高輝度ディスプレイの副画素の新規配置及び配列
数色のカラー副画素と供に、少なくとも白色副画素を有する副画素反復群から成る高輝度ディスプレイを開示する。カラー副画素は、様々な実施例において赤色、青色、緑色、シアン、マゼンタからなり得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、表示装置及び表示方式の副画素の配置に関係する。かかる副画素の配置は、他のカラープライマリ副画素及びマルチプライマリ副画素の配置と共に、高輝度白色副画素を含み得る。
【背景技術】
【0002】
本発明は、2004年4月9日付の米国特許出願第10/821,353号「高輝度ディスプレイの副画素の新規配置及び配列」の一部継続出願であり、全体を参照することにより援用され、その優先日を主張する。
【0003】
(1)2001年7月25日付の米国特許出願第09/916,232号(‘232出願)「簡易アドレス指定を用いたフルカラー画像装置のカラー画素の配列」、(2)2002年10月22日付の米国特許出願第10/278,353号(‘353出願)「増幅変調伝達関数反応を用いた副画素レンダリングのカラーフラットパネルディスプレイの副画素の配置及び配列の改善」、(3)2002年10月22日付の米国特許出願第10/278,352号(‘352出願)「分割した青色副画素を用いた副画素レンダリングのカラーフラットパネルディスプレイでの副画素の配置及び配列の改善」、(4)2002年9月13日付の米国特許出願第10/243,094号(‘094出願)「4色の改善配列及び副画素レンダリングの放出素子」、(5)2002年10月22日付の米国特許出願第10/278,328号(‘328出願)「低下した青色輝度が十分な可視性を持つカラーフラットパネルディスプレイの副画素の配置及び配列の改善」、(6)2002年10月22日付の米国特許出願第10/278,393号(‘393出願)「副画素が水平配置及び配列を有するカラーディスプレイ」、(7)2003年1月16日付の米国特許出願第01/347,001号(‘001出願)「ストライプディスプレイの副画素の改善配列と、副画素レンダリングシステム及び方法」のそれぞれの全体を参照することにより援用され、副画素の新規配列は映像表示装置の費用性能曲線の改善のため開示される。
【0004】
水平方向に偶数の副画素を有する特定の副画素反復群の適切なドット反転理論、その他の改善に影響する次の方式及び技術は開示され、全体を参照することにより援用される。(1)米国特許出願第10/456,839「新規液晶ディスプレイにおける画質劣化補正」、(2)米国特許出願第10/455,925号「ドット反転に影響する交差接続を有するディスプレイパネル」、(3)米国特許出願第10/455,931号「新規ディスプレイパネル配置の標準ドライバ及びバックプレーンを用いたドット反転駆動のシステム及び方法」、(4)米国特許出願第10/455,927号「減少量子化誤差での固定パターン雑音を有するパネルの視覚効果の補正システム及び方法」、(5)米国特許出願第10/456,806号「過剰ドライバでのディスプレイパネルの新規配置のドット反転」、(6)米国特許出願第10/456,838号「液晶ディスプレイバックプレーンの配置及び非標準副画素配列のアドレス」、(7)2003年10月28日付の米国特許出願第10/696,236号「分割した青色画素を用いた液晶ディスプレイの新規画質劣化補正」、(8)2004年3月23日付の米国特許出願第10/807,604号「大きさの異なる副画素から成る液晶ディスプレイのトランジスタの改善バックプレーン」。
【0005】
これらの改善点は、出願に開示された特に副画素レンダリング(SPR)システム及び方法と関連して公表され、さらに以下の共有の特許出願に開示される。(1)2002年1月16日付の米国特許出願第10/051,612号(‘612出願)「RGB画素データ形式からマトリクス副画素データ形式への移行」、(2)2002年5月17日付の米国特許出願第10/150,355号(‘355出願)「ガンマ調整を用いた副画素レンダリングシステム及び方法」、(3)2002年8月8日付の米国特許出願第10/215,843号(‘843出願)「適合フィルタリングでの副画素レンダリングシステム及び方法」、(4)2003年3月4日付の米国特許出願第10/379,767号「画像データの一時副画素レンダリングシステム及び方法」、(5)2003年3月4日付の米国特許出願第10/379,765号「動作適応フィルタリングシステム及び方法」、(6)2003年3月4日付の米国特許出願第10/379,766号「ディスプレイ視野角の改善のための副画素レンダリングシステム及び方法」、(7)2003年4月7日付の米国特許出願第10/409,413号「副画素レンダリング前の画像を組込んだ画像データセット」は、全体を参照することにより援用される。
【0006】
域移行及び変換の改善は、次に述べる共有、且つ同時係属中の米国出願に開示され、全体を参照することにより援用される。(1)2003年10月21日付の米国特許出願第10/691,200号「色相角計算システム及び方法」、(2)2003年10月21日付の米国特許出願第10/691,377号「原色空間からRGBW目標色空間への変換方法及び装置」、(3)2003年10月21日付の米国特許出願第10/691,396号「原色空間から目標色空間への変換方法及び装置」、(4)2003年10月21日付の米国特許出願第10/690,716号「域移行システム及び方法」。
【0007】
さらなる利点は、(1)2003年10月28日付の米国特許出願第10/696,235号「多重入力源形式からの画像データ表示用の改善複数モードを有するディスプレイ方式」、(2)2003年10月28日付の米国特許出願第10/696,026号「多モードディスプレイの拡大縮小に効果的な画像再構成と、副画素レンダリングの実施システム及び方法」に記載する。
【0008】
さらに、次に述べる共有、且つ同時係属中の出願は、全体を参照することにより援用される。(1)米国特許出願第(代理人整理番号)08831.0064号の「非ストライプディスプレイ方式における画像データの副画素レンダリングの改善システム及び方法」、(2)米国特許出願第(代理人整理番号)08831.0065号の「画像表示用の白色点選択のシステム及び方法」、(3)米国特許出願第(代理人整理番号)08831.0067号「画像データセットから別の画像データセットへの域変換の改善システム及び方法」、(4)米国特許出願第(代理人整理番号)08831.0068号「高輝度副画素配置の副画素レンダリングフィルタの改善」。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例では、ディスプレイは実質的に副画素反復群から成ることを前提とする。副画素反復群は、白色又はフィルタ処理されていない副画素及びその他カラープライマリ副画素から成り得る。又は、副画素反復群は新規のマルチプライマリ副画素から成り得る。
【0010】
本発明のさらに別の実施例では、ディスプレイは実質的に新規の副画素反復群及びバックライトから成ることを前提とし、バックライトは全副画素が完全に点灯する時、バランスの取れた白色点を与えるよう調整される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
参考文献は、詳細な実施及び実施例の添付図面に記載する例を構成する。可能な限り、同一又は類似部分を参照する際には、図面中で同一の参照番号を用いる。
【0012】
<RGBWカラー液晶ディスプレイ及び自然界の画像>
「実社会」は、減法混色法方式である。発光ダイオードやレーザー等の比較的まれな放出光源を除き、個人の日常生活の中で人間の視覚システムがとらえる実社会の場面に高輝度の有彩色は存在しない。日常生活では、有色物体に入射する比較的高明度の白色光が周波数の一部を選択的に吸収し、その他の周波数を反射することにより色が成形される。白色、又は淡い色彩等の無彩色の物体は、実質的に光の大部分を反射し、有彩色の物体と比較して放射性があり、視覚的に明るい。反対に、有彩色の物体はほとんどの光を吸収し、入射光の全周波数のうち狭周波数帯のみ(又は紫色もしくはマゼンタの帯域)を反射する。これにより、有彩色の物体の輝度は無彩色の物体と比較して低下する。これは、有彩色が赤色、緑色、青色を完成させるため、これら三色の色三角の角に近いことは真実であり、光は非常に狭い帯域でなければならない。さらに、鏡面反射は、物体が均等拡散反射において高彩度であるとされる物質でさえも、無彩色である反射の最高明度の部分を与え、実質的に入射光の周波数を変化させない物体表面で発生する。これらの部分は、数多くの自然界の場面において最高明度である。(例えば、明色のビリヤード球の真上の照明の鏡面反射は、白色であって有色ではない。)このように、まさにその本質から、実世界の場面は高明度の無彩色の物体、及び低明度の有彩色の物体が存在する。
【0013】
自然界の画像には、高彩度の色も存在する。高彩度の色の画像中において最高明度の赤色、緑色、青色は自然界の画像に見られる白色と比較してはるかに低明度である。赤色及び緑色の混合色である黄色でさえ、白色ほど明るくはない。主として屋内の物体(顔等)の写真等のその他画像は、明色の物体を有しない。高彩度色と無彩色の統計的な発生率から見ると、自然界の画像では有彩色は比較的まれである。有彩色はその発生時、非常に低明度である。さらに、減法混色の色成形の特徴から、自然界の場面では高彩度の色はほとんど存在しない。
【0014】
自然界の場面のレンダリングのためには、電子ディスプレイが非常に高明度の無彩色、及び低明度の高彩度色を成形可能であれば最良である。従来型RGB方式の性能検査では、加法混色方式は無彩色輝度が一部有彩色の添加に制限されることが分かる。RGB方式の輝度及び彩度の色域は、一般的により高明度の無彩色を有するが、非常に高明度の無彩色を再現することは不可能である。
【0015】
フィルタ処理したバックライトディスプレイの無彩色の輝度と彩度域にはトレードオフがある。カラーフィルタが高彩度であるほど、フィルタ処理した色は無彩色の輝度を増加させにくくなる。これは、妥協システムの範囲内において無彩色の輝度は低下し、有彩色を圧縮し、無彩度にする輝度及び彩度の圧縮を引き起こす。別の色成形方式では、自然界の画像をよりよく表示することが必要である。
【0016】
RGBW液晶ディスプレイは、RGB三原色にW(白)を追加したものである。RGB三原色は周波数の全狭帯域を除去することにより成形される一方、白色は実質的に全光を通す透過フィルタを用いて成形されるため、白色副画素は実質的に赤色、緑色、青色副画素と比較して高明度である。かかるフィルタは理想的な帯域通過フィルタではないため、副画素をさらに低明度にする望ましい波長帯域でさえも、透過率は100%未満である。白色副画素の追加により、カラー副画素の輝度は最大4倍、又はそれ以上増加する。このように、白色副画素を用いて無彩色を表す場合、パネル輝度は著しく増加する。
【0017】
パネル領域の4分の1が白色副画素である場合、残りのRGB副画素の輝度は4分の1減少する。しかし、非常に高輝度を与える高明度の白色副画素により、無彩色は成形可能である。結果として、パネルは実社会に近い輝度及び色域のエンベロープ型を有する。有彩色の輝度の低下は、自然界の画像の統計から見れば、許容範囲のトレードオフである。しかし、従来型RGB方式は、三原色の理想的な彩度及び無彩色の理想的な輝度の間の妥協であったため、この白色副画素の導入は新たな最適化の効果を提供する。
【0018】
無彩色の輝度の大部分は白色副画素により提供されるため、無彩色の輝度の微少な低下に伴い、RGBの彩度は増加する。この無彩色の輝度の微少な低下は、従来型RGBストライプディスプレイにおける縦横比1:3の副画素と比較して、水平副画素の密度の低下に伴った(例えば、小さい)パネルの縦横比1:2の開口率における増加による部分的には相殺であり得る。これは、従来型RGBディスプレイと比較して、RGBWディスプレイがあらゆる点において輝度、及び彩度の増加のエンベロープを有する結果となる。完全な有彩色は、RGB方式と比較して最適化されたRGBW方式ではさらに低明度であるが、RGBW輝度は、RGB方式の最高彩度の色点と同じ又はさらに高い。このように、色輝度の損失は実際には発生しない。
【0019】
RGBW方式は、「実社会」の自然界の画像のエンベロープ及び統計にさらに近づき、より高輝度及び、より高彩度を提供する。本発明は、ディスプレイにおける高輝度の複数の配置を開示する。これらの配置は、順に、先行技術、又は本明細書に援用される多くの出願に開示される様々な色空間の変換処理(GMA:Gamut Mapping Algorithm)により可能である。さらに、本明細書に援用される出願に開示される副画素レンダリング(SPR)処理をこれらのパネルに用いることにより、費用削減、コントラスト増加、さらには色精度維持が可能となる。
【0020】
参照することにより他の出願に開示されているように、副画素レンダリング処理の一実施例では、白色副画素を原色の1つとして扱う。この実施例では、色彩理論の基礎を基に、線形行列乗算を用いてRGB入力値を変換する。これは結果的に全色の色相及び彩度を維持するという変化をもたらす。
【0021】
RGBからRGBWへの輝度増加は、RGBW輝度及び彩度域のエンベロープの全色において、線形及び一定の乗数である。画像中で明色及び有彩色がRGBW輝度及び彩度域のエンベロープを超える場合、ある実施例では、ディスプレイがレンダリングする同色相、及び同彩度で最大の明色に色を搭載する。これは、人間の視覚システムは相対輝度のみを認識し、絶対輝度は認識できないため、妥当なトレードオフである。非常に明色及び高彩度色は自然界の画像では低頻度で発生する。このように、高彩度色のピーク輝度の低下により、画像はわずかに変形するが、大幅には変形しない。その一方、彩度及び色相の変化は概して認識でき、顕著である。
【0022】
<ディスプレイの高輝度の配置>
ここでRGBW等の高輝度の配置の利点及びトレードオフを論じ、かかる配置の実施例を開示する。図1は、配置100の一実施例である。配置100は実質的に複数の反復副画素群102から成り、さらに白色104(カラーフィルタ無)、緑色106、赤色108、青色110の副画素を有する複数の反復副画素群102から成る。図に示すように、白色副画素は全副画素の大部分であり、他のカラー副画素と比較して小さく、且つ、又は領域から任意になり得る。大部分のより薄い副画素上に白色を配置する利点は、副画素が変調伝達関数(MTF)の高い最下点を提供することである。赤色及び青色副画素と比較して、同じ効果が緑色副画素の発生を高める。
【0023】
このディスプレイの副画素レンダリングのため、白色副画素はRGB又は他の適切なデータ形式等の従来の受信データセットを用いて相関的にマッピング可能である。その後、副画素レンダリング処理された色は、適切な色を維持するため、参照することにより援用されるいくつかの出願で述べられた方法でエイリアシング(折り返し歪み)を取り除くためにフィルタ処理される。また、位相面は受信データセットと一致、又は望ましい白色副画素アライメントと180度ずれた位相のどちらかに調整可能である。受信データセットと一致する位相面は、文字、及び他の帯域非制限画像に適合し得る。望ましい白色副画素アライメントと180度ずれた位相は、写真又は、文字、グラフ等の副画素レンダリングのスーパーサンプリングに適合する。カラー副画素の位置は、帯域制限画像の適切なデジタル画像再構成にとって、補間及び副画素のレンダリングの点からも有益である。
【0024】
バックライトの色温度は、バランスの取れた白色を提供する標準的なRGB液晶ディスプレイと比較してより多くのマゼンタ、赤色、青色エネルギーを有するように調整可能であることに注目すべきである。あるいは、緑色副画素はさらによい色域及び適切なホワイトバランスを与えるため、CIE1931色度図の緑色上限に調整可能であり、これにより輝度は減少するが、彩度は増加する。別の方法として、上記2つの実施例の効果の組み合わせが可能である。また、この配置が全方向における白色副画素のナイキスト周波数の範囲で変調伝達関数の限界(MTFL)を有することにも注目すべきである。変調伝達関数の限界は、エイリアシングが発生することなく同時にレンダリングされ得る最多数の白線及び黒線と考えられ得る。
【0025】
本発明は、本明細書に開示する図1及び全図に可能な反復副画素群、及び他の対称の全鏡像を含むことは言うまでもない。さらに、カラー副画素の配置は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更も可能である。例えば、図1における赤色及び青色副画素の位置は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更、又は転置可能である。また、緑色副画素の位置は、本発明の範囲内で赤色及び青色副画素に変更可能である。
【0026】
追加実施例を含む本発明の他の実施例は、本明細書において「白色」副画素を有する全副画素配置において、一部又は全ての「白色」副画素を「黄色」、「灰色」又は「青灰色」(有色ではないが、全透過である)に置き換え可能である。黄色、灰色、青灰色の透過率は白色と同じではないが、黄色、灰色、青灰色は高透過率であり、高輝度でもある。赤色、緑色、青色、白色、シアンを搭載した副画素配置では、一部、又は全ての白色を「ピンク色」に置き換えることが望ましい。
【0027】
図2及び図3は、高輝度の配置の実施例である。図1と同様、副画素の大部分は白色副画素であり、その大きさ又は面積を任意に縮小できる。これにより、変調伝達関数の限界性能は高くなる。図2の反復パターン202は、シアン副画素204(図2及び図3の青色副画素より細かい水平線で示す)、及び赤色、緑色、青色副画素から成る。青色解像度はおそらく必要以上に高いが、製造、及び副画素レンダリングが容易な配列であるべきである。ホワイトバランスにとって、バックライトはシアンにより増加する透過率に対抗するため、RGB液晶ディスプレイの標準的なバックライトと比較して多くの赤色エネルギーを有し得る。その代わりに、緑色及びシアンは、CIE1931色度図の緑色ピークに向かいより暗色及びより純色であり、結果的に高色温度のディスプレイとなる。この配置は、高色域ディスプレイに明るく、高い変調伝達関数の限界、及び副画素レンダリングの干渉縞(モアレ)の限界を可能にさせる。白色副画素によりシステムの輝度が増加し、シアンによりさらなる広色域が可能になり易いとすると、結果的に広色域となるよう深く飽和した少数の副画素の色点を配置することは利点である。
【0028】
図3は、藍色の効性能を犠牲にして変調伝達関数の限界をさらに高くするRGMCWの5色方式の別の方法を示している。反復副画素群302は、赤色、緑色、シアン(204)、マゼンタ(304)副画素から成る。別の実施例では、副画素レンダリングの干渉縞の限界を完全な周期に拡大するために、少数の副画素グリッドから大部分の白色副画素を180度垂直方向に転位されることが可能である。これらの配置は白色副画素の正方グリッドを有し、表示される単色変調伝達関数の限界は、従来型RGBストライプ方式と適合する変調伝達関数の限界の境界である。
【0029】
図4は、高輝度の配置400のさらに別の実施例である。反復副画素群は、3×6副画素群402であり、カラー副画素はモザイク模様の赤色、緑色、青色副画素から成る。ここでも、副画素の大部分は白色副画素であり、他のカラー副画素と比較して任意に狭い。RGB副画素の数及び大きさは等しい。このディスプレイは、全副画素値が完全に点灯した状態で、従来のバックライト色を用い、最大輝度で純白色を有する利点を有し得る。このパネルでは、製造中にマスクずれが発生した場合でも色ずれは発生しない。
【0030】
このパネルは、拡張した干渉縞の限界と同様、高輝度の変調伝達関数の限界を端へと広げる傾向がある。しかし、従来のモザイク模様と同様、極めて非対照の色変調伝達関数の限界を有し得る。パネル領域の3分の1は高輝度の白色であるため、輝度は、同じカラーフィルタポイントを用いた従来型RGBパネルと比較してはるかに高いことが予想される。白色による輝度の増加は、前述のように、高彩度であるが低透過率のカラーフィルタを用いることにより、テレビ又は高精細度テレビ製品の色域増加のため、一部の輝度増加というトレードオフであった。
【0031】
別の方法として、副画素の幅の比率は、白色輝度又は色輝度のトレードオフに応じて変更可能である。例えば、より高明度の白色値であるが、より低輝度の有彩色を与える2つの大きさを同一に設定可能である。この例は、現在の設計基準において設計及び製造が非常に容易である縦横比が1:2、又は1:3である同じ大きさの副画素を用いる利点もある。しかし別の方法では、赤色、緑色、青色副画素を縦又は横のストライプに搭載可能である。
【0032】
同時係属の‘094出願では、図5Bの配置における画素の大きさは、縦横比2:3(幅:高さ)とされている。同解像度のRGBストライプと比較して、これは結果的に画素の鮮明度を増加する。従って、図5Bの配置は赤色、緑色、青色、白色副画素の反復群502と類似であるが、比較のため図5Aに示す従来型RGBストライプは縦横比1:3である。従来型RGBストライプ薄膜トランジスタアレイを用いた配置が可能であることは利点である。
【0033】
画素の大きさは同じであるが、色順は変化することに注目すべきである。反復周期は2×3画素である。白色画素は一直線上に示されるが、別の実施例の代替にもなり得る。この配置の解像度は、RGBストライプと比較して水平軸が2x、垂直軸が1xである。副画素レンダリングは、水平軸で拡大縮小を行うために調節可能であり、又はビデオチップは水平軸で2x率でデータを見本として使用可能である。どちらの場合にも液晶ディスプレイの性能は、より少ない干渉縞雑音及びより高い変調伝達関数を伴って改善する。透過率25%のカラーフィルタの輝度増加は、((5/6)*25+(1/6)*100)/25=37.5/25=1/5である。
【0034】
図6Bは、反復群602を有するさらに別の実施例である。(RGBストライプパネル図6Aの隣に示す)。この実施例では、ホワイトバランスを保つために副画素の大きさは実質的に同じである。反復群602は2×4副画素である。色数は反復群(R、G、B、W)内では同じであることに注目すべきである。これは、従来のバックライトではバランスの取れた白色をもたらす結果となる。この場合、水平解像度及び垂直解像度はRGBストライプと同じであるが、コラムドライバ及び薄膜トランジスタ(TFT)の数は3分の1減少する。輝度増加はカラーフィルタの透過率による。カラーフィルタの透過率が25%(通常)であり、白色の透過度が100%である場合、白色画面の透過率は、(3/4)*25+(1/4)*100=175/4=43.75%、つまり、約43.75/25=1.75の増加となる。
【0035】
図7B(比較のため、RGBストライプ配置の図7Aの隣に示す)は図6Bの変形である。この場合、副画素反復群702は反復群602と同じであるが、縦横比は1:3である。この場合、水平解像度は1.5x増加する傾向にある。この配置では費用削減はできない、また従来の薄膜トランジスタアレイ及びドライブエレクトロニクスを用いるが、解像度及び輝度は増加する傾向にある。上述したように、輝度増加は類似である。
【0036】
本明細書に開示する高輝度の新規配置における輝度は、結果として、携帯用機器(例:携帯電話)及びテレビ市場に影響を及ぼし得る。標準的なRGBストライプ液晶ディスプレイを使用する場合と同様に、薄膜トランジスタアレイの「開口率」はもちろん、液晶ディスプレイの透過率もカラーフィルタ及び偏光子透過率に応じて通常5〜10%である。従って、500cd/m2(カンデラ毎平方メートル)出力を達成するためには、5000〜1000cd/m2(カンデラ毎平方メートル)と同等のバックライトの出力が必要である。これは、費用及びテレビ方式の熱を増加させる。携帯用機器の電池寿命は短縮する。
【0037】
本明細書に開示される高輝度の新規配置では、実質的に同解像度である従来型RGBストライプ方式と比較して、必要なバックライト輝度は半分に低下する。バックライト輝度のこの低下は、(a)新規配列による開口率の増加、(b)白色副画素の増加によるシステムの透過率の増加、により可能となる。これらの実施例において、システムの輝度は、最高1.75xまで改善可能であり、電力は40%以上低減可能である。家庭用液晶ディスプレイテレビの場合、平均輝度を維持しつつ、大出力、費用、熱の節約の光明数を16から10へ減少することが可能である。
【0038】
これらの高輝度の全配置の性能比較には、「性能指数(FOM)」を用いることが有益である。簡易性能指数は、変調伝達関数の限界により表した画素数であり、副画素に分割された各軸において%で表す。
【0039】
例えば、従来型RGBW「クワッド型(4個型)は、正方形型に
G B
R W
の反復群を有する。
【0040】
大型板を用いたクワッド型の実験は、正方形型の反復単位を用いて配置した4つの白熱電球を用いて行った。原色は、電球に色素を塗装することで成形する。輝度の損失は著しく、従ってフィルタ処理していない白熱電球は非常に必要とされる輝度を提供する。クワッド型は、一般的には正方画素として扱われる。副画素レンダリングは適用(そして改善)可能であるが、クワッド型では1本の白線を描画する場合、どの軸においても2本の副画素線が必要となるため、本明細書に開示される新規配置ほど最適ではない。「1画素」の形成には4副画素が必要であり、性能指数値は25%となる。
【0041】
図8は、実質的に縦横比が1:2の副画素を有する反復群802から成るさらに別の実施例である。この配置が、液晶の転傾を生じる境界を有することは少ない。このようにこの配置は、RGBWクワッド及び、さらにはRGBストライプの液晶ディスプレイと比較して高コントラストである。上記のクワッド型等これらの配置は、白色領域を25%有するため、同解像度のRGBストライプパネルと比較して輝度は約75〜100%高い。各色は45度の正方グリッドであることに注目すべきである。この配置には、やはり2列の副画素が必要であるが、1本の白線の描画に必要な副画素は1列のみであり、性能指数値は50%となる。
【0042】
図9は、実質的に反復群902から成るさらに別の実施例である。この配置は、超高解像度(300+dpi(ドット/インチ))携帯電話にとっては利点である。この配置では、青色解像度は低下するため、全副画素が全値になる時、パネルの望ましい白色を維持できるよう青色光を十分に確保するため、高色温度のバックライトを用いることが望ましい。白色領域は17%のみであり、輝度増加は約50%である。副画素の縦横比は、2:3(又は3:1)であり、図9の配置の性能指数は66%となる。
【0043】
図10は、副画素反復群1002を有するさらに別の実施例である。副画素は縦横比1:3のままであり、この配置を従来のバックプレーンに用いることは容易である。この配置では、従来型RGBと比較して、水平軸での変調伝達関数の限界は高く、明度は約75%高い。水平解像度の増加により、干渉縞歪みはさらに減少する。高精細度テレビ液晶ディスプレイ1080i信号から720p信号へ、又はテレビ480i信号から720p信号へと減少するように、入力信号がより高解像度である場合、このパネルの水平解像度はRGBストライプパネルと比較して最大50%増加し、さらに高解像度フォーマットの最大水平解像度を示す。
【0044】
図11Aは、4×8の副画素反復群1102を有する高輝度の配置のさらに別の実施例である。図に示すように、副画素の形は従来の長方形とは異なる。この実施例において、副画素の大部分である白色副画素(斜線無で示す)は、赤色、緑色、青色、マゼンタから成るカラー副画素と比較して、大きさ及び面積は任意に小さい。図に示すように、白色副画素はカラー副画素間(例えば、180度転位)に配置する。カラー副画素は六角グリッド上にあるため、反復副画素群1102は、他の図に示される副画素群と比較して大きい。六角グリッドの有力な利点は、より多くの方向、及び点でフーリエエネルギーを拡散し易いことである。これは、青色副画素に起因する暗輝度にとっては特に好都合である。別の有力な利点としては、各列に白色及び全4色の副画素を含む。これによりエイリアシングが発生することなく、白及び黒の水平線を十分にはっきりさせることが可能である。本明細書に示す全図の全副画素反復群は、同様に六角グリッド上の配置も可能であり、本発明の範囲内において考慮されることは言うまでもない。
【0045】
図11Bは、大部分の白色副画素が少数の副画素から垂直方向に転位した高輝度の配置のさらに別の実施例である。これは副画素レンダリングの干渉縞の限界を最大範囲まで拡大する傾向がある。配置が白色副画素の正方グリッド上である場合、表示される単色変調伝達関数の限界は、正方形の変調伝達関数の境界であり、従来型RGBストライプ方式に一致する。本明細書に開示される全配置が、白色副画素を垂直方向に転位し、有するように作られ、本発明の範囲がこれらの別の方法を含むことは言うまでもない。図11Cは、デルタ配置において白色副画素を青色副画素に置き換える高輝度の配置のさらに別の実施例である。図11Cでは、副画素は点で示すが、望ましくは長方副画素又は多くの他の形でもちろん実施可能である。
【0046】
上述したように、液晶ディスプレイコントラストは、転傾又は副画素端周辺の液晶の歪みに起因する光漏れ等、多くの要素により決定する。ブラックマトリクスは光漏れを防ぐためにこれらの領域を覆い隠すように拡大する。これにより光透過率は低下するが、コントラストは増加する。図12は、可能な一実施例を示す。カラーフィルタ1202と接するブラックマトリクスは拡大し、その下の転傾領域1206を覆い隠すことは容易である。
【0047】
本明細書が開示する実施例の多く(本明細書に援用される多くの出願と同様)の配置における副画素は、標準的なRGBストライプと比較して広く、これにより、開口率は画素濃度に応じて10〜100%増加しやすい。ブラックマトリクスがコントラストを維持でき、光透過率は増加する。しかし、一部の光透過率の増加を「破棄し」、ブラックマトリクスの面積を拡大し、画素端の転傾領域をより多く覆い隠すことが望ましい。そうすることにより、液晶ディスプレイの暗状態の輝度は低下し、全体のコントラストは改善する。透過率の増加により、明状態の輝度は高くなる。従ってコントラスト比は改善する。さらに、ブラックマトリクスは異なるカラー領域、副画素に応じてそれぞれ調整可能である。転傾を起因とする光漏れを減少させるため、白色、緑色、マゼンタ等の明副画素の端はブラックマトリクスに覆われたより多くの領域を有する。従って、赤色及び青色等の暗色の彩度及び輝度をある程度維持しつつ、コントラストは増加する。望ましくはこのように各カラー副画素はそれぞれ調整される。例えば、白色は画像のコントラストに最も影響を与えるブラックマトリクスに覆われた最大領域を有する。
【0048】
従来、転傾が画素端の周囲の光漏れの原因とされてきた一方、本発明はこの事象のみに限定しない。他の配置では、光漏れはメガボルトアンペア(MVA)、又は秒当たりの録画コマ数(IPS)での山形型のように電極の端に起因して発生する電界効果により生じる。当然のことながら、ブラックマトリクスの拡大はこの光漏れの原因を覆い隠すためにも役立つ。この方法は、RGBW配置と同様3色(副画素は赤色、青色、緑色のみ)、又は他の複数の配置(副画素として白色を使用しない等)と非常によく適合する。
【0049】
本明細書に記載の配置は液晶ディスプレイに適合するが、これらの配置は白熱電球型ディスプレイ、発光ダイオード型ディスプレイ(有機、無機共)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、その他多くの種々のディスプレイ技術分野で同等の出願がある。
【0050】
図13は、実質的に図11Cの色配置と一致する副画素のデルタ配置の一実施例である。もちろん本発明はこの特定の実施例の鏡像及び対称を含む。
【0051】
図14及び図15は、図2及び図3に類似の追加実施例であり、各カラー副画素は正方グリッド上ではなく六角グリッド上に配置する。
【0052】
図16は、図4と類似の追加実施例であるが、カラー副画素は図4とは異なる斜めのストライプ型を成形する。
【0053】
図17は、図11Aに類似の別の一実施例であるが、単色プレーンは六角グリッド上ではなく、正方グリッド上に配置する。
【0054】
図18乃至図24は、図のように転位した白色副画素を有する本明細書において前述の他の図の実施例である。
【0055】
図25、図26、図27、図28は、本明細書において前述の実施例であるが、鏡像表示である。
【0056】
典型的な実施例を参照して本発明を説明してきたが、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であり、相当物が代用可能であることは、この技術に精通したものなら言うまでもない。さらに、本発明の本質的な要旨を逸脱しない範囲で、内容に対し特定の状況又は要素に適合し得るように多くの変形を施すことができる。それゆえ、本発明の実施に対し意図する最良の態様として、本発明は、開示される特定の実施例に限定されないことを目的とするが、本発明は添付の請求項の範囲内で全実施例を含む。
【図面の簡単な説明】
【0057】
本明細書に援用され一部を構成する添付図面は、説明と合わせて、本発明の典型的な実施及び実施例を示し、発明の原理の説明に用いられる。
【図1】図1は、本発明の原理に基づく高輝度の配置の実施例である。
【図2】図2は、本発明の原理に基づく高輝度の配置の実施例である。
【図3】図3は、本発明の原理に基づく高輝度の配置の実施例である。
【図4】図4は、本発明の原理に基づく高輝度の配置の実施例である。
【図5A】図5Aは、本発明の一実施例に近い従来型RGBストライプ配列の並列比較である。
【図5B】図5Bは、本発明の一実施例に近い従来型RGBストライプ配列の並列比較である。
【図6A】図6Aは、本発明の別の実施例に近い従来型RGBストライプ配列の並列比較である。
【図6B】図6Bは、本発明の別の実施例に近い従来型RGBストライプ配列の並列比較である。
【図7A】図7Aは、本発明のさらに別の実施例に近い従来型RGBストライプ配列の並列比較である。
【図7B】図7Bは、本発明のさらに別の実施例に近い従来型RGBストライプ配列の並列比較である。
【図8】図8は、本発明の原理に基づく高輝度の配置のその他実施例である。
【図9】図9は、本発明の原理に基づく高輝度の配置のその他実施例である。
【図10】図10は、本発明の原理に基づく高輝度の配置のその他実施例である。
【図11A】図11Aは、本発明の原理に基づく高輝度の配置のその他実施例である。
【図11B】図11Bは、本発明の原理に基づく高輝度の配置のその他実施例である。
【図11C】図11Cは、本発明の原理に基づく高輝度の配置のその他実施例である。
【図12】図12は、高輝度及びその他の配置のブラックマトリクスに対する転傾領域の位置の一実施例である。
【図13】図13は、高輝度の副画素のデルタ配置の実施例である。
【図14】図14は、図2及び図3に類似の追加実施例であり、カラー副画素は六角グリッド上に配置する。
【図15】図15は、図2及び図3に類似の追加実施例であり、カラー副画素は六角グリッド上に配置する。
【図16】図16は、図4に類似の追加実施例であり、カラー副画素は異なった斜めの線に沿って配置する。
【図17】図17は、図11Aに類似の追加実施例であるが、カラープレーンは正方グリッド上に配置する。
【図18】図18は、白色副画素に転位される追加実施例である。
【図19】図19は、白色副画素に転位される追加実施例である。
【図20】図20は、白色副画素に転位される追加実施例である。
【図21】図21は、白色副画素に転位される追加実施例である。
【図22】図22は、白色副画素に転位される追加実施例である。
【図23】図23は、白色副画素に転位される追加実施例である。
【図24】図24は、白色副画素に転位される追加実施例である。
【図25】図25は、前記実施例の追加実施例であるが、鏡像を示す。
【図26】図26は、前記実施例の追加実施例であるが、鏡像を示す。
【図27】図27は、前記実施例の追加実施例であるが、鏡像を示す。
【図28】図28は、前記実施例の追加実施例であるが、鏡像を示す。
【技術分野】
【0001】
本願は、表示装置及び表示方式の副画素の配置に関係する。かかる副画素の配置は、他のカラープライマリ副画素及びマルチプライマリ副画素の配置と共に、高輝度白色副画素を含み得る。
【背景技術】
【0002】
本発明は、2004年4月9日付の米国特許出願第10/821,353号「高輝度ディスプレイの副画素の新規配置及び配列」の一部継続出願であり、全体を参照することにより援用され、その優先日を主張する。
【0003】
(1)2001年7月25日付の米国特許出願第09/916,232号(‘232出願)「簡易アドレス指定を用いたフルカラー画像装置のカラー画素の配列」、(2)2002年10月22日付の米国特許出願第10/278,353号(‘353出願)「増幅変調伝達関数反応を用いた副画素レンダリングのカラーフラットパネルディスプレイの副画素の配置及び配列の改善」、(3)2002年10月22日付の米国特許出願第10/278,352号(‘352出願)「分割した青色副画素を用いた副画素レンダリングのカラーフラットパネルディスプレイでの副画素の配置及び配列の改善」、(4)2002年9月13日付の米国特許出願第10/243,094号(‘094出願)「4色の改善配列及び副画素レンダリングの放出素子」、(5)2002年10月22日付の米国特許出願第10/278,328号(‘328出願)「低下した青色輝度が十分な可視性を持つカラーフラットパネルディスプレイの副画素の配置及び配列の改善」、(6)2002年10月22日付の米国特許出願第10/278,393号(‘393出願)「副画素が水平配置及び配列を有するカラーディスプレイ」、(7)2003年1月16日付の米国特許出願第01/347,001号(‘001出願)「ストライプディスプレイの副画素の改善配列と、副画素レンダリングシステム及び方法」のそれぞれの全体を参照することにより援用され、副画素の新規配列は映像表示装置の費用性能曲線の改善のため開示される。
【0004】
水平方向に偶数の副画素を有する特定の副画素反復群の適切なドット反転理論、その他の改善に影響する次の方式及び技術は開示され、全体を参照することにより援用される。(1)米国特許出願第10/456,839「新規液晶ディスプレイにおける画質劣化補正」、(2)米国特許出願第10/455,925号「ドット反転に影響する交差接続を有するディスプレイパネル」、(3)米国特許出願第10/455,931号「新規ディスプレイパネル配置の標準ドライバ及びバックプレーンを用いたドット反転駆動のシステム及び方法」、(4)米国特許出願第10/455,927号「減少量子化誤差での固定パターン雑音を有するパネルの視覚効果の補正システム及び方法」、(5)米国特許出願第10/456,806号「過剰ドライバでのディスプレイパネルの新規配置のドット反転」、(6)米国特許出願第10/456,838号「液晶ディスプレイバックプレーンの配置及び非標準副画素配列のアドレス」、(7)2003年10月28日付の米国特許出願第10/696,236号「分割した青色画素を用いた液晶ディスプレイの新規画質劣化補正」、(8)2004年3月23日付の米国特許出願第10/807,604号「大きさの異なる副画素から成る液晶ディスプレイのトランジスタの改善バックプレーン」。
【0005】
これらの改善点は、出願に開示された特に副画素レンダリング(SPR)システム及び方法と関連して公表され、さらに以下の共有の特許出願に開示される。(1)2002年1月16日付の米国特許出願第10/051,612号(‘612出願)「RGB画素データ形式からマトリクス副画素データ形式への移行」、(2)2002年5月17日付の米国特許出願第10/150,355号(‘355出願)「ガンマ調整を用いた副画素レンダリングシステム及び方法」、(3)2002年8月8日付の米国特許出願第10/215,843号(‘843出願)「適合フィルタリングでの副画素レンダリングシステム及び方法」、(4)2003年3月4日付の米国特許出願第10/379,767号「画像データの一時副画素レンダリングシステム及び方法」、(5)2003年3月4日付の米国特許出願第10/379,765号「動作適応フィルタリングシステム及び方法」、(6)2003年3月4日付の米国特許出願第10/379,766号「ディスプレイ視野角の改善のための副画素レンダリングシステム及び方法」、(7)2003年4月7日付の米国特許出願第10/409,413号「副画素レンダリング前の画像を組込んだ画像データセット」は、全体を参照することにより援用される。
【0006】
域移行及び変換の改善は、次に述べる共有、且つ同時係属中の米国出願に開示され、全体を参照することにより援用される。(1)2003年10月21日付の米国特許出願第10/691,200号「色相角計算システム及び方法」、(2)2003年10月21日付の米国特許出願第10/691,377号「原色空間からRGBW目標色空間への変換方法及び装置」、(3)2003年10月21日付の米国特許出願第10/691,396号「原色空間から目標色空間への変換方法及び装置」、(4)2003年10月21日付の米国特許出願第10/690,716号「域移行システム及び方法」。
【0007】
さらなる利点は、(1)2003年10月28日付の米国特許出願第10/696,235号「多重入力源形式からの画像データ表示用の改善複数モードを有するディスプレイ方式」、(2)2003年10月28日付の米国特許出願第10/696,026号「多モードディスプレイの拡大縮小に効果的な画像再構成と、副画素レンダリングの実施システム及び方法」に記載する。
【0008】
さらに、次に述べる共有、且つ同時係属中の出願は、全体を参照することにより援用される。(1)米国特許出願第(代理人整理番号)08831.0064号の「非ストライプディスプレイ方式における画像データの副画素レンダリングの改善システム及び方法」、(2)米国特許出願第(代理人整理番号)08831.0065号の「画像表示用の白色点選択のシステム及び方法」、(3)米国特許出願第(代理人整理番号)08831.0067号「画像データセットから別の画像データセットへの域変換の改善システム及び方法」、(4)米国特許出願第(代理人整理番号)08831.0068号「高輝度副画素配置の副画素レンダリングフィルタの改善」。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例では、ディスプレイは実質的に副画素反復群から成ることを前提とする。副画素反復群は、白色又はフィルタ処理されていない副画素及びその他カラープライマリ副画素から成り得る。又は、副画素反復群は新規のマルチプライマリ副画素から成り得る。
【0010】
本発明のさらに別の実施例では、ディスプレイは実質的に新規の副画素反復群及びバックライトから成ることを前提とし、バックライトは全副画素が完全に点灯する時、バランスの取れた白色点を与えるよう調整される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
参考文献は、詳細な実施及び実施例の添付図面に記載する例を構成する。可能な限り、同一又は類似部分を参照する際には、図面中で同一の参照番号を用いる。
【0012】
<RGBWカラー液晶ディスプレイ及び自然界の画像>
「実社会」は、減法混色法方式である。発光ダイオードやレーザー等の比較的まれな放出光源を除き、個人の日常生活の中で人間の視覚システムがとらえる実社会の場面に高輝度の有彩色は存在しない。日常生活では、有色物体に入射する比較的高明度の白色光が周波数の一部を選択的に吸収し、その他の周波数を反射することにより色が成形される。白色、又は淡い色彩等の無彩色の物体は、実質的に光の大部分を反射し、有彩色の物体と比較して放射性があり、視覚的に明るい。反対に、有彩色の物体はほとんどの光を吸収し、入射光の全周波数のうち狭周波数帯のみ(又は紫色もしくはマゼンタの帯域)を反射する。これにより、有彩色の物体の輝度は無彩色の物体と比較して低下する。これは、有彩色が赤色、緑色、青色を完成させるため、これら三色の色三角の角に近いことは真実であり、光は非常に狭い帯域でなければならない。さらに、鏡面反射は、物体が均等拡散反射において高彩度であるとされる物質でさえも、無彩色である反射の最高明度の部分を与え、実質的に入射光の周波数を変化させない物体表面で発生する。これらの部分は、数多くの自然界の場面において最高明度である。(例えば、明色のビリヤード球の真上の照明の鏡面反射は、白色であって有色ではない。)このように、まさにその本質から、実世界の場面は高明度の無彩色の物体、及び低明度の有彩色の物体が存在する。
【0013】
自然界の画像には、高彩度の色も存在する。高彩度の色の画像中において最高明度の赤色、緑色、青色は自然界の画像に見られる白色と比較してはるかに低明度である。赤色及び緑色の混合色である黄色でさえ、白色ほど明るくはない。主として屋内の物体(顔等)の写真等のその他画像は、明色の物体を有しない。高彩度色と無彩色の統計的な発生率から見ると、自然界の画像では有彩色は比較的まれである。有彩色はその発生時、非常に低明度である。さらに、減法混色の色成形の特徴から、自然界の場面では高彩度の色はほとんど存在しない。
【0014】
自然界の場面のレンダリングのためには、電子ディスプレイが非常に高明度の無彩色、及び低明度の高彩度色を成形可能であれば最良である。従来型RGB方式の性能検査では、加法混色方式は無彩色輝度が一部有彩色の添加に制限されることが分かる。RGB方式の輝度及び彩度の色域は、一般的により高明度の無彩色を有するが、非常に高明度の無彩色を再現することは不可能である。
【0015】
フィルタ処理したバックライトディスプレイの無彩色の輝度と彩度域にはトレードオフがある。カラーフィルタが高彩度であるほど、フィルタ処理した色は無彩色の輝度を増加させにくくなる。これは、妥協システムの範囲内において無彩色の輝度は低下し、有彩色を圧縮し、無彩度にする輝度及び彩度の圧縮を引き起こす。別の色成形方式では、自然界の画像をよりよく表示することが必要である。
【0016】
RGBW液晶ディスプレイは、RGB三原色にW(白)を追加したものである。RGB三原色は周波数の全狭帯域を除去することにより成形される一方、白色は実質的に全光を通す透過フィルタを用いて成形されるため、白色副画素は実質的に赤色、緑色、青色副画素と比較して高明度である。かかるフィルタは理想的な帯域通過フィルタではないため、副画素をさらに低明度にする望ましい波長帯域でさえも、透過率は100%未満である。白色副画素の追加により、カラー副画素の輝度は最大4倍、又はそれ以上増加する。このように、白色副画素を用いて無彩色を表す場合、パネル輝度は著しく増加する。
【0017】
パネル領域の4分の1が白色副画素である場合、残りのRGB副画素の輝度は4分の1減少する。しかし、非常に高輝度を与える高明度の白色副画素により、無彩色は成形可能である。結果として、パネルは実社会に近い輝度及び色域のエンベロープ型を有する。有彩色の輝度の低下は、自然界の画像の統計から見れば、許容範囲のトレードオフである。しかし、従来型RGB方式は、三原色の理想的な彩度及び無彩色の理想的な輝度の間の妥協であったため、この白色副画素の導入は新たな最適化の効果を提供する。
【0018】
無彩色の輝度の大部分は白色副画素により提供されるため、無彩色の輝度の微少な低下に伴い、RGBの彩度は増加する。この無彩色の輝度の微少な低下は、従来型RGBストライプディスプレイにおける縦横比1:3の副画素と比較して、水平副画素の密度の低下に伴った(例えば、小さい)パネルの縦横比1:2の開口率における増加による部分的には相殺であり得る。これは、従来型RGBディスプレイと比較して、RGBWディスプレイがあらゆる点において輝度、及び彩度の増加のエンベロープを有する結果となる。完全な有彩色は、RGB方式と比較して最適化されたRGBW方式ではさらに低明度であるが、RGBW輝度は、RGB方式の最高彩度の色点と同じ又はさらに高い。このように、色輝度の損失は実際には発生しない。
【0019】
RGBW方式は、「実社会」の自然界の画像のエンベロープ及び統計にさらに近づき、より高輝度及び、より高彩度を提供する。本発明は、ディスプレイにおける高輝度の複数の配置を開示する。これらの配置は、順に、先行技術、又は本明細書に援用される多くの出願に開示される様々な色空間の変換処理(GMA:Gamut Mapping Algorithm)により可能である。さらに、本明細書に援用される出願に開示される副画素レンダリング(SPR)処理をこれらのパネルに用いることにより、費用削減、コントラスト増加、さらには色精度維持が可能となる。
【0020】
参照することにより他の出願に開示されているように、副画素レンダリング処理の一実施例では、白色副画素を原色の1つとして扱う。この実施例では、色彩理論の基礎を基に、線形行列乗算を用いてRGB入力値を変換する。これは結果的に全色の色相及び彩度を維持するという変化をもたらす。
【0021】
RGBからRGBWへの輝度増加は、RGBW輝度及び彩度域のエンベロープの全色において、線形及び一定の乗数である。画像中で明色及び有彩色がRGBW輝度及び彩度域のエンベロープを超える場合、ある実施例では、ディスプレイがレンダリングする同色相、及び同彩度で最大の明色に色を搭載する。これは、人間の視覚システムは相対輝度のみを認識し、絶対輝度は認識できないため、妥当なトレードオフである。非常に明色及び高彩度色は自然界の画像では低頻度で発生する。このように、高彩度色のピーク輝度の低下により、画像はわずかに変形するが、大幅には変形しない。その一方、彩度及び色相の変化は概して認識でき、顕著である。
【0022】
<ディスプレイの高輝度の配置>
ここでRGBW等の高輝度の配置の利点及びトレードオフを論じ、かかる配置の実施例を開示する。図1は、配置100の一実施例である。配置100は実質的に複数の反復副画素群102から成り、さらに白色104(カラーフィルタ無)、緑色106、赤色108、青色110の副画素を有する複数の反復副画素群102から成る。図に示すように、白色副画素は全副画素の大部分であり、他のカラー副画素と比較して小さく、且つ、又は領域から任意になり得る。大部分のより薄い副画素上に白色を配置する利点は、副画素が変調伝達関数(MTF)の高い最下点を提供することである。赤色及び青色副画素と比較して、同じ効果が緑色副画素の発生を高める。
【0023】
このディスプレイの副画素レンダリングのため、白色副画素はRGB又は他の適切なデータ形式等の従来の受信データセットを用いて相関的にマッピング可能である。その後、副画素レンダリング処理された色は、適切な色を維持するため、参照することにより援用されるいくつかの出願で述べられた方法でエイリアシング(折り返し歪み)を取り除くためにフィルタ処理される。また、位相面は受信データセットと一致、又は望ましい白色副画素アライメントと180度ずれた位相のどちらかに調整可能である。受信データセットと一致する位相面は、文字、及び他の帯域非制限画像に適合し得る。望ましい白色副画素アライメントと180度ずれた位相は、写真又は、文字、グラフ等の副画素レンダリングのスーパーサンプリングに適合する。カラー副画素の位置は、帯域制限画像の適切なデジタル画像再構成にとって、補間及び副画素のレンダリングの点からも有益である。
【0024】
バックライトの色温度は、バランスの取れた白色を提供する標準的なRGB液晶ディスプレイと比較してより多くのマゼンタ、赤色、青色エネルギーを有するように調整可能であることに注目すべきである。あるいは、緑色副画素はさらによい色域及び適切なホワイトバランスを与えるため、CIE1931色度図の緑色上限に調整可能であり、これにより輝度は減少するが、彩度は増加する。別の方法として、上記2つの実施例の効果の組み合わせが可能である。また、この配置が全方向における白色副画素のナイキスト周波数の範囲で変調伝達関数の限界(MTFL)を有することにも注目すべきである。変調伝達関数の限界は、エイリアシングが発生することなく同時にレンダリングされ得る最多数の白線及び黒線と考えられ得る。
【0025】
本発明は、本明細書に開示する図1及び全図に可能な反復副画素群、及び他の対称の全鏡像を含むことは言うまでもない。さらに、カラー副画素の配置は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更も可能である。例えば、図1における赤色及び青色副画素の位置は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更、又は転置可能である。また、緑色副画素の位置は、本発明の範囲内で赤色及び青色副画素に変更可能である。
【0026】
追加実施例を含む本発明の他の実施例は、本明細書において「白色」副画素を有する全副画素配置において、一部又は全ての「白色」副画素を「黄色」、「灰色」又は「青灰色」(有色ではないが、全透過である)に置き換え可能である。黄色、灰色、青灰色の透過率は白色と同じではないが、黄色、灰色、青灰色は高透過率であり、高輝度でもある。赤色、緑色、青色、白色、シアンを搭載した副画素配置では、一部、又は全ての白色を「ピンク色」に置き換えることが望ましい。
【0027】
図2及び図3は、高輝度の配置の実施例である。図1と同様、副画素の大部分は白色副画素であり、その大きさ又は面積を任意に縮小できる。これにより、変調伝達関数の限界性能は高くなる。図2の反復パターン202は、シアン副画素204(図2及び図3の青色副画素より細かい水平線で示す)、及び赤色、緑色、青色副画素から成る。青色解像度はおそらく必要以上に高いが、製造、及び副画素レンダリングが容易な配列であるべきである。ホワイトバランスにとって、バックライトはシアンにより増加する透過率に対抗するため、RGB液晶ディスプレイの標準的なバックライトと比較して多くの赤色エネルギーを有し得る。その代わりに、緑色及びシアンは、CIE1931色度図の緑色ピークに向かいより暗色及びより純色であり、結果的に高色温度のディスプレイとなる。この配置は、高色域ディスプレイに明るく、高い変調伝達関数の限界、及び副画素レンダリングの干渉縞(モアレ)の限界を可能にさせる。白色副画素によりシステムの輝度が増加し、シアンによりさらなる広色域が可能になり易いとすると、結果的に広色域となるよう深く飽和した少数の副画素の色点を配置することは利点である。
【0028】
図3は、藍色の効性能を犠牲にして変調伝達関数の限界をさらに高くするRGMCWの5色方式の別の方法を示している。反復副画素群302は、赤色、緑色、シアン(204)、マゼンタ(304)副画素から成る。別の実施例では、副画素レンダリングの干渉縞の限界を完全な周期に拡大するために、少数の副画素グリッドから大部分の白色副画素を180度垂直方向に転位されることが可能である。これらの配置は白色副画素の正方グリッドを有し、表示される単色変調伝達関数の限界は、従来型RGBストライプ方式と適合する変調伝達関数の限界の境界である。
【0029】
図4は、高輝度の配置400のさらに別の実施例である。反復副画素群は、3×6副画素群402であり、カラー副画素はモザイク模様の赤色、緑色、青色副画素から成る。ここでも、副画素の大部分は白色副画素であり、他のカラー副画素と比較して任意に狭い。RGB副画素の数及び大きさは等しい。このディスプレイは、全副画素値が完全に点灯した状態で、従来のバックライト色を用い、最大輝度で純白色を有する利点を有し得る。このパネルでは、製造中にマスクずれが発生した場合でも色ずれは発生しない。
【0030】
このパネルは、拡張した干渉縞の限界と同様、高輝度の変調伝達関数の限界を端へと広げる傾向がある。しかし、従来のモザイク模様と同様、極めて非対照の色変調伝達関数の限界を有し得る。パネル領域の3分の1は高輝度の白色であるため、輝度は、同じカラーフィルタポイントを用いた従来型RGBパネルと比較してはるかに高いことが予想される。白色による輝度の増加は、前述のように、高彩度であるが低透過率のカラーフィルタを用いることにより、テレビ又は高精細度テレビ製品の色域増加のため、一部の輝度増加というトレードオフであった。
【0031】
別の方法として、副画素の幅の比率は、白色輝度又は色輝度のトレードオフに応じて変更可能である。例えば、より高明度の白色値であるが、より低輝度の有彩色を与える2つの大きさを同一に設定可能である。この例は、現在の設計基準において設計及び製造が非常に容易である縦横比が1:2、又は1:3である同じ大きさの副画素を用いる利点もある。しかし別の方法では、赤色、緑色、青色副画素を縦又は横のストライプに搭載可能である。
【0032】
同時係属の‘094出願では、図5Bの配置における画素の大きさは、縦横比2:3(幅:高さ)とされている。同解像度のRGBストライプと比較して、これは結果的に画素の鮮明度を増加する。従って、図5Bの配置は赤色、緑色、青色、白色副画素の反復群502と類似であるが、比較のため図5Aに示す従来型RGBストライプは縦横比1:3である。従来型RGBストライプ薄膜トランジスタアレイを用いた配置が可能であることは利点である。
【0033】
画素の大きさは同じであるが、色順は変化することに注目すべきである。反復周期は2×3画素である。白色画素は一直線上に示されるが、別の実施例の代替にもなり得る。この配置の解像度は、RGBストライプと比較して水平軸が2x、垂直軸が1xである。副画素レンダリングは、水平軸で拡大縮小を行うために調節可能であり、又はビデオチップは水平軸で2x率でデータを見本として使用可能である。どちらの場合にも液晶ディスプレイの性能は、より少ない干渉縞雑音及びより高い変調伝達関数を伴って改善する。透過率25%のカラーフィルタの輝度増加は、((5/6)*25+(1/6)*100)/25=37.5/25=1/5である。
【0034】
図6Bは、反復群602を有するさらに別の実施例である。(RGBストライプパネル図6Aの隣に示す)。この実施例では、ホワイトバランスを保つために副画素の大きさは実質的に同じである。反復群602は2×4副画素である。色数は反復群(R、G、B、W)内では同じであることに注目すべきである。これは、従来のバックライトではバランスの取れた白色をもたらす結果となる。この場合、水平解像度及び垂直解像度はRGBストライプと同じであるが、コラムドライバ及び薄膜トランジスタ(TFT)の数は3分の1減少する。輝度増加はカラーフィルタの透過率による。カラーフィルタの透過率が25%(通常)であり、白色の透過度が100%である場合、白色画面の透過率は、(3/4)*25+(1/4)*100=175/4=43.75%、つまり、約43.75/25=1.75の増加となる。
【0035】
図7B(比較のため、RGBストライプ配置の図7Aの隣に示す)は図6Bの変形である。この場合、副画素反復群702は反復群602と同じであるが、縦横比は1:3である。この場合、水平解像度は1.5x増加する傾向にある。この配置では費用削減はできない、また従来の薄膜トランジスタアレイ及びドライブエレクトロニクスを用いるが、解像度及び輝度は増加する傾向にある。上述したように、輝度増加は類似である。
【0036】
本明細書に開示する高輝度の新規配置における輝度は、結果として、携帯用機器(例:携帯電話)及びテレビ市場に影響を及ぼし得る。標準的なRGBストライプ液晶ディスプレイを使用する場合と同様に、薄膜トランジスタアレイの「開口率」はもちろん、液晶ディスプレイの透過率もカラーフィルタ及び偏光子透過率に応じて通常5〜10%である。従って、500cd/m2(カンデラ毎平方メートル)出力を達成するためには、5000〜1000cd/m2(カンデラ毎平方メートル)と同等のバックライトの出力が必要である。これは、費用及びテレビ方式の熱を増加させる。携帯用機器の電池寿命は短縮する。
【0037】
本明細書に開示される高輝度の新規配置では、実質的に同解像度である従来型RGBストライプ方式と比較して、必要なバックライト輝度は半分に低下する。バックライト輝度のこの低下は、(a)新規配列による開口率の増加、(b)白色副画素の増加によるシステムの透過率の増加、により可能となる。これらの実施例において、システムの輝度は、最高1.75xまで改善可能であり、電力は40%以上低減可能である。家庭用液晶ディスプレイテレビの場合、平均輝度を維持しつつ、大出力、費用、熱の節約の光明数を16から10へ減少することが可能である。
【0038】
これらの高輝度の全配置の性能比較には、「性能指数(FOM)」を用いることが有益である。簡易性能指数は、変調伝達関数の限界により表した画素数であり、副画素に分割された各軸において%で表す。
【0039】
例えば、従来型RGBW「クワッド型(4個型)は、正方形型に
G B
R W
の反復群を有する。
【0040】
大型板を用いたクワッド型の実験は、正方形型の反復単位を用いて配置した4つの白熱電球を用いて行った。原色は、電球に色素を塗装することで成形する。輝度の損失は著しく、従ってフィルタ処理していない白熱電球は非常に必要とされる輝度を提供する。クワッド型は、一般的には正方画素として扱われる。副画素レンダリングは適用(そして改善)可能であるが、クワッド型では1本の白線を描画する場合、どの軸においても2本の副画素線が必要となるため、本明細書に開示される新規配置ほど最適ではない。「1画素」の形成には4副画素が必要であり、性能指数値は25%となる。
【0041】
図8は、実質的に縦横比が1:2の副画素を有する反復群802から成るさらに別の実施例である。この配置が、液晶の転傾を生じる境界を有することは少ない。このようにこの配置は、RGBWクワッド及び、さらにはRGBストライプの液晶ディスプレイと比較して高コントラストである。上記のクワッド型等これらの配置は、白色領域を25%有するため、同解像度のRGBストライプパネルと比較して輝度は約75〜100%高い。各色は45度の正方グリッドであることに注目すべきである。この配置には、やはり2列の副画素が必要であるが、1本の白線の描画に必要な副画素は1列のみであり、性能指数値は50%となる。
【0042】
図9は、実質的に反復群902から成るさらに別の実施例である。この配置は、超高解像度(300+dpi(ドット/インチ))携帯電話にとっては利点である。この配置では、青色解像度は低下するため、全副画素が全値になる時、パネルの望ましい白色を維持できるよう青色光を十分に確保するため、高色温度のバックライトを用いることが望ましい。白色領域は17%のみであり、輝度増加は約50%である。副画素の縦横比は、2:3(又は3:1)であり、図9の配置の性能指数は66%となる。
【0043】
図10は、副画素反復群1002を有するさらに別の実施例である。副画素は縦横比1:3のままであり、この配置を従来のバックプレーンに用いることは容易である。この配置では、従来型RGBと比較して、水平軸での変調伝達関数の限界は高く、明度は約75%高い。水平解像度の増加により、干渉縞歪みはさらに減少する。高精細度テレビ液晶ディスプレイ1080i信号から720p信号へ、又はテレビ480i信号から720p信号へと減少するように、入力信号がより高解像度である場合、このパネルの水平解像度はRGBストライプパネルと比較して最大50%増加し、さらに高解像度フォーマットの最大水平解像度を示す。
【0044】
図11Aは、4×8の副画素反復群1102を有する高輝度の配置のさらに別の実施例である。図に示すように、副画素の形は従来の長方形とは異なる。この実施例において、副画素の大部分である白色副画素(斜線無で示す)は、赤色、緑色、青色、マゼンタから成るカラー副画素と比較して、大きさ及び面積は任意に小さい。図に示すように、白色副画素はカラー副画素間(例えば、180度転位)に配置する。カラー副画素は六角グリッド上にあるため、反復副画素群1102は、他の図に示される副画素群と比較して大きい。六角グリッドの有力な利点は、より多くの方向、及び点でフーリエエネルギーを拡散し易いことである。これは、青色副画素に起因する暗輝度にとっては特に好都合である。別の有力な利点としては、各列に白色及び全4色の副画素を含む。これによりエイリアシングが発生することなく、白及び黒の水平線を十分にはっきりさせることが可能である。本明細書に示す全図の全副画素反復群は、同様に六角グリッド上の配置も可能であり、本発明の範囲内において考慮されることは言うまでもない。
【0045】
図11Bは、大部分の白色副画素が少数の副画素から垂直方向に転位した高輝度の配置のさらに別の実施例である。これは副画素レンダリングの干渉縞の限界を最大範囲まで拡大する傾向がある。配置が白色副画素の正方グリッド上である場合、表示される単色変調伝達関数の限界は、正方形の変調伝達関数の境界であり、従来型RGBストライプ方式に一致する。本明細書に開示される全配置が、白色副画素を垂直方向に転位し、有するように作られ、本発明の範囲がこれらの別の方法を含むことは言うまでもない。図11Cは、デルタ配置において白色副画素を青色副画素に置き換える高輝度の配置のさらに別の実施例である。図11Cでは、副画素は点で示すが、望ましくは長方副画素又は多くの他の形でもちろん実施可能である。
【0046】
上述したように、液晶ディスプレイコントラストは、転傾又は副画素端周辺の液晶の歪みに起因する光漏れ等、多くの要素により決定する。ブラックマトリクスは光漏れを防ぐためにこれらの領域を覆い隠すように拡大する。これにより光透過率は低下するが、コントラストは増加する。図12は、可能な一実施例を示す。カラーフィルタ1202と接するブラックマトリクスは拡大し、その下の転傾領域1206を覆い隠すことは容易である。
【0047】
本明細書が開示する実施例の多く(本明細書に援用される多くの出願と同様)の配置における副画素は、標準的なRGBストライプと比較して広く、これにより、開口率は画素濃度に応じて10〜100%増加しやすい。ブラックマトリクスがコントラストを維持でき、光透過率は増加する。しかし、一部の光透過率の増加を「破棄し」、ブラックマトリクスの面積を拡大し、画素端の転傾領域をより多く覆い隠すことが望ましい。そうすることにより、液晶ディスプレイの暗状態の輝度は低下し、全体のコントラストは改善する。透過率の増加により、明状態の輝度は高くなる。従ってコントラスト比は改善する。さらに、ブラックマトリクスは異なるカラー領域、副画素に応じてそれぞれ調整可能である。転傾を起因とする光漏れを減少させるため、白色、緑色、マゼンタ等の明副画素の端はブラックマトリクスに覆われたより多くの領域を有する。従って、赤色及び青色等の暗色の彩度及び輝度をある程度維持しつつ、コントラストは増加する。望ましくはこのように各カラー副画素はそれぞれ調整される。例えば、白色は画像のコントラストに最も影響を与えるブラックマトリクスに覆われた最大領域を有する。
【0048】
従来、転傾が画素端の周囲の光漏れの原因とされてきた一方、本発明はこの事象のみに限定しない。他の配置では、光漏れはメガボルトアンペア(MVA)、又は秒当たりの録画コマ数(IPS)での山形型のように電極の端に起因して発生する電界効果により生じる。当然のことながら、ブラックマトリクスの拡大はこの光漏れの原因を覆い隠すためにも役立つ。この方法は、RGBW配置と同様3色(副画素は赤色、青色、緑色のみ)、又は他の複数の配置(副画素として白色を使用しない等)と非常によく適合する。
【0049】
本明細書に記載の配置は液晶ディスプレイに適合するが、これらの配置は白熱電球型ディスプレイ、発光ダイオード型ディスプレイ(有機、無機共)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、その他多くの種々のディスプレイ技術分野で同等の出願がある。
【0050】
図13は、実質的に図11Cの色配置と一致する副画素のデルタ配置の一実施例である。もちろん本発明はこの特定の実施例の鏡像及び対称を含む。
【0051】
図14及び図15は、図2及び図3に類似の追加実施例であり、各カラー副画素は正方グリッド上ではなく六角グリッド上に配置する。
【0052】
図16は、図4と類似の追加実施例であるが、カラー副画素は図4とは異なる斜めのストライプ型を成形する。
【0053】
図17は、図11Aに類似の別の一実施例であるが、単色プレーンは六角グリッド上ではなく、正方グリッド上に配置する。
【0054】
図18乃至図24は、図のように転位した白色副画素を有する本明細書において前述の他の図の実施例である。
【0055】
図25、図26、図27、図28は、本明細書において前述の実施例であるが、鏡像表示である。
【0056】
典型的な実施例を参照して本発明を説明してきたが、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であり、相当物が代用可能であることは、この技術に精通したものなら言うまでもない。さらに、本発明の本質的な要旨を逸脱しない範囲で、内容に対し特定の状況又は要素に適合し得るように多くの変形を施すことができる。それゆえ、本発明の実施に対し意図する最良の態様として、本発明は、開示される特定の実施例に限定されないことを目的とするが、本発明は添付の請求項の範囲内で全実施例を含む。
【図面の簡単な説明】
【0057】
本明細書に援用され一部を構成する添付図面は、説明と合わせて、本発明の典型的な実施及び実施例を示し、発明の原理の説明に用いられる。
【図1】図1は、本発明の原理に基づく高輝度の配置の実施例である。
【図2】図2は、本発明の原理に基づく高輝度の配置の実施例である。
【図3】図3は、本発明の原理に基づく高輝度の配置の実施例である。
【図4】図4は、本発明の原理に基づく高輝度の配置の実施例である。
【図5A】図5Aは、本発明の一実施例に近い従来型RGBストライプ配列の並列比較である。
【図5B】図5Bは、本発明の一実施例に近い従来型RGBストライプ配列の並列比較である。
【図6A】図6Aは、本発明の別の実施例に近い従来型RGBストライプ配列の並列比較である。
【図6B】図6Bは、本発明の別の実施例に近い従来型RGBストライプ配列の並列比較である。
【図7A】図7Aは、本発明のさらに別の実施例に近い従来型RGBストライプ配列の並列比較である。
【図7B】図7Bは、本発明のさらに別の実施例に近い従来型RGBストライプ配列の並列比較である。
【図8】図8は、本発明の原理に基づく高輝度の配置のその他実施例である。
【図9】図9は、本発明の原理に基づく高輝度の配置のその他実施例である。
【図10】図10は、本発明の原理に基づく高輝度の配置のその他実施例である。
【図11A】図11Aは、本発明の原理に基づく高輝度の配置のその他実施例である。
【図11B】図11Bは、本発明の原理に基づく高輝度の配置のその他実施例である。
【図11C】図11Cは、本発明の原理に基づく高輝度の配置のその他実施例である。
【図12】図12は、高輝度及びその他の配置のブラックマトリクスに対する転傾領域の位置の一実施例である。
【図13】図13は、高輝度の副画素のデルタ配置の実施例である。
【図14】図14は、図2及び図3に類似の追加実施例であり、カラー副画素は六角グリッド上に配置する。
【図15】図15は、図2及び図3に類似の追加実施例であり、カラー副画素は六角グリッド上に配置する。
【図16】図16は、図4に類似の追加実施例であり、カラー副画素は異なった斜めの線に沿って配置する。
【図17】図17は、図11Aに類似の追加実施例であるが、カラープレーンは正方グリッド上に配置する。
【図18】図18は、白色副画素に転位される追加実施例である。
【図19】図19は、白色副画素に転位される追加実施例である。
【図20】図20は、白色副画素に転位される追加実施例である。
【図21】図21は、白色副画素に転位される追加実施例である。
【図22】図22は、白色副画素に転位される追加実施例である。
【図23】図23は、白色副画素に転位される追加実施例である。
【図24】図24は、白色副画素に転位される追加実施例である。
【図25】図25は、前記実施例の追加実施例であるが、鏡像を示す。
【図26】図26は、前記実施例の追加実施例であるが、鏡像を示す。
【図27】図27は、前記実施例の追加実施例であるが、鏡像を示す。
【図28】図28は、前記実施例の追加実施例であるが、鏡像を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に副画素反復群から成るディスプレイであって、前記副画素反復群は第1の群の1つから成り、前記群は
W G W B W C W B W C W M
W R W G, W R W G, W R W G;
W R W G W B
W G W B W R
W B W R W G,
R B G W W G B R
G W R B, B R W G
R G B W W B G R
B W R G, G R W B 及び
R G W
B R G
W M W C W B W C
W G W R W G W R
W C W M W C W B
W R W G, W C W B 及び
W W W W W W W W
R G C B C B C B
W W W W W W W W
C B R G, R G R G
から成り、実質的にWは白色、Gは緑色、Rは赤色、Bは青色、Cはシアン、Mはマゼンタであるディスプレイ。
【請求項2】
さらに、白色副画素はカラー副画素より実質的に小さい請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項3】
前記カラー副画素は実質的に第1の縦横比から成り、前記白色副画素は第2の縦横比から成る請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項4】
前記カラー副画素及び前記白色副画素が実質的に同じ縦横比から成る請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項5】
前記第1の縦横比が1:2であり、前記第2の縦横比が1:3である請求項3に記載のディスプレイ。
【請求項6】
前記副画素が実質的に長方形である請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項7】
前記反復副画素群は第2の群の1つから構成されていてもよく、前記第2の群はさらに前記第1の群から成る反復群の鏡像、前記第1の群から成る反復群の対称変換、及び前記第1の群から成る反復群の六角グリッド変換から成る請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項8】
前記ディスプレイが液晶ディスプレイであり、ブラックマトリクスが実質的に転傾領域の上に存在する請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項9】
ブラックマトリクスが、より明るい副画素の転傾領域の上に特異的により多くの領域を成す請求項8に記載のディスプレイ。
【請求項10】
前記ディスプレイはさらにバックライトを含み、前記バックライトの温度は、全副画素が完全に点灯した状態でバランスの取れた白色が表示されるように調整される請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項11】
前記カラーフィルタの少なくとも1つが、狭帯域通過フィルタであるように選択された請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項12】
白色副画素がカラー副画素に対して、実質的に180度垂直方向に転位する請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項13】
全副画素が完全に点灯した状態での輝度が、実質的に同解像度のRGBストライプパネルと実質的に同じであるように、バックライトの出力が低下する請求項5に記載のディスプレイ。
【請求項14】
実質的に反復副画素群
W G W B
W R W G
から成るディスプレイであって、前記ディスプレイはさらにバックライトを含むと共に、全副画素が完全に点灯した状態でバランスの取れた白色点を含むディスプレイ。
【請求項15】
前記ディスプレイが前記バランスの取れた白色点を含むように、前記バックライトがマゼンタに調整される請求項14に記載のディスプレイ。
【請求項16】
前記ディスプレイが前記バランスの取れた白色点を含むように、緑色カラーフィルタがより濃い緑色点を有するように調整される請求項14に記載のディスプレイ。
【請求項17】
実質的に反復副画素群
W C W B
W R W G
から成るディスプレイであって、前記ディスプレイはさらにバックライトを含むと共に、全副画素が完全に点灯した状態で、バランスの取れた白色点を含む請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項18】
前記ディスプレイが前記バランスの取れた白色点を含むように、前記バックライトが赤色点に調整される請求項17に記載のディスプレイ。
【請求項19】
前記ディスプレイが前記バランスの取れた白色点を含むように、緑色カラーフィルタがより濃い緑色点を有するように調整される請求項17に記載のディスプレイ。
【請求項20】
実質的に副画素反復群から成るディスプレイであって、前記群はさらに白色副画素及び複数のカラー副画素から成り、
前記ディスプレイはさらに、全副画素が完全に点灯する時、前記ディスプレイが実質的にバランスの取れた白色点を有するようにバックライトを含み、
さらに少なくとも1つのカラー副画素が、前記白色副画素より実質的に広範な領域を成すディスプレイ。
【請求項21】
前記バックライトの輝度が、同じ反復群を有する第2のディスプレイと同じ輝度を実現するため実質的に低下し、
前記ディスプレイ及び前記第2のディスプレイの全副画素が完全に点灯する時、前記第2のディスプレイの全副画素の縦横比が1:3である請求項20に記載のディスプレイ。
【請求項22】
前記ディスプレイの性能指数が約60%、又はそれ以上である請求項20に記載のディスプレイ。
【請求項23】
前記ディスプレイはさらにブラックマトリクス材を含み、前記ブラックマトリクス材は実質的に副画素の転傾領域の上の領域を成す請求項20に記載のディスプレイ。
【請求項24】
前記ブラックマトリクス材が明るい副画素上の領域に特異的により多く存在する請求項23に記載のディスプレイ。
【請求項25】
前記副画素反復群がカラー副画素の六角グリッドを含む請求項20に記載のディスプレイ。
【請求項26】
前記白色副画素が前記カラー副画素から実質的に垂直方向に転位される請求項20に記載のディスプレイ。
【請求項27】
複数の白色副画素が色群の1つを成し、前記色群は、白色、黄色、灰色、青灰色、ピンク色から成る請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項28】
実質的に副画素反復群から成るディスプレイであって、前記副画素反復群は4×2の2次元グリッド上に8副画素を含み、前記グリッド方向の第1のグリッド方向においては4本の線があり、第1及び第3の線は、一組が緑色及び白色副画素の交互からなり、第2及び第4の線は一組が赤色及び青色副画素の交互から成るディスプレイ。
【請求項29】
前記緑色及び白色副画素の前記第1及び前記第3の線が、実質的に緑色及び白色副画素の格子縞模様を成形する請求項28に記載のディスプレイ。
【請求項30】
前記赤色及び青色副画素の前記第2及び前記第4の線が、実質的に赤色及び青色副画素の格子縞模様を成形する請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項31】
前記白色副画素が実質的に黄色副画素に転位する請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項32】
前記第1のグリッド方向が実質的に縦列を成す請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項33】
前記第1のグリッド方向が実質的に横列を成す請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項34】
前記副画素の縦横比が実質的に1:2である請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項35】
前記副画素の縦横比が実質的に1:3である請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項36】
前記副画素の縦横比が実質的に2:3である請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項37】
少なくとも1つのカラー副画素の彩度が、従来型3色ディスプレイの前記少なくとも1つのカラー副画素の従来の彩度よりも高い請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項38】
前記ディスプレイのブラックマトリクスが実質的にコントラストを改善するよう拡大する請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項1】
実質的に副画素反復群から成るディスプレイであって、前記副画素反復群は第1の群の1つから成り、前記群は
W G W B W C W B W C W M
W R W G, W R W G, W R W G;
W R W G W B
W G W B W R
W B W R W G,
R B G W W G B R
G W R B, B R W G
R G B W W B G R
B W R G, G R W B 及び
R G W
B R G
W M W C W B W C
W G W R W G W R
W C W M W C W B
W R W G, W C W B 及び
W W W W W W W W
R G C B C B C B
W W W W W W W W
C B R G, R G R G
から成り、実質的にWは白色、Gは緑色、Rは赤色、Bは青色、Cはシアン、Mはマゼンタであるディスプレイ。
【請求項2】
さらに、白色副画素はカラー副画素より実質的に小さい請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項3】
前記カラー副画素は実質的に第1の縦横比から成り、前記白色副画素は第2の縦横比から成る請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項4】
前記カラー副画素及び前記白色副画素が実質的に同じ縦横比から成る請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項5】
前記第1の縦横比が1:2であり、前記第2の縦横比が1:3である請求項3に記載のディスプレイ。
【請求項6】
前記副画素が実質的に長方形である請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項7】
前記反復副画素群は第2の群の1つから構成されていてもよく、前記第2の群はさらに前記第1の群から成る反復群の鏡像、前記第1の群から成る反復群の対称変換、及び前記第1の群から成る反復群の六角グリッド変換から成る請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項8】
前記ディスプレイが液晶ディスプレイであり、ブラックマトリクスが実質的に転傾領域の上に存在する請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項9】
ブラックマトリクスが、より明るい副画素の転傾領域の上に特異的により多くの領域を成す請求項8に記載のディスプレイ。
【請求項10】
前記ディスプレイはさらにバックライトを含み、前記バックライトの温度は、全副画素が完全に点灯した状態でバランスの取れた白色が表示されるように調整される請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項11】
前記カラーフィルタの少なくとも1つが、狭帯域通過フィルタであるように選択された請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項12】
白色副画素がカラー副画素に対して、実質的に180度垂直方向に転位する請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項13】
全副画素が完全に点灯した状態での輝度が、実質的に同解像度のRGBストライプパネルと実質的に同じであるように、バックライトの出力が低下する請求項5に記載のディスプレイ。
【請求項14】
実質的に反復副画素群
W G W B
W R W G
から成るディスプレイであって、前記ディスプレイはさらにバックライトを含むと共に、全副画素が完全に点灯した状態でバランスの取れた白色点を含むディスプレイ。
【請求項15】
前記ディスプレイが前記バランスの取れた白色点を含むように、前記バックライトがマゼンタに調整される請求項14に記載のディスプレイ。
【請求項16】
前記ディスプレイが前記バランスの取れた白色点を含むように、緑色カラーフィルタがより濃い緑色点を有するように調整される請求項14に記載のディスプレイ。
【請求項17】
実質的に反復副画素群
W C W B
W R W G
から成るディスプレイであって、前記ディスプレイはさらにバックライトを含むと共に、全副画素が完全に点灯した状態で、バランスの取れた白色点を含む請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項18】
前記ディスプレイが前記バランスの取れた白色点を含むように、前記バックライトが赤色点に調整される請求項17に記載のディスプレイ。
【請求項19】
前記ディスプレイが前記バランスの取れた白色点を含むように、緑色カラーフィルタがより濃い緑色点を有するように調整される請求項17に記載のディスプレイ。
【請求項20】
実質的に副画素反復群から成るディスプレイであって、前記群はさらに白色副画素及び複数のカラー副画素から成り、
前記ディスプレイはさらに、全副画素が完全に点灯する時、前記ディスプレイが実質的にバランスの取れた白色点を有するようにバックライトを含み、
さらに少なくとも1つのカラー副画素が、前記白色副画素より実質的に広範な領域を成すディスプレイ。
【請求項21】
前記バックライトの輝度が、同じ反復群を有する第2のディスプレイと同じ輝度を実現するため実質的に低下し、
前記ディスプレイ及び前記第2のディスプレイの全副画素が完全に点灯する時、前記第2のディスプレイの全副画素の縦横比が1:3である請求項20に記載のディスプレイ。
【請求項22】
前記ディスプレイの性能指数が約60%、又はそれ以上である請求項20に記載のディスプレイ。
【請求項23】
前記ディスプレイはさらにブラックマトリクス材を含み、前記ブラックマトリクス材は実質的に副画素の転傾領域の上の領域を成す請求項20に記載のディスプレイ。
【請求項24】
前記ブラックマトリクス材が明るい副画素上の領域に特異的により多く存在する請求項23に記載のディスプレイ。
【請求項25】
前記副画素反復群がカラー副画素の六角グリッドを含む請求項20に記載のディスプレイ。
【請求項26】
前記白色副画素が前記カラー副画素から実質的に垂直方向に転位される請求項20に記載のディスプレイ。
【請求項27】
複数の白色副画素が色群の1つを成し、前記色群は、白色、黄色、灰色、青灰色、ピンク色から成る請求項1に記載のディスプレイ。
【請求項28】
実質的に副画素反復群から成るディスプレイであって、前記副画素反復群は4×2の2次元グリッド上に8副画素を含み、前記グリッド方向の第1のグリッド方向においては4本の線があり、第1及び第3の線は、一組が緑色及び白色副画素の交互からなり、第2及び第4の線は一組が赤色及び青色副画素の交互から成るディスプレイ。
【請求項29】
前記緑色及び白色副画素の前記第1及び前記第3の線が、実質的に緑色及び白色副画素の格子縞模様を成形する請求項28に記載のディスプレイ。
【請求項30】
前記赤色及び青色副画素の前記第2及び前記第4の線が、実質的に赤色及び青色副画素の格子縞模様を成形する請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項31】
前記白色副画素が実質的に黄色副画素に転位する請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項32】
前記第1のグリッド方向が実質的に縦列を成す請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項33】
前記第1のグリッド方向が実質的に横列を成す請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項34】
前記副画素の縦横比が実質的に1:2である請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項35】
前記副画素の縦横比が実質的に1:3である請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項36】
前記副画素の縦横比が実質的に2:3である請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項37】
少なくとも1つのカラー副画素の彩度が、従来型3色ディスプレイの前記少なくとも1つのカラー副画素の従来の彩度よりも高い請求項29に記載のディスプレイ。
【請求項38】
前記ディスプレイのブラックマトリクスが実質的にコントラストを改善するよう拡大する請求項29に記載のディスプレイ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公表番号】特表2007−532949(P2007−532949A)
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−507350(P2007−507350)
【出願日】平成17年3月23日(2005.3.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/010023
【国際公開番号】WO2005/101807
【国際公開日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(505320746)クレアボワイヤント,インコーポレーテッド (8)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月23日(2005.3.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/010023
【国際公開番号】WO2005/101807
【国際公開日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(505320746)クレアボワイヤント,インコーポレーテッド (8)
【Fターム(参考)】
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