記可膨張性材料は、不揮発性溶媒、可塑剤、又は超臨界流体の少なくとも一つから選択される請求項9記載の方法。
【請求項12】
前記表面パターンの領域は、前記共重合体材料の少なくとも一つの前記構成要素と非常に優先的な形で相互作用する請求項1、2、又は4の何れかに記載の方法。
【請求項13】
前記パターンの領域及び前記共重合体の第一のブロックの間の界面エネルギと、前記領域及び前記共重合体の第二のブロックの間の界面エネルギとの差は、少なくとも0.6ergs/cm2である請求項12記載の方法。
【請求項14】
パターン化基板を提供する工程は、パターン化結像層を上に有する基板を提供する工程を備える請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記結像層は、重合体ブラシ及び自己集合単層の少なくとも一方を備える請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記結像層は、前記ブロック共重合体材料を含む単量体の少なくとも一つの単独重合体又は共重合体を含む重合体ブラシを備える請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記結像層は、シラン又はシロキサン化合物の少なくとも一方を含む自己集合単層を備える請求項15記載の方法。
【請求項18】
更に、前記共重合体材料の前記構成要素の一方を選択的に除去する工程を備える請求項1、2、4、12、又は13の何れかに記載の方法。
【請求項19】
前記共重合体材料は、半導体処理においてレジストマスクとして使用するのに適している請求項1、2、4、12、13、又は18の何れかに記載の方法。
【請求項20】
前記共重合体材料の前記構成要素の一つは、絶縁体であり、前記共重合体材料の前記構成要素の別の一つは、導電体である請求項1、2、4、12、13、又は18の何れかに記載の方法。
【請求項21】
前記パターンは、角度、T字接合、輪、及び角の少なくとも一つを含む請求項1、2、4、12、13、19、又は20の何れかに記載の方法。
【請求項22】
前記パターンは、角度45°、角度90°、及び角度135°の少なくとも一つを含む請求項1又は21の何れかに記載の方法。
【請求項23】
前記基礎パターンにより前記共重合体材料の前記構成要素を秩序化する工程は、前記材料の前記構成要素の少なくとも一つを伸張又は圧縮する工程を備える請求項1、2、4、12、13、18、19、20、又は21の何れかに記載の方法。
【請求項24】
前記共重合体材料は、前記基板全体で不均一に分布する請求項1、2、4、12、13、18、19、20、又は21の何れかに記載の方法。
【請求項25】
更に、前記基板を、X線リソグラフィ、極紫外線(EUV)リソグラフィ、又は電子ビームリソグラフィによりパターン形成する工程を含む請求項1記載の方法。
【請求項26】
前記パターンは、サブリソグラフィック分解能を有する請求項1、2、4、12、13、18、19、20、又は21の何れかに記載の方法。
【請求項27】
更に、リソグラフィ手法と、ブロック共重合体の有向性自己集合との組み合わせにより基板をパターン形成する工程を含む請求項1又は26の何れかに記載の方法。
【請求項28】
前記パターンは、非周期的領域及び周期的領域を備える請求項1、2、4、12、13、18、19、20、又は21の何れかに記載の方法。
【請求項29】
(a)少なくとも一つの不規則な特徴を有するパターンを形成した基板と、
(b)ブロック共重合体を含み、前記パターンが複製される重合体層と、を備える組成。
【請求項30】
前記少なくとも一つの不規則な特徴は、5nm乃至100nmの範囲の少なくとも一つの寸法を有する請求項29記載の組成。
【請求項31】
前記ブロック共重合体は、ポリスチレン(PS)及びポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)のブロック共重合体である請求項29又は30の何れかに記載の組成。
【請求項32】
前記共重合体層は、更に、第二の共重合体、第一の単独重合体、及び第二の単独重合体の少なくとも一つを含む請求項29、30、又は31の何れかに記載の組成。
【請求項33】
前記共重合体層は、第一の単独重合体を含み、前記第一の単独重合体は、前記ブロック共重合体内の第一の重合体ブロックと同じ種類の重合体である請求項32記載の組成。
【請求項34】
前記共重合体層は、更に、第二の単独重合体を含み、前記第二の単独重合体は、前記ブロック共重合体内の第二の重合体ブロックと同じ種類の重合体である請求項33記載の組成。
【請求項35】
前記共重合体層は、PS−b−PMMA/PS/PMMA混合物である請求項29記載の組成。
【請求項36】
前記PS−b−PMMAの体積分率は、0乃至0.8である請求項35記載の組成。
【請求項37】
前記PS−b−PMMAの体積分率は、0.4乃至0.6である請求項36記載の組成。
【請求項38】
前記共重合体層は、更に、可膨張性材料を含む請求項29、30、又は32の何れかに記載の組成。
【請求項39】
前記可膨張性材料は、揮発性又は不揮発性溶媒、可塑剤、又は超臨界流体の少なくとも一つから選択される請求項38記載の組成。
【請求項40】
前記表面パターンの領域は、前記共重合体層の少なくとも一つの前記構成要素と非常に優先的な形で相互作用する請求項29、30、又は32の何れかに記載の組成。
【請求項41】
前記パターンの領域及び前記共重合体の第一のブロックの間の界面エネルギと、前記領域及び前記共重合体の第二のブロックの間の界面エネルギとの差は、少なくとも0.6ergs/cm2である請求項40記載の組成。
【請求項42】
前記パターン化基板は、結像層を備える請求項29記載の組成。
【請求項43】
前記結像層は、重合体ブラシ及び自己集合単層の少なくとも一方を備える請求項42記載の組成。
【請求項44】
前記結像層は、前記ブロック共重合体材料を含む単量体の少なくとも一つの単独重合体又は共重合体を含む重合体ブラシを備える請求項43記載の組成。
【請求項45】
前記結像層は、シラン及びシロキサン化合物の少なくとも一方を含む自己集合単層を備える請求項43記載の組成。
【請求項46】
前記共重合体層は、半導体処理においてレジストマスクとして使用するのに適している請求項29、30、32、40、又は41の何れかに記載の組成。
【請求項47】
前記共重合体層の前記構成要素の一つは、絶縁体であり、前記共重合体層の前記構成要素の別の一つは、導電体である請求項29、30、32、40、又は41の何れかに記載の組成。
【請求項48】
前記パターンは、角度、T字接合、輪、及び角の少なくとも一つを含む請求項29、30、32、40、41、46、又は47の何れかに記載の組成。
【請求項49】
前記パターンは、角度45°、角度90°、及び角度135°の少なくとも一つを含む請求項29又は48の何れかに記載の組成。
【請求項50】
前記共重合体層の少なくとも一つの構成要素は、伸張又は圧縮される請求項29、30、32、40、41、46、47、又は48の何れかに記載の組成。
【請求項51】
前記共重合体層の構成要素は、前記基板全体で不均一に分布する請求項29、30、32、40、41、46、47、又は48の何れかに記載の組成。
【請求項52】
前記パターンは、サブリソグラフィック分解能を有する請求項29、30、32、40、41、46、47、又は48の何れかに記載の組成。
【請求項53】
前記パターンは、非周期的領域及び周期的領域を備える請求項29、30、32、40、41、46、47、又は48の何れかに記載の組成。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図6A】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図17D】
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【図18】
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【図19A】
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【図19B】
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【図19C】
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【図19D】
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【図20A】
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【図20B】
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【図20C】
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【図20D】
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【図21A】
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【図21B】
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【図21C】
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【図21D】
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【図22A】
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【図22B】
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【図23A】
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【図23B】
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【図23C】
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【公表番号】特表2008−520450(P2008−520450A)
【公表日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−543480(P2007−543480)
【出願日】平成17年11月22日(2005.11.22)
【国際出願番号】PCT/US2005/042568
【国際公開番号】WO2006/112887
【国際公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(507164412)ウィスコンシン・アラムナイ・リサーチ・ファウンデーション (4)
【氏名又は名称原語表記】WISCONSIN ALUMNI RESEARCH FOUNDATION
【Fターム(参考)】