説明

高性能弾性金属合金部材とその製造方法

【課題】加工性がよく、作業性がよく、無駄の無い製造方法で、変形し難い、軽薄短小化、適応・多用性高機能金属合金が得られる高機能金属合金部材とその合金の製造方法を提供する。
【解決手段】金(Au)合金、プラチナ(Pt)合金、銀(Ag)合金、銅(Cu)合金、鉄(Fe)合金、アルミニウム(Al)合金、マグネシウム(Mg)合金、チタン(Ti)合金につき、それぞれの場合の主含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上30000ppm未満の範囲で含有させ、更にモリブデンMoを50ppm以上100000ppm未満含有させて構成された高機能部材及びその製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、電子部材、自動車/航空部材、理化学部材、医療部材、宝飾部材、楽器部材、食器部材、構造部材等に好適な高性能弾性限度金属合金部材及び製造方法に関する。
【背景技術】
従来、金属材料として金(Au)、プラチナ(Pt)、銀(Ag)、銅(Cu)、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、等が知られており、各分野で使用されている。
本発明は、特に弾性限界が高く、バネ性があり、耐久性の優れ、更に加工しやすく、作業性の良く、柔軟性があり、耐熱性があり、色調がよく、音性に優れた高機能金属合金を提供することを特徴とする。
本発明は、合金材料自身がもつ素晴らしい特性を生かすために、硬度、引張強度、ヤング率、伸び、変色性、バネ性、作業性、を維持又は向上させながら、柔軟性、高温特性、色調、耐食性を向上させ、適応性、耐久性、耐熱性、観賞性、導電性を上げた高機能金属合金部材と及びその製造方法を提供する
従来の金属材料は、各分野の用途に用いる場合に機械的性質、物理的特性、化学的特性等が必ずしも充分と言えない。また作業性が悪いという問題もある。本発明の目的は、上記金属材料の持つ特徴を維持して、これらの不具合な特性を改善、改良し、向上させることで、要求する新部材を得ることにある。
通常、合金の硬度、引張硬度を上げると伸びが少なくなる。合金の硬度、引張硬度上げても腐蝕し易い合金の耐食速度は、遅延することは殆ど無い。
本発明は、性能、品質、作業性が良く、加工し易い極細線、極薄膜が得られる特徴を生かしながら、伸びを多くし、耐食性を向上させることを見出した。
本発明では、伸びを多くし、耐食性を向上させ、加工性を改善し、耐久性の高い、高性能金属合金部材が得られる。これらの合金から得られる商品は加工し易く、耐久性があり、品質と性能が優れていることを見出した。更に、これらの合金の製造方法も見出し確立した。
本発明の金属合金部材は、従来の金属合金の硬度、引張強度、ヤング率、耐熱性、バネ性、加工性、作業性を維持、向上させながら、柔軟性、高温特性、色調、耐食性を向上させた。耐久性があり、変形し難く、加工性しやすい。性能・品質・加工・適応・鑑賞・導電性に無駄が無いことを特徴とする。
加工し易いので、無駄な圧力を必要としない。更に焼鈍なしで90%以上の加工ができる。圧延方向を変えても割れが発生しない等の特徴を示す。艶があり、深い色調を示す。
商品化の場合に、加工し易く、変形し難く、耐久性があるので軽薄短小化に好適である。
本発明は、加工性がよく、作業性がよく、無駄の無い製造方法で、変形し難い、軽薄短小化、適応・多用性高機能金属合金が得られ。
新な高機能金属合金部材とその合金の製造方法を提供する。
本発明の金Au合金は、硬度、引張強度、ヤング率、耐力、弾性限度、伸び、ばね性の特性が高い。加工もし易く、作業性がよい。高純度で添加元素の体積占有率も小さいので、電気伝導率、熱伝導率の高い電子材料が得られる。ヤング率が高いので音響のよい部材が得られる。ばね性があり、柔軟性があり、コシのある線材、板材が得られる。耐熱性があるのでその用途は広い。物理特性、機械特性、電気特性及び化学特性の優れた線材板材が得られる。金合金の高機能部材が得られる。
本発明のプラチナPt合金は、硬度、引張強度、ヤング率、耐力、弾性限度、伸び、耐熱性等の特性が高く、バネ性があり、加工し易く、作業性もよい。高度の諸特性を示す強化型部材、好適化型部材が得られる。ルツボ、プラグ、歯科材、理化学器、宝飾等用途は広い、高機能プラチニウム合金が得られる。
銀Ag合金は電子部材、食器部材、装飾部材に注目されている。銀合金は耐食性(耐酸化/硫化性)が不足し、変色する。ウイスカーが成長し、接触して導電不良が生じる。宝飾品では、美的価値を維持するため、ロジウムRhメッキ等を行って商品化しているのが現状である。しかしながら、それでも酸化、硫化が生じ変色している。更に、作業性も悪い。
本発明の銀Ag合金は硬度、引張強度、ヤング率、耐力、弾性限度、耐熱性等の諸特性高い。バネ性があり、伸びがあり、加工し易く、作業性がよく、変色も遅く、綺麗な純銀色を示す。特に、高純度合金は電気抵抗が低く、高温特性の良く、耐食性に優れた高機能銀Ag合金が得られる。本発明の高性能/高品質化、適応化した高機能銀Ag合金は、ボンディングワイヤー、食器、液晶反射膜、光ディスク反射膜、反射型LCD電極、半導体電極、歯科材、宝飾等に好適であり、その用途は広い。
本発明の銅Cu合金は、硬度、引張強度、ヤング率、耐力、弾性限度、耐熱性等の特性柔軟性が高い。バネ性があり、伸びがあり、」加工し易く、作業性がよい、変色も遅延されている。高純度品はバネ性があり、引張強度が高く、導電率が高く、柔軟性のある高機能銅Au合金は、ワイヤーでも板材でも電子材料として好適である。0.2mm以下板厚にしてもバネ性を示す。最新仕様のリードフレーム、コネクター、リレー、スイッチ等の部材仕様を満たす。
本発明鉄Fe合金は、高純度で硬度、引張強度、ヤング率、耐力、弾性限度、耐熱性等の諸特性が高い。加工し易く、伸びがあり、作業性がよく、バネ性のある。高純度で酸化し難くなる高純度鉄Feを生かすことが可能である。鉄合金は、超強力、超耐熱、超耐食、超耐低温、超耐磨耗などの高機能鉄Fe合金部材が得られる。未来像としての期待は大きい。本発明の鉄Fe合金組成と製造方法が有益になる可能性を示している。
耐食性のある材料の高純度鉄は、高純度で硬度・引張強度があり、ヤング率・耐力、弾性限界度高く、バネ性がある特性を得ることによって、将来の高機能部材への期待が大きい。
軽量のアルミニウムAl合金は、機械的特性、電気特性及び物理特性の優れている、特に耐アルカリ性の部材が要求されている。
本発明アルミニウムAl合金は、高純度で硬度、引張強度、ヤング率、耐力、弾性限度、耐熱性等の特性が高い。加工し易く、作業性がよく、バネ性、電気伝導性も高く、耐アルカリ性を向上している。
本発明Al合金の用途は自動車、航空機、船舶、農機具、冷蔵庫、洗濯機、接点 ボンディングワイヤー、ファスナー等非常に多い。
軽量であるマグネシウムMg合金は、硬度、引張強度、ヤング率、耐力、弾性限度、伸び等の機械的特性の高い部材、又は好適化部材が求められている。
本発明Mg合金は、ホイール、シートフレーム、パソコンボディ、携帯電話、ビデオカメラ筐体等の小物部品から飛行機、自動車、ヘリコプター等の大物部品まで用途は広い。
金Au、白金Pt、銀Ag、銅Cu、鉄Fe、アルミニウムAl、マグネシウムMg、チタンTi等の合金は、硬度が高く、引張強度、ヤング率、弾性限度、伸び、耐熱性、退職性等の特性が高い合金、又は好適な合金が求められている。機械特性、物理特性、電気特性、化学特性のよいものが、工業材料、宝飾材料として求められている。金Au、銀Ag、銅Cu、アルミニウムAl等では、電子部材として電気抵抗の低い、機械強度のある高純度部材が求められている。
薄膜、細線においては、特に加工し易く、耐久性のある合金が求められている。耐酸性と耐硫化性.等の諸特性を上げ、加工し易く、耐久性のある合金が得られることが求められている。
本特許の最大の特徴は、合金の硬度、引張強度、ヤング率、耐力、弾性限度、作業性等を現状維持、又は向上させながら伸び、耐熱性、耐腐食性、色調を向上させることである。色調のよい合金は、色、艶、光沢があり、素晴らしい地金色、白色等を示す。
【発明の開示】
本発明は、上述のような市場の要求から生じたものであり、その目的は、機械/物理/化学的性質に優れ、更に加工し易く、作業性のよい高性能硬質金属合金部材及びその製造方法を提供することである。
特に、耐食性、色調、伸びが優れた高性能硬質金属合金部材及びその製造方法と上記常温での特性のみならず、高温での機械特性、電気特性の優れた硬質金属合金部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
貴金属合金、金属合金の欠点を解決するためのPCT/JP96/00510、PCT/JP97/02014、PCT/JP00/04411を提案してきた。本発明は、更に広範囲に展開するものである。貴金属合金の金Au、銀AgおよびプラチニウムPt合金から、金属合金銅Cu、チタンTi、鉄Fe、アルミニウムAl及びマグネシウムMgまで展開した。貴金属合金のこれらの解決方法は上記金属合金でも欠点を解決出来ることを見出した。
【図面の簡単な説明】
【第1図】
は、本発明の金Au合金、プラチナPt合金、銀Ag合金、及び銅Cu合金の本実
施形態組成を示す。
【第2図】
は、本発明第1図表示金属合金の硬度、引張強度、伸び、耐食性及び色調を示す。
【第3図】
は、本発明のチタンTi合金、鉄Fe合金、アルミニウムAl合金、及びマグネシ
ウムMg合金の本実施形態組成を示す。
【第4図】
は、本発明第2図表示金属合金の硬度、引張強度、伸び、耐食性及び色調を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
本発明の第1図の実施形態に係る金Au合金部材は、ガドリウムGdを0.09重量%と、モリブデンMoを其々0.1重量%、1.0重量%及び9.0重量%添加した3種類から構成さられる。
第2図の実施例1〜4は、このように金Au合金にガドリニウムGdとモリブデンMoを添加すると伸びが大きくなり、耐食性と色調が向上することを示している。
伸びは、引張試験で評価した。
耐食性は、酸化、硫化、アルカリ化、変色で評価した。×、△、○で表示。
色調は、色合い、光沢、ツヤで評価した。
第1図の実施形態に係るプラチニウムPt合金部材も、ガドリニウムGdを0.09重量%と、モリブデンMoを其々0.1重量%、1.0重量%及び9.0重量%添加した3種類から構成さられる。
第2図の実施例5〜8は、プラチニウムPt合金にガドリニウムGdとモリブデンMoを添加すると伸びが大きくなり、耐食性も向上し、色調もよいことを示している。。
第1図の実施形態に係る銀Ag合金部材と銅Cu合金部材も、ガドリウムGdを0.2重量%と、モリブデンMoを其々0.1重量%、1.0重量%及び9.0重量%添加した3種類から構成さられる。
第2図の実施例9〜16は、銀Ag合金部材と銅Cu合金部材にガドリニウムGdとモリブデンMoを添加すると伸びが大きくなり、耐食性と色調が向上していることを示している。
本発明の第3図の実施形態に係るチタンTi合金部材は、ガドリウムGdを0.2重量%と、モリブデンMoを其々0.1重量%、1.0重量%及び9.0重量%添加した3種類から構成さられる。
第4図の実施例は17〜20は、このようにチタンTi合金にガドリニウムGdとモリブデンMoを添加すると伸びが大きくなり、耐食性が向上し、色調もよいことを示している。
本発明の第3図の実施形態に係る鉄Fe合金部材は、ガドリウムGdを0.2重量%と、モリブデンMoを其々0.1重量%、1.0重量%及び9.0重量%添加した3種類から構成さられる。
第4図の実施例21〜24は、このように鉄Fe合金にガドリニウムGdとモリブデンMoを添加すると伸びが大きくなり、耐食性と色調が向上することを示している。
本発明の第3図の実施形態に係るアルミニウムAlとマグネシウムMg合金部材も、ガドリウムGdを0.30重量%と、モリブデンMoを其々0.1重量%、1.0重量%及び9.0重量%添加した3種類から構成さられる。
第4図の25〜32は、このようにアルミニウム合金にガドリニウムGdとモリブデンMoを添加すると伸びが大きくなり、耐食性と色調が向上することを示している。
ガドリニウムGdは、体積含有率を考量すると最も有効な高機能化元素であり、耐熱性の高い向上効果を示す。モリブデンMoと添加することによって引張強度の伸びが増加し、耐食性も向上することを見出した。更に、特に高いヤング率と強い引張強度が確保可能なことを見出した。
このように、ガドリニウムGdとモリブデンMoとは、硬度、ヤング率、引張強度の向上が大きいためか、添加量は少量でよく、基合金の特徴を変化させずに、良好な特性をもつその合金部材を得ることができることが分った。対象とする金属合金としては、合金であれば特に制限されず通常のものであれば適用可能である。
基本的に銅等の耐食性の劣る元素を含まれていない場合には、良好な耐食性を示す。貴金属はもちろん、貴金属以外の合金元素を含む金属合金であってもよい。上記高機能化添加剤は、既存のどのような金属合金に対しても有効である。
次に、上記特性の合金部材の製造方法について説明する。
先ず、鋳造合金の場合には、上記組成の合金素材を鋳造し、その素材に対して所定温度に加熱後急冷する溶体化処理を施し、必要ならばその後所定温度で時効処理を施す。
次に、加工合金の場合には、上記組成の合金素材高温で溶解鋳造し、その素材に対して所定温度に加熱後急冷する溶体化処理を施し、その素材を所定形状に加工し、その加工の前または後で前記素材に対して時効処理を施す。
この際の金合金素材を鋳造し、溶体化処理温度は500℃〜2700℃、時効処理温度は−100℃〜600℃とすることが可能である。
本発明によれば、合金純度よらず高硬度、強引張強度および高ヤング率を兼備した合金部材を得ることができる。従来の24Kの金合金はヤング率が4000kgf/mm程度であり、18Kでは5800kgf/mm程度であったが、本実施形態では、18K合金では、ヤング率6000kgf/mm以上を示し、高いものは7000kgf/mm以上を示す。組成および条件を最適化することにより、ヤング率は9000kgf/mm以上を示す。硬度についても、通常18K(5/5)イエローの硬度は高くても250Hv程度であるが、本発明18K合金の硬度は370Hv以上を示す。
金Au純度37.8〜99.45重量%の場合、99.45%以上の場合、いずれも、高硬度、高ヤング率、強引張強度を得るために特に好ましい製造条件は、溶体化処理温度600〜1000℃、時効処理温度は150〜550℃である。
図1は99.95重量%の電解金を用いて、実施例1と実施例2の金合金を溶製した。先ず、鋳造機で8mmφワイヤーに鋳造し、その後、鋳造素材を800℃×1時間の条件で溶体化処理し、溝ロールとダイスで所定のサイズませ加工した。時効処理は加工前または後に250℃×3時間の条件で行った。
このように溶体化処理および時効処理を行うことにより、主にGdの作用および他の添加元素との相乗作用によって著しく硬化し、加工を加えない鋳造合金の場合でも130Hv以上、組成および条件を適切に選択すれば150Hv以上と従来よりも極めて大きな値とすることが可能である。加工合金の場合には加工率50%以上で150Hv以上、加工率90%以上で180Hv以上、高いものでは200Hv以上の値を得ることが可能である。この際の加工率は任意の値とすることが可能であるが、99.0%まで、更には99.6%までの範囲が好ましい。
本発明の高純度金合金の硬度は170Hv以上のビッカス硬度を示し、耐熱性が有り、引張強度も80kgf/mm以上ある。ヤング率も8600以上、更に、9000kgf/mm以上を示した。強度を上げると伸びが不足することが生じていたが、本発明処理によって、所定の伸びを確保しながら、硬度、引張強度およびヤング率を向上させることが出来ることを確認した。バネ性があり、伸びがあり、加工し易く、作業性もよい。耐食性、色調も向上した。
本発明合金の伸びを確認するために、低温熱処理で硬度と引張強度の調整を行なった。
ガドリニウムGdの添加量は、50ppm〜15000ppmで効果があり、モリブデンMo添加量は、1000ppm〜100000ppmで効果が認められた。
本発明の第1図の実施例5〜実施例8の高機能プラチニウムPt合金部材は、プラチニウムPtにモリブデンMoと、ガドリニウムGd、またはストロンチウムSr、ジルコニウムZr、及びガドリニウムGdを複合添加し4試料を作製した。
実施形態のプラチニウム合金からなる貴金属合金部材は、ガドリニウムGdと、他の元素と複合してなる硬質化添加剤を適量添加し、上述のような処理を施すことにより、加工を加えない鋳造合金で120Hv以上の今までにない高い値を示した。また、加工の場合には、加工率50%程度で150Hv以上、加工率90%以上では、200Hv以上の値を得ることが可能である。
プラチニウム合金は、ヤング率は高いが、硬度が低いという欠点があり、本発明が意図する用途に適用することが困難であるか、Cu等の元素を添加することにより、適用することができても、その硬度が必ずしも充分と言えないばかり、Cu等により耐食性や色調に問題が生じる。これに対して本発明は、上述のように高硬度・強引張強度にすることができる。8000kgf/mm以上の高いヤング率を維持することができる。組成や製造条件を調整すると、高硬度と強引張強度を維持しつつヤング率を10,000kg/mm以上、さらに15000kgf/mm、20000kgf/mm以上の極めて高い値とすることが可能である。
プラチウムPt合金は、溶体化処理温度は600〜2800℃、時効処理温度は150〜700℃が可能である。特に好ましい条件は溶体化処理温度が500〜1600℃、時効処理温度は150〜600℃である。加工の際の加工効率は任意であるが、好ましい範囲は、上記の実施形態と同様である。
実施例7の硬度が240Hv以上、引張強度が88.8kgf/mm以上である。耐熱性があり、ヤング率も1700kgf/mm以上を示し、バネ性がある。硬度、引張強度、ヤング率、耐熱性が向上するが確認できた。加工し易く、作業性もよく、伸びもある。本発明により更に大きな伸び、耐食性、色調を確保できるようになった。
本発明の第2図に係る高機能銀Ag合金部材は、ガドリニウムGd単独、又はガドリニウムGdと他の元素からなる群から選択される少なくも1種の元素で構成された高機能化添加剤合計で50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させ、更にモリブデンMoを50ppm〜100000ppm添加させた銀合金で構成される。
銀Ag合金は、溶体化処理温度は450〜2200℃、時効処理温度は100〜600℃が可能である。特に好ましい条件は溶体化処理温度が500〜1550℃、時効処理温度は150〜500℃である。加工の際の加工効率は任意である。
実施例9,10,11,12の銀Ag合金は、銀AgにガドリニウムGdとスズSn、ガドリニウムGdとモリブデンをそれぞれに添加して作製した。
上述の処理を施すことによって、第2図に示す特性を得た。板加工後250℃×2時間処理後の硬度は174Hv〜178Hvを示し。800℃×30分処理後の硬度は115Hv〜124Hvを示した。引張強度は55.3kg/mm〜58.7kg/mmであった。ヤン後率は9000kg/mm以上であり、約12%向上した。硬度、引張強度、ヤング率、耐熱性、バネ性等があり、加工し易く、作業性もよい。本発明によって、特に伸び、耐食性、色調が向上することが分った。モリブデンMo添加量が多い方が効果は顕著である。
本発明の第1図実施例13、14,15,16の高機能銅Cu合金部材は、ガドリニガドリニウムGdとスズSn、ガドリニウムGdとモリブデンMoをそれぞれ添加して作製した。
銅Cu合金は、溶体化処理温度は600〜2500℃、時効処理温度は150〜780℃が可能である。特に好ましい条件は溶体化処理温度が600〜1600℃、時効処理温度は150〜680℃である。加工の際の加工効率は任意であるが、好ましい範囲は、上記実施形態と同様である。
実施例の銅Cu合金は、上述の処理を施すことによって、図4の硬度Hvと引張強度を得た。加工して315℃×2時間処理後の硬度は、250Hv〜255Hvであった。810℃×30処理後は160Hvと131Hvになった。
引張強度は79.7kgf/mm〜83.2kgf/mmであり、本発明高純度銅Cu合金は、硬度、引張強度、ヤング率が向上し、バネ性を示した。加工し易く、作業性もよい。本発明により、伸び、耐食性、色調が向上している。
本発明の第2図の高機能銅Cu合金部材は、銅CuにガドリニウムGd単独、又はガドリニウムGdと他の元素からなる群から選択される少なくも1種の元素で構成された高機能化添加剤合計で50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させ、更にモリブデンMoを50ppm〜100000ppm添加させた銅Cu合金で構成される。
本発明の第3図の実施例17,18,19,20の高機能チタンTi合金部材は、チタンTiにガドリニウムGdとスズSn、ガドリニウムGdとモリブデンをそれぞれに添加して4試料作製した。
チタンTi合金は、溶体化処理温度は600〜2700℃、時効処理温度は150〜500℃が可能である。特に好ましい条件は溶体化処理温度が500〜1550℃、時効処理温度は300〜800℃である。加工の際の加工効率は任意であるが、好ましい範囲は、上記形態と同様である。
実施例は、チタンTiとマンガンMn、アルミニウムAlからなチタンTi合金部材に、ガドリニウムGdを添加し、鋳造で8mm棒を作成した。次に伸線加工して1mmφワイヤーにした。
本発明チタンTi合金は、硬度、引張強度、ヤング率が向上し、バネ性を示した。加工し易く、作業性もよい。本発明により、伸び、耐食性、色調が向上することが分った。。→本発明の第3図の実施例5〜実施例8の高機能鉄Fe合金部材は、鉄FeにモリブデンMoと、ガドリニウムGd、またはシリコンSiとガドリニウムGdを複合添加し4試料を作製した。
本発明の第3図の実施例21、22,23,24の高機能鉄Fe合金部材は、鉄FeにガドリニウムGd単独、又はガドリニウムGdと他の元素からなる群から選択される少なくも1種の元素で構成された高機能化添加剤合計を50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させ、更にモリブデンMoを50ppm〜100000ppm添加させた鉄Fe合金で構成される。
溶体化処理は820℃×1時間行ない、時効処理は480℃×3時間行った。
鉄Fe合金は、溶体化処理温度は600〜2800℃、時効処理温度は150〜700℃が可能である。特に好ましい条件は溶体化処理温度が600〜2000℃、時効処理温度は150〜700℃である。加工の際の加工効率は任意であるが、好ましい範囲は、上記実施形態と同様である。
硬度、引張強度、ヤング率、耐熱性が向上し、バネ性を示した。加工し易く、作業性がよい。本発明で伸び、耐食性、色調が向上することが分った。
本発明の第3図の実施例25,26,27,28の高機能アルミニウムAlF合金部材は、アルミニウムAlにガドリニウムGd単独、又はガドリニウムGdと他の元素からなる群から選択される少なくも1種の元素で構成された高機能化添加剤合計を50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させ、更にモリブデンMoを50ppm〜100000ppm添加させたアルミニウムAl合金で構成される。
アルミニウムAl合金は、溶体化処理温度は300〜2000℃、時効処理温度は50〜450℃が可能である。特に好ましい条件は溶体化処理温度が500〜1600℃、時効処理温度は50〜400℃である。加工の際の加工効率は任意であるが、好ましい範囲は、上記の実施形態と同様である。
実施例のアルミニウムAl合金の硬度は89Hv〜92Hvであり、引張強度は40kgf/mmと44kgf/mmである。本発明高機能アルミニウムAl合金は、硬度、引張強度、ヤング率、耐熱性、バネ性を示した。加工し易く、作業性がよい。本発明により伸び、耐食性、色調が向上した。
本発明の第3図の実施例29,30,31,32の高機能マグネシウムMg合金部材は、マグネシウムMgにガドリニウムGd単独、又はガドリニウムGdと他の元素からなる群から選択される少なくも1種の元素で構成された高機能化添加剤合計を50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させ、更にモリブデンMoを50ppm〜100000ppm添加させたマグネシウムMg合金で構成される。
マグネシウムMg合金は、溶体化処理温度は250〜1050℃、時効処理温度は1100〜500℃が可能である。特に好ましい条件は溶体化処理温度が500〜1000℃、時効処理温度は100〜450℃である。加工の際の加工効率は任意であるが、好ましい範囲は、上記の実施形態と同様である。
実施例のマグネシウムMgの硬度は89Hvと92Hvであり、引張強度は41kgf/mm〜43kgf/mmである。溶体化処理は390℃×10時間、時効処理は260℃×5時間行った。本発明マグネシウムMg合金は、硬度、引張強度、ヤング率、耐熱性が向上し、バネ性を示した。加工し易く、作業性もよい。
実施例は本発明で伸び、耐食性、色調が向上したことを示している。
マグネシウムMgに、Mg以外の元素を50〜15000ppm添加する添加合金としては、Mg−Gd、Mg−Gd−Mnが例示され、その他にMg−Gd−Sr、Mg−Gd−Ca、Mg−Gd−Zr、Mg−Gd−Sn、Mg−Gd−Zn、Mg−Gd−In、Mg−Gd−Siについて試作評価したが、実施例14と実施例15と同様に硬度、引張強度、ヤング率、耐熱性が向上し、バネ性を示した。加工し易く、作業性もよい。本発明により伸び、耐食性、色調が向上した。
マグネシウムMgとアルミニウムAl、鉄Fe、亜鉛Zn、マンガンMn、ジルコニウムZr、銅Cu、リチウムLi、シリコンSiからなる群から選択された少なくも1種以上の元素から構成されるMg合金に上記元素を添加した添加合金を試作評価したが、上記Mgの添加合金と同様に硬度、引張強度、ヤング率、耐熱性が向上し、バネ性を示した。熱処理方法は、バッチ処理方式と連続処理方式がある。
本発明の第13実施形態に係る硬質金属合金部材は、銅Cu含有量が70.00重量%以上であり、ガドリニウムGd単独、ガドリニウムGdとGd以外の希土類元素、アルカリ土類元素、シリコンSi、ボロンB、ジルコニウムZr、スズSn、インジウムInか鉛Pb、ニッケルNiらなる群から選択される少なくも1種の元素で構成された硬質化添加剤合計で50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させた銅合金で構成される。
本発明の第14実施形態に係る硬質金属合金部材は、鉄Fe含有量が70.00重量%以上であり、ガドリニウムGd単独、ガドリニウムGdとGd以外の希土類元素、アルカリ土類元素、シリコンSi、ボロンB、ジルコニウムZr、スズSn、インジウムInか鉛Pb、ニッケルNiらなる群から選択される少なくも1種の元素で構成された硬質化添加剤合計で50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させた鉄合金で構成される。
本発明の第15実施形態に係る硬質金属合金部材は、アルミニウムAl含有量が70.00重量%以上であり、ガドリニウムGd単独、ガドリニウムGdとGd以外の希土類元素、アルカリ土類元素、シリコンSi、ボロンB、ジルコニウムZr、スズSn、インジウムInか鉛Pb、ニッケルNiらなる群から選択される少なくも1種の元素で構成された硬質化添加剤合計で50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させたアルミニウム合金で構成される。
本発明の第16実施形態に係る硬質金属合金部材は、マグネシウムMg含有量が70.00重量%以上であり、ガドリニウムGd単独、ガドリニウムGdとGd以外の希土類元素、アルカリ土類元素、シリコンSi、ボロンB、ジルコニウムZr、スズSn、インジウムInか鉛Pb、ニッケルNiらなる群から選択される少なくも1種の元素で構成された硬質化添加剤合計で50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させたマグネシウム合金で構成される。
本発明の第17実施形態に係る硬質金属合金部材は、銅Cu含有量が99.45重量%以上であり、ガドリニウムGd単独、ガドリニウムGdとGd以外の希土類元素、アルカリ土類元素、シリコンSi、ボロンB、ジルコニウムZr、スズSn、インジウムInか鉛Pb、ニッケルNiらなる群から選択される少なくも1種の元素で構成された硬質化添加剤合計で50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させた銅合金で構成される。
本発明の第18実施形態に係る硬質金属合金部材は、鉄Fe含有量が99.45重量%以上であり、ガドリニウムGd単独、ガドリニウムGdとGd以外の希土類元素、アルカリ土類元素、シリコンSi、ボロンB、ジルコニウムZr、スズSn、インジウムInか鉛Pb、ニッケルNiらなる群から選択される少なくも1種の元素で構成された硬質化添加剤合計で50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させた鉄合金で構成される。
本発明の第19実施形態に係る硬質金属合金部材は、アルミニウムAl含有量が99.45重量%以上であり、ガドリニウムGd単独、ガドリニウムGdとGd以外の希土類元素、アルカリ土類元素、シリコンSi、ボロンB、ジルコニウムZr、スズSn、インジウムInか鉛Pb、ニッケルNiらなる群から選択される少なくも1種の元素で構成された硬質化添加剤合計で50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させたアルミニウム合金で構成される。
本発明の第20実施形態に係る硬質金属合金部材は、マグネシウムMg含有量が99.45重量%以上であり、ガドリニウムGd単独、ガドリニウムGdとGd以外の希土類元素、アルカリ土類元素、シリコンSi、ボロンB、ジルコニウムZr、スズSn、インジウムInか鉛Pb、ニッケルNiらなる群から選択される少なくも1種の元素で構成された硬質化添加剤合計で50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させたマグネシウム合金で構成される。
実施形態に適用される合金は特に限定されるものでない。上記硬質化添加剤以外の成分も通常の金属合金に用いられるものであればどのようなものでもよく特に限定されない。
つまり、上記硬質化添加剤は、既存の一般金属合金に対しても有効である。これら実施形態に係る合金部材を製造する際にも貴金属合金の実地形態と同様である。鋳造の場合には、上記組成の合金素材を鋳造し、その素材に対して所定温度に加熱後急冷する溶体化処理を施す。その後必要に応じて所定温度で時効処理を施す。また、加工合金の場合には、上記組成の合金素材を鋳造し、その素材に対して所定温度加熱後急冷する溶体化処理を施し、その素材を所定形状に加工し、この加工前または加工後に前期素材に対して時効処理を施す。
貴金属合金のガドリニウムGd複合添加剤として、新にジルコニウムZr、スズSn、インジウムIn、マンガンMn使用し、試作評価したところ、硬度、引張強度、ヤング率等が向上し、バネ性があり、加工し易く、作業性もよかった。その効果が顕著であることが分かった。
銅Cu合金、鉄Fe合金、アルミニウムAl合金およびマグネシウムMg合金について、Gdと希土類元素、Gdとアルカリ土類元素について、それぞれ複合添加して、試作評価したが、硬度、引張硬度、ヤング率等が向上した。バネ性があり、加工し易く、作業性もよかった。更に、GdとカルシウムCa、ストロンチウムSr、シリコンSi、ベリリウムBe、ボロンB、ジルコニウムZr、スズSn、インジウムIn、マンガンMnの複合添加でも同様な結果が得られ、顕著な上記と同じ効果が見られることが分かった。
本発明の実施形態に係る硬質金属合金部材は、金Au、プラチナPt、銀Ag、銅Cu、鉄Fe、アルミニウムAl、マグネシウムMg等の含有量が37.50〜99.995重量%であり、ガドリニウムGd単独の、あるいはガドリニウムGd以外の希土類元素、アルカリ土類元素、シリコンSi、アルミニウムAl、マンガンMn、ジルコニウムZr、スズSn、亜鉛Zn、インジウムIn、ボロンBからなる群から選択される少なくとも1種の元素とで構成される硬質化添加剤を合計で50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させた金属合金で構成される。
更に、本発明の実施形態に係る硬質金属合金部材は、金Au、プラチナPt合金、銀Ag合金、銅Cu合金、鉄Fe合金、アルミニウムAl合金、マグネシウムMg合金からなる金属合金群から選択された少なくも1種以上の金属合金に、ガドリニウムGd単独の、あるいはガドリニウムGd以外の希土類元素、アルカリ土類元素、シリコンSi、アルミニウムAl、マンガンMn、ジルコニウムZr、スズSn、亜鉛Zn、インジウムIn、ボロンBからなる群から選択される少なくとも1種の元素とで構成される硬質化添加剤を合計で50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させた金属合金で構成される。
このように金属の含有率を37.5%〜99.995重量%とし、ガドリニウムGdを単独、または他の元素と複合化してなる硬質化添加剤を適量添加することにより、加工を加えない鋳造合金であっても従来にない高い硬度が得られるとともに、今までにない高い硬度、ヤング率、引張強度、耐熱性、作業性を得ることができる。
ガドリニウムGdは、体積占有率を考慮すると最も有効な硬質化元素であり、耐熱性の向上も顕著である。特に、Gdを添加することにより極めて高いヤング率が得られることを見出した。このようにGdは硬度、ヤング率、引張強度の向上効果が大きいため、添加量は少量でよく,基合金の色調を変化させないで良好な色調を得ることができる。更に添加量が少量で占有体積が小さいので、基合金特有の特性を生かすことができる。
硬質化添加剤としての効果はGd単体で発揮されるが、Gd以外の上記元素からなる群から選択される少なくとも1種の元素と複合添加することによる相乗効果によって優れた特性を得ることができる。
本発明の硬質金属部材は、硬度が高くかつ耐食性が良好であるため、耐久性に優れている。また、ヤング率が高くバネ性があり、引張強度も強く脆さがない。そして、このような優れた機械的特性を有するため、軽量化及び薄形化が可能である。更に、良好な色調を有しており、更に加工性が良好で作業性がよい。
本発明の金属合金部材は、硬度、引張強度、ヤング率が向上し、バネ性があり、伸び等もり、加工し易く、作業性がよい。従来の合金部材とは異なる。更に、これらの特性をユーザーの好みに応じて調整できることが大きな特徴である。
従って、上記元素の超高性能の貴金属合金/金属合金とユーザーの好みに応じて調整した個性的な貴金属合金/金属合金が得られるのが最大の特徴である。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】


【特許請求の範囲】
1.金Au含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させた金Au合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上100000ppm未満含有させて構成された高機能貴金属合金部材及びその製造方法。
2.金Au含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させた金Au合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上50000ppm未満含有させて構成された高機能貴金属合金部材及びその製造方法。
3.金Au含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させた金Au合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上25000ppm未満含有させて構成された高機能貴金属合金部材及びその製造方法。
4.プラチニウムPt含有量が37.5〜98.45重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させたプラチニウムPt合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上100000ppm未満含有させて構成された高機能貴金属合金部材及びその製造方法。
5.プラチニウムPt含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させたプラチニウムPt合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上50000ppm未満含有させて構成された高機能貴金属合金部材及びその製造方法。
6.プラチニウムPt含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上15000ppm未満の範囲で含有させたプラチニウムPt合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上25000ppm未満含有させて構成された高機能貴金属合金部材。
7.銀Ag含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上20000ppm未満の範囲で含有させた銀Ag合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上100000ppm未満含有させて構成された高機能貴金属合金部材及びその製造方法。
8.銀Ag含有量が37.5〜95.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上20000ppm未満の範囲で含有させた銀Ag合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上50000ppm未満含有させて構成された高機能貴金属合金部材。
9.銀Ag含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上20000ppm未満の範囲で含有させた銀Ag合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上25000ppm未満含有させて構成された高機能貴金属合金部材及びその製造方法。
10.銅Cu含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上20000ppm未満の範囲で含有させた銀Ag合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上100000ppm未満含有させて構成された高機能金属合金部材及びその製造方法。
11.銅Cu含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上20000ppm未満の範囲で含有させた銀Ag合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上50000ppm未満含有させて構成された高機能金属合金部材。
12.銅Cu含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上20000ppm未満の範囲で含有させた銀Ag合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上25000ppm未満含有させて構成された高機能金属合金部材及びその製造方法。
13.アルミニウムAl含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上30000ppm未満の範囲で含有させたアルミニウムAl合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上100000ppm未満含有させて構成された高機能金属合金部材及びその製造方法。
14.アルミニウムAl含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上30000ppm未満の範囲で含有させたアルミニウムAl合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上50000ppm未満含有させて構成された高機能金属合金部材。
15.アルミニウムAl含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上30000ppm未満の範囲で含有させたアルミニウムAl合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上25000ppm未満含有させて構成された高機能金属合金部材及びその製造方法。
16.チタンTi含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上30000ppm未満の範囲で含有させたチタンTi合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上100000ppm未満含有させて構成された高機能金属合金部材。
17.チタンTi含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上20000ppm未満の範囲で含有させたチタンTi合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上50000ppm未満含有させて構成された高機能金属合金部材及びその製造方法。
18.チタンTi含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上20000ppm未満の範囲で含有させたチタンTi合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上25000ppm未満含有させて構成された高機能金属合金部材及びその製造方法。
19.マグネシウムMg含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上30000ppm未満の範囲で含有させたマグネシウムMg合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上100000ppm未満含有させて構成された高機能金属合金部材及びその製造方法。
20.マグネシウムMg含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上30000ppm未満の範囲で含有させたマグネシウムMg合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上50000ppm未満含有させて構成された高機能金属合金部材及びその製造方法。
21.マグネシウムMg含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上30000ppm未満の範囲で含有させたマグネシウムMg合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上25000ppm未満含有させて構成された高機能金属合金部材及びその製造方法。
22.鉄Fe含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上20000ppm未満の範囲で含有させた鉄Fe合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上100000ppm未満含有させて構成された高機能金属合金部材。
23.鉄Fe含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上20000ppm未満の範囲で含有させた鉄Fe合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上50000ppm未満含有させて構成された高機能金属合金部材及びその製造方法。
24。鉄Fe含有量が37.5〜99.995重量%であり、ガドリニウムGdを50ppm以上20000ppm未満の範囲で含有させた鉄Fe合金に、更にモリブデンMoを50ppm以上25000ppm未満含有させて構成された高機能金属合金部材。
33.溶体化処理は前記金属合金を200℃〜2800℃で加熱処理後急冷し、時効処理は、前記金属合金を100℃〜1600℃加熱処理することを特徴とする請求範囲に記載の金属合金の製造方法。
34.前記溶体化処理を行った後、加工処理と時効処理を交互に繰返し行うことを特徴とする請求範囲に記載の金属合金の製造方法。
35.請求項の貴金属合金部材および金属合金部材の素材を鋳造する工程と
その素材に対して溶体化処理を施す工程とを有する硬質金属合金部材の製造方法。
36.請求項の貴金属合金部材および金属合金部材の素材を鋳造する工程と
その素材に対して溶体化処理を施す工程と
前記加工の前または後で前記素材に対して時効処理を施す工程とを有する硬質金属合金部材の製造方法。
37.請求項の貴金属合金部材および金属合金部材の素材を鋳造する工程と
その素材に対して溶体化処理を施す工程と
その素材を所定形状に加工する工程と
前記加工の前または後で前記素材に対して時効処理を施す工程を有する硬質金属合金部材の製造方法。
38.請求項のいずれかの方法において、溶体化処理温度が300〜2800℃、時効処理温度が100〜1400℃である硬質金属合金部材の製造方法。
39.請求項のいずれかの方法において、溶体化処理温度が300〜2700℃、時効処理温度が50〜1000℃である硬質金属合金部材の製造方法。
40.請求項のいずれかの方法において、溶体化処理温度が250〜2500℃、時効処理温度が100〜800℃である硬質金属合金部材の製造方法
41.本発明合金を軽薄短小化の製品に適用すること。
42・本発明合金を楽器材料に適用すること。
43.本発明合金を加工の簡略化や改善の為に適用すること。
44.本発明合金をバネ性が要求される製品に適用すること。
45.33.前記溶体化処理は前記金属合金を200℃〜2800℃で加熱処理後急冷し、前記時効処理は、前記金属合金を100℃〜1600℃加熱処理することを特徴とする請求範囲に記載の金属合金の製造方法。
34.前記溶体化処理を行った後、加工処理と時効処理を交互に繰返し行うことを特徴とする請求範囲に記載の金属合金の製造方法。
35.請求項の貴金属合金部材および金属合金部材の素材を鋳造する工程と
その素材に対して溶体化処理を施す工程とを有する硬質金属合金部材の製造方法。
36.請求項の貴金属合金部材および金属合金部材の素材を鋳造する工程と
その素材に対して溶体化処理を施す工程と
前記加工の前または後で前記素材に対して時効処理を施す工程とを有する硬質金属合金部材の製造方法。
37.請求項の貴金属合金部材および金属合金部材の素材を鋳造する工程と
その素材に対して溶体化処理を施す工程と
その素材を所定形状に加工する工程と
前記加工の前または後で前記素材に対して時効処理を施す工程とを有する硬質金属合金部材の製造方法。
38.請求項のいずれかの方法において、溶体化処理温度が300〜2800℃、時効処理温度が100〜1400℃である硬質金属合金部材の製造方法。
39.請求項のいずれかの方法において、溶体化処理温度が300〜2700℃、時効処理温度が50〜1000℃である硬質金属合金部材の製造方法。
40.請求項のいずれかの方法において、溶体化処理温度が250〜2500℃、時効処理温度が100〜800℃である硬質金属合金部材の製造方法
41.本発明合金を軽薄短小化の製品に適用すること。
42・本発明合金を楽器材料に適用すること。
43.本発明合金を加工の簡略化や改善の為に適用すること。
44.本発明合金を腐蝕防止が要求される製品に適用すること。
45.本発明合金をバネ性が要求される製品に適用すること。
46.本発明合金を色調が要求される製品に適用すること。
47.本発明合金を柔軟性が要求される製品に適用すること。

【公開番号】特開2009−30146(P2009−30146A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−216499(P2007−216499)
【出願日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【出願人】(595069826)
【Fターム(参考)】