説明

食品の分配及び包装用方法及び装置

少なくとも2つの食品を同一包装物内に包装する、寸法の変わる食品を包装する方法であって、各食品の量を算定する段階と、オブジェクトコンベヤー(2)上の各食品の位置を記録する段階と、各食品を収集領域まで移動させる段階と、食品が部分キャリア(4)まで移動されるべきかをコンピュータプログラムによって決定し、こうした移動が決定された場合、いずれの部分キャリアー(4)に前記食品が移動されるべきかもを決定する段階と、前記食品を持ち上げて部分キャリア(4)まで移動されるべき前記食品を持ち上げる段階と、前記食品を選択された前記部分キャリア(4)まで移動させ、かつ該食品を前記部分キャリア(4)に解放する段階と、を含む方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つの食品が同一包装物内に包装されることになっている、寸法の変わる食品を包装する方法に関する。また、本発明はこの方法を使用するための装置にも関する。
【背景技術】
【0002】
新鮮なチキン、魚及び他の肉製品のような柔らかい食品を包装するとき、処理を最低限に減じることは重要である。こうした製品の包装は、通常、人手を生じさせる、すなわち、これらの製品はコンベヤーに沿って立設する分配機によって人手で包装される。包装処理を単純化するために、今日では、全ての包装物が同一重量を有することが要求されることはしばしばである。例えば、鶏胸から成る全ての包装物が同一重量である場合には、食品店がストックを良好に維持することは容易である。伝統的な手動式包装では、正確な重量又はちょうど数パーセントの誤差を有する重量を上手く得ることは、通常、難しい。包装物に関して言及した重量は数グラムだけでも最小より下であることは許されないが、包装された製品の製造者には大きな損失に帰着する、最大重量は存在しない。各製品はこれらの損失を減じるようにも重さを量り得るが、分配機がどうにかこうにか秤量を済ませ、かつ、包装において、製品が重量を最適化するか、あるいは適切な重量を達成するために該製品を切断するように配置されるべきであるかを決定する算定をすることは難しい。切断において、少なくとも1つの切断された製品はこのように得られる。概して、消費者は製品の”全て”を得たがる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、食品を包装するための改良された方法、及び分配装置を提供することによって、上述した課題に対する解決策を示唆することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、この目的は、請求項1−5による方法によって達成される。この目的は、請求項6−11による装置によって達成される。
【0005】
本発明による方法は、少なくとも2つの食品を同一包装物内に包装する、寸法の変わる食品を包装する方法であって、各食品の量を算定する段階と、食品が部分コンベヤーまで移動されるべきかをコンピュータプログラムによって決定し、及び、こうした移動が決定された場合、いずれの部分キャリアが移動されるべきかをも決定する段階と、部分キャリアまで移動されるべき前記食品を移動させる段階と、前記食品を選択された前記部分キャリアまで移動させ、かつ該食品を前記部分キャリアに解放する段階と、を含む。このように、装置は、自身上に前記食品が搬送されるオブジェクトコンベヤーと、移動手段に隣接し、自身の水平及び鉛直な運動を可能にする、前記移動手段に隣接する収集手段と、複数の部分キャリアと、量算定手段と、計算手段と、制御手段と、を備え、前記量算定手段は前記オブジェクトコンベヤー上の食品の量を算定するように配置され、量算定手段から計算手段に情報が伝送可能なように、該量算定手段は更に計算手段に接続される。前記計算手段は、複数の前記部分キャリアのいずれが、該部分キャリアに対する食品の予め設定された総量を達成するために移動されるべきかを計算するためのコンピュータプログラムを備える。前記計算手段は制御装置に接続される。前記制御装置は前記収集手段の動作を制御するように配置される。このように、本発明は、第1に量算定手段を通過するオブジェクトコンベヤー上の食品を搬送することによって食品を包装するために使用される。この量算定手段は食品の重量を計算することができるデータを直接又は間接に供給する。また、オブジェクトコンベヤー上の位置は登録される。前記オブジェクトコンベヤーは、それから、収集領域に食品を移動させる。この収集領域では、食品は、移動手段によって部分キャリアを移動させるように収集手段によってピックアップし得る。計算手段は前記量算定手段から情報を受信し、かつ、同時に、少なくとも2つの部分キャリアのこうして達成された総重量と、所望の最終的な重量と、の追尾を維持する。この部分キャリア内では、もし何れかでのあるとすれば、食品が所望の最終重量に出来るだけ近づくようになるべく配置されるかを決定することができる。食品を受容するのに好都合な部分キャリアが多ければ多くなるにつれて、損失が生じる割合が少なくなる。
【0006】
第1に、本発明は柔らかい食品に関する。柔らかい食品は、冷凍されず、かつ、形状及び重量に関して自然な分布を有する全ての種類の食品を意味する。さらに、量は、重量、容量、長さ等に関するが、食品の数には関係ない。
【0007】
本発明の一実施形態では、量は、計算手段に重量データを直に供し得る秤によって算定される。別の実施形態では、食品がオブジェクトコンベヤーを通過するとき、その寸法は寸法走査器によって判読される。別の実施形態では、食品の容積が次いで計算され、この容積は計算手段にプログラムされた濃度と共に、次いで、食品の重量を与える。
【0008】
本発明の一実施形態では、収集手段は握持手段、すなわち、オブジェクトを持ち上げる人間の手に類似する態様で食品を把持する手段である。
【0009】
別の実施形態では、収集手段は、食品を負圧で持ち上げる。この場合、収集手段は、食品に向けて移動されるように配置され、かつ、引き続いて、容積内の負圧によって、食品を保持する、ポンプへの接続部と、開口と、を具備する容積を備える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施形態を例示のために説明する添付図面を参照して、本発明を、以下に詳細に説明する。
【0011】
図1の分配装置1は、オブジェクトコンベヤー2と、部分キャリア4用コンベヤー3と、収集手段5と、移動手段6と、を備える。デバイス1は寸法走査器7も備える。移動手段6はスタンド9で支持される。使用時には、包装される食品(図示せず)はオブジェクトコンベヤー2上の装置1に搬送される。食品は該食品の寸法を判読する寸法走査器7の下を通過し、プログラムはこの寸法データを使って製品の容積を算出する。この容積によって、推定/予設定密度に基づいて重量を計算し得る。食品が通過するとき、算出システムに送信される信号によって測定動作が行われることが好ましい。算出システムはオブジェクトコンベヤー2に接続されたパルスカウンタを具備する。製品の長さは該製品の始端部及び終端部間と時間の所産および時間の装置につきパルスの数によって与えられる速度として算出される。プログラムは、算出重量及びオブジェクトコンベヤー2上の位置を求める。測定値は、ネットワーク又はシリアル通信によって算出手段に送信される。 食品に応じて、例えば、重量又は長さ又は重量及び長さの組合せに応じて、分別を行い得る。
【0012】
部分キャリア4を担持する別のコンベヤー3は、オブジェクトコンベヤー2に平行に走行する。製品キャリアは、例えば、食品が包装されることになっているトレイとし得る。図示する実施形態では、部分キャリア4は、プラスチックフィルムが配置される複数の区画である。食品はプラスチックフィルム上に配置され、様々な部分は壁により互いに対して分離される。部分キャリア4が食品の要求量で満たされたときに、別のフィルムは食品に亘って配置され、かつすぐ下のあるフィルムに結合される。その後、様々な部分包装は、例えば、結合線を切って開くことによって分離し得る。
【0013】
コンピュータプログラムは各部分キャリアの或る量を包装するように予め設定されている。そして、算定手段は、食品が移動手段6の作業領域に入るとき、収集手段5によって部分キャリア4に選択される食品を持ち上げるために移動手段6をコンピュータプログラムで制御する。例示した装置1では、コンピュータが選択することができる部分キャリア4の数は16−20であり(コンベヤー3に亘って4つ及びコンベヤー3に亘って4つ又は5つ)、これは非常に高精度な結果に帰着する。コンピュータが選択し得る部分キャリア4の数が少なくなればなるほど、より多くの製品が装置1を通過するようになる。これは、例えば、複数の装置1が直線状に配置されるような場合に使用し得る。通過する他の製品は、コンベヤーの終端部まで続き、かつ所望に応じて処理される、あまりにも重いか、あまりにも短いような、予め設定された許容値を外れた食品である。測定動作から、算出手段は、予め設定された重量を有する部分に、入って来る製品を組み合わせるための算出のための入力データを受信する。所定の一部分は、このように、部分キャリア4に収集される2つ以上の製品から成る。
【0014】
利用できる技術によって、すなわち、本発明による装置は1分で約120の食品を移動させ得る。これは、1分で350の食品をどうにかこうにか処理する8つの分別機を具備する通常の包装ステーションと比較し得る。換言すれば、本発明による3つの装置は8つの分別機がそうすることができるより多くのものを包装し得る一方で、同時に包装物毎の重量に関する精度は向上させ、こうして損失を減らす。
【0015】
図2は、本発明による装置1の別の実施形態を示す。秤8は、この実施形態では、量算定手段として代わり使用される。秤8を使用する際の精度は重量を算定するには高く、食品を含む包装物の最終的な重量を高精度に算定することに帰着する。しかしながら、欠点は、1つのコンベヤの代わりに、食品を秤まで移動させるための1つと、実際の秤のための1つと、秤から食品を移動及び該秤に食品を移動させる3番目と、の3つのコンベヤーが必要であることである。装置が柔らかい食品を処理するように構成されるとき、製品の残りはコンベヤーとの間の境界にくっ付き得る。こうして、例えば、清掃のような問題を引き起こす。
【0016】
本発明の上述した実施形態の多くの変更は添付の特許請求の範囲に記載の本発明の範囲内で可能なことは理解されよう。例えば、コンベヤ3の幅に沿った全ての部分キャリア4が最終的に同一の重量のために構成される必要はない。相並ぶ4つの部分キャリアのうち、例えば、2つは1000g及びその他は500gとして構成し得る。例えば、同一包装物内における、大きな食品と小さな食品の差異が予め設定された制限内にあるように、今度は、食品が分配されるような、製品要求に調節されるように、分配するための、他のオプションを決定することも考え得る。オブジェクトコンベヤー2及び他のコンベヤー3の運動は異なるものともし得る。しかしながら、それ(例えば各ステップの部分キャリア4の長さ)が移動するように他のコンベヤ3がステップで移動すると共に、オブジェクト・コンベヤ2の運動は最適に連続的である。
【0017】
勿論、柔らかくない食品のために本発明を使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明による分配装置の実施形態の斜視図である。
【図2】本発明による分配装置別の実施形態の斜視図である。
【符号の説明】
【0019】
1 分配装置
2 オブジェクトコンベヤー
3 部分キャリア用コンベヤー
4 部分キャリア
5 収集手段
6 移動手段
7 寸法走査器
8 秤
9 スタンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの食品を同一包装物内に包装する、寸法の変わる食品を包装する方法であって、
各食品の量を算定する段階と、
オブジェクトコンベヤー(2)上の各食品の位置を記録する段階と、
前記オブジェクトコンベヤー(2)上の各食品を収集領域まで更に移動させる段階と、
食品が部分キャリア(4)まで移動されるべきかをコンピュータプログラムによって決定し、こうした移動が決定された場合、何れの部分キャリア(4)に前記食品が移動されるべきかをも決定する段階と、
部分キャリア(4)まで移動されるべき前記食品を持ち上げる段階と、
前記食品を選択された前記部分キャリア(4)まで移動させ、かつ該食品を前記部分キャリア(4)に解放する段階と、を含む方法。
【請求項2】
前記食品が柔らかい、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記量算定は前記寸法を判読し、かつ前記食品の容積を計算することによって行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記食品の重量は該食品の算定された/予め設定された密度によって計算される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記量算定は前記食品を計量することによって行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法で使用するための分配装置(1)であって、
前記装置は、
自身上に前記食品が搬送されるオブジェクトコンベヤー(2)と、
移動手段に隣接し、自身の水平及び鉛直な運動を可能にする、前記移動手段に隣接する収集手段(5)と、
複数の部分キャリア(4)と、
量算定手段(7、8)と、
計算手段と、
制御手段と、を備え、
前記量算定手段(7、8)は前記オブジェクトコンベヤー(2)上の食品の量を算定するように配置され、
前記量算定手段(7、8)から前記計算手段に情報が伝送可能なように、該量算定手段(7、8)は更に計算手段に接続され、
前記計算手段は、複数の前記部分キャリア(4)のいずれが、該部分キャリア(4)に対する食品の予め設定された総量を達成するために移動されるべきかを計算するためのコンピュータプログラムを備え、前記計算手段は前記制御装置に接続され、
前記制御装置は前記収集手段(5)の動作を制御するように配置される装置において、
前記オブジェクトコンベヤー(2)は前記量算定手段(7、8)からの前記食品を前記収集手段(5)の作動領域まで移動させるように配置されることを特徴とする装置。
【請求項7】
前記量算定手段(8)は秤である、請求項6に記載の分配装置。
【請求項8】
前記量算定手段(7)は寸法走査器である、請求項6に記載の分配装置。
【請求項9】
前記収集手段(5)は把持装置である、請求項6に記載の分配装置。
【請求項10】
前記収集手段(5)は、食品に向けて移動されるように配置され、かつ、引き続いて、容積内の負圧によって、食品を保持する、ポンプへの接続部と、開口と、を具備する容積を備える。請求項6に記載の分配装置。
【請求項11】
前記部分キャリア(4)は前記オブジェクトコンベヤー(2)に近いコンベヤー(3)上に配置される、請求項6に記載の分配装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−536167(P2007−536167A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−511319(P2007−511319)
【出願日】平成17年5月4日(2005.5.4)
【国際出願番号】PCT/SE2005/000657
【国際公開番号】WO2005/106405
【国際公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(506369232)
【Fターム(参考)】