説明

風邪およびインフルエンザの治療のためのショウガおよびアキノキリンソウを含む草本組成物

風邪および/またはインフルエンザ感染の防止および/または処置のためのショウガおよびアキノキリンソウの組合せを含む組成物が、本明細書中に記載される。それを必要とする被験体における風邪および/またはインフルエンザ感染を処置するかまたは防止する方法であって、ショウガおよびアキノキリンソウの組合せを含む有効量の組成物を被験体に投与することを包含する方法も記載される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野
本発明は、風邪および/またはインフルエンザ感染の防止および/または処置に関する。さらに具体的には、本発明は、薬学的および/または栄養学的組成物に用いるためのショウガおよびアキノキリンソウの組合せ、ならびに風邪および/またはインフルエンザ感染またはその症候を防止し、および/または処置するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願に対する相互参照
本出願は、PCT出願番号PCT/CA2010/00*(2010年10月22日出願。PCT規則21(2)下で英語で公開された)であって、これはそれ自体、米国特許仮出願第61/254,031号(2009年10月22日出願)および第61/308,052号(2010年2月25日出願)の利益を主張する。上記文書はすべて、参照により本明細書中で援用される。
【0003】
発明の背景
インフルエンザ
インフルエンザは、インフルエンザウイルスにより引き起こされる接触感染性疾病である。普通のインフルエンザは、呼吸問題、激しい筋疼痛(筋肉痛)、頭痛、悪寒、鼻詰まり、発熱、咳、くしゃみおよび咽頭痛を伴う急性感染を特徴とする。集団の大多数は、一般的に、いかなる合併症も伴わずにインフルエンザから回復する。高齢者、幼児、ならびに欠陥のある免疫系を有する者は、重篤な合併症を有し得るし、あるいはインフルエンザにより死亡することさえある。
【0004】
最新の文献は、米国だけでも年間約36,000人の死者を出している重篤な疾患として、ヒトの普通のインフルエンザを記載している(Roxas, 2007)。年間の普通のインフルエンザ(フル)流行は、就労および就学をできなくさせ、ならびに有意日数の入院を余儀なくされて、高齢者の間では死亡さえも生じ、年長者は特に呼吸器感染を蒙り易い。
【0005】
インフルエンザはA型またはB型インフルエンザウイルスにより引き起こされるが、しかしA型は、通常は、汎発流行性インフルエンザに関与するものである(Klenk, 2008)。A型にはいくつかの亜型があり、H番号(ヘマグルチニンの型に関する)およびN番号(ノイラミニダーゼの型に関する)によって標識される。16の異なるH抗原(H1〜H16)と9つの異なるN抗原(N1〜N9)がある。A型インフルエンザ(H1N1)ウイルスは、A型インフルエンザウイルスの一亜型であり、ヒトにおけるインフルエンザ(フル)の最も一般的な原因である。H1N1のいくつかの系統はヒトにおいて流行性であり、インフルエンザ様疾病の一画分、ならびにすべての季節性インフルエンザの一画分を引き起こす。汎発流行性H1N1/09ウイルスは、2009年インフルエンザ汎発性流行に関与したブタ起源のA型インフルエンザウイルスH1N1亜型株である。インフルエンザ処置は、オセルタミビル(タミフル(登録商標)、Roche)またはザナミビルのような薬剤で可能であって、これらの薬剤はともに、インフルエンザウイルスの表面の重要な酵素であるノイラミニダーゼの阻害剤である(Gubareva LV, 2004)。インフルエンザファミリーからのウイルスは、高突然変異率を示すことが知られており、それらのゲノムに対する修飾は、単一年毎に起来て、薬剤耐性を生じ得る。例えば、インフルエンザウイルス株がタミフル(商標)処置に対する高耐性を示した症例が観察されている(米国疾病管理センター(CDC))。
【0006】
したがって、ヒトに感染する新規のインフルエンザ株が時々出現する。これらの株は、他の種から高頻度に生じ、突然変異によりヒトに適合している。ブタフルとも呼ばれるブタA H1N1型インフルエンザウイルスは、世界中で報告されており、汎発流行性インフルエンザウイルスと明言された。ブタインフルエンザH1N1は、元々は、ブタに影響を及ぼすだけであったが、しかし2009年に北米でヒトに感染し始めた。ヒトはこのウイルスに対する天然免疫をほとんど乃至全く有さず、このウイルスは、重篤且つ広範な疾病を引き起こし得る。
【0007】
ワクチンは、健常成人で観察される症例の70〜90%でインフルエンザを防止し得る(Bridges CB, 2000;Herrera GA, 2007)。しかしながら、前年のワクチンは新規の突然変異化株に対して無効であると思われるため、インフルエンザワクチンは毎年設計変更されなければならない。したがって前年からのものを基礎にして、季節到来前に、その年のワクチンが設計される。科学者は通常は、どの株が支配的になるかを正確に予測できないため、ワクチンは新しい株に十分には対応し得ない。さらに、インフルエンザワクチンはA型およびB型ウイルス株に対して特異的に設計され、したがって、風邪ウイルス、例えばライノウイルスおよびコロナ型に対しては防御しない。
【0008】
インフルエンザ症候は前記の処置で、あるいは、例えば1)疼痛を緩和し、発熱を低減するための市販鎮痛薬;2)粘液を伴わない空咳のための鎮咳薬;3)粘液除去を助け、したがって痰が咳き出され得る去痰薬;および/または4)鼻閉を低減するためのうっ血除去薬で軽減され得る。
【0009】
風邪
普通の風邪は、産業化社会においては非常に高頻度の急性疾病であり、米国では医者に掛かる原因の第一位である(Roxas, 2007)。それは通常は良性であるが、しかし休業の主要原因であり、且つ有意の経済的負担を生じて、例えば生産性が損失し、治療に経費を要することになる。普通の風邪は、種々のウイルス(ほとんどの場合、ライノウイルスおよびコロナ型)により引き起こされる。一般に普通の風邪のための治療法はなく、したがって一般的療法は症候軽減を目標にする。普通の風邪のための予防戦略としては、感染した人を避けること、ならびに風邪の季節の間は頻繁に手洗いをすることが挙げられる。
【0010】
慣用的療法は、効力が限定されている。ある種の薬剤は値段が高く、副作用がある。食餌補助剤(例えば、エキナセア、ヤクヨウニンジン等)は、しばしば、有効であると考えられるが、しかしそれらは近代的培養方法を用いた正式の試験が為されていない。
【0011】
風邪および/またはインフルエンザ感染の防止および/または処置のための代替的組成物が依然として必要とされている。
【0012】
本発明の記述は多数の文書に言及するが、それらの記載内容は参照により本明細書中で援用される。
【発明の概要】
【0013】
発明の概要
2つの植物またはその部分(例えば、それらの抽出物)の組合せに関する新規の特性を、出願人等は同定し、特性化した。本発明の組合せは、抗ウイルス性in vitroおよびin vivo能力を含む活性を保有する。
【0014】
本発明の組合せの2つの主な活性構成成分は、1)ショウガ、および2)アキノキリンソウである。本明細書中で用いる場合、そしてそれらが潜在的にまたは明白に生じる状況がこれらの用語に関して別の意味を示唆しない限り、「ショウガ」および「アキノキリンソウ」という用語は、全体としての植物、その部分またはその抽出物を指す。これらの植物およびその抽出物は、ヒトに安全な物質であると認識されている(German Commision E, Blumenthal M, 1998)。これらの植物は、単独でまたは組合せて、風邪および/またはインフルエンザ感染を防止し、および/または処置するのに有効である、ということを出願人等は実証した。さらに、出願人等はアキノキリンソウおよびショウガは一緒に作用するということを発見したし、強力な(添加物より大きい)抗ウイルス活性、例えばインフルエンザウイルス(A/WS/33、H1N1株)感染活性の抑制を実証する。さらに、アキノキリンソウのアルコール性抽出物は他の種類の抽出物、例えば水抽出物よりウイルス感染の抑制に効率的である、ということを出願人等は本明細書中で実証する。これら2つの植物(またはその特定部分または抽出物)の組合せは、風邪および/またはインフルエンザ症候を弱め/緩和し、および/または感染期間の継続を減少させる代替的方法を提供する。
【0015】
インフルエンザウイルス(例えば、普通のH1N1株、ならびにH1N1ブタインフルエンザ株)in vitro感染活性を抑制するその能力のほかに、本発明の組合せは、インフルエンザウイルス感染(A/WS/33、H1N1株)を再現するin vivo動物モデルにおいて活性であることが示されている。
【0016】
組成物
したがって、第一の態様において、本発明は、風邪および/またはインフルエンザ感染(または関連症候)の防止および/または処置のためのショウガおよびアキノキリンソウの組合せを含む組成物を提示する。
【0017】
本発明の組成物の特定の実施形態では、組成物はさらに担体を含む。本発明の組成物の別の実施形態では、組成物は、ショウガ抽出物および/またはアキノキリンソウ抽出物を含む。別の実施形態では、組合せはショウガ粉末を含む。別の実施形態では、ショウガ抽出物は粗製ショウガ抽出物である。別の実施形態では、ショウガ抽出物は粗製100%水ショウガ抽出物である。別の実施形態では、ショウガ抽出物はCO2ショウガ抽出物である。別の実施形態では、アキノキリンソウ抽出物は粗製アキノキリンソウ抽出物である。別の実施形態では、アキノキリンソウ抽出物は粗製100%水アキノキリンソウ抽出物である。別の実施形態では、アキノキリンソウ抽出物はアルコール性アキノキリンソウ抽出物である。別の実施形態では、アルコール性アキノキリンソウ抽出物はヒドロアルコール性アキノキリンソウ抽出物である。別の実施形態では、ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられるアルコールは第一級アルコールを含む。別の実施形態では、第一級アルコールはメタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノールまたはその任意の組合せである。別の実施形態では、用いられる第一級アルコールはエタノールである。別の実施形態では、ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられるアルコールは第二級アルコールを含む。別の実施形態では、少なくとも2つの異なるアルコールの混合が用いられる。別の実施形態では、アルコール性抽出物は、約20%〜約85%のアルコールを含む溶液を用いて調製される。別の実施形態では、抽出物は60%のアルコールを含む溶液を用いて調製される。別の実施形態では、抽出物は、約30%のアルコールを含む溶液を用いて調製される。別の実施形態では、組合せは、約1:15〜約10:1の比のショウガ:アキノキリンソウを含む。別の実施形態では、比は、約1:5のショウガ:アキノキリンソウである。別の実施形態では、比は、約5:1のショウガ:アキノキリンソウである。別の実施形態では、有効量は、約40mg〜約4500mgのショウガを含む。別の実施形態では、組成物は、約40mg〜約200mgのショウガを含む。別の実施形態では、組成物は、約43.5mg〜約174mgのショウガを含む。別の実施形態では、組成物は、約1000mg〜約4500mgのショウガを含む。別の実施形態では、組成物は、約2000mg〜約4000mgのショウガを含む。別の実施形態では、組成物は、約200mg〜約800mgのアキノキリンソウを含む。別の実施形態では、組成物は、約400mg〜約800mgのアキノキリンソウ抽出物を含む。
【0018】
本発明の組成物の別の実施形態では、組成物はブルーベリー粉末を含む。別の実施形態では、ショウガは、ショウガ(ジンギベル・オフィシナレ・ロスコエ Zingiber officinale Roscoe)である。別の実施形態では、アキノキリンソウは、ヨーロッパアキノキリンソウ(ソリダゴ・ビルガウレア Solidago virgaurea)である。別の実施形態では、ショウガおよびアキノキリンソウは、組成物中の風邪またはインフルエンザ感染の防止または処置のための唯一の医薬成分である。別の実施形態では、組成物は、非医薬成分として、微晶質セルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、ステアリン酸、コロイドシリカ、ステアリン酸マグネシウムおよびリン酸一水素カルシウムをさらに含む。
【0019】
関連態様において、本発明は、ショウガおよびアキノキリンソウの組合せを含む栄養補助および/または食餌組成物(食物補助剤、飲料(例えば、2〜4oz免疫ショット)または食物)を提示する。一実施形態では、組成物は栄養補助または食餌または獣医学的組成物である。別の実施形態では、組成物は、飲料または食物製品中に含まれる。別の実施形態では、組成物は、2〜6オンス注射飲料中に含まれる。別の実施形態では、組成物は、風邪またはインフルエンザ症候の開始の48時間以内の投与に適合される。別の実施形態では、組成物は、風邪またはインフルエンザ症候の開始の24時間以内の投与に適合される。別の実施形態では、組成物は1日2回投与に適合される。
【0020】
本発明の組成物の別の実施形態では、組合せは、以下の症候:被験体の血液または細胞中のウイルス力価、鼻水、鼻詰まり、くしゃみ、咽頭痛、擦過性咽頭、咳、嗄声、頭部うっ血、胸部うっ血、疲労困憊、発熱、筋肉痛、食欲不振、頭痛および悪寒のうちの少なくとも1つを防止するかまたは処置する。別の実施形態では、組合せは、前記症候のうちの少なくとも2つを防止するかまたは処置する。別の実施形態では、本発明の組合せは、上記症候のうちの少なくとも2つを防止し、処置し、または低減する。
【0021】
本発明の組成物の別の実施形態では、組成物は、風邪および/またはインフルエンザ感染の防止および/または処置に用いるためである。別の実施形態では、前記組合せは、風邪および/またはインフルエンザ感染を相乗的に防止しおよび/または処置する。別の実施形態では、組成物は、インフルエンザ感染の防止および/または処置に用いるためである。別の実施形態では、組成物は、ライノウイルス感染の防止および/または処置に用いるためである。別の実施形態では、組成物は、風邪および/またはインフルエンザ感染の防止のためである。別の実施形態では、組成物は、風邪および/またはインフルエンザ感染の処置のためである。別の実施形態では、組成物は、獣医学的適用に適合される。別の実施形態では、組成物はヒトに適合される。
【0022】
方法
別の態様において、本発明は、それを必要とする被験体における風邪および/またはインフルエンザ感染を防止および/または処置するための方法であって、ショウガおよびアキノキリンソウの組合せを含む有効量の組成物を被験体に投与し、それにより風邪またはインフルエンザ感染が防止されるかまたは処置されることを包含する方法を提供する。
【0023】
前記方法の特定の実施形態では、組成物は担体をさらに含む。一実施形態では、組成物は、ショウガ抽出物および/またはアキノキリンソウ抽出物を含む。一実施形態では、組成物はショウガ粉末を含む。一実施形態では、ショウガ抽出物は粗製ショウガ抽出物である。一実施形態では、ショウガ抽出物は粗製100%水ショウガ抽出物である。一実施形態では、ショウガ抽出物はCO2ショウガ抽出物である。一実施形態では、アキノキリンソウ抽出物は粗製アキノキリンソウ抽出物である。一実施形態では、アキノキリンソウ抽出物は粗製100%水アキノキリンソウ抽出物である。一実施形態では、アキノキリンソウ抽出物はアルコール性アキノキリンソウ抽出物である。一実施形態では、アルコール性アキノキリンソウ抽出物はヒドロアルコール性アキノキリンソウ抽出物である。一実施形態では、ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられるアルコールは第一級アルコールを含む。一実施形態では、第一級アルコールは、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノールまたはその任意の組合せである。一実施形態では、第一級アルコールはエタノールである。一実施形態では、ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられるアルコールは第二級アルコールを含む。一実施形態では、少なくとも2つの異なるアルコールの混合物が前記アルコール性抽出物の製造のために用いられる。一実施形態では、アルコール性抽出物は、約20%〜約85%のアルコールを含む溶液を用いて調製される。一実施形態では、アルコール抽出物は、約60%のアルコールを含む溶液を用いて調製される。一実施形態では、アルコール抽出物は、約30%のアルコールを含む溶液を用いて調製される。一実施形態では、組成物は、約1:15〜約10:1の比のショウガ:アキノキリンソウを含む。一実施形態では、比は、約1:5のショウガ:アキノキリンソウである。一実施形態では、比は、約5:1のショウガ:アキノキリンソウである。一実施形態では、有効量は、約40mg〜約4500mgのショウガを含む。一実施形態では、有効量は、約40mg〜約200mgのショウガを含む。一実施形態では、有効量は、約43.5mg〜約174mgのショウガを含む。一実施形態では、有効量は、約1000mg〜約4500mgのショウガを含む。一実施形態では、有効量は、約2000mg〜約4000mgのショウガを含む。一実施形態では、有効量は、約200mg〜約800mgのアキノキリンソウを含む。一実施形態では、有効量は、400mg〜約800mgのアキノキリンソウ抽出物を含む。一実施形態では、組成物はさらに、ブルーベリー抽出物を含む。一実施形態では、ショウガはショウガ(ジンギベル・オフィシナレ・ロスコエ Zingiber officinale Roscoe)である。一実施形態では、アキノキリンソウはヨーロッパアキノキリンソウ(ソリダゴ・ビルガウレア Solidago virgaurea)である。一実施形態では、ショウガおよびアキノキリンソウは、組成物中の風邪またはインフルエンザ感染の防止または処置のための唯一の医薬成分である。一実施形態では、組成物は、非医薬成分として、微晶質セルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、ステアリン酸、コロイドシリカ、ステアリン酸マグネシウムおよびリン酸一水素カルシウムをさらに含む。一実施形態では、組成物は、栄養補助または食餌または獣医学的組成物である。一実施形態では、組成物は栄養補助食品である。一実施形態では、組成物は飲料または食物製品中に含まれる。一実施形態では、飲料は2〜6オンス注射飲料である。
【0024】
本発明の方法の別の実施形態では、組成物は、風邪またはインフルエンザ症候の開始の48時間以内に投与される。別の実施形態では、組成物は、風邪またはインフルエンザ症候の開始の24時間以内に投与される。別の実施形態では、組成物は1日2回投与される。別の実施形態では、組合せは、以下の症候:被験体の血液または細胞中のウイルス力価、鼻水、鼻詰まり、くしゃみ、咽頭痛、擦過性咽頭、咳、嗄声、頭部うっ血、胸部うっ血、疲労困憊、発熱、筋肉痛、食欲不振、頭痛および悪寒のうちの少なくとも1つを防止するかおよび/または処置する。別の実施形態では、組合せは、上記症候のうちの少なくとも2つを防止するかおよび/または処置する。別の実施形態では、組合せは、風邪および/またはインフルエンザ感染を相乗的に防止するかおよび/または処置する。
【0025】
上記方法の別の実施形態では、組成物は、インフルエンザ感染を防止するかおよび/または処置するためである。上記方法の別の実施形態では、組成物は、ライノウイルス感染を防止するかおよび/または処置するためである。上記方法の別の実施形態では、組成物は、風邪および/またはインフルエンザ感染を防止するためのものである。上記方法の別の実施形態では、組成物は、風邪および/またはインフルエンザ感染を処置するためである。上記方法の別の実施形態では、被験体は非ヒト動物である。上記方法の別の実施形態では、被験体はヒトである。
【0026】
本発明の別の態様によれば、細胞における風邪および/またはインフルエンザ感染を防止するかおよび/または処置する方法であって、有効量のショウガおよびアキノキリンソウの組合せを細胞と接触させて、それにより組成物が風邪および/またはインフルエンザウイルスの感染活性を防止するかおよび/または低減することを包含する方法が提供される。本発明の別の態様によれば、風邪および/またはインフルエンザ感染を防止し、および/または処置する方法であって、それを必要とする被験体にアキノキリンソウアルコール性抽出物を含む組成物を投与し、それにより風邪および/またはインフルエンザ感染が防止されるかおよび/または処置されることを包含する方法が提供される。特定の実施形態では、上記方法は風邪および/またはインフルエンザ感染の防止のためである。
【0027】
さらなる態様では、本発明は、細胞における風邪またはインフルエンザ感染を防止するかまたは処置する方法であって、ショウガおよびアキノキリンソウの有効量の組合せを細胞と接触させることを包含する方法を提供する。一実施形態では、組合せは、風邪またはインフルエンザウイルスの感染活性を相乗的に防止するかまたは低減する。
【0028】
使用
さらなる態様において、本発明は、風邪および/またはインフルエンザ感染を防止するかまたは処置するための本発明の組成物の製造のためのショウガおよびアキノキリンソウの組合せを含む組成物の使用に関する。一実施形態では、使用は医薬剤の製造のためである。別の実施形態では、使用は、栄養補助組成物または食餌組成物(例えば、食物補助剤または食餌補助剤)の製造のためである。
【0029】
さらなる態様では、本発明は、風邪および/またはインフルエンザ感染の防止および/または処置のための、あるいは風邪および/またはインフルエンザ感染の防止および/または処置のための医薬剤、栄養補助組成物または食餌組成物の製造における、上記のような組成物の使用に関する。
【0030】
本発明の使用の特定の実施形態では、組成物は担体をさらに含む。別の実施形態では、組成物は、ショウガ抽出物および/またはアキノキリンソウ抽出物を含む。別の実施形態では、組成物はショウガ粉末を含む。別の実施形態では、ショウガ抽出物は粗製ショウガ抽出物である。別の実施形態では、ショウガ抽出物は粗製100%水ショウガ抽出物である。別の実施形態では、ショウガ抽出物はCO2ショウガ抽出物である。別の実施形態では、アキノキリンソウ抽出物は粗製アキノキリンソウ抽出物である。別の実施形態では、アキノキリンソウ抽出物は粗製100%水アキノキリンソウ抽出物である。別の実施形態では、アキノキリンソウ抽出物はアルコール性アキノキリンソウ抽出物である。別の実施形態では、アルコール性アキノキリンソウ抽出物はヒドロアルコール性アキノキリンソウ抽出物である。別の実施形態では、ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられるアルコールは第一級アルコールを含む。別の実施形態では、第一級アルコールは、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノールまたはその任意の組合せである。別の実施形態では、第一級アルコールはエタノールである。別の実施形態では、ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられるアルコールは第二級アルコールを含む。別の実施形態では、少なくとも2つの異なるアルコールの混合物はアルコール性抽出物の製造のために用いられる。別の実施形態では、アルコール性抽出物は、約20%〜約85%のアルコールを含む溶液を用いて調製される。別の実施形態では、アルコール性抽出物は、約60%のアルコールを含む溶液を用いて調製される。別の実施形態では、アルコール性抽出物は、約30%のアルコールを含む溶液を用いて調製される。別の実施形態では、組成物は、約1:15〜約10:1の比のショウガ:アキノキリンソウを含む。別の実施形態では、比は約1:5のショウガ:アキノキリンソウである。別の実施形態では、比は約5:1のショウガ:アキノキリンソウである。別の実施形態では、有効量は約40mg〜約4500mgのショウガを含む。別の実施形態では、有効量は約40mg〜約200mgのショウガを含む。別の実施形態では、有効量は約43.5mg〜約174mgのショウガを含む。別の実施形態では、有効量は約1000mg〜約4500mgのショウガを含む。別の実施形態では、有効量は約2000mg〜約4000mgのショウガを含む。別の実施形態では、有効量は約200mg〜約800mgのアキノキリンソウを含む。別の実施形態では、有効量は400mg〜約800mgのアキノキリンソウ抽出物を含む。別の実施形態では、組成物はさらにブルーベリー抽出物を含む。別の実施形態では、ショウガはショウガ(ジンギベル・オフィシナレ・ロスコエ Zingiber officinale Roscoe)である。別の実施形態では、アキノキリンソウはヨーロッパアキノキリンソウ(ソリダゴ・ビルガウレア Solidago virgaurea)である。別の実施形態では、ショウガおよびアキノキリンソウは組成物中の風邪またはインフルエンザ感染の防止または処置のための唯一の医薬成分である。別の実施形態では、組成物は、非医薬成分として、微晶質セルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、ステアリン酸、コロイドシリカ、ステアリン酸マグネシウムおよびリン酸一水素カルシウムをさらに含む。別の実施形態では、組成物は栄養補助または食餌または獣医学的組成物である。別の実施形態では、組成物は栄養補助食品である。別の実施形態では、組成物は飲料または食物製品中に含まれる。別の実施形態では、飲料は2〜6オンス注射飲料である。別の実施形態では、組成物は、風邪またはインフルエンザ症候の開始の48時間以内の投与に適合される。別の実施形態では、組成物は、風邪またはインフルエンザ症候の開始の24時間以内の投与に適合される。別の実施形態では、組成物は1日2回投与に適合される。別の実施形態では、組合せは、以下の症候:被験体の血液または細胞中のウイルス力価、鼻水、鼻詰まり、くしゃみ、咽頭痛、擦過性咽頭、咳、嗄声、頭部うっ血、胸部うっ血、疲労困憊、発熱、筋肉痛、食欲不振、頭痛および悪寒のうちの少なくとも1つを防止するかまたは処置する。別の実施形態では、組合せは、前記症候のうちの少なくとも2つを防止するかおよび/または処置する。別の実施形態では、組合せは、風邪および/またはインフルエンザ感染を相乗的に防止しおよび/または処置する。使用の別の実施形態では、組成物は、インフルエンザ感染を防止し、および/または処置するためである。使用の別の実施形態では、ライノウイルス感染を防止し、および/または処置するためである。使用の別の実施形態では、組成物は、風邪および/またはインフルエンザ感染を防止するためである。使用の別の実施形態では、組成物は、風邪および/またはインフルエンザ感染を処置するためである。使用の別の実施形態では、組成物は非ヒト動物に用いるためである。使用の別の実施形態では、組成物はヒトに用いるためである。
【0031】
別の態様では、本発明は、細胞における風邪および/またはインフルエンザ感染を防止し、および/または処置するためのショウガおよびアキノキリンソウの有効量の組合せの使用に関する。別の態様では、本発明は、風邪および/またはインフルエンザ感染を防止し、および/または処置するためのアキノキリンソウアルコール性抽出物の使用に関する。一実施形態では、これらの使用は、風邪および/またはインフルエンザ感染の防止のためである。
【0032】
キット
本発明は、風邪またはインフルエンザ感染を防止または処置する方法についての使用説明書とともに、ショウガおよびアキノキリンソウの組み合わせを含む、風邪またはインフルエンザ感染を防止または処置するためのキットまたは商用パッケージも提供する。
【0033】
別の態様では、本発明は、本明細書中に記載するような組成物を、風邪および/またはインフルエンザ感染を防止し、および/または処置するための組成物を用いるための使用説明書とともに、あるいは本明細書中に記載するような本発明の方法または使用とともに包含する風邪および/またはインフルエンザ感染を防止し、および/または処置するためのキットに関する。
【0034】
組成物、方法、使用およびキット
上記の組成物、方法、使用およびキットの一実施形態では、上記組成物は、ショウガ粉末(すなわち、粉砕され且つ乾燥された、または凍結乾燥されたショウガ根茎)を含む。一実施形態では、上記組成物はショウガ抽出物を含む。一実施形態では、抽出物は乾燥根の粗製抽出物である。一実施形態では、上記ショウガ抽出物はCO2ショウガ抽出物である。別の実施形態では、ショウガ抽出物はアルコール性抽出物である。好ましくはショウガ抽出物はCO2ショウガ抽出物である。
【0035】
上記の組成物、方法、使用およびキットの一実施形態では、上記組成物は、アキノキリンソウ抽出物(すなわち、粉砕され且つ乾燥された、または凍結乾燥されたアキノキリンソウ全体またはその部分(例えば花および/または葉))を含む。一実施形態では、上記組成物は、アキノキリンソウの地上部(全体またはその抽出物)を含む。一実施形態では、アキノキリンソウ抽出物はCO2抽出物である。好ましい実施形態では、上記アキノキリンソウ抽出物はアルコール性抽出物である。
【0036】
上記の組成物、方法、使用およびキットの一実施形態では、上記アルコール性抽出物はヒドロアルコール性抽出物である。一実施形態では、ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられるアルコールは第一級アルコールを含む。本発明に従って用いられ得る第一級アルコールの非限定例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノールおよびその任意の組合せが挙げられる。一実施形態では、ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられるアルコールは、第二級アルコールを含む。第二アルコールの非限定例としては、2−プロパノール、2−ブタノールまたはその組合せが挙げられる。一実施形態では、ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられるアルコールは、第三級アルコール、例えば2−メチル−2−プロパノールを含む。一実施形態では、ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられるアルコールは、多価アルコールを含む。多価アルコールの非限定例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはその組合せが挙げられる。特定の実施形態では、ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられるアルコールはエタノールである。
【0037】
上記の組成物、方法、使用およびキットの一実施形態では、少なくとも2つの異なるアルコールの混合が、上記アルコール性抽出物の製造のために用いられる。
【0038】
上記の組成物、方法、使用およびキットの特定の実施形態では、本発明の上記アルコール性抽出物は、約20%〜約85%のアルコールを含む溶液を用いて調製される。一実施形態では、上記非泥アルコール性抽出物は、30%のアルコールを含む溶液を用いて調製される。特定の実施形態では、ヒドロアルコール性抽出物は、約30%のエタノールを含む溶液を用いて調製される。
【0039】
上記の組成物、方法、使用およびキットの特定の一実施形態では、本発明の組成物は、風邪またはインフルエンザ感染を相乗的に防止するかまたは処置する(例えば、例えばプラーク形成単位の抑制のためのin vitro検定において、各化合物単独の抗ウイルス活性の合計よりも高いレベルで、インフルエンザまたは風邪ウイルスの感染活性をそれが低減する)ような量および割合で、ショウガおよびアキノキリンソウの組合せを含む。
【0040】
上記の組成物、方法、使用およびキットの一実施形態では、組合せは、約1:10〜約10:1の比のショウガ:アキノキリンソウを含む。別の実施形態では、比は、約1:5のショウガ:アキノキリンソウである。さらなる実施形態では、比は、約5:1のショウガ:アキノキリンソウである。特定の実施形態では、本発明の組合せに用いられるショウガ粉末とアキノキリンソウヒドロアルコール性抽出物との間の比は、約5:1(ショウガ粉末:アキノキリンソウ抽出物)である。別の特定の実施形態では、本発明の組合せに用いられるショウガCO2抽出物とアキノキリンソウヒドロアルコール性抽出物との間の比は、1:5(ショウガ抽出物:アキノキリンソウ抽出物)である。
【0041】
上記の組成物、方法、使用およびキットの特定の一実施形態では、上記組成物は、約40mg〜約4500mg(例えば40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、300、350、400、500、600、700、800、900、1000、1500、2000、3000、3500、4000、4500mg等)のショウガ粉末、ならびに約200mg〜約800mg(例えば200、300、400、500、600、700mg)のアキノキリンソウヒドロアルコール性抽出物を含む。別の実施形態では、上記組成物は、約2000mg〜約4000mgのショウガ粉末ならびに約400mg〜約800mgのアキノキリンソウアルコール性抽出物を含む。別の特定の実施形態では、上記組成物は、約40mg〜約200mg(例えば45、60、75、90、100、120、140、150、175mg等)のショウガCO2抽出物、ならびに約200mg〜約800mgのアキノキリンソウヒドロアルコール性抽出物を含む。好ましい一実施形態では、上記組成物は、約43.5mg〜約174mgのショウガCO2抽出物および約200mg〜約800mgのアキノキリンソウヒドロアルコール性抽出物を含む。
【0042】
上記の組成物、方法、使用およびキットの特定の一実施形態では、本発明の組成物は、ある量の上記のようなショウガおよびアキノキリンソウを含むが、しかし風邪またはインフルエンザ感染を防止するかまたは処置するために投与されるべき治療的有効量は、異なり得る(例えば、1つより多いカプセルが投与される場合、あるいは組成物が1日1回より多く投与される場合)。したがって、一実施形態では、風邪またはインフルエンザ感染を防止するかまたは処置するための有用量または用量は、1日当たり約40mg〜約200mg(例えば45、60、75、90、100、120、140、150、175mg等)のショウガCO2抽出物、ならびに約200mg〜約800mg(例えば200、300、400、500、600、700mg)のアキノキリンソウヒドロアルコール性抽出物を含む。別の実施形態では、風邪またはインフルエンザ感染を防止するかまたは処置するための有効量または用量は、1日当たり約43.5mg〜約174mgのショウガCO2抽出物および約200mg〜約800mgのアキノキリンソウヒドロアルコール性抽出物を含む。さらに別の実施形態では、風邪またはインフルエンザ感染を防止するかまたは処置するための有効量または用量は、1日当たり約1000〜約4000mg(例えば1500、2000、3000、3500、4000mg等)のショウガ粉末、ならびに約200mg〜約800mgのアキノキリンソウヒドロアルコール性抽出物を含む。さらなる実施形態では、風邪またはインフルエンザ感染を防止するかまたは処置するための有効量または用量は、約2000〜約4000mg(例えば1500、2000、3000、3500、4000mg等)のショウガ粉末、ならびに約200mg〜約800mgのアキノキリンソウヒドロアルコール性抽出物を含む。さらに別の実施形態では、風邪またはインフルエンザ感染を防止するかまたは処置するための有効量または用量は、約2000mg〜約4000mgのショウガ粉末、ならびに約400mg〜約800mgのアキノキリンソウヒドロアルコール性抽出物を含む。
【0043】
上記有効量のショウガおよびアキノキリンソウは、1または数回用量で投与され得る。例えば、約43.5mgのショウガCO2抽出物および約200mgのアキノキリンソウヒドロアルコール性抽出物を含む組成物は、1日2〜4回投与され得る。被験体の年齢、性別および体重に従って投与量を適合する方法を、当業者は既知である。
【0044】
上記の組成物、方法、使用およびキットの特定の実施形態では、本発明の組成物は、風邪またはインフルエンザ感染の任意の症候を防止するかまたは処置するための付加的医薬品または抽出物を含み得るし、あるいは任意の付加的な風邪またはインフルエンザ医薬剤と組合せて用いられ得る。付加的風邪またはインフルエンザ医薬剤の非限定例としては、コールドFx(商標)、タミフル(商標)、エキナセア、ヤクヨウニンジン、アマンタジン、リマンタジン、ビタミンC等が挙げられる。特定の一実施形態では、本発明の組成物はブルーベリー粉末をさらに含む。別の特定の実施形態では、本発明の組成物は、風邪またはインフルエンザ感染の防止または処置のための唯一の医薬成分として、ショウガおよびアキノキリンソウの組合せを含む。本発明の別の実施形態では、本発明の組成物は、5つの異なる植物からの抽出物(ショウガおよびアキノキリンソウからの抽出物を含む)を、唯一の草本抽出物として、または唯一の医薬成分として含む。さらに具体的な実施形態では、本発明の組成物は、4つの異なる植物からの抽出物(ショウガおよびアキノキリンソウからの抽出物を含む)を、唯一の草本抽出物として、または唯一の医薬成分として含む。さらに具体的な実施形態では、本発明の組成物は、3つの異なる植物からの抽出物(ショウガおよびアキノキリンソウからの抽出物を含む)を、唯一の草本抽出物として、または唯一の医薬成分として含む。さらに具体的な実施形態では、本発明の組成物は、ショウガおよびアキノキリンソウの抽出物を唯一の草本抽出物として含む。
【0045】
風邪および/またはインフルエンザ感染の防止または処置のための医薬成分のほかに、本発明の組成物は、付加的非医薬成分を含み得る。例えば、経口投与されるべき調製物は、1つ以上の添加剤、例えば甘味剤、芳香剤、着色剤、安定化剤および防腐剤(例えば抗菌剤)を含有し得る。本発明の組成物は、通例の製薬上許容可能な担体またはビヒクル、例えば不活性希釈剤と混合され得る。特定の一実施形態では、本発明の組成物は、以下の非医薬成分:微晶質セルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、ステアリン酸、コロイドシリカ、ステアリン酸マグネシウム、リン酸一水素カルシウムおよびレシチン、をさらに少なくとも1つ(または2つ、または3つ、または4つ等)含む。
【0046】
アキノキリンソウおよびショウガの任意の種が、本発明に従って用いられ得る。一実施形態では、アキノキリンソウ種は、ソリダゴ・デクレンス(Solidago decurrense)、カナダアキノキリンソウ(ソリダゴ・カナデンシス)(Solidago canadensis)、ヨーロッパアキノキリンソウ(ソリダゴ・ビルガウレア(Solidago virgaurea))またはその任意の組合せである。特定の一実施形態では、アキノキリンソウ種はヨーロッパアキノキリンソウ(ソリダゴ・ビルガウレア Solidago virgaurea)であり、ショウガ種はショウガ(ジンギベル・オフィシナレ・ロスコエ Zingiber officinale Roscoe)である。
【0047】
本発明の他の目的、利点および特徴は、添付の図面を参照しながら、その特定の実施形態についての以下の記述を読めば明らかになるが、それらは単なる例であって、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】図1は、MDCK細胞単層に感染するインフルエンザウイルスの能力(プラーク形成単位)に及ぼすショウガCO2抽出物、アキノキリンソウ抽出物(ETOH)およびその組合せの抑制(抗ウイルス)作用を示す。
【図2】図2は、MDCK細胞単層に感染するインフルエンザウイルスの能力(プラーク形成単位)に及ぼすショウガ粉末、アキノキリンソウ抽出物(ETOH)およびその組合せの抑制(抗ウイルス)作用を示す。
【図3】図3は、インフルエンザウイルスA/WS/33株に感染後のマウスの死亡の平均日数(MDD)を示す。感染の5日前に開始して、毎日、予防的処置(黒色)を施し、そして感染当日に治療的処置(灰色)を施した。
【図4】図4は、インフルエンザウイルスA/WS/33株に感染後のマウスの各実験群に関する体重損失のパーセンテージを示す。
【図5】図5は、単層のHELA細胞に感染するライノウイルスの能力に及ぼすショウガCO2抽出物、アキノキリンソウ(ヨーロッパアキノキリンソウ(ソリダゴ・ビルガウレア)(Solidago virgaurea))抽出物(ETOH)およびその組合せの抑制(抗ウイルス)作用(プラーク形成単位の抑制)を示す。
【図6】図6は、MDCK細胞単層に感染するインフルエンザウイルスA/WS/33 N H1N1能力に及ぼす種々の種(ソリダゴ・デクレンス・ロア(?)(Solidago decurrense Lour)、ヨーロッパアキノキリンソウ(ソリダゴ・ビルガウレア(Solidago virgaurea))およびカナダアキノキリンソウ(ソリダゴ・カナデンシス)(Solidago canadensis))からのアキノキリンソウ抽出物(ETOHおよび水)の抑制(抗ウイルス)作用(PFUの抑制)を示す。
【図7A】図7Aは、MDCK細胞単層に感染するインフルエンザA/CA/04/09(H1N1)ウイルス能力(PFU:プラーク形成単位)に及ぼすショウガCO2抽出物(A)、アキノキリンソウ抽出物(ETOH)(B)およびショウガCO2抽出物/アキノキリンソウ抽出物の組合せ(C)の抑制(抗ウイルス)作用を示す。
【図7B】図7Bは、MDCK細胞単層に感染するインフルエンザA/CA/04/09(H1N1)ウイルス能力(PFU:プラーク形成単位)に及ぼすショウガCO2抽出物(A)、アキノキリンソウ抽出物(ETOH)(B)およびショウガCO2抽出物/アキノキリンソウ抽出物の組合せ(C)の抑制(抗ウイルス)作用を示す。
【図7C】図7Cは、MDCK細胞単層に感染するインフルエンザA/CA/04/09(H1N1)ウイルス能力(PFU:プラーク形成単位)に及ぼすショウガCO2抽出物(A)、アキノキリンソウ抽出物(ETOH)(B)およびショウガCO2抽出物/アキノキリンソウ抽出物の組合せ(C)の抑制(抗ウイルス)作用を示す。
【発明を実施するための形態】
【0049】
例証的実施態様の説明
ショウガおよびアキノキリンソウの組合せが相乗的に作用して、風邪および/またはインフルエンザウイルスの感染活性を低減し、それにより感染の進行、ウイルス力価および関連症候を低減する、ということを本出願人等は意外にも発見した。したがって、本発明は、風邪またはインフルエンザ感染を防止するかまたは処置するために一緒に作用するショウガおよびアキノキリンソウの組合せの使用、ならびに処置のための組成物およびそれに由来する方法に関する。
【0050】
本明細書中で用いる場合、「処置する/処置すること/処置」および「防止する/防止すること/防止」という用語は、所望の生物学的応答、すなわちそれぞれ治療的および予防的作用を引き出すことを指す。本発明に従って、治療的作用は、感染の進行における、あるいは関連症候の重症度または数における減少/低減、もしくは感染および/または関連症候の完全治癒を包含する。本発明によれば、予防的作用は、本発明の組合せ/組成物の投与後の、感染の進行の開始あるいは関連症候(例えば被験体の血液または細胞におけるウイルス力価、鼻水、鼻詰まり、くしゃみ、咽頭痛、擦過性咽頭、咳、嗄声、頭部うっ血、胸部うっ血、疲労困憊、発熱、筋肉痛、食欲不振、頭痛および悪寒)の重症度または数における遅延または減少/低減を包含し得る。一実施形態では、アキノキリンソウおよびショウガの組合せを含む本発明の組成物は、被験体が完全に風邪またはインフルエンザ感染に罹らないようにする。本明細書中に記載される方法、組成物、処方物および使用は、ヒトおよび動物(鳥類を含む)の両方に、好ましくは哺乳類に適している。
【0051】
動物は、本発明の組成物、方法、使用およびキットから利益を得ることができる。例えば、ブタインフルエンザおよび鳥インフルエンザは、ブタ、家禽および畜牛産業において大問題である。近年、インフルエンザの2つの汎発性株、すなわちH1N1(ブタインフルエンザ)とH5N1鳥インフルエンザは、この産業に影響を及ぼして、生産者に関する有意の損失を生じた。利用可能な予防的治療、例えばワクチンは、広範に用いるには高価すぎる。自然および抗生物質無使用処置、例えば植物療法は、ライノウイルスおよびインフルエンザ感染の良好な制御が可能であり、家畜産業の利得を増大すると思われる。他の動物(例えば大形動物群、例えばウマ、ヒツジ、ヤギ等;ならびにペット、例えばイヌ、ネコ等)も、インフルエンザに罹り易く、予防的処置または早期処置により利益を得る。
【0052】
したがって、本明細書中で用いる場合、「被験体」という用語は、本発明の獣医学的適用の状況では、任意の哺乳動物、例えばブタ、仔ヒツジ、ヤギ、雌ウシ(例えば牛肉、仔ウシ肉)、鳥類(例えばニワトリ、アヒル、ガチョウ)、マウス、ラット、サル、ネコ、イヌおよびウマに関する。別の特定の実施形態では、それはヒトを指す。「それを必要とする被験体」または「患者」は、本発明の状況では、本発明のショウガおよびアキノキリンソウの組合せから利益を得るか、または利益を得ると思われる任意の被験体を含む。一実施形態では、それを必要とする被験体は、風邪またはインフルエンザと診断された被験体である。別の実施形態では、それを必要とする被験体は、風邪またはインフルエンザに罹ったと思われる被験体、あるいは風邪またはインフルエンザ感染が重要な健康結果を有すると思われる被験体(例えば、幼児、高齢または免疫不全被験体、少なくとも1つの動物が感染の症候を示す大型動物群の成員等)である。風邪またはインフルエンザに罹患する見込みは、例えば、被験体の環境、例えば身近な家族(姉妹、兄弟、両親、祖父母、叔父叔母、配偶者、同僚、友人等)、大型動物群の成員における疾患の罹患率で決定され得る。一実施形態では、それを必要とする被験体は、風邪またはインフルエンザまたは任意の関連症候に罹患している被験体である。
【0053】
本明細書中で用いる場合、「相乗的に」という用語は、組合せの全体的作用が独立して考慮される物質の各々の合計より大きいよう、2つ以上の物質が共同して一緒に働く、ということを意味する。したがって、風邪またはインフルエンザ感染または関連症候を「相乗的に防止するかまたは処置する」という表現は、本発明の組合せが、独立して作用するアキノキリンソウおよびショウガの各々の作用の合計より、風邪またはインフルエンザの感染活性を低減するのに、あるいは関連症候を軽減するのに有効である、ということを意味する。これは、回復のための時間を減少すること、あるいは症候が緩和されるかまたは低減される速度を増大することを包含する。例えば、アキノキリンソウおよびショウガの組合せによる処置後、ウイルス感染活性/能力の抑制(例えば、感染細胞培養におけるプラーク形成単位(PFU)の数の低減)が80%である場合、相乗作用が存在するが、一方、アキノキリンソウ単独で処置後のウイルス感染活性/能力の抑制は25%であり、ショウガ単独による抑制は30%である(80%は、25%+30%より大きい)。
【0054】
本明細書中で用いる場合、「風邪」という用語は、ほとんどがピコルナウイルス(例えばライノウイルス)またはコロナウイルスにより引き起こされる上気道系の接触感染性ウイルス感染性疾患を指す。それは、パラインフルエンザウイルス、ヒト呼吸器合胞体ウイルス、アデノウイルスおよびエンテロウイルスによる感染も包含する。風邪の一般症候としては、咽頭痛、鼻水、鼻閉、咳およびくしゃみが挙げられる。
【0055】
本明細書中で用いる場合、「インフルエンザ」という用語は、オルソミクソウイルス(インフルエンザウイルス)科からのRNAウイルスにより引き起こされる感染性疾患を指す。それは、鳥類および哺乳動物に影響を及ぼす。インフルエンザの一般症候としては、悪寒、発熱、咽頭痛、擦過性咽頭、筋肉痛、頭痛、胸部うっ血、頭部うっ血、咳、衰弱、疲労困憊、食欲不振および全身不快が挙げられる。
【0056】
冠詞「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、本明細書中では、1つの、または1つより多くの(すなわち、少なくとも1つの)文法的対象の冠詞に言及するために用いられる。
【0057】
「〜を包含している」および「〜を含んでいる」という用語は、本明細書中では、「〜を包含するが・・・に限定されない」および「〜を含むが・・・に限定されない」という語句を意味するために用いられ、そしてそれらと互換的に用いられる。
【0058】
「〜のような」という用語は、本明細書中では、「〜のような、しかし〜に限定されない」を意味するために用いられ、そしてそれらと互換的に用いられる。
【0059】
抽出物
本発明の組合せの2つの主要な活性/医薬構成成分は、ショウガおよびアキノキリンソウ、その部分またはその抽出物である。本発明に従って、粉末に加工された(例えば粉砕され且つ乾燥された、または凍結乾燥された)全ショウガ根(根茎)または全アキノキリンソウが、本発明の組合せに用いられ得る。代替的には、ショウガ根抽出物またはアキノキリンソウ抽出物が用いられ得る。抽出物は、植物全体から、またはその部分(例えば、アキノキリンソウの地上部分)からであり得る。一実施形態では、ショウガ抽出物および/またはアキノキリンソウ抽出物は粗製抽出物(例えば、粗製100%水抽出物)である。
【0060】
本明細書中で用いる場合、「粗製抽出物」という表現の中の「粗製」という用語は、(例えば、ショウガまたはアキノキリンソウからの)非分別水抽出物を指す。粗製抽出物は、任意の型の水調合物または混合飲料であり得るが、この場合、ショウガ根またはアキノキリンソウは小片に切断され、および/または粉砕され、任意に凍結乾燥され、水と混合されて、水抽出物を得て、これは任意に、使用前に濾過され得る。
【0061】
代替的には、アルコール性抽出物またはCO2超臨界抽出物は、本発明に従って用いられ得る。本発明に従って用いられるアキノキリンソウおよびショウガ抽出物は、手作りまたは実験室製であり得るし、あるいは市販されている抽出物、例えばMartin Bauer(イタリア)、Flavex(ドイツ)またはFinzelberg(ドイツ)から入手可能なショウガおよびアキノキリンソウ抽出物であり得る。好ましい一実施形態では、ショウガ抽出物はジンギベル・オフィシナレ根から得られるCO2抽出物であり、そしてアキノキリンソウ抽出物はヨーロッパ・アキノキリンソウ(ソリダゴ・ビルガウレア)の地上部分から得られるヒドロアルコール性抽出物である。
【0062】
当該技術分野で既知の多数の標準抽出技法を用いて、本発明の植物抽出物を調製し得る。概して、抽出工程は、植物材料中に存在する所望の治療的活性(生体活性構成成分)が溶媒により取り上げられ得るよう、固形植物材料を適切に混合しながら、溶媒に固形植物材料を適切に曝露するのを保証するのに十分な時間、溶媒と接触させることを伴う。
【0063】
上記のように、植物材料は、ショウガおよびアキノキリンソウの種の一方または組合せから得られる。本発明に従って用いられ得るアキノキリンソウ種の非限定例としては、以下のものが挙げられる:ソリダゴ・アルボピロサ、ソリダゴ・アルチプラニチエス、ソリダゴ・アルグタ、ソリダゴ・アウリキュラタ、ソリダゴ・ビコロール、ソリダゴ・ブラキフィラ、ソリダゴ・ブクレイ、ソリダゴ・カエシア、ソリダゴ・カルシコラ、ソリダゴ・カリフォルニア、ソリダゴ・カナデンシス(カナダアキノキリンソウ)、ソリダゴ・カトレリ、ソリダゴ・デアミイ、ソリダゴ・デクレンセ、ソリダゴ・ジスコイデア、ソリダゴ・フィスツロサ、ソリダゴ・フラシジフォリア、ソリダゴ・フレキシカウリス、ソリダゴ・ガッチンゲリ、ソリダゴ・ギガンテア(オオアワダチソウ)、ソリダゴ・グロメラタ、ソリダゴ・グラシリマ、ソリダゴ・グイラドニス、ソリダゴ・ヒスピダ、ソリダゴ・ジュリアエ、ソリダゴ・ジュンセア(ハヤザキアワダチソウ)、ソリダゴ・ラティッシミフォリア、ソリダゴ・レアベンウォルチイ、ソリダゴ・ルドビシアナ、ソリダゴ・マクロフィラ、ソリダゴ・ミッソウリエンシス、ソリダゴ・モリス、ソリダゴ・ムルチアジアタ、ソリダゴ・ナナ、ソリダゴ・ネモラリス、ソリダゴ・オドラ、ソリダゴ・オウアキテンシス、ソリダゴ・パツラ、ソリダゴ・ペチオラリス、ソリダゴ・ピネトルム、ソリダゴ・プルモサ、ソリダゴ・ポルテリ、ソリダゴ・プベルラ、ソリダゴ・プルキラ、ソリダゴ・ラデュラ、ソリダゴ・ロアネンシス、ソリダゴ・ルゴサ、ソリダゴ・ルペストリス、ソリダゴ・シアフィラ、ソリダゴ・セムペルビレンス(トキワアワダチソウ)、ソリダゴ・ショルティイ、ソリダゴ・シンプレックス、ソリダゴ・シムランス、ソリダゴ・スペシオサ、ソリダゴ・スペクタビリス、ソリダゴ・スパツラタ、ソリダゴ・スファセラタ、ソリダゴ・スピタマエア、ソリダゴ・スクアッロサ、ソリダゴ・ストリクタ、ソリダゴ・トルティフォリア、ソリダゴ・テヌイフォリア、ソリダゴ・ウリギノサ、ソリダゴ・ウルミフォリア、ソリダゴ・ベルティナ、ソリダゴ・ベルナ、ソリダゴ・ビルガウレア(ヨウシュアキノキリンソウ)およびソリダゴ・ライティイ。好ましくは、アキノキリンソウの種はソリダゴ・デクレンセ、ソリダゴ・カナデンシス、ソリダゴ・ビルガウレアまたはその混合物である。特定の一実施形態では、アキノキリンソウ種はソリダゴ・ビルガウレアである。
【0064】
抽出工程に用いられる植物材料は全体植物であり得るし、あるいはそれは単数または複数の植物からの1つ以上の異なる組織、例えば葉、根、地上部分、例えば花および幹等であり得る。所望により、植物材料は、抽出工程を助長するために処理され得る。典型的には、このような処理により、溶媒に表面積がより広く曝されるようないくつかの手段によって植物材料は断片化される。例えば、植物部分を小片または粒子に断片化するための粉砕機または他の装置を用いて、植物材料は機械的に押し潰されるかまたは薄片にされるか、あるいは植物材料は、液体窒素中で凍結され、次いで、押し潰されるかまたは断片化されてより小さい破片にされ得る。
【0065】
本発明に関する調製に用いられる溶媒抽出工程は、典型的には、水性溶媒(例えば水または緩衝液)、液体有機化合物またはその組合せを溶媒として用いる。もちろん、抽出工程に用いられる試薬はすべて、ヒトおよびその他の動物における使用に許容可能でなければならないし、そうでない場合は、精製工程を用いて、ヒトが消費する前に精製抽出物が如何なる毒性不純物も含有していないことを保証しなければならない。抽出物を調製するための抽出工程において溶媒として用いられ得る液体有機化合物の例としては、アルコール性溶媒、例えば第一級アルコール、例えばメチルアルコール(メタノール)、エチルアルコール(エタノール)、1−プロパノールおよび1−ブタノール;第二級アルコール、例えば2−プロパノールおよび2−ブタノール;第三級アルコール、例えば2−メチル−2−プロパノール、ならびに液体多価アルコール、例えばグリセリンおよびグリコールが挙げられるが、これらに限定されない。適切なグリコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールおよび1,3−ブチレングリコールが挙げられる。植物抽出のためのその他の既知の有機溶媒としては、アセトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、1,4−ジオキサン、ピリジン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸、ジエチルエーテルおよび酢酸エチルが挙げられる。
【0066】
本発明の抽出物の調製においては、超臨界抽出も用いられ得る。それは、溶媒としてCO2を用いる。40℃より低い温度での圧力下では、CO2はその超臨界状態、すなわち液体である。それは、気体の流動性を有する溶媒という特質を獲得する。一般的に、CO2抽出設備は、周囲温度で液体CO2を充填されたCO2作業タンク、圧力を増大し、循環を駆動するためのポンプ、粉末化原料を含有する抽出機、膨張弁、ならびに抽出物を収集するための分離機で構成される。さらに、循環気体の温度条件を調整するためのそれぞれ異なる熱交換器が存在する。抽出機中で確立される超臨界条件下では、CO2は親油性成分(例えばショウガ中のジンゲロールおよびショーガオール)に関する溶媒特性を有するが、一方、CO2は分離機中の条件下(例えば60bar、30℃)では溶媒力を有さない気相である。したがって、抽出物は沈降し、気体は再生される。次いで、CO2は冷却により液体にされ、作業タンクに戻されて、CO2周期が完了する。
【0067】
抽出工程のために、種々の条件が用いられ得る。典型的には、抽出手順は、約4℃〜約50℃の温度で、約10分間〜約72時間の期間に亘って実行される。しかしながら、約4℃から約90〜100℃まで、例えば約4℃〜〜約70℃の温度が用いられ得る。同様に、抽出時間は、他の抽出条件、例えば用いられる溶媒および温度によって変更され得る。例えば、抽出時間は、数分から数日までの範囲であり得る。適切な抽出温度および時間の決定は、当業者の通常技能の範囲内である。
【0068】
溶媒と植物材料との間の適切な接触は、懸濁液を振盪することにより助長され得る。代替的には、例えば撹拌機を装備した抽出装置が用いられ得るが、これは抽出効率を改良し得る。抽出は、大気圧下で、加圧下で(すなわち大気圧より高い)、または例えば吸引(真空吸引)により確立される減圧下で(大気圧より低い)、実行され得る。適切な抽出条件は、生産条件、例えば生産設備および生産量を考慮している当業者により容易に決定されるかまたは選択され得る。
【0069】
本発明は、抽出工程が種々の規模で、例えば抽出物を調製する既知の大規模、中規模および小規模方法で実行され得る、ということを意図する。
【0070】
抽出工程後、液体分画(抽出物)は固体(不溶性)物質から分離され得る。液体および固体分画の分離は、当業者に既知の1つ以上の標準分離工程、例えば種々の遠心分離または濾過工程により達成され得る。本発明の一実施形態では、抽出物は、1回以上の濾過段階による抽出後に、固体物質から分離される。別の実施形態では、抽出物は、一連の濾過段階による抽出後に、固体物質から分離される。
【0071】
一実施形態では、ショウガCO2抽出物は、有機ショウガ(根茎またはジンギベル・オフィシナレ・ロスコエの地下部分)を用いて、CO2抽出(超臨界抽出または超臨界流体CO2抽出としても既知)により得られる精油である。特定の実施形態では、本発明の組合せに含まれるショウガCO2抽出物は、非常に良好に実証された植物材料から得られ、その一般的化学指紋、例えば特異的マーカー化合物(ジンゲロールおよびショーガオール)の同定に関して標準化される。一実施形態では、本発明の組合せに含まれるショウガ抽出物の型は、元の植物材料と比較して、刺激性化合物(ショーガオールおよびジンゲロール)中に20〜25倍濃縮される。このような抽出物の一例は、Flavex(ドイツ)からである。
【0072】
一実施形態では、アキノキリンソウ抽出物は、約20%〜約85%(例えば25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85%)のアルコール:水の水とアルコールの混合物で抽出することにより得られる乾燥濃縮抽出物である。一実施形態では、アキノキリンソウ抽出物は、70%水および30%アルコールの混合物で抽出することにより得られる乾燥5〜7:1濃縮抽出物である。特定の一実施形態では、アルコールはエタノールである。一実施形態では、それは、90%のネイティブ抽出物および10%の沈降シリカDAB(Deutsche Arzneibuch)を含有する。具体的一実施形態では、本発明の組合せ中に含まれるアキノキリンソウ抽出物は、その一般的化学指紋、例えば特異的マーカー化合物(フラボノイド、例えばFinzelberg(ドイツ)から入手可能)の同定に関して標準化された、非常に良好に実証された植物材料から得られる市販抽出物である。
【0073】
表Iは、本発明の特定の実施形態に用いられるCO2およびヒドロアルコール性抽出物の主な特質を要約する。
【0074】
【表1】

【0075】
処方物
ショウガ、アキノキリンソウ、その部分またはその抽出物の組み合わせを含む本発明の化合物は、投与経路によって種々の方法で処方され得る。本発明の組成物は、任意の適切な方法で、例えば局所的(局所作用、物質はその作用が所望される場所に直接適用される、例えば鼻に)に、または経口的(例えば舌下)に投与され得る。投与は、通例の方法で、好ましくは経口的に実行される。
【0076】
投与経路は、種々の因子、例えば環境および治療目標、ならびに患者についての個別事項により決まり得る。したがって、本発明の組成物は、任意の所望の方法で、例えば食物、食品(例えば香辛料、動物餌等)、液体(例えばシロップまたは免疫注射、例えば2〜4オンス単回注射)、クリーム、エーロゾル、スプレー、錠剤、乾燥粉末、乾燥植物、カプセル、ゲル、ナノ懸濁液、マイクロゲルまたは坐薬中にまたはそれらとして、処方され得る。好ましい投与経路は、経口的に、カプセル、錠剤等の形態で、あるいは液体処方物、例えば飲料(例えば、ショウガおよびアキノキリンソウからの抽出物を含む2〜4オンス免疫注射)としてである。本発明の組成物は、水または任意の他の適切な液体飲料または食品と後に混合され得る粉末の形態で、アキノキリンソウおよびショウガ抽出物の混合物としても供給され得る。
【0077】
本発明に従って、ショウガおよびアキノキリンソウまたはそれらの抽出物は、通例の製薬上許容可能な担体、希釈剤またはビヒクルと、そして適切な場合は他の補助的分子と混合され得る。
【0078】
上記のように、組成物は、薬学的に/栄養薬学的に許容可能な担体または賦形剤をさらに含み得る。本明細書中で用いる場合、「薬学的に許容可能な担体」または「賦形剤」としては、生理学的に適合性である任意のおよびすべての溶媒、緩衝剤、分散媒質、コーティング、抗細菌および抗真菌剤、等張および吸収遅延剤等が挙げられる。担体は、選定投与経路による投与のために選択される。薬学的活性物質に関するこのような媒質および作用物質/賦形剤/担体/非医薬成分の使用は、当該技術分野で周知である(Rowe et al., Handbook of Pharmaceutical excipients, 2003, 4th edition, Pharmaceutical Press, London, UK)。但し、任意の慣用的媒質または作用物質が活性化合物と非適合性でない限り、本発明の薬学的/栄養薬学的/食餌組成物中でのその使用が意図される。
【0079】
本発明の薬学的/栄養薬学的/食餌調製物中に組み入れられ得る薬学的に適切な材料としては、防腐剤、可溶化/希釈剤/溶媒、酸化防止剤、腸溶性コーティング、吸収増強剤、pH調節剤および緩衝剤、分散剤、コーティング、抗細菌および抗真菌剤、吸収遅延剤(時間制御放出)、浸透性調整剤、等張剤、防腐剤、安定化剤、界面活性剤、増粘剤、溶媒、皮膚軟化剤、着色剤、湿潤剤、ならびに顔料および風味剤が挙げられるが、これらに限定されない。適切な処方物の調製方法は、当該技術分野で周知である(例えばHendrickson, 2005参照)。
【0080】
「防腐剤」という表現は、本明細書中で用いる場合、微生物的または化学的変敗を遅くするかまたは防止し、変色に対して保護し得る任意の成分を指すよう意図される。それらの例としては、塩化ベンズアルコニウム、塩化ベンズエトニウム、ベンジルアルコール、ブチルパラベン、クロロブタノール、クロロクレゾール、クレゾール、エチルパラベン、メチルパラベン、ミリスチルガンマ−ピコリニウムクロリド、フェノール、フェノキシエタノール、酢酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、プロピルパラベンおよびチメロサールが挙げられるが、これらに限定されない(Nema, 1997参照)。
【0081】
「溶媒」という用語は、本明細書中で用いる場合、処方物内の活性成分の可溶化を助長し得る成分を指すよう意図される。その例としては、水、水−アルコール溶液、乳濁液、懸濁液、例えば生理食塩水ならびに緩衝化医薬用非経口ビヒクル、例えば塩化ナトリウム溶液、リンガー・デキストロース溶液、デキストロース+塩化ナトリウム溶液、ラクトースを含有するリンガー溶液、あるいは不揮発性油が挙げられるが、これらに限定されない。静脈内ビヒクルは、流体および栄養補液、電解質補液、例えばリンガーのデキストロースを基礎にしたもの等を包含し得る。
【0082】
経口処方物は、顆粒、粉末、カプセル、ピル、錠剤、皮膜被覆錠剤、糖衣錠、シロップ、乳濁液、懸濁液、分散液、エーロゾル、溶液、ロゼンジおよび/または液体の形態で投与され得る。一実施形態では、本発明の組成物は、カプセルの形態で処方される。それは、坐薬、膣坐薬として、および/または非経口的に、例えば溶液、乳濁液、クリームまたは懸濁液の形態でも投与され得る。それは、時間遅延型放出のための調製物中で投与され得るし、あるいは消化管の腸管部分に放出されるためにコーティングにより胃液から保護され得る。
【0083】
カプセルは、単一構成物質として、あるいは固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、燐酸カルシウムまたはカオリンと混合される組成物を含有し得る。
【0084】
本発明による組成物は、液体、ペースト状または固体調製物として、例えば水性またはアルコール性溶液、水性懸濁液または乳濁液として処方され得る。
【0085】
経口使用に適した水性溶液は、水中に活性化合物(単数または複数)/組成物(単数または複数)を溶解し、そして所望により、適切な着色剤、風味剤、安定化剤および増粘剤を付加することにより調製される。経口使用に適した水性懸濁液は、微粉砕活性構成成分を、粘性物質、例えば天然または合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムならびにその他の周知の懸濁剤とともに水中に分散することにより製造される。非水性溶媒の例は、アルコール、ベンジルベンゾエート、ブチルアルコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、N,Nジメチルアセトアミド、エチルオレエート、オレイルオレエート、グリセリルトリオレエート、グリセリルジオレエート、グリセリルモノオレエート、セチルアルコール、ステアリルアルコール、カプリン酸、ウンデセン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、オレイン酸、8〜12個の炭素原子を有する飽和脂肪酸の合成グリセリド、グリセロールのポリオキシエチレン誘導体、蜜蝋、グリセリン、鉱油、植物油、例えばトウモロコシ油、綿実油、落花生油、キャノーラ油、ゴマ油、紅花油、ダイズ油、落花生油、ヒマシ油、亜麻仁油、ダイズ油、ヒマワリ油、オリーブ油、肝油、ならびにその任意の組合せである(Nema, 1997参照)。
【0086】
錠剤形態は、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、リン酸カルシウム、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、微晶質セルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、コロイドシリカ、ゼラチン、コロイド二酸化ケイ素、タルク、リン酸一水素カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ならびにその他の賦形剤、着色剤、充填剤、結合剤、希釈剤、緩衝剤、保湿剤、防腐剤、風味剤、染料、崩壊剤および薬学的適合性担体のうちの1つ以上を含み得る。ロゼンジ形態は、風味剤、例えばスクロース中に活性成分を含み得るし、同様に香錠は、活性成分のほかに、当該技術分野で既知の担体を含有する不活性基剤、例えばゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアラビアゴム乳濁液、ゲル等中に活性成分を含む。
【0087】
腸溶性コーティングは、本発明のカプセルの上にさらに用いられて、強酸性胃液との長時間接触を阻止するが、しかし軽度酸性または中性腸環境中で溶解し得る。例えば酢酸フタル酸セルロース、オイドラギット(商標)およびヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)が、本発明の組成物の腸溶性コーティングに用いられ得るが、これらに限定されない。一般的に用いられる酢酸フタル酸セルロース濃度は、コア重量の0.5〜9.0%である。可塑剤の付加は、このコーティング材料の防水性を改良し、そしてこのような可塑剤を用いる処方物は、酢酸フタル酸セルロースが単独で用いられる場合より有効である。酢酸フタル酸セルロースは、多数の可塑剤、例えばアセチル化モノグリセリド;ブチルフタリルブチルグリコレート;酒石酸ジブチル;フタル酸ジエチル;フタル酸ジメチル;エチルフタリルエチルグリコレート;グリセリン;プロピレングリコール;トリアセチン;クエン酸トリアセチン;およびトリプロピオニンと相溶性である。それはさらにまた、薬剤制御放出/逐次継続放出型調製物中で、他のコーティング剤、例えばエチルセルロースと組合せて用いられる。
【0088】
一実施形態では、本発明のショウガおよびアキノキリンソウの組合せを含む組成物は、1つ以上の消耗性担体を用いる食品または食餌補足物としての投与のために処方され得る。「消耗性担体」は、本明細書中では、ヒトまたは動物/獣医学的使用にかかわらず、錠剤成形、カプセル封入または経口投与のための活性作用物質の他の処方のために利用される任意の食品、食品成分または食品添加剤、あるいは任意の賦形剤と定義される。食餌補足物に関しては、本発明の組合せは、当該技術分野における通例の方法に従って混合され得る。食餌補足物は、種々の形態で、例えば液体、粉末または固体ピル形態(これらに限定されない)で調製され得る。本発明の抽出物または組成物は、単独で、あるいは他の化合物または抽出物と組合せて投与され得るが、化合物または抽出物を組合せると、付加的または相乗的作用が生じる。本発明の抽出物および/または組成物は、さらにまた、食品に直接付加され得るし、普通の食事の一部として摂取され得る。食品へのこのような作用物質の付加または組入れのための種々の方法が当業者に既知である。
【0089】
投与量
本発明の組成物および処方物は、風邪および/またはインフルエンザ感染を防止するかおよび/または処置するのに、および/または風邪および/またはインフルエンザに関連した任意の症候を改善するのに十分な量および頻度で投与される。
【0090】
任意量の本発明の組成物が被験体に投与され得るが、但し、それは重要な副作用と関連せず、そしてそれは非毒性用量である。投与量は、多数の因子、例えば投与方式、被験体の年齢および性別によって決まり得る。他の因子、例えば被験体の全身の健康および状態、ならびに被験体が最近摂取した医薬剤によって、本発明の組成物の投与量は修正され得る。典型的には、単回用量内に含入されるアキノキリンソウおよびショウガ(またはそれらの抽出物)の量は、有意の毒性を誘導することなく風邪またはインフルエンザ感染、および1つ以上の関連症候を有効に防止するかまたは処置する量であって、すなわち、組成物は、以下の:被験体の血液または細胞中のウイルス力価、鼻水、鼻詰まり/鼻閉、くしゃみ、咽頭痛、擦過性咽頭、咳、嗄声、頭部うっ血、胸部うっ血、全身衰弱、発熱、筋肉痛、食欲不振、頭痛および悪寒のうちの1つ以上を改善するかまたは低減する。一般的に、有効量は、個別に各々の製品に関するカナダ、米国および欧州薬局方を上回らない。
【0091】
したがって、本発明の一態様では、ショウガおよびアキノキリンソウまたはその抽出物を含む組成物(食品補足物または食糧品)は、防止的手段として、風邪および/またはインフルエンザ症候の開始前に投与される。本発明の別の態様では、本発明の薬学的または栄養薬学的または食餌組成物は、風邪および/またはインフルエンザ症候を処置するために用いられる単数または複数の薬剤と組合せて投与される。さらなる一態様では、本発明の組成物は、被験体が風邪またはインフルエンザ感染と診断されたら、あるいは風邪またはインフルエンザ症候の開始後に投与される。別の実施形態では、本発明の組成物は、風邪および/またはインフルエンザ感染の防止および/または処置のために用いられる1つ以上の他の薬剤、例えばコールドFx(商標)、タミフル(商標)、エキナセア、ヤクヨウニンジン、アマンタジン、リマンタジン、ビタミンC等と組合せて投与される。
【0092】
本明細書中で用いる場合、「有効量」または「治療的有効量」という表現は、副作用を回避しながら、所望の治療的作用、例えば患者の症状の改善を達成するのに有効な量を指すよう意図される。有効量は、1回以上の用量投与で投与され得る。本発明の目的のために、本発明の組成物の有効量は、風邪および/またはインフルエンザ感染に対する治療的または予防的応答を誘導する量である。このような量は、感染の性質(ウイルス感染の特異的型)、感染の重症度、投与方式、罹患被験体の年齢、体重および性別等によって変わり得る。当業者は、容易に且つ難なく、このような有効量を決定し得る。一般的に、有効量は、約40mg〜約4500mgのショウガ(例えばCO2抽出物)ならびに約200mg〜約800mgのアキノキリンソウ(例えばヒドロアルコール性抽出物)である。一実施形態では、有効量は、約43.5mg〜約174mgのショウガCO2抽出物ならびに約200mg〜約400mgのアキノキリンソウヒドロアルコール性抽出物である。別の実施形態では、上記組成物は、約1000mg〜約4500mgのショウガ粉末、ならびに約200mg〜約800mgのアキノキリンソウアルコール性抽出物を含む。一実施形態では、上記組成物は、約2000mg〜約4000mgのショウガ粉末、ならびに約400mg〜約800mgのアキノキリンソウアルコール性抽出物を含む。
【0093】
本発明の関連態様において、ショウガおよびアキノキリンソウの量の間の比は、抗ウイルス相乗作用(すなわち、単独で投与された場合のショウガおよびアキノキリンソウで観察される作用の合計より大きいウイルス感染の抑制の作用)を得るために調整される。その比は、用いられる抽出物の種類によって適合される。一実施形態では、ショウガ粉末およびアキノキリンソウアルコール性抽出物間の比は、約10:1〜約5:3(例えば、8:1、7:1、6:1、5:1、5:2等)のショウガ粉末:アキノキリンソウアルコール性抽出物である。好ましくはその比は、約5:1のショウガ粉末:アキノキリンソウアルコール性抽出物である。別の実施形態では、ショウガCO2抽出物およびアキノキリンソウアルコール性抽出物間の比は、約1:15〜約3:5(例えば、1:10、1:8、1:7、1:6、1:5、2:5等)のショウガCO2抽出物:アキノキリンソウアルコール性抽出物である。好ましくは、その比は、約1:5のショウガCO2抽出物:アキノキリンソウアルコール性抽出物である。
【0094】
有効量は、単回または数回用量投与で毎日投与され得る(例えば、1日1回用量投与、1日2回、1日3回または1日4回)。それは、さらにまた、処方によって、2日毎、3日毎、または週1回投与され得る。好ましくは、有効量は1日2回投与される。
【0095】
ヒト被験者に投与されるべき有効量は、動物における試験から算定され得る。マウスからヒトへの換算係数を提供する公表済み換算表を用いて、臨床試験を開始するために、ヒト等価用量(HED)に用量が増大され得る。
【0096】
実用量は、各患者に独特の臨床的因子に基づいて、担当医により注意深く選択され、滴定されなければならないため、簡単な指針が存在する。最適1日用量は、当該技術分野で既知の方法により決定され、上記のような患者の年齢といったような因子ならびにその他の臨床的に関連する因子による影響を受ける。
【0097】
以下の実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されない。
【実施例】
【0098】
実施例1
インフルエンザウイルス感染に対するショウガおよびアキノキリンソウ抽出物を含む組合せのin vitro相乗的抗ウイルス活性
ショウガおよびアキノキリンソウ抽出物単独、ならびにそれらの組合せは、治療用製品の抗ウイルス活性を分析するための標準方法として認識される細胞モデルにおいて抗ウイルス活性を示す、ということを出願人等は実証した(Hayden F, 1980)。このモデルは、インフルエンザウイルス(インフルエンザA/WS/33、H1N1)に感染される単層MDCK(メイディン・ダービー・イヌ腎臓)細胞株を用いて、溶解プラーク(感染細胞域)を生じ、次いで、計数される。この分析モデルでは、抗ウイルス剤の存在下で、溶解プラークの数は、試験作用物質の抗ウイルス力と比例して減少される。
【0099】
単層のMDCK細胞(ATCC#CCL−34)を、集密度まで6ウェル培養プレート中で増殖させた。感染または接種前に、培地を除去し、如何なる添加剤も含まない予熱DMEMで2回、細胞を丁寧に洗浄した。200μlの医薬品(アキノキリンソウ(ヨーロッパアキノキリンソウ(ソリダゴ・ビルガウレア))ETOHヒドロアルコール性抽出物(Finzelbergから、製品番号0193305)および/またはショウガ(ジンギベル・オフィシナレ)CO2抽出物、Flavexから、製品コード0.14.013)をTPCK(トリプシン活性に作用することなくキモトリプシン活性を低減するためにL−1−トシルアミド−2−フェニルエチルクロロメチルケトンで処理したトリプシン)2μg/mlを含むDMEM中に適正希釈で付加した。200μl中でTPCKを含有する無血清DMEM中に希釈したヒトインフルエンザウイルスA/WS/33(ATCC#VR−1520)、N1H1、に、細胞を感染させた。プレートを、室温で1時間、インキュベートした。吸着後、医薬品およびTPCK 2μg/mlを含有する予定培地中の0.6%アガロース 3mlを、細胞に被せた。ビヒクルを対照として使用した。検定はすべて、二重反復実験で実行した。一旦被せたら、プレートを、保湿大気中で、37℃、5%CO2で48〜72時間、インキュベートした。
【0100】
インキュベーション後、プレートをニュートラルレッドで染色した。全ウェルをデジタル撮影して、プラークを計数し、医薬品の各希釈物に関してプラーク抑制を算定した。
【0101】
抑制は、医薬品の非存在下での感染と比較した場合の、感染の抑制のパーセンテージ(%)として報告される。抑制パーセンテージを、次式により算定した:
抑制パーセンテージ(%)=[CA−CB/CA]×100
(式中、CAは、医薬品または植物抽出物の非存在下でのプラークの数であり、CBは、抽出物の存在下でのプラークの数である)。
【0102】
アキノキリンソウ抽出物は、データ(示されていない)を用いて得られる曲線により、0.04mg/mlの濃度で、インフルエンザウイルス感染を50%抑制することが示された。ショウガCO2抽出物は、データ(示されていない)を用いて得られる曲線により、0.05mg/mlより高い濃度で、インフルエンザウイルス感染を抑制することが示され、そして混合物5/1(アキノキリンソウ/ショウガCO2)は、0.013/0.003mg/mlの濃度で、ウイルス感染を68%抑制することが示された。これらの結果は、5/1の比(アキノキリンソウ:ショウガ、図1も参照)で一緒に混合した場合、アキノキリンソウおよびショウガCO2抽出物の相乗作用を明白に反映している。
【0103】
ショウガCO2抽出物の代わりに、ショウガ粉末(乾燥および粉砕全ショウガ根)を用いて、同様の結果が得られた(図2)。アキノキリンソウ:ショウガ粉末の比は、図2に示した実験に関しては1:5であった。結果を、タミフル(商標)およびコールド−Fx(商標)と比較した(データは示されていない)。1mg/mlのコールドFx(商標)の濃度では抑制は観察されなかったが、一方、0.05mg/mlのタミフル(商標)は溶解プラークの形成を52%抑制した。したがって、両医薬品は、本発明のアキノキリンソウおよびショウガ抽出物の組合せより、ウイルス感染を低減するに際して低効率であった。
【0104】
実施例2
インフルエンザウイルス感染に対するアキノキリンソウ抽出物およびショウガ粉末のin vivo抗ウイルス活性
組合せた場合、ショウガ粉末およびアキノキリンソウ抽出物はインフルエンザの感染能力を阻止するin vivo潜在力も有するということを、動物モデルにより、本出願人等は実証し得た。用いた動物モデルにおいて、ショウガ植物抽出物(全体ショウガ根粉末)およびアキノキリンソウ乾燥ヒドロアルコール性抽出物(Finzelberg(ドイツ)から)を、より有意の活性を示すために、組合せた。
【0105】
ショウガ粉末、アキノキリンソウ抽出物およびその組合せの動物非毒性用量は、in vivo毒性検定により、本出願人等が以前に確証している(データは示されていない)。
【0106】
インフルエンザウイルスの防止および処置に関して承認済みの動物モデルにおいて、ショウガ、アキノキリンソウおよびその組合せを検定した(Cottey R, 2001)。この試験では、CO2抽出物の乾燥植物(根茎)として、ショウガを検定した。しかしながら、用いたショウガ乾燥植物の相対量は、実施例1に用いたショウガCO2抽出物と等価(乾燥出発材料と等価)であった。用いたショウガ/アキノキリンソウ組合せは、ブルーベリー乾燥粉末も含んだ。この処方物は、ニュートラカン(商標)処方物と呼ばれ、以下の表IIに記載されている。
【0107】
【表2】

【0108】
このモデルでは、CD−1マウス(雌10匹/群)に、予備試験で決定したように1×103PFUで、インフルエンザ株A/WS/33(H1N1)を鼻内接種した(データは示されていない)。感染の5日前(予防アーム)、または感染当日(治療/治癒アーム)に、ショウガ粉末(125mg/kg)、アキノキリンソウ抽出物(25mg/kg)またはその組合せ(350mg/kgのニュートラカン(商標))を用いて、動物群を処置した。ショウガ粉末、アキノキリンソウ抽出物およびその組合せを、タミフル(商標)(リン酸オセルタミビル(Roche)、10mg/kgで、治療/治癒アーム用)と、ならびにコールド−Fx(商標)(CVT−E002、ヤクヨウニンジン由来濃化分画(風邪およびインフルエンザ症候の予防/弱毒のためNHPとしてカナダで販売)(CV Technologies)、20mg/kgで、予防アーム用)と比較した。これらの医薬品はすべて、経口投与した。
【0109】
1)CD1マウスの7つの群を、それらの体重に基づいて無作為化した(n=10)。各群の説明、投与量レジメン、ならびに各々に関する処置持続時間に関しては、以下の表IIIを参照されたい。2)予防アーム群のマウスに、100μlの1日1回用量の医薬品を、感染の5日前に、経口強制給餌した。3)感染当日(0日目)、感染の4時間前に全マウスに強制給餌した。次いで、30μlのPBS中に含入される103PFUのインフルエンザウイルス株A/WS/33を全マウスに鼻内接種した。これを、イソフランの浅麻酔下で実行した。4)試験終了まで、例えば8日間、1日1回用量を7群すべてに投与した(4予防群、2処置群および1対照群)。5)見掛けの症候および体重を、毎日書き留めた。全身状態が悪化した(例えば、異常行動。獣医師により確定される)場合、または20%より大きい体重損失を示した場合、マウスを屠殺した。
【0110】
【表3】

【0111】
図3に提示したデータは、ショウガおよびアキノキリンソウ抽出物を含む組合せで予防的に処置した感染マウス群(#4)が7.8という死亡平均日数(MDD)を示し、これはタミフル(商標)治癒処置の作用(MDD=7.6)に匹敵する、ということを示す。対照群(MDD=5.7)と比較して、全群がMDDの増大を示した。試験の予防アームでは、アキノキリンソウおよびショウガの組合せ(ニュートラカン(商標)処方物)は、MDDの最高増大を示す群であった。コールド−Fx(登録商標)(風邪およびインフルエンザ症候の防止および軽減のためのNHP)は最低であったが、しかし有意差を示した。治癒アームでは、タミフル(登録商標)は最も有効であったが、しかしビヒクル群と組合せ(ニュートラカン(商標)処方物)との間の差は、依然として統計学的に有意であった。各群(予防的または治癒的)と対照群との間に統計学的差が認められる(p<0.002未満)、ということに留意しなければならない。対照群のマウスで、実験の6日後に生存したマウスはいなかったが、一方、処置群は、それぞれ異なる生存率を有した。
【0112】
以下の表IVは、MDD値を要約し、試験における各群に関する統計学的値を提供する。非処置の対照群と比較した場合、全群が有意の値を有した。
【0113】
【表4】

【0114】
感染後の体重損失の量に及ぼす抽出物の作用も、分析した。体重損失のパーセンテージは、図4に表示されている。感染前の最初の5日は、群間に有意の体重差が認められなかったため、グラフにない。残存しているマウスは実験を生き延びたものであるため、差は最後には低くなる、ということに留意することは重要である。
【0115】
実施例3
風邪感染に対するアキノキリンソウおよびショウガ抽出物の抗ウイルス活性
ヒト風邪感染に対するショウガ(CO2抽出物(Flavex)、製品番号0.14.013)およびアキノキリンソウ(ソリダゴ・ビルガウレア(ヨーロッパアキノキリンソウ)、ヒドロアルコール性抽出物(Finzelberg)、製品番号0193305)の抗ウイルス活性を査定した。以下の表Vおよび図5に示すように、アキノキリンソウおよびショウガ抽出物(単独または組合せ)はともに、ライノウイルス感染を抑制するが、しかしアキノキリンソウは試験した濃度ではショウガより有効であると思われる。
【0116】
ライノウイルスによるプラーク形成を分析するための標準方法として承認された細胞モデルを用いて、抗ウイルス活性を確定した(Fiala M, 1968)。このモデルは、ヒトライノウイルスを感染させて、溶解プラーク(感染細胞域)を生じ、これを次に計数する単層のHeLa細胞株を用いる。この分析モデルにおいて、抗ウイルス剤の存在下では、溶解プラークの数は、試験作用物質の抗ウイルス力に比例して減少される。
【0117】
単層のHeLa細胞(ATCC#CCL−2)を、集密度まで6ウェル培養プレート中で増殖させた。感染または接種前に、培地を除去し、30mMのMgCl2および2%ウシ胎仔血清を補足した予熱DMEMで1回、細胞を丁寧に洗浄した。200μlの試験医薬品(アキノキリンソウおよび/またはショウガ抽出物)を、30mMのMgCl2および2%ウシ胎仔血清を含むDMEM中に適正希釈で付加した。試験抽出物と同一培地200μl中に希釈したヒトライノウイルス 1A(ATCC#VR−1559)に、細胞を感染させた。プレートを、33℃、5%CO2で1時間、インキュベートした。吸着後、医薬品およびウイルス溶液を除去し、医薬品を含有する予定培地中に1%アガロースを含有する溶液 3mlを、細胞に被せた。ビヒクルを対照として用いた。検定はすべて、二重反復実験で実行した。一旦被せたら、プレートを、保湿大気中で2日間、33℃、5%CO2でインキュベートした。
【0118】
インキュベーション後、プレートを0.1%クリスタルバイオレットで染色した。全ウェルをデジタル撮影して、プラークを計数し、医薬品の各希釈物に関してプラーク形成の抑制を算定した。
【0119】
抑制は、医薬品の非存在下での感染と比較した場合の、感染の抑制のパーセンテージ(%)として報告される。抑制パーセンテージを、次式により算定した:
抑制パーセンテージ(%)=[CA−CB/CA]×100
(式中、CAは、医薬品または植物抽出物の非存在下でのプラークの数であり、CBは、抽出物またはそれらの組合せの存在下でのプラークの数である)。
【0120】
【表5】

【0121】
実施例4
アキノキリンソウアルコール性および水抽出物の抗ウイルス活性
インフルエンザウイルスA/WS/33 H1N1に対するアキノキリンソウの種々の種の水抽出物およびアルコール抽出物の抗ウイルス活性を、MDCK細胞単層に関して実施例1に記載したように査定した。水による抽出を、以下のように実行した:7.5gの粉砕アキノキリンソウを、50mlの水中で、室温で24時間、撹拌しながら抽出し、撹拌せずにさらに24時間放置して、次に、1500rpmで7分間、遠心分離した。上清を多数回濾過(40μm、1.2μm、0.45μmそして最後に0.2μm)に付した。
【0122】
アルコール性抽出を以下に示す:15gの粉砕アキノキリンソウを、10分還流で、メタノール100ml中で浸解した。生成抽出物を、多数回濾過(40μm、1.2μm、そして最後に0.2μm)に付した。
【0123】
以下の表VIおよび図6に提示した結果は、ソリダゴ・デクレンスおよびソリダゴ・カナデンシス(カナダアキノキリンソウ)に関して、アルコール性抽出物は、ウイルス感染を抑制するのに、水抽出物より効率的である、ということを示す。同様の結果はソリダゴ・ビルガウレア(ヨーロッパアキノキリンソウ)に関しても観察され得るが、しかし程度は低い。この差は、おそらくは、試験した濃度のためである(これは、おそらくは、高すぎて、この特定種に関する差を明白に示せない)。さらに、水性抽出物に関して観察されるように、試験した種の間で、ソリダゴ・ビルガウレア(ヨーロッパアキノキリンソウ)はウイルス感染を抑制するに際して最も効率的であるように思われ、その次がソリダゴ・カナデンシス(カナダアキノキリンソウ)、最後がソリダゴ・デクレンスである。
【0124】
【表6】

【0125】
実施例5
ヒト汎発性H1N1/09インフルエンザウイルス(ブタインフルエンザウイルス)に及ぼすアキノキリンソウおよびショウガ抽出物の抗ウイルス活性
ブタインフルエンザに対するアキノキリンソウ(ソリダゴ・ビルガウレア(ヨーロッパアキノキリンソウ))およびショウガ抽出物(単独および/または組合せ)の抗ウイルス活性を試験し、リババリンおよびオセルタミビルの活性と比較した。
【0126】
抗ウイルスおよび毒性検定は実証されている(Noah et al., Antiviral Res. 2007 Jan; 73(1): 50-9)。
【0127】
材料および方法
細胞生存度に関するセルタイターグロ(登録商標)検出検定
インフルエンザ誘導性CPEの測定は、代謝的に活性な細胞の指標であるATPの定量に基づいている。CPE検定は、市販のセルタイターグロ(登録商標)発光細胞生存度キット(Promega, Madison, WI)を用い、そして培養中での細胞傷害性および細胞増殖を確定するための信頼できる方法である。当該手法は、単一試薬(セルタイターグロ(登録商標)試薬)を、培地中の予め培養された亜集密細胞に直接付加することを包含する。これは、存在するATPの量(生存度に関する生体マーカーである)に比例する細胞溶解ならびに生物発光シグナル(細胞型によって、5時間より長い半減期)の産生を誘導する。
【0128】
材料
細胞 − メイディン・ダービー・イヌ腎臓(MDCK)、ATCCカタログ番号CCL−34;ヒトインフルエンザウイルス A/CA/04/09 H1N1; − セルタイターグロ −Promega; 基質 − カタログ番号G755B; 緩衝液 − カタログ番号G756B; 対照薬剤 − リバビリン −MP Biomedicals, Inc.、カタログ番号196066 − オセルタミビルカルボキシレート(Southern Research);ならびに試験化合物:(ショウガCO2抽出物およびアキノキリンソウヒドロアルコール性抽出物)。検定を実施するためには、最低1mgの各化合物(合計で2mg)が必要である。
【0129】
方法
【0130】
【表7】

【0131】
H1N1/09の試験
1日目に、MDCK細胞を90%集密度に増殖させて、次に、トリプシン処理し、回収して、遠心分離し、PBS中で2回洗浄して、残留血清を除去した。その後、細胞をBSA含有DMEM中に希釈して、96ウェルプレート中にアリコート化し、37℃で18時間、プレートに付着させた。
【0132】
2日目に、視覚的観察で細胞生存度を確証した。試験化合物(ショウガCO2アルコール性アキノキリンソウ抽出物、および5:1アキノキリンソウ/ショウガCO2)を、BSA含有培地中で適切試験濃度に希釈し、ウイルスに付加して、2時間後に、3つの反復実験で接種した。2時間後、ウイルス溶液を伴う化合物を各CPEに付加し、ウイルスを伴わない化合物を毒性試験ウェルに付加した。プレートを、以下のように調製した:1)非処置(培地、陰性対照);2)最終濃度0.01、0.04、0.12、0.37、1.1、3.3、10、30μgのショウガCO2(1:3連続希釈、3.3対数範囲、8用量)で処置;あるいは3)最終濃度0.07、0.214、0.62、1.85、5.56、16.67、50、150μgのアキノキリンソウ抽出物で処置;あるいは4)最終濃度0.014/0.07、0.04/0.214、0.12/0.62、0.37/1.85、1.1/5.56、3.3/16.67、10/50、30/150μgのショウガCO2/アキノキリンソウ抽出物 1/5; 5)最終濃度0.016、0.033、0.10、0.33、1.04、3.3、10.4、33μMのオセルタミビルで処置;あるいは6)最終濃度0.046、0.14、0.4、1.2、3.7、11.1、33.3、100μMのリバビニン(<1%DMSO中)で処置。最終ウェル容積は、100μlであった(50μl細胞+25μl薬剤 4×(または培地)+25μlウイルス 4×(または培地))。対照ウイルスも、接種前に、培地中に2時間インキュベーションした。
【0133】
各条件を、ウェルに加えた:1)ウイルス(三重反復実験) − 抗ウイルス効力(CPE)分析のため;ならびに2)無ウイルス(二重反復実験) − 毒性分析のため。ウイルスを、100 TCID50(72時間で50%致死率を生じる組織培養感染性用量を100倍する。ウェル中の最終濃度は1倍である)で付加した。
【0134】
5日目(ウイルス付加の72時間後)に、Promegaセルタイターグロ(登録商標)キットを用いた発光分析により、細胞生存度を測定した。
【0135】
データ報告
次に、生データを分析し、編集して、以下のものを提供した:1)各処置およびウイルス株に関する生データおよび用量応答曲線;2)抑制濃度;IC50、IC90;3)各処置およびウイルス株に関する生データおよび毒性プロフィール;4)毒性濃度;TC50およびTC90;ならびに5)各処置およびウイルス株に関する治療指数(以下の表VIII参照)。
【0136】
【表8】

【0137】
上記のプロトコールに従って、アキノキリンソウ抽出物(PL208 50002)は、0.07μg/mlより低い濃度で、ブタインフルエンザウイルス感染を50%抑制することが示された。ショウガCO2抽出物は0.02μg/mlの濃度で同一ウイルス感染を抑制することが示され、そして混合物(アキノキリンソウ/ショウガCO2)は0.04:0.07μg/mlの濃度でウイルス感染を50%抑制することが示された。これらの結果は、個別に摂取されるか、あるいは5/1(アキノキリンソウ:ショウガ、図7A〜C)の比で混合されたアキノキリンソウ抽出物およびショウガCO2抽出物の強力な作用を実証する。結果を、タミフル(商標)およびリババリン(商標)と比較した。両製品は、ブタインフルエンザ感染を低減するに際して、本発明のアキノキリンソウおよびショウガ抽出物の組合せ、ならびに個々の抽出物より低効率であった。
【0138】
化合物が個別に試験された場合に観察された最高細胞生存度は、PL208に関しては0.21μg/mlで99%、PL202に関しては0.37μg/mlで101%である。これらの濃度での2つの化合物の組合せは、120%の細胞生存度を生じたが、これは、化合物がこれらの濃度で細胞傷害性を有さず、そして細胞増殖を促進し、ウイルス誘導性細胞死を防止し得る、ということを示唆する。これが薬剤に関する最適濃度組合せであることは、データから明らかである。これらの濃度で個別に用いられる薬剤に関する細胞生存度値は100%またはそれを上回るため、相乗作用は正確に確定され得ないが、しかしそれは何らかの相乗作用は示唆している。
【0139】
実施例6
症候開始の48時間以内のショウガおよびアキノキリンソウ抽出物の投与は風邪およびインフルエンザ感染の処置を改善する
風邪およびインフルエンザ症候の開始の48時間以内のニュートラカン(商標)処方物(ショウガ(粉末)およびヨーロッパアキノキリンソウ(ヒドロアルコール性)抽出物を含む − 上記表2参照)は、処置の成功を大いに増大する、ということを、ショウガおよびアキノキリンソウ抽出物を摂取したヒト被験者のケーススタディの症例において、出願人等は観察した。したがって、本発明の組成物は、症候開始の48時間以内に、あるいは予防的処置として(すなわち症候の開始前に)、有益に投与され得る。
【0140】
実施例7
アキノキリンソウヒドロアルコール性抽出物およびショウガCO2抽出物を含む例示的経口処方物
本発明の組合せの効力の臨床的査定のために、以下の経口カプレット処方物を調製した。処方物は、経口投与のための450mgカプセルであった。生成処方物を以下の表IXに記載する。これはBDI−630と呼ばれる。
【0141】
【表9】

【0142】
実施例8
インフルエンザおよびライノウイルスウイルス感染に対するショウガ粉末およびアキノキリンソウ抽出物を含む組合せの単回注射液体処方物のin vitro抗ウイルス活性
「ワンショット」液体処方物中のショウガおよびアキノキリンソウは、上記実施例1〜3に記載した細胞モデルにおいて抗ウイルス活性を示す、ということを出願人等は実証した。
【0143】
これらの実験は、ショウガ粉末(根茎/全根)およびアキノキリンソウ抽出物の異なる組合せの感覚刺激特性、pHおよび味(フルーツジュースにおける)を評価する。
【0144】
【表10】

【0145】
ショウガにおける1gより高い濃度は、味が適切でなく、試験を続行しなかった。
【0146】
インフルエンザおよびライノウイルス 1A型および2型に対する抗ウイルス活性に関して処方物B〜Hの各々を試験し、結果を、それぞれ表XI〜XIIIに報告した。
【0147】
【表11】

【0148】
【表12】

【0149】
【表13】

【0150】
液体処方物(1回注射)は、インフルエンザおよびライノウイルス感染に対してin vitroで有効である。ショウガ粉末とアキノキリンソウ抽出物との間の相乗作用は、ライノウイルス1A型に対する検定において観察される。特定の実施形態では、処方物は約60mlの風味付けジュースの容量であり得る。さらに具体的な実施形態では、60mlの風味付けジュースは、0.5gのショウガ粉末に0.3gのアキノキリンソウ抽出物の比率で含有する。
【0151】
実施例9
臨床試験
臨床試験(BDI−URS−09−002)の目的:参照医薬品としてエキナセアカプセルを用いる二重盲検は、風邪に関連した症候の重症度および持続期間を低減するに際して、本発明の組合せ(臨床試験プロトコールではBDI−630と呼ばれる)の安全性および予備的臨床効力を評価する為である。二重盲検中に従うべき一般的アプローチは、風邪症候の減衰のための十分に承認されたNHPであるエキナセア(エキナミド(商標)−ムラサキバレンギク抽出物植物:2.4:1の抽出物比)の作用を、地域居住成人(21〜60歳)において、本発明の組合せと比較することである。
【0152】
以下は、用いられる臨床プロトコールの要約である。
試験対象
この予備的/実験的臨床試験は、実施例7(表IX)に記載したようなショウガ(ジンギベル・オフィシナレ)から得られるCO2超臨界抽出物およびアキノキリンソウ(ソリダゴ・ビルガウレア L.)から得られるヒドロアルコール性抽出物を含む特定処方物の作用を、地域居住成人(18〜60歳)における風邪症候の管理(減衰)に及ぼす作用を、エキナミド(登録商標)(ムラサキバレンギク)と比較して評価するためである。
【0153】
試験計画および継続期間
試験BDI−URS−09−002は、冬季にカナダのケベックのセンターで実施される実験的な二重盲検無作為化および制御試験である。風邪症候を発症した(最近36時間以内に)、そしてインフォームド・コンセント用紙(ICF)に署名した患者は、選択および除外基準に従って彼等の適格性を査定するためにスクリーニングされる。
【0154】
医者が評価した場合に臨床的に確認された風邪症候(下記)を有する約80名の患者を、10日間の処置期間後に、最低72名の評価可能患者を得るために(すなわち、予測される脱落率は約10%である)、無作為化する。患者は無作為に、BDI−630またはエキナミド(登録商標)に配分される。無作為化患者は、1日目に臨床試験用医薬品の摂取を開始し(スクリーニングおよび無作為化来院)、合計10日間継続する。評価来院は7日目と14日目に行なわれる。安全性査定に関して、ならびに風邪症候評価に関して、患者は14日までモニタリングされる。14日試験の間、患者は、ウィスコンシン上気道症状調査−21(WURSS−21)および日誌(毎日の副作用、併用医薬剤、試験用医薬品の1日用量を記録するため)を完了したか訊ねられる。患者は、重篤な副作用を経験した場合は研究者と接触し、そして適切な診断および処置のために予定外(緊急)来院が準備されて、医者が確定する。
【0155】
この試験において臨床的に確認される風邪は、以下のように定義される:以下の症候(最近36時間以内に)のうちの少なくとも2つを患者が報告する:鼻水、鼻づまり/鼻閉、くしゃみ、咽頭痛、擦過性咽頭、咳、嗄声、頭部うっ血、胸部うっ血および倦怠感/疲労困憊。
【0156】
各患者に関するBDI−630またはエキナミド(登録商標)での処置の継続期間は、10日である。
【0157】
各患者に関する試験の総継続期間は、14日である。患者来院は、以下の通りである:1日目(スクリーニングおよび無作為化)、7日目(処置評価)および14日目(処置後追跡調査)。
【0158】
試料サイズ
適格患者80名を無作為化する(40名:BDI−630および40名:エキナミド(登録商標))ために、少なくとも120名の患者がスクリーニングされ、約72名がこの14日試験を完了する(試験中に10%が脱落すると見積もる)、と予測される。
【0159】
除外基準
試験への無作為化のために適格であるべき試験1日目の以下の判定基準のすべてを、患者は満たさなければならない:1. インフォームド・コンセント用紙(ICF)に署名した;2. 計画された試験手順を理解し、従うことができる;3. 年齢が18〜60歳である;4. WURSS−21アンケートを用いて、研究者により評価されるような風邪の臨床的に確認された早期症候を有する;すなわち、患者は、以下の症候(最近36時間以内に)のうちの少なくとも2つを報告する:鼻水、鼻閉、くしゃみ、咽頭痛、擦過性咽頭、咳、嗄声、頭部うっ血、胸部うっ血、倦怠感;5. 出産可能性を有する女性に関して、無作為化当日から処置終了の2週間後まで、陰性妊娠試験および妊娠するのを回避するための同意(避妊または禁欲の有効な方法の使用)が義務づけられる;6. すべての予定来院に参加し、すべての試験手順に従うことができる;そして7. 医療歴、生命徴候(心拍数、血圧、口腔温度)、ならびに以下の身体系の身体検査:耳、鼻および咽喉;胸部、肺;腹部;心臓血管;神経学的;筋肉骨格;四肢;皮膚/皮膚科学;末梢血管;ならびに研究者が必要と思う任意の他の検査により確認した場合、一般的に良好な健康状態である。
【0160】
除外基準
1日目に以下の判定基準のうちのいずれか1つを満たす患者は、試験への無作為化に適格でない:1. 研究者または臨床医により確定されるようなフル(インフルエンザ)、連鎖球菌感染、喘息、肺炎、鳥インフルエンザまたはブタインフルエンザ(H1N1)が疑われる患者;2. ワクチン、薬剤、医療器具、あるいは4週間先行無作為化(臨床試験を含まない前ワクチン接種は容認される)における医療手順の研究に関与;3. 本試験期間中に任意の他の臨床試験または研究(上記段落に明記されていない)に計画参加;4. 例えば:(a)最新3ヶ月以内の長期全身性コルチコステロイド(すなわち、全身性コルチゾン、デキサメタソンおよび/またはその他の免疫抑制薬、例えばイムラン)、あるいは過去15日以内の鼻コルチコステロイドの使用、あるいは試験中にこのような医薬剤を摂取する意図を有すること;(b)ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染、B型肝炎またはC型肝炎、結核、関節リウマチ、全身性狼瘡、コラーゲン血管性疾患、多発性硬化症の病歴;(c)過去6ヶ月以内の先天性または後天性免疫不全、免疫抑制療法、例えば抗癌化学療法または放射線療法の履歴;(d)過去3ヶ月以内の非経口免疫グロブリン製剤、血液製剤および/または血漿誘導体の摂取、または試験中にこのような医薬剤を摂取する意図を有すること;あるいは(e)他の免疫調節剤(すなわち、インターロイキン、インターフェロン)の使用:に起因する免疫機能の障害/変更が既知であるかまたは疑われる;5. 凝固防止剤(例えば、ワルファリン、ヘパリン、アスピリン(登録商標)、クロピドグレル(登録商標))、抗炎症剤、抗ウイルス剤、コルチコステロイドまたは抗ヒスタミン剤を含有する鼻うっ血除去剤、去痰剤、ロゼンジ、亜鉛、経口抗ヒスタミン剤、抗生物質、咳止めシロップ、睡眠剤(例えば、睡眠ピル、カフェインピル)、風邪の処置のために意図される草本補充剤(ハーブティーを含む)、コールドFx(登録商標)、エアボーン(登録商標)、エキニリン(登録商標)、ヤクヨウニンジンおよびビタミンC(<100mgのビタミンCを含有するマルチビタミン剤が許容される)の最近の使用または予定される使用;6. ショウガまたはアキノキリンソウ草本あるいはエキナセアに対する既知の全身性過敏;7. キク科植物(例えば、ブタクサ、キク、マリーゴールドおよびデイジー)に対する既知のアレルギー反応;8. 既知の出血障害;9. 既知の腎疾患;10. 既知の小胞結石;11. 不安定狭心症に罹患しているか、または最新3ヶ月に心筋梗塞を有したか、あるいは等級II血圧(収縮期>160mmHgおよび/または拡張期>100mmHg)を有する患者;12. 最新アルコール中毒または能動的マリファナ喫煙または薬物嗜癖(試験手順に従う患者の能力を妨げ得る);13. 試験中または試験終了後30日に予定されている外科手術;あるいは14. 研究者の意見では、試験対象の評価を妨げ得るし、あるいはプロトコールを遵守しなくなる任意の条件。
【0161】
薬剤処方物
BDI−630は、2つの医薬成分の組合せである:ショウガ(ジンギベル・オフィシナレ)根CO2抽出物およびアキノキリンソウ(ヨーロッパアキノキリンソウ(ソリダゴ・ビルガウレア Solidago virgaurea))地上部分ヒドロアルコール性抽出物。各BDI−630カプセルは、450mgの混合物+賦形剤を含有する(詳細な処方物に関しては、実施例7参照)。
【0162】
エキナミド(登録商標):250mgのムラサキバレンギク/カプセルを含有する市販製品である。エキナミド(登録商標)のカプセルは、同一白色不透明カプセル中に挿入され、BDI−630のために用いられる同一プラスチック瓶中に包装されて、無分別を保証する。
【0163】
投与量レジメン
1日目から7日目まで:A)BDI−630:4カプセル/日(2カプセルを1日2回);総1日用量1800mg;あるいはB)エキナミド(登録商標):4カプセル/日(2カプセルを1日2回);総1日用量1000mg。
【0164】
供給元は等比率で研究場所に出荷し、ラベルには番号(盲検用無作為化暗号に関連)が付されるが、研究所職員は暗号を知らない。処置製品(BDI−630またはエキナミド(登録商標))は瓶に入れて供給され、各々が10日供給分を含有する。瓶は1日目に患者に分配され、空の容器が14日目に戻されて、遵守が確認されて、供給調整が実施される。
【0165】
症候確認および無作為化後、BDI−630またはエキナミド(登録商標)は、10日間、毎日摂取されなければならない。評価来院を、以下の表XIVに記載する:
【0166】
【表14】

【0167】
1 スクリーニングおよび1日目は、1回の来院に併合される。スクリーニング失敗は、1日目処置および手順前に除外される;2 予定しない来院は、それが7日目または14日目に実行され得ない場合、緊急のSAE評価のために実施されるに過ぎない;3 1日目の臨床実験室試験(基線を決定するため)は、無作為化後に、しかし最初の処置用量投与の前に実行されなければならない;4 血清は、サイトカイン(腫瘍壊死因子およびインターロイキン−6)投与の将来的投与のために収集される。それらは、試験が実施されるまで、凍結保持(−70℃で)される。;5 患者は1日目と同様に日誌を保持し、14日間の毎日のデータを記録する。患者は7日目及び14日目の来院時に日誌を持ってくる;6 最初のWURSS−21アンケートは、1日目来院中、医者の検査および研究者の問診前に患者が書き終える。次いで、WURSS−21アンケートは、患者が毎日書き終えて、7日目および14日目の来院の前または来院中に完了される;7 初回用量は、研究場所で投与されるべきであり、患者は、30分間観察下に置かれるべきである(アレルギー反応の場合に、適切な処置を保証するため)。
【0168】
併用投薬
禁止投薬/療法:
(1)任意の他の治験薬による処置;あるいは(2)全試験を通しての以下の薬剤の使用:免疫調節剤(すなわち、インターロイキン、インターフェロン);全身性コルチコステロイド(すなわち、全身性コルチゾン、デキサメタソンおよび/またはその他の免疫抑制薬、例えばイムラン);凝固防止剤(例えば、ワルファリン、ヘパリン、アスピリン(登録商標)、クロピドグレル(登録商標));抗炎症剤、抗ウイルス剤、コルチコステロイドまたは抗ヒスタミン剤を含有する鼻うっ血除去剤、去痰剤、ロゼンジ、亜鉛、経口抗ヒスタミン剤、抗生物質、咳止めシロップ、睡眠剤(例えば、睡眠ピル、カフェインピル)、風邪の処置のために意図される草本補充剤(ハーブティーを含む)、コールドFx(登録商標)、エアボーン(登録商標)、エキニリン(登録商標)、ヤクヨウニンジンおよびビタミンC(<100mgのビタミンCを含有するマルチビタミン剤が許容される)。
【0169】
許容される併用投薬:
解熱剤(発熱患者のための)、すなわちアセトアミノフェン(タイレノール(登録商標))およびイブプロフェン(モトリン(登録商標)またはアドビル(登録商標));ならびに鼻生理食塩水スプレー。
【0170】
早期離脱/中断基準
任意の時機に、患者は、彼/彼女自身の要求で、または研究者の臨床的判断に基づいて、試験から離脱され得る。しかしながら、離脱を要求する患者は、分析に組入れるための彼等の症例の妥当な評価に関する適切な検査を完了することを強く促される。無作為化されなかった患者は、「スクリーニング失敗」とみなされる。
【0171】
即時過敏反応(処置医薬品に原因がある)を経験する患者は、試験から離脱される。このような反応は、i)低血圧または失神を伴う;あるいはii)2つ以上の器官系を包含する即時開始(用量投与後1時間以内)の全身性アレルギー反応と定義される。
【0172】
症例報告書(CRF)および元の文書で、特に処置の停止が「効力の欠如」または「耐容性の欠如」に関連しなかった場合、離脱に関する理由(単数または複数)および状況に関する簡単な論評も、研究者は提供すべきである。
【0173】
副作用を有してまたは副作用のために離脱させられた患者、ならびに副作用が離脱の時点で解決されなかった患者は、臨床的に示されるように追跡調査されるべきである。
【0174】
効力変量および分析
以下の効力終点を評価する:(a)1日目〜14日目のWURSS−21アンケートで編集されたような、総重症度スコア(すなわち、鼻水、鼻閉、くしゃみ、咽頭痛、擦過性咽頭、咳、嗄声、頭部うっ血、胸部うっ血、倦怠感)における普通の風邪症候の重症度の変化;(b)1日目〜14日目のWURSS−21アンケートで編集されたデータに基づいた総重症度スコア(すなわち、鼻水、鼻閉、くしゃみ、咽頭痛、擦過性咽頭、咳、嗄声、頭部うっ血、胸部うっ血、倦怠感)の曲線下面積(AUC);(c)5(中等度)またはそれ以上のスコアを有する少なくとも1つのWURSS−21症候(すなわち、鼻水、鼻閉、くしゃみ、咽頭痛、擦過性咽頭、咳、嗄声、頭部うっ血、胸部うっ血、倦怠感)を示す日数;(d)1日目〜14日目に編集されたWURSS−21アンケートにおける生活の質(QOL)質問により測定される健康関連の生活の質(すなわち、明晰に思考;良好に睡眠;楽に呼吸;歩く;階段を登る;運動;日常活動ができる;戸外で作業;家庭内で作業;他者と相互作用;自身の個人生活を営む);(e)1日目から14日目までに普通の風邪に対して用いられた療法および投薬の頻度、種類および強度;ならびに(f)血清中のサイトカインレベル。
【0175】
安全性変量および分析
処置により生じる副作用、実験室測定値(臨床化学、サイトカインレベル、血液学および尿分析)、ならびに併用投薬に基づいて、安全性を評価する。種類、頻度および強度によるAEおよびSAEを経験している患者の数およびパーセンテージを評価する。
【0176】
統計学的分析
この試験では、以下の集団を分析する:(A)安全性集団:分析に適格な患者は、最低1回の治験薬を摂取した;ならびに(B)治療意図集団:分析に適格な患者は、最低1回の治験薬を摂取した、そして患者が無作為化されるアームにより分類されるような、無作為化された患者である。
【0177】
分割表における変量の仮定を評価するために、比率に関するフィッシャーの正確検定を用いる。分散の反復測定分析(ANOVA)により、経時反復データの多角的比較を実施する。さらに、記述統計学および図式法を用いて、データを特性化する。
【0178】
参考文献
【0179】
【表15】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
風邪および/またはインフルエンザ感染の防止および/または処置のためのショウガおよびアキノキリンソウの組合せを含む組成物。
【請求項2】
担体をさらに含む、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
ショウガ抽出物および/またはアキノキリンソウ抽出物を含む、請求項1または2記載の組成物。
【請求項4】
前記組合せがショウガ粉末を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記ショウガ抽出物が粗製ショウガ抽出物である、請求項3記載の組成物。
【請求項6】
前記ショウガ抽出物が粗製100%水ショウガ抽出物である、請求項5記載の組成物。
【請求項7】
前記ショウガ抽出物がCO2ショウガ抽出物である、請求項3記載の組成物。
【請求項8】
前記アキノキリンソウ抽出物が粗アキノキリンソウ抽出物である、請求項3〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記アキノキリンソウ抽出物が粗100%水アキノキリンソウ抽出物である、請求項8記載の組成物。
【請求項10】
前記アキノキリンソウ抽出物がアルコール性アキノキリンソウ抽出物である、請求項3〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
前記アルコール性アキノキリンソウ抽出物がヒドロアルコール性アキノキリンソウ抽出物である、請求項10記載の組成物。
【請求項12】
前記ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられるアルコールが第一級アルコールを含む、請求項11記載の組成物。
【請求項13】
前記第一級アルコールがメタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノールまたはその任意の組合せである、請求項12記載の組成物。
【請求項14】
用いられる前記第一級アルコールがエタノールである、請求項13記載の組成物。
【請求項15】
前記ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられる前記アルコールが第二級アルコールを含、む請求項10記載の組成物。
【請求項16】
少なくとも2つの異なるアルコールの混合物が用いられる、請求項10〜15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
前記アルコール性抽出物が、約20%〜約85%のアルコールを含む溶液を用いて調製される、請求項10〜16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
前記抽出物が60%のアルコールを含む溶液を用いて調製される、請求項17記載の組成物。
【請求項19】
前記抽出物が約30%のアルコールを含む溶液を用いて調製される、請求項17記載の組成物。
【請求項20】
前記組合せが約1:15〜約10:1の比のショウガ:アキノキリンソウを含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
前記比が約1:5のショウガ:アキノキリンソウである、請求項20記載の組成物。
【請求項22】
前記比が約5:1のショウガ:アキノキリンソウである、請求項20記載の組成物。
【請求項23】
有効量が約40mg〜約4500mgのショウガを含む、請求項1〜22のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項24】
約40mg〜約200mgのショウガを含む、請求項23記載の組成物。
【請求項25】
約43.5mg〜約174mgのショウガを含む、請求項24記載の組成物。
【請求項26】
約1000mg〜約4500mgのショウガを含む、請求項23記載の組成物。
【請求項27】
前記有効量が約2000mg〜約4000mgのショウガを含む、請求項23記載の組成物。
【請求項28】
約200mg〜約800mgのアキノキリンソウを含む、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項29】
約400mg〜約800mgのアキノキリンソウ抽出物を含む、請求項28記載の組成物。
【請求項30】
さらにブルーベリー粉末を含む、請求項1〜29のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項31】
前記ショウガがショウガ(ジンギベル・オフィシナレ・ロスコエ Zingiber officinale Roscoe)である、請求項1〜30のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項32】
前記アキノキリンソウがヨーロッパアキノキリンソウ(ソリダゴ・ビルガウレア Solidago virgaurea)である、請求項1〜31のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項33】
ショウガおよびアキノキリンソウが組成物中の風邪またはインフルエンザ感染の防止または処置のための唯一の医薬成分である、請求項1〜32のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項34】
非医薬成分として、微晶質セルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、ステアリン酸、コロイドシリカ、ステアリン酸マグネシウムおよびリン酸一水素カルシウムをさらに含む、請求項1〜33のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項35】
前記組成物が栄養補助または食餌または獣医学的組成物である、請求項1〜34のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項36】
前記組成物が飲料または食物製品中に含まれる、請求項1〜35のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項37】
前記組成物が2〜6オンス注射飲料中に含まれる、請求項36記載の組成物。
【請求項38】
風邪またはインフルエンザ症候の開始の48時間以内の投与に適合される、請求項1〜37のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項39】
風邪またはインフルエンザ症候の開始の24時間以内の投与に適合される、請求項1〜37のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項40】
1日2回投与に適合される、請求項1〜39のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項41】
前記組合せが以下の症候:被験体の血液または細胞中のウイルス力価、鼻水、鼻詰まり、くしゃみ、咽頭痛、擦過性咽頭、咳、嗄声、頭部うっ血、胸部うっ血、疲労困憊、発熱、筋肉痛、食欲不振、頭痛および悪寒のうちの少なくとも1つを防止するかまたは処置する、請求項1〜40のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項42】
前記組合せが前記症候のうちの少なくとも2つを防止するかまたは処置する、請求項41記載の組成物。
【請求項43】
風邪および/またはインフルエンザ感染の防止および/または処置に用いるための、請求項1〜42のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項44】
前記組合せが風邪および/またはインフルエンザ感染を相乗的に防止しおよび/または処置する請求項1〜43のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項45】
インフルエンザ感染の防止および/または処置に用いるための、請求項1〜44のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項46】
ライノウイルス感染の防止および/または処置に用いるための、請求項1〜44のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項47】
風邪および/またはインフルエンザ感染の防止のための、請求項1〜46のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項48】
風邪および/またはインフルエンザ感染の処置のための、請求項1〜46のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項49】
獣医学的適用に適合される請求項1〜48のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項50】
それを必要とする被験体における風邪および/またはインフルエンザ感染を防止および/または処置するための方法であって、ショウガおよびアキノキリンソウの組合せを含む有効量の組成物を被験体に投与し、それにより風邪またはインフルエンザ感染が防止されるかまたは処置されることを包含する方法。
【請求項51】
前記組成物が担体をさらに含む、請求項50記載の方法。
【請求項52】
前記組成物がショウガ抽出物および/またはアキノキリンソウ抽出物を含む、請求項50〜51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記組成物がショウガ粉末を含む、請求項50〜52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
前記ショウガ抽出物が粗製ショウガ抽出物である、請求項52または53記載の方法。
【請求項55】
前記ショウガ抽出物が粗製100%水ショウガ抽出物である、請求項54記載の方法。
【請求項56】
前記ショウガ抽出物がCO2ショウガ抽出物である、請求項52記載の方法。
【請求項57】
前記アキノキリンソウ抽出物が粗製アキノキリンソウ抽出物である、請求項52〜56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
前記アキノキリンソウ抽出物が粗製100%水アキノキリンソウ抽出物である、請求項57記載の方法。
【請求項59】
前記アキノキリンソウ抽出物がアルコール性アキノキリンソウ抽出物である、請求項52〜56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
前記アルコール性アキノキリンソウ抽出物がヒドロアルコール性アキノキリンソウ抽出物である、請求項59記載の方法。
【請求項61】
前記ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられるアルコールが第一級アルコールを含む、請求項60記載の方法。
【請求項62】
前記第一級アルコールがメタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノールまたはその任意の組合せである、請求項61記載の方法。
【請求項63】
前記第一級アルコールがエタノールである、請求項62記載の方法。
【請求項64】
前記ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられる前記アルコールが第二級アルコールを含む、請求項63記載の方法。
【請求項65】
少なくとも2つの異なるアルコールの混合物が前記アルコール性抽出物の製造のために用いられる、請求項59〜64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項66】
前記アルコール性抽出物が、約20%〜約85%のアルコールを含む溶液を用いて調製される、請求項59〜65のいずれか一項に記載の方法。
【請求項67】
前記アルコール抽出物が約60%のアルコールを含む溶液を用いて調製される、請求項66記載の方法。
【請求項68】
前記アルコール抽出物が約30%のアルコールを含む溶液を用いて調製される、請求項66記載の方法。
【請求項69】
前記組成物が約1:15〜約10:1の比のショウガ:アキノキリンソウを含む、請求項50〜68のいずれか一項に記載の方法。
【請求項70】
前記比が約1:5のショウガ:アキノキリンソウである、請求項69記載の方法。
【請求項71】
前記比が約5:1のショウガ:アキノキリンソウである、請求項69記載の方法。
【請求項72】
前記有効量が約40mg〜約4500mgのショウガを含む、請求項50〜71のいずれか一項に記載の方法。
【請求項73】
前記有効量が約40mg〜約200mgのショウガを含む、請求項72記載の方法。
【請求項74】
前記有効量が約43.5mg〜約174mgのショウガを含む、請求項73記載の方法。
【請求項75】
前記有効量が約1000mg〜約4500mgのショウガを含む、請求項72記載の方法。
【請求項76】
前記有効量が約2000mg〜約4000mgのショウガを含む、請求項72記載の方法。
【請求項77】
前記有効量が約200mg〜約800mgのアキノキリンソウを含む、請求項50〜76のいずれか一項に記載の方法。
【請求項78】
前記有効量が400mg〜約800mgのアキノキリンソウ抽出物を含む、請求項77記載の方法。
【請求項79】
前記組成物がさらにブルーベリー抽出物を含む、請求項50〜78のいずれか一項に記載の方法。
【請求項80】
前記ショウガがショウガ(ジンギベル・オフィシナレ・ロスコエ Zingiber officinale Roscoe)である、請求項50〜79のいずれか一項に記載の方法。
【請求項81】
前記アキノキリンソウがヨーロッパアキノキリンソウ(ソリダゴ・ビルガウレア Solidago virgaurea)である、請求項50〜80のいずれか一項に記載の方法。
【請求項82】
ショウガおよびアキノキリンソウが組成物中の風邪またはインフルエンザ感染の防止または処置のための唯一の医薬成分である、請求項50〜81のいずれか一項に記載の方法。
【請求項83】
前記組成物が、非医薬成分として、微晶質セルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、ステアリン酸、コロイドシリカ、ステアリン酸マグネシウムおよびリン酸一水素カルシウムをさらに含む、請求項50〜82のいずれか一項に記載の方法。
【請求項84】
前記組成物が栄養補助または食餌または獣医学的組成物である、請求項50〜83のいずれか一項に記載の方法。
【請求項85】
前記組成物が栄養補助食品である、請求項50〜83のいずれか一項に記載の方法。
【請求項86】
前記組成物が飲料または食物製品中に含まれる、請求項50〜85のいずれか一項に記載の方法。
【請求項87】
前記飲料が2〜6オンス注射飲料である、請求項86記載の方法。
【請求項88】
前記組成物が風邪またはインフルエンザ症候の開始の48時間以内に投与される、請求項50〜87のいずれか一項に記載の方法。
【請求項89】
風邪またはインフルエンザ症候の開始の24時間以内に投与される、請求項50〜87のいずれか一項に記載の方法。
【請求項90】
前記組成物が1日2回投与される、請求項50〜89のいずれか一項に記載の方法。
【請求項91】
前記組合せが以下の症候:被験体の血液または細胞中のウイルス力価、鼻水、鼻詰まり、くしゃみ、咽頭痛、擦過性咽頭、咳、嗄声、頭部うっ血、胸部うっ血、疲労困憊、発熱、筋肉痛、食欲不振、頭痛および悪寒のうちの少なくとも1つを防止するかおよび/または処置する、請求項50〜90のいずれか一項に記載の方法。
【請求項92】
前記組合せが前記症候のうちの少なくとも2つを防止するかおよび/または処置する、請求項91記載の方法。
【請求項93】
上記組合せが風邪および/またはインフルエンザ感染を相乗的に防止するかおよび/または処置する、請求項50〜92のいずれか一項に記載の方法。
【請求項94】
インフルエンザ感染を防止するかおよび/または処置するための、請求項450〜93のいずれか一項に記載の方法。
【請求項95】
ライノウイルス感染を防止するかおよび/または処置するための、請求項50〜93のいずれか一項に記載の方法。
【請求項96】
風邪および/またはインフルエンザ感染を防止するための請求項50〜95のいずれか一項に記載の方法。
【請求項97】
風邪および/またはインフルエンザ感染を処置するための、請求項50〜95のいずれか一項に記載の方法。
【請求項98】
被験体が非ヒト動物である、請求項50〜97のいずれか一項に記載の方法。
【請求項99】
細胞における風邪および/またはインフルエンザ感染を防止するかおよび/または処置する方法であって、有効量のショウガおよびアキノキリンソウの組合せを細胞と接触させて、それにより前記組成物が風邪および/またはインフルエンザウイルスの感染活性を防止するかおよび/または低減することを包含する方法。
【請求項100】
風邪および/またはインフルエンザ感染を防止し、および/または処置する方法であって、それを必要とする被験体にアキノキリンソウアルコール性抽出物を含む組成物を投与し、それにより前記風邪および/またはインフルエンザ感染が防止されるかおよび/または処置されることを包含する方法。
【請求項101】
風邪および/またはインフルエンザ感染の防止のための、請求項99または100記載の方法または組成物。
【請求項102】
風邪および/またはインフルエンザ感染の防止および/または処置のための、請求項1〜42のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項103】
風邪および/またはインフルエンザ感染の防止および/または処置のための医薬剤、栄養補助組成物または食餌組成物の製造における、請求項1〜42のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項104】
前記組成物が担体をさらに含む、請求項102または103記載の使用。
【請求項105】
前記組成物がショウガ抽出物および/またはアキノキリンソウ抽出物を含む、請求項102〜104のいずれか一項に記載の使用。
【請求項106】
前記組成物がショウガ粉末を含む、請求項102〜105のいずれか一項に記載の使用。
【請求項107】
前記ショウガ抽出物が粗製ショウガ抽出物である、請求項105記載の使用。
【請求項108】
前記ショウガ抽出物が粗製100%水ショウガ抽出物である、請求項107記載の使用。
【請求項109】
前記ショウガ抽出物がCO2ショウガ抽出物である、請求項105記載の使用。
【請求項110】
前記アキノキリンソウ抽出物が粗製アキノキリンソウ抽出物である請求項105〜109のいずれか一項に記載の使用。
【請求項111】
前記アキノキリンソウ抽出物が粗製100%水アキノキリンソウ抽出物である、請求項110記載の使用。
【請求項112】
前記アキノキリンソウ抽出物がアルコール性アキノキリンソウ抽出物である、請求項105〜109のいずれか一項に記載の使用。
【請求項113】
前記アルコール性アキノキリンソウ抽出物がヒドロアルコール性アキノキリンソウ抽出物である、請求項112記載の使用。
【請求項114】
前記ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられるアルコールが第一級アルコールを含む、請求項113記載の使用。
【請求項115】
前記第一級アルコールがメタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノールまたはその任意の組合せである、請求項114記載の使用。
【請求項116】
前記第一級アルコールがエタノールである、請求項115記載の使用。
【請求項117】
前記ヒドロアルコール性抽出物の製造のために用いられる前記アルコールが第二級アルコールを含む、請求項113記載の使用。
【請求項118】
少なくとも2つの異なるアルコールの混合物がアルコール性抽出物の製造のために用いられる、請求項112〜117のいずれか一項に記載の使用。
【請求項119】
前記アルコール性抽出物が、約20%〜約85%のアルコールを含む溶液を用いて調製される、請求項112〜117のいずれか一項に記載の使用。
【請求項120】
前記アルコール性抽出物が約60%のアルコールを含む溶液を用いて調製される、請求項119記載の使用。
【請求項121】
前記アルコール性抽出物が約30%のアルコールを含む溶液を用いて調製される、請求項119記載の使用。
【請求項122】
前記組成物が約1:15〜約10:1の比のショウガ:アキノキリンソウを含む、請求項102〜121のいずれか一項に記載の使用。
【請求項123】
前記比が約1:5のショウガ:アキノキリンソウである、請求項112記載の使用。
【請求項124】
前記比が約5:1のショウガ:アキノキリンソウである、請求項122記載の使用。
【請求項125】
前記有効量が約40mg〜約4500mgのショウガを含む、請求項102〜124のいずれか一項に記載の使用。
【請求項126】
前記有効量が約40mg〜約200mgのショウガを含む、請求項125記載の使用。
【請求項127】
前記有効量が約43.5mg〜約174mgのショウガを含む、請求項126記載の使用。
【請求項128】
前記有効量が約1000mg〜約4500mgのショウガを含む、請求項125記載の使用。
【請求項129】
前記有効量が約2000mg〜約4000mgのショウガを含む、請求項125記載の使用。
【請求項130】
前記有効量が約200mg〜約800mgのアキノキリンソウを含む、請求項102〜129のいずれか一項に記載の使用。
【請求項131】
前記有効量が400mg〜約800mgのアキノキリンソウ抽出物を含む、請求項130記載の使用。
【請求項132】
前記組成物がさらにブルーベリー抽出物を含む、請求項102〜131のいずれか一項に記載の使用。
【請求項133】
前記ショウガがショウガ(ジンギベル・オフィシナレ・ロスコエ Zingiber officinale Roscoe)である、請求項102〜132のいずれか一項に記載の使用。
【請求項134】
前記アキノキリンソウがヨーロッパアキノキリンソウ(ソリダゴ・ビルガウレア Solidago virgaurea)である、請求項102〜133のいずれか一項に記載の使用。
【請求項135】
ショウガおよびアキノキリンソウが組成物中の風邪および/またはインフルエンザ感染の処置のための唯一の医薬成分である、請求項102〜134のいずれかに記載の使用。
【請求項136】
前記組成物が、非医薬成分として、微晶質セルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、ステアリン酸、コロイドシリカ、ステアリン酸マグネシウムおよびリン酸一水素カルシウムをさらに含む、請求項102〜135のいずれか一項に記載の使用。
【請求項137】
前記組成物が栄養補助または食餌または獣医学的組成物である、請求項102〜136のいずれか一項に記載の使用。
【請求項138】
前記組成物が栄養補助食品である、請求項102〜137のいずれか一項に記載の使用。
【請求項139】
前記組成物が飲料または食物製品中に含まれる、請求項102〜138のいずれか一項に記載の使用。
【請求項140】
前記飲料が2〜6オンス注射飲料である、請求項139記載の使用。
【請求項141】
前記組成物が風邪またはインフルエンザ症候の開始の48時間以内の投与に適合される、請求項102〜140のいずれか一項に記載の使用。
【請求項142】
前記組成物が風邪またはインフルエンザ症候の開始の24時間以内の投与に適合される、請求項102〜140のいずれか一項に記載の使用。
【請求項143】
前記組成物が1日2回投与に適合される、請求項102〜142のいずれか一項に記載の使用。
【請求項144】
前記組合せが以下の症候:被験体の血液または細胞中のウイルス力価、鼻水、鼻詰まり、くしゃみ、咽頭痛、擦過性咽頭、咳、嗄声、頭部うっ血、胸部うっ血、疲労困憊、発熱、筋肉痛、食欲不振、頭痛および悪寒のうちの少なくとも1つを防止するかおよび/または処置する、請求項102〜143のいずれか一項に記載の使用。
【請求項145】
前記組合せが前記症候のうちの少なくとも2つを防止するかおよび/または処置する、請求項145記載の使用。
【請求項146】
前記組合せが風邪および/またはインフルエンザ感染を相乗的に防止しおよび/または処置する、請求項102〜145のいずれか一項に記載の使用。
【請求項147】
インフルエンザ感染を防止し、および/または処置するための、請求項102〜146のいずれか一項に記載の使用。
【請求項148】
ライノウイルス感染を防止し、および/または処置するための、請求項102〜146のいずれか一項に記載の使用。
【請求項149】
風邪および/またはインフルエンザ感染を防止するための、請求項102〜148のいずれか一項に記載の使用。
【請求項150】
風邪および/またはインフルエンザ感染を処置するための、請求項102〜148のいずれか一項に記載の使用。
【請求項151】
非ヒト動物に用いるための請求項102〜150のいずれか一項に記載の使用。
【請求項152】
細胞における風邪および/またはインフルエンザ感染を防止し、および/または処置するためのショウガおよびアキノキリンソウの有効量の組合せの使用。
【請求項153】
風邪および/またはインフルエンザ感染を防止し、および/または処置するためのアキノキリンソウアルコール性抽出物の使用。
【請求項154】
風邪および/またはインフルエンザ感染の防止のための、請求項152または153記載の使用。
【請求項155】
請求項1〜42のいずれか一項に記載の組成物を、風邪および/またはインフルエンザ感染を防止し、および/または処置するための組成物を用いるための使用説明書と一緒に含む風邪および/またはインフルエンザ感染を防止し、および/または処置するためのキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【公表番号】特表2013−508309(P2013−508309A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−534506(P2012−534506)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【国際出願番号】PCT/CA2010/001657
【国際公開番号】WO2011/047473
【国際公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(512104661)バイオファーマコパ インコーポレイティド (1)
【Fターム(参考)】