説明

17β−シアノ−19−アンドロスト−4−エン誘導体、その使用、及び前記誘導体を含んで成る薬剤

本発明の17β−シアノ−19−アンドロスト−4−エン誘導体は、ゲスタゲン活性を有する。それらは、下記一般化学式(1):[式中、Zは、O、2個の水素原子、NOR及びNNHSO2Rを含んで成る群から選択され、ここでRは水素又はC1-C4−アルキルであり、R1、 R2はお互い独立して、水素又はメチルであり、又はR1及びR2は一緒にメチレンを形成するか、又はC1及びC2間での二重結合の形成により削除され、R4は、水素又はハロゲンであり、さらにR6a、R6bは一緒に、メチレン又は1,2−エタンジイルを形成し、又はR6aは水素であり、そしてR6bは水素、メチル及びヒドロキシメチレンを含んで成る群から選択され、そしてR7は、水素、C1-C4−アルキル、C2-C3−アルケニル及びシクロプロピルを含んで成る群から選択されるか、又はR6aは、水素であり、そしてR6b及びR7は一緒に、メチレンを形成するか、又はC6及びC7間での二重結合の形成により削除されるか、又はR6aは、メチルであり、そしてR6b及びR7は、C6及びC7間での二重結合の形成により削除され、R15、R16は、水素であり、又は一緒にメチレンを形成し、R17は、水素、C1-C4−アルキル及びアリルを含んで成る群から選択される]で表される17β−シアノ−19−アンドロスト−4−エン誘導体、及びその溶媒化合物、水和物、立体異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体及び塩(但し、特定の化合物は排除される)を有する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、17β−シアノ−19−アンドロスト−4−エン誘導体類、それらの使用、及び前記誘導体類を含んで成り、そしてゲスタゲン作用を有する、例えば閉経前、閉経近く、及び閉経後の症状及び月経前症状の処理のための薬剤に関する。
【背景技術】
【0002】
文献から、19−アンドロスト−4−エン−3−オン又はその誘導に起因する、ステロイド構造に基づかれる、ゲスタゲン、抗鉱質コルチコイド、抗アンドロゲン又は抗エストロゲン作用を有する化合物は知られている(ステロイド構造の番号付けは、例えばFresenius/Gorlitzer 3rd ed. 1991 “Organisch-chemische Nomenklatur”[Organic chemical nomenclatiure] pp. 60 ff. から得られる)。
【0003】
従って、WO2006072467A1号は、経口避妊薬が閉経後症状の処理のための製剤に使用されて来た、ゲスタゲン作用を有する化合物6β,7β−15β,16β−ジメチレン−3−オキソ−17−プレグン−4−エン−21,17β−カルボラクトン(ドロスピレノン)を記載する。しかしながら、ゲスタゲン受容体に対するその比較的低い親和性及びその比較的高い排卵阻害用量を考慮すれば、ドロスピレノンは、3mgの比較的高い毎日の用量で、避妊薬に含まれる。さらに、ドロスピレノンは、ゲスタゲン作用の他に、それがアルドステロン−拮抗(抗鉱質コルチコイド)及び抗アンドロゲン作用を有することにおいて、区別される。
【0004】
それらの2種の性質は、ドロスプレノンをその薬理学的プロフィールにおいて、天然のゲスタゲン性プロゲステロンに対して非常に類似するが、しかしながら、プロゲステロンは、ドロスピレノンとは異なって、経口的には適切に生物利用性ではない。投与される用量を低めるためには、WO2006072467A1号において、18−メチル−19−ノル−17−プレグン−4−エン−21, 17−カルボラクトン及びこれを含んで成る医薬製剤(ドロスプレノンよりも高いゲスタゲン能力を有する)が提案されている。
【0005】
さらに例えばアメリカ特許第3,705,179号は、抗アンドロゲン活性を有し、そしてアンドロゲンに関連する疾病の処理のために適切であるステロイドを開示する。他の化合物の中で、17β−シアノ−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン誘導体が開示される。
【0006】
DE2226552B2号においては、さらに、外因性特徴を有する、プロゲストン類似性、抗アンドロゲン及び抗エストロゲン作用を示す17−シアノ−19−ノル−アンドロスト−4−エン−3−オン化合物が記載されている。
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的は、ゲスタゲン受容体に対して強い結合性を有する化合物を入手することである。さらに、前記化合物は好ましくはまた、抗鉱質コルチコイド作用を有すべきである。
この目的は、請求項1記載の新規17β−シアノ−19−アンドロスト−4−エン誘導体、請求項15記載の新規誘導体の使用、及び少なくとも1つの請求項17記載の新規誘導体を含んで成る薬剤により達成される。
【0008】
従って、本発明は、下記一般化学式(1):
【化1】

【0009】
[式中、Zは、O、2個の水素原子、NOR及びNNHSO2Rを含んで成る群から選択され、ここでRは水素又はC1-C4−アルキルであり、
R1、 R2はお互い独立して、水素又はメチルであり、又はR1及びR2は一緒にメチレンを形成するか、又はC1及びC2間での二重結合の形成により削除され、
R4は、水素又はハロゲンであり、さらに
R6a、R6bは一緒に、メチレン又は1,2−エタンジイルを形成し、又はR6aは水素であり、そしてR6bは水素、メチル及びヒドロキシメチレンを含んで成る群から選択され、そして
【0010】
R7は、水素、C1-C4−アルキル、C2-C3−アルケニル及びシクロプロピルを含んで成る群から選択されるか、あるいは、
R6aは、水素であり、そしてR6b及びR7は一緒に、メチレンを形成するか、又はC6及びC7間での二重結合の形成により削除されるか、あるいは、
R6aは、メチルであり、そしてR6b及びR7は、C6及びC7間での二重結合の形成により削除され、
R15、R16は、水素であり、又は一緒にメチレンを形成し、
R17は、水素、C1-C4−アルキル及びアリルを含んで成る群から選択される]
で表される17β−シアノ−19−アンドロスト−4−エン誘導体、及びその溶媒化合物、水和物、立体異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体及び塩
(但し、下記一般化学式A:
【0011】
【化2】

【0012】
[式中、Xは水素又はメチルであり、そしてC1及びC2、及びC6及びC7間での二重結合は任意の二重結合である]で表される化合物、及びさらに、17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オンは排除される)に関する。
本発明から排除される一般化学式Aの化合物は、次の化合物である:
【0013】
【表1】

【0014】
一般化学式1の新規誘導体のC環系の番号付けは通常、Fresenius, loc. Cit.に記載されるステロイド環系の番号付けに従う。請求項に示される基の番号付けは同様に、前記誘導体のC環系へのそれらの結合位置に対応する。例えば、基R4は、新規誘導体のC4−位置に結合する。
Zについて定義される基に関しては、基NOR及びNNHSO2Rは個々の場合、=NOR及び=N-NH-SO2Rにおけるように、二重結合を用いて、誘導体のC骨格にNを通して結合する。NORにおけるOR及びNNHSO2RにおけるNHSO2Rは、Syn又はanti位置に存在することができる。
【0015】
C1-C4−アルキルは個々の場合、直鎖又は枝分れ鎖のアルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル又はtert−ブチル、特に枝なしの基を意味するものとして理解される。メチル、エチル及びn−プロピルが特に好ましい。17α位置に結合されるアルキル基はさらに、過弗素化され得、その結果、R17は個々の場合、さらにトリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、n−ヘプタフルオロプロピル、イソヘプタフルオロプロピル、n−ノナフルオロブチル、イソノナフルオロブチル及びtert−ノナフルオロブチルであり得る。
【0016】
C2-C3−アルケニルは好ましくは、ビニル又はアリルを意味するものとして理解されるべきである。
ハロゲンは個々の場合、弗素、塩素、臭素又はヨウ素を意味するものとして理解されるべきである。
異性体は、同じ実験式であるが、しかし異なった化学構造を有する化合物である。特に、すべての可能性ある異性体及び異性体混合物(ラセミ体)がさらに、包含され、17β−シアノ位置が新規誘導体において特定される。
【0017】
一般的に、構造異性体及び立体異性体は区別される。構造異性体は、同じ実験式を有するが、しかしそれらの原子又は原子基の結合の態様において異なる。それらは官能異性体、位置異性体、互異性体又は原子価異性体を包含する。原則的に、立体異性体は、同じ構造(構成)、及び従って、また同じ実験式を有するが、しかし原子の空間配置においては異なる。一般的に、形状異性体及び配座異性体は区別される。形状異性体は、結合破壊によりお互い転換され得る立体異性体である。それらは、鏡像異性体、ジアステレオマー及びE/Z(シス/トランス)異性体を包含する。鏡像異性体は、お互い像及び鏡像として挙動し、そして対称面を有さない立体異性体である。鏡像異性体ではないすべての立体異性体は、ジアステレオマーとして表示される。二重結合に基づくE/Z(シス/トランス)異性体は特定の場合である。配座異性体は、単結合の回転により、お互い転換され得る立体異性体である。お互いからの異性のタイプの描写に関しては、またIUPAC規則、セクションE(Pure Appl。Chem. 45, 11-30 (1976)を参照のこと。
【0018】
一般化学式1を有する新規誘導体はまた、可能性ある互異性体形を含んで成り、そしてE又はZ異性体を包含するか、又はキラル中心が存在する場合、またラセミ体及び鏡像異性体も包含する。二重結合異性体はまた、それら間で理解されるべきである。
新規誘導体はまた、溶媒化合物、特に水和物の形で存在することができ;従って、新規化合物は、その新規化合物の結晶格子の構造要素として、極性溶媒、特に水を含む。極性溶媒、特に水は、理論的比又は他方では、非理論的比で存在することができる。理論的溶媒化合物、水和物の場合、半−、一−、1・1/2−二−、三−、四−、五−、等の溶媒化合物又は水和物がまた言及される。
【0019】
新規化合物又は誘導体は良好なゲスタゲン作用をインビボで有することが見出された。さらに、いくつかの興味ある新規化合物は、鉱質コルチコイド受容体のためのアンタゴニストとして作用する。
ZがO、NOH及びNNHSO2Hを含んで成る群から選択される、前述の一般化学式1を有する新規誘導体が好ましい。Zは特に好ましくは、Oである。
Zの選択とは無関係に、次の変形が二者択一的に又は多くの場合、少なくとも一緒に存在し、そしてお互い独立して選択される、前述の一般化学式1を有する新規誘導体がさらに好ましい:
【0020】
R15及びR16は特に好ましくは、メチレンを形成し、ここで両α−及びβ−メチレン基がそれらの位置で結合され得る。
さらに好ましくは、R1及びR2はそれぞれ水素であるか、又は一緒に、メチレン、特に好ましくはα−メチレンを形成する。より好ましくは、R1はα−メチルである。
さらに好ましくは、R4は水素又は塩素である。
さらに好ましくは、R6a及びR6bは一緒に1,2−エタンジイルを形成するか、又は個々の場合、水素である。
【0021】
さらに好ましくは、R7は、水素及びメチルを含んで成る群から選択され、ここでメチル基は両α−及びβ−であり得る。
さらに好ましくは、R6b及びR7は、一緒にメチレンを形成し、ここでメチレンは両α−及びβ−であり得る。
さらに好ましくは、R17は、水素及びメチルを含んで成る群から選択される。
さらに、基R6a, R6b, R7, R15及びR16は、両α−及びβ−であり得る。
特に好ましくは、新規17β−シアノ−19−ノル−アンドロスト−4−エン誘導体は、下記群から選択される:
【0022】
【表2】

【0023】
【表3】

【0024】
【表4】

【0025】
【表5】

【0026】
【表6】

【0027】
【表7】

【0028】
上記列挙における15α、16α−及び15β、16β−メチレン誘導体が非常に好ましい。
それらのゲスタゲン活性を考慮すれば、一般化学式1を有する新規化合物は、単独で、又はエストロゲンと組合して、避妊のための薬剤に使用され得る。
従って、本発明の誘導体は、経口避妊及び閉経前、閉経近く、及び閉経後症状の処理のための薬剤の製造、例えばホルモン置換療法(HRT)のための製剤への使用のために適切である。
【0029】
それらの作用の好ましいプロフィールのために、本発明の誘導体は、月経前症状、例えば頭痛、抑うつ性気分、水保持及び乳房痛の処理のために非常に適切である。
ゲスタゲン及び抗鉱質コルチコイド作用を有する薬剤の製造のための本発明の誘導体の使用が特に好ましい。
本発明の誘導体による処理は好ましくは、ヒトにおいて行われるが、しかしまた、関連する哺乳類種、例えばイヌ及びネコに対しても実施され得る。
【0030】
薬剤としての本発明の誘導体の使用に関しては、それらは少なくとも1つの適切な医薬的に無害の添加剤、例えばビークルと共に組合わされる。添加剤は例えば、非経口、好ましくは経口投与のために適切である。それは、医薬的に適切な有機又は無機不活性添加材料、例えば水、ゼラチン、アラビアガム、ラクトース、澱粉、ステアリン酸マグネシウム、タルク、植物油、ポリアルキレングリコール、等である。薬剤は、固体形で、例えば錠剤、被覆された錠剤、坐薬、カプセルとして、又は液体形で、例えば溶液、懸濁液、又はエマルジョンとして存在することができる。
【0031】
任意には、それらはさらに、賦形剤、例えば保存剤、安定剤、湿潤剤又は乳化剤、浸透圧を変えるための塩、又は懸濁液を含む。非経口投与に関しては、油性溶液、例えばゴマ油、ヒマシ油及び綿実油中、溶液が特に適切である。溶解性を高めるためには、溶解剤、例えば安息香酸ベンジル又はベンジルアルコールが添加され得る。経皮システム中に本発明の誘導体を組み込み、そして従って、それを経皮的に投与することも可能である。経口投与に関しては、錠剤、被覆された錠剤、カプセル、ピル、坐薬又は溶液が特に適切である。
【0032】
避妊製剤における本発明の誘導体の用量は、1日当たり0.01〜10mgであるべきである。月経前症状の処理の場合、毎日の用量は約0.1〜20mgである。本発明のゲスタゲン誘導体は好ましくは、避妊製剤、及び月経前症状の処理のために薬剤においては、経皮的に投与される。その毎日の用量は好ましくは、単一用量として投与された。
ゲスタゲン及びエストロゲン活性物質成分は好ましくは、避妊製剤においては経口的に一緒に投与される。その毎日の用量は好ましくは、単一用量として投与された。
【0033】
可能性あるエストロゲンは、合成エストロゲン、好ましくはエチニルエストラジオール、又はメストラノールである。
エストロゲンは、0.01〜0.04mgのエチニルエストラジオールの毎日の量に対応する毎日の量で投与される。
もちろん、エストロゲンは、閉経前、閉経近く及び閉経後症状の処理、及びホルモン置換療法のための薬剤において、エストロゲン、特にエストラジオール又はそのエステル、例えば吉草酸エストラジオール、又は他方では、接合されたエストロゲン(CEE=接合されたウマエストロゲン)として使用される。
【0034】
出発化合物の調製が記載されていない場合、それらは当業者に知られているか、又は本明細書に記載される、既知化合物又は方法に類似して調製され得る。異性体混合物は、通常の方法、例えば結晶化、クロマトグラフィー又は塩形成により、鏡像異性体、E/Z異性体又はエピマーに分離され得る。
【0035】
一般化学1を有する本発明の誘導体は、下記に記載のようにして調製される。
本明細書に記載される17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オン誘導体のための適切な出発材料は、種々のステロイド出発材料、例えばアンドロスト−4−エン−3,17−ジオン(例えば、J. Am. Chem. Soc. 87, 3727 (1965)を参照のこと)、又は部分的に還元された類似体、例えばテストステロン又はプラステロンである。
【0036】
15α、16α−又は16β、16β−メチレン基を担持する適切な出発材料は、文献から同様に知られている(例えば、15α、16α−メチレンアンドロスト−5−エン−17−オン−3β−オール;Chem. Ber. 106, 888 (1973)を参照のこと;その対応するΔ4−3,17−ジオン;DE−A2169555号(1972)を参照のこと)。15β、16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンは、Izv. Nauk SSSR Ser. Khim. 8, 1893 (1985) 及びChem.Ber. 107, 128-134 (1974)に記載されており;その対応するΔ5−3−アルコールは、Angew. Chem. 94 (9), 718 (1982)に記載されている。合成転位の記載においては、それは適切な形で保護されるべきステロイド環系上に任意に存在する他の官能基を常に供給されたことは当業者に明白である。
【0037】
ステロイド環系の位置17(C17)中へのニトリルの導入は、種々の手段で実施され得る。単一段階方法及び多段階変法が可能である。シアニドによる酸素官能基の置換を最終的に意味する方法が好ましい。多くの可能性ある変法は、Science of Synthesis Houben-Weyl Methods of Molecular Transformations Category 3 Volume 19 S. 197-213 (2004 Georg Thieme Verlag Stuttgart, New York) 及びHouben-Weyl Methoden der organischen Chemie Band E5 Teil 2 S. 1318-1527 (1985 Georg Thieme Verlag Stuttgart, New York)に記載されている。
【0038】
提案される単一段階方法は例えば、シアノ基によるカルボニル酸素原子の直接的還元性置換である。このためには、17−ケトステロイドが適切な塩基、例えばアルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属水素化物、カリウムヘキサメチルジシラジド、又は他方でまた、アルカリ金属アミド、例えばリチウムジイソプロピルアミドを用いて、0℃〜100℃の範囲の温度で、適切な溶媒、例えばジメトキシエタン、ジメチルスルホキシド、エーテル、アルコール又は他方では、それらの混合物において、トシルメチルイソシアニドと反応された。形成され得る17−エピマー混合物は、クロマトグラフィー、分別結晶化により、又はそれらの方法の組合せを用いて、分離され得る。
【0039】
17位置での適切な脱離基、例えばハロゲン化合物(好ましくは、ヨウ素又は臭素)、又は他方では、17−アルコールのスルホン酸エステルのシアン化物によるSN2−型置換がまた可能である。使用されるシアン化物源は、好ましくは無機シアン化物、例えばシアン化リチウム、シアン化ナトリウム及びシアン化カリウムである。
【0040】
次のことは、ニトリル導入の多段階変法の例として言及され得る:17−ケトンがその対応する17−エキソメチレン化合物に、Wittigオレフィン化により転換され、この後、臭化水素及びアルデヒドへの酸化が反応せしめられ、その対応する17−カルバルデヒドオキシムが得られる。次に、オキシムの脱水が17−ニトリルに導く。
ニトリルの導入は、合成順序の開始で、及びまた、いずれかの所望する後の時点で実施されるが、但し、存在することができる追加の官能基は適切な態様で保護されるべきである。
【0041】
17−シアノ化合物は任意には、アルキル化され、立体化学的に相同の17β−シアノ−17α−置換された誘導体が導かれる。このためには、17−シアノステロイドが適切な溶媒、例えばエーテル、例えばテトラヒドロフランにおいて保護解除される。種々の塩基、例えばアルカリ金属アミド、例えばリチウムジイソプロピルアミドが、本明細書においては使用され得る。例えばアルキル又はアルケニルハロゲン化物の添加、及び作業の後、17β−シアノ−17α−置換された誘導体が得られる。
【0042】
例によれば、追加の合成方法が、次の合成スキームの助けにより例示され得、ここで化合物2(Bull. Soc. Chim. Fr. 1835 (1976); US-A 3,705,179 (1971 ))は、出発材料としてすでに言及されている:
【0043】
【化3】

【0044】
次に、化合物2中への1,2−二重結合の導入が3を導く。中でも、可能性ある脱水剤は、二酸化セレニウム(J. Org. Chem. 21 , 239 (1956))又は2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン(Steroids 35 (5), 481 (1980))である。適切な溶媒中、塩化トリメチルシリル及び臭化銅の添加により、トリメチルアルミニウムによる1−メチル誘導体4への1,4−付加が行われ得る(Angewandte 105 (9), 1429 (1993))。
【0045】
6,7−二重結合の導入は、3,5−ジエノールエーテル5の臭素化及び続く臭化水素の排除により実施される(例えば、J. Fried, J.A. Edwards, Organic Reactions in Steroid Chemistry, von Nostrand Reinhold Company 1972, S. 265-374を参照のこと)。
【0046】
置換基R4の導入は、例えば式2の化合物から出発して、アルカリ条件下での4,5−二重結合の過酸化水素によるエポキシ化、及び適切な溶媒中、得られるエポキシドと、一般化学式H-R4(式中、R4はハロゲン原子又は偽ハロゲンであり得る)を有する酸との反応、又は触媒量の鉱酸との反応及び任意には、一般化学式1(式中、R4=臭素)を有する、得られる4−ブロモ化合物と、メチル2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)−アセテートとのヨウ化銅(I)の存在下での反応により達成され得る。
【0047】
化合物5のジエノールエーテル臭素化は例えば、Steroids 1, 233(1963)の方法に類似して実施され得る。臭化水素の排除は、非プロトン性溶媒、例えばジメチルホルムアミド中、塩基性試薬、例えばLiBr又はLi2CO3と共に6−ブロモ化合物を、50℃〜120℃の温度で加熱することにより、又は溶媒、例えばコリジン又はルチジン中、6−ブロモ化合物を加熱することにより可能であり、化合物6が得られる。
【0048】
化合物7は、ジメチルスルホキソニウムメチリドを用いて、既知方法に従って、6,7−二重結合のメテニル化(例えば、DE-A 11 83 500号、DE-A 29 22 500号、EP-A 0 019 690号、 US-A 4,291 ,029号; J. Am. Chem. Soc. 84, 867 (1962)を参照のこと)により、化合物8に転換され、α−及びβ−異性体の混合物が得られ、これが例えばクロマトグラフィーにより、個々の異性体に分離され得る。
【0049】
タイプ7の化合物は、例に記載のようにして、又はそこに記載される試薬に類似する試薬を用いて、それらの方法に類似して得られる。
【0050】
スピロ環状化合物12の合成は2から出発し、これがまず、3−アミノ−3,5−ジエン誘導体9に転換される。アルコール溶液中、ホルマリンとの反応により、6−ヒドロキシメチレン誘導体10が得られる。ヒドロキシル基の脱離基、例えばメシレート、トシレート(化合物11)又は他方ではベンゾエートへの転換の後、化合物13は、適切な溶媒、例えばジメチルスルホキシド中、塩基、例えばアルカリ金属水酸化物又はアルカリ金属アルコキシドを用いて、トリメチルスルホキソニウムヨージドとの反応により調製され得る。
【0051】
6−メチレン基の導入に関しては、化合物10が、例えばジオキサン/水中、塩酸を用いて、脱水され得る。6−メチレンはまた、11から生成され得る(DE-A 34 02 3291号、EP-A 0 150 157号、US-A 4,584,288号; J. Med. Chem. 34, 2464 (1991)を参照のこと)。
【0052】
6−メチレン化合物の調製のためのさらなる可能性は、4(5)不飽和3−ケトン、例えば化合物2と、ホルムアルデヒドのアセタールとの、適切な溶媒、例えばクロロホルム中、オキシ塩化リン又は六塩化リンを用いて、酢酸ナトリウムの存在下での直接的反応から成る(例えば、K. Annen, H. Hofmeister, H. Laurent and R. Wiechert, Synthesis 34 (1982)を参照のこと)。
【0053】
6−メチレン化合物は、一般式1(式中、R6aはメチルに等しく、そしてR6a及びR7はC6及びC7間の二重結合のための形成により削除される)を有する化合物の調製のために使用され得る。
【0054】
このためには、例えばTetrahedron 21, 1619(1965)に記載される方法が使用され得、ここで二重結合の異性化が、水素により、又は少量のシクロヘキサンと共に暖めることにより前処理された、5%パラジウム−炭素触媒と共に、エタノール中、6−メチレン化合物を暖めることにより達成される。異性化はまた、少量のシクロヘキセンが反応混合物に添加された場合、前処理されていない触媒を用いて実施され得る。少量の水素化された生成物の存在は、過剰の酢酸ナトリウムの添加により妨げられ得る。
【0055】
しかしながら、6−メチル−4,6−ジエン−3−オン誘導体はまた、直接的に調製され得る(K. Annen, H. Hofmeister, H. Laurent and R. Wiechert, Lieb. Ann. 712 (1983)を参照のこと)。
【0056】
R6bがα−メチル官能基である化合物は、適切な条件下での水素化により、6−メチレン化合物から調製され得る。最良の結果(エキソメチレン官能基の選択的水素化)は、トランスファー水素化により達成される(J. Chem. Soc. 3578 (1954))。6−メチレン誘導体が適切な溶媒、例えばエタノールにおいて、水素化物ドナー、例えばシクロヘキセンの存在下で加熱される場合、6α−メチル誘導体が非常に良好な収率で得られる。少量の6β−メチル化合物は酸により異性化され得る(Tetrahedron 1919(1965))。
【0057】
6β−メチル化合物の選択的調製はまた可能である。このためには、4−エン−3−オン、例えば化合物2が例えば、触媒量の酸、例えばp−トルエンスルホン酸の存在下で、ジクロロメタン中、エチレングリコール又はトリメチルオルトホルメートと反応せしめられ、その対応する3−ケタールが得られる。ケタール化の間、位置5(C5)での二重結合が異性化する。5−二重結合の選択的エポキシ化は、適切な溶媒、例えばジクロロメタン中、m−クロロ過安息香酸の有機過酸の使用により可能である。これに代わって、エポキシ化はまた、例えばヘキサクロロアセトン又は3−ニトロトリフルオロアセトフェノンの存在下で、過酸化水素を用いて実施され得る。
【0058】
次に、5,6α−エポキシドは、適切なアルキルマグネシウムハロゲン化物又はアルキルリチウム化合物を用いて、軸的に開環され得る。このようして、5α−ヒドロキシ−6β−アルキル化合物が得られる。3−ケト保護基の分解は、緩酸条件(酢酸又は0℃での4Nの塩酸)下で処理することにより、5α−ヒドロキシル官能基の獲得により実施され得る。例えば、希釈された水酸化ナトリウム水溶液を用いての5α−ヒドロキシル官能基の塩基性排除は、β−6−アルキル基を有する3−ケト−4−エン化合物を付与する。これに代わるものとして、より劇的な条件(水性塩酸又は他の強酸)下でのケタール分解は、その対応する6α−アルキル化合物を付与する。
【0059】
Zが酸素原子である一般化学式1を有する化合物は、-20〜+40℃の温度で第三アミンの存在下でのヒドロキシルアミン塩酸塩との反応により、その対応するオキシム(ZがNOHを示す一般化学式、ここでヒドロキシル基はsyn−又はanti−であり得る)に転換され得る。適切な第三塩基は例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、N, N−ジメチルアミノピリジン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン(DBN)及び1,5−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−5−エン(DBU)であり、ピリジンが好ましい。これは、ドロスピレノンの対応する3−オキシイミノ誘導体の調製のために、WO−A98/24801号に記載されるようにして、類似して適用される。
【0060】
Zが2つの水素原子を表す、一般化学式1を有する最終生成物の調製のための3−オキソ基の除去は例えば、DE−A2805490号に示される方法に従って、3−ケト化合物のチオケタールの還元性分解により実施され得る。
【0061】
次の例は、本発明のより詳細な例示の役に立つ:
本発明の化合物は驚くべきことには、強いゲスタゲン活性により区別され、そして皮下投与の後、ラットに対する妊娠試験の維持において強く活性的である。
【0062】
ラットに対する避妊試験の維持の実施:
妊娠ラットにおいては、黄体の除去又は卵巣摘出は流産を誘発する。適切な用量のエストロゲンと組合してのプロゲスチン(ゲスタゲン)の外因性投与により、妊娠の維持は可能である。卵巣摘出されたラットに対する妊娠試験の維持は、化合物の末梢ゲスタゲン活性の決定のために役立つ。
【0063】
ラットは、発情前期の間、一晩つがいにされた。つがいは、膣スミアの評価により、次の日の朝、調べられた。精子の存在が、妊娠の開始の1日目として、ここで評価された。妊娠の8日目、動物はエーテル麻酔下で卵巣摘出された。試験化合物及び外因性エストロゲン(エストロン、5μg/kg/日)による処理が、妊娠、8日目から15日又は21日目まで、毎日1度、皮下的に実施された。8日目での最初の投与は、卵巣摘出の2時間前に実施された。損なわれていない対照動物は、独占的にビークルが与えられた。
【0064】
評価:
実験の最後で(15又は21日目)、動物は、CO2雰囲気下で殺害され、そして生存胎児(心拍する心臓を有する胎児)及び移植部位(初期吸収及び死亡胎児、例えば自己溶解及び萎縮性胎盤)が、両子宮角において計数された。22日目、さらに奇形について胎児を試験することがさらに可能であった。胎児又は移植部位を有さない子宮においては、着床部位の数が、10%強度の硫化アンモニウム溶液により染色することにより決定された。妊娠割合の維持が、生存胎児の数及び着床部位(吸収された及び死亡した胎児及び着床部位)の合計数の比率として計算された。一定の試験物質に関して、表1に示される妊娠−維持用量(ED50)が決定された。ドロスピレノンに関しては、この値は3.5mg/kg/日である。
【0065】
一般化学式1を有する本発明の誘導体は、非常に強いゲスタゲン活性を有する。本発明の誘導体はインビトロで抗鉱質コルチコイド作用を示すことがさらに見出された。従って、それらはインビボで、カリウム−保持性ナトリウム排泄増加性(抗鉱質コルチコイド)作用を有すべきである。それらの性質は、下記に記載される試験を用いて決定された。
【0066】
アッセイのために使用される細胞の培養のためには、使用される培養培地は、10%FCS(Biochrom, S0115, Charge #615B)、4mMのL−グルタミン、1%ペニシリン/ストレプトマイシン、1mg/mlのG418 及び0.5μg/mlのプロマイシンを含むDMEM(ダルベッコ変性イーグル培地:4500mg/mlのグルコース;PAA, #E15−009)であった。
【0067】
レポーター細胞系が、個々の場合、96の中空体を有する白色の非透明組織培養プレート(PerkinElmer, #P12-106-017)において、中空体当たり4×104個の細胞の密度で増殖され、そして6%DCC−FCS(血清に含まれる妨害成分の除去のための活性炭−処理された血清)に保持された。調査されるべき化合物が8日後、添加され、そして細胞が16時間、化合物と共にインキュベートされた。実験は三重反復して行われた。インキュベーションの最後で、エフェクター含有培地が除去され、そして溶解緩衝液により置換された。ルシフェラーゼアッセイの後、基質(プロメガ、#E1501)が添加され、96中空体を含むプレートがマイクロプレートルミノメーター(Pherastar, BMG labtech)中に導入され、そして発光が測定された。IC50値が、用量−活性の関係の計算のためのソフトウェアを用いて評価された。実験結果は、下記表8に提供される:
【0068】
【表8】

【0069】
好ましい発明の合成のための次の例は、本発明のさらなる例示のために役に立つ。個々の合成例に開示される新規中間体は、本発明に必須である、本発明の17β−シアノ−19−アンドロスト−4−エン誘導体のようである。
【0070】
下記に記載される反応の多くは、エピマー混合物を導く。通常、分離用HPLCを通してのそれらの混合物のクロマトグラフィー分離が次の条件下で実施される:分離は、キラル通常相に対して行われ、Chiralpak AD-H5μである固定相が通常使用される。慣例上、溶出が、ヘキサン及びエタノールの混合物を用いて実施された。しかしながら、多くの場合、他の溶離剤混合物、例えばエタノール及びエタノールの混合物が使用された。
【実施例】
【0071】
例117β−シアノ−15β、16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
1a)
3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−3(4), 5(6)−ジエン−17−オン
50gの15β、16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3,17−ジオンを、1Lのメタノール及び175mlのトリメチルオルトホルメートに溶解した。25℃で撹拌しながら、250mgのp−トルエンスルホン酸を添加した。すぐに、生成物が沈殿した。その混合物を、25℃で1時間及び−5℃で1時間、撹拌した。その混合物をピリジンにより中性化し、そして吸引下で濾過し、3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−3(4), 5(6)−ジエン−17−オン(48g)を得た。
【0072】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 3.54 (s, 0-CH3), 5.12 (m, 4-H), 5.25 (m, 6-H)。MS (Cl+) m/z (相対強度) = 312 (100); C21H28O2に対応する。
【0073】
1b)
17β−シアノ−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスタン−3(4), 5(6)−ジエン
140mlのジメトキシエタン中、23.43gのTOSMIC(商標)の溶液を、氷冷却下で1.5時間にわたって、1Lのジメトキシエタン及び300mlのtert−ブタノール中、25gの15β,16β−メチレン−3−メトキシアンドロスタン−3(4), 5(6)−ジエン−17−オン及び45gのカリウムtert−ブトキシドの溶液にゆっくりと添加し、そして次に、その混合物を室温で、さらに3時間、撹拌した。その反応混合物を、氷冷却された半飽和塩化ナトリウム溶液上に注ぎ、そして沈殿した生成物を吸引下で濾過し、水により洗浄し、そして真空乾燥キャビネット(50℃、200mバール)下で一晩、乾燥した。17β−シアノ−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスタン−3(4), 5(6)−ジエン(23.7g)を、ベージュ色の結晶の形で行った。
【0074】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.42 [m, 15'-H(β)], 2.73 [d, J = 4.5 Hz, 17-H(α)], 5.14 (br. s, 4-H), 5.27 (m, 6-H)。MS (Cl+) m/z (相対強度) = 324 (100), 341 (85); C22H29NOに対応する。
【0075】
1c)
17β−シアノ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
5mlの硫酸(8重量%)を、10mlのメタノール中、700mgの17β−シアノ−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスタン−3(4), 5(6)−ジエンの溶液に室温で添加し、そしてその混合物を、この温度で2時間、撹拌した。反応を飽和炭酸水素溶液により停止した後、その混合物を、ジクロロメタンにより抽出し、水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして回転蒸発器上で濃縮した。この間、17β−シアノ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(599mg)が結晶化した。
【0076】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0,44 [m, 15'-H(β)], 2.74 [d, J = 4.5 Hz, 17-H(α)], 5.44 (br. s, 4-H)。MS (El+) m/z (相対強度) = 309 (50); C21 H27NOに対応する。
【0077】
例217β−シアノ−6β−ヒドロキシメチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
9.5gの17β−シアノ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オンを、60mlのメタノールに取り、4.8mlのピロリジンと共に混合し、そして1時間、還流下で加熱した。冷却の後、固形物を吸引下で濾過し、少量の冷メタノールにより洗浄し、そして減圧乾燥した。結晶(11g)を、135mlのトルエン及び235mlのエタノールに溶解し;11.5mlの30%ホルムアルデヒド溶液を添加した。室温での2時間の撹拌の後、その混合物を濃縮乾燥し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理した。17β−シアノ−6β−ヒドロキシメチル−15β、16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(4.7g)を得た。
【0078】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0,47 [m, 15'-H(β)], 2.76 [d, J = 4.5 Hz, 17-H(α)], ABシグナル (δA = 3.68, δB = 3.80, JAB= 10.5 Hz さらにJH(A),6-H = 7.4 Hz, JH(B),6-H = 10.5 Hzにより分割される) 5.84 (s,4-H)。MS (El+) m/z (相対強度) = 339 (37); C22H29NO2に対応する。
【0079】
例317β−シアノ−6,6−エチレン−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
3a)
17β−シアノ−15β,16β−メチレン−6β−トシルオキシメチルアンドロスト−4−エン−3−オン
2.93gの塩化トルエンスルホニルを、20mlのピリジン中、1.74gの17β−シアノ−6β−ヒドロキシメチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オンの溶液に少しずつ添加し、そしてその混合物を室温で6時間、撹拌した。その後、反応混合物を、氷冷却された1Nの塩酸に添加し、そして沈殿した粗生成物を吸引下で濾過し、そして酢酸エチルに再び溶解した。水、飽和炭酸水素溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液により、それぞれ2度、洗浄し、そして硫酸ナトリウム上で有機相を乾燥し、次に濃縮乾燥した後、17β−シアノ−15β,16β−メチレン−6β−トシルオキシメチルアンドロスト−4−エン−3−オンを得、そしてそれを次の段階にすぐに使用した。
【0080】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.46 [m, 15'-H(β)], AB-シグナル(δA = 3.95, δB = 4.20, JAB = 9.5 Hz さらにJH(A),6-H = 7.0 Hz, JH(B),6-H = 9.5 Hzにより分割される)、 5.72 (s, 4-H)。
【0081】
3b)
17β−シアノ−6,6−エチレン−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
913mgの水素ナトリウムを、50mlの無水DMSO中、6.02gのヨウ化トリメチルスルホキソニウムの溶液に室温で少しずつ添加し、そして添加の終結の後、その混合物を室温で1時間、撹拌した。続いて、3.13gの17β−シアノ−15β,16β−メチレン−6β−トシルメチルアンドロスト−4−エン−3−オンの溶液を、形成されるイリドに添加し、そして室温で、さらに6時間、撹拌した。350mlの水の添加により反応を終結した後、150mlの酢酸エチルにより2度、抽出し、水及び飽和塩化ナトリウム溶液により有機相を洗浄し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥し、有機相を、活性炭により室温で15分間、処理した。セライト(商標)層を通しての濾過の後、17β−シアノ−6,6−エチレン−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オンが、有機相の濃縮に基づいて結晶化した(K1 503mg、K2 379mg)。
【0082】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.38-0.53 [m, (3H) スピロエチレン], 0.88 [m, (1 H) スピロエチレン], 2.75 [d, J = 4.5 Hz, 17- H(α)], 5.65 (s, 4-H)。MS (El+) m/z (相対強度) = 335 (100); C23H29NOに対応する。
【0083】
例417β−シアノ−6−エキソ−メチレン−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
1mlの6N塩酸を、10mlのジオキサン中、1gの17β−シアノ−6β−ヒドロキシメチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オンの溶液に、室温で添加し、そしてその混合物を、この温度で2時間、放置した。続いて、その反応混合物を、250mlの氷冷却された半飽和炭酸水素溶液に添加し、そして150mlの酢酸エチルにより2度、抽出した。組合された有機相を、硫酸ナトリウム及び活性炭により処理した後、それらをセライト(商標)層を通して濾過し、そして濃縮乾燥した。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー処理[ヘキサン/酢酸エチル(0〜25%)]により、17β−シアノ−6−エキソ−メチレン−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(399mg)を得た。
【0084】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.48 [m, 15'-H(β)], 2.77 [d, J = 4.7 Hz, 17-H(α)], 5.02 及び 5.12 (dd → t, 個々の場合J = 2.0 Hz, =CH2), 5.94 (d, J = 0.6 Hz, 4-H)。MS (El+) m/z (相対強度) = 321 (96); C22H27NOに対応する。
【0085】
例517β−シアノ−6α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
300mgのWilkinson触媒を、40mlのトルエン及び10mlのエタノール中、330mgの17β−シアノ−6−エキソ−メチレン−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オンの溶液に、アルゴン雰囲気下で添加し、そして振盪装置により3時間、標準の水素圧力下で水素化した。シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー処理[ヘキサン/酢酸エチル(0〜50%)]により触媒を除去した後、6−エピマーの混合物を、2.5:1の比の17β−シアノ−6β−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン:17β−シアノ−6α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オンを得た。触媒量のp−トルエンスルホン酸を伴ってのジクロロメタン中、酸性エピマー化及びシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー処理[ヘキサン/酢酸エチル(0〜50%)]により、純粋な17β−シアノ−6α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(39mg)を得た。
【0086】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.46 [m, 15'-H(β)], 1.12 (d, J = 6.3 Hz, 6-CH3), 2.75 [d, J = 4.6 Hz, 17-H(α)], 5.82 (d, J = 1.3 Hz, 4-H)。MS (El+) m/z (相対強度) = 324 (95), 341 (55); C22H29NOに対応する。
【0087】
例617β−シアノ−15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン
100mlの1−メチル−2−ピロリドン中、3.4gの17β−シアノ−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスト−3(4), 5(6)−ジエンの懸濁液を、0℃で連続的に、4mlの10%酢酸ナトリウム溶液及びこの温度で、1.6gの1.3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインと共に少しずつ混合し、0℃で0.5時間、撹拌し(氷浴)、1.5gの臭化リチウム及び1.3gの炭酸リチウムと共に混合し、そして100℃の浴温度で3.5時間、撹拌した。続いて、その混合物を、氷水/塩化ナトリウム中で撹拌し、そして沈殿物を濾過した。17β−シアノ−15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン(2.42g)を得た。
【0088】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.53 [m, 15'-H(β)], 2.78 [d, J = 4.5 Hz, 17-H(α)], 5.70 (s, 4-H), 6.18 (dd, J = 2.8 Hz, J = 9.8 Hz, 5-H*), 6.33 (dd, J = 2.1 Hz, J = 9.8 Hz, 6-H*), * =互換性割当て。
【0089】
例76β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オン及び6α,7α−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オン
468mgの水素ナトリウムを、25mlの無水ジメチルスルホキシド中、3.09gのヨウ化トリメチルスルホキソニウムの溶液に室温で少しずつ添加し、そして添加の終結の後、その混合物を室温で1時間、撹拌した。続いて、1.0gの17β−シアノ−15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンの溶液を、形成されるイリドに添加し、そして室温で、さらに6時間、撹拌した。
【0090】
150mlの塩化アンモニウムの添加により反応を終結した後、75mlの酢酸エチルにより2度、抽出し、水及び飽和塩化ナトリウム溶液により有機相を洗浄し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥し、有機相を、濃縮乾燥した。シリカゲル上での2度のフラッシュクロマトグラフィー処理[ヘキサン/酢酸エチル(0〜50%)]により、少ない極性画分として、6α、7α−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オン(59mg)及び多くの極性画分として、6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オン(67mg)を得た。
【0091】
画分16α,7α−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オン
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.53, 0.63, 0.87 及び 0.98 [4 x m,(個々の1 H) シクロプロピル], 2.80 [d, J = 4.3 Hz, 17-H(α)], 6.01 (s, 4-H). MS (Cl+) m/z (相対強度) = 322 (100), 339 (33); C22H27NOに対応する。
【0092】
画分26β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オン
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.57 及び0.92 [2 x m, (個々の1 H) シクロプロピル], 2.84 [d, J = 4.3 Hz, 17-H(α)], 6.07 (s, 4-H). MS (El+) m/z (相対強度) = 322 (100), 339 (33); C22H27NOに対応する。
【0093】
例7−変形体2
6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オン
7−変形体2−a)6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−5β−ビスヒドロキシ−17β−シアノアンドロスタン及び6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−5β−ビスヒドロキシ−17α−シアノアンドロスタン
6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β,5β−ジヒドロキシアンドロスタン−17−オン(Angew. Chemie 1982, 94, 718-719)を、例1bに記載される方法に類似して転換した。ヘキサン及び酢酸エチルによる、シリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により、6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−5β−ビスヒドロキシ−17β−シアノアンドロスタン及び6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−5β−ビスヒドロキシ−17α−シアノアンドロスタンを得た。
【0094】
6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−5β−ビスヒドロキシ−17β−シアノアンドロスタン
1H-NMR (D6-DMSO): 0.41 (m,2H), 0.61 (m,1 H), 0.73(s,3H), 0.83(s,3H); 2.97(s 広い,1 H), 3.79(s 広い,1 H), 4.31 (s 広い,1 H), 4.79(s 広い,1 H)。
【0095】
6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−5β−ビスヒドロキシ−17α−シアノアンドロスタン
1H-NMR (D6-DMSO): 0.41 (m,2H), 0.61 (m,1 H), 0.73(s,3H), 0.80(s,3H), 3.05(s 広い,1 H)。
【0096】
7−変形2−b)6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オン
6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−5β−ビスヒドロキシ−17β−シアノアンドロスタンを、例30eに記載される方法に類似して転換した。6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オンを得た。NMRデータは、例7に報告されるそれらと同一である。
【0097】
例817β−シアノ−7α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
67mgの塩化銅(I)を、50mlのテトラヒドロフラン中、1.0gの17β−シアノ−15β,16β−メチレンアンドロスタン−4,6−ジエン−3−オンの溶液に室温で添加し、そしてその混合物を10分間、撹拌し、その後、それを−15℃に冷却し、450mgの塩化アルミニウムと共に混合し、その温度で30分間、撹拌し、4.5mlの臭化メチルマグネシウム溶液(テトラヒドロプラン中、3M)と共に少しずつ混合し、そして−15℃で1時間、撹拌した。作業のために、その反応混合物を、30mlの2Mの塩酸と共に−15℃で混合し、室温で0.5時間、撹拌し、水に添加し、酢酸エチルにより3度、抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、そしてヘキサン/酢酸エチル(0〜50%)によりシリカゲル上でのクロマトグラフィー処理した。17β−シアノ−7α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(149mg)を得た。
【0098】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.45 [m, 15'-H(β)], 0.88 (d, J = 7.1 Hz, 7-Me), 1.08 及び1.21 [2 x s, 個々の場合 (3H), 2 x Me], 2.75 [d, J = 4.6 Hz, 17-H(α)], 5.76 (s, 4-H). MS (Cl+) m/z (相対強度) = 324 (100), 341 (55); C22H29NOに対応する。
【0099】
例917β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
9a)
17β−シアノ−3−メトキシ−17α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスタン−3(4), 5(6)−ジエン
−78℃で、0℃での82mlのテトラヒドロフラン中、12.1mlのジイソプロピルアミン及び54.1mlのn−BuLi(ヘキサン中、1.6M)から、あらかじめ調製されたリチウムジイソプロピルアミド(LDA)の新鮮な冷溶液を、8gの17β−シアノ−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスタン−3(4), 5(6)−ジエンの溶液に添加し、そしてその混合物を-78℃で1時間、放置した。
【0100】
6.9mlのヨウ化メチルの添加の前、その混合物を−90℃にさらに冷却した。添加の終結の後、その反応混合物を、室温に一晩ゆっくりと暖めた。反応を、飽和塩化アンモニウム溶液の添加により終結し、酢酸エチルにより抽出し、そして水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄した。硫酸ナトリウムによる有機相の乾燥、濃縮乾燥及びシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー処理[ヘキサン/酢酸エチル(0〜30%)]により、17β−シアノ−3−メトキシ−17α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスタン−3(4), 5(6)−ジエン(6.5g)を得た。
【0101】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.40 [m, 15'-H(β)], 1.01 (s, Me), 1.15 (s, Me), 1.38 (s, Me), 3.58 (s, 0-CH3), 5.15 (m, 4-H), 5.27 (m, 6-H). MS (Cl+) m/z (相対強度) = 355 (100), 338 (53); C23H31NOに対応する。
【0102】
9b)
17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
例1cの方法に従って、385mgの17β−シアノ−3−メトキシ−17α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスタン−3(4), 5(6)−ジエンの酢酸エチルからの結晶化の後、17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オンを得た(285mg)。
【0103】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.43 [m, 15'-H(β)], 1.16; 1.21 及び 1.38 [3 x s, 個々の場合 (3H), 3 x Me], 5.75 (d, J = 1.1 Hz, 4-H). MS (Cl+) m/z (相対強度) = 324 (38), 341 (100); C22H29NOに対応する。
【0104】
例1017α−アリル−17β−シアノ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
10a)
17α−アリル−17β−シアノ−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスタン−3(4),5(6)−ジエン
例9aの方法に従って、1gの17−シアノ−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスタン−3(4), 5(6)−ジエン及びアルキル化剤としての臭化アリルのフラッシュクロマトグラフィー処理の後、17α−アリル−17β−シアノ−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスタン−3(4),5(6)−ジエン(358mg)を得た。
【0105】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.41 [m, 15'-H(β)], 3.58 (s, 0-CH3), 5.15 (m, 4-H), 5.25 [m, (3H), 6-H 及び =CH2], 6.05 [m, (1 H), -CH=]。
【0106】
10b)
17α−アリル−17β−シアノ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
例1cの方法に従って、300mgの17α−アリル−17β−シアノ−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスタン−3(4),5(6)−ジエンのフラッシュクロマトグラフィー処理の後、17α−アリル−17β−シアノ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(210mg)を得た。
【0107】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.45 [m, 15'-H(β)], 5.18 - 5.30 [m, (2H), =CH2], 5.76 (d, J = 1.7 Hz, 4-H), 6.03 [m,(1 H), -CH=]。MS (Cl+) m/z (相対強度) = 350 (100), 367 (68); C24H31NOに対応する。
【0108】
例1117β−シアノ−6β−ヒドロキシメチル−17α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
例2の方法に従って、5.90gの17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オンの酢酸エチルからの結晶化及びシリカゲル上での母液のフラッシュクロマトグラフィー処理[ヘキサン/酢酸エチル(0〜50%)]の後、17β−シアノ−6β−ヒドロキシメチル−17α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(2.22g)を得た。
【0109】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.50 [m, 15'-H(β)], 1.21 ; 1.27及び1.43 [3 x s,個々の場合(3H), 3 x Me], AB-シグナル(δA = 3.73, δB = 3.85, JAB 約10.0 Hz 広いシグナル, さらに JH(A),6-H = 7.5 Hz, JH(B),6-H 約 10.0 Hzにより分割される), 5.89 (s, 4-H)。MS (Cl+) m/z (相対強度) = 341 (100), 354 (35), 371 (22); C23H3INO2に対応する。
【0110】
例1217β−シアノ−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
12a)
17β−シアノ−3β−ヒドロキシ−15α,16α−メチレンアンドロスト−5(6)−エン
例1bの方法に従って、24.2gの3β−アセトキシ−15α,16α−メチレンアンドロスト−5(6)−エンのシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー処理[ヘキサン/酢酸エチル(0〜50%)]及び酢酸エチルからの分別結晶化の後、17β−シアノ−3β−ヒドロキシ−15α,16α−メチレンアンドロスト−5(6)−エン(3.2g)及び17α−シアノ−3β−ヒドロキシ−15α,16α−メチレンアンドロスト−5(6)−エン(3.6g)を得た。
【0111】
17β−シアノ−3β−ヒドロキシ−15α,16α−メチレンアンドロスト−5(6)−エン
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ =0.54 [m, (2H), シクロプロピル], 0.90 [m, (1 H),シクロプロピル], 1.03 及び1.17 [2 x s, 個々の場合(3H), 2 x Me], 3.52 (m, 3-H), 5.37 (m, 6-H)。MS (El+) m/z (相対強度) = 311 (88); C21 H29NOに対応する。
【0112】
17α−シアノ−3β−ヒドロキシ−15α,16α−メチレンアンドロスト−5(6)−エン
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.78 [m, (1 H), シクロプロピル], 0.89-0.99 [m, (2H), シクロプロピル], 1.02 及び 1.08 [2 x s, 個々の場合 (3H), 2 x Me], 2.79 [d, J = 7.7 Hz, 17-H (β)], 3.54 (m, 3-H), 5.38 (m, 6-H)。MS (El+) m/z (相対強度) = 311 (18); C21H29NOに対応する。
【0113】
12b)
17β−シアノ−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
2.10gのアルミニウムトリイソプロポキシドを、80mlの2−ブタノン中、3.2gの17β−シアノ−3β−ヒドロキシ−15α,16α−メチレンアンドロスト−5(6)−エンの溶液に少しずつ添加し、そしてその混合物を15時間、加熱煮沸した。続けて、反応を飽和塩化アルミニウムの添加により停止、そして酢酸エチルにより3度、抽出し、そして有機相を飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥した。濃縮の後、シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー処理[ヘキサン/酢酸エチル(0〜50%)]により、17β−シアノ−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(3.0g)を得た。
【0114】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ =0.55 [m, (2H), シクロプロピル], 0.81 - 0.97 [m, (3H)], 1.21 [s, (6H), 2 x Me], 5.74 (br. s, 4-H)。MS (Cl+) m/z (相対強度) = 310 (100), 327 (23); C21H27NOに対応する。
【0115】
例1317β−シアノ−6β−ヒドロキシメチル−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
例2の方法に従って、3.0gの17β−シアノ−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オンのシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー処理[ヘキサン/酢酸エチル(0〜50%)の後、17β−シアノ−6β−ヒドロキシメチル−15α、16α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(850mg)を得た。
【0116】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.56 [m, (2H), シクロプロピル], 0.91 [m, (1 H), シクロプロピル], 1.22 [s, (6H), 2 x Me], AB- シグナル (δA = 3.68, δB = 3.77, 高く広くされたシグナル), 5.83 (s, 4-H)。 MS (Cl+) m/z (相対強度) = 340 (100), 357 (51 ); C22H29NO2に対応する。
【0117】
例1417β−シアノ−15α,16α−メチレン−6β−トシルオキシメチルアンドロスト−4−エン−3−オン及び17β−シアノ−6−エクソ−メチレン−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
例3aの方法に従って、700mgの17β−シアノ−6β−ヒドロキシメチル−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オンのシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー処理[ヘキサン/酢酸エチル(0〜50%)]により、17β−シアノ−15α、16α−メチレン−6β−トシルオキシメチルアンドロスト−4−エン−3−オン(880mg)及びその最初の実施におけるマイナーな成分としての17β−シアノ−6−エクソ−メチレン−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(22mg)を得た。
【0118】
画分1:
17β−シアノ−6−エクソ−メチレン−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.64 [m, (2H), シクロプロピル], 1.09 [m, (1 H), シクロプロピル], 1.16 及び 1.25 [2 x s, 個々の場合 (3H), 2 x Me], 5.04 及び 5.15 (dd → t, 個々の場合 J = 1.9 Hz, =CH2), 5.97 (s, 4-H)。MS (Cl+) m/z (相対強度) = 322 (100), 339 (28); C22H27NOに対応する。
【0119】
画分2:
17β−シアノ−15α,16α−メチレン−6β−トシルオキシメチルアンドロスト−4−エン−3−オン
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.56 [m, (2H), シクロプロピル], 0.91 [m, (1 H), シクロプロピル], 1.13 及び1.22 [2 x s, 個々の場合 (3H), 2 x Me], 2.50 [s, (3H), C6H4-CH3], AB-シグナル (δA = 3.95, δB = 4.29, JAB = 9.7 Hz さらにJH(A),6-H = 6.2 Hz, JH(B),6-H = 9.7 Hzにより分割される) 5.77 (s, 4-H), AA'BB'-シグナル [δA = 7.40, δB = 7.82, 個々の場合 (2H), C6H4]。MS (Cl+) m/z (相対強度) = 494 (5), 511 (15); C29H35NO4Sに対応する。
【0120】
例1517β−シアノ−6,6−エチレン−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
例3bの方法に従って、860mgの17β−シアノ−15α,16α−メチレン−6β−トシルオキシメチルアンドロスト−4−エン−3−オンのシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー処理[ヘキサン/酢酸エチル(0〜50%)]により、17β−シアノ−6,6−エチレン−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(265mg)を得た。
【0121】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.45-0.63 [m, (4H)スピロエチレン及びシクロプロピル], 0.88 [m, (1 H) スピロエチレン], 1.02 [m, (1 H), シクロプロピル], 1.28 及び1.32 [2 x s, 個々の場合 (3H), 2 x Me], 5.69 (s, 4-H)。MS (El+) m/z (相対強度) = 335 (88); C23H29NOに対応する。
【0122】
例1617β−シアノ−17α−メチル−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
16a)
17α−シアノ−15α,16α−メチレン−3β−トリイソプロピルシリルオキシアンドロスト−5(6)−エン
2.5mlのテトラヒドロフラン中、5.44mlの塩化トリイソプロピルシリルの溶液を、20mlのジメチルホルムアミド(DMF)中、3.6gの17α−シアノ−3β−ヒドロキシ−15α,16α−メチレンアンドロスト−5(6)−エン、1.7gのイミダゾール及び141mgのジメチルアミノピリジンの溶液に、0℃でゆっくり添加した。続いて、その混合物を室温に一晩、暖め、飽和炭酸水素溶液中に注ぎ、そして酢酸エチルにより抽出した。有機相を水及び最終的に飽和塩化ナトリウム溶液により5度、洗浄し、そして濃縮乾燥した。粗17α−シアノ−15α,16α−メチレン−3β−トリイソプロピルシリルオキシアンドロスト−5(6)−エン生成物(7.3g)を次の段階に直接使用した。
【0123】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.78 [m, (1 H), シクロプロピル], 0.88-0.99 [m, (2H), シクロプロピル], 1.02及び1.08 [2 x s, 個々の場合(3H), 2 x Me,δ = 1.05, br. s, (18H)によりオーバーラップされる, TiPS-Me], 2.79 [d, J = 7.1 Hz, 17-H (β)], 3.56 (m, 3-H), 5.33 (d, J = 4.8 Hz, 6-H). MS (El+) m/z (相対強度) = 468 (12); C30H49NOSiに対応する。
【0124】
16b)
17α−シアノ−17β−メチル−15α,16α−メチレン−3β−トリイソプロピルシリルオキシアンドロスト−5(6)−エンとの混合物における17β−シアノ−17α−メチル−15α,16α−メチレン−3β−トリイソプロピルシリルオキシアンドロスト−5(6)−エン
例9aの方法に従って、5.29gの17α−シアノ−15α,16α−メチレン−3β−トリイソプロピルシリルオキシアンドロスト−5(6)−エン及びアルキル化剤としてのMe-Iのフラッシュクロマトグラフィー処理により、17−シアノ−17−メチル−15α,16α−メチレン−3β−トリイソプロピルシリルオキシアンドロスト−5(6)−エンの17−エピマーの混合物を得た。
【0125】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.60-0.72 [m, (1 H), シクロプロピル], 1.05, [br. s, (18H), TiPS-Me], 3.54 (m, 3-H), 5.33 (m,6-H)。MS (Cl+) m/z (相対強度) = 499 (55); C31H51NOSiに対応する。
【0126】
16c)
17α−シアノ−3β−ヒドロキシ−17β−メチル−15α,16α−メチレンアンドロスト−5(6)−エンとの混合物における17β−シアノ−3β−ヒドロキシ−17α−メチル−15α,16α−メチレンアンドロスト−5(6)−エン
9mlのテトラブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)(テトラヒドロフラン中、1M)を、5mlのテトラヒドロフラン中、3.6gの17−シアノ−17−メチル−15α,16α−メチレン−3β−トリイソプロピルシリルオキシアンドロスト−5(6)−エンの17−エピマーの溶液に室温で添加し、そしてその混合物を、さらに4時間、撹拌した。飽和炭酸水素溶液の添加により反応を停止した後、酢酸エチルにより抽出し、有機相を水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮乾燥し、続いてフラッシュクロマトグラフィー処理により、17−シアノ−3β−ヒドロキシ−17−メチル−15α,16α−メチレンアンドロスト−5(6)−エン(1.9g)を得た。
【0127】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.74 [m, (1 H), シクロプロピル], 3.57 (m, 3-H), 5.42 (m, 6-H)。
【0128】
16d)
17β−シアノ−17α−メチル−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エンー3−オン
例12bの方法に従って、1.9gの17−シアノ−3β−ヒドロキシ−17−メチル−15α,16α−メチレンアンドロスト−5(6)−エンの17−エピマーの分離用HPLCクロマトグラフィー処理により、17β−シアノ−17α−メチル−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エンー3−オン(335mg)を得た。
【0129】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.69 [m, (2H), シクロプロピル], 0.82 [m, (1 H), シクロプロピル], 0.96 [m, (1 H), シクロプロピル], 1.14; 1.21 及び 1.33 [3 x s,個々の場合(3H), 3 x Me], 5.74 (s, 4-H)。MS (El+) m/z (相対強度) = 323 (100); C22H29NOに対応する。
【0130】
例1717β−シアノ−15α,16α−メチレンアンドロスト−4,6−ジエン−3−オン
17a)
17α−シアノ−3−メトキシ−15α,16α−メチレンアンドロスト−3(4), 5(6)−ジエン−17−オンとの混合物における17β−シアノ−3−メトキシ−15α,16α−メチレンアンドロスト−3(4), 5(6)−ジエン−17−オン
例1aの方法に従って、7gの17−シアノ−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オンの17−エピマーの処置の後、17−シアノ−3−メトキシ−15α,16α−メチレンアンドロスト−3(4), 5(6)−ジエン(7.6g)の17−エピマーを得、これを次の段階に直接的に使用した。
【0131】
17b)
17β−シアノ−15α,16α−メチレンアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン
例6の方法に従って、得られる粗生成物の一部である7.6gの17−シアノ−3−メトキシ−15α,16α−メチレンアンドロスト−3(4),5(6)−ジエンの17−エピマーの分離用HPLCクロマトグラフィー処理により、17β−シアノ−15α、16α−メチレンアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン(48mg)を得た。
【0132】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.66 [m, (1 H), シクロプロピル], 0.78 [m, (1 H), シクロプロピル], 1.19及び1.32 [2 x s, 個々の場合 (3H), 2 x Me], 5.74 (s, 4-H), 6.21 (dd, J = 2.8 Hz, J = 9.8 Hz, 5-H*), 6.34 (dd, J = 1.9 Hz, J = 10.0 Hz, 6-H*), * = 交換可能な割当て。 MS (El+) m/z (相対強度) = 307 (26); C21 H25NOに対応する。
【0133】
例1817β−シアノ−7α−メチル−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
例8の方法に従って、2.2gの17−シアノ−15α,16α−メチレンアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンの17−エピマーの分離用HPLCクロマトグラフィー処理により、17β−シアノ−7α−メチル−15α,16α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(257mg)を得た。
【0134】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.58 [m, (1 H), シクロプロピル], 0.69 [m, (1 H), シクロプロピル], 0.86 (d, J = 7.2 Hz, 6-Me), 1.25 及び 1.26 [2 x s, 個々の場合(3H), 2 x Me], 5.79 (s, 4-H)。MS (El+) m/z (相対強度) = 323 (100); C22H29NOに対応する。
【0135】
例1917β−シアノアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン
19a)
17β−シアノ−3−エトキシアンドロスト−3,5−ジエン
17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オンを、例1aに記載される方法に類似して転換し、但しトリメチルオルトホルメートがトリエチルオルトホルメートにより交換された。17β−シアノ−3−エトキシアンドロスト−3,5−ジエンが得られた。
1H-NMR (D6-DMSO): 0.81 (s,3H), 0.86(s,3H), 1.17(t,3H,J=7.1 Hz,3-O-CH2-CH3), 3.36(m,2H,3-O-CH2-CH3), 5.09(m,2H,H-4 及び H-6)。
【0136】
19b)
17β−シアノアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン
17β−シアノ−3−エトキシアンドロスト−3,5−ジエンを、例6に記載される方法に類似して転換した。17β−シアノアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンが得られた。
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 1.02(s,3H), 1.13(s,3H), 5.68(s,1 H,H-4), 6.06(s,1 H,6-H), 6.13(s,1 H,7-H)。
【0137】
例2017β−シアノ−7α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン
17β−シアノアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンを、例8に記載される方法に類似して転換した。17β−シアノ−7α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オンが得られた。
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.77(d,3H,7-CH3, J=7.3Hz)), 0.98(s,3H), 1.21 (s,3H), 5.74(s,1 H,H-4)。
【0138】
例2117β−シアノ−7α−エチルアンドロスト−4−エン−3−オン
17β−シアノアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンを、例8に記載される方法に類似して転換し、但し臭化エチルマグネシウムが臭化メチルマグネシウムの代わりに使用された。17β−シアノ−7α−エチルアンドロスト−4−エン−3−オンが得られた。
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.88(t,3H,7-CH2-CH3, J=7.3Hz)), 0.98(s,3H), 1.22(s,3H), 5.74(s,1 H,H-4)。
【0139】
例2217β−シアノ−6α,7α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン及び17β−シアノ−6β,7β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
17β−シアノアンドロスト−4,6−ジエン−3−オンを、例7に記載される方法に類似して転換した。17β−シアノ−6α,7α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン及び17β−シアノ−6β,7β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オンが得られた。
【0140】
17β−シアノ−6α,7α−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ =0.46(m,1 H), 0.77(m,1 H), 0.85(m,1 H), 1.01 (s,3H), 1.15(s,3H), 5.95(s,1 H,H-4)。
【0141】
17β−シアノ−6β,7β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ =0.79(m,1 H), 0.95(s,3H), 1.09(s,3H), 6.01 (s,1 H,H-4)。
【0142】
例2317β−シアノ−6β−ヒドロキシメチルアンドロスト−4−エン−3−オン
17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オンを、例2に記載される方法に類似して転換した。17β−シアノ−6β−ヒドロキシメチルアンドロスト−4−エン−3−オンが得られた。
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.98(s,3H), 1.21 (s,3H), 3.68(m,2H,6-CH2-OH), 5.82(s,1 H,H-4)。
【0143】
例2417β−シアノ−6,6−エチリデンアンドロスト−4−エン−3−オン
17β−シアノ−6β−ヒドロキシメチルアンドロスト−4−エン−3−オンを、例3a及び3bに記載される方法に類似して転換し、但し中間体トシレートがさらに粗形で転換された。17β−シアノ−6,6−エチリデンアンドロスト−4−エン−3−オンが得られた。
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.42(m,2H), 0.77(m,1 H), 0.99(s,3H), 1.26(s,3H), 5.62(s,1 H,H-4)。
【0144】
例2517β−シアノ−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン
25a)
17−シアノ−3,3−エタンジイルビスオキシアンドロスト−5−エン
5gのシアノ化合物を、56mlのジクロロメタン、14mlのエチレングリコール、37mlのトリメチルオルトホルメート及び1.5gのパラトルエンスルホン酸の混合物において室温で2時間、撹拌した。炭酸水素ナトリウム溶液及び酢酸エチルの添加の後、相を分離し、そして有機相を水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。このようにして得られた17β−シアノ−3,3−エタンジイルビスオキシアンドロスト−5−エンを、さらに精製しないで、さらに使用した。
【0145】
25b)
17β−シアノ−3,3−エタンジイルビスオキシ−17α−メチルアンドロスト−5−エン
17β−シアノ−3,3−エタンジイルビスオキシアンドロスト−5−エンを、例9aに記載される方法に類似して転換した。17β−シアノ−3,3−エタンジイルビスオキシ−17α−メチルアンドロスト−5−エンを得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 1.04(s 広い,6H), 1.28(s,3H), 3.94(m,4H, ケタール), 5.34(s,1 H,H-6)。
【0146】
25c)
17β−シアノ−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン
17β−シアノ−3,3−エタンジイルビスオキシ−17α−メチルアンドロスト−5−エンを、例1cに記載される方法に類似して転換した。17β−シアノ−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 1.09(s,3H), 1.20(s,3H), 1.28(s,3H), 5.73(s,1 H,H-4)。
【0147】
例2617β−シアノ−6β−ヒドロキシメチル−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン
17β−シアノ−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オンを、例2に記載される方法に類似して転換した。17β−シアノ−6β−ヒドロキシメチル−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
1H-NMR (D6-DMSO): 1.01 (s,3H), 1.15(s,3H), 1.25(s,3H), 3.35(m,1 H,6-CH2-OH), 3.57(m,1 H,6-CH2-OH), 4.73(t,1 H,J=5.8Hz,6-CH2-OH), 5.65(s,1 H,H-4)。
【0148】
例2717β−シアノ−6,6−エタンジイル−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン
17β−シアノ−6β−ヒドロキシメチル−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オンを、例3a及び3bに記載される方法に類似して転換し、但し中間体トシレートがさらに粗形で転換された。17β−シアノ−6,6−エタンジイル−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オンが得られた。
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.42(m,2H), 0.78(m,1 H), 1.10(s,3H), 1.27(s,3H), 1.29(s,3H), 5.63(s,1 H,H-4)。
【0149】
例2817α−アリル−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オン
28a)
17β−シアノ−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン
17−シアノ−3,3−エタンジイルビスオキシアンドロスト−5−エンを、例9aに記載される方法に類似して転換し、但し臭化アリルがヨウ化メチルの代わりに使用された。17α−アリル−17β−シアノ−3,3−エタンジイルビスオキシアンドロスト−5−エンが得られた。
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 1.10(s,3H), 1.13(s,3H), 3.99(m,4H, ケタール), 5.26(m,2H, -CH=CH2), 5.39(s,1 H,H-6) ), 5.97(m,1 H, -CH=CH2)。
【0150】
28b)
17α−アリル−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オン
17α−アリル−17β−シアノ−3,3−エタンジイルビスオキシアンドロスト−5−エンを、例1cに記載される方法に類似して転換した。17α−アリル−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.97(m,1H), 1.17(s,3H), 1.25(s,3H), 5.25(m,2H, -CH=CH2), 5.79(s,1 H,4-H), 5.96(m,1 H, -CH=CH2)。
【0151】
例2917β−シアノ−1α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン
29a)
17β−シアノアンドロスト−1,4−ジエン−3−オン
2.5gの17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オン及び2.7gのジクロロジシアノベンゾキノンを、50mlのジオキサンにおいて3時間、煮沸した。冷却の後、その混合物を、ジクロロメタンにより希釈し、そして濾過した。濾液を炭酸水素ナトリウム、水及び飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄した。硫酸ナトリウム上での乾燥、濾過及び濾液の濃縮の後、その混合物をシリカゲル上でクロマトグラフィー処理した(ヘキサン/酢酸エチル混合物)。17β−シアノアンドロスト−1,4−ジエン−3−オンを得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 1.00(s,3H), 1.25(s,3H), 6.07(s,1 H,H-4), 6.25(s 広い,1 H,H-2), 7.06(s,1 H,H-1 )。
【0152】
29b)
17β−シアノ−1α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン
6mlのテトラヒドロフラン中、0.6gの17β−シアノアンドロスト−1,4−ジエン−3−オンを、6mgの臭化銅(I)、1.1mlのトリメチルアルミニウム及び0.31mlの塩化トリメチルシリルと共に連続的に混合した。室温での3時間の撹拌の後、その混合物を水と酢酸エチルの間に分けた。有機相を水及び飽和塩化ナトリウム溶液により連続的に洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル混合物による、シリカゲル上でのクロマトグラフィー処理の後、17β−シアノ−1α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.94(d,3H,1 -CH3)), 0.98(s,3H), 1.29(s,3H), 5.71 (s,1 H,H-4)。
【0153】
例306β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノ−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン
30a)
6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−5β−ヒドロキシアンドロスタン−17−オン
例16aの方法に従って、6β、7β−15β、16β−ビスメチレン−3β,5β−ジヒドロキシアンドロスタン−17−オン(Angew. Chemie 1982, 94, 718-719)及びシリル化剤としてのtert−ブチルジメチルシリルクロリドの結晶化により、6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−5β−ヒドロキシアンドロスタン−17−オンを得た。
【0154】
1H-NMR (300 MHz, CDCI3, 内部標準としてTMS、選択されたシグナル): δ = 0.08及び 0.11 [2 x s, 個々の場合 (3H), Si-Me], 4.13 (s, 3-H), 4.40 (s, 5-OH)。MS (Cl+) m/z (相対強度) = 445 (50), 462 (15); C27H44NO3Siに対応する。
【0155】
30b)
6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−17−シアノ−5β−ヒドロキシアンドロスタン−17−オン
6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−5β−ヒドロキシアンドロスタン−17−オンを、例1bに記載される方法に類似して転換した。6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−17−シアノ−5β−ヒドロキシアンドロスタン−17−オンを、17−エピマーニトリルの混合物として得、これをさらにエピマー分離を行わないで処理した。
1H-NMR (D6-DMSO): 0.02(s,3H), 0.04(s,3H), 0.40(m,2H), 0.60(m,1 H), 0.74(s,3H), 0.82(s 広い,12H), 2.36(m,2H), 2.97(m,1 H), 4.01 (m,1 H)。
【0156】
30c)
6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−5β−ビスヒドロキシ−17β−シアノ−17α−メチルアンドロスタン
6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−17−シアノ−5β−ヒドロキシアンドロスタン−17−オンを、例9a及び16cに記載される方法に類似して転換した。6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−5β−ビスヒドロキシ−17β−シアノ−17α−メチルアンドロスタンを得た。
1H-NMR (D6-DMSO): 0.40(m,2H), 0.61 (m,1 H), 0.74(s,3H), 0.93(s,3H), 1.36(s,3H), 1.93(m,1 H), 2.03(m,1 H), 3.79(m,1 H)。
【0157】
30e)
6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノ−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン
310mgの6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−5β−ビスヒドロキシ−17β−シアノ−17α−メチルアンドロスタンを、10mlのアセトンに溶解し、そして0.42mlのJones試薬と共に混合した。15分後、0.4mlのイソプロパノールを、前記混合物に添加した。続いて、その混合物を、水と酢酸エチルとの間に分け、そして有機相を飽和塩化ナトリウム溶液により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。ヘキサン及び酢酸エチルの混合物による、シリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により、6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノ−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
【0158】
1H-NMR (D6-DMSO): 0.41 (m,1 H), 0.85(m,1 H), 0.99(s,3H), 1.02(s,3H), 1.31 (s,3H), 5.86(s,1 H,4-H)。
【0159】
例3117α−アリル−6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オン
31a)
17α−アリル−6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−5β−ビスヒドロキシ−17β−シアノアンドロスタン
6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−17−シアノ−5β−ヒドロキシアンドロスタン−17−オンを、例9a(臭化アリルによる、そこで使用されるヨウ化メチルの置換)及び16cに記載される方法に類似して転換した。17α−アリル−6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−5β−ビスヒドロキシ−17β−シアノアンドロスタンを得た。
1H-NMR (D6-DMSO): 0.40(m,2H), 0.61 (m,1 H), 0.74(s,3H), 0.96(s,3H), 2.02(m,2H), 3.79(m,1 H), 4.78(m,1 H), 5.19(s,1 H), 5.24(m,1 H), 5.94(m,1 H)。
【0160】
31b)
17α−アリル−6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オン
17α−アリル−6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−3β−5β−ビスヒドロキシ−17β−シアノアンドロスタンを、例30eに記載される方法に類似して転換した。17α−アリル−6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オンを得た。
1H-NMR (D6-DMSO): 0.43(m,1H), 0.86(m,1H), 1.02(s,3H), 1.03(s,3H), 5.20(m,1 H, -CH=CH2), 5.24(m,1 H, -CH=CH2), 5.87(s,1 H,4-H), 5.94(m,1 H, -CH=CH2)。
【0161】
例3217β−シアノ−6−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン
25mgのPd−C(10%、湿気)を、10mlのエタノール中、100mgの17β−シアノ−6−エキソ−メチレン−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オンの溶液に添加し、そしてその混合物を加熱煮沸した。続いて、2mlのエタノール中、0.5mlのシクロヘキセンの溶液を、1時間にわたって、ゆっくり滴下し、そしてその混合物を、さらに7時間、加熱還流した。反応混合物の冷却、結晶の濾過及び濃縮の後、17β−シアノ−6−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン(91mg)を得た。
【0162】
1H NMR (400 MHz, CDCl3, 内部標準としてTMS, 選択されたシグナル): δ=0.53[m, (1H) シクロプロピル], 2.78 [d, J=4.5Hz, 17-H(α)], 5.89 及び 6.18 [2×s, (それぞれ1H), 4-H 及び 7-H]。
MS (Cl+) m/z (相対的強度)=322(100), 339 (50): C22H27NOに対応する。
【0163】
例334−クロロ−17β−シアノ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
700mgの17β−シアノ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オンを、8mlのピリジンに溶解し、そして0℃に冷却する。0.32mlの塩化スルフリルを添加した後、その混合物をこの温度で1.5時間、撹拌する。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水及び酢酸エチルと共に混合した後、相を分離し、そして有機相を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液により洗浄する。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濾過した後、それを濃縮し、そして生成物を酢酸エチルから再結晶化する。これにより、4−クロロ−17β−シアノ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(211mg)を得る。
【0164】
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 内部標準としてTMS, 選択されたシグナル);δ=0.47[m, (1H) シクロプロピル], 2.75 [d, J=4.5Hz, 17-H (α)], 3.33 (ddd, J1=15.3Hz, J2=4.5Hz J3=2.6Hz)。
【0165】
例3417β−シアノ−3−ヒドロキシイミノ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン
700mgの17β−シアノ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オンを、5mlのピリジンに溶解し、そして211mgのヒドロキシルアミン塩酸塩と共に混合する。125℃の槽温度での1時間の撹拌後、その混合物を、水と酢酸エチルとの間に分ける。有機相を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮する。カラムクロマトグラフィー処理により、17β−シアノ−3−ヒドロキシイミノ−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エンを、オキシムのE/Z混合物として得た(157mg)。
【0166】
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 内部標準としてTMS, 選択されたシグナル);δ=0.43[m, (1H)シクロプロピル]2.73 [d, J=4.5Hz, 17-H (α)], 3.05(m, 5-H1), 3.05 (m, 5-H1), 5.79 (m, 4-H)。
MS (Cl+) m/z (相対的強度)=325 (100), 342 (76): C21H28N2Oに対応する。
【0167】
例3517β−シアノ−6−エキソメチレン−17α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
例4の方法に従って、130mgの17β−シアノ−6β−ヒドロキシメチル−17α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オンを使用し、シリカゲル上でのクロマトグラフィー処理の後、17β−シアノ−6−エキソメチレン−17α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(86mg)を得る。
17β−シアノ−6−エキソメチレン−17α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 内部標準としてTMS, 選択されたシグナル);δ=0.47 [m, (1H) シクロプロピル], 1.12, 1.16及び 1.39 [3×s, (それぞれ3H), 3×Me], 5.02 及び5.12 [2×t, J=2Hz, (それぞれ1H), =CH2], 5.93 (br. s, 4-H)。
【0168】
例3617β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン
例6の方法に従って、17.7gの17β−シアノ−3−メトキシ−17α−メチル−15β、16β−メチレンアンドロスタ−3(4),5(6)−ジエンを使用し、結晶化の後、17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン(5.84g)を得る。
【0169】
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 内部標準としてTMS, 選択されたシグナル);δ=0.52 [m, (1H) シクロプロピル], 1.14, 1.21及び1.39 [3×s, (それぞれ3H), 3×Me], 5.70 (s, 4-H), 6.18 (dd, J1=9.8Hz, J2=2.8 Hz, 6-H), 6.33 (dd, J1=9.6Hz, J2=1.8Hz, 7-H)。
MS (Cl+) m/z (相対的強度)=322 (100), 339 (32); C22H27NO2に対応する。
【0170】
例376β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノ−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン及び6α,7α−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノ−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン
例7の方法に従って、3.0gの17β−シアノ−17α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンを使用し、シリカゲル上での粗生成物のHPLC分離の後、6α,7α−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノ−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン(475mg)を、非極性画分として、及び6β,7β−15β、16β−ビスメチレン−17β−シアノ−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン(1.2g)を、極性画分として得る。
【0171】
画分1:
6α,7α−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノ−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 内部標準としてTMS, 選択されたシグナル);δ=0.46, 0.57, 0.80 及び0.93 [4×m, (それぞれ1H), 4×シクロプロピル], 1.15, 1.20 及び 1.39 [3×s, (それぞれ 3H), 3×Me], 5.96 (s, 4-H)。
【0172】
画分2:
6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノ−17α−メチルアンドロスト−4−エン−3−オン
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 内部標準としてTMS, 選択されたシグナル);δ=0.50及び 0.87 [2×m, (それぞれ1H), 2×シクロプロピル], 1.10, 1.14 及び1.41[3×s, (それぞれ3H), 3×Me], 6.02 (s, 4-H)。
MS (Cl+) m/z (相対的強度)=336 (100), 353 (28); C23H29NOに対応する。
【0173】
例3817β−シアノ−17α−エチル−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスタ−3(4),5(6)−ジエン及び17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
例9a)の方法に従って、18.0gの17β−シアノ−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスタ−3(4),5(6)−ジエン、及びヨウ化メチルの代わりにヨウ化エチルを用いて、結晶化の後、17β−シアノ−17α−エチル−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスタ−3(4),5(6)−ジエン(6.85g)、及び母液のフラッシュクロマトグラフィー処理の後、17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(338mg)を得る。
【0174】
17β−シアノ−17α−エチル−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスタ−3(4),5(6)−ジエン
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 内部標準としてTMS, 選択されたシグナル);δ=0.42 [m, (1H), シクロプロピル], 1.00,及び1.17 [2×s, (それぞれ3H), 2×Me], 1.21 (t, J=7.1Hz, CH2-CH3), 3.58 [s, (3H), OMe], 5.14 (m, 4-H), 5.26 (m, 6-H)。
MS (Cl+) m/z (相対的強度)=352 (90), 369 (100); C24H33NOに対応する。
【0175】
17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 内部標準としてTMS, 選択されたシグナル);δ=0.45 [m, (1H), シクロプロピル], 1.19及び 1.21 [2×s, (それぞれ3H), 2×Me; 1.23 (t, J=6.4 Hz, CH2-CH3)]により一部不明瞭化される, 5.75 (s, 4-H)。
MS (Cl+) m/z (相対的強度)=338(100), 355 (59); C23H31NOに対応する。
【0176】
例3917β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン
例6の方法に従って、6.0gの17β−シアノ−17α−エチル−3−メトキシ−15β,16β−メチレンアンドロスタ−3(4),5(6)−ジエンを用いて、母液の結晶化及び続くフラッシュクロマトグラフィー処理の後、17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オン(4.87g)を得る。
【0177】
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 内部標準としてTMS, 選択されたシグナル);δ=0.59 [m, (1H), シクロプロピル], 1.18 及び1.29 [2×s, (それぞれ3H), 2×Me; 1.27 (t, J=7.4Hz, CH2-CH3)] により一部不明瞭化される, 5.75 (s, 4-H), 6.22 (dd, J1=9.8 Hz, J2=2.8 Hz, 6-H), 6.38 (dd, J1=9.6 Hz, J2=1.9Hz, 7-H)。
MS (Cl+) m/z (相対的強度)=336(100), 353 (43); C23H29NOに対応する。
【0178】
例406β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノ−17α−エチルアンドロスト−4−エン−3−オン及び6α,7α−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノ−17α−エチルアンドロスト−4−エン−3−オン
例7の方法に従って、2.5gの17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンを用いて、粗生成物のシリカゲル上でのHPLC分離の後、非極性画分として6α,7α−15β、16β−ビスメチレン−17β−シアノ−17α−エチルアンドロスト−4−エン−3−オン(290mg)及び極性画分として6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノ−17α−エチルアンドロスト−4−エン−3−オン(670mg)を得る。
【0179】
画分1:
6α,7α−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノ−17α−エチルアンドロスト−4−エン−3−オン
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 内部標準としてTMS, 選択されたシグナル);δ=0.48, 0.53, 0.80 及び 0.93 [4×m, (それぞれ 1H), 4×シクロプロピル], 1.16及び1.23 [2×s, (それぞれ3H), 2×Me; 1.22 (t, J=6.3 Hz, CH2-CH3)] により一部不明瞭化される, 5.96 (s, 4-H)。
【0180】
画分2:
6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノ−17α−エチルアンドロスト−4−エン−3−オン
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 内部標準としてTMS, 選択されたシグナル);δ=0.50及び0.86 [2×m, (それぞれ1H), 2×シクロプロピル], 1.09 及び1.15 [2×s, (それぞれ3H), 2×Me], 1.22 (t, 7.3 Hz, CH2-CH3) 6.00 (s, 4H)。
【0181】
例4117β−シアノ−17α−エチル−7β−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン及び17β−シアノ−17α−エチル−7α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
例8の方法に従って、1.0gの17β−シアノ−17α−エチル−15β,16β−メチレンアンドロスタ−4,6−ジエン−3−オンを用いて、粗生成物のHPLC分離の後、非極性画分として17β−シアノ−17α−エチル−7α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(165mg)及び極性画分として17β−シアノ−17α−エチル−7β−メチル−15β、16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン(292mg)を得る。
【0182】
17β−シアノ−17α−エチル−7α−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 内部標準としてTMS, 選択されたシグナル);δ=0.44 [m, (1H), シクロプロピル] 0.86 (d, J= 7.2Hz, 7-Me), 1.08 [m, (1H), シクロプロピル] 1.19及び1.21 [2×s, (それぞれ 3H), 2×Me; 1.22 (t, J=7.4 Hz, CH2-CH3)] により一部不明瞭化される, 5.75 (s, 4-H)。
【0183】
17β−シアノ−17α−エチル−7β−メチル−15β,16β−メチレンアンドロスト−4−エン−3−オン
1H NMR (300 MHz, CDCl3, 内部標準としてTMS, 選択されたシグナル);δ=0.53 及び 1.04 [2×m, (それぞれ 1H)、2×シクロプロピル], 1.16-1.26 (m, 7-Me, 2×Me, 及び CH2-CH3)], 5.73 (br. s, 4H)。
【0184】
例4217β−シアノアンドロスト−4−エン
アンドロスト−4−エン−17−オン(例えば、Helv. Chim. Acta(45) 1962, 2575を参照のこと)を、例1bに特定される方法に類似して、転換する。酢酸エチル及びn−ヘキサンの混合物を用いてのシリカゲル上での得られる粗生成物のクロマトグラフィー処理の後、生成物含有画分を濃縮し、そしてHPLCにより再クロマトグラフィー処理する。17α−シアノアンドロスト−4−エンの他に、17β−シアノアンドロスト−4−エンを得る。
【0185】
17β−シアノアンドロスト−4−エン
1H NMR (CDCl3, 内部標準としてTMS, 選択されたシグナル);δ=0.94 [s, 3H, -CH3], 1.04 [s, 3H, -CH3], 1.13 [m, 1H], 1.21 (m, 1H), 2.11 [m, 1H], 2.20 [m, 1H], 2.26 [m, 1H], 5.31 [s 広い, 1H, 4-H]。
【0186】
例434−クロロ−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オン
17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オンを、例33に特定される方法に類似して、反応せしめ、そして処理する。これにより、4−クロロ−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オンを得る。
1H NMR (CDCl3, 内部標準としてTMS, 選択されたシグナル);δ=0.98 [s, 3H, CH3], 1.24 [s, 3H, CH3], 2.58 [m, 1H, 17-H], 3.26 [ddd, J1=15.1 Hz, J2=4.0 Hz, J3=2.6 Hz]。
【0187】
例446β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノアンドロスト−1,4−ジエン−3−オン
6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オンを、例29aに類似して転換し、6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノアンドロスト−1,4−ジエン−3−オンを得る。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ=0.55 (m, 1H), 1.10 (s, 3H), 1.14 (s, 3H), 2.81 (d, 1H, H-17) 6.18 (m, 1H, H-2), 6.33 (m, 1H, H-4), 6.85 (s, 1H, H-1)。
【0188】
例451α,2α−6β,7β−15β,16β−トリスメチレン−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オン
6β,7β−15β,16β−ビスメチレン−17β−シアノアンドロスト−1,4−ジエン−3−オンを、例7に類似して転換し、1α,2α−6β,7β−15β,16β−トリスメチレン−17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オンを得る。
1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ=0.52(m, 1H), 0.74 (m, 1H), 0.82 (m, 1H), 1.07 (s, 3H), 1.14 (s, 3H), 2.81 (d, 1H, H-17), 5.86 (m, 1H, H-4)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般化学式(1):
【化1】

[式中、Zは、O、2個の水素原子、NOR及びNNHSO2Rを含んで成る群から選択され、ここでRは水素又はC1-C4−アルキルであり、
R1、 R2はお互い独立して、水素又はメチルであり、又はR1及びR2は一緒にメチレンを形成するか、又はC1及びC2間での二重結合の形成により削除され、
R4は、水素又はハロゲンであり、さらに
R6a、R6bは一緒に、メチレン又は1,2−エタンジイルを形成し、又はR6aは水素であり、そしてR6bは水素、メチル及びヒドロキシメチレンを含んで成る群から選択され、そして
R7は、水素、C1-C4−アルキル、C2-C3−アルケニル及びシクロプロピルを含んで成る群から選択されるか、又は
R6aは、水素であり、そしてR6b及びR7は一緒に、メチレンを形成するか、又はC6及びC7間での二重結合の形成により削除されるか、又は
R6aは、メチルであり、そしてR6b及びR7は、C6及びC7間での二重結合の形成により削除され、
R15、R16は、水素であり、又は一緒にメチレンを形成し、
R17は、水素、C1-C4−アルキル及びアリルを含んで成る群から選択される]で表される17β−シアノ−19−アンドロスト−4−エン誘導体、及びその溶媒化合物、水和物、立体異性体、ジアステレオマー、鏡像異性体及び塩(但し、下記一般化学式A:
【化2】

[式中、Xは水素又はメチルであり、そしてC1とC2間、及びC6とC7間での二重結合は任意の二重結合である]で表される化合物、及びさらに、17β−シアノアンドロスト−4−エン−3−オンは排除される)。
【請求項2】
R15、R16が一緒に、メチレンを形成することを特徴とする、請求項1記載の17β−シアノアンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項3】
Zが、O、NOH及びNNHSO2Hを含んで成る群から選択されることを特徴とする、請求項1記載の17β−シアノアンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項4】
ZがOを表すことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載の17β−シアノアンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項5】
R1及びR2が個々の場合、水素であるか、又は一緒にα−メチレンを形成することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の17β−シアノアンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項6】
R1がα−メチルであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載の17β−シアノアンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項7】
R4が水素又は塩素であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項記載の17β−シアノアンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項8】
R6bがメチル又はヒドロキシメチルであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項記載の17β−シアノアンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項9】
R6a、R6bは一緒にメチレン又は1,2−エタンジイルを形成するか、又は個々の場合、水素であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項記載の17β−シアノアンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項10】
R7が水素、メチル及びエチルを含んで成る群から選択されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項記載の17β−シアノアンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項11】
R6b、R7が一緒にメチレンを形成することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項記載の17β−シアノアンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項12】
R17が水素、メチル及びアリルを含んで成る群から選択されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項記載の17β−シアノアンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項13】
置換基R1、R2、R4、R6a、R6b、R7、R15、R16 及びR17の少なくとも1つが水素ではない、請求項1〜12のいずれか1項記載の17β−シアノアンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項14】
下記群:
6β,7β; 15β,16β-ビスメチレン-17β-シアノ-17α-メチルアンドロスト-4-エン-3-オン ,
6β,7β; 15β,16β-ビスメチレン-17β-シアノアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17α-アリル-6β,7β; 15β,16β-ビスメチレン-17β-シアノアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノアンドロスト-4,6-ジエン-3-オン,
17β-シアノ-6α,7α-メチレンアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-6β,7β-メチレンアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-6,6-エタンジイルアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17α-アリル-17β-シアノアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-1 α-メチルアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノアンドロスト‐1 ,4-ジエン-3-オン,
17β-シアノ-7α-エチルアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-15β,16β-メチレンアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-15α,16α-メチレンアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-6,6-エタンジイル-17α-メチルアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-17α-メチル-15β,16β-メチレンアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-6,6-エタンジイル-15β,16β-メチレンアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17α-アリル-17β-シアノ-15β,16β-メチレンアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-6,6-エクソ‐メチレン‐15β,16β-メチレンアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-6,6-エクソ‐メチレン-15α,16α-メチレンアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-6,6-エタンジイル-15α,16α-メチレンアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-15β,16β-メチレンアンドロスト-4,6-ジエン-3-オン,
17β-シアノ-6α-メチル-15β,16β-メチレンアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-17α-メチル-15α,16α-メチレンアンドロスト-4-エン-3-オン ,
6α,7α; 15β,16β-ビスメチレン-17β-シアノアンドロスト‐4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-15α,16α-メチレンアンドロスト-4,6-ジエン-3-オン ,
17β-シアノ-7α-メチル-15α,16α-メチレンアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-6,6-エクソ‐メチレン‐17α-メチル-15α,16α-メチレンアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-7α-メチルアンドロスト-4-エン-3-オン ,
17β-シアノ-7α-メチル-15β,16β-メチレンアンドロスト-4-エン-3-オン、及び
17β-シアノ-6-メチル-15β,16β-メチレンアンドロスト-4,6-ジエン-3-オン、
から選択される、請求項1記載の17β−シアノアンドロスト−4−エン誘導体。
【請求項15】
経口避妊、及び閉経前、閉経近く、及び閉経後の症状の処理のための薬剤の製造のためへの請求項1〜14のいずれか1項記載の17β−シアノアンドロスト−4−エン誘導体の使用。
【請求項16】
前記薬剤がゲスタゲン及び抗鉱質コルチコイド作用を有することを特徴とする、請求項15記載の使用。
【請求項17】
少なくとも1つの請求項1〜14のいずれか1項記載の17β−シアノアンドロスト−4−エン誘導体、及び少なくとも1つの適切な医薬的に無害な活性剤を含んで成る薬剤。
【請求項18】
少なくとも1つのエストロゲンを、さらに含んで成る、請求項17記載の薬剤。
【請求項19】
前記エストロゲンがエチニルエストラジオールであることを特徴とする、請求項18記載の薬剤。
【請求項20】
前記エストロゲンが天然のエストロゲンであることを特徴とする、請求項18記載の薬剤。
【請求項21】
前記天然のエストロゲンがエストラジオールであることを特徴とする、請求項20記載の薬剤。
【請求項22】
前記天然のエストロゲンが吉草酸エストラジオールであることを特徴とする、請求項20記載の薬剤。
【請求項23】
前記天然のエストロゲンが接合されたエストロゲンであることを特徴とする、請求項20記載の薬剤。

【公表番号】特表2010−529174(P2010−529174A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−511650(P2010−511650)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際出願番号】PCT/EP2008/057427
【国際公開番号】WO2008/152112
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(300049958)バイエル・シエーリング・ファーマ アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】