骨充填材及びその製造方法
整形外科または歯科領域で使う骨充填材及びその製造方法を提供する。骨充填材は、少なくとも一つの中空を備える柱状のボディーを含む。また、骨充填材の製造方法は、生体活性物質を含むスラリーを製造する段階と、スラリーを少なくとも一つの中空を含む柱状を有するボディーで加圧成形する段階と、ボディーを焼結する段階と、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨充填材及びその製造方法に係り、より詳細には、整形外科または歯科領域で使う骨充填材及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
整形外科や歯科領域で使う骨充填材としては、多孔性生体活性セラミックが選好される。緻密な生体活性セラミックは、界面で骨と結合するが、骨が成長して行く空間がなくて骨の成長を制限し、体内に最後まで残っているために骨との完全な置換が不可能である。しかし、生体活性セラミックを多孔化する場合、骨の気孔内への成長が可能なので、完全な骨癒合を期待することができる。
【0003】
一般的に使われる骨充填材は、3次元的な気孔が連結されている網状骨形が主に使われる。しかし、このような3次元的に連結された気孔を有する骨充填材の場合、気孔サイズの正確な定義が容易ではなく、気孔率が低い場合、気孔が詰まることがあり、気孔率を高めるのに限界があるために、強度が低くなる問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が果たそうとする技術的課題は、生体適合性に優れ、安定的な機械的強度を有し、優れた骨生成効率を有する骨充填材を提供する。
【0005】
また、本発明が果たそうとする他の技術的課題は、生体適合性に優れ、安定的な機械的強度を有し、優れた骨生成効率を有する骨充填材の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を果たすための本発明の一実施形態による骨充填材は、少なくとも一つの中空を備える柱状のボディーを含む。
【0007】
この際、前記中空は、円柱または多面体柱状であり得る。
【0008】
また、前記ボディーは、円柱または多面体柱状を有し、微細多孔を含みうる。
【0009】
また前記ボディーは、その表面が研削処理されうる。
【0010】
このような前記ボディーは、ハイドロキシアパタイト、燐酸三カルシウム、燐酸一カルシウム、六燐酸四カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、生体活性ガラス及び結晶化ガラスからなる群から選択された少なくとも一つの生体活性物質を含みうる。
【0011】
また、前記ボディーは、約100ないし1000μmの直径を有し、前記中空は、前記ボディー直径の約60%以下に該当する直径を有しうる。
【0012】
このような前記骨充填材は、約50ないし90%の気孔率を有しうる。
【0013】
前記他の技術的課題を果たすための本発明の一実施形態による骨充填材は、生体活性物質を含むスラリーを製造する段階と、前記スラリーを少なくとも一つの中空を含む柱状のボディーで加圧成形する段階と、前記ボディーを焼結する段階と、を含む。
【0014】
前記スラリー中の前記生体活性物質は、ハイドロキシアパタイト、燐酸三カルシウム、燐酸一カルシウム、六燐酸四カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、生体活性ガラス及び結晶化ガラスからなる群から選択された少なくとも一つであることができる。
【0015】
また、前記スラリーは、気孔形成剤をさらに含むことができ、前記気孔形成剤は、例えば、ポリメチルメタアクリレート、スターチ及びナフタレンのうちの少なくとも一つ選択されうる。
【0016】
また、前記成形段階は、柱状のボディーを乾燥する段階をさらに含みうる。前記乾燥段階で前記ボディーは、約100ないし200℃で乾燥されうる。
【0017】
また、前記成形段階または前記焼結段階は、前記柱状のボディーを所望の長さで切断する段階をさらに含みうる。
【0018】
また、前記中空は、円柱または多面体柱状であり得る。
【0019】
また、前記ボディーの形状は、円柱または多面体柱状であり得る。
【0020】
また、前記ボディーは、約100ないし1000μmの直径を有し、前記中空は、前記ボディー直径の約60%以下に該当する直径を有しうる。
【0021】
このような前記骨充填材は、約50ないし90%の気孔率を有しうる。
【0022】
また、前記焼結段階で前記ボディーは、約1000ないし1300℃で焼結されうる。
【0023】
また、前記焼結段階後、前記ボディーを研削する段階をさらに含むことができ、前記研削は、水、または前記水の比重と実質的に同じ比重を有するか、それより小さな比重を有する有機溶媒のうちから行われうる。この際、前記有機溶媒は、エタノール、メタノール及びアセトンからなる群から選択された少なくとも一つであることができ、望ましくは、前記有機溶媒はメタノールであり得る。
【0024】
その他の実施形態の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0025】
本発明による骨充填材は、多孔性構造のボディーとその内部に中空とを含むことによって、生体適合性に優れ、安定した機械的強度を有し、優れた骨生成効率を有する。
【0026】
また、研削処理された骨充填材の表面によって骨欠損部の損傷を抑制し、屑の発生による副作用を減らしうる。
【0027】
また、本発明による骨充填材の製造方法は、生体活性物質を含むスラリーを加圧成形して一定の形状で骨充填材を成形することによって、従来より低温でも骨充填材を焼結させ、これにより、焼結過程での骨充填材を構成する物質の変性可能性を減少させ、骨充填材の不要な材料損失を減らし、生産コストを節減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態とその変形例とによる骨充填材の透過斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態とその変形例とによる骨充填材の透過斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態とその変形例とによる骨充填材の透過斜視図である。
【図4】本発明の他の実施形態による骨充填材の透過斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態による骨充填材の製造方法に対する工程フローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態による骨充填材の製造方法に使われる骨充填材の成形装置の断面図である。
【図7】図6の骨充填材の成形装置のピストンが最大に上昇した状態で図示した断面図である。
【図8】図6の骨充填材の成形装置にスラリーを注入する時の形状を図示した断面図である。
【図9】図8の側面図である。
【図10】図6の骨充填材の成形装置による骨充填材の成形過程を図示した部分断面図である。
【図11】本発明の他の実施形態による骨充填材の製造方法に対する工程フローチャートである。
【図12】本発明の他の実施形態による骨充填材の製造方法に使われる研削装置の断面図である。
【図13】図12の研削装置によって研削された骨充填材の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図14】骨充填材の毒性実験結果を図示したグラフである。
【図15】骨充填材の細胞増殖実験結果を図示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらの達成方法は、添付図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すれば、明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されず、相異なる多様な形態で具現でき、単に本実施形態は本発明の開示を完全にし、当業者に発明の範ちゅうを完全に知らせるために提供され、本発明は請求項の範ちゅうによって定義されるだけである。明細書全体に亘って同一参照符号は、同一構成要素を指称する。
【0030】
以下、本発明の一実施形態による骨充填材について図1ないし図3を参照して説明する。図1ないし図3は、本発明の一実施形態及びその変形例による骨充填材の透過斜視図である。
【0031】
図1ないし図3に図示したように、本発明の一実施形態及び変形例による骨充填材100、110、120は、少なくとも一つの中空102、112、122を備える柱状のボディー(body)101、111、121を含む。
【0032】
骨充填材100、110、120のボディー101、111、121は、生体内に移植時に骨欠損部の細胞と直接的に接触する部分であって、ボディー101、111、121と細胞との接触を通じて骨欠損部での新たな骨の生成を誘導することができる。このような骨充填材100、110、120のボディー101、111、121は、経時的に部分的にまたは全体的に徐々に分解されて、ボディー101、111、121が位置した部分が新たに誘導された骨によって満たされる。
【0033】
このような骨充填材100、110、120のボディー101、111、121は、円柱または多面体柱状を有しうる。すなわち、骨充填材100、110、120のボディー101、111、121は、図1及び図3に図示したような実質的に完全な円柱状を有し、楕円柱状(図示せず)を有し、かつその断面が三角状、四角状、五角状、星状(図2の111)などの多角状を有する多面体柱状を有することもある。
【0034】
また、骨充填材100、110、120のボディー101、111、121には、微細な気孔(micropore、以下‘微細気孔’と称する)が形成されており、骨充填材100、110、120のボディー101、111、121は、多孔構造を有する。骨充填材100、110、120が骨欠損部に移植される場合、骨充填材100、110、120のボディー101、111、121に形成されている微細気孔103を通じて血液が浸透されて骨生成を効果的に助ける。
【0035】
骨充填材100、110、120は、またボディー101、111、121内に少なくとも一つの中空102、112、122を含む。中空102、112、122は、ボディー101、111、121に形成された微細気孔103対比相対的に大きい気孔(macro pore)に該当するものであって、骨充填材100、110、120が骨欠損部に移植される場合、骨充填材100、110、120のボディー101、111、121に形成されている微細気孔103と同様に中空102、112、122に血液を含んだ体液が浸透されて骨を効果的に生成させ、該生成された骨細胞が吸着される席を提供して、新たに生成された骨細胞の離脱を防止する。
【0036】
このような中空102、112、122は、骨充填材100、110、120の一端から多端まで貫通する柱状を有する。柱状は円柱状であり、多面体柱状であり得る。すなわち、骨充填材100、110、120の中空102、112、122の形状は、実質的に図1に図示したように、完全な円柱状であり、楕円柱状(図示せず)であり得る。また、骨充填材100、110、120の中空の形状102、112、122は、多面体柱、例えば、その断面が三角状、四角状、五角状、星状(図3の122)などの多角状を有する多面体柱状であり得る。この際、骨充填材100、110、120のボディー101、111、121の外周縁の形状とその内部の中空102、112、122の断面の形状とは互いに同一であり、異なることもある。
【0037】
また、骨充填材100、110、120の中空102、112、122の個数と関連して、その個数は特別に限定されるものではないが、中空102、112、122の個数があまりにも多い場合、強度が弱くなるので、中空102、112、122の個数は、所望の骨充填材100、110、120の気孔率、強度、サイズに合わせて適切に調節されることがある。
【0038】
骨充填材100、110、120のボディー101、111、121は、生体活性に優れた水質からなり、例えば、ハイドロキシアパタイト、燐酸三カルシウム、燐酸一カルシウム、六燐酸四カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、生体活性ガラス及び結晶化ガラスからなる群から選択された少なくとも一つの生体活性物質を含みうる。
【0039】
このような骨充填材100、110、120は、その長さが約0.5ないし2mmであり、直径が約100ないし1000μmであり得るが、これに限定されるものではなく、多様な長さと直径とに変更されうるということは勿論である。このように、骨充填材100、110、120を比較的小さなサイズにすることは、骨充填材100、110、120が適用される骨欠損部のサイズに関係なく、すなわち、骨欠損部のサイズが小さくても、骨充填材の移植を容易にするためである。この際、骨充填材100、110、120の中空102、112、122は、骨充填材100、110、120のボディー直径の約60%以下に該当する直径を有し、望ましくは、約50%以下に該当する直径を有しうる。
【0040】
前述したような微細気孔103と中空102、112、122とを有する骨充填材100、110、120は、例えば、約50ないし90%の気孔率を有しうる。
【0041】
引き続き、本発明の他の実施形態による骨充填材を図4を参照して説明する。図4は、本発明の他の実施形態による骨充填材の透過斜視図である。
【0042】
本発明の他の実施形態による骨充填材は、その表面が研削処理されているものを除いては、本発明の一実施形態による骨充填材と実質的に同一であるので、本発明の一実施形態による骨充填材との差点を中心に本発明の他の実施形態による骨充填材を説明する。
【0043】
本発明の他の実施形態による骨充填材は、図4に図示したように、少なくとも一つの中空132を含む柱状のボディー131を含む。このような骨充填材130の表面は、研削処理されて相対的に柔らかい表面を有し、骨充填材130のエッジも柔らかい曲面にした。
【0044】
このような研削処理された表面を有する骨充填材130は、生体内の骨欠損部に移植される場合、骨欠損部位の細胞の損傷なしに骨を生成させ、エッジの弱い部分が研削処理によって除去された状態であるので、骨充填材130が容易に砕けられない。
【0045】
図4では、それぞれ円柱状の中空132とボディー131とを有する骨充填材130を例示して説明しており、その他に図示はしていないが、多面体柱状の中空と円柱状のボディーとを有する骨充填材、円柱状の中空と多面体柱状のボディーとを有する骨充填材、それぞれ多面体柱状の中空とボディーとを有する骨充填材も、研削処理されて相対的に柔らかい表面と、柔らかい曲面を有するエッジを有しうるということは勿論である。
【0046】
引き続き、本発明の一実施形態による骨充填材の製造方法を説明する。図5は、本発明の一実施形態による骨充填材の製造方法を工程の順に図示した工程フローチャートである。
【0047】
図5に図示したように、まず生体活性物質を含むスラリーを製造した(S11)。
【0048】
生体活性物質は生体内で活性を有し、骨生成を誘導する物質であって、例えば、ハイドロキシアパタイト、燐酸三カルシウム、燐酸一カルシウム、六燐酸四カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、生体活性ガラス及び結晶化ガラスからなる群から選択された少なくとも一つであることができる。
【0049】
このような生体活性物質に後述する焼結によって除去されて微細気孔を形成する気孔形成剤がともに混合されうる。微細気孔形成によって骨充填材は、多孔性構造を有し、多孔性構造を有する骨充填材が骨欠損部に移植される場合、微細気孔を通じて血液の浸透が容易になって効果的に骨生成が誘導されうる。
【0050】
このような微細気孔形成のための気孔形成剤としては、例えば、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、スターチ(starch)、ナフタレンなどを使われる。
【0051】
生体活性物質に添加されるその他の添加物として、スラリー化溶媒、骨充填材の焼結力を向上させる焼結添加剤及び気孔形成を助ける発泡剤などがさらに添加されうる。スラリー化溶媒としては、例えば、キャストオイル(cast−oil)が使われ、焼結添加剤としては、例えば、ポリメチルメタアクリレート(Poly Ethylene Glycol;PEG)が使われ、発泡剤としては、例えば、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)が使われる。
【0052】
生体活性物質などのスラリー化のために混合装置、例えば、モータから回転力を伝達されてインペラ(impeller)を通じて混合物を撹拌して、均一な組成の混合物にするタンク式混合装置を利用することができる。本発明の一実施形態による骨充填材の製造方法で使われる混合装置は、前述したような混合装置に限定されず、本発明の主な目的を果たすことができる限り、他の公知の混合装置にいくらでも代替しうるということは、当業者に自明である。
【0053】
引き続き、スラリーを中空を含む柱状のボディーで加圧成形する(図5のS12)。
【0054】
スラリーを中空を含む柱状のボディーで成形するために、例えば、後述する骨充填材の成形装置を利用することができる。図6は、本発明の一実施形態による骨充填材の製造方法に使われる骨充填材の成形装置の断面図である。
【0055】
図6に図示したように、骨充填材の成形装置200は、スラリーを所定形状で加圧成形する装置であって、スラリーが収容されるシリンダー210、スラリーを加圧して排出するピストン220、排出されるスラリーに中空を形成させる中空形成体230、シリンダー210の上端に結合されてピストン220を支持する貫通管240、貫通管240に弾性力を提供する弾性体250、及び貫通管240と弾性体250とを収容する貫通管収容体260を含む。
【0056】
このような骨充填材の成形装置200を用いてスラリーを成形する方法について図7ないし図10を参照して説明する。図7は、骨充填材の成形装置のピストンが最大に上昇した状態で図示した断面図であり、図8は、骨充填材の成形装置にスラリーを注入する時の形成を図示した断面図であり、図9は、図8の側面図であり、図10は、骨充填材の成形装置による骨充填材の成形過程を図示した部分断面図である。
【0057】
図7に図示したように、指をピストン取っ手224にかけてピストンロッド222を(+X)方向に十分に上昇させるようになれば、ピストンロッド222の下端に結合されたパッキング226が下部貫通管244に接し、ここで、ピストンロッド222を(+X)方向にさらに上昇させれば、シリンダー210と結合されていた下部貫通管244がシリンダー210と分離される。この際、弾性体250は、圧縮状態になって上部貫通管242に(−X)方向に弾性力を提供する。
【0058】
この状態で、シリンダー210をY軸を中心に90°回転させれば、図8及び図9に図示したように、ピストンロッド222の長手方向とシリンダー210の長手方向とが相互直角を成すようになる。したがって、ピストンロッド222を(+X)方向に上昇させる外力を除去しても、貫通管240は圧縮状態にある弾性体250によって(−X)方向の力を受けるために、ピストン220とシリンダー210は、直角を成して接した状態を保持することができる。
【0059】
このように、ピストン220とシリンダー210とが弾性体250の弾性力によって直角である状態で保持されれば、ユーザは、シリンダー210のみを把持した状態でシリンダー210の内部のスラリー収容空間215にスラリーを注入することができる。
【0060】
スラリーの注入が完了すれば、ピストンロッド222を再び(+X)方向に上昇させた後、シリンダー210をY軸を中心に90°回転してピストンロード222とシリンダー210とを平行に位置させ、ピストンロッド222を(−X)方向に下降させることによって、下部貫通管244がシリンダー210に結合されてピストンロード222の下部がシリンダー210の内部に位置して、骨充填材の成形装置200は、図7に図示されたような状態に復帰される。
【0061】
次いで、図10に図示されたように、ピストンロッド222を通じてシリンダー210の内部に収容されたスラリーB1を下方に加圧すれば、シリンダー210の内部に収容されたスラリーB1は、シリンダー210の加圧力によって下方に進行し、排出口213aを通じてスラリーB2が排出されて中央に中空を含む柱状のボディーで成形される。成形されたボディーの外径は排出ノズル213の直径と、中空の直径は中空コア232の直径と同じになる。中空の形状とサイズは、中空コア232の形状とサイズとを調節することでユーザの意図によって正確に調節されることがある。
【0062】
引き続き、中空を含む柱形状に成形されたボディーを所望のサイズで切断するのに適した強度を有するように乾燥を行う。
【0063】
乾燥は、例えば、熱風乾燥器または真空乾燥器のような加熱手段を用いて、成形されたボディーを加熱手段内に位置させ、約100ないし200℃の温度範囲で約0.5時間ないし1時間加熱して行うことができる。
【0064】
次いで、乾燥されたボディーを使用目的に適したサイズを有するように切断する、例えば、乾燥されたスラリーは、約0.5ないし2mmのサイズで切断することができる。このように乾燥されたボディーを比較的短く切断することは、骨充填材が骨欠損部のサイズに関係なく、すなわち、骨欠損部のサイズが小さくても、骨充填材の移植を容易にするためである。所望のサイズへの切断は乾燥後に行われ、後述する焼結段階で焼結後に行われても良い。
【0065】
乾燥されたスラリーを切断する装置としては、例えば、レーザ切断機、ウォータージェット切断機のような精緻な切断機が使われ、本発明の主な目的を果たすことができる限り、他の公知の切断装置にいくらでも代替しうるということは、当業者に自明である。
【0066】
引き続き、中空を含む柱状のボディーを焼結する(図5のS13)。
【0067】
中空を含む柱状のボディーを高温で焼結させて骨充填材が一定の硬度を有するようにする一方、ボディー内に含まれている気孔形成剤は高温で燃やし無くしてボディー内に微細気孔を3次元的に形成させる。この際、焼結は、約1000ないし1300℃の温度範囲で約1ないし2時間行われうる。
【0068】
ボディーは、骨充填材の成形機によって加圧成形されたものであって、加圧成形されていないものと比べて相対的に約100ないし200℃程度低温で焼結されうる。焼結過程は、ボディーを構成する粒子間に結合エネルギーを供給する過程であって、焼結前に既に加圧成形されたボディーの場合、ボディーを成す構成粒子の間隔が細かくて相対的に低いエネルギーを加えても所望の硬度が得られうる。
【0069】
このように、相対的に低温でボディーを焼結すれば、ボディーを構成する生体活性物質の変性可能性が著しく減少される。ボディーを構成する生体活性物質の一部が変性される場合、変性されていないものと変性されたものとの間に分解速度が相異なるようになって、これを含む骨充填材を骨欠損部に移植すれば、骨充填材によって骨が生成される間に骨充填材が適切な速度で分解されず、骨生成効率を落としうる。したがって、焼結温度を低めて生体活性物質の変性を最小化することで、骨生成効率を高めうる。
【0070】
前述したように、本発明の一実施形態による骨充填材は、ボディーに多孔性構造を有し、その内部に少なくとも一つの中空を含むことによって、微細気孔と中空とを含む骨充填材が骨欠損部に移植された場合、血液の供給及び骨伝道経路として作用して新たな骨の生成を促進させ、生成された骨の吸着位置を提供して新規の骨の離脱を防止する。
【0071】
それだけではなく、加圧成形されて相対的に低温で焼結されて変性確率が少なくて生体内で一定の分解速度を有しうる。
【0072】
また、骨充填材のサイズ、骨充填材内の中空のサイズと個数などを所望のとおりに精緻に調節し、かつ骨充填材が一定のサイズを有するように成形されるので、従来の骨充填材を粉砕した後、篩分離によって骨欠損部への移植に適したサイズの骨充填材を選別する過程が不要となる。したがって、粉砕及び篩分離過程が必須であった従来の骨充填材の製造方法で、骨充填材の一部が、適当サイズに粉砕されずに、廃棄されることで発生した不要な材料損失を減らしうる。
【0073】
引き続き、本発明の他の実施形態による骨充填材の製造方法を図11ないし図13を参照して説明する。図11は、本発明の他の実施形態による骨充填材の製造方法を工程順序によって順に図示した工程フローチャートであり、図12は、本発明の他の実施形態による骨充填材の製造方法に使われる研削装置の断面図であり、図13は、研削装置によって研削された骨充填材の走査電子顕微鏡写真である。
【0074】
本発明の他の実施形態による骨充填材の製造方法は、研削段階をさらに含むということを除いては、本発明の一実施形態による骨充填材の製造方法と実質的に同一であるので、その差点を中心に本発明の他の実施形態による骨充填材の製造方法を説明する。
【0075】
まず、図11に図示したように、生体活性物質を含むスラリーを製造し(S21)、スラリーを少なくとも一つの中空を含む柱状を有するボディーで加圧成形し(S22)、ボディーを焼結する(S23)。
【0076】
次いで、焼結されたボディーを研削する(S24)。
【0077】
研削は、ボディーの表面とエッチ部とを摩耗させ、ボディーの表面をより柔らかくすると同時にエッチ部を曲面にすることであって、研削処理をした骨充填材が骨欠損部に移植される場合、骨充填材に鋭い部分が除去されて、骨充填材が新たな骨を生成させ、定着させる過程で骨充填材の鋭い部分によって骨欠損部の細胞が損傷される場合を防止する。それだけではなく、壊れやすいエッチ部が除去された状態であるので、骨充填材の屑による副作用は発生しなくなる。
【0078】
このような研削は、図12に図示したように、研削対象の骨充填材が収容される容器胴体610と、容器胴体610を密封させるカバー620と、骨充填材のエッチ部分を摩擦によって研削する研削板630と、を含む研削装置600で行われうる。
【0079】
骨充填材を研削するために、研削装置600の容器胴体610内に骨充填材を入れて、容器胴体610を回転させ、容器胴体610内のステンレススチールのような金属板の表面にダイヤモンドが均等に分布されている研削板630と骨充填材とを接触させて骨充填材の表面と角とを研削する。
【0080】
この際、研削は、水、または有機溶媒640中で行われうる。すなわち、容器胴体610内に水または有機溶媒640を満たして骨充填材が水または有機溶媒640に浮遊された状態で研削が行われうる。水または有機溶媒640は、骨充填材が相互間の打撃によって衝撃を受けないようにクッション役割をするだけではなく、骨充填材の表面に随時に接触されて骨充填材の表面をより柔らかくする。
【0081】
有機溶媒は、骨充填材が有機溶媒に3次元的に分布された状態で研削が進行するように比重が水と実質的に同一であるか、それより小さな溶液を選択することが良い。有機溶媒としては、例えば、エタノール、メタノール及びアセトンなどが使われ、望ましくは、メタノールが使われる。
【0082】
図13に表わしたように、このような研削段階まで経た本発明の他の実施形態による製造方法によって製造された骨充填材は、本発明の一実施形態による骨充填材と同様の特性を有する以外に表面がより柔らかく、エッチ部分が除去されて骨欠損部に移植時に細胞損傷の危険がより少なく、骨充填材の屑が発生する確率が減って、骨充填材へのより優れた特性を有するようになる。
【0083】
以下、実験例を通じて本発明をさらに詳細に説明する。但し、下記実験例は、本発明を例示するためのものであって、本発明が、下記実験例によって限定されるものではないことが理解されなければならない。
【0084】
[実験例1]骨充填材の製造
0.2Mの硝酸カルシウム3水和物[Ca(NO3)2・4H2O]及び亜燐酸トリエチル[P(OC2H5)3]の水溶液をそれぞれ製造し、Ca/P mmol比1.0ないし2.0になるように硝酸カルシウム水溶液と燐酸アンモニウム水溶液とを製造した後、メチルアルコール(1L、98%、Duksan Chemicals Co.)と塩酸(1L、35%、Duksan Chemicals Co.)とを用いてそれぞれの水溶液を反応が容易な状態で作って、硝酸カルシウム水溶液に燐酸アンモニウム水溶液を混合した。
【0085】
常温で1時間撹拌し、ゆっくり乾燥させて得た粉末を乳鉢を用いて粉砕した後、150℃の乾燥器(WOF−155、大韓科学商社)で約12時間乾燥し、800℃で1時間か焼(calcination)して燐酸カルシウム化合物を得た。
【0086】
このように得られた粉末にヒマシオイル(500ML、Duksan ChemicalsCo.)、ポリエチレングリコール400(1kg、Duksan Chemicals Co.)、ポリビニルアルコール(500g、Duksan Chemicals Co.)を添加して混合した後、スラリー状態で作った。
【0087】
スラリー状態になった材料を骨充填材の成形装置に注入し、ピストンに圧力を加えて中空を備える柱状の長いボディーを作った。
【0088】
引き続き、100℃の乾燥器で1時間乾燥してアルミナ坩堝に入れて電気炉(UP−350、(株)ソモニック)に入れた後、1200℃で2時間保持させて焼結体を得た。この際の昇温及び冷却速度は5℃/minにした。
【0089】
焼結された長いボディーは、切断機によって1.0ないし2.0mmの適当なサイズで切断した。
【0090】
切断された骨充填材の60体積%のメタノール(1L、Duksan Chemicals Co.)を研削容器入れて24時間研削した。研削を経た骨充填材は、メタノールを使って1次洗浄をした後、超音波洗浄機(Power Sonic 420、(株)花信)を使って1時間2次洗浄を行った。洗浄された骨充填材は、300℃の乾燥器で1時間滅菌した後、密閉容器に入れて保管した。
【0091】
[実験例2]骨充填材の細胞毒性実験
細胞毒性実験のために、白いモルモットの造骨細胞であるMC3T3E1細胞を使い、10%牛血清(fetal bovine serum)が添加されたダルベッコが変形したイーグル倍地(Dulbecco’s modified eagles media、DMEM)で細胞培養を行った。
【0092】
細胞培養フラスコに単層培養中である細胞をトリプシン−EDTA(trypsin−EDTA)で処理して細胞を収集した後、血球算定器(hemocytometer)で細胞数を計測して24ウェル培養フラスコに2×104個の細胞を培養した。
【0093】
骨充填材を含めていないものを対照群(Control)にし、ここに実験例1で製造された骨充填材(MEGABone)と他社の骨充填材3種(Bio−OSS(Geistlich biomaterials、Swiss)、BBP((株)オスコテック、韓国)、MBCP(Biomatlant、French))を実験群にして細胞が含まれたそれぞれの培養フラスコに25mgずつ入れて5%炭酸ガス培養装置を使って1、4、7日間培養した。
【0094】
培養後、培地を除去してpH7.0燐酸緩衝生理食塩水1MLで細胞を二回洗い出した後、牛血清を添加していない培地を1MLずつ添加した後、MTT(3−(4,5−dimethylithiazol−2−yl)−2,5−diphenly tetrazolium bromide)試薬(pH7.0、5mg/ML in PBS)を200μLを注入した後、照明を消して3時間37℃の5%炭酸ガス培養装置で培養した。
【0095】
次いで、上澄み液を除去して各培養フラスコにDMSO(dimethyl sulfoxide)750μLを添加してよく混じった後、150μLずつ新たな96ウェル培養フラスコに移した後、ELISAリーダー(Bio−rad)を用いて570nmで吸光度を測定して標準波長(reference wavelength)620nm吸光度値を差引いた後、細胞毒性を求めて、その結果を図14に表わした。
【0096】
図14に図示したように、骨充填材を含む対照群(Control)と本発明の一実施形態による骨充填材を含む実験群(MEGABone)との光学密度(Optical density)を説明すれば、実験群(MEGABone)は、4日目、7日目でそれぞれ対照群の光学密度と類似しているか、むしろ高い光学密度を表わすことが分かる。これと比べて実験群(Bio−OSS)は、対照群(Control)と比べて相対的に非常に低い光学密度を表わし、実験群(BBP)と実験群(MBCP)との場合、4日目の場合、光学密度が対照群(Control)に比べて低いが、7日目からは光学密度が対照群(Control)の光学密度と類似した傾向を表わすということが分かる。
【0097】
図14の結果から、本発明の一実施形態による骨充填材を含む実験群(MEGABone)の細胞毒性実験と関連して、本発明の一実施形態による骨充填材は、細胞増殖を阻害しないだけではなく、むしろ細胞増殖促進効果があると推定される。
【0098】
[実験例3]骨充填材の細胞増殖実験
細胞増殖実験のために、白いモルモットの造骨細胞であるMC3T3E1細胞を使い、10%牛血清が添加されたダルベッコが変形したイーグル倍地(DMEM)で細胞培養を行った。
【0099】
細胞培養フラスコに単層培養中である細胞をトリプシン−EDTAで処理して細胞を収集した後、血球算定器で細胞数を計測して24ウェル培養フラスコに2×104個の細胞を培養した。
【0100】
骨充填材を含めていないものを対照群(Control)にし、ここに実験例1で製造された骨充填材(MEGABone)と他社の骨充填材3種(Bio−OSS(Geistlich biomaterials、Swiss)、BBP((株)オスコテック、韓国)、MBCP(Biomatlant、French))を実験群にして細胞が含まれたそれぞれの培養フラスコに25mgずつ入れて37℃の5%炭酸ガス培養装置を使って3、5、7日間培養した。
【0101】
培養後、培地を除去してpH7.0燐酸緩衝生理食塩水1MLで細胞を二回洗い出した後、トリプシン−EDTAで処理して細胞を収集して血球算定器で対照群(Contral)と実験群(MEGABone、Bio−OSS、BBP、MBCP)との細胞数を計測し、その結果を図15に表わした。
【0102】
図15に図示したように、骨充填材を含む対照群(Control)と本発明の一実施形態による骨充填材を含む実験群(MEGABone)との細胞数(Cell number)を説明すれば、実験群(MEGABone)は、4日目、7日目でそれぞれ対照群の細胞数増加と類似した増加傾向を表わすことが分かる。これと比べて実験群(Bio−OSS)は、対照群(Control)と比べて相対的に非常に低い細胞数増加を表わし、実験群(BBP)と実験群(MBCP)との場合、4日目の場合、細胞数増加が対照群(Control)に比べて低いが、7日目からは細胞数増加程度が対照群(Control)の細胞数増加傾向と類似した傾向を表わすということが分かる。
【0103】
図15の結果から、本発明の一実施形態による骨充填材を含む実験群(MEGABone)は、細胞増殖と関連して相対的に早い時日内に細胞増殖効果が表われるということが分かる。
【0104】
以上、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明したが、当業者ならば本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更せず、他の具体的な形態で実施されるということを理解できるであろう。したがって、前記した実施形態は、あらゆる面で例示的なものであり、限定的ではないということを理解せねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本発明による骨充填材は、多孔性構造のボディーとその内部に中空とを含むことによって、生体適合性に優れ、安定された機械的強度を有し、優れた骨生成効率を有する。
【0106】
また、研削処理された骨充填材の表面によって骨欠損部の損傷を抑制し、屑の発生による副作用を減らしうる。
【0107】
また、本発明による骨充填材の製造方法は、生体活性物質を含むスラリーを加圧成形して一定の形状で骨充填材を成形することによって、従来より低温でも骨充填材を焼結させ、これにより、焼結過程での骨充填材を構成する物質の変性可能性を減少させ、骨充填材の不要な材料損失を減らし、生産コストを節減することができる。
【符号の説明】
【0108】
100、110、120:骨充填材
102、112、122:中空
101、111、121:ボディー
103:微細気孔
132:中空
131:ボディー
130:骨充填材
200:骨充填材の成形装置
210:シリンダー
220:ピストン
230:中空形成体
240:貫通管
250:弾性体
260:貫通管収容体
222:ピストンロッド
226:パッキング
244:下部貫通管
242:上部貫通管
215:スラリー収容空間
213a:排出口
213:排出ノズル
232:中空コア
610:容器胴体
620:カバー
630:研削板
600:研削装置
640:有機溶媒
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨充填材及びその製造方法に係り、より詳細には、整形外科または歯科領域で使う骨充填材及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
整形外科や歯科領域で使う骨充填材としては、多孔性生体活性セラミックが選好される。緻密な生体活性セラミックは、界面で骨と結合するが、骨が成長して行く空間がなくて骨の成長を制限し、体内に最後まで残っているために骨との完全な置換が不可能である。しかし、生体活性セラミックを多孔化する場合、骨の気孔内への成長が可能なので、完全な骨癒合を期待することができる。
【0003】
一般的に使われる骨充填材は、3次元的な気孔が連結されている網状骨形が主に使われる。しかし、このような3次元的に連結された気孔を有する骨充填材の場合、気孔サイズの正確な定義が容易ではなく、気孔率が低い場合、気孔が詰まることがあり、気孔率を高めるのに限界があるために、強度が低くなる問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が果たそうとする技術的課題は、生体適合性に優れ、安定的な機械的強度を有し、優れた骨生成効率を有する骨充填材を提供する。
【0005】
また、本発明が果たそうとする他の技術的課題は、生体適合性に優れ、安定的な機械的強度を有し、優れた骨生成効率を有する骨充填材の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を果たすための本発明の一実施形態による骨充填材は、少なくとも一つの中空を備える柱状のボディーを含む。
【0007】
この際、前記中空は、円柱または多面体柱状であり得る。
【0008】
また、前記ボディーは、円柱または多面体柱状を有し、微細多孔を含みうる。
【0009】
また前記ボディーは、その表面が研削処理されうる。
【0010】
このような前記ボディーは、ハイドロキシアパタイト、燐酸三カルシウム、燐酸一カルシウム、六燐酸四カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、生体活性ガラス及び結晶化ガラスからなる群から選択された少なくとも一つの生体活性物質を含みうる。
【0011】
また、前記ボディーは、約100ないし1000μmの直径を有し、前記中空は、前記ボディー直径の約60%以下に該当する直径を有しうる。
【0012】
このような前記骨充填材は、約50ないし90%の気孔率を有しうる。
【0013】
前記他の技術的課題を果たすための本発明の一実施形態による骨充填材は、生体活性物質を含むスラリーを製造する段階と、前記スラリーを少なくとも一つの中空を含む柱状のボディーで加圧成形する段階と、前記ボディーを焼結する段階と、を含む。
【0014】
前記スラリー中の前記生体活性物質は、ハイドロキシアパタイト、燐酸三カルシウム、燐酸一カルシウム、六燐酸四カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、生体活性ガラス及び結晶化ガラスからなる群から選択された少なくとも一つであることができる。
【0015】
また、前記スラリーは、気孔形成剤をさらに含むことができ、前記気孔形成剤は、例えば、ポリメチルメタアクリレート、スターチ及びナフタレンのうちの少なくとも一つ選択されうる。
【0016】
また、前記成形段階は、柱状のボディーを乾燥する段階をさらに含みうる。前記乾燥段階で前記ボディーは、約100ないし200℃で乾燥されうる。
【0017】
また、前記成形段階または前記焼結段階は、前記柱状のボディーを所望の長さで切断する段階をさらに含みうる。
【0018】
また、前記中空は、円柱または多面体柱状であり得る。
【0019】
また、前記ボディーの形状は、円柱または多面体柱状であり得る。
【0020】
また、前記ボディーは、約100ないし1000μmの直径を有し、前記中空は、前記ボディー直径の約60%以下に該当する直径を有しうる。
【0021】
このような前記骨充填材は、約50ないし90%の気孔率を有しうる。
【0022】
また、前記焼結段階で前記ボディーは、約1000ないし1300℃で焼結されうる。
【0023】
また、前記焼結段階後、前記ボディーを研削する段階をさらに含むことができ、前記研削は、水、または前記水の比重と実質的に同じ比重を有するか、それより小さな比重を有する有機溶媒のうちから行われうる。この際、前記有機溶媒は、エタノール、メタノール及びアセトンからなる群から選択された少なくとも一つであることができ、望ましくは、前記有機溶媒はメタノールであり得る。
【0024】
その他の実施形態の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0025】
本発明による骨充填材は、多孔性構造のボディーとその内部に中空とを含むことによって、生体適合性に優れ、安定した機械的強度を有し、優れた骨生成効率を有する。
【0026】
また、研削処理された骨充填材の表面によって骨欠損部の損傷を抑制し、屑の発生による副作用を減らしうる。
【0027】
また、本発明による骨充填材の製造方法は、生体活性物質を含むスラリーを加圧成形して一定の形状で骨充填材を成形することによって、従来より低温でも骨充填材を焼結させ、これにより、焼結過程での骨充填材を構成する物質の変性可能性を減少させ、骨充填材の不要な材料損失を減らし、生産コストを節減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態とその変形例とによる骨充填材の透過斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態とその変形例とによる骨充填材の透過斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態とその変形例とによる骨充填材の透過斜視図である。
【図4】本発明の他の実施形態による骨充填材の透過斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態による骨充填材の製造方法に対する工程フローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態による骨充填材の製造方法に使われる骨充填材の成形装置の断面図である。
【図7】図6の骨充填材の成形装置のピストンが最大に上昇した状態で図示した断面図である。
【図8】図6の骨充填材の成形装置にスラリーを注入する時の形状を図示した断面図である。
【図9】図8の側面図である。
【図10】図6の骨充填材の成形装置による骨充填材の成形過程を図示した部分断面図である。
【図11】本発明の他の実施形態による骨充填材の製造方法に対する工程フローチャートである。
【図12】本発明の他の実施形態による骨充填材の製造方法に使われる研削装置の断面図である。
【図13】図12の研削装置によって研削された骨充填材の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図14】骨充填材の毒性実験結果を図示したグラフである。
【図15】骨充填材の細胞増殖実験結果を図示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらの達成方法は、添付図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すれば、明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されず、相異なる多様な形態で具現でき、単に本実施形態は本発明の開示を完全にし、当業者に発明の範ちゅうを完全に知らせるために提供され、本発明は請求項の範ちゅうによって定義されるだけである。明細書全体に亘って同一参照符号は、同一構成要素を指称する。
【0030】
以下、本発明の一実施形態による骨充填材について図1ないし図3を参照して説明する。図1ないし図3は、本発明の一実施形態及びその変形例による骨充填材の透過斜視図である。
【0031】
図1ないし図3に図示したように、本発明の一実施形態及び変形例による骨充填材100、110、120は、少なくとも一つの中空102、112、122を備える柱状のボディー(body)101、111、121を含む。
【0032】
骨充填材100、110、120のボディー101、111、121は、生体内に移植時に骨欠損部の細胞と直接的に接触する部分であって、ボディー101、111、121と細胞との接触を通じて骨欠損部での新たな骨の生成を誘導することができる。このような骨充填材100、110、120のボディー101、111、121は、経時的に部分的にまたは全体的に徐々に分解されて、ボディー101、111、121が位置した部分が新たに誘導された骨によって満たされる。
【0033】
このような骨充填材100、110、120のボディー101、111、121は、円柱または多面体柱状を有しうる。すなわち、骨充填材100、110、120のボディー101、111、121は、図1及び図3に図示したような実質的に完全な円柱状を有し、楕円柱状(図示せず)を有し、かつその断面が三角状、四角状、五角状、星状(図2の111)などの多角状を有する多面体柱状を有することもある。
【0034】
また、骨充填材100、110、120のボディー101、111、121には、微細な気孔(micropore、以下‘微細気孔’と称する)が形成されており、骨充填材100、110、120のボディー101、111、121は、多孔構造を有する。骨充填材100、110、120が骨欠損部に移植される場合、骨充填材100、110、120のボディー101、111、121に形成されている微細気孔103を通じて血液が浸透されて骨生成を効果的に助ける。
【0035】
骨充填材100、110、120は、またボディー101、111、121内に少なくとも一つの中空102、112、122を含む。中空102、112、122は、ボディー101、111、121に形成された微細気孔103対比相対的に大きい気孔(macro pore)に該当するものであって、骨充填材100、110、120が骨欠損部に移植される場合、骨充填材100、110、120のボディー101、111、121に形成されている微細気孔103と同様に中空102、112、122に血液を含んだ体液が浸透されて骨を効果的に生成させ、該生成された骨細胞が吸着される席を提供して、新たに生成された骨細胞の離脱を防止する。
【0036】
このような中空102、112、122は、骨充填材100、110、120の一端から多端まで貫通する柱状を有する。柱状は円柱状であり、多面体柱状であり得る。すなわち、骨充填材100、110、120の中空102、112、122の形状は、実質的に図1に図示したように、完全な円柱状であり、楕円柱状(図示せず)であり得る。また、骨充填材100、110、120の中空の形状102、112、122は、多面体柱、例えば、その断面が三角状、四角状、五角状、星状(図3の122)などの多角状を有する多面体柱状であり得る。この際、骨充填材100、110、120のボディー101、111、121の外周縁の形状とその内部の中空102、112、122の断面の形状とは互いに同一であり、異なることもある。
【0037】
また、骨充填材100、110、120の中空102、112、122の個数と関連して、その個数は特別に限定されるものではないが、中空102、112、122の個数があまりにも多い場合、強度が弱くなるので、中空102、112、122の個数は、所望の骨充填材100、110、120の気孔率、強度、サイズに合わせて適切に調節されることがある。
【0038】
骨充填材100、110、120のボディー101、111、121は、生体活性に優れた水質からなり、例えば、ハイドロキシアパタイト、燐酸三カルシウム、燐酸一カルシウム、六燐酸四カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、生体活性ガラス及び結晶化ガラスからなる群から選択された少なくとも一つの生体活性物質を含みうる。
【0039】
このような骨充填材100、110、120は、その長さが約0.5ないし2mmであり、直径が約100ないし1000μmであり得るが、これに限定されるものではなく、多様な長さと直径とに変更されうるということは勿論である。このように、骨充填材100、110、120を比較的小さなサイズにすることは、骨充填材100、110、120が適用される骨欠損部のサイズに関係なく、すなわち、骨欠損部のサイズが小さくても、骨充填材の移植を容易にするためである。この際、骨充填材100、110、120の中空102、112、122は、骨充填材100、110、120のボディー直径の約60%以下に該当する直径を有し、望ましくは、約50%以下に該当する直径を有しうる。
【0040】
前述したような微細気孔103と中空102、112、122とを有する骨充填材100、110、120は、例えば、約50ないし90%の気孔率を有しうる。
【0041】
引き続き、本発明の他の実施形態による骨充填材を図4を参照して説明する。図4は、本発明の他の実施形態による骨充填材の透過斜視図である。
【0042】
本発明の他の実施形態による骨充填材は、その表面が研削処理されているものを除いては、本発明の一実施形態による骨充填材と実質的に同一であるので、本発明の一実施形態による骨充填材との差点を中心に本発明の他の実施形態による骨充填材を説明する。
【0043】
本発明の他の実施形態による骨充填材は、図4に図示したように、少なくとも一つの中空132を含む柱状のボディー131を含む。このような骨充填材130の表面は、研削処理されて相対的に柔らかい表面を有し、骨充填材130のエッジも柔らかい曲面にした。
【0044】
このような研削処理された表面を有する骨充填材130は、生体内の骨欠損部に移植される場合、骨欠損部位の細胞の損傷なしに骨を生成させ、エッジの弱い部分が研削処理によって除去された状態であるので、骨充填材130が容易に砕けられない。
【0045】
図4では、それぞれ円柱状の中空132とボディー131とを有する骨充填材130を例示して説明しており、その他に図示はしていないが、多面体柱状の中空と円柱状のボディーとを有する骨充填材、円柱状の中空と多面体柱状のボディーとを有する骨充填材、それぞれ多面体柱状の中空とボディーとを有する骨充填材も、研削処理されて相対的に柔らかい表面と、柔らかい曲面を有するエッジを有しうるということは勿論である。
【0046】
引き続き、本発明の一実施形態による骨充填材の製造方法を説明する。図5は、本発明の一実施形態による骨充填材の製造方法を工程の順に図示した工程フローチャートである。
【0047】
図5に図示したように、まず生体活性物質を含むスラリーを製造した(S11)。
【0048】
生体活性物質は生体内で活性を有し、骨生成を誘導する物質であって、例えば、ハイドロキシアパタイト、燐酸三カルシウム、燐酸一カルシウム、六燐酸四カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、生体活性ガラス及び結晶化ガラスからなる群から選択された少なくとも一つであることができる。
【0049】
このような生体活性物質に後述する焼結によって除去されて微細気孔を形成する気孔形成剤がともに混合されうる。微細気孔形成によって骨充填材は、多孔性構造を有し、多孔性構造を有する骨充填材が骨欠損部に移植される場合、微細気孔を通じて血液の浸透が容易になって効果的に骨生成が誘導されうる。
【0050】
このような微細気孔形成のための気孔形成剤としては、例えば、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、スターチ(starch)、ナフタレンなどを使われる。
【0051】
生体活性物質に添加されるその他の添加物として、スラリー化溶媒、骨充填材の焼結力を向上させる焼結添加剤及び気孔形成を助ける発泡剤などがさらに添加されうる。スラリー化溶媒としては、例えば、キャストオイル(cast−oil)が使われ、焼結添加剤としては、例えば、ポリメチルメタアクリレート(Poly Ethylene Glycol;PEG)が使われ、発泡剤としては、例えば、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)が使われる。
【0052】
生体活性物質などのスラリー化のために混合装置、例えば、モータから回転力を伝達されてインペラ(impeller)を通じて混合物を撹拌して、均一な組成の混合物にするタンク式混合装置を利用することができる。本発明の一実施形態による骨充填材の製造方法で使われる混合装置は、前述したような混合装置に限定されず、本発明の主な目的を果たすことができる限り、他の公知の混合装置にいくらでも代替しうるということは、当業者に自明である。
【0053】
引き続き、スラリーを中空を含む柱状のボディーで加圧成形する(図5のS12)。
【0054】
スラリーを中空を含む柱状のボディーで成形するために、例えば、後述する骨充填材の成形装置を利用することができる。図6は、本発明の一実施形態による骨充填材の製造方法に使われる骨充填材の成形装置の断面図である。
【0055】
図6に図示したように、骨充填材の成形装置200は、スラリーを所定形状で加圧成形する装置であって、スラリーが収容されるシリンダー210、スラリーを加圧して排出するピストン220、排出されるスラリーに中空を形成させる中空形成体230、シリンダー210の上端に結合されてピストン220を支持する貫通管240、貫通管240に弾性力を提供する弾性体250、及び貫通管240と弾性体250とを収容する貫通管収容体260を含む。
【0056】
このような骨充填材の成形装置200を用いてスラリーを成形する方法について図7ないし図10を参照して説明する。図7は、骨充填材の成形装置のピストンが最大に上昇した状態で図示した断面図であり、図8は、骨充填材の成形装置にスラリーを注入する時の形成を図示した断面図であり、図9は、図8の側面図であり、図10は、骨充填材の成形装置による骨充填材の成形過程を図示した部分断面図である。
【0057】
図7に図示したように、指をピストン取っ手224にかけてピストンロッド222を(+X)方向に十分に上昇させるようになれば、ピストンロッド222の下端に結合されたパッキング226が下部貫通管244に接し、ここで、ピストンロッド222を(+X)方向にさらに上昇させれば、シリンダー210と結合されていた下部貫通管244がシリンダー210と分離される。この際、弾性体250は、圧縮状態になって上部貫通管242に(−X)方向に弾性力を提供する。
【0058】
この状態で、シリンダー210をY軸を中心に90°回転させれば、図8及び図9に図示したように、ピストンロッド222の長手方向とシリンダー210の長手方向とが相互直角を成すようになる。したがって、ピストンロッド222を(+X)方向に上昇させる外力を除去しても、貫通管240は圧縮状態にある弾性体250によって(−X)方向の力を受けるために、ピストン220とシリンダー210は、直角を成して接した状態を保持することができる。
【0059】
このように、ピストン220とシリンダー210とが弾性体250の弾性力によって直角である状態で保持されれば、ユーザは、シリンダー210のみを把持した状態でシリンダー210の内部のスラリー収容空間215にスラリーを注入することができる。
【0060】
スラリーの注入が完了すれば、ピストンロッド222を再び(+X)方向に上昇させた後、シリンダー210をY軸を中心に90°回転してピストンロード222とシリンダー210とを平行に位置させ、ピストンロッド222を(−X)方向に下降させることによって、下部貫通管244がシリンダー210に結合されてピストンロード222の下部がシリンダー210の内部に位置して、骨充填材の成形装置200は、図7に図示されたような状態に復帰される。
【0061】
次いで、図10に図示されたように、ピストンロッド222を通じてシリンダー210の内部に収容されたスラリーB1を下方に加圧すれば、シリンダー210の内部に収容されたスラリーB1は、シリンダー210の加圧力によって下方に進行し、排出口213aを通じてスラリーB2が排出されて中央に中空を含む柱状のボディーで成形される。成形されたボディーの外径は排出ノズル213の直径と、中空の直径は中空コア232の直径と同じになる。中空の形状とサイズは、中空コア232の形状とサイズとを調節することでユーザの意図によって正確に調節されることがある。
【0062】
引き続き、中空を含む柱形状に成形されたボディーを所望のサイズで切断するのに適した強度を有するように乾燥を行う。
【0063】
乾燥は、例えば、熱風乾燥器または真空乾燥器のような加熱手段を用いて、成形されたボディーを加熱手段内に位置させ、約100ないし200℃の温度範囲で約0.5時間ないし1時間加熱して行うことができる。
【0064】
次いで、乾燥されたボディーを使用目的に適したサイズを有するように切断する、例えば、乾燥されたスラリーは、約0.5ないし2mmのサイズで切断することができる。このように乾燥されたボディーを比較的短く切断することは、骨充填材が骨欠損部のサイズに関係なく、すなわち、骨欠損部のサイズが小さくても、骨充填材の移植を容易にするためである。所望のサイズへの切断は乾燥後に行われ、後述する焼結段階で焼結後に行われても良い。
【0065】
乾燥されたスラリーを切断する装置としては、例えば、レーザ切断機、ウォータージェット切断機のような精緻な切断機が使われ、本発明の主な目的を果たすことができる限り、他の公知の切断装置にいくらでも代替しうるということは、当業者に自明である。
【0066】
引き続き、中空を含む柱状のボディーを焼結する(図5のS13)。
【0067】
中空を含む柱状のボディーを高温で焼結させて骨充填材が一定の硬度を有するようにする一方、ボディー内に含まれている気孔形成剤は高温で燃やし無くしてボディー内に微細気孔を3次元的に形成させる。この際、焼結は、約1000ないし1300℃の温度範囲で約1ないし2時間行われうる。
【0068】
ボディーは、骨充填材の成形機によって加圧成形されたものであって、加圧成形されていないものと比べて相対的に約100ないし200℃程度低温で焼結されうる。焼結過程は、ボディーを構成する粒子間に結合エネルギーを供給する過程であって、焼結前に既に加圧成形されたボディーの場合、ボディーを成す構成粒子の間隔が細かくて相対的に低いエネルギーを加えても所望の硬度が得られうる。
【0069】
このように、相対的に低温でボディーを焼結すれば、ボディーを構成する生体活性物質の変性可能性が著しく減少される。ボディーを構成する生体活性物質の一部が変性される場合、変性されていないものと変性されたものとの間に分解速度が相異なるようになって、これを含む骨充填材を骨欠損部に移植すれば、骨充填材によって骨が生成される間に骨充填材が適切な速度で分解されず、骨生成効率を落としうる。したがって、焼結温度を低めて生体活性物質の変性を最小化することで、骨生成効率を高めうる。
【0070】
前述したように、本発明の一実施形態による骨充填材は、ボディーに多孔性構造を有し、その内部に少なくとも一つの中空を含むことによって、微細気孔と中空とを含む骨充填材が骨欠損部に移植された場合、血液の供給及び骨伝道経路として作用して新たな骨の生成を促進させ、生成された骨の吸着位置を提供して新規の骨の離脱を防止する。
【0071】
それだけではなく、加圧成形されて相対的に低温で焼結されて変性確率が少なくて生体内で一定の分解速度を有しうる。
【0072】
また、骨充填材のサイズ、骨充填材内の中空のサイズと個数などを所望のとおりに精緻に調節し、かつ骨充填材が一定のサイズを有するように成形されるので、従来の骨充填材を粉砕した後、篩分離によって骨欠損部への移植に適したサイズの骨充填材を選別する過程が不要となる。したがって、粉砕及び篩分離過程が必須であった従来の骨充填材の製造方法で、骨充填材の一部が、適当サイズに粉砕されずに、廃棄されることで発生した不要な材料損失を減らしうる。
【0073】
引き続き、本発明の他の実施形態による骨充填材の製造方法を図11ないし図13を参照して説明する。図11は、本発明の他の実施形態による骨充填材の製造方法を工程順序によって順に図示した工程フローチャートであり、図12は、本発明の他の実施形態による骨充填材の製造方法に使われる研削装置の断面図であり、図13は、研削装置によって研削された骨充填材の走査電子顕微鏡写真である。
【0074】
本発明の他の実施形態による骨充填材の製造方法は、研削段階をさらに含むということを除いては、本発明の一実施形態による骨充填材の製造方法と実質的に同一であるので、その差点を中心に本発明の他の実施形態による骨充填材の製造方法を説明する。
【0075】
まず、図11に図示したように、生体活性物質を含むスラリーを製造し(S21)、スラリーを少なくとも一つの中空を含む柱状を有するボディーで加圧成形し(S22)、ボディーを焼結する(S23)。
【0076】
次いで、焼結されたボディーを研削する(S24)。
【0077】
研削は、ボディーの表面とエッチ部とを摩耗させ、ボディーの表面をより柔らかくすると同時にエッチ部を曲面にすることであって、研削処理をした骨充填材が骨欠損部に移植される場合、骨充填材に鋭い部分が除去されて、骨充填材が新たな骨を生成させ、定着させる過程で骨充填材の鋭い部分によって骨欠損部の細胞が損傷される場合を防止する。それだけではなく、壊れやすいエッチ部が除去された状態であるので、骨充填材の屑による副作用は発生しなくなる。
【0078】
このような研削は、図12に図示したように、研削対象の骨充填材が収容される容器胴体610と、容器胴体610を密封させるカバー620と、骨充填材のエッチ部分を摩擦によって研削する研削板630と、を含む研削装置600で行われうる。
【0079】
骨充填材を研削するために、研削装置600の容器胴体610内に骨充填材を入れて、容器胴体610を回転させ、容器胴体610内のステンレススチールのような金属板の表面にダイヤモンドが均等に分布されている研削板630と骨充填材とを接触させて骨充填材の表面と角とを研削する。
【0080】
この際、研削は、水、または有機溶媒640中で行われうる。すなわち、容器胴体610内に水または有機溶媒640を満たして骨充填材が水または有機溶媒640に浮遊された状態で研削が行われうる。水または有機溶媒640は、骨充填材が相互間の打撃によって衝撃を受けないようにクッション役割をするだけではなく、骨充填材の表面に随時に接触されて骨充填材の表面をより柔らかくする。
【0081】
有機溶媒は、骨充填材が有機溶媒に3次元的に分布された状態で研削が進行するように比重が水と実質的に同一であるか、それより小さな溶液を選択することが良い。有機溶媒としては、例えば、エタノール、メタノール及びアセトンなどが使われ、望ましくは、メタノールが使われる。
【0082】
図13に表わしたように、このような研削段階まで経た本発明の他の実施形態による製造方法によって製造された骨充填材は、本発明の一実施形態による骨充填材と同様の特性を有する以外に表面がより柔らかく、エッチ部分が除去されて骨欠損部に移植時に細胞損傷の危険がより少なく、骨充填材の屑が発生する確率が減って、骨充填材へのより優れた特性を有するようになる。
【0083】
以下、実験例を通じて本発明をさらに詳細に説明する。但し、下記実験例は、本発明を例示するためのものであって、本発明が、下記実験例によって限定されるものではないことが理解されなければならない。
【0084】
[実験例1]骨充填材の製造
0.2Mの硝酸カルシウム3水和物[Ca(NO3)2・4H2O]及び亜燐酸トリエチル[P(OC2H5)3]の水溶液をそれぞれ製造し、Ca/P mmol比1.0ないし2.0になるように硝酸カルシウム水溶液と燐酸アンモニウム水溶液とを製造した後、メチルアルコール(1L、98%、Duksan Chemicals Co.)と塩酸(1L、35%、Duksan Chemicals Co.)とを用いてそれぞれの水溶液を反応が容易な状態で作って、硝酸カルシウム水溶液に燐酸アンモニウム水溶液を混合した。
【0085】
常温で1時間撹拌し、ゆっくり乾燥させて得た粉末を乳鉢を用いて粉砕した後、150℃の乾燥器(WOF−155、大韓科学商社)で約12時間乾燥し、800℃で1時間か焼(calcination)して燐酸カルシウム化合物を得た。
【0086】
このように得られた粉末にヒマシオイル(500ML、Duksan ChemicalsCo.)、ポリエチレングリコール400(1kg、Duksan Chemicals Co.)、ポリビニルアルコール(500g、Duksan Chemicals Co.)を添加して混合した後、スラリー状態で作った。
【0087】
スラリー状態になった材料を骨充填材の成形装置に注入し、ピストンに圧力を加えて中空を備える柱状の長いボディーを作った。
【0088】
引き続き、100℃の乾燥器で1時間乾燥してアルミナ坩堝に入れて電気炉(UP−350、(株)ソモニック)に入れた後、1200℃で2時間保持させて焼結体を得た。この際の昇温及び冷却速度は5℃/minにした。
【0089】
焼結された長いボディーは、切断機によって1.0ないし2.0mmの適当なサイズで切断した。
【0090】
切断された骨充填材の60体積%のメタノール(1L、Duksan Chemicals Co.)を研削容器入れて24時間研削した。研削を経た骨充填材は、メタノールを使って1次洗浄をした後、超音波洗浄機(Power Sonic 420、(株)花信)を使って1時間2次洗浄を行った。洗浄された骨充填材は、300℃の乾燥器で1時間滅菌した後、密閉容器に入れて保管した。
【0091】
[実験例2]骨充填材の細胞毒性実験
細胞毒性実験のために、白いモルモットの造骨細胞であるMC3T3E1細胞を使い、10%牛血清(fetal bovine serum)が添加されたダルベッコが変形したイーグル倍地(Dulbecco’s modified eagles media、DMEM)で細胞培養を行った。
【0092】
細胞培養フラスコに単層培養中である細胞をトリプシン−EDTA(trypsin−EDTA)で処理して細胞を収集した後、血球算定器(hemocytometer)で細胞数を計測して24ウェル培養フラスコに2×104個の細胞を培養した。
【0093】
骨充填材を含めていないものを対照群(Control)にし、ここに実験例1で製造された骨充填材(MEGABone)と他社の骨充填材3種(Bio−OSS(Geistlich biomaterials、Swiss)、BBP((株)オスコテック、韓国)、MBCP(Biomatlant、French))を実験群にして細胞が含まれたそれぞれの培養フラスコに25mgずつ入れて5%炭酸ガス培養装置を使って1、4、7日間培養した。
【0094】
培養後、培地を除去してpH7.0燐酸緩衝生理食塩水1MLで細胞を二回洗い出した後、牛血清を添加していない培地を1MLずつ添加した後、MTT(3−(4,5−dimethylithiazol−2−yl)−2,5−diphenly tetrazolium bromide)試薬(pH7.0、5mg/ML in PBS)を200μLを注入した後、照明を消して3時間37℃の5%炭酸ガス培養装置で培養した。
【0095】
次いで、上澄み液を除去して各培養フラスコにDMSO(dimethyl sulfoxide)750μLを添加してよく混じった後、150μLずつ新たな96ウェル培養フラスコに移した後、ELISAリーダー(Bio−rad)を用いて570nmで吸光度を測定して標準波長(reference wavelength)620nm吸光度値を差引いた後、細胞毒性を求めて、その結果を図14に表わした。
【0096】
図14に図示したように、骨充填材を含む対照群(Control)と本発明の一実施形態による骨充填材を含む実験群(MEGABone)との光学密度(Optical density)を説明すれば、実験群(MEGABone)は、4日目、7日目でそれぞれ対照群の光学密度と類似しているか、むしろ高い光学密度を表わすことが分かる。これと比べて実験群(Bio−OSS)は、対照群(Control)と比べて相対的に非常に低い光学密度を表わし、実験群(BBP)と実験群(MBCP)との場合、4日目の場合、光学密度が対照群(Control)に比べて低いが、7日目からは光学密度が対照群(Control)の光学密度と類似した傾向を表わすということが分かる。
【0097】
図14の結果から、本発明の一実施形態による骨充填材を含む実験群(MEGABone)の細胞毒性実験と関連して、本発明の一実施形態による骨充填材は、細胞増殖を阻害しないだけではなく、むしろ細胞増殖促進効果があると推定される。
【0098】
[実験例3]骨充填材の細胞増殖実験
細胞増殖実験のために、白いモルモットの造骨細胞であるMC3T3E1細胞を使い、10%牛血清が添加されたダルベッコが変形したイーグル倍地(DMEM)で細胞培養を行った。
【0099】
細胞培養フラスコに単層培養中である細胞をトリプシン−EDTAで処理して細胞を収集した後、血球算定器で細胞数を計測して24ウェル培養フラスコに2×104個の細胞を培養した。
【0100】
骨充填材を含めていないものを対照群(Control)にし、ここに実験例1で製造された骨充填材(MEGABone)と他社の骨充填材3種(Bio−OSS(Geistlich biomaterials、Swiss)、BBP((株)オスコテック、韓国)、MBCP(Biomatlant、French))を実験群にして細胞が含まれたそれぞれの培養フラスコに25mgずつ入れて37℃の5%炭酸ガス培養装置を使って3、5、7日間培養した。
【0101】
培養後、培地を除去してpH7.0燐酸緩衝生理食塩水1MLで細胞を二回洗い出した後、トリプシン−EDTAで処理して細胞を収集して血球算定器で対照群(Contral)と実験群(MEGABone、Bio−OSS、BBP、MBCP)との細胞数を計測し、その結果を図15に表わした。
【0102】
図15に図示したように、骨充填材を含む対照群(Control)と本発明の一実施形態による骨充填材を含む実験群(MEGABone)との細胞数(Cell number)を説明すれば、実験群(MEGABone)は、4日目、7日目でそれぞれ対照群の細胞数増加と類似した増加傾向を表わすことが分かる。これと比べて実験群(Bio−OSS)は、対照群(Control)と比べて相対的に非常に低い細胞数増加を表わし、実験群(BBP)と実験群(MBCP)との場合、4日目の場合、細胞数増加が対照群(Control)に比べて低いが、7日目からは細胞数増加程度が対照群(Control)の細胞数増加傾向と類似した傾向を表わすということが分かる。
【0103】
図15の結果から、本発明の一実施形態による骨充填材を含む実験群(MEGABone)は、細胞増殖と関連して相対的に早い時日内に細胞増殖効果が表われるということが分かる。
【0104】
以上、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明したが、当業者ならば本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更せず、他の具体的な形態で実施されるということを理解できるであろう。したがって、前記した実施形態は、あらゆる面で例示的なものであり、限定的ではないということを理解せねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本発明による骨充填材は、多孔性構造のボディーとその内部に中空とを含むことによって、生体適合性に優れ、安定された機械的強度を有し、優れた骨生成効率を有する。
【0106】
また、研削処理された骨充填材の表面によって骨欠損部の損傷を抑制し、屑の発生による副作用を減らしうる。
【0107】
また、本発明による骨充填材の製造方法は、生体活性物質を含むスラリーを加圧成形して一定の形状で骨充填材を成形することによって、従来より低温でも骨充填材を焼結させ、これにより、焼結過程での骨充填材を構成する物質の変性可能性を減少させ、骨充填材の不要な材料損失を減らし、生産コストを節減することができる。
【符号の説明】
【0108】
100、110、120:骨充填材
102、112、122:中空
101、111、121:ボディー
103:微細気孔
132:中空
131:ボディー
130:骨充填材
200:骨充填材の成形装置
210:シリンダー
220:ピストン
230:中空形成体
240:貫通管
250:弾性体
260:貫通管収容体
222:ピストンロッド
226:パッキング
244:下部貫通管
242:上部貫通管
215:スラリー収容空間
213a:排出口
213:排出ノズル
232:中空コア
610:容器胴体
620:カバー
630:研削板
600:研削装置
640:有機溶媒
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの中空を備える柱状のボディーを含むことを特徴とする骨充填材。
【請求項2】
前記中空は、
円柱または多面体柱状であることを特徴とする請求項1に記載の骨充填材。
【請求項3】
前記ボディーは、
円柱または多面体柱状であることを特徴とする請求項1に記載の骨充填材。
【請求項4】
前記ボディーは、
微細多孔型であることを特徴とする請求項1に記載の骨充填材。
【請求項5】
前記ボディーは、
その表面が研削処理されたことを特徴とする請求項1に記載の骨充填材。
【請求項6】
前記ボディーは、
ハイドロキシアパタイト、燐酸三カルシウム、燐酸一カルシウム、六燐酸四カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、生体活性ガラス及び結晶化ガラスからなる群から選択された少なくとも一つの生体活性物質を含むことを特徴とする請求項1に記載の骨充填材。
【請求項7】
前記ボディーは、
100ないし1000μmの直径を有することを特徴とする請求項1に記載の骨充填材。
【請求項8】
前記中空は、
前記ボディーの直径の60%以下に該当する直径を有することを特徴とする請求項7に記載の骨充填材。
【請求項9】
前記骨充填材は、
50ないし90%の気孔率を有することを特徴とする請求項1に記載の骨充填材。
【請求項10】
生体活性物質を含むスラリーを製造する段階と、
前記スラリーを少なくとも一つの中空を含む柱状を有するボディーで加圧成形する段階と、
前記ボディーを焼結する段階と、を含むことを特徴とする骨充填材の製造方法。
【請求項11】
前記生体活性物質は、
ハイドロキシアパタイト、燐酸三カルシウム、燐酸一カルシウム、六燐酸四カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、生体活性ガラス及び結晶化ガラスからなる群から選択された少なくとも一つであることを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項12】
前記スラリーは、
気孔形成剤をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項13】
前記気孔形成剤は、
ポリメチルメタアクリレート、スターチ及びナフタレンのうちの少なくとも一つ選択されることを特徴とする請求項12に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項14】
前記成形段階は、
柱状のボディーを乾燥する段階をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項15】
前記乾燥段階で前記ボディーは、
100ないし200℃で乾燥されることを特徴とする請求項14に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項16】
前記成形段階または前記焼結段階は、
前記柱状のボディーを所望の長さで切断する段階をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項17】
前記中空は、
円柱または多面体柱状であることを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項18】
前記ボディーは、
円柱または多面体柱状であることを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項19】
前記ボディーは、
100ないし1000μmの直径を有することを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項20】
前記中空は、
前記ボディーの直径の60%以下に該当する直径を有することを特徴とする請求項19に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項21】
前記骨充填材は、
50ないし90%の気孔率を有することを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項22】
前記焼結段階で前記ボディーは、
1000ないし1300℃で焼結されることを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項23】
前記焼結段階後、前記ボディーを研削する段階をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項24】
前記研削は、
水、または前記水の比重と実質的に同じ比重を有するか、それより小さな比重を有する有機溶媒のうちから行われることを特徴とする請求項23に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項25】
前記有機溶媒は、
エタノール、メタノール及びアセトンからなる群から選択された少なくとも一つであることを特徴とする請求項24に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項1】
少なくとも一つの中空を備える柱状のボディーを含むことを特徴とする骨充填材。
【請求項2】
前記中空は、
円柱または多面体柱状であることを特徴とする請求項1に記載の骨充填材。
【請求項3】
前記ボディーは、
円柱または多面体柱状であることを特徴とする請求項1に記載の骨充填材。
【請求項4】
前記ボディーは、
微細多孔型であることを特徴とする請求項1に記載の骨充填材。
【請求項5】
前記ボディーは、
その表面が研削処理されたことを特徴とする請求項1に記載の骨充填材。
【請求項6】
前記ボディーは、
ハイドロキシアパタイト、燐酸三カルシウム、燐酸一カルシウム、六燐酸四カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、生体活性ガラス及び結晶化ガラスからなる群から選択された少なくとも一つの生体活性物質を含むことを特徴とする請求項1に記載の骨充填材。
【請求項7】
前記ボディーは、
100ないし1000μmの直径を有することを特徴とする請求項1に記載の骨充填材。
【請求項8】
前記中空は、
前記ボディーの直径の60%以下に該当する直径を有することを特徴とする請求項7に記載の骨充填材。
【請求項9】
前記骨充填材は、
50ないし90%の気孔率を有することを特徴とする請求項1に記載の骨充填材。
【請求項10】
生体活性物質を含むスラリーを製造する段階と、
前記スラリーを少なくとも一つの中空を含む柱状を有するボディーで加圧成形する段階と、
前記ボディーを焼結する段階と、を含むことを特徴とする骨充填材の製造方法。
【請求項11】
前記生体活性物質は、
ハイドロキシアパタイト、燐酸三カルシウム、燐酸一カルシウム、六燐酸四カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、生体活性ガラス及び結晶化ガラスからなる群から選択された少なくとも一つであることを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項12】
前記スラリーは、
気孔形成剤をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項13】
前記気孔形成剤は、
ポリメチルメタアクリレート、スターチ及びナフタレンのうちの少なくとも一つ選択されることを特徴とする請求項12に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項14】
前記成形段階は、
柱状のボディーを乾燥する段階をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項15】
前記乾燥段階で前記ボディーは、
100ないし200℃で乾燥されることを特徴とする請求項14に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項16】
前記成形段階または前記焼結段階は、
前記柱状のボディーを所望の長さで切断する段階をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項17】
前記中空は、
円柱または多面体柱状であることを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項18】
前記ボディーは、
円柱または多面体柱状であることを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項19】
前記ボディーは、
100ないし1000μmの直径を有することを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項20】
前記中空は、
前記ボディーの直径の60%以下に該当する直径を有することを特徴とする請求項19に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項21】
前記骨充填材は、
50ないし90%の気孔率を有することを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項22】
前記焼結段階で前記ボディーは、
1000ないし1300℃で焼結されることを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項23】
前記焼結段階後、前記ボディーを研削する段階をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項24】
前記研削は、
水、または前記水の比重と実質的に同じ比重を有するか、それより小さな比重を有する有機溶媒のうちから行われることを特徴とする請求項23に記載の骨充填材の製造方法。
【請求項25】
前記有機溶媒は、
エタノール、メタノール及びアセトンからなる群から選択された少なくとも一つであることを特徴とする請求項24に記載の骨充填材の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2010−502355(P2010−502355A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527290(P2009−527290)
【出願日】平成19年8月3日(2007.8.3)
【国際出願番号】PCT/KR2007/003749
【国際公開番号】WO2008/032932
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(509053927)メガジェン インプラント カンパニー リミテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】MEGAGEN IMPLANT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】337−2,Gyochon−ri,Jain−myeon,Gyeongsan−si,Gyeongsangbuk−do 712−852,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月3日(2007.8.3)
【国際出願番号】PCT/KR2007/003749
【国際公開番号】WO2008/032932
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(509053927)メガジェン インプラント カンパニー リミテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】MEGAGEN IMPLANT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】337−2,Gyochon−ri,Jain−myeon,Gyeongsan−si,Gyeongsangbuk−do 712−852,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
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