説明

飲料用の容器

【課題】風味の良好な飲料をいつでも手軽に楽しむことを可能にする容器を提供する。
【解決手段】容器1は、ミネラル飲料水2を収容可能な容器本体11と;容器本体の栓を成すキャップ31と;ミネラル飲料水2に対して添加,混合される添加物(お茶成分等)を収容したカートリッジ41と;カートリッジに孔をあけるための孔あけバネ61と;を有している。飲用する際には、カートリッジを容器本体の口元の開口部に押し込むとともに、カートリッジの把手を摘まんで回転させる。その結果、孔あけバネによってカートリッジが穿孔,裂開される。このような容器によれば、飲用直前において、ミネラル飲料水に対して好みの成分を添加することにより、所望の飲料を自分で用意することができる。その結果、たとえば炒りたてで香り豊かな味わいのコーヒーや、保存料等の有害物質を含むことのない安全な飲料をいつでも手軽に楽しむことが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は飲料用の容器に関し、特に、保存料等の有害物質を含むことのない安全な飲料をいつでも手軽に楽しむことを可能にする容器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在市販されている飲料には様々な種類のものがあり、その多くは、たとえば図16に示すような形状のPETボトルに収容された状態で販売されている。
【0003】
しかしながら、飲料の種類によっては、品質を保持するための酸化防止剤などが添加されているものがある。また、時間の経過に伴って風味が損なわれるものもある。
【0004】
したがって、人体に良好で且つ風味の良好な飲料を楽しむ観点からは、飲用直前において、飲料水あるいは天然のミネラルウォーターに好みの成分(お茶成分やコーヒー成分)を添加して、所望の飲料を自分で用意することが好ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、上述した背景に鑑み、本発明の目的は、風味の良好な飲料(たとえば炒りたてで香り豊かな味わいのコーヒー)や、保存料等の有害物質を含むことのない安全な飲料を、いつでも手軽に楽しむことを可能にする容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的は、下記(1)〜(20)記載の本発明によって達成される。
【0007】
(1) 内側に飲料水を収容可能に形成されており、当該飲料水を排出可能な開口部を口元部分に備えた容器本体と;前記容器本体の栓を成すキャップと;前記容器本体内の飲料水に対して添加,混合される添加物を収容したカートリッジと;を有することを特徴とする飲料用の容器。
【0008】
(2) 前記添加物はシール材によって気密シールされた前記カートリッジ内に収容されており、前記容器はさらに前記カートリッジに孔をあけるための穿孔部材を有していることを特徴とする上記(1)記載の飲料用の容器。
【0009】
(3) 前記穿孔部材は、前記容器本体の口元部分内側の開口部に配置されており、
前記飲料水に前記添加物を添加する際には、シール材が前記穿孔部材側を向いた状態で前記カートリッジを前記容器の開口部を介して押し込み、その結果、前記穿孔部材によって前記シール材が穿孔されるようになっていることを特徴とする上記(2)記載の飲料用の容器。
【0010】
(4) 前記カートリッジは把手を備えており、前記飲料水に前記添加物を添加する際には、シール材が前記穿孔部材側を向いた状態で前記カートリッジを前記容器の開口部を介して押し込むとともに、前記把手を摘まんで前記カートリッジを回転させ、その結果、穿孔部材によって前記シール材が穿孔,裂開されるようになっていることを特徴とする上記(3)記載の飲料用の容器。
【0011】
(5) 前記容器本体は、略円筒状に形成された口元部分と;前記口元部分の内側通路を閉塞するように設けられており、前記容器を気密シールするためのシール材と、を有しており、
前記穿孔部材は、前記容器本体の口元部分に設けられたシール材の上側に載置されており;前記カートリッジのシール材を穿孔するための突起と;前記容器本体のシール材を穿孔するための突起と;を有していることを特徴とする上記(3)又は(4)記載の飲料用の容器。
【0012】
(6) 前記容器本体は、略円筒状に形成された口元部分と;前記口元部分の下端又は途中の内壁から突出するように設けられた略環状の段部と;前記口元部分の内側通路を閉塞するように前記段部上に貼付されており、前記容器を気密シールするためのシール材と;を有しており、
前記穿孔部材は、前記口元部分の内側通路を通行可能であるが、前記段部を通過することが不可能な形状および寸法を有するように形成され、前記容器本体の口元部分に設けられたシール材の上側に載置されており;前記カートリッジのシール材を穿孔するための突起と;前記容器本体のシール材を穿孔するための突起と;を有しており、
前記カートリッジは、前記口元部分の内側通路を通行可能であるが、前記段部を通過することが不可能な形状および寸法を有するように形成されていることを特徴とする上記(3)又は(4)記載の飲料用の容器。
【0013】
(7) 前記穿孔部材は弾性材料から形成されており、
前記飲料水に前記添加物を添加する際において、
シール材が前記穿孔部材側を向いた状態で前記カートリッジを前記容器の開口部を介して押し込むと、前記穿孔部材が弾性変形するとともに、突起によって前記シール材が穿孔され、
穿孔完了後に前記カートリッジに対する押圧を弱めると、弾性変形した前記穿孔部材の復元力によって前記カートリッジが押し戻されるとともに、前記突起が前記シール材から引き抜かれるようになっていることを特徴とする上記(5)又は(6)記載の飲料用の容器。
【0014】
(8) 前記穿孔部材は、略S字状のバネ形状を有する弾性部材から成ることを特徴とする上記(2)乃至(7)のいずれかに記載の飲料用の容器。
【0015】
(9) 前記カートリッジは、前記キャップの内側に収容されていることを特徴とする上記(1)乃至(8)のいずれかに記載の飲料用の容器。
【0016】
(10) 前記キャップは、コップ形状を有するように形成されていることを特徴とする上記(1)乃至(9)のいずれかに記載の飲料用の容器。
【0017】
(11) 飲料水と、当該飲料水に対して添加,混合される添加物と、を内側に収容可能に形成された容器本体と、
前記容器本体に形成され、飲用時においてストローが挿通するようになっている挿通孔と、
前記容器本体の内側を、飲料水収容空間と添加物収容空間の2区画に分割するための隔壁部材と、を有しており、
飲用時においてストローを前記挿通孔に挿通させ、当該ストローの先端部で前記隔壁部材を押圧することによって、当該隔壁部材の全部又は一部が裂開又は開口して前記飲料水収容空間と前記添加物収容空間とが連通状態になり、その結果、前記添加物が飲料水に対して添加,混合されるようになっていることを特徴とする飲料用の容器。
【0018】
(12) 前記隔壁部材は、前記容器本体の内側空間を上下2区画に分割するように配され、
前記隔壁部材の一部は、前記容器本体の内壁に接着されている
ことを特徴とする上記(11)記載の飲料用の容器。
【0019】
(13) 前記隔壁部材は、吐出口を閉じた略ホッパ状に形成されていることを特徴とする上記(11)又は(12)記載の飲料用の容器。
【0020】
(14) 前記容器本体は断面矩形の形状を有しており、
前記添加物は前記隔壁部材の上側空間に収容されるようになっており、
前記略ホッパ状の隔壁部材は、
上面側に前記添加物が載置される隔壁本体と、
前記容器本体の内壁に対して接着される接着片と、
前記隔壁本体と前記容器本体の内壁との間から前記添加物が落下するのを防止するための落下防止壁と、を有していることを特徴とする上記(13)記載の飲料用の容器。
【0021】
(15) 前記隔壁部材の隔壁本体には、当該隔壁本体の裂開を容易にするための断面略V字状のノッチ及び/又はミシン目が形成されており、
飲用時にストローの先端部を前記隔壁本体に突き当て押圧することによって、当該隔壁本体が前記ノッチ又はミシン目に沿って裂開し、その結果、当該裂開部を介して前記添加物が落下して飲料水に対して添加,混合されるようになっている
ことを特徴とする上記(14)記載の飲料用の容器。
【0022】
(16) 前記隔壁部材は、一枚のシート状部材を折り曲げ加工することによって形成されていることを特徴とする上記(11)乃至(15)のいずれかに記載の飲料用の容器。
【0023】
(17) 前記容器本体は、前記飲料水を収容する部分と、前記添加物を収容する部分とが別体になるように形成されていることを特徴とする上記(11)乃至(16)のいずれかに記載の飲料用の容器。
【0024】
(18) 前記隔壁部材は、
吐出口を有する略ホッパ状に形成された隔壁本体と、
前記容器本体の内壁に対して接着される接着部と、
前記吐出口を閉塞するように前記隔壁本体に連結された閉塞部材と、を有しており、
飲用時にストローの先端部を前記閉塞部材に突き当て押圧することによって、当該閉塞部材が押し開けられて前記吐出口が開口し、当該吐出口を介して前記添加物が落下して飲料水に対して添加,混合されるようになっていることを特徴とする上記(11)記載の飲料用の容器。
【0025】
(19) ストローを備えていることを特徴とする上記(11)乃至(18)のいずれかに記載の飲料用の容器。
【0026】
(20) 前記添加物は、
お茶成分,コーヒー成分,辛味成分,香料,果汁,糖類,塩,乳酸菌,ビタミン,ミネラル,アミノ酸,及びコラーゲンから選ばれた少なくとも1種を含有し、
粉末状,顆粒状,タブレット状,液体状,及びペースト状のいずれかの形態を有していることを特徴とする上記(1)乃至(19)のいずれかに記載の飲料用の容器。
【発明の効果】
【0027】
上記(1)記載の本発明によれば、容器は、飲料水に対して添加,混合される添加物(お茶,コーヒー,各種ビタミンなどの無害成分)を収容したカートリッジを備えている。したがって、飲用直前において、飲料水に対して、好みの成分を添加することにより、所望の飲料を自分で用意することができる。その結果、出来立てで風味の良好な飲料(たとえば炒りたてで香り豊かな味わいのコーヒー)や、保存料等の有害物質を含むことのない安全な飲料を、いつでも手軽に楽しむことが可能になる。
また、カートリッジに収容された添加物を自分の手で添加,混合することにより、自分に合った飲料(たとえば、好みの風味の飲料や、自分に不足している栄養分を含有した飲料)を自らの手で用意するといった作業を手軽に楽しむことができる。
さらに、保存状態に問題がなければ、一般的に未開栓の飲料水(たとえばPETボトル入りのナチュラルミネラル飲料水)は、他の清涼飲料と比較して賞味期限が長い。したがって、本発明の容器を災害時のための保存飲料用容器として利用することにより、万が一災害が発生した場合であっても、水以外にも様々なタイプの飲料を迅速に提供することができる。その結果、精神面・健康面において被災者をサポートすることができる。
【0028】
上記(2)記載の本発明によれば、カートリッジのシール材を簡単に穿孔することができる。その結果、カートリッジ内の添加物を、迅速に飲料水に添加することができる。また、カートリッジはシール材によって気密シールされているので、中身の添加物の状態を長期間に亘って良好に保つことができる。
【0029】
上記(3)記載の本発明によれば、カートリッジを容器本体の開口部に押し込むだけで、カートリッジのシール材が穿孔される。そして、収容された添加物が、穿孔を介して自重により落下するので、添加物を簡単に飲料水に添加することができる。
【0030】
上記(4)記載の本発明によれば、カートリッジを容器の開口部に押し込む際に、その把手を掴みながら回転させることができるようになっている。その結果、カートリッジのシール材を幅広く切り裂くことができるので、カートリッジから添加物を落下させ易くなる。その結果、添加物をより簡単に飲料水に添加することができる。
【0031】
上記(5)記載の本発明によれば、容器本体は、シール材によって気密シールされるようになっている。その結果、容器内部の飲料水の状態を長期間に亘って良好に保つことができる。
また、カートリッジのシール材を穿孔するための突起と、容器本体のシール材を穿孔するための突起とを備えた穿孔部材が、容器本体の口元部分に設けられたシール材の上側に載置されるようになっている。その結果、カートリッジを容器の開口部に押し込むだけで、容器本体及びカートリッジの双方のシール材を同時に穿孔することができる。
【0032】
上記(6)記載の本発明によれば、上記(5)記載の本発明と同様の効果を達成することができる。加えて、本発明においては、容器本体には、口元部分の下端又は途中の内壁から突出するように設けられた略環状の段部が設けられている。そして、穿孔部材及びカートリッジは、段部を超えて容器本体の内側へ進入しないようになっているので、カートリッジの押込み操作の際に、カートリッジ及び穿孔部材が飲料水中に落下することを防止することができる。
また、段部は、口元部分の下端又は途中の内壁から突出するように設けられているので、押し込み操作の際に、口元部分の内壁の一部がガイドとなって、段部より上側でカートリッジをスライドさせることができる。その結果、カートリッジの押し込み・引き抜き操作を安定的に且つ迅速に行うことが可能になる。
【0033】
上記(7)記載の本発明によれば、添加物の投下が完了してカートリッジの押込みを止めると、弾性変形した穿孔部材の復元力によってカートリッジが口元の先端(初期位置)へ押し戻されるようになっている。したがって、本発明によれば、添加物の投下を迅速に行うことができるだけでなく、容器本体の口元部分からカートリッジを簡単かつ確実に取り去ることもできる。
【0034】
上記(8)記載の本発明によれば、シール材の穿孔とカートリッジの押し戻しを確実に行うことができる。
【0035】
上記(9)記載の本発明によれば、栓をした状態のキャップの内側にカートリッジを収容することができる。その結果、カートリッジを容器の外側に装着する必要がないので、容器の搬送時や販売時において嵩張ることがなく、またカートリッジが容器から離脱することもない。
【0036】
上記(10)記載の本発明によれば、キャップをコップとして利用することができるので、口元部分に直接口を付けて飲用することを避けることができる。その結果、引用時に口内の雑菌が飲料に混入すること防止することができるので、容器内の飲料の衛生状態を良好に保つことができる。
【0037】
上記(11)記載の本発明によれば、容器本体には、飲料水だけでなく、当該飲料水に対して添加,混合される添加物(お茶,コーヒー,各種ビタミンなどの無害成分)が収容されている。この添加物は、飲用直前までは、隔壁部材によって飲料水から完全に隔離された状態で収容されている。そして、飲用時にストローを刺し込むことにより、当該ストローの先端部で隔壁部材が破られて、添加物と飲料水とが混じり合うようになっている。
したがって、飲用直前において、飲料水に対して好みの成分を添加することにより、所望の飲料を自分で用意することができる。その結果、出来立てで風味の良好な飲料(たとえば炒りたてで香り豊かな味わいのコーヒー)や、保存料等の有害物質を含むことのない安全な飲料を、いつでも手軽に楽しむことが可能になる。
また、ストローを差し込む行為を通じて添加物を添加,混合することにより、自分に合った飲料(たとえば、好みの風味の飲料や、自分に不足している栄養分を含有した飲料)を自らの手で用意するといった作業を手軽に楽しむことができる。しかも、単にストローを刺し込むだけで、添加物が飲料水に添加,混合されるので、飲用の前準備が極めて簡単である。
さらに、保存状態に問題がなければ、一般的に未開栓の飲料水(たとえばPETボトル入りのナチュラルミネラル飲料水)は、他の清涼飲料と比較して賞味期限が長い。したがって、本発明の容器を災害時のための保存飲料用容器として利用することにより、万が一災害が発生した場合であっても、水以外にも様々なタイプの飲料を迅速に提供することができる。その結果、精神面・健康面において被災者をサポートすることができる。
【0038】
上記(12)記載の本発明によれば、容器本体の内側空間は、隔壁部材によって上下2区画(飲料水収容空間と添加物収容空間)に分割されている。したがって、ストローで隔壁部材を裂開させれば、添加物及び飲料水の何れか一方が自重により落下する。よって、添加物と飲料水との混合作業を簡単に行うことができる。
【0039】
上記(13)記載の本発明によれば、隔壁部材は、吐出口を閉じた略ホッパ状に形成されている。そのため、飲用時にストローで裂開することによって吐出口が形成され、添加物又は飲料水を下方へ円滑に落下させることができる。その結果、添加物と飲料水との混合作業を円滑に行うことができる。
【0040】
上記(14)記載の本発明によれば、容器の製造時において、容器本体の内壁に対して隔壁部材を確実に接着固定することができる。また、製造後において、隔壁本体と容器本体の内壁との間から添加物が落下するのを防止することができる。
【0041】
上記(15)記載の本発明によれば、隔壁本体にはノッチ及び/又はミシン目が形成されているので、ストローを突き当て押し込んだ際に隔壁本体を簡単かつ確実に裂開することができる。
【0042】
上記(16)記載の本発明によれば、隔壁部材は、一枚のシート状部材を折り曲げ加工することによって形成されている。したがって、少ない部材で隔壁部材を簡単に作ることができるので、結果として本発明に係る容器を安価に提供することが可能になる。
【0043】
上記(17)記載の本発明によれば、容器本体は、飲料水を収容する部分と、添加物を収容する部分とが別体になるように形成されている。したがって、容器の製造時において、容器本体への飲料水の注入工程と、容器本体への隔壁部材の取り付け工程とを、並行して行うことができるので、結果として容器全体を短時間で効率的に製造することが可能になる。
【0044】
上記(18)記載の本発明によれば、飲用時にストローを閉塞部材に突き当てることによって、閉塞部材が開き、吐出口が開口するようになっている。したがって、極めて単純な作業で添加物又は飲料水を下方へ円滑に落下させることができるので、添加物と飲料水との混合作業を円滑に行うことができる。
【0045】
上記(19)記載の本発明によれば、容器は予めストローを備えており、飲用にあたって別途ストローを容易する必要がないので、飲用者にとって極めて都合がよい。
【0046】
上記(20)記載の本発明によれば、個々の飲用者の健康状態や好みに応じて、様々なタイプの飲料を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
以下、添付図面に基づいて、本発明に係る飲料用容器の実施形態について詳細に説明する。
【0048】
〔第1実施形態に係る容器の概略構成〕
まず最初に、図1に基づいて、第1実施形態に係る本発明の容器1の概略構成を説明する。
図1は、第1実施形態に係る本発明の飲料用容器1の主要部分を示す縦断面図である(カートリッジ4については側面図で示す)。
【0049】
第1実施形態に係るに係る飲料用の容器1は、PET(Polyethylene Terephthalate)製の容器本体11と、コップとしても利用可能なキャップ31と、後述する添加物(風味の素となる成分等)が充填されたカートリッジ41と、当該カートリッジに孔をあけるための穿孔部材(孔あけバネ)61と、を有している。
【0050】
容器本体11には、ミネラル飲料水2がアルミ箔17によって気密シールされた状態で収容されている。この飲料水2を飲用する際には、カートリッジ41を下方へ押し込んで当該カートリッジに孔をあけ、中身の添加物を投下してミネラル飲料水2に添加する。
【0051】
〔容器本体及びキャップ〕
次に、図1及び図2に基づいて、容器1の一部を成す容器本体11及びキャップ31の構成を詳細に説明する。
図2は、図1の容器1が有する容器本体11を示す縦断面図である。
【0052】
容器本体11は、内側にミネラル飲料水2を収容可能に形成されており、図2に示すように略円筒状に形成された口元部分13と、略環状の段部15と、容器本体11を気密シールするためのアルミ箔(シール材)17と、を有している。
【0053】
略円筒状の口元部分13の内側には、ミネラル飲料水2を外側へ排出可能な開口部(通路)19が形成されている。
【0054】
略環状の段部15は、図2に示すように、口元部分13の下端の内壁側から突出するように形成されている。なお、段部15は、口元部分13の内壁の途中付近に形成するようにしてもよい。
【0055】
シール材を成すアルミ箔17は、図1に示すように、口元部分13の内側通路を閉塞するように段部15上に貼付されており、容器本体11を気密シールするようになっている。
【0056】
容器本体11の栓を成すキャップ31は、コップ形状を有するように形成されている。飲用時においては、取り外したキャップ31をコップとして利用することができるようになっている。
【0057】
〔カートリッジ〕
次に、図3に基づいて、容器1の一部を成すカートリッジ41の構成を詳細に説明する。
図3は、図1の容器1が有するカートリッジ41を示す図である。この図3において、図3(A)はカートリッジ41を示す斜視図である。図3(B)はカートリッジ41を示す上面図である。図3(C)は図3(B)のb−b線に沿った断面図である。
【0058】
図3(C)に示すように添加物3が充填されたカートリッジ41は、主として、円筒状の側壁43と、当該側壁43に一体的に形成された天板45と、側壁43の下端側に一体的に形成されたフランジ部47と、当該フランジ部の底面側に貼付されたアルミ箔(シール材)49と、を有している。
【0059】
天板45の上面側は湾曲凹状(すり鉢状)に形成されており、その中央付近には突起状の把手46が一体的に設けられている。
【0060】
カートリッジ41の内側には、容器本体11内のミネラル飲料水2に対して添加,混合される添加物3(たとえば風味の素や栄養素など)が収容されている。添加物3は、図3(C)に示すようにアルミ箔49によって気密シールされた状態でカートリッジ41内に収容されている。
【0061】
上記構成のカートリッジ41は、容器本体11の口元部分13の内側通路を通行可能であるが、段部15を通過することが不可能な形状および寸法を有するように形成されている。すなわち、本実施形態において、カートリッジ41のフランジ部47は、容器本体11の環状段部15の内径よりも大きな外径を有するように形成されている。これにより、カートリッジの押込み操作の際には、フランジ部47が段部15に引っ掛かるので、当該カートリッジ41の飲料水中への落下が防止されるようになっている。
【0062】
飲用する前においては、上記カートリッジは、図1に示すようにキャップ31内に収容された状態で、穿孔部材61の上に載置されている。
【0063】
カートリッジ41に充填される添加物3の種類は特に限定されないが、その例としては、たとえばお茶成分,コーヒー成分,辛味成分,香料,果汁,糖類,塩,乳酸菌,各種ビタミン,ミネラル,アミノ酸,及びコラーゲンのいずれか1種、又はこれらの2種以上の混合物を挙げることができる。添加物の形態は特に限定されず、粉末状,顆粒状,タブレット状,液体状,ペースト状のいずれであってもよい。粉末状または顆粒状の添加物を用いる場合には、当該添加物をフリーズドライ製法により製造してもよい。
【0064】
上記お茶成分の例としては、たとえば、緑茶,梅昆布茶,番茶,焙じ茶,紅茶などの成分が挙げられる。
【0065】
また、上記果汁の例としては、たとえば、レモン,リンゴ,桃,ブルーベリーなどの果汁が挙げられる。
【0066】
このように、カートリッジ41は様々な種類の添加物を収容することができるので、その結果、個々の飲用者の健康状態や好みに応じた、様々なタイプの飲料を提供することが可能になる。
【0067】
〔穿孔部材〕
次に、図4に基づいて、容器1の一部を成す穿孔部材61の構成を詳細に説明する。
図4は、図1の容器1が有する穿孔部材61を示す図である。この図4において、図4(A)は穿孔部材61を示す上面図である。図4(B)は穿孔部材61を示す側面図である。
【0068】
孔あけバネである穿孔部材61は、略S字状のバネ形状を有する弾性部材から成り、カートリッジ41のアルミ箔49を穿孔するための上突起63と、容器本体11のアルミ箔17を穿孔するための下突起65と、を有している。
【0069】
また、穿孔部材61は、容器本体11の口元部分13の内側通路を通行可能であるが、段部15を通過することが不可能な形状および寸法を有するように形成されている(図1参照)。これにより、カートリッジ41の押込み操作の際には、穿孔部材61の端が段部15に引っ掛かるので、穿孔部材61の飲料水中への落下が防止されるようになっている。
【0070】
上述した構成の穿孔部材61は、図1に示すように、容器本体11の口元部分13内側の開口部19に配置され、アルミ箔17の上側に載置されている。
【0071】
〔第1実施形態に係る容器を用いた飲用手順〕
次に、図5〜図8に基づいて、容器1を用いた飲料の飲用手順について説明する。
【0072】
飲用する際には、まず、図5に示すようにキャップ31を回転させながら取り外し、開栓する。続いて、容器本体11内のミネラル飲料水2に、カートリッジ41内の添加物3を添加する作業を行う。
【0073】
ミネラル飲料水2に添加物3を添加する際には、図6に示すように、カートリッジ41のアルミ箔49が穿孔部材61の側を向いた状態で当該カートリッジを開口部19を介して押し込む。このとき、口元部分の内壁がガイドとなって、段部15より上側でカートリッジ41をスライドさせることができる。その結果、カートリッジ41の押し込み・引き抜き操作を安定的に且つ迅速に行うことが可能になる。
【0074】
そして、カートリッジ41を押し込むと、図6に示すように穿孔部材61が弾性変形するとともに、突起63,65によってアルミ箔17,49が穿孔される。続いて、把手46を摘まんでカートリッジを1/4回転ほど回転させると、穿孔部材61の突起63,65によってアルミ箔17,49が幅広く裂開される。これにより、カートリッジ内部の添加物3が自重により落下し始め、飲料水中へ投下される。
【0075】
そして、添加物3の投下が完了したら、カートリッジ41に対する押圧を弱める。すると、弾性変形した穿孔部材61の復元力によって、カートリッジ41が図5に示す初期位置に押し戻されるとともに、突起63,65がアルミ箔17,49から引き抜かれる。
【0076】
次に、図7に示すように、容器本体11の口元部分の内側からカートリッジ41及び穿孔部材61を抜き取る。そして、必要に応じてキャップ31で栓をして、容器本体11をよく振って、ミネラル飲料水2と添加された添加物3とを十分に混合させる。
【0077】
混合を終えたら再びキャップ31を取り外し、ミネラル飲料水2と添加物3とをミックスした飲料を飲用する。その際には、取り外したキャップ31をコップとして利用しもよい。これにより、口元部分に直接口を付けて飲用することを避けることができる。その結果、引用時に口内の雑菌が飲料に混入すること防止することができるので、容器内の飲料の衛生状態を良好に保つことができる。
【0078】
飲用を終えたときに容器に飲料が残っている場合には、必要に応じて、図8に示すように再びキャップ31で栓をして保管してもよい。
【0079】
〔第1実施形態に係る容器によって達成される優れた効果〕
上述した本発明によれば、容器1は、ミネラル飲料水2に対して添加,混合される添加物3(お茶,コーヒー,各種ビタミンなどの無害成分)が充填されたカートリッジ41を備えている。したがって、飲用直前において、ミネラル飲料水2に対して、好みの成分を添加することにより、所望の飲料を自分で用意することができる。その結果、出来立てで風味の良好な飲料(たとえば炒りたてで香り豊かな味わいのコーヒー)や、保存料等の有害物質を含むことのない安全な飲料を、いつでも手軽に楽しむことが可能になる。
【0080】
また、カートリッジ41に収容された添加物3を自分の手で添加,混合することにより、自分に合った飲料(たとえば、好みの風味の飲料や、自分に不足している栄養分を含有した飲料)を自らの手で用意するといった作業を手軽に楽しむことができる。
【0081】
さらに、本発明によれば、カートリッジ41を容器本体11の開口部19に押し込むだけで、当該カートリッジ41のアルミ箔49が穿孔される。そして、収容された添加物3が、穿孔を介して自重により落下するので、添加物3を簡単にミネラル飲料水2に添加することができる。しかも、本発明によれば、カートリッジ41を押し込む際に、その把手46を掴みながら回転させることができるようになっている。その結果、カートリッジ41のアルミ箔49を幅広く切り裂くことができるので、カートリッジ41から添加物3を落下させ易くなる。その結果、添加物3をより簡単にミネラル飲料水2に対して添加することができる。
【0082】
さらに、本発明によれば、添加物3の投下が完了してカートリッジ41の押込みを止めると、弾性変形した穿孔部材61の復元力によってカートリッジ41が口元の先端(初期位置)へ押し戻されるようになっている。したがって、本発明によれば、添加物3の投下を迅速に行うことができるだけでなく、容器本体11の口元部分13からカートリッジ41を簡単かつ確実に取り去ることもできる。
【0083】
〔第2実施形態に係る容器の概略構成〕
次に、図9〜図11に基づいて、第2実施形態に係る本発明の容器4の概略構成を説明する。
図9は、第2実施形態に係る本発明の飲料用容器4を示す斜視図である。
図10(A)は、図9の容器を上面側から見た透視図である(図中の破線は隔壁部材5に形成されたノッチ58である)。図10(B)は、図9の容器を側面側から見た透視図である。
図11は、図9の容器の内部構成を示す斜視図である。
【0084】
第2実施形態に係る本発明の容器4は、断面矩形の形状を有する直方体の容器本体21(たとえば紙製あるいは樹脂製)と、該容器本体に形成された挿通孔22と、該挿通孔をシールするシール部材(図示省略)と、透明ビニール袋に収容されたストロー23と、容器本体21の内側を「飲料水収容空間」と「添加物収容空間」の上下2区画に分割する隔壁部材5と(図10(B)参照)、を有している。
【0085】
容器本体21は、図10(B)に示すように、ミネラル飲料水2と、当該飲料水に対して添加混合される添加物3と、を内側に収容可能に形成されている。この容器本体21は、主として、ミネラル飲料水2を収容する部分(飲料水収容部28)と、添加物を収容する部分(添加物収容部29)とから構成されている。飲料水収容部28と添加物収容部29とは別体のものとして構成されており、内容物(飲料水及び添加物)が漏出しないように気密シールされた状態で継ぎ合わせてある(図9参照)。
【0086】
容器本体21に形成された挿通孔22には、飲用時においてストロー23が挿通するようになっている。容器本体21の内側に設けられた断面略すり鉢状の隔壁部材5は、図10(B)に示すように、吐出口を閉じた略ホッパ状に形成されている。本実施形態において、添加物3は隔壁部材5の上に載置されるようになっている。なお、添加物3の成分や形態等は、上述した第1実施形態と同様である。
【0087】
〔隔壁部材の構成〕
次に、図10及び図11を参照しながら、図12に基づいて隔壁部材5の構成について詳細に説明する。
図12(A)は、容器本体21内に取り付けられている状態の隔壁部材5を示す斜視図である(容器本体21については図示を省略)。図12(B)は、図12(A)の隔壁部材5を展開した状態を示す斜視図である。
【0088】
略ホッパ状の隔壁部材5は、図10(B)に示すように、容器本体21の内側空間を上下2区画(飲料水収容空間と添加物収容空間)に分割するように配されている。この隔壁部材5は、図12に示すように一枚のシート状部材(たとえば紙製あるいは樹脂製)を折り曲げ加工することによって形成され、隔壁本体51と接着片52,53と落下防止壁54〜57とを有している。
【0089】
隔壁本体51の上面側には、添加物が載置されるようになっている。隔壁本体51から延びる接着片52,53は容器本体21の内壁に対して接着され(図11参照)、その結果、容器本体21内において隔壁部材5が確実に固定されるようになっている。また、隔壁本体51から延びる落下防止壁54〜57は、隔壁本体51上に載置された添加物が、該隔壁本体51と容器本体21の内壁との間から落下するのを防止する役割を担っている。
【0090】
隔壁部材5の隔壁本体51には、当該隔壁本体の裂開を容易にするための断面略V字状の線状ノッチ58が予め形成されている。隔壁部材5は、図10(A)に示すように、ノッチ58が挿通孔22のほぼ真下の位置に来るように配されている。なお、ノッチ58に代えて、或いはノッチ58とともにミシン目を形成するようにしてもよい。
【0091】
〔第2実施形態に係る容器を用いた飲用手順〕
次に、図13に基づいて、容器4を用いた飲料の飲用手順について説明する。
図13は、第2実施形態に係る容器4を用いた飲料の飲用手順を示す斜視図である。
【0092】
飲用する際には、まずその前準備として、ビニール袋からストロー23を取り出し、該ストローをシール部材に突き刺して挿通孔22に挿通させる。さらにストロー23を挿入し続けると、該ストローの先端部がノッチ58に到達する(図13(B))。
【0093】
そして、隔壁本体51のノッチ58にストロー23の先端部を突き当てた状態で、該ストローを押し込むと、図13(C)に示すように隔壁本体51がノッチ58に沿って裂開して、飲料水収容空間と添加物収容空間とが連通状態になる。その結果、裂開部を介して添加物が自重により落下して飲料水に対して添加,混合される。
【0094】
〔第2実施形態に係る容器によって達成される優れた効果〕
上述した第2実施形態に係る本発明によれば、容器本体21には、ミネラル飲料水だけでなく、当該ミネラル飲料水に対して添加,混合される添加物(お茶,コーヒー,各種ビタミンなどの無害成分)が収容されている。この添加物は、飲用直前までは、隔壁部材5によってミネラル飲料水から完全に隔離された状態で収容されている。そして、飲用時にストロー23を刺し込むことにより、当該ストローの先端部で隔壁部材5が破られて、添加物と飲料水とが混じり合うようになっている。
【0095】
したがって、飲用直前において、飲料水に対して好みの成分を添加することにより、所望の飲料を自分で用意することができる。その結果、出来立てで風味の良好な飲料(たとえば炒りたてで香り豊かな味わいのコーヒー)や、保存料等の有害物質を含むことのない安全な飲料を、いつでも手軽に楽しむことが可能になる。
【0096】
また、ストローを差し込む行為を通じて添加物を添加,混合することにより、自分に合った飲料(たとえば、好みの風味の飲料や、自分に不足している栄養分を含有した飲料)を自らの手で用意するといった作業を手軽に楽しむことができる。しかも、単にストローを刺し込むだけで、添加物が飲料水に添加,混合されるので、飲用の前準備が極めて簡単である。
【0097】
〔第3実施形態に係る容器〕
次に、図14及び図15に基づいて、第3実施形態に係る本発明の容器について説明する。
図14(A)は、第3実施形態に係る飲料用容器の内部に設けられる隔壁部材8を示す斜視図である。
図14(B)は、図14(A)の隔壁部材8が有する閉塞部材83を拡大して示す斜視図である。
図15は、第3実施形態に係る容器を用いた飲料の飲用手順を示す断面図である。
なお、第3実施形態に係る容器は、隔壁部材の構成を除いて、第2実施形態に係る容器と同様の構成を有している。したがって、隔壁部材の構成についてのみ以下の通りに説明する。
【0098】
本実施形態において、隔壁部材8は、吐出口を有する略ホッパ状に形成された隔壁本体81と、容器本体21(図11参照)の内壁に対して接着される接着部82と、隔壁本体81の吐出口を閉塞するように設けられた閉塞部材83と、を有している。
【0099】
隔壁本体81の上面側には、添加材が載置されるようになっている。隔壁本体81の吐出口を閉塞する閉塞部材83は、連結部84を介して隔壁本体81と一体的に形成され、図14(B)に示すように自在に回動できるようになっている。ただし、飲用するまでの間は、閉塞部材83によって吐出口を閉塞するとともに、閉塞部材83の突起85を吐出口の縁部分に係合させてある(図14(A)に示す状態)。これにより、閉塞部材83による閉塞状態が維持されるとともに、振動や添加物の重み等によって閉塞部材83が開いてしまうことを防止することができる。
【0100】
飲用する際には、まずその準備として、ビニール袋からストロー23を取り出し、該ストローをシール部材に突き刺して挿通孔に挿通させる。さらにストロー23を挿入し続けると、該ストローの先端部が閉塞部材83に到達する(図15(A))。
【0101】
そして、閉塞部材83にストロー23の先端部を突き当てた状態で、該ストローを押し込むと、突起85と吐出口の縁部との係合状態が解除され、図15(B)に示すように閉塞部材83が開いて吐出口が開口する。その結果、飲料水収容空間と添加物収容空間とが連通状態になり、吐出口を介して添加物が落下して飲料水に対して添加,混合される。
【0102】
〔第3実施形態に係る容器によって達成される優れた効果〕
上述した第3実施形態に係る本発明によれば、飲用時にストロー23を閉塞部材83に突き当てることによって、閉塞部材83が開き、吐出口が開口するようになっている。したがって、極めて単純な作業で添加物又は飲料水を下方へ円滑に落下させることができるので、添加物と飲料水との混合作業を円滑に行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本発明は、風味の良好な飲料(たとえば炒りたてで香り豊かな味わいのコーヒー)や、保存料等の有害物質を含むことのない安全な飲料を、いつでも手軽に楽しむことを可能にする容器を提供するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】第1実施形態に係る本発明の飲料用容器の主要部分を示す縦断面図である。
【図2】図1の容器が有する容器本体を示す縦断面図である。
【図3】図1の容器が有するカートリッジを示す図であって、図3(A)はカートリッジを示す斜視図であり、図3(B)はカートリッジを示す上面図であり、図3(C)は図3(B)のb−b線に沿った断面図である。
【図4】図1の容器が有する穿孔部材を示す図であって、図4(A)は穿孔部材を示す上面図であり、図4(B)は穿孔部材を示す側面図である。
【図5】図1に示す容器を用いて飲用する際の手順(1)を示す図である。
【図6】図1に示す容器を用いて飲用する際の手順(2)を示す図である。
【図7】図1に示す容器を用いて飲用する際の手順(3)を示す図である。
【図8】図1に示す容器を用いて飲用する際の手順(4)を示す図である。
【図9】第2実施形態に係る本発明の飲料用容器を示す斜視図である。
【図10】図10(A)は図9の容器を上面側から見た透視図であり、図10(B)は、図9の容器を側面側から見た透視図である。
【図11】図9の容器の内部構成を示す斜視図である。
【図12】図12(A)は容器本体内に取り付けられている状態の隔壁部材を示す斜視図であり、図12(B)は図12(A)の隔壁部材を展開した状態を示す斜視図である。
【図13】第2実施形態に係る容器を用いた飲料の飲用手順を示す斜視図である。
【図14】図14(A)は第3実施形態に係る飲料用容器の内部に設けられる隔壁部材を示す斜視図であり、図14(B)は図14(A)の隔壁部材が有する閉塞部材を拡大して示す斜視図である。
【図15】第3実施形態に係る容器を用いた飲料の飲用手順を示す断面図である。
【図16】一般的に市販されているタイプのPETボトル入り飲料を示す図である。
【符号の説明】
【0105】
1 容器(第1実施形態)
2 ミネラル飲料水
3 添加物
4 容器(第2実施形態)
5 隔壁部材(第2実施形態)
8 隔壁部材(第3実施形態)
11 容器本体
13 口元部分
15 段部
17 アルミ箔(シール材)
19 開口部(通路)
21 容器本体
22 挿通孔
23 ストロー
28 飲料水収容部
29 添加物収容部
31 キャップ
41 カートリッジ
43 側壁
45 天板
46 把手
47 フランジ部
49 アルミ箔(シール材)
51 隔壁本体
52 接着片
53 接着片
54 落下防止壁
55 落下防止壁
56 落下防止壁
57 落下防止壁
58 ノッチ
61 穿孔部材(孔あけバネ)
63 上突起
65 下突起
81 隔壁本体
82 接着部
83 閉塞部材
84 連結部
85 突起


【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側に飲料水を収容可能に形成されており、当該飲料水を排出可能な開口部を口元部分に備えた容器本体と、
前記容器本体の栓を成すキャップと、
前記容器本体内の飲料水に対して添加,混合される添加物を収容したカートリッジと、を有することを特徴とする飲料用の容器。
【請求項2】
前記添加物は、シール材によって気密シールされた前記カートリッジ内に収容されており、
前記容器は、さらに、前記カートリッジに孔をあけるための穿孔部材を有している
ことを特徴とする請求項1記載の飲料用の容器。
【請求項3】
前記穿孔部材は、前記容器本体の口元部分内側の開口部に配置されており、
前記飲料水に前記添加物を添加する際には、シール材が前記穿孔部材側を向いた状態で前記カートリッジを前記容器の開口部を介して押し込み、その結果、前記穿孔部材によって前記シール材が穿孔されるようになっている
ことを特徴とする請求項2記載の飲料用の容器。
【請求項4】
前記カートリッジは把手を備えており、
前記飲料水に前記添加物を添加する際には、シール材が前記穿孔部材側を向いた状態で前記カートリッジを前記容器の開口部を介して押し込むとともに、前記把手を摘まんで前記カートリッジを回転させ、その結果、穿孔部材によって前記シール材が穿孔,裂開されるようになっている
ことを特徴とする請求項3記載の飲料用の容器。
【請求項5】
前記容器本体は、
略円筒状に形成された口元部分と、
前記口元部分の内側通路を閉塞するように設けられており、前記容器を気密シールするためのシール材と、を有しており、
前記穿孔部材は、
前記容器本体の口元部分に設けられたシール材の上側に載置されており、
前記カートリッジのシール材を穿孔するための突起と、
前記容器本体のシール材を穿孔するための突起と、を有している
ことを特徴とする請求項3又は4記載の飲料用の容器。
【請求項6】
前記容器本体は、
略円筒状に形成された口元部分と、
前記口元部分の下端又は途中の内壁から突出するように設けられた略環状の段部と、
前記口元部分の内側通路を閉塞するように前記段部上に貼付されており、前記容器を気密シールするためのシール材と、を有しており、
前記穿孔部材は、
前記口元部分の内側通路を通行可能であるが、前記段部を通過することが不可能な形状および寸法を有するように形成され、前記容器本体の口元部分に設けられたシール材の上側に載置されており、
前記カートリッジのシール材を穿孔するための突起と、
前記容器本体のシール材を穿孔するための突起と、を有しており、
前記カートリッジは、
前記口元部分の内側通路を通行可能であるが、前記段部を通過することが不可能な形状および寸法を有するように形成されている
ことを特徴とする請求項3又は4記載の飲料用の容器。
【請求項7】
前記穿孔部材は弾性材料から形成されており、
前記飲料水に前記添加物を添加する際において、
シール材が前記穿孔部材側を向いた状態で前記カートリッジを前記容器の開口部を介して押し込むと、前記穿孔部材が弾性変形するとともに、突起によって前記シール材が穿孔され、
穿孔完了後に前記カートリッジに対する押圧を弱めると、弾性変形した前記穿孔部材の復元力によって前記カートリッジが押し戻されるとともに、前記突起が前記シール材から引き抜かれるようになっている
ことを特徴とする請求項5又は6記載の飲料用の容器。
【請求項8】
前記穿孔部材は、略S字状のバネ形状を有する弾性部材から成ることを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の飲料用の容器。
【請求項9】
前記カートリッジは、前記キャップの内側に収容されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の飲料用の容器。
【請求項10】
前記キャップは、コップ形状を有するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の飲料用の容器。
【請求項11】
飲料水と、当該飲料水に対して添加,混合される添加物と、を内側に収容可能に形成された容器本体と、
前記容器本体に形成され、飲用時においてストローが挿通するようになっている挿通孔と、
前記容器本体の内側を、飲料水収容空間と添加物収容空間の2区画に分割するための隔壁部材と、を有しており、
飲用時においてストローを前記挿通孔に挿通させ、当該ストローの先端部で前記隔壁部材を押圧することによって、当該隔壁部材の全部又は一部が裂開又は開口して前記飲料水収容空間と前記添加物収容空間とが連通状態になり、その結果、前記添加物が飲料水に対して添加,混合されるようになっていることを特徴とする飲料用の容器。
【請求項12】
前記隔壁部材は、前記容器本体の内側空間を上下2区画に分割するように配され、
前記隔壁部材の一部は、前記容器本体の内壁に接着されている
ことを特徴とする請求項11記載の飲料用の容器。
【請求項13】
前記隔壁部材は、吐出口を閉じた略ホッパ状に形成されていることを特徴とする請求項11又は12記載の飲料用の容器。
【請求項14】
前記容器本体は断面矩形の形状を有しており、
前記添加物は前記隔壁部材の上側空間に収容されるようになっており、
前記略ホッパ状の隔壁部材は、
上面側に前記添加物が載置される隔壁本体と、
前記容器本体の内壁に対して接着される接着片と、
前記隔壁本体と前記容器本体の内壁との間から前記添加物が落下するのを防止するための落下防止壁と、を有していることを特徴とする請求項13記載の飲料用の容器。
【請求項15】
前記隔壁部材の隔壁本体には、当該隔壁本体の裂開を容易にするための断面略V字状のノッチ及び/又はミシン目が形成されており、
飲用時にストローの先端部を前記隔壁本体に突き当て押圧することによって、当該隔壁本体が前記ノッチ又はミシン目に沿って裂開し、その結果、当該裂開部を介して前記添加物が落下して飲料水に対して添加,混合されるようになっている
ことを特徴とする請求項14記載の飲料用の容器。
【請求項16】
前記隔壁部材は、一枚のシート状部材を折り曲げ加工することによって形成されていることを特徴とする請求項11乃至15のいずれかに記載の飲料用の容器。
【請求項17】
前記容器本体は、前記飲料水を収容する部分と、前記添加物を収容する部分とが別体になるように形成されていることを特徴とする請求項11乃至16のいずれかに記載の飲料用の容器。
【請求項18】
前記隔壁部材は、
吐出口を有する略ホッパ状に形成された隔壁本体と、
前記容器本体の内壁に対して接着される接着部と、
前記吐出口を閉塞するように前記隔壁本体に連結された閉塞部材と、を有しており、
飲用時にストローの先端部を前記閉塞部材に突き当て押圧することによって、当該閉塞部材が押し開けられて前記吐出口が開口し、当該吐出口を介して前記添加物が落下して飲料水に対して添加,混合されるようになっていることを特徴とする請求項11記載の飲料用の容器。
【請求項19】
ストローを備えていることを特徴とする請求項11乃至18のいずれかに記載の飲料用の容器。
【請求項20】
前記添加物は、
お茶成分,コーヒー成分,辛味成分,香料,果汁,糖類,塩,乳酸菌,ビタミン,ミネラル,アミノ酸,及びコラーゲンから選ばれた少なくとも1種を含有し、
粉末状,顆粒状,タブレット状,液体状,及びペースト状のいずれかの形態を有していることを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の飲料用の容器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−176208(P2006−176208A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−6051(P2005−6051)
【出願日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(503047124)株式会社華舞 (8)
【Fターム(参考)】