説明

音声画像装置

【課題】装置に関する技術的知識が乏しいユーザであっても、容易な操作でログの採取及び送信を行うことが可能な音声画像装置を提供する。
【解決手段】本発明の音声画像装置は、記録部と、通信部と、通信制御部とを備えている。また、音声画像装置が備える機能部の動作を監視し、所定の処理が実施された場合に処理履歴情報を生成して記録部に記録し、処理が終了した時点で、処理履歴情報を送付するか否かに関する指示を受け付ける履歴生成部を備える。また、処理履歴情報の送付指示が検知された場合に、処理履歴情報を所定の情報処理装置へ送信するよう通信制御部を制御する履歴送信部を備える。履歴送信部は、処理履歴情報に添付する添付情報の指定または入力を受け付けるための画像を含む受付画像を生成して出力する。また履歴送信部は、指定または入力された添付情報を処理履歴情報とともに送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像または音声の記録再生を実施可能な音声画像装置に関するものであり、特にネットワーク通信機能を備えた音声画像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、音声や画像の記録また再生を行う音声画像装置、いわゆるAV機器として、テレビ装置、DVD(Digital Versatile Disk)レコーダ、HDD(Hard Disk Drive)レコーダ等が広く普及している。また、これら複数の音声画像装置を一装置にまとめた複合機も普及している。
【0003】
このような音声画像装置の中には、インターネット等の広域通信網に接続して通信を行う、いわゆるネットワーク機能を備えたものが存在する。さらには、ネットワーク機能を用いて、採取したログをネットワークサーバへ送信する装置及びシステムが開示・提案されている(例えば特許文献1及び特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−305222号公報
【特許文献2】特開2008−282350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のネットワーク機能を利用したログ送信は、装置側で予め採取しておいたログを、ユーザが手動で選択して送付する必要があった。しかしながら、一般のユーザは装置に関する技術的知識が乏しいのが通常であり、必要なログを選別して送信することが難しかった。
【0006】
上記の問題に対して、ログの生成及び送信を自動化する方法も考えられるが、この方法では、セキュリティ及びプライバシー保護の面で問題があった。
【0007】
本発明の目的は、装置に関する技術的知識が乏しいユーザであっても、簡易な操作でログの採取及び送信を行うことが可能な音声画像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明の音声画像装置は、情報を記録する記録部と、通信網に接続する通信部と、通信網に接続された装置に対して通信を行うよう前記通信部を制御する通信制御部とを備えた音声画像装置において、前記音声画像装置が備える機能部の動作を監視し、前記機能部により予め定められた処理が実施された場合に、該処理の履歴を示す処理履歴情報を生成して前記記録部に記録し、該処理が終了した時点で、前記処理履歴情報を送付するか否かに関する指示を受け付けるための受付画像を生成して出力する履歴生成部と、前記受付画像が出力されている状態において、前記処理履歴情報の送付指示が検知された場合に、前記処理履歴情報を予め定められた情報処理装置へ送信するよう前記通信制御部を制御する履歴送信部を備えることを特徴としている。
【0009】
これによると、本発明の音声画像装置は、記録部と、通信部と、通信網に接続された装置と通信を行うよう通信部を制御する通信制御部とを備えている。また、音声画像装置が備える機能部の動作を監視し、所定の処理が実施された場合に処理履歴情報を生成して記録部に記録し、処理が終了した時点で、処理履歴情報を送付するか否かに関する指示を受け付ける履歴生成部を備える。また、処理履歴情報の送付指示が検知された場合に、処理履歴情報を所定の情報処理装置へ送信するよう通信制御部を制御する履歴送信部を備える。
【0010】
また上記目的を達成するために本発明の音声画像装置が備える前記履歴生成部は、前記処理履歴情報に添付する添付情報の指定または入力を受け付けるための画像を含む前記受付画像を生成して出力し、前記履歴送信部は、指定または入力された前記添付情報を前記処理履歴情報とともに送信することを特徴としている。
【0011】
これによると、履歴送信部は、処理履歴情報に添付する添付情報の指定または入力を受け付けるための画像を含む受付画像を生成して出力する。また履歴送信部は、指定または入力された添付情報を処理履歴情報とともに送信する。
【0012】
また上記目的を達成するために本発明の音声画像装置が備える前記履歴生成部は、前記処理履歴情報の生成の実施/非実施に関する選択を受け付けるための選択画像を含む前記受付画像を生成して出力し、前記選択を受け付け、前記生成の実施が選択された状態において前記機能部により予め定められた処理が実施された場合に前記処理履歴情報を生成し、前記生成の非実施が選択された状態において前記機能部により該処理が実施された場合に前記履歴情報の生成を行わないことを特徴としている。
【0013】
これによると、履歴生成部は、処理履歴情報の生成の実施/非実施に関する選択を受け付けるための選択画像を含む受付画像を生成して出力する。そして生成の実施が選択されている状態において所定の処理が実施された場合に、処理履歴情報を生成する。逆に生成の非実施が選択されている状態において所定の処理が実施された場合に、履歴情報の生成を行わない。
【0014】
また上記目的を達成するために本発明の音声画像装置は、前記音声画像装置に対する操作指示を受け付ける操作部を備え、前記履歴生成部は、前記操作部により受け付けた操作指示の履歴を示す操作履歴情報を生成して前記記録部に記録し、前記履歴送信部は、前記処理履歴情報を送信する際に、前記操作履歴情報を前記処理履歴情報とともに送信することを特徴としている。
【0015】
これによると、本発明の音声画像装置は、操作指示を受け付ける操作部を備えている。また、履歴生成部は、操作部により受け付けた操作指示の内容を示す操作履歴情報を生成して記録部に記録する。また、履歴送信部は、処理履歴情報を送信する際に、操作履歴情報を処理履歴情報とともに送信する。
【0016】
また上記目的を達成するために本発明の音声画像装置は、前記処理履歴情報、前記受付画像、または前記選択画像の生成を前記履歴生成部により実施するか否かに関する設定を受け付ける設定部を備え、前記履歴生成部は、前記設定に基づいて、前記処理履歴情報、前記受付画像、または前記選択画像の生成の実施/非実施を決定することを特徴としている。
【0017】
これによると、本発明の音声画像装置は、処理履歴情報、受付画像、または選択画像の生成を履歴生成部により実施するか否かに関する設定を受け付ける設定部を備えている。履歴生成部は、この設定に基づいて、処理履歴情報、受付画像、または選択画像の生成の実施/非実施を決定する。
【0018】
また上記目的を達成するために本発明の音声画像装置は、前記履歴送信部により送信された前記処理履歴情報に対する応答を前記通信部により受信したか否かを監視し、前記処理履歴情報の送信履歴と前記処理履歴情報に対する応答の有無とを示す履歴画像を生成して出力する送信履歴通知部を備えることを特徴としている。
【0019】
これによると、本発明の音声画像装置は、履歴送信部により送信された処理履歴情報に対する応答を受信したか否かを監視する送信履歴通知部を備える。送信履歴通知部は、処理履歴情報の送信履歴と、処理履歴情報に対する応答の有無とを示す履歴画像を生成して出力する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、送信する処理履歴情報の内容を、ユーザが詳細に選別することができる。また、履歴情報を送信する意図、目的を示す添付情報や、操作履歴情報を、処理履歴情報とあわせて送信することが可能である。また、各機能部が表示する画面に個別に処理履歴情報の送信有無を選択できる画像を表示するため、ユーザが直感的かつ容易な操作で処理履歴情報を送信することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の音声画像装置の機能部の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の音声画像装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の録画予約画面を示す画面図である。
【図4】本発明の録画予約画面を示す画面図である。
【図5】本発明の録画予約画面を示す画面図である。
【図6】本発明の録画予約画面を示す画面図である。
【図7】本発明の再生選択画面を示す画面図である。
【図8】本発明の送信ログ一覧画面を示す画面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に本発明の第一の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。なお、ここで示す実施形態は一例であり、本発明はここに示す実施形態に限定されるものではない。
【0023】
〈1.内部構成について〉
図2は、本発明の一実施形態に係るコンパチブルレコーダ1(=音声画像装置)の内部構成を示すブロック図である。なお、図2における矢印線は画像/音声データの流れを示している。また、矢印のない直線は、制御部11が各装置に対する制御信号等を送受信するための通信バスを示している。
【0024】
コンパチブルレコーダ1は少なくとも、制御部11、メモリ12(=記録部)、操作部13、HDD14(=記録部)、ROM15、光ディスクドライブ16、放送受信部17、信号処理部18、OSD(On-Screen Display)処理部19、及び外部接続端子20(=通信部)を含むように構成されている。なお外部接続端子20により接続される表示装置として、ディスプレイ2が存在する。
【0025】
制御部11は、コンパチブルレコーダ1の各部材の駆動を制御することにより、画像/音声の再生処理、記録処理、出力処理等を統括制御するためのものである。制御部11は例えば、複数のマイクロプロセッサから構成されている。また制御部11は、制御部11が備える演算処理装置上でプログラムを実行することにより実現される機能部として、後述する録画処理部11a〜送信履歴通知部11f(図1)を備えている。
【0026】
メモリ12は、コンパチブルレコーダ1が保持する各種データを一時的に記録する媒体であり、例えば書き込み可能なRAM(Random Access Memory)等により構成されている。メモリ12は、例えば制御部11によって各種情報処理が行われる際の処理データや、ユーザから受けた指示命令等を一時的に記録しておくためのバッファメモリとしての役割を持つ。
【0027】
操作部13は、ユーザがコンパチブルレコーダ1に対して、画像/音声の記録指示や予約録画指示等を行うためのものである。操作部13は、例えばコンパチブルレコーダ1のハウジングに設けられた複数のボタンや、図示しないリモコン及びリモコン信号受信部等を含む。操作部13はこれらの装置により、ユーザ操作を受け付ける。ユーザ操作が受け付けられると、制御部11は、操作内容に基づいて再生処理や記録処理等を行う。
【0028】
HDD14は、デジタルデータを記録する磁気記録媒体である。HDD14は、複数の磁気ディスクを回転させつつ、アクチュエータによりヘッドを移動させることにより、データの記録や読み出しを行う。本実施形態では主に、放送波に含まれる画像/音声データから生成される録画データを記録するのに用いられる。
【0029】
ROM15は、制御部11が各装置部の制御を行うために用いる制御プログラムや、コンパチブルレコーダ1の工場出荷時に定められた各種設定パラメータ等を記録しておく記録媒体である。ROM15は情報の読み出しのみが可能であり、記録や書き換えはできないようになっている。
【0030】
光ディスクドライブ16は、CD(Compact Disc)メディア、或いはDVD(Digital Versatile Disc)メディア等の光ディスクに対して光学的に各種データの読み取りを行うための光学装置である。光ディスクドライブ16は、光ピックアップ(不図示)の制御を行うことにより、光ディスクに光ビームを照射して、光ディスクに記録された音声情報、画像情報等の各種情報の読み取りを行う。この際、光ピックアップの駆動制御やフォーカス制御、或いはチルト制御等の各種制御を行う。
【0031】
放送受信部17は、外部のアンテナ(不図示)に接続されてデジタル/アナログ放送の選局、受信、周波数変換、増幅、復調等を行う。放送受信部17は、アナログ方式であればアナログチューナ、中間周波増幅回路、復調回路、及び増幅回路等を含むように構成されている。またデジタル方式であれば、デジタルチューナ、及び誤り訂正部等を含むように構成されている。
【0032】
例えばデジタル放送を受信する場合、放送受信部17に含まれるデジタルチューナが、中間周波信号の増幅及び検波を行う。これにより、MPEG2方式のデジタル信号であるTS(=Transport Stream)の取得を行う。なおTSとは、複数の番組の音声PES(Packetized Elementary Stream)、画像PES、及び付加情報を固定長のTSパケットに分割してつなぎ合わせたものである。信号処理部18へ与えられて画像/音声信号に変換される。なお、TSを変換せずHDD14へ記録することも可能である。この場合、信号処理部18はTSのスルーのみを行う。
【0033】
信号処理部18は、放送受信部17が生成したTSや、光ディスクドライブ16が光ディスクより読み出したデジタルデータを入力し、音声情報を含む音声デジタル信号と、画像情報を含む画像デジタル信号とに分離する多重分離部である。具体的には例えば、放送受信部17より生成されたTSを、TSパケットに分割する。そしてTSパケットを再結合することにより、音声/画像のPESを生成する。
【0034】
そしてPESを結合することにより、ES(Elementary Stream=符号化された音声/画像データ)を生成する。さらに信号処理部18はESの復号を行い、各種デジタル信号に変換する。復号により得られたデジタル信号は、記録する場合はHDD14へ与えられる。またディスプレイ2等に出力する場合は、外部接続端子20へ与えられる。
【0035】
OSD処理部19は、画像信号を生成する機能部である。OSD処理部19は、コンパチブルレコーダ1が出力すべき情報をユーザが視認できる画像データに変換し、変換した画像データをディスプレイ2に表示するための画像信号を生成する。生成された画像信号は、外部接続端子20より出力される。
【0036】
外部接続端子20は、例えばHDMI(High Definition Multimedia Interface)端子やUSB(Universal Serial Bus)端子等を含む、複数の入出力端子からなるインタフェースである。外部接続端子20はこれらの入出力端子を用いて、コンパチブルレコーダ1と外部の装置、例えばディスプレイ2を接続し、デジタル信号またアナログ信号の入出力を行う。
【0037】
なお、アナログ信号を入力する場合は、不図示のA/Dコンバータ(Analog Digital Converter)を用いてアナログの画像データ及び音声データをデジタルデータに変換して入力することが可能である。
【0038】
また外部接続端子20は、コンパチブルレコーダ1を通信ネットワークと接続するための物理的なインタフェースを含む。具体的には例えば、IEEE802.3規格に準拠した有線LANに接続するためのLANケーブルコネクタを含むように構成されている。これにより、通信網を介して接続された外部装置、例えば情報処理装置(不図示)と相互通信を行い、番組情報等を取得することが可能である。
【0039】
ディスプレイ2は、図示しない表示部、操作部、制御部、及び接続部を備える表示装置である。ディスプレイ2は例えば、接続部に含まれるHDMI端子に接続されたHDMIケーブルを介して、画像/音声を含むデジタル信号を受け付ける。そしてデジタル信号の複合化を行い、画像/音声の出力を行う。
【0040】
サーバ3は、インターネット等の広域通信網を介してコンパチブルレコーダ1に接続し、コンパチブルレコーダ1で採取されたログ(=処理履歴情報)の収集等を行う。収集されたログは所定の記録媒体に記録され、ファームウェアを改良する際の参考データとして用いられる。またサーバ3は、コンパチブルレコーダ1に対して、採取ログに基づいて修正されたファームウェアの配信を行う。なお、サーバ3の内部構造の詳細については従来技術と同様であるため、説明を省略する。
〈2.機能部の構成について〉
【0041】
ここで、本発明の一実施形態に係るコンパチブルレコーダ1がログ送信処理を実施するための各機能部の関係を、図1のブロック図を用いながら説明する。なお、図1における破線矢印線は、制御信号の流れを示している。
【0042】
図1に示すように本発明のログ送信処理は、制御部11が備える録画処理部11a、通信制御部11b、送信ログ生成部11c(=履歴生成部)、ログ送信部11d(=履歴送信部)、設定部11e、及び送信履歴通知部11fにより実施される。
【0043】
録画処理部11aは、HDD14を用いた画像/音声の記録再生処理を行う。また録画処理部11aは、後述する設定部11eが受け付けた設定内容に基づき、予約録画処理やダビング処理等を行う。
【0044】
例えば予約録画処理を行う場合、録画処理部11aは、設定部11eが受け付けた予約録画時刻が到来した時点で、予約設定された放送番組を受信するよう放送受信部17を制御する。そして放送波に含まれる画像/音声から、タイトルや録画日時等を含む管理情報を付加した録画データを生成し、HDD14に記録する。
【0045】
通信制御部11bは、外部接続端子20により接続された外部装置、例えばサーバ3等と相互通信を行うための通信制御を行う。これにより例えば、サーバ3より新しいファームウェアを受信し、アップデートを行える状態することができる。
【0046】
送信ログ生成部11cは、所定の機能部の動作を監視し、処理履歴を示すログを生成し、メモリ12等に記録する。例えば、録画処理部11aにより録画予約処理が行われた場合に、録画予約処理のログを生成する。
【0047】
また送信ログ生成部11cは、該当処理が終了した時点で、ログを送付するか否かに関する指示を受け付けるための受付画像をOSD処理部19により生成する。そして受付画像を、外部接続端子20を介してディスプレイ2に出力し、操作部13による操作入力を待ち受ける。これにより、図4〜7に示す各画面(詳細は後述)がディスプレイ2に表示される。
【0048】
ログ送信部11dは、上記の各画面が表示されている状態において、操作部13によるユーザ操作を待ち受ける。そしてユーザ操作により、ログの送信が指示された場合に、所定のサーバ3に対してログを送信するよう、通信制御部11bに指示する。
【0049】
またログ送信部11dは、上記のログを送信する際に、ログに添付する添付情報や、操作部13により受け付けた操作内容を示す操作ログ(=操作履歴情報)をあわせて送信する。なお、送付する情報の指定は、次の設定部11eにより受け付ける。
【0050】
設定部11eは、録画処理部11aが録画処理やダビング処理を行うための各種設定を、操作部13を介してユーザより受け付ける。設定部11eは例えば、録画時刻や録画チャンネル、録画モード等の指定を、操作部13を介して受け付ける。
【0051】
また設定部11eは、送信ログ生成部11cがログ採取時に用いる各種設定の入力や、ログ送信部11dがログ送信時に用いる各種設定の入力を、操作部13を介してユーザより受け付ける。各種設定には例えば、ログ送信の実施/非実施の切り換え、採取するログの種別、ログを送付する送信先、添付情報及び操作ログの送信有無等が含まれる。
【0052】
設定部11eは、これらの各種設定の入力を受け付けるための画面をOSD処理部19により生成し、外部接続端子20を介してディスプレイ2等に出力し、操作部13による操作入力を待ち受ける。
【0053】
送信履歴通知部11fは、ログや添付情報の送信履歴と、サーバ3からの応答とを一覧表示した送信履歴画像を、OSD処理部19により生成する。そして、外部接続端子20を介してディスプレイ2に出力する。これにより、図8に示す画面(詳細は後述)がディスプレイ2に表示される。
〈3.送信ログ生成処理について〉
【0054】
ここで、本発明の一実施形態に係るコンパチブルレコーダ1が実施する送信ログ生成処理を、図3〜図5の画面図を用いながら説明する。なお本実施形態では、ユーザが録画予約処理に関するログを送付したいと考えた場合を例として説明する。これは例えば、ユーザが以前に録画予約を行ったにも関わらず、録画処理が正常に実施されなかった場合に、録画予約機能に不具合があるのではないかとユーザが考えた場合を想定している。
【0055】
図3は、EPGが表示された予約画面70の一例である。図3に示す予約画面70は少なくとも、EPG71、及びカーソル72を含むように構成されている。図3に示す例では、4Ch〜10Chの四チャンネルと、6時〜10時までの五時間分の番組情報が表示されている。各チャンネル欄の右側には、放送予定番組の番組名が表示されている。なお図3は、ユーザによる録画予約がなされていない状態のEPG71を示している。
【0056】
初期状態では、全ての番組欄の背景色が通常色(=白色)で表示されている。この状態において、ユーザが操作キー及び決定キー等を押下することにより、カーソル72の移動操作、及び録画予約する番組の決定操作が行われる。
【0057】
カーソル72が所定の番組に重なっている状態で決定キーが押下されると、図4の状態に遷移する。図4は、8Chで9時から放送される「サッカー」に対する録画予約がなされた場合のEPG71を示している。これにより「サッカー」の背景色が変化し、強調表示が行われている。あわせて、録画予約された番組を示す予約情報が、メモリ等に記録される。
【0058】
さらに、予約画面70に、メッセージ表示領域73が表示される。図4の例では、メッセージ表示領域73に「予約処理が完了しました。本処理のログを送付しますか?」というメッセージと、選択ボタンとが表示される。操作部13による操作で選択ボタンの「はい」が選択されると、図5の状態に遷移する。
【0059】
図5では、メッセージ表示領域73に変わって、送信理由選択領域74(=受付画像)が表示されている。送信理由選択領域74には、複数の送信理由と、チェックボックス75とが含まれている。ユーザは操作部13を操作することにより、チェックボックス75にチェックを入れることができる。
【0060】
選択された送信理由は、添付情報として、ログとあわせてサーバ3へ送信される。これにより、ユーザがログを送信した理由を、サポートセンターのオペレータに通知できる。これらの情報を受けたオペレータは、録画予約機能に不具合がないか調査し、場合によってはファームウェアのアップデートを行う。
【0061】
次に、本発明の第二の実施形態に係るコンパチブルレコーダ1が実施する送信ログ生成処理を、図6の画面図を用いながら説明する。図6に示す予約画面70は、第一の実施形態の図4で「はい」が選択された場合に移行する画面を示している。
【0062】
図6に示す予約画面70では、送信理由選択領域74に、テキスト入力領域76が含まれている。ユーザは操作部13を操作することにより、テキスト入力領域76に、送信理由や改善要求等を示すテキストを入力することができる。入力されたテキストは、添付情報として、ログとあわせてサーバ3へ送信される。これにより、ユーザがログを送信した理由を、サポートセンターのオペレータに詳細に通知できる。
【0063】
次に、本発明の第三の実施形態に係るコンパチブルレコーダ1が実施する送信ログ生成処理を、図7の画面図を用いながら説明する。なお本実施形態では、ユーザが録画コンテンツの再生処理に関するログを送付したいと考えた場合を例として説明する。
【0064】
図7は、ユーザが録画コンテンツの再生を行うための再生選択画面80を示している。再生選択画面80には、録画コンテンツを示すサムネイル画像と、このサムネイル画像を選択するカーソル81と、チェックボックス82とが含まれている。
【0065】
ユーザは操作部13を介してカーソル81を操作することにより、再生する録画コンテンツを選択して再生することが可能である。また操作部13を介してチェックボックス82のオン/オフを切り換えることにより、上記で選択された録画コンテンツの再生処理時に、再生処理のログを生成して送信するか否かの選択を行うことが可能である。
【0066】
チェックボックスがオンになっている場合、送信ログ生成部11cは、録画コンテンツの再生処理時に、再生処理のログを生成する。ログ送信部11dは、録画コンテンツの再生処理が終了した時点で、生成されたログをサーバ3へ送信する。これによりユーザは、再生処理に不具合が発生する等してログ送信が必要な場合に、容易な操作でログを送信することができる。
【0067】
次に、本発明のコンパチブルレコーダ1が実施する送信ログ一覧表示処理を、図8の画面図を用いながら説明する。図8は、送信履歴通知部11fが表示する送信ログ一覧画面90の一例を示した画面図である。図8に示すように送信ログ一覧画面90には、ログ送信部11dにより送信されたログの名称と、送信日時と、サーバ3からの応答の有無が含まれている。
【0068】
送信されたログに対するサーバ3からの応答が通信制御部11bにより受信され、メモリ12に記録されている場合、送信履歴通知部11fは、該当するログの近傍に所定の画像を表示する。例えば図8の例では、「エラーログ2」に対して応答があった例を示している。このため、「エラーログ2」の右隣に「応答あり」という文字画像を表示している。これによりユーザは、ログを送信した後に、サーバ3より応答があったか否かを容易に確認することができる。
【0069】
以上に説明した本実施形態によれば、ユーザは、送信するログの内容を、詳細に選別することができる。また、ログを送信する意図や目的を示した添付情報や、操作ログをあわせて送信することが可能である。また、各機能部が表示する画面に個別に、ログの送信有無を選択するための画像を表示して選択を受け付けるため、ユーザが直感的かつ容易な操作でログを送信することができる。
[その他の実施の形態]
【0070】
以上、好ましい実施の形態及び実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0071】
従って本発明は、以下の形態にも適用可能である。
【0072】
(A)上記実施形態では、本発明の音声画像装置の一例としてコンパチブルレコーダ1を例に挙げているが、放送網または通信網に接続して再生情報を取得可能な音声画像装置であれば、これ以外の装置において本発明を実施する形態でもよい。例えば、DVDレコーダや、テレビジョン装置等を用いる形態であってもよい。
【0073】
(B)上記実施形態では、本発明のログ送信処理に関わる各機能部が、マイクロプロセッサ等の演算処理装置上でプログラムを実行することにより実現されているが、各機能部が複数の回路により実現される形態でもよい。
【0074】
(C)上記実施形態では、送信ログ生成部11cが採取するログの種別については特に規定していないが、所定の種別のログのみを採取する形態でもよい。例えば、エラーコード付与されたエラーログのみを採取し、サーバ3へ送信する形態でもよい。
【符号の説明】
【0075】
1 コンパチブルレコーダ(音声画像装置)
11 制御部
11a 録画処理部
11b 通信制御部
11c 送信ログ生成部(履歴生成部)
11d ログ送信部(履歴送信部)
11e 設定部
11f 送信履歴通知部
12 メモリ(記録部)
13 操作部
14 HDD(記録部)
15 ROM
16 光ディスクドライブ
17 放送受信部
18 信号処理部
19 OSD処理部
20 外部接続端子(通信部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を記録する記録部と、
通信網に接続する通信部と、
通信網に接続された装置に対して通信を行うよう前記通信部を制御する通信制御部とを備えた音声画像装置において、
前記音声画像装置が備える機能部の動作を監視し、前記機能部により予め定められた処理が実施された場合に、該処理の履歴を示す処理履歴情報を生成して前記記録部に記録し、該処理が終了した時点で、前記処理履歴情報を送付するか否かに関する指示を受け付けるための受付画像を生成して出力する履歴生成部と、
前記受付画像が出力されている状態において、前記処理履歴情報の送付指示が検知された場合に、前記処理履歴情報を予め定められた情報処理装置へ送信するよう前記通信制御部を制御する履歴送信部を備えること
を特徴とする音声画像装置。
【請求項2】
前記履歴生成部は、前記処理履歴情報に添付する添付情報の指定または入力を受け付けるための画像を含む前記受付画像を生成して出力し、
前記履歴送信部は、指定または入力された前記添付情報を前記処理履歴情報とともに送信すること
を特徴とする請求項1に記載の音声画像装置。
【請求項3】
前記履歴生成部は、前記処理履歴情報の生成の実施/非実施に関する選択を受け付けるための選択画像を含む前記受付画像を生成して出力し、前記選択を受け付け、前記生成の実施が選択された状態において前記機能部により予め定められた処理が実施された場合に前記処理履歴情報を生成し、前記生成の非実施が選択された状態において前記機能部により該処理が実施された場合に前記履歴情報の生成を行わないこと
を特徴とする請求項2に記載の音声画像装置。
【請求項4】
前記音声画像装置は、前記音声画像装置に対する操作指示を受け付ける操作部を備え、
前記履歴生成部は、前記操作部により受け付けた操作指示の履歴を示す操作履歴情報を生成して前記記録部に記録し、
前記履歴送信部は、前記処理履歴情報を送信する際に、前記操作履歴情報を前記処理履歴情報とともに送信すること
を特徴とする請求項3に記載の音声画像装置。
【請求項5】
前記処理履歴情報、前記受付画像、または前記選択画像の生成を前記履歴生成部により実施するか否かに関する設定を受け付ける設定部を備え、
前記履歴生成部は、前記設定に基づいて、前記処理履歴情報、前記受付画像、または前記選択画像の生成の実施/非実施を決定すること
を特徴とする請求項4に記載の音声画像装置。
【請求項6】
前記履歴送信部により送信された前記処理履歴情報に対する応答を前記通信部により受信したか否かを監視し、前記処理履歴情報の送信履歴と前記処理履歴情報に対する応答の有無とを示す履歴画像を生成して出力する送信履歴通知部を備えること
を特徴とする請求項5に記載の音声画像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−243267(P2012−243267A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−116100(P2011−116100)
【出願日】平成23年5月24日(2011.5.24)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】