説明

1−アリールピラゾール、及び殺虫剤としてのそれらの使用

式(I)[式中、例えば、Wは、=N−、=CH−、=CR−又は=C(NR)−であり、Rは、ハロゲンであり、R及びRは、互いに独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、Rは、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル又はCSNHであり、Rは、アルキル又はシクロアルキルであり、Rは、水素、アルキル、又はシクロアルキルであり、Rは、水素、アルキル、又はシクロアルキルであり、Rは、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン又は−SFであり、Rは、水素、ハロゲン、ハロアルキル、ニトロ又はNR1617であり、R16及びR17は、互いに独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、Xは、−S−、−SO−又は−SO−であり、Yは、−O−、−S−、−SO−又はSO−であり、Zは、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル又はNR1819であり、R18及びR19は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキルである。]の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩が開示される。特に家畜の処理による害虫の防除にこれらの化合物を使用することが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規の1−アリールピラゾール誘導体、それらを調製するための方法、それらの組成物、及び害虫(節足動物及び蠕虫を含む)を防除するためのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
1−アリールピラゾール化合物による昆虫、クモ形類動物及び蠕虫の防除については、いくつかの文献、例えば国際公開第87/03781号、欧州特許出願公開第295,117号、米国特許第6,069,157号及び米国特許第4,695,308号に記載されている。
【0003】
また、欧州特許出願公開第846,686号には、1−フェニルピラゾール誘導体、及び殺寄生虫剤としてのそれらの使用が開示されている。
【0004】
特開平8−311,036には、ヘテロ原子を担持する炭素置換基をピラゾール環の4位に有する、害虫防除のためのピラゾール誘導体が開示されている。
【0005】
国際公開第01/64,651号には、殺虫剤としての4−チオメチルピラゾールが開示されている。
【0006】
独国特許出願公開3423101には、除草又は植物成長調節活性を有する5−アミノ−4−ヘテロシクリル−1−フェニルピラゾール誘導体が開示されている。
【0007】
最後に、特開平11−171,702には、選択された農薬化合物による処理によるイネ以外の被子植物の害虫防除が開示されている。他の化合物に加えて、ピラゾール誘導体を使用することができる。
【0008】
しかし、現代の殺虫剤は、例えば作用のレベル、持続時間及び範囲、使用範囲、毒性、他の活性物質との組合せ、製剤助剤又は合成物との組合せに関する広範な要求に応えなければならず、抵抗性が生じる可能性があるため、当該物質の開発が完結したと見なすことはできず、少なくともいくつかの側面に関する限り、知られている化合物に比べて有利である新規の化合物に対する強い要求が絶えず存在する。
【特許文献1】国際公開第87/03781号
【特許文献2】欧州特許出願公開第295,117号
【特許文献3】米国特許第6,069,157号
【特許文献4】米国特許第4,695,308号
【特許文献5】欧州特許出願公開第846,686号
【特許文献6】特開平8−311,036
【特許文献7】国際公開第01/64,651号
【特許文献8】独国特許出願公開3423101
【特許文献9】特開平11−171,702
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、哺乳類及び植物、好ましくは動物の処理のための殺虫製剤に使用できる新しい化学化合物を提供することである。
【0010】
本発明の他の目的は、人間及び周囲環境の見込まれる汚染を防止するように有利には経口形態で動物に適用できる新しい殺虫製剤を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は、既存の殺虫剤より低用量で使用できる新しい殺虫剤を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、実質的に催吐作用がない新しい殺虫剤を提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、使用者及び環境にとって安全な新しい殺虫剤を提供することである。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、単回の経口適用で長期間にわたって効果的な害虫防除をもたらす新しい殺虫剤を提供することである。
【0015】
これらの目的は、本発明によって全面的又は部分的に満たされる。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、式Iの化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩を提供する。
【0017】
【化1】

【0018】
[式中、
Wは、=N−、=CH−、=CR−又は=C(NR)−であり、
は、ハロゲン、アルキル又はハロアルキルであり、
及びRは、互いに独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、或いはR又はRの一方は、−CO−R8a、−CO−O−R9a、−SO−R8a又は−SO8aであり、或いはR及びRは、結合しているN原子と一緒になって、環中にさらなる酸素、硫黄又は窒素原子を場合によって含有する5から8員の複素環を形成し、或いはR及びRは、結合しているN原子と一緒になって、イミン基−N=CR8b9b又はイミノエーテル基−N=CR8b(OR9b)を形成し、
8a及びR9aは、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
8bは、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
9bは、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
、R、R8a、R9a、R8b及びR9b基、及び複素環形成基R及びRは、互いに独立に、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、ニトロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキル基で、又はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール又はヘテロアリール基で場合によって置換されたアミノで場合によって置換されており、
は、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル、−CS−NH又はC(=NR10)S(O)11であり、
10は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、−CO−O−R12、−CO−R13、−SO−R14、−SO−R15であり、
11は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
12、R13、R14及びR15は、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
10、R12、R13、R14及びR15基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル又はアラルキル基で場合によって置換されており、
は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、R基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキル基で場合によって置換されており、
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、R基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキル基で場合によって置換されており、
及びRは、互いに結合して、N、O及び/又はSから選択される全部で3個までの環ヘテロ原子を有する5から9員の複素環式飽和又は不飽和環系を形成することが可能であり、少なくとも1個の環ヘテロ原子は、酸化又は非酸化状態のSであり、複素環系は、2個の隣接C原子において縮合したさらなる炭素環及び/又は複素環式飽和及び/又は不飽和環系を場合によって含有し、
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル又はシクロアルキルであり、R基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキル基で場合によって置換されており、
は、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン又は−SFであり、
は、水素、ハロゲン、ハロアルキル、ニトロ又は−NR1617であり、
16及びR17は、互いに独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、−CO−O−R12、−CO−R13、−SO−R14、−SO−R15であり、或いはR16及びR17は、結合しているN原子と一緒になって、環中にさらなる酸素、硫黄又は窒素原子を場合によって含有する5から7員の複素環を形成し、R16及び/又はR17基、又は複素環形成基R16及びR17は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキル基で場合によって置換されており、
Xは、−S−、−SO−又は−SO−であり、
Yは、−O−、−S−、−SO−又は−SO−であり、
Zは、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル又は−NR1819であり、
18は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキルであり、R18基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル基、及び/又は1つ又は複数の−CO−O−R20、−CO−R21、−SO−R22及び/又は−SO−R23基で場合によって置換されており、
20、R21、R22及びR23は、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
20、R21、R22及びR23基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル又はアラルキル基で場合によって置換されており、
19は、水素、−CO−O−R24、−CO−R25、−CO−CO−R25、−CO−CH−O−R25、−SO−R26、−SO−R27、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキルであり、R19基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、−NH−CO−R28、−NH−R29、−NR30−CO−R31、−O−CO−R32、−O−R33、−SO−R34、=N−R35、=N−NH−R36、=N−OR37、=N−OH、=N−NH−C(=O)−NH、=N−NH−C(=O)−NHR31、=N−NR38−C(=O)−NH、=N−NH−C(=S)−NH、=N−NH−C(=S)−NHR31、=N−NR38−C(=S)−NH及び/又は=N−NH−C(O)−O−R39で場合によって置換されており、
24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38及びR39は、互いに独立に、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38及びR39基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル又はアラルキル基で場合によって置換されており、
18及びR19は、結合しているN原子と一緒になって、環中にさらなる酸素、硫黄又は窒素原子を場合によって含有し、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキル基で場合によって置換されている5から7員の複素環を形成し、或いは
18及びR19は、結合しているN原子と一緒になって、イミン基−N=CR18a19a又はイミノエーテル基−N=CR18a(OR19a)を形成し、
18aは、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
19aは、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
18a及びR19a基は、互いに独立に、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、ニトロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキル基で、又はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール又はヘテロアリール基で場合によって置換されているアミノで場合によって置換されており、
n及びpは、互いに独立に、0、1又は2である。]。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
添付の特許請求の範囲を含む本明細書において、上述の基は以下の意味を有する。
【0020】
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。
【0021】
ラジカルの名称の前の「ハロ」という用語は、このラジカルが、部分的又は完全にハロゲン化されており、すなわち任意の組合せのF、Cl、Br又はI、好ましくはF又はClで置換されていることを意味するものとする。
【0022】
「アルキル」という用語は、直鎖又は分枝鎖飽和脂肪族炭化水素基を意味するものとする。概して、アルキル基は、1から10個の炭素原子、好ましくは1から8個の炭素原子を有する。アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−メチルプロピル、1−ブチル、2−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、2−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、N−ペンチル、N−ヘキシル、N−ヘプチル、2−エチルヘキシル又はオクチルである。
【0023】
「(C−C)−アルキル」という用語は、1から6個の炭素原子を有する枝なしの又は分枝の炭化水素ラジカルを意味するものと理解されるべきである。
【0024】
アルキルラジカルは、好ましくは、1から4個の炭素原子を有する。
【0025】
「ハロアルキル」という用語は、1個又は複数の水素原子が、同一又は異なるハロゲン原子、好ましくはフッ素及び/又は塩素で置換されているアルキル基を意味するものとする。
【0026】
ハロアルキル基の例は、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、モノフルオロメチル、1−又は2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル、モノ、ジ又はトリクロロ−メチル、1−フルオロ−2−クロロ−エチル、1−クロロ−2−フルオロ−エチル、又は1−又は2−クロロエチルである。
【0027】
ハロアルキルラジカルは、好ましくは、1から2個の炭素原子である。
【0028】
「アルコキシ」という用語は、酸素原子を介して他の基に結合している直鎖又は分枝鎖飽和脂肪族炭化水素基を意味するものとする。概して、アルコキシ基は、1から10個の炭素原子、好ましくは1から8個の炭素原子を有する。アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、1−ブチルオキシ、2−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、2−メチルブチルオキシ、1,1−ジメチルプロピルオキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、n−ヘプチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ又はオクチルオキシである。
【0029】
「(C−C)−アルコキシ」という用語は、その炭素鎖が、「(C−C)−アルキル」の表現の下で与えられる意味を有するアルコキシ基を意味するものとする。
【0030】
「ハロアルコキシ」という用語は、1個又は複数の水素原子が、ハロゲン原子、好ましくはフッ素及び/又は塩素で置換されているアルコキシ基を意味するものとする。ハロアルコキシ基の例は、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、モノフルオロメトキシ、ペンタフルオロエトキシ、1−又は2−フルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、クロロメトキシ、2−クロロエトキシ又は1,1,2,2−テトラフルオロエトキシである。
【0031】
「アルキルチオ」という用語は、硫黄原子を介して他の基に結合している直鎖又は分枝鎖飽和脂肪族炭化水素基を意味するものとする。概して、アルキルチオ基は、1から10個の炭素原子、好ましくは1から8個の炭素原子を有する。アルキルチオ基の例は、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、1−ブチリルチオ、2−ブチルチオ、イソブチルチオ、tert−ブチルチオ、2−メチルブチルチオ、1,1−ジメチルプロピルチオ、n−ペンチルチオ、n−ヘキシルチオ、n−ヘプチルチオ、2−エチル−ヘキシルチオ又はオクチルチオである。
【0032】
「アルケニル」という用語は、1つ又は複数の非共役二重結合を有する直鎖又は分枝鎖不飽和脂肪族炭化水素基を意味するものとする。概して、アルケニル基は、1から10個の炭素原子、好ましくは1から8個の炭素原子を有する。アルケニル基の例としては、ビニル、アリル、2−メチル−2−プロペニル、1−又は2−ブテニル、ペンテニル、2−メチルペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル又はオクテニルである。
【0033】
「(C−C)−アルケニル」という用語は、この指定範囲に対応し、それぞれの不飽和ラジカルの任意の位置に位置しうる少なくとも1つの二重結合を含有するいくつかの炭素原子を有する枝なしの又は分枝の非環式炭素鎖を意味するものとする。
【0034】
「アルキニル」という用語は、1つ又は複数の非共役三重結合を有する直鎖又は分枝鎖不飽和脂肪族炭化水素基を意味するものとする。概して、アルキニル基は、1から10個の炭素原子、好ましくは1から8個の炭素原子を有する。アルキニル基の例は、エチニル、プロパルギル、2−メチル−2−プロピニル、1−メチル−2−プロピニル、2−ブチニル、3−ブチニル、ペンチニル−2−メチルペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル及びオクチニルである。
【0035】
「シクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル又はシクロデンシル等の好ましくは3から7個の環炭素原子を有する単環式飽和アルキル基、又はノルボルニル又はビシクロ[2.2.2]オクチル等のに環式飽和アルキル基、デカヒドロナフタレン等の縮合飽和系を意味するものとする。5又は6員環を有する単環式シクロアルキル基が好ましい。
【0036】
シクロアルキル基は、好ましくは、ハロゲン又はアルキルで場合によって置換されている。
【0037】
式Iの化合物では、好ましい置換アルキル又はシクロアルキルラジカルの以下の例が提供される。
【0038】
シクロアルキルで置換されたアルキルの例は、シクロプロピルメチルであり、アルコキシで置換されたアルキルの例は、メトキシメチル−CHOCHであり、アルキルチオで置換されたアルキルの例は、メチルチオメチル−CHSCHである。
【0039】
「アリール」という用語は、環炭素原子、好ましくは6から14個、特には6から12個の環炭素原子から形成された炭素環芳香族基を意味するものとする。アリール基の例は、フェニル、ナフチル又はビフェニリル、好ましくはフェニルである。
【0040】
「ヘテロシクリル」という用語は、少なくとも1個の環炭素原子とは別に、酸素、硫黄及び窒素からなる群から選択される1個又は複数の環ヘテロ原子を有する完全飽和、部分不飽和又は完全不飽和の環式基を意味するものとする。2個の隣接環酸素原子を例外として、異なる環ヘテロ原子が可能である。ヘテロシクリル基は、好ましくはN、O及びS(酸化形態のS含む)からなる群から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を複素環中に含有していることが好ましい。ヘテロシクリル基は、好ましくは、3から7個の環原子を有する脂肪族ヘテロシクリルラジカル、又は5から7個の環原子を有するヘテロ芳香族ラジカルである。複素環基は、単環式、二環式又は多環式複素環系、好ましくは、少なくとも1個の環が1個又は複数のヘテロ原子を含有する複素芳香族系である。
【0041】
ヘテロシクリル基の例は、チオフェニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、ピラゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3,4−テトラゾリル、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾ[b]フラニル、インドリル、ベンゾ[c]チオフェニル、ベンゾ[c]フラニル、イソインドリル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾピラゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、カルバゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、1,3,5−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、1,2,4,5−テトラジニル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シノリニル、1,8−ナフチリジニル、1,5−ナフチリジニル、1,6−ナフチリジニル、1,7−ナフチリジニル、フタルアジニル、ピリドピリミジニル、プリニル、プテリジニル、4H−キノリジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、オキサゾリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、イソキサゾリジニル、チアゾリジニル、チエニル、オキシラニル、オキセタニル、オキソラニル(=テトラヒドロフリル)、オキサニル、ピロリジル、ピペリジル、ピペラジニル、ジオキソラニル、オキサゾリニル、イソオキサゾリニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル及びモルホリニルである。
【0042】
「ヘテロ芳香族基」という用語は、「ヘテロシクリル基」という用語のサブグループであり、上記の完全不飽和芳香族複素環式化合物を包括する。
【0043】
ヘテロシクリル基は、無置換、又は好ましくは1つ又は複数のラジカル、非常に好ましくは、ハロゲン、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、ホルミル、カルバモイル、モノ及びジアルキルアミノカルボニル、アシルアミノ等の置換アミノ、モノ及びジアルキルアミノ、及びアルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、アルキル及びハロアルキル、さらにはオキソからなる群から選択される1から3のラジカルで置換されていてもよい。オキソ基は、例えばN及びSの場合は、様々な酸化数が可能であるヘテロ環原子に存在することも可能である。
【0044】
ヘテロシクリルは、好ましくは、3から6個の環炭素原子、及び酸素、硫黄及び窒素又はそれらの組合せからなる群から選択される1から4個の環ヘテロ原子を有する不飽和、部分飽和又は芳香族環系を意味するものとする。
【0045】
2つの基が、結合しているN原子と一緒になって、環中にさらなる酸素、硫黄又は窒素を場合によって含有する5から7員の複素環を形成してもよい。形成される窒素含有環の例は、ヘテロシクリル基のリストに示されている。
【0046】
また、2つのR及びR基は、結合しているS及び場合によってO原子とともに、環中にさらなるヘテロ原子、好ましくは酸素、硫黄又は窒素原子を場合によって含有する5から9員、好ましくは5から8員の複素環を形成してもよい。5から8員の複素環は、より高度な縮合環系の一部を形成することができ、そのような場合における複素環系は、複素環系の2個の隣接C原子において縮合したさらなる炭素環式及び/又は複素環式飽和及び/又は不飽和環系を含有する。これらの複素環基の例は、ヘテロシクリル基のリストに示されている。
【0047】
「アラルキル」という用語は、アルキレン基を介して他の基に結合しているアリール基を意味するものとする。アルキレン部は、概して1から6個の炭素原子を有する飽和直鎖又は分枝鎖炭化水素部である。好ましくはアルキル基はベンジルである。
【0048】
「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、アルキレン基を介して他の基に結合しているヘテロシクリル基を意味するものとする。アルキレン部は、概して1から6個の炭素原子を有する飽和直鎖又は分枝鎖炭化水素部である。
【0049】
Wが=N−、=CR−又は=C(NR)−である式Iの化合物が好ましい。
【0050】
非常に好ましいWは、=C(ハロゲン)−、=C(NH)−又は=N−、より好ましくは=N−及び=C(ハロゲン)−、最も好ましいWは、=C(ハロゲン)−である。
【0051】
式I(式中、Rは、塩素又はフッ素である。)の化合物が好ましい。
【0052】
式I(式中、Rは、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル又は−CS−NHである。)の化合物が好ましい。
【0053】
式I(式中、Rは、アルキル又はハロアルキル)の化合物が好ましい。
【0054】
式I(式中、Rは、アルキル又はハロアルキル)の化合物が好ましい。
【0055】
式I(式中、R及びRは、互いに結合して、2個の硫黄環原子又は1個の硫黄及び1個の酸素環原子を有する5から8員の複素環式飽和又は不飽和環系を形成し、或いはR及びRは、互いに結合して、少なくとも1個の他の炭素環及び/又は複素環系が、5から8員の複素環式飽和又は不飽和環系の2個の隣接C原子において縮合している、2個の硫黄環原子又は1個の硫黄及び1個の酸素環原子を有する5から8員の複素環式飽和又は不飽和環系を有する縮合環系を形成する。)の化合物が好ましい。
【0056】
硫黄環原子は、酸化され、1個又は2個の酸素原子を担持することが可能である。
【0057】
式I(式中、Rは、水素、アルキル又はハロアルキルである。)の化合物が好ましい。
【0058】
は、非常に好ましくは、水素、(C−C)−アルキル又は(C−C)−ハロアルキルである。
【0059】
式I(式中、Rは、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ又は−SFである。)の化合物が好ましい。
【0060】
は、非常に好ましくは、ハロゲン、(C−C)−ハロアルコキシ、(C−C)−ハロアルキル又は−SFである。
【0061】
式I(式中、Rは、水素、ハロゲン、ニトロ又は−NR1617である。)の化合物が好ましい。
【0062】
式I(X及びYは、それぞれ−S−又は−SO−又は−SO−であり、或いはYは−O−であり、Xは、−S−、−SO−又は−SO−である。)の化合物が好ましい。
【0063】
式I(Yは−S−である。)の化合物が好ましい。
【0064】
式I(Zは、水素、ハロゲン、アルキルチオ又は−NR1819である。)の化合物が好ましい。
【0065】
式I[式中、
は、(C−C)−ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、−CS−NH又はC(=NR10)S(O)11であり、
及びRは、互いに独立に、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキルであり、或いはR及びRは、互いに結合して、少なくとも1個の環ヘテロ原子が硫黄であり、少なくとも他の環ヘテロ原子が硫黄又は酸素であり、場合によって第3の環ヘテロ原子が、酸素、窒素又は硫黄から選択される5から8員の複素環式飽和又は不飽和環系を形成し、或いはR及びRは、互いに結合して、少なくとも1個の他の炭素環及び/又は複素環系が、5から8員の複素環式飽和又は不飽和環系の2個の隣接C原子において縮合している、少なくとも1個の環ヘテロ原子が硫黄であり、少なくとも他の環ヘテロ原子が硫黄又は酸素であり、場合によって第3の環ヘテロ原子が、酸素、窒素又は硫黄から選択される5から8員の複素環式飽和又は不飽和環系を有する縮合環系を形成し、
は、水素、(C−C)−アルキル又は(C−C)−ハロアルキルであり、
は、−CF、−OCF、−SF又はハロゲンであり、
は、水素、ハロゲン、−NO又は−NR1617であり、
Wは、=C(ハロゲン)−、=C(NR)−又は=N−であり、
Xは、−S−、−SO−又は−SO−であり、
Yは、−O−、−S−、−SO−又は−SO−であり、
Zは、水素、ハロゲン、アルキルチオ又はNR1819であり、
10は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、−(CH−R40、−CO−R43、−CO−(C−C)−アルキル、−S(O)−R41又は−S(O)−R40であり、
11は、(C−C)−アルキル又は−CH2−R40であり、
18は、水素、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、R40’R41、(C−C)−シクロアルキル又は(C−C)−アルキルであり、最後に記載された基は、無置換、又はハロゲン、(C−C)−アルコキシ、−S(O)−R42、R40、(C−C)−シクロアルキル、−CO−(CH−R40、−CO−(CH−R41及び−CO−R42からなる群から選択される1つ又は複数のラジカルで置換されており、
19は、水素、−CO44、−COCOR45、−SO43、−COR43又は−COCHOR43、(C−C)−アルキル又は(C−C)−ハロアルキルであり、アルキル又はハロアルキル基は、無置換、又は−NHCOR43−NHR43、−NR43COR43、−OCOR43、−OR40、−OR41、−S(O)(CH40、−S(O)(CH41、=N−R43、=NNHR43、=NOR43、=NOH、=NNHC(=O)R43、=NNHC(=O)NH、=NNHC(=O)NHR31、=NNR43C(=O)NH、=NNHC(=S)R43、=NNHC(=S)NH、=NNHC(=S)NHR31、=NNR43C(=S)NH、=NNHC(=O)O(CH44、(C−C)−アルコキシ及び−S(O)42からなる群から選択されるラジカルで置換されており、2つの(C−C)−アルコキシ又は−S(O)42ラジカルは、同一の炭素原子に結合して、アセタール、チオアセタール又はヘミチオアセタール基、又は5又は6個の環原子を含有する環式アセタール、チオアセタール又はヘミチオアセタールを形成してもよく、
18及びR19は、5−窒素と一緒になって、C−Cアルキルイミノエーテル基を形成することも可能であり、
40は、無置換、又はハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ、−CN、−NO、−S(O)−R42及び−NR4647からなる群から選択される1つ又は複数のラジカルで置換されたフェニルであり、
41は、無置換、又はハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ、−CN、−NO、−S(O)−R42、−NR4647、−OH及びオキソからなる群から選択される1つ又は複数のラジカルで置換されたヘテロアリールであり、
42は、(C−C)−アルキル又は(C−C)−ハロアルキルであり、
43は、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−シクロアルキル−(C−C)−アルキル又は−(CH−R40であり、
44は、R40、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル又は(C−C)−アルキルであり、最後に記載された基は、無置換、又はハロゲン、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ、R40、−S(O)−R40及び(C−C)−シクロアルキルからなる群から選択される1つ又は複数のラジカルで置換されており、
45は、−OR44又は−NR4647であり、
16、R17、R46及びR47は、互いに独立に、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−ハロアルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルキル−(C−C)−アルキル、R44、−(CH−R40、或いは
16及びR17、又はR46及びR47は、結合しているN原子と一緒になって、環中にO、S及びNから選択されるさらなるヘテロ原子を場合によって含有する5又は6員の飽和又は不飽和環を形成し、前記環は、無置換、又はハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル及びオキソからなる群から選択される1つ又は複数のラジカルで置換されており、
m、n及びpは、それぞれ独立に、0、1又は2であり、
qは、0又は1であり、
上記ラジカルにおける各ヘテロアリールは、独立に、環中に3から7個の環原子、及びN、O及びS(酸化形態を含む)からなる群から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を有するヘテロ芳香族ラジカルである。]の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩が非常に好ましい。
【0066】
以下の好ましい定義において、符号は、特に定義されていない場合、明細書に既に定義の通りであるべきことが通常理解される。
【0067】
式Iの好ましい化合物類は、
は、CN又は(C−C)−ハロアルキルであり、
、R、X及びYは、互いに結合して、1,3−ジチオレン又は1,3−ジチアン環系を形成し、
は、水素であり、
Wは、=C(ハロゲン)−又は=N−であり、
他のラジカルは、以上に定義の通りである化合物である。
【0068】
式Iの他の好ましい化合物類は、
は、CNであり、
は、(C−C)−アルキル又は(C−C)−ハロアルキルであり、
Wは、=C(ハロゲン)−又は=C(NR)−であり、
他のラジカルは、以上に定義の通りである化合物である。
【0069】
式Iの他の好ましい化合物類は、
は、CNであり、
、R、X及びYは、互いに結合して、1,3−ジチオレン又は1,3−ジチアン環系を形成し、
は、水素であり、
Zは、−NR1819であり、
Wは、=C(ハロゲン)−又は=N−であり、
他のラジカルは、以上に定義の通りである化合物である。
【0070】
式Iの他の好ましい化合物類は、
は、CNであり、
、R、X及びYは、互いに結合して、1,3−ジチオレン又は1,3−ジチアン環系を形成し、
は、水素であり、
Zは、−NR1819であり、
Wは、=C(ハロゲン)−又は=N−であり、
は、−CF、−OCF又は−SFであり、
は、ハロゲン又はNR1617であり、
他のラジカルは、以上に定義の通りである化合物である。
【0071】
式Iのさらなる好ましい化合物類は、
は、CNであり、
、R、X及びYは、互いに結合して、1,3−ジチオレン又は1,3−ジチアン環系を形成し、
は、水素であり、
Zは、−NR1819であり、
18は、水素、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキルであり、最後に記載された基は、無置換、又はハロゲン、(C−C)−アルコキシ、−S(O)−R42、R40、−CO−(CH−R40、−CO(CH41及び−CO42からなる群から選択される1つ又は複数のラジカルで置換されており、
19は、水素、−CO44、−COCOR45、−SO43、−COR43又は−COCHOR43、(C−C)−アルキル又は(C−C)−ハロアルキルであり、アルキル又はハロアルキル基は、無置換、又は−NHCOR43−NHR43、−NR43COR43、−OCOR43、−OR40、−OR41、−S(O)(CH40、−S(O)(CH41、=N−R43、=NNHR43、=NOR43、=NOH、=NNHC(=O)R43、=NNHC(=O)NH、=NNHC(=O)NHR31、=NNR43C(=O)NH、=NNHC(=S)R43、=NNHC(=S)NH、=NNHC(=S)NHR31、=NNR43C(=S)NH、=NNHC(=O)O(CH44、(C−C)−アルコキシ及び−S(O)42からなる群から選択されるラジカルで置換されており、2つの(C−C)−アルコキシ又は−S(O)42ラジカルは、同一の炭素原子に結合して、アセタール、チオアセタール又はヘミチオアセタール基、又は5又は6個の環原子を含有する環式アセタール、チオアセタール又はヘミチオアセタールを形成してもよく、
Wは、=C(ハロゲン)−又は=N−であり、
は、−CF、−OCF又は−SFであり、
は、ハロゲン又は−NR1617であり、
他のラジカルは、以上に定義の通りである化合物である。
【0072】
式Iのさらなる好ましい化合物類は、
は、CNであり、
、R、X及びYは、互いに結合して、1,3−ジチオレン又は1,3−ジチアン環系を形成し、
は、水素であり、
Zは、−NR1819であり、
18は、水素、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキルであり、最後に記載された基は、無置換、又はハロゲン、(C−C)−アルコキシ、−S(O)42、R40、−CO(CH40、−CO(CH41及び−CO42からなる群から選択される1つ又は複数のラジカルで置換されており、
19は、水素、−CO44、−COCOR45、−SO43、−COR43又は−COCHOR43、(C−C)−アルキル又は(C−C)−ハロアルキルであり、アルキル又はハロアルキル基は、無置換、又は−S(O)42からなる群から選択されるラジカルで置換されており、2つの(C−C)−アルコキシ又は−S(O)42ラジカルは、同一の炭素原子に結合して、アセタール、チオアセタール又はヘミチオアセタール基、又は5又は6個の環原子を含有する環式アセタール、チオアセタール又はヘミチオアセタールを形成してもよく、
Wは、=C(ハロゲン)−であり、
は、−CFであり、
は、ハロゲンであり、
他のラジカルは、以上に定義の通りである化合物である。
【0073】
式Iの化合物は、有用な殺虫剤特性を有する。
【0074】
本発明は、立体異性体、鏡像異性体又は幾何学異性体、及びそれらの混合物をも包括する。
【0075】
「殺虫剤として許容可能な塩」という用語は、その陰イオンが、殺虫剤用途の塩の形成について、当該技術分野で知られており、許容されている塩を意味する。
【0076】
例えば、アミノ基を含有する式Iの化合物によって形成される好適な酸添加塩としては、無機酸による塩、例えば塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩及び硝酸塩、及び有機酸、例えば酢酸による塩が挙げられる。
【0077】
害虫という用語は、節足動物害虫(昆虫及びクモ形類動物を含む)及び蠕虫(線虫を含む)を意味する。
【0078】
一般式Iの化合物を、知られている方法(例えばこれまでに用いられた方法、又は化学文献に記載されている方法)を適用するか又は適合させることによって調製することが可能である。
【0079】
方法についての以下の記載において、式に記されている符号が特に定義されていない場合、それらは、明細書における各符号の第1の定義に従って「以上に定義の通りである」ことが理解される。
【0080】
本発明のさらなる特徴によれば、式I(式中、R、R、R、R、R、R、Z及びWは、以上に定義の通りである。)の化合物を、国際公開第98/04530号に記載されている式II:
【0081】
【化2】

【0082】
[式中、様々な基(value)は、以上に定義の通りである。]の対応する化合物と、式III:
−XH 又は R−YH 又は HX−R−R−YH (III)
の化合物とを有機溶媒、例えばジクロロメタン中においてN−ブロモスクシンイミドの存在下で反応させることによって調製することができる。或いは、室温又は高温における1,2−ジクロロエタン中でのIIとIIIの反応中に三フッ化ホウ素−酢酸を触媒として使用しても変換がもたらされる。
【0083】
本発明の特徴によれば、式I[式中、R19は、アルキル又はハロアルキルであり、該基は、=N−R43、=NNHR43、=NOR43、=NOH、=NNHC(=O)R43、=NNHC(=O)NH、=NNHC(=O)NHR31、=NNR43C(=O)NH、=NNHC(=S)R43、=NNHC(=S)NH、=NNHC(=S)NHR31、=NNR43C(=S)NH、=NNHC(=O)O(CH44からなる群から選択されるラジカルで置換されており、R、R、R、R、R、R、W、n、q及びpは、以上に定義の通りである。]の化合物を、該当するラジカルを担持するアルキル炭素原子が、カルボニル基又はそのアセタール誘導体、好ましくは(C−C)−アルキルアセタール誘導体で置換された炭素原子で置換されている式Iの対応する化合物と、式(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)又は(XVI)
NH−R43 (IV)
NHNHR43 (V)
NHOR43 (VI)
NHOH (VII)
NHNHC(=O)R43 (VIII)
NHNHC(=O)NH (IX)
NHNR43C(=O)NH (X)
NHNHC(=S)R43 (XI)
NHNHC(=S)NH (XII)
NHNR43C(=S)NH (XIII)
NΗNHC(=O)O(CH44 (XIV)
NHNHC(=O)NHR31 (XV)
NHNHC(=S)NHR31 (XVI)(式中、様々な基は、以上に定義の通りである。)の化合物、又はその塩酸塩等の酸性塩との反応によって調製することができる。
【0084】
反応に使用される式Iの化合物が、カルボニル基で置換された炭素原子を含有する場合は、反応は、一般には、0℃から溶媒の還流温度にて、アルコール又はエーテル、例えばメタノール又はジオキサン等の溶媒中において、塩基の存在下で実施される。塩基は、一般には、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、又は三級アミン、例えばトリエチルアミン又はエチルジイソプロピルアミン、又はピリジン、又は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7エン(DBU)等の有機塩基である。
【0085】
反応に使用される式Iの化合物が、アセタール成分で置換された炭素原子を含有する場合は、反応は、一般には、0℃から溶媒の還流温度にて、アルコール又はエーテル、例えばメタノール又はジオキサン等の溶媒中において、鉱酸、例えば塩酸等の強酸の存在下で実施される。
【0086】
本発明の特徴によれば、式I(式中、Rは、−CSNHであり、他の基は、以上に定義の通りである。)の化合物を、式I(Rは、CNである。)の対応する化合物と、好ましくは硫水化ナトリウム又はリチウム、カリウム、カルシウム等のアルカリ又はアルカリ土類金属水硫化物とを、不活性溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、ピリジン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、スルホン酸塩、ジメチルスルホキシド、メタノール又はエタノール中において、−35℃から50℃、好ましくは0℃から30℃の温度で反応させることによって調製することができる。場合によって、金属アルコキシド又はトリアルキルアミン等の有機塩基、又はアルカリ金属又はアルカリ土類金属水酸化物、又は炭酸ナトリウム又は炭酸カリウム若しくはアンモニウム等の無機塩基の存在下でHSで処理することによって水硫化物を原位置で生成することができる。クラウンエーテル等の金属錯化剤を使用すると、反応の促進に有利でありうる。
【0087】
したがって、クラウンエーテル、又は塩化ベンジルトリメチルアンモニウム又は臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウム塩等の相間移動触媒を使用して、二相水/有機溶媒系において、硫水化塩と式Iの化合物との反応を実施することが可能である。水との二相系に好適に使用される有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、1−クロロブタン及びメチル三級ブチルエーテルが挙げられる。
【0088】
或いは、式I(式中、Rは、−CS−NHである。)の化合物を、Tet. Lett., 24(20), 2059 (1983)に記載されているPhPS試薬による処理によって、式I(式中、Rは、−CNである。)の対応する化合物から調製することができる。
【0089】
本発明の特徴によれば、式I(式中、Rは、−CS−NHであり、他の基は、以上に定義の通りである。)の化合物を、式I(式中、Rは、−CNである。)の対応する化合物と、硫酸ビス(トリアルキルシリル)、好ましくは硫酸ビス(トリメチルシリル)とを、0℃から60℃の温度にて、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒の存在下で、塩基、一般にはメトキシドナトリウム等のアルカリ金属アルコキシドの存在下で反応させることによって調製することができる。手順は、Lin, Ku of and Shiao in Synthesis 1219 (1992)に概説されている。
【0090】
本発明の特徴によれば、式I(式中、n、q又はpは、1又は2であり、R、R、R、R、R、R、Z及びWは、以上に定義の通りである。)の化合物を、n、q又はpが0又は1である対応する化合物を酸化することによって調製することができる。酸化は、一般には、0℃から溶媒の還流温度で、ジクロロメタン又は1,2−ジクロロエタン等の溶媒中において、3−クロロ過安息香酸等の過酸を使用して実施される。
【0091】
式IIの中間体を国際公開第98/04530号に記載されているようにして調製することができる。
【0092】
したがって、上記の方法によって合成できる式Iの化合物の集合体を並行して調製することができ、これを手動又は半自動又は全自動的に実施することができる。この場合、例えば、製品又は中間体の反応、生成又は精製の手順を自動化することが可能である。総じて、これは、例えばS.H. Dewitt、"Annual report in Combinatorial Chemistry of and Molecular Diversity: Automated Synthesis", Volume 1, publishing house Escom 1997, pages 69 to 77に記載されている手順を意味するものと理解される。
【0093】
一連の市販の装置は、例えばStem Corporation(Woodrolfe Road, Tollesbury, Essex, CM9 8SE, England)、又はH+P laboratory technology Ltd.(Bruckmannring 28, 85764 Oberschleiβheim, Germany)、又はRadleys(Shirehill, Saffron Walden, Essex, England)によって提供され、反応及び生成の並行手順に使用されうる。
【0094】
式Iの化合物、又は調製中に得られる中間体の並行精製には、とりわけ、クロマトグラフィー装置、例えばISCO, Inc.(4700 superiors Street, Lincoln, NE 68504, USA)による装置を使用できる。
【0095】
記載されている装置では、個々の処理工程は自動化されるが、処理工程間では手動操作を行わなければならないモジュラ手順になる。問題の自動モジュールが例えばロボットで操作されるシステムの半統合又は完全統合自動化を採用することによってこれを防ぐことが可能である。例えば、米国ではZymark Corporatio (Zymark Center, of Hopkinton, MA 01748)からシステムの全自動を得ることが可能である。
【0096】
ここに記載されたことに加えて、式Iの化合物を固相支持法により一部又はすべて調製することができる。この目的のために、合成、又は問題の手順に対応するように構成された合成の個々の中間工程又はすべての中間工程を合成樹脂に結合させる。固相支持合成法は、専ら専門的な文献、例えばBarry A., Bunin、「The Combinatorial index」、Academic Press, 1998に記載されている。
【0097】
固層支持合成法を用いると、文献から把握され、does gymnasticsにおいて、手動的又は自動的に実施できる一連のプロトコルが可能になる。例えば、IRORI(11149 North Torrey Pines Road, La Jolla CA 92037 USA)による製品が採用されている「ティーバッグ法」(Houghten)米国特許第4,631,211号; Houghten et al., Proc. Natl. Acad. Sci, 1985, 82, 5131-5135を半自動化することができる。例えば、Argonaut Technologies, Inc.(887 Industrial Road, San Carlos, CA 94070, USA)又はMultiSynTech Ltd.(Wullener field 4, 58454 Witten Germany)による装置によって固相支持並行合成の自動化が問題なく実施されている。
【0098】
本明細書に記載されている方法による調製は、ライブラリと呼ばれる物質集合体の形態で式Iの化合物を生成する。本発明は、式Iの少なくとも2つの化合物を含むライブラリにも関する。
【0099】
式III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV及びXVIは知られているか、又は知られている方法によって調製されうる。
【0100】
以下の非限定的な例は、式Iの化合物の調製を例示している。
【0101】
(化学実施例)
NMRスペクトルは、特に指定のない限り、重水素クロロホルムで実施された。
【0102】
以下に示す実施例では、量、すなわち百分率は、特に指定のない限り重量基準である。溶媒の割合は、体積基準である。
【実施例1】
【0103】
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1,3−ジチオラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(化合物1−1)
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ホルミル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(5.00g、13.7mmol)をジクロロメタン(100mL)に溶解させた溶液に対して、室温にて、N−ブロモスクシンイミド(0.74g、4.1mmol)を添加した後、1,2−エタンジチオール(1.98g、20.6mmol)を添加した。得られた混合物を室温で3.7時間攪拌した。次いで、2Nの水酸化ナトリウムを添加することによってそれを促進させた。層を分離させ、有機層を塩水で洗浄し、次いで(硫酸ナトリウムで)乾燥させた。次いで、それを濃縮して、薄いベージュ色の固体(7.0g)を与えた。19F−NMR:−63.791。
【実施例2】
【0104】
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1,3−ジチオラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル−エトキシエチレン(1:1)(化合物1−5)
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1,3−ジチオラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(0.30g、0.71mmol)をオルトギ酸トリエチル(4.45g、29.70mmol)に含めたものに対して、p−トルエンスルホン酸(18mg)を添加した。得られた混合物を1.5時間にわたって100℃まで加熱した。次いで、それを冷却し、次いで濃縮した。得られた粘性の液体をジクロロメタン(20mL)で希釈した。有機層を飽和重炭酸ナトリウム、塩水で洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させて、濃縮して黄色の油(0.35g、0.72mmol)を与えた。19F−NMR:−63.698。
【実施例3】
【0105】
1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1,3−ジチオラン−2−イル)−5−(メチルアミノ)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(化合物1−6)
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1,3−ジチオラン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル−エトキシエチレン(1:1)(0.30g、0.6mmol)をエタノール(40mL)に溶解させた溶液に対して、5℃にて水酸化ホウ素ナトリウム(74mg、1.9mmol)を添加した。得られた混合物を5時間室温で攪拌し、次いで水及び酢酸エチルで希釈した。層を分離させ、有機層を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、(NaSOで)乾燥させ、濃縮して、黄色の油(0.27g、0.6mmol)を与えた。19−F−NMR:−63.704。
【実施例4】
【0106】
1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−(メチルアミノ)−4−[1−オキシド−1,3−ジチオラン−2−イル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(化合物1−7&1−8)
1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1,3−ジチオラン−2−イル)−5−(メチルアミノ)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(0.16g、0.4mmol)を1,2−ジクロロエタンに溶解させた溶液に対して、0〜5℃にて、m−クロロ過安息香酸(90mg、70%、0.4mmol)を添加し、その温度範囲で1時間攪拌した。2N水酸化ナトリウム(10mL)及び酢酸エチル(25mL)を添加することによって反応を促進させた。室温で5分間攪拌した後に、層を分離させ、有機層を水及び飽和塩化ナトリウムで洗浄した。次いで、それを(NaSOで)乾燥させ、濃縮して、黄色の半固体を与えた。ヘプタン:酢酸エチル(1:1〜1:3)で溶出するシリカゲルカラムによるクロマトグラフ精製により、白色固体としての2つの生成物をスルホキシド(16.1mg、70.8mg、合計収率47%)として単離した。19F−NMR:−63.693、他−63.682。
【実施例5】
【0107】
1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1,3−ジチオラン−2−イル)−5−(メチルアミノ)−1H−ピラゾール−3−カルボチオアミド(化合物2〜6)
1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラチアン(0.157g、0.9mmol)をジメチルホルムアミド(4mL)に含めたものに対して、ナトリウムメトキシド(0.049g、0.9mmol)を添加し、得られた混合物を超音波処理して、均質な青色溶液を与えた。この得られた溶液を、1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1,3−ジチオラン−2−イル)−5−(メチルアミノ)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(0.08g、0.2mmol)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解させた溶液に室温にて窒素下で添加した。この混合物を室温で1時間攪拌した。次いで、それをエーテル(30mL)及び水(30mL)で希釈した。層を分離させ、水層をエーテルで抽出した。エーテル層を一緒にし、水(2×20mL)で2回洗浄し、(NaSOで)乾燥させ、濃縮して、黄色の固体を与えた。ヘプタン:酢酸エチル(4:1〜2:1)で溶出するシリカゲルによるクロマトグラフ精製により、黄色の固体(0.048g、55%)を得た。19F−NMR:−63.634。
【実施例6】
【0108】
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1,3−ジチアン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(化合物1〜93)
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ホルミル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(0.5g、1.4mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させた溶液に対して、N−ブロモスクシンイミド(0.075g、0.2mmol)を添加した後、1,3−ジメルカプトプロパン(0.19g、1.8mmol)を添加した。得られた溶液を室温で8時間攪拌した。次いで、2N水酸化ナトリウムを添加することによってそれを促進させた、層を分離させ、有機層を(NaSOで)乾燥させ、濃縮した。得られた固体を、ヘプタン:酢酸エチル(1:1)で溶出するシリカゲルカラムによってさらに精製して、白色の固体(0.2g、33%)を与えた。19F−NMR:−64.231。
【実施例7】
【0109】
5−アミノ−4−[ビス(エチルチオ)メチル]−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(化合物1〜61)
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ホルミル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(0.5g、1.4mmol)及びN−ブロモスクシンイミド(0.075g、0.2mmol)を塩化メチレン(10mL)に溶解させた溶液に対して、エタンチオール(0.26g、4.2mmol)を添加した。得られた溶液を還流しながら8時間加熱した。次いで、それを冷却し、2N水酸化ナトリウムを添加した。層を分離させ、有機層を(NaSOで)乾燥させ、濃縮した。ヘプタン:酢酸エチル(1:1)で溶出するシリカゲルカラムによるクロマトグラフ精製により、黄色の固体(0.35g、55%)を得た。19F−NMR:−64.226。
【0110】
表1から3に示されている以下の好ましい化合物も本発明の一部を形成し、上記実施例1から7又は上記一般的方法に従って、又は倣って調製された、又は調製されうる。
【0111】
表において、Meはメチルを意味し、Etはエチルを意味し、Prはn−プロピルを意味し、cPrはシクロプロピルを意味し、OMeはメトキシを意味し、OEtはエトキシを意味し、Phはフェニルを意味する。
【0112】
19F−NMRスペクトルシフト値はppmで示される。
化合物番号は、参照のみを目的として示される。
【0113】
【表1】



【0114】
【表2】



【0115】
【表3】



【0116】
本発明のさらなる特徴によれば、害虫をある場所で(at a locus)防除するための方法であって、害虫に対して有効量の式Iの化合物又はその塩を適用することを含む方法が提供される。この目的のために、前記化合物は、例えば以下に記載されるような殺虫性組成物の形態で(すなわち、殺虫性組成物に好適に使用される、適合する希釈剤又は担体及び/又は界面活性剤とともに)通常使用される。
【0117】
以下に用いられる「本発明の化合物」という用語は、以上に定義の式Iの化合物、及びその殺虫剤として許容可能な塩を包括する。
【0118】
以上に定義の本発明の一態様は、害虫をある場所で防除するための方法である。場所は、例えば、害虫自体、害虫が生息又は採餌する場所(植物、田畑、森林、果樹園、水路、土壌、又は植物製品等)、又は将来的に害虫の侵入を受けやすい場所を含む。したがって、本発明の化合物を害虫、害虫が生息又は採餌する場所、又は将来的に害虫の侵入を受けやすい場所に直接適用することができる。
【0119】
先述の殺虫剤用途から明らかなように、本発明は、殺虫剤として活性な化合物、及び節足動物、特に昆虫又はダニ、又は植物線虫を含む多くの害虫種の防除のための前記化合物の使用方法を提供する。したがって、本発明の化合物を実用的な用途、例えば農作物又は園芸作物、森林、獣医薬又は家畜飼育、又は公衆衛生の用途に有利に採用することができる。
【0120】
本発明の化合物を、例えば、以下の用途に、且つ以下の害虫に対して使用することができる。
【0121】
ハムシ、シロアリ(特に構造物保護用)、根ウジ、コメツキムシ幼虫、根ゾウムシ、茎食い虫(stalkborer)、ヨトウムシ、根アブラムシ、又は地虫等の土壌昆虫の防除用。根瘤線虫、シスト線虫、ダガー線虫、病巣線虫、又は茎若しくは球根線虫等の植物病原線虫に対する、又はダニに対する活性を提供するのにそれらを使用することもできる。土壌害虫、例えばハムシの防除のために、該化合物は、作物が植えられている、又は植えられる土壌、又は種子若しくは成長植物根に有効な量で有利に適用又は混入される。
【0122】
公衆衛生の分野において、該化合物は、多くの昆虫、特にイエバエ、サシバエ、ミズアブ、ノサシバエ、メクラアブ、ウマバエ、ユスリカ、ヌカカ、ブユ又は蚊等の汚染バエ又は他の双翅類害虫の防除に特に有用である。
【0123】
貯蔵製品、例えば穀物又はコムギ粉を含む穀類、落花生、動物飼料、木材又は家庭用品、例えばカーペット及び織物の保護において、本発明の化合物は、節足動物、特には、ゾウムシ、蛾又はダニを含む甲虫、例えばエフェスチアspp.(Ephestia spp.)(スジコナマダラメイガ)、アンスレヌスspp.(Anthrenus spp.)(カツオブシムシ)、トリボリウムspp.(Tribolium spp.)(コクヌストモドキ)、シトフィルスspp.(Sitophilus spp.)(穀物ゾウムシ)、又はアカルスspp.(Acarus spp.)(ダニ)による攻撃に対して有用である。
【0124】
侵入された家屋又は産業施設構内におけるゴキブリ、アリ又はシロアリ又は類似の節足動物害虫の防除、或いは水路、井戸、貯水池又はその他の流水域又は静水域における蚊の幼虫の防除。
【0125】
シロアリ、例えばレチクリテルメスspp.(Reticulitermes spp.)、ヘテロテルメスspp.(Heterotermes spp.)、コプトテルメスspp.(Coptotermes spp.)による建造物に対する攻撃を防止する際の土台、構造物又は土壌の処理。
【0126】
さらに、本発明の化合物は、工業材料を破壊する昆虫に対して高い殺虫作用を発揮することが認められた。
【0127】
例として、好ましくは、以下の昆虫が挙げられるが、それらに限定されない。
ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、クロロフォルス・ピロシス(Chlorophorus pilosis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、キセストビウム・ルフォビロスム(Xestobium rufovillosum)、プチリヌス・ペクチコルニス(Ptilinus pecticornis)、デンドロビウム・ペルチネクス(Dendrobium pertinex)、エルノビウス・モリス(Ernobius mollis)、プリオビウム・カルピニ(Priobium carpini)、ライクツス・ブルネウス(Lyctus brunneus)、ライクツス・アフリカヌス(Lyctus africanus)、ライクツス・プラニコリス(Lyctus planicollis)、ライクツス・リネアリス(Lyctus linearis)、ライクツス・プベセンス(Lyctus pubescens)、トロゴキシロン・アエクアレ(Trogoxylon aequale)、ミンセス・ルギコリス(Minthes rugicollis)、キシレボルスspec.(Xyleborus spec.)、トリプトデンドロンspec.(Tryptodendron spec.)、アパテ・モナクス(Apate monachus)、ボストリクス・カプシンス(Bostrychus capucins)、ヘテロボストリクス・ブルネウス(Heterobostrychus brunneus)、シノキシロンspec.(Sinoxylon spec.)、ディノデルス・ミヌツス(Dinoderus minutus)等の甲虫;
シレクス・ジュベンクス(Sirex juvencus)、ウロセルス・ギガス(Urocerus gigas)、ウロセルス・ギガス・タイグヌス(Urocerus gigas taignus)、ウロセルス・アウグア(Urocerus augur)等の膜翅目;
カロテルメス・フラビコリス(Kalotermes flavicollis)、クリプトテルメス・ブレビス(Cryptotermes brevis)、ヘテロテルメス・インジコラ(Heterotermes indicola)、レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)、レチクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus)、マストテルメス・ダルウィニエンシス(Mastotermes darwiniensis)、ゾーテルモプシス・ネバデンシス(Zootermopsis nevadensis)、コプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus)等のシロアリ;
レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)等のシミ。
【0128】
本文脈内において、工業材料は、好ましくはプラスチック、接着剤、膠、紙及び厚紙、革、木材、木工品及び塗料等の非生活材料を意味するものと理解される。
【0129】
同時に、対象物、海水又は汽水と接触する特に船体、仕切板、網、建物、埠頭及び信号設備の汚染に対する保護のために、本発明の化合物を使用することができる。
【0130】
さらに、本発明の化合物を防汚剤としての他の活性化合物と併用することができる。
【0131】
該活性化合物は、家庭、衛生及び貯蔵保護におけるズーペスト(zoopests)、特に共同住宅、作業場、事務所、車室等の閉鎖空間に出現する昆虫、蛛形類及びダニの防除に好適である。それらを単独で、又はこれらの害虫の防除のための家庭用殺虫剤製品における他の活性化合物及び助剤とともに使用することができる。それらは、敏感種及び耐性種に対して、並びに全ての発達段階に対して活性を有する。これらの害虫としては、以下のものが挙げられる。
サソリ目(Scorpionidea)、例えばブツス・オクシタヌス(Buthus occitanus)。
ダニ目(Acarina)、例えばナガヒメダニ(Argas persicus)、鳩扁ダニ(Argas reflexus)、ブリオビアspp.(Bryobia ssp.)、ニワトリダニ(Dermanyssus gallinae)、グリシファグス・ドメスチクス(Glyciphagus domesticus)、オルニソドラス・モウバタ(Ornithodorus moubat)、クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)、トロムビクラ・アルフレデュゲシ(Trombicula alfreddugesi)、ネウトロムビクラ・アウツムナリス(Neutrombicula autumnalis)、デルマトファゴイデス・プテロニシムス(Dermatophagoides pteronissimus)、デルマトファゴイデス・フォリナエ(Dermatophagoides forinae)。
真正クモ目(Araneae)、例えばアビクラリイダエ(Aviculariidae)、アラネイダエ(Araneidae)。
ザトウムシ目(Opiliones)、例えばシュードスコルピオネス・ケリファ(Pseudoscorpiones chelifer)、シュードスコルピオネス・ケイリジウム(Pseudoscorpiones cheiridium)、オピリオネス・ファランギウム(Opiliones phalangium)。
等脚目(Isopoda)、例えば、オニスカス・アセルス(Oniscus asellus)、ワラジムシ(Porcellio scaber)。
倍脚目(Diplopoda)、例えば、ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus)、ポリデスムスspp.(Polydesmus spp.)。
唇脚目(Chilopoda)、例えば、ゲオフィルスspp.(Geophilus spp.)。
シミ目(Zygentoma)、例えば、クテノレピスマspp.(Ctenolepisma spp.)、レピスマ サッカリナ(Lepisma saccharina)、レピスモデス・インクイリヌス(Lepismodes inquilinus)。
ゴキブリ目(Blatteria)、例えば、トウヨウゴキブリ(Blatta orientalies)、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、ブラッテラ・アサヒナイ(Blattella asahinai)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、パンチオラspp.(Panchiora spp.)、パルコブラッタspp.(Parcoblatta spp.)、ペリプラネタ・アウストララシアエ(Periplaneta australasiae)、ペリプラネタ・アメリカーナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタ・ブルンネア(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノーサ(Periplaneta fuliginosa)、スペラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa)。
サルタトリア(Saltatoria)目、例えば、アケタ・ドメスチクス/ヨーロッパイエコオロギ(Acheta domesticus)。
革翅目(Dermaptera)、例えば、ヨーロッパクギヌキハサミムシ(Forficula auricularia)。
等翅目(Isoptera)、例えば、カロテルメスspp.(Kalotermes spp.)、レチクリテルメスspp.(Reticulitermes spp.)。
チャタテムシ目(Psocoptera )、例えば、レピナツスspp.(Lepinatus spp.)、リポセリスspp.(Liposcelis spp.)。
鞘翅目(Coleoptera)、例えば、アンスレヌスspp.(Anthrenus spp.)、アタゲヌスspp.(Attagenus spp.)、デルメステスspp.(Dermestes spp.)、ラセチクス・オリザエ(Latheticus oryzae)、ネクロビアspp.(Necrobia spp.)、プチヌスspp.(Ptinus spp.)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィルス・グラナリウス(Sitophilus granarius)、シトフィルス・オリザエ(Sitophilus oryzae)、コクゾウムシ(Sitophilus zeamais)、ステゴビウム・パニセウム(Stegobium paniceum)。
双翅目(Diptera)、例えば、アエデス・アエギプティ(Aedes aegypti)、アエデス・アルボピクツス(Aedes albopictus)、アエデス・タエニオリンクス(Aedes taeniorhynchus)、アノフェレスspp.(Anopheles spp.)、カリフォラ・エリスロセファラ(Calliphora erythrocephala)、クリソゾーナ・プルビアリス(Chrysozona pluvialis)、クレクス・クインクエファスシアツス(Culex quinquefasciatus)、アカイエカ(Culex pipiens)、クレクス・タルサリス(Culex tarsalis)、ドロソフィアspp.(Drosophila spp.)、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、イエバエ(Musca domestica)、フレボトムスspp.(Phlebotomus spp.)、サルコファガ・カルナリア(Sarcophaga carnaria)、シムリウムspp.(Simulium spp.)、馬小屋ハエ(Stomoxys calcitrans)、ガガンボ(Tipula paludosa)。
鱗翅目(Lepidoptera)、例えば、アクロイア・グリセラ(Achroia grisella)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、プロジア・インテルプンクテラ(Plodia interpunctella)、チネア・クロアセラ(Tinea cloacella)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエリア(Tineola bissellielia)。
ノミ目(Siphonaptera)、例えば、イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ネコノミ(Ctenocephalides felis)、プレクス・イリタンス(Pulex irritans)、トゥンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、キセノプシラ・ケオピズ(Xenopsylla cheopis)。
膜翅目(Hymenoptera)、例えば、カムポノツス・ヘルクレアヌス(Camponotus herculeanus)、ラシウス・フリギノスス(Lasius fuliginosus)、ラシウス・ニゲル(Lasius niger)、ラシウス・ウムブラツス(Lasius umbratus)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、パラベスプラspp.(Paravespula spp.)、テトラモリウム・カエスピツム(Tetramorium caespitum)。
シラミ目(Anoplura)、例えば、ペジクルス・フマヌス・カピチス(Pediculus humanus capitis)、ペジクルス・フマヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、ペムフィグスspp.(Pemphigus spp.)、フィロエラ・バスタトリクス(Phylloera vastatrix)、フティルス・ピュビス(Phthirus pubis)。
異翅目(Heteroptera)、例えば、シメクス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)、シメクス・レクツラリウス(Cimex lectularius)、ロジヌス・プロリクス(Rhodinus prolixus)、トリアトマ・インフェスタンス(Triatoma infestans)。
【0132】
家庭用殺虫剤分野では、単独で、又はリン酸塩、カルバミド酸塩、ピレスロイド、ネオニコチノイド、成長調節剤、又は他の知られている殺虫剤類の活性化合物等の他の好適な活性化合物と組み合わせて使用される。
【0133】
薪餌又は餌場において、顆粒又は粉塵として、煙霧剤、非加圧噴霧剤、例えばポンプ及び粉塵化噴霧剤、ネブライザ、霧吹き器、発泡器、ゲル、セルロース又はプラスチックの蒸発板を有する蒸発製品、液体蒸発器、ゲル及び膜蒸発器、プロペラ駆動蒸発器、非エネルギー又は受動的蒸発システム、ハエ捕り紙、ハエトラップ及びハエ捕りゲルとともに使用される。
【0134】
農業において、鱗翅目(Lepidoptera)(蝶及び蛾)、例えば、ヘリオシス・ビレセンス(Heliothis virescens)(オオタバコガ)、ヘリオシス・アルミゲラ(Heliothis armigera)及びヘリオシス・ゼア(Heliothis zea)等のヘリオシスspp.(Heliothis spp.)の成虫、幼虫及び卵に対して使用される。鞘翅目(Coleoptera)(甲虫)、例えばアントノムスspp.(Anthonomus spp.)、例えばグランジス(grandis)(メキシコワタノミゾウムシ)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)(コロラドハムシ)、ジアブロチカspp.(Diabrotica spp.)(ハムシ)の成虫及び幼虫に対して使用される。異翅類(Heteroptera)(半翅目及び同翅目)、例えばキジラミ(Psylla spp.)、ベミシアspp.(Bemisia spp.)、トリアレウロデスspp.(Trialeurodes spp.)、アフィスspp.(Aphis spp.)、ミズスspp.(Myzus spp.)、メゴウラ・ヴィシアエ(Megoura viciae)、ピロキセラspp.(Phylloxera spp.)、ネフォテッチキスspp.(Nephotettix spp.)(ツマグロヨコバイ)、ニラパルバタspp.(Nilaparvata spp.)に対して使用される。
【0135】
双翅目(Diptera)、例えばムスカspp.(Musca spp.)に対して使用される。トリプス・ダバシ(Thrips tabaci)等のアザミウマ目(Thysanoptera)に対して使用される。ロクスタ(Locusta)及びシストセルカspp.(Schistocerca spp.)(バッタ及びコオロギ)、例えばグリルスspp.(Gryllus spp.)、及びアケタspp.(Acheta spp.)、例えばトウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blatella germanica)、ロクスタ・ミグラトリア・ミグラトリオイデス(Locusta migratoria migratorioides)、及びシストセルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)等の直翅目(Orthoptera)に対して使用される。トビムシ目(Collembola)、例えばペリプラネタspp.(Periplaneta spp.)及びブラッテラspp.(Blatella spp.)(ゴキブリ)に対して使用される。
【0136】
ダニ類(ダニ)、例えば、テトラニクスspp.(Tetranychus spp.)、及びパノニクスspp.(Panonychus spp.)等の農業的重要性を有する節足動物に対して使用される。
【0137】
直接、又は細菌性、ウイルス性、マイコプラズマ又は真菌性の植物病害を広めることによって農業、森林又は園芸に重要な植物又は木を攻撃する線虫に対して使用される。例えば、メロイドジンspp.(Meloidogyne spp.)(例えばメロイドジン・インコグニタ(M. incognita))等の根瘤線虫に対して使用される。
【0138】
獣医薬又は家畜飼育の分野、又は公衆衛生の維持において、脊椎動物、特に温血脊椎動物、例えば家畜、例えば牛、羊、山羊、馬、豚、家禽、犬又は猫に内部寄生又は外部寄生する節足動物、例えば、ダニ(tick)(例えば、アルガシダエspp.(Argasidae spp.)、例えばアルガスspp.(Argas spp.)及びオルニソドルスspp.(Ornithodorus spp.)(例えばオルニソドルス・モウバタ(Ornithodorus moubata))を含む軟体ダニ(soft-bodied tick));イキソディダエspp.(Ixodidae spp.)、例えばボーフィルスspp.(Boophilus spp.)、例えばボーフィルス・ミクロプラス(Boophilus microplus)、リピセファルスspp.(Rhipicephalus spp.)、例えばリピセファルス・アペンディクラトゥス(Rhipicephalus appendiculatus)及びリピセファルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)を含む硬体ダニ(hard-bodied tick);ダニ類(mite)(例えばダマリニアspp.(Damalinia spp.));ノミ(flea)(例えばクテノセファリデスspp.(Ctenocephalides spp.)、例えばネコノミ(Ctenocephalides felis)(ネコノミ)及びイヌノミ(Ctenocephalides canis)(イヌノミ))を含むダニ類(Acarina);シラミ(lice)、例えばメノポンspp.(Menopon spp.);双翅目(Diptera)(例えばアエデスspp.(Aedes spp.)、アノフェレスspp.(Anopheles spp.)、ムスカspp.(Musca spp.)、ヒポデルマspp.(Hypoderma spp.));半翅目(Hemiptera);網翅目(Dictyoptera)(例えばペリプラネタspp.(Periplaneta spp.)、ブラッテラspp.(Blatella spp.));膜翅目(Hymenoptera)に対して使用され、例えば寄生線虫例えば毛様線虫(Trichostrongylidae)族の構成員によって引き起こされる胃腸管の感染に対して使用される。
【0139】
本発明の好ましい態様において、式Iの化合物は、動物の寄生虫の防除に使用される。好ましくは、処理される動物は、犬又は猫等の家庭動物である。
【0140】
防除される寄生虫としては、例えば以下の寄生虫が挙げられる。
シラミ目(Anopluride)、例えば、ハエマトピヌスspp.(Haematopinus spp.)、リノグナツスspp.(Linognathus spp.)、ペディキュルスspp.(Pediculus spp.)、フィチルスspp.(Phtirus spp.)、ソレノポテスspp.(Solenopotes spp.)。
ハジラミ目(Mallophagida)及びアムブリセリナ(Amblycerina)亜目及びイシノセリナ(Ischnocerina)亜目、例えば、トリメノポンspp.(Trimenopon spp.)、メノポンspp.(Menopon spp.)、トリノトンspp.(Trinoton spp.)、ボビコーラspp.(Bovicola spp.)、ウエルネキエラspp.(Werneckiella spp.)、レピケントロンspp.(Lepikentron spp.)、ダマリナspp.(Damalina spp.)、トリコデクテスspp.(Trichodectes spp.)、フェリコーラspp.(Felicola spp.)。
双翅目(Diptera)及びネマトセリナ(Nematocerina)亜目及びブラキセリナ(Brachycerina)亜目、例えば、アエデスspp.(Aedes spp.)、アノフェレスspp.(Anopheles spp.)、クレキスspp.(Culex spp.)、シムリウムspp.(Simulium spp.)、エウシムリウムspp.(Eusimulium spp.)、フレボトムスspp.(Phlebotomus spp.)、ルトゾミイアspp.(Lutzomyia spp.)、クリコイデスspp.(Culicoides spp.)、クリソプスspp.(Chrysops spp.)、ヒボミトラspp.(Hybomitra spp.)、アチロツスspp.(Atylotus spp.)、タバヌスspp.(Tabanus spp.)、ハエマトポタspp.(Haematopota spp.)、フィリポミイアspp.(Philipomyia spp.)、ブラウラspp.(Braula spp.)、ムスカspp.(Musca spp.)、ヒドロタエアspp.(Hydrotaea spp.)、ストモキスspp.(Stomoxys spp.)、ハエマトビアspp.(Haematobia spp.)、モレリアspp.(Morellia spp.)、ファンニアspp.(Fannia spp.)、グロッシナspp.(Glossina spp.)、カリフォラspp.(Calliphora spp.)、ルシリアspp.(Lucilia spp.)、クリソミイアspp.(Chrysomyia spp.)、ウォルファルチアspp.(Wohlfahrtia spp.)、サルコファガspp.(Sarcophaga spp.)、オエストルスspp.(Oestrus spp.)、ヒポデルマspp.(Hypoderma spp.)、ガステロフィルスspp.(Gasterophilus spp.)、ヒッポボスカspp.(Hippobosca spp.)、リポプテナspp.(Lipoptena spp.)、メロファグスspp.(Melophagus spp.)。
ノミ目(Siphonapterida)、例えば、プレクスspp.(Pulex spp.)、クテノセファリデスspp.(Ctenocephalides spp.)、キセノプシラspp.(Xenopsylla spp.)、セラトフィルスspp.(Ceratophyllus spp)。
異翅目(Heteropterida)、例えば、シメクスspp.(Cimex spp.)、トリアトマspp.(Triatoma spp.)、ロドニウスspp.(Rhodnius spp.)、パンストロンギルスspp.(Panstrongylus spp.)。
ゴキブリ目(Blattarida)、例えば、トウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメリカーナ(Periplaneta americana)、チャバネゴキブリ(Blattela germanica)、スペラspp.(Supella spp.)。
ダニ亜綱(Acari)(ダニ(Acarina))及びメタスチグマタ(Metastigmata)目及びメソスチグマタ(Mesostigmata)目、例えば、アルガスspp.(Argas spp.)、オルニソドラスspp.(Ornithodorus spp.)、オトビウスspp.(Otobius spp.)、イクソデスspp.(Ixodes spp.)、アンブリオンマspp.(Amblyomma spp.)、ボーフィルスspp.(Boophilus spp.)、デルマセントルspp.(Dermacentor spp.)、ハエモフィサリスspp.(Haemophysalis spp.)、ヒアロマspp.(Hyalomma spp.)、リピセファルスspp.(Rhipicephalus spp)、デルマニススspp.(Dermanyssus spp.)、ライリエチアspp.(Raillietia spp.)、プネウモニススspp.(Pneumonyssus spp.)、ステルノストマspp.(Sternostoma spp.)、バロアspp.(Varroa spp.)。
アクチネジダ(Actinedida)目(プロスチグマタ(Prostigmata))及びアカリジダ(Acaridida)目(アスチグマタ(Astigmata))、例えば、アカラピスspp.(Acarapis spp.)、ケイレチエラspp.(Cheyletiella spp.)、オルニソケイレチアspp.(Ornithocheyletia spp.)、ミオビアspp.(Myobia spp.)、プソレルガテスspp.(Psorergates spp.)、デモデクスspp.(Demodex spp.)、トロムビクラspp.(Trombicula spp.)、リストロフォルスspp.(Listrophorus spp.)、アカルスspp.(Acarus spp.)、チロファグスspp.(Tyrophagus spp.)、カログリフスspp.(Caloglyphus spp.)、ヒポデクテスspp.(Hypodectes spp.)、プテロリカスspp.(Pterolichus spp.)、プソロプテスspp.(Psoroptes spp.)、コリオプテスspp.(Chorioptes spp.)、オトデクテスspp.(Otodectes spp.)、サルコプテスspp.(Sarcoptes spp.)、ノトエドレスspp.(Notoedres spp.)、クネミドコプテスspp.(Knemidocoptes spp.)、シトジテスspp.(Cytodites spp.)、ラミノシオプテスspp.(Laminosioptes spp.)。
【0141】
構造(I)の本発明の化合物は、牛、羊、山羊、馬、豚、ロバ、ラクダ、野牛、ウサギ、鶏、シチメンチョウ、雌アヒル、雌ガチョウ、ミツバチ等の農業動物、犬、猫、愛玩鳥、観賞魚等の他の家畜、並びにハムスター、モルモット、ラット及びマウス等の所謂実験動物に影響を及ぼす節足動物の防除にも好適である。これらの節足動物の防除によって、死亡率、及び性能低下(肉、乳、羊毛、皮、卵、みつ等における。)が低減されるため、本発明の化合物の使用によって、より経済的且つより簡単な家畜飼育が可能になる。
【0142】
獣医分野及び家畜飼育における該活性成分の使用は、例えば錠剤、カプセル、飲料、潅注、顆粒、ペースト、丸薬、貫通処理、座剤の形態の腸内投与、例えば注射(中でも筋肉内、皮下、静脈内、腹腔内注射)、インプラントによる非経口的投与、経鼻投与、ディッピング、噴霧、注ぎ及び滴射、洗浄、粉ふりの形態の経皮投与、及び首輪、耳標、尾標、足バンド、端綱、印付けデバイス等の、活性化合物を含む器具の利用による知られている手段によって実施される。
【0143】
牛、家禽、家畜等に使用される際は、構造(I)の活性化合物を、活性化合物を1から80重量%含む処方物(例えば粉末、エマルジョン、流動性薬剤)としてそのまま又は100から10000倍に希釈後に、或いは薬浴として使用することが可能である。
【0144】
本発明のさらなる態様において、式Iの化合物、又はその塩又は組成物は、獣医薬の調製に使用される。
【0145】
したがって、本発明のさらなる特徴は、既に上述した害虫を防除するための式Iの化合物又はその塩、又はその組成物の使用に関する。
【0146】
以上に挙げた害虫としては、例えば以下のものが挙げられる。
シラミ目(Anoplura)(フチラプテラ(Phthiraptera))、例えば、ダマリニアspp.(Damalinia spp.)、ハエマトピヌスspp.(Haematopinus spp.)、リノグナツスspp.(Linognathus spp.)、ペジクルスspp.(Pediculus spp.)、トリコデクテスspp.(Trichodectes spp.)。
クモ形綱(Arachnida)、例えば、アカルス・シロ(Acarus siro)、アセリア・シェルドーニ(Aceria sheldoni)、アクロプスspp.(Aculops spp.)、アキュルスspp.(Aculus spp.)、アンブリオンマspp.(Amblyomma spp.)、アルガスspp.(Argas spp.)、ボオフィルスspp.(Boophilus spp.)、ブレビパルプスspp.(Brevipalpus spp.)、ブリオビア・プラエチオサ(Bryobia praetiosa)、コリオプテスspp.(Chorioptes spp.)、デルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニクスspp.(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス・ピリ(Epitrimerus pyri)、エウテトラニクスspp.(Eutetranychus spp.)、エリオフィエスspp.(Eriophyes spp.)、ヘミタルソネムスspp.(Hemitarsonemus spp.)、ヒアロンマspp.(Hyalomma spp.)、イクソデスspp.(Ixodes spp.)ラトロデクツス・マクタンス(Latrodectus mactans)、メタテトラニクスspp.(Metatetranychus spp.)、オリゴニクスspp.(Oligonychus spp.)、オルニトドロスspp.(Ornithodoros spp.)、パノニクスspp.(Panonychus spp.)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリファゴタルソネムス・ラトゥス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテスspp.(Psoroptes spp.)、リピセファルスspp.(Rhipicephalus spp.)、リゾグリフスspp.(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテスspp.(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio maurus)、ステノタルソネムスspp.(Stenotarsonemus spp.)、タルソネムスspp.(Tarsonemus spp.)、テトラニクスspp.(Tetranychus spp.)、バサテス・リコペルシシ(Vasates lycopersici)。
双殻網(Bivalva)、例えば、ドレイセナspp.(Dreissena spp.)。
唇脚目(Chilopoda)、例えば、ゲオフィルスspp.(Geophilus spp.)、スクチゲラspp.(Scutigera spp.)。
鞘翅目(Coleoptera)、例えば、アカントセリデス・オブテクツス(Acanthoscelides obtectus)、アドレツスspp.(Adoretus spp.)、アゲラスチカ・アルニ(Agelastica alni)、アグリオテスspp.(Agriotes spp.)、アンフィマロン・ソルスチチアリス(Amphimallon solstitialis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、アノプロフォラspp.(Anoplophora spp.)、アントノムスspp.(Anthonomus spp.)、アントレヌスspp.(Anthrenus spp.)、アポゴニアspp.(Apogonia spp.)、アトマリアspp.(Atomaria spp.)、アタゲヌスspp.(Attagenus spp.)、ブルチジウス・オブテクツス(Bruchidius obtectus)、ブルクスspp.(Bruchus spp.)、セウトリンクスspp.(Ceuthorhynchus spp.)、クレオヌス・メンジクス(Cleonus mendicus)、コノデルスspp.(Conoderus spp.)、コスモポリテスspp.(Cosmopolites spp.)、コステリトラ・ゼアランジカ(Costelytra zealandica)、クルクリオspp.(Curculio spp.)、クリプトリンクス・ラパシ(Cryptorhynchus lapathi)、デルメステスspp.(Dermestes spp.)、ジアブロチカspp.(Diabrotica spp.)、エピラクナspp.(Epilachna spp.)、ファウスチヌス・クバエ(Faustinus cubae)、ギビウム・プシロイデス(Gibbium psylloides)、ヘテロニクス・アラトル(Heteronychus arator)、ヒラモルファ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、ヒロトルペス・パジュルス(Hylotrupes bajulus)、ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)、ヒポセネムスspp.(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサングイネア(Lachnosterna consanguinea)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リソロプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リクスspp.(Lixus spp.)、リクツスspp.(Lyctus spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)、ミグドルスspp.(Migdolus spp.)、モノカムスspp.(Monochamus spp.)、ナウパクツス・キサンソグラフス(Naupactus xanthographus)、ニプツス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、オリクテス・リノセロス(Oryctes rhinoceros)、オリザエフィルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オチオリンクス・スルカツス(Otiorrhynchus sulcatus)、オキシセトニア・ジュクンダ(Oxycetonia jucunda)、ファエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、フィロファガspp.(Phyllophaga spp.)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、プレムノトリペスspp.(Premnotrypes spp.)、プシリオデス・クリソセファラ(Psylliodes chrysocephala)、プチヌスspp.(Ptinus spp.)、リゾビウス・ベントラリス(Rhizobius ventralis)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィルスspp.(Sitophilus spp.)、スフェノフォルスspp.(Sphenophorus spp.)、ステルネクスspp.(Sternechus spp.)、シムフィレテスspp.(Symphyletes spp.)、テネブリオ・モリトル(Tenebrio molitor)、トリボリウムspp.(Tribolium spp.)、トロゴデルマspp.(Trogoderma spp.)、チキウスspp.(Tychius spp.)、キシロトレクスspp.(Xylotrechus spp.)、ザブルスspp.(Zabrus spp.)。
トビムシ目(Collembola)、例えば、オニチウルス・アルマツス(Onychiurus armatus)。
革翅目(Dermaptera)、例えば、ホルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
倍脚目(Diplopoda)、例えば、ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus)。
双翅目(Diptera)、例えば、アエデスspp.(Aedes spp.)、アノフェレスspp.(Anopheles spp.)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、カリフォラ・エリスロセファラ(Calliphora erythrocephala)、セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata)、クリソミイアspp.(Chrysomyia spp.)、コクリオミイアspp.(Cochliomyia spp.)、コルディロビア・アンスロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クレキスspp.(Culex spp.)、クテレブラspp.(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、ドロソフィアspp.(Drosophila spp.)、ファニアspp.(Fannia spp.)、ガストロフィルスspp.(Gastrophilus spp.)、ヒレミイアspp.(Hylemyia spp.)、ヒポボスカspp.(Hyppobosca spp.)、ヒポデルマspp.(Hypoderma spp.)、リリオミザspp.(Liriomyza spp.)、ルシリアspp.(Lucilia spp.)、ムスカspp.(Musca spp.)、ネザラspp.(Nezara spp.)、オエストルスspp.(Oestrus spp.)、オシネラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミイア・ヒオスシアミ(Pegomyia hyoscyami)、フォルビアspp.(Phorbia spp.)、ストモキスspp.(Stomoxys spp.)、タバヌスspp.(Tabanus spp.)、タニアspp.(Tannia spp.)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、ウォルファルチアspp.(Wohlfahrtia spp.)。
腹足綱(Gastropoda)、例えば、アリオンspp.(Arion spp.)、ビオムファラリアspp.(Biomphalaria spp.)、ブリヌスspp.(Bulinus spp.)、デロセラスspp.(Deroceras spp.)、ガルバspp.(Galba spp.)、リムナエアspp.(Lymnaea spp.)、オンコメラニアspp.(Oncomelania spp.)、スクシネアspp.(Succinea spp.)。
蠕虫綱(Helminth)、例えば、アンシロストマ・デュオデナレ(Ancylostoma duodenale)、アンシロストマ・ケイラニクム(Ancylostoma ceylanicum)、アシロストマ・ブラジリエンシス(Acylostoma braziliensis)、アンシロストマspp.(Ancylostoma spp.)、アスカリス・ルブリコイデス(Ascaris lubricoides)、アスカリスspp.(Ascaris spp.)、ブルギアマライイ(Brugia malayi)、ブルギア・チモリ(Brugia timori)、ブノストムムspp.(Bunostomum spp.)、カベルチアspp.(Chabertia spp.)、肝吸虫(Clonorchis spp.)、コオペリアspp.(Cooperia spp.)、ディクロコエリウムspp.(Dicrocoelium spp.)、ディクチオカウルス・フィラリア(Dictyocaulus filaria)、ディフィロボスリウム・ラツム(Diphyllobothrium latum)、ドラクンクルス・メジネンシス(Dracunculus medinensis)、エキノコッカス・グラヌロスス(Echinococcus granulosus)、エキノコッカス・ムルチロクラリス(Echinococcus multilocularis)、エンテロビウス・ベルミクラリス(Enterobius vermicularis)、ファシオラspp.(Faciola spp.)、ハエモンクスspp.(Haemonchus spp.)、ヘテラキスspp.(Heterakis spp.)、ヒメノレピス・ナナ(Hymenolepis nana)、ヒオストロングルスspp.(Hyostrongulus spp.)、ロア糸状虫(Loa Loa)、ネマトジルスspp.(Nematodirus spp.)、オエソファゴストムムspp.(Oesophagostomum spp.)、オピスソルキスspp.(Opisthorchis spp.)、オンコセルカ・ボルブルス(Onchocerca volvulus)、オステルタギアspp.(Ostertagia spp.)、肺吸虫(Paragonimus spp.)、シキストソメンspp.(Schistosomen spp.)、ストロンギロイデス・フエレボルニ(Strongyloides fuelleborni)、ストロンギロイデス・ステルコラリス(Strongyloides stercoralis)、ストロニロイデスspp.(Stronyloides spp.)、タエニア・サギナタ(Taenia saginata)、タエニア・ソリウム(Taenia solium)、トリキネラ・スピラリス(Trichinella spiralis)、トリキネラ・ナチバ(Trichinella nativa)、トリキネラ・ブリトビ(Trichinella britovi)、トリキネラ・ネルソニ(Trichinella nelsoni)、トリキネラ・シュードプシラリス(Trichinella pseudopsiralis)、トリコストロングルス(Trichostrongulus spp.)、トリクリス・トリクリア(Trichuris trichuria)、ウケレリア・バンクロフチ(Wuchereria bancrofti)。
加えて、アイメリア(Eimeria)等の原生動物(protozoa)を防除することができる。
異翅目(Heteroptera)、例えば、アナサ・トリスチス(Anasa tristis)、アンテスチオプシスspp.(Antestiopsis spp.)、ブリッサスspp.(Blissus spp.)、カロコリスspp.(Calocoris spp.)、カムピロムマ・リビダ(Campylomma livida)、カベレリウスspp.(Cavelerius spp.)、シメクスspp.(Cimex spp.)、クレオンチアデス・ディルツス(Creontiades dilutus)、ダシヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ディケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ディコノコリス・ヘウェッチ(Diconocoris hewetti)、ディスデルクスspp.(Dysdercus spp.)、エウスキスツスspp.(Euschistus spp.)、エウリガステルspp.(Eurygaster spp.)、ヘリオペルチスspp.(Heliopeltis spp.)、ホルシアス・ノビレルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサspp.(Leptocorisa spp.)、レプトグロッサス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、リグスspp.(Lygus spp.)、マクロペス・エクスカバツス(Macropes excavatus)、メクラカメムシ(Miridae)、ネザラspp.(Nezara spp.)、オエバルスspp.(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエスマ・クアドラタ(Piesma quadrats)、ピエゾドルスspp.(Piezodorus spp.)、プサルス・セリアツス(Psallus seriatus)、シューダシスタ・パルセア(Pseudacysta persea)、ロドニウスspp.(Rhodnius spp.)、サールベルゲラシングラリス(Sahlbergella singularis)、スコチノフォラspp.(Scotinophora spp.)、ナシグンバイ(Stephanitis nashi)、チブラカspp.(Tibraca spp.)、トリアトマspp.(Triatoma spp.)。
同翅目(Homoptera)、例えば、アシルソシポンspp.(Acyrthosipon spp.)、アエネオラミアspp.(Aeneolamia spp.)、アゴノスセナspp.(Agonoscena spp.)、アレウロデスspp.(Aleurodes spp.)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アロウロスリクスspp.(Aleurothrixus spp.)、アムラスカspp.(Amrasca spp.)、アヌラフィス・カルデュイ(Anuraphis cardui)、アオニジエラspp.(Aonidiella spp.)、アファノスチグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アフィスspp.(Aphis spp.)、アルボリジア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピジエラspp.(Aspidiella spp.)、アスピジオツスspp.(Aspidiotus spp.)、アタヌスspp.(Atanus spp.)、アウラコルスム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ベミシアspp.(Bemisia spp.)、ムギワラギクオマルアブラムシ(Brachycaudus helichrysii)、ブラキコルスspp.(Brachycolus spp.)、ブレビコリネ・ブラシカエ(Brevicoryne brassicae)、カリギポナ・マルギナタ(Calligypona marginata)、カルネオセファラ・フルギダ(Carneocephala fulgida)、セラトバクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、セルコピダエ(Cercopidae)、セロプラステスspp.(Ceroplastes spp.)、カエトシフォン・フラガエフォリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキイ(Chlorita onukii)、クロマフィス・ジュグランジコラ(Chromaphis juglandicola)、クリソムファルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、シカデュリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、コッコミチルス・ハリ(Coccomytilus halli)、コッカスspp.(Coccus spp.)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ダルブルスspp.(Dalbulus spp.)、ディアレウロデスspp.(Dialeurodes spp.)、ディアフォリナspp.(Diaphorina spp.)、ディアスピスspp.(Diaspis spp.)、ドラリスspp.(Doralis spp.)、ドロシカspp.(Drosicha spp.)、ディサフィスspp.(Dysaphis spp.)、ディスミコッカスspp.(Dysmicoccus spp.)、エムポアスカspp.(Empoasca spp.)、エリオソマspp.(Eriosoma spp.)、エリスロネウラspp.(Erythroneura spp.)、エウスセリス・ビロバツス(Euscelis bilobatus)、ゲオコッカス・コッフェアエ(Geococcus coffeae)、ホマロジスカ・コアグラタ(Homalodisca coagulata)、ヒアロプテルス・アルンジニス(Hyalopterus arundinis)、イセルヤspp.(Icerya spp.)、イディオセルスspp.(Idiocerus spp.)、イジオスコプスspp.(Idioscopus spp.)、ラオデルファキス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)、レカニウムspp.(Lecanium spp.)、レピドサフェスspp.(Lepidosaphes spp.)、リパフィス・エリシミ(Lipaphis erysimi)、マクロシフムspp.(Macrosiphum spp.)、マハナルバ・フィムブリオラタ(Mahanarva fimbriolata)、メラナフィス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエラspp.(Metcalfiella spp.)、メトポロフィウム・ディロドゥム(Metopolophium dirhodum)、モネリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミズスspp.(Myzus spp.)、ナソノビア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネフォテッチキスspp.(Nephotettix spp.)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、オンコメトピアspp.(Oncometopia spp.)、オルセジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、パラベミシア・ミリカエ(Parabemisia myricae)、パラトリオザspp.(Paratrioza spp.)、パルラトリアspp.(Parlatoria spp.)、ペムフィグスspp.(Pemphigus spp.)、ペレグリヌス・マイジス(Peregrinus maidis)、フェナコッカスspp.(Phenacoccus spp.)、フロエオミズス・パッセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、フォロドン・フムリ(Phorodon humuli)、フィロキセラspp.(Phylloxera spp.)、ピナスピス・アスピジストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコッカスspp.(Planococcus spp.)、プロトプルビナリア・ピリフォルミス(Protopulvinaria pyriformis)、シューダウラカスピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、シュードコッカスspp.(Pseudococcus spp.)、プシラspp.(Psylla spp.)、プテロマルスspp.(Pteromalus spp.)、ピリラspp.(Pyrilla spp.)、クアドラスピジオツスspp.(Quadraspidiotus spp.)、クエサダ・ギガス(Quesada gigas)、ラストロコッカスspp.(Rastrococcus spp.)、ロパロシフムspp.(Rhopalosiphum spp.)、サイセチアspp.(Saissetia spp.)、スカホイデス・チタヌス(Scaphoides titanus)、スキザフィス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、セレナスピドゥス・アルチクラツス(Selenaspidus articulatus)、ソガタspp.(Sogata spp.)、ソガテラ・フルシフェラ(Sogatella furcifera)、ソガトデスspp.(Sogatodes spp.)、スチクトセファラ・フェスチナ(Stictocephala festina)、テナラファラ・マレイエンシス(Tenalaphara malayensis)、チノカリス・カルヤエフォリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピスspp.(Tomaspis spp.)、トキソプテラspp.(Toxoptera spp.)、トリアレウロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トリオザspp.(Trioza spp.)、チフロシバspp.(Typhlocyba spp.)、ウナスピスspp.(Unaspis spp.)、ヴィテウス・ヴィティフォリイ(Viteus vitifolii)。
膜翅目(Hymenoptera )、例えば、ジプリオンspp.(Diprion spp.)、ホプロカンパspp.(Hoplocampa spp.)、ラシウスspp.(Lasius spp.)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ベスパspp.(Vespa spp.)。
等脚目(Isopoda)、例えば、アルマジリジウム・ブルガレ(Armadillidium vulgare)、オニスカス・アセルス(Oniscus asellus)、ポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
等翅目(Isoptera)、例えば、レチクリテルメスspp.(Reticulitermes spp.)、オドントテルメスspp.(Odontotermes spp.)。
鱗翅目(Lepidoptera)、例えば、アクロニクタ・マジョル(Acronicta major)、アエジア・レウコメラス(Aedia leucomelas)、アグロチスspp.(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アンチカルシアspp.(Anticarsia spp.)、バラスラ・ブラシカエ(Barathra brassicae)、ブクラトリクス・ツルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエシア・ポダナ(Cacoecia podana)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、キロspp.(Chilo spp.)、コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、クリシア・アムビグエラ(Clysia ambiguella)、クナファロセルスspp.(Cnaphalocerus spp.)、エアリアス・インスルナ(Earias insulana)、エフェスチア・クエニエラ(Ephestia kuehniella)、エウプロクチス・クリソロエア(Euproctis chrysorrhoea)、エウキソアspp.(Euxoa spp.)、フェルチアspp.(Feltia spp.)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、ヘリコベルパspp.(Helicoverpa spp.)、ヘリオシスspp.(Heliothis spp.)、ホフマノフィラ・シュードスプレテラ (Hofmannophila pseudospretella)、ホモナ・マグナニマ(Homona magnanima)、ヒポノメウタ・パデラ(Hyponomeuta padella)、ラフィグマspp.(Laphygma spp.)、リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、リソファネ・アンテナタ(Lithophane antennata)、ロキサグロティス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リマントリアspp.(Lymantria spp.)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マメストラ・ブラシカエ(Mamestra brassicae)、モシス・レパンダ(Mocis repanda)、ミティムナ・セパラタ(Mythimna separata)、オリアspp.(Oria spp.)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、パノリス・フラムメア(Panolis flammea)、ペクチノフォラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)、フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、ピエリスspp.(Pieris spp.)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プロデニアspp.(Prodenia spp.)、シュードアレチアspp.(Pseudaletia spp.)、シュードプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ピラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、スポドプテラspp.(Spodoptera spp.)、テェルメシア・ゲマタリス(Thermesia gemmatalis)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)、トリトリキス・ビリダナ(Tortrix viridana)、トリコプルシアspp.(Trichoplusia spp.)。
直翅目(Orthoptera)、例えば、ヨーロッパイエコオロギ(Acheta domesticus)、トウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、グリロタルパspp.(Gryllotalpa spp.)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタspp.(Locusta spp.)、メラノプルスspp.(Melanoplus spp.)、ペリプラネタ・アメリカーナ(Periplaneta americana)、シストセルカ グレガリア(Schistocerca gregaria)。
ノミ目(Siphonaptera)、例えば、セラトフィルスspp.(Ceratophyllus spp.)、キセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
シンフィラ目(Symphyla)、例えば、スクチゲレラ・イマクラタ(Scutigerella immaculata)。
アザミウマ目(Thysanoptera)、例えば、バリオスリプス・ビフォルミス(Baliothrips biformis)、エネオスリプス・フラベンス(Enneothrips flavens)、フランクリニエラspp.(Frankliniella spp.)、ヘリオスリプスspp.(Heliothrips spp.)、ヘルシノトリプス・フェモラリス(Hercinothrips femoralis)、カコトリプスspp.(Kakothrips spp.)、リピフォロスリプス・クルエンタツス(Rhipiphorothrips cruentatus)、スシルトトリプスspp.(Scirtothrips spp.)、タエニオスリプス・カルダモニ(Taeniothrips cardamoni)、スリプスspp.(Thrips spp)。
シミ目(Thysanura)、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)。
【0147】
植物寄生線虫としては、例えば、アングイナspp.(Anguina spp.)、アフェレンコイデスspp.(Aphelenchoides spp.)、ベロノアイムスspp.(Belonoaimus spp.)、ブルサフェレンクスspp.(Bursaphelenchus spp.)、ナミクキセンチュウ(Ditylenchus dipsaci)、グロボデラspp.(Globodera spp.)、ヘリオコチレンクスspp.(Heliocotylenchus spp.)、ヘテロデラspp.(Heterodera spp.)、ロンギドルスspp.(Longidorus spp.)、メオイドギネspp.(Meloidogyne spp.)、プラチレンクスspp.(Pratylenchus spp.)、バナナネモグリセンチュウ(Radopholus similis)、ロチレンクスspp.(Rotylenchus spp.)、トリコドルスspp.(Trichodorus spp.)、ティレンコリンクスspp.(Tylenchorhynchus spp.)、ティレンクルスspp.(Tylenchulus spp.)、ミカンネセンチュウ(Tylenchulus semipenetrans)、キシフィネマspp.(Xiphinema spp.)が挙げられる。
【0148】
本発明の構造(I)の化合物は、特に、アブラムシ(例えば、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)及びモモアカアブラムシ(Myzus persicae))、甲虫の幼虫(例えば、ファエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae))、蝶の毛虫(例えば、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、スポドプテラ・エキシグア(Spodoptera exigua)及びスポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda))に対する強い作用によって特徴づけられる。
【0149】
本発明の化合物を、除草剤、毒性緩和剤、成長調節剤として、又は植物特性を改良するための薬剤として、又は殺微生物剤、例えば殺真菌剤、抗黴剤、殺細菌剤、殺ウイルス剤(ウイロイドに対する薬剤を含む)として、又はMLO(マイコプラズマ様微生物)及びRLO(リッケチア様微生物)に対する薬剤として、一定の濃度又は適用量で場合によって使用することもできる。さらなる活性化合物の合成用の中間体又は前駆体として、場合によって使用することもできる。
【0150】
本発明によれば、すべての植物及び植物部分を処理することが可能である。植物は、本明細書では、望ましい野生植物及び望ましくない野生植物又は培養変種(天然培養変種を含む)等のすべての植物及び植物集団を意味するものと理解される。培養変種は、形質転換植物を含み、植物種保護権により保護可能又は保護不可能な植物種を含む、従来の繁殖及び最適化方法、又は生物工学又は遺伝子工学法、又はそれらの組合せによって得ることができる植物でありうる。植物部分は、例えば、葉、針状葉、柄、茎、花、子実体、果実及び種子、並びに根、球根、根茎を含む苗、葉、花及び根等の植物のすべての地上及び地下部分及び器官であると理解される。収穫作物、並びに発育及び生殖再生材料、例えば切り枝、球根、根茎、苗条、及び種子も植物部分に属する。
【0151】
節足動物、特に昆虫又はダニ、又は特に植物の線虫害虫等の蠕虫の防除のための実用的な使用において、1つの方法は、例えば、植物又はそれらが成長する培地に対して有効量の本発明の化合物を適用することを含む。当該方法では、本発明の化合物は、一般には、節足動物又は線虫の侵入を防除しようとする場所に対して、処理する場所1ヘクタール当たり約2gから約1kgの活性化合物の範囲の有効量で適用される。理想的な条件下では、防除する害虫に応じて、より少量でも十分な保護を提供することができる。一方、悪天候条件、害虫の抵抗性、又は他の要因により、活性成分をより多量に使用することが必要でありうる。最適な量は、いくつかの要因、例えば防除されている害虫の種類、侵入を受けた植物の種類又は成長段階、畦間隔又は適用方法に通常依存する。好ましくは、活性化合物の有効量の範囲は、約10g/ヘクタールから約400g/ヘクタール、より好ましくは約50g/ヘクタールから約200g/ヘクタールである。
【0152】
害虫が土壌介在性である場合は、一般に処方組成物に存在する活性化合物は、処理(すなわち、例えば散布又は帯状処理)される領域に対して任意の便利な方法で均一に分散され、約10gai/ヘクタールから約400gai/ヘクタール、好ましくは約50gai/ヘクタールから約200gai/ヘクタール(「ai」は「活性成分」を意味する。)の量で適用される。苗に対する根浸又は植物に対する点滴潅漑として適用される場合は、溶液又は懸濁液は、約0.075から約1000mgai/l、好ましくは約25から約200mgai/lを含有する。要望に応じて、田畑又は作物成長領域全体に対して、或いは攻撃から保護される種子又は植物に近接して適用される。本発明の化合物を領域に対する水の散布により土壌に流し込むか、又は降雨の自然作用にゆだねることが可能である。適用中又は適用後に、処方化合物を、要望に応じて、例えば耕起、円板すきによる耕起、又はドラッグチェーンの使用によって機械的に土壌に分散させることが可能である。植栽前、植栽時、植栽後で発芽の前、又は発芽後に適用することが可能である。
【0153】
本発明の化合物及びそれを用いた害虫の防除方法は、田畑作物、飼料作物、企業農業作物、温室作物、果樹園作物又はブドウ園作物、観賞植物、又は企業農業又は森林木、例えば、穀物(コムギ又はイネ等)、ワタ、野菜(コショウ等)、田畑作物(サトウダイコン、ダイズ又はアブラナ等)、草原作物又は飼料作物(トウモロコシ又はソルガム等)、果樹園又は木立(石果又はピット果実又は柑橘類等)、草原又は庭園若しくは公園の観賞植物、花又は野菜又は低木、又は森林、企業農業及び苗床における森林木(落葉樹及び常緑樹の両方)を保護する上で特に有用である。
【0154】
それらは、例えば、ハバチ又は甲虫又はシロアリによる攻撃から木材(立木、倒木、変換木、貯蔵木又は構造木)を保護する上でも有用である。
【0155】
それらは、そのままでも、粉砕しても、製品に混入しても、蛾、甲虫、ダニ又は穀物ゾウムシの攻撃から穀類、果実、堅果、香辛料又はタバコ等の貯蔵品を保護するのに適用される。また、天然又は変換形態(例えばカーペット又は織物として)の皮、毛、羊毛又は羽毛等の貯蔵家畜製品を蛾又は甲虫の攻撃から保護するとともに、貯蔵肉、魚又は穀類を甲虫、ダニ又はハエの攻撃から保護する。
【0156】
また、本発明の化合物及びその使用方法は、家畜、例えば先述の家畜に対して有害であり、又は疾病の媒介体として分布若しくは作用する節足動物又は蠕虫を防除する上で、特にマダニ、ダニ類、シラミ、ノミ、ユスリカ、又はサシバエ、迷惑バエ又はハエウジ病バエを防除する上で特に有用である。
【0157】
本発明の化合物は、宿主家畜内に存在し、又は皮膚内又は皮膚上で採餌し、又は動物の血を吸う節足動物又は蠕虫を防除する上で特に有用であり、その目的のために、経口、非経口、経皮又は局所投与することができる。
【0158】
成長作物又は作物が成長する場所に対して、又は種子粉依として適用するための後述の組成物を、概して、貯蔵品、家庭用品、資産、又は一般環境の領域の保護に代替的に採用することができる。本発明の化合物を適用する好適な手段としては、以下のものが挙げられる。
成長作物に対して、液体潅注、微粉、顆粒、霧又は泡による土壌又は根処理として、葉面噴霧剤(例えば、畦内噴霧剤)、粉塵、顆粒、霧又は泡、或いは微細化又はカプセル化組成物の懸濁物として適用する;作物の種子に対して、液体スラリー又は粉塵による、種子粉衣としての適用を介して適用する。
節足動物又は蠕虫に侵入された、又はその侵入に曝された動物に対して、活性成分が、節足動物又は蠕虫に対して即効の且つ/又は長期間にわたって長期的作用を発揮する組成物の非経口、経口又は局所投与、例えば餌への混入、又は好適な経口消化性医薬処方物、食餌、岩塩、栄養補助食品、注ぎ処方物、噴霧剤、浴、浸漬、シャワー、ジェット、粉塵、グリース、シャンプー、クリーム、ワックス塗抹又は家畜自己処理システムによって適用する。
一般的環境、又は貯蔵品、材木、家庭用品又は家屋若しくは産業施設構内を含む、害虫が潜伏しうる特定の場所に対して、噴霧剤、霧、粉塵、煙、ワックス塗抹、ラッカ、顆粒又は餌として、或いは水路、井戸、貯水池、又は他の流水又は静水域への細流に含めて適用する。
【0159】
式Iの化合物は、経口投与される場合は動物の寄生虫の防除に特に有用であり、本発明のさらなる好ましい態様において、式Ia又はIbの化合物は、経口投与による動物の寄生虫の防除に使用される。式Iの化合物又はその塩を食前、食中又は食後に投与することができる。式Iの化合物又はその塩を担体及び/又は食料と混合することができる。
【0160】
式Iの化合物又はその塩は、一般には、動物の体重1kg当たり(mg/kg)0.1から500mg/kgの式Ia又はIbの化合物又はその塩の用量範囲で動物に対して経口投与される。
【0161】
式Iの化合物又はその塩によって処理される動物、好ましくは家畜の処理頻度は、一般には、1週間に約1回から1年に約1回、好ましくは2週間に約1回から3ヵ月に1回である。
【0162】
本発明の化合物を殺内部寄生虫剤及び/又は殺外部寄生虫剤及び/又は殺内外部寄生虫剤等の他の殺寄生虫剤として有効な材料とともに最も有利に投与することができる。例えば、当該化合物としては、アベルメクチン又はミルベマイシン、例えばイベルメクチン、ピラテル等の大環状ラクトン、又はルフェヌロン又はメトプレン等の昆虫成長調節剤が挙げられる。
【0163】
知られている遺伝子組換え植物、又は開発される遺伝子組換え植物の作物における有害な生物を防除するために、式Iの化合物を採用することも可能である。概して、遺伝子組換え植物は、特に有利な特性、例えば、特定の作物保護材に対する耐性、植物病害、又は特定の昆虫、又は真菌、細菌若しくはウイルス等の微生物等の植物病害の病原体に対する耐性によって特徴づけられる。他の具体的な特性は、例えば、量、質、貯蔵特性、組成及び具体的な構成物に関わる収穫素材に関する。したがって、デンプン含有量が増加されている、又はデンプン質が改質されている、又は収穫素材が異なる脂肪酸組成を有する遺伝子組換え植物が知られている。
【0164】
これらの植物に特に有利な価値ある特性(「形質」)を付与する遺伝子工学処理した遺伝物質によって受けたすべての植物は、好ましくは本発明に従って処理される(遺伝子工学によって得られた)遺伝子組換え植物又は植物種に属する。当該特性の例は、植物成長の向上、高温又は低温に対する耐性の向上、干ばつ又は水若しくは土壌塩分に対する耐性の向上、開花性能の向上、収穫の簡素化、成熟の加速化、収穫率の増加、作物の品質及び/又は栄養価の向上、作物の貯蔵寿命及び/又は加工の向上である。当該特性のさらに且つ特に強調される例は、昆虫、ダニ、病原性植物真菌、細菌及び/又はウイルス等のズーペスト及び細菌性害虫に対する植物の耐性の向上、並びに特定の除草剤に対する植物の耐性の向上である。当該遺伝子組換え植物の例は、穀物(コムギ、イネ)、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、サトウダイコン、トマト、エンドウ及び他の野菜種、ワタ、タバコ、セイヨウアブラナ等の重要な栽培型植物、並びに果実植物(リンゴ果実、ナシ、柑橘類果実及びブドウを含む)であり、それによりトウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、ワタ、タバコ及びセイヨウアブラナが特に強調される。特に強調される特性(「形質」)は、植物内に形成される毒素、特に、バチルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)(例えば、遺伝子CryIA(a)、CryIA(b)、CryIA(c)、CryIIA、CryIIIA、CryIIIB2、Cry9cCry2Ab、Cry3Bb及びCryIF並びにそれらの組合せ)からの遺伝物質によって植物(以降「Bt植物」として知られる。)内に産生される毒素を介する昆虫、クモ形類動物、線虫及び腹足類に対する植物の耐性の向上である。全身的に得られた耐性(SAR)、システミン、フィトアレキシン、誘導因子及び耐性遺伝子及び対応して発現されたタンパク質及び毒素を介する真菌、細菌及びウイルスに対する植物の耐性の向上も特性(「形質」)として特に強調される。さらに、特に強調される特性(「形質」)は、特定の活性除草剤化合物、例えばイミダゾリノン、スルホニルウレア、グリホセート又はホスフィノトリシンに対する植物の耐性の向上である(例えば「PAT」遺伝子)。所望の特性(「形質」)を付与するそれぞれの遺伝子は、互いに組み合わせた遺伝子組換え植物においても発生しうる。当該「Bt植物」の例は、YIELD GARD(登録商標)(例えばトウモロコシ、ワタ、ダイズ)、KnockOut(登録商標)(例えばトウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えばトウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(ワタ)、Nucotn(登録商標)(ワタ)及びNewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)の商品名で市販されているトウモロコシ種、ワタ種、ダイズ種及びジャガイモ種である。除草剤耐性植物の例は、Roundup Ready(登録商標)(グリホセートに対する耐性、例えばトウモロコシ、ワタ、ダイズ)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに対する耐性、例えばセイヨウアブラナ)、IMI(登録商標)(イミダゾリノンに対する耐性)及びSTS(登録商標)(スルホニルウレアに対する耐性、例えばトウモロコシ)の商品名で市販されているトウモロコシ種、ワタ種、ダイズ種である。Clearfield(登録商標)(例えばトウモロコシ)の商標で市販されている種も除草剤耐性植物(従来除草剤耐性を目的として栽培されている。)として言及される。
【0165】
当然、これらの記述は、これらの遺伝子特性(「形質」)又は将来開発される特性を有する、将来開発又は市販される植物種にも当てはまる。
【0166】
有用な植物及び観賞植物、例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、アワ、イネ等の穀類、キャッサバ、及びトウモロコシ等の穀物の経済的に重要な遺伝子組換え作物、又はサトウダイコン、ワタ、ダイズ、アブラナ、ジャガイモ、トマト、エンドウ、及び他の種類の野菜の作物に使用することが好ましい。
【0167】
遺伝子組換え作物、特に昆虫に対する耐性を有する遺伝子組換え作物に使用される場合は、他の作物に認められる有害生物に対する効果に加えて、問題の遺伝子組換え作物における適用に特異的な効果、例えば防除できる害虫の範囲を変える、又は特異的に広げること、或いは適用に応じて採用できる適用量を変えることがしばしば認められる。
【0168】
したがって、本発明は、遺伝子組換え植物における有害生物を防除するための式Iの化合物の使用にも関する。
【0169】
本発明のさらなる特徴によれば、適合する1つ又は複数の殺虫剤として許容可能な希釈剤又は担体及び/又は界面活性剤(すなわち、殺虫性組成物に好適に使用されるものとして当該技術分野で広く許容され、本発明の化合物と適合する種類の希釈剤又は担体及び/又は界面活性剤)と一緒にされ、好ましくはそれらに均一に分散される、以上に定義の本発明の1つ又は複数の化合物を含む殺虫性組成物が提供される。
【0170】
実際、本発明の化合物は、組成物の一部を最も頻繁に形成する。これらの組成物を採用して、節足動物、特に昆虫、又は植物線虫又はダニを防除することが可能である。該組成物は、任意の構内又は屋内若しくは屋外領域における所望の害虫に対する適用に好適な当該技術分野で知られている任意の種類のものであってもよい。これらの組成物は、例えば、意図する使用に適する固体又は液体の担体又は希釈剤、補助剤又は界面活性剤等であり、農学的又は医学的に許容可能である適合する1つ又は複数の他の成分と組み合わせた、又は一緒にされた活性成分としての本発明の少なくとも1つの化合物を含有する。当該技術分野で知られている任意の方法で調製できるこれらの化合物は、同様に本発明の一部を形成する。
【0171】
商業的に入手可能な処方物、又はこれらの処方から調製した使用形態における本発明の化合物は、殺虫剤、誘引剤、滅菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺真菌剤、成長調節物質又は除草剤等の他の活性物質との混合物で存在してもよい。
【0172】
殺虫剤としては、例えば、リン酸エステル、カルバミド酸塩、カルボン酸エステル、ホルムアミジン、スズ化合物、及び微生物によって生成された物質が挙げられる。
【0173】
殺真菌剤:
核酸合成阻害剤
ベナラキシル、ベナラキシル−M、ブピリメート、キララキシル、クロジラコン、ジメチリモール、エチリモール、フララキシル、ヒメキサゾール、メタラキシル、メタラキシル−M、オフレース、オキサジキシル、オキソリン酸
有糸分裂及び細胞分裂の阻害剤
ベノミル、カルベンダジム、ジエトフェンカルブ、フベリダゾール、ペンシクロン、チアベンダゾール、チオファネート−メチル、ゾキサミス
呼吸鎖複合体Iの阻害剤
ジフルメトリム
呼吸鎖複合体IIの阻害剤
ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルトラニル、フラメトピル、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、チフルザミド
呼吸鎖複合体IIIの阻害剤
アゾキシストロビン、シアゾファミド、ジモキシストロビン、エネストロビン、ファモキサドン、フェナミドン、フルオキサストロビン、クレソキム−メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン
デカップラ
ジノカップ、フルアジナム
ATP産生阻害剤
酢酸フェンチン、塩化フェンチン、水酸化フェンチン、シルチオファム
アミノ酸及びタンパク質生合成の阻害剤
アンドプリム、ブラストサイジン−S、シプロジニル、カスガマイシン、塩酸カスガマイシン水和物、メパニピリム、ピリメタニル
シグナル伝達の阻害剤
フェンピクロニル、フルジオキソニル、キノキシフェン
脂肪及び膜合成の阻害剤
クロゾリネート、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン
アンプロピルホス、カリウムアンプロピルホス、エジフェンホス、イプロベンホス(IBP)、イソプロチオラン、ピラゾホス
トルクロホス−メチル、ビフェニル
ヨードカルブ、プロパモカルブ、塩酸プロパモカルブ
エルゴステロール生合成の阻害剤
フェンヘキサミド、
アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアフォル、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、パクロブトラゾール、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメフォン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ボリコナゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、オキシポコナゾール、フェナリモール、フルルプリミドール、ヌアリモール、ピリフェノックス、トリフォリン、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール、ビニコナゾール、
アルジモルフ、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、スピロキサミン、
ナフチフィン、ピリブチカルブ、テルビナフィン
細胞壁合成の阻害剤
ベンチアバリカルブ、ビアラホス、ジメトモルフ、フルモルフ、イプロバリカルブ、ポリオキシン、ポリオキソリム、バリダマイシンA
メラニン生合成の阻害剤
カプロパミド、ジクロシメット、フェノキサニル、フタライド、ピロキロン、トリシクラゾール
耐性誘導
アシベンゾラル−S−メチル、プロベナゾール、チアジニル
多部位
カプタホール、キャプタン、クロロサロニル、銅塩:水酸化銅、ナフテン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、酸化銅、オキシン−銅及びボルドー合剤、ジクロフルアニド、ジチアノン、ドジン、ドジン遊離塩基、フェルバム、フルオロホルペト、グアザチン、酢酸グアザチン、イミノクタジン、アルベシル酸イミノクタジン、三酢酸イミノクタジン、マンコッパー、マンコゼブ、マネブ、メチラム、メチラム亜鉛、プロピネブ、硫黄及びポリ硫化カルシウム含有硫黄製剤、チラム、トリルフルアニド、ジネブ、ジラム
未知の機構
アミブロムドール、ベンチアゾール、ベトキサジン、カプシマイシン、カルボン、メチオン酸キノリン、クロロピクリン、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、ダゾメット、デバカルブ、ジクロメジン、ジクロロフェン、ジクロラン、ジフェンゾコート、硫酸ジフェンゾコートメチル、ジフェニルアミン、エタボキサム、フェリムゾン、フルメトベル、フルスルファミド、フルオピコリド、フルオロイミド、ヘキサクロロベンゼン、8−ヒドロキシキノリンスルフェート、イルママイシン、メタスルホカルブ、メトラフェノン、イソチオシアン酸メチル、ミルディオマイシン、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキサモカルブ、オキシフェンチイン、ペンタクロロフェノール及び塩、2−フェニルフェノール及び塩、ピペラリン、プロパノシン−ナトリウム、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリルアミド及び2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、2−アミノ−4−メチル−N−フェニル−5−チアゾールカルボキサミド、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、シス−1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)シクロヘプタノール、2,4−ジヒドロ−5−メトキシ−2−メチル−4−[[[[1−[3−(トリフルオロメチル)−フェニル]エチリデン]アミノ]オキシ]メチル]フェニル]−3H−1,2,3−トリアゾール−3−オン(185336−79−2)、メチル1−(2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート、3,4,5−トリクロロ−2,6−ピリジンジカルボニトリエル、メチル2−[[[シクロプロピル[(4−メトキシフェニル)イミノ]メチル]チオ]メチル]−α−(メトキシメチレン)−ベンズアセテート、4−クロロ−α−プロピニルオキシ−N−[2−[3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル]エチル]−ベンズアセトアミド、(2S)−N−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピニル]オキシ]−3−メトキシフェニル]エチル]−3−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]−ブタンアミド、5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−N−[(1R)−1,2,2−トリメチルプロピル][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、5−クロロ−N−[(1R)−1,2−ジメチルプロピル]−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル−2,4−ジクロロニコチンアミド、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラノン−4−オン、N−{(Z)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジルルオロフェニル]メチル}−2−ベンズアセタミド、N−(3−エチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシル)−3−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシベンズアミド、2−[[[[1−[3(1フルオロ−2−フェニルエチル)オキシ]フェニルエチリデン]アミノ]オキシ]メチル]−α−(メトキシイミノ)−N−メチル−αE−ベンズアセタミド、N−{2−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、N−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−IH−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)−シクロプロパンカルボキサミド、1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル−1H−イミダゾール−1−カルボン酸、O−[1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル]−1H−イミダゾール−1−カルボチオ酸、2−(2−{[6−(3−クロル−2−メチルフェノキシ)−5−フルオロピリミジン−4−イル]オキシ}フェニル)−2−(メトキシイミノ)−N−メチルアセタミド
殺細菌剤:
ブロノポール、ジクロロフェン、ニトラピリン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、カスガマイシン、オクチリノン、フランカルボン酸、オキシテトラサイクリン、プロベナゾール、ストレプトマイシン、テクロフタラム、硫酸銅及び他の銅製剤。
殺虫剤/殺ダニ剤/殺線虫剤:
アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤
カルバミド酸塩、
例えば、アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、アリキシカルブ、アミノカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、クロエトカルブ、ジメチラン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、フェノチオカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メタム−ナトリウム、メチオカルブ、メトミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカルブ、プロメカルブ、プロポキスル、チオジカルブ、チオファノックス、トリメタカルブ、XMC、キシリルカルブ、トリアザメート
有機リン酸塩、
例えば、アセフェート、アザメチホス、アジンホス(−メチル、−エチル)、アロモホス−エチル、アロムフェンビンホス(−メチル)、オータチオホス、カズサホス、カルボフェノチオン、クロレトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス(−メチル/−エチル)、クマホス、シアノフェンホス、シアノホス、クロルフェンビンホス、デメトン−S−メチル、デメトン−S−メチルスルホン、ジアリホス、ジアジノン、ジクロフェンチオン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジオキサベンゾホス、ジスルフォトン、EPN、エチオン、エトプロホス、エトリムホス、ファムフール、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フルピラゾホス、ホノホス、ホルモチオン、ホスメチラン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、ヨードフェンホス、イプロベンホス、イサゾホス、イソフェンホス、イソプロピルO−サリシレート、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシデメトン−メチル、パラチオン(−メチル/−エチル)、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホスホカルブ、ホキシム、ピリミホス(−メチル/−エチル)、プロフェノホス、プロパホス、プロペタムホス、プロチオホス、プロトエート、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、ピリダチオン、キナルホス、セブホス、スルホテップ、スルプロホス、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン、バミドチオン
ナトリウムチャネルモジュレーター/電圧依存性ナトリウムチャネルブロッカー
ピレスロイド、
例えば、アクリナトリン、アレスリン(d−cis−trans、d−trans)、β−シフルトリン、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリン−S−シクロペンチル異性体、ビオエタノメトリン、ビオペルメトリン、ビオレスメトリン、クロバポルメトリン、cis−シパルメトリン、cis−レスメトリン、cis−ペルメトリン、クロシトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン(α−、β−、θ−、ζ−)、シフェノトリン、デルタメトリン、エムペントリン(1R−異性体)、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンフルトリン、フェンプロパトリン、フェンピリトリン、フェンバレレート、フルブロシトリネート、フルシトリネート、フルフェンプロックス、フルメトリン、フルバリネート、フブフェンプロックス、γ−シハロトリン、イミプロトリン、カデトリン、λ−シハルトリン、メトフルトリン、ペルメトリン(cis−、trans−)、フェノトリン(1R−trans異性体)、プラレトリン、プロフルトリン、プロトリフェンブト、ピレスメトリン、レスメトリン、RU 15525、シラフルオフェン、τ−フルバリネート、テフルトリン、テラレトリン、テトラメトリン(1R異性体)、トラロメトリン、トランスフルトリン、ZXI 8901、ピレトリン類(ピレトラム)
DDT
オキサジアジン、
例えばインドキサカルブ
アセチルコリン受容体アゴニスト/アンタゴニスト
クロロニコチニル、
例えば、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、ニチアジン、チアクロプリド、チアメトキサム
ニコチン、ベンスルタップ、カルタップ
アセチルコリン受容体モジュレーター
スピノシン、
例えばスピノサド
GABA制御クロライドチャネルアンタゴニスト
有機塩素、
例えば、カンフェクロル、クロルダン、エンドスルファン、γ−HCH、HCH、ヘプタクロル、リンダン、メトキシクロル
フィプロール、
例えば、アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロール、バニリプロール
クロライドチャネル活性化剤
メクチン、
例えば、アベルメクチン、エマメクチン、安息香酸エマメクチン、イベルメクチン、ミルベマイシン
幼虫ホルモンミメティック、
例えば、ジオフェノラン、エポフェノナン、フェノキシカルブ、ハイドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、トリプレン
エクジソンアゴニスト/ディスラプター
ジアシルヒドラジン、
例えば、クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド
キチン生合成の阻害剤
ベンゾイルウレア、
例えば、ビストリフルロン、クロフルアズロン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ペンフルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン
ブプロフェジン
シロマジン
酸化的リン酸化の阻害剤、ATPディスラプター
ジアフェンチウロン
有機スズ化合物、
例えば、アゾシクロチン、シヘキサチン、酸化フェンブタスズ
H−プロトン勾配の妨害による酸化的リン酸化のデカップラ
ピロール、
例えばクロルフェナピル
ジニトロフェノール、
例えば、ビナパクリル、ジノブトン、ジノカップ、DNOC
サイトI 電子伝達阻害剤
METI’s、
例えば、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド
ヒドラメチルノン
ジコホル
サイトII電子伝達阻害剤
ロテノン
サイトIII電子伝達阻害剤
アセキノシル、フルアクリピリム
昆虫消化管膜の微生物ディスラプター
バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)株
脂肪合成の阻害剤
テトロン酸、
例えば、スピロジクロフェン、スピロメシフェン
テトラミン酸、
例えば、スピロテトラマト(CAS−Reg.−No.:203313−25−1)及び炭酸3−(2,5−ジメチルフェニル)−8−メトキシ−2−オキソ−1−アザスピロ[4.5]デク−3−エン−4−イルエチル(別名:カルボン酸3−(2,5−ジメチルフェニル)−8−メトキシ−2−オキソ−1−アザスピロ[4.5]デク−3−エン−4−イルエチルエステル、CAS−Reg.No.:382608−10−8)
カルボキサミド、
例えばフロニカミド
オクトパミンアゴニスト、
例えばアミトラズ
マグネシウム刺激ATP分解酵素の阻害剤
プロパルギット
安息香酸ジカルボキサミド、
例えばフルベンジアミド
ネライストキシン類似体、
例えば、シュウ酸水素チオシクラム、チオスルタプ−ナトリウム
リアノジン受容体のアゴニスト、
安息香酸ジカルボキサミド、
例えばフルベンジアミド
生物学的製剤、ホルモン又はフェロモン
アザジラクチン、バシルスspec.(Bacillus spec.)、ベアウベリアspec.(Beauveria spec.)、コドレモン(codlemone)、メタリジウムspec.(Metarrhizium spec.)、パエシロマイセスspec.(Paecilomyces spec.)、ツリンギエンシン(thuringiensin)、ベルチシリウムspec.(Verticillium spec.)
未知又は非特異的な作用モードの活性化合物
燻蒸剤、
例えば、リン化アルミニウム、臭化メチル、フッ化スルフリル
摂食阻害剤、
例えば、氷晶石、フロニカミド、ピメトロジン
ダニ成長阻害剤、
例えば、クロフェンテジン、エトキサゾール、ヘキシチアゾクス、アミドフルメト、ベンクロチアズ、ベンゾキシメート、ビフェナゼート、ブロモプロピレート、ブプロフェジン、キノメチオネート、クロルジメホルム、クロロベンジレート、クロロピクリン、クロチアゾベン、シクロプレン、シフルメトフェン、ジシクラニル、フェノキサクリム、フェントリファニル、フルベンジミン、フルフェネリム、フルテンジン、ゴシプルレ、ヒドラメチルノン、ジャポニルレ、メトキサジアゾン、石油、ピペロニルブトキシド、オレイン酸カリウム、ピリダリル、スルフルラミド、テトラジホン、テトラスル、トリアラセン、ベルブチン
【0174】
除草剤、肥料、成長調節剤、毒性緩和剤、情報化学物質等の他の知られている活性化合物との混合、又は植物特性を向上させるための薬剤との混合も可能である。
【0175】
本発明の活性化合物は、また、殺虫剤として使用されるときは通常の市販処方物で存在しうるとともに、共力剤と混合してこれらの処方物から調製された適用形態で存在しうる。共力剤は、活性化合物の活性を向上させることができる化合物であり、添加された共力剤自体は活性である必要はない。
【0176】
本発明の活性化合物は、また、殺虫剤として使用されるときは通常の市販処方物で存在しうるとともに、植物の環境、植物の表面又は植物組織における使用後の活性化合物の分解を低減する阻害剤と混合してこれらの処方物から調製された適用形態で存在しうる。
【0177】
組合せのための上記成分は、知られている活性物質であり、その多くは、Ch. R Worthing, S.B. Walker, The Pesticide Manual, 12th Edition, British Crop Protection Council, Farnham 2000に記載されている。
【0178】
本発明に採用される化合物の有効用量は、特に、駆除される害虫の性質、又はこれらの害虫による例えば作物の侵入の度合いに応じて広い範囲内で変動しうる。概して、本発明による組成物は、約0.05から約95(重量)%の本発明による1つ又は複数の活性成分、約1から約95%の1つ又は複数の固体又は液体の担体、及び場合によって約0.1から約50%の1つ又は複数の界面活性剤等の他の適合する成分を通常含有する。
【0179】
本説明において、「担体」という用語は、例えば植物、種子又は土壌に対するその適用を容易にするために活性化合物と組み合わされる天然又は合成の有機又は無機成分を表す。したがって、担体は、一般には不活性であり、許容可能(例えば、特に処理植物にとって農学的に許容可能)でなければならない。
【0180】
担体は、固体、例えば粘土、天然又は合成珪酸塩、シリカ、樹脂、ワックス、固体肥料(例えばアンモニウム塩)、陶土、粘土、滑石、白墨、石英、アタパルジャイト、モンモリロン石、ベントナイト又は珪藻土等の粉砕天然鉱物、或いはシリカ、アルミナ、又は珪酸塩、特にケイ酸アルミニウム若しくはケイ酸マグネシウム等の粉砕合成鉱物であってもよい。顆粒のための固体担体としては、方解石、大理石、軽石、セピオライト、ドロマイト等の粉砕又は分別天然石;無機又は有機荒粉の合成顆粒;鋸屑、ヤシ殻、トウモロコシ穂軸、コーンハスカ又はタバコ茎等の有機材料の顆粒;珪藻土、リン酸三カルシウム、コルク粉又は吸収性カーボンブラック;水溶性ポリマー、樹脂、ワックス;又は固体肥料が好適である。当該固体組成物は、要望に応じて、固体の場合に希釈剤としても機能しうる、適合する1つ又は複数の湿潤剤、分散剤、乳化剤又は着色剤を含有することができる。
【0181】
固体担体として好適なのは、例えば、アンモニウム塩、及び陶土、粘土、滑石、白墨、石英、アタパルジャイト、モンモリロン石又は珪藻土等の天然鉱物粉末、及び高度に分散されたシリカ、酸化アルミニウム及び珪酸塩等の合成鉱物粉末であり、顆粒のための担体として好適なのは、例えば、方解石、大理石、軽石、セピオライト、ドロマイト等の粉砕又は分別天然鉱物、並びに無機及び有機粉の合成顆粒、並びに紙、鋸屑、ヤシ殻、トウモロコシ雌穂及びタバコ茎等の有機材料の顆粒であり、乳化剤及び発泡剤として好適なのは、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、例えばアルキルアリールポリグリコールエーテル、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アリールスルホン酸塩及びタンパク質加水分解物等の非イオン性及び陰イオン性乳化剤であり、分散剤として好適なのは、例えば、アルコール−POE及び/又はPOPエーテル、酸及び/又はPOP又はPOEエステル、アルキル−アリール−及び/又はPOP又はPOEエーテル、脂肪及び/又はPOP又はPOE付加物、POE−及び/又はPOP−ポリオール誘導体、POE−及び/又はPOP−ソルビタン又は糖付加物、アルキル又はアリール硫酸塩、スルホン酸塩及び硫酸塩又はそれぞれのPOエーテル付加物の類の非イオン性及び/又はイオン性材料である。加えて、例えば、アクリル酸のビニルモノマー、EO及び/又はPOから出発する好適なオリゴマー又はポリマーの単体、又は例えば(ポリ)アルコール又は(ポリ)アミンとの組合せである。加えて、リグニン及びそのスルホン酸誘導体、単純又は修飾セルロース、芳香族及び/又は脂肪族スルホン酸、並びにそれらのホルムアルデヒドとの付加物を使用することが可能である。
【0182】
アラビアゴム、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、並びにセファリン及びレシチン等の天然リン脂質及び合成リン脂質等の、カルボキシメチルセルロース、天然及び合成粉末、顆粒又はラテックス状ポリマーのような沈殿ビルダーを処方物に使用することが可能である。
【0183】
担体は、液体、例えば水、アルコール、特にブタノール又はグリコール、並びにそれらのエーテル又はエステル、特に酢酸メチルグリコール;ケトン、特にアセトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はイソホロン;パラフィン系又は芳香族炭化水素、特にキシレン又はアルキルナフタレン等の石油分留物;鉱油又は植物油;脂肪族塩素化炭化水素、特にトリクロロエタン又は塩化メチレン;芳香族塩素化炭化水素、特にクロロベンゼン;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド又はN−メチルピロリドン等の水溶性又は強い極性を有する溶剤;液状化ガス等;又はそれらの混合物であってもよい。
【0184】
界面活性剤は、イオン性又は非イオン性タイプの乳化剤、分散剤又は湿潤剤、或いは当該界面活性剤の混合物であってもよい。なかでも、これらは、例えば、ポリアクリル酸の塩、リグノスルホン酸の塩、フェノールスルホン酸又はナフタレンスルホン酸の塩、酸化エチレンと脂肪アルコール又は脂肪酸又は脂肪エステル又は脂肪アミンとの重縮合物、置換フェノール(特にアルキルフェノール又はアリールフェノール)、スルホコハク酸エステルの塩、タウリン誘導体(特にアルキルタウリン酸塩)、アルコール、又は酸化エチレンとフェノールとの重縮合物のリン酸エステル、脂肪酸とポリオールのエステル、又は上記化合物の硫酸塩、スルホン酸塩若しくはリン酸塩機能的誘導体である。少なくとも1つの界面活性剤の存在は、一般に、活性成分及び/又は不活性担体が水にわずかしか溶解せず、又は水に不溶であり、適用のための組成物の担体剤が水である場合に不可欠である。
【0185】
本発明の組成物は、接着剤又は着色剤等の他の添加剤をさらに含有することができる。アラビアゴム、ポリビニルアルコール又はポリ酢酸ビニル、セファリン又はレシチン等の天然リン脂質、又は合成リン脂質等の、粉末、顆粒又は格子の形態のカルボキシメチルセルロース又は天然又は合成ポリマー等の接着剤を処方物に使用することが可能である。無機色素、例えば酸化鉄、酸化チタン又はプルシアンブルー;アリザリン染料、アゾ染料又は金属フタロシアニン染料等の有機染料;又は鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデン又は亜鉛の塩等の微量栄養素などの着色剤を使用することが可能である。
【0186】
したがって、本発明の化合物は、農業用途では、一般には様々な固体又は液体形態である組成物の形態である。
【0187】
使用できる組成物の固体形態は、粉塵(本発明の化合物の含有量が80%までの範囲にある。)、水和剤又は顆粒(水分散性顆粒を含む)、特に顆粒状担体の押出し、締固め、含浸、又は粉末によって得られる粉末又は顆粒である(これらの水和剤又は顆粒における本発明の化合物の含有量は、約0.5から約80%である。)。本発明の1つ又は複数の化合物を含有する同種又は異種固体組成物、例えば顆粒、ペレット、ブリケット又はカプセルを使用して、一定期間にわたって静水及び流水を処理することができる。本明細書に記載されている水分散性濃縮物の少量又は断続的供給物を使用しても同様の効果を達成することができる。
【0188】
液体組成物としては、例えば、水性又は非水性溶液又は懸濁物(乳化性濃縮物、エマルジョン、流動性物質、分散物又は溶液等)又は煙霧剤が挙げられる。液体組成物としては、また、特に、液体であるか、或いは例えば水性噴霧剤(小容量又は微小容量を含む)又は霧又は噴霧剤として適用される場合は液体組成物を形成するように意図されている組成物の形態としての乳化性濃縮物、分散物、エマルジョン、流動性物質、煙霧剤、水和剤(噴霧用粉末)、乾燥流動性物質又はペーストが挙げられる。
【0189】
例えば、乳化性又は可溶性濃縮物の形態の液体組成物は、約5から約80重量%の活性成分を最も頻繁に含み、そのまま適用されるエマルジョン又は溶液は、その場合は、約0.01から約20%の活性成分を含有する。溶媒の他に、乳化性又は可溶性濃縮物は、必要に応じて、約2から約50%の安定化剤、界面活性剤、浸透剤、腐食阻害剤、着色剤又は接着剤等の好適な添加剤を含有することができる。例えば植物に対する適用に特に好適である任意の必要な濃度のエマルジョンを、これらの濃縮物から水による希釈によって得ることができる。これらの組成物は、本発明に採用できる組成物の範囲内に含まれる。エマルジョンは、油中水又は水中油型の形態であってもよく、高濃度を有していてもよい。
【0190】
本発明の液体組成物は、通常の農業用途に加えて、例えば、構内、屋外又は屋内貯蔵又は処理領域、容器又は装置、又は静水又は流水を含む、節足動物(又は本発明の化合物によって防除される他の害虫)に侵入される、又は侵入されやすい基体又は場所を処理するのに使用されうる。
【0191】
これらの水性分散物又はエマルジョン又は噴霧混合物を、任意の好適な手段、主に、一般には1ヘクタール当たり噴霧混合物が約100から約1200リットルのオーダであるが、必要性又は適用技術に応じてそれより多くても少なくても(例えば小容量又は微小容量であっても)よい量で噴霧することによって、例えば作物に適用することが可能である。本発明による化合物又は組成物は、植物、特に駆除すべき害虫を有する根又は葉に便利に適用される。本発明による化合物又は組成物の他の適用方法は、化学潅漑、すなわち、活性成分を含有する処方物を潅漑水に添加することによる。この潅漑は、葉の殺虫剤のための散水潅漑であってもよく、或いは土壌又は全身殺虫剤のための地表潅漑又は地下潅漑でありうる。
【0192】
噴霧によって適用できる濃縮懸濁物は、沈降しない安定な流体製品を製造するように調製され(微細粉砕)、約10から約75重量%の活性成分、約0.5から約30%の界面活性剤、約0.1から約10%のチキソトロープ剤、約0から約30%の消泡剤、腐食阻害剤、安定化剤、浸透剤、接着剤、及び担体として水、又は活性成分が溶解しにくい、又は不溶である有機液等の好適な添加剤を通常含有する。沈降防止に役立てるために、又は水に対する不凍剤として、いくつかの有機固体又は無機塩を担体に溶解させてもよい。
【0193】
水和剤(又は噴霧用粉末)は、それらが、約10から約80重量%の活性成分、約20から約90%の固体担体、約0から約5%の湿潤剤、約3から約10%の分散剤、及び必要に応じて約0から約80%の1つ又は複数の安定化剤、及び/又は浸透剤、接着剤、凝結防止剤又は着色剤等の他の添加剤を含有するように通常調製される。これらの水和剤を得るために、活性成分は、多孔質充填材に含浸できるさらなる物質と好適な混合機で完全に混合され、ミル又は他の好適な粉砕機を使用して粉砕される。これにより、その湿潤性及び懸濁性が有利な水和剤が生成される。それらを水に懸濁させて、所望の濃度を与えることができ、この懸濁物を、特に植物葉に対する適用に非常に有利に採用することができる。
【0194】
「水分散性顆粒(WG)」(水にそのまま分散可能な顆粒)は、水和剤の組成と実質的に近い組成を有する。それらを湿り経路(微細活性成分を不活性充填材及び少量、例えば1から20重量%の水、又は分散剤又は結着剤の水溶液と接触させた後、乾燥/選別すること)によって、又は乾燥経路(締固めした後、粉砕/選別すること)による、水和剤について記載されている処方物の顆粒化によって調製することができる。
【0195】
処方組成物の量及び濃度は、適用方法、又は組成物の性質、又はそれらの用途に応じて異なりうる。概して、節足動物又は植物線虫害虫を防除する用途のための組成物は、約0.00001%から約95%、より具体的には約0.0005%から約50重量%の本発明の1つ又は複数の化合物、又は全活性成分(すなわち、本発明の化合物と、節足動物又は植物線虫に有毒な他の物質、共力剤、微量元素又は安定化剤とを一緒にしたもの)を通常含有する。採用される実際の組成物、及びそれらの適用量は、農家、家畜生産者、医療又は獣医実務者、害虫防除作業者又は他の当業者が所望の効果を達成するように選択される。
【0196】
動物、木材、貯蔵品又は家庭用品に対して局所的に投与するための固体又は液体組成物は、約0.00005%から約90%、より具体的には約0.001%から約10重量%の本発明の1つ又は複数の化合物を通常含有する。動物に対して経口投与、又は経皮的に投与するための固体又は液体組成物を含む非経口投与する場合は、これらは、約0.1%から約90重量%の本発明の1つ又は複数の化合物を通常含有する。媒介飼料は、約0.001%から約3重量%の1つ又は複数の本発明の化合物を通常含有する。飼料と混合するための濃縮物又は補助食品は、約5%から約90%、好ましくは約5%から約50重量%の本発明の1つ又は複数の化合物を通常含有する。無機塩塊は、約0.1%から約10重量%の式Iの1つ又は複数の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩を通常含有する。
【0197】
家畜、品物、構内又は屋外領域に対する適用のための粉塵又は液体組成物は、約0.0001%から約15%、より好ましくは約0.005%から約2.0重量%の本発明の1つ又は複数の化合物を含有することができる。処理水における好適な濃度は、約0.0001ppmと約20ppmの間、より具体的には約0.001ppmから約5.0ppmの本発明の1つ又は複数の化合物であり、適切な曝露時間で栽培漁業において治療的に使用できる。食餌は、約0.01%から約5%、好ましくは約0.01%から約1.0重量%の本発明の1つ又は複数の化合物を含有することができる。
【0198】
脊椎動物に対して、非経口、経口、又は経皮、又は他の手段により投与される場合は、本発明の化合物の用量は、脊椎動物の種類、年齢又は健康状態、及び節足動物又は蠕虫害虫による実際又は潜在的な侵入の性質及び度合いに依存することになる。持続投薬では、動物の体重1kg当たり約0.1から約100mg、好ましくは約2.0から約20.0mgの単一用量、又は動物の体重1kg当たり約0.01から約20.0mg、好ましくは約0.1から約5.0mg毎日の用量が、経口又は非経口投与による場合は一般的に好適である。持続放出処方物又はデバイスを使用することによって、数ヶ月の期間にわたって必要な日用量を一緒にし、一度に動物に投与することができる。
【0199】
以下の組成物の実施例2A〜2Mは、節足動物、特にダニ又は昆虫、又は植物線虫に対して使用される組成物であって、活性成分として、予備例に記載されている化合物等の本発明の化合物を含む組成物を例示している。実施例2A〜2Mに記載されている組成物をそれぞれ希釈して、田畑に好適に使用される濃度の噴霧可能組成物を与えることが可能である。以下に例示される組成物の実施例2A〜2Mに使用される(以下の百分率のすべてが重量%である。)成分の一般的な化学物質明細は、以下の通りである。
商品名 化学物質明細
Ethylan BCP ノニルフェノールエチレンオキシド濃縮物
Soprophor BSU トリスチリルフェノールエチレンオキシド濃縮物
Arylan CA ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムの70重量/体積%溶液
Solvesso 150 軽質C10芳香族溶媒
Arylan S ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
Darvan NO2 リグノスルホン酸ナトリウム
Celite PF 合成ケイ酸マグネシウム担体
Sopropon T36 ポリカルボン酸のナトリウム塩
Rhodigel 23 多糖キサンタンゴム
Bentone 38 マグネシウムモンモリロナイトの有機誘導体
Aerosil 微細二酸化ケイ素
【0200】
[実施例2A]
水溶性濃縮物を以下の組成で調製する。
活性成分 7%
Ethylan BCP 10%
N−メチルピロリドン 83%
Ethylan BCPを1部のN−メチルピロリドンに溶解させた溶液に対して、活性成分を添加し、溶解するまで加熱/攪拌する。得られた溶液を溶媒の残りで補って一定用量とする。
【0201】
[実施例2B]
乳化性濃縮物(EC)を、以下の組成で調製する。
活性成分 25%(最大)
Soprophor BSU 10%
Arylan CA 5%
N−メチルピロリドン 50%
Solvesso 150 10%
最初の3つの成分をN−メチルピロリドンに溶解させ、次いで、これに対してSolvesso 150を添加して、最終的な用量を与える。
【0202】
[実施例2C]
水和剤(WP)を以下の組成で調製する。
活性成分 40%
Arylan S 2%
Darvan NO2 5%
Celite PF 53%
該成分を混合し、50ミクロン未満の粒径を有する粉末にハンマミルで粉砕する。
【0203】
[実施例2D]
水性−流動性処方物を以下の組成で調製する。
活性成分 40.00%
Ethylan BCP 1.00%
Sopropon T360. 0.20%
Ethylene glycol 5.00%
Rhodigel 230. 0.15%
Water 53.65%
該成分を均質混合し、3ミクロン未満の平均粒径が得られるまでビーズミルで粉砕する。
【0204】
[実施例2E]
乳化性懸濁濃縮物を以下の組成で調製する。
活性成分 30.0%
Ethylan BCP 10.0%
Bentone 38 0.5%
Solvesso 150 59.5%
該成分を均質混合し、3ミクロン未満の平均粒径が得られるまでビーズミルで粉砕する。
【0205】
[実施例2F]
水分散性顆粒を以下の組成で調製する。
活性成分 30%
Darvan No 2 15%
Arylan S 8%
Celite PF 47%
該成分を混合し、流体エネルギーミルで微粉化し、次いで水(10%まで)とともに噴霧することによって回転ペレタイザで顆粒化する。得られた顆粒を流動床乾燥機で乾燥させて、過剰水を除去する。
【0206】
[実施例2G]
粉塵粉末を以下の組成で調製する。
活性成分 1から10%
タルク超微粉末 99から90%
該成分を均質混合し、必要に応じてさらに粉砕して、微粉末を与える。この粉末を節足動物が侵入する場所、例えばゴミ捨て場、貯蔵品又は家庭用品に適用することができ、或いは経口消化によって節足動物を防除するために、節足動物に侵入された、又は侵入される危険性のある動物に適用することができる。粉剤を節足動物が侵入する場所に散布する好適な手段としては、機械的送風装置、ハンドシェーカ又は家畜自己処理装置が挙げられる。
【0207】
[実施例2H]
食餌を以下の組成で調製する。
活性成分 0.1から1.0%
コムギ粉 80%
糖蜜 19.9から19%
該成分を均質混合し、必要に応じて餌形態とする。経口消化によって節足動物を防除するために、この食餌を節足動物、例えばアリ、バッタ、ゴキブリ又はハエに侵入される場所、例えば家屋又は産業施設構内、例えば厨房、病院又は店舗又は屋外領域に散布することができる。
【0208】
[実施例2I]
溶液処方物を以下の組成で調製する。
活性成分 15%
ジメチルスルホキシド 85%
活性成分を、必要に応じて混合及び/又は加熱しながらジメチルスルホキシドに溶解させる。この溶液は、動物の体重100kg当たり溶液が1.2から12mlという適用量で、節足動物に侵入された家畜に対する注ぎ投与として経皮的に、又はポリテトラフルオロエチレン膜(孔径0.22マイクロメータ)による濾過による滅菌後に、非経口注射によって適用されうる。
【0209】
[実施例2J]
水和剤を以下の組成で調製する。
活性成分 50%
Ethylan BCP 5%
Aerosil 5%
Celite PF 40%
Ethylan BCPをAerosilに吸収させ、次いで他の成分と混合し、ハンマミルで粉砕して、水和剤を与え、活性化合物の濃度が0.001重量%から2重量%になるまで水で希釈し、節足動物を防除するために、噴霧によって、節足動物、例えば双翅類幼虫又は植物線虫が侵入する場所に適用するか、或いは噴霧又は浸漬、又は飲料水による経口投与によって、節足動物に侵入された、又は侵入される危険性がある家畜に適用することができる。
【0210】
[実施例2K]
必要に応じて、以下の成分を異なる百分率(先述の組成物について記載されているのと同様)で含有する顆粒から徐放性丸薬組成物を調製する。
活性成分
緻密化剤
徐放剤
結着剤
均質混合された成分を顆粒とし、それらを圧縮して、2以上の比重を有する丸薬にする。これを、反芻胃の内部に滞留して、長期間にわたって活性化合物の継続的徐放を与えるように反芻性家畜に経口投与して、節足動物による反芻性家畜の侵入を防除することができる。
【0211】
[実施例2L]
顆粒、ペレット又はブリケット等の形態の徐放性組成物を以下の組成で調製することが可能である。
活性成分 0.5から25%
ポリ塩化ビニル 75から99.5%
フタル酸ジオクチル(可塑剤)
該成分を混合し、次いで溶融押出し又は成型によって好適な形状に成形する。これらの組成物は、例えば、静水に対する添加、又は徐放によって害虫を防除するための家畜装着用首輪又は耳標への加工に有用である。
【0212】
[実施例2M]
水分散性顆粒を以下の組成で調製する。
活性成分 85%(最大)
ポリビニルピロリドン 5%
アタパルジャイトクレー 6%
ラウリル硫酸ナトリウム 2%
グリセリン 2%
該成分を、水と45%スラリーとして混合し、湿式粉砕して粒径を4ミクロンとし、次いで噴霧乾燥させて、水を除去する。
【0213】
殺虫剤の使用方法
本発明の化合物を使用する以下の代表的な試験手順を実施して、本発明の化合物の殺寄生虫活性を測定した。
【0214】
方法A:クテノセファリデス・フェリス(ネコノミ)に対する化合物の系統性を試験するための選別方法
試験容器に10匹のクテノセファリデス・フェリス成虫を充填した。ガラスシリンダの一端をパラフィルムで閉じ、試験容器の上部に配置した。次いで、試験化合物溶液を、ウシ血液にピペットで混入し、ガラスシリンダに加えた。処理されたクテノセファリデス・フェリスをこの人工的なドッグテスト(血液37℃、相対湿度40〜60%;クテノセファリデス・フェリス20〜22℃、相対湿度40〜60%)に保持し、適用から24及び48時間後に評価を行った。
【0215】
化合物番号1−1、1−2及び1−3は、50ppm以下の試験濃度において少なくとも70%のクテノセファリデス・フェリス防除率を与えた。
【0216】
方法B:クリイロコイタマダニ(褐色イヌダニ)に対する接触活性を試験するための選別方法
試験化合物の溶液を、濾紙上に滴下し、乾燥させ、濾紙を試験管に入れ、20〜30匹のクリイロコイタマダニの幼虫(L1)を蔓延させ、試験管をクリップで閉じた。処理されたクリイロコイタマダニを気象室(25℃、90%RH)に保持し、適用から24時間後に、未処理の対照と比較して効率を評価した。
【0217】
化合物1−61、1−70及び1−93は、1000ppmの試験濃度で少なくとも50%の防除率を与えた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩
【化1】

[式中、
Wは、=N−、=CH−、=CR−又は=C(NR)−であり、
は、ハロゲン、アルキル又はハロアルキルであり、
及びRは、互いに独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、或いはR又はRの一方は、−CO−R8a、−CO−O−R9a、−SO−R8a又は−SO8aであり、或いはR及びRは、結合しているN原子と一緒になって、環中にさらなる酸素、硫黄又は窒素原子を場合によって含有する5から8員の複素環を形成し、或いはR及びRは、結合しているN原子と一緒になって、イミン基−N=CR8b9b又はイミノエーテル基−N=CR8b(OR9b)を形成し、
8a及びR9aは、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
8bは、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
9bは、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
前記R、R、R8a、R9a、R8b及びR9b基、及び複素環形成基R及びRは、互いに独立に、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、ニトロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキル基で、或いはアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール又はヘテロアリール基で場合によって置換されたアミノで、場合によって置換されており、
は、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル、−CS−NH又はC(=NR10)S(O)11であり、
10は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、−CO−O−R12、−CO−R13、−SO−R14、−SO−R15であり、
11は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
12、R13、R14及びR15は、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
前記R10、R12、R13、R14及びR15基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル又はアラルキル基で場合によって置換されており、
は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、前記R基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキル基で場合によって置換されており、
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、前記R基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキル基で場合によって置換されており、
及びRは、互いに結合して、N、O及び/又はSから選択される全部で3個までの環ヘテロ原子を有する5から9員の複素環式飽和又は不飽和環系を形成することが可能であり、少なくとも1個の環ヘテロ原子は、酸化又は非酸化状態のSであり、前記複素環系は、2個の隣接C原子において縮合したさらなる炭素環及び/又は複素環式飽和及び/又は不飽和環系を場合によって含有し、
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル又はシクロアルキルであり、R基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキル基で場合によって置換されており、
は、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロゲン又は−SFであり、
は、水素、ハロゲン、ハロアルキル、ニトロ又は−NR1617であり、
16及びR17は、互いに独立に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、−CO−O−R12、−CO−R13、−SO−R14、−SO−R15であり、或いはR16及びR17は、結合しているN原子と一緒になって、環中にさらなる酸素、硫黄又は窒素原子を場合によって含有する5から7員の複素環を形成し、前記R16及び/又はR17基、又は複素環形成基R16及びR17は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキル基で場合によって置換されており、
Xは、−S−、−SO−又は−SO−であり、
Yは、−O−、−S−、−SO−又は−SO−であり、
Zは、水素、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル又は−NR1819であり、
18は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキルであり、前記R18基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル基、及び/又は1つ又は複数の−CO−O−R20、−CO−R21、−SO−R22及び/又は−SO−R23基で場合によって置換されており、
20、R21、R22及びR23は、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
前記R20、R21、R22及びR23基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル又はアラルキル基で場合によって置換されており、
19は、水素、−CO−O−R24、−CO−R25、−CO−CO−R25、−CO−CH−O−R25、−SO−R26、−SO−R27、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキルであり、前記R19基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、−NH−CO−R28、−NH−R29、−NR30−CO−R31、−O−CO−R32、−O−R33、−SO−R34、=N−R35、=N−NH−R36、=N−OR37、=N−OH、=N−NH−C(=O)−NH、=N−NH−C(=O)−NHR31、=N−NR38−C(=O)−NH、=N−NH−C(=S)−NH、=N−NH−C(=S)−NHR31、=N−NR38−C(=S)−NH及び/又は=N−NH−C(O)−O−R39で場合によって置換されており、
24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38及びR39は、互いに独立に、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38及び/又はR39基は、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル又はアラルキル基で場合によって置換されており、
18及びR19は、結合しているN原子と一緒になって、環中にさらなる酸素、硫黄又は窒素原子を場合によって含有し、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキル基で場合によって置換されている5から7員の複素環を形成し、或いは
18及びR19は、結合しているN原子と一緒になって、イミン基−N=CR18a19a又はイミノエーテル基−N=CR18a(OR19a)を形成し、
18aは、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、R19aは、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキルであり、
18a及びR19a基は、互いに独立に、1つ又は複数のハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、シアノ、ニトロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル又はヘテロシクリルアルキル基で、或いはアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール又はヘテロアリール基で場合によって置換されているアミノで、場合によって置換されており、
n及びpは、互いに独立に、0、1又は2である。]。
【請求項2】
Wは、=N−、=CR−又は=C(NR)−である請求項1に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項3】
Wは、=C(ハロゲン)−、=C(NH)−又は=N−である請求項2に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項4】
は、塩素又はフッ素である請求項2に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項5】
は、シアノ、ハロゲン、ハロアルキル又は−CS−NHである請求項1に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項6】
は、アルキル又はハロアルキルである請求項1に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項7】
は、(C−C)−ハロアルキルである請求項6に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項8】
は、アルキル又はハロアルキルである請求項1に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項9】
は、(C−C)−ハロアルキルである請求項8に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項10】
及びRは、互いに結合して、2個の硫黄環原子又は1個の硫黄及び1個の酸素環原子を有する5から8員の複素環式飽和又は不飽和環系を形成し、或いはR及びRは、互いに結合して、少なくとも1個の他の炭素環及び/又は複素環系が、前記5から8員の複素環式飽和又は不飽和環系の2個の隣接C原子において縮合している、2個の硫黄環原子又は1個の硫黄及び1個の酸素環原子を有する5から8員の複素環式飽和又は不飽和環系を有する縮合環系を形成する請求項1に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項11】
は、水素、アルキル又はハロアルキルである請求項1に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項12】
は、水素、(C−C)−アルキル又は(C−C)−ハロアルキルである請求項11に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項13】
は、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルコキシ又は−SFである請求項1に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項14】
は、ハロゲン、(C−C)−ハロアルコキシ、(C−C)−ハロアルキル又は−SFである請求項13に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項15】
は、水素、ハロゲン、ニトロ又は−NR1617である請求項1に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項16】
X及びYは、それぞれ−S−又は−SO−又は−SO−であり、或いはYは−O−であり、Xは、−S−、−SO−又は−SO−である請求項1に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項17】
Yは−S−である請求項1に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項18】
Zは、水素、ハロゲン、アルキルチオ又は−NR1819である請求項1に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項19】
は、(C−C)−ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、−CS−NH又はC(=NR10)S(O)11であり、
及びRは、互いに独立に、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキルであり、或いはR及びRは、互いに結合して、少なくとも1個の環ヘテロ原子が硫黄であり、少なくとも他の環ヘテロ原子が硫黄又は酸素であり、場合によって第3の環ヘテロ原子が、酸素、窒素又は硫黄から選択される5から8員の複素環式飽和又は不飽和環系を形成し、或いはR及びRは、互いに結合して、少なくとも1個の他の炭素環及び/又は複素環系が、5から8員の複素環式飽和又は不飽和環系の2個の隣接C原子において縮合している、少なくとも1個の環ヘテロ原子が硫黄であり、少なくとも他の環ヘテロ原子が硫黄又は酸素であり、場合によって第3の環ヘテロ原子が、酸素、窒素又は硫黄から選択される5から8員の複素環式飽和又は不飽和環系を有する縮合環系を形成し、
は、水素、(C−C)−アルキル又は(C−C)−ハロアルキルであり、
は、−CF、−OCF、−SF又はハロゲンであり、
は、水素、ハロゲン、−NO又は−NR1617であり、
Wは、=C(ハロゲン)−、=C(NR)−又は=N−であり、
Xは、−S−、−SO−又は−SO−であり、
Yは、−O−、−S−、−SO−又は−SO−であり、
Zは、水素、ハロゲン、アルキルチオ又はNR1819であり、
10は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、−(CH2)−R40、−CO−R43、−CO−(C−C)−アルキル、−S(O)−R41又は−S(O)−R40であり、
11は、(C−C)−アルキル又はCH−R40であり、
18は、水素、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、R40、R41、(C−C)−シクロアルキル又は(C−C)−アルキルであり、最後に記載された基は、無置換、又はハロゲン、(C−C)−アルコキシ、−S(O)−R42、R40、(C−C)−シクロアルキル、−CO−(CH−R40、−CO−(CH−R41及び−CO−R42からなる群から選択される1つ又は複数のラジカルで置換されており、
19は、水素、−CO44、−COCOR45、−SO43、−COR43又は−COCHOR43、(C−C)−アルキル又は(C−C)−ハロアルキルであり、前記アルキル又はハロアルキル基は、無置換、又は−NHCOR43−NHR43、−NR43COR43、−OCOR43、−OR40、−OR41、−S(O)(CH40、−S(O)(CH41、=N−R43、=NNHR43、=NOR43、=NOH、=NNHC(=O)R43、=NNHC(=O)NH、=NNHC(=O)NHR31、=NNR43C(=O)NH、=NNHC(=S)R43、=NNHC(=S)NH、=NNHC(=S)NHR31、=NNR43C(=S)NH、=NNHC(=O)O(CH44、(C−C)−アルコキシ及び−S(O)42からなる群から選択されるラジカルで置換されており、2つの(C−C)−アルコキシ又は−S(O)42ラジカルは、同一の炭素原子に結合して、アセタール、チオアセタール又はヘミチオアセタール基、又は5又は6個の環原子を含有する環式アセタール、チオアセタール又はヘミチオアセタールを形成してもよく、
18及びR19は、5−窒素と一緒になって、C−Cアルキルイミノエーテル基を形成することも可能であり、
40は、無置換、又はハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ、−CN、−NO、−S(O)−R42及び−NR4647からなる群から選択される1つ又は複数のラジカルで置換されたフェニルであり、
41は、無置換、又はハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ、−CN、−NO、−S(O)−R42、−NR4647、−OH及びオキソからなる群から選択される1つ又は複数のラジカルで置換されたヘテロアリールであり、
42は、(C−C)−アルキル又は(C−C)−ハロアルキルであり、
43は、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−シクロアルキル−(C−C)−アルキル又は−(CH−R40であり、
44は、R40、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル又は(C−C)−アルキルであり、最後に記載された基は、無置換、又はハロゲン、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−ハロアルコキシ、R40、−S(O)−R40及び(C−C)−シクロアルキルからなる群から選択される1つ又は複数のラジカルで置換されており、
45は、−OR44又は−NR4647であり、
16、R17、R46及びR47は、互いに独立に、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−ハロアルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−シクロアルキル−(C−C)−アルキル、R44、−(CH−R40、或いは
16及びR17、又はR46及びR47は、結合しているN原子と一緒になって、環中にO、S及びNから選択されるさらなるヘテロ原子を場合によって含有する5又は6員の飽和又は不飽和環を形成し、前記環は、無置換、又はハロゲン、(C−C)−アルキル、(C−C)−ハロアルキル及びオキソからなる群から選択される1つ又は複数のラジカルで置換されており、
m、n及びpは、それぞれ独立に、0、1又は2であり、
qは、0又は1であり、
前記ラジカルにおける各ヘテロアリールは、独立に、環中に3から7個の環原子、及びN、O及びS(酸化形態を含む)からなる群から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を有するヘテロ芳香族ラジカルである請求項1に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項20】
は、−CN又は(C−C)−ハロアルキルであり、
、R、X及びYは、互いに結合して、1,3−ジチオレン又は1,3−ジチアン環系を形成し、
は、水素であり、
Wは、=C(ハロゲン)−又は=N−であり、
他のラジカルは、請求項1に定義の通りである請求項1に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項21】
は、−CNであり、
は、(C−C)−アルキル又は(C−C)−ハロアルキルであり、
Wは、=C(ハロゲン)−又は=C(NR)−であり、
他のラジカルは、請求項1に定義の通りである請求項1に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項22】
は、−CNであり、
、R、X及びYは、互いに結合して、1,3−ジチオレン又は1,3−ジチアン環系を形成し、
は、水素であり、
Zは、−NR1819であり、
Wは、=C(ハロゲン)−又は=N−であり、
他のラジカルは、請求項1に定義の通りである請求項1に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項23】
は、CNであり、
、R、X及びYは、互いに結合して、1,3−ジチオレン又は1,3−ジチアン環系を形成し、
は、水素であり、
Zは、−NR1819であり、
Wは、=C(ハロゲン)−又は=N−であり、
は、−CF、−OCF又は−SFであり、
は、ハロゲン又は−NR1617であり、
他のラジカルは、請求項1に定義の通りである請求項1に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項24】
は、−CNであり、
、R、X及びYは、互いに結合して、1,3−ジチオレン又は1,3−ジチアン環系を形成し、
は、水素であり、
Zは、−NR1819であり、
18は、水素、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキルであり、最後に記載された基は、無置換、又はハロゲン、(C−C)−アルコキシ、−S(O)42、R40、−CO−(CH−R40、−CO(CH41及び−CO42からなる群から選択される1つ又は複数のラジカルで置換されており、
19は、水素、−CO44、−COCOR45、−SO43、−COR43又は−COCHOR43、(C−C)−アルキル又は(C−C)−ハロアルキルであり、前記アルキル又はハロアルキル基は、無置換、又は−NHCOR43、−NHR43、−NR43COR43、−OCOR43、−OR40、−OR41、−S(O)(CH40、−S(O)(CH41、=N−R43、=NNHR43、=NOR43、=NOH、=NNHC(=O)R43、=NNHC(=O)NH、=NNHC(=O)NHR31、=NNR43C(=O)NH、=NNHC(=S)R43、=NNHC(=S)NH、=NNHC(=S)NHR31、=NNR43C(=S)NH、=NNHC(=O)O(CH44、(C−C)−アルコキシ及び−S(O)42からなる群から選択されるラジカルで置換されており、2つの(C−C)−アルコキシ又は−S(O)42ラジカルは、同一の炭素原子に結合して、アセタール、チオアセタール又はヘミチオアセタール基、又は5又は6個の環原子を含有する環式アセタール、チオアセタール又はヘミチオアセタールを形成してもよく、
Wは、=C(ハロゲン)−又は=N−であり、
は、−CF、−OCF又は−SFであり、
は、ハロゲン又は−NR1617であり、
他のラジカルは、請求項19に定義の通りである請求項19に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項25】
は、−CNであり、
、R、X及びYは、互いに結合して、1,3−ジチオレン又は1,3−ジチアン環系を形成し、
は、水素であり、
Zは、−NR1819であり、
18は、水素、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキルであり、最後に記載された基は、無置換、又はハロゲン、(C−C)−アルコキシ、−S(O)42、R40、−CO(CH40、−CO(CH41及び−CO42からなる群から選択される1つ又は複数のラジカルで置換されており、
19は、水素、−CO44、−COCOR45、−SO43、−COR43又は−COCHOR43、(C−C)−アルキル又は(C−C)−ハロアルキルであり、アルキル又はハロアルキル基は、無置換、又は−S(O)42からなる群から選択されるラジカルで置換されており、2つの(C−C)−アルコキシ又は−S(O)42ラジカルは、同一の炭素原子に結合して、アセタール、チオアセタール又はヘミチオアセタール基、又は5又は6個の環原子を含有する環式アセタール、チオアセタール又はヘミチオアセタールを形成してもよく、
Wは、=C(ハロゲン)−であり、
は、−CFであり、
は、ハロゲンであり、
他のラジカルは、請求項19に定義の通りである請求項19に記載の化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩。
【請求項26】
請求項1に記載の式Iの化合物を調製するための方法であって、
式II:
【化2】

(式中、R、R、R、R、W及びZは、請求項1に定義の通りである。)の化合物と、
式III:
−XH 又は R−YH 又は HX−R−R−YH
(式中、R、R、X及びYは、請求項1に定義の通りである。)の化合物とを、有機溶媒中において触媒の存在下で反応させる工程を含む方法。
【請求項27】
請求項1に記載の式Iの少なくとも1つの化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩を活性成分として含む殺虫性組成物。
【請求項28】
活性成分と適合する希釈剤及び/又は担体及び/又は界面活性剤を含む請求項27に記載の殺虫性組成物。
【請求項29】
獣医薬であり、経口投与に適合している請求項27に記載の殺虫性組成物。
【請求項30】
多くの節足動物、特に昆虫又はダニ、又は植物線虫を防除するための、請求項1に記載の式Iの化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩の使用。
【請求項31】
害虫防除剤、好ましくは殺虫剤及び/又は殺ダニ剤を調製するための、請求項1又は21〜25のいずれか一項に記載の式Iの化合物、又はその殺虫性の塩の使用。
【請求項32】
遺伝子組換え植物を害虫から保護するための、請求項1に記載の式Iの化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩の使用。
【請求項33】
節足動物及び/又は蠕虫を防除するための、脊椎動物、好ましくは家畜の処理における請求項1に記載の式Iの化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩の使用。
【請求項34】
害虫をある場所で防除するための方法であって、有効量の請求項1〜25のいずれか一項に記載の式Ia及び/又はIbの化合物、又はその殺虫剤として許容可能な塩を前記場所に適用することを含む方法。

【公表番号】特表2008−524128(P2008−524128A)
【公表日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−545888(P2007−545888)
【出願日】平成17年12月3日(2005.12.3)
【国際出願番号】PCT/EP2005/012973
【国際公開番号】WO2006/063700
【国際公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【出願人】(304040692)メリアル リミテッド (73)
【Fターム(参考)】