説明

黄土顆粒の製造方法及び化粧料組成物

【課題】本発明は、黄土粉末の短所である粉の飛散現象を防止し、化粧料組成物として容易に使用することができる黄土顆粒の製造と、これを主要成分として、皮膚栄養供給を阻害する様々な汚染物質の除去と皮膚栄養供給、坑菌作用及び遠赤外線を通じた血液循環促進作用を発揮することができる化粧料組成物を提供する。
【解決手段】本発明の黄土顆粒を製造する方法は、黄土20.0〜95.0重量部、賦形剤0.1〜40.0重量部、崩解剤0.1〜3.0重量部及び添加剤0.001〜25.0重量部を混合するステップ;前記混合物に結合剤0.1〜10.0重量部を加えて、連合させて、顆粒を形成するステップ;前記顆粒を乾燥させて一定の大きさで整粒するステップ;前記整粒された顆粒に滑沢剤0.1〜2.0重量部を加えて混合するステップ;及び直径が100〜1000μmの黄土顆粒に精製するステップを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、黄土粉末の短所である粉の飛散現象を防止し、化粧料組成物として容易に使用できる黄土顆粒の製造と、これを主要成分とする化粧料組成物に関する{METHOD FOR PREPARING YELLOW OCHER GRANULE AND COSMETIC COMPOSITION CONTAINING THE SAME AS ACTIVE GRADIENT}。さらに詳しくは、黄土の産地から採取した黄土を複数ステップの加工過程を経て、すなわち、異物質分離過程、自然乾燥過程、微粉砕過程、熟成・乾燥過程などを経て生産された熟成黄土(以下「熟成黄土」という)を、より良好な外観を有して使用者がより容易に取り扱うことができるように、様々な機能性効果が発揮できる機能性添加剤を含ませて顆粒化するステップを含む黄土顆粒の製造方法に関する。さらに、黄土顆粒を化粧料として皮膚に適用した際に、皮膚栄養供給、角質除去、保湿力向上及び黄土固有の坑菌作用及び遠赤外線発散を通じた血液循環促進作用を向上する化粧料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚の生理機能は生体皮膚で起こる。このような生体皮膚は、表面から順に表皮、真皮、皮下組織の3層に分けられており、直接に外部と接触しているため、常に様々な刺激、例えば、乾燥、紫外線、その他の物理的・化学的刺激を受けている。これにより、皮膚の最も外側に位置している皮膚の表皮細胞が老化しながら過度の角質層が形成される角化が進行する。
【0003】
過度の角化が進行すると、皮膚の生理作用である有害な刺激からの保護作用、体内に熱を発散する体温調節作用、皮膚感覚を表す知覚作用、有益な物質を生体に吸収させる吸収作用などに悪影響を与えて皮膚が荒くなり、免疫機能が劣化して皮膚疾患を引き起こし、皮膚の老化などを促進させ、美容上の問題が発生するため、角化した皮膚を適切に除去しなければ、女性の場合、化粧品を使用する際に栄養成分などが皮膚によく吸収されなかったり、皮膚に化粧がよくのらないなどの問題が発生する。
【0004】
このように、皮膚が荒くなり、皮膚疾患が発生すると、美容上の問題が発生するため、これを解決するために化粧料組成物を用いることになる。
【0005】
前記したように、近年、皮膚美容管理に関心が高まることに伴って、黄土の有効性を用いた製品に関する研究と発明が活発に進行され、様々に市販されて用いられているが、通常、流通されている従来の美容黄土粉末製品の場合、粉の飛散現象と使い勝手が良くないという問題が指摘されており、黄土を含有する化粧料組成物の場合、使用感、皮膚保湿、角質除去について好ましい効果を有する製品が少ない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記した問題を解決するためのものであって、より良好な外観を有し、使用者が容易に取り扱うことができ、皮膚栄養供給、皮膚角質除去、保湿力向上及びマッサージを通じて血液循環を促進し、機能性効果が発揮できる機能性添加剤を含む熟成黄土を顆粒化する製造方法と、これを主要成分とし、化粧品としての効能・効果(人体を清潔・美化して魅力を向上し、容貌を明るく変化させたり、皮膚・毛髪の健康を維持する目的)が発揮できるように、その他の添加剤である化粧料補助剤を含む化粧料組成物の製造に関する。
【0007】
前記化粧料組成物を用いることで、早期皮膚老化の原因となり得る皮膚角質及び皮膚乾燥などを解消し、皮膚損傷を予防すると共に、皮膚に円滑に栄養を供給し、マッサージを通じて血液循環を促進し、健康な皮膚になれるようにする黄土顆粒の製造と、これを主要成分とする化粧料組成物を製造することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的を達成するために、本発明は、黄土20.0〜95.0重量部、賦形剤0.1〜40.0重量部、崩解剤0.1〜3.0重量部及びその他の添加剤0.001〜25.0重量部を混合するステップ;前記混合物に結合剤0.1〜10.0重量部を加えて、連合させて、顆粒を形成するステップ;前記顆粒を乾燥させて一定の大きさに整粒するステップ;前記整粒された顆粒に滑沢剤0.1〜2.0重量部を加えて混合するステップ;及び直径が100〜1000μmの黄土顆粒に精製するステップを含む黄土顆粒を製造する方法を提供する。
【0009】
本発明において、黄土として熟成黄土を用いることができ、熟成黄土は、黄土を水分含量が2〜7%以内になるように乾燥させるステップ;乾燥された黄土を微粉砕し、直径が75μm以下の黄土粉末を採取するステップ;及び前記黄土粉末と炭を容器に入れて熟成させるステップを経て生産されたものであることが好ましい。
【0010】
さらに、本発明は、前記方法によって製造された黄土顆粒及び担体を含む化粧料組成物を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の黄土顆粒の製造方法と、これを主要成分とする化粧料組成物は、粉末黄土パックの短所と認識されている粉の飛散現象と使い勝手が良くないことなどを補完することができ、黄土の吸着力による老廃物の除去と、様々なミネラルなどの栄養供給などにより、使用後の感じ、保湿力などに優れた効果を示し、特に角質を除去して健康で弾力のある皮膚を維持することに効果があり、皮膚を清くてきれいにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】熟成黄土を用いた黄土顆粒の製造工程のフロー図。
【図2】熟成黄土を用いて製造した黄土顆粒。
【図3】黄土顆粒を主要成分とする化粧料組成物。
【発明を実施するための形態】
【0013】
このような目的を達成するために、従来から山海経、本草綱目、郷薬集成方、王室養命術、名医別録、東医宝鑑で民間薬材などとして記録されて用いられていた黄土であって、韓国の黄土の産地の一つである西海岸の質の良い黄土を地表面から90cm以上掻き出し、その下の黄土のみを採取して、異質物分離器の網で不必要な異質物を一次ろ過した後、これを3〜7日間自然風と太陽光で自然乾燥させる。この後、微粉砕機に投入して黄土を粉砕し、200メッシュ以上でろ過して、直径が約75μm以下の黄土粉末のみを採取する。前記において、分離され採取された黄土粉末を容器に入れてその中に堅炭を入れ、堅炭の多孔性物質の特性による吸着性質を用いて毒素などを自然浄化させ、適正温度で人体に有益な発効菌を活性化させながら熟成・乾燥させる。これによって、皮膚に刺激のない熟成黄土を得ることができる。前記した熟成黄土でも通常の黄土粉末パックを製造することができるが、粉の飛散現象が多く、使用者が取り扱うことに不都合があり、使用者が使用を避けているのが現状であるため、これを解決しようと前記で得られた熟成黄土を用いて黄土顆粒を製造する。前記で製造して得られた黄土顆粒をパウチまたは容器などに充填して粉末黄土パックの代りとして用いることができ、さらに通常の化粧料に添加し、黄土顆粒を主要成分として、製形中において黄土顆粒の割れや変形が生じない安全性の優れた化粧料組成物を製造することができる。
【0014】
前記黄土(Yellow Ocher)は、多量の炭酸カルシウム(CaCO)を有しており、この炭酸カルシウムによって簡単に壊れない粘力を有し、水を加えると粘土に変わる性質を有する。シリカ(SiO)、アルミナ(Al)、鉄分(Fe)、マグネシウム(Mg)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)等で構成されている。このような成分比と様々な酵素で組成された黄土は、動植物の成長に必ず必要な遠赤外線を多量放射するため、生きている生命体とも呼ばれる。黄土は、表面の広いハニカム構造で数多くの空間が複層構造をなしている。このスポンジのような穴の中には、遠赤外線が多量吸収、貯蔵されており、熱が与えられると発散して他の物体の分子活動を刺激する。すなわち、黄土は、長い年月太陽エネルギーを吸収するケイ素性鉱物として、いわば「太陽エネルギーの貯蔵庫」といえる。
【0015】
黄土から出る赤外線の中でも人体に最も有益な波長(5.7〜10マイクロメートル)を有している遠赤外線は、皮膚の深層(3〜4cm)に侵入し、細胞を促進させて体温を高める作用をする。この際、汗が多量放出されながら得られる卓越した効果として、各種の有毒性物質、老廃物などが汗とともに多量放出されることによって新陳代謝作用が円滑になり、血液循環活性化によって新陳代謝促進、慢性疲労回復などに効果がある。今日、地表面の10%を覆っている黄土は、反乾燥地域に最も広く分布している。黄土の1スプーンには、約2億匹の微生物が存在しており、様々な酵素が循環作用を起こしている。昔から、黄土は、生きている生命体といわれ、ものすごい薬性を有する無病長寿の土として用いられてきた。なお、黄土の酵素成分には、カタラーゼ、ジフェノールオキシダーゼ、スクラーゼ、プロテアーゼの4種類が含まれており、この酵素は、それぞれ毒素除去、分解力、肥料要素、浄化作用の役割をしている。
【0016】
前記賦形剤は、固形製剤の増量や形状付与の目的で用いられるものであって、乳糖、白糖、ブドウ糖、デンプン、デキストリンのような糖類と炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、重曹、カオリン、ベントナイトなどの無機物とからなる。
【0017】
前記結合剤(a bonding agent)は、固形製剤の製造に際して各成分の粒子を互いに結合させて一定の大きさに増加させ、粒子及び成形される剤形の硬度(hardness)を強化する目的で用いられ、アクリレートコポリマー、デンプン、アラビアゴム、ゼラチン、アルギン酸塩類、セルロース誘導体、PVP、PVAなどがある。
【0018】
前記崩解剤は、共通的に、崩解剤が水には溶けないが、そのもので水分を吸収する傾向を有し、錠剤の内部に毛細管現象を起こし、錠剤の内部に速い水分浸透を起こす機転を有しており、崩解過程中に水分を多く吸収して錠剤が大きく膨らんで内部まで水分浸透を速くして崩解効果を有するものがあり、幾つかの種類は、こういう過程は弱いが、錠剤の表面から徐々に削られ(erosion type)ながら、内部に水分が浸透するようになるものがある。内用固形製剤の崩解を促進する物質として、デンプン、微結晶セルロース、CMC−Na、Caなどの再来的崩解剤と、クロスカルメロースナトリウム(Croscarmellose sodium)、グルコン酸デンプンナトリウム(Sodium starch glycolate)、クロスポビドン(Crospovidone)の新しい崩解剤がある。賦形剤中、崩解効果のある物質またはその他の崩解剤としては、コロイド型シリコンダイオキサイド(Colloidal silicon dioxide)、セルロース(Cellulose)、微結晶セルロース(Microcrystalline cellulose)、ゼラチン化するデンプン(Pregelatinized starch)、第3リン酸カルシウム(Calcium phosphate tribasic)、低置換度ハイドロキシプロピルセルロース(Hydroxypropyl cellulose low substituted)などがある。
【0019】
前記滑沢剤は、打錠あるいはカプセル充填時の粒子の流動性を改良し、鋳型、型板への粘着性を軽減するための目的で用いられ、製剤中の使用量は、通常、比較的少量が用いられ、パラフィンワックス、タルク、ステアリン酸あるいはそれらの無機塩類(例えば、マグネシウム塩)と硬質無水ケイ酸などがこれに当たる。
【0020】
前記したその他の添加剤としては、化粧料補助剤として、オイル類(オリーブ油、ツバキ油、マカダミアナット油、ヒマシ油など)、ワックス類(カルナウバワックス、カンデリラワックス、ホホバ油、蜜蝋など)、炭化水素類(パラフィン類、セレシン、マイクロクリスタルワックス、スクアランなど)、高級脂肪酸類(ラウリン酸、ミリスチン酸など)、高級アルコール類(セチルアルコール、ステアリルアルコールなど)、エステル類、シリコーン油、クエン酸、アスコルビン酸、鎮痒剤(メントール、アラントインなど)、保湿剤(グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、ブチレングリコール、ヒアルン酸ナトリウムなど)、機能性製剤(レバン、アルブチン、トウガラシチンキ、パンテン酸、トコフェロールアセテートなど)、ビタミン類(Vitamin A、B、C、D、Eなど)、天然植物粉末及び天然抽出物などが用いられ、化粧料組成物の剤形によって前記補助剤の中から選択的に一つ以上の成分を混合して用いることになる。
【0021】
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明は、黄土、賦形剤、崩解剤及びその他の添加剤を混合するステップ;前記混合物に結合剤を加えて、連合させて、顆粒を形成するステップ;前記顆粒を乾燥させて一定の大きさで整粒するステップ;前記整粒された顆粒に滑沢剤を加えて混合するステップ;及び適した大きさの黄土顆粒に精製するステップを含む黄土顆粒を製造する方法に関する。さらに、このようにして製造された黄土顆粒と担体を混合して化粧料組成物を製造することができる。
【0022】
前記方法において、黄土として熟成黄土を用いることができ、熟成黄土は、黄土を選定・採取するステップ;前記採取された黄土を粉砕・分離するステップ;及び熟成ステップを経て得ることができる。このような熟成黄土を得るために、質の良い黄土を西海岸の黄土の産地から地表面から90cm以上を掻き出し、その下の黄土のみを採取して、異質物分離器の網で不必要な黄土以外の石などの異質物を一次ろ過した後、これを3〜7日間自然風と太陽光で水分含量が2〜7%以内になるまで自然乾燥させる。この後、微粉砕機に投入して黄土を粉砕し、200メッシュ以上でろ過して、直径が約75μm以下の黄土粉末のみを採取する。前記において、ろ過された黄土粉末を容器に入れてその中に堅炭を入れ、堅炭の多孔性物質の特性による吸着性質を用いて毒素などを自然浄化させ、人体に有益な発効菌を活性化するために適正温度で熟成・乾燥させる。これによって、皮膚に刺激のない熟成黄土が得られた。本発明において、メッシュは、タイラー標準体を基準とする。
【0023】
前記熟成黄土に賦形剤、崩解剤、その他の添加剤を加えて混合するステップで、ハイスピードミキサまたは均質機を用いて、熟成黄土20.0〜95.0重量部、賦形剤0.1〜40.0重量部、崩解剤0.1〜3.0重量部、その他の添加剤0.001〜25.0重量部を混ぜて均質な混合物を得た。黄土は20.0重量部以上になってはじめて黄土顆粒で黄土の機能を十分発揮することができ、95.0重量部を超えると黄土の量が相対的に多くなるため、顆粒が形成されにくい。賦形剤が0.1〜40.0重量部で添加されると、顆粒の形態がよく生成されるようになり、崩解剤が0.1〜3.0重量部で添加されると、黄土顆粒で崩解効果がよく出るようになる。添加剤が0.001重量部以上添加されると、所望の機能を発揮することができるが、25.0重量部を超えると、黄土の量が相対的に少なくなり、黄土の機能を十分発揮することができなくなる。
【0024】
前記混合物に結合剤を加えて、連合させて、顆粒を形成させるステップ及び前記顆粒を乾燥させて一定の大きさで整粒するステップは、流動層顆粒コーティング機を用いて、密閉された容器内の前記混合物にスチームヒータで加熱された空気を通過させ、容器の内部で混合物粉体が流動して乾燥され、顆粒形成時には、スプレーノズルを用いて、結合剤0.1〜10.0重量部を噴射することで、粒子間の凝集現象を利用して顆粒物質を形成させながら乾燥させる。結合剤の量が0.1重量部未満であると、顆粒がよく形成されず、10.0重量部を超えると、黄土の量が相対的に少なくなり、黄土の機能を十分に発揮することができなくなる。
【0025】
前記整粒された顆粒に滑沢剤を加えて混合させるステップと、適した大きさの黄土顆粒に精製するステップとは、形成された顆粒どうしの摩擦を減少させて顆粒の発熱、損傷及び摩滅を防止し、機械の効率を向上するために行われ、このために、滑沢剤が0.1〜2.0重量部で添加され、ふるいを通して直径が100〜1000μmの精製された黄土顆粒が得られる。
【実施例】
【0026】
以下、本発明に係る好ましい実施例は、次のとおりである。
【0027】
<実施例1:美容パックを製造するための黄土顆粒の製造>
【表1】

【0028】
前記の1、2、3、6、7、8、9、11の添加物を定量的に秤量して均質に混合した後、流動層顆粒コーティング機に投入した後、10を噴射させて混合物の粒子を結合させ、4、5を混合する工程と精製過程とを経て機能性添加剤が含まれている顆粒状の黄土顆粒を得ることができた。
【0029】
<実施例2:ボディスクラブを製造するための黄土顆粒の製造>
【表2】

【0030】
前記の1、2、3、7の添加物を定量的に秤量して均質に混合した後、流動層顆粒コーティング機に投入した後、6を噴射させて混合物の粒子を結合させ、4、5を混合する工程と精製過程とを経て玉状の黄土顆粒を得ることができた。
【0031】
前記実施例1、2で様々な剤形の化粧料組成物を製造することができる。しかし、これらの実施例及び剤形例は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲がこれらの実施例と剤形例に限定されないことと、その組合比率及び成分において僅かな誤差があっても本発明の特徴的な効果の部分から外れないことは、当業界で通常の知識を有する者においては明らかである。
【0032】
<剤形例1:化粧料組成物である黄土顆粒パックの製造>
実施例1によって得られた黄土顆粒を直接パウチまたは容器などに充填し、粉末黄土パックの代りとして使用することができる化粧料組成物である、機能性を加えた美容黄土パックを得ることができた。
【0033】
<剤形例2:化粧料組成物であるボディスクラブの製造>
【表3】

【0034】
混合攪拌タンクに8、9、10、14、17を定量的に加え、12を常温でゆっくりと投入しながら十分に攪拌・分散させた後、温度を70〜85℃程度で加熱して完全に溶解させた後、2、3、4、5、6、7、11、13を混合攪拌タンクに投入して混合溶解させた。混合溶解が終わると、6、15を投入して50℃以下に冷却した後、16を投入して45℃まで冷却した後、最後に1を投入して十分に攪拌して内容物を製造した。
【0035】
前記で得られた実施例1を主要成分とする美容黄土パック化粧料組成物は、20〜50代の成人10人以上をパネルとして選定し、毎週2〜3回ずつ2週間以上使うようにし、また、実施例2を主要成分とするボディスクラブ化粧料組成物は、20〜50代の成人10人以上をパネルとして選定し、毎日1回ずつ3〜8日間使うようにして、その結果を調べた。
【0036】
評価点数は5点尺度で評価し、評価基準は下記の表4と同様であり、実施例1を主要成分とする化粧料組成物に対する比較対象としては、市販されている黄土粉末パック製品を週2〜3回2週間使うようにして相対比較評価し、また、実施例2を主要成分とする化粧料組成物に対する評価は、評価者等が各個人の好みと皮膚のタイプに合せて選んで使用している実際の使用品を比較対象として相対比較評価し、その結果は表5と表6に示した。
【0037】
【表4】

【0038】
【表5】

【0039】
【表6】

【0040】
前記のような結果により、本発明に係る黄土顆粒の製造方法と、これを主要成分とする化粧料組成物を用いることにより、使用感、粉の飛散現象、使用時の便利さ、角質除去、使用後の感想、保湿力の向上において比較対象品目より著しく優れていることが分かる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
黄土20.0〜95.0重量部、賦形剤0.1〜40.0重量部、崩解剤0.1〜3.0重量部及び添加剤0.001〜25.0重量部を混合するステップ;
前記混合物に結合剤0.1〜10.0重量部を加えて、連合させて、顆粒を形成するステップ;
前記顆粒を乾燥させて一定の大きさで整粒するステップ;
前記整粒された顆粒に滑沢剤0.1〜2.0重量部を加えて混合するステップ;及び
直径が100〜1000μmの黄土顆粒に精製するステップを含む黄土顆粒を製造する方法。
【請求項2】
前記賦形剤は、乳糖、白糖、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、重曹及びベントナイトからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
前記崩解剤は、クロスカルメロースナトリウム、グルコン酸デンプンナトリウム、クロスポビドン、コロイド型シリコンダイオキサイド、セルロース、微結晶セルロース、ゼラチン化するデンプン、第3リン酸カルシウム及び低置換度ハイドロキシプロピルセルロースからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
前記添加剤は、オイル類、ワックス類、炭化水素類、高級脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類、シリコーン油、クエン酸、アスコルビン酸、鎮痒剤、保湿剤、機能性製剤、ビタミン類、天然植物粉末及び天然抽出物からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
前記結合剤は、デンプン、アラビアゴム、ゼラチン、アルギン酸塩類、セルロース誘導体、PVP及びPVAからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
前記滑沢剤は、パラフィンワックス、タルク、ステアリン酸及びこれらの無機塩類、並びに、硬質無水ケイ酸からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記賦形剤はデキストリンであり、前記崩解剤は微結晶セルロースであり、前記結合剤はアクリレートコポリマーであり、前記滑沢剤は硬質無水ケイ酸及びステアリン酸マグネシウムであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記黄土は、熟成黄土であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記熟成黄土は、
黄土を水分含量が2〜7%以内になるように乾燥させるステップ;
乾燥された黄土を微粉砕し、直径が75μm以下の黄土粉末を採取するステップ;及び
前記黄土粉末と炭を容器に入れて熟成させるステップを経て生産されたことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法によって製造された黄土顆粒及び担体を含むことを特徴とする化粧料組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−6383(P2011−6383A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−99043(P2010−99043)
【出願日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(510113391)
【Fターム(参考)】