説明

非捲縮繊維を含有する織物、及びその製造方法

半導体製造用の化学機械的平坦化パッドが提供される。当該パッドは非捲縮繊維である合成繊維で構成され、当該非捲縮繊維は1.0重量%から98.0重量%でマットに存在する。また、当該非捲縮繊維の長さは0.1cmから127cmであって、その直径は1.0から1000マイクロメートルである。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、35USC(米国特許法)第119条(e)に基づき、2008年9月4日に出願された米国仮出願番号第61/094,345号の優先権を主張し、その開示内容全体が参照により本願に組み込まれる。
【0002】
[発明の分野]
本発明は、不織布、織布、あるいは編まれた布のような、非捲縮繊維を含み得る織物に関し、具体的には、当該織物から作製された化学機械的平坦化パッドに関する。
[背景]
不織布は、従来の織り工程あるいは編み工程によって作製されない織物として理解され得る。不織布の作製は、まず、複数の連続したフィラメントまたは非連続の繊維から構成されるマットを敷設し、続いて、機械的、熱的、化学的、またはそれらの組み合せによって、個々のフィラメントまたは繊維を結合させて、当該不織布となす。不織布業界で一般的に用いられる繊維には、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリビニル・アルコール、ポリアクリル酸塩、セルロース、レーヨン、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド等が含まれる。典型的な繊維長は、0.05インチ以上であって、より一般的には0.25インチから3インチである。典型的な繊維径は、0.1マイクロメートル以上であって、より一般的には5マイクロメートルから50マイクロメートルである。
【0003】
従来における不織布の製造方法は、緊密に束ねられた梱(bale)から繊維を取り出すこと、「開繊(bale opening)」と呼ばれる工程で大きな繊維束を分離すること、(2つ以上の種類の繊維が用いられている場合に)異なる種類の繊維を混ぜ合わせること、続いて粗開繊及び微細開繊、並びに混合の工程が続く。これらの工程は、ドライ式敷設(dry−laid)工程またはエア式敷設(air−laid)工程のような一般的に用いられる方法で繊維マットを敷設する前に行われる。複数の繊維からなるマットを敷設するための前述の一般的な方法には、以下の工程が含まれ得る。(1)ドライ式敷設工程:1対の歯の付いたプレートまたは歯の付いたローラの間に設定されたギャップ内で「結合(combing)」することにより、個々の繊維を互いに分離し、繊維マットとしてコンベアの上に敷設する。(2)エア式敷設工程:個々の繊維を互いに分離し、歯の付いたプレートまたは歯の付いたローラを用いるのではなく、制御された空気流を用いて繊維マットとして敷設する。敷設された繊維マットを結合する(binding)一般的な方法には次の方法が含まれ得る:(1)機械的な技術、例えば、繊維マットを「スティッチボンディング(stitch−bonding)」または「ニードルパンチング(needle−punching)」して繊維に繊維絡合を引き起こす、(2)熱的な技術、例えば、繊維マットを軟化温度あるいは融解温度にまで加熱して、圧力を付加し繊維に繊維接着を引き起こす、(3)化学的な技術、例えば、繊維マットに、溶剤、接着剤、または化学結合剤を添加して、繊維に繊維接着を引き起こす。
【0004】
ドライ式敷設法及びエア式敷設法に適用するように作製された繊維は、典型的には捲縮されている。つまり、個々の繊維は直線ではなく「ジグザグ」あるいは「ループ状」に構成されており、各繊維は1以上の、より一般的には5から30の個々の捲縮、すなわち「ジグザグ」あるいは「ループ」を有する。このような「ジグザグ」あるいは「ループ」は、「捲縮」と呼ばれる工程で個々の繊維にもたらされるが、これは、乾燥熱や乾燥蒸気をあてることにより、「捲縮ボックス」にて「ジグザグ」あるいは「ループ状」の構成となるように押圧された繊維をヒートセットし、必要とされる程度の捲縮がもたらされる。このような捲縮は、敷設工程中に繊維を互いに絡み合わせるために必要である。上述の捲縮されていない繊維、つまり直線の繊維は、敷設工程に必要とされる十分な摩擦力あるいは接着力を有さないため、頻繁かつランダムに破損が生じ、次の結合工程へ進めることが困難となる。
[概要]
第1の実施例において、本開示は、半導体の化学機械的平坦化用研磨パッドに関する。該研磨パッドは、合成繊維を含有するマットを構成する織物からなり、該繊維は非捲縮繊維であって、該非捲縮繊維は1.0重量%から98.0重量%の量でマットに存在する。非捲縮繊維は0.1cmから127cmの長さを有し、1.0から1000マイクロメートルの直径を有する。
【0005】
別の実施例では、本開示は、半導体の化学機械的平坦化用研磨パッドに関する。該研磨パッドは、合成繊維を含有するマットを構成する織物からなり、該繊維は非捲縮繊維であって、該非捲縮繊維は1.0重量%から98.0重量%の量でマットに存在する。非捲縮繊維は0.1cmから127cmの長さを有し、1.0から1000マイクロメートルの直径を有する。非捲縮繊維は、少なくとも部分的に水溶液に溶解可能である。
【0006】
さらに別の実施例では、本開示は、半導体を化学機械的平坦化するための方法に関する。該方法は、合成繊維を含有するマットを用意するステップを有する。該繊維は非捲縮繊維であって、1.0重量%から98.0重量%の量でマットに存在する。非捲縮繊維は0.1cmから127cmの長さを有し、1.0から1000マイクロメートルの直径を有する。該方法はまた、半導体を該マットで研磨するステップを有する。
【0007】
本発明の上記およびその他の目的、特徴および利点は、本明細書の以下の詳細な説明において付随の図面と共に参照されることで明確にされる。図面中の同一あるいは類似の部分は、同一の参照符号で示される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本明細書における研磨パッドを生成する1つの方法を示すフローチャートである。
【図2】可溶性である非捲縮繊維の網状組織を含む研磨パッドを示す。
【図3】可溶性非捲縮繊維が研磨パッドにおける特定の位置に有利に配置されている、研磨パッドを示す。
【図4】パッド1(捲縮繊維)とパッド2(非捲縮繊維)とに関して、研磨された半導体ウエハの数量に対する、オングストローム毎分(A/分)の単位で示される除去率を示す。
【図5】パッド1(可溶性捲縮繊維)とパッド2(可溶性非捲縮繊維)とに関して、研磨された半導体ウエハの数量に対する、研磨の非均一性(%)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[詳細な説明]
本開示は以下に記述された説明、あるいは図の中において示された構成の詳細および構成要素の配置への応用において限定されるものではないということが理解され得る。本明細書中における実施例は他の実施例を可能にしており、様々な様態で実行あるいは実施が可能である。また、本明細書中で使用される表現及び用語は説明の目的で使用されているものであって、限定するものであるとみなされるべきではないということが理解され得る。
【0010】
本開示によれば、ある適用においては、不織布を形成する工程で、直線のあるいは非捲縮の繊維を用いることが必要であり望ましくもあることが認識されよう。そのような適用には、半導体製造用の化学機械的平坦化パッドを作製するために用いられる不織布が含まれるが、これに限定されない。この不織布には、ポリビニル・アルコールおよび/またはポリアクリル酸塩から作製された可溶性繊維が用いられ得るが、当該繊維が捲縮工程における乾燥熱または蒸気熱にさらされる場合には当該繊維の可溶性が低減あるいは破壊されることもある。本明細書では、化学機械的平坦化あるいは研磨は、液体スラリーの存在下で典型的になされる半導体の研磨として理解され得る。それゆえ、当該パッドは研磨ツール内に配置され得るもので、研磨ツールはスラリーの存在下で当該パッドを任意の半導体表面に適用するように構成されている。当該スラリーは通常水性ベースのスラリーである。これによれば、研磨ツールを介して調整された圧力でパッドを半導体表面に適用すると、半導体表面の研磨が行われる。
【0011】
以上のことから、圧力下における寸法の安定性に関して、引張強度及び剛性は比較的高いが伸張率は低い合成繊維を提供し、この合成繊維に直線状の非捲縮繊維を用いると有益である。また、このことから、比較的制御された小孔寸法及び配置を有する合成繊維を含むパッドを提供し、この繊維に非捲縮繊維を、例えば制御された小孔寸法及び配置を有する不織布を用いると有益である。なぜなら、本質的に3次元の「ジグザグ」あるいは「ループ状」の捲縮が存在すると、敷設が困難となるからである。
【0012】
上記の説明から導かれるように、ドライ式敷設工程またはエア式敷設工程において、比較的強い程度で捲縮された繊維を用いてもよい。捲縮繊維は、熱、機械的な力、および/または化学的な作用によって、当該繊維に付された所望の形状、例えば繊維ストランドにおける連続したうねりや丸まり、を有する繊維として理解され得る。このため、捲縮繊維は、非直線の繊維において、直線性からのある程度のずれを含むと考えられ得る。繊維における捲縮は、それゆえ、螺旋状の捲縮および/または平面状の捲縮(ジグザグの構造)の形状を有する。一般的に用いられる捲縮工程は、繊維が有する熱可塑性特性に通常依存し、繊維の捲縮の生成は、例えば結晶化及び結晶の再組織化のような工程を通して、繊維中の分子レベルで構造が変化することによって生じる。より具体的には、捲縮手順には、次のように知られている工程を含み得る:仮撚織り込み加工(マルチフィラメント糸は強く撚られて、ガラス転移点より高い温度でヒートセットされ、冷却され、捲縮を安定させるために撚り戻される);スタッファーボックス加工(糸はニップを通ってスタッファーボックスへ送られ、当該ボックスの圧力によって畳まれる);エッジによる捲縮加工(熱せられた糸は鈍化された刃の端部上を通過し、内側の曲げられた部分で微結晶が破損される);ギアクリンピング(熱せられた糸はギア輪の間を通過し、捲縮の形状がセットされる);ニット・デ・ニット加工(糸は編まれて、ヒットセットされて解かれない織物となる);エアジェット加工(糸は乱気流の中を通りジェットアセンブリ内へと送られて、フィラメントに絡みループが形成される);複合繊維加工(糸は非対称の断面において複合繊維からなり、収縮差を伴って熱弛緩されることとなる)。
【0013】
捲縮繊維は一般的に不織布の製造において必要であり、繊維の敷設工程中に、必要な摩擦力あるいは結合力を繊維塊に付与する。また、捲縮繊維を用いて作製された不織布は、例えば、ある一定のロフト性、柔軟性、ドレープ性が求められる服飾用繊維に適用されることが望ましいと考えられる。
【0014】
しかしながら、繊維を捲縮する工程は、前述の工業用に適用するために製造される不織布の特性を劣化させるまたは損なわせることもある。また、捲縮工程は、ある特定の繊維に熱的あるいは機械的な応力を与えてしまうこともあり、このため当該繊維が破壊される、および/または結果として得られる不織布の特性が低くなることもある。
【0015】
本開示は、合成繊維(重合および/または重合後の化学的な工程である合成方法を介して製作される繊維)を用いた織物の製作に関し、当該合成繊維は、98重量%までは複数の非捲縮繊維(つまり捲縮がない繊維)からなるものであってもよい。この非捲縮繊維は、繊維の捲縮がなされない、および/または、繊維の製造中(例えば押出し形成中)に捲縮を誘発されないものである。当該非捲縮繊維は水中または水を含む溶媒に溶解し得るものであり、この溶解性は、可溶性繊維が捲縮工程における乾燥熱または蒸気熱にさらされる場合には、低減あるいは破壊されてしまう。この非捲縮繊維を用いて形成された織物は、化学機械的平坦化パッドへと形成される。
【0016】
上述のように、織物は、不織布、織布、または編まれた布であり、当該織物は、非連続繊維のマットを形成して作製され得る。本明細書における非連続繊維の例として理解され得る繊維は、0.1cm刻みで、4.0cm以下の長さ、または0.1cmから4.0cmの範囲にある長さである。マットは、ドライ式敷設および/またはエア式敷設のような様々な工程によって形成され得る。ここで、繊維は、繊維束(bale)から分離され、マットとして形成され、そして空気流によって分配されるか、所定の角度あるいは任意の構成のいずれかでカーディング(carding)されて揃えられる。
【0017】
任意に除去可能なスタビライザー繊維をマットのキャリアとして用いてもよい。スタビライザーには、スパンボンド式で製作された織物、メルトブロー式(melt−blown)で製作された織物、あるいは、他の織物が含まれる。また、スタビライザーは、ポリエステル、ポリオレフィン、ナイロン等を含む合成繊維、または天然繊維から形成され得る。一旦結合がなされると、任意のスタビライザーが当該繊維から除去され得る。
【0018】
不織布は、機械的な、熱的な、化学的な処理、またはそれらの組み合わせによって結合され得る。機械的な処理の例には、スティッチボンディング(stitch−bonding)、ニードルパンチング(needle−punching)、スパンレーシング(spunlacing)またはハイドロエンタングル法(hydroentangling)等が含まれる。熱的な結合技術は、高温カレンダー加工(hot calendering)、スルーエア結合(through air bonding)、インフレアード結合(infrared bonding)、または、超音波溶接(ultrasonic welding)等である。化学的な技術は、溶剤、接着剤、または、化学結合剤等の使用を含んでもよい。また、スパンボンドやメルトブロー技術でポリマー樹脂を用いて不織布を作製してもよい。これによれば、当該樹脂は溶融し、気流下でノズルまたはスピナレットからコンベヤーベルトに押出されて、繊維の敷設が制御される。これらの例では、上記に示唆されるように、敷設された繊維は連続(長さが4.0cmを超える)または非連続(長さが4.0cm以下)である。
【0019】
上述のように、合成繊維には、1.0重量%から98.0重量%の範囲にあるすべての値および増加量を含み、1.0重量%刻みで98.0重量%までの非捲縮繊維が含まれ得る。好ましくは、非捲縮繊維の重量は50.0重量%以上であり、それゆえ非捲縮繊維の好ましい範囲としては50.0重量%から98.0重量%のレベルが提供される。より好ましくは、非捲縮繊維は、50重量%から90.0重量%のレベルで存在してもよい。この繊維には、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、レーヨン、ポリウレタン、ポリスルホン、及び、水溶性または膨潤性ポリアクリル酸塩、ポリビニル・アルコール、アルギン酸塩及びペクチン、のみならず、複合糖質、でんぷん、あるいはセルロース由来の繊維、及びそれらの組み合わせから得られる繊維も含まれ得る。さらに、ポリアクリル酸塩またはポリビニル・アルコールのような繊維は、架橋されていなくても架橋が不完全であってもよい。例えば、ポリマー鎖または主鎖で用いられ得る交差結合の部分(反応基又は官能基)(の50%未満が、例えば0%から10%のような、0%から50%の範囲にある全ての値を含み、交差結合されてもよい。通常、研磨パッドへの適用には、非捲縮繊維の長さは、究極的には0.1cmから127cmの範囲であって、当該範囲の全ての値および増加量を含む。また、繊維径は、1.0から1000マイクロメートル(μm)の範囲であって、当該範囲の全ての値および増加量を含む。例えば、非捲縮繊維の繊維径は、5.0から50マイクロメートルの範囲であってもよい。
【0020】
少なくとも非捲縮繊維の一部または全てが、水溶液(水を含有する液体)に対して、少なくとも部分的に(100重量%未満で)、またはほとんど完全に(95重量%から100重量%で)溶解し得る。また、異なる溶解度を有する繊維を織物に加えてもよい。例えば、第1の溶解度(S1)を有する第1の非捲縮繊維が、第2の溶解度(S2)を有する第2の非捲縮繊維に加えられてもよく、この場合S1はS2とは異なる値である。2つ以上の繊維が同様に混合されてもよい。例えば、各繊維がそれぞれ異なる溶解度を有するような、3つの溶解度を有するように複数の繊維が選択される場合である。従って、3つの繊維であって、捲縮されておらず、それぞれの繊維が選択された水溶液(またはスラリー)に対しそれぞれの溶解度を有し、3つの繊維のS1、S2、およびS3が全て相対的に異なる値である、3つの繊維が存在し得る。
【0021】
水溶液における種々の溶解度の例は、任意の水溶液に対する、繊維の溶解時間が評価される状況にて理解され得る。従って、対応する繊維よりも高い溶解度を有する繊維は、任意の水溶液に対し、高い溶解度を有する繊維が低い溶解度を有する繊維よりも比較的早く溶解することを示す。上述のように、水溶液の例としては、水を含有する溶液であって、当該水は少なくとも5.0重量%のレベルで存在している溶液として理解され得る。
【0022】
当該繊維の残りの部分は2重量%から98重量%であってその範囲に含まれる全ての値および増加量を含み、当該部分には捲縮繊維が含まれ得る。捲縮繊維には、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、セルロース、レーヨン、ポリウレタン、ポリスルホン等が含まれる。捲縮繊維は0.1cmから127cmの長さであって、その範囲内の全ての値および増加量を含む。繊維径は1から1000マイクロメートル(μm)であってもよく、その範囲内の全ての値および増加量を含む。それゆえ、50重量%から90重量%の範囲である捲縮可溶性繊維のレベルについて、捲縮繊維のレベルはそれに対応する50重量%から10重量%の範囲であってもよい。
【0023】
ある1つの例では、捲縮繊維部分自体は、水溶液に溶解可能でも溶解不可でもよい。別の例では、捲縮繊維は複合繊維であってもよい。すなわち、少なくとも2つの成分を含む繊維、例えば、2つの異なる反復単位で定義された2つの異なるポリマー成分であって、異なる軟化点(例えばガラス転移点またはTg)あるいは融点(Tm)を有する繊維でああってもよい。例えば、この2つの異なるポリマー成分は、ポリエステルとポリアミドを構成するものであってもよいし、ポリエステルとポリオレフィンを構成するものなどであってもよい。また、捲縮繊維はバインダー繊維を含んでもよく、このバインダー繊維は、例えば非捲縮繊維の軟化点あるいは融点より低い軟化点あるいは融点を有していてもよい。バインダー繊維および/または複合繊維は、高温下で軟化または溶解した場合に、接着剤または固定剤として繊維マットに用いられ得る。
【0024】
図1のフローチャートで示される例にて説明されるように、繊維はマット状に形成され、最終的には織物として形成される。プロセス10は、開繊(bale opening)から始まるが、これはすなわち、繊維梱から繊維または繊維の房を取るまたは除去することである(20)。この繊維の房は、粗く開繊されあるいは少なくとも部分的に分離された後(30)、微細に開繊される(40)。ドライ式敷設カーディング、ガーネッティング、エア式敷設のいずれかによって、ウェブあるいはマットが形成される(50)。ウェブは、織物を形成するために、機械的、熱的または化学的技術を用いて結合ないし安定化される(60)。
【0025】
非捲縮繊維及び捲縮繊維の両方を含み得るマットの形成に先立って、非捲縮繊維は、当該繊維の残りの部分、つまり捲縮繊維とは別に処理される。例えば、繊維の開繊および/または粗繊維及び微細開繊である。これらの繊維は、互いに結合または混合されて、さらに開繊処理される。繊維が混合された後、ドライ式敷設処理(カーディング機器を用いて乾燥繊維のウェブを形成する処理)、または、エア式敷設処理(空気流を用いてウェブを形成する)のいずれかによって、当該繊維のマットが形成される。
【0026】
この織物のマットは、機械的工程、熱的工程、あるいは、化学的工程を含む、様々な結合工程を介して結合される。例えば、当該マットはニードル(needle)されてもよいし、あるいは、スティッチ(stitch)てもよい。別の実施例では、当該マットは、バインダー繊維または複合繊維を用いて、捲縮繊維の一部または連続したフィラメントの一部として結合され得る。
【0027】
実施例
本発明の非限定的な実施例では、90重量%の10dtexの可溶性ポリアクリル酸繊維(例えば、テクニカルアブソーベント社から市販のオアシス(Oasis)という商標名を有する、非捲縮オアシスポリアクリル酸繊維)、と、クラレ社から市販のクラロン(Kuralon)の商標名を有する、10重量%の1.7dtexの可溶性捲縮クラロンポリビニルアルコール繊維とが用いられる。捲縮クラロン繊維は、当該非捲縮オアシス繊維を伴わず、まず粗い開繊がなされ次に微細な開繊がなされて均等に分離される。その一方で、オアシス繊維は、湿度を安定化する処理がなされることになるため、繊維の含水量は、当該繊維の5〜25重量%以内に、好ましくは当該繊維の10〜20重量%以内にまで安定化される。オアシス繊維の含水量を制御することで、後続の処理に必要な帯電防止特性及び表面張力特性がもたらされる。これら2つの繊維は、ドライ式敷設工程によって敷設される前に完全に混ぜ合わせられる。非捲縮繊維と混ぜ合わせられる前に捲縮繊維だけが開繊されるという工程は、開繊前に両方の繊維を混ぜ合わせるという工業的に受容されてきた工程からの脱却といえる。しかしながら、本実施例では、捲縮クラロン繊維を開繊することで、非捲縮のオアシス繊維とより効果的に混ぜ合わせ、それによって、敷設処理工程における繊維塊の摩擦力または結合力を構築するためのより広い接触面が提供される。リーメイ社の軽量なポリエステルスパンボンドまたは同等の不織布を敷設された繊維塊のキャリアとして用いて、結合工程前のいかなる繊維破壊も妨げられ得る。ニードルパンチング法を用いた機械的な結合によって不織布を結合し、前述の必要とされる強度特性を達成してもよい。このようなニードルパンチング法では、1平方センチメートルあたり50から100衝打される割合で、好ましくは20から60ゲージのクロ−ズドバーブニードル(closed barb needles)が用いられる。針の種類及びゲージ、針の貫通の深さ、および、針密度は、前述の所望の強度特性を得るために、重量の異なる不織布に対して最適化されてもよい。不織布ニードルパンチ処理が行われた後、リーメイ社のスパンボンドは除かれ得る。この布は、1平方メートルあたり50グラムの重量、好ましくは1平方メートルあたり200グラムから2000グラムの重量であって、優れた性能を有する半導体の製造に用いられる、化学機械的平坦化パッドの製造において用いられてきた。
【0028】
本発明の別の非限定的な実施例においては、用いられるオアシス繊維の直径が20dtexと比較的大きいことを除いて、不織布を作製する全く同一の繊維の混ぜ合わせ及び工程が用いられる。その結果得られる製品としてのパッドは、可溶性繊維の寸法が性能に有利にはたらくような、別の化学機械的平坦化の適用において有用であろう。
【0029】
いくつかの実施例では、上述の実施例で述べられたステップが任意の順で行われてもよいことが理解される。例えば、不織布業界で一般的に行われるようにすべての種類の繊維を混ぜ合わせて開繊することは、当該繊維のうちの1つの種類の繊維が、非捲縮であり湿度に敏感なおよび/または脆弱な繊維の場合に、不均一な混ぜ合わせや繊維破壊を引き起こすこともある。このような非捲縮繊維は、機械的な繊維の混ぜ合わせ及び開繊作用によって破壊されることもあり、その結果、脆弱な非均一の不織布となってしまう。
【0030】
上述のように、本発明の適用の1つは、化学機械的平坦化(CPM)パッドの製造においての適用である。例えば、好ましい実施例では、上述のオアシスポリアクリル酸繊維のような5重量%から95重量%の可溶性非捲縮繊維と、2重量%から98重量%の別の可溶性または不溶性捲縮繊維とを含有する織物である。この織物は、ドライ式敷設工程やニードルボンディング工程を介して作製され得る。当該織物は、硬化剤と混ぜ合わせられたポリウレタンプレポリマーのような、ポリマー前駆体に浸漬される。このポリマー前駆体が固化されて固形のシートまたはパッドを形成し、これらから平坦化パッドが作製され得る。高温で後硬化処理されてポリウレタンの硬化が完了し得る。硬化されたポリウレタンに埋設された不織布は、続いて、脱イオン水で溶解されて取り除かれ、これによって、化学機械的平坦化に関して非常に効果的であると認められる小孔及び空洞のトンネルの複雑な網状組織となされる。
【0031】
上述の説明に一致して、形成された小孔は、任意の研磨パッドに適用するために形成されてもよい小孔の直径の分布と小孔寸法との両方について、適宜調整し得ることが理解されよう。つまり、溶解されると繊維はパッドに開口をもたらし、それに伴い多孔性がもたらされる。そのため、一旦当該繊維が溶解されると、繊維の形状(非捲縮と対比して捲縮)成形、任意のパッドにおける繊維の密度、並びに繊維の絡合および向きだけでなく、繊維長及び繊維径といったこれらすべてが、当該パッドにおいて調整されて、所望の気孔率の分布がもたらされ得る。これはまた、形成された気孔率によって、スラリーおよびスラリー内での研磨粒子との相互作用が比較的多くあるいは比較的少なくなるため、研磨に影響が及ぼされ得る。例えば、可溶性の非捲縮繊維の場合には、形成される小孔は、0.1cmから127cmの長さを有し、1.0μmから1000μmの直径を有しており、略円柱形タイプの構成では好ましくは5.0μmから50.0μmの直径を有してもよい。その構成は、繊維に捲縮があるため、捲縮繊維の構成には通常用いられない。また、パッドに生成された空隙容量は、当該パッドの90.0容量%まで占めていてもよく、好ましくは30.0容量%から60.0容量%の範囲である。当該空隙容量は、+/−1.0%のレベルで調整され得る。このように説明される空隙容量は、評価中の任意のパッドにおける総体積に対する、パッドにおける空隙体積の関係である。さらに、当該パッドの特定の領域(例えば、研磨スラリーに露出するパッドの部分)に、可溶性繊維を選択的に配置してもよい。このようにして、当該パッドのある部分が継続して溶解し、任意の研磨手順での空隙を形成してもよいが、その一方で、研磨ツールに添えられた当該パッドの他の部分は変化せずに残る。
【0032】
さらに別の実施例では、上述された説明と同様に水溶性非捲縮繊維を不溶性結合剤または複合繊維と混ぜ合わせて、パッドが作製される。不織布は、ドライ式敷設工程またはエア式敷設工程を用いて作製されて、均質なまたは不均質な繊維マットが作られる。この不織布が、熱的な、機械的な、あるいは、化学的な結合技術を用いて結合されて織物が作られてもよい。熱及び圧力を当該織物に付加して、この織物を、前述のポリウレタン前駆体を有するまたは有さない固形の研磨パッドとして形成してもよい。前述の実施例のように、可溶性繊維が溶解されて当該パッドから取り除かれて、化学機械的平坦化に有益な小孔および/または空洞のトンネルがもたらされる。
【0033】
それゆえ、研磨パッドには、当該研磨パッドの全体に分散されている(捲縮または非捲縮の)可溶性繊維が多く含まれる。図2は研磨パッド10の一例を示し、この研磨パッド10は、(水性溶液に)可溶性である非捲縮繊維12の網状組織を含んでいる。それゆえ、このパッドは、具体的には2重量%から98重量%の非捲縮繊維を含み、当該パッドは、残りの部分として、(可溶性および/または不溶性の)非捲縮繊維の一部を含み得る。可溶性繊維はポリマーマトリックス14内に埋設されてもよく、または、可溶性繊維は単独であるいは他の非繊維と共に研磨パッドの全体を構成してもよい。研磨または機械加工を通してパッドの表面16が摩耗するにつれて、可溶性繊維12が露出することになる。水溶液が存在する場合は、可溶性繊維が溶解し当該パッドに所定の溝がもたらされる。
【0034】
研磨パッド自体は、2重量%から100重量%の範囲の全ての値および増加量を含み、100重量%までの(捲縮または非捲縮の)可溶性繊維を含んでもよい。例えば、研磨パッドは75重量%の非捲縮可溶性繊維と25重量%の捲縮可溶性繊維とを含んでもよい。また、研磨パッドは、上述されたように、100重量%の可溶性非捲縮繊維を含んでもよい。従って、本明細書において、本開示の全体を通して述べられているように、可溶性繊維の使用が選択されて捲縮及び非捲縮繊維が下層に分配されてもよい。
【0035】
可溶性繊維は、パッドの全体にわたって比較的均一に分散され得る。つまり、任意の体積における可溶性繊維の重量割合は、研磨パッドの他の部分に存在する可溶性繊維の重量割合と比較的類似している。図3に示されるように、可溶性繊維12はパッド10の特定の部分に分散されてもよく、これによって、可溶性繊維が比較的多く密集している部分が研磨パッドにおける任意の表面16近く(例えば、パッド表面から0.1cm以内)に位置し得る。その一方で、研磨パッドの別の任意の表面18は可溶性繊維をほとんど含まなくてもよい(例えば、表面18から1.0cm以内には可溶性繊維が全く無い)。理解されるように、可溶性繊維が比較的多く密集している部分が平坦化パッドの他の部分に、例えば、研磨パッドの外表面または内表面近くに、あるいは研磨パッド体積内の様々な領域に用いられてもよい。
【0036】
ここでも、上述のように、作製された研磨パッドにおける可溶性繊維は、水性ベースの研磨溶液(例えば、少なくとも水を約10%を含む)または水と接触することで溶解する。研磨溶液は、例えば、研磨溶液中に分散された研磨粒子を含んでもよい。
【0037】
次に図4を参照する。図4は、研磨された半導体ウエハの数量に対する、パッドのオングストローム/分(A/min)で示される除去率(Y軸)を示すグラフである。当該パッドは、1つの例では(ポリビニルアルコールベースの)捲縮可溶性繊維を含み、別の例では(ポリビニルアルコールベースの)非捲縮繊維を含む。より具体的には、パッド1は、ポリウレタンマトリックスにおいて捲縮可溶性繊維を含み、当該捲縮繊維は、約25重量%のレベルで存在する。パッド2もまたポリウレタンマトリックスにおいて非捲縮可溶性繊維を含み、非捲縮繊維もまた約25重量%のレベルで存在する。以上のように、予想外にパッド2の除去率が全体的に高く、それによって、本明細書中に述べられた非捲縮繊維について、改善された研磨が行われたことがわかる。図4におけるスラリーは、図に示されるように水性ベースのスラリーである酸化CMP研磨スラリーである。
【0038】
次に図5を参照する。図5は、研磨された半導体ウエハの数量に対する、研磨された半導体ウエハの非均一性(Y軸)を示すグラフである。この図から理解されるように、この目的は、研磨動作によってウエハの厚みに均一性がもたらされることである。この場合も、パッド1はポリウレタンマトリックスにおいて(ポリビニルアルコールベースの)捲縮可溶性繊維を含み、当該捲縮繊維は約25重量%のレベルで存在する。パッド2もまた、同様にポリウレタンマトリックスにおいて(ポリビニルアルコールベースの)非捲縮可溶性繊維を含み、当該非捲縮可溶性繊維は約25重量%のレベルで存在する。以上のことから、研磨動作が約10ウエハになされると、当該非捲縮繊維では、研磨されたウエハの厚みに改善された均一性がもたらされたことが示され、この場合もまた、非捲縮繊維がベースのCMPパッドに関して、本明細書に述べられている改善された研磨が行われたことが示される。図5におけるスラリーは、図に示されるように水性ベースのスラリーである酸化膜CMP研磨スラリーである。
【0039】
本発明の好ましい実施例が説明されてきたが本発明の精神及び添付された請求項の範囲を逸脱することなく、多数の変形例、適応例、修正例が実施され得ることが理解される。それゆえ、本発明の範囲は、上述の説明を参照して決定されるものではなく、むしろ、添付された請求項とその同等物の範囲全体を参照して決定されるべきものである。さらには、添付された請求項は、出願人が請求する権利を有する本発明の最も広い範囲、あるいは、クレームされてもよい本発明に係る唯一の方法のみを必ずしも構成している必要は無く、もしくは、記載された特徴のすべてが本発明に不可欠であるということは必ずしも必要ではないということが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体の化学機械的平坦化用研磨パッドであって、
合成繊維を含有するマットを構成する織物を含み、前記繊維は非捲縮繊維であって、前記非捲縮繊維は1.0重量%から98.0重量%の量で前記マットに存在し、前記非捲縮繊維は0.1cmから127cmの長さを有し、1.0から1000マイクロメートルの直径を有することを特徴とする、研磨パッド。
【請求項2】
前記非捲縮繊維は、少なくとも部分的に水溶液に溶解可能であることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項3】
前記非捲縮繊維は2つの繊維を含み、当該2つの繊維の1つはスラリーにおいて第1の溶解度(S1)を有し、当該2つの繊維の1つはスラリーにおいて第2の溶解度(S2)を有し、S1はS2よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項4】
前記非捲縮繊維は機械的に絡合されていることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項5】
前記非捲縮繊維は、熱的にまたは化学的に互いに結合されていることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項6】
前記非捲縮繊維は50.0重量パーセントから90重量パーセントのレベルで前記マットに存在し、前記マットは10重量パーセントから50重量パーセントのレベルで存在する捲縮繊維を含むことを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項7】
前記マットは、さらにポリマーマトリクスを有することを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項8】
前記非捲縮繊維は、5.0マイクロメートルから50.0マイクロメートルの直径を有することを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項9】
前記織物は、不織布、織布、および/または編まれた布からなることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項10】
半導体の化学機械的平坦化用研磨パッドであって、
合成繊維を含有するマットを構成する織物を含み、前記繊維は非捲縮繊維であって、前記非捲縮繊維は前記マットに1.0重量%から98.0重量%の量で存在し、前記非捲縮繊維は0.1cmから127cmの長さを有し、1.0から1000マイクロメートルの直径を有しており、前記非捲縮繊維は少なくとも部分的に水溶液に溶解可能であることを特徴とする、研磨パッド。
【請求項11】
前記パッドは不溶性の繊維を含み、前記不溶性の繊維は捲縮繊維および/または非捲縮繊維を含むことを特徴とする請求項10に記載の研磨パッド。
【請求項12】
少なくとも部分的に水溶液に溶解可能である前記非捲縮繊維は、50重量%から98重量%のレベルで存在することを特徴とする請求項10に記載の研磨パッド。
【請求項13】
少なくとも部分的に水溶液に溶解可能である前記非捲縮繊維は、2つの繊維を含み、当該2つの繊維の1つは前記水溶液(S1)において第1の溶解度(S1)を有し、当該2つの繊維の1つは前記水溶液(S2)において第2の溶解度(S2)を有し、S1はS2よりも小さいことを特徴とする請求項10に記載の研磨パッド。
【請求項14】
少なくとも部分的に水溶液に溶解可能である前記非捲縮繊維は、機械的に絡合されていることを特徴とする請求項10に記載の研磨パッド。
【請求項15】
少なくとも部分的に水溶液に溶解可能である前記非捲縮繊維は、熱的にまたは化学的に互いに結合されていることを特徴とする請求項10に記載の研磨パッド。
【請求項16】
少なくとも部分的に水溶液に溶解可能である前記非捲縮繊維は、50.0重量パーセントから90重量パーセントのレベルで前記マットに存在し、前記マットは10重量パーセントから50重量パーセントのレベルで存在する捲縮繊維を含むことを特徴とする請求項10に記載の研磨パッド。
【請求項17】
前記マットは、ポリマーマトリクスをさらに有することを特徴とする請求項10に記載の研磨パッド。
【請求項18】
少なくとも部分的に水溶液に溶解可能である前記非捲縮繊維は、5.0マイクロメートルから50.0マイクロメートルの直径を有することを特徴とする請求項10に記載の研磨パッド。
【請求項19】
少なくとも部分的に水溶液に溶解可能である前記非捲縮繊維は、前記マットに選択的に配置され、前記配置は研磨スラリーと接するようになされている研磨パッドの部分であることを特徴とする請求項10に記載の研磨パッド。
【請求項20】
前記織物は、不織布、織布、および/または編まれた布からなることを特徴とする請求項10に記載の研磨パッド。
【請求項21】
半導体を化学機械的平坦化するための方法であって、
合成繊維を含有するマットを提供するステップであり、前記繊維は非捲縮繊維であって、前記非捲縮繊維は、1.0重量%から98.0重量%の量で前記マットに存在し、前記非捲縮繊維は0.1cmから127cmの長さ、および1.0から1000マイクロメートルの直径を有するステップと、
半導体を前記マットで研磨するステップと、を有することを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法であって、
研磨するために液体状のスラリーを供給するステップと、
非捲縮繊維を含む前記繊維を含有する前記織物を、半導体を研磨するために研磨ツールに位置決めするステップと、をさらに含む特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記非捲縮繊維は、前記不織布マットに50.0重量%から90.0重量%の量で存在することを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記非捲縮繊維は5.0から50.Oマイクロメートルの直径を有することを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記非捲縮繊維は2つの繊維を含み、当該2つの繊維の1つは前記スラリーにおいて第1の溶解度(S1)を有し、当該2つの繊維の1つは前記スラリーにおいて第2の溶解度(S2)を有し、S1はS2よりも小さいことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記非捲縮繊維は機械的に絡合されていることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記非捲縮繊維は、熱的にまたは化学的に互いに結合されていることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記非捲縮繊維は、50.0重量パーセントから90重量パーセントのレベルで前記マットに存在し、前記マットは10重量パーセントから50重量パーセントのレベルで存在する捲縮繊維を含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項29】
前記マットは、ポリマーマトリクスをさらに有することを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項30】
前記織物は、不織布、織布、および/または編まれた布からなることを特徴とする請求項21に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−502483(P2012−502483A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526199(P2011−526199)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際出願番号】PCT/US2009/055896
【国際公開番号】WO2010/028154
【国際公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(507255732)イノパッド,インコーポレイテッド (10)
【Fターム(参考)】