説明

鞍乗型車両の変速機冷却ダクト

【課題】車体空間を有効に利用し、通気口を配置する空間を別途設けないことにより、車体が大型になるのを防止することができ、また雨水、土埃等が通気口から入り込むのを効果的に防止し得る鞍乗型車両の変速機冷却ダクトを提供する。
【解決手段】変速機冷却ダクト117は、メインフレーム73と左右一対のフレーム部材が結合するメインフレーム73の後部及び左右一対のフレーム部材77の前端よりも上方の車体カバー32に囲まれる空間に、エンジン95との接続部より後方に次第に後上がりとなるように延出し、メインフレーム73の上方に至って通気口117a開口し、変速機冷却ダクト117は、通気口117aより下方で、エンジン95との接続部より上方において左右一対のフレーム部材77のうちの一方に締結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鞍乗型車両の変速機冷却ダクトに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の鞍乗型車両の変速機冷却ダクトとして、ベルト式無段変速機の変速機ケースの近傍に設けられたカバー部材の内側に開口する通気口に連通するものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2007−62716公報
【特許文献2】特開平07−108970公報
【0004】
特許文献1の図2、図3、図12、及び図13によれば、エンジンユニット28は、エンジン及びベルト式無段変速機を備え、このベルト式無段変速機を収納する変速機ケース53に接続管152が設けられ、この接続管152に冷却ダクト153が接続されている。
【0005】
冷却ダクト153には先端側にエアチャンバ154が接続され、このエアチャンバ154の上部に冷却ダクト156が接続され、この冷却ダクト156の端部に通気口157が設けられている。
エアチャンバ154の上部及び冷却ダクト156は、外側方がエンジンユニット28の後部の上方に配置されたカバー160で覆われている。
【0006】
特許文献2の図1、図3によれば、冷却ダクトがエンジンの前方に延びて、ステップフロアの部分に開口している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記冷却ダクト153側の通気口157は、外側方がカバー160で覆われているが、通気口132の内側の空間には後輪26が配置されているため、走行中に後輪26が跳ね上げる水しぶきなどの浸入に対して対応が必要な場合がある。
【0008】
更に、車体内の空間を利用して通気口を配置することができれば、特別に通気口の配置空間を形成する必要がなく、車体の大型化が防げる。
【0009】
本発明の目的は、車体空間を有効に利用し、通気口を配置する空間を別途設けないことにより、車体が大型になるのを防止することができ、また雨水、土埃等が通気口から入り込むのを効果的に防止し得る鞍乗型車両の変速機冷却ダクトを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明は、ヘッドパイプから後方斜め下方に延びるメインフレームと、このメインフレームの後部の左右から後方斜め上方に延びる左右一対のフレーム部材を有し、メインフレームの下方に自動変速機を一体に設けるエンジンを有し、メインフレームと左右一対のフレーム部材を覆う車体カバーを有する鞍乗型車両の前記自動変速機の内部に通風して冷却するための変速機冷却ダクトにおいて、変速機冷却ダクトは、メインフレームと左右一対のフレーム部材が結合するメインフレームの後部及び左右一対のフレーム部材の前端よりも上方の車体カバーに囲まれる空間に、エンジンとの接続部より後方に次第に後上がりとなるように延出し、メインフレームの上方に至って通気口が開口し、変速機冷却ダクトは、通気口より下方で、エンジンとの接続部より上方において左右一対のフレーム部材のうちの一方に締結されることを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明は、変速機冷却ダクトは、エンジンの自動変速機を有する側から延び、左右一対のフレーム部材のうち自動変速機を有する側のフレーム部材に締結されていることを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明は、変速機冷却ダクトは、変速機冷却ダクトの後部をボルトで締結するために該変速機冷却ダクトに一体に形成されたフレーム取付片を有することを特徴とする。
【0013】
請求項4に係る発明は、鞍乗型車両は、メインフレームの上方に物品収納箱を有するものであって、変速機冷却ダクトは、メインフレームと物品収納箱と車体カバーで形成される空間に開口されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明では、ヘッドパイプから後方斜め下方に延びるメインフレームと、このメインフレームの後部の左右から後方斜め上方に延びる左右一対のフレーム部材を有し、メインフレームの下方に自動変速機を一体に設けるエンジンを有し、メインフレームと左右一対のフレーム部材を覆う車体カバーを有する鞍乗型車両の前記自動変速機の内部に通風して冷却するための変速機冷却ダクトにおいて、変速機冷却ダクトは、メインフレームと左右一対のフレーム部材が結合するメインフレームの後部及び左右一対のフレーム部材の前端よりも上方の車体カバーに囲まれる空間に、エンジンとの接続部より後方に次第に後上がりとなるように延出し、メインフレームの上方に至って通気口が開口し、変速機冷却ダクトは、通気口より下方で、エンジンとの接続部より上方において左右一対のフレーム部材のうちの一方に締結されるようにしたので、車体空間を有効に利用し、通気口を配置する空間を別途設けないことにより、車体が大型になるのを防止することができ、また雨水、土埃等が通気口から入り込むのを効果的に防止することができる。
【0015】
請求項2に係る発明では、変速機冷却ダクトは、エンジンの自動変速機を有する側から延び、左右一対のフレーム部材のうち自動変速機を有する側のフレーム部材に締結されているので、同様に車体空間を有効に利用し、通気口を配置する空間を別途設けないことにより、車体が大型になるのを防止することができ、また雨水、土埃等が通気口から入り込むのを効果的に防止することができる。
【0016】
請求項3に係る発明では、変速機冷却ダクトは、変速機冷却ダクトの後部をボルトで締結するために該変速機冷却ダクトに一体に形成されたフレーム取付片を有するので、同様に車体空間を有効に利用し、通気口を配置する空間を別途設けないことにより、車体が大型になるのを防止することができ、また雨水、土埃等が通気口から入り込むのを効果的に防止することができる。
【0017】
請求項4に係る発明では、鞍乗型車両は、メインフレームの上方に物品収納箱を有するものであって、変速機冷却ダクトは、メインフレームと物品収納箱と車体カバーで形成される空間に開口されるので、同様に車体空間を有効に利用し、通気口を配置する空間を別途設けないことにより、車体が大型になるのを防止することができ、また雨水、土埃等が通気口から入り込むのを効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る変速機冷却ダクトを備えた自動二輪車の側面図である。
【図2】本発明に係るパワーユニット及びその近傍を示す要部左側面図である。
【図3】本発明に係るパワーユニット及びその近傍を示す要部右側面図である。
【図4】本発明に係る変速機冷却ダクトの配置を説明する要部斜視図である。
【図5】本発明に係る変速機冷却ダクトの通気口の配置を説明する断面図である。
【図6】本発明に係る変速機冷却ダクトの別実施形態を示す自動二輪車の要部左側面図である。
【図7】本発明に係る変速機冷却ダクト(別実施形態)の配置を示す要部左側面図である。
【図8】本発明に係る変速機冷却ダクト(別実施形態)を示す要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る変速機冷却ダクトを備えた自動二輪車の側面図であり、自動二輪車10は、車体前部に、バーハンドル11を覆うハンドルカバー12と、前輪13を操舵するフロントフォーク14の上部前方を覆うフロントカバー16と、運転者の脚部の前方を覆う左右一対のレッグシールド17,17(手前側の符号17のみ示す。)と、前輪13の上方を覆うフロントフェンダ18とが設けられ、ハンドルカバー12にヘッドランプ21及びバックミラー22が取付けられ、レッグシールド17,17に左右一対のフロントウインカ23,23(手前側の符号23のみ示す。)が取付けられ、車体中央部に車体フレームに取付けられたパワーユニット24が配置され、このパワーユニット24の下部にステップバー26が取付けられ、車体フレームの下部にサイドスタンド27及び左右一対のステップブラケット28,28(手前側の符号28のみ示す。)が取付けられ、車体後部に、シート31と、このシート31の縁部下方を覆うセンタカバー32、左右一対のサイドカバー34,36(手前側の符号34のみ示す。)及びリヤカバー37と、後輪41の上方を覆うリヤフェンダ42と、このリヤフェンダ42に取付けられたリヤコンビネーションランプ47と、同乗者が手を掛けるためにシート31の後部の近傍に配置されたグラブレール48とが設けられ、リヤフェンダ42にライセンスプレート51が取付けられ、車体フレームにスイング自在にスイングアーム52が取付けられ、このスイングアーム52と車体フレーム後部とに左右一対のリヤクッションユニット53,53(手前側の符号53のみ示す。)が取付けられた鞍乗型車両である。
【0020】
図中の符号61は後輪41を制動した状態を維持するためのパーキングブレーキ装置(不図示)に備えるパーキングノブ、62,62(手前側の符号62のみ示す。)はステップバー26の両端部に取付けられた左右一対の運転者用ステップ、63,63(手前側の符号63のみ示す。)はステップブラケット28,28の各先端に取付けられた同乗者用ステップ、64はチェーンカバーである。
【0021】
図2は本発明に係るパワーユニット及びその近傍を示す要部左側面図(図中の矢印(FRONT)は車両前方を表している。以下同じ。)であり、車体フレーム71は、フロントフォーク14(図1参照)を操舵自在に支持するヘッドパイプ(不図示)と、このヘッドパイプから後方斜め下方に延びるメインフレーム73と、このメインフレーム73の後端部に取付けられたピボットプレート74と、メインフレーム73の後部の左右から後方斜め上方に延びる左右一対のリヤフレーム76,77(手前側の符号76のみ示す。)と、ピボットプレート74の後部及びリヤフレーム76,77の後部のそれぞれに渡されて取付けられた左右一対のサブフレーム81,82(手前側の符号81のみ示す。)とからなる。
【0022】
メインフレーム73は、中間部に左右一対のエンジンハンガ84,86(手前側の符号84のみ示す。)が取付けられ、これらのエンジンハンガ84,86及びピボットプレート74にパワーユニット24が取付けられている。
【0023】
ピボットプレート74は、スイングアーム52(図1参照)を上下スイング自在に支持するピボット軸88と、サイドスタンド27(図1参照)と、ステップブラケット28とが取付けられた部材である。
【0024】
リヤフレーム76,77は、その前部に、ヘルメットや小物等を収納する収納ボックス91、後部に燃料タンク(不図示)が取付けられた部材であり、収納ボックス91には、その前壁91aの上部に設けられたヒンジ部91bに開閉自在にシート31(図1参照)が取付けられる。
【0025】
センタカバー32は、メインフレーム73の後部側方、収納ボックス91の前方及び上部側方を覆い、サイドカバー34,36(手前側の符号34のみ示す。)は、メインフレーム74の後端部側方、リヤフレーム76,77の側方、サブフレーム81,82の側方、収納ボックス91の下部側方を覆っている。
【0026】
パワーユニット24は、エンジン95と、このエンジン95のクランクケース96に一体的に設けられたベルト式の無段変速機97(不図示)とからなる。
エンジン95は、クランクケース96と、このクランクケース96の前端部に取付けられたシリンダブロック101と、このシリンダブロック101に取付けられたシリンダヘッド102と、このシリンダヘッド102の前部開口部を覆うヘッドカバー103とを備える。なお、符号111はエンジン95を始動するためのキックペダルである。
【0027】
図3は本発明に係るパワーユニット及びその近傍を示す要部右側面図であり、クランクケース96の右側部に無段変速機97を構成する変速機カバー115が取付けられ、この変速機カバー115内に、無段変速機97を構成する駆動プーリ、従動プーリ及びこれらの駆動プーリ及び従動プーリに掛けられたベルトからなる無段変速機本体部が収納されている。
【0028】
変速機カバー115は、その前部上部に、変速機カバー115内に外気を導いて無段変速機本体部を冷却するための変速機冷却ダクト117が接続されている。
変速機冷却ダクト117は、変速機カバー115との接続部から後方へ次第に後上がりとなるように延びて先端部に設けられた吸気口117a(奥側に開口している。)が収納ボックス91の前方に、且つ収納ボックス91に近接するように配置されている。なお、符号117bは一方のリヤフレーム77に設けられたダクト取付ブラケット121に変速機冷却ダクト117の後部をボルト122で取付けるために変速機冷却ダクト117に一体に形成されたフレーム取付片である。
【0029】
図中の符号125はメインフレーム73にセンタカバー32の前部下部を取付けるカバーブラケット、127はシリンダヘッド102の下部に一端が接続された排気管、128は排気管127の他端に接続されたマフラ、129はブレーキペダルである。
【0030】
図4は本発明に係る変速機冷却ダクトの配置を説明する要部斜視図であり、変速機冷却ダクト117は、上方から見て、変速機カバー115の前部に取付けられた基部117cから後方へメインフレーム73に沿って延び、更に、後方に延びるにつれてメインフレーム73に次第に近づき、収納ボックス91の前方でメインフレーム73の上方に至る。変速機冷却ダクト117の吸気口117aは、メインフレーム73の上方で且つ左右の幅内に位置する。
【0031】
図2に戻って、変速機冷却ダクト117の吸気口117aは、収納ボックス91の前壁91aの前方で、且つセンタカバー32の後方及び内側方で、更に、メインフレーム73の上方に配置されている。即ち、吸気口117aは、側面視で、収納ボックス91、センタカバー32及びメインフレーム73で囲まれる車体空間130に配置されている。
【0032】
このように、吸気口117aは、後方が収納ボックス91、前方及び左側方及び右側方がセンタカバー32、下方がメインフレーム73で囲まれるから、前輪13(図1参照)が跳ね上げた雨水、土埃などが吸気口117aから変速機冷却ダクト117を通って変速機カバー115内に入り込むのを効果的に防止することが可能になる。
【0033】
更に、収納ボックス91とセンタカバー32とメインフレーム73とで形成される車体空間130に吸気口117aを配置することで、既存の車体空間130を有効に利用することができ、特別に吸気口117aのためのカバー部材を設けずに、部品数の増加を抑えることができ、また、車体が大型になるのを防止することも可能になる。
【0034】
図5は本発明に係る変速機冷却ダクトの通気口の配置を説明する断面図であり、車体空間130を簡略的に表したものである。
即ち、車体空間130は、側面視で、収納ボックス91の縦に延びる前壁91aと、後上がりに傾斜したセンタカバー32の前部と、後下がりに傾斜したメインフレーム73とで囲まれる三角形状の空間であり、この三角形状の車体空間130に変速機冷却ダクト117の吸気口117aが配置されている。
尚、カバー部材や収納ボックス又はメインフレームでなす各辺が、曲線を有していてもここで言う三角形状である。
【0035】
上記車体空間130は、シート31(図1参照)の前端の下方に位置する部分で特に利用されていなかった空間であり、また、メインフレーム73の下方には更にパワーユニット24(図1参照)が配置されるため、雨水や土埃が入り込みにくい部分であるといえる。
【0036】
以上の図1〜図3に示したように、エンジン95に一体的に自動変速機としてのベルト式の無段変速機97が設けられ、この無段変速機97に内部へ通風して冷却するための変速機冷却ダクト117が設けられた鞍乗型車両としての自動二輪車10において、変速機冷却ダクト117の通気口としての吸気口117aが、車体に設けられた物品収納箱としての収納ボックス91と、この収納ボックス91を覆う車体カバーとしてのセンタカバー32との間に設けられるので、吸気口117aが収納ボックス91とセンタカバー32とで覆われて、雨水、土埃等が吸気口117aから入り込むのをより効果的に防止することができる。
【0037】
また、収納ボックス91とセンタカバー32で囲まれる車体空間130に吸気口117aが配置されて、車体空間130を有効に利用することができる。
【0038】
上記の吸気口117aは、図2、図5に示したように、収納ボックス91の前方で、側面視車体フレーム71(詳しくはメインフレーム73)と収納ボックス91とセンタカバー32とで囲まれる三角形空間である車体空間130に配置されるので、吸気口117aが、メインフレーム73、収納ボックス91及びセンタカバー32で覆われて、雨水、土埃等の浸入を効果的に防止することができる。
【0039】
図6は本発明に係る変速機冷却ダクトの別実施形態を示す自動二輪車の要部左側面図であり、図2に示した実施形態と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
パワーユニット24の変速機カバー115内に外気を導いて内部を冷却するための変速機冷却ダクト141は、変速機カバー115との接続部から後方斜め上方へ延びて先端部に設けられた吸気口141aが収納ボックス91の左側方で且つサイドカバー34の内方に配置されている。
【0040】
図7は本発明に係る変速機冷却ダクト(別実施形態)の配置を示す要部左側面図であり、変速機冷却ダクト141が、変速機カバー115(図3参照)からメインフレーム73の上方を通り、収納ボックス91の前部側方まで延びた状態を示している。
【0041】
変速機冷却ダクト141は、その先端部に車両後方に開口する通気口としての吸気口141aが設けられ、この吸気口141aの下方に、リヤフレーム76に設けられたダクト取付ブラケット143にボルト144で取付けられるフレーム取付片141bが一体に形成されている。
吸気口141aは、収納ボックス91の側壁91cの側方に、且つ収納ボックス91とサイドカバー34(図2参照)との間の空間150に配置されている。
【0042】
図8は本発明に係る変速機冷却ダクト(別実施形態)を示す要部斜視図であり、変速機冷却ダクト141の吸気口141aは、車両後方に向けて開口する縦長の三角形状のものである。
【0043】
このように吸気口141aを縦長の三角形状とすることで、吸気口141aの一辺141cは収納ボックス91の側壁91cとほぼ平行にすることで側壁91cにより接近させることができ、吸気口141aの一辺141dは下端に対して上端を側壁91cに近づけるように傾斜させることで、サイドカバー34の内面に沿わせるようにしてより接近させることができるため、収納ボックス91とサイドカバー34(図2参照)との間の空間150に吸気口141aを配置したことによるサイドカバー34の車体側方への膨出をより小さくすることができる。
【0044】
以上の図6、図7に示したように、通気口としての吸気口141aが、収納ボックス91の側方で、収納ボックス91とサイドカバー34との間の空間150に配置されるので、吸気口141aが、収納ボックス91及びサイドカバー34で覆われて、雨水、土埃等が吸気口141aから変速機冷却ダクト141内へ入り込むのを効果的に防止することができる。また、無段変速機97の上方に収納ボックス91が設けられている場合に、変速機冷却ダクト141の長さは、収納ボックス91の前後長さの範囲で、適切な長さを選択することができ、設計自由度を増すことができる。
【0045】
尚、本実施例においては、吸気口の例を示したが、冷却後の空気を排出する排気口であっても同様であり、請求項における通気口は、吸気口と排気口の両方を含む。
また、請求項1においては、ダクトの通気口は物品収納箱の前方または左側方、右側方のみならず、物品収納箱の後方であっても良い。
また、本発明の適用は、自動二輪車に限らず、例えば小型の三、四輪車等の鞍乗型車両に適用するものであっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明の変速機冷却ダクトは、無段変速機付き鞍乗型車両に好適である。
【符号の説明】
【0047】
10… 鞍乗型車両(自動二輪車)、31…シート、32…車体カバー、71…車体フレーム、73…メインフレーム、76,77…リヤフレーム(フレーム部材)、91…物品収納箱(収納ボックス)、95…エンジン、97…自動変速機(無段変速機)、117…ダクト(変速機冷却ダクト)、117a…通気口(開口)、117b…フレーム取付片、121…取付部、130…空間(車体空間)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドパイプから後方斜め下方に延びるメインフレーム(73)と、このメインフレームの後部の左右から後方斜め上方に延びる左右一対のフレーム部材(76,77)を有し、前記メインフレームの下方に自動変速機(97)を一体に設けるエンジン(95)を有し、前記メインフレームと前記左右一対のフレーム部材を覆う車体カバー(32)を有する鞍乗型車両の前記自動変速機の内部に通風して冷却するための変速機冷却ダクト(117)において、
前記変速機冷却ダクト(117)は、前記メインフレーム(73)と前記左右一対のフレーム部材(76,77)が結合する前記メインフレームの後部及び前記左右一対のフレーム部材の前端よりも上方の前記車体カバー(32)に囲まれる空間(130)に、前記エンジン(95)との接続部より後方に次第に後上がりとなるように延出し、前記メインフレーム(73)の上方に至って通気口(117a)は開口し、
前記変速機冷却ダクト(117)は、前記通気口(117a)より下方で、前記エンジン(95)との接続部より上方において前記左右一対のフレーム部材(76,77)のうちの一方に締結される、
ことを特徴とする鞍乗型車両の変速機冷却ダクト。
【請求項2】
前記変速機冷却ダクト(117)は、前記エンジン(95)の前記自動変速機(97)を有する側から延び、前記左右一対のフレーム部材のうち前記自動変速機(97)を有する側のフレーム部材(77)に締結されていることを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両の変速機冷却ダクト。
【請求項3】
前記変速機冷却ダクト(117)は、変速機冷却ダクト(117)の後部をボルトで締結するために該変速機冷却ダクト(117)に一体に形成されたフレーム取付片(117b)を有することを特徴とする請求項1又は2記載の鞍乗型車両の変速機冷却ダクト。
【請求項4】
前記鞍乗型車両は、前記メインフレーム(73)の上方に物品収納箱(91)を有するものであって、前記変速機冷却ダクト(117)は、前記メインフレーム(73)と前記物品収納箱(91)と前記車体カバー(32)で形成される空間に開口されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の鞍乗型車両の変速機冷却ダクト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−254793(P2012−254793A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−177822(P2012−177822)
【出願日】平成24年8月10日(2012.8.10)
【分割の表示】特願2008−254956(P2008−254956)の分割
【原出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】