説明

高められた安定性の過酸組成物

本発明は、安定化させた過酸組成物を対象にする。金属塩およびキレート剤を含む安定化組成物は、過酸を含む組成物に加えられる。生じた安定化させた過酸組成物は、増加した保存期間および貯蔵安定性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安定化させた過酸組成物、ならびにそれらの製造方法および使用方法に関する。安定化組成物を過酸組成物に加えることができ、安定化させた過酸組成物を生じる。
【背景技術】
【0002】
過酸は、他の使用の中でも殺菌剤、消毒剤、脱臭剤、および漂白剤としての使用が知られている。しかし、従来の過酸は、限定された貯蔵安定性という固有の不利益を有する。過酸製品の保存期間は、過酸貯蔵安定性によって通常規定される。望ましい保存期間は、多くの場合、周囲温度において、1年貯蔵後の製品中において初期平衡過酸レベルの90%以上の保持を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
高められた貯蔵安定性/保存期間を有する過酸製品は、例えば、倉庫内において延長された貯蔵後に、過酸劣化によって置き換える必要がある、より量の少ない製品となるであろう。従って、貯蔵安定な過酸組成物へのニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
いくつかの形態において、本発明は、過酸を含む安定な過酸組成物;および安定化組成物を提供する。安定化組成物は、金属塩およびキレート剤、または金属錯化剤を含む予め形成させた錯体を含む。安定な過酸組成物は、室温において約1年間実質的に安定である。
【0005】
別の形態では、本発明は、実質的に安定化させた過酸組成物を形成させるための方法を提供する。過酸および安定化組成物は、共に混合されて、安定化させた組成物を形成する。安定化組成物は、金属塩およびキレート剤、または金属錯化剤を含む予め形成させた錯体を含む。この方法は、乾燥ステップを含まない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、本発明の安定化組成物と組み合わせた市販されている過酸調合物の貯蔵安定性の研究の結果を図式的に記載する。
【図2】図2は、本発明の安定化組成物と組み合わせた市販されている過酸調合物の貯蔵安定性の研究の結果を図式的に記載する。
【図3】図3は、本発明の安定化組成物と組み合わせた市販されている過酸調合物の貯蔵安定性の研究の結果を図式的に記載する。
【図4】図4は、本発明の安定化組成物と組み合わせた市販されている過酸調合物の貯蔵安定性の研究の結果を図式的に記載する。
【図5】図5は、周囲湿度において、64日間以上本発明の安定化組成物と組み合わせた市販されている過酸調合物の貯蔵安定性の研究の結果を図式的に記載する。
【図6】図6は、120華氏度において、63日間以上本発明の安定化組成物と組み合わせた市販されている過酸調合物の貯蔵安定性の研究の結果を図式的に記載する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
いくつかの形態において、本発明は、安定化させた過酸組成物、ならびに安定化させた過酸組成物を製造し、そして使用するための方法に関する。過酸は、安定化組成物と組み合わされて、高められた安定性の過酸組成物を生じる。いくつかの形態において、安定化組成物は、アルカリ土類金属およびキレート剤を含む。
【0008】
本発明がさらに容易に理解できるように、幾つかの用語は最初に定義される。
【0009】
本明細書中で使用される場合、用語「キレート剤」および「金属イオン封鎖剤」は、(洗浄水、汚れおよび基材が洗浄され、洗浄水からの)硬水イオンと特定のモル比で、(可溶性または可溶性でない)錯体を形成する化合物をいう。水溶性錯体を形成できるキレート剤は、トリポリリン酸ナトリウム、EDTA、DTPA、NTA、クエン酸塩、およびその同類のものを含む。不溶性の錯体を形成できる金属イオン封鎖剤は、三リン酸ナトリウム、ゼオライトA、およびその同類のものを含む。いくつかの態様において、1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸(HEDP)は、キレート剤として使用される。
【0010】
本明細書中で使用される場合、用語「水溶性」とは、1wt%超の濃度で水中に溶解できる化合物をいう。
【0011】
本明細書中で使用される場合、用語「わずかに可溶性」または「わずかに水溶性」とは、0.1〜1.0wt%の濃度でのみ水中に溶解できる化合物をいう。
【0012】
本明細書中で使用される場合、用語「水に不溶性の」は、わずか0.1wt%未満の濃度で水中に溶解できる化合物をいう。
【0013】
本明細書中で使用される場合、用語「しきい剤(threshold agent)」とは、溶液から硬水イオンの結晶化を妨げるが、硬水イオンと具体的に錯体を形成する必要のない化合物をいう。この定義は、しきい剤と、キレート剤または金属イオン封鎖剤とを区別する。しきい剤は、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、オレフィン/マレイン酸コポリマー、およびその同類のものを含む。
【0014】
本明細書中で使用される場合、用語「しきい剤を含まない」または「しきい剤を実質的に含まない」とは、しきい剤を含まないか、または限定量のみのしきい剤が加えられただけの組成物、混合物、または成分をいう。しきい剤が存在する場合、しきい剤の量は、約7wt%未満、約2wt%未満、約0.5wt%未満、または約0.1wt%未満であろう。
【0015】
本明細書中で使用される場合、用語「再付着防止剤」は、クリーニングされた物体上に再堆積する代わりに水中に汚れ組成物が懸濁されるのを保つことを助ける化合物をいう。
【0016】
本明細書中で使用される場合、用語「ホスフェートを含まない」または「実質的にホスフェートを含まない」は、ホスフェートを含まないか、またはホスフェートを含有する化合物またはホスフェートもしくはホスフェートを含有する化合物が加えられていない組成物、混合物、または成分をいう。ホスフェートまたはホスフェートを含有する化合物が、ホスフェートを含まない組成物、混合物、または成分の汚染を通して存在する場合、ホスフェートの量は、約1.0wt%未満、約0.5wt%未満、約0.1wt%未満、または約0.01wt%未満である。
【0017】
本明細書中で使用される場合、用語「リンを含まない」または「実質的にリンを含まない」は、リンを含まないか、またはリンを含有する化合物またはリンもしくはリンを含有する化合物が加えられていない組成物、混合物、または成分をいう。リンまたはリンを含有する化合物が、リンを含まない組成物、混合物、または成分の汚染を通して存在する場合、リンの量は、約1.0wt%未満、約0.5wt%未満、約0.1wt%未満、または約0.01wt%未満である。
【0018】
本発明の組成物を記載するために使用されるように、用語「固体」は、固化した組成物が感知できるように流れず、そして穏やかな応力または圧力または単なる重力下でその形、例えば、鋳型が除去された場合の鋳型の形、押出機から押出によって形成された物品の形、およびその同類のものに実質的にとどまるであろうことを意味する。固体組成物の硬度は、比較的濃密でかつ硬い、例えばコンクリートのような溶融固体ブロックの硬度から、コーキング材料に類似した、可鍛性およびスポンジ状であるとして特徴付けられる硬度の範囲であることができる。
【0019】
「クリーニング」は、汚れ除去、漂白、微生物個体群減少、またはそれらの組み合わせを行うか、または助けることを意味する。
【0020】
本明細書中で使用される場合、用語「ウェアー」は、食器および調理器具等の品目ならびにシャワー、流し台、トイレ、バスタブ、調理台、窓、鏡、輸送用車両、および床等の他の硬表面をいう。本明細書中で使用される場合、用語「ウェアー洗浄」とは、ウェアーを洗浄、クリーニング、またはすすぐことをいう。
【0021】
本明細書中で使用される場合、用語「硬表面」は、シャワー、流し台、トイレ、バスタブ、調理台、窓、鏡、輸送用車両、床、およびその同類のものの表面を含む。本明細書中で使用される場合、語句「ヘルスケアー表面」は、ヘルスケアー活動の一部として用いられる器具、機器、カート、かご、家具、構造物、建物、またはその同類のものの表面をいう。ヘルスケアー表面の例は、医療用器具または歯科用器具の表面、医療用機器または歯科用機器の表面、オートクレーブおよび滅菌器の表面、監視患者の健康をモニタリングするために使用される電子機器の表面、およびヘルスケアーが生じる構造物の床、壁もしくは付属品の表面を含む。ヘルスケアー表面は、病院、手術室、病弱な人の部屋(infirmity room)、分娩室、霊安室、および臨床の診断室において見いだされる。これらの表面は、(壁、床、ベッド部等の)「硬表面」、または織物表面、例えば、(手術衣類、掛け布、ベッドリネン、包帯等の)編み物、織物、および不織表面、または(呼吸装置、診断装置、シャント(shunt)、体内スコープ、車いす、ベッド等の)患者ケアー装置、または手術装置および診断装置として典型的な物であることができる。ヘルスケアー表面は、動物のヘルスケアーにおいて用いられる物品および表面を含む。
【0022】
本明細書中で使用される場合、用語「器具」は、本発明の方法により処理された水を使用してクリーニングからの利益を受けることができる種々の医療機器もしくは装置または歯科機器器具もしくは機器をいう。
【0023】
本明細書中で使用される場合、語句「医療用器具」、「歯科用器具」、「医療用機器」、「歯科用機器」、「医療用装置」または「歯科用装置」は、薬科または歯科において使用される器具、機器、ツール、製品、装置、および装置をいう。そうした器具、機器、および装置は、冷殺菌され、ぬらされまたは洗浄され、そして次に熱殺菌されることができ、またはさもなければ、本発明により処理された水を用いたクリーニングからの利益を受けることができる。これらの種々の器具、機器および装置は、診断の器具、トレイ、パン、ホルダー、ラック、鉗子、はさみ、シアー(shear)、のこぎり(例えば、骨のこぎりおよびそれらの刃)、止血鉗子、ナイフ、のみ、骨鉗子、やすり、ニッパ、ドリル、ドリルビット、石目やすり、バリ取り、スプレッダー、ブレーカー、エレベーター、クランプ、持針器、キャリアー、クリップ、フック、丸のみ、キュレット、開創器、矯正器、パンチ、抽出器、ひしゃく、角膜切開刀、へら、エクスプレッサー(expressor)、套管針、拡張器、かご、ガラス製品、チューブ、カテーテル、カニューレ、プラグ、ステント、スコープ(例えば、内視鏡、聴診器、および関節鏡)および関連した装置、およびその同類のもの、またはそれらの組み合わせを含むがこれらに限られない。
【0024】
本明細書中で使用される場合、語句「食品生産物(food product)」抗菌剤または組成物を用いた処理を必要とする場合があり、そしてさらに調製ありまたはなしで食べられる任意の食物(food substance)を含む。食品生産物は、肉(例えば、赤身肉および豚肉)、シーフード、家禽、果物および野菜、卵、生きた卵、卵製品、即席食品、小麦、種、根、塊茎、葉、幹、球茎、花、もやし、調味料、またはそれらの組み合わせを含む。用語「農産物」は、典型的には未調理で販売され、そして、多くの場合、包装されていない、そして時々生で食べることができる果物および野菜および植物または植物由来の材料等の食品生産物をいう。
【0025】
本明細書中で使用される場合、語句「植物」または「植物製品」は、任意の植物物質または植物由来の物質を含む。植物製品は、種、ナッツ、ナットミート(nut meat)、切り花、グリーンハウス内で育てられまたは貯蔵される植物または穀物、観葉植物、およびその同類のものを含むがこれらに限られない。植物製品は、多くの動物の飼料を含む。
【0026】
本明細書中で使用される場合、語句「肉製品」は、死体、筋肉、脂肪、臓器、皮膚、骨および体液および動物を形成する構成要素等を含むすべての形態の動物の身(flesh)をいう。動物の身は、ほ乳類、鳥類、魚類、は虫類、両生類、巻き貝、二枚貝、甲殻類、ロブスター、蟹等の他の食用種、または他の形態のシーフードの身を含むがこれらに限られない。動物の身の形態は、例えば、単独でまたは他の構成部分と組み合わせて動物の身の全体または一部を含む。典型的な形態は、例えば、塩漬け肉等の加工肉、区分されたおよび整形された製品、すり身にした製品、細かく刻んだ製品、挽肉、および挽き肉を含む製品、全体の製品、およびその同類のものを含む。
【0027】
本明細書中で使用される場合、用語「家禽」は、肉または卵のために飼われ、捕獲され、または家畜化し、そして鶏、七面鳥、ダチョウ、獲物のめんどり(game hen)、ひなどり、ホロホロ鳥、キジ、うずら、かも、グース、エミュ、またはその同類のものおよびこれらの鳥類の卵を含む、全ての形態の任意の鳥をいう。家禽は、全部、区分された、加工された、調理されたまたは生の家禽を含み、そして全ての形態の家禽身、副産物、および副生成物を含む。家禽の身は、筋肉、脂肪、臓器、皮膚、骨および体液、および動物を形成する構成部分のようなものを含む。動物の身の形態は、例えば、単独または他の成分と組み合わせた動物の身の全部または一部を含む。典型的な形態は、例えば、塩漬け家禽肉、区分されたおよび整形された製品、すり身にした製品、細かく刻んだ製品および全体製品等の加工された家禽肉を含む。
【0028】
本明細書中で使用される場合、語句「家禽くず」は、あらゆるくず、残留物、材料、よごれ、くず、家禽の部分、家禽廃棄物、家禽の内蔵、家禽の臓器、そうした材料のフラグメントまたは組み合わせ、および加工の間に家禽の死体またはその部分から除去され、そして廃棄物の流れに入る同類のものをいう。
【0029】
本明細書中で使用される場合、語句「食品加工表面」は、道具、機械、装置、構造物、建物、または食品加工、調製、もしくは貯蔵の活動の一部として用いられるその同類のものの表面をいう。食品加工表面の例は、食品加工または調製装置(例えば、水路を含む、スライス、缶詰、または輸送装置)の表面、食品加工ウェアー(例えば、用具、食卓用食器類、ウォッシュウェアー(wash ware)、およびバーガラス(bar grass))の表面、および床、壁、または食品加工が行われる構造の固定物の表面を含む。食品加工表面は、食品の耐腐敗空気循環システム、無菌包装消毒、食品冷凍機および冷却器クリーナーおよび殺菌器、ウェアー洗浄消毒、ブランチャー(blancher)クリーニングおよび消毒、食品包装材料、まな板添加物、第3の流し台(third−sink)消毒、飲料冷却装置および保温器、肉の冷凍または煮沸水、自動皿殺菌器、消毒ゲル、冷却塔、食品加工抗菌衣類スプレー、およびノントゥーローアクエアス(non−to−low−aqueous)食品調製滑剤、油、およびすすぎ添加物に見いだされ、そして用いられている。
【0030】
本明細書中で使用される場合、語句「空気流れ」は、食品の耐腐敗(anti−spoilage)空気循環システムを含む。空気流れはまた、典型的には、病院、手術、病弱な人の部屋、分娩室、霊安室、および臨床診断室で出会う空気流れを含む。
【0031】
本明細書中で使用される場合、用語「水」は、食品加工水または輸送水を含む。食品加工水または輸送水は、(例えば、水路、パイプ輸送、カッター、スライサー、ブランチャー、レトルトシステム、洗浄機、およびその同類のものに見いだされるような)生成された輸送水、食品輸送ラインのためのベルトスプレー、長靴および手洗いディップパン(dip−pan)、第3の流し台のすすぎ水、およびその同類のものを含む。水は、プール、温泉、娯楽用水路およびウォータースライド、噴水、およびその同類のもの等の家庭水および娯楽用水をまた含む。
【0032】
本明細書中で使用される場合、「農業の」または「家畜の(veterinary)」物体または表面は、動物の飼料、動物の水飲み場および囲い、動物のクオーター(quarter)、動物の獣医のクリニック(例えば、手術または治療エリア)、動物の手術エリア、およびその同類のものを含む。
【0033】
この特許出願の目的のために、微生物個体群が、少なくとも約50%、または水を用いた洗浄によって達成されるより著しくはるかに、減少する場合、成功した微生物の減少が達成される。微生物個体群におけるより大きい減少はより高レベルの保護を提供する。
【0034】
本明細書中で使用される場合、用語「殺菌剤(sanitizer)」は、細菌性汚染物質の数を大衆の健康の必要条件によって判断される安全レベルに減少させる試薬をいう。ある態様では、本発明で用いられるための殺菌剤は、少なくとも99.999%の減少(5桁減少)を提供するであろう。これらの減少は、Germicidal and Detergent Sanitizing Action of Disinfectants、 Official Methods of Analysis of the Association of Official Analytical Chemists、 paragraph 960.09 and applicable sections、 15th Edition、 1990 (EPA Guideline 91−2)に設定された手順を使用して評価できる。この参考文献によると、殺菌剤は、幾つかの試験生命体に対して、室温、25±2℃で、30秒以内に99.999%の減少(5桁減少)を提供することが好ましい。
【0035】
本明細書中で使用される場合、用語「消毒剤(disinfectant)」は、A. O. A. C. Use Dilution Methods、 Official Methods of Analysis of the Association of Official Analytical Chemists、 paragraph 955.14 and applicable sections、 15th Edition、 1990 (EPA Guideline 91−2)に記載された手順を使用して、大部分の認識された病原性微生物を含むすべての増殖性細胞を殺す試薬をいう。本明細書中で使用される場合、用語「高レベルの消毒」または「高レベルの消毒剤」は、高レベルの細菌性胞子(spore)を除いて、全ての生命体を実質的に殺し、かつ食品および薬物投与によって減菌剤として許可を得た化学殺菌製剤(germicide)を用いてなされる化合物または組成物をいう。本明細書中で使用される場合、用語「中間レベルの消毒」または「中間レベルの消毒剤」は、環境保護庁(EPA)によって結核菌殺菌剤として登録されている化学殺菌製剤を用いてミコバクテリア、大部分のウイルス、およびバクテリアを殺す化合物または組成物をいう。本明細書中で使用される場合、用語「低レベルの消毒」または「低レベルの消毒剤」は、EPAによって病院消毒剤として登録されている化学殺菌製剤を用いて、なんらかのウイルスおよびバクテリアを殺す化合物または組成物をいう。
【0036】
本発明において使用される場合、用語「殺胞子剤」は、60℃で10秒以内にセレウス菌または枯草菌の胞子の数において90%超の減少(1桁減少)を生じる能力を有する物理的または化学的な試薬または工程をいう。ある態様において、本発明の殺胞子組成物は、60℃で10秒以内にそうした数の99%超の減少(2桁減少)、99.99%超の減少(4桁減少)、99.999%超の減少(5桁減少)を提供する。
【0037】
抗菌の「殺菌(−cidal)」または「静止(−static)」活性の区別、有効性の度合いを記載する定義、およびこの有効性を測定するための公式の実験室手順は、抗菌剤と組成物との関連性の理解のために考慮される。抗菌組成物は、2種類の微生物細胞損傷をもたらす。第1のタイプは致死であり、不可逆的作用は、完全な微生物細胞の破壊または無能化となる。第2のタイプの細胞損傷は、可逆的であり、生命体に試薬がないようにされた場合、生命体は再び増殖する。第1のタイプは、生物殺菌性(microbicidal)と称され、そして第2のタイプは、生物静止性(microbistatic)と称される。殺菌剤および消毒剤は、定義により、抗菌または生物殺菌性活性を提供する試薬である。対照的に、防腐剤は、阻害剤または生物静止性組成物として通常記載される。
【0038】
本明細書中で使用される場合、「重量%」「重量での%」「wt%」およびその同類のものは、その物質の重量を、その組成物の全重量によって割り、そして100を掛けたものとしての物質の濃度と同義語をいう。
【0039】
本明細書中で使用される場合、本発明の組成物中の成分の量を修飾するか、または本発明の方法において用いられる用語「約」は、例えば、実世界において、典型的な測定を通して、および濃縮物または使用溶液を製造するために使用される液体の取り扱い手順で;これらの手順における不可逆的な誤差、組成物を製造するため、または方法を実行するために用いられる成分の製造、供給元、または純度における相違を通して起こる場合がある数値量の変化;およびその同類のものをいう。用語「約」はまた、特定の初期の混合物から生じる組成物のための異なる平衡条件により異なる量を包含する。用語「約」によって修飾されているかいないかに関わらず、請求項は、その量の均等物を含む。
【0040】
組成物およびその製造方法
いくつかの形態において、本発明は、安定化させた過酸組成物を提供する。本明細書中で使用される場合、用語「安定化させた過酸組成物」または「安定な過酸組成物」または「実質的に安定な過酸組成物」は、過酸またはそれらの混合物を含む組成物、および安定化組成物をいう。安定化させた過酸組成物はまた、有機酸および酸化剤、および安定化組成物を含むことができる。
【0041】
いくつかの態様において、本発明の組成物は、過酸を生成する組成物を含む。本明細書中で使用される場合、用語「過酸を生成する組成物」は、組成物の構成部分が組み合わされた場合に、過酸を生産する組成物をいう。例えば、いくつかの態様において、本発明に好適な過酸を生成する組成物は、有機酸および酸化剤を含む。
【0042】
安定化させた過酸組成物は、安定化組成物を含まない当量の過酸組成物と比較した場合、高められた安定性、例えば、増加した保存期間を有する。すなわち、安定化させた過酸組成物は、安定化組成物を含まない類似の過酸組成物より、所与の期間、例えば、1年以上、より高い過酸のレベルを保持する。
【0043】
いくつかの態様において、安定化させた過酸組成物は、室温で約1年の間、実質的に安定である。いくつかの態様において、本発明の安定化させた過酸組成物は、室温で約1年の間、初期の平衡過酸レベルの少なくとも約50%を保つ。他の態様において、本発明の安定化させた過酸は、室温で約1年の間、初期の平衡過酸レベルの少なくとも約75%を保つ。また他の態様において、本発明の安定化させた過酸組成物は、室温で約1年の間、初期の平衡過酸レベルの少なくとも約90%を保つ。
【0044】
いくつかの態様において、本発明の組成物は、液体である。いくつかの態様において、本発明の液体組成物は、特徴として実質的に非水性(または無水)である。用語「実質的に非水性」は、本明細書中で使用される場合、非常に少量の水がそうした好ましい組成物に取り込まれる場合があるが、本発明の非水性液体洗剤組成物中の水の量は、組成物の約30wt%未満であることを意味する。
【0045】
いくつかの態様において、非水性組成物の含水量は、約10wt%未満を含むであろう。他の態様において、本発明による液体組成物は、10wt%超であるが、90wt%未満の水を含む組成物である。液体組成物中に含まれる水の量は、例えば、液体組成物の約80wt%未満、約70wt%未満、および約60wtwt%未満である。いくつかの態様において、組成物は、約5wt%〜約50wt%、約10wt%〜約40wt%、または約30wt%の水を含むことができる。当然のことながら、これらの値および範囲の間のすべての値および範囲は、本発明の方法によって包含される。
【0046】
いくつかの形態において、本発明は、実質的に安定化させた過酸組成物を形成させるための方法を提供する。この方法は、過酸、または過酸を生成する組成物、および安定化組成物を混合することまたは組み合わせることを含む。安定化組成物は、金属塩およびキレート剤を含む。
【0047】
混合することまたは組み合わせることのステップは、室温で、すなわち、約20℃〜約25℃で起こることができる。いくつかの態様において、安定化させた過酸組成物は、液体である。いくつかの態様において、安定化させた過酸組成物を生成させるのに必要な乾燥ステップがない。
【0048】
安定化組成物
増加した安定性および保存期間を達成するために、安定化組成物が過酸を含む組成物に加えられる。本明細書中で使用される場合、用語「安定化組成物」は、過酸を含む組成物の保存期間の安定性を高める組成物をいう。すなわち、本発明の安定化組成物は、過酸またはそれらの混合物を含む組成物に加えられた場合、安定化組成物を含まない同じ過酸組成物と比較して、所与の期間の間、残っている過酸の量を増加させる。
【0049】
いくつかの態様において、本発明の安定化組成物は、金属塩およびキレート剤を含む。他の態様において、本発明の安定化組成物は、予め形成させたまたは予め反応させた金属錯化剤の錯体を含む。例えば、いくつかの態様において、安定化組成物は、EDTAのカルシウム塩、またはEDTAのマグネシウム塩を含む予め形成させた錯体を含む。
【0050】
任意の特定の理論によって拘束されることを望まないが、金属塩とキレート剤との組み合わせは、安定性の増強のために必要であると考えられている。すなわち、幾つかの例において、単独の金属塩は、過酸組成物を劣化させることが見いだされた。しかし、キレート剤と組み合わせた過酸組成物に金属塩を加えることは、キレート剤を単独で使用する場合より過酸組成物の安定性を高めることが見いだされた。従って、金属塩とキレート剤とが安定化組成物中で両方使用される場合、相乗効果が見いだされた。
【0051】
いくつかの態様において、安定化組成物は、キレート剤に対する金属塩の低いモル比を有する。いくつかの態様において、金属塩:キレート剤のモル比は、約1:5〜約1:20、約1:10〜約1:15、または約1:7〜約1:14である。他の態様において、金属塩:キレート剤の比は、約5:1、約3:1または約1:1である。いくつかの態様において、金属塩:キレート剤の比は、約5:1〜約1:14である。当然のことながら、これらの範囲および値の間のすべての範囲および値は、本発明によって包含される。
【0052】
金属塩
多数の金属塩は、本発明の安定化組成物および方法での使用に好適である。いくつかの態様において、安定化組成物に含まれる金属塩は、アルカリ土類金属塩を含む。本明細書中で使用される場合、用語「アルカリ土類金属塩」は、アルカリ土類金属の塩である化合物をいう。アルカリ土類金属は、周期表のII族を含む元素の系である。例えば、アルカリ土類金属は、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)およびラジウム(Ra)を含む。
【0053】
いくつかの態様において、本発明の安定化組成物は、マグネシウム塩を含むアルカリ土類金属塩を含む。本発明での使用に好適なマグネシウム塩は、水溶性および水に不溶性のマグネシウム塩の両方を含む。いくつかの態様において、水溶性マグネシウム塩が安定化組成物に含まれる。
【0054】
本発明での使用のための好適な水溶性マグネシウム塩は、酢酸マグネシウム、安息香酸マグネシウム、臭化マグネシウム、臭素酸マグネシウム、クロム酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、ギ酸マグネシウム、ヘキサフルオロケイ酸マグネシウム、ヨウ素酸マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、乳酸マグネシウム、モリブデン酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、過塩素酸マグネシウム、ホスフィン酸マグネシウム、サリチル酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、亜硫酸マグネシウム、酒石酸マグネシウム、チオ硫酸マグネシウム、それらの水和物、およびそれらの混合物を含むがこれらに限られない。これらの塩は、水和した塩または無水塩として提供できる。
【0055】
好適な水溶性マグネシウム化合物は、カルシウムと可溶性塩をまた生成するアニオンを有するマグネシウム塩を含む。そうした塩は、酢酸マグネシウム、安息香酸マグネシウム、臭化マグネシウム、臭素酸マグネシウム、塩素酸マグネシウム、塩化マグネシウム、クロム酸マグネシウム、ギ酸マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、乳酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、過塩素酸マグネシウム、ホスフィン酸マグネシウム、サリチル酸マグネシウム、それらの水和物、およびそれらの混合物を含むがこれらに限られない。
【0056】
これらの塩は、水和した塩または無水塩として提供できる。直接の食品接触のためにGRASとして承認されている水溶性マグネシウム化合物は、塩化マグネシウムおよび硫酸マグネシウムを含む。
【0057】
いくつかの態様において、本発明の安定化組成物は、水に不溶性のマグネシウム塩を含む。本発明での使用に好適な例示的な水に不溶性のマグネシウム塩は、ホウ酸マグネシウム、リン酸水素マグネシウム・7水和物、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム・5水和物、リン酸マグネシウム・5水和物、炭酸マグネシウム・3水和物、炭酸マグネシウム水酸化物・3水和物(Magnesium carobnate hydroxide trihydrate)、無水シュウ酸マグネシウム、カルシウムマグネシウムシリコンオキサイド、マンデル酸マグネシウム、ホウ酸マグネシウム、アルミン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、鉄酸マグネシウム、およびケイ酸マグネシウムを含むがこれらに限られない。この塩は、水和した塩または無水塩として提供できる。
【0058】
いくつかの態様において、本発明の安定化組成物は、カルシウム塩を含むアルカリ土類金属塩を含む。本発明での使用に好適なカルシウム塩は、水溶性および水に不溶性のカルシウム塩の両方を含む。
【0059】
本発明での使用に好適なカルシウム塩は、炭酸カルシウム(CaCO)、水酸化カルシウム溶液(Ca(OH))、ヒ酸カルシウム(Ca(AsO)、炭化カルシウム(CaC)、シクラミン酸カルシウム(Ca(C11NHSO)、グルコン酸カルシウム(Ca(C11)、次亜塩素酸カルシウム(Ca(OCl))、過マンガン酸カルシウム(Ca(MnO)、リン酸カルシウム(Ca(PO)、リン化カルシウム(Ca)、ステアリン酸カルシウム(Ca(C1835、硫酸カルシウム(CaSO4・2HO)、タングステン酸カルシウム(CaWO)、およびヒドロキシルアパタイト(Ca(PO(OH)を含むがこれらに限られない。
【0060】
いくつかの態様において、本発明の安定化組成物中に含まれる金属塩は、遷移金属塩を含む。本明細書中で使用される場合、用語「遷移金属」は、周期表のd−ブロック内に含まれる任意の元素、すなわち、周期表の3族〜12族をいう。本発明での使用に好適な例示的な遷移金属塩は、亜鉛、マンガン、モリブデン、クロム、銅、鉄、コバルトの塩を含むがこれらに限られない。いくつかの態様において、使用される遷移金属塩は、亜鉛塩を含む。
【0061】
いくつかの態様において、金属塩は、安定化させた過酸組成物中に約0.01wt%〜約10wt%、約0.05wt%〜約5wt、約0.1〜約1wt%、または約0.2wt%〜約0.4wt%存在する。当然のことながら、これらの範囲および値の間のすべての範囲および値は、本発明の方法によって包含される。
【0062】
キレート剤
いくつかの態様において、本発明の安定化組成物は、キレート剤を含む。いくつかの態様において、キレート剤は、ホスホン酸またはホスホン酸塩を含む。好適なホスホン酸およびホスホネート塩は、例えば、1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸(CHC(POOH)(HEDP);エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸(EDTMP);ジエチレントリアミンペンタキスメチレンホスホン酸(DTPMP);シクロヘキサン−l、2−テトラメチレンホスホン酸;アミノ[トリ(メチレンホスホン酸)];[エチレンジアミン(テトラメチレンホスホン酸)];2−ホスフェン(phosphene)ブタン−1、2、4−トリカルボン酸;またはアルカリ金属塩、アンモニウム塩等のそれらの塩、またはモノ、ジ、またはテトラエタノールアミン塩等のアルキロキシアミン塩;またはそれらの混合物を含む。いくつかの態様において、キレート剤は、HEDPを含む。
【0063】
市販されている食品添加物キレート剤は、例えば、DEQUEST(商標)2010としてMonsanto Industrial Chemicals Co.、 St. Louis、 MO、から入手可能である1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸;DEQUEST(商標)2000としてMonsantoから入手可能であるアミノ(トリ(メチレンホスホン酸))、(N[CHPO);DEQUEST(商標)2041としてMonsantoから入手可能であるエチレンジアミン[テトラ(メチレンホスホン酸)];およびBayhibit AMとしてMobay Chemical Corporation、 Inorganic Chemicals Division、 Pittsburgh、 PA、から入手可能である2−ホスホノブタン−1、2、4−トリカルボン酸を含む、商標名DEQUEST(商標)の名称下で販売されているホスホン酸塩を含む。
【0064】
安定化組成物中に存在するキレート剤はまた、アミノカルボン酸タイプの金属イオン封鎖剤を含むことができる。好適なアミノカルボン酸タイプの金属イオン封鎖剤は、酸またはアルカリ金属それらの塩、例えば、アミノアセテートおよびそれらの塩を含むがこれらに限られない。好適なアミノカルボキシレートは、例えば、N−ヒドロキシエチルアミノ2酢酸;ヒドロキシエチレンジアミン4酢酸、ニトリロ3酢酸(NTA);エチレンジアミン4酢酸(EDTA);N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン3酢酸(HEDTA);ジエチレントリアミン5酢酸(DTPA);およびアラニン−N、N−2酢酸;およびその同類のもの;およびそれらの混合物を含む。
【0065】
本発明で用いるための例示的な市販されているキレート剤は、Innophosから入手可能であるトリポリリン酸ナトリウム;BASFから入手可能であるTrilon A(商標);すべてDowから入手可能な、Versene100(商標)、Low NTA Versene(商標)、Versene粉末(商標)、およびVersenol120(商標);BASFから入手可能であるDissolvine D−40;およびクエン酸ナトリウムを含むがこれらに限られない。
【0066】
いくつかの態様において、それらの生分解性アミノカルボキシレートまたは誘導体は、本発明の方法のビルダーとして存在する。例示的な生分解性アミノカルボキシレートは、いずれもAkzoから入手可能な、Dissolvine GL−38(商標)およびDissolvine GL−74(商標);BASFから入手可能であるTrilon M(商標);Bayerから入手可能であるBaypure CX100(商標);Dowから入手可能であるVersene EDG(商標);Nippon Shakubaiから入手可能であるHIDS(商標);ともにFinetex/Innospec Octelから入手可能であるOctaquest E30(商標)およびOctaquest A65(商標)を含むがこれらに限られない。
【0067】
いくつかの態様において、キレート剤は、安定化させた過酸組成物中に約0.1wt%〜約10wt%存在する。他の態様において、キレート剤は、安定化させた過酸組成物中に約0.5wt%〜約5.0wt%存在する。また他の態様において、キレート剤は、安定化させた過酸組成物中に約1.0wt%〜約2.5wt%存在する。当然のことながら、これらの範囲および値の間のすべての範囲および値は、本発明によって包含される。
【0068】
過酸組成物
いくつかの態様において、本発明は安定化させた過酸組成物を対象にする。本発明の安定化させた過酸組成物は、少なくとも1つの過酸、例えば、ペルオキシカルボン酸を含む。いくつかの態様において、本発明の安定化させた組成物は、有機酸および酸化剤を含む。
【0069】
ペルオキシカルボン酸
ペルオキシカルボン酸(または過カルボン酸)は、通常式R(COH)(式中、例えば、Rは、アルキル、アリールアルキル、シクロアルキル、芳香族、または複素環基であり、そしてnは、1、2、または3である。)を有し、そして親となる酸にペルオキシを付加することによって名付けられる。R基は、飽和または不飽和、および置換または非置換であることができる。ペルオキシカルボン酸は、アルデヒドの自己酸化によって、または酸塩化物および水素化物から、またはカルボキシリック無水物と水素またはナトリウム過酸化物とから、カルボン酸への直接の酸化作用によって製造できる。
【0070】
本発明の組成物および方法中において有用なペルオキシカルボン酸は、ペルオキシギ酸、ペルオキシ酢酸、ペルオキシプロピオン酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシペンタン酸、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシへプタン酸、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、ペルオキシデカン酸、ペルオキシウンデカン酸、ペルオキシドデカン酸、またはそれらの分枝鎖異性体のペルオキシ酸、ペルオキシ乳酸、ペルオキシマレイン酸、ペルオキシアスコルビン酸、ペルオキシヒドロキシ酢酸、ペルオキシシュウ酸、ペルオキシマロン酸、ペルオキシコハク酸、ペルオキシグルタル酸、ペルオキシアジピン酸、ペルオキシピメリン酸およびペルオキシスベリン酸およびそれらの混合物を含む。いくつかの態様において、本発明の組成物は、幾つかの異なるペルオキシカルボン酸の組み合わせを利用する。例えば、いくつかの態様において、この組成物は、1種または2種以上のC〜Cのペルオキシカルボン酸および1種または2種以上のC〜C11のペルオキシカルボン酸を含む。特に好ましいのは、C〜Cのペルオキシカルボン酸が、ペルオキシ酢酸であり、そしてC〜C11の酸が、ペルオキシオクタン酸である態様である。
【0071】
いくつかの態様において、本発明の組成物および方法は、ペルオキシ酢酸を含む。ペルオキシ酢酸(または過酢酸)は、式:CHCOOOHを有するペルオキシカルボン酸である。通常、ペルオキシ酢酸は、より高い濃度において刺激性の臭いを有する液体であり、そして水、アルコール、エーテル、および硫酸中に自由に溶解する。ペルオキシ酢酸は、アセトアルデヒドおよび酢酸コバルトの存在下の酸素からの調製を含む当業者に公知の任意の数の方法を通して調製できる。ペルオキシ酢酸の溶液は、酢酸と過酸化水素とを組み合わせることによって得ることができる。ペルオキシ酢酸の50%溶液は、無水酢酸、過酸化水素および硫酸を組み合わせることによって得ることができる。
【0072】
いくつかの態様において、本発明の組成物および方法は、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、またはペルオキシヘプタン酸、好ましくはペルオキシオクタン酸を含む。ペルオキシオクタン酸(または過オクタン酸)は、例えば、n−ペルオキシオクタン酸:CH(CHCOOOHの式を有するペルオキシカルボン酸である。ペルオキシオクタン酸は、直鎖アルキル部分を有する酸、分枝アルキル部分を有する酸、またはそれらの混合物であることができる。ペルオキシオクタン酸は、当業者に公知の任意の数の方法を通して調製できる。ペルオキシオクタン酸の溶液は、オクタン酸および過酸化水素およびヒドロトロープ、溶媒または担体を組み合わせることによって得ることができる。
【0073】
いくつかの態様において、本発明の組成物は、約0.0005wt%〜約20wt%、約0.3wt%〜約10wt%、約0.5wt%〜約5.0wt%、約1wt%〜約3wt%、または約1wt%〜約2wt%の1種または2種以上のペルオキシカルボン酸を含む。当然のことながら、これらの範囲および値の間のすべての範囲および値は、本発明によって包含される。
【0074】
有機酸
いくつかの態様において、本発明での使用のための安定化させた過酸組成物は、少なくとも1つの有機酸を含む。過酸を生成できる任意の有機酸は、本発明の組成物および方法中で使用できる。本発明での使用のための好適な有機酸は、カルボン酸を含むがこれらに限られない。
【0075】
いくつかの態様において、本発明の組成物は、少なくとも1種のカルボン酸を含む。いくつかの態様において、本発明の組成物は、少なくとも2種の、少なくとも3種の、または少なくとも4種または5種以上のカルボン酸を含む。
【0076】
いくつかの態様において、本発明の組成物との使用のためのカルボン酸は、C〜C22のカルボン酸である。いくつかの態様において、本発明の組成物との使用のためのカルボン酸は、C〜C11カルボン酸である。いくつかの態様において、本発明の組成物との使用のためのカルボン酸は、C〜Cのカルボン酸である。好適なカルボン酸の例は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、へプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、ならびにそれらの分枝異性体、乳酸、マレイン酸、アスコルビン酸、クエン酸、ヒドロキシ酢酸、ネオペンタン酸、ネオへプタン酸、ネオデカン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸スベリン酸、およびそれらの混合物を含むがこれらに限られない。
【0077】
いくつかの態様において、本発明の組成物は、約10wt%〜約95wt%、約25wt%〜約80wt%、または約50wt%〜約75wt%のカルボン酸を含む。いくつかの態様において、本発明の組成物は、約30wt%の酢酸を含む。他の態様において、本発明の組成物は、約5wt%のオクタン酸を含む。他の態様において、本発明の組成物は、オクタン酸および酢酸の組み合わせを含む。
【0078】
酸化剤
本組成物は、種々の酸化剤のいずれか、例えば、過酸化水素を含むことができる。酸化剤は、酸を過酸に転化するのに効果的であることができる。いくつかの態様において、酸化剤はまた、抗菌活性を有することができる。他の態様において、酸化剤は、抗菌活性を示すのに不充分な量で存在する。
【0079】
いくつかの態様において、本発明の組成物は、約0.001wt%〜約99wt%、または約10wt%〜約60wt%の酸化剤を含む。他の態様において、本発明の組成物は、約20wt%または約50wt%酸化剤を含む。当然のことながら、これらの範囲および値の間のすべての範囲および値は、本発明によって包含される。
【0080】
無機酸化剤の例は、以下のタイプの化合物またはこれらの化合物の供給源、またはこれらのタイプの化合物を含むかもしくはそれらの付加物を生成するアルカリ金属塩:1族(IA)酸化剤、例えば、リチウム過酸化物、ナトリウム過酸化物の過酸化水素、または過酸化水素供与体;2族(IIA)酸化剤、例えば、マグネシウム過酸化物、カルシウム過酸化物、ストロンチウム過酸化物、バリウム過酸化物;12族(IIB)酸化剤、例えば、亜鉛過酸化物;過ホウ酸塩、例えば、式Na[B(O(OH)]・6HOの(過ホウ酸ナトリウム・4水和物ともよばれる)過ホウ酸ナトリウム・6水和物等の13族(IIIA)酸化剤、例えば、ホウ素化合物;式Na[B(O(OH)]・4HOの(過ホウ酸ナトリウム・3水和物とも呼ばれる)ペルオキシホウ酸ナトリウム・4水和物;式Na[B(O(OH)]の(過ホウ酸ナトリウム・1水和物とも呼ばれる)ペルオキシホウ酸ナトリウム;14族(IVA)酸化剤、例えば、アルカリ金属のパーシリケートまたはペルオキシカーボネート等のパーカーボネートとも呼ばれるパーシリケートおよびペルオキシカーボネート;15族(VA)酸化剤、例えば、ペルオキシ亜硝酸およびその塩;ペルオキシリン酸およびそれらの塩、例えば、パーホスフェート;16族(VIA)酸化剤、例えば、ペルオキソ一硫酸およびペルオキソ二硫酸等のペルオキシ硫酸およびそれらの塩、および過硫酸塩、例えば、過硫酸ナトリウム等のそれらの塩;および過ヨウ素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム等のVIIa族酸化剤を含む。ほかの活性無機酸素化合物は、遷移金属過酸化物;および他のそうしたペルオキシジェン化合物、およびそれらの混合物を含むことができる。
【0081】
いくつかの態様において、本発明の組成物および方法は、上記に記載した無機酸化物の1種または2種以上を用いる。好適な無機酸化剤は、オゾン、過酸化水素、過酸化水素付加物、IIIA族酸化剤、またはVIA族酸化剤、VA族酸化剤、VIIA族酸化剤の過酸化水素供与体、またはそれらの混合物を含む。そうした無機酸化剤の好適な例は、パーカーボネート、パーボレート、パーサルフェート、パーホスフェート、パーシリケート、またはそれらの混合物を含む。
【0082】
過酸化水素は、無機酸化剤の1つの好適な例を示す。過酸化水素は、過酸化水素および水の混合物として、例えば、水溶液中の液体の過酸化水素として提供されることができる。過酸化水素は、水中、35%、70%、および90%の濃度で市販されている。安全のために、35%が普通使用される。本組成物は、例えば、約2〜約30wt%または約5〜約20wt%の過酸化水素を含むことができる。
【0083】

いくつかの態様において、本発明の組成物は、水を含むことができる。水は独立して組成物に加えられることができ、または組成物に加えられる水性材料中に存在する結果として組成物中に提供されることができる。いくつかの態様において、組成物は、約1wt%〜約50wt%の水、約10wt%〜約30wt%の水、または約15wt%〜約25wt%の水を含む。当然のことながら、これらの範囲および値の間のすべての範囲および値は、本発明によって包含される。
【0084】
追加の機能性成分
いくつかの態様において、本発明の組成物は、少なくとも1種の追加の機能性成分を含む。具体的に、本発明の組成物は、組成物に加えることができる任意の数の成分の中でも、界面活性剤、湿潤剤、消泡剤、増粘剤、発泡剤、凝固剤、美観改良剤(すなわち、着色剤(例えば、顔料)、着臭剤、または香水)を含むことができる。そうした追加の機能性成分は、本発明の組成物を共に予め調製され、または生成後に安定化させた組成物に加えられることができる。
【0085】
湿潤剤または消泡剤
また本発明の組成物において有用なのは、湿潤剤および消泡剤である。湿潤剤は、本発明の組成物の表面接触または貫通活性を高めるように機能する。
【0086】
通常、本発明により使用することができる消泡剤は、シリカおよびシリコーン;脂肪酸またはエステル;アルコール;サルフェートまたはスルホネート;アミンまたはアミド;フルオロクロロ炭化水素等のハロゲン化された化合物;植物油、ワックス、鉱物性油、ならびにそれらのスルホン化または硫酸化誘導体;アルカリ、アルカリ土類金属石鹸等の脂肪酸および/またはそれらの石鹸;およびとりわけアルキルおよびアルカリ性ジホスフェート、およびトリブチルホスフェート等のホスフェートおよびホスフェートエステル;およびそれらの混合物を含む。
【0087】
いくつかの態様において、本発明の組成物は、本発明の方法の所与の用途の品質グレードの食品である、消泡剤または消泡剤を含むことができる。この目的を達成するために、さらに効果的な消泡剤の1つは、シリコーンを含む。ジメチルシリコーン、グリコールポリシロキサン、メチルフェノールポリシロキサン、トリアルキルまたはテトラアルキルシラン、疎水性シリカ消泡剤およびそれらの混合物等のシリコーンは、消泡用途において全て使用できる。通常入手可能な商業的消泡剤普通は、有機エマルジョンに結合したシリコーンであるArmour Industrial Chemical CompanyからのArdefoam(商標);Krusable Chemical Companyから入手可能であるシリコーンおよび非シリコーンタイプの消泡剤であるFoam Kill(商標)またはKresseo(商標)、ならびにシリコーンエステル;およびとりわけ両方とも食品グレードタイプのシリコーンであるDow Corning CorporationからのAnti−Foam A(商標)およびDC−200等のシリコーンを含む。これらの消泡剤は、約0.01wt%〜20wt%、約0.01wt%〜5wt%、または約0.01wt%〜約1wt%の濃度範囲で存在できる。
【0088】
増粘剤またはゲル化剤
本発明の組成物は、種々の公知の増粘剤のいずれかを含むことができる。好適な増粘剤は、キサンタンガム、グアーガム、または植物の粘液から他のガム等の天然ゴム;アルギネート、澱粉、およびセルロースのポリマー(例えば、カルボキシメチルセルロース)等のポリサッカロイド系増粘剤;ポリアクリレート増粘剤;およびペクチン等のヒドロコロイド増粘剤を含む。ある態様では、増粘剤は、物体の表面上に汚染残留物を残さない。例えば、増粘剤またはゲル化剤は、接触領域における食品または他の感受性製品と適合できる。通常、本組成物または本方法において用いられる増粘剤の濃度は、最終の組成物中で所望の粘度により記載できるであろう。しかし、概括的なガイドラインとして、本発明の組成物中の増粘剤の量は、約0.1wt%〜約5wt%、約0.1wt%〜約1.0wt%、または約0.1wt%〜約0.5wt%の範囲である。
【0089】
凝固剤
本組成物は、固体形態で組成物を保つことに酸化できる凝固剤を含むことができる。好適な凝固剤は、固体ポリエチレングリコール(PEG)、固体EO/POブロックコポリマー、およびその同類のもの;ステアリックモノエタノールアミド、ラウリックジエタノールアミド、アルキルアミド、またはその同類のもの等のアミド;酸またはアルカリ性処理工程を通して水溶性に作られた澱粉;水溶性に作られたセルロース;無機試薬、またはその同類のもの;ポリ(無水マレイン酸/メチルビニルエーテル);ポリメタクリル酸;高い融点を有する他の通常官能性または不活性な材料;およびその同類のものを含む。
【0090】
ある態様において、凝固剤は、固体PEG、例えばPEG1500からPEG20、000までを含む。ある態様において、PEGは、PEG1450、PEG3350、PEG4500、PEG8000、PEG20、000、およびその同類のものを含む。追加の好適な凝固剤は、Pluronic 108、Pluronic F68の商標の下で販売されているもの等のEO/POブロックコポリマー;ラウリックジエタノールアミドまたはココジエチレンアミド等のアミド;およびその同類のものを含む。ある態様において、凝固剤は、PEGと(Pluronic等の)EO/POブロックコポリマーとの組み合わせおよびPEGと(ラウリックジエタノールアミドアミドまたはステアリックモノエタノールアミド等の)アミドとの組み合わせ等の凝固剤、の組み合わせを含む。
【0091】
界面活性剤
いくつかの態様において、本発明の組成物は、界面活性剤を含む。本発明の組成物との使用に好適な界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、および両性イオン性界面活性剤を含むがこれらに限られない。
【0092】
本発明の組成物との使用に好適な非イオン性界面活性剤は、アルコキシル化界面活性剤を含む。好適なアルコキシル化界面活性剤は、EO/POコポリマー、キャップされたEO/POコポリマー、アルコールアルコキシレート、キャップされたアルコールアルコキシレート、それらの混合物、またはその同類のものを含む。溶媒としての使用のために好適なアルコキシル化界面活性剤は、Pluronicおよび逆Pluronic界面活性剤等のEO/POブロックコポリマー;Dehypon LS−54(R−(EO)(PO))およびDehypon LS−36(R−(EO)(PO))等のアルコールアルコキシレート;およびPlurafac LF221およびTegoten ECU等のキャップされたアルコールアルコキシレート;それらの混合物、またはその同類のものを含む。
【0093】
半極性非イオン性界面活性剤
半極性タイプの非イオン性表面活性剤は、本発明の組成物中で有用な非イオン性界面活性剤の別のクラスである。半極性非イオン性界面活性剤は、アミンオキサイド、ホスフィンオキサイド、スルホキシドおよびそれらのアルコキシル化誘導体を含む。
【0094】
アミンオキサイドは、一般式:
【化1】

(式中、矢印は、半極性結合の慣習的な表示であり;そして、R、R、およびRは、脂肪族、芳香族、複素環、脂環式、またはそれらの組み合わせであることができる。)に対応する第三アミンオキサイドである。通常、洗剤関係のアミンオキサイドでは、Rは約8〜約24炭素原子のアルキル基であり;RおよびRは、1〜3炭素原子のアルキルもしくはヒドロキシアルキルまたはそれらの混合物であり;RおよびRは、例えば酸素または窒素原子を通して互いに結合できて、環構造を形成でき;Rは、2〜3炭素原子を含むアルキレンまたはヒドロキシアルキレン基であり;そしてnは0〜約20の範囲である。nアミンオキサイドは、対応するアミンおよび過酸化水素等の酸化剤から生成できる。
【0095】
有用な水溶性アミンオキサイド界面活性剤は、オクチル、デシル、ドデシル、イソドデシル、ココナツ、または獣脂アルキルジ(低級アルキル)アミンオキサイドから選択される。それらの具体例は、オクチルジメチルアミンオキサイド、ノニルジメチルアミンオキサイド、デシルジメチルアミンオキサイド、ウンデシルジメチルアミンオキサイド、ドデシルジメチルアミンオキサイド、イソドデシルジメチルアミンオキサイド、トリデシルジメチルアミンオキサイド、テトラデシルジメチルアミンオキサイド、ペンタデシルジメチルアミンオキサイド、ヘキサデシルジメチルアミンオキサイド、ヘプタデシルジメチルアミンオキサイド、オクタデシルジメチルアミンオキサイド、ドデシルジプロピルアミンオキサイド、テトラデシルジプロピルアミンオキサイド、ヘキサデシルジプロピルアミンオキサイド、テトラデシルジブチルアミンオキサイド、オクタデシルジブチルアミンオキサイド、ビス(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミンオキサイド、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−ドデコキシ−1−ヒドロキシプロピルアミンオキサイド、ジメチル−(2−ヒドロキシドデシル)アミンオキサイド、3、6、9−トリオクタデシルジメチルアミンオキサイドおよび3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピルジ(2−ヒドロキシエチル)アミンオキサイドである。
【0096】
アニオン性界面活性剤
本組成物中での使用に好適なアニオン性サルフェート界面活性剤は、アルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、直鎖および分枝第1および第2アルキル硫酸塩、アルキルエトキシサルフェート、脂肪オレイルグリセロールサルフェート、アルキルフェノールエチレンオキサイドエーテルサルフェート、C〜C17アシル−N−(C〜Cアルキル)および−N−(C〜Cヒドロキシアルキル)グルカミンサルフェート、およびアルキルポリグルコシドのサルフェート等のアルキルポリサッカロイドのサルフェート、およびその同類のものを含む。また含まれているのはアルキル硫酸塩、アルキルポリ(エチレンオキシ)エーテルサルフェートおよび芳香族ポリ(エチレンオキシ)サルフェート等のサルフェートまたは(通常1分子当たり1〜6のオキシエチレン基を有する)ノニルフェノールとエチレンオキサイドとの縮合生成物である。
【0097】
本組成物での使用に好適なアニオン性カルボキシレート界面活性剤は、アルカン酸(およびアルカノエート)等のカルボン酸(および塩)、エステルカルボン酸(例えば、アルキルスクシネート)、エーテルカルボン酸、およびその同類のものを含む。そうしたカルボキシレートは、アルキルエトキシカルボキシレート、アルキルアリールエトキシカルボキシレート、アルキルポリエトキシポリカルボキシレート界面活性剤および石鹸(例えば、アルキルカルボキシル)を含む。本組成物において有用な第2級カルボキシレートは、第2級炭素に結合したカルボキシル単位を含むものを含む。第2級炭素は、例えば、p−オクチル安息香酸、またはアルキル置換シクロヘキシルカルボキシレートにあるような環構造にあることができる。第2級カルボキシレート界面活性剤は、典型的にはエーテル結合を含まず、エステル結合(linkage)を含まず、そしてヒドロキシル基を含まない。さらに、これらは頭部基(両親媒性の部分)中に典型的には窒素原子を有さない。(例えば、16までの)より多くの炭素原子が存在できるが、好適な第2級石鹸界面活性剤は、典型的には11〜13の全炭素原子を有する。好適なカルボキシレートは、アシルグルタメート、アシルペプチド、サルコシネート(例えばN−アシルサルコシネート)、タウレート(例えばN−アシルタウレートおよびメチルタウリドの脂肪酸アミド)、およびその同類のもの等のアシルアミノ酸(および塩)をまた含む。
【0098】
好適なアニオン性界面活性剤は、式3:
R−O−(CHCHO)(CH−COX (3)
[式中Rは、C〜C22のアルキル基または
【化2】

(式中、Rは、C〜C16のアルキル基であり;nは1〜20の整数であり;mは、1〜3の整数であり;そしてXは水素、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、またはモノエタノールアミン、ジエタノールアミンもしくはトリエタノールアミン等のアミン塩等の対イオンである。)]のアルキルまたはアルキルアリールエトキシカルボキシレートを含む。ある態様では、式3においてnは、4〜10の整数であり、そしてmは1である。ある態様では、式3において、Rは、C〜C16のアルキル基である。ある態様では、式3において、Rは、C12〜C14のアルキル基であり、nは4であり、そしてmは、1である。
【0099】
ある態様では、式3において、Rは
【化3】

であり、そしてRは、C〜C12のアルキル基であり。ある態様では、式3において、Rは、Cのアルキル基であり、nは、10であり、そしてmは、1である。そうしたアルキルおよびアルキルアリールエトキシカルボキシレートは、市販されている。これらのエトキシカルボキシレートは、典型的には酸形態として入手可能であり、これは容易にアニオン性または塩形態に転化できる。市販されているカルボキシレートは、Neodox 23−4、C12〜13のアルキルポリエトキシ(4)カルボン酸(Shell Chemical)、およびEmcol CNP−110、Cのアルキルアリールポリエトキシ(10)カルボン酸(Witco Chemical)を含む。カルボキシレートはまた、例えば、製品Sandopan(商標)DTC、C13アルキルポリエトキシ(7)カルボン酸としてClariantから入手可能である。
【0100】
両性界面活性剤
両性(Amphoteric)、または両性(ampholytic)界面活性剤は、塩基性および酸性親水性基と有機疎水性基との両方を含む。これらのイオン性実体は、他のタイプの界面活性剤のための本明細書中に記載されたアニオン性またはカチオン基のいずれかであることができる。塩基性窒素および酸性カルボキシレート基は、塩基性および酸性親水性基として用いられる典型的な官能基である。いくらかの界面活性剤において、スルホネート、サルフェート、ホスホネートまたはホスフェートは、負の電荷を提供する。
【0101】
両性界面活性剤は、脂肪族基が直鎖または分枝であることができ、そして脂肪族の置換基の1つが約8〜18の炭素原子を含み、そして1つがアニオン性水可溶化基、例えば、カルボキシ、スルフォ、スルファト、ホスファト、またはホスホノを含む、脂肪族の第二級および第三級アミンの誘導体として広く記載されることができる。両性界面活性剤は、当業者に公知であり、そして”Surfactant Encyclopedia” Cosmetics & Toiletries、 Vol. 104 (2) 69−71 (1989)中に記載された2つの主要なクラスにさらに分類される。第1のクラスは、アシル/ジアルキルエチレンジアミン誘導体(例えば、2−アルキルヒドロキシエチルイミダゾリン誘導体)およびそれらの塩を含む。第2のクラスは、N−アルキルアミノ酸およびそれらの塩を含む。ある両性界面活性剤は、両方のクラスに適合することが想定できる。
【0102】
両性界面活性剤は、当業者に公知の方法によって合成できる。例えば、2−アルキルヒドロキシエチルイミダゾリンは、ジアルキルエチレンジアミンを用いた長鎖カルボン酸(または誘導体)の縮合および閉環によって合成される。商業的両性界面活性剤は、続く加水分解によって、および例えば、クロロ酢酸または酢酸エチルを用いたアルキル化によるイミダゾリン環の開環によって誘導体化される。アルキル化の間、1つまたは2つのカルボキシアルキル基は、第三級アミンおよびエーテル結合を形成するように反応し、異なるアルキル化剤が異なる第三級アミンを与える。
【0103】
本発明において用途を有する長鎖イミダゾール誘導体は、通常、一般式:
(モノ)アセテート (ジ)プロピオネート 両性スルホネート
【化4】

中性pH−両性イオン
(式中、Rは、約8〜18の炭素原子を含む非環式疎水性基であり、そしてMは、アニオン、通常ナトリウムの電荷を中和するためのカチオンである。)を有する。本組成物中で用いることのできる商業的に有名なイミダゾリン誘導された両性は、例えば:ココアンフォプロピオネート、ココアンフォカルボキシプロピオネート、ココアンフォグリシネート、ココアンフォカルボキシグリシネート、ココアンフォプロピルスルホネート、およびココアンフォカルボキシプロピオン酸を含む。アンフォカルボン酸は、アンフォジカルボン酸のジカルボン酸官能性が二酢酸および/またはジプロピオン酸、脂肪イミダゾリンから生成できる。
【0104】
本明細書中で上記に記載されたカルボキシメチルされた化合物(グリシネート)は、しばしばベタインと呼ばれる。ベタインは、両性イオン界面活性剤と題したセクションにおいて下記に記載される両性の特別なクラスである。
【0105】
長鎖N−アルキルアミノ酸は、反応RNH、(式中、R=C〜C18の直鎖または分枝鎖アルキル、ハロゲン化したカルボン酸を有する脂肪アミン)により容易に調製される。アミノ酸の第一級のアミノ基のアルキル化は、第二級および第三級アミンとなる。アルキル置換基は、1超の反応性窒素中心を提供するさらなるアミノ基を有することができる。大部分の商業的N−アルキルアミン酸は、β−アラニンまたはβ−N(2−カルボキシエチル)アラニンのアルキル誘導体である。この発明における用途を有する商業的N−アルキルアミノ酸両性電解質の例は、アルキルβ−アミノジプロピオネート、RN(CCOOM)およびRNHCCOOMを含む。ある態様では、Rは、約8〜約18炭素原子を含む非環式疎水性の基であることができ、そしてMは、アニオンの電荷を中和するためのカチオンである。
【0106】
好適な両性界面活性剤は、やし油またはココナツ脂肪酸等のココナツ生産物から誘導されたものを含む。追加の好適なココナツ誘導された界面活性剤は、それらの構造エチレンジアミン部分、アルカノールアミド部分、アミノ酸部分の一部として、例えば、グリシン、またはそれらの組み合わせ;および約8〜18(例えば、12)の炭素原子の脂肪族の置換基を含む。そうした界面活性剤はまた、アルキルアンフォジカルボン酸と考えることができる。これらの両性界面活性剤は、C12−アルキル−C(O)−NH−CH−CH−N(CH−CH−CONa)−CH−CH−OHまたはC12−アルキル−C(O)−N(H)−CH−CH−N(CH−CONa)−CH−CH−OHとして表わされる化学構造を含むことができる。ジナトリウムココアンフォジプロピオネートは、1つの好適な両性界面活性剤であり、そしてRhodia Inc。 Cranbury、 NJからMiranol(商標)FBSの商標名の下で市販されている。化学名 二ナトリウムココアンフォジアセテートを有する別の好適なココナツ誘導された両性界面活性剤は、またRhodia Inc. Cranbury、 NJからMirataine(商標) JCHAの商標名の下で販売されている。
【0107】
両性クラスの典型的なリスト、およびこれらの界面活性剤の種は、1975年12月30日発行のLaughlin およびHeuringの米国特許第3、929、678号明細書中に与えられている。さらなる例は、”Surface Active Agents and Detergents” (Vol. I and II by Schwartz、 Perry and Berch)中に与えられている。
【0108】
両性イオン性界面活性剤
両性イオン性界面活性剤は、両性界面活性剤のサブセットとして考えることができ、そして、アニオン性の電荷を含むことができる。両性イオン性界面活性剤は、第二級および第三級アミンの誘導体、複素環第二級および第三級アミンの誘導体、または第四級アンモニウム、第四級ホスホニウムまたは第四級スルホニウム化合物の誘導体として広く記載できる。典型的には、両性イオン性界面活性剤は、正に帯電した第四級アンモニウムまたは、ある場合には、スルホニウムまたはホスホニウムイオン;負に帯電したカルボキシル基;およびアルキル基を含む。両性イオンは、通常、分子の等電領域においてほとんど等しい度合いでイオン化し、そして正と負の電荷中心間の引力で強い「内塩」を展開できるカチオン性基およびアニオン基を含む。そうした両性イオン性の合成界面活性剤の例は、脂肪族の第四級アンモニウム、ホスホニウム、およびスルホニウム化合物の誘導体を含み、この脂肪族基は、直鎖または分枝であることができ、そして脂肪族置換基の1つは、8〜18の炭素原子を含み、そして1つが、アニオン性水可溶化基、例えば、カルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、またはホスホネートを含む。ベタインおよびスルタイン(sultaine)界面活性剤は、本明細書中の使用のための例示的な両性イオン性界面活性剤である。
【0109】
これらの化合物の一般式は、
【化5】

(式中、Rは、0〜10のエチレンオキサイド部分および0〜1のグリセリル部分を有する8〜18炭素原子のアルキル、アルケニル、またはヒドロキシアルキル基を含み;Yは、窒素、リン、および硫黄原子からなる群から選択され;Rは、1〜3の炭素原子を含むアルキル基またはモノヒドロキシアルキル基であり;Yが硫黄原子の場合、Xは1であり、そしてYが窒素またはリン原子の場合、Xは2であり、Rは、アルキレンまたはヒドロキシアルキレンまたは1〜4炭素原子のヒドロキシアルキレンであり、そしてZは、カルボキシレート、スルホネート、サルフェート、ホスホネート、およびホスフェート基からなる群から選択された基である。)である。
【0110】
上記に記載された構造を有する両性イオン性界面活性剤の例は、:4−[N、N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N−オクタデシルアンモニオ]−ブタン−1−カルボキシレート;5−[S−3−ヒドロキシプロピル−S−ヘキサデシルスルフォニオ]−3−ヒドロキシペンタン−1−サルフェート;3−[P、P−ジエチル−P−3、6、9−トリオキサテトラコサンホスホニオ]−2−ヒドロキシプロパン−l−ホスフェート;3−[N、N−ジプロピルN−3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピルアンモニオ]−プロパン−1−ホスホネート;3−(N、N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)−プロパン−1−スルホネート;3−(N、N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロパン−1−スルホネート;4−[N、N−ジ(2(2−ヒドロキシエチル)−N(2−ヒドロキシドデシル)アンモニオ]−ブタン−1−カルボキシレート;3−[S−エチル−S−(3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピル)スルフォニオ]−プロパン−1−ホスフェート;3−[P、P−ジメチル−P−ドデシルホスホニオ]−プロパン−1−ホスホネート;およびS[N、N−ジ(3−ヒドロキシプロピル)−N−ヘキサデシルアンモニオ]−2−ヒドロキシペンタン−l−サルフェートを含む。該洗剤界面活性剤中に含まれるアルキル基は、直鎖または分枝および飽和または不飽和であることができる。
【0111】
本組成物での使用に好適な両性イオン性界面活性剤は、一般的な構造:
【化6】

のベタインを含む。
これらの界面活性剤ベタインは、典型的にはpH極端で強いカチオン性またはアニオン性の特徴を示さず、それらの等電範囲(isoelectric range)中で減少した水溶解度を示さない。「外部の」第四級アンモニウム塩と異なり、ベタインは、アニオン性物と適合性である。好適なベタインの例は、ココナツアシルアミドプロピルジメチルベタイン;ヘキサデシルジメチルベタイン;C12〜14アシルアミドプロピルベタイン;C8〜14アシルアミドヘキシルジエチルベタイン;4−C14〜16アシルメチルアミドジエチルアンモニオ−1−カルボキシブタン;C16〜18アシルアミドジメチルベタイン;C12〜16アシルアミドペンタンジエチルベタイン;およびC12〜16アシルメチルアミドジメチルベタインを含む。
【0112】
本発明中で有用なスルタインは、式(R(RSO3−(式中Rは、C〜C18のヒドロカルビル基であり、それぞれのRは、典型的には独立したC〜Cのアルキル、例えばメチルであり、そしてRは、C〜Cヒドロカルビル基、例えばC〜Cのアルキレンまたはヒドロキシアルキレン基である。)を有する化合物を含む。
【0113】
両性イオンのクラスの典型的なリスト、およびこれらの界面活性剤の種は、1975年12月30日に発行されたLaughlin およびHeuringの米国特許第3、929、678号明細書中に与えられている。さらなる例は、”Surface Active Agents and Detergents” (Vol. I and II by Schwartz、 Perry and Berch)中に与えられている。
【0114】
使用組成物
本発明の組成物は、濃縮物組成物および使用組成物を含む。例えば、濃縮物組成物は、例えば、水を用いて希釈でき、使用組成物を生成する。ある態様では、濃縮物組成物は、物体に適用する前に使用溶液に希釈できる。経済上の理由から、濃縮物は販売されることができ、そしてエンドユーザーは、水または水性希釈剤を用いて、濃縮物を使用溶液に希釈できる。
【0115】
濃縮物組成物中での活性成分のレベルは、意図した希釈因子およびスルホン化ペルオキシカルボン酸化合物の所望の活性による。通常、約10ガロンの水に対し約1流量オンスから約1ガロンの水に対し約10流量オンスの希釈が、本発明の水性組成物のために使用される。上昇した使用温度(25℃超)または延長された曝露時間(30秒超)を用いることができる場合、より高い商用希釈剤を用いることができる。典型的な使用場所では、濃縮物は、100ガロンの水当たり約3〜約40オンスの濃縮物の希釈比で材料を混合する、通常入手可能な蛇口水または水道水を使用した水の主要比を用いて希釈される。
【0116】
例えば、使用組成物は、約0.01〜約10wt%の濃縮物組成物および約90〜約99.99wt%希釈剤;または約0.1〜約1wt%の濃縮物組成物および約99〜約99.9wt%希釈剤を含むことができる。使用組成物中で成分の量は、濃縮物組成物のための上記に記載された量およびこれらの希釈因子から計算できる。
【0117】
安定化させた過酸組成物を用いる方法
いくつかの形態において、本発明は、本発明の安定化させた過酸組成物の使用方法を含む。いくつかの態様において、これらの方法は、過酸の抗菌および/または漂白活性を用いる。例えば、本発明は、微生物個体群を減少させるための方法、皮膚上の微生物の数を減らすための方法、皮膚の病気を治療するための方法、においを減らすための方法、または漂白のための方法を含む。これらの方法は、物体、表面、体、または流れと、本発明の安定化させた過酸組成物とを接触させることによって、物体、表面の上で、または水もしくはガスの本体または流れの中で行うことができる。接触は、組成物をスプレーすること、物体を組成物中に浸すこと、物体の組成物を用いた泡もしくはゲル処理、またはそれらの組み合わせ等の組成物を適用するための多数の方法のいずれかを含むことができる。
【0118】
いくつかの形態において、本発明の組成物は、Salmonella typhimurium、 Salmonella javiana、 Campylobacter jejuni、 Listeria monocytogenes、およびEscherichia coli O157:H7、酵母、およびかびを含むがこれらに限られない1種または2種以上の食品に有されている食品生産物と関連する病原性バクテリアを殺すのに効果的な量の本発明の安定化させた過酸組成物を含む。いくつかの態様において、本発明の組成物は、Salmonella typhimurium、 Staphylococcus aureus、 Salmonella choleraesurus、 Pseudomonas aeruginosa、 Escherichia coli、ミコバクテリア、酵母、およびかびを含むがこれらに限られないヘルスケアー表面および環境と関連する1種または2種以上の病原性バクテリアを殺すのに効果的な量の安定化させた過酸組成物を含む。本発明の組成物および方法は、グラム陽性の(例えば、Listeria monocytogenesまたはStaphylococcus aureus)およびグラム陰性の(例えば、Escherichia coliまたはPseudomonas aeruginosa)バクテリア、酵母、かび、細菌性胞子、ウイルス等の広範の微生物に対して活性を有する。本発明の組成物および方法は、上記の様に、広範の人間の病原菌に対して活性を有する。本組成物および方法は、食品加工表面上の、食品生産物の表面上の、食品生産物の洗浄または加工のために使用される水中の、ヘルスケアー表面上の、またはヘルスケアー環境中の広範な微生物を殺すことができる。
【0119】
本発明の組成物は、種々の家庭または工業用途、例えば、表面もしくは物体または水の本体もしくは流れ中の微生物またはウイルスの数を減少させるために使用できる。組成物は、キッチン、バスルーム、工場、病院、歯科用オフィスおよび食品植物を含む種々の範囲中に適用でき、そして滑らかな、不規則なまたは多孔質トポグラフィーを有する種々の硬表面または軟表面に適用できる。好適な硬表面は、例えば、構造上の表面(例えば、床、壁、窓、流し台、テーブル、カウンターおよび看板);食事用具;硬表面の医療用または手術器具および機器;および硬表面の包装を含む。そうした硬表面は、例えば、セラミック、金属、ガラス、木材または硬質プラスチックを含む種々の材料でできていることができる。
【0120】
好適な軟表面は、例えば、紙;フィルター媒体、病院および手術リネンおよび衣類;軟表面の医療用または手術器具および機器;および軟表面の包装を含む。そうした軟表面は、例えば、紙、繊維、織物または不織布、軟質プラスチックおよびエラストマーを含む種々の材料でできていることができる。本発明の組成物はまた、食品および皮膚(例えば、手)等の軟表面に適用できる。本組成物は、泡立ちまたは非泡立ち環境の殺菌剤または消毒剤として用いることができる。
【0121】
本発明の安定化させた過酸組成物は、減菌剤、殺菌剤、消毒剤、防腐剤、脱臭機、防腐剤、殺菌剤、殺菌製剤、殺胞子剤、殺ウイルス剤、洗剤、脱色剤、硬表面クリーナー、手洗い石鹸、水なしハンド用殺菌剤、および手術前、または手術後の手洗い消毒剤等の製品中に含まれることができる。
【0122】
組成物は、ほ乳類の皮膚処理等の家畜製品または動物の囲い、おり、水飲み場、および検査テーブルおよび手術室等の家畜の治療エリアの消毒または殺菌のための製品中で使用できる。本組成物は、家畜または人のための抗菌足浴中で用いることができる。本発明の組成物はまた、抗菌テストディップとして用いることができる。
【0123】
いくつかの形態において、本発明の組成物は、人間、動物、およびその同類のもの等の病原性微生物の数を減らすために用いることができる。組成物は、菌、かび、バクテリア、胞子、およびウイルス、例えば、S. aureus、 E. coli、 Streptococci、 Legionella、 Pseudomonas aeruginosa、ミコバクテリア、結核、ファージ、またはその同類のものを含む病原菌に対して活性を示す。そうした病原菌は、乳腺炎または他のほ乳類の搾乳病、結核、およびその同類のものを含む種々の病気および疾患を生じる場合がある。本発明の組成物は、動物の皮膚または他の外部のまたは粘膜の表面上の微生物の数を減少できる。さらに、本組成物は、水、空気、または表面基材による移送を通して広がる病原性微生物を殺すことができる。この組成物は、動物の皮膚、他の外部のまたは粘膜の表面、水、空気、または表面に適用する必要があるだけである。
【0124】
安定化させた過酸組成物はまた、表面微生物個体群を減少させるために、食品および植物種上で使用でき;そうした食品および植物種を取り扱う製造または加工場所で使用でき;またはそうした場所の周りの処理水を処理するために使用できる。例えば、この組成物は、食品輸送ライン(例えば、ベルトスプレー);長靴および手洗いディップパン;食品貯蔵施設;耐腐敗空気循環システム;冷凍および冷却器装置;飲料冷却装置および保温器、ブランチャー、まな板、第3の流し台の領域、および肉冷却装置または煮沸機器の上で使用できる。本発明の組成物は、水路、パイプ輸送、カッター、スライサー、ブランチャー、レトルトシステム、洗浄機、およびその同類のものの中に見いだされる等の生成された輸送水を処理するために使用できる。
【0125】
本発明の組成物を用いて処理できる特定の食品は、卵、肉、種、葉、果物および野菜を含むがこれらに限られない。特別な植物表面は、収穫された葉および成長している葉の両者、根、種、皮または殻、幹、茎、塊茎、球茎、果実およびその同類のものを含む。組成物はまた、病原性および非病原性微生物の両方のレベルを低下させるために動物の死体を処理するのに使用できる。
【0126】
いくつかの形態において、本発明の組成物は、食品サービスまたは食品加工産業中で容器、加工施設、または装置のクリーニングまたは消毒において有用である。組成物は、食品包装材料および装置、および特に冷または熱無菌包装での使用のために特別な価値を有する。本発明の組成物を用いることができる、加工施設の例は、ミルクラインの乳製品、連続的な醸造システム、ポンプで送ることのできる食品システムおよび飲料ライン等の食品加工ラインを含む。食品サービスウェアーは、本発明の組成物を用いて消毒できる。例えば、この組成物は、ウェアー洗浄機械、食卓用食器類、瓶洗浄機、瓶冷却装置、保温器、第3の流し台洗浄機、切断エリア(例えば、水ナイフ、スライサー、カッターおよびのこぎり)および卵洗浄機の上または中で使用できる。
【0127】
特別な処理可能な表面は、カートン、瓶、フィルムおよび樹脂等の包装;ガラス、皿、用具、ポットおよびパン等の食卓用食器類;ウェアー洗浄機;流し台、反、テーブル、床および壁等の曝された食品調製エリア表面;タンク、バット、ライン、ポンプおよびホース(例えば、加工ミルク、チーズ、アイスクリームおよび他の乳製品のための乳製品加工装置)等の加工装置;および輸送用車両を含むがこれらに限られない。容器は、ガラス瓶、PVCまたはポリオレフィンフィルムサック、缶、ポリエステル、種々の堆積(100ml〜2リッター等)のPENまたはPET瓶、1ガロンのミルク容器、板紙のジュースまたはミルク容器等を含む。
【0128】
この組成物は、他の工業用装置の上またはの中で、およびヒーター、冷却塔、ボイラー、レトルト水、すすぎ水、無菌の包装洗浄水、およびその同類のもの等の他の工業用工程流れの中で使用できる。この組成物は、プール、温泉、娯楽用水路およびウォータースライド、噴水、およびその同類のものの中等の娯楽用水中で細菌および臭いを処理するために使用できる。
【0129】
本発明の安定化させた過酸組成物を含むフィルターは、空気および液体中で微生物の数を減少できる。そうしたフィルターは、Legionella等の水および空気によって運ばれる病原菌を除去できる。
【0130】
本組成物は、配水管または他の表面上に細菌、ミバエ、または他の虫、幼虫の数を減少させるために用いることができる。
【0131】
本発明の組成物はまた使用溶液の中へ食品加工装置を浸すこと、装置を消毒するために充分な時間の間装置を浸すこと、および装置から過剰な溶液を拭くか、または排出することによって用いることができる。本発明の組成物は、食品加工表面を使用溶液でスプレーまたは拭くこと、表面を消毒するのに充分な時間の間表面を湿ったままにすること、および拭き、垂直での排出、真空等によって過剰溶液を除くことによってさらに用いることができる。
【0132】
本発明の組成物はまた、施設付属タイプの装置、用具、皿、ヘルスケアー装置または道具、および他の硬表面等の硬表面を消毒する方法において使用できる。
【0133】
安定化させた過酸組成物は、細菌または種々の方法を使用して汚れた表面もしくはクリーニングされた表面に適用できる。これらの方法は、物体、表面、実体、または流れと本発明の組成物を接触させることによって、物体、実体中の表面、または水流もしくはガス流、またはその同類のもの上で行うことができる。接触は、組成物をスプレーすること、物体を組成物中に浸すこと、物体の組成物を用いた泡処理またはゲル処理、またはそれらの組み合わせ等の組成物に適用するための多数の方法のいずれかを含むことができる。
【0134】
本発明の安定化させた過酸組成物の濃縮物または使用濃度は、物体への抗菌またはクリーニング組成物の適用のための任意の従来の方法または装置により物体に適用するか、または物体と接触させることができる。例えば、物体は、組成物もしくは組成物でできた使用溶液を用いて拭かれ、スプレーされ、組成物の泡をつけられ、そして/または組成物中に浸されることができる。この組成物は、表面上にスプレーされ、泡でつけられ、または拭かれることができ;組成物は、表面上で誘導させられ、または表面は、組成物中にディップさせられることができる。接触は、手によってまたは機械によってなされることができる。食品加工表面、食品生産物、食品加工または輸送水、およびその同類のものは、本発明による液体、泡、ゲル、エアロゾル、ガス、ワックス、固体、または粉末化安定化させた組成物、またはこれらの組成物を含有する溶液を用いて処理できる。
【実施例】
【0135】
本発明の範囲内の多数の改変および変化は、当業者に明らかであろうので、本発明は、具体的な説明のみを意図する以下の例においてさらに特に記載される。そうでないと記載しない限り、以下の例で記載されるすべての部、パーセンテージ、および比率は、重量基準であり、そしてすべての例において使用される試薬は、下記の化学供給業者から得られたかもしくは入手可能であるか、または従来技術によって合成できる。
【0136】
例1−種々の過酸調合物の貯蔵安定性
過酢酸(POAA)および過酸化水素(H)を含む組成物を、この例のためのベース組成物として使用した。一連の調合物を調製した。これらの調合物は、1−ヒドロキシエチリデンジホスホン酸(HEDP)ありおよびなしの両方を有する、マグネシウムイオン源を含む。酸化マグネシウム(MgO)、無水硫酸マグネシウム(MgSO)、硫酸マグネシウム・7水和物(MgSO・7HO)、および酢酸マグネシウム・4水和物((CHCOO)Mg・4H0)を含む種々のマグネシウムイオン源を使用した。調製された組成物のそれぞれは、Mg2+およびHEDPの量を変えて約21.0wt%のH(35%)、および約78wt%の酢酸を含んでいた。Mg2+の源をまた変化させた。
【0137】
試験溶液の貯蔵安定性を測定した。122°FにおいてHおよびPOAAの残った量を種々の時間点において測定した。122°Fにおける24日間は、室温で1年間のシミュレーションと理論付けされた。試験結果を下記の表中に示す。
【0138】
表1.MgOをMgイオン源として使用し、そしてキレート剤が存在しなかった場合の結果
【表1】

【0139】
表2.(そうでないと記載がなければ)MgSO・7HOをMgイオン源として用いた場合の結果
【表2】

【0140】
表3.酢酸マグネシウム・4HOをMgイオン源として用いた場合の結果
【表3】

【0141】
これらの研究から、Mg2+は、単独で、すなわち、HEDPの存在なしで、溶液中に存在する過酸を分解した(表1を参照のこと)ことが確認された。これらの結果はまた、低レベルのMg2+(例えば、49および98ppm)において、いくらかの安定性の増強があったことを示した。これらの低レベルのものはまた、Mg2+:HEDPの低いモル比(1:14および1:7それぞれ)であった。より高レベルのMg2+において安定性が徐々に高まり、そしてさらにHEDPを加えても調合物の安定性は上昇しないようであったことが確認された。
【0142】
例2−Mg2+およびHEDP錯体の溶解度の研究
等モル比のHEDPおよびMgSO・7H2OをDI水と混合させ、そして混合物の溶解度を観察した。結果を下記の表に示す。
表4
【表4】

【0143】
HEDPによって制御された中性pHでは、混合物は非常に可溶性であったことが観察された。
【0144】
これらの混合物へのpHの変化の影響をまた測定した。等モルレベルのMg2+/HEDP錯体を含む混合物を下記に示す系中において試験した。MgSO・7HOのレベルを、それぞれの系中のHEDPレベルと等モルに選択した。
表5
【表5】

【0145】
結果は、より高レベルの酢酸、すなわち、さらに酸性pH、例えば、59%〜78%の酢酸において、錯体は溶解度の問題を有し、Mg2+/HEDP錯体は、溶解度の問題を生じる程pHが低かったことを示した。任意の特定の理論によって拘束されることを望まないが、問題のある金属イオンを有するその条件付き安定性定数が著しく減少したので、そうした低いpH条件では、HEDPは、最小限に機能したと考えられる。
【0146】
例3−市販されている過酸系の安定性の研究
表6
【表6】

【0147】
種々のMg2+/HEDP錯体の添加後の市販されている過酸溶液、すなわち、Ecolab Inc.から入手可能であるTsunami 100の安定性を研究した。量を変えたMgSO・7HOをそれぞれのサンプルに加え、そして全ての調合物は、0.90%のHEDPを含んでいた。調合物を室温で、そしてまた122°Fで試験した。調合物中におけるHおよびPOAの残った量を異なる時点において測定した。結果を下記の表に示す。
【0148】
*(122°Fで貯蔵し)28日目まで開けなかった複製サンプル
これらの結果をまた、図式的に図1中に示した。これらの結果から図に示すように、MgSO・7H0の添加は、高められた安定性、すなわち、対照と比較して、長い間により多く残ったHおよびPOAAを示した。最大に高められた安定性の約0.2wt%および約0.4wt%のMg2+の添加で生じた。
【0149】
MgSO・7H0のTsunami(商標)使用溶液への効果を試験した。無菌包装条件をシミュレーションするように試験を行った。この試験調合物は、ヘキサン二酸ジメチルエステル、およびセバシン酸ジメチルの100ppmの混合物を含み、そして140°Fで試験された。結果を下の表に示す。
【0150】
表7
【表7】

【0151】
これらの結果をまた図2中に図式的に記載した。これらの結果から図に示すように、結果は、全ての試験した調合物で比較的類似していた。
【0152】
例4−減少したリン過酸溶液の安定性へのMg2+の添加の効果
Ecolab Inc.から市販されている商業的過酸調合物、Oxonia Activeをこの研究のために使用した。約0.1%のリンが調合物中で存在するように調合物を変化させた。種々の量のMgSO・7HOを調合物に加えた。これらの調合物の安定性を監視し、そして結果を図3および4中に示した。
【0153】
これらの図中に図に示すように、MgSO・7HOの添加なしでは、リンの減少は、(例えば、HEDP酸のレベルの低下によって)約2つの望ましくない特徴、過酢酸のより遅い生成;および低下した貯蔵安定性を調合物中にもたらした。これらの望ましくない特徴は、低レベルのMgSO・7HOの添加で減少した。
【0154】
例5−混合された過酸系へのMg2+の添加の効果
ペルオキシオクタン酸(POOA)およびペルオキシ酢酸(POAA)を含む混合された過酸系へのMgSO・7HOの添加の効果を試験した。MgSO・7HOの量を変えて、POOAおよびPOAA、ならびに0.9%のHEDPを含む組成物に加えた。長い間に、残った過酢酸の量を測定した。結果を図5に図式的に示す。
【0155】
この図中に図式的に示すように、MgSO・7HOの添加は、シミュレーションした1年間の時間後に利益を示した。
【0156】
ほかの態様
当然のことながら、本発明は、それらの詳細な記載と共に、記載された、先の記載は、具体的に示し、そして付属の請求の範囲中に規定された本発明の範囲を制約することを目的としない。他の形態、利点、および改変は、以下の請求の範囲内にある。
【0157】
さらに、上記に記載したすべての特許公報の内容は、参照によりその全てを本明細書中に取り込む。
【0158】
当然のことながら、値および範囲が本明細書中のどこに与えられようと、全ての値および範囲は、これらの値および範囲内に包含され、本発明の範囲内に包含されることを意図する。さらに、これらの範囲内にある全ての値、そしてこれらの範囲の上限または下限は、また本出願によって考慮される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)過酸と、
(b)(i)金属塩と、
(ii)キレート剤と
を含む安定化組成物と、
を含んで成る安定な過酸組成物であって、該安定な過酸組成物が、室温において約1年間実質的に安定である、過酸組成物。
【請求項2】
該過酸が、ペルオキシギ酸、ペルオキシ酢酸、ペルオキシプロピオン酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシペンタン酸、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシへプタン酸、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、ペルオキシデカン酸、ペルオキシ乳酸、ペルオキシマレイン酸、ペルオキシアスコルビン酸、ペルオキシヒドロキシ酢酸、ペルオキシシュウ酸、ペルオキシマロン酸、ペルオキシコハク酸、ペルオキシグルタル酸、ペルオキシアジピン酸、ペルオキシピメリン酸、ペルオキシスベリン酸およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
該金属塩が、マグネシウム塩を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
該マグネシウム塩が、MgO、無水MgSO、MgSO・7HO、酢酸マグネシウム・4HO、無水酢酸マグネシウム、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
該金属塩が、カルシウム塩、亜鉛塩およびそれらの混合物から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
該カルシウム塩が、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、ヒ酸カルシウム、炭化カルシウム、シクラミン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、過マンガン酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン化カルシウム、ステアリン酸カルシウム、硫酸カルシウム、タングステン酸カルシウム、ヒドロキシルアパタイトおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
該キレート剤が、1−ヒドロキシエチリデンジホスホン酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
該キレート剤が、アミノカルボキシレートを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
該キレート剤が、生分解性アミノカルボキシレートを含む、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
該金属塩:キレート剤のモル比が、約5:1〜約1:14である、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
該安定な過酸組成物が、追加の機能性成分をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
該追加の機能性成分が、界面活性剤、湿潤剤、消泡剤、増粘剤、発泡剤、凝固剤、美観改良剤、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
該安定な過酸組成物が、約0.1%未満のリンを含有する化合物を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
該キレート剤が、該安定化組成物中に約0.5wt%〜約5.0wt%存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
該安定な過酸組成物が、室温で約1年間、該初期の平衡過酸レベルの少なくとも約90%を保つ、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
(a)過酸と、
(b)予め反応させた金属錯化剤の錯体を含む液体安定化組成物と、
を含んで成る安定な過酸組成物であって、
該安定な過酸組成物が、室温において約1年間実質的に安定である、組成物。
【請求項17】
該予め反応させた金属錯化剤の錯体が、EDTAのカルシウム塩、EDTAのマグネシウム塩、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
実質的に安定化させた過酸組成物が生成されるように、
(a)過酸と、
(b)金属塩およびキレート剤を含む安定化組成物と、
を混合させる工程を含む、実質的に安定化させた過酸組成物を形成させるための方法であって、該方法が乾燥ステップを含まない、方法。
【請求項19】
該過酸が、ペルオキシギ酸、ペルオキシ酢酸、ペルオキシプロピオン酸、ペルオキシブタン酸、ペルオキシペンタン酸、ペルオキシヘキサン酸、ペルオキシへプタン酸、ペルオキシオクタン酸、ペルオキシノナン酸、ペルオキシデカン酸、ペルオキシ乳酸、ペルオキシマレイン酸、ペルオキシアスコルビン酸、ペルオキシヒドロキシ酢酸、ペルオキシシュウ酸、ペルオキシマロン酸、ペルオキシコハク酸、ペルオキシグルタル酸、ペルオキシアジピン酸、ペルオキシピメリン酸、ペルオキシスベリン酸およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
該金属塩が、マグネシウム塩を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
該マグネシウム塩が、MgO、無水MgSO4、MgSO・7HO、酢酸マグネシウム・4H2O、無水酢酸マグネシウムおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
該金属塩が、カルシウム塩、亜鉛塩またはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
該キレート剤が、1−ヒドロキシエチリデンジホスホン酸を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
該キレート剤が、アミノカルボキシレートを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
該アミノカルボキシレートが、生分解性アミノカルボキシレートを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
該金属塩;該キレート剤のモル比が、約5:1〜約1:14である、請求項18に記載の方法。
【請求項27】
該安定化させた過酸組成物が、室温で約1年間安定である、請求項18に記載の方法。
【請求項28】
該過酸組成物が、室温で約1年間該初期の平衡過酸レベルの少なくとも約90%を保つ、請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−507501(P2012−507501A)
【公表日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−533877(P2011−533877)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【国際出願番号】PCT/IB2009/054764
【国際公開番号】WO2010/049892
【国際公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【出願人】(500320453)イーコラブ インコーポレイティド (120)
【Fターム(参考)】