説明

食品容器及びこれを利用したスチームコンベクションシステム

【課題】電子レンジ機器で再加熱調理される各種の調理済み食品において、その製造、流通販売、購入、再加熱調理、供食の各段階で例えば1食分の分量で収納封入する食品容器自体によってそれぞれを個別処理することで、製造段階から供食段階に至るまで衛生的に処理でき、生産性向上、品質向上等を図る。
【解決手段】供食時に電子レンジ機器22で加熱可能な耐熱性、耐冷性を有する容器本体2、蓋体5から成ると共に、蒸気流通部10を備えた食品容器1を形成する。そして、容器本体2内に未調理の食材等Fを投入し、蓋体5によって密閉施蓋する食材投入工程と、食材等Fを投入・収納した食品容器1を高温蒸気にて加熱し、内部の食材等Fを調理加熱する蒸気加熱調理工程と、加熱後の食品容器1を冷却する冷却工程とを備えたスチームコンベクションシステムとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子レンジ機器で加熱、再調理される各種の調理済み食品において、その製造、流通販売、購入、加熱調理、供食の各段階で例えば1食分の分量で収納封入される食品容器自体によってそれぞれが個別処理されることで、製造段階から供食段階に至るまで衛生的に処理でき、生産性向上、品質向上等を図ることができる食品容器及びこれを利用したスチームコンベクションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スチーム(加熱蒸気)を利用して食品を調理し、提供する各種のスチームコンベクション機器・方法等が提案されている。例えば特許文献1に示される食品加工方法であり、特許文献2に示されるスチームコンベクションオーブンによる加熱食品の調理方法であり、特許文献3に示される調理装置である。
【0003】
特許文献1に示される食品加工方法は、調理した食品を収容したバリアー効果がある容器を密封空間で真空引きし、この真空引きに続けて食品に蒸気噴射を行い、蒸気噴射した食品を収容した容器をクリーンボックス内に送り込み、含気状態を維持しながらトップシールを行うものである。特許文献2に示される製造方法は、吸水性シート類を調理材料の上に載せ、調味液を注ぎかけた後に加熱調理するのであり、特許文献3に示される調理装置は、調理された具が収納された容器を加熱蒸気で加熱するのであり、加熱される容器は移送手段によって移送されるものとしてある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−335927号公報
【特許文献2】特開2005−110570号公報
【特許文献3】特開2007−44368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来の特許文献等に記載のものによると、調理済み食品を容器に収容するか、容器毎に分割収納した食品を蒸気加熱するかし、また調理する惣菜の均一的な調味処理を図るとする。これらはいずれにしても、販売されるときの所定の個別容器に収納するのに先立つ食品の調理自体は、製造段階で大量の食材等が纏められて一度に調理されるのであり、調理後に個別容器への分割収納処理が行われるものとなっている。
【0006】
ところが、調理・調味後に個別容器に収納するに際し、製造段階時で空気雰囲気中に晒されることによって雑菌が混入されないとは限らず、またそれを防止するには特許文献1に示すように完全に密閉されたクリーンボックスを用意しなければならず、その製造設備には多大な費用が掛かる。
【0007】
そこで本発明は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、その目的は、蒸気加熱が可能な個別容器内に例えば1食分として必要となる加熱調理前の盛り付けた食品材料を収納しておき、その個別容器毎に蒸気加熱して調理し、包装した後にそのまま流通販売させ、個別容器ごと例えば電子レンジ機器で加熱することでそのまま供食可能にすることで、製造から供食に至るまで手間を掛けずに衛生的に処理し、生産性・品質の向上等を図り得る食品容器及びこれを利用したスチームコンベクションシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、本発明にあっての食品容器は、食材等Fを収納可能で、耐熱性、耐冷性を有する容器本体2と、この容器本体2の開口部に着脱自在にして当接密閉状に施蓋可能で、耐熱性、耐冷性を有する蓋体5とから成る食品容器1であって、この食品容器1には、容器本体2に蓋体5を施蓋した状態で、食品容器1内で生じる加熱蒸気を外部に排気する蒸気流通部10を容器本体2、蓋体5相互間の密閉当接部位に設けてあることを特徴とする。
蒸気流通部10は、容器本体2の開口部における平坦面部に上方に膨出させるように隆起形成した隆起部11と、容器本体2の平坦面部に当接する蓋体5の開口部における平坦面部に上方に膨出させて隆起形成され、平坦頂面部に蒸気圧で揺動開閉する開閉弁13を備えていて、隆起部11を覆うようにして嵌め合わせる包覆隆起部12とから成るものとすることができる。
隆起部11と包覆隆起部12とは共に裁頭円錐体状を呈するように上方に膨出させて形成してあって、隆起部11上に包覆隆起部12を覆うように嵌め合わせたときには、隆起部11の周側壁外周面に包覆隆起部12の周側壁内周面が密着すると共に、隆起部11の平坦頂面部の裏内面と包覆隆起部12の平坦頂面部の表外面との間には若干の空隙が設けられて構成することができる。
また、このような食品容器1を使用した本発明にあってのスチームコンベクションシステムは、供食時に電子レンジ機器22で加熱可能な耐熱性、耐冷性を有する容器本体2、蓋体5から成ると共に、蒸気流通部10を備えた食品容器1を使用し、容器本体2内に未調理の食材等Fを投入し、蓋体5によって密閉施蓋する食材投入工程と、食材等Fが投入された食品容器1を高温蒸気にて加熱し、内部の食材等Fを調理加熱する蒸気加熱調理工程と、加熱後の食品容器1を冷却する冷却工程とを備えることを特徴とする。
【0009】
以上のように構成された本発明に係る食品容器及びこれを利用したスチームコンベクションシステムにあって、耐熱性、耐冷性ある食品容器1毎に例えば1食分で供食される各種の食材等Fは、未調理のままで投入された食品容器1自体をスチームコンベクション装置21にて加熱されることで調理され、また、その後の冷却で長期的な保存を可能にし、供食時には食品容器1自体で例えば電子レンジ機器22で加熱されることで、そのまま供食可能にさせる。
食品容器1の使用による未調理の食材等Fの収納、食品容器1をほぼ密閉状に施蓋した状態での加熱調理、冷却、保存、供食時の加熱による再調理を、食品容器1を開封することなく、また調理、包装段階等で食材等Fを移し替えることなく処理させることで、食材等Fを外気とはほぼ遮断した状態として衛生的に処理させる。
食品容器1に設けた蒸気流通部10は、電子レンジ機器22で食品容器1内部に収納の食材等Fが加熱されるときに生じる加熱蒸気を食品容器1外に排気させ、再調理時の加熱で生じる食品容器1内部の高圧化する加熱蒸気による食品容器1自体の損壊・損傷等を防止させる。
蒸気流通部10における容器本体2側の隆起部11、蓋体5側の包覆隆起部12相互は、包覆隆起部12が隆起部11を覆うように隆起部11に嵌め合い、それらの周側壁内外周面の密着と相俟ち、食品容器1の内外を遮断し、収納した食材等Fを衛生的に維持させる。また、蒸気流通部10における開閉弁13は、食品容器1内で生じた加熱蒸気の一定圧力以上に達したときの蒸気圧力で開放され、食材等Fに対する蒸らし調理で食材等Fを加熱させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は以上説明したように構成されており、蒸気加熱が可能な個別の食品容器1内に例えば1食分として必要となる加熱前の盛り付けた未調理の食材等Fを収納しておき、その食品容器1毎に蒸気加熱して調理し、包装した後にそのまま流通販売でき、また供食時では食品容器1ごとをそのままで電子レンジ機器22で再加熱し、調理することで、そのまま供食可能にする。このため、製造段階、保存段階、流通・販売段階、購入後の供食段階に至るまで、食材等Fの移し替えがなく、しかも製造時の加熱用の調理器具を不要にし、また手間を掛けずに衛生的に処理でき、生産性・品質の向上等を図り得る。
【0011】
すなわちこれは本発明において、供食時に電子レンジ機器22で加熱可能な耐熱性、耐冷性を有する容器本体2、蓋体5から成ると共に、蒸気流通部10を備えた食品容器1を使用し、容器本体2内に未調理の食材等Fを投入し、蓋体5によって密閉施蓋した後、食材等Fが投入された食品容器1を高温蒸気にて加熱して内部の食材等Fを調理加熱し、その加熱後、食品容器1を冷却するようにしたからであり、これによって、製造段階から供食時までの外気との遮断による衛生的処理、品質向上、また移し替え等の不要化による生産性の向上、更には供食時の調理手間の節減等を図ることができる。
【0012】
また、食品容器1自体は、耐熱性、耐冷性ある容器本体2、蓋体5から成ることで、調理・製造段階での高温蒸気による加熱、加熱調理後の冷蔵・冷凍保存、供食時の電子レンジ機器22による再加熱等に十分に耐え、容器本体1内への当初の投入後の状態のままで一連の処理を一つの容器で行うことができる。
【0013】
食品容器1に設けた蒸気流通部10は、容器本体2、蓋体5相互間の密閉当接部位に設けてあり、容器本体2の開口部における平坦面部に隆起形成した隆起部11と、容器本体2の平坦面部に当接する蓋体5の開口部における平坦面部に上方に膨出させて、隆起部11を覆うように嵌め合わせる包覆隆起部12とから成り、嵌め合わせ時では隆起部11の周側壁外周面に包覆隆起部12の周側壁内周面が密着することで、容器本体2に蓋体5を施蓋した状態では食品容器1を外気から遮断した状態で密閉できる。
【0014】
また、この蒸気流通部10において、蓋体5側の包覆隆起部12の平坦頂面部には蒸気圧で揺動開閉する開閉弁13が形成されており、隆起部11に包覆隆起部12が嵌め合わせられたときには、隆起部11の平坦頂面部の裏内面と包覆隆起部12の平坦頂面部の表外面との間には若干の空隙が設けられているから、例えば電子レンジ機器22による再加熱等で食品容器1内に生じた加熱蒸気を食品容器1外に円滑に排気できる。
【0015】
尚、上記の課題を解決するための手段、発明の効果の項それぞれにおいて付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするために付した。本発明は、これらの記載、図面中の符号等によって示された構造・形状等に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明を実施するための一形態を示す食品容器の分解斜視図である。
【図2】同じく食品容器の収納状態における断面図である。
【図3】同じくスチームコンベクションシステムにおける概要説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明を実施するための一形態を説明すると、図において示される符号1は耐熱性、耐冷性、例えば−30℃〜+120℃の温度変化に耐え得る素材で、所定肉厚の合成樹脂にて形成された、容器本体2、蓋体5から成る食品容器である。この食品容器1は、供食する際の例えば1食分の分量にして収納するに足りる容量を有するボックス・器状の容器本体2と、容器本体2の開口部をほぼ密閉状に施蓋する蓋体5とから成っており、食品容器1自体で、加熱調理前の食材等Fを収納した状態で蒸気加熱、冷却、輸送・搬送、陳列販売、再度の加熱調理等が行われるようになっている。
【0018】
図示にあっての容器本体2は、例えば平面で基本的にはほぼ矩形状を呈するボックス状で、側壁部分においての一つの対角線上の両隅部を内方に抉るようにし、開口部縁においての側壁が抉られた隅部に形成してある平坦面部に位置させて、後述する蒸気流通部10を形成する隆起部11を膨出形成すると共に、開口部の周側縁内方に嵌合段部3を形成して成る。もとより、この容器本体2の形状、構造等はこれに限定されることなく、例えば平面で円形状を呈する等の適宜な形状のものとして形成されることは勿論である。この容器本体2は、所定の肉厚を有する合成樹脂製シート材を押圧し、成型されるものとなっている。なお、図中符号4は、容器本体の開口部における一つの対向する両辺縁に外方に突出させて形成した持ち手である。
【0019】
また、この容器本体2の開口部を強制的に閉塞する蓋体5が容器本体2とは別に形成されていて、この蓋体5自体は容器本体2の開口形状に対応して、例えば平面から見てほぼ矩形状を呈している。そして、例えばいわゆる内嵌合式に容器本体2に施蓋されるもので、容器本体2の嵌合段部3の内周側面に、蓋体5の開口部の周側縁に形成された窪み溝状の嵌合凹部6の外周側面が当接するように、蓋体5の開口部を容器本体2の開口部に強制的に嵌め入れることで、容器本体2をほぼ密閉状に閉塞するものとしてある。また、蓋体5の開口部においての一つの対角線上の両隅部の内側の平坦面部には、容器本体2の隆起部11にこれを覆うように密着状に嵌め合わせられる隆起状の包覆隆起部12を形成してあって、これらの隆起部11、包覆隆起部12によって蒸気流通部10を構成している。蓋体5自体は、容器本体2内に収納した各種の食材Fを透視外観できるように所定肉厚の透視可能な、いわゆる半透明材の合成樹脂製シート材を押圧し、成型されるものとなっている。
【0020】
いずれにしても、容器本体2、蓋体5は、容器本体2に蓋体5を嵌め合わせたとき、蒸気流通部10による食品容器1内外の蒸気流通を可能にしてほぼ密閉状に閉塞されるものとしてある。
【0021】
蒸気流通部10は、容器本体2の開口部における隅部の平坦面部に蓋体5側である上方に膨出させるように隆起形成した隆起部11と、蓋体5の開口部における隅部の平坦面部に同様に上方に膨出させて隆起形成され、平坦頂面部に蒸気圧で揺動開閉する開閉弁13を備えていて、隆起部11を覆うようにして嵌め合わせる包覆隆起部12とで構成してある。すなわち、隆起部11と包覆隆起部12とは共に裁頭円錐体状を呈するように上方に膨出させて形成してあり、隆起部11上に包覆隆起部12を覆うように嵌め合わせたときには、隆起部11の周側壁外周面に包覆隆起部12の周側壁内周面が密着すると共に、隆起部11の平坦頂面部の裏内面と包覆隆起部12の平坦頂面部の表外面との間には若干の空隙が設けられ、例えば容器本体2内で生じた加熱蒸気の圧力によって、その蒸気圧が隆起部11と包覆隆起部12との周側壁相互間を経て開閉弁13を強制的に開放し、開閉弁13から蒸気が外部に排出されるようになっている。
【0022】
開閉弁13は、例えば平面でU字形を呈する切込線によって形成され、包覆隆起部12の平坦頂面部分に連続する基部を支点として蒸気圧によって揺動開閉し、開放時には食品容器1内外で蒸気を流通させるようになっている。なお、この開閉弁13の形状は図示のようなU字形に限らず、ほぼ円形状であったり、ほぼ矩形状であったり、その他の形状であったりしても良く、特に限定されるものではない。
【0023】
次に、以上のように構成された食品容器1を使用して、未加熱・調理の食材等Fを調理し、冷却し、搬送し、販売し、再加熱調理する一連のスチームコンベクションシステムを図3を参照して説明する。先ず、用意された食品容器1における容器本体2内に未調理(加熱することで供食可能な状態となっている)の食材等Fを投入し、蓋体5にて施蓋し、密閉する。この食材投入工程では、容器本体2内への食材等Fの投入に際し、それらは後日、単に加熱すればそのまま供食可能なように盛り付けられていることが望ましく、例えば茶碗蒸し、炊き込みご飯等の形態として提供されるように、所要の食材等Fが加熱調理前の状態で、また所定の味付けがなされるように収納しておく。食品容器1を使用した一連の処理工程においては、これが多数にして一括して処理されるように例えばベルトコンベアにて搬送されるものとしてある。
【0024】
次いで、スチームコンベクション装置21内に搬送され、このスチームコンベクション装置21内で所定の高温蒸気の雰囲気中に晒されることで、食品容器1内に収納した食材等Fは加熱調理される。この高温蒸気による食品容器1自体の加熱によって食品容器1内の食材等Fを調理し、供食可能な状態にする。蒸気加熱に際し、食品容器1内で生じる食材等Fからの蒸気は食品容器1内で高圧となっても、開放作動する蒸気流通部10によって食品容器1外に排気され、容器本体2に対する蓋体5の密閉施蓋状態は維持されるようになっている。この蒸気加熱調理工程においては、調理すべき食材等Fに対応した必要な調理時間が設定される。
【0025】
蒸気加熱調理工程を経た食品容器1は、冷却工程において冷却され、必要に応じ例えば透明合成樹脂製フィルムによって更に包装密封され、また箱詰めされる。そして、冷蔵あるいは冷凍状態で保管される。
【0026】
冷蔵あるいは冷凍状態での保管後で、一般に販売、例えばコンビニエンスストア、スーパーマーケットストア等で陳列販売されるように、冷蔵あるいは冷凍状態を維持したままで所定箇所に運搬・輸送される。
【0027】
陳列販売、購入された後は、例えば電子レンジ機器22で加熱調理され、その加熱時に食品容器1内で生じる加熱蒸気は食材等Fを蒸気で蒸らし、またそれが高圧状態になると蒸気流通部10を経て食品容器1外に排気されることで、食材等Fが調理され、調理終了後では蓋体5を取り外し、供食するものとなる。
【0028】
このような未加熱・調理の食材等Fを食品容器1内に投入し、その後のスチームコンベクション装置21内での蒸気加熱、更に冷却、運搬、販売を経て購入した供食者に渡るまで、食材等Fは食品容器1外に取り出されることもなく、また蓋体5が開放されることもなく、処理されるものとなっている。
【符号の説明】
【0029】
F…食材等
1…食品容器 2…容器本体
3…嵌合段部 4…持ち手
5…蓋体 6…嵌合凹部
10…蒸気流通部 11…隆起部
12…包覆隆起部 13…開閉弁
21…スチームコンべクション装置 22…電子レンジ機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食材等を収納可能で、耐熱性、耐冷性を有する容器本体と、この容器本体の開口部に着脱自在にして当接密閉状に施蓋可能で、耐熱性、耐冷性を有する蓋体とから成る食品容器であって、この食品容器には、容器本体に蓋体を施蓋した状態で、食品容器内で生じる加熱蒸気を外部に排気する蒸気流通部を容器本体、蓋体相互間の密閉当接部位に設けてあることを特徴とする食品容器。
【請求項2】
蒸気流通部は、容器本体の開口部における平坦面部に上方に膨出させるように隆起形成した隆起部と、容器本体の平坦面部に当接する蓋体の開口部における平坦面部に上方に膨出させて隆起形成され、平坦頂面部に蒸気圧で揺動開閉する開閉弁を備えていて、隆起部を覆うようにして嵌め合わせる包覆隆起部とから成る請求項1に記載の食品容器。
【請求項3】
隆起部と包覆隆起部とは共に裁頭円錐体状を呈するように上方に膨出させて形成してあって、隆起部上に包覆隆起部を覆うように嵌め合わせたときには、隆起部の周側壁外周面に包覆隆起部の周側壁内周面が密着すると共に、隆起部の平坦頂面部の裏内面と包覆隆起部の平坦頂面部の表外面との間には若干の空隙が設けられている請求項1または2に記載の食品容器。
【請求項4】
供食時に電子レンジ機器で加熱可能な耐熱性、耐冷性を有する容器本体、蓋体から成ると共に、蒸気流通部を備えた食品容器を使用し、容器本体内に未調理の食材等を投入し、蓋体によって密閉施蓋する食材投入工程と、食材等が投入された食品容器を高温蒸気にて加熱し、内部の食材等を調理加熱する蒸気加熱調理工程と、加熱後の食品容器を冷却する冷却工程とを備えることを特徴とした食品容器を使用したスチームコンベクションシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−157110(P2011−157110A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−20130(P2010−20130)
【出願日】平成22年2月1日(2010.2.1)
【出願人】(390003148)エフピコチュ−パ株式会社 (15)
【Fターム(参考)】