説明

香料組成物

本発明は、リパーゼおよび新規の香料を含む洗濯洗剤、ならびに新規の香料自体に関する。かかる新規の香料は、リパーゼで処理した洗濯物の残留悪臭を中和する。これらは、本明細書中に記載するリパーゼ阻害試験において、約15%〜約100%のスコアである材料を少なくとも60重量%含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、香料組成物に関する。本発明の目的のために、香料組成物は、所望により好適な溶媒(1種または2種以上)に混合もしくは溶解され、かつ/または固体基材と混合された、フレグランス成分の混合物として、定義される。本明細書において、香料(perfume)およびフレグランス(fragrance)の用語を、同義的に用いる。香料またはフレグランス成分は、当業者に十分知られており、これには、例えばS. Arctander, Perfume and Flavor Chemicals (Montclair, N.J., 1969)中、S. Arctander, Perfume and Flavor Materials of Natural Origin (Elizabeth, N.J., 1960)および“Flavor and Fragrance Materials - 1991”, Allured Publishing Co. Wheaton, Ill. USAにおいてに述べられているものが含まれる。
【0002】
香料成分は、天然産物、例えば抽出物、エッセンシャルオイル、アブソリュート、レジノイド、樹脂、凝結物など、ならびにまた飽和および不飽和の化合物、脂肪族、脂環式および複素環式化合物を含む合成の基礎的物質、例えば炭化水素類、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、エーテル類、酸類、エステル類、アセタール類、ケタール類、ニトリル類を含み得る。本発明は特に、酵素リパーゼで処理される洗濯物の残留悪臭を低減するかまたは防止する能力を有する香料組成物に関する。したがって、本発明はまた、芳香を付与された洗濯洗剤に関する。より具体的には、本発明は、リパーゼを含む芳香を付与された洗濯洗剤に関する。本発明はまた、リパーゼを含む洗濯洗剤に加えるのに好適な香料に関する。特に、本発明は、洗浄後の悪臭の問題を生じ得るリパーゼの活性を阻害するための香料成分、それらの混合物および香料組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
本発明の背景および従来技術
酵素を洗濯洗剤に加えて種々の種類の汚れの除去を補助することは、一般的に知られている。洗濯洗剤中に包含させるために多くのタイプの酵素が提案されたが、プロテアーゼおよびアミラーゼが注目されている。洗濯洗剤においてリパーゼを用いることは、特許文献、例えばGB 1,372,034、米国特許第3,950,277号、4,011,169号、4,707,291号、EP 205,208、EP 206,390、EP 268,456および特開昭63-78000号公報、ならびに1988年6月のResearch Disclosure 29056およびこの中に引用されている文献中に記載されている。現在、多数の市販の洗濯洗剤がリパーゼを含む。
【0004】
リパーゼは洗濯洗剤において非常に有益である。なぜならば、かかる洗剤は、汚染脂肪を加水分解することにより、布上の脂肪分の多い汚染に対処する能力が高いからである。しかし、かかる洗濯洗剤は、時々布に付着した残留臭気を残す。この問題は、「臭気を取り除いた(odour-purified)」リパーゼを用いることによっては軽減されない(「臭気を取り除いた」とは、プロテアーゼについて記載しているEP 142 886の試験方法により定義されている)。したがって、これらの臭気は、酵素自体の臭気と関連しているとは考えられない。かかる残留悪臭は、顧客によって知覚される洗剤の全体的な性能を損なう。この悪臭の影響は、単に伝統的な香料を洗剤に加えることによっては克服することができないことが見出された。実際に、数種の香料は状況を一層悪化させることが見出されている。
【0005】
温和な洗浄条件(30〜40℃、漂白剤を用いない)において洗濯した後のファブリックにおける悪臭の生成は、認識されている消費者の問題である。これらの洗濯物悪臭は、洗濯用製品中に存在するリパーゼの不完全な除去に起因することが示唆されている(この残留酵素が、洗浄後に残留する脂肪を含む汚染に対して作用し得る)。特に、洗浄サイクルの後に衣類上に残留する乳製品起源の残留脂肪または油は、リパーゼによって分解され得る。この分解により、短鎖脂肪酸が生成し、これは、特徴的な不快な悪臭を衣類に付与し得る。これは、衣類を乾燥する際に、特に84%の家庭が衣類を屋内で乾燥させる日本において、特に顕著である(http://www.novozymes.com/en/MainStructure/PressAndPublications/Biotimes/Articles/2003/2.+June/Heyaboshi+Top+stops+bad+odour+on+laundry.htm(2003年6月))。リパーゼの作用を、洗濯におけるその機能を完了した後に阻害することができれば、悪臭の発生を大幅に低減することができる。
【0006】
US6140295には、残留リパーゼに由来する悪臭を克服するための感覚的手段により構成され、香料中に短鎖脂肪酸エステルが存在するのを防ぐ香料が、開示されている。悪臭の発生自体を低減し得る教示は、なされていない。
【発明の概要】
【0007】
本発明者らはここで、特定の群から選択される、少なくとも特定の最小量のフレグランス成分を含む香料が、リパーゼの阻害において活性を有し、これにより油脂の分解からの悪臭の発生を低減し、したがって、乳製品で汚染された布をリパーゼ含有洗濯用製品中で洗濯した後に発生する悪臭に対する顕著な中和作用を生じ得ることを見出した。
【0008】
本発明は、リパーゼ阻害試験におけるフレグランス成分およびそれらの混合物の広範囲な試験に基づいており、その詳細を以下に示す。成分を、以下のように、リパーゼ阻害スコアにより表すリパーゼを阻害する能力に基づいて、異なる群に分類した:
群A 阻害≧25%
群B 阻害≧15%<25%
群C 阻害≧5%<15%
群Z 阻害<5%
【0009】
異なる群に分類されているフレグランス成分の詳細を、以下に示す。フレグランス成分のこの分類に基づいて、本発明は、リパーゼと関連する残留悪臭を低減するかまたは中和することができる香料組成物を処方することを可能にする。
【0010】
発明の概要
第1の局面において、本発明は、群AおよびBから選択される少なくとも約60重量%のフレグランス成分を含む香料組成物を提供する:
【0011】
群Aは、以下:
3,7−ジメチルオクタン−3−オール、エチルバニリン、ドデカナール、酢酸1−メチル−1−(4−メチルシクロヘクス−3−エン−1−イル)エチル、3−メチル−5−フェニルペンタン−1−オール、ゲラニオール、デセン−9−オール、2,4−ジメチル−4−フェニルテトラヒドロフラン、4,6−ジメチル−2−フェニル−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン、2,2−ジメチルプロパン酸トリシクロ[5.2.1.0^{2,6}]デク−3−エン−8−イル、ガンマ−デカラクトン、2−{[7−ヒドロキシ−3,7−ジメチルオクチリデン]アミノ}安息香酸メチル、1,3−ベンゾジオキソール−5−カルバルデヒド、オイゲノール、イソオイゲノール、1−メチル−3−(2−メチルプロピル)シクロヘキサノール、クエン酸トリエチル、デカナール、シトロネロール、3,7,11−トリメチルドデカ−1,6,10−トリエン−3−オール、1,7−ジオキサシクロヘプタデカン−8−オン、ガンマ−ウンデカラクトン、2−アミノ安息香酸メチル、ベンズアルデヒド、5−メチルヘプタン−3−オンオキシム、3−[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]−2−メチルプロパナール、3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−{b}]フラン、4−(メチルオキシ)ベンズアルデヒド、4−メチル−3−デセン−5−オール、3−[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]プロパナール、2,7−ジメチル−10−(1−メチルエチル)−1−オキサスピロ[4.5]デカ−3,6−ジエン、2−メチル−3−[4−(1−メチルエチル)フェニル]プロパナール、酢酸パラtertブチルシクロヘキシル、2H−クロメン−2−オン、2,2,7,7−テトラメチルトリシクロ[6.2.1.0^{1,6}]ウンデカン−5−オン、リナロール、(4E)−3−メチル−5−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エン−1−イル)ペント−4−エン−2−オール;6,8−ジメチルノナン−2−オール;2−エトキシ−4−メトキシメチルフェノール;ドデカナール;ドデカン酸;および7−(3−メチルブチル)−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−3(4H)−オンからなり、
【0012】
群Bは、以下:
1,4−ジオキサシクロヘプタデカン−5,−17−ジオン、3−メチル−5−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エン−1−イル)ペンタン−2−オール、酢酸2,2,2−トリクロロ−1−フェニルエチル、4−[4−(メチルオキシ)フェニル]ブタン−2−オン、ガンマ−ノナラクトン、4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン、ノナナール、ジヒドロミルセノール、4−(2,6,6−トリメチルシクロヘクス−1−エン−1−イル)ブト−3−エン−2−オン、[4−(1−メチルエチル)シクロヘキシル]メタノール、4−トリシクロ[5.2.1.0^{2,6}]デク−8−イリデンブタナール、1−(2,6,6−トリメチルシクロヘクス−3−エン−1−イル)ブト−2−エン−1−オン、1−(2,6,6−トリメチルシクロヘクス−2−エン−1−イル)ブト−2−エン−1−オン、1−(2,6,10−トリメチルシクロドデカ−2,5,9−トリエン−1−イル)エタノン、1,1,2,3,3−ペンタメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロ−4H−インデン−4−オン、5−エチル−7−メチルノナ−4,6−ジエン−3−オン、1−{[2−(1,1−ジメチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}ブタン−2−オール、2−[2−(4−メチルシクロヘクス−3−エン−1−イル)プロピル]シクロペンタノン、2,4−ジヒドロキシ−3,6−ジメチル安息香酸メチル、メチルナフチルケトン、(3−オキソ−2−ペンチルシクロペンチル)酢酸メチル、シダーウッド(Cedarwood);ジメチルカルバミン酸1−エテニル−1,5−ジメチルヘクス−4−エン−1−イル;(6Z)−3,7−ジメチルノナ−1,6−ジエン−3−オール;および5−オクチルジヒドロフラン−2(3H)−オンからなる。
【0013】
他に特定しない限り、すべての百分率は、香料組成物を構成するフレグランス成分の合計重量(したがって、すべての溶媒、希釈剤など、例えばフタル酸ジエチル、ジプロピレングリコール、安息香酸ベンジル、クエン酸アセチルトリブチル、Hercolyn D、ミリスチン酸イソプロピルなどを除外する)を基準とする。
【0014】
香料組成物は、任意に群Cから選択される約40重量%までの成分を含み、ここで群Cは、以下のものからなる:
4−メチル−2−(2−メチルプロプ−1−エニル)テトラヒドロ−2H−ピラン、メチル−3−フェニルプロプ−2−エン酸、パラ−t−ブチルシクロヘキサノール、2−(エチルオキシ)ナフタレン、ウンデク−9−エナール、1−(2,3,8,8−テトラメチル−1,2,3,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−2−イル)エタノン、3−(4−エチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパナール、2−メチル−3−[4−(メチルオキシ)フェニル]プロパナール、3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−オール、2−(メチルオキシ)ナフタレン、2−メチルウンデカナール、プロパン酸トリシクロ[5.2.1.0^{2,6}]デク−4−エン−8−イル、フェニル酢酸フェニルエチル、2−ヘキシルシクロペンタノン、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘクス−2−エン−1−イル)ブト−3−エン−2−オン、ウンデセナール、2,4,4,7−テトラメチル−6,8−ノナジエン−3−オンオキシム、フェニルエチルアルコール、3−メチル−5−フェニルペンタナール、1−[1,1,2,6−テトラメチル−3−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]エタノン、2−ペンチル−3−フェニルプロプ−2−エナール、2−(4−メチルシクロヘクス−3−エン−1−イル)プロパン−2−オール、クエン酸アセチルトリブチル、酢酸リナリル、バニリン、2,6−ジメチルオクタン−2−オール、[2−({1−[(2−フェニルエチル)オキシ]エチル}オキシ)エチル]−ベンゼン、フタル酸ジエチル、2−ヘプチルシクロペンタノン、ジメチルヘプタノール、パラ−メチルアセトフェノン、2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1,3−ジエン−1−カルボン酸エチル、テトラヒドロゲラニオール、酢酸3−ペンチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、
【0015】
ベンゾフェノン、3−[3−(1−メチルエチル)フェニル]ブタナール、2−メチルプロパン酸トリシクロ[5.2.1.0^{2,6}]デク−3−エン−8−イル、グリコール酸アリルアミル、2−ヘキシル−3−フェニルプロプ−2−エナール、1,4−ジオキサシクロヘキサデカン−5,16−ジオン、酢酸1−メチル−1−(4−メチルシクロヘキシル)エチル、3−メチルシクロペンタデク−2−エン−1−オン;シトロネラ;2−[2−(4−メチルシクロヘクス−3−エン−1−イル)プロピル]シクロペンタノン;ドデカン酸エチル;8−エチル−1−オキサスピロ[4,5]デカン−2−オン;13−メチルオキサシクロペンタデク−10−エン−2−オン;5,6,7−トリメチルオクタ−2,5−ジエン−4−オン;2,3,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オン;シクロヘキシリデン(フェニル)アセトニトリル;1−メチル−3−(2−メチルプロピル)シクロヘキサノール;2−メチルプロパン酸4−ホルミル−2−(メチルオキシ)フェニル;(2,6,6,8−テトラメチルトリシクロ[5.3.1.0^{1,5}]ウンデク−8−エン−9−イル)エタノン;および(2E)−3−2−ヒドロキシフェニル)プロプ−2−エン酸デク−9−エン−1−イル。
【0016】
香料組成物は、好ましくは、約40重量%より少量の、より好ましくは約30重量%より少量の、最も好ましくは約10重量%より少量の、以下に列記する群Zから選択されるフレグランス成分を含む:
酢酸1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル、’1−(メチルオキシ)−4−[プロプ−1−エニル]ベンゼン、4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)シクロヘクス−3−エン−1−カルバルデヒド、1−(3,5,5,6,8,8−ヘキサメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル)エタノン、安息香酸ベンジル、サリチル酸メチル、1−(メチルオキシ)−4−プロプ−2−エニルベンゼン、3−メチル−4−(1,2,2−トリメチルプロピル)ペント−4−エン−2−オン、オキサシクロヘキサデカン−2−オン、酢酸トリシクロ[5.2.1.0^{2,6}]デク−3−エン−8−イル、1,4−ジメチルシクロヘキサンカルボン酸メチル、ゲラニルニトリル、[2,2−ビス(メチルオキシ)エチル]ベンゼン、3−(4−メチルペント−3−エニル)シクロヘクス−3−エン−1−カルバルデヒド、ノン−2−イノン酸メチル、1−メチル−4−(4−メチルペント−3−エニル)シクロヘクス−3−エン−1−カルバルデヒド、2−エチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エン−1−イル)ブト−2−エン−1−オール、安息香酸メチル、オキサシクロヘキサデク−12(13)−エン−2−オン、サリチル酸アミル、
【0017】
安息香酸エチル、3−(1−メチルエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、酢酸1,1−ジメチル−2−フェニルエチル、ギ酸2−[4−(1−メチルエチル)シクロヘキサ−1,4−ジエン−1−イル]エチル、3−フェニルプロパン−1−オール、酢酸2−(メチルオキシ)−4−[プロプ−1−エニル]フェニル、1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オン、パチョリ、イソ酪酸フェノキシエチル、2,4,6−トリメチル−4−フェニル−1,3−ジオキサン、2−メチルデカンニトリル、シクロペンタデカノン、シクロヘキサデカノリドおよびこれらの混合物、例えばSilvanone m、1−(1,1,2,3,3,6−ヘキサメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)エタノン、1−(5,5−ジメチルシクロヘクス−1−エン−1−イル)ペント−4−エン−1−オン、3−(5,5,6−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)シクロヘキサノール、2,4−ジメチルシクロヘクス−3−エン−1−カルバルデヒド、サリチル酸イソブチル、2−(メチルオキシ)−1−[(フェニルメチル)オキシ]−4−[プロプ−1−エニル]ベンゼン、サリチル酸ベンジル、イソ酪酸フェニルエチル、アセト酢酸エチル、4−メチル−2−(2−メチルプロピル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール、1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オール、2−メチルブタン酸エチル、トリデク−2−エンニトリル、1−[(2−ヒドロキシプロピル)オキシ]プロパン−2−オール、4−フェニルブタン−2−オン、
【0018】
3−(5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)シクロヘキサノール、(2−{[1−(エチルオキシ)エチル]オキシ}エチル)ベンゼン、ギ酸2−フェニルエチル、5−メチル−2−(2−メチルプロピル)−1,3−ジオキサン、酢酸3,7−ジメチルオクト−6−エニル、(フェニルオキシ)ベンゼン、トリシクロ[5.2.1.0^{2,6}]デカン−2−カルボン酸エチル、(2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)酢酸エチル、3,7−ジメチルオクト−6−エナール、(フェニルオキシ)酢酸プロプ−2−エニル、酢酸3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエニル、[2−(ブチルオキシ)エチル]ベンゼン、オレンジテルペンピュア(orange terpenes pure)、2−ヒドロキシ安息香酸3−メチルブチル、ドデカンニトリル、3,5,6−トリメチルシクロヘクス−3−エン−1−カルバルデヒド、2−ヒドロキシ安息香酸ヘクス−3−エニル、2,6,6,8−テトラメチル−8−(メチルオキシ)トリシクロ[5.3.1.0^{1,5}]ウンデカン、6−ブチル−2,4−ジメチル−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン、酢酸3−メチル−1−(2−メチルプロピル)ブチル、3−フェニルプロプ−2−エン−1−オール、
【0019】
7−ヒドロキシ−3,7−ジメチルオクタナール、サリチル酸ヘキシル、酢酸3,5,5−トリメチルヘキシル、3−{[1−(エチルオキシ)エチル]オキシ}−3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン、3−(エチルオキシ)−1,1,5−トリメチルシクロヘキサン、1−メチルエチル2−フェニルエチルエーテル、3−シクロシクロヘキシルプロパン酸プロプ−2−エニル、酢酸2−フェニルエチル、酢酸ヘキシル、2−メチルペンタン酸エチル、3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテル、酢酸ベンジル、2−(2,4−ジメチルシクロヘクス−3−エン−1−イル)−5−メチル−5−(1−メチルプロピル)−1,3−ジオキサン、酢酸シス−3−ヘキセニル、{[(エチルオキシ)メチル]オキシ}シクロドデカン、酢酸2−(1,1−ジメチルエチル)シクロヘキシル、4,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロインデノ[5,6−{c}]ピラン、1,3,3−トリメチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン、[2−(メチルオキシ)エチル]ベンゼン、ビシクロノナラクトン、酢酸1−フェニルエチル、酢酸2−(6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−3−イル)エチルおよびシス−3−ヘキセノール。
【0020】
以下のリストは、適切な場合には、種々のフレグランス成分の登録商標(TM)、商品名および供給元、ならびに香料産業において用いられる一般的名称または慣用名を含む。これらの材料の記載を、標準的な香料産業のテキスト、例えばSteffen ArctanderによるPerfume & Flavor Chemicals (Aroma Chemicals) (Newark, N.J. USA, 1969);Bauer, GarbeおよびSurburgによるCommon Fragrance & Flavor Materials, VCH, Weinheim, Germany 1990, ISBN 3-527-27961ならびにAllured’s Flavor & Fragrance Materials 2005, ISBN-1-932633-09-X中に見出すことができる。
【0021】
群A
3,7−ジメチルオクタン−3−オール(テトラヒドロリナロール);エチルバニリン;ドデカナール;酢酸1−メチル−1−(4−メチルシクロヘクス−3−エン−1−イル)エチル(酢酸テルピニル);3−メチル−5−フェニルペンタン−1−オール(例えばPhenoxanol(登録商標)(IFF)またはMefrosol(登録商標)(Q);ゲラニオール;デセン−9−オール;2,4−ジメチル−4−フェニルテトラヒドロフラン(例えばRhubafuran(登録商標)(Q));4,6−ジメチル−2−フェニル−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン(例えばPelargene(登録商標)(Q));2,2−ジメチルプロパン酸トリシクロ[5.2.1.0^{2,6}]デク−3−エン−8−イル(例えばPivacyclene(登録商標)(Q));ガンマ−デカラクトン;2−{[7−ヒドロキシ−3,7−ジメチルオクチリデン]アミノ}安息香酸メチル(Aurantion(登録商標)(Q));1,3−ベンゾジオキソール−5−カルバルデヒド(ヘリオトロピン);オイゲノール;イソオイゲノール;1−メチル−3−(2−メチルプロピル)シクロヘキサノール(Rossitol(登録商標)(Q));クエン酸トリエチル;デカナール(アルデヒドC10);シトロネロール;3,7,11−トリメチルドデカ−1,6,10−トリエン−3−オール(ネロリドール);
【0022】
1,7−ジオキサシクロヘプタデカン−8−オン(Musk R1(登録商標)(Q));ガンマ−ウンデカラクトン;2−アミノ安息香酸メチル(アントラニル酸メチル);ベンズアルデヒド;5−メチルヘプタン−3−オンオキシム(Stemone(登録商標)(G));3−[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]−2−メチルプロパナール(リリーアルデヒド(lily aldehyde));3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−{b}]フラン(Amberlyn Super(登録商標)(Q));4−(メチルオキシ)ベンズアルデヒド(アニスアルデヒド);4−メチル−3−デセン−5−オール(Jadenol(登録商標), Undecavertol(登録商標)(G));3−[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]プロパナール(Bourgeonal(登録商標)(Q));2,7−ジメチル−10−(1−メチルエチル)−1−オキサスピロ[4.5]デカ−3,6−ジエン(Neocaspirene(登録商標)(Q));2−メチル−3−[4−(1−メチルエチル)フェニル]プロパナール(シクラメンアルデヒド);酢酸パラtertブチルシクロヘキシル;2H−クロメン−2−オン(クマリン);2,2,7,7−テトラメチルトリシクロ[6.2.1.0^{1,6}]ウンデカン−5−オン(イソロンギフォラノン(isolongifolanone));リナロール(リナロール);(4E)−3−メチル−5−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エン−1−イル)ペント−4−エン−2−オール(Ebanol);6,8−ジメチルノナン−2−オール(Nonadyl);2−エトキシ−4−メトキシメチルフェノール(Methyl diantilis);ドデカナール(アルデヒドC12);ドデカン酸(ラウリン酸);7−(3−メチルブチル)−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−3(4H)−オン(Azurone)。
【0023】
群B
1,4−ジオキサシクロヘプタデカン−5,−17−ジオン(エチレンブラシレート);3−メチル−5−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エン−1−イル)ペンタン−2−オール(Sandalore(登録商標)(G));酢酸2,2,2−トリクロロ−1−フェニルエチル(ロサセトン(rosacetone));4−[4−(メチルオキシ)フェニル]ブタン−2−オン(ラズベリーケトン);ガンマ−ノナラクトン;4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン(イオノン);ノナナール;ジヒドロミルセノール;4−(2,6,6−トリメチルシクロヘクス−1−エン−1−イル)ブト−3−エン−2−オン(イオノンベータ);[4−(1−メチルエチル)シクロヘキシル]メタノール(Mayol(登録商標)(F));4−トリシクロ[5.2.1.0^{2,6}]デク−8−イリデンブタナール(Dupical(登録商標)(Q));1−(2,6,6−トリメチルシクロヘクス−3−エン−1−イル)ブト−2−エン−1−オン(デルタ−ダマスコン(IFF));1−(2,6,6−トリメチルシクロヘクス−2−エン−1−イル)ブト−2−エン−1−オン(アルファ−ダマスコン(IFF));1−(2,6,10−トリメチルシクロドデカ−2,5,9−トリエン−1−イル)エタノン(Cyclisone(登録商標)(Q));1,1,2,3,3−ペンタメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロ−4H−インデン−4−オン(Cashmeran(登録商標)(IFF));5−エチル−7−メチルノナ−4,6−ジエン−3−オン(Azarbre(登録商標)(Q));1−{[2−(1,1−ジメチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}ブタン−2−オール(Amber Core(登録商標)(K));2−[2−(4−メチルシクロヘクス−3−エン−1−イル)プロピル]シクロペンタノン(Nectaryl(登録商標)(G));2,4−ジヒドロキシ−3,6−ジメチル安息香酸メチル(モスオークモス合成物(moss oakmoss synthetic));メチルナフチルケトンおよび(3−オキソ−2−ペンチルシクロペンチル)酢酸メチル(Methyl Dihydrojasmonate Super(登録商標)(Q));(シダーウッド);ジメチルカルバミン酸1−エテニル−1,5−ジメチルヘクス−4−エン−1−イル(ペッパーウッド(Pepperwood));(6Z)−3,7−ジメチルノナ−1,6−ジエン−3−オール(エチルリナロール);5−オクチルジヒドロフラン−2(3H)−オン(ドデカラクトンガンマ(Dodecalactone gamma))。
【0024】
群C
4−メチル−2−(2−メチルプロプ−1−エニル)テトラヒドロ−2h−ピラン(ローズオキシドラセミ体(rose oxide racemic));メチル−3−フェニルプロプ−2−エン酸(ケイ皮酸メチル);パラ−t−ブチルシクロヘキサノール;2−(エチルオキシ)ナフタレン(ネロリンブロメリア(nerolin bromeliad));ウンデク−9−エナール(Intreleven Aldehyde(登録商標)(IFF));1−(2,3,8,8−テトラメチル−1,2,3,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン−2−イル)エタノン(Isoambois(登録商標)(Q));3−(4−エチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパナール(Floralozone(登録商標)(IFF));2−メチル−3−[4−(メチルオキシ)フェニル]プロパナール(Canthoxal(登録商標)(IFF));3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−オール(ネロール標準(nerol standard));2−(メチルオキシ)ナフタレン(ヤラ(yara));2−メチルウンデカナール(アルデヒド mna);プロパン酸トリシクロ[5.2.1.0^{2,6}]デク−4−エン−8−イル(Florocyclene(登録商標)(Q));フェニル酢酸フェニルエチル;2−ヘキシルシクロペンタノン(Jasmatone(登録商標)(Q));3−メチル−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘクス−2−エン−1−イル)ブト−3−エン−2−オン(メチルイオノンアルファイソ);ウンデセナール;2,4,4,7−テトラメチル−6,8−ノナジエン−3−オンオキシム(Labienoxime(登録商標)(G));フェニルエチルアルコール;3−メチル−5−フェニルペンタナール(Mefranal(登録商標)(Q));
【0025】
1−[1,1,2,6−テトラメチル−3−(1−メチルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]エタノン(トラセオリド(traseolide));2−ペンチル−3−フェニルプロプ−2−エナール(アミルケイ皮アルデヒド);2−(4−メチルシクロヘクス−3−エン−1−イル)プロパン−2−オール(テルピネオール);クエン酸アセチルトリブチル;酢酸リナリル;バニリン;2,6−ジメチルオクタン−2−オール(テトラヒドロミルセノール);[2−({1−[(2−フェニルエチル)オキシ]エチル}オキシ)エチル]−ベンゼン(Verdilyn(登録商標)(Q));フタル酸ジエチル;2−ヘプチルシクロペンタノン(ヘプトン(heptone));ジメチルヘプタノール;パラ−メチルアセトフェノン;2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1,3−ジエン−1−カルボン酸エチル(Ethyl Safranate(登録商標)(Q));テトラヒドロゲラニオール;酢酸3−ペンチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル(Jasmopyrane(登録商標)(Q));ベンゾフェノン;3−[3−(1−メチルエチル)フェニル]ブタナール(Florhydral(登録商標)(G));2−メチルプロパン酸トリシクロ[5.2.1.0^{2,6}]デク−3−エン−8−イル(Gardocyclene(登録商標)(Q));グリコール酸アリルアミル;2−ヘキシル−3−フェニルプロプ−2−エナール(ヘキシルケイ皮アルデヒド);1,4−ジオキサシクロヘキサデカン−5,16−ジオン(Musk MC4(登録商標));
【0026】
酢酸1−メチル−1−(4−メチルシクロヘキシル)エチル(酢酸ジヒドロテルピニル);3−メチルシクロペンタデク−2−エン−1−オン(Muscenone(登録商標)(F));シトロネラ;2−[2−(4−メチルシクロヘクス−3−エン−1−イル)プロピル]シクロペンタノン−(Nectaryl);ドデカン酸エチル(ラウリン酸エチル);8−エチル−1−オキサスピロ[4,5]デカン−2−オン(Ethyl Laitone);13−メチルオキサシクロペンタデク−10−エン−2−オン(Nirvanolide);5,6,7−トリメチルオクタ−2,5−ジエン−4−オン(Pomarose);2,3,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オン(Safraleine);シクロヘキシリデン(フェニル)アセトニトリル−(Peonile);1−メチル−3−(2−メチルプロピル)シクロヘキサノール(Rossitol);2−メチルプロパン酸4−ホルミル−2−(メチルオキシ)フェニル(Isobutavan);1−(2,6,6,8−テトラメチルトリシクロ[5.3.1.0^{1,5}]ウンデク−8−エン−9−イル)エタノン(Vertofix Coeur = Acetyl Cedrene Forte (Quest) = Cedartone V (Givaudan);(2E)−3−2−ヒドロキシフェニル)プロプ−2−エン酸デク−9−エン−1−イル−(Tonkarose)。
【0027】
群Z
酢酸1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル(酢酸イソボルニル);’1−(メチルオキシ)−4−[プロプ−1−エニル]ベンゼン(アネトール);4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)シクロヘクス−3−エン−1−カルバルデヒド(Lyral(登録商標)(IFF));1−(3,5,5,6,8,8−ヘキサメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル)エタノン(Tonalid(登録商標));安息香酸ベンジル;サリチル酸メチル;1−(メチルオキシ)−4−プロプ−2−エニルベンゼン(メチルシャビコール(methyl chavicol));3−メチル−4−(1,2,2−トリメチルプロピル)ペント−4−エン−2−オン(アセチルジイソアミレン);オキサシクロヘキサデカン−2−オン(シクロペンタデカノリドまたはExaltolide(登録商標)(F));酢酸トリシクロ[5.2.1.0^{2,6}]デク−3−エン−8−イル(Jasmacyclene(登録商標)(Q));1,4−ジメチルシクロヘキサンカルボン酸メチル(Cyprisate(登録商標)(Q));ゲラニルニトリル[2,2−ビス(メチルオキシ)エチル]ベンゼン(フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール);3−(4−メチルペント−3−エニル)シクロヘクス−3−エン−1−カルバルデヒド(Empetal(登録商標)(Q));ノン−2−イノン酸メチル(炭酸メチルオクチン);
【0028】
1−メチル−4−(4−メチルペント−3−エニル)シクロヘクス−3−エン−1−カルバルデヒド(Precyclemone B(登録商標)(IFF));2−エチル−4−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エン−1−イル)ブト−2−エン−1−オール(Bangalol(登録商標)(Q));安息香酸メチル;オキサシクロヘキサデク−12(13)−エン−2−オン(Habanolide(登録商標)(F));サリチル酸アミル;安息香酸エチル;3−(1−メチルエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸エチル(Herbanate(登録商標)(Q));ミリスチン酸イソプロピル;酢酸1,1−ジメチル−2−フェニルエチル(酢酸ジメチルベンジルカルビニル);ギ酸2−[4−(1−メチルエチル)シクロヘキサ−1,4−ジエン−1−イル]エチル(イソベルガメート(isobergamate));3−フェニルプロパン−1−オール(フェニルプロピルアルコール);酢酸2−(メチルオキシ)−4−[プロプ−1−エニル]フェニル(酢酸イソオイゲニル);1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オン(樟脳);パチョリ;イソ酪酸フェノキシエチル;2,4,6−トリメチル−4−フェニル−1,3−ジオキサン(Floropal(登録商標)(H));2−メチルデカンニトリル(Frutonile(登録商標)(Q));シクロペンタデカノンおよびシクロヘキサデカノリドおよびこれらの混合物(例えばSilvanone m(登録商標)(Q))
【0029】
1−(1,1,2,3,3,6−ヘキサメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)エタノン(Phantolid(登録商標));1−(5,5−ジメチルシクロヘクス−1−エン−1−イル)ペント−4−エン−1−オン(Dynascone(登録商標)(F));3−(5,5,6−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)シクロヘキサノール(イソボルニルシクロヘキサノール);2,4−ジメチルシクロヘクス−3−エン−1−カルバルデヒド(Ligustral(登録商標)(Q));サリチル酸イソブチル;2−(メチルオキシ)−1−[(フェニルメチル)オキシ]−4−[プロプ−1−エニル]ベンゼン(ベンジルイソオイゲノール);サリチル酸ベンジル;イソ酪酸フェニルエチル;アセト酢酸エチル;4−メチル−2−(2−メチルプロピル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール(Florosa(登録商標)(Q));1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オール(ボルネオール);2−メチルブタン酸エチル;トリデク−2−エンニトリル(トリデセン−2−ニトリル);1−[(2−ヒドロキシプロピル)オキシ]プロパン−2−オール(ジプロピレングリコール);4−フェニルブタン−2−オン(ベンジルアセトン);
【0030】
3−(5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)シクロヘキサノール(Magnol(登録商標)(K));(2−{[1−(エチルオキシ)エチル]オキシ}エチル)ベンゼン(Efetaal(登録商標)(Q));ギ酸2−フェニルエチル(ギ酸フェニルエチル);5−メチル−2−(2−メチルプロピル)−1,3−ジオキサン(Camonal(登録商標)(Q));酢酸3,7−ジメチルオクト−6−エニル(酢酸シトロネリル);(フェニルオキシ)ベンゼン(ジフェニルオキシド);トリシクロ[5.2.1.0^{2,6}]デカン−2−カルボン酸エチル(Fruitate(登録商標)(K));(2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)酢酸エチル(Applinal(登録商標)(Q));3,7−ジメチルオクト−6−エナール(シトロネラール);(フェニルオキシ)酢酸プロプ−2−エニル(フェノキシ酢酸アリル);酢酸3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエニル(酢酸ゲラニル);[2−(ブチルオキシ)エチル]ベンゼン(Cressanther(登録商標)(Q));オレンジテルペンピュア;2−ヒドロキシ安息香酸3−メチルブチル(サリチル酸イソアミル);ドデカンニトリル;
【0031】
3,5,6−トリメチルシクロヘクス−3−エン−1−カルバルデヒド(イソシクロシトラール);2−ヒドロキシ安息香酸ヘクス−3−エニル(サリチル酸シス−3−ヘキセニル);2,6,6,8−テトラメチル−8−(メチルオキシ)トリシクロ[5.3.1.0^{1,5}]ウンデカン(Cedramber(登録商標)(IFF));6−ブチル−2,4−ジメチル−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン(Gyrane(登録商標)(Q));酢酸3−メチル−1−(2−メチルプロピル)ブチル(アリケート(alicate));3−フェニルプロプ−2−エン−1−オール(ケイ皮アルコール);7−ヒドロキシ−3,7−ジメチルオクタナール(ヒドロキシシトロネラール);サリチル酸ヘキシル;酢酸3,5,5−トリメチルヘキシル(酢酸イノニル(inonyl acetate));3−{[1−(エチルオキシ)エチル]オキシ}−3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン(Elintaal(登録商標)(Q));3−(エチルオキシ)−1,1,5−トリメチルシクロヘキサン(Herbavert(登録商標)(H));1−メチルエチル2−フェニルエチルエーテル(ペチオール(petiole));3−シクロヘキシルプロパン酸プロプ−2−エニル(プロピオン酸アリルシクロヘキシル);酢酸2−フェニルエチル(酢酸フェニルエチル);酢酸ヘキシル;2−メチルペンタン酸エチル(Manzanate(登録商標)(Q));3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテル(Anther(登録商標)(Q));酢酸ベンジル;2−(2,4−ジメチルシクロヘクス−3−エン−1−イル)−5−メチル−5−(1−メチルプロピル)−1,3−ジオキサン(Karanal(登録商標)(Q));酢酸シス−3−ヘキセニル;
【0032】
{[(エチルオキシ)メチル]オキシ}シクロドデカン(Boisambrene forte(登録商標)(H));酢酸2−(1,1−ジメチルエチル)シクロヘキシル (Ortholate(登録商標)(Q));4,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロインデノ[5,6−{c}]ピラン(Galaxolide(登録商標)(IFF));1,3,3−トリメチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン(シネオール);[2−(メチルオキシ)エチル]ベンゼン(フェニルエチルメチルエーテル);ビシクロノナラクトン;酢酸1−フェニルエチル(酢酸スチルアリル);酢酸2−(6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−エン−3−イル)エチル(酢酸ノピル(nopyl acetate))およびシス−3−ヘキセノール。
【0033】
F:Firmenichにより供給されるかまたはFirmenichの登録商標である。
G:Givaudanにより供給されるかまたはGivaudanの登録商標である。
H:Harmann & Reimerにより供給されるかまたはHarmann & Reimerの登録商標である。
IFF:International Flavors & Fragrancesにより供給されるかまたはInternational Flavors & Fragrancesの登録商標である。
K:Kaoにより供給されるかまたはKaoの登録商標である。
Q:Quest Internationalにより供給されるかまたはQuest Internationalの登録商標である。
【0034】
香料組成物は、溶媒、希釈剤、添加剤、賦形剤などから選択される1種または2種以上の追加の成分を任意に含んでいてもよい。好適な材料および量は、当業者には十分知られている。
【0035】
香料組成物は、好都合には、少なくとも65重量%、少なくとも70重量%または少なくとも75重量%の群AおよびB中の成分を含む。望ましくは、香料組成物(すべての溶媒、希釈剤などを含む)の全重量のうち、少なくとも65重量%は、群AおよびBから選択されるフレグランス成分を含む。
【0036】
香料組成物は、望ましくは少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも60重量%、および場合により、より多量の群A中の成分を含む。
群Aおよび群Bの成分の総量のうち、少なくとも70重量%、より好ましくは少なくとも85重量%が、群A成分を含むことが好ましい。
【0037】
望ましくは、香料組成物は、少なくとも3、4、5、6、7、8種または9種以上の群AおよびBからの成分を含む。好ましくは、組成物は、少なくとも3、4、5、6、7、8種または9種以上の群Aからの成分を含む。組成物は、さらに、または代替的に、少なくとも3、4、5、6、7、8種または9種以上の群Bからの成分を含んでいてもよい。数種のフレグランス成分の混合物を用いることにより、良好なまたは所望の快楽的特性およびリパーゼ関連の悪臭を中和する特性を有する香料組成物の調合が補助される。
【0038】
LogPがACD Labs Log P db V9.0, Advanced Chemistry Development Inc. Toronto, Canadaを用いたグループ寄与法から計算される場合に、オクタノール−水分配係数(対数の形態でlog10Pとして表される)の値が約3より大きい1種または2種以上の群Aおよび群Bの成分を用いることが好ましい。この基準に基づく好ましい群AおよびBの物質を、これらの慣用名により、logPのACD値と共に以下の表1に列挙する。
【0039】
【表1】

【0040】
【表2】

【0041】
組成物中の群AおよびBの成分のlogP値の平均(種々の成分の量およびこれらのlogP値を考慮して計算したもの)が約3より大きいことが、さらに好ましい。
3を超えるlogP値を有するフレグランス成分および混合物を用いることにより、香料組成物の布上への付着および保持が補助され、したがって通常の使用におけるリパーゼ関連の悪臭に対する中和作用が増強される。
【0042】
本発明の香料組成物は、洗濯用製品において、特にリパーゼを含む洗濯洗剤において用途が見出される。
さらなる局面において、本発明はこのように、上記で特定した群AおよびBから選択される1種または2種以上のフレグランス成分を少なくとも約60重量%含む組成物を含むランドリー製品を提供する。
【0043】
組成物は、好ましくは上記で特定した好ましい特徴を有する本発明の香料組成物である。
洗濯用製品は、好都合には、リパーゼを含む洗濯洗剤の形態である。
香料は、洗濯用製品の重量を基準として0.05〜1.5重量%の範囲内の量で、好適に存在する。
【0044】
本発明の洗濯洗剤は、任意の好都合な形態であってもよく、これには、水性または非水性のいずれかの、粉末状または顆粒状の固体、バー、ペーストまたは液体が含まれる。リパーゼの他に、これらは、当該分野における通常の成分、例えばアニオン性、カチオン性、双性イオン性または非イオン性の洗剤活性化合物、ビルダー(builder)、金属イオン封鎖剤、無機充填材、漂白剤、光学的光沢剤、再付着防止剤、ファブリックコンディショニング剤、他の酵素などを含んでいてもよい。このような洗濯洗剤はさらに、他の慣用的成分、例えば上記で引用した文献に記載されているものを含んでいてもよい。したがって、典型的な洗濯洗剤は、以下のものを含む:5〜40%のアニオン性洗浄活性剤、1〜20%の非イオン性洗浄活性剤、0〜5%の泡立て増進剤(lather booster)、0〜30%のビルダー/金属イオン封鎖剤、0〜60%の無機充填材、0〜15%の漂白剤、15%までの1種または2種以上の光学的光沢剤、再付着防止剤、酵素およびファブリックコンディショニング剤ならびに0.05〜1.5%の香料。
【0045】
本発明の洗濯洗剤中に包含させるのに好適なリパーゼは、例えばNovo Industri A/S(デンマーク)のLipozyme、Lipolase、Lipex 100T、SP-285、SP-356およびSP-400、Amano Pharmaceutical Co.(日本)のAmano lipase P、B、CES、CE、AP、M-APおよびAML、Meito lipase MY-30、OFおよびPL, Saiken lipaseおよびEnzeco lipase(商品名)である。リパーゼを、他の酵素との混合物において加えてもよい。あるいは、主に他の活性によって特徴づけられるが、また有用なリパーゼ活性をも示す酵素を、用いてもよい。洗濯洗剤中のリパーゼの量は、好ましくは少なくとも20LU/g、特に100LU/gまたはこれ以上、最も好適には少なくとも500LU/gの脂肪分解酵素活性を生じる程度である。
【0046】
リパーゼ単位(Lipase Unit)(LU)は、30℃の温度およびpH=9.0にて、3.3重量%のオリーブ油および3.3%のアラビアゴムのエマルジョンから、5mMのトリス緩衝液中の13mMのCa2+および20mMのNaClの存在下で、pHスタットにおいて1分あたり1μmolの滴定可能な脂肪酸を生成するリパーゼの量である。
【0047】
洗濯用製品は、あるいは、ファブリックコンディショナー、ファブリックコンディショナーボール、回転式乾燥機シート、ファブリックリフレッシュスプレーなどの製品、および、布またはファブリック、特にリパーゼ含有消費者製品で処理したかまたは処理される布またはファブリックと接触することが合理的に予測され得る同様の製品を含んでいてもよい。洗濯用製品はまた、特に3より大きいlogPを有する組成物を用いる際に、布またはファブリックに対する保持を高めるための前洗い処理用製品の形態であってもよい。
【0048】
本発明のさらなる局面は、リパーゼ含有洗濯用製品中で洗濯された布またはファブリック上のリパーゼに由来する悪臭を防止または低減する方法であって、布またはファブリックを、上記で特定した群AおよびBから選択される1種または2種以上のフレグランス成分を少なくとも約60重量%含む組成物と接触させることを含む、前記方法に関する。組成物は、好ましくは本発明の香料組成物であり、これは、本発明により洗濯用製品中に好都合に存在する。
【0049】
さらなる局面において、本発明は、布またはファブリック上のリパーゼに由来する悪臭を防止または低減する目的のための、上記で特定した群AおよびBから選択される1種または2種以上のフレグランス成分を少なくとも約60重量%含む組成物の使用を包含する。組成物は、好ましくは本発明の香料組成物であり、これは、本発明により洗濯用製品中に好都合に存在する。
【0050】
布またはファブリックは、リパーゼ含有洗濯用製品で洗浄する前、間または後に、好ましくは洗浄の間または後に、組成物と好適に接触し、組成物は、望ましくは乾燥の間に布またはファブリック上に存在する。
【0051】
前に記載した香料組成物を、任意に、封入材、例えばポリマー、カプセル、マイクロカプセルおよびナノカプセル、リポソーム、フィルム形成剤、吸収剤(例えばカーボンまたはゼオライト)、環状オリゴ糖類およびこれらの混合物で封入してもよく、かつ/またはこれらを、基質に化学的に結合させ、これを、外部の刺激、例えば光、酵素などを適用することによりフレグランス分子を放出するように適合させ、次に洗濯用製品、特にリパーゼを含む洗濯洗剤と混合してもよい。
【0052】
したがって、さらなる局面において、本発明は、上記で特定した群AおよびBから選択される1種または2種以上のフレグランス成分を少なくとも約60重量%含む、封入された、好ましくはカプセル封入された、例えばマイクロカプセル封入された組成物を含む、洗濯用製品を提供する。
【0053】
本発明を、以下の例において例示によりさらに記載する。
例1:リパーゼ阻害試験
多数のフレグランス成分を、3種の異なる濃度(2500、1250および312ppm)にて、リパーゼ活性について個別にアッセイし、リパーゼ感受性基質から発せられた蛍光を、自動プレートリーダーにより測定した。これらの結果から、0〜100のリパーゼ阻害スコアを、試験した各々の成分に割り当てた。
すべての化学物質および試薬を、Sigma, Dorset, UK(特に述べない限り)から購入した。溶液を、他に述べない限り室温にて貯蔵した。
【0054】
以下の試薬を用いた。
・0.1MのBIS−TRIS緩衝液、pH6.5。10.46gのBIS−TRIS緩衝液を蒸留水に溶解して100mlとすることにより調製した。濃HClでpH6.5(Corning 215 pHメーターを用いて測定した)に調整し、蒸留水で500mlとした。
・0.25mg/mlのLipex(登録商標)100T酵素溶液。0.05gのLipex(Novozymes)をBIS−TRIS緩衝液に溶解して2mlとして、25mg/mlの溶液を得ることにより調製した。これを、BIS−TRIS緩衝液で1/100に希釈して、0.25mg/mlの最終濃度を得た。直ちに用いる。
・600μmのオレイン酸4−トリフルオロメチルウンベリフェリル (trifluoromethylumbelliferyl)(TMUO)基質。4−TMUOの凍結した10mgのバイアルを解凍し、0.5mlのDMSOを加えることにより調製した。混合して0.5mlを32.8mlのBIS−TRIS緩衝液に移す。直ちに用いる。
【0055】
各々のフレグランス成分を、3種の異なる濃度(2500、1250および312ppm)にて試験した。3種の成分のストック溶液を、試験すべき各々の成分について作製した。15,000ppmの成分ストックフレグランス溶液を、75mgの成分を5gのBIS−TRIS緩衝液に溶解し、ボルテックスすることにより作製した。この溶液の2mlを、2mlのBIS−TRIS緩衝液と混合し、ボルテックスして、7,500ppmの貯蔵液を作製した。最終的に1,875ppmの貯蔵溶液を作製するために、1mlの7,500ppm溶液を、3mlのBIS−TRIS緩衝液に加え、ボルテックスした。これを、マイクロタイタープレート1枚毎にスクリーニングする24種の成分すべてについて繰り返した。ウェルA1中に、成分1の15,000ppm貯蔵液50μlを加え、7,500ppmおよび1,875ppmの貯蔵液50μlを、それぞれA2およびA3中にピペットで加えた。
【0056】
これを、次の各成分について縦方向に、次いでプレートの横方向に繰り返し、したがって例えば成分2はウェルB1〜3中に、成分3はウェルC1〜3中に、成分8は行H1〜3中に存在することとなった。これを、残りの成分について、別の8種と共にウェルA4〜H6において、そしてさらなる8種の成分と共にウェルA7〜H9において繰り返した。列10および11を、対照およびブランクに供し、一方、列12は用いないままとした。すべての成分ストック溶液を分配した後に、各ウェルにそれぞれ140μlおよび200μlの緩衝液を加えた列10および11中のものを除いて、90μlの緩衝液をすべてのウェルに加えた。列11のもの以外のすべてのウェル中に、60μlの0.25mg/mlのLipex(登録商標)酵素溶液を加え、最終的に反応を始めるために、100μlの基質(600μMのTMUO)をすべてのウェルに加えた。以下の表2は、容積を記載する。プレートを、37℃にて20分間インキュベートし、その後これらを、約385nmにおける励起および約500nmにおける発光で蛍光により読みとった。ブランクの平均の結果を、成分の結果から除算して、対照と比較した。次いで各々の成分についての阻害の百分率を計算することが可能となった。
【0057】
【表3】

【0058】
例えば、最も活性なリパーゼ阻害成分の中で、テトラヒドロリナロールは、2500ppmと1250ppmとの両方においてリパーゼ活性を完全に阻害し、アルデヒドc12は、これらの濃度で90%より高く阻害した。これらは共に、本発明において用いる群Aに分類される物質の中にある。Ionone(登録商標)およびノナナールなどの物質は、2500ppmの濃度にて、リパーゼを≧15%および<25%阻害し、したがって群Bに分類される。フェニル酢酸フェニルエチルなどの物質は、2500ppmにて、リパーゼを≧5%および<15%阻害し、群Cに分類される。2500ppmにて<5%の阻害スコアを有する物質、例えば酢酸イソボルニルは、群Zに分類され、好ましくは、本発明の香料を調製するにあたり回避されるべきものである。結果の他の例を、表3に示す。
【0059】
【表4】

【0060】
いくつかの阻害スコアが100%より大きいかまたは0より小さいことに注意すべきである。これらは、フレグランス成分がそれぞれ自家蛍光性(auto-fluorescent)であるかまたは消光剤として挙動することによる実験上のアーチファクトであると考えられる。いずれの場合においても、物質の活性は、活性の両極端にあると解釈される。本発明において用いる物質は、単独で試験した際のみならず他の香料成分との混合物において用いた際にも活性であることが、見出された。
【0061】
例2:製品の洗浄試験における香料組成物の性能
香料組成物を、リパーゼを含む洗濯洗剤で洗濯された布上の残留悪臭を中和するこれらの能力に関して試験した。
【0062】
汚染
標準的な汚染方法を、以下に記載するように用いた:10gの乳製品(好ましくは牛乳)を、1600cmのアクリル布の正方形の上に、均一に適用した。次に、布を、1時間プラスチック袋中に密封した。その後、布を、一晩中自然乾燥(line dry)した。
【0063】
洗濯手順
0.5%のLipex 100T (ex Novo Industri A/S)および0.1%の試験するべき香料組成物を含む6gの洗濯洗剤粉末(構成:以下を参照)、1リットル(l)の40℃の水、および上記のとおり準備した汚れた布を、Terg-O-tometer(登録商標)洗濯装置中に投入した。布を150rpmにて10分間洗濯した。脱水後に、布を24時間自然乾燥した。乾燥した布をプラスチック袋中に入れて、室温にて1時間放置して平衡にした。香料を含まない粉末洗剤で洗濯した布の対照試料を、同様にして調製した。
【0064】
【表5】

【0065】
感覚的分析
乾燥布を、専門家のパネリストにより評価して、リパーゼに由来する悪臭の低減を評価した。
【0066】
香料組成
試験を、特に、洗濯粉末組成物中に包含される以下の香料組成物を用いて行った。香料組成物1〜3は、本発明に従うものであり、組成物4は、本発明の範囲外の比較例である。
【0067】
【表6】

【0068】
【表7】

【0069】
【表8】

【0070】
【表9】

【0071】
【表10】

【0072】
【表11】

【0073】
本発明に従って設計した香料組成物1〜5は、専門家のパネリストによって評価した際に、従来技術から採用した比較例にまさる、リパーゼに由来する悪臭の顕著な低減をもたらすことが、見出された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
群AおよびBから選択される少なくとも60重量%のフレグランス成分を含む香料組成物であって:
群Aが、以下:
3,7−ジメチルオクタン−3−オール、エチルバニリン、ドデカナール、酢酸1−メチル−1−(4−メチルシクロヘクス−3−エン−1−イル)エチル、3−メチル−5−フェニルペンタン−1−オール、ゲラニオール、デセン−9−オール、2,4−ジメチル−4−フェニルテトラヒドロフラン、4,6−ジメチル−2−フェニル−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン、2,2−ジメチルプロパン酸トリシクロ[5.2.1.0^{2,6}]デク−3−エン−8−イル、ガンマ−デカラクトン、2−{[7−ヒドロキシ−3,7−ジメチルオクチリデン]アミノ}安息香酸メチル、1,3−ベンゾジオキソール−5−カルバルデヒド、オイゲノール、イソオイゲノール、1−メチル−3−(2−メチルプロピル)シクロヘキサノール、クエン酸トリエチル、デカナール、シトロネロール、3,7,11−トリメチルドデカ−1,6,10−トリエン−3−オール、1,7−ジオキサシクロヘプタデカン−8−オン、ガンマ−ウンデカラクトン、2−アミノ安息香酸メチル、ベンズアルデヒド、5−メチルヘプタン−3−オンオキシム、3−[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]−2−メチルプロパナール、3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−{b}]フラン、4−(メチルオキシ)ベンズアルデヒド、4−メチル−3−デセン−5−オール、3−[4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル]プロパナール、2,7−ジメチル−10−(1−メチルエチル)−1−オキサスピロ[4.5]デカ−3,6−ジエン、2−メチル−3−[4−(1−メチルエチル)フェニル]プロパナール、酢酸パラtertブチルシクロヘキシル、2H−クロメン−2−オン、2,2,7,7−テトラメチルトリシクロ[6.2.1.0^{1,6}]ウンデカン−5−オン、リナロール、6,8−ジメチルノナン−2−オール;2−エトキシ−4−メトキシメチルフェノール;ドデカナール;ドデカン酸;および7−(3−メチルブチル)−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−3(4H)−オン
からなり、
群Bが、以下:
1,4−ジオキサシクロヘプタデカン−5,−17−ジオン、3−メチル−5−(2,2,3−トリメチルシクロペント−3−エン−1−イル)ペンタン−2−オール、酢酸2,2,2−トリクロロ−1−フェニルエチル、4−[4−(メチルオキシ)フェニル]ブタン−2−オン、ガンマ−ノナラクトン、4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン、ノナナール、ジヒドロミルセノール、4−(2,6,6−トリメチルシクロヘクス−1−エン−1−イル)ブト−3−エン−2−オン、[4−(1−メチルエチル)シクロヘキシル]メタノール、4−トリシクロ[5.2.1.0^{2,6}]デク−8−イリデンブタナール、1−(2,6,6−トリメチルシクロヘクス−3−エン−1−イル)ブト−2−エン−1−オン、1−(2,6,6−トリメチルシクロヘクス−2−エン−1−イル)ブト−2−エン−1−オン、1−(2,6,10−トリメチルシクロドデカ−2,5,9−トリエン−1−イル)エタノン、1,1,2,3,3−ペンタメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロ−4H−インデン−4−オン、5−エチル−7−メチルノナ−4,6−ジエン−3−オン、1−{[2−(1,1−ジメチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}ブタン−2−オール、2−[2−(4−メチルシクロヘクス−3−エン−1−イル)プロピル]シクロペンタノン、2,4−ジヒドロキシ−3,6−ジメチル安息香酸メチル、メチルナフチルケトン、(3−オキソ−2−ペンチルシクロペンチル)酢酸メチル、シダーウッド;ジメチルカルバミン酸1−エテニル−1,5−ジメチルヘクス−4−エン−1−イル;(6Z)−3,7−ジメチルノナ−1,6−ジエン−3−オール;および5−オクチルジヒドロフラン−2(3H)−オン
からなる、前記香料組成物。
【請求項2】
香料組成物のうち合計で少なくとも65重量%が、群AおよびBから選択されるフレグランス成分を含む、請求項1に記載の香料組成物。
【請求項3】
少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも60重量%の群Aにおける成分を含む、請求項1または2に記載の香料組成物。
【請求項4】
群Aおよび群Bの成分の合計のうち少なくとも70重量%、より好ましくは少なくとも85重量%が、群Aの成分を含む、請求項1、2または3に記載の香料組成物。
【請求項5】
群AおよびBからの少なくとも3種の成分を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の香料組成物。
【請求項6】
群Aからの少なくとも3種の成分を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の香料組成物。
【請求項7】
群Bからの少なくとも3種の成分を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の香料組成物。
【請求項8】
オクタノール−水分配係数(対数の形態でlog10Pとして表される)のACD値が約3より大きい1種または2種以上の群Aまたは群Bのフレグランス成分を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の香料組成物。
【請求項9】
群AおよびBのフレグランス成分のオクタノール−水分配係数の平均ACD値が、約3より大きい、請求項1〜8のいずれかに記載の香料組成物。
【請求項10】
請求項1において特定した群AおよびBから選択される1種または2種以上のフレグランス成分を少なくとも約60重量%含む組成物を含む、洗濯用製品。
【請求項11】
請求項1〜9のいずれかに記載の香料組成物を含む、洗濯用製品。
【請求項12】
リパーゼを含む洗濯洗剤を含む、請求項11に記載の洗濯用製品。
【請求項13】
香料組成物が、洗濯用製品の重量を基準として0.05〜1.5重量%の範囲内の量で存在する、請求項11または12に記載の洗濯用製品。
【請求項14】
芳香を付与されたリパーゼ含有洗濯洗剤製品であって、洗剤の重量を基準として0.05〜1.5重量%の、群AおよびBから選択されるフレグランス材料を合計で少なくとも60重量%含むリパーゼ阻害香料を含む、前記洗濯洗剤製品。
【請求項15】
リパーゼ含有洗濯用製品中で洗濯した布またはファブリック上のリパーゼに由来する悪臭を防止または低減する方法であって、布またはファブリックを、請求項1において特定した群AおよびBから選択される1種または2種以上のフレグランス成分を少なくとも約60重量%含む組成物と接触させることを含む、前記方法。
【請求項16】
請求項1において特定した群AおよびBから選択される1種または2種以上のフレグランス成分を少なくとも約60重量%含む組成物の、布またはファブリック上のリパーゼに由来する悪臭を防止または低減する目的のための使用。

【公表番号】特表2010−519368(P2010−519368A)
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−550682(P2009−550682)
【出願日】平成20年2月26日(2008.2.26)
【国際出願番号】PCT/EP2008/001486
【国際公開番号】WO2008/104352
【国際公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(509115292)ジボダン ネーデルランド サービシーズ ビー.ヴイ. (8)
【氏名又は名称原語表記】GIVAUDAN NEDERLAND SERVICES B.V.
【住所又は居所原語表記】Huizerstraatweg 28, NL−1411 GP Naarden Netherlands
【Fターム(参考)】